JP2007244375A - リボ核酸の分離精製方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明の目的は、高純度のリボ核酸を簡便で安全に、さらに効率的に短時間で分離精製できる方法ならびにそのための試薬を提供することである。
【解決手段】リボ核酸を分離精製する方法において、リボ核酸を含有する溶液と一体成型多孔質体とを接触させて該一体成型多孔質体にリボ核酸を吸着させることを特徴とするリボ核酸の分離精製方法及び、さらに当該複合体から該リボ核酸を分離する工程を含むことを特徴とするリボ核酸の分離精製方法を提供する。
【選択図】 なし

Description

本発明はリボ核酸の分離精製方法およびそのための試薬に関し、さらに詳しくは、リボ核酸を含有する試料から一体成型多孔質体を用いて、簡便に、短時間かつ高純度のリボ核酸を単離する方法ならびにそのための試薬に関する。
デオキシリボ核酸(DNA)が生命情報の担い手である一方、リボ核酸(RNA)はその情報を受け、生体内でタンパク質合成等に関わる重要な役割を担っている分子である。リボ核酸は大きくメッセンジャーRNA(mRNA)、トランスファーRNA(tRNA)及びリボゾーマルRNA(rRNA)に分類され、それぞれ異なる性質を有している。また、ウイルスなどにおいてはリボ核酸を情報の担い手として利用しているものも存在する。これらリボ核酸の解析は、生化学、遺伝子工学および臨床診断等の分野において非常に重要な情報を提供し、生体材料からのリボ核酸の単離は、これらの解析には欠くことのできない重要なステップである。これらの分野で頻繁に使用される、ノザンブロット解析、逆転写ポリメラーゼチェインリアション(RT−PCR)などの解析法において良好な結果を得るためには、できる限り高純度のリボ核酸を使用することが必要である。
一般に、リボ核酸を抽出するには細胞を破砕する必要があり、その段階でリボ核酸は、タンパク質、脂質、糖、デオキシリボ核酸などとの混合物となる。リボ核酸は生体内に普遍的に存在するリボヌクレアーゼにより、容易に分解されることから、その単離はリボヌクレアーゼの活性を弱めることのできるタンパク質変性物質や有機溶媒中で行われるのが普通である。その中でも、最も普遍的に用いられている方法は、いわゆるAGPC法(非特許文献1)であり、(1)生体材料をグアニジンチオシアン酸塩溶液にて溶解させ、酸性緩衝液、フェノール溶液、クロロホルム溶液を順次添加し、(2)遠心分離することによりフェノールにて変性したタンパク質および不溶化したデオキシリボ核酸を有機溶媒相と水相との中間相に分離し、(3)水相に含まれるリボ核酸を、イソプロパノールを加えることにより不溶化し、(4)遠心分離により、リボ核酸のみを選択的に沈殿させる方法である。このAGPC法は他の超遠心分離法を利用するリボ核酸の単離法などに比べ、比較的簡便、かつ効率良くリボ核酸が単離できるという長所を有する。しかし、毒劇物であるフェノールやクロロホルムを使用しなければならず、また、イソプロパノール沈殿などの比較的時間を要するステップが必要となるため、一般の研究施設で多サンプルを一度に処理する場合などには、より安全でかつ簡便な方法が要求される。
一方、簡便な核酸抽出方法としてシリカ粒子を核酸の結合性担体として使用する方法が、Boom等により考案されている(非特許文献2)。この方法は、(1) 生体材料とグアニジンチオシアン酸塩、EDTA、トリトンX100よりなる中性溶液、および核酸結合性固相(シリカ)を混合し、該固相と核酸を結合させ、(2)核酸が結合した固相を吸着液より分離し、(3) 該固相を、グアニジンチオシアン酸塩を含有する洗浄液で洗浄し、(4) さらに70% エタノール水溶液にて該固相を洗浄し、(5) アセトン洗浄の後、固相を乾燥させ、(6) さらに溶解液にて核酸を溶出する方法である。この方法は、細胞などの試料からフェノールなどの毒性の強い物質を使用しないで、また、イソプロパノール沈殿などの濃縮操作を使わずに、核酸を単離することが特徴である。しかし、この方法によって細胞等から得られたリボ核酸はデオキシリボ核酸が多量に混入するため、リボ核酸のみを解析する用途には適さない。
