JP2007236725A - 香気、鎮痒、消炎、鎮痛、消臭、抗酸化、抗菌又は殺菌成分を内包するマイクロカプセルを具備する発熱構造物 - Google Patents
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Abstract
【課題】 香気、鎮痒、消炎、鎮痛、消臭、抗酸化、抗菌又は殺菌成分を保持しており、使用時にそれらが放出され又はそれらが作用効果を示す発熱構造物を提供することを提供すること。
【解決手段】 (1)繊維層、通気性シート層、発熱組成物層、通気性又は非通気性シート層、粘着層及び離型シート層をこの順で具備し、(2)繊維層、通気性シート層、発熱組成物層、通気性又は非通気性シート層及び繊維層をこの順で具備し、又は(3)繊維層、通気性シート層、発熱組成物層、通気性又は非通気性シート層、繊維層、粘着層及び離型シート層をこの順で具備し、発熱組成物層は通気性シート層と通気性又は非通気性シート層とで形成された袋体の内部に封入されている発熱構造物であって、前記繊維層(繊維層が二層存在する場合は少なくとも一方の層)が香気、鎮痒、消炎、鎮痛、消臭、抗酸化、抗菌又は殺菌成分を内包するマイクロカプセルを具備していることを特徴とする発熱構造物を用いる。
【選択図】 図3
【解決手段】 (1)繊維層、通気性シート層、発熱組成物層、通気性又は非通気性シート層、粘着層及び離型シート層をこの順で具備し、(2)繊維層、通気性シート層、発熱組成物層、通気性又は非通気性シート層及び繊維層をこの順で具備し、又は(3)繊維層、通気性シート層、発熱組成物層、通気性又は非通気性シート層、繊維層、粘着層及び離型シート層をこの順で具備し、発熱組成物層は通気性シート層と通気性又は非通気性シート層とで形成された袋体の内部に封入されている発熱構造物であって、前記繊維層(繊維層が二層存在する場合は少なくとも一方の層)が香気、鎮痒、消炎、鎮痛、消臭、抗酸化、抗菌又は殺菌成分を内包するマイクロカプセルを具備していることを特徴とする発熱構造物を用いる。
【選択図】 図3
Description
本発明は、香料やメントール等の香気、鎮痒、消炎、鎮痛、消臭、抗酸化、抗菌又は殺菌成分を内包するマイクロカプセルを具備する発熱構造物に関する。
使い捨て懐炉として知られている発熱構造物は、概略、ポリマーフィルム製の袋体であってその表裏両面の外側に不織布が貼付されたもの、又は、ポリマーフィルム製の袋体であってその一方の面の外側には不織布が貼付され、他方の面の外側には粘着層が形成されたものと、その袋体の内部に封入された発熱組成物とから構成されている。そして、発熱構造物は、発熱組成物中の鉄が酸化されることによって発熱する。この発熱組成物には、活性炭等の吸着剤も含有されている。吸着剤の役割は、鉄に酸化反応を生ぜしめるために、吸着作用によって空気中の酸素を鉄の周囲にまで引き込むことにある。
近年になり、発熱構造物にも香りが求められ、あるいは、発熱構造物をメントール等と共に使用したいという要望が出てきた。しかし、前記発熱構造物を構成する不織布に香料やメントールを含浸させても、発熱組成物中の吸着剤に吸着されてしまうため、上記要望に応えることができなかった。
一方、例えば特許文献1乃至3に記載されているように、不織布や布に、香料等が内包されたマイクロカプセルを付着させることが提案されている。
また、特許文献4には、使い捨てカイロであって、そのカイロの装着場所からの移動を防止する目的で、外側面に発泡性マイクロカプセルの防滑層を設けたものが開示されている。
本発明の目的は、香気、鎮痒、消炎、鎮痛、消臭、抗酸化、抗菌又は殺菌成分を保持しており、使用時にそれらが放出され又はそれらが作用効果を示す発熱構造物を提供することにある。
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意検討し、下記の本発明を完成させた。
即ち第一の発明は、繊維層、通気性シート層、発熱組成物層、通気性又は非通気性シート層、粘着層及び離型シート層をこの順で具備し、発熱組成物層は通気性シート層と通気性又は非通気性シート層とで形成された袋体の内部に封入されている発熱構造物であって、前記繊維層が香気、鎮痒、消炎、鎮痛、消臭、抗酸化、抗菌又は殺菌成分を内包するマイクロカプセルを具備していることを特徴とする発熱構造物に関する。
第二の発明は、繊維層、通気性シート層、発熱組成物層、通気性又は非通気性シート層及び繊維層をこの順で具備し、発熱組成物層は通気性シート層と通気性又は非通気性シート層とで形成された袋体の内部に封入されている発熱構造物であって、前記繊維層の中の少なくとも一方が香気、鎮痒、消炎、鎮痛、消臭、抗酸化、抗菌又は殺菌成分を内包するマイクロカプセルを具備していることを特徴とする発熱構造物に関する。
第三の発明は、繊維層、通気性シート層、発熱組成物層、通気性又は非通気性シート層、繊維層、粘着層及び離型シート層をこの順で具備し、発熱組成物層は通気性シート層と通気性又は非通気性シート層とで形成された袋体の内部に封入されている発熱構造物であって、前記繊維層の中の少なくとも一方が香気、鎮痒、消炎、鎮痛、消臭、抗酸化、抗菌又は殺菌成分を内包するマイクロカプセルを具備していることを特徴とする発熱構造物に関する。
上記発熱構造物において、繊維層は、不織布、織布、編物及び紙からなる群から選択される一種以上で構成されていることが好ましい。
上記発熱構造物において、粘着層は、粘着剤組成物又は湿布剤組成物によって構成されていることが好ましい。
