JP2007245672A - サーマルヘッド及びこれを備えたプリンタ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】製造効率、熱効率、応答性の向上を図る。
【解決手段】所定の肉厚T1を有し、一方の面に、略半円柱状の突部25が一体に形成されたベース層21と、突部25上に形成される発熱抵抗体22と、発熱抵抗体22の両側に形成される一対の電極23a,23bとを備える。一対の電極23a,23b間から臨む発熱抵抗体22を発熱部22aとし、ベース層21には、突部25の反対側に、ベース層21の他方の面側を開放した溝部26が形成されている。
【選択図】図5
【解決手段】所定の肉厚T1を有し、一方の面に、略半円柱状の突部25が一体に形成されたベース層21と、突部25上に形成される発熱抵抗体22と、発熱抵抗体22の両側に形成される一対の電極23a,23bとを備える。一対の電極23a,23b間から臨む発熱抵抗体22を発熱部22aとし、ベース層21には、突部25の反対側に、ベース層21の他方の面側を開放した溝部26が形成されている。
【選択図】図5
Description
本発明は、インクリボンの色材を印刷媒体に熱転写するサーマルヘッド及びプリント装置に関する。
印刷媒体に画像や文字を印刷するプリンタ装置としては、インクリボンの一方の面に設けられたインク層を形成する色材を昇華させ、印刷媒体に色材を熱転写させてカラー画像や文字を印刷する熱転写型のプリンタ装置(以下、単にプリンタ装置という。)がある。このプリンタ装置は、インクリボンの色材を印刷媒体に熱転写させるサーマルヘッドと、このサーマルヘッドと対向する位置に設けられ、インクリボン及び印刷媒体を支持するプラテンとを備えている。このプリンタ装置では、インクリボンがサーマルヘッド側となり、印刷媒体がプラテン側となるように、インクリボンと印刷媒体とを重ね合わせ、プラテンでインクリボンと印刷媒体とをサーマルヘッドに押圧しながらサーマルヘッドとプラテンとの間にインクリボンと印刷媒体とを走行させる。この際に、プリンタ装置では、サーマルヘッドとプラテンとの間を走行するインクリボンに対して、インクリボンの裏面側からインク層にサーマルヘッドで熱エネルギを印加し、その熱エネルギで色材を昇華させ、色材を印刷媒体に熱転写させることで、カラー画像や文字を印刷する。
ところで、この種のプリンタ装置に用いられるサーマルヘッドには、特許文献1に示すようなものがある。図18に示すように、このサーマルヘッド100は、セラミック基板101上に、ガラスで形成された平坦グレース層102aと部分グレース層102bが形成され、部分グレース層102b上に発熱抵抗体103が形成されている。また、発熱抵抗体103の一方の端部には、信号電極104aが設けられ、他方の端部には、共通電極104bが形成されている。更に、電極104a,104b間の発熱抵抗体103及び電極104a,104bには、耐摩耗層105が形成されている。また、セラミック基板101は、接着層106によって、放熱部材107に接着されている。
以上のようなサーマルヘッド100では、印刷の際、インクリボンに熱エネルギを印加し、色材を、印刷媒体に熱転写するものであるから、熱効率の向上を図る必要があり、このため、放熱部材には、セラミック基板101側に空隙部108が形成されている。サーマルヘッド100では、この空隙部108を設けることによって、放熱部材107への熱伝導を少なくして、発熱抵抗体103近傍の蓄熱性を向上させて熱効率の向上を図るようにしている。
しかしながら、特許文献1のサーマルヘッド100は、熱効率の向上を図ることはできるものの、セラミック基板101上に平坦グレース層102aと部分グレース層102bを形成し、部分グレース層102bに発熱抵抗体103を形成し、更に、これらが形成されたセラミック基板101を接着層106を介して放熱部材107に接着するようにしているために、極めて製造工程が複雑となってしまい、更なる生産効率の向上を図ることが困難である。
そこで、本発明は、製造効率の向上を図ることができるサーマルヘッド及びこれを用いたプリンタ装置を提供することを目的とする。
また、本発明は、熱効率の向上を図りながら、更に、応答性の向上を図ることができるサーマルヘッド及びこれを用いたプリンタ装置を提供することを目的とする。
更に、本発明は、物理的強度の向上を図ることができるサーマルヘッド及びこれを用いたプリンタ装置を提供することを目的とする。
上述した目的を達成する本発明に係るサーマルヘッドは、所定の肉厚を有し、一方の面に、略半円柱状の突部が一体に形成されたベース層と、上記突部上に形成される発熱抵抗体と、上記発熱抵抗体の両側に形成される一対の電極とを備える。そして、上記一対の電極間から臨む上記発熱抵抗体を発熱部とし、上記ベース層には、上記突部の反対側に、上記ベース層の他方の面側を開放した溝部が形成されている。
