JP2007232733A - 対象物内部品質測定装置 - Google Patents

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明彦 藤田
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Abstract

【課題】被検物体を透過する光により青果物の内部品質を測定する装置において、測定を中断することなしに装置のキャリブレーションを行うことにより、ベースラインの変動を排除して、青果物の内部品質を正確に測定することができる装置を提供する。
【解決手段】本発明においては、対象物を連続して搬送する搬送手段と、搬送手段上に載置された対象物の位置を検知する検知手段と、対象物に測定光を投光する投光手段と、該対象物を透過した光を受光する受光手段と、受光手段が受光した光により、対象物の内部品質を解析する解析手段と、検知手段からの信号に基づいて、投光手段と受光手段との間の光路中に所定の光学特性を有する参照体を挿入する参照体挿入手段とを有し、解析手段は、参照体が挿入された際に受光した光とあらかじめ保持された参照データとを比較して、解析結果を補正する。
【選択図】図1

Description

本発明は、青果物等の対象物の内部品質を非破壊で測定する装置に関する。
従来、青果物の内部品質を非破壊で測定する装置としては、例えば特許文献1に開示された装置があった。以下に図37から図39に基づいて従来の装置について説明する。
特開平6−213804号公報
図36に示す装置では、ベルトコンベア850に載ったミカン、リンゴ等の被検物体(被検体)852にランプ853から光854を投射し、被検物体852を透過して出射した光856を分光器858で受光する。分光器858では、透過光824の吸収スペクトルが計測され、この吸収スペクトルにより被検物体の内部品質を知ることができる。
この装置においては、コンベア850上の複数の被検物体852を連続的に測定するにつれて、測定値にバラツキが生じていた。これは、測定時間の経過につれて、分光器の測定値のベースライン(測定の基準となる値)が変化することに起因すると考えられる。この変化は分光器および装置自体並びにその周辺の環境の変化によるところが大きい。
また、従来、メロン等の青果物の内部品質を非破壊で測定する装置としては、例えば特許文献2に開示された装置があった。以下に図38に基づいて従来の装置について説明する。
この装置では、ベルトコンベア870上の遮光バケット872に載ったメロン等の被検物体874にランプ876から近赤外光を投射し、被検物体874を透過して出射した光を光ファイバ878を通して分光器880で受光する。分光器880では、透過光の吸収スペクトルが計測され、この吸収スペクトルにより被検物体880の内部品質を知ることができる。
この装置においては、複数の遮光バケット872に1つずつ搭載された複数の被検物体874を連続的に測定するにつれて、測定値にバラツキが生じていた。これは、測定時間の経過につれて、分光器880の測定値のベースライン(測定の基準となる値)が変化することに起因すると考えられる。この変化は分光器880およびその周辺の環境の変化によるところが大きい。
特開平6−288903号公報
一方、このような分光分析による内部品質測定においては、通常ハロゲンランプ等の光源からの光を青果物に投射し、その透過光を分光器により波長の異なる複数のチャンネルに分光し、各チャンネルの透過光強度を電流に変換して測定することで青果物の吸収スペクトルを検知し、それに基づいて青果物の糖度等を測定している。このような測定においては、一方で光源ランプの変動、具体的にはスペクトル特性(色温度)の径時変化や劣化、および周辺温度等の環境変化に伴う変動等、そしてまた測定系の径時的あるいは環境変化に伴う変動等が避けられず、それにより測定に誤差が生ずる。
これを避けるためにこのような測定では、ある程度の時間間隔で装置の校正を行う。校正は本来の被検体である青果物に代わって、所定の校正体の透過光量を測定することにより行う。代表的な校正法では、各波長チャンネルにおいて、校正体に対する透過光強度(を変換した電流強度)をIr 、被検体青果物の透過光強度(を変換した電流強度)をIs として測定透過率値Tを
T = Is/Ir
として計算することにより校正を行っている。即ち被検体の透過率の値を校正体の透過率との比を取ることで校正し、光源や測定計の変動に起因する透過光の変化をキャンセルするわけである。
なお、より正確を期すために、分光器への入力がゼロのときの測定系の暗電流をDとして、
T =(Is−D)/(Ir−D)
により計算する場合もある。
このような校正に用いる校正体としては通常NDフィルタ(neutral density filter)等の吸収特性がフラットな物体を用いている。校正に際して光源の光を直接モニターせずにNDフィルタを通すのは、校正を正確なものとするためには実際の被検体の透過光強度に近い光強度レベルとすることが必要であるためである。従って通常校正用のNDフィルタの透過率は、その透過光量が実際の被検体の透過光量に対して所定の範囲内となるように選択する。
また、青果物の糖度、酸度、熟度、その他の内部品質は青果物内の場所によってその値が異なり、したがって、青果物に光を投光して青果物を透過した光によりその内部品質を測定する装置においては、青果物の中心部に向けて投光することが望まれる。
しかし、従来例においては、投光光源の高さが一定であるため、被検体たる青果物の大きさが異なる場合、大きな被検体と小さな被検体とでは、照射位置が異なっていた。すなわち、小さな被検体においては被検体の中心部に投光されているのに対して、大きな被検体においては被検体の下部に投光されることとなり、各被検体に対して同じ条件で測定しているとは言えなかった。
一方、このような測定装置では青果物の内部品質は青果物を透過した光の吸収スペクトルにより計測するが、正確に測定するには、吸収スペクトルが十分な強度を持つことが望ましい。
しかし、一定量の光を照射した青果物を透過する光の量は、青果物の種類によっては非常に小さくなることがあり、その場合には測定が困難になる。すなわち、一般にメロン・スイカ等は透過光量が小さく、ミカン等は透過光量が大きく、透過光量の小さな青果物の内部品質を測定する場合には、各被検体の吸収スペクトルの強度の違いが現われにくいため、吸収スペクトルによる計測が難しくなる。
また、近赤外線等の光を青果物に照射し、その透過光の吸収スペクトルを測定することで該青果物の糖度や酸度等の内部品質を測定する青果物の非破壊測定装置では多くの場合、ベルトコンベア等の運搬装置上に被検体としての複数の青果物を載置し、移動させながら複数の被検体に対して次々と測定を行う。
具体的にはコンベアの移動路中のある位置に、被検体に光を投光する投光装置と被検体からの透過光を受光し吸収スペクトルを計測するためのセンサーとからなる計測装置を配置し、各被検体が計測位置を通過した時に測定を行う。そして得られた吸収スペクトルに基づいて、被検体である青果物の糖度や酸度等を算出するものである。
さらに、この種の装置は一般に、複数の青果物を連続的に搬送経路に沿って移動させるベルトコンベア等の移動手段と、移動手段による搬送経路中の所定位置に設けられ、移動手段上の青果物に光を照射する光源と、青果物を経由した光を受光する受光センサとを主たる構成要素として有する。
従来知られている装置は大きく分けて、
1)被検体青果物に光源から光を照射する方向とほぼ同位置に受光センサを設け、青果物表面から内部に数ミリ貫入した散乱・反射光を受光することによって測定を行うタイプ(ここでは反射型と呼ぶ)と、
2)光源(通常1灯)からの光を被検体青果物に側方から投光し、前記光源に対して青果物を挟んで対向する位置に受光センサを配置して透過光を受光するタイプ(ここでは対向受光型と呼ぶ)と、
3)遮光キャリア(あるいはバケット)上に載置した被検体青果物の側方に光源(多くの場合多灯)を設けて側方より光を投光し、青果物内部で散乱され下方に出射した透過光をキャリアに設けた穴を通して下から取り出し、青果物の下方に設けた受光センサにより投受光方向を直交させて受光するタイプ(ここでは下方受光型と呼ぶ)と、
がある。
このうち反射型の装置は被検体果実の表面から数ミリ程度の深さまでの内部品質情報しか得られないため、測定に適する青果物の種類が限られる。青果物の深奥部の内部品質情報を抽出するには上の2)または3)の透過法を用いた装置とする必要がある。
しかし、従来の装置では、測定時間が経過するにつれて変化するベースラインの調整(すなわちキャリブレーション)は、測定開始時に行うのみであったため、測定が進み、時間が経過するにつれて測定値にばらつきが生じていた。
一方、測定の途中でキャリブレーションを行うには、そのたびにラインを止めて、測定を中止しなければならず、キャリブレーションを行うために測定時間が長くなっていた。 また、図37に示す装置では、ベルトコンベア850に載った被検物体852にハーフミラー860によって反射した光862を投射し、被検物体852を反射しハーフミラー860を通過した光864を分光器858で受光することにより、図36の装置と同様に被検物体852の内部品質を知ることができる。この装置においては、ベルトコンベア850を挟んで、分光器858と校正用基準反射板866を対向させており、この反射板866からの反射光により、コンベア850上に被検物体のない箇所でキャリブレーションを行うことができる。
しかし、被検物体を透過した光を計測する図36の装置には、この方法によるキャリブレーションは適用できない。
そこで、本発明の目的は、被検物体を透過する光により青果物の内部品質を測定する装置において、測定を中断することなしに装置のキャリブレーションを行うことにより、ベースラインの変動を排除して、青果物の内部品質を正確に測定することができる装置を提供することにある。
また、上に述べたように測定装置の諸変動はNDフィルタ等の校正体を用いた校正を行う。しかし実際の被検体である青果物は水を主成分としているため特有の光吸収特性を有するのに対して、NDフィルタは吸収特性が平坦である。即ち吸収特性が大きく異なるため、NDフィルタの平坦な吸収特性では青果物の変化の大きい吸収特性には追従できず、波長によっては校正体の透過光強度と被検体の透過光強度がかけ離れた値となってしまい、精度の高い校正ができないという問題がある。
また、赤外分光分析による測定時に問題となる変動は装置の側だけでなく、被検体側にもある。即ち、赤外線分光分析による青果物の糖度や酸度等の内部品質測定の原理は、被検体である青果物の含有成分物質の種々の基(例えばO−HやC−H等の官能基)によって透過光スペクトル中に特定波長の吸収が生ずることに基づいているが、青果物の吸収スペクトルは温度などの環境変化により変動し、基による吸収のピーク波長にも変動が生ずる。このため分光分析による内部品質の測定に誤差が出てしまう。このことは含有率の少ない酸度の測定等では特に問題となる。NDフィルタはこのような環境変化に対する吸収特性の変動性を有さず、この点においても校正体としてのNDフィルタは不十分である。 更に従来の分光分析による青果物内部品質測定装置においては、装置内で校正体を測定する位置と、被検体を測定する位置とが異なっており、これが測定した吸収スペクトルの変動が同期しない一因となっている。
本発明はこのような問題を解決する補正方法を提供するものである。
さらに、本発明の目的は、青果物に光を投光して青果物の内部品質を非破壊で測定する測定装置において、被検体の大きさに関わらず、被検体の赤道部(被検体の中心部を含む面であって地表と水平な面と被検体表面との交わる線)付近に光を照射できるようにし、さらに、青果物の種類によって青果物への投光量を変更することができるようにすることにある。
また、このような測定装置において、誤差の少ない計測を行うためには、被検体である青果物の中心位置において計測を行うことが望ましい。この種の装置のうち、コンベア上に個々の被検体を受容するバケットを設け、該バケット上に被検体を載置する構成の装置では、コンベア上での被検体の位置は予め所定の位置に位置決めされているため、正しい測定のタイミング、即ち被検体が計測位置を通過するタイミングを決定することは容易である。他方、蜜柑等の大量の被検体を測定する必要のある青果物の場合には、平坦なベルトコンベア上に、自動供給手段等によりランダムに被検体たるそれら青果物を載置して計測した方が、計測効率の上で有益である。しかし、コンベア上に被検体がランダムに置かれている場合、正しい計測位置、即ち被検体の中心が計測位置を通過した時点において計測を行わせるためには何らかの工夫が必要である。本発明はそのような計測を可能にする方法および装置を提供するものである。
またこのように平坦なコンベア上にランダムに蜜柑等の青果物を置いた場合、球形に近い青果物の形状の性質上、コンベア上で被検体が転がるなどして動いてしまう場合がある。その場合コンベアを出ていく被検体が正常な位置で計測を受けたものであるかどうか不明になってしまうという問題がある。本発明はこのような問題にも解決を与えるものである。
また、上に述べた従来の透過法を用いた装置には以下のような問題がある。
対向受光型の装置の場合、測定光が青果物の横径を貫通することになるので、光路長がかなり長くなる。このため被検物がリンゴやモモ等の光を通しにくいものである場合には、被検物を透過して出射する光がきわめて微弱であり、信号がとれないという問題がある。特に、青果物内部品質の測定に重要なスペクトル吸収のある長波長領域ほど通りにくいことも問題である。透過光量を増やすためには投光光量を増やすことが考えられるが、この対向受光型の場合にはその構造上投光系が通常1灯に限られるので、投光光量を増やすことは難しい。
これに対して下方受光型の装置の場合には、被検体青果物の側方の複数方向から光を照射できるので、複数光源の多灯式とすることにより、投光光量を増やすことができ、また透過光が下方取り出しであることにより、対向受光型に比して青果物内部での光路長を短くすることができる。このため透過光量の点では問題がなく、対向受光型には適さなかった青果物に対しても有効に測定を行うことができる。
