JP2007197775A - アルミニウム系金属材料用酸性洗浄剤及びその洗浄方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】フッ素を用いることなく、より低温下でアルミニウム系金属材料の表面を清浄化し、均一な化成皮膜を形成することができるアルミニウム系金属材料用酸性洗浄剤及びその洗浄方法を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明によれば、特定の構造を有する有機スルホン酸を所定量含有する酸性洗浄剤を用いることにより、フッ素を用いることなく、より低温下でアルミニウム系金属材料の表面を清浄化して均一な化成皮膜を形成することができる。
【選択図】なし

Description

本発明は、アルミニウム系金属材料用酸性洗浄剤及びその洗浄方法に関する。特に、成形加工によりアルミニウム系金属材料の表面に付着した潤滑油やアルミニウム粉末等を低温下でも十分に除去できる酸性洗浄剤及びその洗浄方法に関する。
アルミニウムまたはアルミニウム合金から製造された飲料缶等のアルミニウム系金属材料は、その表面がアルミニウム酸化物や油分等で覆われているのが一般的である。特に、アルミニウム缶は、ドローイング・アンド・アイアニング加工(以下、DI加工という)と呼ばれる引き抜き加工によって製造されるため、アルミニウム缶の表面には、引き抜き時に削られて発生したアルミニウム粉末(以下、スマットという)や潤滑油が付着している。通常、アルミニウム缶は、化成処理及び塗装処理がなされるため、強固な化成処理皮膜及び塗装塗膜を形成するためには、これらのアルミニウム酸化物や、油分、スマット等を十分に除去して清浄化しておく必要がある。
アルミニウム系金属材料の表面を清浄化するためには、表面を適度にエッチングして洗浄するタイプの酸性洗浄剤を用いるのが一般的である。具体的には、フッ化水素酸系の酸性洗浄剤が用いられていたが、近年では環境保護の観点から、フッ素フリーの酸性洗浄剤が用いられている。
例えば、無機酸から選ばれる少なくとも一種と、臭素イオンと、酸化型金属イオンとを各所定量ずつ含有することを特徴とするアルミニウム系金属の酸性洗浄水溶液が提案されている(特許文献1参照)。この酸性洗浄水溶液は、界面活性剤や酸化剤が必要に応じて添加され、臭素イオンがエッチング促進剤及び界面活性剤の酸化分解反応抑制剤として機能する。このため、この酸性洗浄水溶液によれば、有害なフッ素を含有することなく、比較的低温下であっても、アルミニウム系金属の表面に付着した潤滑油やスマット等を十分に除去できるうえ、均一なエッチング効果を発揮できる。
特開平7−113189号公報
しかしながら、飲料缶等に用いられるアルミニウム系金属材料中にはマグネシウムや銅等の不純物元素が含まれているのが一般的であり、酸性洗浄剤により表面がエッチングされた場合には、これらの不純物元素がイオン化傾向の関係から表面に残留してしまうおそれがあった。これらの不純物元素が表面に残留してしまった場合には、アルミニウム系金属材料の表面に化成皮膜を均一に形成することができなくなり、ひいてはアルミニウム系金属材料の耐食性が低下してしまう。
このような事態を回避する手段としては、エッチング速度を上げてトータルのエッチング量を増大させることが有効であるが、そのためには処理温度をより高温(70℃〜75℃)に設定する必要があった。また、低温下でエッチング速度を上げるべく、カルボン酸やホスホン酸系のキレート剤の添加が試みられたが、酸性洗浄剤のような強酸中ではカルボン酸は不溶化し、ホスホン酸も水和能が小さくなる等、その効果は十分なものではなかった。
