JP2007233144A - 多心モールド光ファイバ及び光配線方法及び光回路装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】光機器内での光配線や光回路基板上での光配線等に際して横方向にも曲げ可能にして、光配線の自由度を高くする。
【解決手段】複数本の光ファイバ2を所望の配線パターンで布線し該配線パターン全体を樹脂モールドした構造の多心モールド光ファイバ1である。多心モールド光ファイバ1のモールド樹脂3の断面形状を例えば扁平でない矩形断面形状、例えば正方形等にすることで、光ファイバテープや光ファイバシートと異なり、幅方向の曲げができないという問題は解消され、曲げの自由度が高くなる。したがって、光機器内での光配線、あるいは光回路基板上での光配線等に際して光配線の自由度が高くなり、光配線が容易になる。
【選択図】図1
【解決手段】複数本の光ファイバ2を所望の配線パターンで布線し該配線パターン全体を樹脂モールドした構造の多心モールド光ファイバ1である。多心モールド光ファイバ1のモールド樹脂3の断面形状を例えば扁平でない矩形断面形状、例えば正方形等にすることで、光ファイバテープや光ファイバシートと異なり、幅方向の曲げができないという問題は解消され、曲げの自由度が高くなる。したがって、光機器内での光配線、あるいは光回路基板上での光配線等に際して光配線の自由度が高くなり、光配線が容易になる。
【選択図】図1
Description
この発明は、複数本の光ファイバを一体化して光配線する場合に用いられる多心モールド光ファイバ、及び、これを用いて行う光配線方法、及び光回路装置に関する。
複数本の光ファイバを光機器内、あるいは光回路基板上で光基板の表面に沿って光配線する場合、各光ファイバを個別に引き回して光配線する方法は当然行われているが、複数本の光ファイバを一体化して光配線するには、光ファイバの光配線パターンが形成された光コネクタ付きフレキシブル基板(回路)を用いて行う場合が多い。フレキシブル基板の構成は、複数本の光ファイバを基材(底板)上に並べてポリイミドなどの樹脂被覆をオーバーレイしたものが一般的である。更に、ポリイミドよりも柔軟なフィルムを用いた配線基板もある(特許文献1その他)。
特許2574611号
上記のフレキシブル基板は薄板状であり、一般に幅広なので、薄肉方向つまり厚み方向に屈曲することは容易であるが、光ファイバ本数が増えるにつれて、光ファイバが並べられている幅方向にそのまま捻らずに屈曲することは困難になる場合があり、曲げの自由度が低い。すなわち、光配線の自由度が低い。
したがって、フレキシブル基板の突出端部に光コネクタを取り付けている場合で、その光コネクタを光回路基板側のビクセル等の光電子素子と位置決め接続する際に、光電素子の光軸方向と光コネクタの接続方向を合わせる必要があるが、レイアウトの関係からフレキシブル基板を幅方向に屈曲させる必要が生じた場合には、前記突出端部を捻るようにして曲げなければならない。
嵌合ピンなどの位置決め部材を用いる方式の光コネクタでは、嵌合ピンを光電素子の光軸と自身の光軸が合った位置で機械的に押し込んで固定するから、光ファイバが捻られていると、その先端に取り付けられた光コネクタの接続方向も当初の方向とは異なる捻り力が加わり、その結果、光電子素子への接続が難しくなるという問題があった。このため、光回路基板のパターンの設計変更があった場合には、フレキシブル基板側で光コネクタ接続位置の変更に対応することは困難であった。フレキシブル基板が多心で幅広になるにつれてこの問題は大きくなった。
つまり、配線パターンが固定されているので基板回路の設計変更に対応できないという問題がある。
