JP2007208809A - 音響振動板及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】
ヤング率(弾性率)、引張り強度などの物理特性ならびにすぐれた伝播速度と内部損失を高めた音響振動板及びその製造方法を提供することである。
【解決手段】
平均繊維径0.002〜3μm、かつ平均繊維長0.01〜1mmのミクロフィブリル化繊維を用いてなる音響振動板である。原料繊維を水または有機溶媒に分散し、高圧ホモジナイザーを用いて少なくとも300kg/cm2の圧力差で小径オリフィスを通過させ、器壁に衝突させて急速に減速させることにより得られたミクロフィブリル化繊維を用いて抄造することによって前記音響振動板を得る。
【選択図】図2

Description

本発明は、スピーカ等に用いられる音響振動板(振動板、センターキャップ等)及びその製造方法に関する。特に、平均繊維径が0.002〜3μm、かつ平均繊維長が0.01〜1mmであるミクロフィブリル化繊維を用いた音響振動板及びその製造方法に関し、なかでも、原料繊維を水または有機溶媒に分散し、高圧ホモジナイザーでせん断力を与えて得られたミクロフィブリル化繊維を用いた音響振動板及びその製造方法に関する。
音響振動板、特にスピーカに用いられる音響振動板は、性能に大きな影響を与える重要な部材である。音響振動板には、縦波伝達速度が大きいことが要求されるため、軽くてヤング率(弾性率)が大きい材料が有利であり、従来から紙パルプが中心として用いられてきた。近年、音響振動板の材料として、高分子材料や金属、セラミックス等の紙以外の素材も使用されるようになってきているが、製造が容易であること、適度な内部損失を有すること、音質を左右する要因に対応する材料(パルプの種類、フリーネス、サイズ剤、紙力増強剤など)が非常に多く、多様な音質要求に対応しうることなどから、紙パルプを主体とする紙振動板の閉める割合は依然として高く、音響用振動板の過半数を占めている。
しかし、紙パルプを主体とする従来の振動板では、強度(剛性)や再生周波数帯域の狭さの点で満足できるものが少なく、これらの欠点を補うために、例えば、特開2001−169387号公報(特許文献1)では、アラミド繊維など超高強度・超高弾性率繊維を紙パルプと混抄することが開示されている。しかしながら、開示されているフィブリル化した繊維やチョップドファイバ繊維などは、いずれも繊維径の大きな繊維を使用しているためにバインダー力が不足しており、繊維を多く配合するほどヤング率(弾性率)の低下を招く傾向にある。
また、特開平4−367197号公報(特許文献2)には、フィブリル化されたメタ系アラミドを使用する方法が開示されている。しかしこの方法では、製造方法が困難であり、使用できる原料の自由度も低い。また製法上、微細化の程度が十分でないため、混抄しても大きな効果を得ずらい。
特開2001−169387号公報 特開平4−367197号公報
解決しようとする課題は、ヤング率(弾性率)、引張り強度などの物理特性ならびに優れた伝播速度と内部損失を高めた音響振動板及びその製造方法を提供することである。
本発明は、
(1)平均繊維径が0.002〜3μm、かつ平均繊維長が0.01〜1mmであるミクロフィブリル化繊維を用いて抄造してなる音響振動板を提供する。
また本発明は、
(2)平均繊維径が0.01〜1μm、かつ平均繊維長が0.01〜0.7mmである(1)に記載の音響振動板を提供する。
また本発明は、
(3)ミクロフィブリル化繊維が、原料繊維を水または有機溶媒に分散し、高圧ホモジナイザーを用いて少なくとも300kg/cm2の圧力差で小径オリフィスを通過させ、器壁に衝突させて急速に減速させることにより得られたものである(1)または(2)に記載の音響振動板を提供する。
また本発明は、
(4)ミクロフィブリル化繊維又は原料繊維が、高強度・高弾性率繊維である(1)〜(3)の何れかに記載の音響振動板を提供する。
また本発明は、
