JP2007248731A - マイクロミラー並びにそれを用いた光部品および光スイッチ - Google Patents

マイクロミラー並びにそれを用いた光部品および光スイッチ Download PDF

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康博 濱口
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Masaya Horino
正也 堀野
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Abstract

【課題】耐衝撃性や高速制御性に有利なマイクロミラーを提供する。
【解決手段】一方の面に反射面112を有する可動ミラー111と、可動ミラー111が連結される可動ミラー基板110と、可動ミラー111と可動ミラー基板110とを連結し、可動ミラー111を可動ミラー基板110に対して回動可能に支持する梁114とを設ける。反射面112は可動ミラー111の基体119に形成された膜で構成され、基体119は反射面112を有する部分よりも厚さの小さい肉薄部を有するとともに、肉薄部は少なくとも反射面を有する側の面において反射面112を有する部分の高さと異なる高さとなるように構成したので、質量の増加を抑えつつ、反射面の反り等に起因する損失を抑制できる。
【選択図】図1

Description

本発明は、光ビームを反射して光ビームの進行方向を変えるマイクロミラーおよびそれを用いた光スイッチ、光検出器等の光部品に係る。
MEMS技術の光通信部品、光通信システムへの適用は多数提案されている。例えば、シリコン基板上に積層した多結晶シリコンを部材として形成したマイクロミラーが開示されている。マイクロミラーは該マイクロミラーと一体に形成された梁で支持されることで、基板上に浮いた状態で形成されている。該マイクロミラーは静電駆動型のマイクロミラーであり、マイクロミラー下部に形成された電極と該マイクロミラーとの間に電位差を与えることで二軸回転動作を行なうことができる。該マイクロミラーにおけるミラー厚さは数μm程度である(特許文献1)。
別の例として、単結晶シリコン(Si)層間に酸化シリコン(SiO)層を挟み込んだSOI(silicon on insulator)基板をエッチング加工することで、単結晶シリコンを部材として形成したマイクロミラーが開示されている。該マイクロミラーは光クロスコネクトスイッチへの適用を目的としている(非特許文献1)。該マイクロミラーは別途形成した電極形成基板上に配置し、該マイクロミラー下部に配置した電極と該マイクロミラーとの間に電位差を与えることで二軸回転動作を行うことができる。該マイクロミラーにおけるミラー厚さはSOI基板を用いることで10μmとしている。
特開2001-221962号公報 「コンファレンス ダイジェスト オブ2002 IEEE/LEOS インターナショナルコンファレンス オン オプティカル MEMs(Conference Digest of 2002 IEEE/LEOS International Conference on Optical MEMs)」、2002年8月20-23日、p.11-12 (TuB1)
光通信用部品においては使用する光学部品の光学特性を確保することが極めて重要である。光学部品がミラーである場合には、確保すべき光学特性はミラーの反射面での反射で損失を発生させないことである。ミラーの反射面での損失は、反射率、反射面粗さに起因する散乱、あるいは反射面の反りやうねり等に起因する波面の乱れが、主原因として挙げられる。特許文献1に開示された例においては、反射面の粗さや反りに課題を有しており、低損失を実現することが困難である。非特許文献1に開示された例は、特許文献1での粗さや反りといった課題を解決することを目的の一つとして、バルクマイクロマシニングにてミラーを形成した例である。しかしながら、非特許文献1においても、特に温度変化を与えた場合の反りを抑制するためには、反射膜の成膜時に十分な配慮が必要である。ミラーの反りは、成膜した反射膜の残留応力および熱応力に対してミラーの厚さが十分に大きくないことが原因である。従って、ミラーの厚さを大きくすることで、光学特性を確保することは可能である。しかしながら、むやみにミラー厚を大きくすることは他の特性に影響を与える。具体的にはミラー質量の増大に伴い破損、とくに衝撃が加えられたときの破損、に対する耐性が低下する。更には動作速度の低下を引き起こし、高速制御性が低下する。耐衝撃性や高速制御性の低下を抑制するには、ミラーを支持するまたは保持する力を強くすることが解決策の一つであるが、例えば静電駆動式のマイクロミラーを用いる場合、静電駆動力が小さいので、支持力、保持力を強くすることが困難である。すなわち、従来のマイクロミラーでは、光学特性を確保することと、耐衝撃性や制御性を向上させることとを両立させることは困難であった。
上記の課題に鑑み、本発明は、質量の増加を抑えつつ、反射面の反り等に起因する損失を抑制しやすい構造を備え、耐衝撃性や高速制御性に有利なマイクロミラーを提供することを目的とする。また該マイクロミラーを適用することで、光学特性と、耐衝撃性や高速制御性において優位な光部品、光スイッチを提供する。
本発明は、一方の面に反射面を有する可動ミラーと、前記可動ミラーが連結される可動ミラー基板と、前記可動ミラーと前記可動ミラー基板とを連結し、前記可動ミラーを前記可動ミラー基板に対して回動可能に支持する梁とを備え、前記反射面は前記可動ミラーの基体に形成された膜で構成され、前記基体は前記反射面を有する部分よりも厚さの小さい肉薄部を有するとともに、前記肉薄部は少なくとも前記反射面を有する側の面において前記反射面を有する部分の高さと異なる高さの面を有するマイクロミラーである。ミラーとしての機能に必要な反射面以外の部分で基体に肉薄部を設けることによって、反射面を有する部分には反りを抑制するために必要な厚さを確保しつつ可動ミラーの質量を削減することができるため、光学特性、耐衝撃性、高速制御性に有利なマイクロミラーを提供することができる。
また、前記マイクロミラーにおいて、前記反射面を有する側の面の反対側の面に形成されたミラー電極部と、前記ミラー電極部に対向して配置された駆動電極部とを備え、前記可動ミラーは、前記駆動電極部と前記ミラー電極部との間に印加される静電力によって駆動することが好ましい。本発明に係るマイクロミラーは、肉薄部を設けることにより効果的に可動ミラー質量が削減されているため、比較的駆動力の弱い前記構成の静電駆動型のマイクロミラーに特に好適である。また、肉薄部は、基体の反射面を有する側において面高さを変えることにより厚さを小さくして形成されているため、反射面を有する側の面の反対側の面は、駆動に必要な電極面を広く確保することが可能である。
さらに、前記マイクロミラーにおいて、前記反射面と前記ミラー電極部が略平行であることが好ましい。かかる構成は、製造工程が煩雑になるのを防ぎ、生産性の向上に寄与する。
さらに、前記マイクロミラーにおいて、前記可動ミラーは前記梁を中心軸として回動し、前記中心軸は前記可動ミラーの面内方向の中央に位置し、前記反射面は前記中心軸に跨っていることが好ましい。肉薄部よりも厚い反射面を有する部分が、中心軸に跨っていることにより、慣性モーメントの増大を効果的に抑制でき、制御性の向上に寄与する