この対策として、光ファイバコードのような丸型断面で任意方向へ屈曲が比較的自在な配線部材を用いることも考えられる。しかし、光回路基板上で用いるには、フレキシブル基板のように幅方向への変位が少ない必要がある。幅方向の動きに自由度が高いと、光回路基板上で回路部品と接触して通信障害を発生する恐れがあるので、光回路基板と所々で固定する必要があるが、光回路基板上に機械的固定をするための手段を設けることは設計上好ましくない。さらに多心光ファイバコードを単心分離させて両端に光コネクタ付けしたものを光配線用に用いることもできるが、同様な理由により、そのままでは光回路基板上の配線には用いることができない。
したがって、フレキシブル基板の突出端部に光コネクタを取り付けている場合で、その光コネクタを光回路基板側のビクセル等の光電子素子と位置決め接続する際に、光電素子の光軸方向と光コネクタの接続方向を合わせる必要があるが、レイアウトの関係からフレキシブル基板を幅方向に屈曲させる必要が生じた場合には、前記突出端部を捻るようにして曲げなければならない。
嵌合ピンなどの位置決め部材を用いる方式の光コネクタでは、嵌合ピンを光電素子の光軸と自身の光軸が合った位置で機械的に押し込んで固定するから、光ファイバが捻られていると、その先端に取り付けられた光コネクタの接続方向も当初の方向とは異なる捻り力が加わり、その結果、光電子素子への接続が難しくなるという問題があった。このため、光回路基板のパターンの設計変更があった場合には、フレキシブル基板側で光コネクタ接続位置の変更に対応することは困難であった。フレキシブル基板が多心で幅広になるにつれてこの問題は大きくなった。
つまり、配線パターンが固定されているので基板回路の設計変更に対応できないという問題がある。
この対策として、光ファイバコードのような丸型断面で任意方向へ屈曲が比較的自在な配線部材を用いることも考えられる。しかし、光回路基板上で用いるには、フレキシブル基板のように幅方向への変位が少ない必要がある。幅方向の動きに自由度が高いと、光回路基板上で回路部品と接触して通信障害を発生する恐れがあるので、光回路基板と所々で固定する必要があるが、光回路基板上に機械的固定をするための手段を設けることは設計上好ましくない。さらに多心光ファイバコードを単心分離させて両端に光コネクタ付けしたものを光配線用に用いることもできるが、同様な理由により、そのままでは光回路基板上の配線には用いることができない。
本発明は上記従来の欠点を解消するためになされたもので、複数本の光ファイバを一体化して光回路基板上に光配線する場合に好適に用いられる、縦横両方向、つまり光回路基板に対して垂直な方向だけでなく、光回路基板の表面方向にそっても屈曲性が良好であり、しかも自身の配線形状を維持できる多心モールド光ファイバとそれを用いた光配線方法、および光回路装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決する請求項1の発明の多心モールド光ファイバは、
複数本の光ファイバを所望の配線パターンで布線し、該配線パターン全体を樹脂モールドしたことを特徴とする。
複数本の光ファイバを所望の配線パターンで布線し、該配線パターン全体を樹脂モールドしたことを特徴とする。
請求項2は、請求項1の多心モールド光ファイバにおいて、光ファイバに光コネクタを取り付けるとともにその光コネクタ付きの状態で樹脂モールドすることで、光コネクタの光ファイバ挿入口内にも樹脂を充填して、光ファイバの光コネクタ口元部分保護のためのブーツ部を形成したことを特徴とする。
請求項3は、請求項1又は2の多心モールド光ファイバにおいて、一端側に多心光コネクタが取り付けられた光ファイバ束の他端側が分岐し、前記分岐光ファイバの先端に光コネクタが取り付けられ、前記光ファイバ束及び分岐光ファイバの部分がいずれも樹脂モールドされていることを特徴とする。