しかしながら下方受光型の場合、下方から検出光を取り出すために、穴を開けたキャリアを用いるかあるいはコンベアに穴を開けなければならず、搬送系の構成が複雑になるという問題がある。また、被検青果物をコンベアの穴の位置、あるいはキャリア上に位置合わせして載置しなければならないので、そのための供給機構を設けるか、あるいは計測時に操作者が青果物を一つづつ手置きしなければならないという問題がある。いずれにしても装置の測定効率が低下することになり、多量の被検体の連続測定が必要であることの多い青果物内部品質評価装置としては大きな問題である。
さらに受光センサをコンベアベルトの下方、即ちベルトコンベアのループ内に設けなければならないので、装置の組立やメインテナンスの手間が煩雑になるという問題もある。
上述の問題を解決する達成するために、本発明は、対象物内部品質測定装置であって、対象物を連続して搬送する搬送手段、搬送手段上に載置された対象物の位置を検知する検知手段、対象物に測定光を投光する投光手段、対象物を透過した光を受光する受光手段、受光手段が受光した光により、対象物の内部品質を解析する解析手段と、検知手段からの信号に基づいて、投光手段と受光手段との間の光路中に所定の光学特性を有する参照体を挿入する参照体挿入手段を有し、前記解析手段は、参照体が挿入された際に受光した光とあらかじめ保持された参照データとを比較して、解析結果を補正するものを提供することを目的とする。
また、本発明の別の目的は、添付した図面を参照しつつ以下の実施例により明らかになるであろう。
本発明により、ベルトコンベアのベルトの長手方向に並べられた被検物体を測定する場合、その長手方向であって、被検物体がない箇所を検知することができ、この箇所において装置のキャリブレーションを行うことができる。したがって、測定開始前のみではなく、測定開始後も随時キャリブレーションを行うことができ、キャリブレーションのために測定が中断することもない。よって、測定を中断することなく装置のキャリブレーションを行うことにより、青果物の内部品質を正確に測定することができる。
また、本発明の補正方法によれば、実際の被検体青果物と類似した環境変化に応じた吸収スペクトルの変動性を有する参照体を用いて青果物の内部品質測定の環境変化による誤差を補正できる。特に環境温度変化に対して有効である。
これにより装置あるいは周囲環境の温度調節(管理)をする必要がなくなるので、それらのコストも低減できる。
また図7を用いて説明したように、本願発明による人工青果物参照体およびそれを用いた補正方法では、光源の状態の違いに対しても十分な追随性を有するので、光源の安定化を待つことなく、光源を点灯後直ちに測定を開始することも可能であり、測定効率を高めることができる。
サーミスタ等の人工青果物の透過体の温度をモニターする測温手段を設けた場合には、人工青果物と被検体青果物の温度が異なる場合でもそれを考慮した補正を行うことができる。
また複数の濃度の人工青果物体を用いて補正することにより、更に正確な補正を行うことができる。
本発明の人工青果物参照体は、水溶液に光分散体を混入することで、光透過率を適切な値とすることができる。また光分散体の濃度を調整することで透過率を簡単に調節することができる。
また本発明の人工青果物体で、水溶液にゲル化剤を加えてゲル化することで、光分散体が沈降することのない安定した人工青果物を得ることができる。
本発明の青果物内部品質測定装置は人工青果物参照体を備えることにより、環境変化による青果物の吸収スペクトルの変動を補正した内部品質測定が可能となる。
また、人工青果物参照体を複数個供え、それぞれの参照体の濃度を異ならせた装置では、被検体青果物の濃度に応じたより正確な補正を可能なものとできる。
さらに、本発明においては、被検体の大きさに関わらず、被検体の赤道部付近に光を照射できる。したがって、各被検体の内部品質を同じ条件で測定することが可能となり、測定データの信頼性が向上する。また、被検体である青果物の種類によって青果物への投光量を変更することができる。したがって、光を透過し難い被検体の吸収スペクトルの計測をすることができるため、被検体の種類によらずに、青果物の内部品質をより正確に測定することができる。
また、本発明では被検体の移動路の本計測位置より上流側で移動手段上における被検***置を検出し、また移動手段の移動量をモニターすることにより、被検体が正しく計測位置にある時に計測を行うことができるので計測精度が高められる。
また被検体の移動路において本計測位置の上流と下流の両方で移動手段上の被検***置を検出し、両者にずれがある場合は計測エラーと判定しているので、計測精度に疑問のある被検体を認識でき、更に問題のある被検体を再測定にまわす等の処理も可能であり、より確実性の高い計測が保証される。
また、本発明により、ベルトコンベアの長手方向に並べられた被検物体を測定する場合、その長手方向であって、被検物体がない箇所を検知することができ、この箇所において装置のキャリブレーションを行うことができる。したがって、測定開始前のみではなく、測定開始後も随時キャリブレーションを行うことができ、キャリブレーションのために測定が中断することもない。よって、測定を中断することなく装置のキャリブレーションを任意の時間に行うことにより、青果物の内部品質を正確に測定することができる。
さらに、本発明の装置では被検体に側方から光を投光し、上方で透過光を受光しているので、下方受光型の従来装置と同様の透過光量が確保できる一方で、下方受光型のような搬送系に対する制約がない。従って、コンベア上に被検体をランダムに供給するランダム測定も可能となり、能率良く連続測定することができる。また受光手段を干渉物のない装置上方の空間に設置できるので、組立やメインテナンスが容易となる。
被測定位置にある被検体の側方であり、被検体の高さよりも下でかつ投光手段による被検体上への投光位置より高い位置に遮光プレートを設けることにより、迷光を有効に遮光できる。
また、投光手段を移動手段を挟んで両側に設けた場合、遮光プレートも両側に一対設け、両遮光プレート間の間隔を調節可能とすれば測定対象に応じて遮光プレート間隔を被検体と干渉せずに有効に遮光できる。更に、移動経路中の測定を行う位置よりも上流側に設置され、被検体の横径を測定する横径測定手段と、横径測定手段の出力に基づいて遮光プレートの間隔を調節する調節手段とを設ければ、個々の被検体のサイズに応じて遮光プレートの調節が可能となる。
また本発明の装置において、被測定位置にある被検体の高さよりも上に遮光プレートを設けると迷光が有効に遮光できる。更に、移動経路中の前記所定位置よりも上流側に設置され被検体の高さを測定する高さ測定手段と、該高さ測定手段の出力に基づいて遮光プレートの高さを調節する調節手段とを設ければ、個々の被検体の高さに合わせて遮光プレートを被検体と干渉せずに有効な遮光を行いうる位置に設定できる。
また本発明の装置において、移動経路中の測定を行う位置よりも上流側に設置され、被検体の高さまたは横径の少なくとも一方を測定するサイズ測定手段と、投光手段から直接投光された光および被検体表面で反射した光が受光手段に入らないよう遮光するための遮光プレートであって、測定位置にある被検体の近傍に設けられ、所定の水平軸まわりに枢動できる遮光プレートと、サイズ測定手段の出力に基づいて遮光プレートの前記水平軸まわりの角度位置を遮光プレートと前記所定位置にある被検体との隙間が小さくなるように調節する調節手段とを設けることにより、個々の被検体のサイズに応じて有効な遮光を行うことができる。
また本発明の装置において、投光手段から直接投光された光および被検体表面で反射した光が受光手段に入らないよう遮光するための遮光プレートであって、測定を行う位置にある被検体の近傍に設けられ、所定の水平軸まわりに枢動でき、被検体が移動手段により移動されて前記所定位置に近づくときに該被検体により押し上げられて前記水平軸まわりに枢動し、該被検体が前記所定位置にある時に被検体と接した状態で遮光する遮光プレートを設けることにより、簡単な構成で有効な遮光ができる。この場合、遮光プレートの移動経路上流側でかつ被検体と接する側の隅部に、被検体と接したときに該遮光プレートを上に逃がすことを許容するための上向きのカーリングを設けることにより、被検体が遮光プレートに引っかかることなく、遮光プレートが被検体にスムーズに押し上げられる。
また本発明の装置において、移動手段上に固定された、被検体を受容するためのトレイを用い、該トレイは受容した被検体の少なくとも一部を覆っており、また前記投光手段からの光が被検体に到達するように開けられた開口を有するように構成することにより、迷光が有効に遮光できる。
本発明の第1実施例を図1〜図3に基づいて説明する。
図1に示すように、本実施例の装置1はベルトコンベア2、センサ4、測定部6等からなる。
ベルトコンベア2には、そのベルト3の長手方向Aにミカン等の被検物体8が並べて配置してあり、その長手方向Aに被検物体8を移動する。ベルト3の移動方向Aの途中にはセンサ4および測定部6が設けられている。センサ4は、光電センサであり、ベルトコンベア2上に赤外光10を照射しその反射光を観測することにより、ベルトコンベア2上の被検物体8の有無、間隔および位置情報を得ることができる。測定部6は、ベルトコンベア2の移動方向において、センサ4の下流に位置しており、被検物体に光を照射して、被検物体からの出射光から被検物体の内部品質を測定する。
測定部6は、図2に示すように、ランプ12、フィルタ部14、分光器16、制御部18、演算部20等からなる。
ランプ12は、被検物体8のほぼ全体にその側面から光を投射可能なように配置されている。ランプ12から被検物体8に投射される光22は、例えば近赤外域の波長(650〜950nm)を有するものであり、この光が投射された被検物体8の内部で一部が吸収された後に、被検物体8から透過光24が出射される。
ランプ12と被検物体8との間には、フィルタ部14が設けられている。フィルタ部14は、図3に示すようなNDフィルタ26および拡散板28からなるフィルタ30と、キャリブレーション駆動機構32からなる。キャリブレーション駆動機構32は、ソレノイドを使用しており、測定部6における被検物体8の有無に対応してフィルタ30を上下方向Bに移動させることができる。
フィルタ30は、例えば3枚のNDフィルタ26a、26b、26c及び拡散板28が積層されたものであり、その平面は、ランプ12から被検物体8への光22の照射方向Cに垂直である。NDフィルタ26は、入射光22のどの波長光に対しても一様に吸収する中性濃度(無彩色)のフィルタであって、入射光の波長成分を変えることなく透過光量を減少させる機能を有するものであり、本実施例では透過率0.1%、5%、20%の3種のNDフィルタ26a、26b、26cをランブ12側から被検物体8側に積層している。3枚のNDフィルタ26a、26b、26cのうち、最も被検物体8に近い側に配置された透過率20%のNDフィルタ26cには、その被検物体8側に拡散板28が積層されている。拡散板28は、NDフィルタ26からの入射光を拡散反射または拡散透過することが可能であり、その全面にわたって均一な光量の光が出射される。フィルタ30をこのような構成としたことにより、光源からの光を所定の割合で減衰することができ、この減衰光の光量を測定することにより装置1のベースラインを補正することができる。
ランプ12から被検物体8への光の光路の延長線上には、分光器16が設けられており、被検物体8もしくはフィルタ30からの光を受光する。分光器16では、被検物体8からの出射光24の吸収スペクトルが計測され、この吸収スペクトルにより被検物体8の糖度等の内部品質を測定することが可能である。
上述したセンサ4は制御部18に接続しており、制御部18では光電変換により、光電センサ4に入射する光の光量を電流に変換して、その電流が所定値より大きいか否かにより、測定部6内の被検物体8の有無を判別することができ、これにより、コンベア3上の被検物体8の間隔を検知することができる。
さらに、制御部18はキャリブレーション駆動機構32に接続されており、これを駆動するための信号を出力して、フィルタ30の駆動を制御する。
キャリブレーション駆動機構32は、光電センサ4により被検物体8の間隔が所定値以上であると検知され、その被検物体8の間隔に相当する部分が測定部6内に入ると、フィルタ30を、ランプ12から被検物体8への光路の途中に配置するように駆動する。そして、フィルタ30をこのように配置した状態で装置1のキャリブレーションを行う。上記以外の場合、すなわち、被検物体8の間隔が所定値未満である間は、フィルタ30を、ランプ12から被検物体8への光路から退避させるようにキャリブレーション駆動機構32は駆動される。こうして、フィルタ30を通過した光を用いて、測定開始時のみならず測定中にも随時装置1のキャリブレーションを行うことができるため、測定によるベースラインの変動に影響されずにより正確に青果物の内部品質を測定することが可能である。なお、上記所定値は、被検物体8の種類、大きさ、測定速度等によって決定される値であって、測定開始前または測定中に装置の使用者が設定する。
演算部20は、分光器16に接続されており、被検物体8からの透過光24による周波数スペクトルの電流値、キャリブレーションによる電流値が入力され、これらの値に基づいて、ベースラインの変動や分光器16のノイズ等の影響を排除した被検物体8の内部品質が計測可能となる。
以上の構成としたことにより、ベルトコンベア2のベルト3の長手方向Aに並べられた被検物体8を測定する場合、その被検物体8の間隔を検知することができ、この間隔が所定値以上であるときに装置1のキャリブレーションを行うことができる。したがって、測定開始前のみではなく、測定開始後も被検物体8がない箇所で随時キャリブレーションを行うことができ、キャリブレーションのために測定が中断することもない。よって、測定を中断することなく装置1のキャリブレーションを各被検物体8ごとに行うことにより、青果物の内部品質を正確に測定することができる。
以下に本実施例による青果物の内部品質の測定の工程を説明する。
まず、測定を開始する前に装置1のキャリブレーションおよびダーク電流の測定を行う。キャリブレーションは、測定部6に被検物体8がない状態において、キャリブレーション駆動機構32によりランプ12の前にフィルタ30を配置し、ランプ12からフィルタ30を介して分光器16に照射された光の光量を測定することにより行う。この光の光量は、分光器16で電流値に変換されて、これが被検物体8の測定のベースライン(または参照値)となる。一方、ダーク電流の測定は、分光器16に入る外光を一切遮断した状態で行う。これは、ランプ12が点灯した状態で分光器16への光を遮蔽しても良いし、ランプ12を消灯した状態であっても良い。ダーク電流は、分光器16に光が入らない状態における装置1自体が有するものであって、この後の分光器16による測定(光電変換した電流値)からダーク電流値を差し引くことにより、装置のノイズ等の影響を取り除いた電流値を算出することができる。
