JP2007211806A - Disk brake - Google Patents
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Abstract
Description
この発明は、自動車の制動に使用するディスクブレーキのうち、特に、キャリパの、ロータを挟んだ両側部分のうち、片側のみにシリンダ及びピストンを設けた、所謂フローティングキャリパ型のディスクブレーキの改良に関する。 The present invention relates to an improvement of a so-called floating caliper type disc brake in which a cylinder and a piston are provided only on one side of both sides of a caliper sandwiching a rotor among disc brakes used for braking an automobile.
自動車の制動に使用するディスクブレーキとして、従来から各種構造のものが知られているが、サポートに対しキャリパを軸方向の変位を自在に支持すると共に、このキャリパの、ロータを挟んだ両側部分のうち、片側のみにシリンダ及びピストンを設けたフローティングキャリパ型のものが、従来から広く知られ、実際に広く使用されている。 Various types of disc brakes have been known for use in automobile braking, but the caliper is supported by the support so that it can freely move in the axial direction. Among them, a floating caliper type in which a cylinder and a piston are provided only on one side has been widely known and widely used in practice.
又、この様なフローティングキャリパ型のディスクブレーキのうち、厚肉鋼板等の金属板に曲げ加工を施して成る金属板製サポートを使用するものも、コスト並びに重量の低減を図る面から研究が進められている。図22〜25は、この様な金属板製サポートを組み込んだフローティングキャリパ型ディスクブレーキの1例として、特許文献1に記載された従来構造の第1例を示している。先ず、この従来構造の第1例に就いて簡単に説明する。 Among these floating caliper-type disc brakes, those that use metal plate supports made by bending metal plates such as thick steel plates are also being studied from the viewpoint of reducing cost and weight. It has been. 22 to 25 show a first example of a conventional structure described in Patent Document 1 as an example of a floating caliper disc brake incorporating such a metal plate support. First, the first example of this conventional structure will be briefly described.
この従来構造の第1例のディスクブレーキは、車輪と共に回転するロータ1に隣接した状態で懸架装置に対し固定されるサポート2にキャリパ3を、1対のガイドピン4a、4bにより、上記ロータ1の軸方向(図22の上下方向、図23の左右方向)の変位自在に支持している。上記サポート2には、上記ロータ1を挟んでアウタ側(車両の幅方向に関して外側)のアウタパッド5a及びインナ側(車両の幅方向に関して中央側)のインナパッド5bを、上記ロータ1の軸方向の変位自在に支持している。又、上記キャリパ3のシリンダ部6に嵌装したピストン7の先端面(図23の左端面)を、上記インナパッド5bを構成するプレッシャプレート8bに突き当て、上記キャリパ3のアウタ側端部に形成したキャリパ爪9の内側面を、アウタパッド5aを構成するプレッシャプレート8aに当接させている。
In the first example of the disc brake of the conventional structure, the
制動を行なう場合には、上記シリンダ部6内への圧油の送り込みにより、上記ピストン7が上記インナパッド5bを上記ロータ1の側面に押し付ける。この押し付けの反作用として、上記キャリパ3がインナ側に変位するので、上記キャリパ爪9が上記アウタパッド5aを上記ロータ1の側面に押し付ける。この結果、このロータ1が1対のパッド5a、5bのライニング10a、10bにより両側から強く挟持されて、制動が行なわれる。この制動の際、これら各ライニング10a、10bとロータ1との摩擦に伴って上記各パッド5a、5bに加わる制動トルクは、これら各パッド5a、5bのプレッシャプレート8a、8bを支持した、上記サポート2により支承される。
When braking is performed, the
上述の様に構成し作用する従来構造の第1例の場合には、上記各パッド5a、5bに伝わる制動トルクの全部を、上記サポート2のうちで上記ロータ1の回出側(ロータ1の回転方向前方で、例えばロータ1が図22の矢印α方向に回転する場合に、同図の右側)部分で支承する。従って、この回出側部分の強度及び剛性を確保すべく、上記サポート2のアウタ側端部に、回入側(ロータ1の回転方向後方で、例えばロータ1が図22の矢印α方向に回転する場合に、同図の左側)、回出側両端部同士を結ぶ連結部11を設けている。
In the case of the first example of the conventional structure configured and operated as described above, all of the braking torque transmitted to each of the
上述の様な従来構造の第1例に対して、サポート2のアウタ側端部の、ロータ1の径方向外側面に、アウタパッド5aの両端部を、このロータ1の軸方向の変位自在に係止する為の係止溝を設ける事も考えられている。この様な係止溝を設けた構造の場合には、アウタパッド5aのサポート2からの脱落をより有効に防止できる。図26〜27は、この様な事情に鑑みて発明された、特許文献2に記載された従来構造の第2例のディスクブレーキを、キャリパ3(図22〜23参照)等、一部を省略した状態で示している。
Compared to the first example of the conventional structure as described above, both ends of the
このディスクブレーキは、厚肉鋼板等の金属板を曲げ加工する等により一体に造った金属板製のサポート19と、このサポート19に支持されたキャリパ3と、アウタパッド5a及びインナパッド5b(図22〜23参照)とを備える。このうちのサポート19は、基板部13と、それぞれ1対ずつの、インナパッド支持部24、24と、連結板部22、22と、突出板部23、23とを備える。このうちの基板部13に、車体に固定する為のボルト取り付け用の第一のねじ孔17、17を形成している。
The disc brake includes a
又、上記1対のインナパッド支持部24、24は、上記基板部13の周方向中間部2個所位置に、この基板部13の外周縁側が開口する状態で、それぞれ形成している。これらインナパッド支持部24、24には、互いに対称形の係止切り欠き25、25を形成している。これら各係止切り欠き25、25には、インナパッド5bを構成するプレッシャプレート8bの両端部に形成した係止鉤部26、26を進入させる。この構成により、上記インナパッド5bを、サポート19に対し、ロータ1の軸方向の変位自在に、且つ、制動時にこのインナパッド5bに加わる制動トルクを支承自在に支持する。
The pair of inner pad support
又、上記各連結板部22、22は、上記基板部13の周方向両端部の外周縁部からアウタ側(図26の表側)に折れ曲がったもので、車体への取付状態では、上記各連結板部22、22の内周面と上記ロータ1の外周縁とが対向する。そして、これら各連結板部22、22の先端部から上記各突出板部23、23が、互いに近づき合う方向に延出している。更に、これら各突出板部23、23の先端部の、ロータ1の径方向外側面に係止溝27、27を、それぞれ形成している。これら各係止溝27、27に、アウタパッド5aを構成するプレッシャプレート8aの両端部に設けた鉤部28、28を係止する事で、このアウタパッド5aを、ロータ1の軸方向の変位自在に、且つ、制動時にこのアウタパッド5aに加わる制動トルクを支承自在に支持する。
Further, each of the connecting
上記サポート19には、前記キャリパ3を、ロータ1の軸方向の変位自在に支持する。この為に、上記サポート19のロータ1回入側、回出側両端部に形成した第二のねじ孔18、18に、1対のガイドピン4a、4b(図22、24、25参照)の基端部を螺合・固定する。そして、これら両ガイドピン4a、4bに、キャリパ3の一部に設けたガイドシリンダ部を、ロータ1の軸方向の変位自在に外嵌する。
The
上述の図26〜27に示した従来構造の第2例のディスクブレーキの場合、サポート19のアウタ側端部に1対の突出板部23、23を設けると共に、これら各突出板部23、23の先端部の径方向外側面に形成した係止溝27、27に、アウタパッド5aを構成するプレッシャプレート8aに設けた鉤部28、28を係止している。この為、上記サポート19に対しアウタパッド5aが外れる事を、より有効に防止し易くできる。しかも、上記サポート19のアウタ側端部の強度を或る程度有効に確保し易くできる。即ち、ロータ1が図26、27の矢印イで示す方向に回転する場合の制動時に、アウタパッド5aに比較的大きな制動トルクが加わる場合には、図27に示す様に、1対の突出板部23、23のうち、ロータ1の回出側(図27の右側)の突出板部23の先端面に、上記アウタパッド5aを構成するプレッシャプレート8aの本体部の周方向片面(図27の右側面)が接触する。これと共に、上記1対の突出板部23、23のうち、ロータ1の回入側(図27の左側)の突出板部23に形成した係止溝27の周方向片側(図27の右側)の側面に、上記プレッシャプレート8aの回入側端部に設けた鉤部28の周方向片面(図27の右側面)が接触する。この場合には、回入側、回出側の突出板部23、23の両方で、アウタパッド5aに加わる制動トルクがサポート19に支承される為、これら各突出板部23、23の強度を過度に高くする必要がない。この為、サポート19のアウタ側端部の強度を或る程度有効に確保し易くできる。
