JP2007204294A - 固化材及びその固化材を利用した固化体 - Google Patents

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Abstract

【課題】 人工ゼオライトの吸着能力・イオン交換能力がより効果的に発揮されるようにした固化材を提供する。
【解決手段】石炭灰を原料とする人工ゼオライトと、半水石膏とを混合して得られる混合粉体からなる固化材であって、人工ゼオライトと半水石膏との混合比率が、(半水石膏の重量)/(人工ゼオライトの重量)=0.2以上5.0以下となるように調整されている固化材。また、このような固化材と、水とを混合して得られる固化体。
【選択図】 なし

Description

本発明は、石炭灰を原料として得られる人工ゼオライトを混合した固化材に関するものである。更に詳しくは、人工ゼオライトの吸着能、イオン交換能によって水中や大気中の各種の汚染物質を吸着・除去しうる固化材に関するものである。
従来より、セメントやコンクリートなどの建築用資材に対して環境浄化能力などの付加的な機能を付与するための試みがいろいろとなされている。例えば、特許文献1には、パーライト鉱石から採取した人工ゼオライトをセメントに混合することによって、このセメントに汚染物質吸着機能を付与できる技術が開示されている。この技術によれば、人工ゼオライトはイオン交換能力及び吸着能力を有するために、コンクリートからなる護岸ブロックやビルの壁面などに対して、大気中の臭気物質や水中の汚染物質等を吸着する機能を付与することが可能になる。
特開2002−167215号公報
しかし、従来の技術によれば次のような問題がある。まず1つ目に、コンクリートはアルカリ性を呈するために、アルカリ骨材反応によりひび割れ等が発生する場合があるとともに、コンクリートを土壌中に混合した場合に、土壌がアルカリ性を呈してしまうために植生に影響を与えてしまう場合がある。次に2つ目に、人工ゼオライトをコンクリート中に混合した場合に、人工ゼオライトの細孔表面がコンクリートによって遮られてしまうために、人工ゼオライトの吸着能力・イオン交換能力が十分に発揮されない場合がある。そして3つ目に、人工ゼオライトの粉末とコンクリートとが混ざりにくいために、人工ゼオライトがコンクリート中に均一に分散しない場合がある。この場合、コンクリートの物理的強度が低下するだけでなく、コンクリート中に分散している人工ゼオライトの吸着能力・イオン交換能力が十分に発揮されにくくなるという問題がある。
そこで本発明は、人工ゼオライトの吸着能力・イオン交換能力がより効果的に発揮されるようにした固化材を提供することを主な目的とする。
上記課題を解決するための手段は、以下の(1)〜(3)に記載した発明である。
(1)石炭灰を原料とする人工ゼオライトと、半水石膏とを混合して得られる混合粉体からなる固化材。
(2)人工ゼオライトと半水石膏との混合比率が、(半水石膏の重量)/(人工ゼオライトの重量)=0.2以上5.0以下となるように調整されている、上記(1)に記載の固化材。
(3)上記(1)または(2)に記載の固化材と、水とを混合して得られる固化体。
本発明によれば、人工ゼオライトの吸着能力・イオン交換能力がより効果的に発揮されるようにした固化材を提供することが可能となる。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
本発明の固化材は、石炭灰を原料とする人工ゼオライトと、半水石膏とを混合して得られる混合粉体からなる固化材である。本発明の固化材は、半水石膏をその固化成分としているために、建築用ボード材料、造形用材料、造形用型材料などとして使用することが可能である。また、半水石膏は弱酸性であり、初期硬化性にも優れることから、中性領域の固化材(地盤改良材あるいは汚泥処理材としての用途を含む)として使用することが可能である。
本発明の固化材は、固化成分として半水石膏を使用する。すなわち、石膏の種類は、無水石膏(CaSO4)及び半水石膏(CaSO4・1/2H2O)が主に知られているが、本発明では、このうち半水石膏(CaSO4・1/2H2O)を使用する。半水石膏の製造方法は特に制限するものではなく、例えば、天然石膏あるいは二水石膏を所定の温度に加熱することによって製造されたものを使用することができる。あるいは、火力発電所などの排煙脱硫プロセスにおいて副生する半水石膏を使用することができる。あるいは、建築廃材等から回収された二水石膏を使用することができる。半水石膏は、粒状、粉状など種々の形状のものが知られているが、本発明の固化材では、粉体状の半水石膏を使用するのが好ましい。