被検物体8の内部品質の測定は、ベルトコンベア2のベルト3の長手方向に並べて置かれた被検物体8が、それぞれ、ベルト3の移動により測定部6に達したときに行われる。すなわち、被検物体8が測定部6に達すると、被検物体8はランプ12から直接光が照射され、被検物体8内で一部吸収された出射光が分光器16に入射する。この光の周波数スペクトルにより被検物体8の内部品質を測定することができる。これは、被検物体8に含まれる成分により、光の光量が多い周波数が存在するため、周波数スペクトルの形状が異なることによる。
測定を継続していくと、ベースラインは変動する。これは、分光器16、測定部6またはその周辺の温度等の環境変化によるもので、正しい計測値を得るためにはベースラインが常に一定になるようにしなければならない。本実施例では、被検物体8間に所定の間隔が空いている箇所でベースラインを測定している。この値は、分光器16に接続された演算部20に保存される。
測定開始時のキャリブレーション及びダーク電流の測定が終了すると、フィルタ30は、ランプ12から分光器16への光路から退避され、ランプ12からの光は直接、分光器16に入射する。この状態の測定部6に、ベルトに載って移動してきた被検物体8が到達すると、ランプ12から発せられる近赤外光は直接被検物体8に照射され、その光の一部は被検物体8に吸収されて被検物体8から出射し、分光器16に入射する。そして、分光器16においてこの被検物体8の内部品質が計測される。
このようにして、被検物体8が測定部6に到達するたびに順次その内部品質を計測する。この測定中に、光電センサ4により被検物体8の間隔が所定値以上であると検知すると 制御部18において測定部6に被検物体8がないと判断して、キャリブレーション駆動機構32に駆動の為の信号を出力する。この信号を受けてキャリブレーション駆動機構32のソレノイドが動作し、ランプ12から分光器16への光路中にフィルタを移動・配置する。
フィルタ30は例えば3枚のNDフィルタ及び拡散板が積層されたものであり、NDフィルタ26としては、透過率0.1%、5%、20%の3種のNDフィルタ26a、26b、26cをランブ側から被検物体8側に積層している。このフィルタ30に入射した光は、3枚のNDフィルタ26a、26b、26cにより、その光量が約0.001%に減衰される。一方、拡散板28は、透過率20%のNDフィルタ26cの被検物体8側に積層されており、この拡散板28に入射した光は拡散された形で出射される。フィルタ30をこのような構成としたことにより、光源からの光を所定の割合で減衰することができる。この減衰された光の光量は、ミカン等の被検物体8を透過した光の光量に対して所定の範囲となるように調整されている。すなわち、被検物体8の種類、大きさ、ロット等により使用するNDフィルタ26及び拡散板28を変更することとしている。
このフィルタによる減衰光の光量を測定することにより、装置1のベースラインを測定することができる。ベースラインは随時その変動を追従することができる。ベースラインの測定値は演算部20に保存される。
ここで、被検物体8の内部品質の評価では、以下に示す透過率を用いている。すなわち、各被検物体8(総数nのうちのi番目)の透過率Tは、被検物体8内で一部吸収された出射光による周波数スペクトルの測定値Si、キャリブレーションによる電流値の平均値R、ダーク電流値D(暗電流値)により次の式で表される。
Ti=(Si−D)/(R−D) ・・・(1)
すなわち、フィルタ30を介したランプ12からの出射光に対する被検物体8からの出射光の比をとって、これを被検物体8の透過率としている。ここで、分子及び分母のそれぞれにおいて、出射光による周波数スペクトルの測定値Siまたはキャリブレーションによる電流値の平均値Rからダーク電流値Dを減算している。これにより、分光器16固有のノイズを排除している。
以下に本実施例の変形を示す。
本実施例では、フィルタ30は3枚のNDフィルタ26a、26b、26cと拡散板28という構成にしたが、NDフィルタの枚数は1枚であっても良いし、もっと枚数が多くても良い。
各NDフィルタの光の透過率は本実施例とは別の値であっても良い。
NDフィルタの代わりに、光の透過率が分かっているほかの種類のフィルタも使用可能である。
フィルタ30を拡散板のみで構成しても良い。
キャリブレーション駆動機構32は、フィルタ30を上下方向Bに移動することにより、フィルタ30をランプ12から被検物体8への光路途中に配置することとしたが、フィルタ30の移動方向は水平方向など任意の方向でよい。
被検物体8の検知は、別途設けた光電センサ4への光の入射により行ったが、分光器16への入射光の光量により判断しても良い。
ベルト3に設けた重量センサにより、被検物体8の有無を判断しても良い。
ランプ12から被検物体8への光の投射は、被検物体8のほぼ全体に光を投射可能であれば、側面からでなく上面等からでもよい。
光電センサ4から発する光は、赤外光以外の波長の光であっても良い。
ランプ12から発する光は、近赤外光以外の波長の光であっても良い。
ランプ12は、光ファイバでもよく、その数は1灯でも2灯以上でも良い。
つづいて、本実施例における、第2の校正方法について図4を参照しつつ説明する。図4は、本実施例としての人工青果物参照体(人工青果物体)40を示す図であり、(a)は斜視図、(b)は断面図、(c)は上面図である。この人工青果物参照体40は、高さ80mm、底面が一辺65mmの正方形の直方体であってその側面42のうち2面にガラス44を設けてある樹脂容器46と、その中に収容された光透過体48とからなる。なお、容器上面は樹脂容器46と同じ材質の樹脂製の蓋50で覆って密閉する。
樹脂容器46および蓋50は、ポリエチレン(PE)に充填材としてグラファイトを入れたものからなり、光を透過する性質を有する。図4(c)に示すように、容器46の側面42の厚さはd1、d2の2種類あり、隣り合う面で異なり、対向する面では同一である。 樹脂容器46の側面42のうちの隣り合う2面には、その側面42と平行に耐熱性のガラス44を設けている。この2枚のガラス44は、同一形状であって、樹脂容器46の側面42に対してその間にほぼ一様な厚さの空気層52を介して密着させずに設けてある。樹脂容器46の側面42の上端及び下端には、それぞれ、その稜線に沿って第1フランジ部54および第2フランジ部56が設けられており、第1フランジ部の下面54aおよび第2フランジ部の上面56aには、その全長にわたって凹部54b、56bが設けられている。ガラス44は、水平方向にスライドして両凹部54b、56b内に収めることにより樹脂容器46の側面42に設置する。
光透過体48は、被検体となる青果物の種類に合わせて、酸の水溶液、糖の水溶液を適宜選定する。たとえば、酸の水溶液としては1%クエン酸水溶液を用いる。
人工青果物体40は光透過体48の内部に該光透過体48の温度を計測するためのサーミスタ等を用いた測温体(温度測定手段)58を備えている。
次にこの人工青果物体40を用いて青果物の内部品質測定装置の測定値を補正する方法について説明する。図5は青果物測定装置の測定位置62付近の構成を示す図である。測定装置はベルトコンベア60を有しており、このベルトコンベア60上におかれた被検体青果物(例えばミカン)が順次測定位置62に送られてくる。測定位置62において、光源64、絞り66、レンズ系68からなる投光装置70により被検体に光が投光される。被検体を通過した光は受光センサ72に入射する。受光センサ72に入射した光は、複数の波長帯チャンネルに分光され、各チャンネル毎の吸光度を調べる周知の方法による分光分析を行い、被検体青果物の内部品質、例えば酸度を算出する。この方法自体は公知であるので説明は省略する。
装置は人工青果物体40を備えており、該人工青果物体40は不図示の機構により、測定位置62において、図5において矢印Dで示すように昇降され、投光系と受光センサ72との間におかれた校正位置74とそこから退避した通常位置76との間を移動できるようになっている。また、人工青果物体40は、その底面の中心を通る鉛直方向の軸78を中心に回転可能であって、ガラス44を設けた側面42のうちの1面を、投光装置70から投光される光57および人工青果物参照体からの出射光59の光軸80にほぼ垂直になるように配置されている。
図6に本実施例の人工青果物体40および果実の酸度を時間の経過とともに測定した結果を示す。この図から分かるように、果実の酸度測定と同一の環境で測定した人工青果物体40の酸度(吸光度から算出した値)は、果実の酸度とほぼ同期して時間変化しており、両者間に一定の対応関係があることが分かる。
近赤外域における青果物のスペクトル吸収は、O−H、C−H等の官能基に由来し、分光分析による青果物の酸度などの内部品質の測定は、これら官能基による吸収スペクトルに基づいて行われる。この吸収特性は温度や湿度等の環境変化によって変動する。本実施例の人工青果物体40において、透過体を酸(クエン酸)水溶液をベースとして構成しており、同じ官能基を含むので、人工青果物体40の吸収特性も実際の被検体である青果物と同期して変動するようになる。これにより環境変化によるスペクトル吸収の変動を補正することができる。
この参照体を用いた青果物内部品質測定の補正方法の一例を、酸度の測定を例にとって以下に説明する。
まず予め人工青果物参照体40と実青果物との間での酸度測定値の環境変化に伴う変動の関係性(即ち図7における6つの点を近似的に結ぶ直線の傾きS)を求めておく。他方で実際の青果物の酸度が誤差なく測定(算出)される状態(即ち、正しい測定値の得られる状態(環境))における、人工青果物の酸度測定値DRを基準酸度値として求めておく。言い換えると、基準酸度値DRとは、ある環境状態で人工青果物の酸度を測定して得た酸度値がDRであった場合には、その状態で得られる実青果物の測定酸度は補正なしで(補正値ゼロで)正しい酸度値を与えていることになるという値である。ここで「正しい酸度値」とは、当該実青果物の酸濃度を分光分析によってではなく化学的分析によって求めた値を意味する。従ってDRの値は化学的分析によって求めた既知の酸度を有する実青果物を用いて求める。
以上の変動の関係性(直線の傾きS)と基準酸度値DRは予め求めておいて、測定装置の処理系にデータとして記憶させておく。
実際の測定時における補正動作は所定時間、例えば2時間毎に行う。補正動作時には、まず図5の人工青果物体40を投光系と受光センサ72の間の校正位置に降ろし、人工青果物体40について通常の実青果物と同じ測定を行い酸度値を算出する。該実測酸度値がDであったとすると、以下の式により補正値Cを求める。
C =(DR−D)×S
こうして得た補正値を実際の被検体であるそれぞれの青果物の測定値に加算することにより測定値が補正され、環境条件に影響されない正しい酸度値に近づく。
例えばDRの値が1.0%で、かつ図7の諸点を近似的に結ぶ直線の傾きSが0.9として予め求められていたとする。そして補正動作時に測定された人工青果物の酸度が1.2%であったとする。この場合は環境変動によりプラス側に誤差が出ている(つまり実際より測定値が高く出ている)状態である。この場合補正値Cは
C =(1.0−1.2)×0.9 = −0.18
と求められる。この補正値「−0.18」を被検体青果物に対して得た測定値に加算する(つまり0.18を減算する)ことにより補正する。
環境条件は刻々変化するので、上述のように補正動作は測定期間中に所定時間間隔で行うが、例えば2時間毎に補正動作を行う場合、補正値の適用範囲は、1)得られた補正値を過去2時間の測定データに対して適用する、2)得られた補正値を次の2時間で得る測定データに対して適用する、3)得られた補正値をその前後1時間ずつに得た測定データに対して適用する、などが考えられる。補正の有効性としては3)のやり方が最も好ましいが、これに限られるものではない。また補正動作を行う間隔が短ければ短いほど、環境変化への追随性が増すので補正精度は上がるが、補正用の人工青果物の測定時には本来の測定が中断されるため測定のスループットは低下するので、それらを考慮して適切な時間に設定する。また光源64を点灯してしばらくは安定性が低いので短い時間間隔で補正動作を行い、安定したら間隔を大きくするということも考えられる。
本実施例の人工青果物参照体40は光透過体48の内部に該光透過体48の温度を計測するための測温体58を備えている。これは人工青果物体40と実際の被検体である青果物との温度差を補正するためのものである。即ち、人工青果物体40は図5に示した装置例のように、装置に取り付けられていることが多いのに対して、測定の対象であるミカン等の青果物は所定のストレイジから供給される。両者が共通の環境にあれば問題ないが、それらの間に温度差がある場合には温度補正することが好ましい。そこで実施例の人工青果物体40は測温体58を備えて透過体の温度をモニターし、該モニター結果に基づいて上記補正値を求める際に温度条件を考慮した補正を更に行う。
本実施例においては、人工青果物体40を構成する樹脂容器46は光を透過可能であり、その厚さによって透過量が異なる。このように構成された人工青果物体40においては、容器側面42にほぼ垂直に投光して対向する容器側面42から出射される光の量は、側面42の厚さにより異なったものとなる。すなわち、厚さの異なる2つの側面に同じ光量の光を投光すると、厚い側面を透過する光の量は、薄い側面を透過する光の量より少なく、厚い側面の方が光の透過率が低い。本実施例においては、この性質を利用して、被検体の種類やロットの変更または環境の変化等に応じて、人工青果物体40を回転させることにより、投光される面を、異なる透過率を有する面に変えることができる。
以上述べたように、本発明によると、投光系および受光系の変更なしに被検体の変更に応じた人工青果物体40を選択することが可能となる。
また、樹脂容器46の側面42のうち、人工青果物参照体40への投光が行われる側面42には耐熱性のガラス44が設けられているため、ガラス44がない場合に比べて、人工青果物参照体40は、投光による加熱に対して高い耐久性を有している。
