JP2007226567A - 回路シミュレータおよび回路シミュレーションプログラム - Google Patents

回路シミュレータおよび回路シミュレーションプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】伝送回路に対して解析時間が抑えられたシミュレーションを容易に実行することができる回路シミュレータ、および回路シミュレーションプログラムを提供する。
【解決手段】伝送回路の線路中に、DC電流を遮断してAC電流を通すコンデンサが直列に接続されていた場合に伝送回路における静的な安定電位を解析するDC解析部410と、DC解析部410で得られた安定電位を、伝送回路における信号の流れでコンデンサよりも上流側の付与位置に、シミュレーションにおける初期電位として付与する初期電位付与部420と、初期電位付与部410が付与した初期電位の下で伝送回路のシミュレーションを行なうシミュレーション部430とを備えた。
【選択図】 図4

Description

本発明は、信号を送信するドライバ回路とその信号を受信するレシーバ回路とが線路で互いに結合されてなる伝送回路における信号伝送のシミュレーションを行なう回路シミュレータと、コンピュータをそのような回路シミュレータとして動作させる回路シミュレーションプログラムに関する。
従来、回路設計の分野において、設計した回路を実際に製作する前に、コンピュータ上でその回路のシミュレーションを行なう回路シミュレータが広く使われている(例えば、特許文献1、特許文献2参照。)。また、信号を送信するドライバ回路とその信号を受信するレシーバ回路とが線路で互いに結合されてなる伝送回路において、回路を実際に製作する前に信号の伝送状態を確認することは重要であり、このような伝送状態の確認のためにも上記の回路シミュレータが使われる。一般に、このような伝送回路のシミュレーションを行なうに当たっては、線路上の信号の時間的な変化を解析するいわゆる過渡解析が行なわれる。
特開2000−331043号公報 特開2002−197132号公報
ところで、上記のような伝送回路を設計するに当たって、例えばドライバ回路の出力端とレシーバ回路の入力端との間にDC的な電位差が存在する場合等に、コンデンサ等といった、DC電流を遮断してAC電流を通すACカップリング部分が途中に直列に接続された線路でドライバ回路とレシーバ回路とを互いに結合する技術が採用されることがある。
図10は、ACカップリング部分としてコンデンサが使われた伝送回路の一例を表わす回路モデルを示す図である。
この図10の回路モデル500が表わす伝送回路は、高速の信号伝送に適した、差動信号を伝送するタイプの伝送回路である。
この図10の回路モデル500は、信号を送信するドライバ回路を表わす素子モデル(以後、この素子モデルをドライバモデルと呼ぶ)510と、その信号を受信するレシーバ回路を表わす素子モデル(以後、この素子モデルをレシーバモデルと呼ぶ)520とを備え、それら2つの素子モデル510,520が、2つの線路それぞれを表わす2つの線路モデル530,540で結合されている。ここで、2つの線路のうちの一方をPosライン、もう一方をNegラインと呼び、Posラインを表わす線路モデルをPosラインモデル530、Negラインを表わす線路モデルをNegラインモデル540と呼ぶ。この回路モデル500が表わす伝送回路では、PosラインとNegラインとの間の電位差として信号が伝送される。なお、Posラインモデル530とNegラインモデル540は、各ライン間の結合も考慮した差動線路モデルとなっている。
また、この回路モデル500が表わす伝送回路では、Posライン中とNegライン中とのそれぞれに上記のACカップリング部分としてコンデンサが直列接続されている。このため、Posラインモデル530は、ドライバ回路からコンデンサまでのパターンを表わすパターンモデル531と、このコンデンサを表わす素子モデル(以後、この素子モデルをコンデンサモデルと呼ぶ)550と、コンデンサからレシーバ回路までのパターンを表わすパターンモデル532とで構成され、同様に、Negラインモデル540も、ドライバ回路からコンデンサまでのパターンを表わすパターンモデル541と、コンデンサモデル550と、コンデンサからレシーバ回路までのパターンを表わすパターンモデル542とで構成される。
