JP2007231904A - オイル貯留装置 - Google Patents

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Kunihiko Hayashi
邦彦 林
Hideo Kobayashi
日出夫 小林
Katsuhiko Arisawa
克彦 蟻沢
Yoshio Yamashita
芳雄 山下
Kenichi Yamada
賢一 山田
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Abstract

【課題】オイル交換が迅速かつ適切に行われ得る2槽式オイルパン構造のオイル貯留装置を提供する。
【解決手段】シリンダブロック120の下端部には、オイル貯留装置130が接続されている。オイル貯留装置130の内側には、オイルパンセパレーター161が収容されている。オイルパンセパレーター161は、オイル貯留装置130の内側の空間を、メイン貯留室131とリザーバー室132とに区分するように構成・配置されている。オイルパンセパレーター底板161aにはドレイン孔161fが形成されている。このドレイン孔161fを塞ぐように、片持ち梁状の弾性開閉弁174が配置されている。この弾性開閉弁174は、オイルレベルゲージガイド筒162fにオイル交換装置のノズルが挿入された際に、当該ノズルの先端で押圧されることでドレイン孔161fを開放し得るように構成されている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、エンジン本体や自動変速機構等の被潤滑機構の潤滑のためのオイルを貯留し得るように構成された、オイル貯留装置に関する。
一般に、前記被潤滑機構は、前記オイルを、前記オイル貯留装置から吸い出して、当該被潤滑機構内に配置された各被潤滑部材(例えば、ギヤ、カムシャフト、ピストン等)に供給し得るように構成されている。また、前記オイル貯留装置は、前記被潤滑機構内にて潤滑に供された前記オイルを、重力の作用で回収し得るように、前記被潤滑機構と接続されている。
前記被潤滑機構における暖機運転の進行を促進し得るような前記オイル貯留装置の構造として、2槽式オイルパンと称される構造が広く知られている。この2槽式オイルパン構造は、例えば、特開2003−222012号公報(特許文献1)に開示されている。
特開2003−222012号公報
この2槽式オイルパン構造においては、前記オイルを貯留可能なオイルパンの内側の空間内に、インナーオイルパン又はオイルパンセパレーターと称される仕切板が配置されている。この仕切板は、前記オイルパンの内側の空間を、前記被潤滑機構による前記オイルの吸込口が配置された主室と、前記吸込口が配置されない副室とに仕切るように構成されている。前記主室は、前記エンジン本体を構成するエンジンブロックの内部と連通するように形成されている。前記副室は、前記主室の全周囲(側方及び下方)に形成されている。
前記仕切板には、前記主室を形成する凹部が設けられている。この凹部には、前記主室と前記副室とを連通させる連通孔が形成されている。この連通孔は、暖機運転中の低温で高粘度の前記オイルが通過困難な、直径2mm程度の貫通孔として形成されている。すなわち、この連通孔は、前記オイルの粘度変化を利用して、前記副室と前記主室との間の前記オイルの交流を制御し得るように構成されている。
かかる構成においては、前記エンジン本体内にて熱を受け取った前記オイルが、前記主室内に優先的に集められる。これにより、前記主室内の前記オイルが早期に昇温される。ここで、エンジンの冷間始動後しばらくは、前記副室内の前記オイルは低温で粘度が高い。よって、冷間始動後の暖機運転中は、前記副室から前記主室への前記オイルの流入が制限される。
すなわち、暖機運転中は、前記主室内にて早期に昇温された前記オイルが優先的に前記被潤滑機構内にて循環され、このオイルが再び前記主室に還流する。これにより、前記主室内の前記オイルの昇温がより一層促進される。このようにして、2槽式オイルパン構造においては、暖機運転の進行が効果的に促進される。
従来、上述した2槽式オイルパン構造を備えた前記オイル貯留装置において、暖機運転の進行の促進とオイル交換作業の迅速性とを同時に達成することは、困難であった。
例えば、特開2003−222012号公報(特許文献1)に開示されている構成においては、前記オイルパンの底部からドレインボルトを脱着することで、前記副室内の使用済みの前記オイルが外部に排出される。前記主室内の前記オイルは、前記連通孔、及び前記仕切板の底部に形成されたドレイン孔を介して一旦前記副室に流出した後、外部に排出される。
前記構成においては、前記連通孔や前記ドレイン孔は、暖機運転中に低温の前記オイルが前記副室から前記主室に流入しないように、小さな開口径で形成されている。よって、前記主室内の使用済みの前記オイルを短時間で外部に排出することは困難である。
また、使用前の新鮮な前記オイルは、暖機運転終了後の高温状態よりもかなり低い温度で、前記オイル貯留装置に注入される。よって、注入された使用前の新鮮な前記オイルを、前記連通孔及び前記ドレイン孔を介して、前記主室及び前記副室の双方に対して迅速に行き渡らせることもまた、困難である。
仮に、前記連通孔や前記ドレイン孔が比較的大きな開口径で形成された場合、前記主室内の使用済みの前記オイルは短時間で外部に排出される。また、前記主室内に注入された使用前の新鮮な前記オイルが、迅速に前記副室に流入する。しかしながら、この場合、暖機運転中に、前記副室内の低温の前記オイルが、前記連通孔や前記ドレイン孔を介して、前記副室から前記主室に流入してしまう。よって、この場合、暖機運転の進行の促進という2槽式オイルパン構造の本来的な効果が大きく減殺されてしまう。
ところで、オイル交換をより迅速に行うために、オイル交換装置が用いられ得る。このオイル交換装置は、例えば、特開平6−239396号公報等に開示されている。このオイル交換装置は、棒状のノズルと、そのノズルと接続されたポンプと、を備えている。前記ノズルは、前記被潤滑機構におけるオイルレベルゲージ挿入口に挿入され得るように構成されている。
このオイル交換装置は、前記オイルレベルゲージ挿入口に挿入された前記ノズルを介して、前記オイルパン内の使用済みの前記オイルを、前記ポンプによって急速に排出し得るように構成されている。また、このオイル交換装置は、前記オイルレベルゲージ挿入口に挿入された前記ノズルを介して、前記オイルパン内に新鮮な前記オイルを、前記ポンプによって急速に注入し得るように構成されている。
しかしながら、上述のような、従来の2槽式オイルパン構造においては、前記オイルレベルゲージ挿入口に挿入されたオイルレベルゲージの先端は、前記主室及び前記副室のうちのいずれか一方に配置される。よって、前記オイルレベルゲージ挿入口に挿入された前記ノズルの先端もまた、前記主室及び前記副室のうちの前記一方側に配置される。したがって、前記オイル交換装置が用いられた場合であっても、上述と同様の問題が生じる。
特に、前記オイル交換装置を用いたオイル交換作業の際、前記主室及び前記副室のうちの、前記ノズルが配置された前記一方側にて、オイルレベルの急激な下降又は上昇が生じる。これにより、前記主室と前記副室とのオイルレベルの差が急激に大きくなり得る。この場合、前記仕切板の内外の油圧の差が大きくなる。このような大きな差圧が生じることで、前記仕切板に大きな曲げ応力が加えられる。よって、当該仕切板の耐久性が悪化するおそれがある。
以上に説明したように、従来の2槽式オイルパン構造を有する前記オイル貯留装置においては、前記主室内の前記オイルの温度に応じて当該主室と前記副室との間のオイルの交流状態を適切に制御しつつ、オイル交換を迅速かつ適切に行うことは、困難であった。
本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、その目的は、暖機運転の進行が良好に促進され得る2槽式オイルパン構造を備えるとともに、オイル交換が迅速かつ適切に行われ得るように構成されたオイル貯留装置を提供することにある。
(A) 本発明の一態様においては、オイル貯留装置が、オイルパンと、オイルパンセパレーターと、ノズル支持部と、弾性開閉弁と、を備えている。すなわち、本発明の特徴は、前記オイル貯留装置が、前記ノズル支持部と前記弾性開閉弁とを備えたことにある。
前記オイルパンは、前記オイルを内側の空間内にて貯留可能に構成されている。前記オイルパンセパレーターは、前記オイルパンの内側の前記空間内に配置されている。このオイルパンセパレーターは、前記空間を、メイン貯留室とリザーバー室とに分割するように構成・配置されている。
ここで、前記メイン貯留室は、前記被潤滑機構に向けて開口する空間である。また、前記リザーバー室は、前記メイン貯留室に隣接する空間である。さらに、当該オイルパンセパレーターには、ドレイン孔が形成されている。このドレイン孔は、オイル交換の際に前記メイン貯留室と前記リザーバー室との間で前記オイルが交流し得るように、前記メイン貯留室と前記リザーバー室とを連通させる貫通孔である。
前記ノズル支持部は、オイル交換装置における前記オイルの排出口及び/又は注入口を構成するノズルを支持し得るように構成されている。ここで、前記オイル交換装置は、前記ノズルを介して、前記オイルパンの内側の前記空間内の前記オイルを排出させ及び/又は前記空間内に前記オイルを注入し得るように構成されている。
前記弾性開閉弁は、前記ノズル支持部と対向するように、前記オイルパンセパレーターに設けられている。この弾性開閉弁は、前記ノズル支持部に前記ノズルが支持された場合に、当該ノズルと当接して弾性変形することで、前記ドレイン孔を開放させ得るように構成されている。また、この弾性開閉弁は、前記ノズル支持部による前記ノズルの支持が解除されて、当該ノズルが離隔した場合に、前記弾性変形が復元することで、前記ドレイン孔を実質的に閉塞させ得るように構成されている。
ここで、「前記ドレイン孔を実質的に閉塞」という用語の範囲には、オイル交換(オイル排出及びオイル注入)の際に通常達し得る温度の前記オイルが、前記ドレイン孔を通過困難となるような状態も含まれる(以下同様)。すなわち、例えば、前記オイルパンセパレーターに略U字状のスリットが形成されていて、当該スリットの内側の片持ち梁状の部分によって前記弾性開閉弁が構成されている場合が、本発明の範囲内に含まれ得る。この場合、前記弾性開閉弁が撓んだ際に形成される開口部と、前記スリットと、によって、前記ドレイン孔が構成されている。
かかる構成を備えた本発明のオイル貯留装置において、前記オイル交換装置を用いたオイル交換の際に、前記ノズルが前記ノズル支持部に支持される。すると、当該ノズルが、前記ノズル支持部と対向するように設けられた前記弾性開閉弁と当接する。これにより、前記弾性開閉弁が弾性変形し、前記ドレイン孔が開放される。
一方、オイル交換の終了後は、前記ノズル支持部による前記ノズルの支持が解除される。すると、前記ノズルが前記弾性開閉弁から離隔する。これにより、前記弾性開閉弁における前記弾性変形が復元する。そして、前記ドレイン孔が実質的に閉塞される。
かかる構成によれば、前記オイル交換装置を用いたオイル交換の際に、前記ノズルを前記ノズル支持部に支持させるだけで、前記ドレイン孔が開放される。これにより、オイル交換の際の、前記メイン貯留室と前記リザーバー室との連通が確保される。一方、オイル交換の終了後は、前記ノズル支持部による前記ノズルの支持が解除されるだけで、前記ドレイン孔が実質的に閉塞される。これにより、暖機運転中に、前記ドレイン孔を介しての前記メイン貯留室と前記リザーバー室との連通が、実質的に遮断され得る。
このように、本発明によれば、暖機運転の進行の促進という2槽式オイルパン構造の本来的な効果を保持しつつ、オイル交換を迅速かつ適切に行うことが可能になる。
・前記ノズル支持部は、オイルレベルゲージと、前記ノズルと、のうちのいずれか一方を択一的に支持し得るように構成されていてもよい。ここで、前記オイルレベルゲージは、先端部が前記空間内に挿入されることで、当該空間内のオイルレベルを前記先端部に付着した前記オイルの状態によって表示し得るように構成されている。
かかる構成を備えた本発明のオイル貯留装置において、前記オイル交換装置を用いたオイル交換の際には、前記オイルレベルゲージが取り外される。すなわち、前記ノズル支持部による前記オイルレベルゲージの支持が解除される。そして、当該オイルレベルゲージに代えて、前記ノズル支持部に前記ノズルが支持される。このとき、前記ノズルが前記弾性開閉弁に当接する。これにより、前記ドレイン孔が開放される。
一方、オイル交換が終了すると、前記ノズルが取り外される。すなわち、前記ノズル支持部による前記ノズルの支持が解除される。これにより、前記ドレイン孔が実質的に閉塞される。その後、前記オイルレベルゲージが装着される。すなわち、当該オイルレベルゲージが前記ノズル支持部によって支持される。
かかる構成によれば、前記ノズル支持部が、前記オイルレベルゲージを支持するためのオイルレベルゲージ支持部としての機能を兼ね備える。これにより、当該オイル貯留装置の構造がより簡略化され得る。
・前記弾性開閉弁は、舌片状の突出部を備えていてもよい。この突出部は、前記リザーバー室に向けて突出するように設けられている。また、この突出部は、前記ノズル支持部に前記ノズルが支持された場合に、当該ノズルと当接し得るように、前記ノズル支持部と対向して設けられている。
かかる構成を備えた本発明のオイル貯留装置において、前記オイル交換装置を用いたオイル交換の際に、前記ノズルが、前記ノズル支持部に支持される。すると、当該ノズル支持部と対向するように設けられた、前記弾性開閉弁における前記突出部が、前記ノズルと当接する。このノズルとの当接により、前記弾性開閉弁が弾性変形し、前記ドレイン孔が開放される。
一方、前記ノズル支持部による前記ノズルの支持が解除されると、前記ノズルが前記突出部から離隔する。これにより、前記弾性開閉弁における前記弾性変形が復元する。そして、前記ドレイン孔が実質的に閉塞される。
かかる構成によれば、前記ノズルの着脱に応じた前記ドレイン孔の開閉が、より確実に行われ得る。
・前記ノズル支持部が筒形状に構成されていて、前記弾性開閉弁が、前記筒形状における中心軸の延長線と交差するように配置されていてもよい。
