JP2007209915A - 揮発性有機化合物汚染土壌の浄化システム - Google Patents
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Abstract
【課題】揮発性有機化合物を含む汚染土壌を効率よく浄化することができる揮発性有機化合物汚染土壌の浄化システムを提供すること。
【解決手段】浄化システム1は、超音波洗浄分解装置3と固液分離装置4とを備える。超音波洗浄分解装置3は、VOCを含む汚染土壌E1と洗浄水W1との混合物を入れる処理槽31を有し、その混合物中に20kHzの超音波10を照射して汚染土壌E1を洗浄することにより、汚染土壌E1側から洗浄水W1側にVOCを抽出する。固液分離装置4は、超音波洗浄分解装置から排出される洗浄水W1に含まれる土壌粒子と洗浄水W1とを分離し、分離した洗浄水W1を処理槽31に戻す。超音波洗浄分解装置3は、固液分離装置4から処理槽31に戻された洗浄水W1中に500kHzの超音波10を照射することにより、VOCを分解して無害化する。
【選択図】 図1
【解決手段】浄化システム1は、超音波洗浄分解装置3と固液分離装置4とを備える。超音波洗浄分解装置3は、VOCを含む汚染土壌E1と洗浄水W1との混合物を入れる処理槽31を有し、その混合物中に20kHzの超音波10を照射して汚染土壌E1を洗浄することにより、汚染土壌E1側から洗浄水W1側にVOCを抽出する。固液分離装置4は、超音波洗浄分解装置から排出される洗浄水W1に含まれる土壌粒子と洗浄水W1とを分離し、分離した洗浄水W1を処理槽31に戻す。超音波洗浄分解装置3は、固液分離装置4から処理槽31に戻された洗浄水W1中に500kHzの超音波10を照射することにより、VOCを分解して無害化する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、超音波を利用して汚染土壌中の揮発性有機化合物を無害化する揮発性有機化合物汚染土壌の浄化システムに関するものである。
従来、揮発性有機化合物(VOC)は、溶剤、接着剤、洗浄剤などに広く用いられてきた。しかし、これらVOCは毒性が高いものが多いことに加え、大気中の光化学スモッグや浮遊粒子状物質の原因になることが知られている。
工場跡地の汚染土壌には、工場稼動時に排出されたVOCが蓄積・濃縮されており、地下水や大気を経由して健康被害を起こすことが懸念されている。そのため、平成15年2月に土壌汚染対策法、平成16年6月には大気汚染防止法の改正法令が施行され、VOCの排出基準などが強化されている。従って、工場跡地などの汚染土壌を無害化してVOCを含まない浄化土壌としてリサイクルすることが望まれている。
土壌中のVOC処理としては、大別して物理・化学的処理、熱処理、生物処理(バイオレメディエーション)などの浄化方法が知られている。物理・化学的処理は、紫外線や酸化剤などで分解する方法(酸化還元分解処理)、粒子による分級洗浄、高圧水や界面活性剤により分離する方法(土壌洗浄処理)、吸引井戸を設けて気体にして分離する方法(ガス吸引、曝気処理)などである。熱処理は、200℃〜600℃で揮発分離する方法(熱脱着処理)、800℃〜1000℃で焼却する方法(熱分解処理)、1200℃以上の高温で溶融させる方法(溶融固化処理)などである。生物処理は、汚染現場または地上プラントにおいてバクテリアで分解する方法である。
また、上記のように汚染土壌を浄化する技術が特許文献1〜3に開示されている。具体的には、特許文献1において、VOCが混入した汚染土壌と水とを混合して得られた泥水を曝気処理し、土壌中からVOCを揮発させる土壌の浄化方法が開示されている。特許文献2では、汚染土壌を加熱してVOCを含む気体を抽出し、そのVOCをオゾンで分解する浄化方法が開示されている。この方法では、紫外線の照射や過酸化水素の添加を併用することで酸化力が増し、VOCの分解効率が高められている。特許文献3では、汚染空気を吸引するための井戸を土壌に設けて、真空ポンプを用いて汚染空気を吸引し、その汚染空気に含まれているVOCを活性炭からなる吸着装置で取り除くようにした浄化方法が提案されている。
さらに、近年では、超音波を利用して汚染土壌を洗浄する洗浄装置(例えば、特許文献4参照)や、水溶液に含まれるVOCなどを超音波により無害化する処理装置(例えば、特許文献5参照)が提案されている。
特許文献4に記載の浄化装置では、汚染土壌に水を供給して超音波洗浄を行い、さらに、その洗浄されたスラリー状の土壌を流通させながら超音波洗浄を行うことで、汚染土壌を浄化している。
特許文献5に記載の処理装置では、VOCを含む水溶液に塩基性金属塩からなる触媒物質を添加して、比較的低い周波数(例えば、20kHz〜100kHz)の超音波を照射する。水溶液中に超音波を照射すると、キャビテーションと呼ばれる気泡が発生し、その圧縮、崩壊過程を経てホットスポットと呼ばれる数千度、数千気圧の反応場が局所的に形成される。そして、この極限反応場でVOCが熱分解されると考えられている。
特開2002−59151号公報
