JP2007219160A - 光学装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】温度負荷環境において光学部品に起因する特性変化を防止できる光学装置を提供する。
【解決手段】基台2と光学部品14とが3点の接着部17を介して接着されている接着構造を含む光学装置であって、3点の接着部17は実質的に同一形状であり、各接着部17の図心を結ぶ線は三角形12を形成しており、三角形17の図心13は、光学部品14の接着面に対し垂直で光学部品14の重心15を通る軸16上にある。このことにより、基台2と光学部品14とで線膨張係数が異なっていても、温度負荷時における光学部品14の中心軸16に作用する力が釣り合うので、光学部品16の位置ずれを抑制することができる。
【選択図】図6

Description

本発明は光学装置に関し、具体的には光ピックアップ等の光学部品の接着構造に関する。
従来からCDプレーヤー、MDプレーヤー、DVDプレーヤー、DVDレコーダなどに使われている光ピックアップは、単波長レーザーだけのものから3波長レーザーを搭載したものまであり、多種多様な形態をとっている。また、光ピックアップが搭載される電子機器としては、DVDレコーダ、ポータブルDVDプレーヤー、薄型ノートパソコンなどがある。この場合、これらに搭載される環境に応じて、光ピックアップ全体の形状や特性も制約を受け、設計において多くの課題が挙げられる。
その一つとして、ビームスプリッタ、コリメトリーレンズ、対物レンズ、検出レンズ、反射板等の光学部品の接着技術が近年特に注目されるようになってきた。その背景としては、主にレンズの樹脂化が挙げられる。昨今は光学部品の成形難易度、成形コスト、材料コストの問題から、光学部品の材料に従来までのガラスに代わって、樹脂を用いる傾向が強くなってきている。
このとき、問題となるのは、樹脂レンズと金属製基台との線膨張係数の差による温度負荷時のレンズ位置ずれである。レンズの位置ずれは、線膨張係数の影響のみならず、基台の形状や接着剤の問題など影響要因は多岐にわたる。
また、この位置ずれに求められる精度は、数μm以内のオーダーである。このため、極めて高精度な接着と温度変化に対する固定精度とが要求される。このことは、どの光ピックアップにおいても設計課題として常に挙げられる問題である。
ここで、光学部品を3点接着することによって、光学部品を固定する技術がある(例えば特許文献1参照)。図13は、この技術を用いた従来の接着構造を示す斜視図である。この技術の利点は、光学部品101の底面と基台103とが3点の座面102で接地しているので、どの座面102部分と光学部品101の底面との間にも浮きが発生しないことである。このことは、基材103の座面102と光学部品101との間に浮きがなく、均一に接着剤が塗布されることを意味し、この技術は固定という観点で見ると安定性が高く有効な技術である。
実開平1−52116号公報
しかしながら、図13に示したような3点接着によりレンズと基台とを接着する技術は、最初の平面出し接着の観点で見ると有効であるが、温度負荷時の位置ずれについては依然として問題があった。
具体的には、光ピックアップは電子機器に組み込むため、外部からの熱に対して特性を保証する必要がある。また、光ピックアップ自身にもレーザーが搭載されており、そこから発生する熱に対しても同様に特性を保証しなければならない。
こうした温度負荷環境におけるレンズ位置ずれの問題に対しては、前記の3点接着技術は、十分なものではなく、樹脂レンズと金属製基台のような線膨張係数の異なるものを樹脂接着剤で接着する場合には、温度負荷時には、力の釣り合いによっては大きく位置ずれする可能性があった。