さらに、ガラス44と側面42との間に空気層が存在するため、人工青果物参照体40が投光により加熱されても放熱しやすくなり、さらに耐久性が向上する。
また、ガラス44は水平方向にスライドして取り外すことが可能であるため、ガラス44の耐熱性が落ちた場合は、ガラス44を交換することにより常に十分な耐熱性を確保することができる。
本実施例は例示であって本発明はこれに限定されない。
すなわち、人工青果物体40の容器は、ポリエチレン(PE)の代わりにポリフッ化エチレン(PFE)やガラス44であってもよい。
樹脂容器46側面42に設けるガラス44の代わりに、耐熱性のNDフィルタを用いてもよい。
本実施例では、樹脂容器46の側面424面のうち2面にガラス44を設けたが、ガラス44を設ける面は、1面、3面、4面(全面)であってもよい。
樹脂容器46の側面42の厚さは、対向する面で同一としたが、4側面42の厚さの組み合わせは任意でもよい。
樹脂容器46の側面42とガラス44との間の空気層52は、任意の厚さでよく、なくてもよい。
人工青果物参照体40の形状は、底面が正方形の直方体ではなく、多角柱や円柱であってもよい。
光透過体48は、ゲル状物質、たとえば、1%クエン酸水溶液に光散乱体として径約0.3μmの酸化セリウムを混合して均一に拡散させ、それをポリアクリルアミドゲルによってゲル化したものであってもよい。
本実施例においては、人工青果物体40が測定位置62において昇降されることとしていたが、人工青果物体40を測定位置62の上方または下方に固定し、校正の際に投光装置70および受光センサ72を一体的に上昇または下降させることとしてもよい。
人工青果物体40の回転は、反時計回りでもよい。
人工青果物体40は、その底面の中心を通る鉛直方向の軸78に代えて投光装置70から投光される光の光軸とほぼ垂直であって、側面42の中心を通る水平方向の軸を中心に回転することとしても良い。この場合は、側面と上面または底面の厚さを異ならせて、それぞれに耐熱ガラスを上述の方法により設けるのが望ましい。
人工青果物40の回転は、鉛直方向の軸であれば容器46の底面の中心を通らなくても良い。
一方、本発明においては、被検体の大きさに関わらず、その内部品質を同じ条件で測定することができる。以下に詳細を説明する。
図8は、本実施例にかかる装置の概略構成図である。すでに説明した校正部分については説明を省略する。投光光学系70および分光器72はそれぞれ矢印F、Gで示す鉛直方向に昇降可能であり、被検体88の測定時には、投光光学系70の光軸80および分光器72の受光レンズ92の光軸94を一致させ、これらを昇降させることによりこれらの光軸上に被検体88の赤道部90が位置するように配置する。
投光光学系70は、ランプ64、しぼり66、レンズ68からなる。ランプ64からは、被検体88に向けて光96が投光され、その光96はランプ64とベルトコンベア60の間に投光光学系の光軸80に垂直に設けられたしぼり66及びレンズ68を介して被検体88に照射される。しぼり66は、同心状に開口部100の口径が連続的に変化する構造であり、ランプ64から発せられた光96は、被検体88の種類に応じて所定の大きさに開かれた開口部100を通り、レンズ68により適度に集光されて赤道部90を中心として被検体88に照射される。また、投光光学系70は一体として昇降可能としてある。この構成により、被検体88の大きさに応じて装置全体の高さを変えることができ、被検体88の赤道部90は、被検体88の大きさに関わらず常に分光器72の受光レンズ92の光軸94の延長線上にあるため、常に被検体88の赤道部に向けて光96を照射可能となる。
すなわち、大きな被検体88bについて測定する場合にも、点線で示すように投光光学系70及び分光器72が上昇するため、被検体の大きさに関わらず、常に、被検体88bの赤道部90bを中心として光が照射され、赤道部90bを中心とした部分からの出射光を受光することとしているため、各被検体の内部品質を同じ条件で測定することが可能となる。
次に、投光光学系70のしぼり66について説明する。図9は、投光光学系70の構成を示した斜視図である。
本実施例においては、しぼり66は同心円状に連続的に変化する開口部100を有する。しぼり66の背面に配置したランプ64から一定の投光量の光が投光された場合、開口部100からはその口径に比例した光量の光がしぼり66正面から出射される。
開口部100の口径の設定は、被検体88である青果物の種類に基づいて行う。すなわち、光を透過しやすい青果物の内部品質を測定する場合には、開口部100の口径を小さくして被検体88への投光量を小さくする。一方、光を透過し難い青果物の場合には、開口部100の口径を大きくして、被検体88への投光量を大きくする。このように、被検体88の種類により口径を設定して、被検体88に照射する光量を変更することにより、被検体88の種類によらずに被検物体8から出射される光量を一定値以上とすることができ、これにより、被検物体8の種類によらずにより正確に青果物の内部品質を測定することができる。
以下に本実施例の測定例を示す。ここでは、すでに述べたキャリブレーション、校正についての説明は省略する。
まず、光を透過しやすいミカンの内部品質を測定する。しぼり66の開口部100は、最小の口径に設定する。この場合は、被検体88への投光量は小さいが、被検体88から出射される光量は十分大きいため、この吸収スペクトルにより被検体88の内部品質を計測可能である。
はじめに、被検体88を測定用のベルトコンベア60上に搭載する。そして、被検体88の大きさに応じて、投光光学系70及び分光器72を昇降させ、これらの光軸80、94を一致させるとともに、これらの光軸80、94上に被検体88の赤道部90が位置するようにする。
この状態で、ランプ64から光を被検体88に向けて投光する。ランプ64から発した光96はしぼり66の開口部100を通って、レンズ68に入射する。レンズ68により適度に集光された光は、赤道部90を中心として被検体88に照射される。被検体88に照射された光は、被検体88の表面及び内部においてその一部が反射・吸収された後、出射され、分光器72に受光される。
分光器72に受光された光は、その吸収スペクトルが計測される。吸収スペクトルは各被検体88により異なり、これにより各被検体88の内部品質を測定することができる。 次に、光を透過し難いリンゴの内部品質を測定する。しぼり66の開口部100は、最大の口径に設定する。この場合は、被検体88への投光量は大きいため、被検体88から出射される光量は十分大きく、この吸収スペクトルにより被検体88の内部品質を計測可能である。
これ以外の測定条件は被検体がミカンである場合と同一であり、被検体88からの出射光の吸収スペクトルにより被検体88の内部品質を測定することができる。
以下に本実施例の変形例を示す。
本実施例においては、投光光学系70の光軸80、受光レンズ92の光軸94及び被検体の赤道部90を一致させるのに投光光学系70、分光器72を昇降させることとしたが、被検体88を搭載したベルトコンベア60の位置を昇降させてもよい。また、投光光学系70中にミラーを設けて、このミラーの角度を変更することにより被検体88への投光位置を変更することとしても良い。さらに、分光器72の受光レンズ92と被検体88との間にミラーを設けて、このミラーの角度を変更することにより、常に被検体88の赤道部90からの出射光を受光するようにしても良い。
開口部100は、同心円状に変化するとしていたが、しぼり66を通過する光量を制御できれば他の形状の口径であってもよい。また、開口部の形状を一定として開口部が開いている時間を制御しても良い。また、フィルタによって行っても良い。
本発明においては、移動手段上における被検体の位置を検出でき、被検体が正しく計測位置にあるときに計測を行うことができる。以下にその詳細を説明する。
図10および図11はそれぞれ本実施例の糖度酸度測定装置の概略を概念的に説明する図であり、図10は上面図、図11は側面図である。
図10においてベルトコンベア60は図の矢印方向J、即ち図において右方向に移動している。該ベルトコンベア60上に被検体である蜜柑mがランダムに載置される。図10においては6つの蜜柑mがコンベア60上に載っている。
ベルトコンベア60の最上流側にはコンベアをはさんで、フォトダイオード等の投光素子102aおよび受光素子102bのペアにより構成される第1光電センサ102が配されている。投光素子102aは受光素子102bに向けて検出光を射出している。受光素子102bはこれを受光して電気信号に変換して後述するCPU120(中央処理ユニット:図12)に出力する。
同様にベルトコンベアの最下流側にはコンベアをはさんで、フォトダイオード等の投光素子103aおよび受光素子103bのペアにより構成される第2光電センサ103が配されている。第1光電センサ102の場合と同様に、第2光電センサ103でも、投光素子103aは受光素子103bに向けて検出光を射出しており、受光素子103bはこれを受光して電気信号に変換してCPU120に出力している。
ベルトコンベアの中程の上流寄りには実際に被検体の糖度・酸度の本計測を行うための計測系が配設されている。該計測系は近赤外域を含む光を発する光源110aと被検体mを透過した光を受光する分光器110bからなる。分光器110bは受光した光を分光して複数の周波数成分に分解し、各成分光の強度に応じた信号をCPU120に出力する。該計測の詳細については公知であるのでここでは説明を省略する。
以上の構成において各部の寸法は状況・条件に応じて任意に決定されるが、本実施例では好適な一例として、ベルトコンベアの移動方向に沿った第1および第2光電センサ間の距離は800mmとし、計測系の中心(図の一点鎖線X0 で示す位置)を第一光電センサから350mmの位置に設定する。またベルトコンベア60の移動速度は300〜1000mm/sec程度とする。以上の諸数値は例として示したものであって、本発明はこれに限定されるものではない。
続いて図11を参照すると、コンベアベルト60は2つのローラ111および112に巻き付けられている。下流側のローラ112は不図示の動力源に接続されており、図の矢印の向き(時計回り)に回転してベルト60を駆動する。下流側ローラ112の回転軸112aはローラ112に隣接して設けられたエンコーダ113の回転軸113aとベルト114を介して接続されている。これによりエンコーダ113はベルトコンベア60の移動に連動して回転する。エンコーダ113はその回転量に応じたパルス信号を出力するものであり、本実施例ではベルトコンベアの移動距離0.1mmに対してエンコーダ出力が1パルスとなるように設定する。これによりエンコーダ113の出力パルス数をカウントすることによりベルトコンベア60の移動量をモニタすることができる。
続いて本実施例の装置の動作を説明する。まず図12に本装置の制御系の概略的構成をブロック図にて示す。上に説明したように第1光電センサ102、第2光電センサ103、本計測用のセンサ110、エンコーダ113の各出力は装置全体の動作を制御する装置CPU120に接続されている。CPU120は入力された信号を必要に応じてデジタル変換して装置の動作を制御するための情報として用いる。またCPU120には他に被検体の収集分類装置115が接続されている。該収集分類装置115はベルトコンベア60の下流に配設され、ベルトコンベア60を出た被検体を収集し、かつ必要に応じて分類する装置である。後に説明するようにCPU120の指示により測定結果に応じた被検体の分類を行う。
実際の測定は以下のように行われる。ベルトコンベア60を一定速度で駆動しながらコンベア60の上流端部において、不図示の被検体供給手段により被検体m(ここでは蜜柑)を次々と供給し、ベルトコンベア60上にランダムに載置していく。ここで「ランダムに」とは、特に位置決めや被検体間の距離の調節を行ったり、コンベア上に仕切りを設けたりすることなく無作為に載置することを意味する。
第1光電センサの発光素子102aは装置の計測動作中常に受光素子102bに向けて一定強度の光を発出している。両素子間に何も遮るものがない場合、受光素子102bは常に一定強度の光を受光し、従って第1光電センサの出力信号は一定レベル(ハイレベルH)となる。ベルトコンベア上流端からコンベア60上に被検体が供給され、コンベア60の駆動に伴って下流側へと移動され第1光電センサ位置にさしかかると、被検体mは発光素子102aから受光素子102bへ向かう光線を遮ることになる。該被検体mが第1光電センサ位置を通過する間、受光素子102bには光が入らず、従って第1光電センサの出力信号は被検体mの幅に応じた期間前記ハイレベルHより低いローレベルLとなる。こうして第1光電センサの出力信号は被検体mが該センサの位置を通過した時間を示す情報を含んだ矩形状の信号波形となる。この光電センサ出力信号波形の一例を図13に示す。図13でm1 からm3 として示した3つのローレベル部分は3つの被検体が第1光電センサ位置を通過したことを示す。
上に述べたようにCPU120にはエンコーダ113から出力されたベルトコンベア60の移動量を示すパルス信号も入力されている。このパルス信号を用いることで上述の第1光電センサ出力信号に基づいて得られた被検体mの通過データを被検体のサイズおよび位置情報に変換することができる。即ち、例えば図13で信号のローレベル部分m3 の両端T1、T2はそれぞれ被検体m3 が第1光電センサ位置を通過した際の通過開始と終了時刻に対応するが、両時刻T1、T2におけるエンコーダパルスカウント数を減算することで、被検体m3 の横径を得ることができる。例えばT1 におけるパルスカウント数が61400でT2 におけるパルスカウント数が62000であったとすると被検体m3 が光電センサ位置を通過する間のパルス数は
62000−61400=600
である。また上述のようにエンコーダ113は0.1mmの移動毎に1パルスとなるように(即ち0.1[mm/パルス])設定されているので、被検体m3 の横径は、
600[パルス]×0.1[mm/パルス]=60mm
と認識できる。
また被検体が第1光電センサ位置を離れた後のエンコーダパルス数をカウントすることにより、CPUは被検体の位置情報も常時得ることができる。