さらに、この回路モデル500では、各素子モデル間が電気的に直結されている。
この回路モデル500が表わす伝送回路では、ドライバ回路で送信された信号は、DC電流が遮断された状態で線路上をレシーバ回路へ送られる。
ここで、ACカップリング部分を有する伝送回路では、例えばACカップリング部分としてコンデンサが使われている場合にそのコンデンサが十分にチャージされて安定している等といった定常状態において信号伝送が行なわれる。しかし、このような定常状態を過渡解析によるシミュレーションで求めると膨大な計算時間が掛ってしまう。だからといって、伝送回路が定常状態に達する前に解析結果を出力しても、そのような解析結果は定常状態への移行の途中経過に過ぎず、実際の信号伝送とは異なったものとなってしまう。
図11は、過渡解析における定常状態前の解析結果を示す図である。
図11のパート(A)には、信号伝送時におけるPosラインモデル530およびNegラインモデル540それぞれの電位の変化を示すグラフが示されており、図11のパート(B)には、Posラインモデル530とNegラインモデル540との間の電位差である差動電位の変化を示すグラフが示されている。
実際の伝送回路では、信号伝送は安定状態で行なわれ、その場合には、Posラインにおける最大電位はNegラインにおける最大電位とほぼ同電位になり、同様にPosラインにおける最小電位はNegラインにおける最小電位とほぼ同電位になる。また、その結果、差動電位は、0V付近を中心に上下に変化することとなる。
しかし、図11の解析結果は、回路モデル500が定常状態に達する前の中途半端な状態における結果であり、パート(A)に示すように、Posラインモデル530の電位の変化を示すラインP1は、Negラインモデル540の電位の変化を示すラインN1に対して高電位側(グラフ中の上側)に位置し、パート(B)に示すように、差動電位の変化を示すラインD1は、0Vよりも遥かに高電位の300V付近を中心に上下に変化する。
解析時間が経過するにつれて、シミュレーションにおけるPosラインモデル530の電位、Negラインモデル540の電位、および差動電位は、実際の信号伝送における値に近づくが、そのためには、上述したように多くの解析時間が必要となる。
そこで、従来、このようなACカップリング部分が使われた伝送回路における過渡解析では、伝送回路を表わす回路モデルが早期に定常状態に達するための適切な電位を、過渡解析の初期値として予め回路モデルに付与するという手法が採られる。しかし、適切な初期値を求めて付与するには熟練を要する。
本発明は、上記事情に鑑み、伝送回路に対して解析時間が抑えられたシミュレーションを容易に実行することができる回路シミュレータ、および、コンピュータをそのような回路シミュレータとして動作させる回路シミュレーションプログラムを提供することを目的とする。
上記目的を達成する本発明の回路シミュレータは、信号を送信するドライバ回路とその信号を受信するレシーバ回路とが線路で互いに結合されてなる伝送回路のシミュレーションを行なう回路シミュレータにおいて、
上記線路中に、DC電流を遮断してAC電流を通すACカップリング部分が直列に接続されている場合には、その線路における静的な安定電位を解析するDC解析部と、
上記DC解析部で得られた安定電位を、上記伝送回路における信号の流れで上記ACカップリング部分よりも上流側の付与位置に、上記シミュレーションにおける初期電位として付与する初期電位付与部と、
上記初期電位付与部が付与した初期電位の下で上記伝送回路のシミュレーションを行なうシミュレーション部とを備えたことを特徴とする。