(5)高強度・高弾性率繊維が、パラ系芳香族ポリアミドである(4)に記載の音響振動板を提供する。
また本発明は、
(6)パラ系芳香族ポリアミドがポリパラフェニレンテレフタルアミドである(5)に記載の音響振動板を提供する。
また本発明は、
(7)原料繊維の平均繊維長が0.1〜5mmである(3)に記載の音響振動板を提供する。
また本発明は、
(8)音響振動板がミクロフィブリル化繊維とパルプを含むものであって、パルプに対するミクロフィブリル化繊維の配合割合が乾燥重量で0.1〜80wt%である(1)〜(7)の何れかに記載の音響振動板を提供する。
また本発明は、
(9)高強度・高弾性率繊維の原料繊維を水または有機溶媒に分散し、高圧ホモジナイザーを用いて少なくとも300kg/cm2の圧力差で小径オリフィスを通過させ、器壁に衝突させて急速に減速させることにより、平均繊維径が0.002〜3μm、かつ平均繊維長が0.01〜1mmであるミクロフィブリル化繊維を得、前記ミクロフィブリル化繊維を用いて抄造する音響振動板の製造方法を提供する。
本発明によれば、高度にミクロフィブリル化された繊維を用いて混抄するため、パルプの絡み合いが著しく増大し、紙力をアップさせることができ、引張り強度などの物理特性を向上させることができる。さらに、パルプの使用量が少なくてすむため、軽量化することができ、ヤング率(弾性率)の向上も図ることができると共に、優れた伝播速度と内部損失を高めた音響振動板及び効率的な製造方法を提供することができる。
以下に、本発明の音響振動板及びその製造方法について詳細に説明する。
本発明で用いられるミクロフィブリル化繊維は、平均繊維径が0.002〜3μm(0.005〜2μm)、好ましくは0.01〜1μm(0.02〜0.8μm)、さらに好ましくは0.03〜0.7μm(0.05〜0.6μm)であり、かつ平均繊維長が0.01〜1mm、好ましくは0.01〜0.7mm、さらに好ましくは0.1〜0.6mmである。前記の平均繊維径、平均繊維長をもつミクロフィブリル化繊維であれば、ホモジナイザー(高圧、超音波)、凍結粉砕、ディスクリファイナー、ジョルダン、ビータ、ロッドミル、ボールミル、グローミルなど、どのような方法で製造されてもよい(前記方法を組合せて製造してもよい)が、原料繊維を水または有機溶媒に分散して、高圧ホモジナイザーを用いて製造する方法が好適に使用される。以下に、前記高圧ホモジナイザーを用いてミクロフィブリル化繊維を製造する方法について説明する。
原料繊維を水または有機溶媒に分散し、その分散液を高圧ホモジナイザー入り口に流しいれ、少なくとも300kg/cm2の圧力差で小径オリフィスを通過させ、器壁に衝突させて急速に減速させることによって、原料繊維にせん断力を与える操作を繰り返し行うことによってミクロフィブリル化繊維を得ることができる。本方法は物理的処理によるものであることから形状が変わること以外は、原料繊維と同じか又は、ほぼ同じ性質をもつミクロフィブリル繊維を得ることができる。
次に高圧ホモジナイザーによる処理方法を図面を用いて説明する。
図1において、内側に弁座2を有する弁装置1に分散液を矢印の方向に流入する。分散液が弁4と弁座2の間の狭い間隙に形成された小径オリフィス3中に進入するにつれ圧力の作動により急速に速度が増加され、小径オリフィス3の入り口側と出口側との間で圧力降下が生じる。分散液が弁4と弁座2の間から出てくる時にオリフィスを取り囲んでいる嵌込リング5に突き当たり、速度が減速されることとなる。場合よって、前記操作が繰り返される。この圧力差と衝突により、せん断力が与えられ、所望のミクロフィブリル化繊維が形成される。尚、オリフィス3の大きさは流入される分散液中の原料繊維が通過する大きさであればどのような大きさでもよいが、せん断を効率的に行うためには原料繊維の直径より僅かに大きい径に調整して行うことが好ましい。