また、本発明に係るプリンタ装置は、以上のようなサーマルヘッドを備えている。
本発明は、ベース層に溝部を形成することによって、ベース層の他方の面側から放熱されにくくなり熱効率の向上を図ることができると共に、ベース層の蓄熱量が少なくなり、応答性の向上を図ることができる。そして、本発明では、ベース層上に発熱抵抗体、電極が形成されたヘッド部を放熱部材に接着すれば良いことから、従来のようにセラミック基板が不要となり、構成の簡素化を図ることができ、生産効率の向上を図ることができる。
以下、本発明が適用されたサーマルヘッドが用いられる熱転写型のプリンタ装置について、図面を参照して詳細に説明する。
図1に示す熱転写型のプリンタ装置1(以下、プリンタ装置1という。)は、インクリボンの色材を昇華させて印刷媒体に熱転写する昇華型のプリンタであり、記録ヘッドに本発明を適用したサーマルヘッド2を用いる。このプリンタ装置1は、サーマルヘッド2で発生した熱エネルギをインクリボン3に印加することによって、インクリボン3の色材を昇華させて印刷媒体4に熱転写し、カラー画像や文字を印刷する。このプリンタ装置1は、家庭用のプリンタ装置であり、印刷媒体4として、例えばポストカードサイズのものを印刷することができる。
ここで用いるインクリボン3は、長尺状の樹脂フィルムからなり、熱転写前のインクリボン3が供給側スプール3aに巻回され、熱転写後のインクリボン3が巻取側スプール3bに巻回された状態でインクカートリッジに収納されている。このインクリボン3は、長尺状の樹脂フィルムの一方の面に、イエローの色材で形成されたインク層と、マゼンタの色材で形成されたインク層と、シアンの色材で形成されたインク層と、印刷媒体4上に印刷された画像や文字の保存性を向上させるために、印刷媒体4上に熱転写させるラミネートフィルムからなるラミネート層とから構成される転写層3cが繰り返し並設されている。
プリンタ装置1は、図1に示すように、サーマルヘッド2と、このサーマルヘッド2と対向する位置に設けられたプラテン5と、装着されたインクリボン3の走行をガイドする複数のリボンガイド6a,6bと、インクリボン3と共にサーマルヘッド2とプラテン5との間に印刷媒体4を走行させるピンチローラ7a及びキャプスタンローラ7bと、印刷後の印刷媒体4を排紙する排紙ローラ8と、印刷媒体4をサーマルヘッド2側に搬送させる搬送ローラ9とを備える。
サーマルヘッド2は、図2に示すように、プリンタ装置1の筐体側の取付部材10にネジ等の固定部材11で取り付けられている。インクリボン3をガイドするリボンガイド6a,6bは、サーマルヘッド2の前後、すなわちサーマルヘッド2に対してインクリボン3が進入する側とインクリボン3を排出する側とに設けられる。リボンガイド6a,6bは、重なり合ったインクリボン3と印刷媒体4とがサーマルヘッド2と略垂直に当たるように、サーマルヘッド2の前後で、インクリボン3と印刷媒体4とをガイドし、サーマルヘッド2の熱エネルギを確実にインクリボン3に印加できるようにしている。
リボンガイド6aは、サーマルヘッド2に対してインクリボン3が進入する側に設けられる。このリボンガイド6aは、下端側の面12が曲面となっており、サーマルヘッド2よりも上方に設けられた供給側スプール3aから供給されたインクリボン3をサーマルヘッド2とプラテン5との間に進入させる。リボンガイド6bは、サーマルヘッド2に対してインクリボン3が排出される側に設けられる。このリボンガイド6bは、下端に平坦に形成された平坦部13と、この平坦部13のサーマルヘッド2と反対側の端部から略垂直に立ち上がり、インクリボン3を印刷媒体4から剥離させる剥離部14とを有する。このリボンガイド6bは、平坦部13で熱転写後のインクリボン3の熱を冷まし、平坦部13で熱を冷ました後、剥離部14でインクリボン3を印刷媒体4に対して略垂直に立ち上げて、インクリボン3を印刷媒体4から剥離させる。このリボンガイド6bは、ネジ等の固定部材15でサーマルヘッド2に取り付けられている。
このような構成のプリンタ装置1では、図1に示すように、プラテン5をサーマルヘッド2に押圧しながら、サーマルヘッド2とプラテン5との間に、巻取側スプール3bを巻取方向に回転させることでインクリボン3を巻取方向に走行させ、ピンチローラ7aとキャプスタンローラ7bとで印刷媒体4を挟み込み、キャプスタンローラ7b及び排紙ローラ8を排紙方向(図1中矢印A方向)に回転させることで排紙方向に印刷媒体4を走行させる。印刷する際には、先ずサーマルヘッド2からインクリボン3のイエローのインク層に対して熱エネルギを印加し、イエローの色材をインクリボン3と重なり合って走行している印刷媒体4に熱転写し、次いで、イエローの色材が熱転写された画像形成部にマゼンタの色材を熱転写し、次いで、イエロー及びマゼンタの色材が熱転写された画像形成部にシアンの色材を熱転写し、最後に、ラミネートフィルムを熱転写することにより、カラー画像や文字を印刷する。
