JP2007247556A - 排気熱回収装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】熱交換器内の冷却媒体が高温になることを防止することができる排気熱回収装置を得る。
【解決手段】排気熱回収システム10は、排気ガスと冷却媒体との熱交換を行う排気熱回収用熱交換器18と、一端が排気熱回収用熱交換器18におけるエンジン冷却水管42の重力方向の上部に接続されると共に他端がエンジン冷却水管42の重力方向の下部に接続され、中間部が排気熱回収用熱交換器18の外側に位置する自然循環用水管56とを備えている。
【選択図】図1
【解決手段】排気熱回収システム10は、排気ガスと冷却媒体との熱交換を行う排気熱回収用熱交換器18と、一端が排気熱回収用熱交換器18におけるエンジン冷却水管42の重力方向の上部に接続されると共に他端がエンジン冷却水管42の重力方向の下部に接続され、中間部が排気熱回収用熱交換器18の外側に位置する自然循環用水管56とを備えている。
【選択図】図1
Description
本発明は、例えば自動車等の排気ガスと冷却液との熱交換を行って排気熱を回収する排気熱回収装置に関する。
上流側内部に排気制御弁が配設された内管と外管とで二重管構造を成し、内管と外管との間に冷却水と排気との熱交換を行う排気クーラを介装したエンジンの排気冷却装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2004−293395号公報
特開2002−147291号公報
しかしながら、上記の如き従来の技術では、エンジンが停止した場合には、排気クーラ内の冷却水通路で冷却水の循環が停止するため、余熱によって冷却水が異常に昇温して沸騰してしまうことが懸念される。
本発明は、上記事実を考慮して、熱交換器内の冷却媒体が高温になることを防止することができる排気熱回収装置を得ることが目的である。
上記目的を達成するために請求項1記載の発明に係る排気熱回収装置は、排気ガスと冷却媒体との熱交換を行う熱交換器と、一端が前記熱交換器における冷却媒体流路の重力方向の上部に接続されると共に他端が前記冷却媒体流路の重力方向の下部に接続され、中間部が前記熱交換器の外側に位置する自然対流用流路と、を備えている。
請求項1記載の排気熱回収装置では、熱交換器の冷却媒体流路は、その重力方向の上下の部分間を連通する自然対流用流路とで、冷却媒体が自然対流(比重差)によって循環可能な自然対流循環路を構成している。自然対流用流路の中間部は熱交換器の外側に位置しているため、冷却媒体は、自然対流循環路を循環すると自然対流用流路の中間部で放熱して冷却される。これにより、熱交換器内の冷却媒体流路に強制流を生じさせない構成又は場合であっても、冷却媒体が高温になることが防止される。
このように、請求項1記載の排気熱回収装置では、熱交換器内の冷却媒体が高温になることを防止することができる。
上記目的を達成するために請求項2記載の発明に係る排気熱回収装置は、水平方向に沿って配設されたバイパス部の周囲に排気ガスと冷却媒体との熱交換を行う熱交換部が形成され、排気ガスが前記バイパスを流れる状態と前記熱交換部を流れる状態とを切り替え得る熱交換器と、一端が前記熱交換部に配設された冷却媒体流路の重力方向の上部に接続されると共に他端が前記冷却媒体流路の重力方向の下部に接続され、中間部が前記熱交換部の外側に位置する自然対流用流路と、を備えている。
請求項2記載の排気熱回収装置では、水平方向に沿って配設されたバイパス部の周囲に筒状の熱交換部が形成されており、この熱交換部には冷却媒体流路が排気ガスとの熱交換可能に配設されている。この構成では、熱交換器における冷却媒体の容量に対する排気ガスの容量が大きい。この熱交換器の冷却媒体流路は、その重力方向の上下の部分間を連通する自然対流用流路とで、冷却媒体が自然対流(比重差)によって循環可能な自然対流循環路を構成している。自然対流用流路の中間部は熱交換部(熱交換器)の外側に位置しているため、冷却媒体は、自然対流循環路を循環すると自然対流用流路の中間部で放熱して冷却される。これにより、熱交換器内の冷却媒体流路に強制流を生じさせない構成又は場合であっても、冷却媒体が高温になることが防止される。