CPU120は以上のようにして得られたそれぞれの被検体mのサイズ(横径)情報から横径の中心、即ち移動方向についての該被検体の中心位置を算出する。CPU120は更に算出した中心位置とエンコーダパルス信号から得られる移動量情報とに基づいて、被検体mの中心が本計測位置X0 を通過するタイミングを求め、それにあわせて糖度および/または酸度の本計測を行うよう制御する。
本装置は更にベルトコンベアの最下流端付近に第2の光電センサを有している。該第2光電センサは第1光電センサと同様に被検体の横径および位置を測定し、同じ被検体に対して第1光電センサで得たデータと比較することで、ベルトコンベア上で移動途中に位置ずれがおきたかどうかを検出するために設けられている。具体的には第1光電センサ信号と同様の処理により、横径情報と中心位置情報を得、第1光電センサ信号から得られた同じ被検体に対する横径および中心位置とそれぞれ比較し、いずれかにずれがあった場合には本計測が正しい位置で行われた保証がないので、CPU120はベルトコンベアの下流側に設けられた収集分類装置115にエラー信号を送り、収集分類装置はエラー信号に対応する被検体を再測定用被検体に分類する。
以上説明した過程におけるCPU120の動作を図14のフローチャートに示す。
図14のフローチャートに示す動作において、測定を開始するとまずステップS1において被検体が第1光電センサを通過したかどうかを検出する。ここで通過が検出されるまで待機し、検出されるとステップS2に進む。
ステップS2では第1光電センサから得た信号およびエンコーダのパルス信号に基づく被検体の通過データ(パルスデータ)を読み込む。
続いてステップS3でパルスデータに基づいて被検体の通過データを横径データ(mm単位)に変換する。
次にステップS4において横径が正常範囲内にあるか否かを判定する。横径が正常範囲を超えて大きい場合には、2つ以上の被検体が近接してひとつながりになってしまったものと考えられ、その場合には各被検体の中心位置を特定できないため、計測不能であるので、ステップ22に進みエラーとされる。
ステップS4で測定可能範囲と判定されるとステップS5に進み、正常な横径に対する処理に入る。
ステップS6において横径の中心位置としての本計測位置を算出する。
ステップS7においてステップ6にて得られた本計測位置を計測待ち状態にある被検体の配列情報として一旦保存する。
ステップS8において、計測待ち配列情報が保存されている未計測被検体があるかどうかを判断する。言い換えると計測待ち配列情報が得られる状態になるまで待機する。
ステップS8で計測待ち状態にある被検体があると判定されるとS9において計測待ち配列情報を読み込む。
続いてステップS10において糖度・酸度測定のための被検体透過光量の本計測が完了するまで待機する。
計測が完了するとステップS11にてステップS10で得られた計測結果に基づいて糖度・酸度を演算し、位置データと関連づけて保存する。
その後ステップS12において被検体が下流端の第2光電センサを通過するのを待機する。
ステップS12において通過が検出されると、ステップS13において第2光電センサから得た信号に基づく被検体の通過データを読み取る。
続いてステップS14において、糖度酸度演算が終了しているデータ中から、順番的に次となるデータの第1光電センサを通過した時の被検体の位置および横径データを読み込む。
そしてステップS15において、S13で読みとった第2光電センサでの位置データから、第1、第2光電センサ間の距離にもとづいて該データに相当する被検体が第1光電センサを通過した時の位置データを算出する。これは即ち第2光電センサによる位置データから両センサ間の距離を減算し、当該被検体が遡って第1光電センサを通過した際にはどのような位置であったはずかを、求めるものである。
続いてステップS16においてS15で求めた第2光電センサでの位置から求めた第1光電センサにおける位置(II)と、S14で読み込んだ第1光電センサにおける実際の位置(I)とを比較し、S14で読み込んだ位置(I)に対してS15で求めた位置(II)が上流側に所定量以上ずれている場合(遅すぎる場合)、被検体が第1光電センサから第2光電センサに至る経路でコンベアから脱落したと考えられるので、異常としてステップS20に進み、該当するステップS14における読み込みデータを削除し、続いてS21でエラー信号を発生して、再びS14に戻って次の第1光電センサでのデータを読み込む。
ステップS16の位置比較で位置(I)に対して位置(II)の上流側へのずれが所定量以下である(遅すぎない)場合、正常としてステップS17へ進み、今度は位置(I)に対して位置(II)が下流側に所定量以上ずれているか否かを判定する。下流側に所定量以上ずれている場合(早すぎる場合)には、被検体がコンベア上で位置ずれを起こしたと考えられ、正しい計測位置において本計測が行われた保証がないので、異常としてステップS22へ進みエラーとする。
ステップS17で下流側へのずれが所定量以下である場合は、正常としてステップS18へ進む。ステップS18では、第2光電センサの通過データから得られる被検体の横径が、S14で読み込んだ本計測前に第1光電センサのデータから得た横径と一致するか否かを判定する。異常である場合、即ち一致しない場合には途中の過程における被検体の載置方向のずれ(即ち被検体である蜜柑がコンベア上で動いて寝ていた状態から立った状態になるなどの姿勢変化を起こしている場合など)、あるいは被検体の同定エラーと考えられるので、ステップS22に進んでエラーとする。
ステップS18での判定が正常である場合にはステップS19に進み、当該被検体についての糖度・酸度の計測が完了済みであるかどうか判定する。計測が行われていない場合にはステップS22に進みエラーとする。
ステップ19で計測済みと判定された場合には、計測過程における問題がなく、正しい計測が行われたと判断して測定過程を終了する。
ステップS21およびS22は上記諸判定ステップで様々な異常が判定されたときのステップであり、CPUは収集分類装置にエラー信号を出力し、該収集分類装置が当該被検体を再測定を行う被検体のカテゴリーに分類するように指令する。
以上実施例に即して本発明を説明したが、該実施例は例示のためのものであり、本発明は実施例の諸要素に限定されるものではなく、様々な変形が可能である。
例えば本実施例はベルトコンベアの上流側に被検体供給手段を有し、被検体を自動供給しているが、手作業により被検体をコンベア上に個々に載置してもよい。実際、被検体が桃等の衝突により痛みやすい青果物である場合、手で載置することも多い。
また本実施例の装置は蜜柑を対象としているが、その他の青果物、あるいは青果物に限らず、移動手段上におかれた何らかの被検体に対して、移動中に測定を行う様々な装置に対して本発明を適用することができる。
また本実施例の装置では糖度と酸度を測定しているが、青果物のその他の内部品質の測定にももちろん適用できる。
次に、本発明の第2実施例について図15に基づいて説明する。ここで、第1実施例と同一の構成については説明を省略し、異なる部分についてのみ説明する。
すなわち、分光器16の受光レンズには開閉式のシャッタ34が設けられており、ソレノイドを用いたシャッタ駆動機構36により開閉が制御され、シャッタは上下方向Kに移動する。
制御部18はキャリブレーション駆動機構32およびシャッタ駆動機構36に接続されており、これらを駆動するための信号を出力して、キャリブレーション駆動機構32およびシャッタ駆動機構36の駆動を制御する。
シャッタ駆動機構36については、制御部18からの駆動信号により、キャリブレーション終了後に直ちにシャッタ34を駆動させるようにしている。シャッタ34は、分光器16の受光レンズに外光が入らないように、受光レンズ全面に移動され配置される。この状態においては、制御部18の光電変換で現われる電流(ダーク電流)は、ごく微小である。これは装置固有のノイズ等により生ずるものであり、この値を上記測定値から差し引くことによりさらに正確な測定値を得ることが可能となる。
本実施例による青果物の内部品質の測定の工程を説明する。ここでも、第1実施例と異なる部分についてのみ説明する。
ベースラインの測定が終わると、分光器16から制御部18に終了信号が出力される。この信号を受けて、制御部18はシャッタ駆動機構36のソレノイドに対して駆動信号を出力する。シャッタ駆動機構36は、この駆動信号によりシャッタ34を分光器16の受光レンズの全面に移動し、分光器16へ外光が入射しないようにする。この状態で、分光器16はダーク電流を測定する。ダーク電流は装置固有のノイズ等により生ずるものであり、ごく微小な値である。この値を、演算部20において、ベースラインまたは各被検物体8の測定値から差し引くことにより、それぞれについて、さらに正確な測定値を得ることが可能となる。
ここで、被検物体8の内部品質の評価で用いる、各被検物体8(総数nのうちのi番目)の透過率Tは、被検物体8内で一部吸収された出射光による周波数スペクトルの測定値Si、キャリブレーションによる電流値の平均値R、ダーク電流値の平均値Dにより次の式で表される。
Ti=(Si−D)/(R−D) ・・・(1)
すなわち、フィルタを介したランプ12からの出射光に対する被検物体8からの出射光の比をとって、これを被検物体8の透過率としている。ここで、分子及び分母のそれぞれにおいて、出射光による周波数スペクトルの測定値Siまたはキャリブレーションによる電流値の平均値Rからダーク電流値の平均値Dを減算している。これにより、分光器16固有のノイズを排除している。
なお、本実施例では、キャリブレーションの直後にダーク電流を測定することとしているが、ダーク電流の測定の直後にキャリブレーションを行うこととしても良い。
これ以外の構成・工程・効果は第1実施例と同一である。
本発明の第3実施例を図16〜図18に基づいて説明する。ここで、第1実施例と同一の構成については、説明を省略し、異なる部分について説明する。
図16に示すように、本実施例の装置1は、遮光バケット5、センサ4、測定部6等からなる。
ベルトコンベア2に載った遮光バケット5には、メロン等の被検物体8が搭載してあり、ベルトコンベア2は、その長手方向Aに被検物体8を移動する。ベルトコンベア2の移動方向Aの途中にはセンサ4および測定部6が設けられている。センサ4は、光学センサであり、ベルトコンベア2上に赤外光10を照射しその反射光を観測することにより、ベルトコンベア2上の被検物体8の有無、間隔、位置情報を得ることができる。測定部6は、ベルトコンベア2の移動方向において、センサ4の下流に位置しており、被検物体8に光を照射して、被検物体8からの出射光から被検物体8の内部品質を測定する。
測定部6は、図17に示すように、ランプ215、第1光ファイバ217、第2光ファイバ219、フィルタ部221、第1シャッタ223、第2シャッタ225、分光器227、光学センサ4、制御部229、演算部231等からなる。
ランプ215は、被検物体8のほぼ全体にその側面から光を投射可能なように被検物体8の左右に3〜5灯ずつ配置されている。ランプ215から被検物体8に投射される光は、例えば近赤外域の波長(650〜950nm)を有するものであり、この光が投射された被検物体8の内部で一部が吸収された後に、被検物体8から透過光が出射される。
ランプ215と被検物体8との間には、ランプ215の数と同数の第1光ファイバ217が設けられている。それぞれの光ファイバ217の受光部は、それぞれのランプ215に向けられており、ランプ215からの光を直接受光可能である。
第1光ファイバ217の光路途中には、第1シャッタ223とフィルタ部221が設けられている。フィルタ部221は、図3のフィルタ30と同様に、NDフィルタおよび拡散板からなる。第1シャッタ223は測定部6の被検物体8の有無に基づいてソレノイドにより開閉され、第1シャッタ223が開かれている状態では、第1光ファイバ217からの光がフィルタ部221に入射する。フィルタ部221の構成、効果は第1実施例のフィルタ30と同様であるので、説明を省略する。
遮光バケット5下部の開口部240には、第2シャッタ225を有する第2光ファイバ219が接続されている。第2シャッタ225は測定部6の被検物体8の有無に基づいてソレノイド(不図示)により開閉され、第2シャッタ225が開いている状態では、被検物体8を透過した光が遮光バケット5下部の開口部240を通って、第2光ファイバ219に入射する。
第1及び第2光ファイバ217、219は合流して第3の光ファイバ233となって分光器227に接続されており、分光器227は、第1光ファイバ217のフィルタ部221を通過したランプ215からの光または、第2光ファイバ219を介した被検物体8からの透過光を受光可能である。分光器227では、受光した光の吸収スペクトルまたはその光量を計測することができる。これにより、被検物体8の糖度等の内部品質を測定することが可能である。
上述したセンサ4は制御部229に接続しており、制御部229では光電変換により、光学センサ4に入射する光の光量を電流に変換して、その電流が所定値より大きいか否かにより、測定部6内の被検物体8の有無を判別することができ、これによりコンベア2上の被検物体8の間隔を検知することができる。なお、上記所定値は、被検物体8の種類、大きさ、測定速度等によって決定される値であって、測定開始前または測定中に装置の使用者が設定する。
さらに、制御部229は第1シャッタ223及び第2シャッタ225に接続されており、これらを駆動するための信号を出力する。被検物体8の間隔が所定値未満である場合は、第2シャッタ225は開放され、第1シャッタ223はフィルタ部221への光の入射を遮断するように配置される。この場合の分光器227は、遮光バケット5からの光を第2光ファイバ219を通して受光し、第1光ファイバ217からの光は受光しない。これに対して、被検物体8の間隔が所定値以上である場合は、第1シャッタ223は開放され、第2シャッタ225は第2光ファイバ219への光の入射を遮断するように配置される。この場合の分光器227は、第2光ファイバ219からの光は受光せず、ランプ215からの光をフィルタ部221を介して受光する。分光器227のキャリブレーションは、この状態でフィルタ部221からの光に基づいて行う。すなわち、フィルタ部221を通過した光を用いて、測定開始時のみならず測定中にも随時装置のキャリブレーションを行うことができるため、測定によるベースラインの変動に影響されずにより正確に青果物の内部品質を測定することが可能である。
