JP2007228348A - ダイバーシティ受信装置 - Google Patents

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康晴 新井
Masatoshi Takada
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Abstract

【課題】複数のアンテナを用いてOFDM信号をダイバーシティ受信するダイバーシティ受信装置で、フェージングの影響を軽減して最適な等利得合成などを行う。
【解決手段】複数のアンテナのうちの1つ以上について受信されるOFDM信号の位相を移相器により移相して、これら複数のアンテナにより受信されるOFDM信号を合成し、合成されたOFDM信号のレベルの検出結果に基づいて移相器により移相する位相の量を切り替える場合に、移相器により移相する位相の量を切り替える切替タイミングがシンボル抽出期間外に配置され、合成されたOFDM信号のレベルを検出する検出時間が切替タイミングの前後に配置され、切替タイミングの前後に配置されたそれぞれの検出時間がシンボル抽出期間未満である。
【選択図】 図5

Description

本発明は、ダイバーシティ受信装置に関し、特に、フェージングの影響を軽減して最適な等利得合成などを行うことが可能なダイバーシティ受信における位相制御方法に関する。
例えば、地上デジタル放送などの無線通信システムでは、変調方式として直交周波数分割多重(OFDM:Orthogonal Frequency Division Multiplexing)方式が使用されている。また、このようなシステムでは、車載用のダイバーシティ受信装置が中継局の車両などに搭載されて用いられる。移動体通信では、通常、受信地点が移動することによるフェージングが問題となることから、通信品質を高めるために複数のアンテナを用いたダイバーシティ受信が行われる。
ダイバーシティ受信装置では、複数のアンテナにより信号を受信し、1つ以上の受信信号の位相を移相器により変化(移相)させて、等利得合成などすることが行われ、この場合、通常は、各シンボルのシンボル抽出期間(例えば、1有効シンボル分の期間)内における合成電力を測定して、測定される合成電力が高くなるように移相器による位相変化の量を制御することが行われる。
特開2005−244738号公報 三木信之、「地上デジタルテレビジョン放送」、トリケップス
しかしながら、上記のようなダイバーシティ受信装置では、複数の受信信号の合成電力を高くするために移相器による位相変化の量を切り替える位相切替がシンボル抽出期間内で行われると、位相切替による影響でデータの誤り率特性が劣化してしまう可能性があった。また、位相切替により位相を更新するために参照される情報となる電力変化分(合成電力の変化分)を求める際に、各シンボルのシンボル抽出期間内における合成電力の測定結果が測定時間内に変化するフェージングによる影響を受けてしまい、最適に等利得合成などが動作しないといった問題があった。
本発明は、このような従来の課題を解決するために為されたもので、フェージングの影響を軽減して最適な等利得合成などを行うことができるダイバーシティ受信装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係るダイバーシティ受信装置では、次のような構成により、複数のアンテナを用いてOFDM信号をダイバーシティ受信する。
すなわち、前記複数のアンテナのうちの1つ以上について受信されるOFDM信号の位相を移相器により移相して(つまり、変化させて)、これら複数のアンテナにより受信されるOFDM信号(移相される信号については移相後の信号)を合成し、前記合成されたOFDM信号のレベルの検出結果に基づいて前記移相器により移相する位相の量を切り替える場合に、前記移相器により移相する位相の量を切り替える切替タイミングがシンボル抽出期間外に配置され、前記合成されたOFDM信号のレベルを検出する検出時間が前記切替タイミングの前後に配置され、前記切替タイミングの前後に配置されたそれぞれの前記検出時間が前記シンボル抽出期間未満である。