このように、高圧ホモジナイザーによる機械的せん断をかけることによって前記の平均繊維径、平均繊維長をもつミクロフィブリル化繊維が得られる。さらに、平均繊維径(D)に対する平均繊維長(L)の比(L/D、アスペクト比)は、100〜10000、好ましくは200〜5000、さらに好ましくは300〜3000、よりさらに好ましくは400〜2000である。
得られたミクロフィブリル化繊維状物は、平均繊維長や平均繊維径、L/Dを調整するために公知の方法で粉砕処理等を施してもよい。
原料繊維としては、前記ミクロフィブリル化した後の形状を達成するものであればどのような繊維でもよいが、有機繊維、例えば、セルロース、芳香族ポリアミド繊維(ポリパラフェニレンテレフタラミド、ポリパラフェニレン−3,4´−ジフェニルエーテルテレフタラミドなどのパラ系アラミド繊維、ポリメタフェニレンイソフタラミドなどのメタ系アラミド繊維など)、ポリアリレート繊維、ポリフェニレンサルフェート繊維、ポリエーテルエーテルケトン繊維、ポリイミド繊維(ポリピロメリットイミドなど)、ポリベンザゾール繊維(ポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾール、ポリパラフェニレンベンゾビスチアゾールまたはこれらの共重合体など)、アクリル繊維などが挙げられる。なかでも、抄造体の剛性をあげるためには、高強度・高弾性率である繊維を用いるのが好ましく、芳香族ポリアミド繊維(ポリパラフェニレンテレフタラミド、ポリパラフェニレン−3,4´−ジフェニルエーテルテレフタラミドなどのパラ系アラミド繊維、ポリメタフェニレンイソフタラミドなどのメタ系アラミド繊維など)やポリアリレート繊維、ポリフェニレンサルフェート繊維、ポリイミド繊維、ポリベンザゾール繊維(ポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾール、ポリパラフェニレンベンゾビスチアゾールまたはこれらの共重合体など)が好ましい。さらには、芳香族ポリアミド繊維(ポリパラフェニレンテレフタラミド、ポリパラフェニレン−3,4´−ジフェニルエーテルテレフタラミドなどのパラ系アラミド繊維、ポリメタフェニレンイソフタラミドなどのメタ系アラミド繊維など)が好ましく、なかでも特にポリパラフェニレンテレフタラミドが好ましい。
原料繊維の繊維長は0.1〜5mm、好ましくは0.2〜4mm、さらに好ましくは0.3〜3mmである。
原料繊維が分散される媒体としては、原料繊維に対して不活性であり、原料繊維が分散される溶液であれば特に限定されないが、水または有機溶媒が用いられ、有機溶媒としては、ジメチルスルフォキサイド、グリセリン、エタノール・プロパノールなどの低級アルコール、ジメチルエーテルなどのエーテルが用いられる。なかでも水が好ましく用いられる。
溶液に分散された原料繊維の割合は、装置の大きさにより変わるが、原料繊維の粒子が小さいほど又は繊維長が短いほど、原料繊維の濃度を高くして使用することができる。通常、溶液中の原料繊維の割合は、10wt%以下、好ましくは0.1〜8wt%、さらに好ましくは0.3〜7wt%である。
分散液(原料繊維が分散された液体)を高圧ホモジナイザーに、0〜80℃、好ましくは1〜50℃(1〜30℃)、さらに好ましくは15〜25℃(常温)の温度で仕込み、少なくとも300kg/cm2、好ましくは300〜1000kg/cm2、さらに好ましくは400〜800kg/cm2の圧力差で機械的せん断をかける。この操作を1〜40回、好ましくは3〜30回、さらに好ましくは5〜25回繰り返すことによって、所望のミクロフィブリル化繊維を得ることができる。得られたスラリー状懸濁液は、脱液、脱水して用いてもよい。
前記得られたミクロフィブリル化繊維は、各種パルプ、例えば市販の紙パルプ、コットンリンターパルプ、ラミー、麻、亜麻、ケナフなどが挙げられるが、好ましくは紙パルプに配合して抄造される。紙パルプに対するミクロフィブリル化繊維の配合量は、必要に応じて調整することができるが、0.1〜80wt%、好ましくは1〜70wt%、さらに好ましくは3〜60wt%の範囲で配合される。前記範囲以下であると、剛性、伝播速度・内部損失の点で効果が少なく、前記範囲以上であると重い抄造体となるために、音響特性の低下を招くおそれがある。