上記発熱構造物において、香気、鎮痒、消炎、鎮痛、消臭、抗酸化、抗菌又は殺菌成分は、揮発性物質、例えば香料であることが好ましい。
また、香気、鎮痒、消炎、鎮痛、消臭、抗酸化、抗菌又は殺菌成分を内包するマイクロカプセルとして、二種以上のマイクロカプセルであってそれぞれ異なる成分を内包するものを使用してもよい。
上記発熱構造物は、上記された構成要素に加え、層同士を全面的に又は部分的に接着するための接着剤層等の、他の層も具備するものであってもよい。
例えば第一の発明の発熱構造物の場合、通気性又は非通気性シート層と粘着層との間に、さらに通気性又は非通気性シート層を具備するものであってもよい。
例えば第三の発明の発熱構造物の場合、通気性又は非通気性シート層と繊維層との間に、さらに通気性又は非通気性シート層を具備するものであってもよい。
本発明により、香りのする発熱構造物が提供される。このような本発明の発熱構造物を使用することにより、加温と同時にリラクリゼーション効果が得られる。
また、本発明により、鎮痒、消炎、鎮痛、消臭、抗酸化、抗菌又は殺菌等の好ましい作用を示しつつ加温もする発熱構造物が提供される。このような本発明の発熱構造物を使用することにより、加温と同時に例えば消炎作用や鎮痒作用を享受できる。
以下に、本発明を、その実施のための最良の形態に基づいて説明する。
先ず、第一の発明の発熱構造物を、当該発熱構造物の一例の断面を示す図1を参照しながら説明する。
発熱構造物100は、繊維層1、通気性シート層3、発熱組成物層5、通気性又は非通気性シート層7、粘着層9及び離型シート層11をこの順で具備する。繊維層1と通気性シート層3とは、通気性が保たれるように、部分的に接着又は融着されている。通気性シート層3と通気性又は非通気性シート層7とは、袋体15を形成している。即ち、その外周が接着又は融着されている。通気性又は非通気性シート層7の外側には、粘着層9が形成されている。粘着層9の外側には、離型シート層11がある。この離型シート層11は、発熱構造物の使用直前に剥離される。
図1に示された例では、粘着層9は、通気性又は非通気性シート層7の外表面上全体に形成されており、従って、層7を構成するシートとして通気性のものを使用しても、通気性シートの孔は粘着剤組成物でふさがれてしまう。粘着層9は、通気性又は非通気性シート層7の外表面上に部分的に、例えば水玉模様、縞状、格子状に形成してもよい。粘着層9を部分的に形成する場合には、層7として通気性シートを用いれば、袋体15の粘着層9が形成されている面も、換言すれば袋体15の両面が、通気性となる。
前記繊維層1は、香気成分等(具体的には調合香料等)を内包するマイクロカプセルを具備している。
発熱組成物層5は、袋体15の内部に封入されている。発熱組成物は、通気性シート層3、又は、通気性シート層3及び通気性シート層7を通って袋体内に到達する酸素によって発熱する。従って、発熱構造物100は、使用直前まで、図示しない外袋に封入され、不活性雰囲気下に保持される。
次に、第二の発明の発熱構造物を、当該発熱構造物の一例の断面を示す図2を参照しながら説明する。なお、第一の発明の発熱構造物と同様の部分については、説明を省略する。
発熱構造物200は、繊維層1、通気性シート層3、発熱組成物層5、通気性又は非通気性シート層7及び繊維層13をこの順で具備する。
通気性又は非通気性シート層7の外側には、繊維層13が形成されている。通気性又は非通気性シート層7と繊維層13との接着又は融着は、全面に亘っていても、部分的であってもよい。「部分的」という場合、接着又は融着部位が、例えば水玉模様、縞状、格子状に形成されていてもよいし、外周のみが接着又は融着されていてもよい。層7を構成するシートとして通気性のものを使用しても、層7と繊維層13とを全面的に接着又は融着させれば、通気性シートの孔はふさがれてしまう。層7と繊維層13との接着又は融着が部分的である場合には、層7として通気性シートを用いれば、袋体15の両面が通気性となる。
第二の発明の発熱構造物200においては、前記繊維層1及び13の中の少なくとも一方が、香気成分等(具体的には調合香料等)を内包するマイクロカプセルを具備している。繊維層1及び/又は13が具備するマイクロカプセルが破壊されると、内包されていた成分が放出されるが、マイクロカプセルから放出された成分の一部は、それが揮発性物質である場合には特に、通気性シート層3や層7(通気性シートで構成されている場合)を通って発熱組成物層5中の吸着剤に吸着されてしまう。従って、層7を非通気性シートで構成し、少なくとも繊維層13に前記マイクロカプセルを保持させることが好ましい。
更に、第三の発明の発熱構造物を、当該発熱構造物の一例の断面を示す図3を参照しながら説明する。なお、第一の発明の発熱構造物又は第二の発明の発熱構造物と同様の部分については、説明を省略する。
発熱構造物300は、繊維層1、通気性シート層3、発熱組成物層5、通気性又は非通気性シート層7、繊維層13、粘着層9及び離型シート層11をこの順で具備する。即ち、前記発熱構造物200の繊維層13の外側に、粘着層9及び離型シート層11が形成されているのが、発熱構造物300である。