半水石膏は水を添加することによって直ちに硬化反応を開始する。したがって、本発明の固化材は、水分を多く含む浚渫土などの固化改良材として好適に使用することが可能である。
また、本発明の固化材は、水を添加することによってすぐに固まるので、工作用粘土のような造形用材料としても好適に使用することが可能である。この造形用材料によって造形品を作成した場合には、造形品を例えば冷蔵庫の内部に収容しておくことによって、冷蔵庫の内部に発生する臭気等を吸着させるための置物として利用することが可能になる。
また、本発明の固化材は、固化成分として半水石膏を使用しているために、混練時の含水率の調整が容易であるとともに、固化が短時間で達成されるので養生等の必要がなく、安価に固化体を得ることができる。得られる固化体は中性であるので、中性域での固化体を安定的に製造することが可能となる。さらには、半水石膏の脱水反応固化プロセスを経ることによって、高い気孔率を有する固化体を得ることが可能である。
本発明の固化材は、固化成分として半水石膏を含有しているが、必要に応じて無水石膏を含有してもよい。半水石膏は水分と反応してすぐに固まるが、これに対して無水石膏はゆっくりと固まるので、ゆっくりと時間をかけて固化材を固めたい場合には、固化材に半水石膏だけでなく無水石膏を含有させるのが効果的である。
本発明の固化材は、半水石膏及び人工ゼオライトを混合することにより得られる。このうち半水石膏は主に固化成分として機能し、人工ゼオライトは汚染物質の吸着剤・除去剤として機能する。
人工ゼオライトは細孔表面を有しているために、周囲の環境中に存在する汚染物質等を吸着・除去することができる。例えば、大気中に存在するアンモニアや硫化水素などの有害物質を吸着・除去することができる。また、人工ゼオライトはイオン交換能力を有するために、水中に溶存する鉛、カドミウム等の重金属類を吸着・除去することができる。このように、本発明の固化材は、人工ゼオライトが混合されていることによって、土壌改良機能や環境浄化機能などの付加的な機能を発揮することが可能である。
人工ゼオライトの製造方法は様々なものが知られているが、本発明の固化材では、石炭灰(フライアッシュ)を主原料として製造された人工ゼオライトを使用する。石炭灰とは、石炭を燃焼して得られた灰のことであり、例えば火力発電所において石炭を燃焼した後に排出される灰のことである。
石炭灰から人工ゼオライトを製造するためには、公知の方法を用いることができる。例えば、人工ゼオライトと水酸化ナトリウム等のアルカリ水溶液とを混合して得られるスラリーを所定の温度に加熱することによって、人工ゼオライトを製造することができる。このように石炭灰を原料として人工ゼオライトを製造するためには、例えば、特開2004−300005号公報、特開2004−149370号公報、特開2002−201021号公報、等に開示されている方法を用いることができる。
石炭灰を原料とした人工ゼオライトは、その他のゼオライト、例えば、天然ゼオライトや合成ゼオライトと比較すると、次のような特徴がある。
まず1つ目に、石炭灰を原料とする人工ゼオライトは粒子の形状がほぼ球状であるという特徴がある。このことは、人工ゼオライトを電子顕微鏡で観察することによって容易に確認することができる。人工ゼオライトの微粒子の形状がほぼ球状であるということは、半水石膏及び水を混合して混練した場合に、そのときの混練トルク(混練時の抵抗)が非常に小さくて済むということである。また、半水石膏及び水を混合して混練した場合に、人工ゼオライトの微粒子が固化材中に均一に分散されやすくなるということである。
次に2つ目に、石炭灰を原料とする人工ゼオライトは粒子の大きさが不揃いであるという特徴がある。粒子の大きさが不揃い(粒子径が不均一)であることによって、粒子と粒子との間に多くの微細な空隙が形成される。この微細な空隙を大気や水が通過することによって、人工ゼオライトと大気や水との接触面積が確保される。これにより、大気や水中に存在する汚染物質を人工ゼオライトによって安定的かつ効果的に吸着・除去することが可能となる。
本発明の固化材は、水を添加して混練する際のトルクが非常に小さくて済むという特徴がある。したがって、混練機を用いることなく手動で混練が可能であるとともに、もし混練機を使用する場合であっても、その混練機のモータ容量等が小さくて済むという利点がある。これにより、より低コストで簡単に固化体を製造することが可能となる。
