JP2007201128A - 半導体製造装置用ウエハ保持体及び半導体製造装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 高温でウエハを均一に加熱処理することができ、破損することがないウエハ保持体、及びそのウエハ保持体を搭載した半導体製造装置を提供する。
【解決手段】 ウエハ保持部のウエハ載置面とウエハとが接触する接触面積が、ウエハの半径をRとし、ウエハの中心から1/√2Rの距離より外周側エリアでの接触面積をA、及びその内周側エリアでの接触面積をBとしたとき、A>Bの関係とする。この関係を得るため、ウエハ載置面にウエハと接触する接触部を形成し、その接触部の形状をリング状凸部、あるいはエンボス状凸部とすることが好ましい。
【選択図】 なし

Description

本発明は、半導体製造プロセスにおいて、ウエハの加熱処理に使用するウエハ保持体及びそれを搭載した半導体製造装置に関し、特にウエハに対してCVDなどによる成膜や、エッチング、又はレジストなどを熱処理するために用いるウエハ保持体及びそれを搭載した半導体製造装置に関する。
従来から、半導体製造プロセスにおいては、ウエハを載置して加熱処理するための各種のウエハ保持体が使用されている。例えば、特開平4−78138号公報には、ウエハを載置するための凸状支持部材が接合されたウエハ保持体が開示されている。また、特開平6−252055号公報には、セラミックス製の加熱装置の昇降温時に、セラミックス製ヒータの温度分布を中心部付近が高くなるようにすることで、セラミックスヒータに加わる応力が低減できることが記載されている。更に、特に近年では、CVDなどの成膜を行う際には、スループットを向上させるために、高温で処理することが望まれている。
特開平4−78138号公報 特開平6−252055号公報
ウエハを加熱処理する場合、成膜などの条件を均一にするために、通常はウエハの温度を均一にする必要がある。しかし、ウエハの温度が高温になればなるほど、ウエハ保持部の外周部からの温度の逃げが大きくなるため、相対的にウエハ保持部の中心部付近の温度を外周部に比較して低く設定する必要がある。しかしながら、上記特開平6−252055号公報に記載されているように、ウエハ保持体の中心部の温度が相対的に低下すれば、ウエハ保持体に働く応力が大きくなり、ウエハ保持体の破損を招くなどの問題が発生していた。
本発明は、このような従来の事情に鑑み、高温でウエハを均一に加熱処理することができ、且つ破損を招くことがないウエハ保持体、及びそのウエハ保持体を搭載した半導体製造装置を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために、ウエハ載置面の形状を工夫することによって、ウエハ保持体に働く応力を緩和することを検討した。その結果、ウエハ載置面からウエハに伝わる熱を制御すること、具体的には、ウエハ載置面の外周側エリアからウエハへの熱の伝わり量を大きくし、中心に近い内周側エリアからの熱の伝わり量を小さくすることによって、ウエハ保持体に働く応力を緩和して破損を防ぐと共に、ウエハを均一に加熱できることを見出した。
即ち、本発明が提供する半導体製造装置用ウエハ保持体は、抵抗発熱体を有する半導体製造装置用ウエハ保持体であって、ウエハ保持部のウエハ載置面とウエハとが接触する接触面積が、ウエハの半径をRとし、ウエハの中心から1/√2Rの距離より外周側エリアでの接触面積をA、及びその内周側エリアでの接触面積をBとしたとき、A>Bであることを特徴とする。
上記本発明の半導体製造装置用ウエハ保持体においては、前記ウエハ載置面とウエハとの接触面積がA≧2Bであることが好ましく、前記ウエハ載置面とウエハとの接触面積がB=0であることが更に好ましい。
上記本発明の半導体製造装置用ウエハ保持体は、前記ウエハ載置面のウエハと接触する接触部の形状がリング状凸部からなることを特徴とするものであるか、あるいは、前記ウエハ載置面のウエハと接触する接触部の形状がエンボス状凸部からなることを特徴とするものであることが好ましい。
上記本発明の半導体製造装置用ウエハ保持体は、前記ウエハ保持部を支持する支持部材を有し、該支持部材はウエハ保持部に物理的に固定されているか、若しくは化学的に接合されていることを特徴とするものである。
本発明は、また、上記本発明の半導体製造装置用ウエハ保持体を搭載したことを特徴とする半導体製造装置を提供するものである。
本発明によれば、ウエハ載置面とウエハとが接触する接触面積をウエハの外周側エリアと内周側エリアとで最適化することにより、これら両エリアでの温度分布を変えて設定しなくても、高温でウエハを加熱処理する際に破損がなく、且つ均熱性に優れたウエハ保持体を提供することができる。