さらに、前記マイクロミラーにおいて、前記反射面を有する面側に、前記反射面を有する部分の他に、前記肉薄部よりも厚さが大きくなっている肉厚部を有していることが好ましい。肉厚部を設けることは、可動ミラーの反りの抑制に効果的に作用し、光学特性の劣化の抑制に寄与する。
さらに、前記マイクロミラーにおいて、前記肉厚部が、少なくとも一部において前記肉薄部を挟んで、前記反射面を有する部分を枠状に包囲していることが好ましい。枠状にした肉厚部は、可動ミラーを強固に支えるため、反りを抑制するうえでさらに好ましい。
さらに、前記マイクロミラーにおいて、前記可動ミラーの厚さは、前記反射面を有する部分において最大となることが好ましい。該構成は容易に作製できるという利点がある他、慣性モーメントの低減に寄与する。
また、本発明の光部品は、前記いずれかのマイクロミラーを、光偏向手段として用いた光部品である。光学特性、耐衝撃性、高速制御性に有利な前記マイクロミラーを用いることにより、該特性をそのまま活かした光部品を実現できる。ここで、光部品とは、光スイッチ、光検出器等、広く光を対象とした部品であって、光偏向手段を必要とするものであればよい。
また、本発明の光スイッチは、前記いずれかに記載のマイクロミラーと、1以上の入力側光ファイバと、入力側コリメートレンズと、1以上の出力側光ファイバと、出力側コリメートレンズとを備え、
前記入力側光ファイバから射出される光ビームを前記マイクロミラーで偏向することで、該光ビームが再結合する出力側光ファイバを選択する光スイッチである。本発明に係るマイクロミラーは、反りを抑制しつつ軽量化が図られるため、集積化が要求される光スイッチに好適に用いられる。
さらに、前記光スイッチにおいて、集光光学系を用いて前記マイクロミラーの反射面に光ビームを集光することが好ましい。かかる構成は、光スイッチの小型化に寄与し、その結果光スイッチの集積化にも有利である。
さらに、前記光スイッチにおいて、前記集光光学素子がシリンドリカルレンズであり、前記入力側光ファイバが1本であり、前記出力側光ファイバが2本であり、前記可動ミラーが、前記入力側光ファイバと前記出力側光ファイバのうちの一方の光ファイバとの間に光路を形成する第一の姿勢と、前記入力側光ファイバと前記出力側光ファイバのうちの他方の光ファイバとの間に光路を形成する第二の姿勢を選択可能であり、前記第一の姿勢および前記第二の姿勢において可動ミラーが他の部材との接点を有することが好ましい。本発明に係るマイクロミラーを適用する、かかる構成の光スイッチは、各姿勢が安定していることから精度、信頼性が高く、また小型化にも寄与しうるものであり、本発明に係るマイクロミラーの効果と相俟って優れた光スイッチが実現可能である。
本発明によれば、質量の増加を抑えつつ、反射面の反り等に起因する損失を抑制しやすい構造を備え、耐衝撃性や高速制御性に有利なマイクロミラーが提供できる。
以下、本発明の実施の形態を、図を参照しつつ説明する。なお、これら実施例により本発明が限定されるものではない。
図1は、本発明に係るマイクロミラーの一実施形態の断面図である。本実施形態では、駆動力として静電力を用いた静電駆動マイクロミラーを例に説明するが、駆動力は静電力に限定するものではなく、電磁力、ピエゾ素子、熱変形、バイモルフ素子等を駆動力としたマイクロミラーでもよい。ただし、本発明のマイクロミラーは、駆動力が弱い場合、あるいは駆動力が面積に比例する場合に好適であるので、静電駆動マイクロミラーとして構成することがより好ましい。
可動ミラー111は一方の面に反射面112を有する。可動ミラー111は梁114によって可動ミラー基板110に連結され、梁114は可動ミラー111を可動ミラー基板110に対して回動可能に支持している。梁114は弾性を有しており、可動ミラーを挟んだ両側で一対の梁として可動ミラーに連結されている。可動ミラー111は梁114を中心軸として回動し、与えられる駆動力によって所定の角度範囲で傾斜するようにしてある。図1の実施形態では、電圧を印加するための電極基板120を可動ミラー111に対向して配置するとともに、可動ミラー111の反射面を有する一方の面の反対側、すなわち電極基板120と対向する側の面にはミラー電極部113を設けてある。電極基板120には、ミラー電極部113に対向して駆動電極部121が配置されている。ミラー電極部113と反射面112は略平行な平面である。これらを平行とした構成は、作製が容易であるとともに、高精度を確保しやすい。略平行とは、製造上の誤差程度は許容する意味である。反射面112は、半導体または半導体酸化物の少なくとも一方で構成された可動ミラーの基体119に反射膜132を形成することで構成されている。
前記基体119は、反射面を有する部分よりも厚さの小さい肉薄部117を有する。肉薄部117は反射面を有する側の面において前記反射面を有する部分の高さと異なる高さの面を有している。すなわち、反射面を有する側の面において、肉薄部の面は反射面を有する部分の面よりも低くなっており、これによって可動ミラー111に凹部が形成されている。静電力等の駆動力を作用させるため、可動ミラーには電極面積等を確保するためのある程度の大きさ、広がりが必要とされるが、反射面は必ずしも可動ミラー全面に形成されている必要はない。反射面112の面積は光ビームを反射するために必要十分な大きさに限定する。一方、ミラー電極部113の面積はマイクロミラー100の構成上不都合がない範囲でできるだけ大きくして強い静電力を発生させる。反射面112を有さない部分はできるだけ梁114と同じ厚さとすることが望ましい。
ここで反射面112の反りRは、反射面を有する部分の基体119の厚さhと基体119のヤング率Eと基体119のポアッソン比νと、反射膜132の厚さtと反射膜132の応力σを用いて
R=(E×h)/{6×(1−ν)×t×σ}
で表される。図14に反射面を有する部分の基体の厚さと肉薄部の厚さの比と反り耐性の関係を示す。反り耐性の基準は反射面を有する部分の基体の厚さが肉薄部と同じ厚さであるときの値とした。反射面112を有する部分の厚みを肉薄部の3.2倍以上とすることで、反り耐性を10倍以上向上させることができる。上記構成をとることによって、反射面112の反りを防止しつつ可動ミラー111の質量増大と慣性モーメント増大を抑制することができる。そこで、本実施形態では、反射の機能に必要な広さの反射面は確保し、それ以外の部分において基体119に肉薄部を設けており、これにより可動ミラーの軽量化、高速制御性の向上が図られている。また、ミラーの反り等を防止するためには、基体119を厚くする必要があるが、本実施形態では肉薄部117を設けているので、ミラー質量の増加を抑えつつ、基体の厚さを大きくすることが可能である。
また、図1および図2に示す本実施形態では、反射面112を有する部分の他に、肉薄部117よりも厚さが大きい肉厚部116が、肉薄部117を挟んで反射面112を有する部分を枠状に包囲している。該肉厚部は、反射面側から見て線状に形成されている。本実施形態では、反射面112を有する部分と肉厚部116の基体の厚さは等しくしてある。かかる肉厚部116は必ずしも設ける必要はなく、該肉厚部を設けなくてもミラーの軽量化、反りの防止等の効果が得られる。ただし、特にミラーの反り、特に肉薄部117での反り防止の観点からは、反射面を有する部分の他に肉厚部を設けることが好ましい。
