JP2007201716A - ディスプレイ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】狭い空間を利用して、擬似画像を近くから遠くまで表示する。
【解決手段】左眼に入る左眼用画像と右眼に入る右眼用画像とを表示し、両画像を合わせて1つの擬似画像を表示するディスプレイ装置において、2つのディスプレイを使用して擬似画像を表示することにより、臨場感を出すことができる。
【選択図】なし
【解決手段】左眼に入る左眼用画像と右眼に入る右眼用画像とを表示し、両画像を合わせて1つの擬似画像を表示するディスプレイ装置において、2つのディスプレイを使用して擬似画像を表示することにより、臨場感を出すことができる。
【選択図】なし
Description
本発明は、左眼に入る左眼用画像と右眼に入る右眼用画像を異ならせるとともに、両画像を合わせて1つの擬似画像として認識させるディスプレイ装置に関する。
従来より、ディスプレイ装置として、ブラウン管(CRT)、液晶(LCD)、有機EL(エレクトロルミネッセンス)、リアプロ(リアプロジェクション)、プラズマなど、各種のものが知られている。この中で、携帯用などの小型のディスプレイ装置としてはLCDが広く普及しており、また有機ELディスプレイも利用されつつある。
ここで、車両のウィンドシールドガラスに各種表示を行うヘッドアップディスプレイなどでは、表示位置をドライバーの視点に合わせてある程度前方に位置させることが求められており、ウィンドシールドガラスに投射するまでの光路長を長くして、これを達成している。
一方、ディスプレイ装置として、左眼に入る左眼用画像と右眼に入る右眼用画像を異ならせ、両画像を合わせることによって立体画像として認識させる3Dディスプレイ装置が特許文献1などに提案されている。このような3D表示のディスプレイ装置によれば、画面から飛び出した映像などが表示可能であって、臨場感ある映像を楽しむことができる。
ここで、上述のように、ヘッドアップディスプレイでは、運転時の視点移動をできるだけ少なくするためにドライバーから見て遠くに映像を表示したいという要求があるが、このためにはウィンドシールドガラスまでの光路長を長くしなければならない。また、通常のディスプレイ装置においても、画像の見える位置を実際の表示装置と異ならせることが好適な場合もある。人間の目の間隔はおおよそ6.5cmであり、最大、左眼用と右眼用の画像を6.5cm横方向にずらす必要がある。小型ディスプレイでこのようなディスプレイを実現しようとした場合、画像をずらせる量には限界があるので実現は困難となる。
本発明は、左眼に入る左眼用画像と右眼に入る右眼用画像とを表示し、両画像を合わせて1つの擬似画像を表示するディスプレイ装置であって、2つのディスプレイを使用して、前記擬似画像を表示する。
また、前記ディスプレイ装置において、前記擬似画像を、観察者側から見て実際のディスプレイよりも遠くに連続した時間、認識されるように表示することが好ましい。
また、前記ディスプレイ装置において、前記擬似画像を、観察者側から見て実際のディスプレイよりも遠くに常時、認識されるように表示することが好ましい。
また、前記ディスプレイ装置において、前記2つのディスプレイは左右に配置され、前記左側に配置されたディスプレイに左眼用画像を表示し、前記右側に配置されたディスプレイに右眼用画像を表示することが好ましい。
また、前記ディスプレイ装置において、前記2つのディスプレイの大きさが異なることが好ましい。
また、前記ディスプレイ装置における、前記大きさが異なる2つのディスプレイのうち、小さい方のディスプレイにおいて、ディスプレイのほぼ全面に画像を表示し、大きい方のディスプレイにおいて、ディスプレイの一部に画像を表示することが好ましい。
また、前記ディスプレイ装置の前記大きい方のディスプレイにおいて、ディスプレイの一部に前記小さい方のディスプレイに表示する画像と同じ大きさの画像を表示することが好ましい。
また、前記ディスプレイ装置の前記大きい方のディスプレイにおいて、ディスプレイの一部に表示する画像は、表示位置が可変であることが好ましい。
