JP2007229138A - 液塗布具 - Google Patents
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Abstract
【課題】塗布対象毛に多量の塗布液を塗布できるようにする。
【解決手段】心線にブラシ毛材を植毛してなるブラシ部材をブラシ保持部材に保持する際に、複数のブラシ間部形成柱によって先端方向に向って延長するブラシ毛材束を形成することにより、ブラシ部材及びブラシ保持部材を塗布液貯液部に浸して引き抜いてしごき部材のしごき動作がなされたとき、ブラシ毛材束間に形成された塗布液溜りに多量の塗布液を保持できるようにし、これにより塗布対象毛に濃い塗布液を塗布することができる。
【選択図】図1
【解決手段】心線にブラシ毛材を植毛してなるブラシ部材をブラシ保持部材に保持する際に、複数のブラシ間部形成柱によって先端方向に向って延長するブラシ毛材束を形成することにより、ブラシ部材及びブラシ保持部材を塗布液貯液部に浸して引き抜いてしごき部材のしごき動作がなされたとき、ブラシ毛材束間に形成された塗布液溜りに多量の塗布液を保持できるようにし、これにより塗布対象毛に濃い塗布液を塗布することができる。
【選択図】図1
Description
本発明は液塗布具に関し、特にマスカラブラシや毛染め用ブラシのように塗布対象毛にマスカラや毛染め液などの塗布液を塗布する場合に適用して好適なものである。
従来この種の液塗布具として、例えばマスカラブラシとして、特許文献1に開示されているように、ブラシに付着させたマスカラを、まつ毛に塗布するものが用いられている。
このマスカラブラシとしての液塗布具R1は、図20に示すように、塗布液容器R2の取出口R3から、キャップR4に固着されたシャフトR5の先端に設けられたブラシ本体R6を出し入れすることにより、ブラシ本体R6を塗布液としてのマスカラに浸して外部に取り出すようになされている。
取出口R3の内側には、柔軟性をもったゴム材でなる円筒状のしごき部材R7が設けられ、ブラシ本体R6を取出口R3から引き抜くときに、ブラシ本体R6の周囲に付着している余分な塗布液を、小さい内径を有するしごき部材R7によってしごき落とすことにより、外部に取り出したブラシ本体R6やシャフトR5から塗布液をぼた落ちさせないように構成されている。
特開平5−228018号公報
図20の構成によれば、しごき部材R7としてブラシ本体R6を塗布液容器R2から引き抜いたとき、芯材に植毛されたブラシ毛材R6Aがしごき部材R7によって引抜き方向とは逆方向に押し付けられることによりその方向に一斉に倒れるような動作し、これによりブラシ本体R6の周囲に溜った余分な塗布液がしごき落とされるので、塗布液のぼた落ちを防止する機能を果し得る。
このように、ブラシ毛材R6Aは、しごき部材R7を通るとき一旦一斉に倒れるが、しごき部材7を通過した後は、その復元力によって起立するので、塗布液は当該起立したブラシ毛材R6Aの周囲に付着したまま(いわゆる濡れた状態のまま)残る。
しかしながら、このブラシ毛材R6Aの表面に付着した塗布液は少量なので、まつ毛に塗布できる塗布液の量が不足するため、使用者は5回、6回と塗布操作を繰り返えさないと、まつ毛に濃い塗布液を塗布できない結果になる。
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、塗布対象毛に対して1回の塗布操作で十分に濃い塗布液を塗布できるようにしたブラシ構成の液塗布具を提案しようとするものである。
かかる課題を解決するため本発明においては、心線31に、縦方向に並ぶようにブラシ毛材32を植毛してなるブラシ部材13と、ブラシ部材13を組み込むことにより、ブラシ毛材32を縦方向に向って延長する複数のブラシ毛材束32Xに束ねることにより当該ブラシ毛材束32X間に縦方向に向って延長する塗布液溜り35を形成する複数のブラシ間部形成柱22を有するブラシ保持部材とを有し、ブラシ部材32及びブラシ保持部材12を塗布液貯液部3に浸して引き抜いて塗布液貯液部3のしごき部材17のしごき動作がなされたとき、複数のブラシ毛材束32X間の塗布液溜り35に多量の塗布液をしごかれずに保持するようにする。