本発明においては、ウエハ保持体のウエハ載置面がウエハと接触する接触面積を、ウエハ載置面のウエハと接触する接触部の形状を外周側と内周側で変化させることによって、ウエハの外周側エリアでの接触面積が内周側エリアでの接触面積よりも大きくなるようにする。具体的には、ウエハの半径をRとした場合に、ウエハの中心から1/√2Rの距離より外側の部分を外周側エリアとし、その内側の部分を内周側エリアとする(即ち、外周側エリアと内周側エリアは同一面積である)。そして、ウエハ載置面とウエハとの接触面積について、外周側エリアでの接触面積をA及びその内周側エリアでの接触面積をBとしたとき、A>Bとする。これにより、ウエハ自身の均熱性を達成すると同時に、ウエハ保持体の加熱時の破損を防止することができる。
従来、通常のウエハ保持体においては、ウエハを保持するウエハ載置面は、フラットな平面であるか、若しくはエンボスと呼ばれ、例えば円形の突起部がウエハ載置面全体に形成されている。このようなウエハ載置面の場合、例えばフラットな面では、ウエハの面積とウエハ載置面にウエハが接触する接触面積は同一となる。また、エンボスを形成している場合においても、ウエハ保持体のウエハ載置面全体にエンボスを均一に形成することから、ウエハの面積とウエハ載置面にウエハが接触する接触面積は同一となっている。
このような形状の従来のウエハ載置面においては、ウエハ保持体の温度の影響がそのままウエハに反映されることになる。また、ウエハ保持体及びウエハともに、昇降温時を含む加熱時に、温度が高くなると外縁部からの熱の逃げが大きくなり、温度の均一性が損なわれるため、これらの外周部の温度が内周部よりも高くなるようにウエハ保持体の温度を制御する必要があった。しかし、外周部の温度が内周部よりも高くなるように制御すると、上記特開平6−252055号公報に記載されているように、ウエハ保持体に働く応力が大きくなり、最悪の場合はウエハ保持体が破損することがあった。
これに対して、本発明のウエハ保持体では、ウエハ載置面とウエハとの接触面積に関して、上記したようにウエハの外周側エリアの方が内周側エリアよりも大きくなっているために、外周側エリアの方が内周側エリアよりも多くの熱をウエハに伝えることができる。このため、熱が逃げやすいウエハ保持体の外周部の温度を高く設定しなくても、ウエハの温度を均一にすることが可能となる。即ち、外周側エリアでの接触面積が大きいため、ウエハに対して外周側エリアからの熱の伝わり量が大きくなり、仮にウエハ保持体の温度が均一であるならば、ウエハでは相対的に外周側エリアの温度が上昇する。
実際には、ウエハ保持体の外縁部から熱が逃げやすいため、ウエハ保持部の内周側エリアの温度が外周側エリアよりも高くなるので、ウエハを均一に加熱することができ、且つエハ保持体に働く応力も小さくすることができる。従って、本発明のウエハ保持体では、上記外周側エリアの温度が内周側エリアの温度よりも高くなるように設定しなくても、優れた均熱性を得ることができ、応力によるウエハ保持体の破損を防ぐことができる。ただし、より優れた均熱性を達成するために、ウエハ保持体の抵抗発熱体を2ゾーンヒータとして、外周側エリアの温度と内周側エリアの温度を別々に制御することも可能である。
尚、外周側エリアでの接触面積をA及びその内周側エリアでの接触面積をBとしたとき、上記のごとくA>Bであることが必要であるが、A≧2Bであることが好ましい。このような接触面積比にすることで、外周側エリアからの熱の伝わり量が増加するため、ウエハ保持体の中心部付近の温度が相対的に高くなっても、一層優れた均熱性を達成することができる。特にB=0とすることによって、常にウエハ保持体の中心部の温度が高くても、一層優れた均熱性が得られ、且つウエハ保持体に働く応力を小さくできるため更に好ましい。
ウエハ保持部におけるウエハ載置面のウエハとの接触部の形状に関しては、上記した外周側エリアでの接触面積Aと内周側エリアでの接触面積Bの関係が満たされる限り特に制約はないが、好ましい形状の一つはリング状凸部である。このリング状凸部の形状そのものには特に制約はないが、ウエハと接触する頂部が平面であることが好ましく、例えば台形や矩形の断面を有するものが好ましい。また、ウエハとの接触を均一にするため、リング状凸部の頂部の平面度は0.1mm以下であることが好ましい。これを超える平面度の場合は、リング状凸部の高さが相対的に高い部分で局所的にウエハと接触し、その部分のみでウエハの温度が高くなり、ウエハの均一性を損なうため好ましくない。
また、上記リング状凸部に関しては、均熱を乱さない範囲で、幅方向に貫通する1つ又は複数のスリットを形成しても良い。このようにスリットを形成することで、ウエハと密着するリング状凸部の内側と外側の雰囲気を連通させることができるため、チャンバー内の気圧の変化によってウエハがウエハ載置面に密着したり、位置ずれを起こしたりすることを防ぐことができる。また、リング状凸部の幅は、当然のことながら均一であることが好ましい。リング状凸部に幅の広い部分と狭い部分が存在すると、幅の広い部分の温度が上昇し、ウエハの均熱性を乱すためである。リング状凸部の幅のばらつきは、幅の平均値に対して±10%以内であることが望ましい。