かかる構成を備えた本発明のオイル貯留装置において、前記オイル交換装置を用いたオイル交換の際に、前記ノズルが、筒形状の前記ノズル支持部に支持される。これにより、当該ノズルは、前記筒形状における中心軸の延長線に沿って配置され得る。この延長線上には、前記弾性開閉弁が配置されている。よって、前記ノズルが前記ノズル支持部に支持されることで、前記弾性開閉弁が前記ノズルと当接する。このノズルとの当接により、前記弾性開閉弁が弾性変形し、前記ドレイン孔が開放される。したがって、かかる構成によれば、前記ノズルの着脱に応じた前記ドレイン孔の開閉が、よりいっそう確実に行われ得る。
(B) 本発明の他の一態様においては、オイル貯留装置が、前記(A)と同様の、前記オイルパン及び前記オイルパンセパレーターを備えている。また、本オイル貯留装置は、さらに、ガイド部と、弾性開閉弁と、を備えている。すなわち、本発明の特徴は、前記オイル貯留装置が、前記ガイド部と前記弾性開閉弁とを備えたことにある。
前記ガイド部は、前記オイル交換装置における前記ノズルが、当該オイル貯留装置又は前記被潤滑機構に着脱される際に、当該ノズルの着脱をガイドし得るように構成されている。
前記弾性開閉弁は、前記ガイド部と対向するように、前記オイルパンセパレーターに設けられている。この弾性開閉弁は、前記ノズルが前記ガイド部によってガイドされつつ当該オイル貯留装置又は前記被潤滑機構に装着された場合に、当該ノズルと当接して弾性変形することで、前記ドレイン孔を開放させ得るように構成されている。また、この弾性開閉弁は、前記ノズルが脱着されて当該ノズルが離隔した場合に、前記弾性変形が復元することで、前記ドレイン孔を実質的に閉塞させ得るように構成されている。
かかる構成を備えた本発明のオイル貯留装置において、前記オイル交換装置を用いたオイル交換の際に、前記ノズルが、当該オイル貯留装置又は前記被潤滑機構に対して着脱される。このとき、前記ガイド部によって、前記ノズルの着脱がガイドされる。
前記ノズルが当該オイル貯留装置又は前記被潤滑機構に装着されると、前記ガイド部と対向するように設けられた前記弾性開閉弁が、当該ノズルと当接する。このノズルとの当接により、前記弾性開閉弁が弾性変形し、前記ドレイン孔が開放される。
一方、前記ノズルが当該オイル貯留装置又は前記被潤滑機構から脱着されると、当該ノズルが前記弾性開閉弁から離隔する。これにより、前記弾性開閉弁における前記弾性変形が復元する。そして、前記ドレイン孔が実質的に閉塞される。
かかる構成によれば、前記オイル交換装置を用いたオイル交換の際に、前記ノズルを当該オイル貯留装置又は前記被潤滑機構に装着するだけで、前記ドレイン孔が開放される。これにより、オイル交換の際の、前記メイン貯留室と前記リザーバー室との連通が確保される。一方、オイル交換の終了後は、前記ノズルが当該オイル貯留装置又は前記被潤滑機構から脱着されるだけで、前記ドレイン孔が実質的に閉塞される。これにより、暖機運転中に、前記ドレイン孔を介しての前記メイン貯留室と前記リザーバー室との連通が、実質的に遮断され得る。
このように、本発明によれば、暖機運転の進行の促進という2槽式オイルパン構造の本来的な効果を保持しつつ、オイル交換を迅速かつ適切に行うことが可能になる。
・前記ガイド部は、前記オイルレベルゲージの、当該オイル貯留装置又は前記被潤滑機構への着脱をガイドし得るように構成されていてもよい。
かかる構成によれば、前記ガイド部によって、前記ノズル及び前記オイルレベルゲージの、当該オイル貯留装置又は前記被潤滑機構への着脱がガイドされる。よって、当該オイル貯留装置の構造がより簡略化され得る。
・前記弾性開閉弁は、舌片状の突出部を備えていてもよい。この突出部は、前記リザーバー室に向けて突出するように設けられている。
かかる構成を備えた本発明のオイル貯留装置において、前記オイル交換装置を用いたオイル交換の際に、前記ノズルが、前記ガイド部によってガイドされつつ、当該オイル貯留装置又は前記被潤滑機構に装着される。これにより、前記弾性開閉弁における前記突出部が、前記ノズルと当接する。このノズルとの当接により、前記弾性開閉弁が弾性変形し、前記ドレイン孔が開放される。
一方、オイル交換が終了すると、前記ノズルが、当該オイル貯留装置又は前記被潤滑機構から脱着される。すると、前記ノズルが前記突出部から離隔する。これにより、前記弾性開閉弁における前記弾性変形が復元する。そして、前記ドレイン孔が実質的に閉塞される。
かかる構成によれば、前記ノズルの着脱に応じた前記ドレイン孔の開閉が、より確実に行われ得る。
・前記突出部は、前記ガイド部から前記ノズルのガイド方向に向かう延長線と交差するように設けられていることが好適である。
かかる構成を備えた本発明のオイル貯留装置において、前記オイル交換装置を用いたオイル交換の際に、前記ノズルが当該オイル貯留装置又は前記被潤滑機構に装着される。このとき、前記ノズルが、前記ガイド部から前記ノズルのガイド方向に向かう延長線に沿ってガイドされる。そして、前記ノズルが、前記ガイド部によって、前記突出部に向かってガイドされる。
かかる構成によれば、前記ノズルを当該オイル貯留装置又は前記被潤滑機構に装着する際に、当該ノズルが前記突出部に確実に当接する。これにより、前記ドレイン孔が確実に開放される。
・前記突出部は、前記ガイド部と対向して配置されていてもよい。このとき、当該突出部は、前記ノズルが前記ガイド部によってガイドされつつ当該オイル貯留装置又は前記被潤滑機構に装着された場合に、当該ノズルと当接し得るように配置されている。
かかる構成を備えた本発明のオイル貯留装置において、前記オイル交換装置を用いたオイル交換の際に、前記ノズルが当該オイル貯留装置又は前記被潤滑機構に装着される。このとき、前記ノズルが、前記ガイド部によって、前記突出部に向かってガイドされる。
かかる構成によれば、前記ノズルを当該オイル貯留装置又は前記被潤滑機構に装着する際に、当該ノズルが前記突出部に確実に当接する。これにより、前記ドレイン孔が確実に開放される。
・前記ガイド部が筒形状に構成されていて、前記弾性開閉弁が、前記筒形状における中心軸の延長線と交差するように配置されていてもよい。
かかる構成を備えた本発明のオイル貯留装置においては、前記ノズルの当該オイル貯留装置又は前記被潤滑機構に対する着脱が、前記ガイド部における前記中心軸に沿ってガイドされる。このガイド方向における延長線上には、前記弾性開閉弁が配置されている。よって、前記オイル交換装置を用いたオイル交換の際に、前記ノズルは、前記ガイド部によってガイドされつつ、当該オイル貯留装置又は前記被潤滑機構に装着される。すると、前記ノズルが前記弾性開閉弁と当接する。このノズルとの当接により、前記弾性開閉弁が弾性変形し、前記ドレイン孔が開放される。したがって、かかる構成によれば、前記ノズルの着脱に応じた前記ドレイン孔の開閉が、よりいっそう確実に行われ得る。
(C) 本発明の他の一態様においては、オイル貯留装置が、前記(A)や(B)と同様の、前記オイルパン及び前記オイルパンセパレーターを備えている。また、本オイル貯留装置は、さらに、ガイド部と、弾性開閉弁と、を備えている。すなわち、本発明の特徴は、前記オイル貯留装置が、前記ガイド部と前記弾性開閉弁とを備えたことにある。
前記ガイド部は、前記オイル交換装置における前記ノズルを支持し得るように構成されている。また、前記ガイド部は、前記ノズルの着脱をガイドし得るように構成されている。
前記弾性開閉弁は、前記ガイド部と対向するように、前記オイルパンセパレーターに設けられている。この弾性開閉弁は、前記ノズルが前記ガイド部によってガイドされつつ支持された場合に、当該ノズルと当接して弾性変形することで、前記ドレイン孔を開放させ得るように構成されている。また、この弾性開閉弁は、前記ガイド部による前記ノズルの支持が解除されて当該ノズルが離隔した場合に、前記弾性変形が復元することで、前記ドレイン孔を実質的に閉塞させ得るように構成されている。
かかる構成を備えた本発明のオイル貯留装置において、オイル交換の際に、前記ノズルが、前記ガイド部によってガイドされつつ、当該ガイド部によって支持される。このとき、当該ガイド部と対向するように設けられた前記弾性開閉弁が、前記ノズルと当接する。このノズルとの当接により、前記弾性開閉弁が弾性変形し、前記ドレイン孔が開放される。これにより、オイル交換の際の、前記メイン貯留室と前記リザーバー室との連通が確保される。
一方、前記ガイド部による前記ノズルの支持が解除されると、前記ノズルが前記弾性開閉弁から離隔する。このノズルの前記弾性開閉弁からの離隔により、当該弾性開閉弁における前記弾性変形が復元する。これにより、前記ドレイン孔が実質的に閉塞される。そして、暖機運転中に、前記ドレイン孔を介しての前記メイン貯留室と前記リザーバー室との連通が、実質的に遮断され得る。
このように、本発明によれば、暖機運転の進行の促進という2槽式オイルパン構造の本来的な効果を保持しつつ、オイル交換を迅速かつ適切に行うことが可能になる。
・前記ガイド部は、前記オイルレベルゲージと、前記ノズルと、のうちのいずれか一方を択一的に支持し得るとともに、前記オイルレベルゲージの着脱をガイドし得るように構成されていてもよい。
かかる構成を備えた本発明のオイル貯留装置において、オイル交換の際には、前記ガイド部による前記オイルレベルゲージの支持が解除される。すなわち、前記オイルレベルゲージが、前記ガイド部によってガイドされつつ、当該オイル貯留装置又は前記被潤滑機構から取り外される。その後、当該オイルレベルゲージに代えて、前記ノズルが、前記ガイド部によってガイドされつつ、当該ガイド部に支持される。すなわち、前記ノズルが、当該オイル貯留装置又は前記被潤滑機構に装着される。このとき、前記ノズルが、前記弾性開閉弁に当接する。これにより、前記ドレイン孔が開放される。
一方、オイル交換が終了すると、前記ガイド部による前記ノズルの支持が解除される。すなわち、前記ノズルが、当該オイル貯留装置又は前記被潤滑機構から取り外される。これにより、前記ドレイン孔が実質的に閉塞される。その後、前記オイルレベルゲージが、前記ガイド部によってガイドされつつ、当該ガイド部に支持される。すなわち、前記オイルレベルゲージが、当該オイル貯留装置又は前記被潤滑機構に装着される。
かかる構成によれば、前記ガイド部が、前記オイルレベルゲージをガイド及び支持するためのオイルレベルゲージガイド部としての機能を兼ね備える。よって、当該オイル貯留装置の構造がより簡略化され得る。
・前記弾性開閉弁は、舌片状の突出部を備えていてもよい。この突出部は、前記リザーバー室に向けて突出するように設けられている。
さらに、この突出部は、前記ガイド部と対向して配置されていてもよい。このとき、当該突出部は、前記ノズルが前記ガイド部によってガイドされつつ支持された場合に、当該ノズルと当接し得るように配置されている。
かかる構成を備えた本発明のオイル貯留装置において、前記オイル交換装置を用いたオイル交換の際に、前記ノズルが、前記ガイド部によってガイドされつつ、当該ガイド部に支持される。これにより、当該ガイド部と対向するように設けられた、前記弾性開閉弁における前記突出部が、前記ノズルと当接する。このノズルとの当接により、前記弾性開閉弁が弾性変形し、前記ドレイン孔が開放される。
一方、オイル交換が終了すると、前記ガイド部による前記ノズルの支持が解除される。すると、前記ノズルが前記突出部から離隔する。これにより、前記弾性開閉弁における前記弾性変形が復元する。そして、前記ドレイン孔が実質的に閉塞される。
かかる構成によれば、前記ノズルの着脱に応じた前記ドレイン孔の開閉が、より確実に行われ得る。
・前記突出部は、前記ガイド部から前記ノズルのガイド方向に向かう延長線と交差するように設けられていることが好適である。
かかる構成を備えた本発明のオイル貯留装置において、前記オイル交換装置を用いたオイル交換の際に、前記ノズルが、前記ガイド部から前記ノズルのガイド方向に向かう延長線に沿ってガイドされつつ、当該ガイド部に支持される。これにより、当該ノズルが前記突出部に確実に当接し、前記ドレイン孔が確実に開放される。
かかる構成によれば、前記ノズルの着脱に応じた前記ドレイン孔の開閉が、よりいっそう確実に行われ得る。
・前記ガイド部が筒形状に構成されていて、前記弾性開閉弁が、前記筒形状における中心軸の延長線と交差するように配置されていてもよい。
かかる構成を備えた本発明のオイル貯留装置においては、前記ノズルが、前記ガイド部における前記中心軸に沿ってガイドされる。このガイド方向における延長線上には、前記弾性開閉弁が配置されている。よって、前記オイル交換装置を用いたオイル交換の際に、前記ノズルは、前記ガイド部によってガイドされつつ、当該ガイド部に支持される。すると、前記ノズルが前記弾性開閉弁と当接する。このノズルとの当接により、前記弾性開閉弁が弾性変形し、前記ドレイン孔が開放される。したがって、かかる構成によれば、前記ノズルの着脱に応じた前記ドレイン孔の開閉が、さらに確実に行われ得る。
(D) 本発明他の一態様においては、オイル貯留装置が、オイルパンと、オイルパンセパレーターと、弾性開閉弁と、を備えている。そして、本発明の特徴は、前記オイル貯留装置が、前記弾性開閉弁を備えたことにある。
前記オイルパンは、前記オイルを内側の空間内にて貯留可能に構成されている。前記オイルパンセパレーターは、前記オイルパンの内側の前記空間内に配置されている。このオイルパンセパレーターは、底板と、側板と、を備えている。前記底板には、貫通孔であるドレイン孔が形成されている。前記側板は、前記底板の端縁部に接続されている。
このオイルパンセパレーターは、前記空間を、メイン貯留室とリザーバー室とに分割するように構成・配置されている。前記メイン貯留室は、前記底板と前記側板とで囲まれた空間によって構成されている。このメイン貯留室は、前記被潤滑機構に向けて開口するように設けられている。前記リザーバー室は、前記メイン貯留室に隣接するように設けられている。
前記弾性開閉弁は、前記オイルパンセパレーターにおける前記底板に設けられている。この弾性開閉弁は、所定方向に押圧されて弾性変形することで、前記ドレイン孔を開放させ得るように構成されている。また、この弾性開閉弁は、前記押圧が解除されて前記弾性変形が復元することで、前記ドレイン孔を実質的に常時閉塞させるように構成されている。
かかる構成を備えた本発明のオイル貯留装置において、オイル交換の際には、前記弾性開閉弁が所定方向に押圧されて弾性変形することで、前記ドレイン孔が開放される。これにより、オイル交換の際の、前記メイン貯留室と前記リザーバー室との連通が確保される。
この弾性開閉弁に対する押圧は、例えば、前記メイン貯留室と前記リザーバー室とのオイルレベルの差に基づく、前記メイン貯留室と前記リザーバー室との差圧によって行われ得る。あるいは、この弾性開閉弁に対する押圧は、前記オイル交換装置における前記ノズルによって行われ得る。