心線にブラシ毛材を植毛してなるブラシ部材をブラシ保持部材に保持する際に、複数のブラシ間部形成柱によって縦方向に向って延長するブラシ毛材束を形成することにより、ブラシ部材及びブラシ保持部材を塗布液貯液部に浸して引き抜いてしごき部材のしごき動作がなされたとき、ブラシ毛材束間に形成された塗布液溜りに多量の塗布液を保持でき、これにより塗布対象毛に濃い塗布液を塗布することができる。
以下図面について、本発明の一実施の形態を詳述する。
(1)第1の実施の形態
図1において、1は、全体として液塗布具を示し、液塗布具本体2と塗布液貯液部3とを有する。液塗布具本体2はシャフト11の先端部に形成されたブラシ保持部材12によってブラシ部材13を保持し、このブラシ保持部材12及びブラシ部材13によって液取出部14を構成している。
図1において、1は、全体として液塗布具を示し、液塗布具本体2と塗布液貯液部3とを有する。液塗布具本体2はシャフト11の先端部に形成されたブラシ保持部材12によってブラシ部材13を保持し、このブラシ保持部材12及びブラシ部材13によって液取出部14を構成している。
液取出部14は、ユーザによって、塗布液貯液部3を構成する塗布液容器15の液取出口16に設けられているしごき部17を通して挿入されて塗布液に浸された後、液取出口16から引き抜かれることにより、余分な塗布液をしごき落して、適度な塗布液をブラシ保持部材12及びブラシ部材13に付着させた状態で外部に取り出す。
ブラシ保持部材12は、図2に示すように、丸棒状のシャフト11の円形先端面20の中心位置にブラシ取付孔21を有し、当該ブラシ取付孔21を中心としてその周囲に複数例えば6本のブラシ間部形成柱22が角等間隔を保つように配設されている。
この実施の形態の場合、ブラシ間部形成柱22は断面三角形状を有し、その1つの頂角がブラシ取付孔21に対向し、かつ他の2つの頂角がブラシ取付孔21から放射状に外方に行くに従って扇状に広がるような状態で、シャフト11の先端面20から先端に向う方向、すなわち縦方向に突出成形されている。
かくして6本のブラシ間部形成柱22は、ブラシ取付孔21を中心としてこれを取り囲む円周方向に互いに隣合うもの同士間にほぼ並行にかつ縦方向に延長する6本のブラシ突出空隙23を形成している。
この実施の形態の場合、シャフト11の手元側端には、キャップ24が取り付けられ、当該キャップ24の先端側内周面に形成された締付ねじ25を塗布液容器15(図1)の液取出口16の外周面に形成された係合ねじ26に締め付けることにより、シャフト11を塗布液容器15内に挿入した状態でキャップ24を液取出口16に液漏れなく締め付けることができる。
ブラシ部材13は図3に示すように、縦方向に延長する心材31から放射状に外方に多数のブラシ毛材32を突出させた構成を有する。
この実施の形態の場合、心材31は2本のステンレス線材をより合わせてなり、当該2本の線材間に順次長手方向に配設した多数のブラシ毛材32を挟み込み固定した構成を有する。
心材31の手元側端部31Xには、ブラシ毛材32が植毛されておらず、図4に示すように、当該手元側端部31Xをブラシ保持部材12のブラシ取付孔21に嵌め込むことにより、ブラシ部材13をブラシ保持部材12と一体に組み立てられる。
このようにブラシ部材13をブラシ保持部材12と一体に組み立てる際に、ブラシ部材13のブラシ毛材32は、ブラシ間部形成柱22間に形成されたブラシ突出空隙23を通ってその先端が横方向にブラシ間部形成柱22の外側に突き出るように、ブラシ毛材32をそれぞれ縦方向に延長する6組の束に束ねるように成形される。