また、本発明の固化材は、水を添加して混練した場合に人工ゼオライトの微粒子が均一に分散する。したがって、固化材中にまんべんなく人工ゼオライトの微粒子を分散させることが可能であり、人工ゼオライトの分散ムラに起因する固化体の欠陥(例えば、固化体の物理的強度の低下、「カケ」などの部分的破損等)を防止できる。また、固化体中に均一に人工ゼオライトの微粒子を分散させることによって、固化体のどの部位を採取した場合であっても、人工ゼオライトによる汚染物質の吸着・除去能力を効果的かつ安定的に発揮させることが可能になる。
本発明の固化材において、その固化材に含有される半水石膏と人工ゼオライトとの混合比率は、それぞれの乾燥重量を基準としたときに、0.2以上5.0以下となるように調整されているのが好ましい。ここでいう「混合比率」とは、「(半水石膏の重量)/(人工ゼオライトの重量)」の値のことである。
固化材中に人工ゼオライト及び半水石膏がこのような混合比率で配合されることによって、半水石膏に対する人工ゼオライトの比率が適量となり、物理的強度及び汚染物質の吸着・除去能力の双方において優れた特性を有する固化体を製造することが可能となる。
本発明の固化材では、主要成分である人工ゼオライト及び半水石膏に加えて、無水石膏、セメント、石炭灰、砂、砕石、骨材等の他の成分が配合されてもよい。また、固化材の性能を高めるための各種の添加剤等が配合されてもよい。
実施例1では、まず、下記の表1の混合比率となるように人工ゼオライト及び半水石膏を混合することによって、NO.1〜10までの10種類の固化材を準備した。人工ゼオライトは、石炭灰を原料とする人工ゼオライトを使用した。なお、人工ゼオライトは、陽イオン交換容量150meq/100g以上の性能を有するものを使用した。
Figure 2007204294
次に、表1のNO.1〜10の混合比率となるように調整した固化材に水を適量添加して2分間混練した後に、得られたスラリー状の固化材をコップ状のプラスチック容器に流し込み、10分間大気中に放置した。スラリーが固化した後にプラスチック容器から固化体を取り出し、この固化体を十分に乾燥させた後に、アンモニアガスの吸着能力を測定した。すなわち、密閉可能なビニール袋にNO.1〜10の各固化材によって作成された固化体を入れた後に、濃度300ppmのアンモニアガスを3.4L封入し、0分、5分、10分、30分、60分、120分経過後のアンモニア濃度をガス検知管にて測定した。アンモニア濃度の測定結果を下記の表2に示す。
Figure 2007204294
表2に示す結果からわかるように、NO.1〜9の固化材によって作成された固化体については、アンモニアガスの吸着能力が極めて高いことが判明した。これとは反対に、NO.10の固化材によって作成された固化体については、半水石膏の混合量が過剰であるために、固化材に混合してある人工ゼオライトのアンモニアガス吸着能力の低減が顕著であることが判明した。また、NO.1の固化材によって作成された固化体については、プラスチック容器内から取り出すときに強度不足のために崩れる等といった現象も確認された。
さらに、アンモニア濃度の測定とは別に、圧潰強度の試験を行った。すなわち、表1のNO.1〜10の混合比率となるように調整した固化材に水を適量添加して2分間混練した後に、得られたスラリー状の固化材を、下底面積10.2cm、上底面積4.4cm、高さ2.3cmの角錐台の型に流し込み、10分間大気中に放置した。これにより、角錐台形状を有する固化体を作成した。この固化体を十分に乾燥させた後に、圧潰強度の測定を実施した。結果を下記の表3に示す。
Figure 2007204294
表3に示す結果からわかるように、NO.1の固化材によって作成された固化体については、圧潰強度が顕著に低いことが判明した。このことから、物理的強度に優れた固化体を作成するためには、NO.2〜10の固化材を利用するのが好ましいことが判明した。
また、アンモニアガスの吸着能力が高く、かつ、物理的強度に優れる固化体を作成するためには、表2及び表3の結果を考えあわせると、NO.2〜9の固化材を利用するのが好ましいことが判明した。すなわち、物理的強度及びアンモニア吸着能力のバランスに優れる固化体を作成するためには、人工ゼオライトと半水石膏との混合比率が0.2以上5.0以下となるように固化材が調整されているのが好ましいことが判明した。
また、アンモニア吸着能力がより優れた固化体を作成するためには、表2における60分経過後のデータを考慮すると、NO.3〜NO.6の固化材を利用するのが好ましいことが判明した。よって、アンモニア吸着能力がより優れた固化体を作成するためには、人工ゼオライトと半水石膏との混合比率が0.4以上2.0以下となるように固化材が調整されているのが特に好ましいことが判明した。
実施例2では、石炭灰を原料として得られる人工ゼオライトが混合されている固化材によって作成された固化体と、その他のゼオライト(合成ゼオライト及び天然ゼオライト)が混合されている固化材によって作成された固化体との比較を行った。
