JP2007252394A - 回胴式遊技機 - Google Patents

Abstract

【課題】回胴式遊技機において、デザイン等の変更に伴うパネル部材（中パネル板等）の交換作業を容易にし、また交換時におけるハーネスの挟み込み等をなくす。
【解決手段】中パネル板８を収容するランプハウス８０を前扉３の背面側に対し接離可能に回動支持し、ランプハウス８０が所定角度で離間した状態で中パネル板８を挿脱交換可能に構成する。
【選択図】図２

Description

本発明は、スロットマシン等の回胴式遊技機に関し、特に遊技機本体の前面に配置されたパネル部材の取付構造に関する。

一般に、回胴式遊技機としてのスロットマシンは、複数種類の図柄を周方向に多数配置した横３列の円筒状のリールを、スタートレバーの操作を契機に回転させた後、３個のストップボタンをそれぞれ押圧操作することで対応するリールを順次停止させ、これにより表示される図柄の種類が横一列若しくは斜め方向に一致することで当たりが成立し、所定枚数のメダルを配当として払い出している。

ところで、通常、スロットマシンのフロントマスクを構成する前扉の前面には、当該遊技の説明とともに装飾された絵柄等のデザイン及び上述のリールを透過して目視させる透明窓が中央に形成されたアクリル等からなる中パネル板を備えている。

また、中パネル板の透明窓の周囲には、上述の絵柄等を照射して例えば入賞役の抽選結果をランプで告知する告知表示部や、クレジット数、獲得メダル数、入賞役物の当選回数等を７セグＬＥＤで数値表示する数値表示部等が適宜の位置に配設され、これら告知表示部の白熱ランプ等を実装するランプ基板や、数値表示部のＬＥＤ基板等が、中パネル板を支持するランプハウス（パネル枠）の背面側に組み付けられている。

すなわち、従来のスロットマシンにおいては、前面側に上述した中パネル板を固定支持しランプ基板等を備えてユニット化したランプハウスユニットを、前扉の背面側より複数個のネジで固定し、前扉に形成した開口部に当該中パネル板を臨ませて配設している。

しかし、従来のスロットマシンでは、上述したように中パネル板を固定支持するランプハウスユニットが前扉本体の背面側より複数個のネジで固定されているため、例えば遊技機のモデルチェンジ等で中パネル板のデザインを変更する場合には、ランプハウスユニットを本体から取り外して新しいものに交換した後に再びネジをランプハウスユニットに螺入して固定しなければならず、交換作業が煩雑であった。

また、ランプハウスユニットを前扉本体に取り付ける際に周囲のハーネスを挟み込んでしまう場合があり、交換作業においては相当の注意と熟練を要していた。

本発明はこうした従来の問題に鑑みてなされたものであり、デザイン等の変更に伴うパネル部材（中パネル板等）の交換作業を容易にでき、またパネル部材の交換時におけるハーネスの挟み込みも容易に回避できる等の回胴式遊技機を提供することを目的としている。

上述した課題を解決するため、請求項１に記載の発明は、図柄を変動表示する回転可能なリールを筐体内に設け、前記筐体に対して開閉可能に取り付けられた前扉と、前記前扉に形成した開口部に臨み前記筐体内の前記リールを透明な表示窓を透して視認可能とするパネル部材（中パネル板）とを備える回胴式遊技機であって、前記前扉の背面側に対し接離可能に回動支持され前記パネル部材を収容するパネル枠（ランプハウス）を備え、前記パネル部材は、前記パネル枠が前記前扉に対し所定角度で離間した状態で挿脱交換可能とされることを特徴とする。

請求項１に記載の回胴式遊技機によれば、前扉を筐体から開放し、パネル枠を所定角度で前扉から回動離間させた状態で、パネル部材の挿脱交換が可能となる。これにより、パネル部材の交換作業が容易となり、また作業員は、片手でパネル枠を前扉の背面側に回動接着することができ、パネル部材を交換するに際し例えばハーネスを挟み込む等の不具合も容易に回避できる。

以下、本発明に係る回胴式遊技機の好適な実施形態としてスロットマシン１を図面を参照しながら説明する。ここで、図１は、スロットマシン１の外観構造を表した斜視図である。

スロットマシン１は、遊技者に面する側にいわゆるフロントマスクが形成された前扉３が略矩形状の箱体である筐体２の開口に対し図示しない蝶番機構により開閉可能に取り付けられている。フロントマスクは、上から上パネル部、中パネル部、下パネル部に概ね分けられ、これらは化粧板として視覚効果を高めてデザインされた硬質プラスチックにより一体的に形成されている。また、下パネル部の下方には、メダルを貯留するための受け皿４ａを備える受皿ユニット４が設けられている。

