JP2007206299A - カメラの撮像構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】 薄型で焦点距離の調整範囲が広く取れるオートフォーカス機構のカメラの撮像構造を提供する。
【解決手段】 複数の撮影レンズ21、22、23と絞り24と結像部材27とを有するカメラの撮像構造において、前記絞り24に隣接して、あるいは絞り24と一体にして絞り24の前または絞りの後に液晶レンズ30を配設する。あるいはまた、液晶レンズの中に絞りを配設する。また、絞り24は円形の光透過部分を有する遮光部材から構成し、遮光部材として遮光膜または遮光フィルムなどを用いる。また、液晶レンズ30は2層の液晶セルを積層したもので構成する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、カメラの撮像構造に関し、特に、液晶レンズを備えた撮像構造に関するものである。
近年、フィルムを使わないデジタルカメラ(電子カメラ)が著しく普及して来ている。フィルムに代えてCCDやCMOSなどの光学センサーを用い、撮影画像をデジタル画像データとして内部メモリーやメモリーカードなどに記録する。このデジタルカメラの一つの撮像構造を示すものとして、下記の特許文献1に示されたものなどがある。
ここで、従来技術におけるデジタルカメラの撮像構造の一つとして、特許文献1に記載された撮像構造について図9を用いて簡単に説明する。図9は従来技術の一つとして特許文献1に示された所のデジタルカメラの内部の構造を示す断面図を示している。図9において、電子カメラは大きく分けてカメラ本体1とレンズ鏡筒2とからなり、カメラ本体1には光学ファインダーの接眼レンズ3の外、ビームスプリッタ14、カラー個体撮像素子であるCCD15や、表示部としてのカラー液晶ディスプレイ4、操作部としてのレリーズボタン、メニューボタン(これらは、何れも図示していない)などが設けられている。
一方、レンズ鏡筒2にはズームレンズである第1レンズ群11a、第2レンズ群11bと、絞り/シャッター12と、フォーカスレンズである第3レンズ群11cが設けられている。被写体光はズームレンズである第1レンズ群11a、第2レンズ群11bを通過した後、絞り/シャッター12で光量が制御される。絞り/シャッター12を通過した被写体光は第3レンズ群11cを通過してカメラ本体1内に導かれ、ビームスプリッタ14によって透過光と反射光の2つに分割さる。そして、透過光はCCD15上に結像する。一方、反射光はピントを合わせるためのピント板16、被写体像を反転させるためのリレーレンズ17、接眼レンズからの逆入射光を遮断するための液晶シャッター18を透過して接眼レンズ3に到達し、観察用の被写体像として観察者に提供される。そして、この観察用の被写体像はカラー液晶ディスプレイ4にも表示される。
ズームレンズである第2のレンズ群11bは図示した矢印の方向、即ち、レンズ鏡筒2内を前後に移動する。前後に移動して被写体像を拡大したり縮小したりする。また、フォーカスレンズである第3レンズ群11cはオートフォーカスになっているために焦点距離を合わせるために自動的に前後(図中矢印の方向)に移動する。
特許公開2002−258357号公報
この様な構造の中で、カメラの低価格化、小型化、薄型化などの市場ニーズにより、コンパクトカメラやカメラ付携帯電話のカメラなどにあってはズーム機構を無くしてオートフォーカス機構のみを設けたシンプルなメカニカル構造にし、低価格化、小型化、薄型化などを実現している。
しかしながら、フォーカスレンズを前後に移動させて自動的に焦点を合わせるオートフォーカス機構はアクチュエータを用いることから構造が複雑になり、組立にも時間を要し、部品点数も多くなることから製造コストが高くなる。また、落下などによる衝撃によって破損し易いと云う問題を有する。また、フォーカスレンズの移動量を確保する必要性から鏡筒自体の厚みが厚くなり、カメラ自体が大きくなる。従って、薄型化、低価格化などが要求されるカメラ付携帯電話の撮像構造には向かない。
本発明は、上記の課題に鑑みて成されたもので、薄型で、広い距離範囲で焦点距離調整が可能で、しかも安いコストで製作できるカメラの撮像構造を見いだすことを目的とするものである。
上記の課題を解決するための手段として、本発明のカメラの撮像構造は、少なくとも、撮影レンズと絞りと結像部材を有するカメラの撮像構造において、前記絞りに隣接して絞りの前又は絞りの後に液晶レンズを配設したことを特徴とするものである。
また、本発明のカメラの撮像構造は、少なくとも、撮影レンズと絞りと結像部材を有するカメラの撮像構造において、液晶レンズを配設すると共に前記絞りを液晶レンズの中に配設したことを特徴とするものである。
また、本発明のカメラの撮像構造は、前記絞りは円形の光透過部分を有する遮光部材からなることを特徴とするものである。
また、本発明のカメラの撮像構造は、前記遮光部材は遮光膜又は遮光フィルムからなることを特徴とするものである。
また、本発明のカメラの撮像構造は、前記絞りと前記液晶レンズは一体的になっていることを特徴とするものである。
