JP2007201291A - 太陽電池モジュールの再生方法及び太陽電池モジュール - Google Patents

太陽電池モジュールの再生方法及び太陽電池モジュール Download PDF

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Abstract

【課題】
長期間の使用によって出力特性が低下した太陽電池モジュールを、効果的に再生するための方法を提供する。
【解決手段】
基板5上に形成された接続電極1と、接続電極1へ電力を供給し、又は、接続電極1から電力を取り出すリード線2と、接続電極1とリード線2との間に配され、両者を電気的に接続する第1の半田3と、を含んで成る太陽電池モジュールを再生するための方法であって、表面に酸化膜4が形成されている第1の半田3の少なくとも一部を酸化膜4の融点未満の温度条件で溶融させる半田溶融工程と、半田溶融工程で第1の半田3を熱膨張させて、酸化膜4を分断させる酸化膜分断工程とを含むように構成した。
【選択図】図2

Description

本発明は、太陽電池モジュールの再生方法及び太陽電池モジュールに関する。
近年、地球環境問題、省エネルギーへの関心の高まりとともに、自然エネルギーを利用した新エネルギー技術が注目されている。そのひとつとして、太陽エネルギーを利用したシステムへの関心が高く、特に太陽光発電システムの住宅への普及が加速されている。
また、売電制度によって、太陽光発電システムによって発電された電力は、電力会社に売却することができるため、長期間に渡って当初の出力を供給できるような太陽電池システムが望まれている。
しかしながら、太陽光発電システムに使用される太陽電池モジュールは、住宅の屋根等屋外に取り付けられることが多いため、使用環境、すなわち日々の温度サイクルの変化や雨、湿度等によって、太陽電池モジュールに種々の劣化が生じるおそれがあるという課題がある。
このような課題に対しては、太陽電池モジュールの製造段階で、所定の補強部材を用いて接続部材と受光面側バスバー部とを固定することによって、その接着強度を向上させることで対処することも考えられる(例えば、特許文献1参照)。
特開2000−31518号公報
しかしながら、上述のような太陽電池モジュールであっても、長期間使用した場合に、当初の太陽電池モジュールの出力を維持し続けることは困難であった。
この要因としては、例えば図5に示すように、太陽電池モジュールの接続部において、例え補強部材106で接続部材102とバスバー部101を固定した場合であっても、接続部材102とバスバー部101との熱膨張係数の差異によって(図4参照)、バスバー部101と接続部材102が剥離し、太陽電池モジュールの出力を低下させる事が考えられる。
このような状況下、使用によって出力特性が低下した太陽電池モジュールをいかにして再生するかということが注目されているが、その要求を満たす効果的な方法はいまだ提案されていない。
本発明の目的は、長期間の使用によって出力特性が低下した太陽電池モジュールを、効果的に再生するための方法を提供することにある。
本発明に係る請求項1に記載の太陽電池モジュールの再生方法は、基板上に形成された接続電極と、前記接続電極へ電力を供給し、又は、前記接続電極から電力を取り出すリード線と、前記接続電極と前記リード線との間に配され、両者を電気的に接続する第1の半田と、を含んで成る太陽電池モジュールを再生するための方法であって、表面に酸化膜が形成されている前記第1の半田の少なくとも一部を前記酸化膜の融点未満の温度条件で溶融させる半田溶融工程と、前記半田溶融工程で第1の半田を熱膨張させて、前記酸化膜を分断させる酸化膜分断工程と、を含むことを特徴とする。
また、本発明に係る請求項2に記載の太陽電池モジュールの再生方法は、請求項1に記載の太陽電池モジュールの再生方法であって、前記酸化膜に、液状の第2の半田を追加し、固化する半田追加工程を含むものである。