ブラシ毛材32は、マスカラをまつ毛に塗布する際に適度な柔軟性を呈すると共に、ブラシ毛材32を6箇所のブラシ突出空隙23を通すために縦方向に6本の束を形成できるような適度の可撓性をもつような素材、例えばナイロン、ポリエステルポリプロピレンなどで作られている。
このようにしてブラシ毛材32がブラシ間部形成柱22によって6本のブラシ毛材束32Xに束ねられると、当該6本のブラシ毛材束32Xの先端部がブラシ間部形成柱22より横方向に外方に突出することにより、シャフト11が塗布液容器15から引き抜かれたとき、ブラシ間部形成柱22の外側であってブラシ毛材束32Xによって囲まれた空間が、塗布液を貯める塗布液溜り35を形成する。
以上の構成において、ユーザがシャフト11を塗布液容器15に挿入することにより液取出部14を塗布液内に浸した状態からシャフト11を液取出口16から引き抜くと、液取出口16に設けられているしごき部17がシャフト11及び液取出部14に付着している余分な塗布液をしごき落とすような動作をする。
この実施の形態の場合、しごき部17は、図5に示すように、軟質ゴム材で構成された円筒状本体部17Aと、その内側空間に斜め下方に突出する円錐台形状の筒状のしごき材17Bとを有し、しごき材17Bの先端開口17Cの内径が、シャフト11の外径より僅かに小さい値に選択され、これによりシャフト11に付着した塗布液は実質的にその全部がしごき材17Bによってしごき落とされ、これにより引き抜いた液塗布具本体2からの塗布液のぼた落ちが防止される。
これに対して、ブラシ毛材32の長さはシャフト11の外径より長く選定されているので、縦方向に延長する6本のブラシ毛材束32Xの先端部分に付着している塗布液は、各ブラシ毛材32がしごき部17のしごき動作によってシャフト11の引き抜き方向とは逆方向に倒れるようなしごきを受けることにより、当該先端部分の塗布液もしごき材17Bによってしごき落とされる。
このブラシ毛材束32Xに対するしごき材17Bのしごき動作は、先端部の内側からブラシ間部形成柱22の外表面に至る部分の塗布液溜り35の部分までには及ばないので、図6に示すように、当該塗布液溜り35の部分に多量の塗布液36がしごき残されて液取出部14に保持された状態になる。
この結果、ユーザは、液取出部14のうち、縦方向に形成された6本の塗布液溜り35に残っている多量の塗布液36をマスカラ供給源として利用して、ブラシ毛材束32Xを構成するブラシ毛材32によってまつ毛をすくような化粧操作をすることにより、まつ毛に塗布液を濃く塗布することができる。
このようにして塗布した濃いマスカラは、ブラシ毛材束32Xを構成する各ブラシ毛材32の先端が、そこに付着している少量の薄い塗布液を利用してまつ毛の根元から毛先に行くに従って次第に薄くしているような修正操作をする。
この結果ユーザは自分の好みに応じたボリューム塗布を行うことができ、かくするにつき、1回の簡略な操作をするだけで(何回もシャフト11を塗布液貯液部3に挿入・引き出し操作をしないでも)、まつ毛に必要かつ十分な量の塗布液を塗布することができる。
(2)第2の実施の形態
図7〜図9は第2の実施の形態の示すもので、図1〜図6との対応部分に同一符号を付して示すように、この場合のブラシ保持部材12は、その縦方向の長さがブラシ部材13より短い値に選定されており、その結果ブラシ部材13の先端部13Aがブラシ保持部材12のブラシ間部形成柱22より先端方向に突出すると共に、当該先端部13Aのブラシ毛材32の長さが先端方向に行くに従って次第に短くなる(その結果外径形状は円錐台形状になる)ような構成を有する。
図7〜図9は第2の実施の形態の示すもので、図1〜図6との対応部分に同一符号を付して示すように、この場合のブラシ保持部材12は、その縦方向の長さがブラシ部材13より短い値に選定されており、その結果ブラシ部材13の先端部13Aがブラシ保持部材12のブラシ間部形成柱22より先端方向に突出すると共に、当該先端部13Aのブラシ毛材32の長さが先端方向に行くに従って次第に短くなる(その結果外径形状は円錐台形状になる)ような構成を有する。