上パネル部には、高輝度の発光ダイオード（ＬＥＤ）を内蔵した上部ランプ５ａ及びコーナーランプ５ｂ、５ｃ等の効果ランプが配置され、リーチや大当たり等の際に点灯または点滅して遊技者の視覚に訴える演出を行っている。また、上パネル部の左右位置には、それぞれスピーカを内蔵した放音部６ａ、６ｂが設けられ、効果音や楽音等によるゲームの演出を行っている。更に、各放音部６ａ、６ｂに挟まれる中央位置には、液晶表示ユニット７が配設されている。

なお、液晶表示ユニット７は、ゲームの進行に応じて適宜選択される動画像を表示して当該ゲームにストーリー性を与えたり、また、ボーナスゲーム等の大当たりの際には、よりダイナミックな画像が表示されて、遊技者に高配当の期待感を引き起こしたりする等の演出を行っている。

中段の中パネル部には、前扉３の開口部（中パネル開口部８ｂ）に背面側から臨み、中央に略長方形の透明な表示窓８ａが形成されたパネル部材としての中パネル板８が取り付けられている。そして、この表示窓８ａを通して、筐体内に設けられている円筒状の３個のリール１０ａ、１０ｂ、１０ｃを遊技者が目視できるように構成されている。

なお、各リール１０ａ、１０ｂ、１０ｃの周面には、複数の異なる種類を含む例えば２１個の図柄がほぼ等間隔で配列され、表示窓８ａに臨む縦３個、横３列の図柄が当該表示窓を通して遊技者に視認されるようになっている。

また、図示はしていないが中パネル板８の前面適宜の位置には、内部当選した役を告知する告知表示部やクレジット数等を表示する数値表示部等の遊技情報を表示するための表示部が形成されている。

中パネル板８の下方には、前方に若干突出した操作卓９と呼ばれる卓状部が形成され、ここには、ゲームに使用するメダルを投入するための投入口を有するメダル投入部１１と、ゲームの操作を指示するためのベットボタン１２、スタートレバー１３、及び３個のストップボタン１４ａ、１４ｂ、１４ｃ等が配設されている。

ベットボタン１２は、ゲームに賭けるメダルの枚数を提示するための押圧式のボタンスイッチである。スタートレバー１３は、リール１０ａ、１０ｂ、１０ｃを一斉に回転させる指示をするためのレバースイッチであり、先端に球形の操作ノブを有するレバーを上下左右の何れかの方向に傾倒操作するとオン作動し、レバーから手が離されるとスプリングの付勢力によって自動的に元の位置に戻ってオフ作動するように構成されている。

ストップボタン１４ａ、１４ｂ、１４ｃは、各リール１０ａ、１０ｂ、１０ｃの回転停止を個別に指示するための押圧式のボタンスイッチであり、各リールの配列に対応してそれぞれ並設されている。

フロントマスクの下パネル部を構成する下パネル１５には、スロットマシン１のモデルタイプ等を遊技者へ認識させるための、例えば登場キャラクターの絵柄（図示略）などが印刷されて表示されている。

前扉３の最下部に設けられた受皿ユニット４には、入賞配当等によりメダルを払い出すメダル払出口１６と、スピーカを内蔵しゲームの進行に応じて演出効果音を発生させる放音部１７ａ、１７ｂとがそれぞれ配設されている。

かかる構造のスロットマシン１は、先のゲームにおいて入賞しメダルの払い出しが完了した時、または先のゲームにおいてハズレが確定すると待機状態となる。この状態において、遊技者がメダル投入部１１よりメダルを投入すると、そのメダルがクレジットに加算され内部貯留される。

この状態で遊技者がベットボタン１２を押圧操作することで、クレジットされたメダルの一部が当該ゲームに賭けられゲームが開始する。そして、遊技者がスタートレバー１３を傾倒操作すると、全てのリール１０ａ、１０ｂ、１０ｃが一斉に回転し、これと同時に入賞役が内部的な処理で乱数抽選される。

次に、遊技者がストップボタン１４ａ、１４ｂ、１４ｃを任意の順番で押圧操作すると、それに従い順次対応するリールが停止し、全てのリール１０ａ、１０ｂ、１０ｃが停止した後、各リールに表示された図柄の組合せと上述の内部抽選した入賞役に係る図柄の組合せとが一致しているか否かが判定される。これらが一致したときには当該入賞が確定し、その入賞役の種類に応じた枚数のメダルがクレジットに加算され配当される。入賞の配当によりクレジットの上限を超える場合には、その超過した枚数分のメダルがメダル排出口１６より受皿ユニット４へ払い出される。

このように、スロットマシン１の遊技者は、リール１０ａ、１０ｂ、１０ｃを回転・停止させる遊技操作を行って、表示窓８ａに変動表示した図柄が揃わなければ賭けたメダルを失うが、予め定められた組合せで図柄が揃い入賞が成立すると賭けた枚数以上のメダルを獲得し得るので、技量と運とによりメダルを増やすという興趣を伴った勝敗ゲームを楽しむことができる。