請求項4は、請求項1〜3の多心モールド光ファイバにおいて、光ファイバのモールド樹脂の断面形状は、扁平でない矩形断面形状をなすとともにその矩形断面形状の縦横寸法比は縦横両方向に同程度に曲げ可能なものであることを特徴とする。
請求項5の発明の光配線方法は、請求項1〜4の多心モールド光ファイバを光回路基板上に配置し、多心光コネクタを光回路基板の端部側とし、分岐光ファイバ側の光コネクタを基板内側にして光配線を行うことを特徴とする。
請求項6の発明の光回路装置は、請求項1〜5の多心モールド光ファイバを光回路基板上に配置し、多心光コネクタを光回路基板の端部側とし、分岐光ファイバ側の光コネクタを基板内側にして光配線を施したことを特徴とする。
本発明の多心モールド光ファイバは、複数本の光ファイバを屈曲した所望の配線パターンで布線し、全体を樹脂モールドし、その断面形状を縦横両方向に曲げ可能な程度の縦横寸法比の、例えば矩形断面形状にすることで、フレキシブル基板と異なり捻りが発生するため先端に取り付けられた光コネクタの方向性を変えることなく幅方向の曲げができないという問題は解消され、曲げの自由度が高くなる。このことを本発明では同程度に曲げ可能という場合がある。
したがって、例えばこの多心モールド光ファイバに光コネクタを取り付けて、その光コネクタを光回路基板側の光電子素子と接続するような場合には、フレキシブル基板の突出端部に相当する部分として多心から単心に枝分かれした光ファイバを有し、その先端に光コネクタ付けをしているので、光回路基板上で光回路素子が複数個実装されている場合にも配線の自由度は維持する。
また、光回路基板側のレイアウトの多少の変更にたいしても、当該多心モールド光ファイバを捻るようにして曲げなければならない問題は生じず、光コネクタの光電子素子への接続が容易になる。
このため、光回路基板のパターンの設計変更に対して、本発明の多心モールド光ファイバ側で容易に対応可能となる。
上記のことから、光機器内での光配線、あるいは光回路基板上、光回路装置での光配線等が容易になる。
したがって、例えばこの多心モールド光ファイバに光コネクタを取り付けて、その光コネクタを光回路基板側の光電子素子と接続するような場合には、フレキシブル基板の突出端部に相当する部分として多心から単心に枝分かれした光ファイバを有し、その先端に光コネクタ付けをしているので、光回路基板上で光回路素子が複数個実装されている場合にも配線の自由度は維持する。
また、光回路基板側のレイアウトの多少の変更にたいしても、当該多心モールド光ファイバを捻るようにして曲げなければならない問題は生じず、光コネクタの光電子素子への接続が容易になる。
このため、光回路基板のパターンの設計変更に対して、本発明の多心モールド光ファイバ側で容易に対応可能となる。
上記のことから、光機器内での光配線、あるいは光回路基板上、光回路装置での光配線等が容易になる。
また、請求項2によれば、複数本の光ファイバを樹脂で一体化する際に同時に光ファイバ挿入口部分にブーツ部が形成されるので、光ファイバの光コネクタ口元部分の保護のために別部品のブーツが不要となり、光配線のコストを安くできる。
以下、本発明を実施した多心モールド光ファイバ、及び光配線方法、及び光回路装置について、図面を参照して説明する。
図1(イ)は本発明の一実施例の多心モールド光ファイバ1の斜視図、同図(ロ)は前記多心モールド光ファイバ1中の光ファイバ2の屈曲状態を示した図、図2は上記多心モールド光ファイバ1の断面図である。このモールド光ファイバ1は、例えば4本の光ファイバ2を金型内に屈曲した所望の配線パターンで布線しておき、樹脂を流しこんで樹脂モールドしたものである。モールドした樹脂を3で示す。樹脂としてシリコーンゴム等を用いることができるが、これに限らずある程度柔軟性のある樹脂であればよい。
図3に上記多心モールド光ファイバ1を樹脂成形する金型のうちの下側の金型4を示す。この金型4は、所望の配線パターンに対応する屈曲した溝5を備えている。図示は省略するが、上側の金型は溝5の天井面を形成する単に平坦な金型でよい。