また、本発明のカメラの撮像構造は、前記液晶レンズは2層の液晶セルからなることを特徴とするものである。
また、本発明のカメラの撮像構造は、前記撮影レンズと前記絞りと前記液晶レンズは鏡筒内に固定したことを特徴とするものである。
本発明のカメラの撮像構造は液晶レンズを配設して用いる。この液晶レンズは、ホモジニアスな分子配列を持つネマティック液晶を封入した液晶セルを用い、そのネマティック液晶の複屈折率を利用して所要の電圧を印加しての位相変調による撮影画像の焦点距離を調整するものである。そして、この液晶レンズをカメラの絞りに隣接して絞りの前、あるいは絞りの後に配置する。絞りはレンズを通過する光の量を調節する働きをなしているので、その絞りの開口した量でレンズを通過する光の量が規制され、開口した量(これは開口した径によって決まるが)によって光の通過する量が決まる。以下、本発明においては、絞りの開口した量を開口量と定義付けて説明することにする。従って、液晶レンズを絞りの前後に隣接して配設し、液晶レンズのレンズとして機能する領域(以降、このレンズとして機能する領域をレンズ機能領域と呼ぶことにする)を絞りの開口量とほぼ同じ位に設定することで液晶レンズのレンズ機能領域を小さい面積の領域にすることができる。そして、レンズ機能領域の面積が小さくなれば、レンズパワーを高めることができて、焦点距離の調整範囲を広くすることができる。また、液晶レンズの駆動回路設計も複雑にならず済み、回路設計が容易になる。
また、本発明のカメラの撮像構造においては、絞りの開口量は一定に設定する。一定に設定することで絞り部材に円形の光透過部分を有する形状の簡単な遮光部材を選択することができる。このような遮光部材として薄い遮光膜や遮光フィルムを選択すると、部品コストを安くすることができると共に非常に薄くすることができる。また、遮光膜や遮光フィルムで構成すると液晶レンズとの一体化が可能になり、また場合によっては液晶レンズの中に絞りを配設することもできる。絞りと液晶レンズが一体になれば取扱いも容易になり、薄型化の効果も得る。また、製造コストの低減効果も得られる。
また、液晶レンズは2層の液晶セルから構成して配向膜の配向方向を90°にクロスした配置を取っている。これにより、光のP偏光成分(液晶セルへの入射面に平行な振動方向を持つ成分)とS偏光成分(液晶セルへの入射面に垂直な振動方向を持つ成分)を透過して利用することができて光の利用効率を高める効果を得る。
また、液晶レンズが焦点距離の調整、即ち、フォーカス機能を持つことによりこの液晶レンズを撮影レンズや絞りと共に鏡筒内に固定することができる。従来技術構造でのアクチュエータを用いた焦点距離の調整でのレンズの移動が本発明においては必要としなくなるので、機械的な誤差発生もなくなり高信頼性の構造が得られる。また、従来の構造にあってはレンズの移動にステッピングモータやパルスモータなどを用いたアクチュエータが使われるが、それらのアクチュエータも必要としなくなるので製造コストが可成り低減できる。また、構造自体もシンプルな構造になってユニット化されるので組立て易さ、取扱い易さなどの効果も得、更に、落下などの衝撃による破損も少なくなる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を図1〜図4用いて説明する。ここで、図1は本発明の実施形態に係るカメラの撮像構造を模式的に示した主要構成部品の配置図である。尚、本実施形態においてはカメラ付携帯電話のカメラの撮像構造を示している。また、図2は図1における絞りの平面図と要部断面図で、図2の(a)は平面図、図2の(b)は要部断面図である。また、図3は図1における液晶レンズの要部断面図、図4は図3における上透明電極の形状を示した平面図である。
本発明の実施形態に係るカメラの撮像構造は、図1に示すように、撮影光(撮影する被写体からの反射光のことで、以降、撮影光と呼んで説明する)Pの入射方向(矢印方向)に向かって第1レンズ21、絞り24、液晶レンズ30、第2レンズ22、第3レンズ23、結像部材27とが順に配列した構造をなしている。また、図示はしていないが、ここでの第1レンズ21、絞り24、液晶レンズ30、第2レンズ22、第3レンズ23は鏡筒の中に収納されて、何れも固定されている。
ここで、本実施形態における絞り24は液晶レンズ30に接触させて液晶レンズ30と一体的にして鏡筒内に液晶レンズ30と共に固定している。そして、この一体となった絞り24と液晶レンズ30は第1レンズ21と第2レンズ22の間に配置している。この絞り24は絞り24から後方にあるレンズ、即ち、液晶レンズ30や第2レンズ22、第3レンズ23に通過する光の量を調整する。本実施形態の絞り24は、図2に示すように、遮光膜24bを設けたフィルムからなり、その中心部に円形の開口24aを設けたリング状の形状をなしている。そして、開口24aが光透過部分をなしている。図2において、開口24aの所の直径で示したNはこの開口24aの開口量を示しており、この開口量Nの大きさでもって光の通過量が決まる。本実施形態のレンズの撮像構造においては、この開口量Nは一定に設定していて、ある定まった開口量になっている。開口量Nを一定にすることで光量の不足が生じても回路上のソフトで撮影画像の明るさがある程度調整できるようになっている。