抄造方法(音響振動板の作成方法)は、公知の方法を適用することができる。例えば、抄紙機の底部に型部材(抄紙網)を設置し、この抄紙網にミクロフィブリル化繊維や紙パルプを分散させたスラリーを供給して抄紙する。次いで、抄紙された抄造物を乾燥工程に移行するが、このとき抄造物を抄紙網のまま乾燥工程に移行してもよいが、抄紙網から剥がしとって乾燥工程に移行してもよい。本発明ではミクロフィブリル化繊維を用いるため、バインダー力、すなわち紙力がミクロフィブリル化繊維を用いていないものと比較して格段に向上しているため、抄紙網から容易に抄造物を剥がし取ることができ、工程のスリム化が可能となる。乾燥工程を経た抄造体を音響振動板として使用することができる。
また、抄紙の際、あるいは抄造後等に添加剤(例えば補強剤)として、炭素繊維やガラス繊維、セラミック繊維、ナイロン繊維、セルロース、ポリオレフィン繊維、超延伸ポリオレフィン繊維、ポリエステル繊維などの繊維を配合することも可能である。また、いわゆるサイズ剤、例えば、アクリルアミド系、ロジン系、澱粉系などの公知の紙添加剤を必要に応じて添加してもよい。また、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂などを振動板に付着させて、振動板の剛性、ヤング率、密度などを適宜調整することができる。これらのサイズ剤、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂の添加方法は、特に限定されず、抄紙の際にミクロフィブリル化繊維と共に分散させたスラリーとして用いてもよいし、材料によっては、溶剤に溶かし、あるいは懸濁された溶液に振動板を浸漬したり、添加剤(液)を振動板にスプレーすることなどによって振動板に付着させて用いてもよい。
以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
尚、特に断りのない限り、配合比率の部または%は重量基準である。平均繊維長、平均繊維径は、以下の方法で測定した。
(平均繊維長)
繊維長測定装置(KAJAANI FS−200)を用い、平均繊維長を測定した。
(平均繊維径)
走査型電子顕微鏡(日本電子 JSM−5500)を用い、5000倍に拡大して観察した。任意の場所を選択し、画像評価装置により10点の繊維径を測定し、平均繊維径とした。
[実施例1]
ミクロフィブリル化用原料繊維として芳香族ポリアミド繊維(東レ・デュポン社製、ケブラー)の3mmチョップドファイバー100gに水20Lを加えてよく攪拌した。得られた分散液を高圧ホモジナイザー(均質化装置;GAULIN社製15M−8TA)に常温で仕込み、430kg/cm2の圧力をかけて13回通過させスラリーを得た。このスラリーを脱液し、固形分20%の含水状態のミクロフィブリル化物を得た。得られたミクロフィブリル化繊維は平均繊維長0.6mm、平均繊維径0.2μmであった。このミクロフィブリル化繊維の走査型電子顕微鏡による観察結果を図2に示す。このミクロフィブリル化繊維15wt%を紙パルプ85wt%とで固形分1wt%の均一なスラリーを作成した。得られたスラリーで80メッシュの抄紙網で抄紙を行った。次いで開口83mmの金型で130℃で加熱及びプレスを行い乾燥させ、振動板形状にした。ついで得られた抄造体(音響振動板)について、密度、ヤング率及び伝播速度及び内部損失を表2に示す。
[実施例2]
実施例1のミクロフィブリル化用原料繊維をポリメタフェニレンイソフタラミド繊維(帝人社製;コーネックス)の3mmチョップドファイバー100gとした以外は実施例1と同様にした。得られた抄造体(音響振動板)の物性及び音響特性を表2に示す。
[実施例3]