また、本発明に係る請求項3に記載の太陽電池モジュールの再生方法は、請求項1又は請求項2に記載の太陽電池モジュールの再生方法であって、前記リード線と前記接続電極とが前記第1の半田によって電気的に接続する固体状のバイパス部材を設ける工程を含むものである。
また、本発明に係る請求項4に記載の太陽電池モジュールの再生方法は、請求項3に記載の太陽電池モジュールの再生方法であって、前記バイパス部材は、導電性材料を含んでなる。
また、本発明に係る請求項5に記載の太陽電池モジュールの再生方法は、請求項3又は請求項4に記載の太陽電池モジュールの再生方法であって、前記バイパス部材は、前記リード線を構成する成分を含んで成る。
また、本発明に係る請求項6に記載の太陽電池モジュールの再生方法は、請求項3から請求項5のいずれか一項に記載の太陽電池モジュールの再生方法であって、前記バイパス部材は、銅および銀の少なくとも一方を含んで成る。
また、本発明に係る請求項7に記載の太陽電池モジュールの再生方法は、請求項2から請求項6のいずれか一項に記載の太陽電池モジュールの再生方法であって、前記第2の半田は、フラックス含有半田である。
また、本発明に係る請求項8に記載の太陽電池モジュールの再生方法は、請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の太陽電池モジュールの再生方法であって、前記半田溶融工程は、前記第1の半田にフラックスを供給した状態で行うようにしたものである。
本発明に係る請求項9に記載の太陽電池モジュールは、基板上に形成された接続電極と、前記接続電極へ電力を供給し、又は、前記接続電極から電力を取り出すリード線と、前記接続電極と前記リード線との間に配され、両者を電気的に接続する第1の半田と、を含んで成る太陽電池モジュールであって、前記第1の半田内部に酸化膜を有することを特徴とする。
本発明に係る太陽電池モジュールの再生方法は、表面に酸化膜が形成されている前記第1の半田の少なくとも一部を前記酸化膜の融点未満の温度条件で溶融させる半田溶融工程と、前記半田溶融工程で第1の半田を熱膨張させて、前記酸化膜を分断させる酸化膜分断工程とを含むことから、第1の半田の溶融に伴う熱膨張によって、固体状態にある酸化膜は少なくともその一部が分断される。特に、使用時の温度サイクルによる影響が大きい部位、すなわち第1の半田と接続電極(またはリード線)との間に介在する酸化膜は経年劣化が大きく、優先的に分断され易い。このように酸化膜が分断された結果、リード線と接続電極とが比較的電気抵抗の小さい第1の半田を通じて直接導通されるため、太陽電池モジュールの出力特性が向上することとなる。
また、前記酸化膜に、液状の第2の半田を追加し固化する半田追加工程を含むことが好ましく、これによって、第2の半田の体積収縮が酸化膜に対する引張応力として作用し、酸化膜のより確実な分断を可能とする。
また、前記リード線と前記接続電極とが前記第1の半田によって電気的に接続する固体状のバイパス部材を設ける工程を含むことが好ましく、これによってリード線と接続電極との接合強度を向上させることができる。特に、前記バイパス部材は、銅や銀などの導電性材料を含むことが好ましく、これによってバイパス部材とリード線(または接続電極)との接合部を導通路として機能させることが可能となる。また、前記バイパス部材は前記リード線を構成する成分を含むようにすれば、両者間における導電率の変化を低減することが可能となる。
また、前記第2の半田はフラックス含有半田であるが好ましく、これによって第2の半田の表面における酸化膜の形成を抑制することが可能となる。
また、前記半田溶融工程は、前記第1の半田にフラックスを供給した状態で行うことが好ましく、これによって第1の半田の熱膨張を促進させることができる。