シリカ粒子等の担体を使用する核酸の単離方法としては、NaI(ヨウ化ナトリウム)中でアガロースゲル中の核酸をガラス粒子表面に結合させ、分離する方法(非特許文献3)などが報告されている。これらの方法に共通することは、ヨウ素イオンやチオシアン酸イオンなどのカオトロピックイオン(イオン半径の大きな陰イオン)を含む中性溶液中で、シリカと核酸を結合させることを原理としていることである。これらの方法は、主にデオキシリボ核酸の単離を目的としており、リボ核酸等の分離も可能であるものの、収量は低く、また、リボ核酸のみの単離は不可能であることから、リボ核酸の単離方法としては適していない方法といえる。
また、リボ核酸の水溶液にリチウムイオンを加えることにより、リボ核酸が不溶化する化学的性質を利用したリボ核酸の単離方法(リチウム沈殿法)も考案されている(非特許文献4)。しかし、この方法では、リボ核酸を沈殿させる工程として高回転数の遠心分離操作が必要となるなどの問題点が存在する。
リボ核酸の単離には超磁性核酸吸着担体を用いて行う方法がある。これはリボ核酸を含有する試料、カオトロピック剤を含有する酸性溶液、水溶性有機溶媒および核酸結合性担体を混合して、リボ核酸を該担体に吸着させ、担体−リボ核酸複合体を液相から分離し、必要に応じて担体−リボ核酸複合体を洗浄し、リボ核酸を該担体−リボ核酸複合体から溶出することによりリボ核酸の単離を行う(特許文献1)。
リボ核酸の単離にカラム表面にリボ核酸を結合させる方法も提供されている。溶液からリボ核酸を単離するため、第一段階において、0.1−3M、好ましくは0.25−1.5Mのアルカリ金属ハロゲン化物、および37−70vol%の濃度のアルコールの存在下で、SiOを含む表面への核酸の結合を行う。次いで、SiOを含む表面上へ吸着された核酸は、アルコール含有洗浄バッファーによって任意に洗浄され、水性塩溶液または水によって核酸が溶出される(特許文献2)。この、カラム表面でリボ核酸を結合させる方法のリボ核酸単離のメカニズムは、沈殿を介する。精製されたリボ核酸またはある程度精製された状態のリボ核酸は、グアニジン塩酸塩などのカオトロピック塩とエタノールの存在下で沈殿する。その沈殿物を、たとえば遠心分離することで収集することができる。しかしカラムを用いたリボ核酸分離精製法では一部の動物組織などのサンプルの場合、カラムが詰まり再溶解などの操作が必要となり時間がかかってしまう。またカラム内の吸着担体はガラスなどのファイバーで形成されていることが多く、洗浄液や溶出液が完全にカラムから抜け落ちないこともある。
特開平11−196869号公報 特表2004−502458号公報 Analytical Biochemistry 162,156-159(1987) J. Clin. Microbiol. 28(3),495-503(1990) Proc.Natl.Acad.Sci.USA, 76,615,(1979) Molecular Cloning, 1.4, (1989)
本発明の目的は、リボ核酸の抽出が比較的難しいとされる動物組織などの試料から、高純度のリボ核酸を簡便で安全に、さらに効率的に短時間で分離精製できる方法ならびにそのための試薬を提供することである。
本発明者は鋭意検討した結果、以下に示す手段により、上記課題を解決できることを見出し、本発明に到達した。
すなわち、本発明は以下のとおりである。
1.リボ核酸を分離精製する方法において、リボ核酸を含有する溶液と一体成型多孔質体とを接触させて該一体成型多孔質体にリボ核酸を吸着させることを特徴とするリボ核酸の分離精製方法。
2.リボ核酸を分離精製する方法において、リボ核酸を含有する溶液と一体成型多孔質体とを接触させて該一体成型多孔質体とリボ核酸の複合体を得る工程と、該複合体から該リボ核酸を分離する工程を含むことを特徴とするリボ核酸の分離精製方法。
3.リボ核酸を分離精製する方法において、リボ核酸を含有する溶液と一体成型多孔質体とを接触させて該一体成型多孔質体とリボ核酸の複合体を得る第1工程と、該複合体を洗浄する第2工程と、該複合体から該リボ核酸を分離する第3工程を含むことを特徴とするリボ核酸の分離精製方法。
4.リボ核酸を含有する溶液が、カオトロピック剤を含むことを特徴とする1〜3のいずれかのリボ核酸の分離精製方法。
5.カオトロピック剤が、グアニジニウム塩、尿素、ヨウ化物、過塩素酸塩、イソチオシアン酸塩およびチオシアン酸塩からなる群から選択される1種または2種以上の化合物であることを特徴とする4のリボ核酸の分離精製方法。