この金型4を用いて多心モールド光ファイバ1を樹脂成形する場合、例えば図4、図5に示すように、光ファイバ2を所定の高さ位置に保持するスペーサ6を用いるとよい。図示例のスペーサ6は、光ファイバ2を挟む保持溝6aを持つ板状のものである。このスペーサ6を図示のように光ファイバ2に取り付けた状態で、光ファイバ2を金型4の溝5に布線し、平坦な上金型を被せて蓋をし樹脂を溝5内に注入すると、図1、図2に示したように複数本の光ファイバ2が樹脂3でモールドされた多心モールド光ファイバ1が得られる。この場合、スペーサ6が樹脂3中に埋め込まれたままとなるが、スペーサ6の材質として樹脂3と同じ材質のものを用いるのが好ましい。
この金型4を用いて多心モールド光ファイバ1を樹脂成形する場合、例えば図4、図5に示すように、光ファイバ2を所定の高さ位置に保持するスペーサ6を用いるとよい。図示例のスペーサ6は、光ファイバ2を挟む保持溝6aを持つ板状のものである。このスペーサ6を図示のように光ファイバ2に取り付けた状態で、光ファイバ2を金型4の溝5に布線し、平坦な上金型を被せて蓋をし樹脂を溝5内に注入すると、図1、図2に示したように複数本の光ファイバ2が樹脂3でモールドされた多心モールド光ファイバ1が得られる。この場合、スペーサ6が樹脂3中に埋め込まれたままとなるが、スペーサ6の材質として樹脂3と同じ材質のものを用いるのが好ましい。
この実施例の多心モールド光ファイバ1の断面形状は概ね正方形であり、したがって、この多心モールド光ファイバ1は図2の断面図において光ファイ2が並ぶ左右方向(光回路基板に実装された場合には、基板表面方向)に曲げる場合でも、これと直交する上下方向(光回路基板に実装された場合いは、基板垂直方向)に曲げる場合でも、同様な曲げ易さで屈曲させることができる。
したがって、従来のフレキシブル基板、或いはそれと類似するものとして、幅広の光ファイバテープや光ファイバシートと異なり、幅方向の曲げ自由度が少ないという問題は解消され、曲げの自由度が高くなる。したがって、例えばこの多心モールド光ファイバ1に後述するように光コネクタを取り付けて、その光コネクタを光回路基板側の光電子素子と接続するような場合には、光回路基板側のレイアウトがどのようなものであっても、当該多心モールド光ファイバ1を捻るようにして曲げなければならない問題は生じず、光コネクタの光電子素子への接続が容易になる。
このため、光回路基板のパターンの設計変更に対して、本発明の多心モールド光ファイバ1側で容易に対応可能となる。
上記のことから、光機器内での光配線、あるいは光回路基板上、あるいは光回路装置での光配線等が容易になる。
したがって、従来のフレキシブル基板、或いはそれと類似するものとして、幅広の光ファイバテープや光ファイバシートと異なり、幅方向の曲げ自由度が少ないという問題は解消され、曲げの自由度が高くなる。したがって、例えばこの多心モールド光ファイバ1に後述するように光コネクタを取り付けて、その光コネクタを光回路基板側の光電子素子と接続するような場合には、光回路基板側のレイアウトがどのようなものであっても、当該多心モールド光ファイバ1を捻るようにして曲げなければならない問題は生じず、光コネクタの光電子素子への接続が容易になる。
このため、光回路基板のパターンの設計変更に対して、本発明の多心モールド光ファイバ1側で容易に対応可能となる。
上記のことから、光機器内での光配線、あるいは光回路基板上、あるいは光回路装置での光配線等が容易になる。
図6は本発明の他の実施例を示すもので、多心モールド光ファイバの樹脂成形に用いる金型14の斜視図である。この金型14は光ファイバ2を収容する溝15の深さを浅くしたものである。