従って、近年の環境汚染、健康やエネルギーコストへの関心の高まりからも、アルミニウム系金属材料の洗浄において、フッ素を用いることなくより低温下で、アルミニウム系金属材料の表面を清浄化して均一な化成皮膜を形成できる酸性洗浄剤の開発が求められている。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、フッ素を用いることなく、より低温下でアルミニウム系金属材料の表面を清浄化し、均一な化成皮膜を形成できるアルミニウム系金属材料用酸性洗浄剤及びその洗浄方法を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた。その結果、特定の構造を有する有機スルホン酸を所定量含有する酸性洗浄剤によれば、フッ素を用いることなく、より低温下でアルミニウム系金属材料の表面を清浄化して均一な化成皮膜を形成できることを見出し、本発明を完成するに至った。より具体的には、本発明は以下のようなアルミニウム系金属材料用酸性洗浄剤を提供する。
(1) 下記の式(1)で表される少なくとも1種の有機スルホン酸を0.01g/l以上25g/l以下含有するアルミニウム系金属材料用酸性洗浄剤。
Figure 2007197775
(式中のRは、メチル基、又は、炭素数が1〜9であって少なくとも1以上の水酸基を有する置換アルキル基を示す。)
(2) さらに、硫酸、硝酸、及び、リン酸よりなる群から選択される少なくとも1種の無機酸を0.01g/l以上25g/l以下含有する(1)記載のアルミニウム系金属材料用酸性洗浄剤。
(3) さらに、3価の鉄イオンを0.05g/l以上4g/l以下含有する(1)又は(2)記載のアルミニウム系金属材料用酸性洗浄剤。
(4) さらに、界面活性剤を0.1g/l以上10g/l以下含有する(1)から(3)いずれか記載のアルミニウム系金属材料用酸性洗浄剤。
(5) (1)から(4)いずれか記載のアルミニウム系金属材料用酸性洗浄剤の液温を40℃以上75℃以下とし、これをアルミニウム系金属材料の表面に接触させて洗浄する工程を含むアルミニウム系金属材料の洗浄方法。
本発明によれば、フッ素を用いることなくより低温下で、アルミニウム系金属材料の表面を清浄化して均一な化成皮膜を形成できるアルミニウム系金属材料用酸性洗浄剤及びその洗浄方法を提供できる。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。
本実施形態のアルミニウム系金属材料用酸性洗浄剤は、特定の構造を有する有機スルホン酸を含有することを特徴とする。好ましくは、所定量の無機酸、酸化型金属イオン、界面活性剤を含有する。また、処理するアルミニウム系金属材料の例としては、3000系合金等から形成されたアルミニウム缶ボディーが挙げられる。
[有機スルホン酸]
有機スルホン酸は、低温条件下においても十分なエッチング効果を発揮し、アルミニウムのみならずマグネシウムや銅等の不純物元素をもエッチングする。本実施形態で用いられる有機スルホン酸は、下記の式(1)で表される構造を有する。
Figure 2007197775
(式中のRは、メチル基、又は、炭素数が1〜9であって少なくとも1以上の水酸基を有する置換アルキル基を示す。)
上記式中の置換アルキル基は、直鎖に限られず、分岐鎖であってもよい。上記有機スルホン酸の具体例としては、HSO−CHの他、HSO−CHOH、HSO−CHCHOH、HSO−CHCHCHOH、HSO−CHCH(OH)CHOH等が挙げられる。これらの有機スルホン酸は、単独使用若しくは併用される。
上記有機スルホン酸のうち、HSO−CHCHOH、HSO−CHCHCHOH、HSO−CHが特に好ましく用いられる。なお、HSO−CHを用いる場合には、他の有機スルホン酸に比して含有量を多く設定する必要がある。
有機スルホン酸の含有量は、0.01g/l以上25g/l以下である。含有量が0.01g/l未満では、効果が不十分となり、25g/lを超えるとそれ以上の効果が認められず経済的に不利であり、好ましくない。より好ましくは、0.1g/l以上2g/l以下である。
[無機酸]
無機酸は、エッチング促進剤としての機能を有する。無機酸の具体例としては、硫酸、硝酸、リン酸が挙げられ、これらの無機酸が単独使用若しくは併用される。なお、Nフリー及びPフリーの観点から、硫酸がより好ましく用いられる。
無機酸の含有量は、0.01g/l以上25g/l以下であることが好ましい。含有量が0.01g/l未満の場合には、エッチング速度が極端に低下し、25g/lを超える場合には、エッチングに対してそれ以上の効果が認められず経済的に不利である。より好ましい含有量は、0.5g/l以上2g/l以下である。