図3に示された例では、粘着層9は、繊維層13の外表面上全体に形成されている。従って、層7を構成するシートとして通気性のものを使用しても、層7よりも外側に粘着剤組成物が存在するために、空気中の酸素は袋体内に到達しないか又は到達し難い。しかし、層7と繊維層13との接着又は融着を部分的とし、且つ、繊維層13上に粘着層9を、部分的に、例えば水玉模様、縞状、格子状に形成する場合には、層7として通気性シートを用いれば、袋体15の粘着層9が形成されている面も、換言すれば袋体15の両面が、通気性となる。
第三の発明の発熱構造物300においては、前記繊維層1及び13の中の少なくとも一方が、香気成分等(具体的には調合香料等)を内包するマイクロカプセルを具備している。繊維層1が具備するマイクロカプセルが破壊されると、内包されていた成分が放出されるが、マイクロカプセルから放出された成分の一部は、それが揮発性物質である場合は特に、通気性シート層3を通って発熱組成物層5中の吸着剤に吸着されてしまう。
繊維層13が具備するマイクロカプセルが破壊されて放出される揮発性物質に関しては、以下のとおりである。層7として通気性シートが用いられており、層7と繊維層13との接着又は融着が部分的であり、且つ粘着層9が部分的に形成される場合には、前記揮発性物質の一部は、層7を通って発熱組成物層5中の吸着剤に吸着され得る。一方、粘着層9が全面的に形成される場合には、前記揮発性物質の吸着剤による吸着の有無に関わらず、粘着層9の存在のために、前記揮発性物質は発熱構造物300の外部に放散され難い。
以上のとおりであるから、マイクロカプセルに内包される成分が揮発性物質である場合には特に、層7を非通気性シートで構成し、且つ、粘着層の形成を部分的とした上で、少なくとも繊維層13に前記マイクロカプセルを保持させることが好ましい。また、粘着層9を繊維層13の外表面上全体に形成する場合には、少なくとも繊維層1に前記マイクロカプセルを保持させることが好ましい。
なお、通気性シートは非通気性シートに比べて強度に劣るので、一般的には、層7として非通気性シートを用いる。
続いて、本発明の発熱構造物を構成する各要素について、それらの例を示しながら、具体的に説明する。
本発明では、香気、鎮痒、消炎、鎮痛、消臭、抗酸化、抗菌又は殺菌成分が内包されているマイクロカプセルを用いる。香気成分とは、天然香料(植物性(精油)、動物性)、合成香料、香料組成物等の香りを放出する物質をいう。鎮痒、消炎、鎮痛、消臭、抗酸化、抗菌又は殺菌成分とは、メントール、樟脳、酸化亜鉛、カテキン類、ビタミンC、ビタミンE、没食子酸エステル類、サリチル酸エステル類、イルガサン(商標)、ジンクピリチオン等の消臭又は殺菌効果を示す物質をいう。なお、カテキン類には、カテキン、エピカテキン、ガロカテキン、エピガロカテキン、カテキンガレート、エピカテキンガレート、ガロカテキンガレート、エピガロカテキンガレート等があり、サリチル酸エステル類にはサリチル酸メチル等がある。
本発明において、マイクロカプセルに内包される成分は、液体に限定されず、また、揮発性物質にも限定されない。マイクロカプセルに内包され得る上記の効果を示す物質であって、人体に悪影響を及ぼさないものである限り、いずれも使用することができる。
カテキン類の一部の物質のように、水難溶性のものを使用する場合には、例えば、水溶性カテキン類を含む水溶液を加熱することにより、水難溶性のカテキン類を生じさせ、そのような水難溶性のカテキン類を固体でマイクロカプセルに内包させればよい。あるいは、固体のカテキン類を含有する懸濁液を、マイクロカプセルに内包させればよい。また、内包される成分が固体である場合には、その外表面を後記する皮膜剤で被覆すればよい。
マイクロカプセルとは、ミクロン単位の微細な容器をいう。マイクロカプセルには、有機タイプと無機タイプがあり、さらに、有機タイプにはコアシェル型とマトリックス型とがあるが、本発明では、容器(カプセル)が破壊されて始めて容器内部の物質が外に出てくる、コアシェル型のマイクロカプセルを使用する。
マイクロカプセルを構成する原料として、即ち皮膜剤としては、例えば、ゼラチン、尿素樹脂、尿素−ホルマリン樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、ポリオレフィン樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリアミド樹脂、アクリル樹脂、アラビアゴム等天然ゴム、合成ゴム等の、多種多様な樹脂やゴムを使用することができる。
マイクロカプセルの製造方法には、機械的方法、物理化学的方法、及び化学的方法があり、より具体的には、オリフィス法、in situ重合法、相分離法、界面重合法、コアセルベーション法、界面沈殿法等が知られている。また、多数の特許文献においても、マイクロカプセルの製造方法が開示されているが、それらの中で、香料のマイクロカプセル化に言及しているものの例を挙げると、特開平5−7766、特開2001−46010、特開2001−120651、特開2002−114605、特開2003−144904、特開2004−250804等がある。本発明においては、これら公知の方法により、香気成分等をマイクロカプセル化すればよい。
