JP2007231242A - ナフタロシアニン色素化合物 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は画像形成材料、赤外線感熱型記録材料、光記録素子および光学フイルム材料等として有用なナフタロシアニン色素化合物に関するものであり、更に詳細には吸収特性に優れた新規なナフタロシアニン色素に関するものである。
フタロシアニン類は広く顔料として使用されてきたが、その中でも特にナフタロシアニン色素は可視光を実質的に吸収しないが、赤外線を吸収する近赤外色素として盛んに研究されてきた(例えば特許文献1)。
これまでに知られている置換ナフタロシアニンは、ナフタレン環上に置換基を有するものが多い。ナフタレン環上に置換基を有するナフタロシアニン色素としては、置換基にハロゲン原子、炭素結合型(例えばアルキル基、アリール基)、酸素結合型(例えばヒドロキシル基、アルコキシ基、アリールオキシ基)、イオウ結合型(例えばアルキルチオ基、アリールチオ基)、窒素結合型(例えばアミノ基、アルキルアミノ基)、カルボニル結合型(例えばオキシカルボニル基、アルコキシカルボニル基)およびニトリル基、ニトロ基を有するもの(例えば特許文献1、非特許文献1)、重合前駆体としてアクリルアミド基を有するもの(例えば特許文献2)、アシルアミノ基およびその前駆体を有するもの(例えば特許文献3〜5)等が知られていた。ナフタレン環以外の部分に置換基を有する構造はこれまでに知られておらず、その新たな物性に期待が持たれていた。
特開平2―296885号公報
特開平7−118723号公報
特開平11−152413号公報
特開平11−152414号公報
特開平11−152415号公報
ジャーナル・オブ・ケミカル・ソサエティ,パーキン・トランザクション,I,2453〜2458頁(1988年)
本発明の目的は画像形成材料、赤外線感熱型記録材料、光記録素子および光学フイルム材料等として有用な新規なナフタロシアニン色素化合物を提供することにあり、これを用いた色素を提供することにある。
本発明者らは鋭意検討の結果、下記手段により本発明の上記目的が達成されることを見出した。
(1)下記一般式(A)で表される化合物。
(1)下記一般式(A)で表される化合物。
一般式(A)中、Arは芳香族基を表し、Arの結合手はナフタロシアニン化合物の何れかの酸素原子または窒素原子と結合し、結合する窒素原子は1価のカチオンである。*は1価の負電荷または結合手を表す。
(2)前記一般式(A)で表される化合物が下記一般式(1)で表される化合物であることを特徴とする(1)に記載の化合物。
(2)前記一般式(A)で表される化合物が下記一般式(1)で表される化合物であることを特徴とする(1)に記載の化合物。
一般式(1)中、2個の1−ナフトキシ基はナフタロシアニン環の平面に対し、互いに同じ側に位置していても、反対側に位置していてもよく、これらの混合物であってもよい。
(3)前記一般式(A)で表される化合物が下記式(A1)で表される化合物であることを特徴とする(1)に記載の化合物。
(3)前記一般式(A)で表される化合物が下記式(A1)で表される化合物であることを特徴とする(1)に記載の化合物。
一般式(A1)中、1−ナフチル基はナフタロシアニン化合物の何れかの窒素原子と結合し、結合する窒素原子は1価のカチオンである。
(4)前記一般式(A1)で表される化合物が下記一般式(2)で表される化合物であることを特徴とする(3)に記載の化合物。
(4)前記一般式(A1)で表される化合物が下記一般式(2)で表される化合物であることを特徴とする(3)に記載の化合物。
一般式(2)中、2個の1−ナフチル基はナフタロシアニン環の平面に対し、互いに同じ側に位置していても、反対側に位置していてもよく、これらの混合物であってもよい。
(5)(1)〜(4)のいずれか1項の化合物よりなるフタロシアニン色素。
(5)(1)〜(4)のいずれか1項の化合物よりなるフタロシアニン色素。
