JP2007240001A - ボルト、ボルトアセンブリ及び構成要素を取り付ける方法 - Google Patents
ボルト、ボルトアセンブリ及び構成要素を取り付ける方法 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】ガスタービンエンジンの各種アセンブリ等を締結する緩みにくいボルト及びボルトアセンブリを提供する。
【解決手段】本発明のボルト30は、頭部34に複数のフランジ36、38を備え、これらのフランジ36、38が構成要素(例えば、ガスタービンエンジンのベーンアセンブリ40)の溝52に係合することによって、振動や外力などによるボルト30の緩みを抑制する。さらに、本発明のボルト30を使用することによって、外付けの保持装置26が不要になり、組み立てが簡略化されて部品数を削減することが可能になる。同時に、コストや不適切な取り付けのリスクも低減することができる。
【選択図】図2A
【解決手段】本発明のボルト30は、頭部34に複数のフランジ36、38を備え、これらのフランジ36、38が構成要素(例えば、ガスタービンエンジンのベーンアセンブリ40)の溝52に係合することによって、振動や外力などによるボルト30の緩みを抑制する。さらに、本発明のボルト30を使用することによって、外付けの保持装置26が不要になり、組み立てが簡略化されて部品数を削減することが可能になる。同時に、コストや不適切な取り付けのリスクも低減することができる。
【選択図】図2A
Description
本発明は、ボルト及びボルトアセンブリに関し、特に保持フランジ付きの自己保持型ボルトならびに、溝を有する構成要素及びこの溝に係合するように構成された保持フランジ付きの自己保持型ボルトを備えるボルトアセンブリに関する。
軸部及び頭部を有するボルトは、2つ或いは複数の構成要素を互いに結合するためによく用いられている。ボルトによって構成要素を組み立てた後は、一般的に、この構成要素の結合を維持するために、該ボルトを所定の位置に保持しておくことが望ましく、また、このボルトが可動する機械、エンジン、或いは他の機械に用いられる場合は、該ボルトが機械やエンジンの他の部品に干渉しないようにすることが望ましい。
スラブ形(即ちT型)の頭部やD型の頭部を有するボルトは、トルクが加えられるときに、これらのボルトのそれぞれの長手方向軸(通常、ボルトの軸部を通っている想像線によって示される)を中心に回転しないように構成され、ボルトが外れるのを防止している。また、ある用途においては、ボルトが、該ボルトの長手方向軸に沿った方向に動かないように、スラブ形頭部やD型頭部を有するボルト、更には他の種類のボルトを用いることが望ましい。ボルトが“垂直に組み立てられる”ときには、該ボルトの長手方向軸が、取り付け時やこのボルトが取り付けられた後に、垂直に(即ち、図1Aに示される直交するX−Z軸のZ軸方向に沿って)配向される。この構成は、例えば、ガスタービンエンジンの用途を含む多数の異なる種類のアセンブリにおいて見られ、組み立て工程時に垂直に配向されたボルトは一般的である。重力及び、アセンブリの振動運動によって発生した力などの他の力により、ボルトの垂直な配向が、該ボルトの垂直な動き及びこのボルトが配置されるソケット(即ち開口部)から外れようとする動きを促進する。ガスタービンエンジンまたは可動構成要素を備える他のアセンブリの場合、ロックタブ、ロックワイヤ、或いはタブワッシャなどの保持装置を、ナットをボルトに取り付けるのに先立って、組み立て時にボルトを所定の位置に保持するために用いることができる。ナットをボルト軸部(ボルト頭部の反対側)に取り付けることによって、このボルトは、通常、エンジンの運転中は固定される。
ある用途においては、保持装置を用いることによって、組み立て工程が複雑になるとともに、人間工学的な問題を引き起こす可能性がある。例えば、小型の組み立てにおいては、保持装置を用いることが困難になる可能性があるとともに、この保持装置が、有効な空間内に適合しない可能性がある。さらに、保持が必要な大量のボルトを含む組み立てにおいては、複数の保持装置を加えることによって、組み立て時間やコストが増加するだけでなく、不適切な取り付けのリスクが増大する可能性がある。