図1では、回動の中心軸は、可動ミラーの面内方向の中央に位置しており、反射面112が、反射面側から見て中心軸115に跨がっている構成になっている。前記中央とは、可動ミラーの対称的動作を阻害しない誤差範囲内も許容する趣旨である。かかる構成とすることで可動ミラー111の慣性モーメントの増大を効果的に抑制でき、制御性の向上に寄与する。
また、図1の構成では、可動ミラー111の厚さが、反射面112を有する部分において最大となっており、該構成は容易に作製できるという利点がある。この作製方法については後述する。
電極基板120は1つ以上、例えば一対の駆動電極部121を有する。該駆動電極部121と前記ミラー電極部113との間には静電アクチュエータが構成されており、該駆動電極部121と該ミラー電極部113との間に電位差を与えることで両者の間に静電力を印加し、可動ミラー111を動作させる。
スペーサ130は、電極基板120と可動ミラー111との間に一定の空間を設けるために配置されている。スペーサ130は、可動ミラー基板110あるいは電極基板120と独立した部材で作製しても良いし、前記可動ミラー基板110あるいは電極基板120と一体形成してもよい。図1はスペーサ130を電極基板120と一体形成した例である。可動ミラー基板110は例えばシリコン(Si)基板、シリコン(Si)層間に酸化シリコン(SiO)層を挟み込んだSOI基板、金属基板、などを材料として作製する。可動ミラー111は反射面112に反射膜を形成することで反射率を向上させることが望ましい。反射膜として金(Au)、アルミニウム(Al)あるいは各種多層膜を用いることができる。可動ミラー111のミラー電極部113には、例えば金(Au)、アルミニウム(Al)、クロム(Cr)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、白金(Pt)あるいはチタン(Ti)を単独にあるいは適宜積層して導電性膜を形成する。ただし可動ミラー111を構成する材料が十分な導電性を有する場合には、ミラー電極部113に導電性膜を形成しなくてもよい。
スペーサ130は各種材料を用いて作製することができる。また静電駆動の場合、マイクロミラー100の構成に応じて、またスペーサ130の表面を導電性とすることもできるし、絶縁性とすることもできる。例えば、スペーサ130の表面を導電性とすることで、可動ミラー111のミラー電極部113と外部回路(図示せず)を電気的に接続する経路の一部とすることができる。あるいは、スペーサ130の表面を絶縁性とすることで、電極基板120上の配線123を回避せずにスペーサ130を電極基板120上に配置できる。スペーサ130を可動ミラー基板110あるいは電極基板120と独立して形成する場合、該スペーサ130を構成する材料は、可動ミラー基板110および電極基板120と熱膨張係数が近い、また一致させた材料であることが望ましい。
反射面112を構成する部分の基体は梁114よりも厚く構成する。可動ミラー111には、望ましくは梁114と同じ厚さとした、肉薄部をできるだけ多く与える。ただし、部分的に上記肉厚部のように梁114よりも厚く構成されている部分があっても良い。梁114は可動ミラー111を可動ミラー基板110に支持し、可動ミラー111の変位に対する復元力を与える。梁114はミラー駆動電極部113を外部回路と電気的に接続する経路としての機能も有する。ただし、可動ミラー111のミラー駆動電極部113と外部回路(図示せず)との電気的接続は図示していない。図2では梁114として折り返し梁を例示しているが、同図は梁構造を限定するものではない。例えば梁114は直梁であっても良く、折り返し数が増えても減っても良い。
図2は可動ミラー111の反射面112側の形状を限定するものではない。図3(a)、(b)、(c)に本発明に係るマイクロミラーの別の実施形態を例示する。図3(a)は可動ミラー111の中央部に配置した反射面112にのみ厚さの大きい部分を有する実施形態である。反射面112を有する部分以外は全て肉薄部117であり、質量および慣性モーメントの低減効果は最も大きい。図3(b)は可動ミラー111の中央部に反射面112を有し、ミラー長手方向、すなわち回動軸に垂直な方向に細幅の肉厚部116を有する実施形態である。肉厚部は反射面112を有する部分から長手方向両端部に向かって細幅の線状にそれぞれ2本ずつに延設されている。該肉厚部116の厚さは反射面112を有する部分の厚さと一致させている。肉厚部116は肉薄部117が残留応力や熱応力で変形することを抑制する効果を有する。図3(c)は図3(b)と同じ効果を有する肉厚部116の配置方法に関する別の実施形態である。肉厚部は反射面112を有する部分から長手方向両端部に向かって細幅の線状にそれぞれ1本ずつに延設されている。図3(b)に比べ肉厚部116の領域が少なので質量および慣性モーメントは図3(b)の実施形態より優れる。
図4(a)に図1に例示した電極基板120を可動ミラー基板110側から見た図を示す。電極基板120は例えばシリコン(Si)基板、シリコン(Si)層間に酸化シリコン(SiO)層を挟み込んだSOI基板、金属基板、または絶縁体基板(例えばガラス基板やセラミック基板)などを材料として作製する。電極基板120を作製する材料が導電性の場合、電極基板120の表面に絶縁膜(例えばシリコンの場合は酸化膜SiOや窒化膜SiNx)を形成し、該絶縁膜上に導電性膜で駆動電極部121、配線123、電極パッド124を形成する。導電性膜は、例えば金(Au)、アルミニウム(Al)、クロム(Cr)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、白金(Pt)あるいはチタン(Ti)を単独にあるいは適宜積層し形成する。別の作製方法として、セラミック基板に対しスクリーン印刷を施すことで駆動電極部121を形成することができる。
次に、可動ミラーの動きについて説明する。図4(a)に示すように、電極基板120には可動ミラー111を静電アクチュエータで駆動させる駆動電極部121が成膜されている。可動ミラー111が電極基板120に接触するまで回転した場合でも、駆動電極部121と可動ミラー111が電気的に短絡しない構造とする。具体的には、駆動電極部121と可動ミラー111が接触しない位置にのみ駆動電極部121を配置する方法や、駆動電極部121を少なくとも部分的に絶縁膜で覆う方法などを適用する。図4(a)は電極121と可動ミラー111が接触しない位置にのみ電極121が配置されている例である。電極基板120には、可動ミラー111の回転中心軸115の下部に相当する位置に突起を形成している。例えば可動ミラー111の一方の端部(ミラーエッジ)118が電極基板120と接触し、可動ミラーのミラー電極を形成した側の面の中央付近が該突起122と接触する状態をとることで、可動ミラー111の動作角度を機械的に安定に与えることができる。
