JP2007223162A - サーマルプリンタ及びその制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】各発熱体に対する通電制御をその発熱体に対するそれまでの通電制御内容を踏まえて行うことを比較的簡易な構成で実現できるようになるサーマルプリンタを提供すること。
【解決手段】本発明は、複数の発熱体を含むサーマルヘッドを備え、該複数の発熱体を印刷データに基づいて選択的に通電することによって、該印刷データに基づく画像を印刷するサーマルプリンタに関するものである。推測温度記憶部20は複数の発熱体の各々の推測温度を記憶する。発熱体制御部23は、複数の発熱体の各々に対して、推測温度記憶部20に記憶される該発熱体の推測温度と、印刷データと、に基づく内容の通電制御を実行する。推測温度更新部24は、所定の印刷単位分の印刷が行われるごとに、推測温度記憶部20に記憶される複数の発熱体の各々の推測温度を、発熱体制御部23によって該発熱体に対して実行される通電制御内容に基づいて更新する。
【選択図】図3

Description

本発明はサーマルプリンタ及びその制御方法に関する。
複数の発熱体(発熱抵抗素子)を含むサーマルヘッドを備え、該複数の発熱体を印刷データに基づいて選択的に通電することにより、該印刷データに基づく画像を印刷出力するサーマルプリンタが知られている。このようなサーマルプリンタでは、過去の通電によって発熱体に残存する熱が印刷品質を損ねてしまう場合があるため、発熱体に対する通電制御を発熱体に残存する熱を踏まえて行う必要がある。従来、サーマルヘッド全体の温度を検出し、その温度に基づいて、発熱体への通電時間を制御する方法が提案されていたが、発熱体の温度(発熱体に残存する熱)は各発熱体ごとに異なるため、この方法では印刷品質を向上させるのに必ずしも十分ではなかった。
この点、特許文献1には、各発熱体の通電時間を、その発熱体の前回及び前々回の1ドットラインの印刷時における通電の有無と、その両隣の発熱体の現1ドットラインの印刷時における通電の有無と、のパターンに基づいて制御することが開示されている。
特公平8−32465号公報
サーマルプリンタでは、各発熱体に対する通電制御を、その発熱体に対するそれまでの通電制御内容を踏まえて行えるようになると、印刷品質をさらに向上させることが可能になる。この点、特許文献1に記載の手法では、各発熱体に対する通電制御を、最初の1ドットラインから直前の1ドットラインまでの各1ドットラインの印刷時におけるその発熱体への通電の有無を踏まえて行おうとすると、パターンの種類が多くなりすぎてしまい、発熱体の通電制御に係る構成や処理が複雑になってしまう。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、各発熱体に対する通電制御をその発熱体に対するそれまでの通電制御内容を踏まえて行うことを比較的簡易な構成で実現できるようになるサーマルプリンタ及びその制御方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明に係るサーマルプリンタは、複数の発熱体を含むサーマルヘッドを備え、前記複数の発熱体を印刷データに基づいて選択的に通電することにより、前記印刷データに基づく画像を印刷するサーマルプリンタにおいて、前記複数の発熱体の各々の推測温度を記憶する推測温度記憶手段と、前記複数の発熱体の各々に対して、前記推測温度記憶手段に記憶される該発熱体の推測温度と、前記印刷データと、に基づく内容の通電制御を実行する発熱体制御手段と、所定の印刷単位分の印刷が行われるごとに、前記推測温度記憶手段に記憶される前記複数の発熱体の各々の推測温度を、前記発熱体制御手段によって該発熱体に対して実行される通電制御内容に基づいて更新する推測温度更新手段と、を含むことを特徴とする。
また、本発明に係るサーマルプリンタの制御方法は、複数の発熱体を含むサーマルヘッドを備え、前記複数の発熱体を印刷データに基づいて選択的に通電することによって、前記印刷データに基づく画像を印刷するサーマルプリンタの制御方法において、前記複数の発熱体の各々の推測温度を記憶してなる推測温度記憶手段の記憶内容を取得するためのステップと、前記複数の発熱体の各々に対して、前記推測温度記憶手段に記憶される該発熱体の推測温度と、前記印刷データと、に基づく内容の通電制御を実行するための発熱体制御ステップと、所定の印刷単位分の印刷が行われるごとに、前記推測温度記憶手段に記憶される前記複数の発熱体の各々の推測温度を、前記発熱体制御ステップによって該発熱体に対して実行される通電制御内容に基づいて更新するための推測温度更新ステップと、を含むことを特徴とする。
本発明は、複数の発熱体を含むサーマルヘッドを備え、該複数の発熱体を印刷データに基づいて選択的に通電することにより、印刷データに基づく画像を印刷するサーマルプリンタに関するものである。本発明では、複数の発熱体の各々の推測温度が記憶される。また、複数の発熱体の各々に対して、該発熱体の推測温度と、印刷データと、に基づく内容の通電制御が実行される。そして、所定の印刷単位分の印刷が行われるごとに、複数の発熱体の各々の推測温度が、該発熱体に対して実行される通電制御内容に基づいて更新される。本発明によれば、各発熱体に対する通電制御を、その発熱体に対するそれまでの通電制御内容を考慮して行うことを比較的簡易な構成で実現できるようになる。
また、本発明の一態様では、前記発熱体への通電制御内容を示す発熱体制御情報に対応づけて、前記推測温度の更新に関する推測温度更新情報を記憶する推測温度更新情報記憶手段を含み、前記推測温度更新手段は、前記推測温度記憶手段に記憶される前記複数の発熱体の各々の推測温度を、前記発熱体制御手段によって該発熱体に対して実行される通電制御内容を示す前記発熱体制御情報、に対応づけて前記推測温度更新情報記憶手段に記憶される推測温度更新情報に基づいて更新するようにしてもよい。