特開2004−321919号公報
特開2005−87809号公報
特開2005−81247号公報
特開2005−169389号公報
ところで、特許文献1〜3に記載の浄化方法では、抽出したVOCを外部に漏れないように浄化システムを構成することが困難であり、大気汚染などが懸念されている。さらに、抽出したVOCを活性炭などに吸着させて処理する場合、その活性炭を廃棄するためにコストが嵩むといった問題も生じてしまう。また、熱処理による土壌の浄化方法を採用する場合では、設備が大型になり工場跡地などの現場で浄化処理をすることができないといった問題や、設備のランニングコストが高くなるといった問題が生じる。さらに、生物処理や吸引井戸を設けて気体にして分離する浄化方法では、処理時間が長くなるため実用的ではない。
また、特許文献4に記載の浄化装置では、比較的低い周波数(20kHz〜40kHz)の超音波を照射しているので、汚染土壌を効率よく浄化することができる。しかし、洗浄水に含まれる有害物質は分解することができないため、その洗浄水の排水処理が別途必要になる。
例えば、特許文献4の浄化装置と特許文献5の処理装置とで土壌浄化システムを構成し、特許文献4の浄化装置で排出された洗浄水を特許文献5の処理装置で処理すれば、洗浄水に含まれる有害物質を分解することが可能と考えられる。しかし、特許文献5の処理装置では、触媒物質を添加して有機化合物の分解処理を行っているため処理コストが嵩む。さらに、このような土壌浄化システムでは、構成が複雑となり大規模なシステムとなるため、設備コストが増大するといった問題も生じる。
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、簡単な構成で、揮発性有機化合物を含む汚染土壌の浄化処理を効率よく行うことができる揮発性有機化合物汚染土壌の浄化システムを提供することにある。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、揮発性有機化合物を含む汚染土壌と洗浄水との混合物を入れる処理槽と、前記混合物中に超音波を照射するために前記処理槽に設けられた超音波振動子とを有し、前記超音波振動子から前記混合物中に100kHz未満の超音波を照射して汚染土壌を洗浄することにより、汚染土壌側から洗浄水側に揮発性有機化合物を抽出した後、前記超音波振動子からその洗浄水中に100kHz以上の超音波を照射することにより、揮発性有機化合物を分解して無害化する超音波洗浄分解装置を備えた揮発性有機化合物汚染土壌の浄化システムをその要旨とする。
請求項1に記載の発明によれば、処理槽内において、揮発性有機化合物を含む汚染土壌と洗浄水との混合物中に比較的低い100kHz未満の超音波が照射されると、その超音波が混合物中の土壌粒子に作用し、その超音波の振動エネルギーによって汚染土壌が洗浄される。その際、汚染土壌に含まれる揮発性有機化合物が洗浄水側に抽出される。その後、比較的高い100kHz以上の超音波が洗浄水中に照射されると、その洗浄水中にキャビテーション(気泡)が発生して高温・高圧の反応場が形成される。ここで、揮発性有機化合物は、疎水性であるため、キャビテーション周辺(洗浄水と気泡との界面)に自発的に集まり、さらに揮発してキャビテーションの中に入り込む。その結果、高温・高圧の反応場の作用によって、揮発性有機化合物を熱分解して無害化することができる。従って、本発明の浄化システムでは、特殊な薬剤などの添加物を用いることなく、汚染土壌から抽出した揮発性有機化合物を無害化することができ、洗浄した土壌を再利用することができる。また、この浄化システムでは、汚染土壌の洗浄処理と揮発性有機化合物の分解処理とを1つの処理槽内で行うことができるため、システムの小型化が可能となる。また、それぞれの処理に適した周波数の超音波を照射することができるため、短時間で効率よく土壌浄化処理を行うことができ、浄化システムのランニングコストを抑えることができる。
なお、本発明における揮発性有機化合物としては、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン、ベンゼン、トルエン、キシレン、アセトンなどを挙げることができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1において、前記処理槽の底部に前記汚染土壌を排出するための排出口が設けられ、前記100kHz未満の超音波の照射により洗浄された汚染土壌を前記排出口から排出した後、前記処理槽内の洗浄水に100kHz以上の超音波を照射することをその要旨とする。