本発明に係る太陽電池モジュールは、基板上に形成された接続電極と、前記接続電極へ電力を供給し、又は、前記接続電極から電力を取り出すリード線と、前記接続電極と前記リード線との間に配され、両者を電気的に接続する第1の半田と、を含んで成る太陽電池モジュールであって、前記第1の半田内部に酸化膜を有するように構成したことから、外気の影響によって、第1の半田の表面から酸化膜の形成が進行する場合であっても、予め内部に存在する酸化膜によりその進行が部分的に妨げられ、結果として当該部位の電気抵抗を低く維持することが可能となる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づき説明する。
≪再生前の太陽電池モジュール≫
まず初めに、本発明の再生方法を適用する前の太陽電池モジュールの構成及びその製造方法を説明する。
図1は、上述の太陽電池モジュールを構成する太陽電池ストリングを受光面側から見た正面図である。
図1に示すように、基板5上には接続電極1が形成され、接続電極1とリード線2とが両者間に介在された第1の半田によって電気的に接続されている。この太陽電池ストリングは、フロントカバーと受光面側封止部材を積層して成るものの該受光面側封止部材上に載置され、さらにこの太陽電池ストリング上に裏面側封止部材及びバックカバーが順次積層された上で、枠体及び端子ボックスを取り付けて太陽電池モジュールを構成する。
当該太陽電池モジュールを構成する各要素について、以下に詳細に説明する。
フロントカバーとしては、ガラスやポリカーボネート樹脂などが用いられる。ガラス板については、白板ガラス、強化ガラス、倍強化ガラス、熱線反射ガラスなどが用いられるが、一般的には厚さ3mm〜5mm程度の白板強化ガラスが使用される。他方、ポリカーボネート樹脂などの合成樹脂からなる基体を用いた場合には、厚みが5mm程度のものが多く使用される。
基板5は、例えば厚み0.3〜0.4mm程度、大きさ150mm角程度の単結晶シリコンや多結晶シリコンの基板で作られている。基板5の内部にはボロンなどのP型不純物を多く含んだP層と、リンなどのN型不純物を多く含んだN層が接しているPN接合(不図示)が形成されている。なお、基板5は、シリコン結晶系に限定されるものでなく、アモルファスシリコンや多結晶薄膜、さらには微小な球状のシリコンを多数配列したものなど種々のものを用いることができる。
接続電極1は、上記PN接合した基板5の受光面および非受光面側に、銀ペーストなどをスクリーンプリント等することにより形成される。また、接続電極1の表面はその保護とリード線2を取り付けやすくするために、そのほぼ全面にわたり第1の半田を被覆してもよい。第1の半田は、錫と鉛から成る共晶半田に限るものではなく、実質的に鉛を含まない鉛フリー半田を用いる事ができる。
リード線2は、厚みが0.1〜1.0mm程度で、またその幅は基板5の受光面にリード線2自身により影を作らないように、接続電極1の幅と同じかそれ以下にする。さらにリード線2の長さは、隣り合う基板5の接続電極1にわたって接続できる長さにすることが好ましい。例えば1辺の長さ150mmの多結晶シリコン基板を使用する場合、リード線2の幅は1〜3mm程度、その長さは280〜320mm程度である。
また、このリード線2の材質は、銀、銅、アルミニウム、鉄などの良導電性の金属材料からなり、その導電性や第1の半田による被覆のしやすさなどを考慮して、銅箔材を用いるのが好ましい。またリード線2は、基板5上に形成された接続電極1へ第1の半田付けが容易となるよう、その全面に第1の半田被覆されることが好ましい。これは銅箔などを第1の半田槽にディピングしたり、半田メッキすることにより、片面20〜70ミクロン程度の第1の半田を被覆することにより行われる。基板5からの電力を外部に導出するリード線は、厚みが0.1〜1.0mm程度、幅5〜15mm程度の第1の半田で被覆された銅箔などが用いられる。