また、本発明の一態様では、前記推測温度更新情報記憶手段は、前記推測温度と、前記発熱体制御情報と、の組み合わせに対応づけて、前記推測温度更新情報を記憶し、前記推測温度更新手段は、前記推測温度記憶手段に記憶される前記複数の発熱体の各々の推測温度を、前記推測温度記憶手段に記憶される該発熱体の推測温度と、前記発熱体制御手段によって該発熱体に対して実行される通電制御内容を示す前記発熱体制御情報と、の組み合わせに対応づけて前記推測温度更新情報記憶手段に記憶される推測温度更新情報に基づいて更新するようにしてもよい。
また、本発明の一態様では、前記所定の印刷単位分の印刷は1ドットライン分の印刷であってもよい。
以下、本発明の実施形態の一例について図面に基づき詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態に係るサーマルプリンタの全体構成を示す図である。同図に示すように、本実施の形態に係るサーマルプリンタ10は、主制御部11と、記憶部12と、インタフェース(I/F)13と、画像形成部14と、を含んで構成される。
主制御部11は、記憶部12に記憶されるプログラムに従って動作し、サーマルプリンタ10全体の制御を行う。記憶部12は、コンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体で構成される。例えば、記憶部12はROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)を含んで構成される。記憶部12は、印刷実行のための各種データを記憶するワークメモリとしても動作する。
インタフェース13は、図示しないホストコンピュータとデータ授受可能に通信接続するためのものである。インタフェース13は、ホストコンピュータから供給される印刷データ(例えば、各種アプリケーションプログラムで作成された画像の印刷データ)を受信し、主制御部11に供給する。主制御部11はこの印刷データを解釈し、ラスタ画像データに変換する。ラスタ画像データに変換された印刷データは後述の画像形成部14に供給される。
画像形成部14は、印刷データに基づく画像を画像記録媒体(例えば感熱紙)に形成させる。画像形成部14は、搬送モータ14aと、搬送モータ駆動制御部14bと、サーマルヘッド14cと、サーマルヘッド駆動制御部14dと、を含んでいる。
搬送モータ14aは画像記録媒体を搬送するためのステップモータを含んで構成される。搬送モータ駆動制御部14bは搬送モータ14aの駆動を制御する。サーマルプリンタ10では搬送モータ14aによって画像記録媒体が搬送されることにより、サーマルヘッド14cと画像記録媒体との相対移動が実現される。
サーマルヘッド14cは公知のサーマルヘッドである。図2は、サーマルヘッド14cと画像記録媒体との関係を示す模式図である。同図においてY方向は画像記録媒体16の搬送方向を示している。同図に示すように、サーマルヘッド14cには、複数の発熱体15(本実施の形態では832個の発熱体15)が、画像記録媒体16の搬送方向(Y方向)に直交する方向、言い換えれば、画像記録媒体16の幅方向(X方向)に所定の間隔で一列に配置される。なお以下では、画像記録媒体16の幅方向(X方向)に平行なラインであって、長さ(X方向への長さ)が832ドットで高さ(Y方向への長さ)が1ドットのラインのことを1ドットラインと記載する。
サーマルヘッド駆動制御部14dは、主制御部11から供給される印刷データに基づいて、サーマルヘッド14cの駆動を制御する。サーマルヘッド駆動制御部14dには、印刷バッファと、ラッチ回路と、が含まれる。印刷バッファには、主制御部11から供給される印刷データ(ラスタ画像データに変換された印刷データ)が保持される。印刷バッファからは1ドットライン分の印刷データが順次取得され、その1ドットライン分の印刷データに基づいて、各発熱体15に対する通電の有無を示すデータ(各発熱体15のON/OFFを示すデータ)が生成される。このデータはラッチ回路にシリアルデータ転送される。そして、このラッチ回路に保持されたデータに基づいて、サーマルヘッド14cに含まれる複数の発熱体15が選択的に通電される。
サーマルヘッド14cと画像記録媒体16との1ドットライン分の相対移動と、サーマルヘッド14c及びサーマルヘッド駆動制御部14dによる1ドットライン分の印刷と、は同期するように制御される。
以上のようにして、画像形成部14は、サーマルヘッド14cと画像記録媒体16とを相対移動させながら、サーマルヘッド14cに含まれる発熱体15を印刷データに基づき通電することにより、印刷データに基づく画像を1ドットラインごとに画像記録媒体16に形成させる。
なお、多数の発熱体15を同時に通電するためには大きな電源が必要になるため、サーマルプリンタ10では、同時に通電される発熱体15の数が所定数(本実施の形態では320)以下に制限されるように図られている。より具体的には、サーマルヘッド14cが、192個の発熱体15を含んでなるブロックAと、各々128個の発熱体15を含んでなるブロックB〜Fと、の6つのブロックに分けられている。そして、1ドットラインの印刷ドット数に基づいて、同時に駆動可能なブロック数が判断され、そのブロック数を超えた数のブロックが同時に駆動されることがないようになっている。例えば、1ドットラインの印刷ドット数が320以下である場合には、6つのブロックが同時に駆動され、印刷ドット数が320より多い場合には、例えば2つのブロックごとに順次駆動されることにより、該1ドットラインの印刷が実行されるようになっている。詳細については後述する(図7参照)。なお、1ドットライン分の印刷に必要な時間は、同時に駆動可能なブロック数に応じて変化する。例えば、6つのブロックが順次駆動される場合には、6つのブロックが同時に駆動される場合に比べて、1ドットライン分の印刷に必要な時間が長くなる。このため、搬送モータ駆動制御部14bは、同時に駆動可能なブロック数に応じて印刷速度(搬送モータ14aの回転速度、画像記録媒体16の搬送速度)を変化させるようになっている。すなわち、搬送モータ駆動制御部14bは、1ドットラインの印刷ドット数に応じて印刷速度を変化させるようになっている。