本実施形態における絞り24は、耐湿性や耐熱性、耐衝撃性、耐薬品性などに優れたポリエチレンテレフタレートのフィルムを用い、その表面に酸化クロム(CrO)金属膜からなる遮光膜24bを設けたものからなっている。この酸化クロム(CrO)金属膜は真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法などの方法で形成することができ、例えば、真空蒸着法などで形成する場合には、チャンバー内の載品台に被着物(フィルム)を載置し、真空蒸着機のチャンバー内の蒸着時の圧力を1×10−6〜5×10−5torr(1.33×10−4〜6.65×10−3Pa)の範囲に設定して、所要の厚みになるまで蒸着を施すことによって得られる。時間によって膜厚が決まるので、時間管理の下で蒸着作業を行う。厚みは光透過がない厚みであれば良く、500Å以上の厚みがあれば十分である。また、この遮光膜24bは酸化クロム(CrO)金属膜に限るものではなく、黒色塗膜などで形成しても良い。黒色塗膜は印刷方法、吹き付け塗装方法、ロールコータ方法などの方法によって形成することができる。
絞り24は開口量Nを一定にすることで遮光膜を設けたフィルムに限らす遮光膜を設けた金属薄板で構成することも可能である。しかしながら、軽量性や部品接触による他部品への損傷性などを考慮するとフィルムを使用するのがより好ましい。また、フィルムはポリエチレンテレフタレートのフィルムに限るものではなく、耐湿性や耐熱性、耐衝撃性、耐薬品性などに優れたフィルムが良く、この様なものとしては、他にポリカーボネイトフィルム、ポリエチレンフィルムなどを挙げることができる。また、フィルムの厚みとしては0.05〜0.35mmのものが取扱い易く、しかも薄型化が狙えることで好適である。
次に、液晶レンズ30は、図3に示すように、第1液晶セル30−1と第2液晶セル30−2の2層からなる液晶セルでもって液晶レンズ30を構成している。そして、第1液晶セル30−1と第2液晶セル30−2は下基板35を共用して形成した液晶セルになっている。また、ここでの第1液晶セル30−1と第2液晶セル30−2は、第1液晶セル30−1の配向膜の配向方向と第2液晶セル30−2の配向膜の配向方向が丁度90°クロスした状態に配置した構成を取っている。
第1液晶セル30−1は上基板31Aと下基板35との間隙に封止材40でもって液晶39を封入したものから構成している。また、第2液晶セル30−2も上基板31Bと下基板35との間隙に封止材40を介して液晶39を封入したものから構成している。ここで、上基板31Aはガラスからなる上透明基板32の下面に上透明電極33を設け、その上に上配向膜34aを設けた構成をなしている。下基板35はガラスからなる下透明基板36の上面に下透明電極37を設け、その上に下配向膜38aを設け、更に、下面に下透明電極37と下配向膜38bを設けた構成をなしている。ここでの下透明基板36の上面に設ける下透明電極37と下面に設ける下透明電極37は同一形状、同一大きさをなしている。また、下透明基板36の上面に設ける下配向膜38aと下面に設ける下配向膜38bは同一形状、同一大きさをなしているが、ラビング処理による配向方向が丁度90°クロスした状態に形成されている。また、第1液晶セル30−1での上基板31Aの上配向膜34aの配向方向と下基板35の上面に設けた下配向膜38aの配向方向は180°異なる正反対の方向に向けたパラレル配向になっている。
第2液晶セル30−2は上基板31Bと下基板35との間隙に封止材40を介して液晶39を封入したものから構成している。上基板31Bはガラスからなる上透明基板32の上面に上透明電極33を設け、その上に上配向膜34bを設けた構成をなしている。ここでの上透明電極33は上基板31Aの上透明電極33と同一形状、同一大きさをなしている。また、上配向膜34bも上基板31Aの上配向膜34aと同一形状、同一大きさをなしているが、配向方向のみが下基板35の下面に設けた下配向膜38bの配向方向と180°異なる正反対の方向に向けたパラレル配向の向きになっている。従って、上基板31Aと上基板31Bは配向膜の配向方向のみが異なった構成になっている。
ここで、上透明電極33は、錫をドープした酸化インジウムのITO(Indium Tin Oxide)膜で形成しており、その形状は図4に示す形状をなしている。図4より、中心に丸い円形電極33aを設け、その周りに同心円で形成した環状電極33b、33c、33d、33eを設けた構成をなしている。そして、円形電極33aと複数の環状電極33b、33c、33d、33eのそれぞれに電圧を印加するために円形電極33及びそれぞれの環状電極33b、33c、33d、33eに接続する接続電極33a1、33b1、33c1、33d1、33e1を上透明基板32の一部分の縁に集合させて設けている。そして、一番外側にある環状電極33eの外形の大きさまでがレンズとして機能する領域になっており、図3、4の中で示したMの領域がレンズの機能領域をなしている。以降、このMをレンズ機能領域Mと呼んで説明する。そして、このレンズ機能領域Mの大きさを絞り24の開口量Nの大きさより僅かに大きい大きさに設定している。尚、図4は分かり易くするために上透明電極33を5つの電極に分割したもので示したが、この電極の分割数は多い方が精度の良い位相変調分布が得られるので好ましく、必要とされる分割数で形成する。また、この円形電極33a、環状電極33b、33c、33d、33eにはそれぞれ異なる電圧量を印加して電極毎に電界強度を変え、これによって液晶分子の屈折率を変えて光の位相変調を行う。