このように、請求項2記載の排気熱回収装置では、排気ガス容量が大きいために冷却媒体が高温になり易い構成において、熱交換器内の冷却媒体が高温になることを防止することができる。
請求項3記載の発明に係る排気熱回収装置は、請求項2記載の排気熱回収装置において、前記自然対流用流路は、一端が前記冷却媒体流路における前記バイパス部よりも重力方向の上側部分に接続されると共に、他端が前記冷却媒体流路における前記バイパス部よりも重力方向の下側部分に接続されている。
請求項3記載の排気熱回収装置では、冷却媒体流路におけるバイパス路を上下に挟む部分間が自然体流用流路にて連通されている。このため、冷却媒体流路における冷却媒体の自然対流循環路を構成しない部分が少ない。これにより、自然対流循環路を循環して冷却される冷却媒体の量が増し、熱交換器内の冷却媒体が高温になることを効果的に防止することができる。
請求項4記載の発明に係る排気熱回収装置は、請求項1乃至請求項3の何れか1項記載の排気熱回収装置において、前記冷却媒体流路は、排気ガスと冷却媒体との熱交換を行う場合に冷却媒体が強制的に循環される冷却媒体循環路の一部を構成しており、前記自然対流用流路の一端と他端とは、前記冷却媒体流路における冷却媒体が強制的に循環される場合に圧力差が所定値以下となる部分に接続されている。
請求項4記載の排気熱回収装置では、排気ガスと冷却媒体の熱交換を行う場合には、例えばポンプ等が作動して熱交換器の冷却媒体流路を含む冷却媒体循環路を冷却媒体が強制的に循環される。これにより、効果的な熱交換が行われる。一方、冷却媒体循環路の強制的な冷却媒体の循環流(ポンプ等の作動)が停止すると、熱交換器における排気ガス側の余熱が冷却水流路の冷却水に伝わる。この冷却媒体は、上記の通り冷却媒体流路と自然体流用流路を含んで構成される自然対流循環路を循環することで、高温になることが防止される。
ここで、自然体流用流路の一端と他端すなわち自然対流による冷却媒体の導入部と排出部とは、冷却媒体循環路を強制的な循環流が循環する場合の圧力差が所定値以下(圧力差がない場合)となる部分に接続されているので、冷却媒体循環路を強制的な循環流が生じている場合には、自然対流用流路に冷却媒体が流れることが抑制される。したがって、排気ガスと冷却媒体との熱交換の際には、冷却媒体が排気ガスから得た熱を自然対流用流路にて無駄に放熱することが防止される。
請求項5記載の発明に係る排気熱回収装置は、請求項1乃至請求項3の何れか1項記載の排気熱回収装置において、前記冷却媒体流路は、排気ガスと冷却媒体との熱交換を行う場合に冷却媒体が強制的に循環される冷却媒体循環路の一部を構成しており、前記自然対流用流路の一端と他端とは、前記冷却媒体流路における冷却媒体の強制的な循環流の方向との直交面上に位置する部分に接続されている。
請求項5記載の排気熱回収装置では、排気ガスと冷却媒体の熱交換を行う場合には、例えばポンプ等が作動して熱交換器の冷却媒体流路を含む冷却媒体循環路を冷却媒体が強制的に循環される。これにより、効果的な熱交換が行われる。一方、冷却媒体循環路の強制的な冷却媒体の循環流(ポンプ等の作動)が停止すると、熱交換器における排気ガス側の余熱が冷却水流路の冷却水に伝わる。この冷却媒体は、上記の通り冷却媒体流路と自然体流用流路を含んで構成される自然対流循環路を循環することで、高温になることが防止される。
ここで、自然体流用流路の一端と他端すなわち自然対流による冷却媒体の導入部と排出部とは、強制循環流の流れ方向との直交面上に位置する部分間を連通しているため、該冷却媒体の導入部と排出部とには強制循環流による圧力差が小さい。このため、冷却媒体循環路を強制的な循環流が生じている場合には、自然対流用流路に冷却媒体が流れることが抑制される。したがって、排気ガスと冷却媒体との熱交換の際には、冷却媒体が排気ガスから得た熱を自然対流用流路にて無駄に放熱することが防止される。