本発明は、前記のような従来の問題を解決するものであり、温度負荷環境において光学部品の接着構造に起因する特性変化を防止できる光学装置を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明の第1の光学装置は、基台と光学部品とが3点の接着部を介して接着されている接着構造を含む光学装置であって、前記3点の接着部は実質的に同一形状であり、前記各接着部の図心を結ぶ線は三角形を形成しており、前記三角形の図心は、前記光学部品の接着面に対し垂直で前記光学部品の重心を通る軸上にあることを特徴とする。
本発明の第2の光学装置は、基台と光学部品とが3点の接着部を介して接着されている接着構造を含む光学装置であって、前記光学部品は偏光面を備えており、前記3点の接着部の図心のうちの一つが、前記偏光面を含む無限平面上にあり、前記各接着部の図心を結ぶ線は、前記無限平面に対して対称な三角形を形成しており、前記無限平面を挟む2つの接着部は、実質的に同一形状であることを特徴とする。
本発明によれば、温度負荷環境において光学部品の接着構造に起因する光学装置の特性変化を防止でき、光学装置の温度信頼性を向上させることができる。
本発明の第1の光学装置によれば、基台と光学部品の線膨張係数が異なっていても、温度負荷環境における光学部品の位置ずれを防止できるので、光学特性の変化を防止できる。
本発明の第2の光学装置によれば、温度負荷環境において、光学部品が位置ずれしても、偏向面については同一面上で移動するので、光学特性の変化を防止できる。
前記本発明の第1の光学装置においては、前記三角形が正三角であることが好ましい。この構成によれば、3つの接着部に均等に自重が分解されて負荷されるので、傾斜を抑制することができる。
また、前記接着部は、接着剤と前記基台から突出させた突起部とで形成していることが好ましい。この構成によれば、各接着部を同一形状に形成し易くなる。
以下、本発明の一実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1は、実施の形態1に係る光学装置の接着構造を示す斜視図である。光学部品1は、接着部3を介して基台2に接着されている。図1は、光学部品1が6面体の例を示しているが、ビームスプリッタやコリメトリレンズ、反射板等の例も考えられる、また、5面体であるプリズムなども考られる。
光学部品1の材料として、樹脂材料やガラス材料が挙げられる。基台2の材料としては、亜鉛合金、マグネシウム合金、亜鉛メッキ鋼、アルミ合金、樹脂などが挙げられる。
接着部3は、接着剤のみで形成したものだけではなく、後に説明するように、接着剤と基台2上の座面形状とで形成したものも含んでいる。接着部3に用いる接着剤は、通常、ラジカル重合系又はカチオン重合系のUV硬化型樹脂が使われるのが一般的である。しかしながら、これに限るものではなく、アニオン重合系の樹脂であってもよく、他の硬化形態を有する樹脂であってもよい。
図2は、接着部3を示す平面図である。本図は、図1において光学部品1を上側(図1の矢印A方向)から見た平面図に相当し、図示を分り易くするために、光学部品1は底面1aのみを図示し、接着部3は実線で示している。
5は接着部3の図心である。光学部品1の底面1aが3箇所の接着部3によって基台2と接合されている。底面1aは四角形をしており、四角形の図心4を通る水平軸をX軸、図心4を通る垂直軸をY軸とする。また、X軸については右方向を正、Y軸については上方向を正とする。これらのX軸、Y軸に関する説明は、以下の各図においても同様である。図2の例では、底面1aの辺1bの長さはaであり、図心4は底面1aの辺1cからa/2の位置にある。
図2において、接着部3は、各接着部3の図心5を結ぶ線で形成される図形が正三角形6になるように配置されている。さらに、正三角形6の図心8は、底面4の図心4に一致している。このため、正三角形6の高さをbとすると、正三角形6の底辺からb/3離れた位置に四角形の図心4がある。