この場合、例えば図7(イ)に示すように単なる線状のスペーサ16を溝15の底面に配置して、その上に光ファイバ2を布線し、この状態で図示略の上金型を被せて蓋をし、溝15中に樹脂を注入すると、図7(ロ)に示すように、光ファイバ2が矩形断面の樹脂3の片側面に接近している多心モールド光ファイバ11が得られる。この場合、線状のスペーサ16が埋め込まれたままとなる。
この場合、例えば図7(イ)に示すように単なる線状のスペーサ16を溝15の底面に配置して、その上に光ファイバ2を布線し、この状態で図示略の上金型を被せて蓋をし、溝15中に樹脂を注入すると、図7(ロ)に示すように、光ファイバ2が矩形断面の樹脂3の片側面に接近している多心モールド光ファイバ11が得られる。この場合、線状のスペーサ16が埋め込まれたままとなる。
この実施例の多心モールド光ファイバ11は、図2のものと比べてモールド樹脂3の縦寸法が横寸法と比べて約半分程度であるが、それでも、光ファイバテープや光ファイバシートの場合と比較して、横方向(幅方向)の曲げははるかに容易である。
図8に本発明のさらに他の実施例を示す。この実施例では、前記と同様に図6の金型14を用いるが、光ファイバ2を溝15の底面に直接おいて布線し、樹脂成形する。多心モールド光ファイバを21で示す。
この場合、図8(ロ)に示すように、光ファイバ2が片側面に一部露出する態様で樹脂3中に埋め込まれたものとなる。
この場合、図8(ロ)に示すように、光ファイバ2が片側面に一部露出する態様で樹脂3中に埋め込まれたものとなる。
スペーサを用いずに、図2の多心モールド光ファイバ1のように略正方形断面で中央部に光ファイバ2を埋め込んだ多心モールド光ファイバを得る方法として、図9、図10に示す方法も可能である。
図9(イ)はその最初の工程に用いる下側の金型14の溝15部分の断面図で、図6の金型14と同じものである。まず、この金型14を用い図8の実施例のような樹脂成形を行って、光ファイバ2が片側面に一部露出する態様で樹脂3中に埋め込まれた、図9(ロ)に示すような途中樹脂成形品1a’を得る。この途中樹脂成形品1a’の屈曲形状は図1(イ)の多心モールド光ファイバ1と同じである。
次の工程では、図10(イ)に示す溝25を持つ金型24を用いる。この金型24の溝25の屈曲パターンは、前記途中樹脂成形品1a’を裏向きに(上下反転)した屈曲形状であり、溝25の深さは図9の溝15の深さの約2倍である。
この金型24の溝25に先に樹脂成形した途中樹脂成形品1a’を図10(イ)のように収容する。次いで、平坦な上金型を被せて蓋をし溝25に樹脂を注入すると、図10(ロ)に示すように略正方形断面のモールド樹脂3の中央部に光ファイバ2が埋め込まれた多心モールド光ファイバ1’(図2に示したものと概ね同じ)が得られる。
図9(イ)はその最初の工程に用いる下側の金型14の溝15部分の断面図で、図6の金型14と同じものである。まず、この金型14を用い図8の実施例のような樹脂成形を行って、光ファイバ2が片側面に一部露出する態様で樹脂3中に埋め込まれた、図9(ロ)に示すような途中樹脂成形品1a’を得る。この途中樹脂成形品1a’の屈曲形状は図1(イ)の多心モールド光ファイバ1と同じである。
次の工程では、図10(イ)に示す溝25を持つ金型24を用いる。この金型24の溝25の屈曲パターンは、前記途中樹脂成形品1a’を裏向きに(上下反転)した屈曲形状であり、溝25の深さは図9の溝15の深さの約2倍である。
この金型24の溝25に先に樹脂成形した途中樹脂成形品1a’を図10(イ)のように収容する。次いで、平坦な上金型を被せて蓋をし溝25に樹脂を注入すると、図10(ロ)に示すように略正方形断面のモールド樹脂3の中央部に光ファイバ2が埋め込まれた多心モールド光ファイバ1’(図2に示したものと概ね同じ)が得られる。