図3(a)、(b)、(c)、(d)に例示した可動ミラー111は、可動ミラー111と電極基板120との接触面積の低減を目的として、ミラー端部118の形状を変えた実施形態を示している。該接触部面積を低減することにより、可動ミラー111が動作時に電極基板120に接触する際、可動ミラー111と電極基板120との凝着の抑制に寄与する。なお、図3(a)、(b)、(c)、(d)は反射面側の形状例とミラー端部118の形状例を示しているが、両者の組合せを限定するものではない。特に図3(b)の実施形態では、ミラー端部118に曲線を形成しているので、可動ミラー111と電極基板120とが点接触することになり、接触面積低減効果が最も大きい。図3(d)はミラー端部118を肉薄部としない例である。図3(a)、(b)の実施形態では可動ミラー111と電極基板120との接触部を肉薄部117に有するが、図3(c)、(d)の実施形態においては可動ミラー111と電極基板120との接触部を肉厚部116に有する。図3(c)の実施形態では反射面112側から厚みを有するミラー端部118が確認できる。ただし肉厚部を有するミラー端部は一部である。図3(d)の実施形態ではミラー電極部113側を一部加工することで、肉厚部を有するミラー端部118を実現している。図3(d)の形態ではミラー端部全体が肉厚部を有する。いずれの形態であってもミラー端部118が電極基板120と衝突する場合でも、ミラー端部118は肉厚部を有するので剛性があり、破損が発生し難い。
図4(b)、(c)は電極基板120の別の実施形態である。図4(b)、(c)に示した電極基板120は、可動ミラー111と突起122が接触する場合の接触面積を低減する例である。図4(b)は突起122を点状にした例であり、図4(c)は突起122を短くしかつ分割した例である。
マイクロミラー100は突起122を有さない構造としても良い。この場合、図1および図4の突起122をなくした構造とすることで、突起122を有さないマイクロミラー100が実現できる。後述する図6(a)、(b)は突起122を有さないマイクロミラー100の例である。突起122を有さないマイクロミラー100においても、反射面112側の形状やミラー端部118の形状は図3(a)、(b)、(c)、(d)に示した形状が適用できる。
また、上述のように、可動ミラー111の厚さが、反射面112を有する部分において最大となっていることが好ましい。該構成とすることで作製が容易になるからである。該構成の可動ミラー基板110の作製方法の例として、SOI基板を用いた作製方法を、図5を用いて説明する。可動ミラー基板110を形成する基板として、SOI基板を用いる(図5(a))。SOI基板の活性層173(Si層)側にミラー電極部113を形成し、ベース層(Si層)171に反射面を形成する。SOI基板は両面を鏡面研磨する。なお、活性層173(Si層)にミラー電極部113を形成するのは、活性層(Si層)173側がベース層(Si層)171側より薄いからであるので、もし、活性層(Si層)173側がベース層(Si層)171側より厚ければ、活性層(Si層)173側に反射面112を形成する。通常、活性層(Si層)173側がベース層(Si層)171側より薄いので、以下活性層(Si層)173側にミラー電極部113を形成する場合の作製方法を説明する。
活性層(Si層)173側の面にフォトリソグラフィーによりミラー電極部113の形状および梁114の形状を、フォトレジスト、アルミニウム膜、酸化シリコン膜等のマスク材で、パターニングし、ドライエッチングを施す(図5(b))。図5(b)に示した矢印はエッチングの進行方向を示す。梁114の厚さは活性層(Si層)173の厚さで与えられる。ベース層(Si層)171側に反射面112側の可動ミラー形状を、フォトレジスト、アルミニウム膜、酸化シリコン膜等のマスク材で、パターニングし、ドライエッチングを施す(図5(c))。図5(c)に示した矢印はエッチングの進行方向を示す。反射面112側にパターンニングする可動ミラー形状は、例えば、図2に示した形状とする。反射面112を有する部分の厚さはベース層(Si層)171の厚さで与えられるので、可動ミラー111の厚さは反射面112を有する部分で最大となる。ドライエッチングで薄くした肉薄部117の厚さは活性層(Si層)173の厚さに中間層(SiO層)172を加えた厚さとなる。中間層(SiO層)172をウェットエッチングで除去する(図5(d))。図5(d)に示した矢印はエッチングの進行方向を示す。この工程によって可動ミラーは梁114のみで可動ミラー基板110に連結された状態となる。すなわち梁114で与えられる中心軸115の周りに回動自在な状態となる。ドライエッチングで薄くした肉薄部117の厚さは梁114の厚さと一致する。図5(d)に示した状態の可動ミラーを構成する要素を基体119と称する。すなわち基体119とは可動ミラー111構成要素の内、構成材料として用いた基板のみで形成されている部分を示す。最後に反射面112に反射膜、ミラー電極部113に導電性膜を、例えばスパッタリングで成膜する(図5(e))。
上述したSOI基板を用いた可動ミラー基板110の作製方法の場合、可動ミラー111の各部分の厚さをSOI基板の各層の厚さで制御することができるので製造が容易である。反射面112およびミラー電極部113は、特に反射面112は光学特性を維持するために、平坦であることが必要である。反射面112およびミラー電極部113の平坦性は両面を鏡面研磨したSOI基板の平坦性で確保する。上述した作製方法例ではエッチング面を反射面112に用いないので、エッチング面の平坦を要求する必要は無い。上述した手順ではSOI基板の中間層(SiO層)172をドライエッチング(図5(b)、(c))でのエッチストップ層として利用することができるので製造を容易にできる。同様にドーパントをドープしてエッチレートを変えた層を作製し、該層をエッチストップ層として機能させるシリコン基板を材料とする場合も、可動ミラー基板110の製造を容易にできる。該基板を用いた作製方法例の説明は、SOI基板を用いた作製方法に準じるので、説明は省略する。
なお、上述した製法は一例であって、本発明のマイクロミラー100の製法を限定するものではない。例えばベース層(Si層)171側のシリコンを部分的に適当な深さ(例えば半分)エッチングし、エッチング面を反射面112とする構造としても良い。図6(a)に可動ミラー111を一定量エッチングしてエッチング面を反射面112とした静電駆動型のマイクロミラー100の実施形態を図示する。反射面112は可動ミラー基板110の表面よりも低く、反射面112を有する部分は可動ミラー基板110よりも厚さが小さくなっている。また、形成されている肉厚部116の表面も可動ミラー基板110の表面よりも低く、肉厚部も可動ミラー基板110よりも厚さが小さくなっている。図6(a)の例では、反射面112と同じ厚さとなっている。図6(a)の構成では、可動ミラー基板110を厚くして、該基板の剛性を高く保ちつつ、可動ミラー基板の質量を小さくすることができる。なお、本実施例は、電極基板120に突起122を有さない例としているが、突起122の有無はマイクロミラー100の用途に応じて選択すればよい。