更に、上記リング状凸部は、上記接触面積AとBの関係が得られるように、ウエハ載置面に少なくとも1つ形成するが、複数形成してもよく、複数形成した場合には、リング状凸部ごとに幅を変えてもよい。ただし、それぞれのリング状凸部は、上記した平面度や幅のバラツキを満たす必要がある。
また、ウエハ保持部におけるウエハ載置面のウエハとの接触部の形状は、上記のリング状凸部以外に、いわゆる「エンボス」形状の凸部であっても良い。このエンボス状凸部においても、形状そのものには特に制約はなく、円柱形状、角柱形状など、各種形状を採用することができる。ただし、ウエハ載置面の同一円周上に存在するエンボス状凸部の形状は、出来るだけ同一形状であって、同一間隔に配置することが好ましい。このような形状と配置にすることで、ウエハとエンボス状凸部が均一に接触し、ウエハの均熱性を確保することが出来る。更に、エンボス状凸部のウエハとの接触面の平面度は、0.1mm以下であることが好ましい。平面度が0.1mmを超えると、ウエハの温度分布に影響を及ぼすことがあるため好ましくない。
本発明のウエハ保持体は、ウエハ保持部を支持する支持部材を有することができる。支持部材の形状に関しては特に制約はなく、例えば、円柱形状あるいは円筒形状であって良い。この支持部材は、ウエハ保持部に物理的に固定されていても良いし、化学的に接合されていても良い。しかし、ウエハ保持体に働く応力を低減するためには、支持部材をロウ材やガラスなどを用いて化学的に接合するのではなく、例えばネジ止めなどの方法で物理的に固定することが好ましい。
一般的に、上記支持部材はウエハ保持部付近での温度が高く、逆にその反対側では温度が低いため、この温度差によって支持部材が変形しやすい。このとき支持部材がウエハ保持部に化学的に接合されていと、支持部材の変形がウエハ保持部に影響を及ぼし、ウエハ保持部に働く応力が大きくなるため好ましくない。しかし、ネジ止めなどの物理的な固定方法の場合には、ウエハ保持部と支持部材との間に若干の寸法上の「あそび」が生じ、逆に寸法上の「あそび」がなければ固定することは出来ない。このため、ウエハ保持部と支持部材との間に発生する応力は、少なからずこの「あそび」が吸収するため、化学的に接合した場合に比較して、応力を相対的に小さくすることが出来るため好ましい。
ウエハ保持体並びに支持部材に使用する材料としては、特に制約はないが、アルミニウムやステンレスなどの金属材料、アルミナ、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、炭化ケイ素などのセラミックス材料、あるいはその複合体を使用することが出来る。これらの材料の選定は、使用温度やコスト、耐食性などを考慮して決めればよい。これらの材料の中では、特に窒化アルミニウムが好ましい。
また、上記した本発明のウエハ保持体を搭載した半導体製造装置では、ウエハ保持体の割れの発生率を従来のウエハ保持体の割れ発生率よりも低くすることができるため、スループットを向上でき、半導体の製造効率を一層向上することが出来る。
次に、本発明のウエハ保持体の製造方法について、窒化アルミニウム(AlN)のサセプタを例に説明する。使用するAlNの原料粉末は、比表面積が2.0〜10.0m/gのものが好ましい。比表面積が2.0m/g未満の場合は窒化アルミニウムの焼結性が低下し、また10.0m/gを超える場合には粉末の凝集が非常に強くなるので取扱いが困難になる。また、原料粉末に含まれる酸素量は、2重量%以下が好ましい。酸素量が2重量%を超えると、焼結体の熱伝導率が低下する。更に、原料粉末に含まれるアルミニウム以外の金属不純物量は、合計で2000ppm以下が好ましい。金属不純物量がこの範囲を超えると、焼結体の熱伝導率が低下する。特に、金属不純物としてSiなどの4族元素や、Feなどの鉄族元素は、焼結体の熱伝導率を低下させる作用が高いので、含有量はそれぞれ1000ppm以下であることが好ましい。
AlNは難焼結性材料であるので、AlN原料粉末に焼結助剤を添加することが好ましい。添加する焼結助剤としては、希土類元素化合物やアルカリ土類金属化合物が好ましい。これらの化合物は、焼結中に窒化アルミニウム粉末粒子の表面に存在するアルミニウム酸化物あるいはアルミニウム酸窒化物と反応して、窒化アルミニウムの緻密化を促進すると共に、窒化アルミニウム焼結体の熱伝導率を低下させる原因となる酸素を除去する働きもあるので、窒化アルミニウム焼結体の熱伝導率を向上させることができる。