また、前記ディスプレイ装置において、前記2つのディスプレイに表示する画像の横方向の大きさは、それぞれ70mm以下であることが好ましい。
また、前記ディスプレイ装置において、前記2つのディスプレイにそれぞれ表示する前記左眼用画像と前記右眼用画像の位置の横方向の差をSIとしたとき、
SI≦100mm
であることが好ましい。
SI≦100mm
であることが好ましい。
また、前記ディスプレイ装置において、実際のディスプレイの表示が車両のウィンドシールドガラスに表示されるヘッドアップディスプレイ装置であり、前記差SIは、
12mm≦SI≦100mm
の範囲で可変であることが好ましい。
12mm≦SI≦100mm
の範囲で可変であることが好ましい。
また、前記ディスプレイ装置において、実際のディスプレイの表示が観察者に直視される直視型の車載用ディスプレイ装置であり、前記差SIは、
12mm≦SI≦100mm
の範囲で可変であることが好ましい。
12mm≦SI≦100mm
の範囲で可変であることが好ましい。
また、前記ディスプレイ装置において、主に手で持ちながら操作する装置に搭載されるディスプレイ装置であり、前記差SIは、
11mm≦SI≦100mm
の範囲で可変であることが好ましい。
11mm≦SI≦100mm
の範囲で可変であることが好ましい。
また、前記ディスプレイ装置において、撮影する対象物の距離の位置に前記擬似画像を表示することが好ましい。
また、前記ディスプレイ装置において、前記擬似画像の表示位置は、前記手で持ちながら操作する装置に備えられたオートフォーカスと連動して変動することが好ましい。
また、前記ディスプレイ装置において、使用時に主に固定して使用する装置に搭載されるディスプレイ装置であり、前記差SIは、
11mm≦SI≦100mm
の範囲で可変であることが好ましい。
11mm≦SI≦100mm
の範囲で可変であることが好ましい。
また、前記ディスプレイ装置において、前記2つのディスプレイの前面にレンチキュラレンズが配置されることが好ましい。
また、前記ディスプレイ装置において、前記2つのディスプレイの前面にパララックスバリアが配置されることが好ましい。
また、前記ディスプレイ装置において、前記2つのディスプレイの前面にバリア液晶が配置されることが好ましい。
このように、本発明では、左眼に入る左眼用画像と右眼に入る右眼用画像とを表示し、両画像を合わせて1つの擬似画像を表示することで、画像を認識させる位置を実際の表示位置と異なるものにすることができる。そして、このようなディスプレイ装置において、2つのディスプレイを使用して擬似画像を表示することにより、臨場感を出すことができる。また、画像をずらす量を大きくできない小型ディスプレイにおいても実現することが可能となる。
以下、本発明の実施形態に係るディスプレイ装置について、図面に基づいて説明する。
図1は、本実施形態の表示原理を説明する概念的構成図である。ディスプレイ装置10には、映像信号に応じた映像が表示される。この例では、ディスプレイ装置10は、液晶ディスプレイ(LCD)であり、画素毎の画像信号からなる映像信号をマトリクス状に配置された画素毎に表示する。また、各画素はRGBまたはRGBW等の画素からなり、液晶への電圧印加を画素毎に制御して表示が行われる。
このディスプレイ装置10では、基本的に2D表示が行われるが、観察者14が認識する映像の位置をディスプレイ装置10の位置ではなく、より遠い位置にある擬似画像12の位置に制御する。通常の3D表示では、飛び出す映像がメインで、擬似的表示位置を部分的に随時変化させることで臨場感を得るが、本実施形態では2Dの擬似画像12を実際のディスプレイ装置10の位置より遠い位置に認識させることを目的とする。