演算部231は、分光器227に接続されており、被検物体8からの透過光による周波数スペクトルの電流値、キャリブレーションによる電流値に基づいて、ベースラインの変動や分光器227のノイズ等の影響を排除した被検物体8の内部品質が計測可能となる。 以上の構成としたことにより、ベルトコンベア2の長手方向に並べられた被検物体8を測定する場合、その被検物体8の間隔を検知することができ、被検物体8の間隔が所定値以上である箇所が測定部6に達するたびに装置のキャリブレーション及びダーク電流の測定を行うことができる。したがって、測定開始前のみではなく、測定開始後も随時キャリブレーションを行うことができ、キャリブレーションのために測定が中断することもない。よって、測定を中断することなく装置のキャリブレーションを行うことにより、青果物の内部品質を正確に測定することができる。
以下に本実施例による青果物の内部品質の測定の工程を説明する。
まず、測定を開始する前に装置のキャリブレーションおよびダーク電流の測定を行う。キャリブレーションは、第2シャッタ225を閉じた状態において、第1シャッタ223を開放して、第1光ファイバ217からフィルタ部221を介して分光器227に照射された光の光量を測定することにより行う。この光の光量は、分光器227で電流値に変換されて、これが被検物体8の測定のベースライン(または参照値)となる。一方、ダーク電流の測定は、第1及び第2の両方のシャッタ223、225を閉鎖して、分光器227に入る外光を一切遮断した状態で行う。ダーク電流は、分光器227に光が入らない状態における分光器227自体が有するものであって、この後の分光器227による測定値(光電変換した電流値)からダーク電流値を差し引くことにより、分光器227自体の影響を取り除いた電流値を算出することができる。
被検物体8の内部品質の測定は、ベルトコンベア2の長手方向に並べて置かれた被検物体8が、それぞれ、コンベア2の移動により測定部6に達したときに行われる。すなわち、遮光バケット5に搭載された被検物体8が測定部6に達すると、被検物体8はランプ215から直接、光が照射され、被検物体8内で一部吸収された出射光が遮光バケット5の下部に設けられた開口部240から第2光ファイバ219を通って分光器227に入射する。この光の周波数スペクトルにより被検物体8の内部品質を測定することができる。これは、被検物体8に含まれる成分により、光の光量が強い周波数が存在するため、周波数スペクトルの形状が異なることによる。
測定を継続していくと、ベースラインは変動する。これは、分光器227、測定部6またはその周辺の温度等の環境変化によるもので、正しい計測値を得るためにはベースラインの変動による影響を排除しなければならない。本実施例では、被検物体8間に所定の間隔が空いている箇所でベースラインを測定している。この値は、分光器227に接続された演算部231に保存される。
測定開始時のキャリブレーション及びダーク電流の測定が終了すると、第1シャッタ223は閉鎖され、第2シャッタ225が開放され、ランプ215からの光は遮光バケット5の開口部から第2光ファイバ219を通って、分光器227に入射する。この状態の測定部6に、ベルトに載って移動してきた被検物体8が到達すると、ランプ215から発せられる近赤外光は被検物体8に照射され、その光の一部は被検物体8に吸収されて被検物体8から出射し、第2光ファイバ219を通って分光器227に入射する。そして、分光器227においてこの被検物体8の内部品質が計測される。
このようにして、被検物体8が測定部6に到達するたびに順次その内部品質を計測する。この測定中に、光電センサ4により被検物体8の間隔が所定値以上であると検知すると、制御部229は、測定部6に被検物体8がないと判断して、第2シャッタ225を閉鎖するための信号を出力する。この信号を受けて第2シャッタ225のソレノイド(不図示)が駆動し、遮光バケット5から分光器227への光路は遮断される。また、制御部229は第1シャッタ223のソレノイド(不図示)に対して駆動信号を出力する。第1シャッタ223は、この駆動信号により、遮断していた第1光ファイバ217の光路を開放し、分光器227へフィルタ部221を介した光が入射するようにする。
このフィルタ部221による減衰光の光量を測定することにより、装置のベースラインを測定することができる。ベースラインは随時その変動を追従することができ、ベースラインの測定値は演算部231に保存される。
ここで、被検物体8の内部品質の評価では、以下に示す透過率を用いている。すなわち、各被検物体8(総数nのうちのi番目)の透過率Tは、被検物体8内で一部吸収された出射光による周波数スペクトルの測定値Si、キャリブレーションによる電流値の平均値R、ダーク電流値Dにより次の式で表される。
Ti=(Si−D)/(R−D) ・・・(1)
すなわち、フィルタ部221を介したランプ215からの出射光に対する被検物体8からの出射光の比をとって、これを被検物体8の透過率としている。ここで、分子及び分母のそれぞれにおいて、出射光による周波数スペクトルの測定値Siまたはキャリブレーションによる電流値の平均値Rからダーク電流値Dを減算している。これにより、分光器227固有のノイズを排除している。
以下に本実施例の変形を示す。
第1シャッタ223は第1光ファイバ217の光路途中または端部に設けても良い。
第2シャッタ225は第2光ファイバ219の光路途中または端部に設けても良く、また、ベルトコンベア2側の端部に設ける場合は、ベルトコンベア2に接するように設けることが好ましいが、接していなくても良い。
被検物体8の検知は、別途設けた光電センサ4への光の入射により行ったが、第2光ファイバ219への入射光の光量により判断しても良い。
本実施例では、ベルトコンベア2上の遮光バケット5に被検物体8を搭載させて、遮光バケット5下部からの出射光を観測していたが、コンベアのベルトを、被検物体8から出射する光をその下部から観測可能なメッシュベルトにしてもよい。
ランプ215から被検物体8への光の投射は、被検物体8のほぼ全体に光を投射可能であれば、側面からでなく上面等からでもよい。
光電センサ4から発する光は、赤外光以外の波長の光であっても良い。
ランプ215から発する光は、近赤外光以外の波長の光であっても良い。
ランプ215は、光ファイバでもよく、その数も3灯に限らず1灯でも2灯でもそれ以上でも良い。
次に、第4実施例について説明する。ここで、第3実施例と同一の構成については説明を省略し、異なる部分についてのみ説明する。
本実施例においては、キャリブレーションを任意のときに行うことができることとしている。すなわち、測定部6内に被検物体8があるかどうかに関わらず、本装置の使用者が所望するとき、または、必要に応じてキャリブレーションを行うことができる。
本実施例による青果物の内部品質の測定の工程を説明する。ここでも、第3実施例と異なる部分についてのみ説明する。
本実施例においては、青果物の内部品質の測定開始後、本装置の使用者が機械的又は電気的な操作によりキャリブレーション開始の指示を出す、または、演算部231または制御部229において測定のベースラインが一定の範囲を超えたと判断したときに自動的に、測定部6内の被検物体8の有無に関らず、第2シャッタ225を閉鎖し、第1シャッタ223を開放してキャリブレーションを行うこととしている。
これにより、キャリブレーションを任意の時間に行うことができるため、ベースラインを一定にして、青果物の内部品質をより正確に測定することが可能となる。
これ以外の構成・工程・効果は第3実施例と同一である。
次に、第5実施例について説明する。ここで、第3実施例と同一の構成については説明を省略し、異なる部分についてのみ説明する。
本実施例においては、青果物の内部品質の測定開始後のキャリブレーションに引き続いてダーク電流の測定を行うこととしている。
本実施例による青果物の内部品質の測定の工程を説明する。ここでも、第3実施例と異なる部分についてのみ説明する。
ベースラインの測定が終わると、第2シャッタ225を閉じたままの状態で、第1シャッタ223を閉じる。このシャッタの開閉は制御部229からの信号により制御される。この状態で、分光器227はダーク電流を測定する。ダーク電流は装置固有のノイズ等により生ずるものであり、ごく微小な値である。この値を、演算部231において、ベースラインまたは各被検物体8の測定値から差し引くことにより、それぞれについて、さらに正確な測定値を得ることが可能となる。
ここで、被検物体8の内部品質の評価で用いる、各被検物体8(総数nのうちのi番目)の透過率Tは、被検物体8内で一部吸収された出射光による周波数スペクトルの測定値Si、キャリブレーションによる電流値の平均値R、ダーク電流値の平均値Dにより次の式で表される。
Ti=(Si−D)/(R−D) ・・・(1)
すなわち、フィルタを介したランプ215からの出射光に対する被検物体8からの出射光の比をとって、これを被検物体8の透過率としている。ここで、分子及び分母のそれぞれにおいて、出射光による周波数スペクトルの測定値Siまたはキャリブレーションによる電流値の平均値Rからダーク電流値の平均値Dを減算している。これにより、分光器227固有のノイズを排除している。
なお、本実施例では、キャリブレーションの直後にダーク電流を測定することとしているが、ダーク電流の測定の直後にキャリブレーションを行うこととしても良い。
これ以外の構成・工程・効果は第3実施例と同一である。
以下図18〜図27を参照して本発明のさらなる実施例を説明する。ここで、第1実施例と同一の構成については説明を省略し、異なる部分について説明する。
図18および図19は本発明の第6の実施例の青果物内部品質評価装置を図式的に示す図であり、図18はその上面図、図19は図18の19−19矢視図である。
本実施例の装置はベルトコンベア2を有し、その上に複数の被検体青果物8がランダムに載置される。ベルトコンベア2は不図示の駆動軸により図の矢印方向Pに駆動され、それにつれてその上の青果物8も所定の搬送路に沿って移動する。またベルトコンベア2には図2にはエンコーダ(図18には不図示)が取り付けてあり、コンベアの移動量を0.1mm単位でモニタしている。
ベルトコンベア2による搬送路中の所定の位置に、ベルトコンベア2を挟んで両側に、被検体青果物8に光を投光するハロゲンランプ光源12が設置されている。光源12は直径2cm程度のスポット光を青果物に照射するように構成されている。
搬送路中の上記光源12と同じ位置において、図19に示すようにベルトコンベア2の真上に、被検体青果物8からの光を受光する受光センサ303が設けられている。受光センサにより受光された光は複数の波長帯チャンネルに分光され、各チャンネル毎の吸光度を調べる周知の方法による分光分析を行い、被検体青果物8の糖度・酸度・熟度その他様々な内部品質を測定・評価する。この方法自体は公知であるので説明は省略する。
なお、光源12と受光センサ303およびその周辺のコンベア2の一部は、一体的に不図示のボックスで囲ってあり、外光から遮蔽されている。
ベルトコンベア2の上流位置には投光素子4a・受光素子4bのペアよりなる位置センサ4が設けられている。被検体青果物8が投光素子・受光素子間を通過する際に光を遮ることによりおこる受光素子の出力信号の変化により、ベルトコンベア上での青果物8の位置を検知することができる。ここで検知した位置情報と、ベルトコンベア2に設けたエンコーダにより得られる移動量情報とに基づいて、被検体青果物8が光源12および受光センサ303による計測位置を通過した瞬間に計測を行うように計測タイミングを制御する。
またエンコーダで得られる移動量情報と、位置センサ4において光が遮られている時間とから被検体青果物8の横径を知ることができる。即ち位置センサ4a、4bは横径センサとして用いることもできる。
以上において、位置センサ、ベルトコンベアのエンコーダ、および受光センサはすべて装置CPUに接続されており、上記の計測タイミングの制御および横径の算出等すべての装置の制御はCPUにより行われる。
続いて本発明の第7の実施例を説明する。この実施例は光源12から受光センサ303に直接入射する光、被検体青果物の表面で反射した光、更に該反射光が装置の何らかの要素に反射した光等の迷光を遮光するための遮光プレートを設けたものである。装置全体の構成は図18に示した第6実施例と同様であるので説明を省略し、遮光プレートの部分のみ説明する。
図20は第7実施例の装置の計測位置付近の構成を示す図であり、(a)は第6実施例の図19に対応する側面図、(b)は当該部分の上面図、(c)は(a)と90度をなす方向からの側面図である。
図20(a)および(b)に示すように、本実施例では青果物を挟むように2つの遮光プレート310を設けて、青果物8の表面で反射した光、該反射光が装置要素で更に反射された光、あるいは光源12から直接来る光等の迷光が受光センサ303に入射しないように遮光している。図20の(c)に最もよく示されているように、遮光プレートは光源12からの光が青果物8を照射する照射スポットQよりも上で青果物8の高さよりも低い位置にほぼ水平に設けられている。
2つの遮光プレート310の間隔は、1)被検体としての青果物の横径の予想しうる最大値よりも大きい固定寸法とする、または、2)測定対象の種類毎に(即ち例えばリンゴ、モモと測定対象を変える度に)その種類の青果物の横径の予想最大値を考慮して間隔を変えられるようにする、または、3)個々の被検物の横径に合わせて自動可変とする、という構成があり得る。
3)の場合の装置制御系のブロック図を図21に示す。CPU320は位置・横径センサ4の出力に基づいて被検体の横径を算出し、算出した横径に応じた遮光プレート間隔となるように遮光プレート駆動装置306に指令を送る。それに応じて遮光プレート駆動装置306がモータ動力により遮光プレート310を動かして遮光プレート間隔を設定する。好適には、遮光の有効性を高めるため、遮光プレートと被検体青果物との隙間が微小となるように間隔を設定する。
次に本発明の第8の実施例を説明する。第8実施例の装置は第7実施例と同様に迷光を遮光する遮光プレートを備えるものであるが、第7実施例の装置とは遮光プレートの設置位置が異なっている。この実施例も装置全体の構成は第6実施例と同様であるので、遮光プレートの部分のみを説明する。