焼結助剤の添加量は、0.01〜5重量%の範囲が好ましい。添加量が0.01重量%未満では、緻密な焼結体を得ることが困難であると共に、焼結体の熱伝導率が低下する。また、添加量が5重量%を超えると、窒化アルミニウム焼結体の粒界に焼結助剤が存在することになるので、腐食性雰囲気で使用する場合この粒界に存在する焼結助剤がエッチングされ、脱粒やパーティクルの原因となる。更に好ましくは、焼結助剤の添加量は1重量%以下である。添加量が1重量%以下であれば、粒界の3重点にも焼結助剤が存在しなくなるので、焼結体の耐食性が一層向上する。
上記の焼結助剤のうち、特に酸素を除去する働きが顕著であるイットリウム化合物が好ましい。また、希土類元素化合物は、酸化物、窒化物、フッ化物、ステアリン酸化合物などが使用できる。この中では、酸化物は安価で入手が容易である点で好ましい。また、ステアリン酸化合物は、有機溶剤との親和性が高いので、AlN原料粉末と焼結助剤などを有機溶剤で混合する場合には、混合性が高くなるため好適である。
これらAlN原料粉末と焼結助剤粉末に、所定量の溶剤、バインダー、更には必要に応じて分散剤や邂逅剤を添加して、混合する。混合方法には特に制約はないが、ボールミル混合や超音波による混合等が可能である。このような混合によって、原料スラリーを得ることができる。得られたスラリーを成形し、焼結することによって、AlN焼結体を得ることができる。その方法には、コファイアー法とポストメタライズ法の2種類の方法が可能である。
まず、ポストメタライズ法について説明する。前記スラリーをスプレードライアー等の手法によって、顆粒を作製する。この顆粒を所定の金型に挿入し、プレス成形を施す。このとき、プレス圧力は、9.8MPa以上であることが望ましい。9.8MPa未満の圧力では、成形体の強度が充分に得られないことが多く、ハンドリングなどで破損し易くなる。また、成形体の密度は、バインダーの含有量や焼結助剤の添加量によって異なるが、1.5g/cm以上であることが好ましい。1.5g/cm未満であると、原料粉末粒子間の距離が相対的に大きくなるので、焼結が進行し難くなる。また、成形体密度は2.5g/cm以下であることが好ましく、2.5g/cmを超えると次工程の脱脂処理で成形体内のバインダーを充分除去することが困難となるため、前述のように緻密な焼結体を得ることが困難となる。
得られた成形体は、窒素やアルゴン等の非酸化性雰囲気中で加熱して脱脂処理を行う。大気等の酸化性雰囲気で脱脂処理を行うと、AlN粉末の表面が酸化されるので、焼結体の熱伝導率が低下する。脱脂処理の加熱温度は、500〜1000℃が好ましい。500℃未満の温度では、バインダーを充分除去することができず、脱脂処理後の成形体中にカーボンが過剰に残存するので、その後の焼結工程での焼結を阻害する。また、1000℃を超える温度では、残存するカーボンの量が少なくなり過ぎるので、AlN粉末表面に存在する酸化被膜の酸素を除去する能力が低下し、焼結体の熱伝導率が低下する。脱脂処理後の成形体中に残存する炭素量は、1.0重量%以下であることが好ましい。1.0重量%を超える炭素が残存していると、焼結が阻害されるため、緻密なAlN焼結体を得ることができない。
脱脂後の成形体は、次に焼結を行う。この焼結は、窒素やアルゴン等の非酸化性雰囲気中で、1700〜2000℃の温度で行う。このとき使用する窒素などの雰囲気ガスに含有される水分は、露点で−30℃以下であることが好ましい。これ以上の水分を含有する場合、焼結時にAlNが雰囲気ガス中の水分と反応して酸窒化物が形成されるので、熱伝導率が低下する可能性がある。また、雰囲気ガス中の酸素量は、0.001体積%以下であることが好ましい。これを超える酸素量では、AlNの表面が酸化して、熱伝導率が低下する可能性がある。
更に、焼結時に使用する治具は、窒化ホウ素(BN)成形体が好適である。このBN成形体は、上記焼結温度に対して充分な耐熱性を有すると共に、その表面に固体潤滑性があるため、焼結時に成形体が収縮する際の治具と成形体の間の摩擦を小さくすることができ、歪みの少ないAlN焼結体を得ることができる。
得られたAlN焼結体は、必要に応じて表面の研磨加工など機械加工を施す。次工程で導電ペーストをスクリーン印刷する場合、焼結体の表面粗さはRaで5μm以下であることが好ましい。5μmを超えるとスクリーン印刷により回路形成した際に、パターンのにじみやピンホールなどの欠陥が発生しやすくなる。更に好適には、表面粗さはRaで1μm以下である。上記表面粗さを研磨加工する際には、焼結体の両面にスクリーン印刷する場合は当然であるが、片面のみにスクリーン印刷を施す場合でも、スクリーン印刷する面と反対側の面も研磨加工を施す方がよい。スクリーン印刷する面のみを研磨加工した場合、スクリーン印刷時には、研磨加工していない面で焼結体を支持することになる。その時、研磨加工していない面には突起や異物が存在することがあるので、焼結体の固定が不安定になり、スクリーン印刷で回路パターンが正確に描けないことがあるからである。