このようなプリンタ装置1に用いられるサーマルヘッド2は、印刷媒体4の走行方向に対して直交方向、すなわち印刷媒体4の幅方向の両端に余白を設けた縁ありの画像を印刷できる他、余白を無くした縁なしの画像を印刷することができる。
サーマルヘッド2は、印刷媒体4の幅方向の両端まで色材を熱転写できるように、図3中矢印L方向に示す長さが印刷媒体4の幅よりも長くなるように形成されている。サーマルヘッド2は、図3に示すように、インクリボン3の色材を印刷媒体4に熱転写するヘッド部20が放熱部材50に取り付けられてなる。このヘッド部20は、図4及び図5に示すように、ガラスで形成されたベース層21と、ベース層21上に設けられる発熱抵抗体22と、この発熱抵抗体22の両側に設けられる一対の電極23a,23bと、発熱抵抗体22上及び発熱抵抗体22の周囲に設けられる抵抗体保護層24とを備えている。このサーマルヘッド2は、一対の電極23a,23b間から露出している発熱抵抗体22の部分を発熱部22aとしている。
ベース層21には、図4及び図5に示すように、例えば軟化点が500℃程度のガラスで略矩形状に形成されており、インクリボン3と対向する一方の面21aに略半円柱状をなす突部25が一体に形成され、この突部25の反対側に、ベース層21の他方の面側を開放した溝部26が設けられている。このベース層21は、突部25がベース層21の幅方向の略中央、長さ方向(図2中L方向)に略半円柱状に形成されることで、走行するインクリボン3に対する当たりを良くし、熱エネルギが走行するインクリボン3に対して確実に印加され、色材が印刷媒体4に熱転写されるようにしている。すなわち、自動車のフロントガラスは、僅かに湾曲されることによって、ワイパによる水弾きを良くしているが、ここでは、突部25を略半円柱状に形成することによって、インクリボン3の色材が印刷媒体4に確実に転写されるようにしている。
ベース層21の内側の面に設けられる溝部26は、図4及び図5に示すように、突部25上に略直線状に設けられた発熱部22aの列22bと対向して凹状に形成され、ベース層21内に空隙部を形成している。そして、ベース層21では、突部25の表面25aと溝部26の天井面31aとの間を発熱部22aから発生した熱エネルギを蓄熱する蓄熱部27としている。
ベース層21は、溝部26によって、内部に空隙部が形成されることで、溝部26内の空気によって、発熱部22aで発生した熱エネルギが内側に放熱されにくくなり、インクリボン3に効率的に熱エネルギを印加し易い構成になっている。一方で、蓄熱部27は、ベース層21内に溝部26が形成されることで、薄くなり、熱容量が小さくなり、短時間で放熱を行うことができるようにもなる。このように、溝部26が形成されたベース層21は、蓄熱量が小さくなることで、放熱を短時間で行うことができるようになり、サーマルヘッド2の応答性を良くすることができると共に、放熱されにくい構成であることで、熱効率の向上を図ることができ、サーマルヘッド2の省電力化を図ることができる。
なお、このベース層21は、ガラスに代表される所定の表面性や熱特性等を有する材質であればよく、ここでいうガラスの他に、人工水晶や人造ルビー、人造サファイヤ等の合成宝石や人造石、高密度セラミック等であっても良い。
以上のようなベース層21上に形成される発熱抵抗体22は、図5に示すように、ベース層21の一方の面上に形成されている。この発熱抵抗体22は、Ta−NやTa−SiO2等の高抵抗で耐熱性を有する材料で形成されている。この発熱抵抗体22上の両側には、一対の電極23a,23bが形成されている。一対の電極23a,23bは、発熱抵抗体22に詳細を図示しない電源からの電流を発熱部22aに供給し、発熱部22aを発熱させる。一対の電極23a,23bは、例えばアルミニウム、金、銅等の電気伝導性の良い材料で形成されている。一対の電極23a,23b間は、発熱抵抗体22を露出させ、インクリボン3に熱エネルギを印加する発熱部22aとなる。発熱部22aは、突部25上に略直線状に形成され、それぞれがドットサイズよりもやや大きく、略矩形又は正方形状に形成されている。
なお、発熱抵抗体22の形成される領域は、発熱部22aとなる領域より一対の電極23a,23bが電気的に接続できる程度に大きければ、特にベース層21の一方の面21aの全面に設ける必要はない。
一対の電極23a,23bは、図3及び図6に示すように、全ての発熱部22aと電気的に接続された共通電極23aと、発熱部22a毎に別個に電気的に接続された個別電極23bであり、発熱部22aを隔てて互いに隔離して発熱抵抗体22上に形成されている。