この本発明の回路シミュレータによれば、ACカップリング部分を有する伝送回路は、上記安定電位が付与された状態で、即ち伝送回路がほぼ定常状態に達した状態でシミュレーションが実行され、シミュレーションにおいて伝送回路が定常状態に速やかに移行するので、伝送回路のシミュレーションが短時間で済む。また、本発明の回路シミュレータによれば、このようにシミュレーションを短時間で済ませるための安定電位が、上記DC解析部によって解析的に求められる。このため、不慣れな解析者にとっても信号伝送のシミュレーションが容易である。また、このDC解析部における解析は、静的な安定電位を求めることのみを目的として行なうことができるので、伝送回路にそのような目的に適した条件を課した限定的な解析で済ますことができる。このため、例えば任意の状態の伝送回路に対する過渡解析等に比べてはるかに短時間で安定電位を求めることができる。従って、このようなDC解析部における解析時間を含めても、伝送回路のシミュレーションは短時間で済む。つまり、本発明の回路シミュレータによれば、伝送回路に対して解析時間が抑えられたシミュレーションを容易に実行することができる。
ここで、本発明の回路シミュレータにおいて、「上記初期電位付与部が、最初に上記初期電位を出力しその後は単なる導体として振舞う仮想素子を上記付与位置に挿入することで、その付与位置にその初期電位を付与するものである」という形態は好ましい形態である。
この好ましい形態の回路シミュレータによれば、シミュレーション時に上記初期電位を上記伝送回路に、その伝送回路における電気的な特性を変えることなく付与することができる。
また、本発明の回路シミュレータは、「上記初期電位付与部が、上記付与位置として上記線路上の所定位置に上記初期電位を付与するものである」という形態や、あるいは、
「上記初期電位付与部が、上記付与位置として上記ドライバ回路内に上記初期電位を付与するものである」という形態であっても良い。
これらの形態の回路シミュレータによれば、伝送回路における線路の電位状態を静的に安定した状態に確実に置くことができる。
また、上記目的を達成する本発明の回路シミュレーションプログラムは、コンピュータに組み込まれ、そのコンピュータを、信号を送信するドライバ回路とその信号を受信するレシーバ回路とが線路で互いに結合されてなる伝送回路のシミュレーションを行なう回路シミュレータとして動作させる回路シミュレーションプログラムにおいて、
上記線路中に、DC電流を遮断してAC電流を通すACカップリング部分が直列に接続されている場合には、その線路における静的な安定電位を解析するDC解析部と、
上記DC解析部で得られた安定電位を、上記伝送回路における信号の流れで上記ACカップリング部分よりもドライバ回路側の付与位置に、上記シミュレーションにおける初期電位として付与する初期電位付与部と、
上記初期電位付与部が付与した初期電位の下で上記伝送回路のシミュレーションを行なうシミュレーション部とを構築することを特徴とする。
この本発明の回路シミュレーションプログラムによれば、上述した本発明の回路シミュレータがコンピュータ上に容易に構築される。
尚、本発明の回路シミュレーションプログラムについては、ここではその基本形態のみを示すに止めるが、これは単に重複を避けるためであり、本発明の回路シミュレーションプログラムには、上記の基本形態のみではなく、前述した回路シミュレータの各形態に対応する各種の形態が含まれる。
また、本発明の回路シミュレーションプログラムがコンピュータ上に構築するDC解析部などといった要素は、1つの要素が1つのプログラム部品によって構築されるものであっても良く、1つの要素が複数のプログラム部品によって構築されるものであっても良く、複数の要素が1つのプログラム部品によって構築されるものであっても良い。また、これらの要素は、そのような作用を自分自身で実行するものとして構築されても良く、あるいは、コンピュータに組み込まれている他のプログラムやプログラム部品に指示を与えて実行するものとして構築されても良い。
以上、説明したように、本発明によれば、伝送回路に対して解析時間が抑えられたシミュレーションを容易に実行することができる。
以下図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明の回路シミュレータの一実施形態として動作するコンピュータを示す外観斜視図、図2は、そのコンピュータのハードウェア構成図である。