In the case of the disc brake of the second example of the conventional structure shown in FIGS. 26 to 27 described above, a pair of
但し、この様な従来構造の第2例の場合、アウタパッド5a及びサポート19の損傷及び変形を抑える面からは未だ改良の余地がある。即ち、制動時には、アウタパッド5aがロータ1により回転方向に移動するが、この場合、このアウタパッド5aが、このロータ1の回転方向に対し、回入側端部(図26、27の左端部)が図26、27の上方にずれ易くなる。例えば、ロータが図26、27の矢印イで示す方向に回転している場合の制動時で、アウタパッド5aに比較的大きな制動トルクが加わる場合には、図27に示す様に、アウタパッド5aの回入側の鉤部28の周方向片面が回入側の係止溝27の周方向片面に突き当てられ、この係止溝27の片面部分でアウタパッド5aに加わった制動トルクが支承される。この図27に示した状態では、アウタパッド5aの回出側の鉤部28の周方向片面(図27の左側面)は、回出側の係止溝27の周方向片側(図27の左側)の側面から離れた状態となる。
However, in the case of the second example having such a conventional structure, there is still room for improvement in terms of suppressing damage and deformation of the
又、アウタパッド5aを構成するライニング10aの回入側、回出側両端部とロータ1との接触部での摩擦力の作用方向の違いに基づき、上記アウタパッド5aのプレッシャプレート8aの回入側端部(図27の左端部)が回出側端部(図27の右端部)よりもロータ1の回転方向に対して、図27の上方に変位する様に挙動して、傾斜する傾向となる。即ち、上記プレッシャプレート8aの同図の左端部が同図で上方に浮き上がる様に変位し、逆に、同図の右端部は、同図で下方に沈み込む様に変位する。この状態では、同図に示す様に、アウタパッド5aの回出側端部に設けた鉤部28の径方向側面(図27の下側面)が回出側の係止溝27の底面に、アウタパッド5aを構成するプレッシャプレート8aの本体部の周方向片面(図27の右面)が回出側の突出板部23の先端面に、それぞれ十分に大きな面積を有する部分で押し付けられる。一方、上記アウタパッド5aの回入側端部に設けた鉤部28は、図27の上方に変位する為、この鉤部28と回入側の係止溝27の周方向片面(図27の右面)との引っ掛かり代(接触面積)が極く小さくなる可能性がある。この様に、回入側の鉤部28と回入側の係止溝27との引っ掛かり代が極く小さくなってしまうと、これら回入側の鉤部28と係止溝27との間に作用する面圧が著しく上昇し、これら鉤部28と係止溝27とに摩耗等の損傷を生じる可能性がある。又、この回入側の鉤部28と回入側の突出板部23とが大きく変形し易くなってしまう。又、この変形により、アウタパッド5aがロータ1の回転方向に対し、より傾斜し易くなってしまう。
Further, based on the difference in the acting direction of the friction force at the contact portion between the rotor 1 and the both ends of the
尚、図26〜27に示した構造の場合には、アウタパッド5aの周方向両端部で、ロータ1の径方向外側(図26、27の上側)に、先端部が径方向内側に折れ曲がった1対の鉤部28、28を設けると共に、アウタパッド5aの、ロータ1の径方向内側(図26、27の下側)に、周方向両側に伸びる1対の突部21、21を、それぞれ設けている。但し、上述の図26〜27に示した構造の場合とは逆に、アウタパッド5aの周方向両端部で、ロータの径方向内側(図26、27の下側)に、先端部が径方向外側に折れ曲がった1対の鉤部を設けると共に、アウタパッド5aの、ロータ1の径方向外側(図26、27の上側)に、周方向両側に伸びる1対の突部を、それぞれ設ける事もできる。この際、サポート19の周方向両端部に設ける1対の突出板部23、23の先端部の径方向内側面(図26、27の下側面)に、係止溝を形成する。そして、これら各係止溝内に、上記各鉤部を進入させる(係止自在とする)。
In addition, in the case of the structure shown in FIGS. 26-27, the front-end | tip part was bent in the radial direction inner side (upper side of FIG. 26, 27) at the radial direction both ends of the
この様にアウタパッド5aの鉤部と突部とのロータ1の径方向に関する内外を、図26〜27に示した構造の場合とは逆にした場合で、ロータ1が図26〜27の矢印イで示す方向に回転する場合の制動時でも、やはりアウタパッド5aの回入側端部が回出側端部に対して、図26、27の上方に変位する様に、ロータ1の回転方向に対して傾斜する傾向となる。但し、この構造の場合には、アウタパッド5aの回入側端部に設けた内径側の鉤部が回入側の係止溝に、十分に広い面積を有する部分で押し付けられるのに対して、アウタパッド5aの回出側端部に設けた内径側の鉤部と、回出側の係止溝との引っ掛かり代が極く小さくなる可能性がある。この様に、回出側の鉤部と回出側の係止溝との引っ掛かり代が極く小さくなってしまう場合には、これら回出側の鉤部と係止溝との間に作用する面圧が著しく上昇する事により、これら鉤部と係止溝とに摩耗等の損傷を生じる可能性がある。又、この回出側の鉤部と回出側の係止溝とが大きく変形し易くなってしまう。又、この場合も、アウタパッド5aがロータ1の回転方向に対し、より傾斜し易くなってしまう。
In this way, the inner and outer portions of the
又、この様な不都合は、金属板製のサポート19を使用する場合だけでなく、鋳物製のサポートで、切削加工により各係止溝を形成したものを使用する場合も同様に生じる。即ち、この様な鋳物製のサポートを使用する場合でも、上述の図26〜27に示した従来構造の第2例と同様に、各サポートのアウタ側端部に設けた1対の突出板部の先端部の径方向片側面のみに上記各係止溝を形成した場合には、やはり制動時にアウタパッドの端部と係止溝とに摩耗等の損傷を生じたり、アウタパッドの端部とサポートの一部とが大きく変形する可能性がある。
Such inconvenience occurs not only when the
尚、上述の図26〜27に示した従来構造の第2例の場合、サポート19のアウタ側端部で、回入側、回出側両端部同士を連結する連結部を省略している。但し、前述の図22〜25に示した従来構造の第1例の様に、サポート2のアウタ側端部で、回入側、回出側両端部同士を連結部11により連結した構造で、この連結部11よりもロータ1側に位置する部分に、互いに近づく方向に延出した1対の突出板部23、23(図22)を形成し、これら各突出板部23、23の先端部の径方向片側面に係止溝を形成した構造も、従来から考えられている。但し、この様な構造の場合も、上記従来構造の第2例と同様に、やはり制動時にアウタパッド5aの端部と係止溝とに摩耗等の損傷が生じたり、アウタパッド5aの端部とサポート2の一部とが大きく変形する可能性がある。
尚、本発明に関連する先行技術文献として、特許文献1、2の他に、特許文献3がある。
In the case of the second example of the conventional structure shown in FIGS. 26 to 27 described above, the connecting portion that connects the both ends on the turn-in side and the turn-out side is omitted at the outer side end of the
In addition to
本発明のディスクブレーキは、この様な事情に鑑みて、サポートからアウタパッドが外れるのを有効に防止できる構造で、このアウタパッド及びサポートの損傷及び変形を有効に抑えるべく発明したものである。 In view of such circumstances, the disc brake of the present invention has a structure that can effectively prevent the outer pad from being detached from the support, and has been invented to effectively suppress damage and deformation of the outer pad and the support.
本発明のディスクブレーキは、前述の図26〜27に示した従来構造の第2例のディスクブレーキと同様に、車輪と共に回転するロータに隣接して車体に固定されるサポートと、このロータの軸方向両側に配置されると共に、このサポートによりこのロータの軸方向への移動可能に案内されたアウタパッド及びインナパッドと、キャリパとを備える。
又、このキャリパは、爪部と、ピストンが嵌装されるシリンダ部とを有するものであり、このピストンの押し出しに伴い、上記1対のパッドを上記ロータの側面に押圧して制動を行なう。
又、上記サポートは、上記キャリパをロータの軸方向に変位自在に支持し、車体に取り付ける為にこのロータの一方の側に隣接して設けた基板部と、この基板部に上記インナパッドを支持する為に形成されたインナパッド支持部と、この基板部の周方向両端部から上記ロータの外周縁部を越えて他方の側に伸びた1対の連結板部と、これら両連結板部の先端部から互いに近づき合う方向に延出された1対の突出板部とを備えたものである。
The disc brake of the present invention includes a support fixed to a vehicle body adjacent to a rotor rotating together with a wheel, and a shaft of the rotor, like the disc brake of the second example of the conventional structure shown in FIGS. An outer pad and an inner pad which are arranged on both sides in the direction and are guided by the support so as to be movable in the axial direction of the rotor, and a caliper.