繊維層は、例えば、不織布、織布、編物及び紙からなる群から選択される一種以上で構成されている。繊維層が不織布製である場合、その素材は、例えば、レーヨン、ナイロン、ポリエステル、アクリル、ポリプロピレン、ビニロン、ポリエチレン、ウレタン、木綿、セルロース等であり、その厚さは、通常は20g/m2乃至100g/m2、好ましくは30g/m2乃至70g/m2、さらに好ましくは40g/m2乃至60g/m2である。また、繊維層が織布製である場合、その素材は、例えば、綿、レーヨン、ポリエステル、ポリプロピレン、ナイロン、アクリル等であり、その厚さは、通常は50g/m2乃至150g/m2、好ましくは60g/m2乃至120g/m2、さらに好ましくは70g/m2乃至100g/m2である。繊維層が編物製である場合、その素材は、例えば、レーヨン、ポリエステル、ポリプロピレン、ナイロン、アクリル等であり、その厚さは、通常は80g/m2乃至200g/m2、好ましくは100g/m2乃至180g/m2、さらに好ましくは120g/m2乃至150g/m2である。
繊維層に使用する不織布には、メルトブロー不織布、スパンボンド不織布、スパンレース不織布等があるが、本発明ではいずれも使用することができる。
繊維層を構成する不織布等にマイクロカプセルを具備させる方法としては、バインダー樹脂を用いてマイクロカプセルを接着させる方法が一般的であるが、不織布を用いる場合には、繊維を融着させて不織布を製造する際にマイクロカプセルを共存させ、不織布の製造とマイクロカプセルの付着とを同時に行うこともできる。
なお、前記バインダー樹脂としては、先にマイクロカプセルを構成する原料の例として挙げた樹脂類や、シリコーン樹脂を使用することができる。
バインダー樹脂を使用したマイクロカプセルの接着は、例えば、バインダー樹脂の水溶液や乳化物にマイクロカプセルを添加してなる液状組成物を、スプレーを用いて不織布等に噴霧し、乾燥することにより、あるいは、前記液状組成物に不織布等を浸漬させた後に脱水、乾燥することにより、行うことができる。乾燥は、通常は加熱乾燥である。
通気性シートとは、空気を通すポリマー製のフィルム又はシートをいい、その代表例として、非通気性ポリマー・フィルムに通気孔を設けたもの(例えば透湿性多孔質フィルム)が挙げられる。本発明で用いる透湿性多孔質フィルムの厚さは、通常は100μm以下、好ましくは20〜80μm、更に好ましくは40〜60μmである。
通気性シートの原料であるポリマーの例としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリアミド、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリウレタン、ポリスチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリカーボネート等が挙げられる。
通気性シートは、単層フィルムに限定されず、複層フィルムであってもよい。
所望の通気度を有する多孔質フィルムの調製方法は、公知である。なお、発熱構造物全体としての通気度は、通気性シート層を構成する多孔質フィルムの通気度と、繊維層と通気性シート層との接着条件の選択等により、適宜調整する。
発熱組成物層は、通気発熱組成物によって構成されている。この通気発熱組成物に配合される成分は、従来より通気発熱組成物に用いられている成分であれば、特に限定されないが、例を挙げると、以下の通りである。
化学発熱剤の例として、鉄粉(還元鉄粉、アトマイズ鉄粉など)等の金属粉が挙げられる。反応助剤の例としては、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化マグネシウム、塩化カルシウム、塩化第一鉄、塩化第二鉄等の金属ハロゲン化物、硫酸カリウム、硫酸ナトリウム、硫酸マグネシウム、硫酸銅、硫酸第一鉄、硫酸第二鉄等の金属硫酸塩等が挙げられる。保水剤または吸着剤の例としては、活性炭、アルミナ、シリカゲル、ゼオライト、木炭、吸水性高分子化合物等が挙げられる。もちろん、水も用いられる。その他の添加剤の例としては、カルボキシメチルセルロース、アクリル酸デンプン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、イソブチレン・マレイン酸共重合体の塩、ポリアクリル酸塩等の高分子化合物や、ベントナイト、バーミキュライト、パーライト、木炭等が挙げられる。
通気発熱組成物として、鉄粉等の金属粉が偏り難い処方のものを使用することが好ましい。
通気発熱組成物は、シート状に加工されることが好ましい。また、その場合、厚さは5mm以下であることが好ましく、0.5〜4mmであることが更に好ましく、1〜2mmであることが特に好ましい。
非通気性シートの代表例としては、非通気性ポリマー・フィルム、例えばポリエチレン・フィルムが挙げられる。この非通気性ポリマー・フィルムの厚さは、通常は100μm以下、好ましくは10〜70μm、更に好ましくは20〜50μm、特に好ましくは25〜45μmである。
非通気性シートの原料であるポリマーの例としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリアミド、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリウレタン、ポリスチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリカーボネート等が挙げられる。
非通気性シートは、単層フィルムに限定されず、複層フィルムであってもよい。
粘着層は、例えば粘着剤組成物又は湿布剤組成物によって構成されている。
人体や布(下着等)に接着させるための粘着剤組成物の例としては、ゴム系粘着剤組成物、アクリル系粘着剤組成物、その他の熱可塑性樹脂(例えば、ポリアミド系、ポリエチレン系、セルロース系樹脂)を主成分とする粘着剤組成物等が挙げられる。