この結果、ブラシ部材13のうち、ブラシ間部形成柱22が存在する手元側部13Aについては、図9(A)に示すようにブラシ毛材32がブラシ間部形成柱22によってブラシ突出空隙23から突出するようにブラシ毛材束32Xに束ねられるのに対して、ブラシ間部形成柱22が存在しない先端側部13Bにおいては、図9(B)に示すように、ブラシ毛材32がブラシ毛材束32Xのように束ねられるような拘束を受けることなく、心材31から放射状に延長する状態になる。
以上の構成において、ユーザが液塗布具本体2の液取出部14を塗布液貯液部13の塗布液容器15に差し込んだ状態から外部に引き抜くと、塗布液貯液部3のしごき部17のしごき動作によってシャフト11及びブラシ部材13に浸された塗布液がしごき落とされる。
このときブラシ部材13の手元側部13Aはブラシ間部形成柱22によって6本のブラシ毛材束32Xに束ねられていることにより、当該ブラシ毛材束32X間に形成される塗布液溜り35に塗布液を保持した状態になるのに対して、ブラシ間部形成柱22と対向していない先端側部13Bのブラシ毛材32の余分な塗布液はしごき部17によってしごき落とされることにより、ブラシ毛材32に付着した塗布液だけを保持する。
以上の構成によれば、ユーザが液取出部14のうちブラシ保持部材12のブラシ間部形成柱22が存在する部分に多量の塗布液を保持した状態で塗布液貯液部3から液塗布具本体2を取り出せることにより、当該塗布液溜り35の塗布液を利用して1回の操作でまつ毛に濃い塗布液を塗ることができる。
これに対して、ブラシ部材13の先端側部13Bには少量の塗布液がブラシ毛材32に付着した状態で残っているだけなので、ユーザはまつ毛に塗り付けられた濃い塗布液をブラシ部材13の先端側部13Bのブラシ毛材32を用いてすくような操作をすることにより、濃く塗り付けられた塗布液を先端に行くに従って薄くなるような修正動作をすることができる。
これに加えてブラシ部材13の先端側部13Bの外径形状を先細りの円錐台形状に形成したことにより、目尻などの細かい部分に薄い塗布液を塗布するような細かい塗布操作をすることができる。
(3)第3の実施の形態
図10〜図12は第3の実施の形態を示すもので、図7〜図9との対応部分に同一符号を付して示すように、ブラシ部材3は図7〜図9の場合と同様に、毛の長さがほぼ均一の手元側部13Aの先端に、毛の長さが先端に行くに従って短くなるほぼ円錐台形状の先端側部13Bを有する。
図10〜図12は第3の実施の形態を示すもので、図7〜図9との対応部分に同一符号を付して示すように、ブラシ部材3は図7〜図9の場合と同様に、毛の長さがほぼ均一の手元側部13Aの先端に、毛の長さが先端に行くに従って短くなるほぼ円錐台形状の先端側部13Bを有する。
これに対してこの実施の形態の場合のブラシ間部形成柱22の幅は、図11(B)に示すように、ブラシ部材13の手元側部13Aに対向する部分において同じ幅を有するのに対して、ブラシ部材13の先端側部13Bに対応する先端側部22Aにおいて、幅が先端に行くに従って徐々に狭くなるように形成されている。
かくしてブラシ部材13のブラシ毛材32は、ブラシ部材13の縦方向の全部について、6本のブラシ間部形成柱22によって6本のブラシ毛材束32Xを形成すると共に、当該ブラシ毛材束32X間においてブラシ間部形成柱22の外表面部分に塗布液溜り35を形成する。
以上の構成において、ユーザが塗布液具本体2を塗布液貯液部3の塗布液容器13に挿入することにより液取出部14を塗布液に浸した状態にした後、シャフト11を液取出口16から引き抜くと、しごき部17によってシャフト11及び液取出部14がしごかれることにより余分な塗布液がしごき落とされる。