コンピュータ100は、図1に示すように、外観構成上、本体装置101、その本体装置101からの指示に応じて表示画面102a上に画像を表示する画像表示装置102、キー操作に応じた各種の情報を本体装置101に入力するキーボード103、および、表示画面102a上の任意の位置を指定することにより、その位置に表示された、例えばアイコン等に応じた指示を本体装置101に入力するマウス104を備えている。また、本体装置101は、フレキシブルディスク(FD)を装填するためのFD装填口101a、およびCD−ROMを装填するためのCD−ROM装填口101bを有している。
本体装置101の内部には、図2に示すように、各種プログラムを実行するCPU1011、ハードディスク装置1013に格納されたプログラムが読み出されCPU1011での実行のために展開される主メモリ1012、各種プログラムやデータ等が保存されたハードディスク装置1013、FD201が装填され、その装填されたFD201をアクセスするFDドライブ1014、CD−ROM202やCD−Rが装填され、その装填されたCD−ROM202等をアクセスするCDドライブ1015、不図示の外部装置との信号のやりとりを担うI/Oインタフェース1016が内蔵されており、これらの各種要素、画像表示装置102、キーボード103、マウス104は、バス105を介して相互に接続されている。
CD−ROM202には、このコンピュータ100を本発明の回路シミュレータの一実施形態として動作させる、本発明の回路シミュレーションプログラムの一実施形態が記憶されており、そのCD−ROM202に記憶されたプログラムがこのコンピュータ100にアップロードされてハードディスク装置1013に記憶される。そして、そのプログラムが実行されることによってコンピュータ100は本発明の回路シミュレータの一実施形態として動作する。
続いて、本発明の回路シミュレーションプログラムの一実施形態について説明する。
図3は、本発明の回路シミュレーションプログラムの一実施形態が記憶されたCD−ROMを示す概念図である。
この図3には、本発明の回路シミュレーションプログラムの一実施形態である回路シミュレーションプログラム300が記憶されたCD−ROM202が示されている。
この回路シミュレーションプログラム300は、コンピュータ100を本発明の回路シミュレータの一実施形態として動作させるものであり、DC解析部310と、初期電位付与部320と、シミュレーション部330とを有する。この回路シミュレーションプログラム300の各要素の詳細については後述する。
図4は、本発明の回路シミュレータの一実施形態を示すブロック図である。
この図4に示す、本発明の回路シミュレータの一実施形態である回路シミュレータ400は、図3の回路シミュレーションプログラム300が図1のコンピュータ100にインストールされて実行されることによって構成されるものであり、DC解析部410と、初期電位付与部420と、シミュレーション部430とを有する。
図3の回路シミュレーションプログラム300が、図1のコンピュータ100にインストールされると、その回路シミュレーションプログラム300のDC解析部310、初期電位付与部320、およびシミュレーション部330は、それぞれ図4に示す回路シミュレータ400のDC解析部410、初期電位付与部420、およびシミュレーション部430を構築する。ここで、これら回路シミュレータ400の各要素は、コンピュータのハードウェアとそのコンピュータで実行されるOSやアプリケーションプログラムとの組合せで構成されているのに対し、図3の回路シミュレーションプログラム300の各要素は、アプリケーションプログラムのみによって構成されている。
また、この回路シミュレータ400におけるDC解析部410、初期電位付与部420、およびシミュレーション部430は、それぞれ本発明の回路シミュレータにおけるDC解析部、初期電位付与部、およびシミュレーション部の各一例に相当する。
以下、この図4に示す回路シミュレータ400の各要素を説明することによって、図3に示す回路シミュレーションプログラム300の各要素も併せて説明する。
回路シミュレータ400で、伝送回路のシミュレーションを行なうに当たっては、まず、この回路シミュレータ400に、シミュレーション対象の伝送回路を表わす回路モデルが入力される。