[酸化型金属イオン]
通常、酸性洗浄液中でのアルミニウムのエッチング反応は、アルミニウムがアルミニウムイオン(Al3+)となるアノード反応と、酸性洗浄液中のHが還元されて1/2Hとなるカソード反応とからなる。このため、酸性洗浄液中に第二鉄イオン(Fe3+)のような酸化型金属イオンを添加すると、このFe3+がFe2+に還元されるアノード反応が前記Hの還元と同時に起こり、アルミニウムのエッチング反応が促進される。また、化成処理皮膜の形成及び形成された皮膜と金属との密着性を向上させる。
本実施形態では、酸化型イオンとして、3価の鉄イオン(第2鉄イオン:Fe3+)が好ましく用いられる。酸化型イオンは、硫酸塩又は硝酸塩のような水溶性塩で供給されることが好ましいため、3価の鉄イオンは、硫酸第2鉄又は硝酸第2鉄として供給されることが好ましい。なお、エッチング反応が進行するにつれて第1鉄イオン(Fe2+)濃度が増大するため、酸化還元電位(以下、ORP:oxidation−reduction potentialという)が低下し(洗浄剤の老化ともいう)、アルミニウム表面のエッチング促進効果が消失してしまう。そこで、ORPをコントロールする酸化剤を随時添加又は当初から添加して、第1鉄イオンを第2鉄イオンに酸化してもよい。このときのORPコントロール用の酸化剤としては、過酸化水素(H)、過硫酸塩(例えば、NaS 2−)、オゾン(O)、セリウム化合物(例えば、硫酸セリウムアンモニウム:(NHCe(SO)、亜硝酸塩(例えばNaNO2 ,KNO2)等が挙げられる。なお、酸化型金属イオンとしてメタバナジン酸イオンを用いる場合には、メタバナジン酸塩を随時補給すればよい。
3価の鉄イオンの含有量は、0.05g/l以上4g/l以下であることが好ましい。含有量が0.05g/l未満の場合には、エッチング量が不足して脱スマット性が低下し、4g/lを超える場合には、それ以上の洗浄性が望めず、経済的に不利である。より好ましい含有量は、0.1g/l以上1g/l以下である。
[界面活性剤]
界面活性剤は、主として、アルミニウム系金属材料の表面に付着していた油脂成分を除去する機能を有する。特に、DI加工後のアルミニウム缶ボディーであれば、潤滑剤を除去する役割を担う。また、除去された油脂成分や潤滑剤成分が、洗浄剤中で浮遊することを防止する機能も有する。即ち、油脂成分や潤滑剤成分が洗浄剤中で浮遊してしまった場合には、アルミニウム系金属材料の表面に再吸着してしまうおそれがあったところ、この界面活性剤を用いることにより、これを回避できる。
界面活性剤としては、ノニオン系、カチオン系、アニオン系、両性イオン系の界面活性剤が用いられる。これらのうち、特にノニオン系が好ましく、例えばエトキシ化アルキルフェノール系、炭酸水素誘導体、アビエチン酸誘導体、第1級エトキシ化アルコール、変性ポリエトキシ化アルコール等が好ましく用いられる。
界面活性剤の含有量は、0.01g/l以上10g/l以下であることが好ましい。含有量が0.01g/l未満である場合には、洗浄性、特に脱脂性が低下し、10g/lを超える場合には、洗浄剤中で発泡して洗浄処理が困難となるうえ、廃水処理に負荷がかかる。より好ましい含有量は、0.1g/l以上5g/l以下である。
本実施形態のアルミニウム系金属材料の洗浄方法は、スプレー法または浸漬法のいずれを採用してもよい。処理温度は40〜75℃で可能であり、従来に比して低温で洗浄が可能である。より好ましい処理温度は、50℃〜65℃である。
酸性洗浄処理時間は、30秒〜300秒が好ましい。処理時間が300秒を越えると過剰エッチングとなり洗浄剤の老化が早まり、30秒未満の場合はエッチング量が不足し、脱スマット性が低下する。より好ましくは、45〜120秒である。
本実施形態の酸性洗浄剤によって清浄化されたアルミニウム系金属材料は、従来公知の方法に従って水洗後、リン酸塩系やジルコン系の化成処理液による化成処理に供される。
実施例を挙げて本発明を具体的に説明する。なお、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