従って、移相器による移相量(位相変化量)の切り替えがシンボル抽出期間外に行われるため、シンボル抽出期間にわたって同一の移相量を確保して精度の良いデータ復調を実現することができ、また、合成された受信信号のレベルの検出時間が移相器の切替タイミングの前後に短い時間で配置されるため、フェージングにより受ける影響を軽減することができる。このように、ダイバーシティ受信装置において、フェージングの影響を軽減して、最適な等利得合成などを行うことができる。
ここで、複数のアンテナの数としては、種々な数が用いられてもよい。
また、受信信号の位相を移相器により移相する対象となるアンテナの数としては、種々な数が用いられてもよい。
また、2つ以上のアンテナについて受信信号の位相を移相器により移相する場合には、例えば、それぞれのアンテナ毎に異なる移相器が備えられて、それぞれの移相器毎に移相量が制御される。
また、複数の受信信号を合成する手法としては、種々な手法が用いられてもよく、例えば、等利得合成法などを用いることができる。
また、信号のレベルとしては、例えば、電力レベルや電圧レベルなど、種々なレベルが用いられてもよい。
また、シンボル抽出期間は、例えば、受信されたOFDM信号に含まれる各シンボルを抽出する期間であり、この期間に抽出されたシンボルを復調して受信データが取得される。
また、例えば、それぞれの検出時間で検出される合成信号のレベルは当該それぞれの検出時間において平均化され、その平均値が検出結果として用いられる。
また、合成信号のレベルの検出時間の長さや配置としては、種々な態様が用いられてもよい。
また、例えば、合成信号のレベルの検出結果に基づいて、合成信号のレベルが大きくなるように、移相器による移相量が切り替えられる。
本発明に係るダイバーシティ受信装置では、次のような構成により、複数のアンテナを用いてOFDM信号をダイバーシティ受信する。
すなわち、前記複数のアンテナのうちの1つ以上について受信されるOFDM信号の位相を移相器により移相して、これら複数のアンテナにより受信されるOFDM信号(移相される信号については移相後の信号)を合成し、前記合成されたOFDM信号のレベルの検出結果に基づいて前記移相器により移相する位相の量を切り替える場合に、前記合成されたOFDM信号のレベルを検出する検出時間が前記移相器により移相する位相の量を切り替える切替タイミングの直前と直後に配置され、前記切替タイミングの直前と直後に配置されたそれぞれの前記検出時間が756μs以内の時間である。
このように、変調方式としてOFDM方式を使用するシステムで用いられるダイバーシティ受信装置において、合成レベル(例えば、合成電力)の検出時間(測定時間)を位相切替の直前と直後として前記検出時間を756μs以内とする位相制御アルゴリズムにより動作することにより、フェージングの影響を軽減して、最適な等利得合成などを行うことができる。
また、次のようなダイバーシティ受信装置を実施することも可能である。
本例に係るダイバーシティ受信装置では、次のような構成により、複数のアンテナを用いてOFDM信号をダイバーシティ受信する。
すなわち、前記複数のアンテナのうちの1つ以上について受信されるOFDM信号の位相を移相器により移相して、これら複数のアンテナにより受信されるOFDM信号(移相される信号については移相後の信号)を合成し、前記合成されたOFDM信号のレベルの検出結果に基づいて前記移相器により移相する位相の量を切り替える場合に、前記移相器により移相する位相の量を切り替える切替タイミングがシンボル抽出期間外に配置され、前記合成されたOFDM信号のレベルを検出する検出時間が前記切替タイミングの前後に配置される。
従って、移相器による移相量(位相変化量)の切り替えがシンボル抽出期間外に行われるため、シンボル抽出期間にわたって同一の移相量を確保して精度の良いデータ復調を実現することができ、また、合成された受信信号のレベルの検出時間が移相器の切替タイミングの前後に短い時間で配置されるため、フェージングにより受ける影響を軽減することができる。このように、ダイバーシティ受信装置において、フェージングの影響を軽減して、最適な等利得合成などを行うことができる。