共通電極23aは、図6に示すように、ベース層21の突部25を挟んで、後述する電源用フレキシブル基板80が貼り合わされる側とは反対側に設けられている。共通電極23aは、全ての発熱部22aと電気的に接続され、両端がベース層21の短辺に沿って、電源用フレキシブル基板80が貼り合わされる側に導出され、電源用フレキシブル基板80と電気的に接続され、更に、電源用フレキシブル基板80を介して、図示しない電源と電気的に接続されているリジット基板70と電気的に接続され、電源と各発熱部22aとを電気的に接続している。
個別電極23bは、図6に示すように、ベース層21の突部25を挟んで、後述する信号用フレキシブル基板90が貼り合わされる側に設けられている。個別電極23bは、発熱部22aに対して1対1で設けられている。この個別電極23bは、リジット基板70の発熱部22aの駆動を制御する制御回路と接続されている信号用フレキシブル基板90と電気的に接続されている。
この共通電極23a及び個別電極23bは、発熱部22aの駆動を制御する回路によって選択された発熱部22aに電流を所定の時間供給し、色材の昇華させて、印刷媒体4に熱転写できる温度まで発熱部22aを発熱させる。
図4及び図5に示すように、ヘッド部20の最も外側に設けられる抵抗体保護層24は、発熱抵抗体22及び共通電極23aの全体、及び個別電極23bの発熱部22a側の端部を覆い、サーマルヘッド2とインクリボン3が接した際に生じる摩擦等から発熱部22a、発熱部22aの周囲に設けられた一対の電極23a,23bを保護する。この抵抗体保護層24は、高温下で高強度、耐摩耗性等の機械的特性及び耐熱性、耐熱衝撃性、熱伝導性等の熱的特性に優れた金属を含む無機材料で形成され、例えば、ケイ素(Si)、アルミニウム(Al)、酸素(O)、窒素(N)を含むサイアロン(商品名SIALON)で形成されている。なお、この抵抗体保護層24と同種の層を、溝部26、具体的に天井面31aに形成するようにしても良い。
ここで、図7を参照してベース層21の詳細を説明する。ベース層21は、厚さT1が例えば0.19mmで略一定あり、一方の面21aに、高さHが例えば0.098mmで、幅W1が例えば0.9mmの突部25が形成されている。
このベース層21の溝部26は、その天井面31aがベース層21の一方の面21aより上側、すなわち略半円柱状の突部25内に位置するような深さに形成されている。なお、図5中点線は、突部25内におけるベース層21の一方の面21aの延長線である。溝部26は、その天井面31aを、ベース層21の一方の面より上側に位置することによって、突部25の表面25aと溝部26の天井面31aとの間の蓄熱部27をより薄くし、より蓄熱量が小さくなるようにし、サーマルヘッド2の応答性の向上を図っている。勿論、天井面31aが突部25内に位置している場合よりも効果を得られないにしても、天井面31aの位置が突部25より下側に位置していても良い。
また、蓄熱部27において、突部25の表面25aは、極めてなだらかな円弧面で形成されている。例えば、突部25の表面25aの半径R1は、2.5mmで形成されている。これに対して、溝部26の天井面31aは、突部25の表面25aに略倣う円弧面で形成されている。例えば、溝部26の天井面31aの半径R2は、2.4725mmで形成されている。このように、蓄熱部27において、突部25の表面25aと溝部26の天井面31aとは、略同じ円弧面で形成され、肉厚T2が略均一となるように形成されている。例えば、蓄熱部27の肉厚T2は、0.0275mmとなるように形成されている。このように、蓄熱部27は、略均一の厚さに形成されることによって、熱エネルギを均一に蓄熱することができる。
ところで、蓄熱部27は、蓄熱量を少なくするために薄く形成されていることから、プラテン5によって押圧された際にも破損しない程度の物理的強度が必要である。上述のように、蓄熱部27は、略均一の厚みであることから、蓄熱部27内において応力集中が発生する箇所が無くなり又は少なくなり、物理的強度を高めることもできる。また、溝部26の側壁30と天井面31aとのなすコーナ部31bは、円弧状の曲面をなすように形成されている。コーナ部31bは、例えば半径R3が0.03mmの曲面で形成されている。突部25は、溝部26の両コーナ部31b,31bを曲面で形成することによって、両コーナ部31b,31bが例えば直角に形成されているときよりも、プラテン5によって加わった圧力を周囲に分散することができ、物理的強度を高めることができる。
この肉厚T2が略均一の蓄熱部27の幅W2は、一対の電極23a,23bで発熱抵抗体22が露出した発熱部22aの幅W3と同じとされる。具体的に、この蓄熱部27の幅W2は、両コーナ部31b,31bを曲面の内側端部間の幅であり、これと発熱部22aの幅W3とが同じにされる。例えば、溝部26の側壁30,30から0.03mmの箇所に両コーナ部31b,31bの曲面の内側端部が位置し、幅W2と幅W3とは、0.2mmとされる。これにより、発熱部22aは、厚さが略均一で熱エネルギを略均一に蓄熱する蓄熱部27上に位置することになり、熱エネルギを発熱部22aの領域内から均一にインクリボン3に印加できるようになる。なお、突部25の幅W1(ここでは、0.9mm)は、物理的強度等の観点から、肉厚T2が略均一の蓄熱部27の幅W2(ここでは、0.2mm)の3倍以上が好ましい。