次に、上記目的を実現するための原理について説明する。本実施形態において、ディスプレイ装置10には、図2に示すように2つのディスプレイ、すなわち第1ディスプレイ16と第2ディスプレイ18とが左右に位置するように配置され、左側に配置された第1ディスプレイ16には左眼に入る左眼用画像が、右側に配置された第2ディスプレイ18には右眼に入る右眼用画像が表示される。すなわち、第1ディスプレイ16には左眼用画像が表示され、その画像は観察者14の左眼に供給され、第2ディスプレイ18には右眼用画像が表示され、その画像は観察者14の右眼に供給される。従って、第1ディスプレイ16によって形成される左眼用画像が観察者14の左眼で認識され、第2ディスプレイ18によって形成される右眼用画像が観察者14の右眼で認識される。そして、図1のように、左眼用画像と右眼用画像とを合わせて観察者14に認識される擬似画像12の位置を全体としてディスプレイ装置10の位置より遠い位置に設定してある。本実施形態では、2つのディスプレイを使用して擬似画像を表示することにより、臨場感を出すことができる。なお、ここでは1つのディスプレイ装置10に2つのディスプレイが配置されている例について説明したが、それぞれディスプレイを有する別個のディスプレイ装置を使用してもよい。
人間の距離の認識は輻輳角に大きく依存しており、輻輳角が小さいほど遠くに認識される。本発明では、図1に示す、左眼用画像と右眼用画像によって形成される擬似画像12の位置のある特定の点A’と、観察者14の左の眼の中心Bと、右の眼の中心Cとのなす角度(輻輳角)BA’Cが、実際のディスプレイ装置10上の点Aについての輻輳角BACに比べ、小さくなるように左眼用画像と右眼用画像を作成することで実現できる。このような左右眼用画像の作成は、画像は同じで、右眼用画像、左眼用画像、各々の位置をずらして異なるディスプレイに表示するだけでよいので、通常の3D画像を作成するのに比べ、非常に簡単に行うことができる。
このように、本実施形態では、輻輳角BA’Cが輻輳角BACよりも常時小さい。従って、狭い空間を利用して、画像をより遠くに認識させることができる。例えば、車両のヘッドアップディスプレイシステムにおいては、ウィンドシールドガラスに表示する画像をドライバーから見て遠くの位置とするために、ウィンドシールドガラスに至るまでの映像の経路をミラーなどを用いて長くしているが、本実施形態によれば経路を短くしても、投射される擬似画像を遠くに認識させることができ、画像を遠くにした場合とほとんど同じ効果を得ることができる。
また、図1に示すように、擬似画像12は、ディスプレイ装置10を介して後方に位置する。従って、ディスプレイ装置10を窓として表示されることになり、図に示したように擬似画像12はディスプレイ装置10より大きく認識される。このため、大画面を小さいディスプレイで擬似的に得ることができる。さらに、携帯電話のような小さな画面を手に持ったような状態でも、比較的遠くに大きな画面として認識させることができ、近くにある画像や小さい画像が見にくい遠視や老眼の人にとって見やすい画像とすることができる。
図3には、本実施形態に係るディスプレイ装置10を人間が見ている様子を示してある。2つのディスプレイに表示された左眼用画像20及び右眼用画像22は観察者14に12の位置に認識されるように表示される。
また、本実施形態において、図4(a)に示すように第1ディスプレイ16と第2ディスプレイ18との横方向の大きさが異なっていてもよい。図4(a)では第1ディスプレイ16の横方向の大きさが第2ディスプレイ18の横方向の大きさより大きいものとなっている。このとき、大きさが異なる2つのディスプレイのうち、小さい方の第2ディスプレイ18において、ディスプレイのほぼ全面に画像を表示し、大きい方の第1ディスプレイ16において、ディスプレイの一部に画像を表示することが好ましく、また、大きい方の第1ディスプレイ16においてディスプレイの一部に、小さい方の第2ディスプレイ18に表示する画像と同じ大きさの画像を表示することが好ましい。さらに、大きい方の第1ディスプレイ16において、ディスプレイの一部に表示する画像は、表示位置が可変であることが好ましい。これにより、擬似画像12を遠くに認識させたい時は、図4(b)のように第1ディスプレイ16に表示する左眼用画像20と第2ディスプレイ18に表示する右眼用画像22との表示位置のずれ幅SIを大きくし、擬似画像12を近くに認識させたい時は、図4(c)のように第1ディスプレイ16に表示する左眼用画像20と第2ディスプレイ18に表示する右眼用画像22との表示位置のずれ幅SIを小さくすればよい。なお、図4(a)〜(c)では第1ディスプレイ16の大きさが第2ディスプレイ18より大きい例を示しているが、もちろん逆であってもよい。