また、この研磨加工において、両加工面の平行度は0.5mm以下であることが好ましい。平行度が0.5mmを超えると、スクリーン印刷時に導電ペーストの厚みのバラツキが大きくなることがある。平行度については0.1mm以下であれば特に好適である。更に、スクリーン印刷する面の平面度は、0.5mm以下であることが好ましい。0.5mmを超える平面度の場合にも、導電ペーストの厚みのバラツキが大きくなることがある。この平面度についても0.1mm以下であれば特に好適である。
研磨加工を施したAlN焼結体には、スクリーン印刷により導電ペーストを塗布し、電気回路パターンの形成を行う。導電ペーストは、金属粉末と、バインダーと溶剤を混合することにより得られる。金属粉末としては、セラミックスとの熱膨張係数のマッチングから、タングステンやモリブデンあるいはタンタルが好ましい。また、AlNとの密着強度を高めるために、上記導電ペーストに酸化物粉末を添加することもできる。酸化物粉末は、3A族元素や3A族元素の酸化物、Al、SiOなどが好ましい。特に、酸化イットリウムは、AlNに対する濡れ性が非常に良好であるので好ましい。これらの酸化物粉末の添加量は、0.1〜30重量%が好ましい。0.1重量%未満の場合、形成した電気回路である金属層とAlNとの密着強度が低下する。逆に30重量%を超えると、電気回路である金属層の電気抵抗値が高くなる。
導電ペーストの厚みは、乾燥後の厚みで5μm以上、100μm以下であることが好ましい。厚みが5μm未満の場合は、電気抵抗値が高くなり過ぎるだけでなく、密着強度も低下する。また、厚みが100μmを超える場合は、密着強度が低下する。また、形成する回路パターンが、ヒータ回路(抵抗発熱体回路)の場合は、パターンの間隔は0.1mm以上とすることが好ましい。0.1mm未満の間隔では、抵抗発熱体に電流を流したときに、印加電圧及び温度によっては漏れ電流が発生し、ショートする危険がある。特に、500℃以上の温度で使用する場合には、パターン間隔は1mm以上とすることが好ましく、3mm以上であれば更に好ましい。
次に、導電ペーストを脱脂した後、焼成する。脱脂は、窒素やアルゴン等の非酸化性雰囲気中で行う。脱脂温度は500℃以上が好ましい。脱脂温度が500℃未満では、導電ペースト中のバインダーの除去が不十分で金属層内にカーボンが残留し、焼成したときに金属の炭化物を形成するので、金属層の電気抵抗値が高くなる。脱脂後の導電ペーストの焼成は、窒素やアルゴンなどの非酸化性雰囲気中にて、1500℃以上の温度で行うのが好適である。1500℃未満の温度では、導電ペースト中の金属粉末の粒成長が進行しないので、焼成後の金属層の電気抵抗値が高くなり過ぎる。また、焼成温度はセラミックスの焼結温度を超えない方がよい。セラミックスの焼結温度を超える温度で導電ペーストを焼成すると、セラミックス中に含有される焼結助剤などが揮散しはじめ、更には導電ペースト中の金属粉末の粒成長が促進されてセラミックスと金属層との密着強度が低下するからである。
次に、形成した電気回路である金属層の絶縁性を確保するために、金属層の上に絶縁性コートを形成することができる。絶縁性コートの材質は、金属層との反応性が小さく、AlNとの熱膨張係数差が5.0×10−6/K以下であれば特に制約はなく、例えば結晶化ガラスやAlN等を使用することができる。これらの材料を例えばペースト状にして、所定の厚みのスクリーン印刷を行い、必要に応じて脱脂を行った後、所定の温度で焼成することにより、絶縁性コートを形成することができる。
この時、ペーストに添加する焼結助剤量は、0.01重量%以上であることが好ましい。0.01重量%未満では、絶縁性コートが緻密化せず、金属層の絶縁性を確保することが困難となる。また、焼結助剤量は20重量%を超えないことが好ましい。20重量%を超えると、過剰の焼結助剤が金属層中に浸透するので、金属層の電気抵抗値が変化してしまうことがある。ペーストを塗布する厚みに特に制限はないが、5μm以上であることが好ましい。5μm未満では、絶縁性を確保することが困難となるからである。
また、上記した導電ペーストとして、銀、パラジウム、白金などの混合物や合金を使用することも可能である。これらの金属は、銀の含有量に対してパラジウムや白金を添加することによって、導体の体積抵抗率が増加するため、回路パターンに応じてその添加量を調整すればよい。また、これらの添加物は、回路パターン間のマイグレーションを防止する効果があるため、銀100重量部に対して0.1重量部以上添加することが好ましい。
これらの金属粉末には、AlNとの密着性を確保するために、金属酸化物を添加することが好ましい。例えば、酸化アルミニウム、酸化ケイ素、酸化銅、酸化ホウ素、酸化亜鉛、酸化鉛、希土類酸化物、遷移金属元素酸化物、アルカリ土類金属酸化物などを添加することができる。添加量としては、0.1重量%以上50重量%以下が好ましい。含有量がこれより少ないと、窒化アルミニウムとの密着性が低下するため好ましくない。また、含有量がこれより多いと、銀等の金属成分の焼結が阻害されるため好ましくない。上記金属粉末と金属酸化物粉末を混合し、更に有機溶剤やバインダーを添加し、ペースト状にした後、上記と同様にスクリーン印刷により回路パターンを形成する。この場合、形成した回路パターンに対して、窒素などの不活性ガス雰囲気中若しくは大気中にて、700℃から1000℃の温度範囲で焼成する。