The caliper has a claw portion and a cylinder portion into which the piston is fitted. As the piston is pushed out, the pair of pads are pressed against the side surface of the rotor to perform braking.
Further, the support supports the caliper so as to be displaceable in the axial direction of the rotor, a board part provided adjacent to one side of the rotor for mounting on the vehicle body, and the inner pad on the board part. An inner pad support portion formed for this purpose, a pair of connecting plate portions extending from the circumferential ends of the substrate portion to the other side beyond the outer peripheral edge portion of the rotor, and And a pair of projecting plate portions extending in a direction approaching each other from the tip portion.
特に、本発明のディスクブレーキに於いては、上記アウタパッドの周方向両端部にこの周方向に凹んだ1対の凹部が形成されており、上記アウタパッドの周方向両端部でこれら各凹部の開口両端部となる部分に、それぞれ1対ずつの折れ曲がり部を、これら1対の折れ曲がり部同士でロータの径方向に近づき合う様に設けている。又、上記サポートに設けられた1対の突出板部の先端部の径方向に関する両側面に、それぞれこの径方向に凹んだ外径側、内径側係止溝を設けており、これら外径側、内径側各係止溝に上記各折れ曲がり部の先端部を進入させている。
尚、本明細書及び特許請求の範囲で、「周方向」とは、特に断らない限りロータの周方向を言い、同じく「軸方向」とは、特に断らない限りロータの軸方向を言い、同じく「径方向」とは、特に断らない限りロータの径方向を言う。
In particular, in the disc brake of the present invention, a pair of recesses recessed in the circumferential direction are formed at both ends in the circumferential direction of the outer pad, and both ends of the openings of the respective recesses are formed at both ends in the circumferential direction of the outer pad. Each pair of bent portions is provided in the portion to be a portion so that the pair of bent portions approach each other in the radial direction of the rotor. Further, on both side surfaces in the radial direction of the distal end portions of the pair of protruding plate portions provided on the support, there are provided an outer diameter side and an inner diameter side locking groove which are recessed in the radial direction, respectively. The tip end portions of the respective bent portions are made to enter the respective engagement grooves on the inner diameter side.
In the present specification and claims, “circumferential direction” refers to the circumferential direction of the rotor unless otherwise specified, and “axial direction” refers to the axial direction of the rotor unless otherwise specified. The “radial direction” refers to the radial direction of the rotor unless otherwise specified.
又、より好ましくは、請求項2に記載した様に、上記アウタパッドがロータの径方向に移動する場合での、このアウタパッドが上記サポートの各突出板部に、上記径方向に接触する部分を、これら各突出板部の先端部の、上記各係止溝の底面から先端側に外れた径方向側面のみとする。
More preferably, as described in
又、より好ましくは、請求項3に記載した様に、上記サポートを金属板製とすると共に、このサポートの各突出板部の先端部に径方向両側から押圧加工を施す事により上記各係止溝を形成する。
More preferably, as described in
上述の様に構成する本発明のディスクブレーキの場合、サポートのアウタ側端部に1対の突出板部を設けると共に、これら各突出板部の先端部の径方向両側面に形成した外径側、内径側各係止溝に、アウタパッドを構成するプレッシャプレートの両端部に設けた1対の折れ曲がり部を進入させている。この為、このサポートに対しアウタパッドが外れる事を、より有効に防止し易くできる。 In the case of the disc brake of the present invention configured as described above, a pair of projecting plate portions are provided at the outer side end portion of the support, and the outer diameter side formed on both radial side surfaces of the tip portions of these projecting plate portions. A pair of bent portions provided at both end portions of the pressure plate constituting the outer pad are made to enter each inner-side locking groove. For this reason, it is possible to more effectively prevent the outer pad from coming off from the support.
特に、本発明の場合、制動時にアウタパッドがロータの回転方向に対し傾斜する様に挙動する傾向となった場合でも、このアウタパッド及びサポートの損傷及び変形を有効に抑える事ができる。即ち、本発明の場合には、サポートの1対の突出板部に設けた外径側、内径側各係止溝に、アウタパッドの周方向両端部に設けた折れ曲がり部を進入させている。この為、制動時にアウタパッドの回入側の折れ曲がり部の周方向片面が回入側の外径側、内径側各係止溝の周方向片面に押し付けられつつ、アウタパッドが上記回転方向に対し、回入側端部がロータの外径側にずれる様に挙動して傾斜しようとした場合で、アウタパッドの回入側端部に設けた1対の折れ曲がり部のうち、径方向外側の折れ曲がり部と外径側係止溝との引っ掛かり代が減少しても、回入側の径方向内側の折れ曲がり部と内径側係止溝との引っ掛かり代を増大させる事ができる。この為、回入側の各折れ曲がり部と各係止溝との接触部に作用する面圧が上昇するのを抑える事ができる。又、車両が後進する際の制動時には、アウタパッドの回入側、回出側、及び、サポートの突出板部の回入側、回出側が、車両の前進時の場合とは逆になる。この場合、アウタパッドがロータの回転方向に対し傾斜する方向も、車両の前進時とは逆になる。そして、この場合にも、車両の前進時とは回入側、回出側が逆になった状態での、回入側の各折れ曲がり部と回入側の各係止溝との接触部に作用する面圧が上昇するのを抑える事ができる。この結果、車両の前進、後進に拘らず、制動時のアウタパッド及びサポートの損傷及び変形を有効に抑える事ができる。又、このアウタパッドがロータの回転方向に対し傾斜するのを有効に抑える事ができる。 In particular, in the case of the present invention, even when the outer pad tends to behave so as to be inclined with respect to the rotation direction of the rotor during braking, damage and deformation of the outer pad and the support can be effectively suppressed. That is, in the case of the present invention, the bent portions provided at both ends in the circumferential direction of the outer pad are inserted into the outer-diameter side and inner-diameter side engaging grooves provided in the pair of protruding plate portions of the support. For this reason, during braking, the outer pad is rotated with respect to the rotational direction while the circumferential one side of the bent portion of the outer pad on the feeding side is pressed against the outer circumferential side of each of the locking grooves on the outer diameter side and the inner diameter side. Of the pair of bent portions provided at the end of the outer pad on the turn-in side of the outer pad, when the inlet-side end portion behaves so as to shift toward the outer diameter side of the rotor, the outer-side bent portion and the outer Even if the hooking allowance with the diameter side locking groove is reduced, the hooking allowance between the bent portion on the radially inward side and the inner diameter side locking groove can be increased. For this reason, it can suppress that the surface pressure which acts on the contact part of each bending part and each latching groove on the turning-in side rises. Further, at the time of braking when the vehicle moves backward, the turn-in side and the turn-out side of the outer pad and the turn-in side and the turn-out side of the protruding plate portion of the support are opposite to those when the vehicle is moving forward. In this case, the direction in which the outer pad is inclined with respect to the rotational direction of the rotor is also opposite to that when the vehicle is moving forward. In this case as well, it acts on the contact portion between each bent portion on the turn-in side and each locking groove on the turn-in side in a state where the turn-in side and the turn-out side are reversed from when the vehicle moves forward. It is possible to suppress the surface pressure from increasing. As a result, damage and deformation of the outer pad and the support during braking can be effectively suppressed regardless of whether the vehicle is moving forward or backward. Further, it is possible to effectively suppress the outer pad from being inclined with respect to the rotation direction of the rotor.
又、請求項2に記載した構成によれば、制動時にアウタパッドがロータの回転方向に対し傾斜しようとする際に、このアウタパッドのサポートと接触する部分を、ロータから制動トルクを受けるライニングに近い部分とし易くできる。この為、上記アウタパッドの強度をより有効に確保し易くできる。 According to the second aspect of the present invention, when the outer pad is inclined with respect to the rotation direction of the rotor during braking, the portion that contacts the support of the outer pad is the portion close to the lining that receives the braking torque from the rotor. And easy to do. For this reason, it is possible to easily ensure the strength of the outer pad more effectively.