一方、下透明電極37は、上透明電極33と同様に錫をドープした酸化インジウムのITO(Indium Tin Oxide)膜などで形成するが、その形状は丸い円形形状で一面に形成しており、その大きさは上透明電極33の一番外側にある環状電極33eの外形の大きさ、即ち、レンズ機能領域Mと同じ大きさで形成している。尚、図示はしていないが、この下透明電極37にも電圧を印加するために下透明基板36の縁まで引き回した接続電極を設けている。
このITO膜からなる上透明電極33、下透明電極37は真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法などの方法でITO膜を全面に形成し、その後に、ホォトリソグラフイ法によって上記の形状に形成する。
上基板31Aの上配向膜34a、上基板31Bの上配向膜34b、及び下基板35の下配向膜38a、38bは、印刷法やスピンコート法などによって形成したポリイミド樹脂の樹脂膜からなり、その表面にはコットン布材などを用いてラビング処理しての配向処理を施している。そして、上基板31Aの上配向膜34aの配向方向と下基板35の下配向膜38aの配向方向は180°異なる正反対の方向に向けたパラレル配向をなしており、上基板31Bの上配向膜34bの配向方向と下基板35の下配向膜38bの配向方向は180°異なる正反対の方向に向けたパラレル配向をなしている。このようにパラレル配向の配置を取ると光の屈折方向を同一方向に揃えられる。
また、第1液晶セル30−1の配向方向と第2液晶セル30−2の配向方向は90°にクロスした配向をなしている。第1液晶セル30−1の配向方向と第2液晶セル30−2の配向方向とを90°にクロスさせることによって、光のP偏光成分(液晶セルへの入射面に平行な振動方向を持つ成分)とS偏光成分(液晶セルへの入射面に垂直な振動方向を持つ成分)を透過して利用することができ、光の利用効率を高める効果を得る。
次に、封入する液晶39はホモジニアス分子配列をなすネマティック液晶、あるいは、このネマティック液晶に微量のカイラルネマティック液晶を混合した混合液晶などが用いられる。
封止材40は熱硬化性のエポキシ樹脂にシリカボールなるスペーサを分散したものからなっている。このスペーサは所要のセルギャップを設けるために設けているもので、本実施形態では粒径20μmのシリカボールを用いている。セルギャップは電圧印加ON、OFF時の液晶分子の立ち上がりや立ち下がりの反応時間(応答速度)に影響を及ぼし、セルギャップが小さいと液晶分子の立ち上がりや立ち下がりの応答速度は早くなり、一方、セルギャップが大きいと液晶分子の立ち上がりや立ち下がりの応答速度は遅くなる。応答速度は早い方が良く、本実施形態の液晶レンズ30は粒径20μmのシリカボールを用いてセルギャップを小さく取ることで液晶分子の応答速度を早くしている。本実施形態においては、セルギャップを20μmに設定したが、各種の実験の結果から、セルギャップは10〜50μmの範囲が好適な範囲であるとの結果を得ている。
上透明基板32、下透明基板36はソーダガラスや石英ガラス、ホウケイ酸ガラス、普通板ガラスなどのガラスが用いられる。しかし、ガラスに限るものではなく、ガラス以外のものとしてプラスチック板などを用いることもできる。この上透明基板32、下透明基板36の厚みは研磨などによって所望の厚みに形成することができ、本実施形態においては、上透明基板32は研磨によって0.15mm厚みに形成したガラスを用い、下透明基板36は0.3mm厚みのガラスを用いている。また、下透明基板36は第2液晶セル30−2の下透明基板として共用して用いていて、液晶レンズ30の総厚としては約0.6mmの厚みになっている。
次に、結像部材27としてはCCDやCMOSなどの固体撮像素子が用いられる。シャッターは電子シャッターを用いていることから図1には描いていないが、メカシャッターを用いた構成の撮像構造のものであっても本発明の撮像構造は適用できる。また、結像部材27の前部にIR(紫外線)カットフィルターなどが配設されて用いられるが、図1においてはIRカットフィルターは省略してある。
以上の構成をなした本発明のカメラの撮像構造においては、液晶レンズ30は、液晶レンズ30の円形電極と円形電極を取り巻く複数の環状電極にそれぞれ異なる電圧を印加して、液晶分子の配向方向を電極毎に変え、そこを透過する光に位相変調を与えて焦点距離を調整するオートフォーカス機能の働きをなす。従って、撮影体との距離を自動計測したデータ信号に基づいて制御回路の中でそれぞれの印加電圧の駆動指示信号が出され、それぞれの接続電極を介して液晶レンズ30が駆動し、そして、焦点距離が自動的に調整される。