受光面側封止材及び裏面側封止材は、エチレン−酢酸ビニル共重合体(以下EVAと略す)やポリビニルブチラール(以下PVBと略す)から成り、従来周知のTダイ(平板状口金)を有する押出機により厚さ0.2〜1mm程度のシート状に成形されたものが用いられる。これらはラミネート装置により減圧下にて加熱加圧を行うことで、軟化、融着して他の部材と一体化する。このEVAやPVBは、酸化チタンや顔料等を含有させ白色等に着色させることがあるが、本発明の再生方法が適用される太陽電池モジュールにおける受光面側封止材においては、着色させると基板5に入射する光量が減少し、発電効率が低下するため透明とする。また、裏面側封止材に用いるEVAやPVBは透明でも構わないし、太陽電池モジュールの設置される周囲の設置環境に合わせ酸化チタンや顔料等を含有させ白色等に着色させても構わない。
バックカバーは、水分を透過しないようにアルミ箔を挟持した耐候性を有するフッ素系樹脂シートやアルミナまたはシリカを蒸着したポリエチレンテレフタレ−ト(PET)シートなどが用いられ、透明でも良いし、白色や黒色等に着色して用いても良い。
そして、フロントカバー上に受光面側封止材、太陽電池ストリング(図1参照)、さらにその上に裏面側封止材、バックカバー5が順次積層されている。これらの各部材は、積層されて、ラミネーターにセットされ、50〜150Paの減圧下にて加圧しながら100℃〜200℃の温度で15〜60分程度加熱することによって、受光面側封止材と裏面側封止材とが溶融した上で架橋して一体化される。
端子ボックスは、基板5からの電気出力を外部回路に接続するために、太陽電池モジュール裏面側に接着材等を用いて取り付けられる。この端子ボックスの一例としては、変性ポリフェニレンエーテル樹脂(変性PPE樹脂)などで紫外線などに対する耐光性を考慮して黒色で形成される。また、端子ボックスは、取り付け後の半田付け作業などを行いやすくするため、本体部と蓋部に分かれており、蓋部は本体部に嵌め込みやネジ止めにより固定される。端子ボックスの大きさは、取り付けられる太陽電池モジュールの大きさにより最適に決定すればよいが一例として、一辺が5〜15cm程度、厚みが1〜5cm程度のものである。
枠体は、太陽電池モジュールとして必要な機械的強度や耐候性能を確保し、また太陽電池モジュールを野外に設置する場合の架台と太陽電池パネルとの間を接続し、固定するためにも用いる。枠体は、太陽電池モジュールに必要な強度やコストを考慮してアルミニウムや樹脂などで形成される。アルミニウムで造る場合には、アルミニウムを押し出し成形して造られ、その表面にアルマイト処理やクリヤ塗装が施される。
≪太陽電池モジュールの再生≫
以下に、このような太陽電池モジュールの再生方法を添付図面に基づき詳細に説明する。
[第一実施形態]
図2は、本発明の第一実施形態に係る太陽電池モジュールの再生方法を示す断面図、特にリード線及び接続電極の接続状態を示す部分拡大図である。図2(a)は、半田溶融工程前、図2(b)は、半田溶融工程と酸化膜分断工程を経た後の状態を示すものである。
図3は、本発明に係る太陽電池モジュールの再生方法を示す断面図、特に第1の半田と酸化膜との位置関係を示す図であり、接続電極1とリード線2とを、第1の半田3を用いてどのように半田接続するかによって、図3(a)〜図3(c)の位置関係を構成する。
(1)バックカバー剥離工程
太陽電池モジュールの枠体及び端子ボックスを取り外した上で、太陽電池モジュールの裏面側を上になるように載置し、予め一辺が20〜50cm程度の矩形になるように、バックカバーにカッターナイフなどで切込みを入れる。
その上で、約100〜180℃に昇温した加熱炉で5〜15分程度加熱する。
そして、切り込みを入れた矩形の単位毎に、バックカバーのみをピンセットで挟み、内側から外側に向け約1〜3cm剥離し、剥離した部分を手でつかみバックカバーをすべて剥離する。
(2)接続部位の確認工程
裏面側封止材の表面凹凸や太陽電池モジュール端部からの距離などによって、リード線2と接続電極1との接続部位を確認し、接続部位上方に形成されている裏面側封止材をカッターナイフなどで所定領域に渡って除去し、リード線2と接続電極1との接続部位を露出させる。
(3)半田溶融工程