本発明は、先端部及び基端部を有する軸部と、この軸部の基端部に隣接する頭部と、を備えるボルトである。頭部は、構成要素の溝に係合するように構成された保持フランジを備える。
本発明は、ボルトがある構成要素の溝に係合した後に、該ボルトの長手方向軸(該ボルトの軸部を貫通している想像線によって図示)に沿った方向に動かないように構成された自己保持型ボルトである。以下、“構成要素の溝”とは、溝が単一の構成要素内に画定されるか、2つ或いは複数の構成要素間の空間によって画定されるかに関わらず、あらゆる種類の溝を含むものとする。
本発明のボルトは、先端部及び基端部を有する軸部と、この軸部の基端部に隣接する頭部と、を備えるとともに、構成要素の溝に係合するように構成されたフランジを備える。ある実施例においては、軸部は、少なくとも部分的にねじが切られている。本発明のボルトは、ボルト頭部のフランジが、構成要素の溝に係合しているときに、該ボルトが長手方向軸に沿った方向に動かないように、かつ係合した位置を保持するように傾斜しているので、“自己保持”する。このようなボルトは、背景技術の部分で説明したように、該ボルトを所定の位置に保持するために工具や独立した保持装置を用いる必要がないので、“自己保持”する。このように、ボルト頭部のフランジもまた、“保持フランジ”と呼ぶことができる。一実施例においては、ボルト頭部はまた、トルクが加えられるときに回転しない形状に形成され、所定の向きに保持される。実施例の適切なボルト頭部の形状は、周知のスラブ形(即ちT型)やD型の頭部を含むものの、これらに限定されない。以下で説明する実施例においては、ボルト頭部のフランジが、概ね横方向(即ち、ボルトの長手方向軸と概ね垂直)に延びているとともに、構成要素の溝に係合し、またこの溝も、概ね横方向に延びている。
背景技術の部分で説明したように、保持装置(例えば、ロックタブ、ロックワイヤもしくはタブワッシャ)は、通常、ボルト組み立て工程時に該ボルトを垂直に組み立ててナットをこのボルトに取り付ける前に、長手方向軸に沿ったこのボルトの動きを抑制するために用いられる。ボルトの長手方向軸が垂直方向(即ち、Z軸方向)に向けられる垂直なアセンブリの長手方向軸に沿ったボルトの動きを抑制することが、特に望ましい。図1Aは、第1の構成要素14及び第2の構成要素16を結合しているボルト12の垂直なアセンブリ10の平面図である。ボルト12は、周知の従来型のボルトである。ボルト12の長手方向軸13が、Z軸方向(直交するX−Z軸を参照)に沿った“垂直”方向に向けられている。第1の構成要素14は、例えば、ロータディスクであってもよく、また第2の構成要素16は、例えば、サイドプレートであってもよい。第2の構成要素16は、溝17を備えるものの、ボルト12が何らかの方法でこの溝17に係合することはない。
ボルト12は、先端部18A及び基端部18Bを有する軸部18と、頭部20と、を備える。垂直なアセンブリ10においては、ボルト12が、第1の構成要素14及び第2の構成要素16を結合するために、これらの第1の構成要素14及び第2の構成要素16の重複する開口部22に挿入される。軸部18の先端部18Aに取り付けられるナット(または他の締結装置)24によって、該軸部18が、重複する開口部22内に保持される。ナット24の取り付け前もしくはこのナット24が、ボルト12の先端部18から取り外されているときには、該ボルト12が、Z軸方向に移動して開口部22から“脱落”する可能性がある。ガスタービンエンジン内のボルト12の緩みは、エンジンの運転に悪影響を及ぼし、該ボルト12を取り外すためにガスタービンエンジンの分解を余儀なくされることや、このガスタービンエンジン内の他の装置の損傷の要因になるので、垂直なアセンブリ10が、ガスタービンエンジンの一部である場合、この点については、特に望ましいことではない。