液晶レンズ30がオートフォーカス機能を持つことで、従来技術の構造であったレンズの移動をなくすことができる。これにより、レンズの移動にステッピングモータやパルスモータなどを用いたアクチュエータが不要となり、製造コストが可成り低減できる。また、構造自体もシンプルな構造になる。また、撮影レンズ、絞り、液晶レンズを鏡筒内で固定してユニット化することができる。ユニット化の組立て易さ、取扱い易さなどの効果も現れて組立コストを低減することができる。また、落下などの衝撃による破損も少なくなる。
更に、本実施形態においては、絞り24の開口量Nを一定にしている。そして、絞り24を液晶レンズ30に接触させて液晶レンズ30と一体にした構成を取っている。これによって、液晶レンズ30のレンズ機能領域Mを絞り24の開口量Nより僅かに大きく設定すれば、絞り24の開口24aを通過する全ての光は液晶レンズ30のレンズ機能領域Mを通過させることができる。従って、液晶レンズ30のレンズ機能領域Mを絞り24の開口量Nよりも僅かに大きく形成すれば良いので、レンズ機能領域Mを小さい面積に抑えることができる。レンズ機能領域Mの面積が小さいと環状電極などの分割電極の数を少なくすることができる。このため、レンズ機能領域Mの小さい面積領域で光の位相変調量を大きくすることができるのでレンズパワーを大きくすることができる。そして、至近距離から遠距離までの焦点距離の調整範囲を広く取ることができる。また、分割電極の数が少ないと回路設計の複雑さもなくなり、また、製造コストのダウン効果を得る。
尚、本実施形態においては、絞り24と液晶レンズ30を一体にした構造を取ったが、本発明は必ずしも一体構造に制限するものではなく、絞り24と液晶レンズ30との配置間隔を狭くして隣接して配置した構造を取っても良い。その場合には、液晶レンズ30のレンズ機能領域Mを絞り24の開口量Nより大き目に設定する必要はあるが、極端に大きくする必要はないので同様な効果を生む。
また、本実施形態においては、液晶レンズ30を絞り24の後に配設したが、液晶レンズ30を絞り24の前に隣接して配設しても同様な効果を生む。
また、本実施形態においては、絞り24と液晶レンズ30を第1レンズ21と第2レンズ22の間に配設したが、第1レンズの前部に配設しても良い。
以下、実施例を用いて本発明のカメラの撮像構造についての更なる詳しい内容を説明する。最初に実施例1について図5、図6を用いて説明する。ここで、図5は本発明の実施例1に係るカメラの撮像構造を模式的に示した主要構成部品の配置図で、図6は図5における液晶レンズと絞りの要部断面図を示している。尚、本実施例1においてはカメラ付携帯電話のカメラの撮像構造を示している。
実施例1に係るカメラの撮像構造は、図5に示すように、撮影光Pの入射方向(矢印の方向)に向かって第1レンズ21、液晶レンズ50、絞り44、第2レンズ22、第3レンズ23、結像部材27の順で配列されている。ここで、第1レンズ21、第2レンズ22、第3レンズ23、結像部材27は前述の実施形態で用いた第1レンズ、第2レンズ、第3レンズ、結像部材と同じ仕様のものを用いているので同一符号を付してある。また、液晶レンズ50と絞り44は第1レンズ21と第2レンズ22との間の位置に配置しており、この第1レンズ21と第2レンズ22との間に配置する構造は前述の実施形態での構造と同じである。ここで、本実施例1の構造と前述の実施形態での構造と異なる所は、液晶レンズ50を絞り44の前に配置し、液晶レンズ50を絞り44と同じ大きさに形成し、液晶レンズ50に絞り44を一体的に設けた所である。
実施例1の液晶レンズ50は、図5に示すように、絞り44の前に配置し、更に、液晶レンズ50と絞り44は一体になって形成している。更に、液晶レンズ50の外形の大きさは絞り44の外形の大きさと同じ大きさをなしている。絞り44は中心領域に円形の開口44aを設けた遮光膜で構成している。そして、開口44aの部分から撮影光Pを通過させ、また、開口44aの大きさでもって光の通過量を決めている。
実施例1で用いる液晶レンズ50は、図6に示すように、第1液晶セル50−1と第2液晶セル50−2との2つの液晶セルを積層して構成しているが、下基板55は第1液晶セル50−1と第2液晶セル50−2に共用した構成を取っており、前述の実施形態での液晶レンズと同じ構成をなしている。第1液晶セル50−1は撮影光Pの入射方向に面して配置され、絞り44は第2液晶セル50−2側の背面に設けられている。
この第1液晶セル50−1と第2液晶セル50−2の構成は前述の実施形態での液晶セルの構成と同じ構成をなしている。即ち。第1液晶セル50−1は上基板51Aと下基板55との間隙に封止材60でもって液晶59を封入したものから構成している。また、第2液晶セル50−2も上基板51Bと下基板55との間隙に封止材60を介して液晶59を封入したものから構成している。ここで、上基板51Aはガラスからなる上透明基板52の下面に上透明電極53を設け、その上に上配向膜54aを設けた構成をなしている。下基板55はガラスからなる下透明基板56の上面に下透明電極57を設け、その上に下配向膜58aを設け、更に、下面に下透明電極57と下配向膜58bを設けた構成をなしている。ここでの下透明基板56の上面に設ける下透明電極57と下面に設ける下透明電極57は同一形状、同一大きさをなしている。また、下透明基板56の上面に設ける下配向膜58aと下面に設ける下配向膜58bは同一形状、同一大きさをなしているが、ラビング処理による配向方向が丁度90°クロスした状態に形成されている。また、第1液晶セル50−1での上基板51Aの上配向膜54aの配向方向と下基板55の上面に設けた下配向膜58aの配向方向は180°異なる正反対の方向に向けたパラレル配向になっている。