なお、肉厚T2が略均一の蓄熱部27の幅W2は、発熱部22aの幅W3より広くしても良い。これにより、溝部26両側の幅が狭くなり、すなわち熱伝導路が狭くなり、蓄熱部27に蓄熱されている熱エネルギが突部25の周辺部28,28に放熱されにくくすることができる。
また、蓄熱部27の両側25b,25bの曲面の半径R4は、突部25の蓄熱部27が形成された領域の表面25aの半径R1より小さくなるように形成されている。すなわち、突部25の表面25aの曲面の両側25b,25bの曲面は、蓄熱部27に形成された突部25の表面25aの曲面の曲面より急峻な曲面で形成されている。これにより、発熱部22aに対してインクリボン3が進入又は退出し易くすることができる。また、突部25は、蓄熱部27の両側25b,25bの曲面の半径R4を蓄熱部27が形成された表面25aの半径R1より小さくする、すなわち急峻な曲面とすることによって、この逆の場合より、溝部26両側の幅を狭く、ガラスを薄くすることができ、突部25の周辺部28,28に蓄熱部27に蓄熱された熱エネルギが熱伝導しにくくすることができる。
また、溝部26の側壁30,30は、ベース層21の他方の面より略垂直に立ち上がるように形成され、幅W4が例えば0.26mmで一定となるように形成されている。これにより、突部25は、プラテン5によって押圧されても、溝部26が開口側に向かって拡幅するように形成されているときより、側壁30,30の立ち上がり部分に圧力が集中することが無くなり、物理的強度を高めることができる。なお、側壁30,30間の幅W4は、溝部26の両コーナ部31b,31bに曲面を形成しないとき、すなわち直角にするとき、蓄熱部27の幅W2と一致するようにしても良い。
ここで、実際に実施される図5及び図7に示したサーマルヘッド2の寸法を説明する。溝部26の幅W4は、発熱部22aの幅W3と同じ又は広く、例えば0.05mm〜0.7mm、好ましくは0.2mm〜0.7mm、更に好ましくは0.26mmである。また、蓄熱部27の肉厚T2は、例えば0.01mm〜0.1mm、好ましくは0.02mm〜0.04mm、更に好ましくは0.0275mmである。
なお、溝部26は、天井面31aから次第に拡幅するように、側壁を傾斜面30a,30aで形成するようにしても良い。これによって、例えば金型を使って熱プレスで溝部26を成型する場合に、離型し易くすることができ、生産効率の向上を図ることができる。
上述したヘッド部20のベース層21では、図9及び図10に示すように、ヘッド部20の長さ方向(図10中L方向)に略直線状に複数並設された発熱部22aの列22bと対向して溝部26を形成し、溝部26の発熱部22aの並設方向の両側に強度を補強する第1の補強部32が形成されている。この第1の補強部32は、ベース層21の厚みを厚くして形成されている。第1の補強部32の厚みT4は、突部25の厚みT3よりも厚くなっている(T4>T3)。これにより、第1の補強部32は、ヘッド部20の長さ方向の両側において、突部25を補強することができる。
また、ベース層21には、図9及び図10に示すように、第1の補強部32の他に、この第1の補強部32の内側に、突部25の端部から第1の補強部32に向かって厚みが漸次厚くなる厚みT5を有する第2の補強部33が形成されている。これにより、ベース層21では、第1の補強部32の他に、更に第2の補強部33を設けることによって、更に突部25を補強するようにしている。
以上のように、ヘッド部20は、長さ方向に置いて、第1の補強部32と第2の補強部33とを形成することによって、物理的強度がより高くなり、プラテン5から押圧された際に突部25が変形や破損することを防止することができる。
以上のようなベース層21を有するヘッド部20は、以下のようにして製造される。先ず、図11に示すように、ベース層21の原材料となるガラス41を用意し、次いで、図12に示すように、熱プレス等で、ガラス41を上面に突部25を有するベース層21を成型する。
次に、図13に示すように、ベース層21の突部25が設けられた面にスパッタ等の薄膜形成技術を用いて、発熱抵抗体22となる抵抗体膜を高抵抗で耐熱性を有する材料で形成し、次いで、発熱抵抗体22上に、一対の電極23a,23bを、導体膜をアルミニウム等の電気伝導性の良い材料で所定の厚みに形成する。
次に、図14に示すように、例えばフォトリソグラフィ等のパターン形成技術で、発熱抵抗体22及び一対の電極23a,23bをパターン形成し、一対の電極23a,23b間から発熱抵抗体22を露出させて発熱部22aを形成する。発熱抵抗体22及び一対の電極23a,23bが形成されていない部分は、ベース層21が露出している。