6.カオトロピック剤の濃度が1M以上8M以下であることを特徴とする4または5のリボ核酸の分離精製方法。
7.リボ核酸を含有する溶液が、水溶性有機溶媒を含むことを特徴とする1〜6のいずれかのリボ核酸の分離精製方法。
8.水溶性有機溶媒が、イソプロパノール、プロパノールおよびエタノールからなる群から選択される溶媒である7のリボ核酸の分離精製方法。
9.一体成型多孔質体を含むことを特徴とするリボ核酸分離精製用試薬。
10.さらに、溶解吸着液と洗浄液を含むことを特徴とする9のリボ核酸分離精製用試薬。
11.さらに、水溶性有機溶媒を含むことを特徴とする9または10のリボ核酸分離精製用試薬。
12.さらに、リボ核酸溶出液を含むことを特徴とする9〜11のいずれかのリボ核酸分離精製用試薬。
13.以下の(a)から(d)を含むことを特徴とするリボ核酸分離精製用試薬。
(a)グアニジニウム塩、尿素、ヨウ化物、過塩素酸塩、イソチオシアン酸塩およびチオシアン酸塩からなる群から選択される1種または2種以上のカオトロピック剤を含有する溶解吸着液。
(b)一体成型多孔質体。
(c)グアニジニウム塩、尿素、ヨウ化物、過塩素酸塩、イソチオシアン酸塩およびチオシアン酸塩からなる群から選択される化合物を含む洗浄液。
(d)100mM以下0mM以上の塩を含む洗浄液。
14.さらに、(e)イソプロパノール、プロパノールおよびエタノールからなる群から選択される1種または2種以上の水溶性有機溶媒を含むことを特徴とする13のリボ核酸分離精製用試薬。
15.さらに、(f)水、DEPC処理水およびトリス−EDTA緩衝液からなる群から選択される1種または2種以上のリボ核酸溶出液を含むことを特徴とする13または14のリボ核酸分離精製用試薬。
16.1〜8のいずれかの方法に用いるための試薬であって、以下の(a)から(e)のいずれかを含むことを特徴とするリボ核酸分離精製用試薬。
(a)グアニジニウム塩、尿素、ヨウ化物、過塩素酸塩、イソチオシアン酸塩およびチオシアン酸塩からなる群から選択される1種または2種以上のカオトロピック剤を含有する溶解吸着液。
(b)グアニジニウム塩、尿素、ヨウ化物、過塩素酸塩、イソチオシアン酸塩およびチオシアン酸塩からなる群から選択される化合物を含む洗浄液。
(c)100mM以下0mM以上の塩を含む洗浄液。
(d)イソプロパノール、プロパノールおよびエタノールからなる群から選択される1種または2種以上の水溶性有機溶媒。
(e)水、DEPC処理水およびトリス−EDTA緩衝液からなる群から選択される1種または2種以上のリボ核酸溶出液。
本発明により、様々な生体材料から簡便、迅速、かつ安全に効率よく高純度のリボ核酸の単離が可能となった。この方法にて得られたリボ核酸は、ノザンブロット解析、RT−PCR解析など様々な解析に応用可能である。この方法を用いることにより、従来法に比べ、時間を大幅に短縮することができ、かつ効率よく再現性のある確実な結果が得られる。
本発明の特徴の一つは、リボ核酸の分離精製に一体成型多孔質体を使用することにある。ここで用いる一体成型多孔質体は、互いに連続したμmサイズの細孔(スルーポア)と、nmサイズの細孔(メソポア)を有するシリカ骨格が絡み合った二重細孔構造である。この2重細孔構造のシリカゲルはスルーポア径、メソポア径およびシリカ骨格径を独立してコントロールすることが可能であり、粒子間隙の相当するスルーポア径を大きくし、粒子径に相当するシリカ骨格径を小さくすることで、負荷圧が小さく、分離効率の高いカラムの作製が可能となる。なお、本発明では、一体成型多孔質体を単に多孔質体と称することもある。リボ核酸が吸着した一体成型多孔質体をリボ核酸吸着多孔質体や、リボ核酸吸着一体成型多孔質体と称することがある。
一体成型多孔質体は、二酸化珪素結晶及び他の珪素酸化物、珪藻土、ガラス粉末、化学修飾シリカから成る多孔質賦形セラミック体やポリマー製の賦形体を含んでも良い。該多孔質体の形態としては、粒子、フィルターおよび反応容器等が具体的に挙げられるが特に限定されない。好ましくはフィルターとして用いるのがよい。より好ましくはフィルターとして薄い形状に成型したものを使用するのが望ましい。薄い形状であればリボ核酸分離精製時にフィルターへの液残りも最小限で済み、またピペットマンのような低圧力をかけることのできる器具により溶液の出し入れが可能となる。