図11〜図13に本発明の他の実施例を示す。この実施例は、光ファイバに光コネクタを取り付けるとともにその光コネクタ付きの状態で樹脂モールドすることで、図11に示すように、光コネクタ36の光ファイバ挿入口36a内にも樹脂を充填して、光ファイバの光コネクタ口元部分保護のためのブーツ部3aを形成したものである。
この場合、図12に示すように、光コネクタ(フェルール)36に図示例では4本の光ファイバ2を予め取り付けておく。この光コネクタ31は例えばいわゆるMTコネクタであって、光ファイバ穴36bに被覆を除去した裸ファイバ2aを挿入し、接着剤充填窓36cから接着剤33を充填して接着固定する。この場合、図12(ロ)のように光ファイバ挿入口36aには接着剤が充填されないようにしておく。
また、金型として、その一部分を示した図13のように、光コネクタを収容する凹所34aを持つ金型34を用いる。この金型34の光コネクタ収容用の凹所34aに、予め光ファイバ2を取り付けた前記光コネクタ36を収容し、光ファイバ2は溝35内に配置し、その状態で上金型で蓋をし溝35に樹脂を注入すると、図11に示すように、光ファイバ2の光コネクタ口元部分保護のためのブーツ部3aが形成された光コネクタ付き多心モールド光ファイバ31が得られる。
また、金型として、その一部分を示した図13のように、光コネクタを収容する凹所34aを持つ金型34を用いる。この金型34の光コネクタ収容用の凹所34aに、予め光ファイバ2を取り付けた前記光コネクタ36を収容し、光ファイバ2は溝35内に配置し、その状態で上金型で蓋をし溝35に樹脂を注入すると、図11に示すように、光ファイバ2の光コネクタ口元部分保護のためのブーツ部3aが形成された光コネクタ付き多心モールド光ファイバ31が得られる。
この光コネクタ付き多心モールド光ファイバ31によれば、光ファイバの光コネクタ口元部分の保護のために別部品のブーツが不要となり、光配線のコストを安くできる。
図14に本発明の他の実施例の光コネクタ付き多心モールド光ファイバ41を示す。この光コネクタ付き多心モールド光ファイバ41は、光ファイバ束を分岐させる配線パターンの場合に適用されるもので、一端側に多心光コネクタ46が取り付けられた光ファイバ束の他端側が分岐し、前記分岐光ファイバの先端に光コネクタ47、48、49が取り付けられ、そして、前記光ファイバ束及び分岐光ファイバの部分がいずれも樹脂モールドされた構造であり、かつ、各光コネクタ46、47、48、49における光ファイバ挿入口部分には図11と同様にブーツ部3aが形成された構造である。
図15に前記光コネクタ付き多心モールド光ファイバ41を光回路基板50上で配線する実施例を模式的に示す。同図において、光回路基板50には光電子素子52、53、54等が搭載され、その光回路基板50上で光コネクタ付き多心モールド光ファイバ41を、その分岐側の光コネクタ47、48、49をそれぞれ光電子素子52、53、54と結合させる配線をして、光回路装置51を構成している。図示例では、一端側の多心光コネクタ46は光回路基板50の端縁に固定しており、図示略の光コネクタが接続される。
この場合、多心モールド光ファイバ41が基板面と垂直な方向だけでなく基板面と平行な方向にも容易に屈曲できるので、光回路基板50上の部品配置をかわして引き回すことが可能であり、光回路基板50のパターンの設計変更に容易に対応できる。
この場合、多心モールド光ファイバ41が基板面と垂直な方向だけでなく基板面と平行な方向にも容易に屈曲できるので、光回路基板50上の部品配置をかわして引き回すことが可能であり、光回路基板50のパターンの設計変更に容易に対応できる。