次に、図14に示すように、スパッタ等の薄膜形成技術を用いて、発熱抵抗体22及び一対の電極23a,23b上に、抵抗体保護層24を例えばサイアロンで所定の厚みに形成する。
次に、図15に示すように、ベース層21の突部25が形成された面とは反対側の面、すなわちサーマルヘッド2の内側となる面に、例えばカッター42で切削して凹状の溝部26を発熱部22aの列22bに対向するように形成する。カッター42で溝部26を形成することによって、図15に示すように、ベース層21に第1の補強部32及び第2の補強部33を一連の切削工程で形成することができる。
なお、溝部26を切削して形成した後には、溝部26の内面についた傷を除去するため、溝部26の内面にフッ酸処理を施しても良い。また、溝部26は、切削等の機械加工で形成する他、エッチングや熱プレス等で形成しても良い。
また、図8に示すように、溝部26の側壁30,30を傾斜面30a,30aで形成するときには、側壁30,30が天井面31aから開口側に向かって広がっているため、離型し易くなることから、金型を用いて熱プレスで形成しても良い。また、溝部26を熱プレスで形成する場合には、上型で突部25を形成し、下型で溝部26を形成し、突部25と同時に溝部26を形成するようにしても良い。
以上のようなヘッド部20を有するサーマルヘッド2は、図3及び図16に示すように、放熱部材50上に接着剤層60を介してヘッド部20を配設し、このヘッド部20とヘッド部20の制御回路等が設けられたリジット基板70とを電源用フレキシブル基板80及び信号用フレキシブル基板90で電気的に接続している。サーマルヘッド2では、電源用フレキシブル基板80及び信号用フレキシブル基板90を放熱部材50側に湾曲させることで、リジット基板70を放熱部材50の側面に配置するようにして、小型化が図られている。
放熱部材50は、色材を熱転写する際にヘッド部20から発生した熱エネルギを放熱するものであり、例えばアルミニウム等の高い熱伝導性を有する材料で形成されている。この放熱部材50には、図3及び図16に示すように、上面に幅方向の略中央、長さ方向(図16中L方向)に亘ってヘッド部20が取り付けられる取付突部51が形成されている。また、放熱部材50には、電源用フレキシブル基板80及び信号用フレキシブル基板90が湾曲される側の側面の上端に電源用フレキシブル基板80及び信号用フレキシブル基板90を側面に沿って湾曲させるためのテーパ部52が形成され、このテーパ部52の下端にリジット基板70を側面に配置させるための第1の切欠部53が形成されている。また、放熱部材50には、信号用フレキシブル基板90に設けられた後述する半導体チップ91を放熱部材50側に配置できるように第2の切欠部54が形成されている。
放熱部材50の取付突部51には、図17に示すように、接着剤層60を介してヘッド部20が取り付けられている。この接着剤層60は、熱伝導性に優れると共に弾性を有する接着剤が選択されている。接着剤層60は、熱伝導性を有しているため、ヘッド部20から発生した熱を放熱部材50に効率的に放熱することができると共に、弾性を有しているため、放熱部材50とヘッド部20との熱膨張係数の違いにより、ヘッド部20と放熱部材50とが異なる膨張、収縮を起こしても、ヘッド部20が発熱した際に放熱部材50からヘッド部20が剥がれないようにすることができる。接着剤層60の厚みは、例えば50μm程度である。
この接着剤層60は、図17に示すように、熱伝導性を有する樹脂、例えば加熱硬化型で、液状のシリコーンゴム等で形成され、高硬度で熱伝導性を有するフィラー61が含有されている。含有されているフィラー61は、粒状又は線状の例えば酸化アルミニウムである。この接着剤層60は、フィラー61が含有されていることによって、フィラー61がヘッド部20と放熱部材50との間のスペーサとして機能し、プラテン5から押圧されたヘッド部20によって圧縮されず、ベース層21が放熱部材50側にくぼまないように一定の厚みを維持することができる。これにより、ヘッド部20は、プラテン5から押圧された際にも、溝部26の両側に応力が集中することを防止することができ、また、フィラー61が転動することによって、プラテン5から加わった圧力を平行方向に逃がすことができる。
図3に示す放熱部材50の側面に配置されるリジット基板70には、電源から電流をヘッド部20に供給する図示しない電源用の配線と、複数の電子部品が実装されたヘッド部20の駆動を制御する図示しない制御回路とが設けられている。リジット基板70には、図3に示すように、電源線や信号線等となるフレキシブル基板71が電気的に接続されている。リジット基板70は、放熱部材50の側面の第1の切欠部53に配置され、両端がネジ等の固定部材72で放熱部材50に固定されている。