このときブラシ部材13のブラシ毛材32は、しごき部17のしごき動作によって縦方向に倒れることにより表面に塗布液が薄く付着した状態になるのに対して、その隣合うブラシ毛材束32X間の塗布液溜り35に塗布液が保持された状態になる。
以上の構成によれば、ブラシ間部形成柱22がブラシ部材13の手元側部13Aから先端側部13Bに至るまで全体として縦方向に形成されていることにより、当該ブラシ間部形成柱22の外表面にある塗布液溜り35に多量の濃い塗布液を保持でき、これにより1回の操作で濃い塗布液をまつ毛に塗布することができる。
かくするにつき、ブラシ間部形成柱22の先端部の幅が先細りに狭く成形されていることにより、目尻などの細かい部分にも濃い塗布液を塗布できると共に、同様に先細りの形状をもつブラシ部材13の先端側部13Bを用いて細かい修正操作をすることができる。
かくして全体としてまつ毛にボリューム感のある塗布液を塗布することができる。
(4)第4の実施の形態
図13〜図15は、第4の実施の形態を示すもので、図10〜図12との対応部分に同一符号を付して示すように、ブラシ部材13として、ブラシ毛材32の毛の長さが、シャフト11から縦方向に行くに従って次第に短くなるように、外観形状が先細りになる構成を有する。
図13〜図15は、第4の実施の形態を示すもので、図10〜図12との対応部分に同一符号を付して示すように、ブラシ部材13として、ブラシ毛材32の毛の長さが、シャフト11から縦方向に行くに従って次第に短くなるように、外観形状が先細りになる構成を有する。
これと共に、図14(B)に示すように、ブラシ保持部材12のブラシ間部形成柱22の高さも、ブラシ部材13と同様に、シャフト11から先端方向に行くに従って次第に幅が狭くなるように先細りの形状を有する。
これに加えて、ブラシ間部形成柱22の手元側部22Bには、途中の位置P1からシャフト11までの間に、多数の横溝40が切り込まれており、この横溝40によって液溜りが形成されている。
この実施の形態の場合、塗布液貯液部3のしごき部17の内径は、ブラシ間部形成柱22のうち、横溝40が形成されている手元側部22Bの先端位置における外径とほぼ同じ内径を有し、これによりシャフト11がしごき部17から引き出されるとき、シャフト11及びブラシ間部形成柱22の手元側部22Bに対しては、付着している塗布液を強くしごき落とすようになされている。
この結果ブラシ間部形成柱22の手元側部22Bがしごき部17によってしごされた後には、横溝40に入っている塗布液がしごき落とされずに少量の薄い塗布液として保持されている。
これに対してしごき部17が途中の位置P1より先端側をしごく際には、しごき部17の内径よりブラシ間部形成柱22の内径の方が小さいので、ブラシ部材13の先端側部13Bの先端部の塗布液が先端側に倒れ込むことにより塗布液がしごき落とされるのに対して、ブラシ毛材束32X間に、しごき部17によってはしごき落とされない塗布液が残るようになされている。
以上の構成において、塗布具本体2は、ユーザがシャフト11を塗布液貯液部3の塗布液に浸した状態から引き抜くと、しごき部17のしごき動作により、ブラシ間部形成柱22の横溝40に比較的薄い塗布液を保持すると共に、ブラシ間部形成柱22の先端側部13Bの表面に形成されたブラシ液溜り35に濃い塗布を保持する。
かくしてユーザは、ブラシ間部形成柱22の先端側部22Aに保持された塗布液によってまつ毛に対して塗布液を濃く塗布した後、ブラシ毛材32の先端部に付着した塗布液によって修正操作をすることができる。
これに加えてブラシ間部形成柱22の横溝40に保持された塗布液を用いてまつ毛にカールを与えるような塗布操作をした後、当該手元側部13Aのブラシ毛材32によって修正操作をすることができる。
以上の構成によれば、ユーザが希望する濃さの塗布液をまつ毛に容易に塗布できるような簡便な液塗布具を実現できる。