実施例1のミクロフィブリル化用原料繊維をポリアリレート繊維(クラレ社製;ベクトラン)の3mmチョップドファイバー100gとした以外は実施例1と同様にした。得られた抄造体(音響振動板)の物性及び音響特性を表2に示す。
[実施例4]
実施例1のミクロフィブリル化用原料繊維をポリフェニレンサルファイド繊維(東洋紡社製;プロコン)をカット長3mmに裁断したもの100gとした以外は実施例1と同様にした。得られた抄造体(音響振動板)の物性及び音響特性を表2に示す。
[実施例5]
実施例1のミクロフィブリル化用原料繊維をポリイミド繊維(東洋紡社製;P84)をカット長3mmに裁断したもの100gとした以外は実施例1と同様にした。得られた抄造体(音響振動板)の物性及び音響特性を表2に示す。
[比較例1]
高圧ホモジナイザー処理は行わないで、実施例1で使用した紙パルプ100wt%を用いて(ミクロフィブリル化繊維は用いずに)実施例1と同様にして音響振動板を作成した。得られた音響振動板の物性及び音響特性を表2に示す。
[比較例2]
高圧ホモジナイザー処理は行わないで、芳香族ポリアミド繊維(東レ・デュポン社製、ケブラー)のチョップドファイバー3mmを15wt%と紙パルプ85%を混抄し、実施例1と同様にして音響振動板を作成した。得られた音響振動板の物性及び音響特性を表2に示す。
尚、実施例1〜5で得られたミクロフィブリル化繊維及び比較例2で使用した繊維の平均繊維長、平均繊維径を表1に示す。
Figure 2007208809
Figure 2007208809
表2から明らかなように、本発明の平均繊維長、平均繊維径をもつミクロフィブリル化繊維を用いて作成した音響振動板はヤング率、伝播速度、内部損失に優れた音響特性をもつことがわかる。
本発明の音響振動板(振動板、センターキャップ等)は、引張り強度やヤング率(弾性率)にすぐれ、さらに内部損失、伝播速度にすぐれた音響振動板であり、また製造方法も簡単であることから、広く利用されることが可能となる。
高圧ホモジナイザー装置の図である。 実施例1によって得られたミクロフィブリル化繊維の走査型電子顕微鏡(5000倍)による観察結果である。
符号の説明
1 弁装置
2 弁座
3 小径オリフィス
4 弁
5 嵌込リング

Claims (9)

  1. 平均繊維径が0.002〜3μm、かつ平均繊維長が0.01〜1mmであるミクロフィブリル化繊維を用いて抄造してなる音響振動板。
  2. 平均繊維径0.01〜1μm、かつ平均繊維長が0.01〜0.7mmである請求項1記載の音響振動板。
  3. ミクロフィブリル化繊維が、原料繊維を水または有機溶媒に分散し、高圧ホモジナイザーを用いて少なくとも300kg/cm2の圧力差で小径オリフィスを通過させ、器壁に衝突させて急速に減速させることにより得られたものである請求項1または2記載の音響振動板。
  4. ミクロフィブリル化繊維又は原料繊維が、高強度・高弾性率繊維である請求項1〜3の何れか1項に記載の音響振動板。
  5. 高強度・高弾性率繊維が、パラ系芳香族ポリアミドである請求項4記載の音響振動板。
  6. パラ系芳香族ポリアミドがポリパラフェニレンテレフタルアミドである請求項5記載の音響振動板。
  7. 原料繊維の平均繊維長が0.1〜5mmである請求項3記載の音響振動板。
  8. 音響振動板がミクロフィブリル化繊維とパルプを含むものであって、パルプに対するミクロフィブリル化繊維の配合割合が乾燥重量で0.1〜80wt%である請求項1〜7の何れか1項に記載の音響振動板。
  9. 高強度・高弾性率繊維の原料繊維を水または有機溶媒に分散し、高圧ホモジナイザーを用いて少なくとも300kg/cm2の圧力差で小径オリフィスを通過させ、器壁に衝突させて急速に減速させることにより、平均繊維径が0.002〜3μm、かつ平均繊維長が0.01〜1mmであるミクロフィブリル化繊維を得、前記ミクロフィブリル化繊維を用いて抄造する音響振動板の製造方法。

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