表面に酸化膜4を有する第1の半田3に対して、この酸化膜4の融点未満の温度(300℃から500℃が好ましい)に半田ごてのこて先を加熱し、これを第1の半田3に押し当てることによって第1の半田3を溶融させる。
一般的な半田である共晶半田の融点は183℃で、鉛フリー半田を使用した場合であっても200℃から230℃である。他方、半田表面に生じる酸化膜4は、主に錫と酸素が結合したSnOから構成されており、その融点は1127℃である。したがって、第1の半田3を加熱溶融し液体の状態とした場合であっても、酸化膜4は固体として存在する。
なお、第1の半田3の溶融は、太陽電池モジュールに対してレーザを照射することによって、非接触かつ直接的に行うこともできる。
(4)酸化膜分断工程
上述した半田溶融工程で、第1の半田3の溶融に伴う熱膨張によって、固体状態にある酸化膜4は少なくともその一部が分断される。特に、使用時の温度サイクルによる影響が大きい部位、すなわち第1の半田3と接続電極1(またはリード線2)との間などに介在する酸化膜4は経年劣化が大きく、優先的に分断され易い。このように酸化膜4が分断された結果、リード線2と接続電極1とが比較的電気抵抗の小さい第1の半田3を通じて直接導通されるため、太陽電池モジュールの出力特性が向上することとなる。
なお、以下に、使用時の温度サイクルによる影響が大きい部位について、図3(a)〜(c)の場合について順に説明する。
まず図3(a)及び図3(b)の場合、リード線2及び接続電極1が熱膨張・熱収縮を繰り返すことによって、第1の半田3と接続電極1(リード線2)との間に介在する酸化膜4に、引張り・圧縮応力が繰り返し加わる。その結果、接続電極1上の酸化膜4に応力が集中して、酸化膜4は疲労し劣化し易くなる。図3(c)場合においても、リード線2や接続電極1の熱膨張・熱収縮に伴って、リード線2側の酸化膜4と接続電極1側の酸化膜4との間で、引張り・圧縮応力が加わるため、酸化膜4は疲労し劣化し易くなる。
(5)封止工程
上述の位置確認工程において、カッターナイフにより除去した裏面側封止材の所定領域と、同等の大きさの裏面側封止材を接続部位上に積層し、例えば従来周知の封止条件(加熱による架橋など)を加えることによって再度接続部位を封止する。
以上のような各工程によって太陽電池モジュールの再生が行なわれる。
[第二実施形態]
次に、本発明の第二実施形態に係る太陽電池モジュールの再生方法を説明する。以下において、上述した第一実施形態と同様の内容については特記せず、異なる部分について詳細に説明する。
上述の(1)及び(2)に記載された工程を経た後、以下に説明する工程が実施される。
(3)半田追加工程
第1の半田3表面に形成された酸化膜4に、液状の第2の半田を追加し、固化する。具体的には、用意された第2の半田を、こて先温度300℃から500℃の半田ごてで押し当てることによって溶融し、これを第1の半田表面に形成された酸化膜4に追加した上で、冷却固化させた。
これによって、液状の第2の半田が固化する際の体積収縮により、酸化膜4には引張り応力を加えることによって、酸化膜4を分断させることが可能となる。なお、上記効果に加えて、例えば、第1の半田3表面に形成された酸化膜4が接続電極1から一部剥離した場合であっても、液状の第2の半田を酸化膜4に追加することで、剥離した部分にも第2の半田を供給することができ、電気的信頼性が向上する。また、リード線2と接続電極1との間で機械的な強度が増加させることも可能となる。
第2の半田には、フラックス含有半田を用いることが好ましく、これによって第2の半田の表面における酸化膜の形成を抑制することが可能となる。すなわち、第2の半田をフラックス含有半田とすれば、フラックスの酸化還元反応によって、第2の半田にはフラックス成分が供給されるため、第2の半田に酸化膜4が形成されることを抑制できる。その結果、半田溶融工程での熱伝導を効率よく行うことができるため、第1の半田3をより熱膨張させることができる。そして、第1の半田3と第2の半田との間に存在する酸化膜4をより分断し易くできる。