請求項2に記載の発明によれば、処理槽の底部に排出口が設けられるので、超音波の照射によって洗浄された土壌を効率よく排出することができる。そして、処理槽内に残された洗浄水に対して100kHz以上の超音波が照射される。この場合、洗浄水中には土壌粒子がほとんど残存しないため超音波が効率よく伝播する。その結果、揮発性有機化合物の分解に有効なキャビテーションをより多く発生させることができ、揮発性有機化合物を効率よく分解することができる。なお、この構成において、汚染土壌を洗浄した洗浄水を一旦蓄える貯水タンクを備えることが好ましい。この場合、その貯水タンクに洗浄水を蓄えた後に、処理槽に残った土壌粒子を排出口から確実に排出することができる。そして、貯水タンクの洗浄水を処理槽に戻して、100kHz以上の超音波を照射すれば、揮発性有機化合物を効率よく分解することができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1において、前記100kHz未満の超音波を照射する超音波振動子が前記処理槽の下部外側に設けられ、前記100kHz以上の超音波を照射する超音波振動子が前記処理槽の上部外側に設けられていることをその要旨とする。
請求項3に記載の発明によれば、超音波振動子を処理槽の内面側ではなく外面側に設けているため、処理槽の内面側における凹凸が少なくなり、処理槽内の洗浄水中に超音波を均一に伝播させることができる。また、処理槽において土壌粒子は底部に沈むため、底部に溜まった土壌粒子に100kHz未満の超音波を確実に照射することができ、汚染土壌の洗浄効率を高めることができる。さらに、処理槽における上澄みの洗浄水に100kHz以上の超音波を確実に照射することができ、その洗浄水に含まれる揮発性有機化合物を効率よく分解することができる。
請求項4に記載の発明は、請求項1において、前記100kHz未満の超音波の照射により汚染土壌を洗浄した洗浄水が供給され、その洗浄水に含まれる土壌粒子と洗浄水とを分離して洗浄水を前記処理槽に戻す固液分離装置をさらに備えたことをその要旨とする。
請求項4に記載の発明によれば、処理槽において汚染土壌を洗浄した洗浄水が固液分離装置に供給され、その固液分離装置により、土壌粒子と洗浄水とが分離され、土壌粒子を取り除いた洗浄水が処理槽に戻される。このようにすれば、100kHz以上の超音波が洗浄水中を効率よく伝播するため、キャビテーションをより多く発生させることができ、揮発性有機化合物を効率よく分解することができる。また、処理槽に戻した洗浄水を再利用して新たな汚染土壌を洗浄することができるため、洗浄水中の揮発性有機化合物の濃度を高めることも可能である。このようにすると、超音波の照射による揮発性有機化合物の分解効率を向上できる。
請求項5に記載の発明は、請求項4において、前記超音波洗浄分解装置を一対備え、一方の超音波洗浄分解装置において前記固液分離装置と前記処理槽との間で前記洗浄水を循環させながら前記100kHz未満の超音波を照射して汚染土壌の洗浄を行っているときに、他方の超音波洗浄分解装置において前記100kHz以上の超音波を照射して揮発性有機化合物の分解を行うようにしたことをその要旨とする。
請求項5に記載の発明によれば、汚染土壌の洗浄処理を行っているときにその処理と併行して揮発性有機化合物の分解処理を行うことができるため、システム全体の処理効率を高めることができる。
以上詳述したように、請求項1〜5に記載の発明によると、簡単な構成で、揮発性有機化合物を含む汚染土壌の浄化処理を効率よく行うことができる。
[第1の実施の形態]
以下、本発明を揮発性有機化合物汚染土壌の浄化システムに具体化した第1の実施の形態を図面に基づき詳細に説明する。図1はその汚染土壌の浄化システムを示す概略構成図である。
図1に示されるように、本実施の形態の浄化システム1は、ホッパー2、超音波洗浄分解装置3、固液分離装置4、及び制御装置7を備える。この浄化システム1は、工場跡地などの汚染現場において、トリクロロエチレン(TCE)などの揮発性有機化合物(VOC)を含む汚染土壌を浄化するとともに、その汚染土壌から抽出したVOCを分解して無害化するためのシステムである。なお、この浄化システム1は、例えばトラックなどの車両に搭載可能な大きさを有する可搬式のシステムである。勿論、この浄化システム1は、特に搬送を目的としない固定式のシステムであってもよい。
具体的には、図示しない掘削機で掘削された汚染土壌E1がホッパー2に投入され、そのホッパー2で混合された後に超音波洗浄分解装置3に供給される。
超音波洗浄分解装置3は、汚染土壌E1と洗浄水W1との混合物(泥水)を入れる処理槽31と、その処理槽31内の汚染土壌E1と洗浄水W1とを撹拌する撹拌機32と、処理槽31内の洗浄水W1に超音波10を照射する第1超音波振動子33及び第2超音波振動子34と、各超音波振動子33,34を駆動するための発振回路35,36とを備える。本実施の形態の処理槽31は、その底部に対向する一対の傾斜面(テーパ面)37を有する箱状をなし、底部の幅が徐々に狭くなるよう形成されている。そして、その処理槽31において、底部の各傾斜面37の外側に第1超音波振動子33が設けられ、側面38の外側に第2超音波振動子34が設けられている。
処理槽31は、110リットルの容量を有し、1回の洗浄処理において、例えば、10kgの汚染土壌E1と100リットルの洗浄水W1が入れられる。そして、撹拌機32によって撹拌されることによって、洗浄水W1中に土壌粒子が分散される。なお、この処理槽31に供給される洗浄水W1としては、水道水などの安価な水が用いられる。勿論、水道水以外の水(例えば雨水、海水など)を用いることも許容される。