本発明により、画像形成材料、赤外線感熱型記録材料、光記録素子および光学フイルム材料等として有用な新規なナフタロシアニン化合物とそれを用いた色素を提供することができる。本発明のフタロシアニン化合物は、800〜850nmに吸収極大を有する。
以下、本発明の実施の形態について詳しく説明する。
まず一般式(A)で表される化合物を説明する。
一般式(A)においてArはバナジルナフタロシアニン骨格の酸素原子あるいは窒素原子と結合する。ここで、2個のArは、2個の酸素原子と結合しても2個の窒素原子と結合しても、また一方が酸素原子で他方が窒素原子と結合してもよい。芳香族基とはアリール基および置換アリール基を意味する。またこれらの芳香族基は脂肪族環、他の芳香族環または複素環が縮合していてもよい。芳香族基の炭素原子数は6〜40が好ましく、6〜30が更に好ましく、6〜20が更に好ましい。またその中でもアリール基としてはフェニルまたはナフチルであることが好ましく、ナフチルがより好ましく、1−ナフチルが特に好ましい。
まず一般式(A)で表される化合物を説明する。
一般式(A)においてArはバナジルナフタロシアニン骨格の酸素原子あるいは窒素原子と結合する。ここで、2個のArは、2個の酸素原子と結合しても2個の窒素原子と結合しても、また一方が酸素原子で他方が窒素原子と結合してもよい。芳香族基とはアリール基および置換アリール基を意味する。またこれらの芳香族基は脂肪族環、他の芳香族環または複素環が縮合していてもよい。芳香族基の炭素原子数は6〜40が好ましく、6〜30が更に好ましく、6〜20が更に好ましい。またその中でもアリール基としてはフェニルまたはナフチルであることが好ましく、ナフチルがより好ましく、1−ナフチルが特に好ましい。
置換アリール基のアリール部分は、上記アリール基と同様である。置換アリール基の置換基の例としては、ハロゲン原子(例えば、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、アルキル基[直鎖、分岐、環状の置換もしくは無置換のアルキル基を表す。それらは、アルキル基(好ましくは炭素数1から30のアルキル基、例えばメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、t−ブチル、n−オクチル、エイコシル、2−クロロエチル、2−シアノエチル、2―エチルヘキシル)、シクロアルキル基(好ましくは、炭素数3から30の置換または無置換のシクロアルキル基、例えば、シクロヘキシル、シクロペンチル、4−n−ドデシルシクロヘキシル)、ビシクロアルキル基(好ましくは、炭素数5から30の置換もしくは無置換のビシクロアルキル基、つまり、炭素数5から30のビシクロアルカンから水素原子を一個取り去った一価の基である。例えば、ビシクロ[1,2,2]ヘプタン−2−イル、ビシクロ[2,2,2]オクタン−3−イル)、更に環構造が多いトリシクロ構造なども包含するものである。以下に説明する置換基の中のアルキル基(例えばアルキルチオ基のアルキル基)もこのような概念のアルキル基を表す。]、アルケニル基[直鎖、分岐、環状の置換もしくは無置換のアルケニル基を表す。それらは、アルケニル基(好ましくは炭素数2から30の置換または無置換のアルケニル基、例えば、ビニル、アリル、プレニル、ゲラニル、オレイル)、シクロアルケニル基(好ましくは、炭素数3から30の置換もしくは無置換のシクロアルケニル基、つまり、炭素数3から30のシクロアルケンの水素原子を一個取り去った一価の基である。例えば、2−シクロペンテン−1−イル、2−シクロヘキセン−1−イル)、ビシクロアルケニル基(置換もしくは無置換のビシクロアルケニル基、好ましくは、炭素数5から30の置換もしくは無置換のビシクロアルケニル基、つまり二重結合を一個持つビシクロアルケンの水素原子を一個取り去った一価の基である。