以上説明したように、本発明に係るダイバーシティ受信装置によると、複数のアンテナを用いてOFDM信号をダイバーシティ受信するに際して、受信信号の位相を移相する移相器による移相量の切替タイミングや、合成受信信号のレベルの検出時間について改良することにより、フェージングの影響を軽減して、最適な等利得合成などを行うことができる。
本発明に係る実施例を図面を参照して説明する。
本例では、地上デジタル放送の無線通信システムに設けられた移動体を例として説明する。本例のシステムでは、変調方式として直交周波数分割多重(OFDM)方式が使用されている。
図1には、本例の移動体1を斜視した外観例を示してある。
本例の移動体1は、自動車から構成されており、複数(本例では、2個)のアンテナ11、12を備えたダイバーシティ受信装置を搭載している。本例では、複数のアンテナ11、12としては、フィルムアンテナが用いられており、移動体1のボディ外部において互いに近い位置に離隔して貼られている。
図2には、本例の移動体1に搭載されたダイバーシティ受信装置の受信部の構成例として、等利得合成を行うための構成部を示してある。
本例の受信部は、移動体1の外部に設けられた2個のアンテナ11、12と、一方のアンテナ12の側に設けられた移相器13と、合成器14と、位相制御部15と、受信機16を備えている。
第1のアンテナ11により無線受信された信号は合成器14に入力され、第2のアンテナ12により無線受信された信号は移相器13による位相変化を受けた後に合成器14に入力される。これら2つの受信信号が合成器14により等利得で合成されて、その合成結果の信号が受信機16により受信処理される。また、合成器14から出力される合成結果の信号は位相制御部15に入力され、位相制御部15では合成結果の信号の電力が高くなるように移相器13の位相(本例では、位相切替の量)を制御する。なお、受信機16では、例えば、各シンボル抽出期間内のシンボルを抽出して受信処理を行い、受信されたデータを復調する。
ここで、位相制御部15により最急降下法を使用する場合における位相更新式を(式1)〜(式3)に示す。
本例の位相制御部15では、移相器13により変化させる位相の量を切り替える前と後について合成器14からの出力電力(合成結果の信号の電力)を測定し、合成器14からの出力電力が高くなるように逐次的に移相器13による位相変化の量を制御する。
φ(n)は現在(nシンボル目)における移相器13による位相変化量を表しており、φ(n+1)は次の時間((n+1)シンボル目)における移相器13による位相変化量を表しており、φ(n−1)は前の時間((n−1)シンボル目)における移相器13による位相変化量を表しており、ΔPhaseは移相器13による位相変化量の変化量(位相切替の量)を表しており、Pow(n)は現在(nシンボル目)における合成器14からの出力電力を表しており、Pow(n−1)は前の時間((n−1)シンボル目)における合成器14からの出力電力を表しており、ΔPowerは合成器14からの出力電力の変化量を表しており、μは所定のステップサイズを表している。
(数1)
φ(n+1)=φ(n)+μ・ΔPower/ΔPhase
・・(式1)
(数2)
ΔPower=Pow(n)−Pow(n−1)
・・(式2)
(数3)
ΔPhase=φ(n)−φ(n−1)
・・(式3)
図3には、地上デジタル放送の信号の構成例を示してある(例えば、非特許文献1参照。)。
本例の信号では、1シンボルの長さが約1134μsでありつまり約1134μsの間隔で1シンボルが送られており、また、各シンボルの先頭にはガードインターバルが付加されており、ガードインターバルの長さは約126μsであり、他の部分(有効シンボル)の長さは約1008μsである。各シンボルの先頭(ガードインターバルの先頭)で、移相器13による位相変化量の切り替えが位相制御部15により行われる。
例えば、マルチパスの環境下では、直接波に対して進みの妨害波や遅れの妨害波が発生して、それらが合成されてダイバーシティ受信装置の受信部により受信される。そこで、地上デジタル放送の受信部では、各シンボルにおいて図3に示されるようなシンボル抽出期間の最適化を適応的に行い、この期間内の時間信号に対してフーリエ変換などの復調処理を行ってデータを再生する。このため、シンボル抽出期間内で位相を切り替えると、位相切替の影響でデータの誤り率特性を劣化させてしまう可能性がある。