ここで、接着部3の3箇所全てが同一形状である場合に、後に説明する温度負荷時の位置ずれ防止の効果は、最も高まることになる。このため、接着剤のみで同一形状にする制御が困難な場合は、後に具体例を挙げたように、基台2側に突起部を設け、この突起部の形状を全て同一にするなどして、同一形状を成形し易いようにすることが望ましい。
なお、前記の同一形状は実質的に同一形状も含んでいる。具体的には、接着部3には一般に樹脂材料の接着剤を用いるので、3箇所全てを完全同一形状にするのは困難である。例えば、接着剤が部分的に設計形状からはみ出すような場合もある。このとき、変形が微小なものであれば、後に説明する温度負荷時の位置ずれ防止効果には特別影響しない場合もある。すなわち、前記の実質的に同一形状の意味は、同一形状には温度負荷時の位置ずれ防止効果に影響しない程度に形状が変化したものも含むという意味である。
図3、4を参照しながら、本実施の形態の効果を力学的観点から説明する。図3は、図1に示した接着構造の側面図である。図3(a)は温度負荷(加熱)前の状態を示し、図3(b)は温度負荷時の状態を示している。中心軸7は、光学部材1の中心軸であり、光学部品1の重心及び底面1aの図心4を通り底面1aに垂直な線である。
本図の例では、光学部品1をガラスとし、基台2を亜鉛ダイカストなどの金属としている。この場合、金属である基台2は、ガラスの光学部品1より線膨張係数が高い。このため、加熱した場合は、図3(b)に示したように、基台2側の接着面3aが光学部品1側の接着面3bに比べて外側に移動(膨張)し、接着部3が内側から外側に向かって傾斜し変形する。
図4は、図3(b)に示した加熱時における力のつりあいを示す平面図である。本図は、図2の図示に、加熱時における力ベクトルを追加した図に相当する。中心軸7はX軸とY軸との交点を通っている。接着部3の図心5を結んで形成される正三角形の図心8は、光学部品1の中心軸7上にある。この構成では、接着部3の図心5は中心軸7に対して全対称になり、図3(b)に示した加熱時においても、中心軸7の位置は変わらず、光学部品1の位置ずれは発生しない。
このことについて、さらに具体的に説明する。図4は、中心軸7に作用する力ベクトルを示している。本図は、熱膨張により中心軸7に作用する力を、接着部3の各図心5の方向に作用する力に分解し、力ベクトル9、力ベクトル10及び力ベクトル11を用いて図示したものである。
各ベクトルの方向は、中心軸7と接着部3の各図心5とを結ぶ線の方向である。各ベクトルの大きさは、中心軸7と接着部3の各図心5とを結ぶ線の長さと、接着部3と光学部品1及び基材2の接着面積に関係している。本実施の形態では、3つの接着部3は同一形状にしているので、接着面積が各ベクトルの大きさに及ぼす影響は同じである。このため、各ベクトルの大きさは、中心軸7と接着部3の各図心5とを結ぶ線の長さに比例した大きさになる。
力ベクトル10aは、力ベクトル10のX軸成分であり、力ベクトル10bは、力ベクトル10のY軸成分である。同様に、力ベクトル11aは力ベクトル11のX軸成分、力ベクトル11bとは、力ベクトル11のY軸成分である。
力ベクトル10と力ベクトル11はY軸に対して対称であるので、力ベクトル10aと力ベクトル11aは、向きが反対で大きさは同じである。また、図心8は中心軸7上にある。図心8は三角形の図心であるので、力ベクトル10b、力ベクトル11bの大きさは、それぞれ力ベクトル9の大きさの1/2である。このため、力ベクトル10bと力ベクトル11bとを合算した大きさは、力ベクトル9の大きさと同じになる。
したがって、中心軸7上に図心8がある構成では、熱負荷時に中心軸7に作用する力ベクトル9、力ベクトル10及び力ベクトル11は、釣り合い状態になり、光学部品1の位置ずれを防ぐことができる。