ゴム系粘着剤組成物に使用される粘着剤としては、ジエン系高分子化合物、具体的には天然ゴム、合成ゴム、あるいはこれらの混合物が挙げられる。また、合成ゴムとしては、スチレン−イソプレンブロック共重合体ゴム、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体ゴム、スチレン−イソブチレン−スチレンブロック共重合体ゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ポリイソプレンゴム、ブチルゴム、クロロプレンゴム、二トリルゴム、ポリサルファイドゴム、シリコーンゴム等が挙げられる。
アクリル系粘着剤組成物に使用される粘着剤としては、従来から使用されている(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸トリデシルのような(メタ)アクリル酸エステル1種類以上と、当該エステルと共重合可能な(メタ)アクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、アクリル酸ヒドロキシエチル、アクリル酸ヒドロキシプロピル、アクリルアミド、ジメチルアクリルアミド、メタクリル酸アミノエチル、(メタ)アクリル酸メトキシエチルのような官能性モノマー又はアクリロニトリル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニルモノマーとのコポリマー等が挙げられる。
粘着層を形成するために使用される粘着剤組成物の性状は、エマルジョン、溶剤溶液、水溶液、ホットメルト型等、非塗工面に容易に塗工することができるものである限り、特に限定されない。
粘着剤組成物によって構成される粘着層の厚さは、通常は20〜100μm、好ましく
は30〜70μmである。
は30〜70μmである。
また、粘着層として、湿布剤組成物を用いてもよい。本発明において、湿布剤組成物の定義には、ゲル状のもの(例えばハイドロゲル組成物)も包含される。
湿布剤組成物には、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸塩、デンプン・アクリル酸共重合体の塩、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース等の高分子化合物や、カオリン、酸化チタン等の賦形剤、多価金属塩、多価金属水酸化物、多価金属酸化物等の架橋剤、グリセリン、ソルビトール、プロピレングリコール等の多価アルコール、界面活性剤、防腐又は安定化剤、その他従来よりこのような組成物に用いられている成分が含有される。特に、ポリアクリル酸等のカルボキシル基含有高分子化合物と、その架橋剤である多価金属塩(例えば、水酸化アルミニウムやメタケイ酸アルミン酸マグネシウム)とを含有する組成物が好ましい。
湿布剤組成物は、一般的には親水性であり、その水分含有量は、50乃至70重量%程度である場合が多い。
湿布剤組成物によって構成される粘着層の厚さは特に限定されないが、特に熱伝導性と使用感の観点から、4mm以下であることが好ましく、0.2〜3mmであることが更に好ましく、1〜2mmであることが特に好ましい。
粘着層の表面には、離型シート層がある。離型シートの材料は、従来より発熱構造物の粘着層の被覆用シートに使用されているものであれば、いずれであってもよい。例えば、各種プラスチック・フィルムや薄層金属、プラスチック・フィルムと紙との積層体が、剥離シートとして用いられる。また、離型シートには、シリコーン系、アルキルアクリレート系、フッ素系などの剥離コート剤が塗布されていてもよい。プラスチック・フィルムを構成する原料ポリマーの例としては、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリエチレン、アルキルベンゼンスルホン酸及びポリ塩化ビニルが挙げられる
本発明の発熱構造物は、外袋に入れて保存される。外袋は、耐湿非通気性材料で構成されている。外袋が非通気性であるので、発熱組成物層を構成する通気発熱組成物中の発熱剤は化学反応をせず、よって発熱することなく保存されるのである。外袋を開封すると、空気(酸素)が発熱体の袋体を通って発熱剤(鉄粉等)に到達し、それによって化学反応が開始され、反応熱が放出される。
本発明の発熱構造物は、外袋に入れて保存される。外袋は、耐湿非通気性材料で構成されている。外袋が非通気性であるので、発熱組成物層を構成する通気発熱組成物中の発熱剤は化学反応をせず、よって発熱することなく保存されるのである。外袋を開封すると、空気(酸素)が発熱体の袋体を通って発熱剤(鉄粉等)に到達し、それによって化学反応が開始され、反応熱が放出される。
外袋用材料の代表例として、アルミニウム薄層とポリマー・フィルムとが積層されてなるものが挙げられる。
次に、本発明の発熱構造物の製造方法について説明する。
第一の発明の発熱構造物100は、例えば、次のようにして製造される。
通気性シート(通気性シート層3となる)とマイクロカプセル付き不織布(繊維層1となる)とが部分的に接着されてなるシート状物Aと、非通気性シート(非通気性シート層7となる)、その一方の面上に形成された粘着層9、更にその粘着層9の表面を覆う離型シート11からなるシート状物Bとを用意する。
なお、非通気性シート上への粘着層の形成は、例えば、付設グラビア方式、スクリーン印刷方式等の塗工機を用いて行われる。粘着層の形成とほぼ同時期に、その表面が離型シートで被覆される。