一体成型多孔質体の製造方法は一般的に用いられる方法で構わない。たとえば、特開2004−99418号公報に記載の方法を用いて製造しても構わない。以下に一体成型多孔質体の製造方法の一例を簡単に説明する。一体成型多孔質体は、相分離を伴うゾル−ゲル転移を起こさせることによって、連続貫通孔を有し、シロキサン網目からなる多孔質ゲルを作製し、その多孔質ゲルの細孔内に目的とする金属酸化物の前駆体となる物質を導入して細孔表面のシラノール基との間で加水分解・重縮合反応を起こして製造する。また、多孔質ゲルは、水溶性高分子を酸性水溶液に溶かし、それに加水分解性の官能基を有する金属化合物を添加して加水分解・重縮合反応を起こして製造する。この多孔質ゲルは、孔径100nm以上、好ましくは200〜10000nmで、3次元網目状に連続した貫通孔と、この貫通孔の内壁面に形成された孔径50nm以下の細孔とを有し、全気孔中の細孔の占める容積率は10%以上、好ましくは、20%好ましくは40%以上である。一体成型多孔質体は堅固な容器壁に囲まれた制限された形状・大きさの空間に形成することが可能であり、そのような制限空間内では実質的な気孔率を100%に極めて近く調製することも可能である。直径100nm以上のマクロ孔は、相分離の際に生じる溶媒相の占めていた領域として形成されるので、通常の乾燥操作により燃焼や熱分解を伴うことなく形成し、溶媒相とゲル相が各々絡み合って連続したいわゆる共連続構造を形成する場合には、極めて鋭いサイズ分布を得ることができる。またより高い気孔率とより大きい平均サイズに調製することにより、一体型反応性多孔質カラムの圧力損失を軽減することができ、多数のカラムの連結や分岐したカラム系を組み上げて、汎用的なポンプによる駆動で通液することを可能とする。
また、多孔質ゲルの製造に際し、反応溶液に熱分解性化合物をあらかじめ溶解させてもよい。反応溶液にあらかじめ熱分解性化合物を溶解させておくことにより、湿潤状態のゲルを加熱することにより、熱分解性化合物が熱分解し、骨格相の内壁面に接触している溶媒のpHが上昇する。そして、溶媒がその内壁面を浸食し、内壁面の凹凸状態を変えることによって細孔径を徐々に拡大する。シリカを主成分とするゲルの場合には、酸性あるいは中性領域においては変化の度合は非常に小さいが、熱分解が盛んになり水溶液の塩基性が増すにつれて、細孔を構成する部分が溶解し、より平坦な部分に再析出することによって、平均細孔径が大きくなる反応が顕著に起こるようになる。
一体成型多孔質体の細孔は、その用途により変更してもよい。たとえば、リボ核酸の分離精製に使用する場合、スルーポアの直径の中央値が0.1μmより大きく、好ましくは2〜100μm、より好ましくは5〜30μmとなる一体成型多孔質体である。
本発明における「リボ核酸を含有する試料」とは、例えば血清、血液、髄液、組織、尿、糞便、唾液、***、血液等の生体材料から分離した細胞および培養細胞などである。また、リボ核酸はこれらの試料中に由来する内在性リボ核酸以外に、ウイルス、細菌および真菌などの外来性のリボ核酸または生体外で酵素的に合成されたようなリボ核酸も含有しうる。
本発明の「リボ核酸を含有する溶液」とは、リボ核酸を含有する試料と「溶解吸着液」との混合溶液であってもよい。「溶解吸着液」にはカオトロピック剤、リチウム塩、水溶性有機溶媒、界面活性剤、還元剤などが含まれていても良い。本発明では「リボ核酸を含有する溶液」中のリボ核酸を一体成型多孔質体に吸着させ不要な溶液と分離する。
「溶解吸着液」に含んでも良いカオトロピック剤とは、タンパク質および核酸の一次構造に影響を及ぼすことなく、二次、三次または四次構造を変えることが可能である物質のことを意味する。本発明において使用するカオトロピック剤としては、グアニジニウム塩、尿素、ヨウ化物、過塩素酸塩、イソチオシアン酸塩およびチオシアン酸塩からなる群から選択される化合物がある。カオトロピック剤の濃度は、それぞれの化合物によって、異なるが、通常、1〜20Mである。
本発明において「溶解吸着液」に含んでも良いグアニジニウム塩としては、グアニジン無機塩またはグアニジン有機塩がある。グアニジン塩としては、例えば、塩酸グアニジニウム、酢酸グアニジニウム、リン酸グアニジニウム、イソチオシアン酸グアニジニウムおよびチオシアン酸グアニジニウム、硫酸グアニジニウムまたは炭酸グアニジニウムなどの一般にタンパク質の変性に使用されるグアニジンの塩であれば、特に限定されない。また、それらを組み合わせて用いても良く、グアニジン塩の濃度は1〜8Mの濃度にて使用するのが好ましい。さらに好ましくは3〜7Mの濃度である。