まず、人工ゼオライト100重量部と半水石膏90重量部とを混合した混合粉体からなる固化材を作成した。この固化材に適量の水を添加して1分間混練後、得られたスラリー状の固化材を型に流し込んで同一形状を有する4個の固化体を作成した。この固化体を十分に乾燥させた後に、ビニール袋の内部に固化体とともに濃度350ppmのアンモニアガスを封入して、5分、30分経過時点でのアンモニアガスの濃度を測定した。
また、同様に、人工ゼオライトの代わりに他のゼオライト(合成ゼオライト及び天然ゼオライト)を用いる他は同一の条件でアンモニアガスの濃度を測定した。なお、合成ゼオライトは、東ソー(株)製4Aタイプを使用した。天然ゼオライトは、モルデナイト系のものを使用した。
これら3種類のゼオライトを使用した場合のアンモニアガス濃度の測定結果を、下記の表4〜6にそれぞれ示す。
Figure 2007204294
Figure 2007204294
Figure 2007204294
表5、6に示す結果を見ればわかるように、合成ゼオライト、天然ゼオライトを使用した固化体については、極端にアンモニアガス吸着能力の低いものがいくつか確認された(例えば、合成ゼオライトの2,4回目、天然ゼオライトの2,3回目。)。このようになったのは、固化材の混練時に、合成ゼオライトあるいは天然ゼオライトの粉末が固化材中に均一に分散しなかったことが原因であると考えられる。
これに対して、人工ゼオライトを使用した固化体については、表4に示す結果を見ればわかるように、どの固化体についても、アンモニアガスの吸着特性はほぼ均一となることが判明した。このようになったのは、人工ゼオライトの粒子形状がほぼ球形であるために、固化材の混練時に、人工ゼオライトの微粒子が固化材中に均一に分散したことが原因であると考えられる。
以上より、アンモニアガスの吸着特性が均一かつ安定的に発揮される固化体を製造するためには、合成ゼオライトや天然ゼオライトではなく、石炭灰を原料とする人工ゼオライトと、半水石膏とを混合して得られる混合粉体からなる固化材を使用するのが極めて好ましいことが判明した。
硫化水素ガスは酸性ガスであり、アルカリ性のアンモニアガスと比較すると、人工ゼオライトによっては吸着しにくいガスであることはよく知られている。しかし、本発明の固化材によって作成された固化体は、人工ゼオライトと半水石膏とを混合しているために、アンモニアガスだけではなく、硫化水素ガスに対しても高い吸着能力を発揮する。これは、半水石膏由来の石灰成分による吸湿特性が、人工ゼオライトの硫化水素吸着機能を高める働きをしていることが原因であると考えられる。
そこで、実施例3では、本発明によって得られた固化材が硫化水素に対しても高い吸着性能を発揮することを実証するために、以下の試験を行った。
まず、人工ゼオライト3.3g、半水石膏2.7gを混合して固化材を作成し、この固化材に適量の水を添加して固化体を作成した。得られた固化体を乾燥させて重量6gの検体Aとした。
また、人工ゼオライト3.3g、粘土0.83gを混合して、樹脂バインダーをさらに添加し、重量4.13gの検体Bを成形した。
また、人工ゼオライト3.3gを検体Cとして準備し、活性炭粉体3.3gを検体Dとして準備した。
検体A〜Dについて整理したものを表7に示す。
Figure 2007204294
密閉可能なビニール袋に各検体を入れた後に、濃度50ppmに調整した硫化水素ガス3.4Lを封入した。各検体について、0分、5分、10分、30分、60分経過時の硫化水素ガス濃度をガス検知管にて測定した。濃度の測定結果を表8に示す。
Figure 2007204294
表8に示すように、同一量の人工ゼオライトが含有されている検体A〜Cの硫化水素吸着能力を比較すると、検体Aの硫化水素吸着能力が顕著に高い結果となった。この結果より、人工ゼオライト及び半水石膏を含有する検体Aは、活性炭を含有する検体Dに比べると吸着能力が劣ることは否めないが、アンモニアガスだけでなく硫化水素ガス対しても高い吸着能力を発揮できることを実証することができた。

Claims (3)

  1. 石炭灰を原料とする人工ゼオライトと、半水石膏とを混合して得られる混合粉体からなる固化材。
  2. 人工ゼオライトと半水石膏との混合比率が、(半水石膏の重量)/(人工ゼオライトの重量)=0.2以上5.0以下となるように調整されている、請求項1に記載の固化材。
  3. 請求項1または請求項2に記載の固化材と、水とを混合して得られる固化体。
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