図22は第8実施例の装置の計測位置付近の構成を示す図であり、(a)は第6実施例の図19に対応する側面図、(b)は当該部分の上面図である。
図22の(a)および(b)に示すように、本実施例では2つの遮光プレート311を被検体青果物8の上方に設けて、青果物8の表面で反射した光、あるいは光源12から直接来る光等の迷光が受光センサ303に入射しないように遮光している。
2つの遮光プレート311の高さは、1)被検体としての青果物の高さの予想しうる最大値よりも大きい固定寸法とする、または、2)測定対象の種類毎に(即ち例えばリンゴ、モモと測定対象を変える度に)その種類の青果物の高さの予想最大値を考慮して高さを変えられるようにする、または、3)個々の被検物の高さに合わせて自動可変とする、という構成があり得る。
3)の場合の装置制御系のブロック図を図23に示す。CPU320は高さセンサ307の出力に基づいて被検体の高さを算出し、算出した高さに応じた遮光プレート高さを設定するための指令を遮光プレート駆動装置306に送る。それに応じて遮光プレート駆動装置306が遮光プレート311を動かすモータを駆動して遮光プレート311の高さが算出した被検体の高さよりわずかに高くなるように設定する。
図24に高さセンサの構成を示す。該高さセンサはベルトコンベア2による被検体搬送路の上流よりに配置される。高さセンサはベルトコンベア2を挟んで対向して配置された投光器307aと受光器307bとからなる。高さセンサ307の投光器307aは縦方向に等間隔に配列された複数の投光素子307a1を有し、受光器307bは投光器307aの各投光素子307a1と等しい高さにそれぞれ配列され、対応する投光素子307a1からの光ビームを受光する受光素子307b1を有している。被検体青果物8が投光器307a・受光器307b間を通過する際に、該青果物よりも低い位置にある各投光素子307a1から受光素子307b1に向かうビームを遮る。即ちどの高さのビームまでが遮られたかを検出することにより、被検体青果物8の高さを離散的に検出することができる。
続いて本発明の第9実施例を説明する。第9実施例の装置は遮光プレートの構成が上記第7、第8実施例と異なっている。
図25は第9実施例の装置の遮光プレートの構成を示す側面図である。それぞれの遮光プレート312は軸Oのまわりに枢動可能に支持されている。本実施例の装置の制御系の構成は図23に示した第8実施例と同様である。本実施例の装置では位置・横径センサ304によって検知される被検体青果物の横径または高さセンサ307により検知される被検体青果物の高さのいずれかまたは両方の情報に基づいて、遮光プレート312の軸Oまわりの角度位置を調節し、遮光プレートと青果物との間の隙間がわずかになるように設定する。図25はある実線で描いた大きさの被検体8に対する遮光プレート位置と、破線で描いたそれより一回り小さい被検体8′対する遮光プレート位置とを示している。なお、この実施例の制御系は、図23に示し上に説明した第8実施例と同様に構成できる。
また第9実施例の変形例として、遮光プレートの位置を自動調整とせず、コンベアにより移動する青果物自体により遮光プレートを押し上げる構成とすることもできる。そのような例を図26に示す。この例は、それぞれの遮光プレート312の上流側の対向する隅部に上向きのカーリング(湾曲)C0を付け、コンベアによる被検体の移動につれて遮光プレート312が被検体自身により押し上げられるようにしている。この変形例の場合、被検体のサイズを検出する機構もそれに合わせて遮光プレートの位置を調整する機構も不要となるので、構成が簡略化できる。
続いて本発明の第10実施例を説明する。第10実施例の装置はベルトコンベア上に固定したトレイを用いて迷光を遮光することにより特徴づけられる。第10実施例の装置全体の構成は第6実施例と同様であるので説明を省略し、トレイに関する部分のみを説明する。
図27は第10実施例の装置におけるトレイの概略を示す図である。図27(a)はその側面図であり、トレイ自体は断面で示している。また図27(b)は図27(a)に対して90度をなす方向からの側面図である。図に示されるように、本実施例の装置では、ベルトコンベア2上にトレイ314が置かれており、被検体青果物8は該トレイ314上に置かれている。該トレイ314のコンベアベルトを横切る方向に対向するそれぞれの側面には穴314aが開けられている。図27(a)からわかるように、光源12からの光は穴314aを通して被検体青果物8に照射される。青果物表面で反射された光はトレイ314で効果的に遮光されるので、受光素子303には殆ど入射しない。なおトレイ314はベルトコンベア上に複数個置かれる。
以上いくつかの実施例を説明したが、本発明はこれら実施例の細部に限定されるものではない。例えば実施例おいてはベルトコンベアを用いているが、その他の様々な搬送装置を用いることができる。
また、第6〜第10実施例では、搬送路の両側に配置された2つの光源を用いているが、これは1つでもよいし3つ以上の光源を用いてもよい。また第7〜第9実施例において、光源をベルトコンベアの片側のみに設けた場合には、それと反対側の遮光プレートは省略することも可能である。
また第6〜第10実施例では光源からの光は水平方向から投光しているが、これを斜め上方あるいは斜め下方から傾けて照射してもよい。また実施例では上方から見てベルトコンベアによる搬送方向に対して直角をなす方向から投光しているが、これも傾けて照射することも可能である。
更に実施例の装置では光源としてハロゲンランプを用いているが、これに限らず測定に用いる波長領域の光を発するその他の光源を用いることも可能である。
本発明の装置の測定対象となる青果物はその種類、大きさに限定はなく、装置のサイズや光源の数・光量を適宜アレンジすることにより、様々な青果物に適用可能である。
また、本発明の装置により計測される内部品質も糖度、酸度を代表例として、その他分光分析によって計測しうるあらゆる青果物の内部品質測定が含まれる。
つづいて、本発明の第11実施例について説明する。ここで、第1実施例と同一の構成については、説明を省略し、異なる部分を中心に説明する。
図28は本発明の実施例としての人工青果物参照体410を示す図であり、(A)は斜視図、(B)は断面図である。この人工青果物体は直径65mm高さ80mmの円筒状のガラス容器401とその中に収容された光透過体402からなる。容器上面もガラス製の蓋404で覆って密閉する。光透過体は1%クエン酸水溶液に光散乱体として径約0.3μmの酸化セリウムを混合して均一に拡散させ、それをポリアクリルアミドゲルによってゲル化したものである。混合する酸化セリウムの量は被検体となる青果物の種類に合わせて適宜設定する。
この実施例の人工青果物体410は光透過体402の内部に該光透過体の温度を計測するためのサーミスタ等を用いた測温体(温度測定手段)403を備えている。
次にこの人工青果物体410を用いて青果物の内部品質測定装置の測定値を補正する方法について説明する。図29は青果物測定装置の測定位置付近の構成を示す図である。測定装置はベルトコンベア422を有しており、このベルトコンベア422上におかれた被検体青果物(例えばミカン)が順次測定位置に送られてくる。測定位置において、光源411、絞り412、レンズ系413からなる投光装置420により被検体に光が投光される。被検体を通過した光は受光センサ414に入射する。受光センサに入射した光は、複数の波長帯チャンネルに分光され、各チャンネル毎の吸光度を調べる周知の方法による分光分析を行い、被検体青果物Sの内部品質、例えば酸度を算出する。この方法自体は公知であるので説明は省略する。
装置は人工青果物体410を備えており、該人工青果物体410は不図示の機構により、測定位置において昇降され、投光系と受光センサとの間におかれた校正位置とそこから退避した通常位置との間を移動できるようになっている。
図31にこの実施例の人工青果物体の透過光スペクトルを計測した結果を示す。同図には、一緒にミカン、ナシ、リンゴのそれぞれ実際の果実の透過光スペクトルも描かれているが、特に波長810nm以上の近赤外域において、人工青果物体410のスペクトル特性が実果実のスペクトル特性によく追随していることがわかる。
以上に説明した青果物の内部品質測定の補正方法および装置では、単一の人工青果物参照体を用いて得た補正値により、青果物の測定値を補正しているが、以下では複数の人工青果物参照体を用いて補正を行う方法と装置を説明する。
複数の人工青果物を用いて校正を行う装置の例を図30に示す。図30に示した装置は図29の装置と同様にハロゲンランプ光源411、絞り412、レンズ系413からなる投光系420と受光センサ414とを有している。この装置は更に4つの穴を開けたレボルバ430を有している。レボルバの4つの穴のうち3つにはそれぞれ人工青果物体410a、410b、410cがはめ込まれている。残りのひとつの穴には何も取り付けられていない。3つの人工青果物体はそれぞれ濃度の異なる3種類の溶液に基づいて作成されている。即ちそれぞれ濃度1%、2%、3%のクエン酸溶液である。クエン酸濃度以外は3つの人工青果物体はすべて互いに同等に作られている。レボルバはステッピングモータ415により駆動されて、補正動作時にはそれぞれの人工青果物体を順次測定位置に設定し、それぞれの透過光量の測定を行う。なお補正動作時以外の通常の青果物測定時には素通しの穴431を通して投光系からの光を被検体青果物Sに投射させるようにする。
上に述べた図29に示す実施例の装置では単一の人工青果物体により補正を行う。従って、すべての被検体青果物の測定においてその酸濃度に関わらず、一定の補正値を与えている。それに対して本実施例の装置では3種の異なるクエン酸濃度の参照体に対して測定を行う。これは、温度等の環境変化に伴う酸度測定値の変動が、被検体の酸濃度に応じて異なる可能性があるので、被検体の濃度を考慮した、より精度の高い補正を行うためである。
この実施例では1%、2%、3%のそれぞれのクエン酸濃度の人工青果物参照体を用いてそれぞれ補正値を求め、これら複数の補正値を用いて、被検体の酸濃度に応じた補正を行うことができるので、補正精度がより向上する。具体的にはそれぞれの補正値を近似的にリニアに結ぶ濃度−補正値直線を求め、該直線に基づいて被検体の濃度に応じた補正を行えばよい。
なお、この図30に示す装置におけるリボルバ式に配列された人工青果物体構成は、本願発明のように光散乱体を用いることによって、光透過率を調整し、小さな(即ち光透過方向の長さの小さい)人工青果物体構成がもたらされたことによって初めて可能になったものである。
以上に実施例に基づいて本発明を説明したが、本発明はその細部に限定されるものではない。
例えば上記実施例ではいずれも人工青果物体がクエン酸の水溶液を主体としているが、クエン酸に限らずその他の酸・糖などあるいはそれ以外の水溶液を用いてもよい。
また人工青果物体において、透過光を減衰させるために水溶液に光分散体を混入している。光分散体を加える代わりに容器の方の透過率を下げることにより透過率調整することも考えられる。
また人工青果物体の容器として上記例ではガラスを用いているが、その他樹脂などで光透過性を有する材料でもよい。
以上述べた以外の構成、作用、効果は第1実施例と同様である。
次に、本実施例の第12実施例について説明する。ここで、第1実施例と同一の構成については説明を省略し、異なる部分を中心に説明する。
図32は、本実施例の人工青果物参照体(人工青果物体)540を示す図であり、図32Aは斜視図、32Bは断面図である。本実施例においては、第1実施例の人工青果物体40に代えて、人工青果物体540を用いている。この人工青果物参照体540は、高さ80mm、底面が一辺65mmの正方形の直方体であってその側面542のうち1面にガラス544を設けてある樹脂容器546と、その中に収容された光透過体548とからなる。なお、容器上面は樹脂容器546と同じ材質の樹脂製の蓋550で覆って密閉する。樹脂容器546の側面542には、その側面542と平行に耐熱性のガラス544を設けている。
本実施例においては、図32Bに示すように、容器546の内面500は鉛直方向において傾斜している。これにより、側面542の間隔は容器546の上部から底面に向けて狭くなり、側面542の厚さは、容器546の上部から底面に向けて厚くなっている。Q方向から投光してR方向に出射させる場合においては、樹脂容器546の上部に投光すると側面542の薄い部分および光透過体548の長い部分を通って出射する一方、樹脂容器546の下部に投光すると側面542の厚い部分および光透過体548の短い部分を通って出射する。すなわち、樹脂容器546の上部に投光した光は、下部に投光した光よりも、側面542の影響を受けにくいため、より高い透過率をもって出射する。
この人工青果物体540を用いて青果物の内部品質測定装置の測定値を補正する方法について説明する。本実施例においては、人工青果物体540は、図5の校正位置74において樹脂容器546の側面542のいずれかの部分に投光可能な範囲内で、上下に微小に昇降可能としてある。
本実施例においては、人工青果物体540を構成する樹脂容器546は光を透過可能であり、その厚さによって透過量が異なる。このように構成された人工青果物体540においては、容器側面542にほぼ垂直に投光して対向する容器側面542から出射される光の量は、側面542の厚さにより異なったものとなる。すなわち、側面542のうち、厚さの異なる2つの部分に同じ光量の光を投光すると、厚い側面部分を透過する光の量は、薄い側面部分を透過する光の量より少なく、厚い側面部分の方が光の透過率が低い。本実施例においては、この性質を利用して、被検体の種類やロットの変更または環境の変化等に応じて、人工青果物体540を昇降させることにより、側面542のうちの投光される部分を、異なる透過率を有する部分に変えることができる。
以上述べたように、本発明によると、投光系および受光系の変更なしに、さらには、人工青果物体540を回転させることなしに、被検体の変更に応じた人工青果物体540を選択することが可能となる。
本実施例は例示であって本発明はこれに限定されない。
人工青果物参照体540の内面500の形状は、容器546の鉛直方向において側面542の厚さが変化していればよく、例えば四角錘や円錐状であってもよい。また、傾斜していれば、容器546の鉛直方向の軸に対して左右対象でなくてもよい。さらに、傾斜は蓋550側から容器546の底面側へ側面542の厚さが減少するようになっていてもよい。