又、請求項3に記載した構成によれば、サポートのアウタ側端部に外径側、内径側各係止溝を形成する作業を短時間で行なえ、しかも、これら各係止溝の形状精度を高くする事を容易に行なえる。
Further, according to the configuration described in
[本発明の実施の形態の第1例]
図1〜10は、本発明のディスクブレーキの実施の形態の第1例を示している。尚、本例のディスクブレーキの特徴は、アウタパッド5aの周方向両端部とサポート19aのアウタ側端部との係止部の構造を工夫した点にある。その他の部分の構造、例えば、キャリパ3(図22、23参照)の構造等は、前述の図22〜25に示した従来構造の第1例の場合と同様である。この為、この従来構造の第1例と同等部分には同一符号を付して、重複する説明を省略若しくは簡略にし、以下、本例の特徴部分並びに上記従来構造の第1例と異なる部分を中心に説明する。
[First example of embodiment of the present invention]
FIGS. 1-10 has shown the 1st example of embodiment of the disc brake of this invention. The disc brake of this example is characterized in that the structure of the engaging portion between the circumferential direction both ends of the
本例のディスクブレーキは、前述の図22〜25に示した従来構造の第1例のディスクブレーキと同様に、サポート19aと、このサポート19aによりロータ1の軸方向への移動可能に案内されたアウタパッド5a(図1)及びインナパッド5b(図2)と、キャリパ3とを備える。このうちのサポート19aは、前述の図26〜27に示した従来構造の第2例のサポート19と同様に、厚肉鋼板等の金属板を曲げ加工する等により一体に造ったもので、ロータ1に関してインナ側(図1の裏側、図2の表側)に設けた略コ字形の基板部13aと、それぞれ1対ずつの連結板部22、22及び突出板部23、23とを備える。又、上記基板部13aの周方向両端寄り部分に、インナパッド5bを構成するプレッシャプレート8bの両端部に設けた係止突部81、81(図2)を係止自在なインナパッド支持部24a、24aを設けている。これらインナパッド支持部24a、24aは、上記基板部13aの周方向両端寄り部分の内側面に、互いに向き合う様に開口する状態で形成した断面コ字形の係止溝80、80(図2)を備える。制動時にロータ1からインナパッド5bに加わる制動トルクは、上記各係止溝80、80の周方向に向いた内側面でサポート19aに支承される。即ち、上記各インナパッド支持部24a、24aは、インナパッド5bの係止突部81、81の周方向側面がロータ1の回転方向と同方向に押し付けられる、所謂押しアンカとなる。
The disc brake of this example was guided so as to be movable in the axial direction of the rotor 1 by the
特に、本例の場合には、サポートのアウタ側(図1の表側、図2の裏側)に設けた上記各突出板部23、23の先端部の、ロータ1の径方向に関する外側面(図1、9、10の上側面)に外径側係止溝15、15を、同じくロータ1の径方向に関する内側面(図1、9、10の下側面)に内径側係止溝16、16を、それぞれ形成している。そして、これら各外径側係止溝15、15と各内径側係止溝16、16とに、アウタパッド5aの周方向両端部にそれぞれ1対ずつ設けた折れ曲がり部44a、44bの先端部を係止自在としている。即ち、このアウタパッド5aを構成するプレッシャプレート8aの周方向両端部に、この周方向に凹んだ断面コ字形の1対の凹部45、45を形成している。又、上記プレッシャプレート8aの周方向両端部で、これら各凹部45、45の開口両端部となる部分に、それぞれ1対ずつの折れ曲がり部44a、44bを、互いにロータ1の径方向に近づき合う様に設けている。そして、これら各折れ曲がり部44a、44bの先端部を、上記外径側、内径側各係止溝44a、44bに進入させている(係止自在としている)。又、本例の場合には、サポート19aとアウタパッド5aとを、図1、3に示す様な位置関係に配置した状態で、このアウタパッド5aの周方向両端部に形成した各凹部45、45の奥部の内面を構成する第一〜第五の側面46〜50(図3、10)のうち、径方向内側に向いた第二の側面47を除く、第一、第三〜第五の側面46、48〜50と、上記サポート19aに設けた各突出板部23、23の先端部の周方向に向いた側面及び径方向内側面60、及び、外径側、内径側各係止溝15、16の周方向片面との間に、周方向又は径方向の隙間をそれぞれ設けている。尚、本例の場合、非制動時には、図3に示す様に、各突出板部23の先端部の径方向外側面83を上記第二の側面47に突き当てている。但し、非制動時に、これら両面83、47間に隙間をあけて、各突出板部23の先端部の径方向内側面60を上記第四の側面49に突き当てる様にしても良い。この場合、各突出板部23の内径側係止溝16の底面と、アウタパッド5aの内径側折れ曲がり部44bの径方向外側面との間に隙間を設ける。
In particular, in the case of this example, the outer side surface in the radial direction of the rotor 1 (see FIG. 1) at the tip of each of the protruding
又、本例の場合、上記サポート19aを次の様にして造っている。先ず、厚肉鋼板等の金属板を打ち抜き成形する事により、図4に示す様な素板20を造る。この素板20は、前記基板部13a及びインナパッド支持部24a、24aに対応する形状を加工している。又、上記素板20の周方向両端部に、それぞれが前記各連結板部22、22及び各突出板部23、23(図1参照)を構成する、1対の腕部14、14を、互いに同方向に延出させている。又、上記基板部13aの周方向両端部に1対のインナパッド支持部24a、24aを設けている。
In the case of this example, the
次いで、上記素板20を構成する1対の腕部14、14に曲げ加工を施す事により、図8に示す様な、全体をL字形に構成した中間素材51を造る。即ち、この曲げ加工により、上記基板部13aに対応する部分の両端部外周縁からほぼ直角に折れ曲がった、1対の連結板部22、22と、これら各連結板部22、22の先端部に互いに近づく方向に延出した、1対の突出板部23、23とを有する、中間素材51を得る。この為に、本例の場合には、図4〜8に示す様な曲げ加工装置29を使用する。この曲げ加工装置29は、互いに上下方向に対向する第一の上型30及び第一の下型31と、互いに上下方向に対向する第二の上型32及び第二の下型33とを備える。このうちの第一の上型30及び第一の下型31は、上記素板20の基板部13a寄り部分を挟持する機能を有する。又、上記第一の上型30は、上方に設けた支持部分37(図8)と共に昇降自在となっている。これに対して、第一の下型31は、基台34の上面に、上下方向に伸縮自在な弾性部材35を介して、昇降自在に支持している。この弾性部材35は、スプリングを備えたもので、曲げ加工の力に対応する為にスプリング力が高く設定されている。又、上記弾性部材35の下端部は、上記基台34の上面に設けられた溝部58に固定されている。
Next, by bending the pair of
又、上記第一の下型31の上面は、上記素板20の基板部13a寄り部分を、がたつきなく設置可能な形状としている。即ち、上記第一の下型31の上面の一端部(図4〜6、8の右端部)に第一の壁部53を、他端部(図4〜6、8の左端部)の長さ方向(図4、6の上下方向、図5、8の表裏方向)中央部に第二の壁部54を、それぞれ形成している。又、上記第一の壁部53の片面(図4〜6、8の左側面)に、上記素板20の基端部に設けた1対の突部55、55を進入自在な凹部56、56を形成している。上記第一の下型31の上面のうち、上記第一、第二の壁部53、54から外れた部分を、上記基板部13a寄り部分を載置自在な載置面41としている。上記基板部13aに設けた凹部57内に上記第二の壁部54を進入させつつ、上記載置面41に上記基板部13a寄り部分を設置した状態で、上記素板20の第一の下型31に対するずれを、上記第一、第二の壁部53、54により規制する。
Further, the upper surface of the first
一方、上記第二の上型32は、下方に突出する1対の脚部36、36を有するもので、前記支持部分37(図8)と共に昇降自在となっている。これら各脚部36、36の下面は、水平方向に対し、先端に向かう程第一の上型30及び第一の下型31から離れる方向に傾斜した、第一の傾斜面38、38としている。又、上記第二の下型33は、上記基台34の上面に、上記第一の下型31に対する水平方向の遠近動を可能に支持しており、片側(図4〜6、8の左側)上面に、それぞれが上記各第一の傾斜面38、38と平行な、水平方向に対し傾斜した1対の第二の傾斜面39、39を形成している。この様な構成により、上記第二の上型32が下降するのに伴って、上記各第一の傾斜面38、38と各第二の傾斜面39、39とが係合すると、これら両傾斜面38、39同士の押し付け合いにより、上記第二の下型33が上記第一の下型31に近づく方向(図4〜6、8の右方)に移動する。即ち、上記各第一、第二の傾斜面38、39がカム面としての役目を果たす。又、上記第二の下型33の他側(図4〜6、8の右側)上面に、下方に向かう程第一の下型31に近づく方向に傾斜した傾斜面40を形成している。この傾斜面40は、上記第一の下型31の上面に設けた、上記素板20を設置可能な載置面41を含む仮想平面に対し、ほぼ直交している。