本発明において「溶解吸着液」に含んでも良いヨウ化物としては、ヨウ化ナトリウムまたはヨウ化カリウムなどがあり、過塩素酸塩としては、過塩素酸ナトリウム、過塩素酸カリウム、過塩素酸リチウムまたは過塩素酸アンモニウムなどがあり、イソチオシアン酸塩としては、イソチオシアン酸ナトリウム、イソチオシアン酸カリウムまたはイソチオシアン酸アンモニウムなどがあり、チオシアン酸塩としては、チオシアン酸ナトリウム、チオシアン酸カリウムまたはチオシアン酸アンモニウムなどがある。
本発明において「溶解吸着液」に含んでも良い水溶性有機溶媒としては、イソプロパノール、プロパノールおよびエタノールなどがある。特に好ましくはエタノールである。該水溶性有機溶媒の終濃度は、約10〜50容量%、好ましくは約20〜40容量%である。溶解吸着液として、水溶性有機溶媒は上記カオトロピック剤と同時に添加しても、または別々に添加してもよい。
本発明においては、リチウム塩が「溶解吸着液」に含まれていても良い。使用するリチウム塩としては、無機リチウム塩または有機リチウム塩があり、例えば塩化リチウム、酢酸リチウム、クエン酸リチウム、炭酸リチウム、水酸化リチウムまたはホウ酸リチウム、酢酸リチウム、クエン酸リチウムなどの水溶液中にリチウムイオンを生じさせ得るものであれば、特に限定されず、特に塩化リチウムが好ましい。リチウム塩の濃度は0.1M〜2Mの範囲にて使用するのが好ましい。リチウム塩はイオン半径の大きな1価の陽イオン、例えばナトリウム塩などの他の塩に比べて、リボ核酸に容易に配位することが知られている。
溶解吸着液には、細胞膜の破壊あるいは細胞に含まれるタンパク質を可溶化させる目的で「界面活性剤」を含有させても良い。界面活性剤としては、一般に細胞等から核酸の抽出に使用されるものであれば、特に限定されないが、非イオン性界面活性剤が好ましい。具体的には、ポリオキシエチレンアルキルエーテル系界面活性剤及びポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル系界面活性剤などが挙げられる。N−ラウロイルサルコシン酸ナトリウムなどの陰イオン界面活性剤なども用いることができる。本発明においては、0.01〜0.5%の非イオン性界面活性剤の使用が好ましい。
さらに、溶解吸着液には、リボ核酸分解酵素を可逆的に不活性化させリボ核酸を安定化させる目的で「還元剤」を含有させても良い。ここで言う還元剤とはメルカプトエタノールおよびジチオスレイトールなどがある。好ましくはメルカプトエタノールである。メルカプトエタノールの濃度は0.5%から2%が好ましい。
試料の種類によっては本発明の溶解吸着液にて溶解できないものも存在する。例えば植物、酵母、カビおよびある種のグラム陽性細菌などは特殊な細胞壁構造を有し、直接、本発明の方法を用いてリボ核酸を単離することが難しい場合もある。このような材料からリボ核酸を単離する場合は、それぞれの試料に適した前処理を施す必要があり、前処理を施した後の試料を、本発明の方法を用いて処理すればよい。
本発明では、まず、リボ核酸を含有する試料とカオトロピック剤を含有する溶液を混合する。混合後、試料を溶解するためにピペッティングやボルテックスなどの操作を行っても良い。その混合液に、水溶性有機溶媒を、好ましくは終濃度10容量%以上50容量%以下、より好ましくは終濃度20容量%以上40容量%以下になるよう添加しても良い。その後、その混合液を一体成型多孔質体に接触させる。一体成型多孔質体への接触により、試料中のリボ核酸を一体成型多孔質体に吸着させ、不要な溶液と分離する。
本発明における上記記載の一体成型多孔質体から液を分離する工程とは、例えば遠心分離を利用して分離してもよい。また、フィルターおよび反応容器等の場合は、液を排出もしくは除去するのみでよい。
本発明において上記記載の一体成型多孔質体を洗浄する工程とは、一体成型多孔質体に対し適当な洗浄液を通過させ、液を排出もしくは除去する工程である。一体成型多孔質体と液の分離は、遠心分離、濾過及びカラム操作等が好ましい。
本発明において上記記載の一体成型多孔質体を洗浄する工程は、二種類の洗浄液で行っても良いがこれにより限定されるものではない。なお、本発明の効果を損なわなければ洗浄操作を行わずともよい。