以上説明したように本発明に係る排気熱回収装置は、熱交換器内の冷却媒体が高温になることを防止することができるという優れた効果を有する。
本発明の実施形態に係る排気熱回収装置としての排気熱回収システム10について、図1乃至図3に基づいて説明する。なお、以下の説明で、単に上流・下流の語を用いるときは、排気ガスの流れ方向の上流・下流を示すものとする。また、各図に示す矢印UP、矢印LOは、重力方向(車体上下方向)の上側、下側をそれぞれ示すものとする。
図3には、排気熱回収システム10の概略全体構成が模式的なフロー図にて示されている。この図に示される如く、排気熱回収システム10は、自動車の内燃機関エンジン12の排気ガスが有する熱をエンジン冷却水との熱交換によって回収し、暖房やエンジン12の暖気促進等に利用する装置である。
エンジン12には、排気ガスを導出する排気経路を構成する排気管14が接続されている。排気管14による排気ガスの排出経路上には、上流側から順に触媒コンバータ16、排気熱回収用熱交換器18、メインマフラ20が配設されている。触媒コンバータ16は、内蔵した触媒16Aによって通過する排気ガスを浄化するように構成されている。メインマフラ20は、排気ガスを大気中に排出するのに伴って生じる排気音を低減するように構成されている。
熱交換器としての排気熱回収用熱交換器18は、排気ガスとエンジン冷却水のとの熱交換によって排気ガスの熱をエンジン冷却水に回収させる構成とされている。また、この排気熱回収用熱交換器18内には、排気ガスのバイパス部としてのバイパス流路22、該バイパス流路22を開閉するための流路切替装置としての流路切替バルブ24が配設されており、排気ガスがエンジン冷却水との熱交換を行う排気熱回収モードと、排気ガスがバイパス流路22を通過するノーマルモードとを切り替え得る構成とされている。以下、具体的に説明する。
図2に示される如く、排気熱回収用熱交換器18は、それぞれ円筒状に形成されると共に同心円状に配置された内筒26と外筒28とを含み、排気ガス流通部を構成するシェル30を備えている。さらに、シェル30は、排気管14よりも大径とされた外筒28の上流端28Aと排気管14における触媒コンバータ16側に位置する部分とを接続するコニカル胴32と、外筒28の下流端28Bと排気管14における排気熱回収用熱交換器18側に位置する部分とを接続するコニカル胴34とを備えている。
このシェル30の内部には、コニカル胴32内の空間である排気ガス入口ヘッダ36と、内筒26と外筒28との間に形成された円筒状空間である熱交換部としての排気ガス熱交換路38と、内筒26の内部空間であり流路切替バルブ24が配設された上記バイパス流路22と、コニカル胴34内の空間である合流部としての排気ガス出口ヘッダ40とが形成されている。
そして、シェル30の排気ガス熱交換路38内には、冷却媒体流路としてのエンジン冷却水管42が配設されており、排気熱回収用熱交換器18におけるエンジン冷却水の流通路であるエンジン冷却水熱交換路44を構成している。この実施形態では、図1にも示される如く、エンジン冷却水管42は、円筒形状のエンジン冷却水熱交換路44を二重に形成する4重円筒構造とされている。以下、エンジン冷却水管42における外側のエンジン冷却水熱交換路44を構成する部分を外側円筒管42A、内側の外側のエンジン冷却水熱交換路44を構成する部分を内側円筒管42Bという。
エンジン冷却水管42の外側円筒管42A、内側円筒管42Bは、エンジン冷却水流れ方向の上流側部分が外筒28を貫通して設けられた入口ポート46に接続されると共に、エンジン冷却水流れ方向の下流側部分が外筒28を貫通して設けられた出口ポート48に接続されている。この実施形態では、入口ポート46は、出口ポート48よりもシェル30における下流側に配設されており、排気熱回収用熱交換器18は向流型熱交換器とされている。