On the other hand, the second
又、本例の場合には、上記第二の下型33の他側上面で、傾斜面40を形成した部分の幅方向(図4、6の上下方向、図5、8の裏表方向)中央部に、受け部となる受け部材42を結合固定している。この受け部材42は、直方体状で、ボルト等の締結部材により、上記第二の下型33に一体に結合固定している。そして、この受け部材42の幅方向(図4、6の上下方向、図5、8の裏表方向)両側面を、互いに平行な平坦面43、43としている。例えば、締結部材としてボルトを使用する場合には、上記受け部材42の厚さ方向に貫通する図示しない通孔に挿通させたボルトの先端部を、上記第二の下型33に形成した図示しないねじ孔に螺合・緊締する事で、上記受け部材42をこの第二の下型33に一体に結合固定する。
Further, in the case of this example, the width direction (vertical direction in FIGS. 4 and 6, the front and back direction in FIGS. 5 and 8) of the portion where the
更に、上記受け部材42の各平坦面43、43同士の間隔(幅方向の全長)L42(図4)を、上記素板20の1対の腕部14、14の先端部内側面同士の間隔L14(図4)よりも僅かに小さくしている(L42<L14)。例えば、上記第一の下型31の上面に設けた載置面41に上記素板20の基板部13a寄り部分を設置し、この素板20の1対の腕部14、14の先端部内側面同士の間に上記受け部材42を位置させた状態で、これら内側面とこの受け部材42の各平坦面43、43とを、それぞれ0.1mm以下の隙間を介して対向させる。
Further, the distance (total length in the width direction) L 42 (FIG. 4) between the
上述の様に構成する曲げ加工装置29により、上記素板20を曲げ加工する作業は、次の様にして行なう。先ず、上記第一の上型30と第一の下型31とを上下方向に離隔させた状態で、この第一の下型31の載置面41に、素材20の基板部13a寄り部分を設置する。又、この素材20の1対の腕部14、14の先端部同士の間に、上記第二の下型33に結合固定した受け部材42を位置させる。この状態で、第一の上型30を下降させ、上記素材20を、この第一の上型30と上記第一の下型31との間で挟持し、加圧する。又、これに伴って、この第一の下型31を下降させる。そして、上記第一の上型30が第一の下型31との間で素材20を挟持するのよりも少し遅れて、前記第二の上型32の下降により、第一、第二の各傾斜面38、39同士の押し付け合いを行なわせ、前記第二の下型33を上記第一の下型31に向け移動させる。この結果、上記素板20の1対の腕部14、14の先半部を上記第二の下型33の上面に押し付けつつ、上記素板20の基板部13a寄り部分が上記第一の上型30及び第一の下型31により下方に押し下げられる。そして、上記1対の腕部14、14が、図4の鎖線イ、イ部分に沿って(鎖線イ、イ部分を起点として)略L字形に曲げられ、図8に示す様に、1対ずつの連結板部22と突出板部23とを備えた中間素材51となる。
The bending process of the
又、この様な曲げ加工に伴って、鎖線イ、イ部分に沿って直角に曲げられるので、上記1対の腕部14、14の先端部内側面が互いに近づく方向に力が加わる。そして、これら内側面が上記受け部材42の各平坦面43、43に対し、直線方向又は曲線方向に、又はこれらを組み合わせながら相対移動しつつ摺接する。これにより、上記各腕部14、14の先端部の変形が、上記受け部材42により規制される。更に、上記第一、第二の上型30、32がストロークの最下点(下死点)に達した状態で、図8に示す様に、この第一の上型30の下面と、第二の下型33の上面との間で上記突出板部23の先端部を含む上記素板20が押圧されて、これら各突出板部23の先端部が所望の形状に矯正される。又、上述の様に、曲げ加工時に上記各腕部14、14の先端部が変形しようとして、これら各先端部の内側面が受け部材42の各平坦面43、43に摺接し、そのまま上記各突出板部23の先端部内側面が互いの平行度を高精度に維持する。
In addition, along with such bending, bending is performed at right angles along the chain line a and b, so that a force is applied in a direction in which the inner side surfaces of the tip portions of the pair of
この様に上記素材20は、曲げ加工装置29により周方向両端部を曲げられて、1対ずつの連結板部22と突出板部23とを備えた中間素材51(図8)となる。曲げ加工後、第一の上型30と第二の上型32とは元の位置に上昇し、第二の下型33も第一の下型31から離れる方向に移動するので、上記中間素材51を上記曲げ加工装置29から容易に取り外せる。尚、第二の上型32の上昇後は、第二の下型33が、引っ張りばね又は圧縮ばねを備えた図示しない移動機構により図8の左方に移動する。この様に、本例の場合には、素板20に曲げ加工を施す際に、1対の腕部14、14の先端部同士の間に配置した受け部材42によりこれら腕部14、14の先端部の変形を規制している。この為、上記中間素材51により構成するサポート19aで、これら各腕部14、14の先端部の所望形状からのずれを僅少にでき、このサポート19aを、能率良く、且つ精度良く造れる。
In this way, the
又、上記中間素材51は、次工程で、各突出板部23、23に外径側、内径側各係止溝15、16(図1、3、9、10)を形成するプレス加工を施して、第二中間素材(図示せず)とする。このプレス加工は、上述の様にして造った中間素材51の各突出板部23、23を、径方向両側から図示しない押型と受型とにより挟持して、これら各突出板部23、23を押圧する事により行なう。又、このプレス加工の際、これら各突出板部23、23の互いに対向する先端面を、押型と一体に動作するガイド型(図示せず)により抑える。尚、このガイド型を静止型として、上記受型と一体に構成する事もできる。
Further, the
この様にして、各突出板部23、23に外径側、内径側各係止溝15、16を形成した第二中間素材は、次の工程で、基板部13aに第一、第二のねじ孔17、18(図1、2)を形成する事により、前述の図1〜3に示したサポート19aの完成品とする。この様なサポート19aは、前記アウタパッド5aを構成するプレッシャプレート8aの両端部にそれぞれ1対ずつ形成した折れ曲がり部44a、44bを、上記各突出板部23、23の外径側、内径側各係止溝15、16内に進入させ、ロータ1の軸方向の変位自在に係止自在とする。
In this way, the second intermediate material in which the outer diameter side and inner diameter
次に、前記各インナパッド支持部24a、24a(図1、2、9)に、前記インナパッド5bを構成するプレッシャプレート8bの両端部を、ロータ1の軸方向の変位自在に係止する。又、上記サポート19aの基板部13aに形成した第一のねじ孔17、17に螺合、緊締したボルトにより、上記基板部13aを車体に結合固定すると共に、上記第二のねじ孔18、18に、キャリパ3を支持する為のガイドピン4a、4b(図22、23参照)の基端部を結合固定する。この部分の構成及び作用に就いては、前述の図22〜23に示した構造を含め、従来から広く知られているものであるから、詳しい図示並びに説明は省略する。
Next, both end portions of the
更に、本例の場合には、上記アウタパッド5aがロータ1の径方向外方に移動する場合での、このアウタパッド5aが上記サポート19aの各突出板部23、23に、上記径方向に接触する部分を、これら各突出板部23、23の先端部の、上記各内径側係止溝16、16の底面から先端側(図3の右側)に外れた径方向内側面60及び径方向外側面83(図3、10)のみとしている。この為に、例えば、上記アウタパッド5aに設けた1対の折れ曲がり部44a、44bのうちの内径側(図1、3、9、10の下側)の折れ曲がり部44bの径方向外側面と、各内径側係止溝16、16の底面との間の径方向の隙間d1 (図3)を、アウタパッド5aの周方向両端部に設けた凹部45、45の径方向外方に向いた第四の側面49と、各突出板部23、23の先端部の、内径側係止溝16、16の底面から先端側に外れた径方向内側面60との間の径方向の隙間d2 (図3)よりも大きくしている(d1 >d2 )。
Further, in the case of this example, the
制動時には、アウタパッド5a及びインナパッド5bに加わる制動トルクが、上記各突出板部23、23のうちの少なくとも一方の突出板部23と、上記各インナパッド支持部24a、24aのうちの一方のインナパッド支持部24aとで、サポート19aに支承さ