シート状物Aとシート状物Bを、通気性シートと非通気性シートとが対向するように配置する。
シート状物Aとシート状物Bの幅方向をヒートシールし、次いで、その両側を長手方向にヒートシールし、室を形成する。この室に、発熱組成物を装入する。再び、これらのシート状物の幅方向をヒートシールし、次いで、上記と同様に長手方向をヒートシールし、室を形成し、発熱組成物を装入する。発熱組成物が装入されてなる室を押圧し、発熱組成物を層状とする。以下、同様の操作を繰り返し、発熱構造物の連続物を得る。
次いで、この連続物の幅方向のヒートシール部を切断し、発熱構造物一つを分離する。これを、酸素不透過性の材料で形成された外袋に封入する。この切断と外袋への封入を繰り返す。
この発熱構造物の使用に際しては、発熱構造物を外袋から取り出した後、離型シートを剥がしつつ、被貼付個所に貼付することが好ましい。
第二の発明の発熱構造物200は、例えば、次のようにして製造される。
通気性シート(通気性シート層3となる)とマイクロカプセル付き不織布(繊維層1となる)とが部分的に接着されてなるシート状物Aと、非通気性シート(非通気性シート層7となる)とマイクロカプセル付き不織布(繊維層13となる)とが全面的に接着されてなるシート状物Cとを用意する。
シート状物Aとシート状物Cを、通気性シートと非通気性シートとが対向するように配置する。
シート状物Aとシート状物Cの幅方向をヒートシールし、次いで、その両側を長手方向にヒートシールし、室を形成する。この室に、発熱組成物を装入する。再び、これらのシート状物の幅方向をヒートシールし、次いで、上記と同様に長手方向をヒートシールし、室を形成し、発熱組成物を装入する。発熱組成物が装入されてなる室を押圧し、発熱組成物を層状とする。以下、同様の操作を繰り返し、発熱構造物の連続物を得る。
次いで、この連続物の幅方向のヒートシール部を切断し、発熱構造物一つを分離する。これを、酸素不透過性の材料で形成された外袋に封入する。この切断と外袋への封入を繰り返す。
なお、シート状物Aと、その片面に粘着又は接着層(この層の表面は離型紙で被覆されている)が形成されたシート状物とを用い、発熱組成物を装入しつつ、離型紙を剥離して露出された粘着又は接着層に不織布を貼付してもよい。
第三の発明の発熱構造物300は、例えば、次のようにして製造される。なお、以下に製造方法を示す例では、粘着層9は、湿布剤組成物である。
先ず、通気性シート(通気性シート層3となる)とマイクロカプセル付き不織布(繊維層1となる)とが部分的に接着されてなるシート状物Aと、非通気性シート(非通気性シート層7となる)、接着層及び離型紙からなるシート状物Dとを用意する。
シート状物Aとシート状物Dを、通気性シートと非通気性シートとが対向するように配置する。
これらのシート状物の幅方向をヒートシールし、次いで、その両側を長手方向にヒートシールし、室を形成する。この室に、発熱組成物を装入する。再び、これらのシート状物の幅方向をヒートシールし、次いで、上記と同様に長手方向をヒートシールし、室を形成し、発熱組成物を装入する。発熱組成物が装入されてなる室を押圧し、発熱組成物を層状とする。以下、同様の操作を繰り返し、発熱組成物の連続封入体を得る。
別に、不織布(繊維層13となる)、湿布剤組成物の層(粘着層9となる)及び離型シート層(離型シート11となる)をこの順で具備するシート状物Eを用意する。
上記発熱組成物の連続封入体の離型紙を剥がし、露出した接着層に、シート状物Eを接着する。なお、接着されるのは、不織布の湿布剤組成物層のない面である。このようにして、発熱構造物の連続物を得る。
次いで、この連続物の幅方向のヒートシール部を切断し、発熱構造物一つを分離する。これを、酸素不透過性の材料で形成された外袋に封入する。この切断と外袋への封入を繰り返す。
この発熱構造物の使用に際しては、発熱構造物を外袋から取り出した後、離型シートを剥がしつつ、皮膚に貼付することが好ましい。
以下に、実施例により、本発明を具体的に説明する。
図3に示された発熱構造物を製造した。
(1)原材料
使用した原材料は、以下のとおりである。
使用した原材料は、以下のとおりである。
(a)ポリエステル(100%)製スパンレース不織布
繊維層1用の不織布
中国航民非織布公司製
坪量:45g/m2
(b)ポリエチレン製多孔質フィルム
通気性シート層3用のポリエチレン製多孔質フィルム
株式会社興人製;商品名:TSF−BU
厚さ:50μm
(c)発熱組成物
表1に示す処方で、常法により調製したもの
繊維層1用の不織布
中国航民非織布公司製
坪量:45g/m2
(b)ポリエチレン製多孔質フィルム
通気性シート層3用のポリエチレン製多孔質フィルム
株式会社興人製;商品名:TSF−BU
厚さ:50μm
(c)発熱組成物
表1に示す処方で、常法により調製したもの
(d)片面粘着加工ポリエチレンフィルム
非通気性シート層7用のポリエチレンフィルムの片面に粘着層が形成されているもの
大王加工紙工業株式会社製
ポリエチレンフィルムの厚さ:40μm;粘着層の厚さ:30μm
なお、粘着層は、繊維層13用の不織布を接着するために使用される。
非通気性シート層7用のポリエチレンフィルムの片面に粘着層が形成されているもの
大王加工紙工業株式会社製
ポリエチレンフィルムの厚さ:40μm;粘着層の厚さ:30μm
なお、粘着層は、繊維層13用の不織布を接着するために使用される。