例えば、ビシクロ[2,2,1]ヘプト−2−エン−1−イル、ビシクロ[2,2,2]オクト−2−エン−4−イル)を包含するものである。]、アルキニル基(好ましくは、炭素数2から30の置換または無置換のアルキニル基、例えば、エチニル、プロパルギル、トリメチルシリルエチニル基)、アリール基(好ましくは炭素数6から30の置換もしくは無置換のアリール基、例えばフェニル、p−トリル、ナフチル、m−クロロフェニル、o−ヘキサデカノイルアミノフェニル)、ヘテロ環基(好ましくは5または6員の置換もしくは無置換の、芳香族もしくは非芳香族のヘテロ環化合物から一個の水素原子を取り除いた一価の基であり、更に好ましくは、炭素数3から30の5もしくは6員の芳香族のヘテロ環基である。例えば、2−フリル、2−チエニル、2−ピリミジニル、2−ベンゾチアゾリル)、シアノ基、ヒドロキシル基、ニトロ基、カルボキシル基、アルコキシ基(好ましくは、炭素数1から30の置換もしくは無置換のアルコキシ基、例えば、メトキシ、エトキシ、イソプロポキシ、t−ブトキシ、n−オクチルオキシ、2−メトキシエトキシ)、アリールオキシ基(好ましくは、炭素数6から30の置換もしくは無置換のアリールオキシ基、例えば、フェノキシ、2−メチルフェノキシ、4−t−ブチルフェノキシ、3−ニトロフェノキシ、2−テトラデカノイルアミノフェノキシ)、シリルオキシ基(好ましくは、炭素数3から20のシリルオキシ基、例えば、トリメチルシリルオキシ、t−ブチルジメチルシリルオキシ)、
ヘテロ環オキシ基(好ましくは、炭素数2から30の置換もしくは無置換のヘテロ環オキシ基、1−フェニルテトラゾールー5−オキシ、2−テトラヒドロピラニルオキシ)、アシルオキシ基(好ましくはホルミルオキシ基、炭素数2から30の置換もしくは無置換のアルキルカルボニルオキシ基、炭素数6から30の置換もしくは無置換のアリールカルボニルオキシ基、例えば、ホルミルオキシ、アセチルオキシ、ピバロイルオキシ、ステアロイルオキシ、ベンゾイルオキシ、p−メトキシフェニルカルボニルオキシ)、カルバモイルオキシ基(好ましくは、炭素数1から30の置換もしくは無置換のカルバモイルオキシ基、例えば、N,N−ジメチルカルバモイルオキシ、N,N−ジエチルカルバモイルオキシ、モルホリノカルボニルオキシ、N,N−ジ−n−オクチルアミノカルボニルオキシ、N−n−オクチルカルバモイルオキシ)、アルコキシカルボニルオキシ基(好ましくは、炭素数2から30の置換もしくは無置換アルコキシカルボニルオキシ基、例えばメトキシカルボニルオキシ、エトキシカルボニルオキシ、t−ブトキシカルボニルオキシ、n−オクチルカルボニルオキシ)、
アリールオキシカルボニルオキシ基(好ましくは、炭素数7から30の置換もしくは無置換のアリールオキシカルボニルオキシ基、例えば、フェノキシカルボニルオキシ、p−メトキシフェノキシカルボニルオキシ、p−n−ヘキサデシルオキシフェノキシカルボニルオキシ)、アミノ基(好ましくは、アミノ基、炭素数1から30の置換もしくは無置換のアルキルアミノ基、炭素数6から30の置換もしくは無置換のアニリノ基、例えば、アミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、アニリノ、N−メチル−アニリノ、ジフェニルアミノ)、アシルアミノ基(好ましくは、ホルミルアミノ基、炭素数1から30の置換もしくは無置換のアルキルカルボニルアミノ基、炭素数6から30の置換もしくは無置換のアリールカルボニルアミノ基、例えば、ホルミルアミノ、アセチルアミノ、ピバロイルアミノ、ラウロイルアミノ、ベンゾイルアミノ、3,4,5−トリ−n−オクチルオキシフェニルカルボニルアミノ)、アミノカルボニルアミノ基(好ましくは、炭素数1から30の置換もしくは無置換のアミノカルボニルアミノ、例えば、カルバモイルアミノ、N,N−ジメチルアミノカルボニルアミノ、N,N−ジエチルアミノカルボニルアミノ、モルホリノカルボニルアミノ)、アルコキシカルボニルアミノ基(好ましくは炭素数2から30の置換もしくは無置換アルコキシカルボニルアミノ基、例えば、メトキシカルボニルアミノ、エトキシカルボニルアミノ、t−ブトキシカルボニルアミノ、n−オクタデシルオキシカルボニルアミノ、N−メチルーメトキシカルボニルアミノ)、アリールオキシカルボニルアミノ基(好ましくは、炭素数7から30の置換もしくは無置換のアリールオキシカルボニルアミノ基、例えば、フェノキシカルボニルアミノ、p-クロロフェノキシカルボニルアミノ、m−n−オクチルオキシフェノキシカルボニルアミノ)、