具体的には、例えば、前記リザーバー室から集中的にオイルが排出される。これにより、当該リザーバー室のオイルレベルよりも、前記メイン貯留室のオイルレベルの方が高くなる。すると、前記リザーバー室内の前記オイルによる、前記弾性開閉弁を上方に向けて押圧する油圧よりも、前記メイン貯留室内の前記オイルによる、前記弾性開閉弁を下方に向けて押圧する油圧の方が大きくなる。この場合、前記弾性開閉弁が下方に押圧されて前記ドレイン孔が開放される。これにより、前記メイン貯留室内の前記オイルが、前記リザーバー室側に流出し、当該リザーバー室を介して外部に排出される。
あるいは、前記メイン貯留室に対して、使用前の新鮮な前記オイルが集中的に注入される。これにより、当該メイン貯留室のオイルレベルの方が、前記リザーバー室のオイルレベルよりも高くなる。すると、上述と同様に、前記弾性開閉弁が下方に押圧されて前記ドレイン孔が開放される。これにより、前記メイン貯留室に注入された新鮮な使用前の前記オイルが、前記リザーバー室側にも供給される。
さらには、前記オイル交換装置における前記ノズルが、前記弾性開閉弁と当接して、前記弾性開閉弁が押圧される。この押圧により、当該弾性開閉弁が弾性変形する。この弾性変形により、前記ドレイン孔が開放される。
そして、前記被潤滑機構の運転時においては、上述のような、前記弾性開閉弁に対する所定方向の押圧が解除される。これにより、前記ドレイン孔が実質的に閉塞される。すなわち、前記メイン貯留室の方が前記リザーバー室よりも高くなるようなオイルレベルの差の消失、又は、前記リザーバー室の方が前記メイン貯留室よりも高くなるようなオイルレベルの差の発生により、前記弾性開閉弁に対する前記所定方向の押圧が解除され、前記ドレイン孔が実質的に閉塞される。これにより、暖機運転中に、前記ドレイン孔を介しての前記メイン貯留室と前記リザーバー室との連通が、実質的に遮断され得る。
このように、本発明によれば、暖機運転の進行の促進という2槽式オイルパン構造の本来的な効果を保持しつつ、オイル交換を迅速かつ適切に行うことが可能になる。
・前記弾性開閉弁は、舌片状の突出部を備えていてもよい。この突出部は、前記リザーバー室に向けて前記底板の外側に突出するように設けられている。
かかる構成を備えた本発明のオイル貯留装置において、前記オイル交換装置を用いたオイル交換の際に、前記ノズルが、前記弾性開閉弁における前記突出部と当接し得る。このノズルとの当接により、前記弾性開閉弁が弾性変形し、前記ドレイン孔が開放される。
一方、オイル交換が終了すると、前記ノズルが前記突出部から離隔する。これにより、前記弾性開閉弁における前記弾性変形が復元する。そして、前記ドレイン孔が実質的に閉塞される。
かかる構成によれば、前記オイル交換装置を用いたオイル交換の際に、前記ノズルの着脱に応じた前記ドレイン孔の開閉が、より確実に行われ得る。
・前記オイル貯留装置が、ノズル支持部をさらに備えていてもよい。このノズル支持部は、前記オイル交換装置における前記ノズルを支持し得るように構成されている。そして、前記弾性開閉弁は、前記ノズル支持部と対向して配置されている。
この場合、前記弾性開閉弁は、前記ノズル支持部に前記ノズルが支持された場合に、当該ノズルと当接して弾性変形することで、前記ドレイン孔を開放させるように構成されている。また、前記弾性開閉弁は、前記ノズル支持部による前記ノズルの支持が解除されて当該ノズルが離隔した場合に、前記弾性変形が復元することで、前記ドレイン孔を実質的に常時閉塞させるように構成されている。
かかる構成を備えた本発明のオイル貯留装置において、前記オイル交換装置を用いたオイル交換の際に、前記ノズルが、前記ノズル支持部に支持される。すると、当該ノズル支持部と対向するように配置された前記弾性開閉弁が、前記ノズルと当接する。このノズルとの当接により、前記弾性開閉弁が弾性変形し、前記ドレイン孔が開放される。これにより、オイル交換の際の、前記メイン貯留室と前記リザーバー室との連通が確保される。
一方、オイル交換終了後に、前記ノズル支持部による前記ノズルの支持が解除されると、前記ノズルが前記弾性開閉弁から離隔する。これにより、前記弾性開閉弁における前記弾性変形が復元する。そして、前記ドレイン孔が実質的に閉塞される。したがって、暖機運転中に、前記ドレイン孔を介しての前記メイン貯留室と前記リザーバー室との連通が、実質的に遮断され得る。
かかる構成によれば、暖機運転の進行の促進という2槽式オイルパン構造の本来的な効果を保持しつつ、オイル交換を迅速かつ適切に行うことが可能になる。
・前記ノズル支持部は、前記オイルレベルゲージと、前記ノズルと、のうちのいずれか一方を択一的に支持し得るように構成されていてもよい。この場合、前記弾性開閉弁は、前記ノズルに代えて前記オイルレベルゲージが前記ノズル支持部に支持された場合に、前記ドレイン孔を実質的に常時閉塞させるように構成されている。
かかる構成を備えた本発明のオイル貯留装置において、前記オイル交換装置を用いたオイル交換の際には、前記オイルレベルゲージに代えて、前記ノズルが、前記ノズル支持部に支持される。このとき、前記ノズルが前記弾性開閉弁に当接する。これにより、前記ドレイン孔が開放される。
一方、オイル交換が終了すると、前記ノズルに代えて、前記オイルレベルゲージが、前記ノズル支持部に支持される。これにより、前記ドレイン孔が実質的に閉塞される。
かかる構成によれば、当該オイル貯留装置の構造がより簡略化され得る。
・前記ノズル支持部が筒形状に構成されていて、前記弾性開閉弁が、前記筒形状における中心軸の延長線と交差するように配置されていてもよい。
かかる構成を備えた本発明のオイル貯留装置において、前記オイル交換装置を用いたオイル交換の際に、前記ノズルが、筒形状の前記ノズル支持部に支持される。これにより、当該ノズルは、前記筒形状における中心軸の延長線に沿って配置され得る。この延長線上には、前記弾性開閉弁が配置されている。よって、前記ノズルが前記ノズル支持部に支持されることで、前記弾性開閉弁が前記ノズルと当接する。このノズルとの当接により、前記弾性開閉弁が弾性変形し、前記ドレイン孔が開放される。
かかる構成によれば、前記ノズルの着脱に応じた前記ドレイン孔の開閉が、よりいっそう確実に行われ得る。
・前記突出部は、前記ノズル支持部に前記ノズルが支持された場合に、当該ノズルと当接し得るように、前記ノズル支持部と対向して設けられていてもよい。
かかる構成を備えた本発明のオイル貯留装置において、前記オイル交換装置を用いたオイル交換の際に、前記ノズルが、前記ノズル支持部に支持される。すると、当該ノズル支持部と対向するように設けられた、前記弾性開閉弁における前記突出部が、前記ノズルと当接する。このノズルとの当接により、前記弾性開閉弁が弾性変形し、前記ドレイン孔が開放される。
かかる構成によれば、前記ノズルの着脱に応じた前記ドレイン孔の開閉が、より確実に行われ得る。
・前記オイル貯留装置が、ガイド部をさらに備えていてもよい。このガイド部は、前記ノズルが、当該オイル貯留装置又は前記被潤滑機構に着脱される際に、当該ノズルの着脱をガイドし得るように構成されている。あるいは、このガイド部は、当該ノズルを支持し得るように構成されている。そして、前記弾性開閉弁は、前記ガイド部と対向して配置されている。
この場合、前記弾性開閉弁は、前記ノズルが前記ガイド部によってガイドされつつ当該オイル貯留装置又は前記被潤滑機構に装着された場合に、当該ノズルと当接して弾性変形することで、前記ドレイン孔を開放させ得るように構成されている。また、前記弾性開閉弁は、前記ノズルが脱着されて当該ノズルが離隔した場合に、前記弾性変形が復元することで、前記ドレイン孔を実質的に閉塞させ得るように構成されている。
あるいは、前記弾性開閉弁は、前記ノズルが前記ガイド部によってガイドされつつ支持された場合に、当該ノズルと当接して弾性変形することで、前記ドレイン孔を開放させるように構成されている。また、前記弾性開閉弁は、前記ガイド部による前記ノズルの支持が解除されて当該ノズルが離隔した場合に、前記弾性変形が復元することで、前記ドレイン孔を実質的に常時閉塞させるように構成されている。
かかる構成を備えた本発明のオイル貯留装置において、前記オイル交換装置を用いたオイル交換の際に、前記ノズルが、当該オイル貯留装置又は前記被潤滑機構に対して着脱される。
前記ノズルが当該オイル貯留装置又は前記被潤滑機構に装着される際、前記ガイド部によって、前記ノズルの装着がガイドされる。そして、前記ノズルが、当該オイル貯留装置又は前記被潤滑機構に装着される。このノズルは、例えば、前記ガイド部によって支持される。すると、前記ガイド部と対向するように配置された前記弾性開閉弁が、当該ノズルと当接する。このノズルとの当接により、前記弾性開閉弁が弾性変形し、前記ドレイン孔が開放される。
一方、前記ノズルが当該オイル貯留装置又は前記被潤滑機構から脱着される際も、前記ガイド部によって、前記ノズルの脱着がガイドされる。そして、当該ノズルが、前記弾性開閉弁から離隔する。これにより、前記弾性開閉弁における前記弾性変形が復元し、前記ドレイン孔が実質的に閉塞される。
かかる構成によれば、前記オイル交換装置を用いたオイル交換の際に、前記ノズルを当該オイル貯留装置又は前記被潤滑機構に装着するだけで、前記ドレイン孔が開放され、前記メイン貯留室と前記リザーバー室との連通が確保される。一方、オイル交換の終了後は、前記ノズルが当該オイル貯留装置又は前記被潤滑機構から脱着されるだけで、前記ドレイン孔が実質的に閉塞される。これにより、暖機運転中に、前記ドレイン孔を介しての前記メイン貯留室と前記リザーバー室との連通が、実質的に遮断され得る。
このように、本発明によれば、暖機運転の進行の促進という2槽式オイルパン構造の本来的な効果を保持しつつ、オイル交換を迅速かつ適切に行うことが可能になる。
・前記ガイド部は、前記オイルレベルゲージの、当該オイル貯留装置又は前記被潤滑機構への着脱をガイドし得るように構成されていてもよい。
かかる構成によれば、前記ガイド部によって、前記ノズル及び前記オイルレベルゲージの、当該オイル貯留装置又は前記被潤滑機構への着脱がガイドされる。よって、当該オイル貯留装置の構造がより簡略化され得る。
・前記ガイド部は、前記オイルレベルゲージと、前記ノズルと、のうちのいずれか一方を択一的に支持し得るように構成されていてもよい。この場合、前記弾性開閉弁は、前記ノズルに代えて前記オイルレベルゲージが前記ガイド部に支持された場合に、前記ドレイン孔を実質的に常時閉塞させるように構成されている。
かかる構成を備えた本発明のオイル貯留装置において、前記オイル交換装置を用いたオイル交換の際には、前記オイルレベルゲージに代えて、前記ノズルが、前記ガイド部によってガイドされつつ、当該ガイド部に支持される。すなわち、前記ノズルが、当該オイル貯留装置又は前記被潤滑機構に装着される。このとき、前記ノズルが、前記弾性開閉弁に当接する。これにより、前記ドレイン孔が開放される。
一方、オイル交換が終了すると、前記ノズルが、当該オイル貯留装置又は前記被潤滑機構から取り外される。これにより、前記ドレイン孔が実質的に閉塞される。その後、前記ノズルに代えて、前記オイルレベルゲージが、前記ガイド部によってガイドされつつ、当該ガイド部に支持される。すなわち、前記オイルレベルゲージが、当該オイル貯留装置又は前記被潤滑機構に装着される。
かかる構成によれば、前記ガイド部が、前記オイルレベルゲージをガイド及び支持するためのオイルレベルゲージガイド部としての機能を兼ね備える。よって、当該オイル貯留装置の構造がより簡略化され得る。
・前記突出部は、前記ガイド部から前記ノズルのガイド方向に向かう延長線と交差するように設けられていてもよい。
かかる構成を備えた本発明のオイル貯留装置において、前記オイル交換装置を用いたオイル交換の際に、前記ノズルが、前記ガイド部から前記ノズルのガイド方向に向かう延長線に沿ってガイドされつつ、当該ガイド部に支持される。これにより、当該ノズルが前記突出部に確実に当接し、前記ドレイン孔が確実に開放される。
かかる構成によれば、前記ノズルの着脱に応じた前記ドレイン孔の開閉が、よりいっそう確実に行われ得る。
・前記突出部は、前記ガイド部と対向して配置されていてもよい。このとき、当該突出部は、前記ノズルが前記ガイド部によってガイドされつつ当該オイル貯留装置又は前記被潤滑機構に装着された場合に、当該ノズルと当接し得るように配置され得る。あるいは、前記突出部は、前記ノズルが前記ガイド部によってガイドされつつ支持された場合に、当該ノズルと当接し得るように配置され得る。
かかる構成を備えた本発明のオイル貯留装置において、前記オイル交換装置を用いたオイル交換の際に、前記ノズルが、前記ガイド部によってガイドされつつ、当該ガイド部に支持される。これにより、当該ノズルが、当該オイル貯留装置又は前記被潤滑機構に装着される。このとき、前記ガイド部と対向するように設けられた、前記弾性開閉弁における前記突出部が、前記ノズルと当接する。このノズルとの当接により、前記弾性開閉弁が弾性変形し、前記ドレイン孔が開放される。
一方、オイル交換が終了すると、前記ガイド部による前記ノズルの支持が解除される。これにより、当該ノズルが、当該オイル貯留装置又は前記被潤滑機構から脱着される。すると、前記ノズルが前記突出部から離隔する。これにより、前記弾性開閉弁における前記弾性変形が復元する。そして、前記ドレイン孔が実質的に閉塞される。
かかる構成によれば、前記ノズルの着脱に応じた前記ドレイン孔の開閉が、より確実に行われ得る。
・前記ガイド部が筒形状に構成されていて、前記弾性開閉弁が、前記筒形状における中心軸の延長線と交差するように配置されていてもよい。
かかる構成を備えた本発明のオイル貯留装置においては、前記ノズルの当該オイル貯留装置又は前記被潤滑機構に対する着脱が、前記ガイド部における前記中心軸に沿ってガイドされる。このガイド方向における延長線上には、前記弾性開閉弁が配置されている。よって、前記オイル交換装置を用いたオイル交換の際に、前記ノズルは、前記ガイド部によってガイドされつつ、当該オイル貯留装置又は前記被潤滑機構に装着される。すると、前記ノズルが前記弾性開閉弁と当接する。このノズルとの当接により、前記弾性開閉弁が弾性変形し、前記ドレイン孔が開放される。したがって、かかる構成によれば、前記ノズルの着脱に応じた前記ドレイン孔の開閉が、よりいっそう確実に行われ得る。
(E) 前記オイル貯留装置は、さらに、以下の構成を備えていてもよい。