また、本実施形態において、図5(a)に示すように第1ディスプレイ16と第2ディスプレイ18との横方向及び縦方向の大きさが異なっていてもよい。図5(a)では第1ディスプレイ16の横方向及び縦方向の大きさが第2ディスプレイ18の大きさより大きいものとなっている。このとき、大きさが異なる2つのディスプレイのうち、小さい方の第2ディスプレイ18において、ディスプレイのほぼ全面に画像を表示し、大きい方の第1ディスプレイ16において、ディスプレイの一部に画像を表示することが好ましい。また、大きい方の第1ディスプレイ16においてディスプレイの一部に、小さい方の第2ディスプレイ18に表示する画像と同じ大きさの画像を表示することが好ましい。さらに、大きい方の第1ディスプレイ16において、ディスプレイの一部に表示する画像は、表示位置が可変であることが好ましい。これにより、擬似画像12を遠くに認識させたい時は、図5(b)のように第1ディスプレイ16に表示する左眼用画像20と第2ディスプレイ18に表示する右眼用画像22との表示位置のずれ幅SIを大きくし、擬似画像12を近くに認識させたい時は、図5(c)のように第1ディスプレイ16に表示する左眼用画像20と第2ディスプレイ18に表示する右眼用画像22との表示位置のずれ幅SIを小さくすればよい。さらに、第1ディスプレイ16及び第2ディスプレイ18の両方を使用せずに、大きい方の第1ディスプレイ16に通常の画像を表示してもよい。これにより通常の画像を大きく表示することができる。なお、図5(a)〜(c)では第1ディスプレイ16の大きさが第2ディスプレイ18より大きい例を示しているが、もちろん逆であってもよい。
また、図6に示すように、観察者14の眼から実際のディスプレイ装置10までの距離をEI、ディスプレイ装置10から擬似画像12までの距離をIV、観察者14の眼から擬似画像12までの距離をEV、ディスプレイ装置10の第1ディスプレイ16における左眼用画像20と、第2ディスプレイ18における右眼用画像22との表示位置のずれ幅をSI、人間の左右の眼の間隔をcとしたとき、
SI=(c×IV)/EV (1)
EV=EI+IV (2)
となる。ここで、SI≦100mmであることが好ましい。
SI=(c×IV)/EV (1)
EV=EI+IV (2)
となる。ここで、SI≦100mmであることが好ましい。
本実施形態に係るディスプレイ装置が、実際のディスプレイの表示が車両のウィンドシールドガラスに表示される、車両のヘッドアップディスプレイとして使用される場合、上記差SIは、
12mm≦SI≦100mm
の範囲で可変であることが好ましい。ただし、この場合、SIの下限は12mmまたはディスプレイの横方向の大きさのいずれか小さい方となる。
12mm≦SI≦100mm
の範囲で可変であることが好ましい。ただし、この場合、SIの下限は12mmまたはディスプレイの横方向の大きさのいずれか小さい方となる。
これは、ヘッドアップディスプレイの場合、EI=500mm〜2000mm、IV=3000mm〜無限遠、観察者の左右の眼の間隔c=20mm〜100mmとしたときに、上記式(1),(2)よりSI=12mm〜100mmとして求まる。また、cは60mm〜70mmの範囲がより好ましいが、このときSI=36mm〜70mmとなる。ただし、この場合、SIの下限は12mmまたはディスプレイの横方向の大きさのいずれか小さい方となる。
また、本実施形態に係るディスプレイ装置が、実際のディスプレイの表示が観察者に直視される、車載用LCD等の直視型車載用ディスプレイとして使用される場合、上記差SIは、
12mm≦SI≦100mm
の範囲で可変であることが好ましい。ただし、この場合、SIの下限は12mmまたはディスプレイの横方向の大きさのいずれか小さい方となる。
12mm≦SI≦100mm
の範囲で可変であることが好ましい。ただし、この場合、SIの下限は12mmまたはディスプレイの横方向の大きさのいずれか小さい方となる。