スルファモイルアミノ基(好ましくは、炭素数0から30の置換もしくは無置換のスルファモイルアミノ基、例えば、スルファモイルアミノ、N,N−ジメチルアミノスルホニルアミノ、N−n−オクチルアミノスルホニルアミノ)、アルキル及びアリールスルホニルアミノ基(好ましくは炭素数1から30の置換もしくは無置換のアルキルスルホニルアミノ、炭素数6から30の置換もしくは無置換のアリールスルホニルアミノ、例えば、メチルスルホニルアミノ、ブチルスルホニルアミノ、フェニルスルホニルアミノ、2,3,5−トリクロロフェニルスルホニルアミノ、p−メチルフェニルスルホニルアミノ)、メルカプト基、アルキルチオ基(好ましくは、炭素数1から30の置換もしくは無置換のアルキルチオ基、例えばメチルチオ、エチルチオ、n−ヘキサデシルチオ)、アリールチオ基(好ましくは炭素数6から30の置換もしくは無置換のアリールチオ、例えば、フェニルチオ、p−クロロフェニルチオ、m−メトキシフェニルチオ)、ヘテロ環チオ基(好ましくは炭素数2から30の置換または無置換のヘテロ環チオ基、例えば、2−ベンゾチアゾリルチオ、1−フェニルテトラゾール−5−イルチオ)、スルファモイル基(好ましくは炭素数0から30の置換もしくは無置換のスルファモイル基、例えば、N−エチルスルファモイル、N−(3−ドデシルオキシプロピル)スルファモイル、N,N−ジメチルスルファモイル、N−アセチルスルファモイル、N−ベンゾイルスルファモイル、N−(N’−フェニルカルバモイル)スルファモイル)、
スルホ基、アルキルもしくはアリールスルフィニル基(好ましくは、炭素数1から30の置換または無置換のアルキルスルフィニル基、6から30の置換または無置換のアリールスルフィニル基、例えば、メチルスルフィニル、エチルスルフィニル、フェニルスルフィニル、p−メチルフェニルスルフィニル)、アルキルもしくはアリールスルホニル基(好ましくは、炭素数1から30の置換または無置換のアルキルスルホニル基、6から30の置換または無置換のアリールスルホニル基、例えば、メチルスルホニル、エチルスルホニル、フェニルスルホニル、p−メチルフェニルスルホニル)、アシル基(好ましくはホルミル基、炭素数2から30の置換または無置換のアルキルカルボニル基、炭素数7から30の置換もしくは無置換のアリールカルボニル基、炭素数4から30の置換もしくは無置換の炭素原子でカルボニル基と結合しているヘテロ環カルボニル基、例えば、アセチル、ピバロイル、2−クロロアセチル、ステアロイル、ベンゾイル、p−n−オクチルオキシフェニルカルボニル、2―ピリジルカルボニル、2―フリルカルボニル)、アリールオキシカルボニル基(好ましくは、炭素数7から30の置換もしくは無置換のアリールオキシカルボニル基、例えば、フェノキシカルボニル、o−クロロフェノキシカルボニル、m−ニトロフェノキシカルボニル、p−t−ブチルフェノキシカルボニル)、アルコキシカルボニル基(好ましくは、炭素数2から30の置換もしくは無置換アルコキシカルボニル基、例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、t−ブトキシカルボニル、n−オクタデシルオキシカルボニル)、