以上述べた以外の構成・作用・効果は第1実施例と同一である。
つづいて、本実施例の第13実施例について説明する。ここで、第1実施例または第12実施例と同一の構成については説明を省略し、異なる部分を中心に説明する。
図33は、本実施例としての人工青果物参照体(人工青果物体)640の断面図である。本実施例においては、第1実施例の人工青果物体40または第12実施例の人工青果物体540に代えて人工青果物体640を用いており、図33に示すように、容器646の内面600は鉛直方向において階段状に形成されている。これにより、側面642の間隔は容器646の上部から底面に向けて段階的に狭くなり、側面642の厚さは、容器646の上部から底面に向けて段階的に厚くなっている。T方向から投光してU方向に出射させる場合においては、樹脂容器646の上部に投光すると側面642の薄い部分および光透過体648の長い部分を通って出射する一方、樹脂容器646の下部に投光すると側面642の厚い部分および光透過体648の短い部分を通って出射する。すなわち、樹脂容器646の上部に投光した光は、下部に投光した光よりも、側面642の影響を受けにくいため、より高い透過率をもって出射する。
以上述べた以外の構成・作用・効果は第1実施例または第12実施例と同一である。
次に、本発明の第14実施例について説明する。ここで、第1実施例と同一の構成については説明を省略し、異なる部分を中心に説明する。
本実施例においては、第1実施例のしぼり66に代えて遮光板712を用いている。図34は、投光光学系702の構成を示した斜視図である。
本実施例においては、遮光板712は複数例えば二つの円形の小孔720を有する。これらの小孔720は異なる直径を有し、各小孔720に遮光板712の背面に配置したランプ710から同一の投光量の光が投光された場合、各小孔720からはその開口面積に比例した光量の光が遮光板712正面から出射される。遮光板712は、モータ730により鉛直方向Vに移動可能であり、小孔720はこの移動方向Vに沿って複数設けられている。したがって、モータ730により遮光板712を鉛直方向Vに移動することにより、ランプ710とレンズ714の光軸上に所望の小孔720を配置することができる。
小孔720の選択は、被検体である青果物の種類に基づいて行う。すなわち、光を透過しやすい青果物の内部品質を測定する場合には、直径の小さい小孔を使用して被検体への投光量を小さくする。一方、光を透過し難い青果物の場合には、直径の大きい小孔を使用して、被検体への投光量を大きくする。このように、被検体の種類により小孔720を選択して、被検体に照射する光量を変更することにより、被検体の種類によらずに被検物体から出射される光量を一定値以上とすることができ、これにより、被検物体の種類によらずにより正確に青果物の内部品質を測定することができる。
以下に本実施例の測定例を示す。
第1の例として、光を透過しやすいミカンの内部品質を測定する。遮光板712の小孔は、直径の小さい方を選択する。この場合は、被検体への投光量は小さいが、被検体から出射される光量は十分大きいため、この吸収スペクトルにより被検体の内部品質を計測可能である。
次に、第2の例として、光を透過し難いリンゴの内部品質を測定する。遮光板712の小孔720は、直径の大きい方を選択する。この場合は、被検体への投光量は大きいため、被検体から出射される光量は十分大きく、この吸収スペクトルにより被検体の内部品質を計測可能である。
これ以外の測定条件は被検体がミカンである場合と同一であり、被検体からの出射光の吸収スペクトルにより被検体の内部品質を測定することができる。
以下に本実施例の変形例を示す。
遮光板712に設ける小孔720の個数は複数であればいくつであっても良い。
本実施例においては、遮光板712は一方向Vに昇降することとし、その昇降方向Vに沿って小孔720が設けられていたが、遮光板712の移動方向を鉛直方向Vのみに限定せず、例えば、鉛直方向Vおよび遮光板712を含む面内で鉛直方向Vに垂直な方向の2方向で移動が可能であるとしてもよい。この場合は、小孔720は遮光板712内の任意の位置に設けることができ、遮光板712を前記の2方向に移動することにより、所望の小孔720をランプ710の光軸18上に配置することができる。
小孔の形状は円形でなくても良い。
被検体に投光する光の光量の制御は、本実施例のように遮光板に設けた小孔により行うのではなく、フィルタによって行っても良い。
以上述べた以外の構成、作用、効果については第1実施例と同様である。
第15実施例を図35を用いて以下に説明する。図35は、第15実施例の投光光学系702の構成を示す斜視図である。
本実施例においては、投光光学系702の光軸718に垂直な面内に円形の遮光板740が設けられている。遮光板740は、その中心から遮光板740に垂直な方向に設けられた軸741に接続されたモータ742により、軸741を中心として回転する。遮光板740には、複数例えば二つの直径の異なる円形の小孔744が遮光板740の中心から等距離の位置に設けられている。この構成により、被検体の種類に応じて、小孔744を選択することができる。
光を透過しやすい青果物の内部品質を測定する場合は、遮光板740の小孔744は、直径の小さい方を選択する。この場合は、被検体への投光量は小さいが、被検体から出射される光量は十分大きいため、この吸収スペクトルにより被検体の内部品質を計測可能である。これに対して、光を透過し難い青果物を測定する場合は、遮光板712の小孔は、直径の大きい方を選択する。この場合は、被検体への投光量は大きいため、被検体から出射される光量は十分大きく、この吸収スペクトルにより被検体を計測可能である。
これ以外の構成・作用については、第1実施例と同様である。
つづいて、第16実施例について説明する。
第16実施例においては、青果物は1または複数個あり、コンベア上を搬送される。コンベアの途中には、コンベアを挟んで第14の実施例と同様の投光光学系、分光器を有する測定部が備えてある。さらに、本実施例においては、コンベアの途中にその搬送方向であって、測定部よりも上流側又は測定部内に光電センサが設けてあり、これによりコンベア上の各青果物の大きさを測定することが可能である。
本実施例の構成では、光電センサにより青果物の大きさを検知できるため、この検知結果にしたがって投光光学系及び分光器を昇降させてその高さを変えることにより、自動的に被検体の大きさに関わらずにその赤道部にランプからの光を投光することが可能である。
このため、連続的に搬送される各被検体の内部品質を同じ条件で高速に測定することが可能である。
これ以外の構成・作用については、第1実施例と同様である。
次に、本実施例の第17実施例について図36を参照して説明する。ここで、第1実施例と同一の構成については説明を省略し、異なる部分を中心に説明する。
図36は、本発明の実施例としての人工青果物参照体(人工青果物体)760を示す断面図である。この人工青果物参照体760は、直径65mm、高さ80mmの円筒状の塩化ビニル製容器751、その中に収容された光透過体752、塩化ビニル製容器の側面に貼りつけられた光散乱層たる粘着テープ770とからなる。なお、容器上面は容器751と同じ材質の塩化ビニル製の蓋754で覆って密閉する。
本実施例においては、粘着テープ770は樹脂性のテープであり、人工青果物体760に向けて照射された光は粘着テープ770により散乱される。このように構成した人工青果物体760のスペクトル特性は、実際の果実のスペクトル特性によく追随している。
また、容器751の側面には、粘着テープ770の周囲を囲むように容器の側面に平行に耐熱ガラス780が設けられている。耐熱ガラス780は、2枚の耐熱ガラス層を約10mmの間隙782をあけて容器側面に平行に設けており、この隙間は1%クエン酸水溶液で満たされている。このように構成することにより、耐熱ガラスのみを用いるよりさらに耐熱性が向上する。
容器751に収容された光透過体752としては、酸の水溶液として1%クエン酸水溶液を用いている。さらに、本実施例の人工青果物体760は光透過体752の内部に光透過体の温度を計測するためのサーミスタ等を用いた測温体(温度測定手段)753を備えている。
本実施例は例示であって以下のような変形も可能である。
容器751については、その材質はガラス、ポリエチレン、ポリフッ化エチレンであっても良い。また、容器751の形状は、直方体など任意の形状でよい。
粘着テープは、セルロースを含むもの、例えば紙製のテープでもよく、粘着性のないものでもよい。また、樹脂以外の高分子物質からなるものでもよい。粘着テープに代えて、塗装、スプレー、浸漬等により容器751の表面に光散乱層を設けても良い。粘着テープは容器751への照射光の光路部分のみに貼ってもよい。
耐熱ガラス780は、1層のみで構成して容器側面との間を水溶液で満たしても良い。耐熱ガラス780は3層以上で構成しても良い。間隙782は1層の耐熱ガラス内に形成してもよい。耐熱ガラスは、容器751への照射光の光路部分のみに設けてもよい。耐熱ガラス780の代わりに光を透過する耐熱性物質でもよい。
間隙782には、1%クエン酸水溶液以外の酸の水溶液を用いてもよく、糖の水溶液や水でもよい。また、これらの水溶液を流動させるようにすると、耐熱性が向上する。また、間隙782内の水溶液に光散乱体を入れても良く、この場合は粘着テープ770はなくても良い。
以上述べた以外の構成・作用・効果は第1実施例と同様である。
本発明にかかる第1実施例の全体構成を示す概略図である。 本発明にかかる第1実施例の測定部の構成を示す概略図である。 本発明にかかる第1実施例のフィルタ部の構成を示す拡大図である。 本発明の第1実施例としての人工青果物体を示す図であり、(a)は斜視図、(b)は断面図、(c)は上面図である。 本発明の第1実施例の青果物内部品質測定装置の測定位置付近の構成を示す図である。 第1実施例の人工青果物体と実際の果実との酸度測定値の時間変化を示す図である。 第1実施例の人工青果物体と実際の蜜柑との環境変動に対する酸濃度測定値の変動の同期性を示す図である。 本発明の第1実施例の概略構成図である。 本発明の第1実施例の投光光学系の概略を示す斜視図である。 本発明の第1実施例としての蜜柑のとうど酸度測定装置の概略を示す上面図である。 図10の測定装置の側面図である。 実施例の測定装置の制御系のブロック図である。 実施例の測定装置の光電センサの出力信号波形の一例を示す図である。 実施例の測定装置のCPUの動作を示すフローチャートである。 本発明にかかる第2実施例の全体構成を示す概略図である。 本発明にかかる第3実施例の全体構成を示す概略図である。 本発明にかかる第3実施例の測定部の構成を示す概略図である。 本発明の第6実施例の青果物内部品質測定装置の上面図である。 第18図の19−19矢視図である。 本発明の第7実施例の青果物内部品質測定装置の計測位置周辺の構成を示す図であり、(a)は側面図、(b)は上面図、(c)は(a)と90度を成す方向からの側面図である。 第7実施例の装置の制御系の一例を示すブロック図である。 第8実施例の青果物内部品質測定装置の計測位置周辺の構成を示す図であり、(a)は側面図、(b)は上面図である。 第8実施例の装置の制御系の一例を示すブロック図である。 第8実施例の装置に用いうる高さセンサの一例を示す図である。 本発明の第9実施例の青果物内部品質測定装置の計測位置周辺の構成を示す側面図である。 第9実施例の装置の変形例による遮光プレートの構成を示す斜視図である。 本発明の第10実施例の青果物内部品質測定装置のトレイの概略を示す図であり、(a)は一部を断面で示す側面図、(b)は(a)と90度をなす方向からの側面図である。 本発明の第11実施例としての人工青果物参照体を示す図であり、(a)は斜視図、(b)は断面図である。 本発明の第11実施例の青果物内部品質測定装置の測定位置付近の構成を示す斜視図である。 複数の人工青果物体を用いた青果物内部品質測定装置の測定位置付近の構成を示す斜視図である。 第11実施例の人工青果物体の透過光スペクトルを実際の青果物の透過光スペクトルと対比して示す図である。 本発明の第12実施例としての人工青果物体を示す図であり、(a)は斜視図、(b)は断面図である。 本発明の第13実施例としての人工青果物体を示す断面図である。 本発明の第14実施例の投光光学系の概略を示す斜視図である。 本発明の第15実施例の投光光学系の概略を示す斜視図である。 本発明にかかる第17実施例の人工青果物体を示す断面図である。 従来例の構成を示す概略図である。 従来例の構成を示す概略図である。 さらに他の従来例の構成を示す概略図である。
符号の説明
2 ベルトコンベア
4 センサ
6 測定部
8 被検物体
12 ランプ
14 フィルタ部
16 分光器
18 制御部
20 演算部
40 人工青果物体

Claims (1)

  1. 対象物の内部品質測定装置であって、
    対象物を連続して搬送する搬送手段と、
    前記搬送手段上に載置された該対象物の間隔を検知する検知手段と、
    該対象物に光を投光する投光手段と、
    該対象物を透過した光を観測する受光手段と、
    前記受光手段に入射する光を遮蔽する遮蔽手段と、
    前記投光手段から投光される光の光量を調整する光量調整手段と、
    前記検知手段による検知結果に基づいて、前記受光手段に入射する光量を制御する制御手段とを有し、
    前記検知手段により、前記搬送手段上の該対象物の間隔が所定値未満であると判断している間は、前記制御手段は、前記投光手段から前記光量調整手段を介さずに該対象物に投光させ、該対象物を透過した光を前記受光手段に観察させ、
    前記検知手段により、前記搬送手段上の該対象物の間隔が所定値以上であると判断した場合は、前記制御手段は、前記光量調整手段により前記受光手段に入射する光量を調整し、該調整された光量を前記受光手段に観測させ、
    さらに
    前記受光手段による観測結果を、前記制御手段により入射光量を制御したときの前記受光手段による観測結果と、前記遮蔽手段により入射光を遮蔽したときの前記受光手段による観測結果に基づいて補正する演算手段と
    を有することを特徴とする対象物の内部品質測定装置。
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