・前記弾性開閉弁における、前記ノズルが当接する位置(前記突出部)には、凹凸又は貫通孔が形成されていてもよい。この凹凸又は貫通孔は、前記ノズルが前記弾性開閉弁における前記位置(前記突出部)に当接した場合に、当該ノズルの先端と当該弾性開閉弁の表面との間に、前記オイルの流路を形成し得るように構成されている。
かかる構成によれば、前記ノズルが前記弾性開閉弁(前記突出部)に当接した場合に、当該ノズルの先端が閉塞されることが防止される。よって、前記オイル交換装置を用いたオイル交換が、より迅速に行われ得る。
・前記弾性開閉弁は、ドレイン孔閉塞突起を備えていてもよい。このドレイン孔閉塞突起は、前記ドレイン孔に嵌め合わされ得るように構成されている。
かかる構成によれば、前記被潤滑機構の運転時に、前記ドレイン孔閉塞突起が、前記ドレイン孔に嵌め合わされる。これにより、当該ドレイン孔が確実に閉塞される。すなわち、暖機運転中における、前記ドレイン孔を介しての前記メイン貯留室と前記リザーバー室との連通が、より確実に遮断され得る。
・前記オイルパンセパレーターは、注油口と前記メイン貯留室とが連通することで、当該注油口から注入された前記オイルが前記メイン貯留室に流入し得るように構成されていてもよい。ここで、前記注油口は、前記被潤滑機構に設けられている。前記被潤滑機構の運転時には、この注油口は、オイルフィラーキャップによって閉塞されるようになっている。
かかる構成を備えた本発明のオイル貯留装置において、使用後の古い前記オイルが排出された後に、前記注油口から前記オイルフィラーキャップが取り外される。これにより、当該注油口が開放される。
そして、この注油口から、使用前の新鮮な前記オイルが注入される。この注油口から注入された新鮮な前記オイルは、当該注油口と連通する前記メイン貯留室に集中的に注入される。これにより、当該メイン貯留室のオイルレベルの方が、前記リザーバー室のオイルレベルよりも高くなる。すると、上述と同様に、前記弾性開閉弁が下方に押圧されて前記ドレイン孔が開放される。これにより、前記メイン貯留室に注入された新鮮な使用前の前記オイルが、前記リザーバー室側にも供給される。
このように、本発明によれば、前記オイル交換装置を用いた前記オイルの注入が行われない場合であっても、迅速かつ適切な前記オイルの注入が行われ得る。
以下、本発明の実施形態(本願の出願時点において取り敢えず出願人が最良と考えている実施形態)について、図面を参照しつつ説明する。
<1.エンジンの概略構成>
図1は、本発明の一実施形態のオイル貯留装置を備えたエンジン100の一部を切り欠いた断面図である。
被潤滑機構としてのシリンダヘッド110には、被潤滑部材としての図示しないカムシャフトが、回転可能に収容されている。シリンダヘッド110には、注油口111が設けられている。注油口111は、オイルフィラーキャップ112を着脱し得るように形成されている。この注油口111は、当該エンジン100の潤滑のためのオイルを当該エンジン100に注入する際に、オイルフィラーキャップ112が脱着されることで、開放されるようになっている。また、この注油口111は、当該エンジン100の運転時にはオイルフィラーキャップ112によって閉塞されるようになっている。
シリンダヘッド110の下端面には、被潤滑機構としてのシリンダブロック120が接合されている。シリンダブロック120は、アルミニウム合金を所定の形状に鋳造することによって形成されている。
シリンダブロック120の内部には、被潤滑部材としての略円筒形状のシリンダライナー121が収容されている。このシリンダライナー121の内側には、被潤滑部材としてのピストン122が、図中上下方向に往復移動可能に収容されている。このピストン122の下方には、被潤滑部材としてのクランクシャフト123が、前記エンジン長手方向と平行に配置されている。ピストン122と、クランクシャフト123とは、被潤滑部材としてのコネクティングロッド124を介して互いに接続されている。
シリンダブロック120の下端部には、シリンダブロック下側フランジ125が設けられている。このシリンダブロック下側フランジ125は、外側に向けて、略水平方向に突出するように形成されている。このシリンダブロック下側フランジ125の下方には、オイルストレーナー126が配置されている。オイルストレーナー126は、シリンダブロック120に備えられた図示しないオイルポンプと接続されている。このオイルストレーナー126の下端部には、上述のオイルポンプが作動している際に前記オイルをオイルストレーナー126内に吸い込むための吸込口126aが形成されている。
本発明の一実施形態に係るオイル貯留装置130は、その内側の空間に前記オイルを貯留し得るように構成されている。このオイル貯留装置130は、メイン貯留室131と、リザーバー室132と、還流オイル貯留部133と、の3つの空間を備えている。
メイン貯留室131は、オイルストレーナー126が収容される空間であって、オイル貯留装置130の最も内側に形成されている。このメイン貯留室131は、上述の被潤滑機構としてのシリンダヘッド110及びシリンダブロック120に向けて開口するように設けられている。また、このメイン貯留室131は、注油口111と連通するように設けられている。すなわち、注油口111から注入された前記オイルがシリンダヘッド110及びシリンダブロック120の内部を通ってメイン貯留室131に流入し得るように、シリンダヘッド110、シリンダブロック120、及びオイル貯留装置130が構成されている。
リザーバー室132は、メイン貯留室131と隣接する空間であって、メイン貯留室131の下方及び側方を囲むように設けられている。還流オイル貯留部133は、リザーバー室132の上方に設けられている。
このオイル貯留装置130は、被潤滑機構としてのシリンダヘッド110及びシリンダブロック120から重力の作用で還流して来た還流オイルの一部を還流オイル貯留部133にて受け止めて一時的に貯留し得るように構成されている。また、このオイル貯留装置130は、前記還流オイルのうちの、還流オイル貯留部133にて貯留された前記一部を除く残部が、直接的にメイン貯留室131に還流し得るように構成されている。
<2.実施形態のオイル貯留装置の構成>
本発明の一実施形態に係るオイル貯留装置130は、本発明のオイルパンを構成する第一オイルパン140及び第二オイルパン150を備えている。このオイル貯留装置130は、第一オイルパン140と第二オイルパン150とによって囲まれた空間内に前記オイルを貯留し得るように構成されている。
<2−1.第一オイルパンの概略構成>
第一オイルパン140は、シリンダブロック120と同様に、アルミニウム合金を所定の形状に鋳造することによって形成されている。第一オイルパン本体部141は、第一オイルパン140の本体部分を構成する、筒状の部材である。この筒状の第一オイルパン本体部141の内側の空間が、シリンダブロック120の内側の空間と連通するように、当該第一オイルパン本体部141が形成されている。
第一オイルパン本体部141の中心軸線に沿った高さ方向における上端部には、第一オイルパン上側フランジ142が形成されている。この第一オイルパン上側フランジ142は、シリンダブロック下側フランジ125と接合されている。第一オイルパン本体部141の前記高さ方向における下端部には、第一オイルパン下側フランジ143が形成されている。この第一オイルパン下側フランジ143には、上述の第二オイルパン150が、ボルトによって固定されている。
<2−2.第二オイルパンの概略構成>
第二オイルパン150は、上方のシリンダブロック120に向かって開口するバスタブ状に形成されている。また、第二オイルパン150は、鋼板をプレス加工することによって、一体に成形されている。この第二オイルパン150は、第二オイルパン底板151と、第二オイルパン側板152と、第二オイルパン端部フランジ153と、から構成されている。
第二オイルパン底板151の周端縁部には、第二オイルパン側板152が接続されている。この第二オイルパン側板152は、第二オイルパン底板151の周端縁部から上方に向けて立設されている。
第二オイルパン端部フランジ153は、外側に向けて突出するように、略水平方向に沿って設けられている。この第二オイルパン端部フランジ153は、第一オイルパン下側フランジ143と接合されつつ、上述のように、ボルトによって第一オイルパン下側フランジ143に固定されている。
第二オイルパン底板151の最低位置には、ドレインボルト孔154が形成されている。このドレインボルト孔154の内縁には、ドレインボルト155が捩じ込まれ得るように、ネジ山が形成されている。
なお、「最低位置」とは、エンジン100を含む所定の装置(例えば自動車等)が水平な地面に置かれた場合の、重力作用方向における最も低い位置をいうものとする。一方、エンジン100を含む所定の装置(例えば自動車等)が水平な地面に置かれた場合の、重力作用方向における最も高い位置を、以下、「最高位置」と称する。
第二オイルパン150は、前記オイルが第二オイルパン底板151及び第二オイルパン側板152の上をドレインボルト孔154に向かって重力の作用で淀みなくスムーズに流れ落ち得るような形状に構成されている。すなわち、ドレインボルト孔154からドレインボルト155を取り外すことにより、第二オイルパン150の内側の空間(特にリザーバー室132)内に貯留された前記オイルの全量が重力の作用によって当該ドレインボルト孔154を通してオイル貯留装置130の外部に流出し得るように、当該第二オイルパン150が構成されている。
<2−3.インナープレートの概略構成>
また、オイル貯留装置130は、インナープレート160を備えている。インナープレート160は、熱伝導性の低い合成樹脂製の板材によって一体に形成されている。本実施形態においては、インナープレート160は、耐油性及び耐熱性が高い、ガラス繊維を重量%で30%含有することで強化された6ナイロン樹脂の、厚さ2〜3mmの薄板から構成されている。このインナープレート160は、ボルトによって、第一オイルパン下側フランジ143に固定されている。
インナープレート160は、前記オイルが貯留可能な、第一オイルパン140と第二オイルパン150とによって囲まれた前記空間内に配置されている。このインナープレート160は、前記空間を、メイン貯留室131と、リザーバー室132と、還流オイル貯留部133と、に分割し得るように構成されている。
インナープレート160は、オイルパンセパレーター161と、還流オイルセパレーター162と、から構成されている。
<2−3−1.オイルパンセパレーター>
オイルパンセパレーター161は、オイルパンセパレーター底板161aと、オイルパンセパレーター側板161bと、オイルパンセパレーター端部フランジ161cと、から構成されている。
オイルパンセパレーター底板161aは、第二オイルパン底板151の上方に配置されている。このオイルパンセパレーター底板161aと第二オイルパン底板151との間には、所定量の前記オイルが貯留され得る程度の空間が設けられている。
オイルパンセパレーター底板161aの周端縁部には、オイルパンセパレーター側板161bが接続されている。このオイルパンセパレーター側板161bは、オイルパンセパレーター底板161aの周端縁部から上方に向けて立設されている。オイルパンセパレーター側板161bは、その上端が、所定のオイルレベル「F」に対応する高さとなるように形成されている。
ここで、オイルレベル「F」は、所定のオイルレベル「L」におけるオイル貯留量に適当な量の前記オイルを加えた場合のオイルレベルに設定されている。また、オイルレベル「L」は、過酷な運転条件下でもオイルストレーナー126の吸込口126aから前記オイルが良好に吸い込まれる最低限のオイルレベルに相当する高さに設定されている。すなわち、オイルレベル「L」は、極低温(例えば−30℃程度)における始動時にて、オイルストレーナー126の吸込口126aから空気が吸入されないような始動前の最低限のオイルレベルに設定されている。
オイルパンセパレーター側板161bの上端における周縁部であって、第一オイルパン下側フランジ143と対向する位置には、オイルパンセパレーター端部フランジ161cが形成されている。オイルパンセパレーター端部フランジ161cは、オイルパンセパレーター側板161bの上端から外側に向かって延びるように形成されている。このオイルパンセパレーター端部フランジ161cは、第一オイルパン下側フランジ143と接合されていて、当該第一オイルパン下側フランジ143に対してボルトによって固定されている。
上述のように構成されたオイルパンセパレーター161は、第二オイルパン150の内側の空間内に配置されている。そして、このオイルパンセパレーター161は、第二オイルパン150の内側の空間を、メイン貯留室131とリザーバー室132とに分割し得るように構成されている。
すなわち、オイルパンセパレーター底板161aとオイルパンセパレーター側板161bとで囲まれた空間によって、上述のメイン貯留室131が形成されている。また、メイン貯留室131の下方及び側方の空間であって、第二オイルパン150とオイルパンセパレーター161とで挟まれた空間によって、上述のリザーバー室132が形成されている。
オイルパンセパレーター161の、エンジン幅方向における一方側(図中右側)には、下方突出部161dと、上方陥入部161eとが設けられている。
下方突出部161dは、オイルパンセパレーター161の底部に設けられている。この下方突出部161dは、メイン貯留室131の下端部をリザーバー室132の底部に向かって側方に突出させるように形成されている。
上方陥入部161eは、下方突出部161dの上方に設けられている。この上方陥入部161eは、メイン貯留室131の上端部にリザーバー室132の上端部を陥入させるように形成されている。
オイルパンセパレーター底板161aにおける前記最低位置であって、下方突出部161dに対応する位置には、ドレイン孔161fが設けられている。ドレイン孔161fは、メイン貯留室131と、オイルパンセパレーター底板161aの下方に形成されたリザーバー室132とを連通させる貫通孔として形成されている。このドレイン孔161fは、低温(例えば0℃程度)の高粘度の前記オイルであってもメイン貯留室131の外部(リザーバー室132側)に流出させ得る程度の充分な大きさ(例えば直径20mm程度の円形)に形成されている。