例えば、一回目の洗浄液を洗浄液(I)とし、二回目の洗浄液を洗浄液(II)とすると、本発明における洗浄液(I)は、カオトロピック剤を用いても良い。特にグアニジン塩酸塩を用いることが好ましい。洗浄液中のカオトロピック剤の濃度は、1M〜5Mが好ましい。また、この溶液は界面活性剤および水溶性有機溶媒を含んでいてもよく、pHは特に限定されない。界面活性剤の種類としてはポリオキシエチレンアルキルエーテル系界面活性剤及びポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル系界面活性剤などの非イオン性界面活性剤、N−ラウロイルサルコシン酸ナトリウムなどの陰イオン界面活性剤などが挙げられる。好ましくはポリオキシエチレンアルキルエーテル系界面活性剤が用いられ、濃度としては0.01〜0.5容量%が好ましい。水溶性有機溶媒は、好ましくは10容量%以上50容量%以下、より好ましくは20容量%以上40容量%以下、特に好ましくは25容量%以上35容量%以下になるよう添加しても良い。
例えば、本発明における洗浄液(II)は洗浄液(I)よりも「低塩濃度の緩衝液」であっても良い。ここでいう低塩濃度とは、この緩衝液が最終のリボ核酸溶出液に混入した場合、逆転写反応などを極端に阻害しない程度の塩濃度のことを指し、単なる水も含まれる。本発明の「低塩濃度の緩衝液」に使用される緩衝剤は、トリス緩衝液、ホップス緩衝液およびクエン酸緩衝液からなる群より選択される少なくとも一種類の緩衝剤がよい。好ましくはトリス緩衝液がよい。「低塩濃度の緩衝液」の濃度は100mM以下の緩衝液が好ましいが、本発明の効果を損なわない範囲であれば、100mM以上であっても使用することができる。「低塩濃度」の緩衝液の濃度は、より好ましくは80mM以下がよく、特に好ましくは50mM以下がよいが特に限定されない。また、「低塩濃度」の緩衝液の濃度は、より好ましくは0mM〜80mMがよく、特に好ましくは10mM〜50mMがよい。また、この洗浄液(II)には水溶性有機溶媒を含んでいてもよい。水溶性有機溶媒は、好ましくは30容量%以上、より好ましくは50容量%以上、特に好ましくは70容量%以上80容量%以下になるよう添加しても良い。pHは特に限定されない。
本発明では、洗浄液(I)または洗浄液(II)で洗浄操作を行う場合、それぞれ少なくとも1回行えば良いが、2回以上洗浄操作を実施しても良い。特に洗浄液(II)での洗浄操作では2回以上繰り返し洗浄操作を行ってもよい。
本発明におけるリボ核酸の溶出工程は、リボ核酸の吸着したリボ核酸結合多孔質体から該リボ核酸を溶出させる工程である。この用途に用いられる溶出液としては、担体からリボ核酸の溶離を促進するものであれば、特に限定されない。具体的には、水あるいはトリス−EDTA緩衝液[10mMトリス緩衝液、1mM EDTA、pH8.0]が好ましい。
また、加熱により溶出を促進させても良い。加熱温度はリボ核酸に悪影響を及ぼさない程度であれば特に限定されないが、本発明においては25℃以上80℃以下が好ましく、さらに好ましくは35℃以上70℃以下がよく、特に好ましくは50℃以上65℃以下がよい。溶出時間は、リボ核酸に悪影響を及ぼさない程度であれば特に限定されないが、本発明においては0分以上5分間以下が好ましく、さらに好ましくは1分間以上3分間以下がよく、特に好ましくは2分間がよい。遠心操作を行う時は特に溶出時間を設けなくても良い。溶出操作は、1回でも十分であるが2回以上繰り返してもいっこうにさしつかえない。このようにして溶出したリボ核酸は透析やエタノール沈殿法等の脱塩、濃縮操作を経ることなく、逆転写酵素等を使用した酵素反応に直接使用することが可能である。
本発明によるリボ核酸の分離精製方法は、危険な溶媒等を使用することなく、簡便な操作、効率的に短時間でリボ核酸を高率に生体成分より分離可能であるため、リボ核酸精製キットや、固相の分離操作や試薬分注操作を自動化した核酸抽出装置へ応用可能であることは明らかである。さらに本発明の特徴として挙げている核酸吸着担体の液どおりが良い性質は低圧力にて液の出し入れが可能であるため、ピペットチップの先に該多孔質体を配置し、ピペット操作のみにてリボ核酸の抽出を行うことが可能となる。また、本発明の方法にて得られたリボ核酸はノザンブロッティング解析、RT−PCR解析及びRT反応後のリアルタイムPCR検出の鋳型として使用可能である。