なお、前記の例は、接着部3の図心5を結んで形成される三角形が正三角形の例で説明したが、三角形の図心が中心軸7上にあれば、正三角形以外の三角形であっても同様の効果が得られる。これは、三角形の図心は、任意の1辺を底辺とした場合に、この1辺を基準とした高さの1/3の位置にあるためである。このため、図4と同様に、図心すなわち中心軸7に作用する力を力ベクトルに分解してみると、ある1つの力ベクトルのY軸成分は、他の2つの力ベクトルのY軸成分を合算した大きさと同じになり、このことはX軸方向の釣り合いにおいても同様である。したがって、正三角形の場合と同様に、3つの力ベクトルが釣り合い状態になり、光学部品1の位置ずれを防ぐことができる。
次に、接着部の各図心を結んで形成される三角形の図心が、光学部品1の中心軸7上にない場合について考えてみる。図5(a)は、比較例に係る接着部を示す平面図である。接着部110の図心111を結ぶ線は2等辺三角形112を形成している。113は、2等辺三角形112の図心である。この構成では、2等辺三角形112の図心113は、光学部品1の中心軸7よりY軸の負方向にずれた位置にある。
図5(b)は、中心軸7に作用する力ベクトルを示す平面図である。本図は、熱膨張により中心軸7に作用する力を、図4と同じ要領で、接着部110の各図心111の方向に作用する力ベクトル114、力ベクトル115及び力ベクトル116に分解して図示したものである。
各ベクトルの方向は、中心軸7と接着部110の各図心111とを結ぶ線の方向である。図5に示した比較例においても、図2、4に示した実施の形態と同様に、3つの接着部110は同一形状にしている。このため、比較例においても、各ベクトルの大きさは、中心軸7と接着部110の各図心111とを結ぶ線の長さに比例した大きさになる。
力ベクトル115aは、力ベクトル115のX軸成分であり、力ベクトル115bは、力ベクトル115のY軸成分である。同様に、力ベクトル116aは力ベクトル116のX軸成分、力ベクトル116bは力ベクトル116のY軸成分である。力ベクトル115と力ベクトル116はY軸に対して対称であるので、力ベクトル115aと力ベクトル116aは、向きが反対で大きさは同じである。
一方、図5(a)に示したように、図心113は中心軸7よりY軸の負方向側にあるので、力ベクトル115b、力ベクトル116bのそれぞれの大きさは、力ベクトル114の大きさの1/2より大きい。このため、力ベクトル115b、力ベクトル116bを合算した大きさは、力ベクトル114より大きくなる。このため、熱負荷時にはY軸上で力の釣り合いが取れなくなり、光学部品1はY軸の負方向に位置ずれを生じてしまう。
以上のように、本実施の形態によれば、基台と光学部品との線膨張係数の差異による温度負荷時の位置ずれを抑制することができる。このため、特に基台と光学部品の線膨張係数が大きく異なる場合ほど、位置ずれを抑制の効果も大きくなる。
ここで、前記の例はいずれも、光学部品の底面が四角形である。このような光学部品の接着に、従来の3点接着の技術を用いる場合には、接着部の配置はできるだけ底面を形成する四角形の辺に近づけるようにするのが通常と考えられる。この構成は、光学部品の安定した固定に適しているためである。
一方、四角形の図心位置は四角形の高さの1/2の位置にあり、三角形の図心位置は三角形の高さの1/3の位置にある。このため、前記のように、接着部を四角形の辺に近づけた構成では、三角形の図心位置とは四角形の図心位置とは、大きくずれることになる。
すなわち、従来の3点接着の技術を用いる場合には、図5の比較例に示したように、三角形の図心位置と四角形の図心位置とが一致しない場合が通常であると考えられる。
図6は、実施の形態1に係る接着構造の斜視図である。本図は、前記の効果とは別の効果を説明する図である。光学部品14は、接着部17を介して基台2に接着されている。接着部17の図心を結ぶ線は正三角形12を形成している。正三角形12の図心13は、中心軸16上にある。中心軸16は、光学部品14の重心15を通り、光学部品14の底面14aに対し垂直な軸である。