図1Bに示すように、従来技術の保持装置26が、ナット24を取り付ける前に、長手方向軸13(図1Bの面と垂直)に沿ったボルト12の動きを抑制するために、該ボルト12の頭部20に取り付けられる。図1Bは、図1Aの線A−Aに沿ったボルト12の平面図である。ボルト12の頭部20の一部が、保持装置26に係合する(即ち、図1Bの想像線で示される頭部20の一部分)とともに、この保持装置26が、頭部20を、ナット24(図1Aに図示)を軸部18に取り付ける前の元の位置(もしくは元の位置に近い位置)に保持する。保持装置26によって、組み立て時の、長手方向軸13に沿ったボルト12の動きが抑制される。保持装置26は、ロックタブ、ロックワイヤ、或いはタブワッシャなどの周知の保持装置である。背景技術の部分で説明したように、保持装置26を用いることによって、小型の組み立てや保持が必要な大量のボルトを含む組み立てなど、場合によっては組み立て工程が複雑になる。
本発明のボルトは、自己保持されるので、本発明により、保持装置に関連する問題が解消される。特に、本発明のボルトは、構成要素に係合するように構成された保持フランジを備える。フランジと溝とが係合することによって、ナット(または他の締結装置)を用いなくても、長手方向軸に沿ったボルトの動きが抑制される。本発明のボルトの構成は、外付けの保持装置(例えば、保持装置26)の代わりもしくはこの保持装置に加えて用いることができる。外付けの保持装置が不要なので、本発明のボルトは、ボルトの長手方向軸に沿った方向に動くことを抑制するために、外付けの保持装置26が必要な図1A、図1Bのボルト12より小型の組み立てにより適している。さらに、外付けの保持装置26を無くすことによって、組み立て工程が簡素化され、組み立てに必要な部品数が削減されるとともに、コストや不適切な取り付けのリスクも低減することができる。
本発明のボルトの保持フランジが、ナットによって該ボルトを所定の位置に固定する前に、このボルトを所定の位置に保持するので、本発明のボルトは、垂直な向きのボルトを用いて組み立てられるのが一般的なガスタービンエンジンに用いるのに便利である。また、本発明のボルトは、構成要素の結合を維持し、かつボルトが緩まないことが特に重要な用途に用いるのにも便利である。特に、ボルトの保持フランジは、ナット(または他の締結装置)が、構成要素が分解されたときなど、該ボルトから取り外されていても、このボルトを所定の位置に確実に保持する。
図2Aは、本発明の第1の実施例のボルト30の斜視図である。ボルト30は、先端部32A及び基端部32Bを有する軸部32と、この軸部32の基端部32Bに隣接する頭部34と、を備える。ある実施例においては、頭部34は、軸部32と一体(即ち、軸部32及び頭部34は、一体型の材料から形成される)になっている。さらに、他の実施例においては、頭部34及び軸部32は、これらに限定されないものの、機械的な取り付け手段(例えば、ねじ)、溶接、或いは接着などの周知の適切な取り付け手段を用いて取り付けられる個々の部品からなる。本発明の第1の実施例においては、ボルト30の頭部34は、トルクが加えられるときに回転しない形状に形成されている。ボルト30の頭部34は、スラブ形(即ちT型)の頭部を示しているものの、この頭部34は、回転しないようにD型などの周知の形状にすることができるが、これに限定されない。
頭部34は、第1のフランジ36と、第2のフランジ38と、を備え、第1のフランジ36及び第2のフランジ38は、互いにほぼ垂直になっている。第1のフランジ36及び第2のフランジ38は、ボルト30がアセンブリに組み立てられた後に、構成要素の溝に係合するようにそれぞれ構成される。これは、図3に図示されるとともに、後で説明する。