なお、一般的な共晶半田の融点は183℃であり、鉛フリー半田であっても200℃から230℃が融点であるため、後述の半田溶融工程によって、第1の半田3の融点以上でこの酸化膜4の融点未満の温度条件(300℃から500℃)にて加熱すれば、その熱伝導で、第2の半田も同時に溶融させることが可能である。
また、第2の半田の追加は、第1の半田3表面に形成された酸化膜4に、線状の半田などで予め固体の第2の半田を適量追加しておき、その後、第1の半田3(及び酸化膜4)に半田ごてを押し当てることによって、第1の半田3と第2の半田を同時に溶融させることもできる。このようにすれば、半田追加工程と下記半田溶融工程とを一括的に行うことができる。
尚、酸化膜分断工程の後に半田追加工程を行なっても、上述の効果を奏することができる。
(3´)半田溶融工程
表面に酸化膜4を有する第1の半田3に対して、半田ごてのこて先の温度を第1の半田3の融点以上で酸化膜4の融点未満の温度条件(300℃から500℃)にて加熱し、これを第1の半田3に押し当てることによって、第1の半田3を溶融させる。
(4´)酸化膜分断工程
半田溶融工程における第1の半田3の熱膨張に伴う応力に加えて、半田追加工程において生じる引張り応力によって、酸化膜4を分断されて第1の半田3内部へ移動させることができる。このように酸化膜4が分断された結果、リード線2と接続電極1とが比較的電気抵抗の小さい第1の半田3を通じて直接導通されるため、太陽電池モジュールの出力特性が向上することとなる。
≪太陽電池モジュール≫
本発明に係る太陽電池モジュールは、基板5上に形成された接続電極1と、接続電極1へ電力を供給し、又は、接続電極1から電力を取り出すリード線2と、接続電極1とリード線2との間に配され、両者を電気的に接続する第1の半田3と、を含んで成る太陽電池モジュールであって、第1の半田3内部に酸化膜4を有するようにした。
なお、当該太陽電池モジュールにおける各構成要素は上述したものと同様のものを用いればよく、その製造方法は、上述の太陽電池モジュールの再生方法を応用して酸化膜4を分断することで第1の半田3内部に移動させても良いし、あらかじめ酸化膜4を含有した第1の半田3を用いても良いのは言うまでもない。
このような構成とすることによって、外気の影響によって、第1の半田3の表面から酸化膜4の形成が進行する場合であっても、予め内部に存在する酸化膜4によりその進行が部分的に妨げられ、結果として当該部位の電気抵抗を低く維持することが可能となる。
酸化膜4の存在は、第1の半田3断面を、従来周知のEPMA(Electoron Probe Micro Analysis)装置を用いてX線分析することによって確認すれば良い。ここで、第1の半田内部に酸化膜を有するとは、所定の酸化膜の一部分が半田表面を構成していないことを意味する。
尚、本発明に係る太陽電池モジュールの再生方法及び太陽電池モジュールは、上述の実施形態に限定されることなく、種々の応用が可能である。
例えば、リード線2と接続電極1とが第1の半田3によって電気的に接続する固体状のバイパス部材を設ける工程を含むことが好ましく、これによってリード線2と接続電極1との接合強度を向上させることができる。バイパス部材として、樹脂板や金属板などを半田付けや接着剤で取り付けるようにすればよい。日々の温度サイクルによってリード線2と接続電極1がその熱膨張係数の違いに伴い、リード線2と接続電極1に第1の半田3から剥離するような応力が加わった場合であっても、固体状のバイパス部材の弾性変形によって、上述の応力を緩和することができ、その結果、第1の半田3に加わる応力によって、リード線2や接続電極1が第1の半田3から剥離することを抑制できる。また、バイパス部材の存在によって充分な接続面積を確保することができ、太陽電池モジュールの直列抵抗成分を減少させることが可能となり、太陽電池モジュールの発電効率を安定、向上させることができる。