リジット基板70と電気的に接続される電源用フレキシブル基板80は、図3及び図6に示すように、一端がリジット基板70の図示しない電源用の配線と電気的に接続され、他端がヘッド部20の共通電極23aと電気的に接続されることにより、ヘッド部20の共通電極23aとリジット基板70の配線とを電気的に接続し、各発熱部22aに電流を供給している。
また、リジット基板70の制御回路と電気的に接続される信号用フレキシブル基板90は、図3及び図6に示すように、一端がリジット基板70の図示しない制御回路と電気的に接続され、他端がヘッド部20の個別電極23bと電気的に接続される。
各信号用フレキシブル基板90には、図6及び図16に示すように、一方の面に、ヘッド部20の各発熱部22aを駆動させる駆動回路が設けられた半導体チップ91が設けられ、同一面のヘッド部20との接続側に半導体チップ91と各個別電極23bとを電気的に接続する接続端子92が設けられている。
各信号用フレキシブル基板90に設けられている半導体チップ91は、図16に示すように、信号用フレキシブル基板90の内側に配置される。この半導体チップ91は、図6に示すように、リジット基板70の制御回路から送られてきた印刷データに対応したシリアル信号をパラレル信号に変換するシフトレジスタ93と、発熱部22aの発熱の駆動を制御するスイッチング素子94とを有する。シフトレジスタ93は、印刷データに対応したシリアル信号をパラレル信号に変換し、変換されたパラレル信号をラッチする。スイッチング素子94は、各発熱部22aに設けられた個別電極23b毎に設けられる。シフトレジスタ93でラッチされたパラレル信号は、スイッチング素子94のオンオフを制御して、各発熱部22aに対する電流及び供給時間等を制御して、発熱部22aの発熱を駆動制御する。
以上のように、サーマルヘッド2では、ヘッド部20の個別電極23bとリジット基板70の制御回路とを電気的に接続する信号用フレキシブル基板90上にシリアル信号をパラレル信号に変換するシフトレジスタ93を有する半導体チップ91を設けることによって、リジット基板70と信号用フレキシブル基板90との間をシリアル伝送にすることができ、電気的な接続点の数を減らすことができる。
以上のような構成のサーマルヘッド2では、図3及び図16に示すように、半導体チップ91を放熱部材50の第2の切欠部54に対向させ、半導体チップ91が内側となるように、電源用フレキシブル基板80及び信号用フレキシブル基板90を放熱部材50のテーパ部52に沿って湾曲させ、リジット基板70を放熱部材50の第1の切欠部53に配置させる。これにより、サーマルヘッド2では、リジット基板70を放熱部材50の側面に配置することで、小型化することができ、プリンタ装置1全体を小型化することができる。したがって、このサーマルヘッド2では、プリンタ装置1、特に家庭用のプリンタ装置に要求されている小型化を実現することができる。また、サーマルヘッド2では、放熱部材50上に接着剤層60を介して、ヘッド部20を設けるだけであるため、構成が簡素化され、容易に製造することができ、生産効率を向上させることができる。更に、サーマルヘッド2では、半導体チップ91を内側に配置し、リジット基板70を放熱部材50の側面に配置して、小型化できることによって、図1及び図2に示すように、印刷媒体4の進入側のリボンガイド6aを近接させて配置することができる。これにより、このサーマルヘッド2を用いたプリンタ装置1では、インクリボン3及び印刷媒体4とをサーマルヘッド2とプラテン5との間に進入する直前までガイドすることができ、サーマルヘッド2とプラテン5との間に適切に進入させることができる。したがって、このプリンタ装置1では、インクリボン3や印刷媒体4をサーマルヘッド2とプラテン5との間に適切に進入させることにできることによって、サーマルヘッド2に対してインクリボン3や印刷媒体4が略垂直に当たるようになり、サーマルヘッド2の熱エネルギがインクリボン3に適切に印加されるようになる。
以上のようなサーマルヘッド2を用いたプリンタ装置1では、画像や文字を印刷するに当たって、図1及び図2に示すように、サーマルヘッド2に対してインクリボン3と印刷媒体4とをプラテン5で押圧しながら、サーマルヘッド2とプラテン5との間にインクリボン3と印刷媒体4とを走行させる。そして、サーマルヘッド2とプラテン5との間を走行する印刷媒体4に対して、インクリボン3の色材が熱転写される。色材を熱転写する際には、リジット基板70の制御回路に送られた印刷データに対応したシリアル信号を信号用フレキシブル基板90に設けられた半導体チップ91のシフトレジスタ93でパラレル信号に変換し、変換されたパラレル信号をラッチして、ラッチされたパラレル信号で個別電極23b毎に設けたスイッチング素子94のオン又はオフ制御をする。サーマルヘッド2では、スイッチング素子94がオンされると、そのスイッチング素子94に接続されている発熱部22aに所定の時間電流が流れ、発熱部22aが発熱し、インクリボン3に発生した熱エネルギを印加して、色材を昇華させて印刷媒体4に熱転写する。また、スイッチング素子94がオフされると、そのスイッチング素子94に接続されている発熱部22aに電流が流れず、発熱部22aが発熱しないため、インクリボン3に熱エネルギが印加されず、色材が印刷媒体4に熱転写されない。プリンタ装置1では、印刷データの1ライン毎のシリアル信号がサーマルヘッド2の制御回路から信号用フレキシブル基板90の半導体チップ91に送られ、上述した動作を繰り返して、画像形成部にイエローを熱転写する。イエローを熱転写した後は、同様に画像形成部にマゼンタ、シアン、ラミネートフィルムを順次熱転写して、1枚の画像を印刷する。