第1超音波振動子33は、平板状の圧電セラミックスからなり、発振回路35の発振信号に基づいて、低周波数(具体的には20kHz)の超音波10を自身の厚さ方向に出力する。本実施の形態の超音波洗浄分解装置3では、第1超音波振動子33が処理槽31の底部の傾斜面37に設けられており、第1超音波振動子33から斜め上方に向けて超音波10が照射される。このとき、その超音波10が洗浄水W1中の土壌粒子に作用し、その超音波10の振動エネルギーにより汚染土壌E1が超音波洗浄される。その際、汚染土壌E1側から洗浄水W1側にVOCが抽出される。
第2超音波振動子34は、平板状の圧電セラミックスからなり、発振回路36の発振信号に基づいて、高周波数(具体的には500kHz)の超音波10を自身の厚さ方向に出力する。本実施の形態の超音波洗浄分解装置3では、第2超音波振動子34が処理槽31の側面38に設けられており、その第2超音波振動子34から側方に向けて超音波10が照射される。この超音波10の照射により、洗浄水W1中にナノレベルからミクロンレベルのキャビテーションが発生し、高温・高圧の反応場が形成される。その結果、洗浄水W1中に含まれるVOCが熱分解され無害化される。具体例を挙げると、例えば、VOCがトリクロロエチレンやテトラクロロエチレンである場合には、塩素イオンと無害な炭化水素とが生成される。
また、処理槽31における底部の下端には、洗浄された汚染土壌E2を排出するための排出口39が設けられている。排出口39は排出用配管40を介して固液分離装置4に接続されており、この排出用配管40の途中には開閉バルブ41と排出用ポンプ42とが設けられている。そして、開閉バルブ41が開状態とされて排出用ポンプ42が駆動されることにより、土壌粒子を含む洗浄水W1が排出口39から排出され、排出用配管40を圧送されて固液分離装置4に供給される。
固液分離装置4は、円筒状の分離槽44と、その分離槽44内の中央部に設けられた濾過体45とを備える。超音波洗浄分解装置3から固液分離装置4に圧送された洗浄水W1が分離槽44の濾過体45を通過することにより、土壌粒子と洗浄水W1とが分離される。なお、固液分離装置4において分離された土壌E2は、図示しない乾燥機で水分が除去された後、排出口46から装置外部に排出されてVOCを含まない浄化土壌として再利用される。また、固液分離装置4は循環用配管48を介して処理槽31に接続されており、固液分離装置4において土壌粒子が取り除かれた洗浄水W1はその循環用配管48を介して処理槽31に戻されるように構成されている。
制御装置7は、CPU71、ROM72、RAM73、入出力ポート(図示略)などからなる周知のマイクロコンピュータにより構成され、撹拌機32、発振回路35,36、開閉バルブ41、排出用ポンプ42と電気的に接続されている。制御装置7を構成するROM72は制御プログラムを記憶しており、CPU71はRAM73を利用してその制御プログラムを実行する。その結果、制御装置7は各種の制御信号を出力してシステム全体を統括的に制御する。
ここで、本実施の形態における浄化システム1の動作について説明する。
作業者は、制御装置7の操作部(図示略)を操作して浄化システム1を稼動させ、超音波洗浄分解装置3の処理槽31に、所定量(例えば、100リットル)の洗浄水W1を入れるとともに、ホッパー2から所定量(例えば、10kg)の汚染土壌E1を入れる。その後、制御装置7は土壌浄化処理を開始する。
詳しくは、制御装置7は、撹拌機32に制御信号を出力することによりその撹拌機32を回転させる。これにより、汚染土壌E1と洗浄水W1との混合物が撹拌され、洗浄水W1中に土壌粒子が分散される。次いで、制御装置7は、発振回路35に制御信号を出力してその発振回路35から発振信号を出力させる。この発振信号に基づいて第1超音波振動子33が振動することにより、20kHzの超音波10が処理槽31の混合物(泥水)に所定時間(具体的には15分)照射される。これにより、その超音波10が混合物中の土壌粒子に作用し、その超音波10の振動エネルギーにより汚染土壌E1が洗浄される。本実施の形態の処理槽31では、底部の対向する2つの傾斜面37に第1超音波振動子33がそれぞれ設けられており、混合物中の土壌粒子に向けて異なる方向から超音波10が照射されるため、超音波10の重ね合わせによる相乗効果を得ることができ、汚染土壌E1が効率よく洗浄される。
また、この洗浄処理の際には、汚染土壌E1に含まれるVOCが洗浄水W1側に抽出される。ここで、例えば、処理槽31に入れた10kgの汚染土壌E1から洗浄水W1(100L)に150mgのトリクロロエチレン(TCE)が抽出される。この場合、洗浄水W1のTCE濃度は、環境基準値(0.03mg/L)の50倍(1.5mg/L)になる。