特に、バイパス部材は、銅、銀又はアルミニウムなどの導電性材料を含むことが好ましく、これによってバイパス部材とリード線(または接続電極)との接合部を導通路として機能させることが可能となる。なお、半田濡れ性の良い材料、例えば銅および銀の少なくとも一方を含むか、又はアルミニウム箔の表面に銅や銀などをメッキすることにより半田濡れ性を改善しているものが好適に用いられる。また、バイパス部材はリード線を構成する成分を含むようにすれば、両者間における導電率の変化を低減することが可能となる。
また、半田溶融工程は、第1の半田にフラックスを供給した状態で行うことが好ましく、これによって第1の半田の熱膨張を促進させることができる。
本発明の再生方法を適用する前の太陽電池モジュールを構成する太陽電池ストリングを受光面側から見た正面図である。 本発明の第一実施形態に係る太陽電池モジュールの再生方法を示す断面図、特にリード線及び接続電極の接続状態を示す部分拡大図である。(a)は、半田溶融工程前、(b)は、半田溶融工程と酸化膜分断工程を経た後の状態を示すものである。 本発明に係る太陽電池モジュールの再生方法を示す断面図、特に第1の半田と酸化膜との位置関係を示す図である。(a)は、あらかじめリード線に第1の半田を被覆し、接続電極には半田を被覆しない状態で、両者を半田接続した場合、(b)は、あらかじめ接続電極に第1の半田を被覆し、リード線には第1の半田を被覆しない状態で、両者を半田接続した場合、(c)はリード線と接続電極の両方にあらかじめ第1の半田を被覆した状態で、両者を半田接続した場合を示すものである。 従来の太陽電池モジュールにおいて、バスバー部と接続部財が日々の温度サイクルによって膨張・収縮する様子を示す断面図である。 従来の太陽電池モジュールの接続部を示す断面図である。
符号の説明
1:接続電極
2:リード線
3:第1の半田
4:酸化膜
5:基板

Claims (9)

  1. 基板上に形成された接続電極と、前記接続電極へ電力を供給し、又は、前記接続電極から電力を取り出すリード線と、前記接続電極と前記リード線との間に配され、両者を電気的に接続する第1の半田と、を含んで成る太陽電池モジュールを再生するための方法であって、
    表面に酸化膜が形成されている前記第1の半田の少なくとも一部を前記酸化膜の融点未満の温度条件で溶融させる半田溶融工程と、
    前記半田溶融工程で第1の半田を熱膨張させて、前記酸化膜を分断させる酸化膜分断工程と、を含む太陽電池モジュールの再生方法。
  2. 前記酸化膜に、液状の第2の半田を追加し、固化する半田追加工程を含む請求項1に記載の太陽電池モジュールの再生方法。
  3. 前記リード線と前記接続電極とが前記第1の半田によって電気的に接続する固体状のバイパス部材を設ける工程を含む請求項1又は請求項2に記載の太陽電池モジュールの再生方法。
  4. 前記バイパス部材は、導電性材料を含んで成る請求項3に記載の太陽電池モジュールの再生方法。
  5. 前記バイパス部材は、前記リード線を構成する成分を含んで成る請求項3又は請求項4に記載の太陽電池モジュールの再生方法。
  6. 前記バイパス部材は、銅および銀の少なくとも一方を含んで成る請求項3から請求項5のいずれか一項に記載の太陽電池モジュールの再生方法。
  7. 前記第2の半田は、フラックス含有半田である請求項2から請求項6のいずれか一項に記載の太陽電池モジュールの再生方法。
  8. 前記半田溶融工程は、前記第1の半田にフラックスを供給した状態で行う請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の太陽電池モジュールの再生方法。
  9. 基板上に形成された接続電極と、前記接続電極へ電力を供給し、又は、前記接続電極から電力を取り出すリード線と、前記接続電極と前記リード線との間に配され、両者を電気的に接続する第1の半田と、を含んで成る太陽電池モジュールであって、
    前記第1の半田内部に酸化膜を有する太陽電池モジュール。

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