以下、添付図面に従って本発明に係るカメラの好ましい実施の形態について説明する。
図1は、実施の形態のデジタルカメラを説明するためのデジタルカメラ10であって、右利き仕様の組立斜視図、図2はデジタルカメラ10を構成するレンズ部12を正面から見た斜視図、図3はデジタルカメラ10の左利き仕様の組立斜視図、図4はデジタルカメラ10の構成を示したブロック図である。
これらの図に示すデジタルカメラ10は、撮影レンズ14(図2参照)と撮影レンズ14の結像位置に配置されたCCD(固体撮像素子:図4参照)16とが一体的に交換可能なレンズ部12と、レンズ部12のレンズマウント部18、20に、マウント部22を介して着脱自在に装着されるカメラ本体24とから構成される。
レンズ部12は、その外装を構成する鏡胴26の前部にフォーカスリング28及びズームリング30が回動自在に設けられている。マニュアルモード時において、フォーカスリング28をユーザが回動することにより、撮影レンズ14のフォーカス系レンズ32(図4参照)によってフォーカス操作が行われ、ズームスリング30を回動することにより、撮影レンズ14のズーム系レンズ(不図示)によってズーム操作が行われる。
また、図1の如く、鏡胴26の背面34には、矩形状の液晶モニタ(画像表示部)36が設けられ、この液晶モニタ36に撮影時のスルー画像、画像再生時の静止画や動画が表示される。液晶モニタ36は、円形に形成された背面34において、できるだけ可能な大きさの大画面サイズのものが適用されている。
図1、図2に示すように、鏡胴26の左右両側面にはそれぞれレンズマウント部18、20が設けられている。図1の如くレンズマウント部18にカメラ本体24が装着されることにより、カメラ本体24はユーザから見てレンズ部12の右側に位置する。よって、カメラ本体24をグリップ部として右手で把持しての右利き操作に好適なデジタルカメラ10となる。また、図3の如くレンズマウント部20にカメラ本体24を装着することにより、カメラ本体24はユーザから見てレンズ部12の左側に位置する。よって、カメラ本体24をグリップ部として左手で把持しての左利き操作に好適なデジタルカメラ10となる。更に、図3の形態において、左手でカメラ本体24を片手操作することができるため、右手で別の機器を操作しながら撮影する場合に便利である。
レンズマウント部18、20とカメラ本体24のマウント部22とは、3本の爪38、38…と3本の溝40、40…とからなる周知のバヨネットマウント機構によって着脱される。また、マウント部22の中央に突設されたコネクタピン42が、レンズマウント部18、20の中央に形成されたコネクタ44に嵌合されることにより、レンズマウント部18、20に対してカメラ本体24が位置決めされるとともに、レンズ部12とカメラ本体24とが双方向でデータの送受信が可能となる。なお、他のコネクタ同士を接合することによって、双方向の送受信を行うようにしてもよい。
カメラ本体24の上面には、撮影ボタン46、モード切替ボタン48、決定ボタン50が設けられ、カメラ本体24の側面には電源ボタン52が配置されている。
撮影ボタン46は、カメラ本体24をグリップ部として把持したユーザによって半押し及び全押し操作される。この半押し操作時にフォーカス調整が行われ、この後に全押し操作されることにより被写体像が図2の撮影レンズ14を介して図4のCCD16に結像される。また、モード切替ボタン48は、デジタルカメラ10の撮影モードを絞り優先モード、シャッタースピード優先モード、フルオートモード、マニュアルモード等に切り替えるボタンであり、モード切替ボタン48を操作する毎に、「絞り優先モード」、「シャッタースピード優先モード」、「フルオートモード」、「マニュアルモード」が液晶モニタ36に順番に文字表示される。決定ボタン50は、選択したモードに切り替える場合に操作されるボタンである。
なお、カメラ本体24に設けられる操作ボタンは、撮影ボタン46、モード切替ボタン48、決定ボタン50に限定されるものではない。例えば、ズームボタン、再生ボタン、フォトモードボタンを配置してもよい。ズームボタンは、焦点距離をテレ側又はワイド側に調整する際に操作され、再生ボタンは、撮影した画像を直ちに再生したい場合に操作される。また、フォトモードボタンは、カラー撮影又は白黒撮影を切り替えるボタンである。更に、画像再生時に操作される再生ボタン、停止ボタン、早送りボタン、巻き戻しボタンを配置してもよい。
次に、図4のブロック図を説明する。
このデジタルカメラ10は、CPU56によってその全体動作が統括制御されている。 CPU56は、所定のプログラムに従ってカメラシステムを制御するシステム制御回路部として機能するとともに、自動露出(AE)演算、自動焦点調節(AF)演算、ホワイトバランス(WB)調整演算など、各種演算を実施する演算手段として機能する。
バス58を介してCPU56と接続されたROM60には、CPU56が実行するプログラム及び制御に必要な各種データ等が格納され、EEPROM62には、CCD画素欠陥情報、カメラ動作に関する各種定数/情報等が格納されている。