更にこの場合、回路間の絶縁を確保するために、結晶化ガラスやグレーズガラス、有機樹脂などを塗布し、焼成若しくは硬化させることで、絶縁層を形成することができる。ガラスの種類としては硼珪酸ガラス、酸化鉛、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、酸化ケイ素などが使用できる。これら粉末に有機溶剤やバインダーを添加し、ペースト状にし、スクリーン印刷により塗布する。塗布する厚みに特に制限はないが、5μm以上であることが好ましい。5μm未満では、絶縁性を確保することが困難となるからである。また、焼成温度としては、上記回路形成時の温度より低温であることが好ましい。上記回路焼成時より高い温度で焼成すると、回路パターンの抵抗値が大きく変化するため好ましくない。
次に、必要に応じて、更にセラミックス基板を積層することができる。積層は、接合剤を介して行うのが良い。接合剤としては、酸化アルミニウム粉末や窒化アルミニウム粉末に、2A族元素化合物や3A族元素化合物と、バインダーや溶剤を加え、ペースト化したものを用い、接合面にスクリーン印刷等の手法で塗布する。塗布する接合剤の厚みに特に制約はないが、5μm以上であることが好ましい。5μm未満の厚みでは、接合層にピンホールや接合ムラ等の接合欠陥が生じやすくなる。
接合剤を塗布したセラミックス基板は、非酸化性雰囲気中において500℃以上の温度で脱脂する。その後、積層するセラミックス基板を重ね合わせ、所定の荷重を加え、非酸化性雰囲気中で加熱することにより、セラミックス基板同士を接合する。荷重は、5kPa以上であることが好ましい。5kPa未満の荷重では、充分な接合強度が得られないか、接合欠陥が生じやすい。接合時の加熱温度は、セラミックス基板同士が接合層を介して十分密着する温度であれば、特に制約はないが、1500℃以上であることが好ましい。1500℃未満では、十分な接合強度が得られにくく、接合欠陥を生じやすい。前記脱脂並びに接合時の非酸化性雰囲気は、窒素やアルゴンなどを用いることが好ましい。
以上のようにして、ウエハ保持体のウエハ保持部となるセラミックス積層焼結体を得ることができる。なお、電気回路は、導電ペーストを用いずに、例えば、ヒータ回路であればモリブデン線(コイル)、静電吸着用電極やRF電極などの場合には、モリブデンやタングステンのメッシュ(網状体)を用いることも可能である。
この場合、AlN原料粉末中に上記モリブデンコイルやメッシュを内蔵させ、ホットプレス法により作製することができる。ホットプレスの温度や雰囲気は、AlNの焼結温度や雰囲気に準ずればよいが、ホットプレス圧力は1.0MPa以上加えることが望ましい。1.0MPa未満では、モリブデンコイルやメッシュとAlNの間に隙間が生じることがあるので、ヒータとしての性能が出なくなることがある。
次に、コファイアー法について説明する。前述した原料スラリーを、ドクターブレード法によりシート成形する。シート成形に関して特に制約はないが、シートの厚みは、乾燥後で3mm以下であることが好ましい。シートの厚みが3mmを超えると、スラリーの乾燥収縮量が大きくなるので、シートに亀裂が発生する確率が高くなる。得られたシート上に、導体ペーストをスクリーン印刷などの手法で塗布することにより、所定形状の電気回路パターンとなる金属層を形成する。導電ペーストは、上記ポストメタライズ法で説明したものと同じものを用いることができる。ただし、コファイアー法では、導電ペーストに酸化物粉末を添加しなくても支障はない。
上記回路パターンの形成を行ったシートと、回路形成をしていないシートを積層する。積層の方法は、各シートを所定の位置にセットし、重ね合わせる。この時、必要に応じて各シート間に溶剤を塗布しておく。重ね合わせた状態で、必要に応じて加熱する。加熱する場合、加熱温度は150℃以下であることが好ましい。150℃を超える温度にシートを加熱すると、積層したシートが大きく変形する。そして、重ね合わせたシートに圧力を加えて一体化する。加える圧力は、1〜100MPaの範囲が好ましい。1MPa未満の圧力では、シートが充分に一体化せず、その後の工程中に剥離することがある。また、100MPaを超える圧力を加えると、シートの変形量が大きくなりすぎる。
この積層体を、前述のポストメタライズ法と同様に、脱脂処理並びに焼結を行う。脱脂処理及び焼結の温度や、炭素量等はポストメタライズ法の場合と同じである。前述した、導電ペーストをシートに印刷する際に、複数のシートにそれぞれヒータ回路や静電吸着用電極等を印刷し、それらを積層することで、複数の電気回路を有する通電発熱ヒータを容易に作製することも可能である。このようにして、ウエハ保持体のウエハ保持部となるセラミックス積層焼結体を得ることができる。