カルバモイル基(好ましくは、炭素数1から30の置換もしくは無置換のカルバモイル、例えば、カルバモイル、N−メチルカルバモイル、N,N−ジメチルカルバモイル、N,N−ジ−n−オクチルカルバモイル、N−(メチルスルホニル)カルバモイル)、アリールもしくはヘテロ環アゾ基(好ましくは炭素数6から30の置換もしくは無置換のアリールアゾ基、炭素数3から30の置換もしくは無置換のヘテロ環アゾ基、例えば、フェニルアゾ、p−クロロフェニルアゾ、5−エチルチオ−1,3,4−チアジアゾール−2−イルアゾ)、イミド基(好ましくは、N−スクシンイミド、N−フタルイミド)、ホスフィノ基(好ましくは、炭素数2から30の置換もしくは無置換のホスフィノ基、例えば、ジメチルホスフィノ、ジフェニルホスフィノ、メチルフェノキシホスフィノ)、ホスフィニル基(好ましくは、炭素数2から30の置換もしくは無置換のホスフィニル基、例えば、ホスフィニル、ジオクチルオキシホスフィニル、ジエトキシホスフィニル)、ホスフィニルオキシ基(好ましくは、炭素数2から30の置換もしくは無置換のホスフィニルオキシ基、例えば、ジフェノキシホスフィニルオキシ、ジオクチルオキシホスフィニルオキシ)、ホスフィニルアミノ基(好ましくは、炭素数2から30の置換もしくは無置換のホスフィニルアミノ基、例えば、ジメトキシホスフィニルアミノ、ジメチルアミノホスフィニルアミノ)、シリル基(好ましくは、炭素数3から30の置換もしくは無置換のシリル基、例えば、トリメチルシリル、t−ブチルジメチルシリル、フェニルジメチルシリル)を表わす。
上記の官能基の中で、水素原子を有するものは、これを取り去り更に上記の基で置換されていても良い。そのような官能基の例としては、アルキルカルボニルアミノスルホニル基、アリールカルボニルアミノスルホニル基、アルキルスルホニルアミノカルボニル基、アリールスルホニルアミノカルボニル基が挙げられる。その例としては、メチルスルホニルアミノカルボニル、p−メチルフェニルスルホニルアミノカルボニル、アセチルアミノスルホニル、ベンゾイルアミノスルホニルが挙げられる。
Arで示される基の好ましい置換基としては、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロ環基、シアノ基、ヒドロキシル基、ニトロ基、カルボキシル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、シリルオキシ基、ヘテロ環オキシ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ基、アミノ基、アシルアミノ基、アミノカルボニルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、スルファモイルアミノ基、アルキルもしくはアリールスルホニルアミノ基、メルカプト基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ヘテロ環チオ基、スルファモイル基、スルホ基、アルキルもしくはアリールスルフィニル基、アルキルもしくはアリールスルホニル基、アシル基、アリールオキシカルボニル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、イミド基、ホスフィノ基、ホスフィニル基、ホスフィニルオキシ基、ホスフィニルアミノ基、シリル基であり、更に好ましくはハロゲン原子、アルキル基、アリール基、ヘテロ環基、シアノ基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、シリルオキシ基、ヘテロ環オキシ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、アミノ基、アシルアミノ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ヘテロ環チオ基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、イミド基であり、更に好ましくはハロゲン原子、アルキル基、アリール基、ヘテロ環基、アミノ基であり、更に好ましくはアルキル基、アリール基、ヘテロ環基である。
本発明においては無置換であることが最も好ましい。
本発明においては無置換であることが最も好ましい。