このようなことに鑑み、本例では、移相器13による位相変化量の切り替えを各シンボルのシンボル抽出期間以外のタイミングで行う構成とする。これにより、移相器13による位相変化量の切り替えの影響によりデータの誤り率特性を劣化させてしまうことを回避することができ、精度の良い復調処理を実現することができる。
図4には、地上デジタル放送の時間信号の一例を示してある。図中のグラフの横軸は時間(例えば、シンボル番号)を表しており、縦軸は信号レベルを表している。
図示されるように、時間信号は瞬時瞬時に激しく変動し、また、このような信号を移動体1で受信する場合には更にフェージングの影響も加わる。
このような時間波形の信号をダイバーシティ受信装置の受信部において複数のアンテナ11、12により受信して等利得合成を行う場合には、(式2)に示されるような合成電力を求めるためには、ある程度の時間にわたって信号レベルを測定して平均処理を行うことが必要である或いは好ましい。
まず、本例のダイバーシティ受信方式に対して比較対象例となる等利得合成を行うダイバーシティ受信方式について説明する。
図7には、比較対象例として、合成器14からの出力電力を測定する様子を示してある。
この比較対象例では、或るシンボル(n−1)において、まず、移相器13による位相変化量φ(n−1)へ切り替え、その後、当該シンボル(n−1)のシンボル抽出期間内において合成器14からの出力電力を測定してその平均化を行って平均値Pow(n−1)を取得する。次のシンボルnにおいて、まず、移相器13による位相変化量φ(n)へ切り替え、その後、当該シンボルnのシンボル抽出期間内において合成器14からの出力電力を測定してその平均化を行って平均値Pow(n)を取得する。その後、合成器14からの出力電力(本例では、平均値)の変化分ΔPowerと移相器13による位相変化量の変化分ΔPhaseとの割合に基づいて、(式1)〜(式3)により計算される次のシンボル(n+1)における移相器13による位相変化量φ(n+1)の値に、次のシンボル(n+1)で切り替える。
図8(a)、(b)には、このような比較対象例に係る方式が使用される場合に、受信端末となる移動体1が移動してフェージングの影響を受ける環境における、等利得合成に関する計算結果の一例を示してある。
具体的には、図8(a)には、合成器14からの合成電力(本例では、平均値)に関して、2個のアンテナ11、12のそれぞれの受信レベルとして第1のアンテナ(Ant1)11の受信レベルの特性P11及び第2のアンテナ(Ant2)12の受信レベルの特性P12と、等利得合成によりそれぞれの受信信号を最適に合成した理想的な場合における合成レベルの特性(RF12最適値)P13と、比較対象例の方式を使用した場合における合成レベルの特性(RF12瞬時値)P14を示してある。
なお、図8(a)のグラフの横軸は時間(本例では、シンボル)を表しており、縦軸は平均電力のレベルを表している。
また、図8(b)には、移相器13による合成位相の結果に関して、最適に合成する理想的な場合における合成位相(最適値)の特性Q11と、比較対象例の方式を使用した場合における合成位相の特性(瞬時値)Q12を示してある。
なお、図8(b)のグラフの横軸は時間(本例では、シンボル)を表しており、縦軸は位相[deg]を表している。
図8(a)、(b)に示されるように、比較対象例の方式を使用した場合には、最適に合成が行われる理想的な場合の特性に対する追従性が良くない。
この理由は、(式2)に示される合成電力の変化分ΔPowerは、本来は位相変化量を切り替えたことによる合成電力の変化分のみであるべきだが、比較対象例の方式では、合成電力の測定時間がフェージングの周期に比べて長いために、フェージングにより生じたそれぞれのアンテナ11、12による受信レベルの変動分が含まれてしまうことが原因となっており、等利得合成が最適に動作しない。
このように、地上デジタル放送の信号を移動受信して等利得合成を行う場合には、合成器14からの出力電力の平均化処理が重要となるが、比較対象例の方式のように合成電力の測定時間を1有効シンボルに対応した時間とする等利得合成では、移動により発生するフェージングの影響を受けてしまい、最適に動作しないという問題がある。