尚、発熱体回路などの電気回路が、セラミックス積層体の最外層に形成されている場合は、電気回路の保護と絶縁性の確保のために、前述のポストメタライズ法の場合と同様に、電気回路の上に絶縁性コートを形成することができる。得られたセラミックス積層焼結体は、必要に応じて加工を施す。通常、焼結した状態では、半導体製造装置で要求される精度に入らないことが多いからである。加工精度は、例えば、ウエハ載置面の平面度では、上記リング状凸部やエンボスのウエハとの接触部は0.1mm以下であることが好ましい。この平面度が0.5mmを超えると、被処理物であるウエハとウエハ保持体との間に隙間が生じやすくなり、ウエハ保持体の熱が被処理物に均一に伝わらなくなるため、被処理物の温度ムラが発生しやすくなる。
また、ウエハ載置面の面粗さは、Raで5μm以下が好ましい。Raで5μmを超えると、ウエハ保持体とウエハとの摩擦によって、AlNの脱粒が多くなることがある。この時、脱粒した粒子はパーティクルとなり、ウエハ上への成膜やエッチングなどの処理に対して悪影響を与えることになる。更に、表面粗さはRaで1μm以下であれば更に好ましい。以上のようにして、ウエハ保持体であるサセプタのウエハ保持部を作製することができる。
このようにして作製したウエハ保持体のウエハ保持部に、支持部材を取り付ける。支持部材の取り付けは、接合層を介して化学的に接合しても良いし、ネジ止めなどの物理的(機械的)手法を用いて取り付けても良い。支持部材の材質は、ウエハ保持部のセラミックスの熱膨張係数と大きく違わない熱膨張係数のものであれば特に制約はないが、ウエハ保持部との熱膨張係数の差が5×10−6/K以下であることが好ましい。熱膨張係数の差が5×10−6/Kを超えると、特に化学的に接合する場合に接合時にウエハ保持部と支持部材の取付部付近にクラックなどが発生しやすく、接合時にクラックが発生しなくても、繰り返し使用しているうちに接合部に熱サイクルが加わり、割れやクラックが発生することがある。例えば、ウエハ保持部がAlNの場合、支持部材の材質はAlNが最も好適であるが、窒化ケイ素や炭化ケイ素あるいはムライト等も使用することができる。
化学的に接合する場合の接合層の成分は、AlN及びAl並びに希土類酸化物からなることが好ましい。これらの成分は、ウエハ保持部や支持部材の材質であるAlNなどのセラミックスと濡れ性が良好であるので、接合強度が比較的高くなり、また接合面の気密性も得られやすいので好ましい。接合する支持部材並びにウエハ保持部それぞれの接合面の平面度は、0.5mm以下であることが好ましい。これを超えると接合面に隙間が生じやすくなり、十分な気密性を持つ接合を得ることが困難となる。平面度は0.1mm以下が更に好適である。尚、ウエハ保持部の接合面の平面度が、0.02mm以下であれば更に好適である。また、それぞれの接合面の面粗さは、Raで5μm以下であることが好ましい。これを超える面粗さの場合、やはり接合面に隙間が生じやすくなる。接合面の面粗さはRaで1μm以下が更に好適である。
また、支持部材をネジ止めなどの物理的(機械的)な手法によって取り付けることも出来る。例えば、支持部材が筒形状である場合、支持部材の内側若しくは外側にフランジ部を形成し、複数の、できれば3箇所以上の貫通孔又はネジ孔を形成し、ウエハ保持部側にもネジ孔を形成する。ここに、ウエハ保持部や支持部材と熱膨張係数が比較的近い材質によって形成された雄ネジをネジ込むことで、ウエハ保持部に支持部材を取り付けることができる。この取り付け方法においては、その用途によって支持部材の内側ないしは外側で上記のように固定することができるが、ウエハ保持部に働く応力を小さくするためには、支持部材の内側で固定する方が好ましい。
次に、ウエハ保持部に電極を取り付ける。電極の取付は、公知の手法で行うことができる。例えば、ウエハ保持部のウエハ載置面と反対側から電気回路までザグリ加工を施し、電気回路にメタライズを施すか又はメタライズなしで直接活性金属ろうを用いて、モリブデンやタングステン等の電極を接続すればよい。その後必要に応じて電極にメッキを施し、耐酸化性を向上させることができる。
最後に、ウエハ保持部と支持部材とを化学的手法で接合した場合は、ウエハ保持部と支持部材の接合部付近とその外側に、環状溝を機械加工で形成する。このようにして、半導体製造装置用ウエハ保持体(サセプタ)を作製することができる。尚、環状溝は、焼成前の成形体の状態で先に形成しておいてもよいし、支持部材を接合する前に形成してもよい。
また、本発明のウエハ保持体を半導体製造装置に組み込んで、半導体ウエハを処理することができる。本発明のウエハ保持体は、ウエハ保持部と支持部材との取付部の信頼性が高いので、長期間に渡って、安定して半導体ウエハを処理することができる。