図4に示す回路シミュレータ400では、まず、入力された回路モデルについて、DC解析部410によって、静的な安定電位が求められる。そして、初期電位付与部420によって、回路モデルにその静的な安定電位が初期電位として付与され、シミュレーション部430によって、その初期電位の下でのシミュレーションが実行される。
以下、この回路シミュレータ400におけるシミュレーションの流れについて詳細に説明する。尚、以下の説明では、図4に示された構成要素については、特に図番を断らずに参照する。
図5は、図4に示す回路シミュレータ400におけるシミュレーションの流れを示すフローチャートである。
このフローチャートが示すシミュレーションは、回路シミュレータ400に、例えば図10に示すような回路モデルが入力され、不図示の指示画面でオペレータがシミュレーションのスタートを指示するとスタートする。処理がスタートすると、まず、DC解析部410において、回路モデルにおける線路中にコンデンサが直列接続されているか否かが判定される(ステップS101)。
このステップS101の処理で、線路中にコンデンサが直列接続されていないと判定された場合(ステップS101におけるNo判定)には、ステップS105の過渡解析が実行され、その過渡解析が終了すると、この図5のフローチャートが示す処理が終了する。ステップS105の過渡解析については後述する。
一方、ステップS101の処理で、線路中にコンデンサが直列接続されていると判定された場合(ステップS101におけるYes判定)には、以下のような処理が実行される。
ここで、以下の説明は、回路シミュレータ400に図10に示す回路モデル500が入力されたと仮定して行なう。この回路モデル500には線路中にコンデンサが直列接続されているので、ステップS101の処理で、線路中にコンデンサが直列接続されていると判定される。以下の説明では、図10に示された構成要素についても、特に図番を断らずに参照する。
この場合、伝送回路が静的に安定しているという仮定の下で回路モデル500の電位を算出するいわゆるDC解析が実行される(ステップS102)。本実施形態では、このDC解析によって、レシーバモデル520における、2つの線路それぞれについての入力部の静的な安定電位が求められる。
次に、ステップS102で求められた安定電位に基いて、初期電位付与部420によって以下に説明するような仮想素子のモデルが作成され(ステップS103)、さらに、その作成された仮想素子のモデルが回路モデル500に挿入される(ステップS104)。
図6は、図10に示す回路モデル500にDC解析に基く仮想素子のモデルが挿入された状態を示す図である。
図6に示す仮想素子のモデル560は、回路モデル500の動作の最初に、Posラインモデル530とNegラインモデル540とのそれぞれに上記の安定電位を出力しその後は単なる導体として振舞う仮想素子を表わしており、この仮想素子が、本発明にいう仮想素子の一例に相当する。
図5のステップS104では、初期電位付与部420は、図6に示すように、この仮想素子のモデル560を、Posラインモデル530およびNegラインモデル540それぞれのコンデンサモデル550の直前に挿入する。このコンデンサモデル550の直前が、本発明にいう付与位置の一例に相当する。
この仮想素子のモデル560の挿入により、ステップS105で実行される過渡解析において、回路モデル500は、コンデンサモデル550が十分にチャージされた定常状態に速やかに移行することとなる。
ここで、本実施形態では、プログラム上で、仮想素子のモデル560の挿入先が、伝送回路の回路モデル(ここでの例では回路モデル500)におけるPosラインモデルおよびNegラインモデルそれぞれのコンデンサモデルの直前に規定されている。しかし、本発明はこれに限るものではなく、この仮想素子のモデル560の挿入先は、例えば、以下に説明するように伝送回路の回路モデルにおけるドライバモデル内であっても良い。
以下、プログラム上で、仮想素子のモデル560の挿入先として、伝送回路の回路モデルにおけるドライバモデル内が規定された例について説明する。
図7は、仮想素子のモデル560が回路モデル500のドライバモデル510内に挿入された状態を示す図である。
ドライバモデル510は、ドライバ回路の電気的な特性を表わすダイモデル511と、ドライバ回路の形状を表わすパッケージモデル512とで構成されている。図7では、ドライバモデル510に挿入された仮想素子のモデル560は、パッケージモデル512の後段に配置されている。