ドレイン孔161fは、オイル交換の際に、メイン貯留室131内の前記オイルを、オイルパンセパレーター底板161aの下方のリザーバー室132に流出させ得るように構成されている。すなわち、ドレイン孔161fを介して、オイル交換の際に、メイン貯留室131の底部とリザーバー室132の底部との間で、前記オイルが交流し得るようになっている。
<2−3−2.還流オイルセパレーター>
還流オイルセパレーター162は、リザーバー室132の上端を画定するように設けられている。すなわち、この還流オイルセパレーター162は、リザーバー室132と、そのリザーバー室132の上方に位置する還流オイル貯留部133とを仕切るように設けられている。また、還流オイルセパレーター162は、オイルパンセパレーター161における下方突出部161d及び上方陥入部161eの上方に配置されている。
上述の通り、還流オイルセパレーター162は、オイルパンセパレーター161と同材質の合成樹脂によって構成されていて、当該オイルパンセパレーター161と一体に形成されている。すなわち、還流オイルセパレーター162の一端部は、上方陥入部161eの上端と継ぎ目なく一体に結合されている。また、還流オイルセパレーター162の他端部は、第一オイルパン下側フランジ143と接合されていて、ボルトによって当該第一オイルパン下側フランジ143に固定されている。
還流オイルセパレーター162の本体部分をなす水平仕切板162aは、オイルレベル「F」に相当する高さにて、略水平に配置されている。この水平仕切板162aには、下方陥入部162a1が設けられている。下方陥入部162a1は、還流オイル貯留部133の下端部がリザーバー室132の上端部に陥入するように、当該リザーバー室132側に突出して形成されている。この下方陥入部162a1によって、当該水平仕切板162aによって受け止められた前記還流オイルを貯留し得る凹部が形成されている。
水平仕切板162aから上方に向かって突出するように、側方仕切板162bが設けられている。側方仕切板162bは、前記還流オイルが水平仕切板162aの上側にて受け止められ且つ貯留され得るように形成されている。また、側方仕切板162bは、還流オイル貯留部133にて貯留された前記還流オイルを下方陥入部162a1に向かって誘導し得るように構成されている。
水平仕切板162aには、リザーバー室132の上端部から空気を上方に抜くための空気排出孔162cが設けられている。空気排出孔162cは、直径略20mmの円形の貫通孔として形成されている。この空気排出孔162cは、リザーバー室132における最高位置に形成されている。すなわち、リザーバー室132の上端部の空気が、空気排出孔162cを介して、還流オイルセパレーター162の上方に抜け得るように、当該空気排出孔162cが形成されている。
空気排出孔162cの近傍には、空気排出孔包囲堰162dが設けられている。この空気排出孔包囲堰162dは、水平仕切板162aによって受け止められた前記還流オイルの空気排出孔162cへの侵入を抑制するために、空気排出孔162cの周囲を囲むように形成されている。
水平仕切板162aには、オイルレベルゲージ貫通孔162eが設けられている。このオイルレベルゲージ貫通孔162eを外側から囲むように、本発明のガイド部及びノズル支持部を構成するオイルレベルゲージガイド筒162fが設けられている。このオイルレベルゲージガイド筒162fは、筒形状に形成されていて、水平仕切板162aから上方に向かって突出するように設けられている。
オイルレベルゲージ貫通孔162eは、棒状部材からなるオイルレベルゲージ171の先端部であるゲージ部171aが挿通され得るように形成されている。このオイルレベルゲージ貫通孔162eは、上述の空気排出孔162cと同様に、リザーバー室132における最高位置に形成されている。
オイルレベルゲージガイド筒162fは、エンジン100及びオイル貯留装置130に対するオイルレベルゲージ171の着脱をガイドし得るように構成されている。すなわち、オイルレベルゲージガイド筒162fは、ゲージ部171aの、オイルレベルゲージ貫通孔162eの通過及びリザーバー室132内への挿入をガイドし得るように構成されている。
オイルレベルゲージ貫通孔162e及びオイルレベルゲージガイド筒162fは、オイルレベルゲージ171を、ゲージ部171aがリザーバー室132内に収容された状態で支持し得るように構成されている。すなわち、ゲージ部171aがリザーバー室132内に収容された状態のオイルレベルゲージ171と、オイルレベルゲージ貫通孔162e及びオイルレベルゲージガイド筒162fと、の間には、所定の狭い隙間が形成されている。この隙間の幅は、暖機運転中の低温で高粘度の前記オイルの通過が困難である反面、空気及び暖機運転終了後の比較的高温(例えば60℃以上)で低粘度の前記オイルの通過が容易な程度に設定されている。
オイルレベルゲージガイド筒162fは、その上端が側方仕切板162bの上端よりも高くなるように形成されている。また、オイルレベルゲージガイド筒162fの下端部は、水平仕切板162aと継ぎ目なく一体に形成されている。すなわち、オイルレベルゲージガイド筒162fの下端部は、還流オイルセパレーター162におけるオイルレベルゲージ貫通孔162eの周囲の部分と液密的に接続されている。
<2−3−3.インナープレートの周辺の構成>
上述のオイルレベルゲージ171は、その先端部であるゲージ部171aがリザーバー室132内に挿入されることで、当該リザーバー室132内のオイルレベルを、当該ゲージ部171aに付着した前記オイルの状態によって表示し得るように構成されている。
オイルレベルゲージ171の基端部、すなわち、ゲージ部171aと反対側の端部には、把手部171bが設けられている。この把手部171bの下端には、ストッパー部171cが設けられている。
シリンダブロック120には、オイルレベルゲージ171を支持するためのオイルレベルゲージ支持スリーブ172が装着されている。オイルレベルゲージ支持スリーブ172は、長細い管状部材からなる。
オイルレベルゲージ支持スリーブ172の下端部は、シリンダブロック下側フランジ125を貫通して、第一オイルパン140の内側に露出されるように配置されている。オイルレベルゲージ支持スリーブ172がシリンダブロック下側フランジ125を貫通している部分は、Oリング173によってシールされている。
オイルレベルゲージ171は、ストッパー部171cがオイルレベルゲージ支持スリーブ172の上端と当接するまで、当該オイルレベルゲージ支持スリーブ172に挿入されることで、ゲージ部171aがリザーバー室132における所定の位置に配置されるように構成されている。
オイルパンセパレーター底板161aには、舌片状の弾性開閉弁174が設けられている。この弾性開閉弁174は、可撓性の合成樹脂板又は金属板から構成されている。
弾性開閉弁174は、オイルパンセパレーター底板161aの最低位置に形成されたドレイン孔161fを下側から覆い得るように、オイルパンセパレーター底板161aにおける下側表面(第二オイルパン底板151と対向する表面)と接触して配置されている。すなわち、弾性開閉弁174は、オイルパンセパレーター底板161aの下方に形成されたリザーバー室132に面するように配置されている。
弾性開閉弁174の一端部(図中左側の端部)は、片持ち梁における固定端部として、オイルパンセパレーター底板161aに固定されている。弾性開閉弁174の他端部(図中右側の端部)、すなわち片持ち梁における自由端部である、突出部174aは、オイルパンセパレーター底板161aの外側に突出するように設けられている。すなわち、この突出部174aは、オイルパンセパレーター161における下方突出部161dからリザーバー室132に向けて側方に突出するように設けられている。
突出部174aは、オイルレベルゲージガイド筒162fと対向するように配置されている。すなわち、突出部174aは、オイルレベルゲージガイド筒162fの中心軸線Cの延長線と交差するように配置されている。
上述の弾性開閉弁174は、突出部174aが図中下方に押圧されて弾性変形することで、ドレイン孔161fを開放させ得るように構成されている。また、弾性開閉弁174は、突出部174aに対する押圧が解除されて上述の弾性変形が復元することで、ドレイン孔161fを常時閉塞させるように構成されている。
オイルパンセパレーター側板161bの底部には、第一弁装置175が、当該オイルパンセパレーター側板161bを貫通するように設けられている。第一弁装置175は、オイルパンセパレーター側板161bにおける、下方突出部161dと対向する位置に装着されている。この第一弁装置175は、オイルレベル「L」よりも低く、且つオイルストレーナー126の吸込口126aよりも高い位置に配置されている。
第一弁装置175は、温度に応じて開閉し得るように構成されたサーモスタット弁装置からなる。すなわち、第一弁装置175は、メイン貯留室131の底部の前記オイルの温度に応じて開閉することで、メイン貯留室131とリザーバー室132との連通状態を制御し得るように構成されている。この第一弁装置175の開弁温度は、暖機運転終了時のメイン貯留室131の底部の前記オイルの温度である、略60℃に設定されている。
また、第一弁装置175は、上述の開弁温度以上の温度で開弁した後は、前記オイルの温度の上昇に応じて開弁率(最大流路断面積に対する現在の流路断面積の割合)が高くなるように構成されている。ここで、前記最大流路断面積が略8cm2となるように、第一弁装置175が構成されている。
水平仕切板162aにおける下方陥入部162a1には、第二弁装置176が、当該下方陥入部162a1における前記最低位置に相当する部分を貫通するように設けられている。この第二弁装置176は、上述の第一弁装置175と同様に、温度に応じて開閉し得るように構成されたサーモスタット弁装置からなる。
すなわち、第二弁装置176は、還流オイル貯留部133(下方陥入部162a1)内の前記オイルの温度に応じて開閉することで、リザーバー室132と還流オイル貯留部133との連通状態を制御し得るように構成されている。なお、本実施形態においては、第二弁装置176は、第一弁装置175よりも後から開弁するように構成されている。また、図1に示されているように、第二弁装置176は、第一弁装置175と、前記エンジン幅方向における対角位置に配置されている。すなわち、第一弁装置175と第二弁装置176とは、可及的に離れるように配置されている。
<2−3−4.インナープレートの主要部の詳細な構成>
図2及び図3は、図1に示されているインナープレート160の主要部の周辺を拡大した断面図である。
以下、図2及び図3を参照すると、オイルレベルゲージガイド筒162f及びオイルレベルゲージ支持スリーブ172は、エンジン100(図1参照)に対するオイルレベルゲージ171の着脱をガイドし得るように構成されている。また、オイルレベルゲージガイド筒162f及びオイルレベルゲージ支持スリーブ172は、図示しないオイル交換装置における前記オイルの排出口及び/又は注入口を構成するオイル交換ノズル177の、エンジン100(図1参照)に対する着脱をガイドし得るように構成されている。
すなわち、オイルレベルゲージガイド筒162f及びオイルレベルゲージ支持スリーブ172は、オイルレベルゲージ171とオイル交換ノズル177とのうちのいずれか一方を択一的に支持し得るように構成されている。ここで、上述のオイル交換装置は、オイル交換ノズル177を介して、リザーバー室132内の前記オイルを排出させ得るように構成されている。また、このオイル交換装置は、オイル交換ノズル177を介して、リザーバー室132内に前記オイルを注入し得るように構成されている。
弾性開閉弁174における突出部174aは、オイルレベルゲージガイド筒162fから、当該オイルレベルゲージガイド筒162fによるオイル交換ノズル177のガイド方向である上述の中心軸線C方向に向かう延長線と、交差するように配置されている。この突出部174aは、オイルレベルゲージガイド筒162fと対向するように設けられている。すなわち、突出部174aは、オイル交換ノズル177が、オイルレベルゲージガイド筒162fによってガイドされつつ当該オイルレベルゲージガイド筒162fによって支持されることでエンジン100(図1参照)に装着された場合に、オイル交換ノズル177と当接し得るように配置されている。
そして、弾性開閉弁174は、オイルレベルゲージ171に代えて、オイル交換ノズル177が、エンジン100(図1参照)に装着された場合に、図3に示されているように弾性変形することで、ドレイン孔161fを開放させるように構成されている。また、弾性開閉弁174は、オイル交換ノズル177に代えて、オイルレベルゲージ171が、エンジン100(図1参照)に装着された場合に、図2に示されているように、弾性変形が復元することで、ドレイン孔161fを常時閉塞させるように構成されている。
図3を参照すると、オイル交換ノズル177が装着された場合において、当該オイル交換ノズル177の先端に形成された先端開口部177aと、突出部174aとの間には、低温で粘度の高い前記オイルが通過可能な程度の隙間が形成されている。
<3.実施形態の装置構成の動作説明>
以下、本実施形態のオイル貯留装置130を備えたエンジン100の動作について、各図面を参照しつつ説明する。
図1を参照すると、エンジン100の始動により、クランクシャフト123が回転駆動される。このクランクシャフト123の回転によって、図示しないオイルポンプが作動する。このオイルポンプの作動により、メイン貯留室131の底部に配置されたオイルストレーナー126の吸込口126aを介して、当該メイン貯留室131の底部から前記オイルが吸い出される。そして、このオイルは、ピストン122やクランクシャフト123等の被潤滑部材に供給される。
ピストン122やクランクシャフト123等の被潤滑部材に供給された前記オイルは、当該被潤滑部材にて潤滑作用を奏するとともに、当該被潤滑部材から摩擦熱等の熱を吸収する。その後、当該オイルは、重力の作用で、前記還流オイルとして、オイル貯留装置130に向かって還流する。
この還流オイルの一部は、オイルパンセパレーター側板161bの上端によって形成された開口部を介して、直接的にメイン貯留室131に還流する。このようにして直接的にメイン貯留室131に還流する前記還流オイルは、シリンダブロック120の内壁面を伝って、あるいは、シリンダブロック120の内側の空間を自由落下して、前記開口部からメイン貯留室131に流入する。
一方、前記還流オイルのうちの、上述のようにして直接的にメイン貯留室131に還流した一部を除く残部は、還流オイルセパレーター162に一旦受け止められる。