これは、直視型車載用ディスプレイの場合、EI=500mm〜1000mm、IV=1500mm〜無限遠、観察者の左右の眼の間隔c=20mm〜100mmとしたときに、上記式(1),(2)よりSI=12mm〜100mmとして求まる。また、cは60mm〜70mmの範囲がより好ましいが、このときSI=36mm〜70mmとなる。ただし、この場合、SIの下限は12mmまたはディスプレイの横方向の大きさのいずれか小さい方となる。
また、本実施形態に係るディスプレイ装置が、携帯電話、デジタルスチルカメラ(DSC)、デジタルビデオカメラ(DVC)等の主に手で持ちながら操作するタイプの装置に搭載されるディスプレイとして使用される場合、上記差SIは、
11mm≦SI≦100mm
の範囲で可変であることが好ましい。ただし、この場合、SIの下限は11mmまたはディスプレイの横方向の大きさのいずれか小さい方となる。
11mm≦SI≦100mm
の範囲で可変であることが好ましい。ただし、この場合、SIの下限は11mmまたはディスプレイの横方向の大きさのいずれか小さい方となる。
これは、このタイプのディスプレイの場合、EI=100mm〜800mm、IV=1000mm〜無限遠、観察者の左右の眼の間隔c=20mm〜100mmとしたときに、上記式(1),(2)よりSI=11mm〜100mmとして求まる。また、cは60mm〜70mmの範囲がより好ましいが、このときSI=33mm〜70mmとなる。ただし、この場合、SIの下限は11mmまたはディスプレイの横方向の大きさのいずれか小さい方となる。
また、デジタルスチルカメラ(DSC)、デジタルビデオカメラ(DVC)等に搭載されるディスプレイとして使用される場合、撮影者が撮影する対象物の距離の位置あるいはその近傍に擬似画像を認識させることが好ましい。これにより、撮影対象物とディスプレイを交互に見る必要がなく、ディスプレイに視点を移した時に、撮影対象物を見失うといったことがなくなり、より精度の良い撮影が可能となる。
さらに、擬似画像の表示位置はデジタルスチルカメラ(DSC)、デジタルビデオカメラ(DVC)等の装置に備えられたオートフォーカスと連動して変動することが好ましい。これにより、常に撮影対象物の位置に擬似画像を認識させることができ、精度の良い撮影が可能となる。
また、本実施形態に係るディスプレイ装置が、デスクトップパソコン、ノートパソコン、ポータブルDVDプレーヤ等の使用時に主に固定して使用するタイプのパーソナル機器に搭載されるディスプレイとして使用される場合、上記差SIは、
11mm≦SI≦100mm
の範囲で可変であることが好ましい。ただし、この場合、SIの下限は11mmまたはディスプレイの横方向の大きさのいずれか小さい方となる。
11mm≦SI≦100mm
の範囲で可変であることが好ましい。ただし、この場合、SIの下限は11mmまたはディスプレイの横方向の大きさのいずれか小さい方となる。
これは、パーソナル機器に搭載されるディスプレイの場合、EI=300mm〜800mm、IV=1000mm〜無限遠、観察者の左右の眼の間隔c=20mm〜100mmとしたときに、上記式(1),(2)よりSI=11mm〜100mmとして求まる。また、cは60mm〜70mmの範囲がより好ましいが、このときSI=33mm〜70mmとなる。ただし、この場合、SIの下限は11mmまたはディスプレイの横方向の大きさのいずれか小さい方となる。
ここで、左眼用画像と、右眼用画像の形成について、簡単に説明する。観察者が特殊な眼鏡をかけ、左眼用画像については左眼、右眼用画像については右眼のみで見られるようにするものが知られている。特殊な眼鏡としては、高速のシャッターがついたものがあり、表示とシャッターが同期することで、左右画像を別々に見ることができる。また、特殊な眼鏡を必要とせずに左右画像を別々に表示するものとして、パララックスバリア方式のものがある。これは、パララックスバリアによって、観察者の左右視点からそれぞれ左眼用画像または右眼用画像のいずれかのみが見えるようにするものである。本実施形態においては、2つのディスプレイの前面にパララックスバリアを配置してもよいし、2つのディスプレイの前面にバリア液晶を配置してもよい。