図8は、仮想素子のモデル560が回路モデル500のドライバモデル510内に挿入された、図7とは別の状態を示す図である。
この図8では、ドライバモデル510に挿入された仮想素子のモデル560が、ダイモデル511とパッケージモデル512との間に配置されている。
以上に説明した図7および図8において、仮想素子のモデル560の挿入先として規定されているドライバモデル510内が、本発明にいう付与位置の一例に相当する。
再度、図5に戻って、本実施形態についての説明を続ける。
以上に説明した図5のステップS104の処理が終了すると、仮想素子のモデル560が挿入された回路モデル500に対して過渡解析が実行される(ステップS105)。
このステップS105の過渡解析では、上述したように初期電位として仮想素子のモデル560が出力する静的な安定電位によって回路モデル500が定常状態に速やかに移行し、その定常状態におけるシミュレーションが実行される。
図9は、仮想素子のモデル560が挿入された図6に示す回路モデル500に対する過渡解析の解析結果を示す図である。
図9のパート(A)には、信号伝送時におけるPosラインモデル530およびNegラインモデル540それぞれの電位の変化を示すグラフが示されており、図9のパート(B)には、Posラインモデル530とNegラインモデル540との間の電位差である差動電位の変化を示すグラフが示されている。
上記の仮想素子のモデル560が挿入された回路モデル500では、過渡解析の初期段階で、実際の伝送回路における定常状態での信号伝送と同様に、Posラインモデル530における最大電位はNegラインモデル540における最大電位とほぼ同電位になり、同様にPosラインモデル530における最小電位はNegラインモデル540における最小電位とほぼ同電位になる。その結果、図9のパート(A)から分かるように、この回路モデル500におけるPosラインモデル530の電位の変化を示すラインP2は、Negラインモデル540の電位の変化を示すラインN2とほぼ重なる。その結果、パート(B)に示すように、差動電位の変化を示すラインD2は、0V付近を中心に上下に変化する。
このように、図5のステップS105における過渡解析では、ACカップリング部分としてコンデンサが使われた伝送回路についても、実際の信号伝送に即した解析結果が速やかに得られる。
そして、この過渡解析が終了すると、この図5のフローチャートが示す処理が終了する。
以上、説明したように、本実施形態の回路シミュレータ400によれば、ACカップリング部分としてコンデンサが使われた伝送回路についても、そのような伝送回路の回路モデルを定常状態に速やかに移行させてから過渡解析が実行されるのでシミュレーションが短時間で済む。また、回路モデルを定常状態に移行させるための安定電位は、伝送回路が静的に安定しているという仮定の下で回路モデル500の電位を算出するいわゆるDC解析によって解析的に算出されるので、不慣れな解析者にとっても信号伝送のシミュレーションが容易であるとともに、このようなDC解析を含めてもシミュレーションが短時間で済む。つまり、本実施形態の回路シミュレータ400によれば、解析時間が抑えられたシミュレーションを容易に実行することができる。
尚、上記では、本発明の回路シミュレータの解析対象の伝送回路の一例として、差動信号を伝送する伝送回路を例示したが本発明はこれに限るものではなく、解析対象の伝送回路は、例えばシングルラインで信号を伝送するもの等であっても良い。
また、上記では、本発明の回路シミュレータの解析対象の伝送回路の一例として、1系統の伝送回路を例示したが本発明はこれに限るものではなく、複数系統の伝送回路からなるネット回路等であっても良い。このようなネット回路のシミュレーションを行なう場合には、各系統の伝送回路に対して個別にシミュレーションが実行されることとなる。