別の実施例として肉厚部116部分の厚さを、反射面112を有する部分の厚さより薄く、かつ可動ミラー111で最も薄い部分である肉薄部117の厚さより厚くする構成例を図6(b)に示す。図6(b)に示した構成は、例えば肉厚部116に意図的にサイドエッチ(マスク側面から回り込んだエッチャントによる側面からのエッチングの進行)を発生させることで実現することができる。あるいは反射面112を有する部分のマスク厚を肉厚部116のマスク厚より厚くすることで、図5(c)のエッチング工程の途中から意図的に肉厚部116をエッチングすることで実現することができる。肉厚部116の厚さを低減することで可動ミラー111の質量および慣性モーメントを低減することができる。特にミラー端部118付近の肉厚部116を薄くすることは慣性モーメントの低減に効果的に寄与する。なお、図に明記していないが、肉薄部116の厚さは一様でなくても良く、部分的に薄くすることもできる。例えば反射面112付近では反射面112部分の厚さと同じ厚さであり、ミラー端部118に近付くに連れて徐々に薄くなる構造とすることもできる。
次に電極基板120の作製方法例を、図7を用いて説明する。図7の電極基板120はスペーサ130を電極基板と一体形成した例であり、図1のマイクロミラー100に用いる電極基板120の作製例に相当する。電極基板120を形成する基板として、シリコン(Si)基板181を用いる(図7(a))。表面にフォトリソグラフィーによりスペーサ130の形状をフォトレジスト、酸化シリコン膜等のマスク材で、パターニングし、エッチャントにKOH(水酸化カリウム水溶液)を用いた異方性ウェットエッチングを施す(図7(b))。図7(b)に示した矢印はエッチングの進行方向を示す。本工程でスペーサ130の高さと突起122の高さの差が形成される。表面にフォトリソグラフィーによりスペーサ130の形状と突起122の形状をパターニングし、エッチャントにKOH等を用いた異方性ウェットエッチングを施す(図7(c))。図7(c)に示した矢印はエッチングの進行方向を示す。シリコン(Si)基板181の表面に絶縁膜として熱酸化膜(SiO) を形成する(図7(d))。最後に、例えばスパッタリングで導電性の駆動電極部121、配線123、電極パッド124を成膜する(図7(e))。
なお、上記した製法は一例であり、電極基板120の作製方法を限定するものではない。例えばエッチング方法は等方性ウェットエッチングでもドライエッチングでも良い。あるいは突起122、スペーサ130を積層で作製することもできる。本実施形態の電極基板120はスペーサ130の高さと突起122の高さが異なっているので、エッチングを2回施したが、両者の高さは一致していてもよく、その場合、エッチング回数を1回とすることができる。また、本実施形態の電極基板120は突起122を形成した例であるが、突起122を形成しない場合、エッチング回数を1回とすることができる。本実施形態の電極基板120はスペーサ130を一体形成した例であるが、スペーサ130を別部材で作製する場合、エッチング回数を1回とすることができる。スペーサ130を可動ミラー基板110や電極基板120と独立に作製する場合の作製方法は図示しないが、例えばシリコン(Si)基板の厚さをエッチングで調整して形成することができる。さらに必要に応じて、表面を熱酸化し絶縁性を与えることや、表面に導電性膜を成膜して導電性を与えることができる。
以下、マイクロミラー100を形成する方法を、静電駆動マイクロミラーを例に説明する。図1に示した本発明の実施形態のマイクロミラー100の例では、図4に例示したスペーサ130を一体形成した電極基板120と、図2に例示した可動ミラー基板110とを接着、接合または締結することで静電駆動型のマイクロミラー100を構成する。可動ミラー基板110と、スペーサを一体形成した電極基板120の並進位置は、例えば、両者に位置合わせ用孔(図示せず)を形成し、該位置合わせ用孔にピンまたは球体等を挿入することで、両者の並進位置を制御することができる。別の例として、可動ミラー基板110と、スペーサを一体形成した電極基板120に位置合わせ用のパターン(図示せず)を形成し、パターン認識(例えば画像処理)によって両者の並進位置を制御することができる。可動ミラー基板110と電極基板120の高さはスペーサ130の精度で与える。接着によって静電駆動マイクロミラー100を形成する場合は、接着剤として、例えば紫外線硬化樹脂を用いることができる。あるいは、熱硬化樹脂を用いることができる。接合で静電駆動マイクロミラー100を形成する場合は、例えば金-錫はんだ等を用いることができる。スペーサ130を可動ミラー基板110や電極基板120と独立に作製する場合、あるいは可動ミラー基板110にスペーサ130を一体形成する場合も同様の方法でマイクロミラー100が作製できる。
図8に本発明のマイクロミラー100の別の実施形態を示す。図8(a)に示す通り、本実施形態のマイクロミラー100は、マイクロミラー100を密封可能な筐体140に収め、筐体内部を光学オイル150で充填することを特徴とする。静電駆動マイクロミラー100周囲に充填された光学オイル150は、可動ミラー111に衝撃が加わった時の抑制力として機能するので可動ミラー111の耐衝撃性を向上させることができる。図8は可動ミラー動作時に可動ミラー111の端部118が電極基板120と接触する構造の静電駆動マイクロミラー100の例であるが、可動ミラーの端部118が電極基板120と接触することを要求するものではない。本実施形態のマイクロミラー100は可動ミラーの端部118を電極基板120と接触させずに駆動させる方式とすることもできる。
図8(b)は図8(a)に示した電極基板120を可動ミラー基板110側から見た図である。基本的な構成は図4で説明した電極基板120と同じであるが、可動ミラー111の端部118が接触する付近に抵抗配線125を有することを特徴とする。前述の通り、本実施形態のマイクロミラー100は可動ミラー111の端部118を電極基板と接触させずに駆動させる方式としても良い。可動ミラー111の端部118を電極基板と接触させずに駆動させる方式の場合抵抗配線125は不要である。該抵抗配線125は可動ミラー111とは接触しない。可動ミラー111を動作させ始めるときに可動ミラーの端部118が接近している側の抵抗配線125に通電することで、光学オイル150に気泡151を発生させる。該気泡151で可動ミラー111に押上げ力を加えることで、可動ミラー111に初速度を与え、可動ミラー111の動作を補助し、可動ミラー111の凝着防止にも寄与する。気泡151の発生を図8(c)に示す。
上述したそれぞれの実施形態に基づく構成により、可動ミラー111が光学的に機能する部分(すなわち反射面112を有する部分)の厚さを維持しつつ、可動ミラー111の質量および慣性モーメントを低減させることが可能となり、光学特性すなわち反射面112での損失を抑制しつつ、耐衝撃性や高速制御性に優れたマイクロミラーが実現できる。
上記説明は一軸回転の静電駆動マイクロミラーの説明であるが、本発明は一軸回転の静電駆動マイクロミラーに限定されるものではなく、多軸回転ミラーに適用することもできる。図9に二軸回転の静電駆動マイクロミラーの断面図を例示する。図9に示す構成では、可動ミラー111を支持して回転軸115を与える第1の梁が、可動ミラー111の周囲に配置された外枠部160に連結され、さらに該外枠部160は前記回転軸115とは直交する方向で第2の梁162によって可動ミラー基板110に連結されている。第2の梁162が与える回転軸と反射面112を有する部分との関係等は前述の一軸回転の場合と同様である。