図2Bは、図2Aのボルト30の平面図であり、頭部34から延びているフランジ38を示している。軸部32の先端部32Aは、先細になっているとともにねじが切られている。軸部32の先細の先端部32Aは、別の実施例において変更することが可能な設計になっている。例えば、軸部32の基端部32Bもまた、先細(例えば、図6A〜図6Cに示される実施例のボルト70の軸部72の先細の基端部72B)にすることができる。また、当業者であれば、ボルト30の特定の用途に基づいて軸部32、頭部34、及びフランジ36、38の寸法を変更することができる。フランジ38は、頭部34の先端部34Aに隣接して示されているが、別の実施例においては、フランジ38は、頭部34の基端部34Bに隣接している。同様に、別の実施例において、フランジ36は、頭部34の基端部34Bに隣接している。
図2Cは、図2Aのボルト30の平面図であり、頭部34から延びているフランジ36、38を示している。フランジ36の深さD1及びフランジ38の深さD2は、溝の大きさによって決まり、フランジ36及びフランジ38は、それぞれ係合するように構成される。ある用途においては、フランジ36、38に係合するように構成された溝は、構成要素に既存のものであり、この場合、フランジ36、38は、既存の溝に嵌合する形状及び大きさになる。別の状況においては、フランジ36、38の形状及び大きさが、第一に決定され、その後これに対応する溝が、構成要素内に形成される。ある実施例においては、フランジ36の深さD1及びフランジ38の深さD2は等しいが、別の実施例においては、フランジ36の深さD1及びフランジ38の深さD2は異なる。
図3は、図2A〜図2Cのボルト30を含むガスタービンエンジンのベーンアセンブリ40の平面図である。ボルト30は、ベーンアセンブリ40内において垂直に配向されており、該アセンブリ40のフランジ42、シール44、内側ダクトセグメントアセンブリ46及びスペーサ48を結合している。特に、ボルト30の軸部32が、ベーンアセンブリ40のフランジ42、シール44、内側ダクトセグメントアセンブリ46、及びスペーサ48内の開口部50に挿入されるとともに、ボルト30の頭部34が、該ベーンアセンブリ40のフランジ42に係合する。内側エアシール49が、シール44と内側ダクトアセンブリ46との間に配置される。周知のように、ボルト30の頭部34は、好ましくは該ボルト30の頭部34が開口部50を通らないように、この開口部50の寸法より大きい寸法となる。勿論、ボルト30の頭部34が、開口部50と同一の寸法またはこの開口部50より小さい寸法である場合は、ワッシャが、ボルト30と併せて使用される。
ボルト30の頭部34のフランジ38が、ベーンアセンブリ40のフランジ42の溝52に係合して、該ボルト30がZ軸方向(即ち、ボルト30の長手方向軸56に沿った方向)に動くのを抑制する。直交するX−Z軸が、図3に示される。フランジ38と溝52とが係合する結果、ボルト30が、ナット54の取り付け前もしくは、このナット54が先端部32Aから取り外される場合でも、元の位置に実質的に保持される。フランジ38が溝52に係合するので、ベーンアセンブリ40のフランジ42を、ボルト30の“係合部”と呼ぶことができる。或いは、フランジ38ではなく、フランジ36を、溝52に係合させることができ、この場合、ボルト30は、フランジ36、38が互いにほぼ垂直になっているので、約90°回転する。
戻り止めナット54が、軸部32の先端部32Aに取り付けられ、またこのナット54によって、ボルト30が、ベーンアセンブリ40のフランジ42、シール44、内側ダクトセグメントアセンブリ46及びスペーサ48に対して所定の位置に固定される。フランジ38と溝52とが係合することに加えて、戻り止めナット54が、Z軸方向に沿ったボルト30の動きを抑制する。フランジ38が溝52に係合することによって、ボルト30が所定の位置に確実に保持されるとともに、ベーンアセンブリ40のフランジ42、シール44、内側ダクトセグメントアセンブリ46及びスペーサ48は、戻り止めナット54が軸部32の先端部32Aに取り付けられる前か、或いはこのナット54が該軸部32の先端部32Aから取り外される場合でも、結合が維持される。