次に、本発明に関わる上述した中パネル板８のスロットマシン１本体への取付構造を図２〜図４を参照して説明する。ここで、図２は、前扉３をその背面側から見た場合の斜視図、図３は前扉３の側面図、図４は、中パネル板８を収容支持するランプハウスユニット８０Ａの正面図である。

上述したように中パネル板８は、アクリル樹脂等の透明な合成樹脂材料からなるベース板に、スロットマシン１に設けられる入賞役や入賞役に係る図柄の組合せ、及び配当の際のメダルの払い出し枚数等といったゲームの説明とともに、告知表示部等を構成する装飾された絵柄デザインが、表示窓８ａの周囲の適宜の領域に印刷等により配置されている。

中パネル板８を支持するパネル枠であるランプハウス８０は、正面が略四角形の外観形状を有してその略中央に開口８１が形成され、その両側縁部に中パネル板８の両側辺部をスライド移動可能に保持する断面略コの字状の案内保持部８２が形成されている。案内保持部８２の上端は中パネル板８を挿脱できるように開口しているとともに、挿入した中パネル板８の上端部を係止して抜け止め固定する抜止部８３がそれぞれ形成されている。また、ランプハウス８０の下方側両端部には、それぞれ外方に延設されるヒンジ軸８４が一体形成されている。

なお、図２に示されるようにランプハウス８０には、告知表示部の白熱ランプを実装するランプ基板８５、数値表示部のＬＥＤ基板８６、冷陰極蛍光管ユニット８７等が組み付けられてランプハウスユニット８０Ａが構成されている。

ランプハウスユニット８０Ａは、ランプハウス８０の案内保持部８２に収容した中パネル板８が前扉３の中パネル開口部８ｂ（図１参照）に背面側から対向する位置にヒンジ軸８４が前扉３の所定の軸受に嵌合し、これにより当該前扉３の背面側に対し接近及び離間する方向に回動支持される。

そして、ランプハウスユニット８０Ａを前扉３の背面側に対し接近させ、その上部の所定箇所にネジ９０を螺合して固定することで、中パネル板８の正面が中パネル開口部８ｂを介して前方に臨む位置に取り付けられている。

また、モデルチェンジ等により中パネル板８を交換する場合には、前扉３を筐体２から開放し、ネジ９０を緩め取り外してランプハウスユニット８０Ａを所定角度で前扉３から回動離間させれば、中パネル板８の挿脱交換が可能となる。

これにより、従来のようにランプハウスユニット８０Ａを前扉３の本体から取り外さなくても、中パネル板８の交換を容易に行うことができる。また、中パネル板８等のリユース（再利用）も効率良く行うことができる。

また、交換作業員は、片手でランプハウスユニット８０Ａを前扉３側に回動操作して所定位置に固定でき、その際に例えば周囲のハーネスが挟まれそうになっても他方の手で取り払うことができるので、ハーネスを挟み込む心配もなくなる。

本発明の一実施形態によるスロットマシンの外観構造を表した斜視図である。 図１に示したスロットマシンの前扉を背面側から見た場合の斜視図である。 図１に示したスロットマシンの前扉の側面図である。 図１に示したスロットマシンの中パネル板を収容支持するランプハウスユニットの正面図である。

符号の説明

１…スロットマシン ２…筐体
３…前扉 ４…受皿ユニット
５ａ…上部ランプ ５ｂ、５ｃ…コーナーランプ
６ａ、６ｂ…放音部 ７…液晶表示ユニット
８…中パネル板 ８ｂ…表示窓
８ｂ…中パネル開口部 ９…操作卓
１０ａ、１０ｂ、１０ｃ…リール １１…メダル投入部
１２…ベットボタン １３…スタートレバー
１４ａ、１４ｂ、１４ｃ…ストップボタン １５…下パネル
１６…メダル払出口 １７ａ、１７ｂ…放音部
８０…ランプハウス ８０Ａ…ランプハウスユニット
８１…開口 ８２…案内保持部
８３…抜止部 ８４…ヒンジ軸

Claims (1)

1. 図柄を変動表示する回転可能なリールを筐体内に設け、前記筐体に対して開閉可能に取り付けられた前扉と、前記前扉に形成した開口部に臨み前記筐体内の前記リールを透明な表示窓を透して視認可能とするパネル部材とを備える回胴式遊技機であって、
   前記前扉の背面側に対し接離可能に回動支持され前記パネル部材を収容するパネル枠を備え、
   前記パネル部材は、前記パネル枠が前記前扉に対し所定角度で離間した状態で挿脱交換可能とされることを特徴とする回胴式遊技機。

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