本発明の一実施様態は、(1) リボ核酸を含有する試料およびカオトロピック剤を含有する溶液を混合して、リボ核酸を一体成型多孔質体に吸着させ、(2) 該多孔質体から液を分離し、該多孔質体を洗浄し、(3) リボ核酸を該多孔質体から溶出することを特徴とするリボ核酸の分離精製方法である。
さらには、(1) リボ核酸を含有する試料、リチウム塩、カオトロピック剤を含有する酸性溶液および水溶性有機溶媒を混合して、リボ核酸を一体成型多孔質体に吸着させ、(2) 該多孔質体から液を分離し、該多孔質体を洗浄し、(3) リボ核酸を該多孔質体から溶出することを特徴とするリボ核酸の分離精製方法である。
さらに、 (1) リボ核酸を含有する試料、グアニジニウム塩、尿素、ヨウ化物、過塩素酸塩、イソチオシアン酸塩およびチオシアン酸塩からなる群から選択される1種または2種以上の化合物を含有する溶液、イソプロパノール、プロパノールおよびエタノールからなる群から選択される水溶性有機溶媒を混合して、リボ核酸を該多孔質体に吸着させ、(2) 遠心分離を行い、溶液を該多孔質体より分離し、(3) さらに該多孔質体をグアニジニウム塩、尿素、ヨウ化物、過塩素酸塩、イソチオシアン酸塩およびチオシアン酸塩からなる群から選択される化合物を含む洗浄液にて洗浄し、該多孔質体から液相を分離し、(4) 次いで水溶性有機溶媒を含む100mM以下の低塩濃度緩衝液にて洗浄し、該多孔質体から液相を分離し、(5) さらにリボ核酸を該多孔質体からリボ核酸を溶出する溶液にて溶出することを特徴とするリボ核酸の分離精製方法である。
また、本発明の別な実施態様は、(a)グアニジニウム塩、尿素、ヨウ化物、過塩素酸塩、イソチオシアン酸塩およびチオシアン酸塩からなる群から選択される化合物からなる群から選択される1種または2種以上の化合物を含有する溶液およびイソプロパノール、プロパノールおよびエタノールからなる群から選択される水溶性有機溶媒を含む溶解吸着液、(b) 一体成型多孔質体である核酸吸着担体、(c) グアニジニウム塩、尿素、ヨウ化物、過塩素酸塩、イソチオシアン酸塩およびチオシアン酸塩からなる群から選択される化合物を含む洗浄液、(d) 100mM以下の低塩濃度緩衝液である洗浄液および(e) 担体からリボ核酸を溶出する溶液を含むリボ核酸分離精製用試薬である。
以下に、本発明の実施例を例示することによって、本発明の効果をより一層明確なものとする。
(HeLa細胞からの全リボ核酸抽出)
(1)1×10個のHeLa細胞を溶解吸着液(3.0 M チオシアン酸グアニジニウム、25 mMクエン酸ナトリウム pH6.0、1% メルカプトエタノール)600μLに溶かす。この溶解には細胞と溶解吸着液を混合しマイクロピペットにてピペッティングを行い、シリンジと注射針を用いて10回程度出し入れを行った。十分に溶解した後、600μLの70%エタノールを加え、一体成型多孔質体を用いたカラム(ジーエルサイエンス社製)に添加し、遠心分離(10,000 回転数、10秒間)することによりリボ核酸を吸着させた。
(2)リボ核酸吸着多孔質体を洗浄液1(1.0 M グアニジン塩酸塩、15 mM モップス緩衝液 pH7.0、37%エタノール)にて洗浄した。洗浄液1:700μLをカラム上に添加し、遠心分離(10,000 回転数、10秒間)により洗浄液を排出した。さらに洗浄液2(25 mM トリス緩衝液、80% エタノール):500μLにて同様の操作を繰り返し、この過程は二回繰り返した。また二回目の遠心分離は完全に洗浄液を除去するため12,000 回転数、30秒間の遠心分離を行った。
(3)溶出液(リボヌクレアーゼフリー水)50μLをカラムに添加し、遠心分離(10,000 回転数、10秒間)を行うことにより該多孔質体に結合しているリボ核酸を溶出する。この操作を二回繰り返し合計100μLのリボ核酸溶液を得た。
この方法において得られた全リボ核酸を分光光度計ナノドロップ(ナノドロップ社製)で測定したところ、平均して全リボ核酸を16μg抽出することができた。
本発明により、様々な生体材料から簡便、迅速、かつ安全に効率よく高純度のリボ核酸の単離が可能となった。この方法にて得られたリボ核酸は、ノザンブロット解析、RT−PCR解析など様々な解析に応用可能である。この方法を用いることにより、従来法に比べ、時間を大幅に短縮することができ、かつ効率よく再現性のある確実な結果が得られる。