ベーンアセンブリ40が、本発明のボルト30を取り付けるアセンブリの例として示されている。ボルト30は、該ボルト30によって構成要素を互いに結合する他のアセンブリに用いるのにも適している。構成要素がフランジ36やフランジ38に係合する溝を備えない場合は、これに対応する溝を、構成要素内に形成することができる。
図4A〜図4Cは、ボルト30がアセンブリ60(例えば、図3のガスタービンエンジンのベーンアセンブリ40であってもよい)に取り付けられたときの、該ボルト30の3つの異なる向きを示している。ボルト30が、第一にアセンブリ60の1つ或いは複数の構成要素内の開口部62(想像線で図示)に挿入されるときに、このボルト30は、図4Aに示されるように、第1の向きに配向される。ボルト30の頭部34の構成(または形状)により、該ボルト30は、開口部62(図4Aに図示)に挿入が可能な1つの向きだけを備え、このボルト30の頭部34は、トルクが加えられるときに回転しない構成(または形状)になっている。ボルト30が、図4Bまたは図4Cに示される方向のいずれかに回転すると、該ボルト30の頭部34が係合部64に干渉し、ボルト30を開口部62に挿入することができない。開口部62は、係合部64または別の部分に位置してもよい。係合部64は、フランジ36、38に係合するように構成された溝66(想像線で図示)を備える。
図4Bは、図4Aに示されるステップに続く取り付け時のステップを示している。ボルト30は、フランジ38を係合部64の溝66に係合させて該ボルト30を所定の位置に固定するために、反時計回り方向(矢印68によって図示)に回転する。周知のように、“組み立て”を行うためのトルクが、スラブ形頭部34を有するボルト30を反時計回り方向68に回転させるように加えられる。図4Cは、フランジ38が溝66に係合した後のボルト30の最終的な向きを示している。この向きにおいては、フランジ38が、溝66に完全に係合し、これによってボルト30が所定の位置に保持されて、該ボルト30を、このボルト30の長手方向軸56(図3に図示)に沿った方向に動かないようにすることができる。ボルト30は、図4Aに示されるように、フランジ38を溝66から外す方向に該ボルト30を回転させることによって、開口部62から取り外すことができる。
図5においては、ボルト30は、例えば、分解するトルクを該ボルト30に加えた場合に、時計回り方向に約90°回転する。図5に示すように、ボルト30の2つの概ね垂直なフランジ36、38によって、該ボルト30は、分解時において溝66に係合し続けることが可能になる。分解するトルクがボルト30に加えられた後に、フランジ36が、係合部64の溝66に係合する。フランジ36がないと、ボルト30を溝66に係合させることは不可能であるとともに、このボルト30が、長手方向軸に沿った方向に動く可能性がある。アセンブリ60が、部品の緩み(例えば、ボルトの緩みによって、ガスタービンエンジンの動作に支障を来す可能性がある)に弱い装置の一部である場合、分解時にボルト30を所定の位置に保持しておくことが望ましい。さらに、1つの構成要素だけをアセンブリ60から取り外す場合、該アセンブリ60の残りの構成要素を結合するために、ボルト30を所定の位置に残しておく必要がある。勿論、これらの回転角は、例として与えられており、当業者であれば、頭部34に対するフランジ36、38の位置を、他の回転角に対応するために変更することが可能である。
また、本発明は、ボルト30のフランジと異なる構成のフランジを有するボルトを含む。第2の実施例のボルトが、図6A〜図6Cに図示されており、また第3の実施例のボルトが、図7A〜図7Cに図示されている。
図6Aは、本発明の第2の実施例のボルト70の斜視図である。ボルト70は、先端部72A及び基端部72Bを有する軸部72と、この軸部72の基端部72Bに隣接する頭部74と、を備える。図2A〜図2Cのボルト30と同様に、頭部74及び軸部72は、一体型もしくは互いに取り付けられる個々の部品からなる。ボルト70は、該ボルト70の頭部74のフランジ76、78が、ボルト30のフランジ36、38のように概ね垂直ではなく、概ね互いに平行であることを除き、図2A〜図2Cのボルト30と同じである。