(e)メルトブロー不織布
繊維層13用のポリエステル製極細繊維不織布
株式会社クラレ製;商品名:ミクロフレックス
厚さ;40g/m2
(f)湿布剤組成物
表2に示す処方で、常法により調製したもの
繊維層13用のポリエステル製極細繊維不織布
株式会社クラレ製;商品名:ミクロフレックス
厚さ;40g/m2
(f)湿布剤組成物
表2に示す処方で、常法により調製したもの
(g)ポリプロピレンフィルム
離型シート層11用のポリプロピレン製フィルム
厚さ:20μm
(h)マイクロカプセル組成物
表3に示す処方で、常法により調製したもの
離型シート層11用のポリプロピレン製フィルム
厚さ:20μm
(h)マイクロカプセル組成物
表3に示す処方で、常法により調製したもの
(2)製造方法
(a)マイクロカプセル付き不織布の製造
繊維層1用のポリエステル(100%)製スパンレース不織布を、表3に示すマイクロカプセル組成物に浸漬させた。不織布を取り出し、脱水及び熱風乾燥することにより、不織布にマイクロカプセルを付着させた。
(a)マイクロカプセル付き不織布の製造
繊維層1用のポリエステル(100%)製スパンレース不織布を、表3に示すマイクロカプセル組成物に浸漬させた。不織布を取り出し、脱水及び熱風乾燥することにより、不織布にマイクロカプセルを付着させた。
(b)Gフィルムの製造
(a)で製造したマイクロカプセル付き不織布を、通気性シート層3用のポリエチレン製多孔質フィルムと、スチレンアクリルエマルジョン接着剤(日信化学工業株式会社製;商品名:ビニプラン2760N)にて部分接着し、透湿度が360〜430g/m2・24時間のGフィルムを製造した。
(a)で製造したマイクロカプセル付き不織布を、通気性シート層3用のポリエチレン製多孔質フィルムと、スチレンアクリルエマルジョン接着剤(日信化学工業株式会社製;商品名:ビニプラン2760N)にて部分接着し、透湿度が360〜430g/m2・24時間のGフィルムを製造した。
(c)発熱構造物の製造
(i)シート状のGフィルムと、シート状の片面粘着加工ポリエチレンフィルム(なお、粘着層は離型紙で覆われている)を、多孔質フィルムとポリエチレンフィルムとが対向するように配置した。
(i)シート状のGフィルムと、シート状の片面粘着加工ポリエチレンフィルム(なお、粘着層は離型紙で覆われている)を、多孔質フィルムとポリエチレンフィルムとが対向するように配置した。
(ii)これらのシート状物の幅方向をヒートシールし、次いで、その両側を長手方向にヒートシールし、室を形成した。この室に、(1)(c)で調製した発熱組成物を装入した。再び、これらのシート状物の幅方向をヒートシールし、次いで、上記と同様に長手方向をヒートシールし、室を形成し、発熱組成物を装入した。発熱組成物が装入されてなる室を押圧し、発熱組成物を層状とした。以下、同様の操作を繰り返し、発熱組成物の連続封入体を得た。
(iii)別に、メルトブロー不織布の一方の面に、(1)(f)で調製した湿布剤組成物を厚さ1.5mmで塗工し、その表面を離型シートであるポリプロピレンフィルムで被覆した。
(iv)上記発熱組成物の連続封入体の離型紙を剥がし、露出した粘着層に、(iii)で調製したシート状物を、不織布の湿布剤組成物のない面を粘着層に向けて貼り付けた。このようにして、発熱構造物の連続物を得た。
(v)次いで、この連続物の幅方向のヒートシール部を切断し、発熱構造物一つを分離した。これを、酸素不透過性の材料で形成された外袋に封入した。この切断と外袋への封入を繰り返した。
(3)保存試験
(2)で製造した発熱構造物(外袋に封入されたもの)を、室温にて、静置又は振動を与えながら保存した。なお、振動の付与は、発熱構造物を車のトランク内に放置することによって達成した。
(2)で製造した発熱構造物(外袋に封入されたもの)を、室温にて、静置又は振動を与えながら保存した。なお、振動の付与は、発熱構造物を車のトランク内に放置することによって達成した。
一定期間経過後、外袋を開封して発熱構造物を取り出し、繊維層1である製スパンレース不織布の表面を軽くこすり、メントールの匂いが生ずるか否かを検査した。結果を表4に示す。
図2に記載された発熱構造物を製造した。
(1)原材料
使用した原材料は、実施例1において使用したものと同様であった。但し、(e)メルトブロー不織布、(f)湿布剤組成物及び(g)ポリプロピレンフィルムは使用しなかった。
使用した原材料は、実施例1において使用したものと同様であった。但し、(e)メルトブロー不織布、(f)湿布剤組成物及び(g)ポリプロピレンフィルムは使用しなかった。
(2)製造方法
マイクロカプセル付き不織布とGフィルムは、実施例1と同様の方法で製造した。
マイクロカプセル付き不織布とGフィルムは、実施例1と同様の方法で製造した。
(発熱構造物の製造)
(i)シート状のGフィルムと、シート状の片面粘着加工ポリエチレンフィルム(なお、粘着層は離型紙で覆われている)を、多孔質フィルムとポリエチレンフィルムとが対向するように配置した。
(i)シート状のGフィルムと、シート状の片面粘着加工ポリエチレンフィルム(なお、粘着層は離型紙で覆われている)を、多孔質フィルムとポリエチレンフィルムとが対向するように配置した。