図12は本発明の光部品の実施形態として光スイッチの例を示す。本発明のマイクロミラーを光部品に適用することで、光学特性すなわち反射面での損失を抑制しつつ、耐衝撃性や高速制御性に優れた光部品が実現できる。高集積・高速制御性が要求される光スイッチには、本発明のマイクロミラーは好適である。図12の実施形態では、1×2型の光スイッチを例に示しているが、本発明の光スイッチは、本発明のマイクロミラーと、1以上の入力側光ファイバと、前記入力側光ファイバに対置された入力側コリメートレンズと、1以上の出力側光ファイバと、前記出力側光ファイバに対置された出力側コリメートレンズとを備えて、前記入力側光ファイバから射出される光ビームを前記マイクロミラーで偏向することで、該光ビームが再結合する出力側光ファイバを選択する構成であればよい。この場合入力側光ファイバが1で、出力側光ファイバが1の場合は、オンオフスイッチを構成することになる。
図12(a)は光ファイバ202同士を角度配置する光スイッチの構成である。光偏向手段として、本発明に係るマイクロミラーを用いている。光ファイバ202aからの入射光はコリメートレンズ204aでコリメートされ、可動ミラー111の反射面に入射する。その光路209は可動ミラー111の回動によって切り換えられ、光ファイバ202bと202cの間で結合を切り換える。可動ミラー111で反射された光は光ファイバ202bまたは202cに入射する前にコリメートレンズ204bまたは204cでコリメートされる。本構成の光スイッチは、本発明に係るマイクロミラーを用いているため、光学特性、耐衝撃性、高速制御性に優れる。
また、図12(a)の構成では、光部品として光ファイバの結合を切り換える光スイッチを示したが、光ファイバの一部の代わりにフォトダイオードなどの光検出素子を配置して、光検出器を構成しても良い。あるいはレーザ光源から発した光の進行方向を本発明のマイクロミラーで切り替えて所望の光ファイバに結合させる光デバイスを構成しても良い。本発明のマイクロミラーは、上述のように光偏向手段として優れる一方、その適用形態に制限はないことから、光偏向手段を必要とする光部品に広く適用することができる。すなわち、本発明のマイクロミラーを光偏向手段として用いて光部品を構成することができる。
図12(b)の構成例では、光ファイバ202a、202b、202cと可動ミラー111との間にコリメートレンズアレイを配置して、前記各光ファイバにはコリメートレンズ204a、204b、204cを対置させている。ここで、複数の光ファイバのうちの少なくとも一部、例えば図12(b)の例では光ファイバ202a、202cとそれぞれに対置するコリメートレンズ204a、204cをオフセット配置する。オフセット配置とは光ファイバの光軸とコリメートレンズの光軸をずらして配置することとする。光ファイバの光軸とコリメートレンズの光軸をずらすと、コリメートレンズを通過後の光ビーム209の光軸は、光ファイバのずれ方向と逆方向に偏向する。従って、図12(b)において光ファイバ202aをコリメートレンズ204aに対し光ファイバ202bから遠ざかる方向にずらすと、光ビーム209の光軸はマイクロミラー中央方向に偏向する。その結果、光ファイバ202aからの入射光は可動ミラー111の反射面で反射される。反射光がコリメートレンズ204cへ向かった場合、光ファイバ202cがコリメートレンズ204cに対して光ファイバ202bから遠ざかる方向にずらしておくことで、光ビームは光ファイバ202cに結合する。本構成では本発明の静電駆動マイクロミラー100の特性を活かしつつ、シリンドリカルレンズを不要とすることで光学素子数が低減できる。また入出力側の光ファイバ202が平行配列であるので配列し易い。
図12(c)の構成例では、コリメートレンズ204a、204b、205cと可動ミラー111との間に固定ミラー230が配置され、光ファイバ202aからの入射光は可動ミラー111の反射面に集光し、該反射面による反射光は光ファイバ202cに結合される。図12(b)のコリメートレンズをオフセット配置する変わりに、固定ミラー230を用いている。また、入出力側の光ファイバ202は図12(b)の場合と同様に平行配列である。固定ミラー230は反射損失、波長依存性損失に優れた光学部品であるので、本構成においては、光スイッチ200の光学特性向上が期待できる。また固定ミラー230は作製が容易という利点もある。
図10は本発明のマイクロミラーを用いた光スイッチの別の例である。図10は図1に示した一軸回転ミラーを用いた静電駆動型の1入力2出力の光スイッチの例であるが、マイクロミラー100の駆動方式を、可動ミラー111を電極基板120に接触させない駆動方式とすることで、1入力多出力の光スイッチとすることもできる(図示せず)。マイクロミラー100を、例えば図9に示したような、多軸回転ミラーとすることで、多入力多出力の光スイッチを構成することもできる(図示せず)。
図10に示した光スイッチ200は、入力側光ファイバ202aと入力側コリメートレンズ204aを有する入力ポートと、シリンドリカルレンズ205、マイクロミラー100、出力側コリメートレンズ204b、204cと出力側光ファイバ202b、202cを有する出力ポート100、を構成要素として有する1入力2出力の光スイッチ(1×2光スイッチ)である。すなわち、図10に示す実施形態は、図12(b)、(c)のオフセット配置、固定ミラーの代わりに、集光光学系をコリメートレンズとマイクロミラーの間に配置し、該集光光学系を用いて反射面に光ビームを集光する構成である。図10では、集光光学系としてシリンドリカルレンズを用いている。
光スイッチ200内で、マイクロミラー100の反射面112に、光ビーム209を集光する集光光学系であるシリンドリカルレンズ205を用いると、マイクロミラー100の反射面112を小型化できる。反射面112は光ビーム209を集光した分だけ小さくできる。このことを、図11を用いて説明する。図11にDで示した領域は集光光学系を用いない場合の反射面112における光ビーム径である。前記領域Dを十分にカバーするために、マイクロミラー100の反射面112の長さとしてLが求められる。一方ハッチングで示した領域Dは集光光学系としてシリンドリカルレンズを用いた場合の反射面112における光ビーム径である。前記領域Dを十分にカバーするため求められる反射面112の長さLで十分となる。その結果、反射面112を小さくすることができ、マイクロミラー100の質量と慣性モーメントを低減することができるので、耐衝撃性、高速制御性はさらに向上する。なお、反射面112において光ビーム209が集光する特性を有しているのであれば、シリンドリカルレンズ205は他の集光光学素子(レンズ)で置き換えることができる。
図10に示す光スイッチをその機能とともに更に詳述する。図10の構成は、1本の入力側光ファイバ202aと2本の出力側光ファイバ202b、202cを有し、可動ミラー111が前記入力側光ファイバ202aと第一の出力側光ファイバ202bとの間に光路を形成する第一の姿勢と前記入力側光ファイバ202aと第二の出力側光ファイバ202cとの間に光路を形成する第二の姿勢を選択可能であり、可動ミラー111が第一の姿勢および第二の姿勢において他の部材と接点を持つ構成であり、集光光学系としてシリンドリカルレンズ205を用いる光スイッチ200である。例えば、可動ミラー111を図1に示す一軸回転型の静電駆動ミラーとすると、可動ミラー端部118およびミラー電極部113の中央付近がそれぞれ電極基板120および突起122と接触することで第一の姿勢あるいは第二の姿勢が実現できる。該構成の静電駆動マイクロミラー100は、光学特性、耐衝撃性および高速制御性に優れるだけでなく、動作角度の安定性にも優れるので、光スイッチの光学特性向上に効果的である。該構成の静電駆動マイクロミラー100は、2値デジタル駆動をするので、該構成の静電駆動マイクロミラー100を用いて1入力2出力の光スイッチ(1×2光スイッチ)が実現できる。上記構成の光スイッチでは入力側光ファイバ202aと出力側光ファイバ202b、202cが一直線上に配置可能であるので、集光光学系としてシリンドリカルレンズを適用することができる。