このようにして還流オイルセパレーター162に一旦受け止められた前記還流オイルは、水平仕切板162aと側方仕切板162bとによって形成された還流オイル貯留部133に貯留される。また、この還流オイルは、側方仕切板162bによって、下方陥入部162a1に誘導される。そして、この側方仕切板162bによって誘導された前記還流オイルは、還流オイル貯留部133における第二弁装置176の近傍の位置にて貯留される。
なお、還流オイルセパレーター162に一旦受け止められた前記還流オイルのうちの一部であって、還流オイル貯留部133の外側(側方仕切板162bよりも図中左側)のものは、オイルパンセパレーター側板161bの上端によって形成された開口部を介して、メイン貯留室131に還流する。また、この還流オイルの一部は、空気排出孔162cに向かって流動する。もっとも、この空気排出孔162cの周囲を囲む空気排出孔包囲堰162dによって、前記還流オイルの空気排出孔162cへの流入(リザーバー室132への流入)が抑制される。
<3−1.暖機運転中>
エンジン100の冷間始動後の暖機運転中においては、メイン貯留室131内の前記オイルの温度が、第一弁装置175における上述の開弁温度よりも低温である。この場合、第一弁装置175が閉弁状態となる。これにより、メイン貯留室131とリザーバー室132との間の連通が遮断される。
このように、暖機運転中においては、第一弁装置175の閉弁によって、リザーバー室132の底部の低温の前記オイルの、メイン貯留室131の底部への流入が抑制される。これにより、シリンダヘッド110やシリンダブロック120に供給され得る前記オイルの量、すなわち、シリンダヘッド110やシリンダブロック120とオイル貯留装置130との間で循環する前記オイルの量が、メイン貯留室131内に貯留されている量に制限される。そして、このオイル供給・循環量の制限と、前記還流オイルの流入によるメイン貯留室131内の前記オイルの昇温により、暖機運転の進行が促進される。
また、暖機運転中においては、還流オイル貯留部133には、前記還流オイルが少量しか貯留されておらず、その温度も比較的低温である。よって、第二弁装置176も閉弁状態となる。さらに、還流オイル貯留部133によって受け止められた前記還流オイルの、リザーバー室132内への流入は、オイルレベルゲージ貫通孔162eを覆う背の高いオイルレベルゲージガイド筒162f、及び空気排出孔162cを取り囲む空気排出孔包囲堰162dによって制限される。ただし、還流オイルセパレーター162上の前記還流オイルのうちの一部は、上述の通り、オイルパンセパレーター側板161bの上端によって形成された開口部を介して、メイン貯留室131に還流し得る。
上述のような、第二弁装置176の閉弁による、水平仕切板162aによって受け止められた前記還流オイルのリザーバー室132内への流入の制限と、側方仕切板162bによる第二弁装置176の近傍への前記還流オイルの誘導と、によって、下方陥入部162a1における前記還流オイルの貯留量が次第に増加する。
また、リザーバー室132内への前記還流オイルの流入の制限と、リザーバー室132からメイン貯留室131への前記オイルの流入の制限と、メイン貯留室131からの前記オイルの吸い出しと、によって、暖機運転中に、メイン貯留室131とリザーバー室132との間にオイルレベルの差が生じる。このオイルレベルの差は、メイン貯留室131のオイルレベルの方が、リザーバー室132のオイルレベルよりも低くなるようなオイルレベルの差である。
このオイルレベルの差によって、メイン貯留室131とリザーバー室132との間に差圧が生じる。すなわち、ドレイン孔161f及び第一弁装置175の近傍において、メイン貯留室131側の前記オイルの圧力と、リザーバー室132側の前記オイルの圧力との間に、差が生じる。この差圧によって、弾性開閉弁174は、図中上方のオイルパンセパレーター底板161aに向けて押圧される。これにより、暖機運転中は、ドレイン孔161fが確実に遮蔽される。
<3−2.暖機運転終了>
第一弁装置175の近傍の、メイン貯留室131内の前記オイルの温度が、前記開弁温度に達すると、暖機運転が終了する。すなわち、メイン貯留室131とリザーバー室132との間のオイル連通路を構成する第一弁装置175が、開弁する。
第一弁装置175の開弁によって、メイン貯留室131とリザーバー室132とが連通すると、暖機運転中に生じた上述の差圧によって、リザーバー室132内の前記オイルがメイン貯留室131の底部に確実に流入する。
その後、第二弁装置176が開弁する。これにより、還流オイル貯留部133に貯留された前記還流オイルが、重力の作用で勢いよくリザーバー室132の上部に流入する。このリザーバー室132の上部への前記還流オイルの流入により、上述のようなオイルレベルの差及び差圧が生じ、リザーバー室132内の前記オイルがメイン貯留室131の底部に流入する。
<3−3.オイル交換装置を用いないオイル交換時>
通常、オイル交換は、エンジン停止後しばらくしてから行われる。よって、オイル交換の際には、第一弁装置175は閉弁状態となっている。したがって、オイル交換の際には、第一弁装置175を介しての、メイン貯留室131とリザーバー室132との連通が、実質的に遮断されている。
ここで、使用済みの古い前記オイルを排出するために、ドレインボルト155が取り外されて、ドレインボルト孔154が開放される。すると、リザーバー室132内の前記オイルが、ドレインボルト孔154を介して、外部に排出される。これにより、リザーバー室132内のオイルレベルが急激に低下する。
このリザーバー室132内のオイルレベルの低下に伴って、メイン貯留室131とリザーバー室132との間で、メイン貯留室131の方が高くなるようなオイルレベルの差が生じる。このようなオイルレベルの差が生じた場合、メイン貯留室131とリザーバー室132との間で差圧が生じる。この差圧に基づいて、弾性開閉弁174は、ドレイン孔161fのすぐ上方の前記オイルによって図中下方に押圧される。
このようにして、弾性開閉弁174が図中下方に押圧されると、当該弾性開閉弁174が弾性変形することで、ドレイン孔161fが開放される。このドレイン孔161fの開放により、メイン貯留室131からリザーバー室132へ前記オイルが排出される。これにより、上述のオイルレベルの差がある程度補償される。すなわち、オイルパンセパレーター161に大きな曲げ応力を発生させ得るような大きな差圧が生じる程度の、大きなオイルレベルの差の発生が、抑制され得る。
上述の通り、本実施形態の構成によれば、オイル排出の初期から、メイン貯留室131とリザーバー室132とのオイルレベルの調整が行われつつ、メイン貯留室131及びリザーバー室132から前記オイルが速やかに外部に排出される。
オイル排出が終了すると、ドレインボルト155がドレインボルト孔154に装着されることで、ドレインボルト孔154が閉塞される。また、使用前の新鮮な前記オイルの注入のために、オイルフィラーキャップ112が注油口111から取り外されることで、注油口111が開放される。そして、この注油口111を介して、使用前の新鮮な前記オイルがエンジン100に注入される。
注油口111からエンジン100に注入された前記オイルは、当該注油口111と連通するメイン貯留室131に集中的に注入される。これにより、当該メイン貯留室131のオイルレベルが、急激に上昇する。すると、上述と同様に、弾性開閉弁174が下方に押圧されて弾性変形することで、ドレイン孔161fが開放される。これにより、メイン貯留室131に注入された新鮮な使用前の前記オイルが、リザーバー室132側にも供給される。
上述の通り、本実施形態の構成によれば、オイル注入の初期から、メイン貯留室131とリザーバー室132とのオイルレベルの調整が行われつつ、メイン貯留室131及びリザーバー室132に対する前記オイルの注入が速やかに行われる。また、前記オイルの注入の際にも、オイルパンセパレーター161に大きな曲げ応力を発生させ得るような大きな差圧が生じる程度の、大きなオイルレベルの差の発生が、抑制され得る。
オイル注入が終了すると、メイン貯留室131とリザーバー室132とのオイルレベルの差がほとんどなくなった状態で、上述の弾性開閉弁174に対する下方への押圧が解除される。これにより、当該弾性開閉弁174の弾性変形が復元し、ドレイン孔161fが閉塞される。
<3−4.オイル交換装置を用いたオイル交換時>
図2を参照すると、オイル交換前は、オイルレベルゲージ171が、オイルレベルゲージ貫通孔162e、オイルレベルゲージガイド筒162f、及びオイルレベルゲージ支持スリーブ172によって支持されている。この場合、オイルレベルゲージ171の先端部であるゲージ部171aは、弾性開閉弁174における突出部174aから離隔している。すなわち、弾性開閉弁174(突出部174a)に対する図中下方への押圧はなされてない。
オイル交換の際には、このオイルレベルゲージ171が取り外される。そして、図3に示されているように、オイル交換ノズル177が、オイルレベルゲージ貫通孔162e、オイルレベルゲージガイド筒162f、及びオイルレベルゲージ支持スリーブ172によって支持される。これにより、弾性開閉弁174が図中下方に押圧されて弾性変形することで、ドレイン孔161fが開放される。
このようにして、オイル交換ノズル177が、リザーバー室132に挿入される。これにより、ドレイン孔161fが開放された状態で、使用済みの前記オイルが、オイル交換ノズル177を介して、図示しないオイル交換装置によって吸入される。
ここで、本実施形態においては、図3に示されているように、オイル交換ノズル177における先端開口部177aと、突出部174aとの間には、隙間が形成されている。したがって、オイル交換ノズル177における先端開口部177aが弾性開閉弁174によって塞がれることなく、使用済みの前記オイルが、オイル交換ノズル177を介して、前記オイル交換装置によって迅速に吸入される。
オイル交換ノズル177によってリザーバー室132内の前記オイルが吸入されると、リザーバー室132内のオイルレベルが急激に低下する。もっとも、メイン貯留室131とリザーバー室132とは、ドレイン孔161fを介して連通している。よって、リザーバー室132内のオイルレベルの低下に伴って、メイン貯留室131からリザーバー室132へ前記オイルが排出される。
また、オイル交換ノズル177のリザーバー室132への挿入により、ドレイン孔161fが開放された状態で、使用前の新鮮な前記オイルが、当該オイル交換ノズル177を介して、リザーバー室132に急速に注入される。この注入された前記オイルは、開放されたドレイン孔161fを介して、メイン貯留室131にも注入される。
上述の通り、本実施形態の構成によれば、オイル交換ノズル177のリザーバー室132への挿入によって、ドレイン孔161fが開放される。これにより、前記オイル交換装置を用いた前記オイルの排出の際に、メイン貯留室131とリザーバー室132とから同時に前記オイルが排出され得る。また、前記オイル交換装置を用いた前記オイルの注入の際に、メイン貯留室131とリザーバー室132とに同時に前記オイルが注入され得る。
<4.実施形態の装置構成による作用・効果>
・本実施形態の構成においては、オイル交換の際に、弾性開閉弁174の弾性変形によって、ドレイン孔161fが開放され得る。これにより、オイル交換の際の、メイン貯留室131とリザーバー室132との連通が確保され得る。一方、エンジン100の運転時(特に暖機運転中)には、弾性開閉弁174の弾性変形が復元することで、ドレイン孔161fが閉塞され得る。これにより、暖機運転中に、ドレイン孔161fを介してのメイン貯留室131とリザーバー室132との連通が遮断され得る。
よって、本実施形態の構成によれば、暖機運転の進行の促進という2槽式オイルパン構造の本来的な効果を保持しつつ、オイル交換を迅速かつ適切に行うことが可能になる。
・本実施形態の構成においては、弾性開閉弁174が、オイルパンセパレーター底板161aの最低位置に形成されたドレイン孔161fを下側から覆い得るように配置されている。また、弾性開閉弁174は、その下方に位置するリザーバー室132に面するように配置されている。
ここで、オイル交換が終了すると、メイン貯留室131の方がリザーバー室132よりも高くなるようなオイルレベルの差が消失する。また、エンジン100の運転中(特に暖機運転中)は、リザーバー室132の方がメイン貯留室131よりも高くなるようなオイルレベルの差が発生する。これにより、弾性開閉弁174に対する下方向の押圧が解除され、ドレイン孔161fが閉塞される。
よって、本実施形態の構成によれば、暖機運転の進行の促進のために必要な、ドレイン孔161fを介してのメイン貯留室131とリザーバー室132との連通の遮断が、確実に行われ得る。
・本実施形態の構成においては、オイル交換ノズル177が、オイルレベルゲージ171に代えて、オイルレベルゲージ貫通孔162e、オイルレベルゲージガイド筒162f、及びオイルレベルゲージ支持スリーブ172に支持された場合に、当該オイル交換ノズル177が突出部174aと当接することで、弾性開閉弁174が弾性変形してドレイン孔161fが開放される。よって、本実施形態の構成によれば、前記オイル交換装置を用いたオイル交換が、迅速且つ的確に行われ得る。
・本実施形態の構成においては、エンジン100に対するオイルレベルゲージ171の着脱をガイドするための、オイルレベルゲージ貫通孔162e、オイルレベルゲージガイド筒162f、及びオイルレベルゲージ支持スリーブ172によって、エンジン100に対するオイル交換ノズル177の着脱がガイドされる。
よって、本実施形態の構成によれば、前記オイル交換装置を用いてオイル交換が迅速且つ的確に行われ得るエンジン100及びオイル貯留装置130が、より簡略な装置構成で実現され得る。
・本実施形態の構成においては、突出部174aが、オイルレベルゲージガイド筒162fと対向するように設けられている。すなわち、突出部174aが、オイル交換ノズル177のガイド方向である、オイルレベルゲージガイド筒162fの中心軸線Cの延長線と交差するように配置されている。
かかる構成によれば、オイル交換ノズル177をエンジン100に装着する際に、当該オイル交換ノズル177の先端部が、突出部174aに向けて確実にガイドされ得る。よって、オイル交換ノズル177の先端部が、突出部174aと確実に当接し得る。すなわち、オイル交換ノズル177のエンジン100に対する装着により、ドレイン孔161fが確実に開放され得る。