<実施例1>
3004合金のアルミニウム板をDI加工して得られた、潤滑油とスマットが付着した蓋なし容器を準備した。これを、有機スルホン酸として、HSO−CHCHCHOHを10g/l含有する酸性洗浄剤を用いて、処理温度65℃で45秒間スプレー処理した。次いで、15秒間水道水で洗浄し、さらに、化成処理剤(「アルサーフ450」日本ペイント社製)により、皮膜Zr量を11mg/mに処理条件を調整して、40℃で12秒間化成処理を行った。化成処理後、15秒間水道水で洗浄し、続いて5秒間脱イオン水でスプレー水洗し、195℃で3分間乾燥させた。
Figure 2007197775
<実施例2>
有機スルホン酸として、(HSO−CHCH(OH)CHOH)、硫酸を0.01g/lを10g/l含有する酸性洗浄剤を用いた以外は、実施例1と同条件で処理した。
<実施例3>
有機スルホン酸として、メタンスルホン酸(HSO−CH)を10g/l、及び、硫酸を10g/l含有する酸性洗浄剤を用いた以外は、実施例1と同条件で処理した。
<実施例4>
有機スルホン酸として、(HSO−CHOH)を10g/l、及び、硫酸を10g/l含有する酸性洗浄剤を用いた以外は、実施例1と同条件で処理した。
<実施例5>
有機スルホン酸として、(HSO−CHCHOH)を10g/l、及び、硫酸を10g/l含有する酸性洗浄剤を用いた以外は、実施例1と同条件で処理した。
<実施例6>
有機スルホン酸として、(HSO−CHCHCHOH)を10g/l、及び、硝酸を5g/l含有する酸性洗浄剤を用いた以外は、実施例1と同条件で処理した。
<実施例7>
有機スルホン酸として、(HSO−CHCH(OH)CHOH)を10g/l、及び、リン酸を5g/l含有する酸性洗浄剤を用いた以外は、実施例1と同条件で処理した。
<実施例8>
有機スルホン酸として、メタンスルホン酸(HSO−CH)を0.5g/l、(HSO−CHCHOH)を0.5g/l、硫酸を10g/l、第二鉄イオン1g/l、及び、界面活性剤2g/lを含有する酸性洗浄剤を用い、処理温度60℃とした以外は、実施例1と同条件で処理した。
<実施例9>
有機スルホン酸として、メタンスルホン酸(HSO−CH)を0.5g/l、(HSO−CHCH(OH)CHOH)を0.5g/l、硫酸を10g/l、第二鉄イオン1g/l、及び、界面活性剤2g/l含有する酸性洗浄剤を用い、処理温度60℃とした以外は、実施例1と同条件で処理した。
<実施例10>
有機スルホン酸として、メタンスルホン酸(HSO−CH)を25g/l、硫酸を25g/l、第二鉄イオン1g/l、及び、界面活性剤2g/lを含有する酸性洗浄剤を用い、処理温度50℃とした以外は、実施例1と同条件で処理した。
<実施例11>
有機スルホン酸として、(HSO−CHCHOH)を25g/l、硫酸を25g/l、第二鉄イオン1g/l、及び、界面活性剤2g/lを含有する酸性洗浄剤を用い、処理温度50℃とした以外は、実施例1と同条件で処理した。
<実施例12>
有機スルホン酸として、(HSO−CHCH(OH)CHOH)を25g/l、硫酸を25g/l、第二鉄イオン1g/l、及び、界面活性剤2g/lを含有する酸性洗浄剤を用い、処理温度50℃とした以外は、実施例1と同条件で処理した。
<実施例13>
有機スルホン酸として、(HSO−CHCH(OH)CHOH)を25g/l、硝酸を25g/l、第二鉄イオン1g/l、及び、界面活性剤2g/lを含有する酸性洗浄剤を用い、処理温度40℃とした以外は、実施例1と同条件で処理した。
<実施例14>
有機スルホン酸として、(HSO−CHCHOH)を0.01g/l、硝酸を25g/l、第二鉄イオン1g/l、及び、界面活性剤2g/lを含有する酸性洗浄剤を用い、処理温度75℃とした以外は、実施例1と同条件で処理した。
<実施例15>
有機スルホン酸として、メタンスルホン酸(HSO−CH)を25g/l、硫酸を25g/l、第二鉄イオン0.1g/l、及び、界面活性剤2g/lを含有する酸性洗浄剤を用い、処理温度65℃とした以外は、実施例1と同条件で処理した。
<実施例16>