第2液晶セル50−2は上基板51Bと下基板35との間隙に封止材60を介して液晶59を封入したものから構成されるが、上基板51Bはガラスからなる上透明基板52の上面に上透明電極53を設け、その上に上配向膜54bを設けた構成をなしている。ここでの上透明電極53は上基板51Aの上透明電極53と同一形状、同一大きさをなしている。また、上配向膜54bも上基板51Aの上配向膜54aと同一形状、同一大きさをなしているが、配向方向のみが下基板55の下面に設けた下配向膜58bの配向方向と180°異なる正反対の方向に向けたパラレル配向の向きになっている。従って、上基板51Aと上基板51Bは配向膜の配向方向のみが異なった構成になっている。
ここで、上透明電極53は、錫をドープした酸化インジウムのITO膜で形成しており、その形状は前述の実施形態での形状と同じ形状をなしている。即ち、中心に丸い円形電極を設け、その周りに同心円で形成した複数の環状電極を設けた構成をなしている。そして、上透明電極53の一番外側にある環状電極の外形の大きさでもってレンズ機能領域Mを構成している。一方、下透明電極57は同様にITO膜などで形成し、その形状は丸い円形形状で一面に形成しており、その大きさは上透明電極53の一番外側にある環状電極の外形の大きさと同じ大きさで形成している。
このITO膜からなる上透明電極53、下透明電極57は真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法などの方法でITO膜を全面に形成し、その後に、ホォトリソグラフイ法によって所要の形状に形成する。
上基板51Aの上配向膜54a、上基板51Bの上配向膜54b、及び下基板55の下配向膜58a、58bは、印刷法やスピンコート法などによって形成したポリイミド樹脂の樹脂膜からなり、その表面にはコットン布材などを用いてラビング処理しての配向処理を施している。そして、上基板51Aの上配向膜54aの配向方向と下基板55の下配向膜58aの配向方向は180°異なる正反対の方向に向けたパラレル配向をなしており、上基板51Bの上配向膜54bの配向方向と下基板55の下配向膜58bの配向方向は180°異なる正反対の方向に向けたパラレル配向をなしている。このようにパラレル配向の配置を取ると光の屈折方向を同一方向に揃えられる。
また、第1液晶セル50−1の配向方向と第2液晶セル50−2の配向方向は90°にクロスした配向をなしている。第1液晶セル50−1の配向方向と第2液晶セル50−2の配向方向とを90°にクロスさせることによって、光のP偏光成分とS偏光成分を透過して利用することができ、光の利用効率を高める効果を得る。
次に、封入する液晶59はホモジニアス分子配列をなすネマティック液晶、あるいは、このネマティック液晶に微量のカイラルネマティック液晶を混合した混合液晶などが用いられる。
封止材60は熱硬化性のエポキシ樹脂にシリカボールなるスペーサを分散したものからなっている。このスペーサは所要のセルギャップを設けるために設けているもので、本実施例1では粒径20μmのシリカボールを用いてセルギャップ20μmに設定している。いる。セルギャップは電圧印加ON、OFF時の液晶分子の立ち上がりや立ち下がりの反応時間(応答速度)に影響を及ぼし、セルギャップが小さいと液晶分子の立ち上がりや立ち下がりの応答速度は早くなり、一方、セルギャップが大きいと液晶分子の立ち上がりや立ち下がりの応答速度は遅くなる。応答速度は早い方が良く、本実施例1の液晶レンズ50はセルギャップを20μmに取ることで液晶分子の応答速度を早くしている。尚、各種の実験結果から、セルギャップは10〜50μmの範囲が好適な範囲であるとの結果を得る。
上透明基板52、下透明基板56はソーダガラスや石英ガラス、ホウケイ酸ガラス、普通板ガラスなどのガラスが用いられる。しかし、ガラスに限るものではなく、ガラス以外のものとしてプラスチック板などを用いることもできる。この上透明基板52、下透明基板56の厚みは研磨などによって所望の厚みに形成することができ、本実施例1においては、上透明基板52は研磨によって0.15mm厚みに形成したガラスを用い、下透明基板56は0.3mm厚みのガラスを用いて、液晶レンズ50を約0.6mmの総厚に仕上げている。
液晶レンズ50の第2液晶セル50−2側には絞り44を設けている。この絞り44は第2液晶セル50−2の上基板51B側の外面、即ち、上基板51Bを構成するガラスからなる上透明基板52の外面に設けている。この絞り44はその中心領域に開口44aの部分を持っており、この開口44aの部分から光が通過する。この開口44aの量、即ち、開口量は、図6においてNで示しているが、一定の値に設定していて、光の通過量を一定にしている。