この排気熱回収用熱交換器18では、流路切替バルブ24が内筒26(バイパス流路22)を閉止している排気熱回収モードでは、排気ガスが排気ガス熱交換路38に流れることで熱交換機能を果たし、流路切替バルブ24が内筒26を開放しているノーマルモードでは、排気ガスが主にバイパス流路22を流れて排気ガスバイパス機能を果たす構成とされている。なお、エンジン冷却水管42が配設された排気ガス熱交換路38の流動抵抗(圧力損失)は、開放されているバイパス流路22の流動抵抗に対し大きく、流路切替バルブ24が内筒26を開放している場合には、排気ガス熱交換路38には殆ど排気ガスが流れない構成とされている。
流路切替バルブ24は、図示しない制御装置としてのECUによって制御され、例えばエンジン12の暖機促進要求がされた場合(エンジン冷却水温が閾値(例えば80℃)以下である場合)などにバイパス流路22を閉止するようになっている。
一方、排気熱回収システム10は、エンジン冷却水の熱を暖房用に回収するフロントヒータコア50、リヤヒータコア52、及びエンジン冷却水をフロントヒータコア50、リヤヒータコア52に循環させるヒータ温水路54を備えている。フロントヒータコア50とリヤヒータコア52とは、並列に配置されている。そして、ヒータ温水路54におけるリヤヒータコア52の下流側に排気熱回収用熱交換器18が配置されている。すなわち、ヒータ温水路54におけるリヤヒータコア52側に入口ポート46が配置されると共に、ヒータ温水路54におけるエンジン12の上流側に出口ポート48が配置されている。この実施形態では、排気熱回収用熱交換器18は、エンジン冷却水の系統においては、フロントヒータコア50に対し並列でかつリヤヒータコア52に対し直列に配置されている。
したがって、排気熱回収システム10では、エンジン12の作動に伴って作動する図示しないウォータポンプによって、図3のヒータ温水路54上に示す矢印の通りエンジン冷却水が流れるようになっている。これにより、エンジン12を通った高温の温水がフロントヒータコア50及びリヤヒータコア52を通る際に熱交換されて暖房に利用され、リヤヒータコア52にて降温されたエンジン冷却水が排気熱回収用熱交換器18に導入されて必要(ECUの制御)に応じて排気ガスと熱交換する構成である。排気熱回収用熱交換器18を通過したエンジン冷却水は、フロントヒータコア50を通過したエンジン冷却水と共にエンジン12に戻されるようになっている。このように、排気熱回収用熱交換器18は、エンジン暖機の観点からは、エンジン12に導入される前のエンジン冷却水を加熱する加熱器として機能する構成である。
そして、排気熱回収システム10を構成する排気熱回収用熱交換器18は、外側円筒管42Aの重力方向上下の部分を連通し、中間部がシェル30の外側に位置する自然対流用水管56を備えている。より具体的には、自然対流用水管56は、外側円筒管42Aにおける内筒26(バイパス流路22)よりも下側部分に接続された冷却水導入部56Aと、内筒26よりも上側部分に接続された冷却水排出部56Bと、外筒28を貫通してシェル30すなわち排気熱回収用熱交換器18の外側に位置する放熱部56Cとを主要構成部としている。
これにより、排気熱回収システム10では、自然対流用水管56と、外側円筒管42Aにおける冷却水導入部56Aと冷却水排出部56Bとの間の略上下方向に沿う部分とで、環状の自然対流循環路58が形成されている。この実施形態では、図1に示される如く、自然対流用水管56すなわち自然対流循環路58は、紙面の内筒26に対する左右両側に設けられており、また図2に示される如く排気ガス流れ方向に複数設けられている。
以上説明した各自然対流用水管56は、側面視で冷却水導入部56Aと冷却水排出部56Bとがエンジン冷却水管42(外側円筒管42A)の軸線方向との直交面上に配置されている。具体的には、側面視で冷却水導入部56Aと冷却水排出部56Bとを結ぶ仮想直線Lがエンジン冷却水管42の軸線方向に対し略直角を成す配置とされている。