有機スルホン酸として、メタンスルホン酸(HSO−CH)を25g/l、硫酸を25g/l、第二鉄イオン4g/l、及び、界面活性剤2g/lを含有する酸性洗浄剤を用い、処理温度65℃とした以外は、実施例1と同条件で処理した。
<実施例17>
有機スルホン酸として、メタンスルホン酸(HSO−CH)を25g/l、硫酸を25g/l、第二鉄イオン1g/l、及び、界面活性剤0.1g/lを含有する酸性洗浄剤を用い、処理温度65℃とした以外は、実施例1と同条件で処理した。
<実施例18>
有機スルホン酸として、メタンスルホン酸(HSO−CH)を25g/l、硫酸を25g/l、第二鉄イオン1g/l、及び、界面活性剤10g/lを含有する酸性洗浄剤を用い、処理温度50℃とした以外は、実施例1と同条件で処理した。
<比較例1>
硫酸を25g/l、第二鉄イオン1g/l、及び、界面活性剤2g/lを含有する酸性洗浄剤を用い、処理温度50℃とした以外は、実施例1と同条件で処理した。
<比較例2>
有機スルホン酸として、メタンスルホン酸(HSO−CH)を0.005g/l、硫酸を25g/l、第二鉄イオン1g/l、及び、界面活性剤2g/lを含有する酸性洗浄剤を用い、処理温度50℃とした以外は、実施例1と同条件で処理した。
[評価]
(a)外観
乾燥後の容器内の白さを目視にて判定した。脱脂及び脱スマットが完全で十分にエッチングされた白い外観を有する場合に良とし、白化の程度に応じて以下の5段階評価した。
◎・・・全面白色
○・・・部分的に薄く灰色
△・・・全体に薄く灰色
×・・・部分的に灰色
××・・・全面灰色
(b)水濡れ性
スプレー水洗直後の容器を3回振って水切りし、容器を上向きに静置して30秒後の容器外表面の水ぬれ面積(%)を測定した。
(c)脱スマット性
乾燥後の容器内面に透明粘着テープを密着し、次にこれを剥離して白色台紙上に貼り付け、テープ張り付け面の白さを他の台紙部分と比較した。完全にスマットが除去されて汚染のない場合を良とし、汚染の程度に応じて以下の5段階で評価した。
5・・・汚染なし
4・・・痕跡程度の汚染
3・・・僅微な汚染
2・・・中等な汚染
1・・・多大な汚染
(d)耐沸水黒変性(耐食性)
本実施例及び比較例の組成物によって表面処理を行った被処理物を、沸騰水道水中に30分間浸漬した後の外見評価を次の基準で行った。
○・・・外観の変化なし
△・・・僅かに黒変
×・・・黒変
以上の結果から明らかなように、比較例1及び2のように有機スルホン酸を含有しない、又は、少量しか含有しない酸性洗浄剤は、処理温度50℃では外観が全体的に薄く灰色化したり、耐沸水黒変性(耐食性)において黒変するなど、良好な洗浄性が得られないことが判った。これに対して、本実施例のアルミニウム系金属材料用酸性洗浄剤によれば、良好な洗浄性が得られ、低温下であっても、アルミニウム系金属材料の表面を清浄化して均一な化成皮膜を形成できることが確認された。

Claims (5)

  1. 下記の式(1)で表される少なくとも1種の有機スルホン酸を0.01g/l以上25g/l以下含有するアルミニウム系金属材料用酸性洗浄剤。
    Figure 2007197775
    (式中のRは、メチル基、又は、炭素数が1〜9であって少なくとも1以上の水酸基を有する置換アルキル基を示す。)
  2. さらに、硫酸、硝酸、及び、リン酸よりなる群から選択される少なくとも1種の無機酸を0.01g/l以上25g/l以下含有する請求項1記載のアルミニウム系金属材料用酸性洗浄剤。
  3. さらに、3価の鉄イオンを0.05g/l以上4g/l以下含有する請求項1又は2記載のアルミニウム系金属材料用酸性洗浄剤。
  4. さらに、界面活性剤を0.1g/l以上10g/l以下含有する請求項1から3いずれか記載のアルミニウム系金属材料用酸性洗浄剤。
  5. 請求項1から4いずれか記載のアルミニウム系金属材料用酸性洗浄剤の液温を40℃以上75℃以下とし、これをアルミニウム系金属材料の表面に接触させて洗浄する工程を含むアルミニウム系金属材料の洗浄方法。
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