ここで、接着部17がUV樹脂で構成されていた場合、UV樹脂はガラス転移点が低いため、温度負荷時にガラス転移点を越えてゴム状に軟化するという現象が見られる。このとき、問題になるのが光学部品14の自重である。自重は重心15から鉛直下向きに作用する。この場合、図6の例のように、光学部品14の重心及び正三角形12の図心13が同一中心軸16上に重なっていると、3つの各接着部17に均等に自重が分解されて負荷されることになる。このことにより、光学部品14の自重がある1点に偏って集中して負荷されることがなく、光学部品14の傾斜を抑制することができる。
(実施例1)
以下、本実施の形態の実施例1について説明する。図7は、実施例1に係る接着構造を示す斜視図である。光学部材として三角柱のプリズム20を用いている。プリズム20の材料は、石英ガラスである。またプリズム20の側面20bの形状は、それぞれ3mmの2辺が90度で交差する二等辺三角形である。このため、図7の配置ではプリズム20の高さも3mmである。垂直軸26は、プリズム20の重心25を通り、プリズム20の底面20aに対し垂直な軸である。
基台2は亜鉛合金で形成している。プリズム20と基台2との間を、接着部21を介して3点で接着している。接着部21には、エポキシ系のUV硬化樹脂を用いている。接着部21は、円柱形状であり全て同一形状にしている。円柱形状の底面の半径は0.3mmであり、高さは0.2mmである。
接着部21は、各接着部21の円柱状の上面の図心22を結ぶ線が、正三角形23を形成するように配置されている。この正三角形23の図心24は、垂直軸26上にある。すなわち、プリズム20の重心25及び正三角形23の図心24はいずれも、垂直軸26上にある。このことにより、プリズム20の自重は3つの接着部21に均等に分割されて負荷されることになる。
図8は、接着部21の拡大図である。図8(a)は平面図であり、図8(b)は、I−I線における断面図である。接着部21は、基台2の一部を突出させた突起部(座面部)27と樹脂28とで構成されている。樹脂28は、本実施例ではエポキシ系UV硬化樹脂である。
突起部27は、樹脂28をポッティングする際の形状のばらつきを抑えるために設けている。突起部27の上面の半径は0.1mmで、下面の半径は0.2mmである。突起部27の周りに樹脂28を塗布して、接着部21の形状を同一にしている。
また、図8の接着部21の構成は、突起部27の上面とプリズム20の底面20aとの間に接着剤が介在しないので、温度負荷時におけるプリズム20の傾斜防止に有利になる。
なお、図8の例では、突起部27は基台2の一部を突出させて形成しているが、突起部27を基台2と別個に設けた構成でもよい。また、この図8の構成は、以下の実施の形態2に用いてもよい。
前記のような実施例について、温度負荷環境に置いたところ、プリズム20の傾斜はなく、図7におけるXY平面での位置ずれも問題にならないものであった。このため、この接着構造を光ピックアップに用いれば、安定した特性が得られることになる。
(実施の形態2)
図9は、実施の形態2に係る光学装置の接着構造を示す斜視図である。図10は、接着部32を示す平面図である。本実施の形態は、光学部品がビームスプリッタ等の偏光面を備えた光学部品を用いた例である。図9の例では、光学部品としてビームスプリッタ30を、接着部32及び接着部33を介して基台2に接着している。中心軸37は、ビームスプリッタ30の重心36を通り、ビームスプリッタ30の底面30aに対し垂直な軸である。
図9、10において、接着部32の図心40と接着部33の図心41とを結ぶ線は正三角形35を形成している。正三角形35の図心34は、中心軸37上にある。さらに、接着部33の図心41は、偏光面31がある無限平面上にある。
ここで、ビームスプリッタ等の偏光面を有する光学部品において問題となるのは、温度負荷時の偏光面の傾斜である。これについては、前記実施の形態1の構成により、XY平面方向の位置ずれを防ぐことができる。しかしながら、前記の通り、この位置ずれ防止効果を最適にするには、3箇所の接着部全てを同一形状にする必要がある。実際の接着工程における接着剤の人的技術要因による塗布量のばらつきを考慮すると、3箇所の接着部全てを同一形状にするのは困難な場合もある。