(5)第5の実施の形態
図16〜図19は第5の実施の形態を示すもので、図1〜図6との対応部分に同一符号を付して示すように、液取出部14を構成するブラシ保持部材12及びブラシ部材13のうち、ブラシ保持部材12の構成が図1〜図6の実施の形態と相違する。
図16〜図19は第5の実施の形態を示すもので、図1〜図6との対応部分に同一符号を付して示すように、液取出部14を構成するブラシ保持部材12及びブラシ部材13のうち、ブラシ保持部材12の構成が図1〜図6の実施の形態と相違する。
この実施の形態の場合、ブラシ保持部材12は、図17(B)に示すように、ブラシ間部形成柱22として、その手元側部22Bが、断面三角形状の6本の柱部材が互いに平行に縦方向に延長しており、この構成の点において図1〜図6の場合と同様の構成を有する。
これに対してこの実施の形態の場合、ブラシ間部形成柱22の手元側部22Bの先端に、修正操作用先端側端部22AXが形成されている点において図1〜図6の実施の形態と相違する。
この修正操作用先端側端部22AXはその断面形状において、図18(B)に示すように、中心側が断面三角形状でかつ横方向に行くに従って扇形に広がるような形状に成形しているのに対して、当該扇形に広がった先端に断面丸み形状の先端部が形成されている。
これに加えて修正操作用先端側端部22AXの丸み形状部分は手元側部22Bから縦方向に先端に行くに従って外側に膨出する傾斜部K1と、その頂点K2から先端面K3に内側方向に縮み込むように傾斜する傾斜部K4とを有し、かくして修正操作用先端側端部22Xの外表面をしごき部17のしごき部材が通過したとき、修正操作用先端側端部22AXが内側に押されることにより6本のブラシ間部形成柱22が中心位置に集まるように湾曲するようになされている。
修正操作用先端側端部22AXの外表面には横方向に順次並ぶように多数の横溝50が穿設され、これにより横溝50内に薄い塗布液を保持するようになされている。
以上の構成において、ユーザがシャフト11の先端の液取出部14をしごき部17を通して塗布液容器15内の貯蔵塗布液W0に浸した状態から図19(A)に示すようにシャフト11を矢印aの方向に引き抜いて行くと、まずしごき部17はシャフト11の周囲に付着した余分な塗布液W0をしごき落とす。
その後シャフト11をさらに引き抜いて行くと、しごき部17は、図19(B)に示すように、シャフト11からブラシ間形成柱22の部分をしごく状態になり、このときしごき部17は6本のブラシ間部形成柱22の外側をしごいて行く状態になる。
このときしごき部17は、ブラシ間部形成柱22間のブラシ毛材束32Xを引き抜き方向aとは反対側に倒しながらしごき動作をすることにより、ブラシ間部形成柱22の手元側部22Bにおいて、ブラシ毛材32が引き抜き方向aとは逆方向に倒されて余分な塗布液をしごき落とすと共に、ブラシ毛材束32X間のブラシ液溜り35にはしごき残された塗布液でなる保持塗布液W1を残す。
これに続いてしごき部17がブラシ間部形成柱22の修正操作用先端側端部22Xをしごく位置にまで来ると、図19(C)に示すように、しごき部17が外側に膨出する傾斜部K1を通って頂点K2をしごくことにより、しごき部17によって修正操作用先端側端部22AXが中心方向に押圧されることにより、6本のブラシ間部形成柱22の先端部が中心方向に集まるように変形される。
このときしごき部17は、6本のブラシ間部形成柱22の修正操作用先端側端部22AXが中心に集めるような動作をすることにより、当該修正操作用先端側端部22AX間に入り込んでいた貯液塗布液W0を塗布液貯液部3に排出して、少量の保持塗布液W2だけを残す状態になり、その結果余分な塗布液を液塗布具本体2の先端からしごき落とす。