さらに、上記特許文献1では、パララックスバリアと同様の原理を用いながら、表示部における右眼用画像及び左眼用画像の画素の配列を千鳥状(チェッカーフラッグ状)とし、表示部の前面に配置するフィルタも画素に対応して開口部が千鳥状に位置するものとする。なお、フィルタは、右眼からは右眼用画素、左眼からは左眼用画素が見えるようにする。これによって、水平方向の画素列数の減少を防止して不要な縦縞の発生を防止できる。しかしながら、この方式では上下方向の見える範囲が制限されるという問題点がある。上下方向の見える範囲を広げるためにはストライプ配置されたパララックスバリアの使用が好ましい。また、本実施形態では、右眼用画素及び左眼用画素をそれぞれ異なるディスプレイに表示しているため、1つのディスプレイに右眼用画素及び左眼用画素を表示する場合に比べて解像度を向上させることができる。
本実施形態においては、この特許文献1に記載されている立体表示方法を利用して、表示における輻輳角を制御する。また、特開平8−194273号公報に記載されているような、指向性の光源を使用するレンチキュラ方式を利用してもよい。すなわち、2つのディスプレイの前面にレンチキュラレンズを配置してもよい。
また、車両のヘッドアップディスプレイシステムに本実施形態のディスプレイ装置を用いることも好適である。
図7(a)に示すように、車両のウィンドシールドガラス24の手前に本実施形態のディスプレイ装置10を設置する。例えば、ダッシュボードの上や中など比較的ウィンドシールドガラス24に近い位置でよい。そして、このディスプレイ装置10の第1ディスプレイ16及び第2ディスプレイ18に上述したように左眼用画像および右眼用画像を表示する。これによって、ディスプレイ装置10の虚像26がウィンドシールドガラス24の観察者側から見て後方に表示されるが、この虚像26はディスプレイ装置10の表示と実質的に同じである。従って、車室内にいる観察者(通常はドライバー)は、虚像26において、左眼用画像と右眼用画像を左眼、右眼でそれぞれ見ることになり、従って擬似画像28はそれら画像で決定されるさらに遠い位置に認識されることになる。
このように、本実施形態によれば、車両のウィンドシールドガラス24に投射するまでの距離を短くしても、元々の虚像26が右眼用と左眼用の別々の画像で形成されており、従って認識される擬似画像28の位置は、さらに遠くなる。そこで、ディスプレイ装置10をウィンドシールドガラス24の近くに配置することが可能になり、その配置場所の自由度が上昇する。また、図7(b)に示すように画像を凹面鏡30に反射させることでウィンドシールドガラスに投影される画像を拡大することが可能になる。
なお、ディスプレイ装置10としては、液晶ディスプレイ装置が好適であるが、有機ELディスプレイ装置や、CRT、リアプロジェクタ、プラズマディスプレイ装置など従来から知られているどのようなディスプレイ装置でも利用することができる。
また、擬似画像の位置を基本的にディスプレイ装置10の位置より遠い位置としておき、その前提の上で、3D画像の表示にしてもよい。
10 ディスプレイ装置、12,28 擬似画像、14 観察者、16 第1ディスプレイ、18 第2ディスプレイ、20 左眼用画像、22 右眼用画像、24 ウィンドシールドガラス、26 虚像、30 凹面鏡。
Claims (19)
- 左眼に入る左眼用画像と右眼に入る右眼用画像とを表示し、両画像を合わせて1つの擬似画像を表示するディスプレイ装置であって、
2つのディスプレイを使用して、前記擬似画像を表示することを特徴とするディスプレイ装置。 - 請求項1に記載のディスプレイ装置であって、
前記擬似画像を、観察者側から見て実際のディスプレイよりも遠くに連続した時間、認識されるように表示することを特徴とするディスプレイ装置。 - 請求項1または2に記載のディスプレイ装置であって、
前記擬似画像を、観察者側から見て実際のディスプレイよりも遠くに常時、認識されるように表示することを特徴とするディスプレイ装置。 - 請求項1〜3のいずれか1項に記載のディスプレイ装置であって、
前記2つのディスプレイは左右に配置され、前記左側に配置されたディスプレイに左眼用画像を表示し、前記右側に配置されたディスプレイに右眼用画像を表示することを特徴とするディスプレイ装置。 - 請求項1〜4のいずれか1項に記載のディスプレイ装置であって、