以下、上記サーマルプリンタ10において、多階調画像の印刷を行う場合の印刷品質を向上するための技術について説明する。なお、ここでは8階調画像の印刷を行う場合を例に説明する。
図3は、サーマルプリンタ10において実現される機能のうち、本発明に関連するものを主として示す機能ブロック図である。同図に示すように、サーマルプリンタ10は、推測温度記憶部20と、発熱体制御情報記憶部21と、推測温度更新情報記憶部22と、発熱体制御部23と、推測温度更新部24と、を含んでいる。
[推測温度記憶部]
推測温度記憶部20は記憶部12を主として実現される。推測温度記憶部20は各発熱体15の推測温度を記憶する。本実施の形態では、発熱体15の温度を示す情報として16段階の温度レベルが定められている。温度レベルは0から15までの整数値で表されるようになっており、その値が高くなるほど、発熱体15の温度が高いことを示すようになっている。すなわち、温度レベル「0」は発熱体15の温度が最も低い状態を示し、温度レベル「15」は発熱体15の温度が最も高い状態を示すようになっている。推測温度記憶部20には、各発熱体15の推測温度レベルを示す推測温度テーブルが記憶される。図4は推測温度テーブルの一例を示している。この推測温度テーブルに保持される各発熱体15の推測温度レベルは、後述の推測温度更新部24によって更新される。なお同図において、発熱体Noは発熱体15を一意に識別するための情報であり、以下では、発熱体Noが「n」の発熱体15を発熱体「n」と記載する。
[発熱体制御情報記憶部]
発熱体制御情報記憶部21は記憶部12を主として実現される。発熱体制御情報記憶部21は、発熱体15に対する通電制御内容を示す発熱体制御情報を記憶する。本実施の形態の場合、発熱体制御情報記憶部21は、発熱体15の推測温度と、発熱体15に印刷させる色情報(印刷色情報)と、の組み合わせに対応づけて発熱体制御情報を記憶する。詳細については後述する(図8参照)。
[推測温度更新情報記憶部]
推測温度更新情報記憶部22は記憶部12を主として実現される。推測温度更新情報記憶部22は、発熱体15の推測温度の更新に関する推測温度更新情報を記憶する。例えば、推測温度更新情報記憶部22は、発熱体制御情報に対応づけて推測温度更新情報を記憶する。本実施の形態の場合、推測温度更新情報記憶部22は、発熱体15の推測温度と、発熱体制御情報と、の組み合わせに対応づけて推測温度更新情報を記憶する。詳細については後述する(図8参照)。
ここで、発熱体制御情報記憶部21及び推測温度更新情報記憶部22に記憶される具体的なデータを説明するにあたり、まず「発熱体制御単位期間」及び「ブロック制御単位期間」について説明する。
本実施の形態では、図5に示すように、1ドットライン分の印刷にかかる時間T(サーマルヘッド14cと画像記録媒体16との1ドットライン分の相対移動にかかる時間T)を所定時間ΔT1ごとの複数の部分期間(#1〜#n)に分割し、その部分期間単位で各発熱体15に対する通電制御を行う。以下、この部分期間を発熱体制御単位期間と呼ぶ。また本実施の形態では、各発熱体制御単位期間を所定時間ΔT2ごとの7つの部分期間(#1−1〜#1−7,#2−1〜#2−7,・・・,#n−1〜#n−7)にさらに分割し、この部分期間単位で各ブロックに対する駆動制御を行う。以下、この期間をブロック制御単位期間と呼ぶ。
以上のように、本実施の形態では、発熱体制御単位期間及びブロック制御単位期間の長さが所定の時間長に固定されている。本実施の形態では、1ドットラインの印刷ドット数に基づいて印刷速度が変化し、その結果として、1ドットラインの印刷にかかる時間Tの長さが変化するが、発熱体制御単位期間やブロック制御単位期間の長さは変化せず、発熱体制御単位期間の数が変化するようになっている(図6参照)。発熱体制御単位期間やブロック制御単位期間は発熱体15やブロックの制御の基礎となる期間であり、この単位で発熱体15やブロックに対する制御内容が切り替えられることになる。このため、発熱体制御単位期間やブロック制御単位期間の長さが変化してしまうと、発熱体15やブロックの制御に関わる構成や処理が複雑になってしまう。この点、本実施の形態では、発熱体制御単位期間やブロック制御単位期間の長さが所定の時間長に固定されており、発熱体15やブロックの制御に関わる構成や処理の簡易化が図られている。
図6は、発熱体制御情報記憶部21及び推測温度更新情報記憶部22に記憶される印刷制御テーブルの一例を示している。同図に示すように、印刷制御テーブルは、印刷速度に、発熱体制御単位期間数と、ブロック制御テーブルと、発熱体制御テーブルと、を対応づけてなるテーブルである。
図7はブロック制御テーブルの一例を示している。同図に示すように、ブロック制御テーブルは、各ブロック制御単位期間において駆動されるべきブロック(駆動対象ブロック)を示すデータである。同図に示すブロック制御テーブルでは、例えばブロック制御単位期間「#1−1」の駆動対象ブロックがブロックA及びBであり、ブロック制御単位期間「#1−2」の駆動対象ブロックがブロックC及びDであり、ブロック制御単位期間「#1−3」の駆動対象ブロックがブロックE及びFとなっている。このブロック制御テーブルにより、各ブロックが駆動されるべきタイミングが特定されることになる。なお、ブロック制御テーブルにおける発熱体制御単位期間数と、印刷制御テーブルにおいて、そのブロック制御テーブルに対応づけられる発熱体制御単位期間数とは一致するようになっている。