図16に前記光コネクタ付き多心モールド光ファイバ41を製造する金型44を示す。この金型44の溝45のパターンは、製造しようとする多心モールド光ファイバ41の屈曲態様に合わせた屈曲形状をしている。金型44には、図13の光コネクタ収容用の凹所34aと同様な光コネクタ収容用の凹所44a、44b、44c、44dが形成されている。前述と同様にして、この金型44の光コネクタ収容用の凹所44a、44b、44c、44dにそれぞれ各光コネクタ46、47、48、49を収容し、光ファイバ2は溝45内に布線し、その状態で上金型で蓋をし溝45に樹脂を注入すると、前記図14の光コネクタ付き多心モールド光ファイバ41が得られる。
1、1’、11、31 多心モールド光ファイバ
1a’ 途中樹脂成形品
2 光ファイバ
2a 裸ファイバ
3 モールド樹脂
3a ブーツ部
4、14、34、44 金型(下金型)
34a 光コネクタ収容用の凹所
5、15、25、35、45 溝
6、16 スペーサ
31、41 光コネクタ付き多心モールド光ファイバ
33 接着剤
36 光コネクタ
36a 光ファイバ挿入口
36b 光ファイバ穴
36c 接着剤充填窓
46 (一端側の)多心光コネクタ
47、48、49 (分岐側の)光コネクタ
50 光回路基板
51 光回路装置
52、53、54 光電子素子
1a’ 途中樹脂成形品
2 光ファイバ
2a 裸ファイバ
3 モールド樹脂
3a ブーツ部
4、14、34、44 金型(下金型)
34a 光コネクタ収容用の凹所
5、15、25、35、45 溝
6、16 スペーサ
31、41 光コネクタ付き多心モールド光ファイバ
33 接着剤
36 光コネクタ
36a 光ファイバ挿入口
36b 光ファイバ穴
36c 接着剤充填窓
46 (一端側の)多心光コネクタ
47、48、49 (分岐側の)光コネクタ
50 光回路基板
51 光回路装置
52、53、54 光電子素子
Claims (6)
- 複数本の光ファイバを所望の配線パターンで布線し、該配線パターン全体を樹脂モールドしたことを特徴とする多心モールド光ファイバ。
- 前記光ファイバに光コネクタを取り付けるとともにその光コネクタ付きの状態で樹脂モールドすることで、光コネクタの光ファイバ挿入口内にも樹脂を充填して、光ファイバの光コネクタ口元部分保護のためのブーツ部を形成したことを特徴とする請求項1記載の多心モールド光ファイバ。
- 一端側に多心光コネクタが取り付けられた光ファイバ束の他端側が分岐し、前記分岐光ファイバの先端に光コネクタが取り付けられ、前記光ファイバ束及び分岐光ファイバの部分がいずれも樹脂モールドされていることを特徴とする請求項1又は2記載の多心モールド光ファイバ。
- 前記光ファイバのモールド樹脂の断面形状は、扁平でない矩形断面形状をなすとともにその矩形断面形状の縦横寸法比は縦横両方向に同程度に曲げ可能なものであることを特徴とする請求項1〜3記載の多心モールド光ファイバ。
- 請求項1〜4の多心モールド光ファイバを光回路基板上に配置し、多心光コネクタを光回路基板の端部側とし、分岐光ファイバ側の光コネクタを基板内側にして光配線を行うことを特徴とする光配線方法。
- 請求項1〜5の多心モールド光ファイバを光回路基板上に配置し、多心光コネクタを光回路基板の端部側とし、分岐光ファイバ側の光コネクタを基板内側にして光配線を施したことを特徴とする光回路装置。
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JP2006056210A JP2007233144A (ja) | 2006-03-02 | 2006-03-02 | 多心モールド光ファイバ及び光配線方法及び光回路装置 |
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- 2006-03-02 JP JP2006056210A patent/JP2007233144A/ja active Pending
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