本実施例1の絞り44は酸化クロム(CrO)金属膜からなる遮光膜でもって構成している。この酸化クロム(CrO)金属膜はガラスからなる上透明基板52に、開口44aの部分にはマスキングを施し、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法などの方法で形成する。例えば、真空蒸着法などで形成する場合には、チャンバー内の載品台に被着物(上基板51)を載置し、真空蒸着機のチャンバー内の蒸着時の圧力を1×10−6〜5×10−5torr(1.33×10−4〜6.65×10−3Pa)の範囲に設定して、所要の厚みになるまで蒸着を施すことによって得られる。金属膜の厚みは光透過がない厚みであれば良く、500Å以上の厚みがあれば十分である。尚、本実施例1においては、絞り44を酸化クロム(CrO)金属膜の遮光膜で構成したが、酸化クロム(CrO)金属膜に限るものではなく黒色塗膜などで形成しても良く、また、遮光フィルムを貼合わせて形成しても良い。
ここで、液晶レンズ50のレンズ機能領域Mは絞り44の開口量Nより少し大き目に設けている。これは、絞り44の開口44aの部分を通過する全ての撮影光Pは液晶レンズ50での位相変調した光を通過させることによる。液晶レンズ50での位相変調する領域は絞りの開口量Nに相当する量で良いので、位相変調した光が絞り44の遮光膜によって遮光される量が少なくなるように、レンズ機能領域Mの大きさを開口量Nより少し大き目位に設定する。このようにしてレンズ機能領域Mの範囲を設定するとレンズ機能領域Mはミニマムな範囲にすることができる。レンズ機能領域Mの領域(面積)が小さいと上透明電極53の環状電極の分割数を減らすことができ、焦点距離の調整範囲を広く取ることができる。即ち、レンズパワーを大きくすることができる。また、分割電極の数が少ないと回路設計の複雑さもなくなり、また、製造コストのダウン効果を得る。
以上の構成をなした液晶レンズ50、絞り44は第1レンズ21、第2レンズ22、第3レンズ23と共に鏡筒(図示していない)内に収納されて鏡筒に固定される。絞りに遮光フィルムを用いた前述の実施形態のものと比較するとフィルムの無い分だけ厚みを薄型にできる。
次に、実施例2について図7〜8を用いて説明する。ここで、図7は本発明の実施例2に係るカメラの撮像構造を模式的に示した主要構成部品の配置図で、図8は図7における液晶レンズの要部断面図を示している。尚、実施例2に係るカメラの撮像構造はカメラ付携帯電話の撮像構造を示している。
実施例2のカメラの撮像構造は液晶レンズの中に絞りを配設した構造を示している。図7に示すように、第1レンズ21と第2レンズ22の間に、内部に絞り84を配設した液晶レンズ100を配置した構造を取っている。実施例2のカメラの撮像構造は、撮影光Pの入射方向(矢印の方向)に向かって、第1レンズ21、液晶レンズ100、第2レンズ22、第3レンズ23、結像部材27の順で配列している。ここでの第1レンズ21、第2レンズ22、第3レンズ23、結像部材27の配置順序は前述の実施例1での配置順序と同じ順序を取っており、また、その部品仕様も同じ仕様のものを用いている。実施例2においては、液晶レンズ100と絞り84の仕様のみが前述の実施例1における液晶レンズや絞りの仕様と異なっている。従って、この実施例2においては仕様の異なっている液晶レンズ100と絞り84を論主にして説明する。
実施例2の液晶レンズ100は、図8に示すように、第1液晶セル100−1と第2液晶セル100−2との間に絞り84を配設した構成をなしている。ここでの絞り84は開口84aを設けた遮光フィルムで形成しており、この遮光フィルムを両面接着テープを介して第1液晶セル100−1と第2液晶セル100−2に貼付けてある。また、第1液晶セル100−1側を撮影光の入射側に向けて配置され、レンズ機能領域Mの大きさは絞り84の開口量Nより僅かに大きく設定してある。そして、絞り84の開口84aの部分には第1液晶セル100−1のレンズ機能領域Mでもって位相変調された光が通過するようになっている。
以下、液晶レンズ100の構成を簡単に説明する。液晶レンズ100は第1液晶セル100−1と第2液晶セル100−2とその間に設けた絞り84とから構成している。第11液晶セル100−1は上基板101Aと下基板105Aとの間隙の間に液晶109を封止材110を介して封入した構成をなす。また、ここでの上基板101Aは上透明基板102の下面に上透明電極103と、この上透明電極103の表面に上配向膜104aを設けた構成をなし、下基板105Aは下透明基板106の上面に下透明電極107と、その表面に下配向膜108aを設けた構成をなす。ここでの上配向膜104aの配向方向と下配向膜108aの配向方向は180°異なる正反対の方向に向けたパラレル配向をなしている。また、上透明電極103は中心部に円形電極、その周りに同心円状の複数の環状電極でもって構成している。そして、一番外側の環状電極の外径の大きさまでの領域でもってレンズ機能領域Mを構成している。一方、下透明電極107はレンズ機能領域Mの大きさで一面に形成している。