図6Bは、図6Aのボルト70の平面図であり、頭部74から延びているフランジ76、78を示している。軸部72の先端部72A及び基端部72Bの双方が、先細になっている。当業者であれば、ボルト70の特定の用途に基づいて軸部72、頭部74、及びフランジ76、78の寸法を変更することができる。図2A〜図2Cのボルト30の頭部34と同様に、別の実施例においては、フランジ76、78は、図6Bに示される実施例で図示されているように頭部74の先端部74Aに隣接しているのではなく、該頭部74の基端部74Bに隣接している。
図6Cは、図6Aのボルト70の平面図であり、頭部74から延びているフランジ76、78を示している。フランジ76、78の形状により、頭部74は、U型の突起を備える。
図7Aは、本発明の第3の実施例のボルト80の斜視図である。ボルト80は、先端部82A及び基端部82Bを有する軸部82と、この軸部82の基端部82Bに隣接する頭部84と、を備える。図2A〜図2Cのボルト30と同様に、頭部84及び軸部82は、一体型もしくは互いに取り付けられる個々の部品からなる。ボルト80は、頭部84が、ボルト30のフランジ36、38及びボルト70のフランジ76、78のように、該頭部84の2つの側に2つの独立したフランジを備えるのではなく、この頭部84の全周囲に延びているフランジ86を備えることを除き、図2A〜図2Cのボルト30及び図6A〜図6Cのボルト70と同じである。
図7Bは、図7Aのボルト80の平面図であり、頭部84から延びているフランジ86を示している。図6A〜図6Cのボルト70と同様に、軸部82の先端部82A及び基端部82Bの双方が、先細になっている。当業者であれば、ボルト80の特定の用途に基づいて軸部82、頭部84、及びフランジ86の寸法を変更することができる。第1の実施例のボルト30及び第2の実施例のボルト70のそれぞれと同様に、別の実施例においては、フランジ86は、図7Bの実施例に示されるように頭部84の先端部84Aに隣接しているのではなく、該頭部84の基端部84Bに隣接している。
図7Cは、図7Aのボルト80の平面図であり、頭部84の全周囲に延びているフランジ86を示している。
ある実施例においては、係合部の溝を、フランジ86をこの溝に差し込むために隔てなければならない。図8は、係合部89の一実施例の溝88(想像線で図示)を示している。溝88は、ギャップ90を備える。ボルト80のフランジ86が、該ボルト80の頭部84の全周囲に延びているので、このフランジ86が溝88にアクセスすることが困難である。ギャップ90によって、溝88にアクセスする開口部がもたらされる。図8に示すように、ギャップ90の特定の大きさ及び構成において、ボルト80の頭部84は、この頭部84がギャップ90内に嵌合するように、特定の方向に配向しなければならない。フランジ86を溝88に係合させるために、ボルト80を、反時計回り(または時計回り)方向に実質的に回転させることができる。
本発明は、長手方向軸に沿った方向にボルトが動くのを抑制するために、構成要素の溝に係合するように構成されたフランジを備えるボルトである。本発明によるボルトの3つの実施例が上述の説明で述べられているが、他のボルトの設計もまた、考慮される。例えば、ボルト頭部の形状やフランジの正確な位置を、本発明の趣旨から逸脱することなく別の実施例において変更することができる。
30…ボルト
32…軸部
32A…先端部
32B…基端部
34…頭部
36…第1のフランジ
38…第2のフランジ
32…軸部
32A…先端部
32B…基端部
34…頭部
36…第1のフランジ
38…第2のフランジ
Claims (20)
- 先端部及び基端部を備える軸部と、
この軸部の基端部に隣接し、かつ構成要素の溝に係合するように構成された保持フランジを備える頭部と、を備えることを特徴とするボルト。 - 上記軸部は、上記先端部に沿ってねじ切りされていることを特徴とする請求項1に記載のボルト。