ここで、外側円筒管42Aでは、入口ポート46から流入して出口ポート48から排出されるエンジン冷却水は、マクロ的には略一様に入口ポート46側から出口ポート48側に向けて流れるので、ウォータポンプの作動によってエンジン冷却水管42を含むヒータ温水路54をエンジン冷却水が循環する強制循環の際には、上記の如く側面視で仮想直線L上に配置された冷却水導入部56Aと冷却水排出部56Bとに圧力差が殆ど生じない(圧力差又は圧力比が所定値以内になる)構成とされている。これにより、ウォータポンプの作動によってエンジン冷却水管42を含むヒータ温水路54をエンジン冷却水が循環する強制循環の際には、エンジン冷却水が自然対流用水管56に流れ込むことが防止される構成である。
また、エンジン冷却水管42には、冷却水流れ方向における各自然対流用水管56の設置位置でそれぞれ外側円筒管42Aと内側円筒管42Bとを連通する上下一対の連通管部42Cが設けられている。これにより、排気熱回収システム10では、内側円筒管42Bの左右方向の略半分と、自然循環用水管56と、外側円筒管42Aに置けるこれらを連通する部分とで、自然対流循環路58に並列でかつ排気熱回収用熱交換器18階に位置する56Cを含む自然滞留循環路60が形成されている。
さらに、排気熱回収システム10では、排気ガス熱交換路38における内筒26と内側円筒管42Bとの間の空間は、排気熱回収モードでは排気ガス流路として機能し、ノーマルモードでは高温の排気ガスが流通するバイパス流路22をエンジン冷却水熱交換路44とを離間させる断熱用空気層として機能するようになっている。
次に、本実施形態の作用を説明する。
上記構成の排気熱回収システム10では、エンジン12の始動直後のようにエンジン冷却水温が低い場合には、例えば暖機促進要求に基づいてECUが流路切替バルブ24を閉駆動してバイパス流路22を閉止させる。すなわち、排気熱回収モードが選択される。すると、エンジン12の排気ガスはバイパス流路22を流れず、排気熱回収用熱交換器18の排気ガス熱交換路38に導入される。排気ガス熱交換路38に導入された排気ガスは、エンジン冷却水との間で熱交換を行い、エンジン冷却水を加熱させる。これにより、エンジン12の暖機が促進される。
一方、エンジン冷却水温が上昇して閾値を超えると、ECUは流路切替バルブ24を開作動して22を開放させる。すなわち、排気熱回収モードからノーマルモードに切り替わる。すると、排気ガスは主にバイパス流路22を流通する。この場合でも、エンジン12すなわちウォータポンプの作動によって、エンジン冷却水はエンジン冷却水管42を含むヒータ温水路54を循環する。
そして、エンジン12を停止すると、ウォータポンプの作動が停止されるので、エンジン冷却水のウォータポンプによる強制循環が停止する。他方、排気熱回収用熱交換器18の内筒26(バイパス流路22)は、エンジン12の停止後しばらくは高温状態が維持される。この高温のバイパス流路22からは、エンジン冷却水管42内のエンジン冷却水に熱が伝達される。
ここで、排気熱回収システム10では、エンジン冷却水管42を構成する外側円筒管42Aの上下を連通する自然対流用水管56を設けたため、該自然対流用水管56と外側円筒管42Aの一部とで自然対流循環路58が形成されている。このため、エンジン冷却水の上下の比重差によって、自然対流循環路58内のエンジン冷却水は自然対流を生じて図1に矢印Aで示すように該自然対流循環路58、60を循環する。この循環に伴って放熱部56Cを通過するエンジン冷却水は大気との熱交換によって冷却される。これにより、エンジン冷却水が異常に昇温したり沸騰したりすることが防止される。
特に、外側円筒管42Aにおけるバイパス流路22を挟む上下両側部分を自然対流用水管56によって連通したため、外側円筒管42Aにおける自然対流循環路58を構成しない部分が少なく、自然対流循環路58を循環して放熱部56Cにて冷却されるエンジン冷却水量が増す。これにより、エンジン冷却水の昇温が効果的に防止される。しかも、排気熱回収システム10では、電気モータ等のエンジン12の停止時に作動可能な動力を用いることなく、エンジン冷却水の昇温を防止することができる。