図10(a)は、入力側光ファイバ202aから第一の出力側光ファイバ202cへの光路形成状態を示す図である。図10(a)において可動ミラー111は第一の姿勢をとる。図10(b)は入力側光ファイバ202aから第二の出力側光ファイバ202bへの光路形成状態を示す図である。図10(b)において可動ミラー111は第二の姿勢をとる。図10(c)は可動ミラー111に駆動力を与えない状態を示す図である。
本発明に係るマイクロミラーを図10に示した1×2光スイッチに適用し、さらに該1×2光スイッチをアレイ化して光スイッチアレイ300とする例を図13に示し、本発明に係るマイクロミラーおよび光スイッチをさらに詳しく説明する。
図13に示した光スイッチアレイ300は、光ファイバアレイ203と、コリメートレンズアレイ204と、シリンドリカルレンズ205と、静電駆動型のマイクロミラー100を構成要素に持つ。図13に示した光スイッチアレイ300は独立に動作する8組の1×2光スイッチが集積化された光スイッチアレイである。ただし、図13は1×2光スイッチの集積化可能な数を限定するものではない。また、本発明のマイクロミラー100の適用デバイスを限定するものでもない。各1×2光スイッチ要素は図10に示した構造をとる。各1×2光スイッチ要素で使用するマイクロミラー100は図1に示したマイクロミラーである。可動ミラー111はミラー端部118とミラー電極部113の中央付近が、電極基板120と突起122に接触することで、動作角度を決定する。光スイッチ200の切替動作中には一時的に可動ミラー111と突起122の接触が開放される。
光ファイバアレイ203は24本の光ファイバ202と該ファイバを整列させる基板(光ファイバ整列基板)218、219を構成要素に持つ。本実施例は8組の1×2光スイッチを集積化するので、24本の光ファイバ2は一方向に3本、それと直交する方向に8本配列する。ここで、3本配列した光ファイバは1つの1×2光スイッチに対応する1本の入力光ファイバと2本の出力光ファイバに対応する。この配列方向を切り替え方向と定義する。切り替え方向と直交する配列方向を集積化方向と定義する。切り替え方向と集積化方向の定義は図13に記載する。
本実施例においては切り替え方向の光ファイバピッチを0.5mmとし、集積化方向の光ファイバピッチを1mmとする。光ファイバアレイ203においては、光ファイバが精度よく整列されている。本実施例では、光ファイバ整列用孔を形成した光ファイバ整列基板218を用いて光ファイバを整列させる。光ファイバアレイ203の整列精度は、光ファイバ整列基板218に形成する光ファイバ整列用孔の精度で与える。
本実施例は8組の1×2光スイッチの集積化しているので、コリメートレンズアレイ204は切り替え方向に3つ配列し、集積化方向に8つ配列した合計24個のコリメートレンズを構成要素に持つ。ここで切り替え方向と集積化方向の定義は、光ファイバアレイ203で定義した方向に準ずる。コリメートレンズアレイ204のピッチは光ファイバアレイ203のピッチに対応させる。本実施例においてはコリメートレンズアレイの切り替え方向のピッチは0.5mm、集積化方向のピッチは1mmとする。本実施例ではコリメートレンズアレイ204は基板厚さが0.625mmのシリコン基板をエッチングすることで作製する。コリメートレンズアレイ204の表裏面には使用する光の波長(1500〜1650nm)に対応した反射防止膜を成膜する。コリメートレンズアレイ204は光ファイバアレイ203に対向する側が平面でシリンドリカルレンズ205に対向する側に凸レンズを形成する構造とする。コリメートレンズアレイ204を構成する各コリメートレンズはレンズ径が0.45mmの球面凸レンズとし、その曲率半径は3mmとする。光ファイバ整列基板218とコリメートレンズアレイ204との間隙は入力光ファイバから出射された光が所望の特性を持つコリメートビームとなるように選択する。
本実施例では8つの1×2光スイッチで1つのシリンドリカルレンズ205を共用する。該シリンドリカルレンズ205は光学ガラス(BK7)製とし、曲率半径を3.58mm、焦点距離を7.15mmとする。シリンドリカルレンズ205には表裏面に使用する光の波長(1500〜1650nm)に対応する反射防止膜を成膜する。シリンドリカルレンズ205は曲面側をコリメートレンズアレイ204に対向させ、平面側をマイクロミラー110に対向させる向きに配置する。
本実施例は8組の1×2光スイッチを集積化しているので、本発明のマイクロミラー100を8つ有する。各マイクロミラー100はマイクロミラーの配列方向に回転中心軸を取った一軸回転可能な構造とする。マイクロミラーの配列方向は、光ファイバアレイ203およびコリメートレンズアレイ204の集積化方向に対応する方向とする。したがってマイクロミラー100は光ファイバアレイ203の集積化方向のピッチに対応したピッチで一列に配列される。本実施例ではマイクロミラー100のピッチは1mmとする。
可動ミラー111は、弾性部材である2本一対の梁114によって支持され、該梁114は可動ミラーが形成されている基板(可動ミラー基板)110に連結されている。梁114は可動ミラー111が回転およびZ方向の並進運動すなわち沈み込みを行いやすいように、折り返し構造の梁で構成している。
電極基板120には可動ミラー111を駆動するための駆動電極部121を形成する。電極基板120には15μmの突起122を形成する。電極基板120は図7に示した方法で作製する。
可動ミラーの反射面を有する側の反対側の面の回動中心軸に直交する方向の長さは1735μmとする。可動ミラー111は、電極基板120に接触するまで動作させる。可動ミラー111と電極基板120は、ミラー端部118で電極基板120と接触し、反射面を有する側の反対側の面の中央付近で突起122と接触して、傾斜角度1度を実現する。電極基板120のミラー端部118が接触する部分には駆動電極部121を配置しない。
入力側の光ファイバ202aから出射され対応するコリメートレンズ204aでコリメートビーム化された光はシリンドリカルレンズ205の作用で可動ミラーの反射面112において可動ミラーの配列方向に長径を有する擬楕円形状となる(図11参照)。反射面112において、光は長径方向に0.2〜0.25mm、短径方向に0.1〜0.15mmとなるので、可動ミラーの反射面112は0.4mm×0.3mmとする。可動ミラーの反射面を有する側の反対側の面の幅、すなわち回動中心軸方向の長さ、は0.5mmとする。反射面側の肉厚部116の形状は図2に示した形状とする。肉厚部116の線幅は50μmとする。肉厚部116部分の厚さは反射面を有する部分の厚さと一致させる。該厚さは可動ミラー基板110の厚さと一致する。