・本実施形態の構成においては、図3に示されているように、オイル交換ノズル177が装着された場合において、当該オイル交換ノズル177における先端開口部177aと、突出部174aとの間には、低温で粘度の高い前記オイルが通過可能な程度の隙間が形成されている。
本実施形態の構成によれば、前記オイル交換装置を用いて使用済みの古い前記オイルを吸入する際に、オイル交換ノズル177における先端開口部177aが弾性開閉弁174によって塞がれることが、効果的に抑制され得る。よって、当該オイル交換装置を用いた前記オイルの吸入が、迅速に行われ得る。
・本実施形態の構成においては、下方突出部161dが、オイルパンセパレーター161の底部にて、メイン貯留室131の下端部をリザーバー室132の底部に向かって側方に突出させるように形成されている。また、上方陥入部161eが、下方突出部161dの上方に設けられている。この上方陥入部161eは、メイン貯留室131の上端部にリザーバー室132の上端部を陥入させるように形成されている。
かかる構成によれば、下方突出部161dによって、メイン貯留室131の底部のオイル量が確保される。よって、特に極低温始動時のオイル量の不足の発生が抑制され得る。また、メイン貯留室131の容積が、上述の極低温始動時のオイル量の不足が生じない程度に、或る程度程度小さく設定され得ることで、暖機運転がより良好に促進され得る。
・本実施形態の構成においては、第二弁装置176に向けて前記還流オイルを誘導し得るように構成された側方仕切板162bが、還流オイルセパレーター162から上方に突出するように設けられている。これにより、暖機運転終了の際にリザーバー室132からメイン貯留室131への前記オイルの流入が良好に促進され得る程度に、暖機運転中における第二弁装置176の近傍の前記還流オイルの貯留量が充分に確保され得る。
したがって、本実施形態の構成によれば、暖機運転の進行の促進という、2槽式オイルパン構造の効果を減殺させることなく、暖機運転終了後のリザーバー室132とメイン貯留室131との間の前記オイルの交流が盛んに行われ得る。すなわち、暖機運転終了後において、オイル貯留装置130の内部に貯留されている前記オイルが、可及的に偏りなく使用され得る。これにより、前記オイルの耐久性の悪化が抑制され得る。
・本実施形態の構成においては、オイルレベルゲージガイド筒162fが、側方仕切板162bよりも高く形成されている。また、空気排出孔包囲堰162dが、空気排出孔162cの周囲を囲むように形成されている。
これにより、オイルレベルゲージ貫通孔162e及び空気排出孔162cを介しての、還流オイル貯留部133に貯留されている前記還流オイルの、リザーバー室132への流出が、効果的に抑制され得る。特に、エンジン100を搭載した車両の旋回時・登降坂時・加減速時に油面の変動が生じた場合であっても、還流オイル貯留部133からリザーバー室132への前記還流オイルの流出が抑制され得る。
したがって、本実施形態の構成によれば、暖機運転中における第二弁装置176の近傍の前記還流オイルの貯留量が、より確実に確保され得る。
・本実施形態の構成においては、オイルレベルゲージガイド筒162fの下端部が、水平仕切板162aと継ぎ目なく一体に成形されている。よって、オイルレベルゲージガイド筒162fと還流オイルセパレーター162の本体部分をなす水平仕切板162aとの接合箇所におけるシール性がより向上する。また、オイルレベルゲージガイド筒162fを備えた還流オイルセパレーター162が、より低コストで形成され得る。
・本実施形態の構成においては、オイルレベルゲージ貫通孔162e及び空気排出孔162cが、リザーバー室132における最高位置に形成されている。よって、オイル交換の際に、リザーバー室132の上端部から空気がより良好に抜かれることで、オイル交換が迅速に行われ得る。
・本実施形態の構成おいては、第一弁装置175が第二弁装置176よりも先に開弁される。これにより、リザーバー室132内に貯留されていたオイルが、メイン貯留室131に対して、より早期に供給され得る。したがって、メイン貯留室131内のオイルレベルの極端な低下が可及的に抑制され得る。すなわち、シリンダヘッド110やシリンダブロック120へのオイルの供給量の不足の発生が、可及的に抑制され得る。
・本実施形態の構成においては、第一弁装置175が、還流オイル貯留部133とリザーバー室132との連通部である第二弁装置176と、前記エンジン幅方向における対角位置に配置されている。
これにより、第一弁装置175と対角位置にて生じたリザーバー室132における一時的なオイルレベルの上昇に基づいて、当該第一弁装置175近傍のリザーバー室132内のオイルが、当該第一弁装置175を介してメイン貯留室131内に流入する。よって、オイル貯留装置130内のオイルの循環が盛んに行われ得る。したがって、オイルの耐久性の悪化がよりいっそう抑制され得る。
・本実施形態においては、メイン貯留室131とリザーバー室132との間の前記オイル連通路が、第一弁装置175によって構成されている。また、還流オイル貯留部133からリザーバー室132への前記還流オイルの流入の可否を制御するために、上述の第一弁装置175と同様の構成を有する第二弁装置176によって構成されている。
よって、本実施形態によれば、エンジン100の運転状態に基づくオイルの温度それ自体によって、第一弁装置175及び第二弁装置176の開閉状態が設定される。したがって、極めて簡略な装置構成に基づいて、エンジン100内の良好な潤滑状態が実現され得る。
<5.いくつかの変形例の例示列挙>
なお、上述の実施形態は、上述した通り、出願人が取り敢えず本願の出願時点において最良であると考えた本発明の実施形態等を単に例示したものにすぎないのであって、本発明はもとより上述の実施形態に何ら限定されるものではない。よって、当然に、上述の実施形態に示された構成に対しては、本発明の本質的部分を変更しない範囲内において、さらに種々の変形が施され得る。
以下、先願主義の下で本願の出願の際に追記し得る程度で、変形例について幾つか例示する。以下の各変形例の説明において、上述の実施形態における各構成要素と同様の構成・機能を有する構成要素については、当該変形例においても同一の名称及び同一の符号が付されているものとする。そして、当該構成要素の説明については、上述の実施形態における説明が、矛盾しない範囲で適宜援用され得るものとする。
もっとも、変形例とて、下記のものに限定されるものではないことはいうまでもない。本願発明を、上述の実施形態や下記変形例の記載に基づいて限定解釈することは、先願主義の下で出願を急ぐ出願人の利益を不当に害する反面、模倣者を不当に利するものであって、発明の保護及び利用を目的とする特許法の目的に反し、許されない。
また、上述の実施形態の構成、及び下記の各変形例に記載された構成は、技術的に矛盾しない範囲において、適宜複合して適用され得ることも、いうまでもない。
(i)本発明は、上述の実施形態にて開示されたエンジンの他、例えば、自動変速機等、オイルパンを備えた各種の装置にも適用可能である。
(ii)第一弁装置175及び第二弁装置176は、上述の実施形態のようなサーモスタット弁装置以外にも、電磁弁装置等、様々な構成によって実現され得る。また、第一弁装置175及び第二弁装置176は、どちらが先に開弁するように構成されていてもよいし、同時に開弁するように構成されていてもよい。
(iii)図2及び図3に示されているように、弾性開閉弁174の自由端部である突出部174aは、その先端部に向かうにつれて薄くなるような楔状に構成されていてもよい。これにより、図3に示されているように、オイル交換ノズル177が当接した状態における、先端開口部177aと突出部174aとの間の、前記オイルが通過可能な隙間が、確実に形成され得る。
(iv)図4は、図1ないし図3に示されている弾性開閉弁174の一変形例の構成を拡大して示す断面図である。図4に示されているように、弾性開閉弁174は、ドレイン孔閉塞突起174bを備えている。
ドレイン孔閉塞突起174bは、弾性開閉弁174における、ドレイン孔161fに対応する位置に設けられている。このドレイン孔閉塞突起174bは、図中2点鎖線で示されているように、ドレイン孔161fを開放するような弾性開閉弁174における弾性変形(図中実線で示されている状態)が復元した場合に、ドレイン孔161fに嵌め合わされ得るように構成されている。
かかる構成によれば、エンジン100(図1参照)の運転時、特に暖機運転中に、ドレイン孔閉塞突起174bがドレイン孔161fに嵌め合わされることで、当該ドレイン孔161fが確実に閉塞される。すなわち、暖機運転中における、ドレイン孔161fを介しての、メイン貯留室131とリザーバー室132との連通が、より確実に遮断され得る。
(v)図4に示されているように、弾性開閉弁174を構成する可撓性の板材は、下方への押圧が解除されている状態(図中2点鎖線で示されている状態)において、下方に凸状に湾曲するように構成されていてもよい。この場合、弾性開閉弁174は、下方への押圧が解除されている上述の状態において、オイルパンセパレーター底板161aに対して所定の圧力で接触するように構成されていることが好適である。
かかる構成によれば、暖機運転中における、ドレイン孔161fを介しての、メイン貯留室131とリザーバー室132との連通が、より確実に遮断され得る。
(vi)図5は、図1ないし図3に示されている弾性開閉弁174の、他の変形例の構成を拡大して示す図である。ここで、図5(A)は側面図であり、図5(B)は平面図である。
図5に示されているように、突出部174aには、突起174a1が形成されていてもよい。すなわち、突出部174aは、貫通孔が形成されていない板状部と、その板状部から立設された突起174a1と、から構成されている。ここで、突起174a1は、複数個形成されていてもよい。この場合、隣り合う複数の突起174a1の間に、前記オイルが通過可能な溝174a2が形成される。
かかる構成によれば、突起174a1がオイル交換ノズル177(図3参照)の先端と当接した場合に、先端開口部177aと突出部174aとの間に、前記オイルの流路が確実に形成され得る。このオイルの流路を介して、オイル吸入が迅速に行われ得る。
また、オイル注入の際に、オイル交換ノズル177(図3参照)から噴出される前記オイルの勢いによって、突出部174aが先端開口部177aからさらに離隔し得る。よって、オイル注入がより迅速に行われ得る。
なお、図中2点鎖線で示されているように、ドレイン孔閉塞突起174bが設けられていてもよい。
(vii)図6ないし図8は、図1ないし図3に示されている弾性開閉弁174の、他の変形例の構成を拡大して示す平面図である。これら図6ないし図8に示されている弾性開閉弁174の突出部174aにおいては、前記オイルが通過可能な貫通孔が形成されている。
かかる構成によれば、図示しないオイル交換装置によるオイル吸入の際に、前記オイルが、当該貫通孔を介して迅速に吸入され得る。また、前記オイル交換装置によるオイル注入の際に、前記オイルが、当該貫通孔を介して迅速に注入され得る。
例えば、図6に示されているように、突出部174aは、メッシュ状に形成されていてもよい。
また、図7に示されているように、突出部174aには、貫通孔174a3が形成されていてもよい。この場合、貫通孔174a3は、その内径が、オイル交換ノズル177の外径よりも小さくなるように形成されていることが好適である。これにより、オイル交換ノズル177が突出部174aに確実に当接して弾性開閉弁174を確実に押圧し得る。
また、図8に示されているように、突出部174aには、多数の貫通孔174a4が形成されていてもよい。
(viii)図9及び図10は、図1ないし図3に示されている弾性開閉弁174の、他の変形例の構成を示す図である。
・図9に示されているように、オイルレベルゲージガイド筒162fは、オイルレベルゲージ171(図1参照)及びオイル交換ノズル177をメイン貯留室131内にガイドし得るように構成・配置されていてもよい。
かかる構成においては、オイル交換ノズル177の先端部によって、オイルパンセパレーター底板161aに設けられた弾性開閉弁174が、メイン貯留室131側から、その外側のリザーバー室132側に押圧される。これにより、当該弾性開閉弁174が、メイン貯留室131の内側から押し開けられる。そして、ドレイン孔161fが開放される。この状態で、オイル交換ノズル177を介して、前記オイルの排出及び注入が行われる。
・図10(A)は、図9に示されている弾性開閉弁174の平面図である。図10(B)は、図10(A)に示されている弾性開閉弁174の断面図である。図10(C)は、図10(B)に示されている弾性開閉弁174が押圧されて弾性変形した状態を示す断面図である。
図9及び図10に示されているように、弾性開閉弁174は、オイルパンセパレーター底板161aと一体に形成されていてもよい。すなわち、図10(A)及び図10(B)に示されているように、オイルパンセパレーター底板161aには、平面視にて略U字状のスリット161a1が形成されている。スリット161a1は、低温で粘度の高い前記オイルの通過が困難な、1mm以下の幅に形成されている。このスリット161a1の平面視における内側に形成された、片持ち梁状の部分によって、弾性開閉弁174が構成されている。
図10(A)に示されているように、弾性開閉弁174は、その自由端側がオイル交換ノズル177と当接し得るように形成されている。すなわち、図10(B)に示されているように、弾性開閉弁174は、その自由端側が、上述の中心軸線Cと交差するように形成されている。
かかる構成においては、図10(C)に示されているように、弾性開閉弁174の自由端側が、オイル交換ノズル177と当接することで、弾性開閉弁174の自由端側が下方に押圧される。この押圧により、弾性開閉弁174が、撓むように弾性変形する。これにより、弾性開閉弁174の自由端側に、ドレイン孔161fが形成される。このドレイン孔161fを介して、オイルパンセパレーター底板161aの上側のメイン貯留室131と、オイルパンセパレーター底板161aの下側のリザーバー室132とが、比較的大きな流路断面積で連通する。