一般式(A)で表される化合物のうち、前記一般式(1)で表される化合物または前記一般式(A1)で表される化合物が好ましい。
一般式(1)で表される化合物は、2個の1−ナフチルオキシ基がフタロシアニン環の平面(色素平面)に対して互いに同じ側にあっても反対側にあってもよく、これらの混合物であってもよい。本発明においては、1−ナフチルオキシ基が色素平面に対して互いに反対側にある場合が好ましい。
また、一般式(A1)で表される化合物において、2個の1−ナフチル基は8個の窒素原子のいずれに結合してもよいが、互いに異なった窒素原子と結合する場合が好ましい。
一般式(A1)で表される化合物は、2個の1−ナフチル基がフタロシアニン環の平面(色素平面)に対して互いに同じ側にあっても反対側にあってもよく、これらの混合物であってもよい。本発明においては、1−ナフチル基が色素平面に対して互いに反対側にある場合が好ましい。
一般式(A1)で表される化合物のうち、前記一般式(2)で表される化合物がさらに好ましい。
また、一般式(A1)で表される化合物において、2個の1−ナフチル基は8個の窒素原子のいずれに結合してもよいが、互いに異なった窒素原子と結合する場合が好ましい。
一般式(A1)で表される化合物は、2個の1−ナフチル基がフタロシアニン環の平面(色素平面)に対して互いに同じ側にあっても反対側にあってもよく、これらの混合物であってもよい。本発明においては、1−ナフチル基が色素平面に対して互いに反対側にある場合が好ましい。
一般式(A1)で表される化合物のうち、前記一般式(2)で表される化合物がさらに好ましい。
以下に一般式(A)で表される化合物の製造方法について説明する。
一般式(A)で表される化合物を合成するには、対応する2,3−ナフタレンジカルボン酸またはその誘導体(酸無水物、ジアミド、ジニトリル等)とAr基をもつ化合物(例えばハロゲン化物、ヒドロキシ化合物等)とバナジウム化合物から製造することができる。
一般式(A)で表される化合物を合成するには、対応する2,3−ナフタレンジカルボン酸またはその誘導体(酸無水物、ジアミド、ジニトリル等)とAr基をもつ化合物(例えばハロゲン化物、ヒドロキシ化合物等)とバナジウム化合物から製造することができる。
最も好ましいバナジウム化合物としては、塩化バナジウム(III)、オキシ塩化バナジウム(V)、バナジウム(III)アセチルアセトナートおよびバナジル(IV)アセチルアセトナートが挙げられる。
反応に用いるこれらの原料の比率は1モルの2,3−ナフタレンジカルボン酸誘導体に対して、好ましいAr基をもつ化合物の量は1.5〜200モルであり、好ましくは2〜50モルであり、更に好ましくは4〜30モルである。また同様にバナジウム化合物の量は好ましくは0.01〜10モルであり、更に好ましくは0.1〜5モルであり、更に好ましくは0.15〜2モルであり、更に好ましくは0.2〜1モルであり、更に好ましくは0.22〜0.4モルである。
またこの反応において、尿素を添加して反応することも好ましく、このとき加える尿素の好ましい量は0.5〜10モル、更に好ましくは1〜6モル、更に好ましくは2〜4モルであり、反応開始時に全量を添加しても、反応進行に合わせて分割添加してもよい。
またこの反応において、尿素を添加して反応することも好ましく、このとき加える尿素の好ましい量は0.5〜10モル、更に好ましくは1〜6モル、更に好ましくは2〜4モルであり、反応開始時に全量を添加しても、反応進行に合わせて分割添加してもよい。
2,3−ナフタレンジカルボン酸誘導体としてニトリル以外の原料を用いる場合以外は、反応に尿素を添加することが好ましく、その好ましい量は1モルの2,3−ナフタレンジカルボン酸誘導体に対して、0.1〜200モル、好ましくは1〜100モル、更に好ましくは5〜70モルである。