その後図19(D)に示すように、しごき部18が修正操作用先端側端部22AXの傾斜部K4をしごいて行くと、当該傾斜部K4は先細りになるように傾斜していることにより、しごき部17から修正操作用先端側端部22AXに外側から与えられる押圧力が小さくなっていくことにより、6本のブラシ間部形成柱22の先端部が、その弾発力によって変形のないもとの状態に戻っていく。
このように、しごき部17が修正操作用先端側端部22AX上を先端方向にしごき動作をしたとき、横溝50内に薄い塗布液W3をしごき残す。
以上の構成によれば、ユーザが塗布液容器15から1回の引き抜き操作をするだけで、ブラシ間部形成柱22の手元側部22B部分に多量の濃い塗布液が保持塗布液W1として保持されることにより、ユーザは当該濃い保持塗布液W1を用いてまつ毛に塗布液を濃く塗布することができると共に、ブラシ毛材32の先端に濡れた状態に残る薄い塗布液を用いて、ブラシ部材13によってまつ毛をすくような操作をすることにより、まつ毛1本1本に先端に行くに従って薄くなるように塗布する修正操作をすることができる。
これに加えて、ブラシ間部形成柱22の先端部の横溝50に少量の薄い塗布液が修正操作用塗布液W3として保持されていることにより、ユーザはブラシ毛材32から露出した修正操作用先端側端部22AXの外側の表面を利用してまつ毛に塗布された塗布液の修正操作を行うことができる。
かかる修正操作をするつき、6本の修正操作用先端側端部22AX間には余分な塗布液が残っていないので、ユーザがシャフト11を引き抜いたとき、当該余分な塗布液がボタ落ちするようなおそれを有効に回避し得る。
かくして図16〜図19の実施の形態によれば、ユーザが希望する多様な化粧操作を実現できるような液塗布具を実現し得る。
(6)他の実施の形態
上述の実施の形態においては、塗布対象形としてまつ毛にマスカラを塗布する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えば毛髪や眉毛に毛染め液を塗布する場合など、要するに人の毛に塗布液を塗布するための液塗布具に広く適用し得る。
上述の実施の形態においては、塗布対象形としてまつ毛にマスカラを塗布する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えば毛髪や眉毛に毛染め液を塗布する場合など、要するに人の毛に塗布液を塗布するための液塗布具に広く適用し得る。
本発明は、塗布対象毛に好みに応じた濃さの塗布液を塗布する場合に適用できる。
1……液塗布具、2……液塗布具本体、3……塗布液貯液部、11……シャフト、12……ブラシ保持部材、13……ブラシ部材、14……液取出部、15……塗布液容器、16……液取出口、17……しごき部、20……先端面、21……ブラシ取付孔、22……ブラシ間部形成柱、23……ブラシ突出空隙、24……キャップ、25……締付ねじ、26……係合ねじ、31……心線、32……ブラシ毛材、32X……ブラシ毛材束、35……塗布液溜り、36……塗布液、40……横溝。
Claims (1)
- 心線に、縦方向に並ぶようにブラシ毛材を植毛してなるブラシ部材と、
上記ブラシ部材を組み込むことにより、上記ブラシ毛材を縦方向に向って延長する複数のブラシ毛材束に束ねることにより当該ブラシ毛材束間に縦方向に向って延長する塗布液溜りを形成する複数のブラシ間部形成柱を有するブラシ保持部材と
を有し、上記ブラシ部材及び上記ブラシ保持部材を塗布液貯液部に浸して引き抜いて上記塗布液貯液部のしごき部材のしごき動作がなされたとき、上記複数の上記ブラシ毛材束間の上記塗布液溜りに多量の塗布液をしごかれずに保持する
ことを特徴とする液塗布具。
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- 2006-02-28 JP JP2006053419A patent/JP2007229138A/ja active Pending
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