また、メモリ(SDRAM)64は、プログラムの展開領域及びCPU56の演算作業用領域として利用されるとともに、画像データや音声データの一時記憶領域として利用される。記録部(HDD)66は画像データ専用の一時記憶メモリである。
撮影ボタン46は、撮影開始の指示を入力する操作ボタンであり、半押し時にオンになるS1スイッチと、全押し時にオンになるS2スイッチとを有する二段ストローク式のスイッチで構成されている。
液晶モニタ36は、撮影時のスルー画像を表示する電子ビューファインダとして駆動されるとともに、再生時の静止画、動画を表示する画像再生用モニタとして駆動される。また、液晶モニタ36は、ユーザインターフェース用表示画面としても利用され、必要に応じてメニュー情報や選択項目、設定内容などの情報が表示される。また、液晶モニタ36には、記録部66に記録された画像データが縮小されてサムネイル表示される。
カメラ本体24は、その側部にメディアソケット68(図1参照)を有し、メディアソケット68には記録メディア70が装着される。記録メディア70の形態は特に限定されず、xD−ピクチャーカード、スマートメディア(商標)に代表される半導体メモリカード、可搬型小型ハードディスク、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスクなど、種々の媒体を用いることができる。
メディアコントローラ72は、メディアソケット68に装着される記録メディア70に適した入出力信号の受渡しを行うために所要の信号変換を行う。
また、デジタルカメラ10は、パソコンその他の外部機器と接続するための通信手段としてUSBインターフェース部74を備えている。このUSBインターフェース部74に接続された、通信端子であるコネクタに、不図示のUSBケーブルを介して外部機器を接続することにより、外部機器との間で画像データ等のデータの受渡しが可能となる。もちろん、通信方式はUSBに限らず、その他の通信方式を適用してもよい。
次に、デジタルカメラ10の撮影機能について説明する。
レンズ部12の撮影レンズ14は、絞り兼用メカシャッター76を含む光学ユニットである。撮影レンズ14は、CPU56によって制御されるレンズ駆動部78、及び絞り駆動部80によって電動駆動され、ズーム制御、フォーカス制御及びアイリス制御が行われる。
撮影レンズ14を通過した光は、CCD16の受光面に結像される。CCD16の受光面には多数のフォトダイオード(受光素子)が二次元的に配列されており、各フォトダイオードに対応して赤(R)、緑(G)、青(B)の原色カラーフィルタが所定の配列構造で配置されている。また、CCD16は、各フォトダイオードの電荷蓄積時間(シャッタースピード)を制御する電子シャッター機能を有している。CPU56は、タイミングジェネレータ82を介してCCD16での電荷蓄積時間を制御する。なお、CCD16に代えてMOS型など他の方式の撮像素子を用いてもよい。
CCD16の受光面に結像された被写体像は、各フォトダイオードによって入射光量に応じた量の信号電荷に変換される。各フォトダイオードに蓄積された信号電荷は、CPU56の指令に従いタイミングジェネレータ82から与えられる駆動パルスに基づいて信号電荷に応じた電圧信号(画像信号)として順次読み出される。
CCD16から出力された信号はアナログ処理部(CDS/AMP)84に送られ、ここで画素毎のR、G、B信号がサンプリングホールド(相関二重サンプリング処理)され、増幅された後、A/D変換器86に加えられる。A/D変換器86によってデジタル信号に変換された点順次のR、G、B信号は、画像入力コントローラ88を介してメモリ64に記憶される。
画像信号処理回路90は、メモリ64に記憶されたR、G、B信号をCPU56の指令に従って処理する。すなわち、画像信号処理回路90は、同時化回路(単板CCDのカラーフィルタ配列に伴う色信号の空間的なズレを補間して色信号を同時式に変換する処理回路)、ホワイトバランス補正回路、ガンマ補正回路、輪郭補正回路、輝度・色差信号生成回路等を含む画像処理手段として機能し、CPU56からのコマンドに従ってメモリ64を活用しながら所定の信号処理を行う。
画像信号処理回路90に入力されたRGBの画像データは、画像信号処理回路90において輝度信号及び色差信号に変換されるとともに、ガンマ補正等の所定の処理が施される。画像信号処理回路90で処理された画像データは記録部66に記録される。
撮影再生画像を液晶モニタ36に出力する場合、記録部66から画像データが読み出され、バス58を介してビデオエンコーダ92に送信される。ビデオエンコーダ92は、入力された画像データを表示用の所定方式の信号(例えば、NTSC方式のカラー複合映像信号)に変換して液晶モニタ36に出力する。また、撮影時のスルー画像は、映像信号処理回路90からバス58及びビデオエンコーダ92を介して液晶モニタ36に表示される。
撮影ボタン46が半押しされ、S1がオンになると、デジタルカメラ10はAE及びAF処理を開始する。すなわち、CCD16から出力された画像信号はA/D変換後に画像入力コントローラ88を介してAF検出回路94並びにAE/AWB検出回路96に入力される。