これに対して本実施の形態2は、3つの接着部のうち、2つの接着部32さえ同一形状にすれば、残りの接着部33は、接着部32に比べばらつきがあっても、光ピックアップの光学特性としては満足することができる。以下、このことについて、図11を参照しながら具体的に説明する。
図11は、図9の接着構造において、光学部品30を偏向面31に対して垂直な方向から見た側面図である。図11(a)は温度負荷前の状態を示しており、図11(b)は温度負荷時の状態を示している。
本図の例では、2つの接着部32の塗布量を同じとし、もう一方の接着部33塗布量は、接着部32の塗布量より少なくしている。図10の図示において、正三角形35は偏光面31に対して対称である。また、偏光面31を挟む2つの接着部32は同一形状である。このため、温度負荷時においても偏向面31と直交する方向の釣り合いが保たれる。
一方、図4を用いて説明したように、3つの接着部が同一形状であれば、Y軸方向、すなわち図10では偏向面31の方向(矢印B方向)の釣り合いは保たれる。しかしながら、前記のように塗布量の差により、接着部32の接着面積は、接着部33の接着面積に比べ大きくなっている。このため、偏向面31の方向(矢印B方向)についてみると、垂直軸37を接着部32側に引張る力は、垂直軸37を接着部33側に引張る力よりも大きくなる。このため、偏向面31の方向の釣り合いが保たれなくなる。
この場合、接着部32に接着部33が引張られ、ビームスプリッタ30が位置ずれする。図11(b)に示したように、この引張りにより接着部33は斜めに変形するしかなく、高さ方向に膨張できなくなる。したがって、全体としてはビームスプリッタ30が傾斜するという現象が発生する。
しかしながら、偏光面31についてのみ見ると、温度負荷を与える前にあった偏光面31を含む無限平面上の中で移動し回転しているだけである。このため、光ピックアップの特性としては損なわれることはないことになる。すなわち、本実施の形態によれば、3箇所の接着部のうち、1箇所については、塗布量のばらつきの許容範囲を大きくすることができるので、製造が容易になる。
なお、本実施の形態において、各接着部の図心を結ぶ線で形成される図形が正三角形の例で説明したが、偏向面31に対して対称に配置していれば、二等辺三角形でもよい。この構成であっても、偏向面31と直交する方向の力の釣り合いが保たれるからである。
また、本実施の形態は、前記実施の形態1と同様に、重心36を通る中心軸37上に正三角形35の図心34がある例で説明したが、中心軸37は別の位置にあってもよい。前記のように、本実施の形態は偏向面31が同一平面上で位置ずれすることを許容しているためである。
(実施例2)
以下、本実施の形態の実施例について説明する。実施例2の基本構成は、図9と同じであるため、図9を参照しながら説明する。実施例2に用いたビームスプリッタ30は、石英ガラス製のビームスプリッタである。3mm×3mm×3mmの立方体形状であり、対角線上に偏光面31が入っている。ビームスプリッタ30は、接着部32及び接着部33を介して、亜鉛ダイカスト製の基台2に接着されている。
2つの接着部32、及び他の接着部33の設計形状は全て同一形状であり、各接着部の図心を結ぶ線は、正三角形になるようように配置されている。正三角形の図心34とビームスプリッタの重心36は、ビームスプリッタ30の底面30aと垂直な垂直軸37上にあり、かつ図10に示したように、接着部33の図心41は偏光面31を有する無限平面内にあるように設計した。
図12は、接着部32、33の拡大断面図である。接着部32、33は、基台2の一部を突出させた突起部(座面部)38と接着剤39とに分かれており、全体として円柱形状になっている。この円柱の半径は0.55mm、高さは0.3mmである。