一方、自然対流用水管56の冷却水導入部56Aと冷却水排出部56Bとが外側円筒管42A内の冷却水流れ方向(軸線方向)に対する直交面(側面視で仮想直線L)上に配置されているため、換言すれば、エンジン冷却水がヒータ温水路54を強制循環する際の冷却水導入部56Aと冷却水排出部56Bとの圧力差がないため、排気熱回収システム10では、排気熱回収モード、ノーマルモードの何れの場合も、エンジン冷却水は自然対流用水管56に流入することがない。このため、上記の如くエンジン12の停止の際にはエンジン冷却水の昇温防止機能を果たす構成でありながら、エンジン12の作動時には、エンジン冷却水が無駄に、又は不必要に放熱部56Cでの放熱によって冷却されてしまうことが防止される。
このように、本発明の実施形態に係る排気熱回収システム10では、中央部にバイパス流路22が配置されることで排気ガス容量が大きく、エンジン12の停止時にエンジン冷却水高温になり易い構成において、エンジン冷却水管42の冷却媒体が高温になることを防止することができる。
なお、上記実施形態では、エンジン冷却水管42が二重円筒状のエンジン冷却水熱交換路44を形成する例を示したが、本発明はこれに限定されず、例えば図4に示される如く、エンジン冷却水管42は、単一円筒状のエンジン冷却水熱交換路44を形成する構成とされても良い。この場合、自然対流用水管56によって単純な経路の自然対流(矢印B参照)を生じさせる自然対流循環路58が形成される。
10 排気熱回収システム(排気熱回収装置)
18 排気熱回収用熱交換器(熱交換器)
22 バイパス流路(バイパス部)
38 排気ガス熱交換路(熱交換部)
42 エンジン冷却水管(冷却媒体流路、冷却媒体循環路)
56 自然対流用水管(自然対流用流路)
18 排気熱回収用熱交換器(熱交換器)
22 バイパス流路(バイパス部)
38 排気ガス熱交換路(熱交換部)
42 エンジン冷却水管(冷却媒体流路、冷却媒体循環路)
56 自然対流用水管(自然対流用流路)
Claims (5)
- 排気ガスと冷却媒体との熱交換を行う熱交換器と、
一端が前記熱交換器における冷却媒体流路の重力方向の上部に接続されると共に他端が前記冷却媒体流路の重力方向の下部に接続され、中間部が前記熱交換器の外側に位置する自然対流用流路と、
を備えた排気熱回収装置。 - 水平方向に沿って配設されたバイパス部の周囲に排気ガスと冷却媒体との熱交換を行う熱交換部が形成され、排気ガスが前記バイパスを流れる状態と前記熱交換部を流れる状態とを切り替え得る熱交換器と、
一端が前記熱交換部に配設された冷却媒体流路の重力方向の上部に接続されると共に他端が前記冷却媒体流路の重力方向の下部に接続され、中間部が前記熱交換部の外側に位置する自然対流用流路と、
を備えた排気熱回収装置。 - 前記自然対流用流路は、一端が前記冷却媒体流路における前記バイパス部よりも重力方向の上側部分に接続されると共に、他端が前記冷却媒体流路における前記バイパス部よりも重力方向の下側部分に接続されている請求項2記載の排気熱回収装置。
- 前記冷却媒体流路は、排気ガスと冷却媒体との熱交換を行う場合に冷却媒体が強制的に循環される冷却媒体循環路の一部を構成しており、
前記自然対流用流路の一端と他端とは、前記冷却媒体流路における冷却媒体が強制的に循環される場合に圧力差が所定値以下となる部分に接続されている請求項1乃至請求項3の何れか1項記載の排気熱回収装置。 - 前記冷却媒体流路は、排気ガスと冷却媒体との熱交換を行う場合に冷却媒体が強制的に循環される冷却媒体循環路の一部を構成しており、
前記自然対流用流路の一端と他端とは、前記冷却媒体流路における冷却媒体の強制的な循環流の方向との直交面上に位置する部分に接続されている請求項1乃至請求項3の何れか1項記載の排気熱回収装置。
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