その後、制御装置7は、制御信号を出力して開閉バルブ41を開状態とし、さらに排出用ポンプ42を駆動することにより、処理槽31から固液分離装置4の分離槽44に土壌粒子を含む洗浄水W1を圧送する。固液分離装置4は、その洗浄水W1に含まれる土壌粒子と洗浄水W1とを分離し、分離した土壌E2を乾燥させた後、排出口46から装置外部に排出する。また、固液分離装置4で分離された洗浄水W1(100リットル)は、循環用配管48を介して再び処理槽31に戻される。
そして、超音波洗浄分解装置3では、新たな汚染土壌E1がホッパー2から供給され、固液分離装置4から供給された洗浄水W1を再利用してその汚染土壌E1の洗浄処理が行われる。すなわち、撹拌機32により汚染土壌E1と洗浄水W1とが撹拌されるとともに、第1超音波振動子33から超音波が所定時間照射されて洗浄処理が行われる。さらに、洗浄処理の終了後、処理槽31から分離槽44に土壌粒子を含む洗浄水W1が圧送されて、土壌粒子と洗浄水W1とを分離する固液分離処理が行われる。
本実施の形態では、上記のような洗浄処理と固液分離処理とが20回繰り返し実施されることで、洗浄水W1に含まれるVOC濃度が30mg/Lに高められる。
そして、その高濃度のVOCを含む洗浄水W1(100L)が処理槽31に戻された後、VOCの分解処理が開始される。すなわち、制御装置7は、撹拌機32に制御信号を出力してその撹拌機32を回転させて処理槽31内の洗浄水W1を撹拌する。
そして、制御装置7は、発振回路36に制御信号を出力してその発振回路36から発振信号を出力させる。この発振信号に基づいて第2超音波振動子34が振動することにより、500kHzの超音波10が所定時間(具体的には5時間)照射される。ここで、処理槽31内の洗浄水W1は土壌粒子をほとんど含まないので、高周波の超音波10がその洗浄水W1中を効率よく伝播する。従って、ナノレベルからミクロンレベルのキャビテーションがより多く発生し、洗浄水W1中の広い範囲で高温・高圧の反応場が形成される。VOCは、疎水性、揮発性であるため、キャビテーション周辺(洗浄水W1と気泡との界面)に自発的に集まり、さらに揮発してキャビテーションの中に入り込む。その結果、高温・高圧の反応場の作用によってVOCが熱分解され無害化され、洗浄水W1のVOC濃度が環境基準値(0.03mg/L)以下に低減される。
そして、VOCの分解処理後の洗浄水W1は、そのまま処理槽31内に残され、次の洗浄処理に再利用される。勿論、この分解処理後の洗浄水W1を下水として排水するよう構成してもよい。
そして、VOCの分解処理後の洗浄水W1は、そのまま処理槽31内に残され、次の洗浄処理に再利用される。勿論、この分解処理後の洗浄水W1を下水として排水するよう構成してもよい。
従って、本実施形態によれば以下の効果を得ることができる。
(1)本実施の形態の浄化システム1では、特殊な薬剤などの添加物を用いることなく、超音波10の照射のみで汚染土壌E1から抽出したVOCを無害化することができる。さらに、洗浄した汚染土壌E1を再利用することができることから、環境負荷を低減することができる。また、この浄化システム1では、土壌粒子の洗浄処理とVOCの分解処理とでそれぞれの処理に適した周波数の超音波10を照射することができるので、短時間で効率よく土壌浄化処理を行うことができる。
(2)本実施の形態の浄化システム1では、廃棄物を出さずに汚染土壌E1を完全に無害化することができる。また、土壌浄化処理中にVOCが装置外部に漏れることがないクローズドシステムを構築することができ、VOCによる大気汚染の問題も生じることがない。
(3)本実施の形態の浄化システム1では、超音波10を利用して土壌浄化処理を効率よく行うことができることから、超音波洗浄分解装置3を小型化して車両に搭載可能な可搬式システムを実現することができる。従って、浄化システム1を搭載した車両を工場跡地などに移動させることにより、汚染土壌E1の原位置処理を行うことが可能となる。
(4)本実施の形態の浄化システム1では、固液分離装置4により洗浄水W1と土壌粒子とを分離して、土壌粒子を取り除いた洗浄水W1を処理槽31に戻すことができる。従って、洗浄水W1中には土壌粒子がほとんど残存しないため超音波10が効率よく伝播してキャビテーションをより多く発生させることができ、VOCを確実に分解することができる。
(5)本実施の形態の浄化システム1では、固液分離装置4で分離された洗浄水W1を処理槽31に戻して汚染土壌E1の洗浄に再利用することにより、洗浄水W1中のVOC濃度を高めることができる。これにより、超音波照射によるVOCの分解効率を向上できる。
(6)本実施の形態の浄化システム1では、VOCを分解して無害化した洗浄水W1を再利用することができ、浄化システム1のランニングコストを低減することができる。特に、工場跡地などにおいて洗浄水W1を十分に確保できない場合でも、洗浄水W1を再利用することにより、汚染土壌E1の浄化処理を連続して行うことが可能となる。
(7)本実施の形態の超音波洗浄分解装置3では、超音波振動子33,34を処理槽31の内面側ではなく外面側に設けているため、処理槽31の内面側における凹凸が少なくなり、洗浄水W1中に超音波10を均一に伝播させることができ、汚染土壌E1の洗浄処理やVOCの分解処理を効率よく行うことができる。また、処理槽31の内面側における凹凸が少なくなることから、土壌粒子を排出口39から確実に排出することができる。