次に、本例のダイバーシティ受信方式において合成器14からの出力電力を測定する方法を示す。
本例では、比較対象例の方式で生じる問題点である測定時間内におけるフェージングの影響を極力なくすために、合成電力の測定時間を位相切替の直前と直後とし、更に、測定時間はシンボル抽出期間未満の時間とする。
図5には、本例について、合成器14からの出力電力を測定する様子を示してある。
本例では、或るシンボル(n−1)において、まず、移相器13による位相変化量φ(n−1)へ切り替え、その直後、所定の期間内において合成器14からの出力電力を測定してその平均化を行って平均値PowHead(n−1)を取得し、その後、次のシンボルnにおける位相切替の直前に、所定の期間内において合成器14からの出力電力を測定してその平均化を行って平均値PowTail(n−1)を取得する。次のシンボルnにおいて、まず、移相器13による位相変化量φ(n)へ切り替え、その直後、所定の期間内において合成器14からの出力電力を測定してその平均化を行って平均値PowHead(n)を取得し、その後、次のシンボル(n+1)における位相切替の直前に、所定の期間内において合成器14からの出力電力を測定してその平均化を行って平均値PowTail(n)を取得する。
シンボル(n+1)における位相切替については、前のシンボルnにおける位相切替の前後で取得された合成器14からの出力電力(本例では、平均値)PowTail(n−1)、PowHead(n)が用いられ、これらの出力電力の変化分ΔPowerと移相器13による位相変化量の変化分ΔPhaseとの割合に基づいて、(式4)〜(式6)により計算される次のシンボル(n+1)における移相器13による位相変化量φ(n+1)の値に、次のシンボル(n+1)で切り替える。
(数4)
φ(n+1)=φ(n)+μ・ΔPower/ΔPhase
・・(式4)
(数5)
ΔPower=PowHead(n)−PowTail(n−1)
・・(式5)
(数6)
ΔPhase=φ(n)−φ(n−1)
・・(式6)
ここで、本例では、各シンボルにおける位相切替の直前に合成電力PowTailを測定する時間と、各シンボルにおける位相切替の直後に合成電力PowHeadを測定する時間として、同一の長さの時間を用いており、ガードインターバル(GI)の期間と同じ長さの時間を用いている。つまり、各シンボルにおける位相切替の直前では前のシンボルの有効シンボルの末尾部分でガードインターバルと同じ長さの期間で合成電力を測定し、各シンボルにおける位相切替の直後ではそのシンボルの先頭部分にあるガードインターバルの期間で合成電力を測定する。そして、これらの合成電力の差分に基づいて、次のシンボルにおける位相切替の量を算出して制御する。
図6(a)、(b)には、このような本例に係る方式が使用される場合に、受信端末となる移動体1が移動してフェージングの影響を受ける環境における、等利得合成に関する計算結果の一例を示してある。なお、本例では、合成電力の測定時間をガードインターバルの期間と同じ長さとした。
具体的には、図6(a)には、合成器14からの合成電力(本例では、平均値)に関して、2個のアンテナ11、12のそれぞれの受信レベルとして第1のアンテナ(Ant1)11の受信レベルの特性P1及び第2のアンテナ(Ant2)12の受信レベルの特性P2と、等利得合成によりそれぞれの受信信号を最適に合成した理想的な場合における合成レベルの特性(RF12最適値)P3と、本例の方式を使用した場合における合成レベルの特性(RF12瞬時値)P4を示してある。
なお、図6(a)のグラフの横軸は時間(本例では、シンボル)を表しており、縦軸は平均電力のレベルを表している。
また、図6(b)には、移相器13による合成位相の結果に関して、最適に合成する理想的な場合における合成位相(最適値)の特性Q1と、本例の方式を使用した場合における合成位相の特性(瞬時値)Q2を示してある。
なお、図6(b)のグラフの横軸は時間(本例では、シンボル)を表しており、縦軸は位相[deg]を表している。
図6(a)、(b)に示されるように、本例の方式を使用した場合には、最適に合成が行われる理想的な場合の特性とほぼ同等の特性が実現されており、図8(a)(b)に示される比較対象例と比べて、最適な特性に対する追従性が大きく改善されている。