また、ルイス酸を添加する方法も好ましく、好ましいルイス酸として金属のアンモニウム塩が挙げられる。ルイス酸の使用量は1モルの2,3−ナフタレンジカルボン酸誘導体に対して、0.00001〜10モルが好ましく、更に好ましくは0.0001〜1モル、更に好ましくは0.001〜0.5モル、更に好ましくは0.005〜0.2モル、特に好ましくは0.01〜0.1モルである。
また、ルイス酸を添加する方法も好ましく、好ましいルイス酸として金属のアンモニウム塩が挙げられる。ルイス酸の使用量は1モルの2,3−ナフタレンジカルボン酸誘導体に対して、0.00001〜10モルが好ましく、更に好ましくは0.0001〜1モル、更に好ましくは0.001〜0.5モル、更に好ましくは0.005〜0.2モル、特に好ましくは0.01〜0.1モルである。
反応は上記の化合物だけで行っても、或いは更に溶媒を併用してもよい。
溶媒としては例えばアミド系溶媒(例えばN,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、1−メチル−2−ピロリドン)、スルホン系溶媒(例えばスルホラン)スルホキシド系溶媒(例えばジメチルスルホキシド)、エーテル系溶媒(例えばジオキサン、シクロペンチルメチルエーテル)、ケトン系溶媒(例えばアセトン、シクロヘキサノン)、炭化水素系溶媒(例えばトルエン、キシレン)、ハロゲン系溶媒(例えばテトラクロロエタン)、アルコール系溶媒(例えば1−ブタノール、エチレングリコール、シクロヘキサノール)、ピリジン系溶媒(例えばピリジン、γ―ピコリン、2,6−ルチジン)を単独或いは混合して用いる。好ましくはアミド系溶媒、スルホン系溶媒、エーテル系溶媒、ハロゲン系溶媒、アルコール系溶媒、ピリジン系溶媒であり、更に好ましくはアミド系溶媒、スルホン系溶媒、エーテル系溶媒、ハロゲン系溶媒、アルコール系溶媒であり、更に好ましくはアミド系溶媒、アルコール系溶媒であり、更に好ましい溶媒はアミド系溶媒である。
溶媒としては例えばアミド系溶媒(例えばN,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、1−メチル−2−ピロリドン)、スルホン系溶媒(例えばスルホラン)スルホキシド系溶媒(例えばジメチルスルホキシド)、エーテル系溶媒(例えばジオキサン、シクロペンチルメチルエーテル)、ケトン系溶媒(例えばアセトン、シクロヘキサノン)、炭化水素系溶媒(例えばトルエン、キシレン)、ハロゲン系溶媒(例えばテトラクロロエタン)、アルコール系溶媒(例えば1−ブタノール、エチレングリコール、シクロヘキサノール)、ピリジン系溶媒(例えばピリジン、γ―ピコリン、2,6−ルチジン)を単独或いは混合して用いる。好ましくはアミド系溶媒、スルホン系溶媒、エーテル系溶媒、ハロゲン系溶媒、アルコール系溶媒、ピリジン系溶媒であり、更に好ましくはアミド系溶媒、スルホン系溶媒、エーテル系溶媒、ハロゲン系溶媒、アルコール系溶媒であり、更に好ましくはアミド系溶媒、アルコール系溶媒であり、更に好ましい溶媒はアミド系溶媒である。
反応温度は0〜250℃が好ましく、より好ましくは50〜250℃、更に好ましくは80〜230℃であり、特に好ましくは150〜220℃の範囲が好ましく、反応の途中で反応温度を変更すること(例えば前半150℃、後半200℃)も好ましく、反応時間は5分〜30時間の範囲で行うことが好ましい。
反応中、副生する水を系外に除くことも好ましく、減圧下あるいは常圧にて単独或いは溶媒とともに留去する方法、或いはモレキュラーシーブ等の吸収剤を用いる方法、無水酢酸等の脱水縮合剤を用いる方法等が好ましく用いられる。
また、本反応は密閉系で行うことも好ましい。
また、本反応は密閉系で行うことも好ましい。
以下に本発明を実施例により、更に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1)
下記反応に基づき、本発明の化合物(1)を合成した。
下記反応に基づき、本発明の化合物(1)を合成した。