(8)本実施の形態の場合、処理槽31内の洗浄水W1が撹拌機32を用いて撹拌されるので、洗浄水W1に含まれるVOCが均一化されてVOCとキャビテーションとの反応頻度が高くなることに加え、VOCの反応に起因する有効なキャビテーションが増加する。よって、洗浄水W1に含まれるVOCを効率よく短時間で分解することができる。
[第2の実施の形態]
[第2の実施の形態]
次に、本発明を具体化した第2の実施の形態を図2に基づき説明する。
図2に示されるように、本実施の形態の浄化システム81は、2つの超音波洗浄分解装置3と固液分離装置4と制御装置7とを備える。この浄化システム81において、各超音波洗浄分解装置3の排出用配管40が流路切替用バルブ(切替手段)82を介して固液分離装置4に接続され、循環用配管48が流路切替用バルブ(切替手段)83を介して固液分離装置4に接続されている。各流路切替用バルブ82,83は、制御装置7に電気的に接続されており、その制御装置7から出力される制御信号に基づいて、洗浄処理中の超音波洗浄分解装置3側に洗浄水W1の流路を切替える。なお、この浄化システム81において、各超音波洗浄分解装置3、固液分離装置4、及び制御装置7は、上記第1の実施の形態と同一構成であり、超音波洗浄分解装置3を一対備える点と排出用配管40及び循環用配管48に流路切替用バルブ82,83を設けた点が上記第1の実施の形態と相違する。
本実施の形態の浄化システム81では、一方の超音波洗浄分解装置(例えば、図2の左側の装置)3において、固液分離装置4と処理槽31との間で洗浄水W1を循環させながら、第1超音波振動子33から20kHzの超音波10を照射することにより、汚染土壌E1の洗浄が行われる。このとき、他方の超音波洗浄分解装置(例えば、図2の右側の装置)3において、第2超音波振動子34から500kHzの超音波10を照射することにより、洗浄水W1中のVOCの分解が行われる。
そして、一方の超音波洗浄分解装置3において汚染土壌E1の洗浄処理が終了し、他方の超音波洗浄分解装置3でVOCの分解処理が終了した時点で、各流路切替用バルブ82,83の流路が反対の装置側に切替えられる。そして、一方の超音波洗浄分解装置3において500kHzの超音波10を照射することによりVOCの分解が行われ、他方の超音波洗浄分解装置3において固液分離装置4と処理槽31との間で洗浄水W1を循環させながら20kHzの超音波10を照射することにより汚染土壌E1の洗浄が行われる。
このように構成すれば、一方の超音波洗浄分解装置3において汚染土壌E1の洗浄処理を行っているときに、他方の超音波洗浄分解装置3においてVOCの分解処理を行うことができるため、システム全体の処理効率を向上させることができる。また、固液分離装置4を共通使用することができるため、超音波洗浄分解装置3毎に固液分離装置4を備えるシステムと比較して、設備コストを低減することができる。
さらに、本実施の形態の浄化システム81では、一方の超音波洗浄分解装置3においてVOCの分解処理を行っているときに、他方の超音波洗浄分解装置3と固液分離装置4とにおいて、洗浄処理と固液分離処理とを複数回繰り返し行うことも可能である。このようにすれば、洗浄水W1中のVOC濃度を高めることができ、VOCの分解効率を向上することができる。
なお、本発明の各実施の形態は以下のように変更してもよい。
・上記各実施の形態では、洗浄水W1と土壌粒子とを分離する固液分離装置4を備えるものであったが、これに限定されるものではない。例えば、図3に示す浄化システム91のように、固液分離装置4に代えて貯水タンク92を備える構成としてもよい。詳しくは、浄化システム91において、超音波洗浄分解装置3の処理槽31に排水口93が設けられ、その排水口93が移送用配管94を介して貯水タンク92に接続されている。また、この移送用配管94の途中には開閉バルブ95が設けられている。さらに、貯水タンク92には、洗浄水W1を処理槽31に戻すための循環用配管96が接続されており、循環用配管96の途中には、洗浄水W1を圧送するためのポンプ97が設けられている。
この浄化システム91において、超音波洗浄分解装置3及び制御装置7は上記実施の形態と同一構成である。制御装置7は、撹拌機32を駆動して汚染土壌E1と洗浄水W1とを撹拌するとともに、第1超音波振動子33から20kHzの超音波10を照射することにより、汚染土壌E1を洗浄する。その後、制御装置7は、撹拌機32を停止するとともに、第1超音波振動子33による超音波10の照射を停止して洗浄処理を終了する。すると、処理槽31内において、土壌粒子がその底部に沈み、洗浄水W1は土壌粒子の上方に溜まる。ここで、制御装置7は、移送用配管94の開閉バルブ95を開状態とすることにより、処理槽31内において上澄みとして溜まった洗浄水W1を一旦貯水タンク92に貯める。次いで、制御装置7は、排出用配管40の開閉バルブ41を開状態とすることにより、処理槽31内に残った土壌粒子を排出口39から排出する。