このように、地上デジタル放送の信号を移動受信して等利得合成を行う場合には、合成器14からの出力電力の平均化処理が重要となるところ、本例の方式のように合成電力の測定時間をシンボル抽出期間未満と短くして各シンボルにおける位相切替の前後に配置する等利得合成では、移動により発生するフェージングの影響を抑制することができ、最適に近い動作(或いは、最適な動作)を実現することができる。なお、例えば、各シンボルにおける位相切替の前後に配置される2つの合成電力の測定時間を合計した長さについても、シンボル抽出期間未満となるようにすることも可能である。
以上のように、本例の移動体1に搭載されたダイバーシティ受信装置の受信部では、変調方式として直交周波数分割多重(OFDM)方式を使用した無線通信システムにおいて、各シンボルにおけるシンボル抽出期間以外の時間に移相器13に設定される位相の切り替えを行い、また、移相器13に設定される位相を制御するために参照される合成電力の測定時間を位相切替の直前と直後とし、更に、合成電力の測定時間をシンボル抽出期間未満とする制御アルゴリズムにより動作する。
一例として、本例のダイバーシティ受信方式では、2個以上のアンテナを配置して、受信した複数のOFDM信号のうちの1つ以上の位相を移相する移相器13の制御に関して、OFDM信号のシンボル抽出期間外に移相器13に設定される位相の切り替えを行い、また、合成電力の測定時間を位相切替の前後として、これら前後の測定時間のそれぞれ(場合によって、合計)がシンボル抽出期間未満となるようにした。
従って、本例の受信ダイバーシティ装置では、フェージングの影響を軽減して最適に近い(或いは、最適な)等利得合成を行うことができ、例えば、合成電力の測定時間内に変化するフェージングの影響を受けて最適に動作しないような状況を回避することができる。
ここで、本例では、地上デジタル放送の信号を受信ダイバーシティ方式により受信する場合を示したが、地上デジタル放送に限られず、例えば、変調方式として直交周波数分割多重(OFDM)方式を使用する無線LAN(Local Area Network)システムなどに適用することもできる。
また、本例では、移動体1に搭載されたダイバーシティ受信装置により信号を受信する場合を示したが、他の構成例として、固定的に設置された受信装置により信号を受信(固定受信)して等利得合成が行われるような場合に適用することもできる。
次に、合成電力PowTail、PowHeadの測定時間について更に詳しく説明する。
図9には、合成器14から出力される合成電力の測定時間の配置の一例を示してある。
本例では、各シンボルにおける位相切替の直前に合成電力PowTailを測定する時間が設けられており、各シンボルにおける位相切替の直後に合成電力PowHeadを測定する時間が設けられている。
本例では、これら前後に配置された2つの測定時間が同じ長さであるとし、位相切替のタイミングを基準としてこれらの測定時間の長さを変化させた場合について考察する。
図10には、合成電力の測定時間(位相切替の前後のうちの一方の測定時間、つまりPowTail又はPowHeadの一方の測定時間)と所定の相関係数との関係の一例を示してある。
グラフの横軸は測定時間を表しており、縦軸は相関係数を表している。なお、横軸の測定時間としては、ガードインターバル期間(=126μs)で規格化してある。
また、縦軸の相関係数としては、最適に合成した場合における合成電力の時間波形と、それぞれの測定時間を用いて制御した場合における合成電力の時間波形との相関係数を用いている。
また、図10では、移動体1が30km/hの速度で移動しているときの特性R1と、移動体1が60km/hの速度で移動しているときの特性R2と、移動体1が90km/hの速度で移動しているときの特性R3を示してある。
図10に示されるように、合成電力の測定時間を変えた場合には、測定時間が756μs(=126μs×横軸の目盛り6)を超えると、測定時間内のフェージングの影響を受けて相関係数の値が小さくなる、つまり特性が劣化する。