ブロック制御テーブルでは、図7に示すように、各発熱体制御単位期間の最後に、すべてのブロックの駆動が制限されたブロック制御単位期間(「#1−7」,「#12−7」)を設けるようにするとよい。上述したように、本実施の形態では各発熱体15に対する通電の有無が発熱体制御単位期間単位で切り替えられる。そこで、すべてのブロックの駆動が制限されたブロック制御単位期間を各発熱体制御単位期間の最後に設けておくことにより、各発熱体15に対する通電の有無の切り替えが円滑に行われるように図ることが可能になる。
図8は発熱体制御テーブルの一例を示している。同図に示すように、発熱体制御テーブルは、通電制御前推測温度レベルと印刷階調濃度との組み合わせに、通電制御パターンと通電制御後推測温度レベルとの組み合わせを対応づけてなるテーブルである。通電制御前推測温度レベルは、通電制御前の発熱体15の推測温度レベルを示している。印刷階調濃度は、発熱体15に印刷させるドットの階調濃度を示している。
通電制御パターン(発熱体制御情報)は、各発熱体制御単位期間における発熱体15への通電の有無の組み合わせを示すものである。同図では、通電制御パターンの一例として、発熱体15に対する通電が発熱体制御単位期間「#1」及び「#2」において行われ、発熱体制御単位期間「#12」において抑止されるパターンが示されている。この通電制御パターンによって、発熱体15が通電されるべきタイミングが特定される。なお、発熱体制御テーブルに保持される通電制御パターンの発熱体制御単位期間数と、印刷制御テーブルにおいて、その発熱体制御テーブルに対応づけられる発熱体制御単位期間数とは一致するようになっている。
通電制御後推測温度レベル(推測温度更新情報)は、通電制御パターンに従って通電制御が行われた後の発熱体15の推測温度レベルを示すものである。通電制御後推測温度レベルは、通電制御前推測温度レベルからの増減量を示すものとしてもよい。例えば図8に示す発熱体制御テーブルでは、通電制御後推測温度レベルとして「10」に代えて「+8」(=10−2)が記憶されるようにしてもよい。
例えば、推測温度レベルが「3」である発熱体15に階調濃度「5」のドット印刷を行わせる場合には、通電制御前推測温度レベルが「3」となり、印刷階調濃度が「5」となる。この場合、発熱体15に対する通電制御が、通電制御前推測温度レベル「3」と印刷階調濃度「5」との組み合わせに対応づけられた通電制御パターンに従って実行されるとともに、推測温度記憶部20に保持される発熱体15の推測温度レベルが、その通電制御パターンに対応づけられた通電制御後推測温度レベル、すなわち、通電制御前推測温度レベル「3」と印刷階調濃度「5」との組み合わせに対応づけられた通電制御後推測温度レベルに更新される。
ここで、発熱体制御テーブルの生成手順について図9を用いて説明する。図9は、通電制御パターンに従って通電制御された場合の発熱体15の温度変化の一例を示している。同図において、横軸は時間(t)を示しており、縦軸は発熱体15の温度(th)を示している。発熱体15の温度が画像記録媒体16(感熱紙)の反応温度以上になると、画像記録媒体16にドット印刷が行われる。発熱体15の温度が高いほど、また、発熱体15の温度が画像記録媒体16の反応温度以上である時間が長いほど、ドット印刷に供されるエネルギー量が多くなり、画像記録媒体16には濃い濃度のドット印刷が行われることになる。なお同図において、斜線部分の総面積は、発熱体15によって画像記録媒体16に加えられ、ドット印刷に供されることになるエネルギー量を示している。
発熱体制御テーブルを生成するにあたっては、まず、各階調濃度のドット印刷を行うために必要なエネルギー量を基準エネルギー量として特定する。すなわち、各階調濃度に対応する基準エネルギー量を特定する。
そして次に、発熱体15の通電制御前の温度レベル(図9におけるTHs)が「0」である場合において、画像記録媒体16に加えられるエネルギー量(図9における斜線部分の総面積)が各基準エネルギー量となるような通電制御パターンを取得する。このとき、その通電制御パターンに従って通電制御された後の発熱体15の温度レベル(図9におけるTHe)も通電制御後温度レベルとして併せて取得する。発熱体15の通電制御前の温度レベルが「1」〜「15」である場合についても同様に、それぞれ、画像記録媒体16に加えられるエネルギー量が各基準エネルギー量となるような通電制御パターンと、その通電制御パターンに従って通電制御された後の発熱体15の温度レベル(通電制御後温度レベル)と、を取得する。
以上のようにして取得された通電制御パターンと通電制御後温度レベルとが発熱体制御テーブルに保持される。例えば、発熱体15の通電制御前の温度レベルが「0」である場合において、画像記録媒体16に加えられるエネルギー量(図9における斜線部分の総面積)が、階調濃度「7」に対応する基準エネルギー量になるものとして取得された通電制御パターンと、その通電制御パターンとともに取得された通電制御後温度レベルと、の組み合わせは、発熱体制御テーブルにおいて、通電制御前推測温度レベル「0」と、印刷階調濃度「7」と、の組み合わせに対応づけて保持されることになる。このとき、通電制御後温度レベルは通電制御後推測温度レベルとして保持されることになる。
[発熱体制御部]
発熱体制御部23は主制御部11及びサーマルヘッド駆動制御部14dを主として実現される。発熱体制御部23は、サーマルヘッド14cに含まれる複数の発熱体15の各々に対して、推測温度記憶部20に記憶される該発熱体15の推測温度と、主制御部11から供給される印刷データと、に基づく内容の通電制御を行う。本実施の形態の場合、発熱体制御部23は、サーマルヘッド14cに含まれる複数の発熱体15の各々に対して、推測温度記憶部20に記憶される該発熱体15の推測温度と、主制御部11から供給される印刷データに基づき特定される該発熱体15が印刷すべき色情報と、の組み合わせに対応づけて発熱体制御情報記憶部21に記憶される発熱体制御情報に基づく内容の通電制御を行う。
[推測温度更新部]