その後、制御装置7は、開閉バルブ41,95を閉状態としてポンプ97を駆動することにより、貯水タンク92の洗浄水W1を再び処理槽31に戻して、第2超音波振動子34から500kHzの超音波10を照射する。このようにすれば、処理槽31内の洗浄水W1には土壌粒子がほとんど存在しないため、その洗浄水W1中に超音波10が効率よく伝播する。その結果、洗浄水W1中においてキャビテーションをより多く発生させることができ、VOCを確実に分解することができる。このように浄化システム91を構成しても、上記実施の形態と同様に、特殊な薬剤などの添加物を用いることなく、汚染土壌E1から抽出したVOCを無害化することができ、洗浄した汚染土壌E1を再利用することができる。また、この浄化システム91でも、土壌粒子の洗浄処理とVOCの分解処理とでそれぞれの処理に適した周波数の超音波10を照射することができるので、効率よく土壌浄化処理を行うことができる。
・上記第1の実施の形態では、低周波数の超音波照射による洗浄処理及び固液分離処理を20回繰り返し行った後に、高周波数の超音波照射によるVOCの分解処理を行うように構成したが、これに限定されるものではない。例えば、洗浄処理及び固液分離処理とVOCの分解処理とを交互に行うように構成してもよい。
・上記第1の実施の形態では、低周波数の超音波照射による洗浄処理の後に、固液分離処理を行うようにしていたが、洗浄処理後にVOCの分解処理を行うように構成してもよい。具体的には、洗浄処理の終了後において、時間経過とともに土壌粒子が処理槽31の底部に沈み、洗浄水W1は土壌粒子の上方に溜まる。そのため、洗浄処理の終了後において所定時間経過したときに、処理槽31内に上澄みとして溜まった洗浄水W1に向けて第2超音波振動子34から500kHzの超音波10を照射して、洗浄水W1中のVOCを分解する。その後、処理槽31内の土壌粒子と洗浄水W1とを固液分離装置4に供給することにより土壌粒子と洗浄水W1とを分離する。このようにしても、汚染土壌E1を浄化して再利用することができる。
・上記各実施の形態では、汚染土壌E1を洗浄するために第1超音波振動子33から20kHzの超音波10を照射するものであったが、この周波数に限定されるものではない。例えば、汚染土壌E1の粒子サイズに応じて、この超音波10の周波数は適宜変更することができる。ただし、超音波10の周波数は、高すぎると洗浄効率が低下するため、100kHz未満とするのが好ましい。また、上記実施の形態では、VOCを分解するために第2超音波振動子34から500kHzの超音波10を照射するものであったが、この周波数に限定されるものではない。VOCを分解するための超音波10は、周波数が100kHz〜1000kHzであればよく、さらには200kHz〜600kHzが好ましく、特には400kHz〜500kHzが好ましい。
・上記第1の実施の形態では、低周波数の超音波照射による洗浄処理の後に、固液分離処理を行うようにしていたが、洗浄処理後にVOCの分解処理を行うように構成してもよい。具体的には、洗浄処理の終了後において、時間経過とともに土壌粒子が処理槽31の底部に沈み、洗浄水W1は土壌粒子の上方に溜まる。そのため、洗浄処理の終了後において所定時間経過したときに、処理槽31内に上澄みとして溜まった洗浄水W1に向けて第2超音波振動子34から500kHzの超音波10を照射して、洗浄水W1中のVOCを分解する。その後、処理槽31内の土壌粒子と洗浄水W1とを固液分離装置4に供給することにより土壌粒子と洗浄水W1とを分離する。このようにしても、汚染土壌E1を浄化して再利用することができる。
・上記各実施の形態では、汚染土壌E1を洗浄するために第1超音波振動子33から20kHzの超音波10を照射するものであったが、この周波数に限定されるものではない。例えば、汚染土壌E1の粒子サイズに応じて、この超音波10の周波数は適宜変更することができる。ただし、超音波10の周波数は、高すぎると洗浄効率が低下するため、100kHz未満とするのが好ましい。また、上記実施の形態では、VOCを分解するために第2超音波振動子34から500kHzの超音波10を照射するものであったが、この周波数に限定されるものではない。VOCを分解するための超音波10は、周波数が100kHz〜1000kHzであればよく、さらには200kHz〜600kHzが好ましく、特には400kHz〜500kHzが好ましい。
・上記各実施の形態では、低周波用の第1超音波振動子33と高周波用の第2超音波振動子34とを用いるものであったが、これに限定されるものではない。例えば、発振信号の周波数を切替える機能を持つ発振回路を用い、その発振回路の各発振信号に基づいて、共通の超音波振動子から低周波数及び高周波数の超音波を照射するよう構成してもよい。
・上記実施の形態において、処理槽31は、その底部に2つの傾斜面37を有していたが、その形状に限定されるものではなく、傾斜面37のない直方体形状であってもよいし、円筒形状であってもよい。