Claims (16)

  1. リボ核酸を分離精製する方法において、リボ核酸を含有する溶液と一体成型多孔質体とを接触させて該一体成型多孔質体にリボ核酸を吸着させることを特徴とするリボ核酸の分離精製方法。
  2. リボ核酸を分離精製する方法において、リボ核酸を含有する溶液と一体成型多孔質体とを接触させて該一体成型多孔質体とリボ核酸の複合体を得る工程と、該複合体から該リボ核酸を分離する工程を含むことを特徴とするリボ核酸の分離精製方法。
  3. リボ核酸を分離精製する方法において、リボ核酸を含有する溶液と一体成型多孔質体とを接触させて該一体成型多孔質体とリボ核酸の複合体を得る第1工程と、該複合体を洗浄する第2工程と、該複合体から該リボ核酸を分離する第3工程を含むことを特徴とするリボ核酸の分離精製方法。
  4. リボ核酸を含有する溶液が、カオトロピック剤を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のリボ核酸の分離精製方法。
  5. カオトロピック剤が、グアニジニウム塩、尿素、ヨウ化物、過塩素酸塩、イソチオシアン酸塩およびチオシアン酸塩からなる群から選択される1種または2種以上の化合物であることを特徴とする請求項4に記載のリボ核酸の分離精製方法。
  6. カオトロピック剤の濃度が1M以上8M以下であることを特徴とする請求項4または5に記載のリボ核酸の分離精製方法。
  7. リボ核酸を含有する溶液が、水溶性有機溶媒を含むことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のリボ核酸の分離精製方法。
  8. 水溶性有機溶媒が、イソプロパノール、プロパノールおよびエタノールからなる群から選択される溶媒である請求項7に記載のリボ核酸の分離精製方法。
  9. 一体成型多孔質体を含むことを特徴とするリボ核酸分離精製用試薬。
  10. さらに、溶解吸着液と洗浄液を含むことを特徴とする請求項9に記載のリボ核酸分離精製用試薬。
  11. さらに、水溶性有機溶媒を含むことを特徴とする請求項9または10に記載のリボ核酸分離精製用試薬。
  12. さらに、リボ核酸溶出液を含むことを特徴とする請求項9〜11のいずれかに記載のリボ核酸分離精製用試薬。
  13. 以下の(a)から(d)を含むことを特徴とするリボ核酸分離精製用試薬。
    (a)グアニジニウム塩、尿素、ヨウ化物、過塩素酸塩、イソチオシアン酸塩およびチオシアン酸塩からなる群から選択される1種または2種以上のカオトロピック剤を含有する溶解吸着液。
    (b)一体成型多孔質体。
    (c)グアニジニウム塩、尿素、ヨウ化物、過塩素酸塩、イソチオシアン酸塩およびチオシアン酸塩からなる群から選択される化合物を含む洗浄液。
    (d)100mM以下0mM以上の塩を含む洗浄液。
  14. さらに、(e)イソプロパノール、プロパノールおよびエタノールからなる群から選択される1種または2種以上の水溶性有機溶媒を含むことを特徴とする請求項13に記載のリボ核酸分離精製用試薬。
  15. さらに、(f)水、DEPC処理水およびトリス−EDTA緩衝液からなる群から選択される1種または2種以上のリボ核酸溶出液を含むことを特徴とする請求項13または14に記載のリボ核酸分離精製用試薬。
  16. 請求項1〜8いずれかの記載の方法に用いるための試薬であって、以下の(a)から(e)のいずれかを含むことを特徴とするリボ核酸分離精製用試薬。
    (a)グアニジニウム塩、尿素、ヨウ化物、過塩素酸塩、イソチオシアン酸塩およびチオシアン酸塩からなる群から選択される1種または2種以上のカオトロピック剤を含有する溶解吸着液。
    (b)グアニジニウム塩、尿素、ヨウ化物、過塩素酸塩、イソチオシアン酸塩およびチオシアン酸塩からなる群から選択される化合物を含む洗浄液。
    (c)100mM以下0mM以上の塩を含む洗浄液。
    (d)イソプロパノール、プロパノールおよびエタノールからなる群から選択される1種または2種以上の水溶性有機溶媒。
    (e)水、DEPC処理水およびトリス−EDTA緩衝液からなる群から選択される1種または2種以上のリボ核酸溶出液。
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