インクリボン3の色材を熱転写する際には、サーマルヘッド2のヘッド部20のベース層21に溝部26が形成されていることで、溝部26内の空気によって、発熱部22aで発生した熱エネルギが内側に放熱されにくくなり、インクリボン3に効率的に熱エネルギを印加することができる。一方で、蓄熱部27は、ベース層21内に溝部26が形成されることで、薄くなり、熱容量が小さくなり、短時間で放熱を行うことができるようにもなる。このように、溝部26が形成されたベース層21は、蓄熱量が小さくなることで、放熱を短時間で行うことができるようになり、サーマルヘッド2の応答性を良くすることができると共に、放熱されにくい構成であるので、熱効率の向上を図ることができ、サーマルヘッド2の省電力化を図ることができる。そして、このサーマルヘッド2は、ベース層21に一体的に発熱抵抗体22、一対の電極23a,23b等が形成されるによってヘッド部20が構成され、このヘッド部20を接着剤層60を介して放熱部材50に取り付けて構成されるものであるから、全体構成の簡素化を図ることができ、生産性の向上を図ることができる。更に、サーマルヘッド2は、電源用フレキシブル基板80及び信号用フレキシブル基板90を用いて、リジット基板70を放熱部材50の側面に配置するようにし、ヘッド部20とリジット基板70とを電気的に接続したので、小型化を図ることができ、更には、プリンタ装置1の全体の小型に寄与することができる。
なお、サーマルヘッド2は、上述では家庭用のプリンタ装置1でポストカードを印刷する例に挙げたが、家庭用のプリンタ装置1に限らず、業務用にプリンタ装置にも適用でき、大きさも特に限定されず、ポストカードの他に、Lサイズのフォト用紙や普通紙等にも適用でき、このような場合にも高速印刷することができる。
1 プリンタ装置、2 サーマルヘッド、3 インクリボン、4 印刷媒体、5 プラテン、20 ヘッド部、21 ガラス層、22 発熱抵抗体、22a 発熱部、23a 共通電極、23b 個別電極、24 抵抗体保護層、25 突部、26 溝部、27 蓄熱部、28 周辺部、30 側壁、31a 天井面、31b コーナ部、32 第1の補強部、33 第2の補強部、50 放熱部材、60 接着剤層、61 フィラー、70 リジット基板、80 電源用フレキシブル基板、90 信号用フレキシブル基板、91 半導体チップ、92 接続端子、93 シフトレジスタ、94 スイッチング素子
Claims (8)
- 所定の肉厚を有し、一方の面に、略半円柱状の突部が一体に形成されたベース層と、
上記突部上に形成される発熱抵抗体と、
上記発熱抵抗体の両側に形成される一対の電極とを備え、
上記一対の電極間から臨む上記発熱抵抗体を発熱部とし、
上記ベース層には、上記突部の反対側に、上記ベース層の他方の面側を開放した溝部が形成されていることを特徴とするサーマルヘッド。 - 上記溝部の天井面は、上記突部内に位置することを特徴とする請求項1記載のサーマルヘッド。
- 上記溝部の天井面と上記突部の表面との肉厚は、上記溝部の天井面が上記突部の表面に倣って形成されることにより、略一定となるように形成されていることを特徴とする請求項1記載のサーマルヘッド。
- 上記溝部の天井面と上記突部の表面との肉厚が略一定となっている領域の幅は、上記発熱部の幅と同じ又は広いことを特徴とする請求項3記載のサーマルヘッド。
- 上記溝部は、上記天井面と上記側壁とがなすコーナ部が略円弧状の曲面で形成されていることを特徴とする請求項1記載のサーマルヘッド。
- 上記溝部の幅は、上記天井面側から開口端側に亘って略同じであることを特徴とする請求項1記載のサーマルヘッド。
- 上記溝部の幅は、上記天井面側から開口端側に向かって広くなることを特徴とする請求項1記載のサーマルヘッド。
- 所定の肉厚を有し、一方の面に、略半円柱状の突部が形成されたベース層と、上記突部上に形成される発熱抵抗体と、上記発熱抵抗体の両側に形成される一対の電極とを有し、上記一対の電極間から臨む上記発熱抵抗体を発熱部としたサーマルヘッドを備え、
上記ベース層には、上記突部の反対側に、上記ベース層の他方の面側を開放した溝部が形成されていることを特徴とするプリンタ装置。
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