(ii)これらのシート状物の幅方向をヒートシールし、次いで、その両側を長手方向にヒートシールし、室を形成した。この室に、実施例1の(1)(c)で調製した発熱組成物を装入した。再び、これらのシート状物の幅方向をヒートシールし、次いで、上記と同様に長手方向をヒートシールし、室を形成し、発熱組成物を装入した。発熱組成物が装入されてなる室を押圧し、発熱組成物を層状とした。以下、同様の操作を繰り返し、発熱組成物の連続封入体を得た。
(iii)上記発熱組成物の連続封入体の離型紙を剥がし、露出した粘着層に、マイクロカプセル付き不織布を貼り付けた。このようにして、発熱構造物の連続物を得た。
(iv)次いで、この連続物の幅方向のヒートシール部を切断し、発熱構造物一つを分離した。これを、酸素不透過性の材料で形成された外袋に封入した。この切断と外袋への封入を繰り返した。
(3)匂いの検査
(2)で製造した発熱構造物(外袋に封入されたもの)の外袋を開封して発熱構造物を取り出した。繊維層1又は13であるスパンレース不織布の表面を軽くこすったところ、メントールの匂いが生じた。
(2)で製造した発熱構造物(外袋に封入されたもの)の外袋を開封して発熱構造物を取り出した。繊維層1又は13であるスパンレース不織布の表面を軽くこすったところ、メントールの匂いが生じた。
1 繊維層
3 通気性シート層
5 発熱組成物層
7 通気性又は非通気性シート層
9 粘着層
11 離型シート層
13 繊維層
15 袋体
3 通気性シート層
5 発熱組成物層
7 通気性又は非通気性シート層
9 粘着層
11 離型シート層
13 繊維層
15 袋体
Claims (8)
- 繊維層、通気性シート層、発熱組成物層、通気性又は非通気性シート層、粘着層及び離型シート層をこの順で具備し、発熱組成物層は通気性シート層と通気性又は非通気性シート層とで形成された袋体の内部に封入されている発熱構造物であって、前記繊維層が香気、鎮痒、消炎、鎮痛、消臭、抗酸化、抗菌又は殺菌成分を内包するマイクロカプセルを具備していることを特徴とする発熱構造物。
- 繊維層、通気性シート層、発熱組成物層、通気性又は非通気性シート層及び繊維層をこの順で具備し、発熱組成物層は通気性シート層と通気性又は非通気性シート層とで形成された袋体の内部に封入されている発熱構造物であって、前記繊維層の中の少なくとも一方が香気、鎮痒、消炎、鎮痛、消臭、抗酸化、抗菌又は殺菌成分を内包するマイクロカプセルを具備していることを特徴とする発熱構造物。
- 繊維層、通気性シート層、発熱組成物層、通気性又は非通気性シート層、繊維層、粘着層及び離型シート層をこの順で具備し、発熱組成物層は通気性シート層と通気性又は非通気性シート層とで形成された袋体の内部に封入されている発熱構造物であって、前記繊維層の中の少なくとも一方が香気、鎮痒、消炎、鎮痛、消臭、抗酸化、抗菌又は殺菌成分を内包するマイクロカプセルを具備していることを特徴とする発熱構造物。
- 繊維層が、不織布、織布、編物及び紙からなる群から選択される一種以上で構成されている、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の発熱構造物。
- 粘着層が、粘着剤組成物又は湿布剤組成物によって構成されている、請求項1、3及び4のいずれか一項に記載の発熱構造物。
- 香気、鎮痒、消炎、鎮痛、消臭、抗酸化、抗菌又は殺菌成分が揮発性物質である、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の発熱構造物。
- 通気性又は非通気性シート層と粘着層との間に、さらに通気性又は非通気性シート層を具備する、請求項1に記載の発熱構造物。
- 通気性又は非通気性シート層と繊維層との間に、さらに通気性又は非通気性シート層を具備する、請求項3に記載の発熱構造物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2006065201A JP2007236725A (ja) | 2006-03-10 | 2006-03-10 | 香気、鎮痒、消炎、鎮痛、消臭、抗酸化、抗菌又は殺菌成分を内包するマイクロカプセルを具備する発熱構造物 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2010046262A (ja) * | 2008-08-21 | 2010-03-04 | Okamoto Ind Inc | 香り付き使い捨てカイロ |
WO2010067761A1 (ja) * | 2008-12-10 | 2010-06-17 | 花王株式会社 | 発熱具 |
JP2010158507A (ja) * | 2008-12-10 | 2010-07-22 | Kao Corp | 発熱具 |
JP2011020991A (ja) * | 2009-06-19 | 2011-02-03 | Kao Corp | 発熱具 |
JP2021040961A (ja) * | 2019-09-11 | 2021-03-18 | 株式会社オーシンエムエルピー | 発熱体 |
KR102530806B1 (ko) * | 2022-11-11 | 2023-05-09 | 주성호 | 기능성 에어찜질매트 |
-
2006
- 2006-03-10 JP JP2006065201A patent/JP2007236725A/ja not_active Withdrawn
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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