推測温度更新部24は主制御部11及びサーマルヘッド駆動制御部14dを主として実現される。推測温度更新部24は、所定の印刷単位の印刷が行われるごとに、推測温度記憶部20に記憶される各発熱体15の推測温度を、発熱体制御部23によって該発熱体15に対して実行された通電制御内容に基づいて更新する。本実施の形態の場合、推測温度更新部24は、1ドットライン分の印刷が行われるごとに、推測温度記憶部20に記憶される各発熱体15の推測温度を、推測温度記憶部20に記憶される該発熱体15の推測温度と、発熱体制御部23によって該発熱体15に対して実行された通電制御の基礎とされた発熱体制御情報と、の組み合わせに対応づけて推測温度更新情報記憶部22に記憶される推測温度更新情報に基づいて更新する。
ここで、発熱体制御部23及び推測温度更新部24の動作について詳しく説明する。図10乃至図12は、主制御部11から供給された印刷データに基づく印刷が実行される際の発熱体制御部23及び推測温度更新部24の動作を示すフロー図である。
図10に示すように、まず、推測温度テーブル(図4)に保持される各発熱体15の推測温度レベルが「0」に初期化される(S101)。なお、印刷開始前に各発熱体15の温度が所定温度レベル(例えば「3」)になるように予熱を行うようにしてもよく、その場合には、推測温度テーブルに保持される各発熱体15の推測温度レベルを該所定レベルに初期化するようにすればよい。
次に、最初の1ドットラインの印刷準備処理(S102乃至S107)が実行される。すなわち、最初の1ドットラインの印刷データが取得される(S102)。そして、最初の1ドットラインの印刷時の印刷速度が決定される(S103)。印刷速度は、最初の1ドットラインの印刷ドット数に基づいて決定され、より具体的には、印刷ドット数が多くなると遅くなるようにして決定される。
また、最初の1ドットラインの印刷時の発熱体制御単位期間数が取得される(S104)。すなわち、印刷制御テーブル(図6)が参照され、S103で決定された印刷速度に対応づけられた発熱体制御単位期間数が取得される。
また、最初の1ドットラインの印刷に用いられるブロック制御テーブル(図7)及び発熱体制御テーブル(図8)として、S103で決定された印刷速度に対応するブロック制御テーブル及び発熱体制御テーブルが取得される(S105)。すなわち、印刷制御テーブル(図6)が参照され、S103で決定された印刷速度に対応づけられたブロック制御テーブル及び発熱体制御テーブルが取得される。
そして、最初の1ドットラインの印刷に用いられる通電指示群テーブルが生成される(S106)。図13は通電指示群テーブルの一例を示している。同図に示すように、通電指示群テーブルには、各発熱体15の通電制御パターン及び通電制御後推測温度レベルが保持される。言い換えれば、通電指示群テーブルには、最初の1ドットラインの印刷が行われる際の各発熱体制御単位期間における各発熱体15への通電の有無を示すデータと、最初の1ドットラインの印刷が行われた後の各発熱体15の推測温度レベルと、が保持される。
このステップにおいて、通電指示群テーブルは、推測温度テーブル(図4)と、S102で取得された印刷データ(最初の1ドットラインの印刷データ)と、S105で取得された発熱体制御テーブル(図8)と、に基づいて生成される。例えば、発熱体「1」の通電制御パターン及び通電制御後推測温度レベルは次のようにして取得されて、通電指示群テーブルに保持される。すなわち、まず推測温度テーブルが参照され、発熱体「1」の推測温度レベルが取得される。また、S102で取得された印刷データに基づいて、発熱体「1」に対応するドット(発熱体「1」によって印刷されるべきドット)の階調濃度が特定される。次に、S105で取得された発熱体制御テーブルが参照され、発熱体「1」の推測温度レベル(通電制御前推測温度レベル)と、発熱体「1」に対応するドットの階調濃度(印刷階調濃度)と、の組み合わせに対応づけて保持される通電制御パターン及び通電制御後推測温度レベルが取得され、通電指示群テーブルに保持される。発熱体「2」乃至「832」についても同様である。
最初の1ドットライン用の通電指示群テーブルが生成されたら、その通電指示群テーブルに基づいて、最初の1ドットラインの発熱体制御単位期間「#1」における各発熱体15の通電の有無を示すデータ(以下、通電指示データと記載する。)が取得され、主ラッチ回路にシリアルデータ転送される(S107)。図14は通電指示データの一例を示している。この通電指示データの主ラッチ回路へのシリアルデータ転送が完了すると、最初の1ドットラインの印刷準備処理が完了したことになる。
最初の1ドットラインの印刷準備処理が完了すると、印刷処理(S108乃至S121,S201乃至S210)が開始される。
印刷処理では、まず最初の1ドットラインが印刷対象ドットラインとされる(S108)。
次に、カウンタiが1に初期される(S109)。カウンタiは現在の発熱体制御単位期間を示すことになる。例えばカウンタiが「1」である場合、現在の発熱体制御単位期間は発熱体制御単位期間「#1」になる。
また、カウンタjが1に初期化される(S110)。カウンタjは現在のブロック制御単位期間を示すことになる。例えばカウンタiが「2」であり、カウンタjが「1」である場合、現在のブロック制御単位期間はブロック制御単位期間「#2−1」になる。
次に、ブロック制御単位期間「#i−j」における駆動対象ブロックが駆動され、ブロック制御単位期間「#i−j」における駆動対象ブロック以外のブロックの駆動が抑止される(S111)。この場合、ブロック制御単位期間「#i−j」における駆動対象ブロック、すなわち、ブロック制御単位期間「#i−j」において駆動されるべきブロックは、印刷対象ドットライン用のブロック制御テーブル(図7)によって特定される。なお、「印刷対象ドットライン用のブロック制御テーブル」とは、印刷対象ドットラインの印刷に用いられるものとして取得されたブロック制御テーブルである。印刷対象ドットラインが最初の1ドットラインの場合には、S105において取得されるブロック制御テーブルであり、印刷対象ドットラインが最初の1ドットライン以外の場合には、後述のS205において取得されるブロック制御テーブルである。