次に、特許請求の範囲に記載された技術的思想のほかに、前述した実施形態によって把握される技術的思想を以下に列挙する。
(1)請求項2において、貯水タンクを備え、その貯水タンクに前記汚染土壌を洗浄した洗浄水を一旦蓄えた後、前記処理槽に残った土壌粒子を前記排出口から排出することを特徴とする揮発性有機化合物汚染土壌の浄化システム。
(2)請求項5において、前記各超音波洗浄分解装置と前記固液分離装置とを接続するための流路の途中に設けられ、前記各超音波洗浄分解装置のうちのいずれか1つと前記固液分離装置とを接続するようその流路を切替える切替手段を備えたことを特徴とする揮発性有機化合物汚染土壌の浄化システム。
(3)揮発性有機化合物を含む汚染土壌と洗浄水との混合物を入れる処理槽と、前記処理槽に設けられ、汚染土壌を洗浄して汚染土壌側から洗浄水側に揮発性有機化合物を抽出するべく、前記混合物中に100kHz未満の超音波を照射する第1超音波振動子と、前記処理槽に設けられ、前記洗浄水中の揮発性有機化合物を分解して無害化するべく、前記洗浄水中に100kHz以上の超音波を照射する第2超音波振動子とを備えたことを特徴とする超音波洗浄分解装置。
1,81,91…揮発性有機化合物汚染土壌の浄化システム
3…超音波洗浄分解装置
4…固液分離装置
10…超音波
31…処理槽
33,34…超音波振動子
39…排出口
E1…汚染土壌
W1…洗浄水
3…超音波洗浄分解装置
4…固液分離装置
10…超音波
31…処理槽
33,34…超音波振動子
39…排出口
E1…汚染土壌
W1…洗浄水
Claims (5)
- 揮発性有機化合物を含む汚染土壌と洗浄水との混合物を入れる処理槽と、前記混合物中に超音波を照射するために前記処理槽に設けられた超音波振動子とを有し、前記超音波振動子から前記混合物中に100kHz未満の超音波を照射して汚染土壌を洗浄することにより、汚染土壌側から洗浄水側に揮発性有機化合物を抽出した後、前記超音波振動子からその洗浄水中に100kHz以上の超音波を照射することにより、揮発性有機化合物を分解して無害化する超音波洗浄分解装置を備えた揮発性有機化合物汚染土壌の浄化システム。
- 前記処理槽の底部に前記汚染土壌を排出するための排出口が設けられ、前記100kHz未満の超音波の照射により洗浄された汚染土壌を前記排出口から排出した後、前記処理槽内の洗浄水に100kHz以上の超音波を照射することを特徴とする請求項1に記載の揮発性有機化合物汚染土壌の浄化システム。
- 前記100kHz未満の超音波を照射する超音波振動子が前記処理槽の下部外側に設けられ、前記100kHz以上の超音波を照射する超音波振動子が前記処理槽の上部外側に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の揮発性有機化合物汚染土壌の浄化システム。
- 前記100kHz未満の超音波の照射により汚染土壌を洗浄した洗浄水が供給され、その洗浄水に含まれる土壌粒子と洗浄水とを分離して洗浄水を前記処理槽に戻す固液分離装置をさらに備えたことを特徴とする請求項1に記載の揮発性有機化合物汚染土壌の浄化システム。
- 前記超音波洗浄分解装置を一対備え、一方の超音波洗浄分解装置において前記固液分離装置と前記処理槽との間で前記洗浄水を循環させながら前記100kHz未満の超音波を照射して汚染土壌の洗浄を行っているときに、他方の超音波洗浄分解装置において前記100kHz以上の超音波を照射して揮発性有機化合物の分解を行うようにしたことを特徴とする請求項4に記載の揮発性有機化合物汚染土壌の浄化システム。
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JP2006033308A JP2007209915A (ja) | 2006-02-10 | 2006-02-10 | 揮発性有機化合物汚染土壌の浄化システム |
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2009022462A1 (ja) | 2007-08-10 | 2009-02-19 | Panasonic Corporation | 端末装置及び基地局装置 |
CN104690085A (zh) * | 2013-12-06 | 2015-06-10 | 华北电力大学 | 一种被放射性核素Cs-137污染的土壤的修复装置 |
JP2017221882A (ja) * | 2016-06-14 | 2017-12-21 | 国立大学法人長岡技術科学大学 | 土壌浄化装置 |
KR20220007345A (ko) * | 2020-07-10 | 2022-01-18 | 한국해양과학기술원 | 바닷모래 세척장치 |
-
2006
- 2006-02-10 JP JP2006033308A patent/JP2007209915A/ja active Pending
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