れる。特に、アウタパッド5aに加わる制動トルクは、次の様にしてサポート19aに支承される。
例えば、ロータ1が図1、2、9に矢印イで示す方向に回転する場合での、軽制動時の様に、アウタパッド5aに加わる制動トルクが小さい場合には、サポート19aの前記各突出板部23、23のうち、ロータ1の回転方向前側である、回出側(図1、9の右側)の突出板部23の先端面59部分のみに、アウタパッド5aを構成するプレッシャプレート8aの周方向片側(図1、9の右側)に設けた凹部45の周方向側面が接触する。そして、上記回出側の突出板部23の先端面59部分のみで、上記制動トルクを支承する。これに対して、急制動時の様に上記制動トルクが大きい場合には、上記サポート19aの回出側の突出板部23がロータ1の回出側(両突出板部23、23同士を引き離す方向)に弾性変形する。そして、図9、10に示す様に、上記回出側の突出板部23が回出側に変形する事を主原因として、上記各突出板部23、23のうち、回入側(図9の左側)の突出板部23に形成した外径側、内径側各係止溝15、16の周方向片側(図9、10の右側)の側面に、アウタパッド5aを構成するプレッシャプレート8aの周方向他側(回入側)に設けた1対の折れ曲がり部44a、44bの周方向片面(図9、10の右側面)が接触し、上記回入側の突出板部23の外径側、内径側各係止溝15、16部分と、上記回出側の突出板部23の先端面59部分との両方で、上記制動トルクを支承する。この場合には、上記回入側の各係止溝15、16部分が所謂引きアンカの役目を果たし、上記回出側の突出板部23の先端面59部分が所謂押しアンカの役目を果たし、これら引きアンカと押しアンカとの両方で上記制動トルクを支承する。これにより、本例の場合には、上記制動トルクが大きい場合でも、サポート19aの制動時の変形を効率良く小さく抑える事ができる。
During braking, the braking torque applied to the
For example, when the braking torque applied to the
但し、上記回出側の突出板部23の先端面59とアウタパッド5aの回出側の凹部45の周方向側面との周方向の隙間、並びに、上記回入側の外径側、内径側各係止溝15、16の周方向片面とアウタパッド5aの回入側の各折れ曲がり部44a、44bの周方向片面との周方向の隙間の関係を調整する事により、上記制動トルクが小さい場合に、上記回入側の外径側、内径側各係止溝15、16の周方向片面に回入側の各折れ曲がり部44a、44bを接触させ、これら回入側の外径側、内径側各係止溝15、16部分のみで上記制動トルクを支承し、制動トルクが大きい場合に、上記回出側の突出板部23の先端面59部分と上記回入側の外径側、内径側各係止溝15、16部分との両方で上記制動トルクを支承する様にする事もできる。
However, the circumferential clearance between the
上述の様に構成する本例のディスクブレーキの場合には、サポート19aのアウタ側端部に1対の突出板部23、23を設けると共に、これら各突出板部23、23の先端部に形成した外径側、内径側各係止溝15、16に、アウタパッド5aを構成するプレッシャプレート8aの周方向両端部に設けた各折れ曲がり部44a、44bの先端部を進入させている。この為、上記サポート19aに対しアウタパッド5aが外れる事を、より有効に防止し易くできる。しかも、本例の場合には、前述の図26〜27に示した従来構造の第2例と同様に、サポート19aのアウタ側端部の強度を或る程度有効に確保し易くできる。又、サポート19aのアウタ側端部(図1の表側端部、図2の裏側端部)で、ロータ1回入側(ロータ1の回転方向後側)とロータ1回出側(ロータ1の回転方向前側)とを連結する連結部を省略している為、この連結部を省略できる分、サポート19aを備えたディスクブレーキのコストを低減できると共に、設置スペースの有効利用を図れる。
In the case of the disc brake of this example configured as described above, a pair of protruding
しかも、本例の場合には、制動時にアウタパッド5aがロータ1の回転方向に対し傾斜する様に挙動する傾向となった場合でも、このアウタパッド5a及びサポート19aの損傷及び変形を有効に抑える事ができる。即ち、本例の場合には、サポート19aの1対の突出板部23、23に設けた外径側、内径側各係止溝15、16に、アウタパッド5aの周方向両端部に設けた折れ曲がり部44a、44bの先端部を進入させている。この為、例えば、図9、10に示す様に、急制動時に、アウタパッド5aの回入側(図9の左側)の折れ曲がり部44a、44bの周方向片面が回入側の外径側、内径側各係止溝15、16の周方向片面に押し付けられつつ、上記アウタパッド5aが上記回転方向に対し、回入側端部(図9の左端部)がロータ1の外径側(図9、10の上側)にずれる様に挙動して傾斜しようとした場合で、アウタパッド5aの回入側端部に設けた1対の折れ曲がり部44a、44bのうち、回入側の径方向外側の折れ曲がり部44aと外径側係止溝15との引っ掛かり代が減少しても、径方向内側の折れ曲がり部44bと内径側係止溝16との引っ掛かり代を増大させる事ができる。この為、回入側の各折れ曲がり部44a、44bと各係止溝15、16との接触部に作用する面圧が上昇するのを抑える事ができる。
Moreover, in the case of this example, even when the
又、車両が後進する際の制動時には、アウタパッド5aの回入側、回出側、及び、サポート19aの突出板部23、23の回入側、回出側が、それぞれ車両の前進時の場合とは逆になる。この場合、アウタパッド5aがロータ1の回転方向に対し傾斜する方向も、車両の前進時の場合とは逆になる。
Further, when braking when the vehicle is moving backward, the turning-in side and the turning-out side of the
例えば、車両の前進時には、ロータ1が図9に矢印イで示す方向に回転し、急制動時に回入側(図9の左側)の各係止溝15、16の周方向側面に、アウタパッド5aの回入側端部の各折れ曲がり部44a、44bの周方向側面が押し付けられる。これに対して、車両の後進時には、ロータ1が、図9の矢印イで示す方向とは逆方向に回転し、急制動時に、同図の右側に存在する、回入側の各係止溝15、16の周方向側面に、やはり同図の右側に存在する、アウタパッド5aの回入側端部の各折れ曲がり部44a、44bの周方向側面が押し付けられる。又、この場合には、アウタパッド5aのライニング10aの周方向端部とロータ1とに作用する摩擦力の作用方向の違いに基づき、アウタパッド5aの、図9の右端部に存在する回入側端部がロータ1の回転方向に対し外径側(同図の上側)にずれる様に挙動して傾斜する。そして、この場合には、図9の右側に存在するアウタパッド5aの回入側端部に設けた各折れ曲がり部44a、44bのうち、外径側の折れ曲がり部44aと外径側係止溝15の周方向側面との引っ掛かり代が減少するのに対して、回入側の内径側の折れ曲がり部44bと内径側係止溝16の周方向側面との引っ掛かり代を増大できる。この為、車両の前進時の場合とは回入側、回出側が逆になった状態での、回入側の各折れ曲がり部44a、44bと回入側の各係止溝15、16との接触部に作用する面圧が上昇するのを抑える事ができる。この結果、車両の前進、後進に拘らず、制動時のアウタパッド5a及びサポート19aの損傷及び変形を有効に抑える事ができる。又、この変形を抑える事ができる為、このアウタパッド5aがロータ1の回転方向に対し傾斜するのを有効に抑える事ができる。
For example, when the vehicle moves forward, the rotor 1 rotates in the direction indicated by the arrow A in FIG. 9, and the
又、本例の場合には、上記アウタパッド5aがロータ1の径方向外側に移動する場合での、このアウタパッド5aが上記サポート19aの各突出板部23、23に、上記径方向に接触する部分を、これら各突出板部23、23の先端部の、上記各内径側係止溝16、16の底面から先端側に外れた、径方向内側面60及び径方向外側面83のみとしている。この為、制動時にアウタパッド5aがロータ1の回転方向に対し傾斜しようとする際に、このアウタパッド5aのサポート19aと接触する部分を、ロータ1から制動トルクを受けるライニング10a、10a(図1、9)に近い部分とし易くできる。この為、上記アウタパッド5aの強度をより有効に確保し易くできる。
In the case of this example, when the
又、本例の場合には、上記サポート19aを金属板製とすると共に、このサポート19aの各突出板部23、23の先端部を径方向両側から押圧加工を施す事により前記外径側、内径側各係止溝15、16を形成している。この為、サポート19aのアウタ側端部にこれら各係止溝15、16を形成する作業を短時間で行なえ、しかも、これら各係止溝15、16の形状精度を高くする事を容易に行なえる。
Further, in the case of this example, the