そして、S111で駆動されたブロックに含まれる発熱体15のうちの、発熱体制御単位期間「#i」における通電対象の発熱体15に対する通電が開始され、S111で駆動されたブロックに含まれる発熱体15のうちの、発熱体制御単位期間「#i」における通電対象でない発熱体15と、S111で駆動が抑止されたブロックに含まれる発熱体15と、に対する通電が抑止される(S112)。主ラッチ回路には、発熱体制御単位期間「#i」における通電指示データ(図14)が保持されるようになっており(S107,S118,S121,S209及びS210参照)、発熱体制御単位期間「#i」における通電対象の発熱体15は、この主ラッチ回路に保持された通電指示データによって特定される。
次に、ブロック制御単位期間「#i−j」が終了したか否かが監視される(S113)。本実施の形態の場合、各ブロック制御単位期間の長さが所定時間ΔT2で固定されているため、ブロック制御単位期間「#i−j」における駆動対象ブロックの駆動が開始されてから所定時間ΔT2が経過したか否かが監視される。
ブロック制御単位期間「#i−j」が終了した場合には、ブロック制御単位期間「#i−j」が発熱体制御単位期間「#i」の最後のブロック制御単位期間であるか否かが判定される(S114)。より具体的には、カウンタjが7であるか否かが判定される。
そして、ブロック制御単位期間「#i−j」が発熱体制御単位期間「#i」の最後のブロック制御単位期間でない場合には、カウンタjがインクリメントされ(S115)、S111乃至S114の処理が実行される。すなわち、次のブロック制御単位期間が開始される。
一方、ブロック制御単位期間「#i−j」が発熱体制御単位期間「#i」の最後のブロック制御単位期間である場合には、発熱体制御単位期間「#i」が印刷対象ドットラインの最後の発熱体制御単位期間であるか否かが判定される(S116)。具体的には、カウンタiが印刷対象ドットラインの発熱体制御単位期間数に等しいか否かが判定される。
なお、S110の処理が実行されると、すなわち、発熱体制御単位期間「#i」が開始されると、S111以降の処理とともに、次の発熱体制御単位期間の印刷準備のための処理が並列的に実行される。図12はその処理を示すフロー図である。
図12に示すように、この処理では、まず発熱体制御単位期間「#i」が印刷対象ドットラインの最後の発熱体制御単位期間であるか否かが判定される(S201)。
発熱体制御単位期間「#i」が印刷対象ドットラインの最後の発熱体制御単位期間でない場合、印刷対象ドットライン用の通電指示群テーブル(図13)に基づいて、次の発熱体制御単位期間「#i+1」の通電指示データが取得され、副ラッチ回路にシリアルデータ転送される(S210)。この通電指示データの副ラッチ回路へのシリアルデータ転送が完了すると、本処理が完了したことになる。なお、「印刷対象ドットライン用の通電指示群テーブル」とは、印刷対象ドットラインの印刷に用いられるものとして生成された通電指示群テーブルである。印刷対象ドットラインが最初の1ドットラインの場合には、S106において生成される通電指示群テーブルであり、印刷対象ドットラインが最初の1ドットライン以外の場合には、後述のS208において生成される通電指示群テーブルである。
一方、発熱体制御単位期間「#i」が印刷対象ドットラインの最後の発熱体制御単位期間である場合、推測温度テーブル(図4)に保持される各発熱体15の推測温度レベルが更新される(S202)。例えば、推測温度テーブルに保持される発熱体「1」の推測温度レベルが、印刷対象ドットライン用の通電指示群テーブル(図13)に保持される発熱体「1」の通電制御後推測温度レベルに更新される。発熱体「2」乃至「832」についても同様である。なお、この時点では印刷対象ドットラインの印刷が完了していないが、次の1ドットラインの印刷準備を行うために、この時点で各発熱体15の推測温度レベルの更新が行われる。
推測温度テーブルに保持される各発熱体15の推測温度レベルが更新されたら、印刷対象ドットラインが最後の1ドットラインか否かが判定される(S203)。そして、印刷対象ドットラインが最後の1ドットラインでない場合、すなわち、次の1ドットラインが存在する場合には、次の1ドットラインの印刷準備処理(S204乃至S209)が実行される。
すなわち、まず、次の1ドットラインの印刷データが取得される(S204)。そして、次の1ドットラインの印刷時の印刷速度が決定される(S205)。また、次の1ドットラインの印刷時の発熱体制御単位期間数が取得される(S206)。さらに、次の1ドットラインの印刷に用いられるブロック制御テーブル(図7)及び発熱体制御テーブル(図8)として、S205で決定された印刷速度に対応するブロック制御テーブル及び発熱体制御テーブルが取得される(S207)。なお、S205乃至S207の処理はS103乃至S105の処理と同様に実行される。
そして、次の1ドットラインの印刷に用いられる通電指示群テーブルが生成される(S208)。通電指示群テーブルは、推測温度テーブル(図4)と、S204で取得された印刷データ(次の1ドットラインの印刷データ)と、S207で取得された発熱体制御テーブル(図8)と、に基づいて、S106の処理と同様にして生成される。
次に、S208で生成された通電指示群テーブルに基づいて、次の1ドットラインの発熱体制御単位期間「#1」における通電指示データが取得され、副ラッチ回路にシリアルデータ転送される(S209)。この通電指示データの副ラッチ回路へのシリアルデータ転送が完了すると、本処理が完了したことになる。