本発明の回路シミュレータの一実施形態として動作するコンピュータを示す外観斜視図である。 コンピュータのハードウェア構成図である。 本発明の回路シミュレーションプログラムの一実施形態が記憶されたCD−ROMを示す概念図である。 本発明の回路シミュレータの一実施形態を示すブロック図である。 図4に示す回路シミュレータ400におけるシミュレーションの流れを示すフローチャートである。 図10に示す回路モデル500にDC解析に基く仮想素子のモデルが挿入された状態を示す図である。 仮想素子のモデル560が回路モデル500のドライバモデル510内に挿入された状態を示す図である。 仮想素子のモデル560が回路モデル500のドライバモデル510内に挿入された、図7とは別の状態を示す図である。 仮想素子のモデル560が挿入された図6に示す回路モデル500に対する過渡解析の解析結果を示す図である。 ACカップリング部分としてコンデンサが使われた伝送回路の一例を表わす回路モデルを示す図である。 過渡解析における定常状態前の解析結果を示す図である。
符号の説明
100 コンピュータ
101 本体装置
101a FD装填口
101b CD−ROM装填口
1011 CPU
1012 主メモリ
1013 ハードディスク装置
1014 FDドライブ
1015 CDドライブ
1016 I/Oインタフェース
102 画像表示装置
102a 表示画面
103 キーボード
104 マウス
201 FD
202 CD−ROM
300 回路シミュレーションプログラム
310 DC解析部
320 初期電位付与部
330 シミュレーション部
400 回路シミュレータ
410 DC解析部
420 初期電位付与部
430 シミュレーション部
500 回路モデル
510 ドライバモデル
511 ダイモデル
512 パッケージモデル
520 レシーバモデル
530 Posラインモデル
531,532,541,542 パターンモデル
540 Negラインモデル
550 コンデンサモデル
560 仮想素子のモデル

Claims (5)

  1. 信号を送信するドライバ回路とその信号を受信するレシーバ回路とが線路で互いに結合されてなる伝送回路のシミュレーションを行なう回路シミュレータにおいて、
    前記線路中に、DC電流を遮断してAC電流を通すACカップリング部分が直列に接続されている場合には、該線路における静的な安定電位を解析するDC解析部と、
    前記DC解析部で得られた安定電位を、前記伝送回路における信号の流れで前記ACカップリング部分よりもドライバ回路側の付与位置に、前記シミュレーションにおける初期電位として付与する初期電位付与部と、
    前記初期電位付与部が付与した初期電位の下で前記伝送回路のシミュレーションを行なうシミュレーション部とを備えたことを特徴とする回路シミュレータ。
  2. 前記初期電位付与部が、最初に前記初期電位を出力しその後は単なる導体として振舞う仮想素子を前記付与位置に挿入することで、該付与位置に該初期電位を付与するものであることを特徴とする請求項1記載の回路シミュレータ。
  3. 前記初期電位付与部が、前記付与位置として前記線路上の所定位置に前記初期電位を付与するものであることを特徴とする請求項1記載の回路シミュレータ。
  4. 前記初期電位付与部が、前記付与位置として前記ドライバ回路内に前記初期電位を付与するものであることを特徴とする請求項1記載の回路シミュレータ。
  5. コンピュータに組み込まれ、該コンピュータを、信号を送信するドライバ回路とその信号を受信するレシーバ回路とが線路で互いに結合されてなる伝送回路のシミュレーションを行なう回路シミュレータとして動作させる回路シミュレーションプログラムにおいて、
    前記線路中に、DC電流を遮断してAC電流を通すACカップリング部分が直列に接続されている場合には、該線路における静的な安定電位を解析するDC解析部と、
    前記DC解析部で得られた安定電位を、前記伝送回路における信号の流れで前記ACカップリング部分よりも上流側の付与位置に、前記シミュレーションにおける初期電位として付与する初期電位付与部と、
    前記初期電位付与部が付与した初期電位の下で前記伝送回路のシミュレーションを行なうシミュレーション部とを構築することを特徴とする回路シミュレーションプログラム。
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