可動ミラー基板110は活性層(Si層)173厚さ10μm、中間層(SiO層)172厚さ1μm、ベース層(Si層)171厚さ300μmのSOIを材料とし、図5に示した方法で作製する。反射面112部分の厚さはSOI基板の初期厚さと同じ311μmである。梁114の厚さはSOIの活性層(Si層)の厚さである10μmとなる。肉厚部116の厚さは、反射面112部分の厚さと同じく311μmとなる。可動ミラーの肉薄部117の厚さは、梁114の厚さと同じ10μmである。
本発明静電駆動マイクロミラーは質量と慣性モーメントがそれぞれ2.5×10−7[kg]、6.3×10−14[kg・m]となる。ただし、シリコン(Si)の密度は2330[kg/m]とした。該質量および慣性モーメントは可動ミラー全体がSOI基板の初期厚さである311μmである構成例の質量および慣性モーメント6.3×10−7[kg]、1.8×10−13[kg・m]に対して、それぞれ0.4倍、0.35倍に低減する。したがって、同じ剛性の梁で支持する場合、耐衝撃性は質量に反比例し、2.5倍に向上し、回転動作の共振周波数は慣性モーメントの平方根に反比例し、1.7倍に向上する。また、可動ミラー全体を活性層(Si層)の厚さである10μmとした場合に対して、反りに対する耐性は厚さの2乗倍すなわち900倍以上に向上する。なお、本実施例のSOI基板は十分な厚みを有するので取り扱いが容易な点でも好適である。従って、本発明の静電駆動マイクロミラーは光学特性および耐衝撃性や高速制御性に優れた静電駆動マイクロミラーであり、本発明の静電駆動マイクロミラーを適用することで光学特性および耐衝撃性や高速制御性に優れた光スイッチを提供する。
本発明のマイクロミラーの実施形態を示す図である。 本発明のマイクロミラーの実施形態に適用する可動ミラー基板の反射面側の形状を示す図である。 本発明のマイクロミラーの実施形態に適用する可動ミラーの反射面側の形状を示す図である。 本発明のマイクロミラーの実施形態に適用する電極基板の形状を示す図である。 本発明のマイクロミラーの実施形態に適用する可動ミラー基板の作製方法例を示す図である。 本発明のマイクロミラーの実施形態を示す図である。 本発明のマイクロミラーの実施形態に適用する電極基板の作製方法例を示す図である。 本発明のマイクロミラーの実施形態を示す図である。 本発明のマイクロミラーの実施形態を示す図である。 本発明のマイクロミラーを用いた光スイッチの実施形態を示す図である。 本発明のマイクロミラーを用いた光スイッチの実施形態において集光光学素子を用いる効果を示す図である。 本発明のマイクロミラーを用いた光スイッチの実施形態を示す図である。 本発明のマイクロミラーを用いた光スイッチをアレイ化した光スイッチアレイの実施形態を示す図である。 反射面を有する部分の基体厚さと肉薄部の厚さの比と反り耐性の関係を示す図である。
符号の説明
100:マイクロミラー 110:可動ミラー基板 111:可動ミラー
112:反射面 113:ミラー電極部 114:梁 115:中心軸 116:肉厚部
117:肉薄部 118:端部 119:基体 120:電極基板 121:駆動電極部 122:突起 123:配線 124:電極パッド 125:抵抗配線
126:抵抗配線パッド 130:スペーサ 140:筐体 150:光学オイル
151:気泡 160:外枠部 162:第2の梁部 171:ベース層
172:中間層 173:活性層 181:シリコン基板 200:光スイッチ
202、202a、202b、202c:光ファイバ 203:光ファイバアレイ
204:コリメートレンズアレイ 204a、204b、204c:コリメートレンズ
205:シリンドリカルレンズ 209:光路(光ビーム)
218、219:光ファイバ整列基板 230:固定ミラー 300:光スイッチアレイ

Claims (11)

  1. 一方の面に反射面を有する可動ミラーと、前記可動ミラーが連結される可動ミラー基板と、前記可動ミラーと前記可動ミラー基板とを連結し、前記可動ミラーを前記可動ミラー基板に対して回動可能に支持する梁とを備え、
    前記反射面は前記可動ミラーの基体に形成された膜で構成され、
    前記基体は前記反射面を有する部分よりも厚さの小さい肉薄部を有するとともに、前記肉薄部は少なくとも前記反射面を有する側の面において前記反射面を有する部分の高さと異なる高さの面を有するマイクロミラー。
  2. 前記反射面を有する側の面の反対側の面に形成されたミラー電極部と、前記ミラー電極部に対向して配置された駆動電極部とを備え、
    前記可動ミラーは前記駆動電極部と前記ミラー電極部との間に印加される静電力によって駆動することを特徴とする請求項1に記載のマイクロミラー。
  3. 前記反射面と前記ミラー電極部が略平行であることを特徴とする請求項2に記載のマイクロミラー。
  4. 前記可動ミラーは前記梁を中心軸として回動し、前記中心軸は前記可動ミラーの面内方向の中央に位置し、前記反射面は前記中心軸に跨っていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のマイクロミラー。
  5. 前記反射面を有する面側に、前記反射面を有する部分の他に、前記肉薄部よりも厚さが大きくなっている肉厚部を有していることを特徴とする請求項1〜4に記載のマイクロミラー。
  6. 前記肉厚部が、少なくとも一部において前記肉薄部を挟んで、前記反射面を有する部分を枠状に包囲していることを特徴とする請求項5に記載のマイクロミラー。
  7. 前記可動ミラーの厚さは、前記反射面を有する部分において最大となることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のマイクロミラー。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載のマイクロミラーを、光偏向手段として用いた光部品。
  9. 請求項1〜7のいずれかに記載のマイクロミラーと、1以上の入力側光ファイバと、入力側コリメートレンズと、1以上の出力側光ファイバと、出力側コリメートレンズとを備え、
    前記入力側光ファイバから射出される光ビームを前記マイクロミラーで偏向することで、該光ビームが再結合する出力側光ファイバを選択する光スイッチ。
  10. 請求項9に記載の光スイッチにおいて
    集光光学系を用いて前記マイクロミラーの反射面に光ビームを集光することを特徴とする光スイッチ。
  11. 請求項10に記載の光スイッチにおいて、
    前記集光光学素子がシリンドリカルレンズであり、
    前記入力側光ファイバが1本であり、前記出力側光ファイバが2本であり、
    前記可動ミラーが、前記入力側光ファイバと前記出力側光ファイバのうちの一方の光ファイバとの間に光路を形成する第一の姿勢と、前記入力側光ファイバと前記出力側光ファイバのうちの他方の光ファイバとの間に光路を形成する第二の姿勢を選択可能であり、
    前記第一の姿勢および前記第二の姿勢において可動ミラーが他の部材との接点を有することを特徴とする光スイッチ。
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