窒化アルミニウム粉末99.5重量%に焼結助剤として酸化イットリウム0.5重量部を加え、更にバインダー、有機溶剤を加えて、ボールミル混合することにより、スラリーを作製した。得られたスラリーをスプレードライにより顆粒を作製し、これをプレス成形して成形体を作製した。次に、この成形体を窒素雰囲気中にて700℃の条件で脱脂した後、窒素雰囲気中において1850℃で焼結して、窒化アルミニウム焼結体を得た。得られた焼結体を、直径330mm、厚み10mmに加工した。このときの表面粗さはRaで0.8μm、平面度は50μmであった。
この窒化アルミニウム焼結体上にWペーストをスクリーン印刷により塗布し、窒素雰囲気中にて700℃で脱脂した後、窒素雰囲気中にて1830℃で焼成することにより、抵抗発熱体を形成した。このとき形成した抵抗発熱体は、ウエハ載置面の内周部と外周部の温度を、別々に制御できる2ゾーンヒータとした。更に、抵抗発熱体上に酸化イットリウムを含有する窒化アルミニウムペーストをスクリーン印刷にて塗布し、700℃で脱脂した後、1820℃で焼成した。その後、AlN粉末とAl粉末とY粉末を混合し、更に有機溶剤、バインダーを加えて接着剤ペーストとし、上記窒化アルミニウム焼結体の窒化アルミニウムペーストを焼き付けた面に塗布し、700℃窒素雰囲気中で脱脂した。
また、直径330mm、厚み10mmに加工した窒化アルミニウム基板を準備した。この窒化アルミニウム基板を、上記窒化アルミニウム焼結体の接着剤ペーストを施した面に乗せ、ホットプレスにより10トンの加重を加え、1800℃で接合した。得られた接合体の片面をウエハ載置面とし、反対側の面に抵抗発熱体まで座繰り加工を行い、タングステン製の電極を銀ロウ付けにより取付けた。また、電極を覆うように窒化アルミニウム製の支持部材(外径80mm、内径70mm)の一端部にフランジ部を設け、窒化アルミニウム製螺子によって4箇所固定し、ウエハ保持体を完成した。
得られたウエハ保持体のウエハ載置面を加工して、ウエハとの接触部を形成した。ウエハとの接触部の形状として、下記表1にa〜kの各種形状のリング状凸部を示す。これら表1のリング状凸部の1つ若しくは複数組み合わせて、内周側エリアと外周側エリアに、試料ごとにそれぞれ下記表2に示すウエハとの接触部を有するウエハ載置面を形成した。尚、表1中のリング位置は、ウエハ載置面の中心から、そのリング状凸部の中央までの距離である。また、表2には、ウエハ載置面とウエハとの接触面積として、内周側エリアでの接触面積Bと外周側エリアでの接触面積Aも示した。
表2に示す各試料のウエハ保持体について、800℃に加熱したときの均熱性を測定すると共に、800℃までのヒートサイクル試験を実施した。また、ウエハの温度は直径300mmのウエハ温度計にて測定し、ウエハの温度が±1%になるように制御しながら昇温した。得られた結果を下記表2に示す。
Figure 2007201128
Figure 2007201128

Claims (7)

  1. 抵抗発熱体を有する半導体製造装置用ウエハ保持体であって、ウエハ保持部のウエハ載置面とウエハとが接触する接触面積が、ウエハの半径をRとし、ウエハの中心から1/√2Rの距離より外周側エリアでの接触面積をA、及びその内周側エリアでの接触面積をBとしたとき、A>Bであることを特徴とする半導体製造装置用ウエハ保持体。
  2. 前記ウエハ載置面とウエハとの接触面積がA≧2Bであることを特徴とする、請求項1に記載の半導体製造装置用ウエハ保持体。
  3. 前記ウエハ載置面とウエハとの接触面積がB=0であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の半導体製造装置用ウエハ保持体。
  4. 前記ウエハ載置面のウエハと接触する接触部の形状が、リング状凸部からなることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の半導体製造装置用ウエハ保持体。
  5. 前記ウエハ載置面のウエハと接触する接触部の形状が、エンボス状凸部からなることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の半導体製造装置用ウエハ保持体。
  6. 前記ウエハ保持部を支持する支持部材を有し、該支持部材はウエハ保持部に物理的に固定されているか、若しくは化学的に接合されていることを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の半導体製造装置用ウエハ保持体。
  7. 前記請求1〜6項のいずれかに記載のウエハ保持体を搭載したことを特徴とする半導体製造装置。


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