前記2つのディスプレイの大きさが異なることを特徴とするディスプレイ装置。 - 請求項5に記載のディスプレイ装置であって、
前記大きさが異なる2つのディスプレイのうち、小さい方のディスプレイにおいて、ディスプレイのほぼ全面に画像を表示し、大きい方のディスプレイにおいて、ディスプレイの一部に画像を表示することを特徴とするディスプレイ装置。 - 請求項6に記載のディスプレイ装置であって、
前記大きい方のディスプレイにおいて、ディスプレイの一部に前記小さい方のディスプレイに表示する画像と同じ大きさの画像を表示することを特徴とするディスプレイ装置。 - 請求項6または7に記載のディスプレイ装置であって、
前記大きい方のディスプレイにおいて、ディスプレイの一部に表示する画像は、表示位置が可変であることを特徴とするディスプレイ装置。 - 請求項1〜8のいずれか1項に記載のディスプレイ装置であって、
前記2つのディスプレイに表示する画像の横方向の大きさは、それぞれ70mm以下であることを特徴とするディスプレイ装置。 - 請求項1〜9のいずれか1項に記載のディスプレイ装置であって、
前記2つのディスプレイにそれぞれ表示する前記左眼用画像と前記右眼用画像の位置の横方向の差をSIとしたとき、
SI≦100mm
であることを特徴とするディスプレイ装置。 - 請求項1〜10のいずれか1項に記載のディスプレイ装置であって、
実際のディスプレイの表示が車両のウィンドシールドガラスに表示されるヘッドアップディスプレイ装置であり、
前記差SIは、
12mm≦SI≦100mm
の範囲で可変であることを特徴とするディスプレイ装置。 - 請求項1〜10のいずれか1項に記載のディスプレイ装置であって、
実際のディスプレイの表示が観察者に直視される直視型の車載用ディスプレイ装置であり、
前記差SIは、
12mm≦SI≦100mm
の範囲で可変であることを特徴とするディスプレイ装置。 - 請求項1〜10のいずれか1項に記載のディスプレイ装置であって、
主に手で持ちながら操作する装置に搭載されるディスプレイ装置であり、
前記差SIは、
11mm≦SI≦100mm
の範囲で可変であることを特徴とするディスプレイ装置。 - 請求項13に記載のディスプレイ装置であって、
撮影する対象物の距離の位置に前記擬似画像を表示することを特徴とするディスプレイ装置。 - 請求項13または14に記載のディスプレイ装置であって、
前記擬似画像の表示位置は、前記手で持ちながら操作する装置に備えられたオートフォーカスと連動して変動することを特徴とするディスプレイ装置。 - 請求項10に記載のディスプレイ装置であって、
使用時に主に固定して使用する装置に搭載されるディスプレイ装置であり、
前記差SIは、
11mm≦SI≦100mm
の範囲で可変であることを特徴とするディスプレイ装置。 - 請求項1〜16のいずれか1項に記載のディスプレイ装置であって、
前記2つのディスプレイの前面にレンチキュラレンズが配置されることを特徴とするディスプレイ装置。 - 請求項1〜16のいずれか1項に記載のディスプレイ装置であって、
前記2つのディスプレイの前面にパララックスバリアが配置されることを特徴とするディスプレイ装置。 - 請求項1〜16のいずれか1項に記載のディスプレイ装置であって、
前記2つのディスプレイの前面にバリア液晶が配置されることを特徴とするディスプレイ装置。
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2013037264A (ja) * | 2011-08-10 | 2013-02-21 | Sharp Corp | 画像表示装置、画像表示端末および画像の表示を制御するための制御方法 |
WO2019035177A1 (ja) * | 2017-08-15 | 2019-02-21 | 三菱電機株式会社 | 車載表示装置、画像処理装置および表示制御方法 |
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