尚、本例の場合には、車両の走行時(非制動時)に、図3に示した様に、各突出板部23の先端部の径方向外側面83を、アウタパッド5aの周方向両端部に形成した各凹部45の奥部の内面を構成する第二の側面47に突き当てている。但し、本発明は、非制動時に、各突出板部23の径方向内側面60を、アウタパッド5aの各凹部45の奥部の内面を構成する第四の側面49に突き当てた状態とする事もできる。この様な場合でも制動時には、上述の図9、10に示したのと同様に、回入側の折れ曲がり部44a、44bと回入側の係止溝15、16との接触部に作用する面圧の上昇を抑える事ができる。この為、アウタパッド5a及びサポート19aの損傷及び変形を有効に抑える事ができ、アウタパッド5aがロータ1の回転方向に対し傾斜するのを有効に抑える事ができる。
In the case of this example, when the vehicle is running (during non-braking), as shown in FIG. 3, the radially
又、本例の場合、アウタパッド5aがロータ1の周方向に移動する際に、各凹部45の内面の第一、第五の側面46、50(図3、10)が係止溝15、16の周方向片面(図3、10の右側面)に突き当たる事はあっても、各係止溝15、16の周方向他面(図3、10の左側面)に、各折れ曲がり部44a、44bの周方向側面が接触する事はない。即ち、この接触は、アウタパッド5aの凹部45の第三の側面48が突出板部23の先端面(図3、10の右端面)に突き当たる事で阻止される。又、上記各係止溝15、16の底面に各折れ曲がり部44a、44bの径方向側面は殆ど接触しない。但し、制動時にロータ1からアウタパッド5aに加わる制動トルクが大きくなった場合には、各突出板部23、23の先端部と各折れ曲がり部44a、44bとのうちの少なくとも何れかが変形し、各折れ曲がり部44a、44bの径方向側面の何れかが各係止溝15、16の底面の何れかに接触する可能性はある。
In the case of this example, when the
又、本例の場合、非制動時に、アウタパッド5aの各折れ曲がり部44a、44bの径方向側面の何れもが、各突出板部23、23の各係止溝15、16の底面に接触しない様にしている。但し、非制動時に、外径側の折れ曲がり部44a(又は内径側の折れ曲がり部44b)の径方向側面が外径側係止溝15(又は内径側係止溝16)の底面に突き当たる様にして、その代わりに、アウタパッド5aの各凹部45の第二の側面47(又は第四の側面49)と各突出板部23、23の先端部の径方向外側面83(又は径方向内側面60)との間に径方向の隙間が形成される様にしても良い。
Further, in the case of this example, at the time of non-braking, none of the radial side surfaces of the
[本発明の実施の形態の第2例]
次に、図11〜20は、本発明の実施の形態の第2例を示している。本例の場合には、図12、13、20に詳示する様に、サポート19aのアウタ側端部に設けた各突出板部23aの先端部の、径方向(図12、13、20の上下方向)両側面に設けた外径側、内径側各係止溝15a、16aの底面を、各突出板部23aの先端(図12、13、20の右端)に向かう程深くなる方向に傾斜させている。又、本例の場合には、各突出板部23aの先端部を、その先端面を後述するガイド型61(図14、17、18参照)により規制しつつ径方向両側から押圧する事により、上記外径側、内径側各係止溝15a、16aを形成している。又、これと共に、サポート19aを構成する素板20(図4、5参照)を得る為の金属板の打ち抜き加工に伴って、上記各突出板部23aの先端面に形成された剪断面62及び破断面63(図12、16)のうち、少なくとも破断面63を矯正し、この先端面のほぼ全体を平坦面としている。この為に、本例の場合には、図14〜15、17〜18に示す様な押圧加工装置64を使用する。この押圧加工装置64は、固定の部分に対し昇降自在な上型65と、この上型65と対向する固定の下型66とを備える。このうちの上型65は、互いに上下方向に相対変位自在な第一の上型67及び第二の上型68を備える。これら第一の上型67の下面と第二の上型68の上面との間に、ばね72を設けて、互いに離れる方向に弾力を付与している。又、上記第一の上型67は、上記各突出板部23aに外径側係止溝15を形成する為の第一の押圧部69を下面に有する押圧部材70と、前記ガイド型61とを、一体に固定している。又、上記下型66の上面に、上記各突出板部23aに内径側係止溝16を形成する為の第二の押圧部71を設けている。上記各突出板部23aに各係止溝15、16を形成する押圧加工を行なう際には、図14〜15に示す様に、上記上型65と下型66との間に上記各突出板部23aを位置させる様に、中間素材51を設置する。この中間素材51は、図示しないコイルばね、空気ばね等を有する弾性支持部材により、固定の部分に対し上下方向の移動可能に支持する。
[Second example of the embodiment of the present invention]
Next, FIGS. 11 to 20 show a second example of the embodiment of the present invention. In the case of this example, as shown in detail in FIGS. 12, 13, and 20, the radial direction (of FIGS. 12, 13, and 20) of the tip of each protruding
この状態で、上記各突出板部23aの先端面には、図16に詳示する様に、上記素板20を得る為の金属板の打ち抜き加工に伴って形成された剪断面62及び破断面63が存在する。尚、図16に梨地で示す部分は、打ち抜き加工により各突出板部23aの、得るべき正規の先端部の形状から欠落した部分(欠肉部)である。又、上記ガイド型61は、上記上型65を下降させた状態で、その幅方向(図14、15、17、18の左右方向)両側面が上記各突出板部23aの先端面と接触するか、又はこれと僅かな隙間を介して対向する様に規制する。押圧加工時には、図17〜18に示す様に、上記上型65を下降させ、上記第一の上型67を上記第二の上型68に対し下方に変位させた状態で、この第二の上型68の下面及び上記第一の上型67の押圧部材70の下面を、上記各突出板部23aに押し付ける。又、これに伴って、これら各突出板部23aを有する中間素材51を下降させ、これら各突出板部23aの下面を上記下型66の上面に押し付ける。この結果、これら各突出板部23aが、上記第二の上型68及び押圧部材70と下型66との間で、ロータ1(図1等参照)の径方向に対応する、上下方向両側から挟持する様に押圧される。又、各突出板部23aの先端面がガイド型61の幅方向両側面に対向する。そして、上記押圧部材70の下面に設けた第一の押圧部69と、上記下型66の上面に設けた第二の押圧部71とにより、上記各突出板部23aの上下方向両側面に外径側、内径側各係止溝15a、16aが形成される。
In this state, as shown in detail in FIG. 16, the front end surface of each protruding
又、上記押圧部材70の下面の、第一の押圧部69の形状は、外径側係止溝15aに対応する形状としている。又、上記下型66の上面の、第二の押圧部71の形状は、内径側係止溝16aに対応する形状としている。この結果、上記各突出板部23aの先端部の材料が、上記各係止溝15a、16aよりも先端側に外れた部分の先端面部分に流動して、先端面の剪断面62(図16)及び破断面63のうち、少なくとも破断面63(通常は両方の面62、63)が矯正されて、この先端面のほぼ全体が平坦面となる。尚、図12に梨地で示す部分は、前記中間素材51の状態から、押圧加工装置64による押圧加工に伴って材料が増えた部分である。
The shape of the first pressing
この様にして上記各突出板部23aに外径側、内径側各係止溝15a、16aが形成されると共に、これら各突出板部23aの先端面に平坦面が形成される事により、第二中間素材73が得られたならば、この第二中間素材73を押圧加工装置64から取り出して、第一、第二のねじ孔17、18(図1、2)を形成する事により、サポート19aの完成品とする。
この様にしてサポート19aを造る本例の場合には、素板20(図4、5)の打ち抜き成形により、各突出板部23aの先端面に剪断面62及び破断面63が形成されるのにも拘らず、この先端面を平坦面に矯正できる為、後工程でシェービング加工等の機械加工をこの先端面に施す必要がなくなり、高い形状精度を有する高品質なサポート19aを容易に得られる。
その他の構成及び作用に就いては、上述した第1例と同様である為、同等部分には同一符号を付して重複する図示並びに説明を省略する。
In this way, each of the protruding
In the case of this example in which the
Since other configurations and operations are the same as those in the first example described above, the same parts are denoted by the same reference numerals, and overlapping illustrations and descriptions are omitted.