三つ口フラスコに化合物(a)を5.49g、尿素7.2g、モリブデン酸アンモニウム0.1g、VOCl30.87g、クロロナフタレン20gを入れて、室温で10分攪拌した後、内温140〜146℃で1時間加熱攪拌し、更に内温191〜195℃で1時間加熱攪拌し、更に内温239〜244℃で5時間加熱攪拌した。この後、内温50℃まで冷却し、クロロホルム50mlを添加して30分攪拌し、濾過して得られた濾液をロータリーエバポレーターで濃縮した。こうして得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して目的の化合物(1)を1.6g得た(収率30%)。
マススペクトル結果:(M+H)+=1354.3211
(参考:計算値=1354.3893)
融点:300℃以上
この化合物の吸収スペクトルはTHF溶媒中にて832nmにおいて吸収極大を示した。
マススペクトル結果:(M+H)+=1354.3211
(参考:計算値=1354.3893)
融点:300℃以上
この化合物の吸収スペクトルはTHF溶媒中にて832nmにおいて吸収極大を示した。
(実施例2)
下記反応に基づき、本発明の化合物(2)を合成した。
下記反応に基づき、本発明の化合物(2)を合成した。
三つ口フラスコに化合物(a)を5.49g、尿素7.2g、モリブデン酸アンモニウム0.1g、VOCl30.87g、クロロナフタレン20gを入れて、室温で10分攪拌した後、内温140〜146℃で1時間加熱攪拌し、更に内温191〜195℃で1時間加熱攪拌し、更に内温239〜244℃で5時間加熱攪拌した。この後、内温50℃まで冷却し、クロロホルム50mlを添加して30分攪拌し、濾過して得られた濾液をロータリーエバポレーターで濃縮した。こうして得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して目的の化合物(2)を1.6g得た(収率30%)。
マススペクトル結果:(M+H)+=1354.3211
(参考:計算値=1354.3893
融点:300℃以上
この化合物の吸収スペクトルはTHF溶媒中にて832nmにおいて吸収極大を示した。
マススペクトル結果:(M+H)+=1354.3211
(参考:計算値=1354.3893
融点:300℃以上
この化合物の吸収スペクトルはTHF溶媒中にて832nmにおいて吸収極大を示した。
Claims (5)
- 請求項1〜4のいずれか1項の化合物よりなるフタロシアニン色素。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006058345A JP2007231242A (ja) | 2006-03-03 | 2006-03-03 | ナフタロシアニン色素化合物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006058345A JP2007231242A (ja) | 2006-03-03 | 2006-03-03 | ナフタロシアニン色素化合物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007231242A true JP2007231242A (ja) | 2007-09-13 |
Family
ID=38552153
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006058345A Pending JP2007231242A (ja) | 2006-03-03 | 2006-03-03 | ナフタロシアニン色素化合物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2007231242A (ja) |
-
2006
- 2006-03-03 JP JP2006058345A patent/JP2007231242A/ja active Pending
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