突起部38は、底面半径が0.5mm、上面半径が0.3mm、高さが0.2mmである。接着剤39にはUV硬化型のアクリル性樹脂を採用し、突起部38の上に塗布し、その後にビームスプリッタ30を配置して側面側からUV照射をして硬化させた。
なお、図12の図示では、突起部38は基台2の一部を突出させたて形成しているが、突起部38を基台2と別個に設けた構成でもよい。また、この図12の構成を、実施の形態1の図8の構成に代えて用いてもよい。
前記のような実施例2について評価をしたところ、接着部33の塗布量が他の2つの接着部32の塗布量に比べ微少量ばらついていても、温度負荷時には偏光面32は元々あった偏光面32を含む無限平面内で回転するだけで、光ピックの特性としては変化を抑制できることが確認できた。
以上のように本発明に係る接着構造は、温度負荷環境における光学装置の特性変化を防止できるので、種々の光ピックアップおよび多様なレンズの接着部に対して展開可能である。このため、ノートパソコン、オーディオ、DVDレコーダなど多種の製品に展開することも可能である。
本発明の実施の形態1に係る光学装置の接着構造を示す斜視図。 図1の接着部3を示す平面図。 図1に示した接着構造の側面図であり、(a)は温度負荷前の状態を示す側面図、(b)は温度負荷時の状態を示す側面図。 図3(b)に示した加熱時における力のつりあいを示す平面図。 比較例に係る光学装置の接着部を示す平面図であり、(a)は垂直軸7と三角形の図心113とがずれていることを示す平面図、(b)は中心軸7に作用する力ベクトルを示す平面図。 本発明の実施の形態1に係る接着構造を示す斜視図。 実施例1に係る接着構造を示す斜視図である。 本発明の一実施の形態に係る接着部の拡大図であり、(a)は平面図、(b)は断面図。 本発明の実施の形態2に係る光学装置の接着構造を示す斜視図。 図9の接着部を示す平面図。 図9の接着構造において、光学部品30を偏向面31に対して垂直な方向から見た側面図であり、(a)は加熱前の状態を示す側面図、(b)は加熱後の状態を示す側面図。 本発明の一実施の形態に係る接着部の拡大図。 従来の接着構造の一例を示す斜視図。
符号の説明
1,14 光学部品
1a,14a,20a,30a 光学部品の底面
2 基台
3,18,21,32,33 接着部
4,17 光学部品底面
5,22 接着部の図心
6,12,23 接着部図心を結んで形成される正三角形
7,16,37 中心軸
8 正三角形6の図心
9,10,11 力ベクトル
13 正三角形12の図心
15,25,36 重心
20 プリズム
20a プリズムの底面。
24 正三角形23の図心
26 垂直軸
27,38 突起部
30 ビームスプリッタ
30a ビームスプリッタの底面
31 偏向面

Claims (4)

  1. 基台と光学部品とが3点の接着部を介して接着されている接着構造を含む光学装置であって、
    前記3点の接着部は実質的に同一形状であり、
    前記各接着部の図心を結ぶ線は三角形を形成しており、
    前記三角形の図心は、前記光学部品の接着面に対し垂直で前記光学部品の重心を通る軸上にあることを特徴とする光学装置。
  2. 基台と光学部品とが3点の接着部を介して接着されている接着構造を含む光学装置であって、
    前記光学部品は偏光面を備えており、
    前記3点の接着部の図心のうちの一つが、前記偏光面を含む無限平面上にあり、
    前記各接着部の図心を結ぶ線は、前記無限平面に対して対称な三角形を形成しており、
    前記無限平面を挟む2つの接着部は、実質的に同一形状であることを特徴とする光学装置。
  3. 前記三角形が正三角である請求項1に記載の光学装置。
  4. 前記接着部は、接着剤と前記基台から突出させた突起部とで形成している請求項1又は2に記載の光学装置。
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