S116において、発熱体制御単位期間「#i」が印刷対象ドットラインの最後の発熱体制御単位期間でないと判定された場合には、カウンタiがインクリメントされ(S117)、副ラッチ回路に保持された通電指示データが主ラッチ回路にコピーされる(S118)。そして、次の発熱体制御単位期間「#i」が開始される。
一方、S116において、発熱体制御単位期間「#i」が印刷対象ドットラインの最後の発熱体制御単位期間であると判定された場合には、すなわち、印刷対象ドットラインの印刷が完了した場合には、印刷対象ドットラインが最後の1ドットラインであるか否かが判定される(S119)。印刷対象ドットラインが最後の1ドットラインでない場合には次の1ドットラインが印刷対象ドットラインとなり(S120)、副ラッチ回路に保持された通電指示データが主ラッチ回路にコピーされる(S121)。そして、次のドットラインの印刷が開始される。
以上のように、本実施の形態では、発熱体制御単位期間が開始されると、各発熱体15に対する通電制御が実行されるとともに、次の発熱体制御単位期間における印刷の準備が実行されるようになっている。すなわち、次の発熱体制御単位期間の通電指示データが取得され、副ラッチ回路にシリアルデータ転送されるようになっている。そして、発熱体制御単位期間が終了した場合には副ラッチ回路に保持された通電指示データが主ラッチ回路にコピーされ、次の発熱体制御単位期間が円滑に開始されるようになっている。なお、次の発熱体制御単位期間の通電指示データの副ラッチ回路へのシリアルデータ転送は、現発熱体制御単位期間内に完了する必要があるため、発熱体制御単位期間の時間長ΔT1は、S201乃至S210の処理にかかる時間(特に、通電指示データの副ラッチ回路へのシリアルデータ転送にかかる時間)を考慮して設定される。より具体的には、S201乃至S210の処理にかかる時間よりも長くなるように設定される。
S119において、印刷対象ドットラインが最後の1ドットラインであると判定された場合、印刷処理は終了する。
以上説明したように、サーマルプリンタ10では、1ドットライン分の印刷にかかる時間が複数の部分期間(発熱体制御単位期間)に分割され、この部分期間単位で各発熱体15に対する通電制御が行われる。サーマルプリンタ10によれば、1ドットライン分の印刷が行われる際の各発熱体15の通電タイミングを細かく制御することが可能になる。その結果として、サーマルプリンタ10によれば、多階調画像を比較的精細に印刷することが可能になり、多階調画像を印刷する際の印刷品質を向上させることが可能になる。
特に、サーマルプリンタ10では、上記発熱体制御単位期間の長さが所定の時間長に固定されており、発熱体15(及びブロック)の制御に関わる構成や処理の簡易化が図られている。
また、サーマルプリンタ10では、推測温度テーブル(図4)に各発熱体15の推測温度レベルが保持され、1ドットライン分の印刷が行われる際には、各発熱体15に対してその発熱体15の推測温度レベルに基づく内容の通電制御が行われるとともに、推測温度テーブルに保持される各発熱体15の推測温度レベルが、その発熱体15に対して実行される通電制御内容に基づいて更新される。サーマルプリンタ10によれば、推測温度テーブルに保持される各発熱体15の推測温度レベルには、その発熱体15に対するそれまでの通電制御内容が反映されることになり、各発熱体15に対する通電制御がその発熱体15に対するそれまでの通電制御内容を踏まえて行われることになる。このため、サーマルプリンタ10によれば、各発熱体15に残存する熱による印刷品質の低下の抑止を図ることが可能になり、印刷品質の向上を図ることが可能になる。
特に、サーマルプリンタ10によれば、推測温度テーブルに保持される各発熱体15の推測温度レベルには、それまでの各ドットラインの印刷時におけるその発熱体15の通電の有無だけでなく、それまでの各ドットラインの印刷時におけるその発熱体15への通電制御パターンが反映されることになる。すなわち、推測温度テーブルに保持される各発熱体15の推測温度レベルには、それまでの各ドットラインの印刷時においてその発熱体15がどのように通電されたかが反映されることになる。その結果、各発熱体15に対する通電制御が、それまでの各ドットラインの印刷時においてその発熱体15がどのように通電されたかを踏まえて行われることになる。
また特に、サーマルプリンタ10によれば、「各発熱体15の推測温度レベルを記憶し、1ドットライン分の印刷を行う際には、各発熱体15に対してその発熱体15の推測温度レベルに基づく内容の通電制御を行うとともに、各発熱体15の推測温度レベルをその発熱体15に対して行われた通電制御内容に基づいて更新する」という比較的簡易な構成で、上記の印刷品質の向上を実現できるようになる。
なお、サーマルプリンタ10では、印刷速度と、発熱体15の推測温度レベルと、発熱体15が印刷すべきドットの階調濃度と、の3つの情報のみによって、発熱体15に対する通電制御内容が決定されるという比較的簡易なテーブル構造によって、各種データが保持されている。
また、サーマルプリンタ10では、発熱体制御テーブル(図8)において、通電制御前推測温度レベルと、通電制御パターンと、の組み合わせに通電制御後推測温度レベルが対応づけられている。各発熱体15の推測温度レベルをその発熱体15に対して実行された通電制御パターンに基づいて更新する場合、例えば、通電制御パターンと、推測温度レベルの増減量を示す増減情報と、を対応づけてなるテーブルを用意しておき、各発熱体15の推測温度レベルを、その発熱体15に対して実行された通電制御パターンに対応づけられた増減情報に従って増減するようにすることも考えられる。しかしながら、同じ通電制御パターンの通電制御が行われた場合であっても、発熱体15の通電制御前の推測温度レベルが異なれば、発熱体15の推測温度レベルの変化(増減量)が異なる場合がある。このため、上記のようにすると、推測温度テーブル(図4)に保持される各発熱体15の推測温度レベルの精度が低下し(発熱体15の実際の温度レベルと推測温度レベルとの差が大きくなり)、印刷品質の向上が図れなくなるおそれがある。この点、サーマルプリンタ10では、通電制御前推測温度レベルと、通電制御パターンと、の組み合わせに対応づけて、通電制御後推測温度レベルを記憶することにより、推測温度テーブルに保持される各発熱体15の推測温度レベルの精度の向上が図られている。