このため、特に、位相切替の前後に配置される測定時間の両方について、片側の測定時間(合成電力PowTailの測定時間又は合成電力PowHeadの測定時間)を756μs以内の時間とすることにより、フェージングの影響を軽減して最適な等利得合成などを行うことができる。
なお、このような測定時間の限定は特に好ましい態様であり、実用上で有効であれば、それを超える測定時間が用いられても構わない。
ここで、本発明に係るシステムや装置などの構成としては、必ずしも以上に示したものに限られず、種々な構成が用いられてもよい。また、本発明は、例えば、本発明に係る処理を実行する方法或いは方式や、このような方法や方式を実現するためのプログラムや当該プログラムを記録する記録媒体などとして提供することも可能であり、また、種々なシステムや装置として提供することも可能である。
また、本発明の適用分野としては、必ずしも以上に示したものに限られず、本発明は、種々な分野に適用することが可能なものである。
また、本発明に係るシステムや装置などにおいて行われる各種の処理としては、例えばプロセッサやメモリ等を備えたハードウエア資源においてプロセッサがROM(Read Only Memory)に格納された制御プログラムを実行することにより制御される構成が用いられてもよく、また、例えば当該処理を実行するための各機能手段が独立したハードウエア回路として構成されてもよい。
また、本発明は上記の制御プログラムを格納したフロッピー(登録商標)ディスクやCD(Compact Disc)−ROM等のコンピュータにより読み取り可能な記録媒体や当該プログラム(自体)として把握することもでき、当該制御プログラムを当該記録媒体からコンピュータに入力してプロセッサに実行させることにより、本発明に係る処理を遂行させることができる。
本発明の一実施例に係る移動体の一例を示す図である。 本発明の一実施例に係るダイバーシティ受信装置の受信部の構成例を示す図である。 地上デジタル放送の信号の構成例を示す図である。 地上デジタル放送の時間信号の一例を示す図である。 本発明の一実施例に係る合成器からの出力電力の測定を説明するための図である。 本発明の一実施例に係る等利得合成の計算結果の一例を示す図である。 合成器からの出力電力の測定を説明するための図である。 等利得合成の計算結果の一例を示す図である。 合成電力の測定時間の一例を示す図である。 合成電力の測定時間と相関係数との関係の一例を示す図である。
符号の説明
1・・移動体、 11、12・・アンテナ、 13・・移相器、 14・・合成器、 15・・位相制御部、 16・・受信機、

Claims (2)

  1. 複数のアンテナを用いてOFDM信号をダイバーシティ受信するダイバーシティ受信装置において、
    前記複数のアンテナのうちの1つ以上について受信されるOFDM信号の位相を移相器により移相して、これら複数のアンテナにより受信されるOFDM信号を合成し、前記合成されたOFDM信号のレベルの検出結果に基づいて前記移相器により移相する位相の量を切り替える場合に、
    前記移相器により移相する位相の量を切り替える切替タイミングがシンボル抽出期間外に配置され、
    前記合成されたOFDM信号のレベルを検出する検出時間が前記切替タイミングの前後に配置され、
    前記切替タイミングの前後に配置されたそれぞれの前記検出時間が前記シンボル抽出期間未満である、
    ことを特徴とするダイバーシティ受信装置。
  2. 複数のアンテナを用いてOFDM信号をダイバーシティ受信するダイバーシティ受信装置において、
    前記複数のアンテナのうちの1つ以上について受信されるOFDM信号の位相を移相器により移相して、これら複数のアンテナにより受信されるOFDM信号を合成し、前記合成されたOFDM信号のレベルの検出結果に基づいて前記移相器により移相する位相の量を切り替える場合に、
    前記合成されたOFDM信号のレベルを検出する検出時間が前記移相器により移相する位相の量を切り替える切替タイミングの直前と直後に配置され、
    前記切替タイミングの直前と直後に配置されたそれぞれの前記検出時間が756μs以内の時間である、
    ことを特徴とするダイバーシティ受信装置。
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