一方、弾性開閉弁174の下方への押圧が解除されている場合、図10(A)及び図10(B)に示されているように、上述の撓みが復元する。この状態においては、オイル交換(オイル排出及びオイル注入)の際に通常達し得る温度の前記オイルは、スリット161a1を通過することが困難である。よって、この状態においては、オイルパンセパレーター底板161aの上側のメイン貯留室131と、オイルパンセパレーター底板161aの下側のリザーバー室132との間の連通が、実質的に遮断される。すなわち、ドレイン孔161fが、実質的に閉塞される。
かかる構成によれば、オイルパンセパレーター底板161aに上述のスリット161a1を形成するという、きわめて簡略な製造工程によって、弾性開閉弁174が形成され得る。
(ix)上述の実施形態及び変形例においては、オイルレベルゲージ支持スリーブ172は、シリンダブロック下側フランジ125を貫通するように、シリンダブロック120に装着されている。すなわち、上述の実施形態及び変形例においては、オイルレベルゲージ171及びオイル交換ノズル177は、エンジン100の本体部分を構成するシリンダブロック120に対して着脱されるようになっている。
もっとも、かかる構成に代えて、オイルレベルゲージ支持スリーブ172が、第一オイルパン140又は第二オイルパン150を貫通するように設けられていてもよい。すなわち、オイルレベルゲージ171及びオイル交換ノズル177が、オイル貯留装置130に対して着脱されるようになっていてもよい。
(x)その他、特段に言及されていない変形例についても、本発明の本質的部分を変更しない範囲内において、本発明の範囲内に含まれることは当然である。
例えば、上述の各実施形態の説明において、一体に形成されていた構成要素は、継ぎ目なく一体成形されていてもよいし、複数の別体のパーツを接着・溶着・ネジ止め等により接合することによって形成されていてもよい。また、複数の構成要素同士の接合・締結は、ボルト以外にも様々な締結手段によって行われ得る。
具体的には、例えば、第一オイルパン140と第二オイルパン150とが、一体に構成されていてもよい。あるいは、第一オイルパン140は、いわゆるロワーケースとして、シリンダブロック120と一体に形成されていてもよい。
また、オイルパンセパレーター161と、還流オイルセパレーター162とが、別部材として独立に構成されていて、接着やネジ止め等によって接続されていてもよい。
(xi)また、本発明の課題を解決するための手段を構成する各要素における、作用・機能的に表現されている要素は、上述の実施形態や変形例にて開示されている具体的構造の他、当該作用・機能を実現可能な、いかなる構造をも含む。
本発明の一実施形態のオイル貯留装置を備えたエンジンの一部を切り欠いた断面図である。 図1に示されているインナープレートの主要部の周辺を拡大した断面図である。 図1に示されているインナープレートの主要部の周辺を拡大した断面図である。 図1ないし図3に示されている弾性開閉弁の一変形例の構成を拡大して示す断面図である。 図1ないし図3に示されている弾性開閉弁の、他の変形例の構成を拡大して示す図である。ここで、図5(A)は側面図であり、図5(B)は平面図である。 図1ないし図3に示されている弾性開閉弁の、他の変形例の構成を拡大して示す平面図である。 図1ないし図3に示されている弾性開閉弁の、他の変形例の構成を拡大して示す平面図である。 図1ないし図3に示されている弾性開閉弁の、他の変形例の構成を拡大して示す平面図である。 図1ないし図3に示されている弾性開閉弁の、他の変形例の構成を示す断面図である。 図10(A)は、図9に示されている弾性開閉弁の平面図である。図10(B)は、図10(A)に示されている弾性開閉弁の断面図である。図10(C)は、図10(B)に示されている弾性開閉弁が押圧されて弾性変形した状態を示す断面図である。
符号の説明
100…エンジン 110…シリンダヘッド 120…シリンダブロック
126…オイルストレーナー 126a…吸込口 130…オイル貯留装置
131…メイン貯留室 132…リザーバー室 133…還流オイル貯留部
140…第一オイルパン 150…第二オイルパン 160…インナープレート
161…オイルパンセパレーター 161a…オイルパンセパレーター底板
161b…オイルパンセパレーター側板 161f…ドレイン孔
162…還流オイルセパレーター 162e…オイルレベルゲージ貫通孔
162f…オイルレベルゲージガイド筒 171…オイルレベルゲージ
171a…ゲージ部 172…オイルレベルゲージ支持スリーブ
174…弾性開閉弁 174a…突出部 174a1…突起
174a2…溝 174a3…貫通孔 174a4…貫通孔
174b…ドレイン孔閉塞突起 177…オイル交換ノズル 177a…先端開口部
C…中心軸線

Claims (17)

  1. 被潤滑機構の潤滑のためのオイルを貯留し得るように構成されたオイル貯留装置において、
    前記オイルを内側の空間内にて貯留可能なオイルパンと、
    前記オイルパンの内側の前記空間を、前記被潤滑機構に向けて開口するメイン貯留室と当該メイン貯留室に隣接するリザーバー室とに分割するように、当該空間内に配置されていて、オイル交換の際に前記メイン貯留室と前記リザーバー室との間で前記オイルが交流し得るように前記メイン貯留室と前記リザーバー室とを連通させるドレイン孔が形成されたオイルパンセパレーターと、
    前記オイルパンの内側の前記空間内の前記オイルを排出させ及び/又は前記空間内に前記オイルを注入し得るように構成されたオイル交換装置における前記オイルの排出口及び/又は注入口を構成するノズルを支持し得るように構成されているとともに、当該ノズルの着脱をガイドし得るように構成されたガイド部と、
    前記ガイド部と対向するように前記オイルパンセパレーターに設けられていて、前記ノズルが前記ガイド部によってガイドされつつ支持された場合に当該ノズルと当接して弾性変形することで前記ドレイン孔を開放させ得るとともに、前記ガイド部による前記ノズルの支持が解除されて当該ノズルが離隔した場合に前記弾性変形が復元することで前記ドレイン孔を実質的に閉塞させ得るように構成された弾性開閉弁と、
    を備えたことを特徴とするオイル貯留装置。
  2. 請求項1に記載のオイル貯留装置であって、
    前記ガイド部は、先端部が前記空間内に挿入されることで当該空間内のオイルレベルを前記先端部に付着した前記オイルの状態によって表示し得るように構成されたオイルレベルゲージと、前記ノズルと、のうちのいずれか一方を択一的に支持し得るとともに、前記オイルレベルゲージの着脱をガイドし得るように構成されたことを特徴とするオイル貯留装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載のオイル貯留装置であって、
    前記弾性開閉弁は、前記ガイド部から前記ノズルのガイド方向に向かう延長線と交差するように、前記リザーバー室側に突出した舌片状の突出部を備えたことを特徴とするオイル貯留装置。
  4. 請求項3に記載のオイル貯留装置であって、
    前記突出部は、前記ノズルが前記ガイド部によってガイドされつつ支持された場合に当該ノズルと当接し得るように前記ガイド部と対向して配置されたことを特徴とするオイル貯留装置。
  5. 請求項1又は請求項2に記載のオイル貯留装置であって、
    前記弾性開閉弁は、前記ノズルが前記ガイド部によってガイドされつつ支持された場合に当該ノズルと当接し得るように前記ガイド部と対向して設けられた舌片状の突出部を備えたことを特徴とするオイル貯留装置。
  6. 被潤滑機構の潤滑のためのオイルを貯留し得るように構成されたオイル貯留装置において、
    前記オイルを内側の空間内にて貯留可能なオイルパンと、
    貫通孔であるドレイン孔が形成された底板と、その底板の端縁部に接続された側板と、を備えていて、前記底板と前記側板とで囲まれ且つ前記被潤滑機構に向けて開口するメイン貯留室と当該メイン貯留室に隣接するリザーバー室とに前記オイルパンの内側の前記空間を分割するように、当該空間内に配置されたオイルパンセパレーターと、
    前記オイルパンセパレーターにおける前記底板に設けられていて、所定方向に押圧されて弾性変形することで前記ドレイン孔を開放させ得るとともに、前記押圧が解除されて前記弾性変形が復元することで前記ドレイン孔を実質的に常時閉塞させるように構成された弾性開閉弁と、
    を備えたことを特徴とするオイル貯留装置。
  7. 請求項6に記載のオイル貯留装置であって、
    前記弾性開閉弁は、前記リザーバー室に向けて前記底板の外側に突出する舌片状の突出部を備えたことを特徴とするオイル貯留装置。
  8. 請求項6に記載のオイル貯留装置において、
    前記オイルパンの内側の前記空間内の前記オイルを排出させ及び/又は前記空間内に前記オイルを注入し得るように構成されたオイル交換装置における前記オイルの排出口及び/又は注入口を構成するノズルを支持し得るように構成されているとともに、当該ノズルの着脱をガイドし得るように構成されたガイド部を、さらに備え、
    前記弾性開閉弁は、前記ノズルが前記ガイド部によってガイドされつつ支持された場合に当該ノズルと当接して弾性変形することで前記ドレイン孔を開放させるとともに、前記ガイド部による前記ノズルの支持が解除されて当該ノズルが離隔した場合に前記弾性変形が復元することで前記ドレイン孔を実質的に常時閉塞させるように、前記ガイド部と対向して配置されたことを特徴とするオイル貯留装置。
  9. 請求項8に記載のオイル貯留装置であって、
    前記ガイド部は、先端部が前記空間内に挿入されることで当該空間内のオイルレベルを前記先端部に付着した前記オイルの状態によって表示し得るように構成されたオイルレベルゲージと、前記ノズルと、のうちのいずれか一方を択一的に支持し得るように構成されていて、
    前記弾性開閉弁は、前記ノズルに代えて前記オイルレベルゲージが前記ガイド部に支持された場合に、前記ドレイン孔を実質的に常時閉塞させるように構成されたことを特徴とするオイル貯留装置。
  10. 請求項8又は請求項9に記載のオイル貯留装置であって、
    前記弾性開閉弁は、前記リザーバー室に向けて前記底板の外側に突出する舌片状の突出部を備えたことを特徴とするオイル貯留装置。
  11. 請求項10に記載のオイル貯留装置であって、
    前記突出部は、前記ガイド部から前記ノズルのガイド方向に向かう延長線と交差するように設けられたことを特徴とするオイル貯留装置。
  12. 請求項10又は請求項11に記載のオイル貯留装置であって、
    前記突出部は、前記ノズルが前記ガイド部によってガイドされつつ支持された場合に当該ノズルと当接し得るように前記ガイド部と対向して配置されたことを特徴とするオイル貯留装置。
  13. 被潤滑機構の潤滑のためのオイルを貯留し得るように構成されたオイル貯留装置において、
    前記オイルを内側の空間内にて貯留可能なオイルパンと、
    前記オイルパンの内側の前記空間を、前記被潤滑機構に向けて開口するメイン貯留室と当該メイン貯留室に隣接するリザーバー室とに分割するように、当該空間内に配置されていて、オイル交換の際に前記メイン貯留室と前記リザーバー室との間で前記オイルが交流し得るように前記メイン貯留室と前記リザーバー室とを連通させるドレイン孔が形成されたオイルパンセパレーターと、
    前記オイルパンの内側の前記空間内の前記オイルを排出させ及び/又は前記空間内に前記オイルを注入し得るように構成されたオイル交換装置における前記オイルの排出口及び/又は注入口を構成するノズルが、当該オイル貯留装置又は前記被潤滑機構に着脱される際に、当該ノズルの着脱をガイドし得るように構成されたガイド部と、
    前記ガイド部と対向するように前記オイルパンセパレーターに設けられていて、前記ノズルが前記ガイド部によってガイドされつつ当該オイル貯留装置又は前記被潤滑機構に装着された場合に当該ノズルと当接して弾性変形することで前記ドレイン孔を開放させ得るとともに、前記ノズルが脱着されて当該ノズルが離隔した場合に前記弾性変形が復元することで前記ドレイン孔を実質的に閉塞させ得るように構成された弾性開閉弁と、
    を備えたことを特徴とするオイル貯留装置。
  14. 被潤滑機構の潤滑のためのオイルを貯留し得るように構成されたオイル貯留装置において、
    前記オイルを内側の空間内にて貯留可能なオイルパンと、
    前記オイルパンの内側の前記空間を、前記被潤滑機構に向けて開口するメイン貯留室と当該メイン貯留室に隣接するリザーバー室とに分割するように、当該空間内に配置されていて、オイル交換の際に前記メイン貯留室と前記リザーバー室との間で前記オイルが交流し得るように前記メイン貯留室と前記リザーバー室とを連通させるドレイン孔が形成されたオイルパンセパレーターと、
    前記オイルパンの内側の前記空間内の前記オイルを排出させ及び/又は前記空間内に前記オイルを注入し得るように構成されたオイル交換装置における前記オイルの排出口及び/又は注入口を構成するノズルを支持し得るように構成されたノズル支持部と、
    前記ノズル支持部と対向するように前記オイルパンセパレーターに設けられていて、前記ノズル支持部に前記ノズルが支持された場合に当該ノズルと当接して弾性変形することで前記ドレイン孔を開放させ得るとともに、前記ノズル支持部による前記ノズルの支持が解除されて当該ノズルが離隔した場合に前記弾性変形が復元することで前記ドレイン孔を実質的に閉塞させ得るように構成された弾性開閉弁と、
    を備えたことを特徴とするオイル貯留装置。
  15. 請求項1ないし請求項14のいずれかに記載のオイル貯留装置であって、
    前記弾性開閉弁における、前記ノズルが当接する位置には、当該ノズルの先端と当該弾性開閉弁の表面との間に前記オイルの流路を形成するように、凹凸又は貫通孔が形成されていることを特徴とするオイル貯留装置。
  16. 請求項1ないし請求項15のいずれかに記載のオイル貯留装置であって、
    前記弾性開閉弁は、前記ドレイン孔に嵌め合わされ得るように構成されたドレイン孔閉塞突起を備えたことを特徴とするオイル貯留装置。
  17. 請求項1ないし請求項16のいずれかに記載のオイル貯留装置であって、
    前記被潤滑機構に設けられていて運転時にはオイルフィラーキャップによって閉塞される注油口と前記メイン貯留室とが連通することで、当該注油口から注入された前記オイルが前記メイン貯留室に流入し得るように、前記オイルパンセパレーターが構成されていることを特徴とするオイル貯留装置。
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