- 上記頭部は、スラブ形頭部及びD型頭部からなるグループから選択された形状であることを特徴とする請求項1に記載のボルト。
- 上記保持フランジは、上記頭部の全周囲に延びていることを特徴とする請求項1に記載のボルト。
- 上記頭部は、
第1の側面と、
この第1の側面と概ね垂直な第2の側面と、
この第2の側面と概ね垂直な第3の側面と、
この第3の側面と概ね垂直な第4の側面と、
上記第1の側面と上記第4の側面との間に延びている第5の側面と、を備えることを特徴とする請求項1に記載のボルト。 - 上記保持フランジは、
上記頭部の第1の側面に沿って配置された第1の保持フランジと、
上記頭部の第4の側面に沿って配置された第2の保持フランジと、を備えることを特徴とする請求項5に記載のボルト。 - 上記保持フランジは、
第1のフランジと、
この第1のフランジと概ね平行な第2のフランジと、を備えることを特徴とする請求項1に記載のボルト。 - 溝を備える構成要素と、
先端部及び基端部を備える軸部と、この軸部の基端部に隣接し、かつ上記構成要素の溝に係合するように構成された保持フランジを備える頭部と、を備えるボルトと、を備えることを特徴とするボルトアセンブリ。 - 上記ボルトの頭部は、上記構成要素に対して回転しない形状であることを特徴とする請求項8に記載のボルトアセンブリ。
- 上記ボルトの頭部は、スラブ形頭部及びD型頭部からなるグループから選択された形状であることを特徴とする請求項9に記載のボルトアセンブリ。
- 上記ボルトの頭部の保持フランジは、上記頭部の全周囲に延びていることを特徴とする請求項8に記載のボルトアセンブリ。
- 上記構成要素の溝は、ギャップを備えることを特徴とする請求項11に記載のボルトアセンブリ。
- 上記頭部は、
第1の側面と、
この第1の側面と概ね垂直な第2の側面と、
この第2の側面と概ね垂直な第3の側面と、
この第3の側面と概ね垂直な第4の側面と、
上記第1の側面と上記第4の側面との間に延びている第5の側面と、を備え、
上記保持フランジは、
上記頭部の第1の側面に沿って配置された第1の保持フランジと、
上記頭部の第4の側面に沿って配置された第2の保持フランジと、を備えることを特徴とする請求項8に記載のボルトアセンブリ。 - 上記ボルトの頭部の保持フランジは、
第1のフランジと、
この第1のフランジと概ね平行な第2のフランジと、を備えることを特徴とする請求項8に記載のボルトアセンブリ。 - 上記構成要素は、ガスタービンエンジン構成要素であることを特徴とする請求項8に記載のボルトアセンブリ。
- 上記構成要素は、
第1の構成要素と、
この第1の構成要素に隣接する第2の構成要素と、を備え、
上記の溝は、上記第1の構成要素と上記第2の構成要素との間の空間によって画定されることを特徴とする請求項8に記載のボルトアセンブリ。 - 第1の開口部及び溝を備える第1の構成要素ならびに、第2の開口部を備える第2の構成要素を取り付ける方法であって、
この方法は、
先端部及び基端部を備える軸部と、この軸部の基端部に隣接し、かつ上記第1の構成要素の溝に係合するように構成された保持フランジを備える頭部と、を備えてなるボルトを、上記第1の開口部及び上記第2の開口部に整列させ、
上記ボルトを上記第1の開口部及び上記第2の開口部に挿入し、
上記保持フランジを上記第1の構成要素の溝に係合させるために、該ボルトを回転させることを特徴とする取り付け方法。 - さらに、締結具を上記ボルトの軸部に取り付け、上記ボルトの頭部及び該締結具が、上記第1の構成要素及び上記第2の構成要素の両側に位置することを特徴とする請求項17に記載の取り付け方法。
- 上記保持フランジは、
第1のフランジと、
この第1のフランジと概ね垂直な第2のフランジと、を備えることを特徴とする請求項17に記載の取り付け方法。 - 上記ボルトの頭部の保持フランジは、
第1のフランジと、
この第1のフランジと概ね平行な第2のフランジと、を備えることを特徴とする請求項17に記載の取り付け方法。
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