第2液晶セル100−2は、第1液晶セル100−1と同様に、上基板101Bと下基板105Bとの間隙の間に液晶109を封止材110を介して封入した構成をなす。また、ここでの上基板101Bは上透明基板102の上面に上透明電極103と、この上透明電極103の表面に上配向膜104bを設けた構成をなし、下基板105Bは下透明基板106の下面に下透明電極107と、その表面に下配向膜108bを設けた構成をなす。ここでの上配向膜104bの配向方向と下配向膜108bの配向方向は180°異なる正反対の方向に向けたパラレル配向をなしている。また、第1液晶セル100−1と第2液晶セル100−2は配向方向が丁度90°にクロスする位置になって組合せられている。
上記の構成をなす液晶レンズ100は2個の液晶セルの間に遮光フィルムを貼付けたもので構成していることから構成が簡単であり、製造コストも安くできる。また、2層にして配向方向を90°にクロスさせていることで、光のP偏光成分とS偏光成分を透過して利用し光の利用効率を高める効果を得る。
尚、絞り84として遮光フィルムを用いたが、遮光フィルムに代えて酸化クロム金属蒸着膜を用いても良く、また、印刷方法などで形成した黒色塗膜を用いても何ら支障はない。
また、本実施例2の液晶レンズ100は2個の液晶セルの間に絞りを配設した構成を取ったものであるが、本発明においては2個の液晶セルの間に限るものではなく、液晶セルの中に配設する構成を取っても良い。例えば、図8の構成において、絞り84を酸化クロム金属膜で構成し、第1液晶セル100−1の上基板101Aの下面または下基板105Aの上面に配設する構成。或いはまた、第2液晶セル100−2の下基板105Bの下面または上基板101Bの上面に絞り84を配設した構成でも良い。また、前述の実施例1で示した下基板を第1液晶セルと第2液晶セルとで共用した液晶レンズの構成であっても同様に適用できるものである。
以上、カメラ付携帯電話を実施例に取って説明したが、本発明のカメラの撮像構造はコンパクトカメラなどにも適用でき、絞りの値を一定の値に設定して用いるカメラには全て適用して用いることができる。
本発明の実施形態に係るカメラの撮像構造を模式的に示した主要構成部品の配置図である。 図1における絞りの平面図と要部断面図で、図2の(a)は平面図、図2の(b)は要部断面図である。 図1における液晶レンズの要部断面図である。 図3における上透明電極の形状を示した平面図である。 本発明の実施例1に係るカメラの撮像構造を模式的に示した主要構成部品の配置図である。 図5における液晶レンズと絞りの要部断面図である。 図7は本発明の実施例2に係るカメラの撮像構造を模式的に示した主要構成部品の配置図である。 図7における液晶レンズの要部断面図である。 従来技術の一つとして特許文献1に示された所のデジタルカメラの内部の構造を示す断面図である。
符号の説明
21 第1レンズ
22 第2レンズ
23 体3レンズ
24、44、84 絞り
24a、44a、84a 開口
24b 遮光膜
27 結像部材
30、50、100 液晶レンズ
30−1、50−1、100−1 第1液晶セル
30−2、50−2、100−2 第2液晶セル
31A、31B、51A、51B、101A、101B 上基板
32、52、102 上透明基板
33、53、103 上透明電極
33a 円形電極
33b、33c、33d、33e 環状電極
33a1、33b1、33c1、33d1、33e1 接続電極
34a、34b、54a、54b、104a、104b 上配向膜
35、55、105A、105B 下基板
36、56、106 下透明基板
37、57、107 下透明電極
38a、38b、58a、58b、108a、108b 下配向膜
39、59、109 液晶
40、60、110 封止材
N 開口量
M レンズ機能領域

Claims (7)

  1. 少なくとも、撮影レンズと絞りと結像部材を有するカメラの撮像構造において、前記絞りに隣接して絞りの前又は絞りの後に液晶レンズを配設したことを特徴とするカメラの撮像構造。
  2. 少なくとも、撮影レンズと絞りと結像部材を有するカメラの撮像構造において、液晶レンズを配設すると共に前記絞りを液晶レンズの中に配設したことを特徴とするカメラの撮像構造。
  3. 前記絞りは円形の光透過部分を有する遮光部材からなることを特徴とする請求項1又は2に記載のカメラの撮像構造。
  4. 前記遮光部材は遮光膜又は遮光フィルムからなることを特徴とする請求項3に記載のカメラの撮像構造。
  5. 前記絞りと前記液晶レンズは一体的になっていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のカメラの撮像構造。
  6. 前記液晶レンズは2層の液晶セルからなることを特徴とする請求項1、2、5のいずれか1項に記載のカメラの撮像構造。
  7. 前記撮影レンズと前記絞りと前記液晶レンズは鏡筒内に固定したことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載のカメラの撮像構造。

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