[本発明の実施の形態の第3例]
次に、図21は、本発明の実施の形態の第3例を示している。本例の場合には、サポート19aの各突出板部23bに設けた外径側、内径側各係止溝15b、16bの周方向両側面を、断面円弧形の曲面部74、74とし、これら曲面部74、74と平面状の底面部75とを滑らかに連続させている。又、アウタパッド5aを構成するプレッシャプレート8aの周方向両端部に設けた1対の折れ曲がり部76a、76bの、先端部の周方向片側面を断面円弧形の曲面部77、77とし、径方向片側面を平坦面部78、78としている。そして、上記外径側、内径側各係止溝15b、16bに、上記アウタパッド5aの各折れ曲がり部76a、76bの先端部を進入させている(係止自在としている)。
[Third example of the embodiment of the present invention]
Next, FIG. 21 shows a third example of the embodiment of the present invention. In the case of this example, the circumferential side both side surfaces of the outer diameter side and inner diameter
この様な本例の場合には、制動時に、サポート19aの各突出板部23bの各係止溝15b、16bにアウタパッド5aの各折れ曲がり部76a、76bの先端部が押し付けられるのにも拘らず、上記各突出板部23bの各係止溝15b、16bを形成した部分に存在する薄肉部79と、これら各係止溝15b、16bから周方向両側に外れた厚肉の部分との連続部に過度に応力が集中する事を防止できる。この為、上記サポート19aの強度をより有効に確保できる。
その他の構成及び作用に就いては、前述の図1〜10に示した第1例と同様である為、同等部分には同一符号を付して重複する図示並びに説明を省略する。
In the case of this example, the front end portions of the
Since other configurations and operations are the same as those in the first example shown in FIGS. 1 to 10 described above, the same parts are denoted by the same reference numerals, and overlapping illustrations and descriptions are omitted.
尚、上述した各例では、サポート19aの各突出板部23、23a、23bに設ける外径側、内径側各係止溝15、15a、15b、16、16a、16bを、押圧加工により形成する場合に就いて説明した。但し、本発明は、この様な構造に限定するものではなく、例えば、上記外径側、内径側各係止溝15、15a、15b、16、16a、16bを切削加工等により形成する事もできる。又、上述した各例では、サポート19aのアウタ側端部同士を連結する連結部を省略した場合に就いて説明したが、本発明は、この連結部を設けた構造でも実施できる。この様に連結部を設けた場合には、サポートの更なる強度向上を図れる。更に、本発明は、サポート19aを金属板製とする構造に限定するものではなく、例えば、このサポートを鋳物製とする事もできる。
In each of the above-described examples, the outer diameter side and inner diameter
1 ロータ
2 サポート
3 キャリパ
4a、4b ガイドピン
5a アウタパッド
5b インナパッド
6 シリンダ部
7 ピストン
8a、8b プレッシャプレート
9 キャリパ爪
10a、10b ライニング
11 連結部
13、13a 基板部
14 腕部
15、15a、15b 外径側係止溝
16、16a、16b 内径側係止溝
17 第一のねじ孔
18 第二のねじ孔
19、19a サポート
20 素板
21 突部
22 連結板部
23、23a、23b 突出板部
24、24a インナパッド支持部
25 係止切り欠き
26 係止鉤部
27 係止溝
28 鉤部
29 曲げ加工装置
30 第一の上型
31 第一の下型
32 第二の上型
33 第二の下型
34 基台
35 弾性部材
36 脚部
37 支持部分
38 第一の傾斜面
39 第二の傾斜面
40 傾斜面
41 載置面
42 受け部材
43 平坦面
44a、44b 折れ曲がり部
45 凹部
46 第一の側面
47 第二の側面
48 第三の側面
49 第四の側面
50 第五の側面
51 中間素材
52 第二中間素材
53 第一の壁部
54 第二の壁部
55 突部
56 凹部
57 凹部
58 溝部
59 先端面
60 径方向内側面
61 ガイド型
62 剪断面
63 破断面
64 押圧加工装置
65 上型
66 下型
67 第一の上型
68 第二の上型
69 第一の押圧部
70 押圧部材
71 第二の押圧部
72 ばね
73 第二中間素材
74 曲面部
75 底面部
76a、76b 折れ曲がり部
77 曲面部
78 平坦面部
79 薄肉部
80 係止溝
81 係止突部
82a、82b 折れ曲がり部
83 径方向外側面
DESCRIPTION OF SYMBOLS 1 Rotor 2 Support 3 Caliper 4a, 4b Guide pin 5a Outer pad 5b Inner pad 6 Cylinder part 7 Piston 8a, 8b Pressure plate 9 Caliper claw 10a, 10b Lining 11 Connection part 13, 13a Substrate part 14 Arm part 15, 15a, 15b Outside Diameter side locking groove 16, 16a, 16b Inner diameter side locking groove 17 First screw hole 18 Second screw hole 19, 19a Support 20 Base plate 21 Projection portion 22 Connecting plate portion 23, 23a, 23b Projection plate portion 24 24a Inner pad support part 25 Locking notch 26 Locking hook part 27 Locking groove 28 Hook part 29 Bending device 30 First upper mold 31 First lower mold 32 Second upper mold 33 Second lower Mold 34 Base 35 Elastic member 36 Leg 37 Support portion 38 First inclined surface 39 Second inclined surface 40 Inclined surface 41 Mounted 42 receiving member 43 flat surface 44a, 44b bent portion 45 recessed portion 46 first side surface 47 second side surface 48 third side surface 49 fourth side surface 50 fifth side surface 51 intermediate material 52 second intermediate material 53 first Wall part 54 Second wall part 55 Projection part 56 Concave part 57 Concave part 58 Groove part 59 End face 60 Radial inner side face 61 Guide mold 62 Shear surface 63 Fracture surface 64 Pressing device 65 Upper mold 66 Lower mold 67 First upper mold 68 Second upper mold 69 First pressing portion 70 Pressing member 71 Second pressing portion 72 Spring 73 Second intermediate material 74 Curved surface portion 75 Bottom surface portion 76a, 76b Bent portion 77 Curved portion 78 Flat surface portion 79 Thin portion 80 Engagement Stop groove 81 Locking protrusion 82a, 82b Bent portion 83 Radial outer surface
Claims (3)
上記サポートが、上記キャリパをロータの軸方向に変位自在に支持し、車体に取り付ける為にこのロータの一方の側に隣接して設けた基板部と、この基板部に上記インナパッドを支持する為に形成されたインナパッド支持部と、この基板部の周方向両端部から上記ロータの外周縁部を越えて他方の側に伸びた1対の連結板部と、これら両連結板部の先端部から互いに近づき合う方向に延出された1対の突出板部とを備えたものであるディスクブレーキに於いて、
上記アウタパッドの周方向両端部にこの周方向に凹んだ1対の凹部が形成されており、上記アウタパッドの周方向両端部でこれら各凹部の開口両端部となる部分に、それぞれ1対ずつの折れ曲がり部を、これら1対の折れ曲がり部同士でロータの径方向に近づき合う様に設けており、上記サポートに設けられた1対の突出板部の先端部の径方向に関する両側面に、それぞれこの径方向に凹んだ外径側、内径側係止溝を設けており、これら外径側、内径側各係止溝に上記各折れ曲がり部の先端部を進入させている事を特徴とするディスクブレーキ。 A support fixed to the vehicle body adjacent to a rotor that rotates together with the wheels, and an outer pad and an inner pad that are arranged on both sides in the axial direction of the rotor and guided by the support so as to be movable in the axial direction of the rotor; The caliper has a claw portion and a cylinder portion into which the piston is fitted, and the pair of pads are pressed against the side surface of the rotor as the piston is pushed out. A disc brake for braking,
The support supports the caliper so as to be displaceable in the axial direction of the rotor, a board part provided adjacent to one side of the rotor for mounting on the vehicle body, and the inner pad to support the inner pad. An inner pad support portion formed on the substrate portion, a pair of connecting plate portions extending from the circumferential end portions of the substrate portion to the other side beyond the outer peripheral edge portion of the rotor, and tip portions of both connecting plate portions A disc brake having a pair of projecting plate portions extending in a direction approaching each other,
A pair of recesses recessed in the circumferential direction are formed at both ends in the circumferential direction of the outer pad, and a pair of bent portions are formed at both ends of the outer pad in the circumferential direction at the ends of the openings of the respective recesses. Are provided so that the pair of bent portions come close to each other in the radial direction of the rotor. A disc brake characterized in that an outer diameter side and an inner diameter side engaging groove recessed in a direction is provided, and a distal end portion of each bent portion is inserted into the outer diameter side and inner diameter side engaging grooves.
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2018105347A (en) * | 2016-12-22 | 2018-07-05 | トヨタ自動車株式会社 | Brake module |
-
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- 2006-02-07 JP JP2006029571A patent/JP2007211806A/en active Pending
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