なお、本発明は以上に説明した実施の形態に限定されるものではない。
例えば、「各発熱体15の推測温度レベルを記憶し、1ドットライン分の印刷を行う際には、各発熱体15に対してその発熱体15の推測温度レベルに基づく内容の通電制御を行うとともに、各発熱体15の推測温度レベルをその発熱体15に対して行われた通電制御内容に基づいて更新する」構成は、多階調画像を印刷する場合に限られず、単色画像や二色画像を印刷する場合にも適用できる。すなわち、単色画像や二色画像を印刷する場合にも、上記構成により、各発熱体15に残存する熱による印刷品質の低下の抑止を図り、印刷品質の向上を図ることが可能になるとともに、それを比較的簡易な構成で実現できるようになる。
本発明の実施形態に係るサーマルプリンタの全体構成を示す図である。 サーマルヘッドと画像記録媒体との関係を示す模式図である。 本発明の実施形態に係るサーマルプリンタの機能ブロック図である。 推測温度テーブルの一例を示す図である。 発熱体制御単位期間及びブロック制御単位期間について示す図である。 印刷制御テーブルの一例を示す図である。 ブロック制御テーブルの一例を示す図である。 発熱体制御テーブルの一例を示す図である。 発熱体の温度変化の一例を示す図である。 サーマルプリンタの動作を示すフロー図である。 サーマルプリンタの動作を示すフロー図である。 サーマルプリンタの動作を示すフロー図である。 通電指示群テーブルの一例を示す図である。 通電指示データの一例を示す図である。
符号の説明
10 サーマルプリンタ、11 制御部、12 記憶部、13 インタフェース、14 画像形成部、14a 搬送モータ、14b 搬送モータ駆動制御部、14c サーマルヘッド、14d サーマルヘッド駆動制御部、15 発熱体、16 画像記録媒体、20 推測温度記憶部、21 発熱体制御情報記憶部、22 推測温度更新情報記憶部、23 発熱体制御部、24 推測温度更新部。

Claims (5)

  1. 複数の発熱体を含むサーマルヘッドを備え、前記複数の発熱体を印刷データに基づいて選択的に通電することにより、前記印刷データに基づく画像を印刷するサーマルプリンタにおいて、
    前記複数の発熱体の各々の推測温度を記憶する推測温度記憶手段と、
    前記複数の発熱体の各々に対して、前記推測温度記憶手段に記憶される該発熱体の推測温度と、前記印刷データと、に基づく内容の通電制御を実行する発熱体制御手段と、
    所定の印刷単位分の印刷が行われるごとに、前記推測温度記憶手段に記憶される前記複数の発熱体の各々の推測温度を、前記発熱体制御手段によって該発熱体に対して実行される通電制御内容に基づいて更新する推測温度更新手段と、
    を含むことを特徴とするサーマルプリンタ。
  2. 請求項1に記載のサーマルプリンタにおいて、
    前記発熱体への通電制御内容を示す発熱体制御情報に対応づけて、前記推測温度の更新に関する推測温度更新情報を記憶する推測温度更新情報記憶手段を含み、
    前記推測温度更新手段は、前記推測温度記憶手段に記憶される前記複数の発熱体の各々の推測温度を、前記発熱体制御手段によって該発熱体に対して実行される通電制御内容を示す前記発熱体制御情報、に対応づけて前記推測温度更新情報記憶手段に記憶される推測温度更新情報に基づいて更新する、
    ことを特徴とするサーマルプリンタ。
  3. 請求項2に記載のサーマルプリンタにおいて、
    前記推測温度更新情報記憶手段は、前記推測温度と、前記発熱体制御情報と、の組み合わせに対応づけて、前記推測温度更新情報を記憶し、
    前記推測温度更新手段は、前記推測温度記憶手段に記憶される前記複数の発熱体の各々の推測温度を、前記推測温度記憶手段に記憶される該発熱体の推測温度と、前記発熱体制御手段によって該発熱体に対して実行される通電制御内容を示す前記発熱体制御情報と、の組み合わせに対応づけて前記推測温度更新情報記憶手段に記憶される推測温度更新情報に基づいて更新する、
    ことを特徴とするサーマルプリンタ。
  4. 請求項1乃至3のいずれかに記載のサーマルプリンタにおいて、
    前記所定の印刷単位分の印刷は1ドットライン分の印刷であることを特徴とするサーマルプリンタ。
  5. 複数の発熱体を含むサーマルヘッドを備え、前記複数の発熱体を印刷データに基づいて選択的に通電することにより、前記印刷データに基づく画像を印刷するサーマルプリンタの制御方法において、
    前記複数の発熱体の各々の推測温度を記憶してなる推測温度記憶手段の記憶内容を取得するためのステップと、
    前記複数の発熱体の各々に対して、前記推測温度記憶手段に記憶される該発熱体の推測温度と、前記印刷データと、に基づく内容の通電制御を実行するための発熱体制御ステップと、
    所定の印刷単位分の印刷が行われるごとに、前記推測温度記憶手段に記憶される前記複数の発熱体の各々の推測温度を、前記発熱体制御ステップによって該発熱体に対して実行される通電制御内容に基づいて更新するための推測温度更新ステップと、
    を含むことを特徴とするサーマルプリンタの制御方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5929901B2 (ja) * 2011-03-30 2016-06-08 ブラザー工業株式会社 サーマルヘッドの印字速度制御方法

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