AE/AWB検出回路96は、1画面を複数のエリア(例えば、16×16)に分割し、分割エリアごとにRGB信号を積算する回路を含み、その積算値をCPU56に提供する。CPU56は、AE/AWB検出回路96から得た積算値に基づいて被写体の明るさ(被写体輝度)を検出し、撮影に適した露出値(撮影EV値)を算出する。求めた露出値と所定のプログラム線図に従い、絞り値とシャッタースピードが決定され、これに従いCPU56はCCD16の電子シャッター及びアイリスを制御して適正な露光量を得る。
また、AE/AWB検出回路96は、自動ホワイトバランス調整時には、分割エリアごとにRGB信号の色別の平均積算値を算出し、その算出結果をCPU56に提供する。CPU56は、Rの積算値、Bの積算値、Gの積算値を得て、各分割エリアごとにR/G及びB/Gの比を求め、これらR/G、B/Gの値のR/G、B/Gの色空間における分布等に基づいて光源種判別を行い、判別された光源種に適したホワイトバランス調整値に従って、例えば、各比の値がおよそ1になるように、ホワイトバランス調整回路のR、G、B信号に対するゲイン値(ホワイトバランス補正値)を制御し、各色チャンネルの信号に補正をかける。前述した各比の値を1以外の値になるようにホワイトバランス調整回路のゲイン値を調整すると、ある色味が残った画像を生成することができる。
デジタルカメラ10におけるAF制御は、例えば映像信号のG信号の高周波成分が極大になるようにフォーカスレンズ32を移動させるコントラストAFが適用される。すなわち、AF検出回路94は、G信号の高周波成分のみを通過させるハイパスフィルタ、絶対値化処理部、画面内(例えば、画面中央部)に予め設定されているフォーカス対象エリア内の信号を切り出すAFエリア抽出部、及びAFエリア内の絶対値データを積算する積算部から構成される。
AF検出回路94で求めた積算値のデータはCPU56に通知される。CPU56は、レンズ駆動部78を制御してフォーカシングレンズを移動させながら、複数のAF検出ポイントで焦点評価値(AF評価値)を演算し、評価値が極大となるレンズ位置を合焦位置として決定する。そして、求めた合焦位置にフォーカシングレンズを移動させるようにレンズ駆動部78を制御する。なお、AF評価値の演算はG信号を利用する態様に限らず、輝度信号(Y信号)を利用してもよい。
撮影ボタン46が半押しされ、S1オンによってAE/AF処理が行われ、撮影ボタン46が全押しされ、S2オンによって記録用の撮影動作がスタートする。S2オンに応動して取得された画像データは画像信号処理回路90において輝度/色差信号(Y/C信号)に変換され、ガンマ補正等の所定の処理が施された後、メモリ64に格納される。
メモリ64に格納されたY/C信号は、圧縮伸張回路98によって所定のフォーマットに従って圧縮された後、メディアコントローラ72を介して記録メディア70に記録される。例えば、静止画についてはJPEG形式で記録される。
なお、カメラ本体24には充電式の電池100が収納され、電池100の電力が電源回路102を介してCPU56に供給され、デジタルカメラ10全体が駆動される。
次に、前記の如く構成されたデジタルカメラ10の作用について説明する。
まず、右利きのユーザが使用する場合には、図1の如くユーザから見てレンズ部12の右側部に設けられたレンズマウント部18にカメラ本体24を装着する。これにより、カメラ本体24をグリップ部として右手で把持してのカメラ操作が可能となり、右利きのユーザにとって好適な形態となる。また、左利きのユーザが使用する場合には、図3の如くユーザから見てレンズ部12の左側部に設けられたレンズマウント部20にカメラ本体24を装着する。これにより、カメラ本体24をグリップ部として左手で把持してのカメラ操作が可能となり、左利きのユーザにとって好適な形態となる。
したがって、実施の形態のデジタルカメラ10によれば、レンズ交換式のデジタルカメラ10において、余分な付属品を追加したり、小型化を妨げたりすることなく、右利きのユーザ及び左利きのユーザにおいても同等の操作性を有するデジタルカメラ10を提供することができる。また、余分な付属品がないため、従来のカメラではなし得なかった水準で左利き使用による不利益が無く、使い勝手のよいデジタルカメラ10を実現できる。更に、右利きのユーザであっても、必要に応じて図3の如く左側部にカメラ本体24を配置することができ、左手でカメラ本体24を片手操作することができるため、右手で別の機器を操作しながら撮影する場合に便利である。
また、実施の形態のデジタルカメラ10は、レンズ部12に液晶モニタ36を有している。ところで、グリップ部として兼用されるカメラ本体24に液晶モニタ36を設けた場合には、その配置スペースを確保するためにカメラ本体24が無用に大型になるが、比較的大型のレンズ部12には、液晶モニタ36の配置スペースが元々あるため、液晶モニタ36をレンズ部12に設けてもレンズ部12が大型になることはない。
また、この液晶モニタ36は鏡胴26の背面34に設けられているので、レンズマウント部18、20に装着されるカメラ本体24に邪魔されることなく、レンズ部12の後方に位置するユーザは、液晶モニタ36に表示された画像を確認できる。なお、図5の如く液晶モニタ36を、鏡胴26の後部上面に設けても同様である。また、このデジタルカメラ10によれば、携帯時にはレンズ部12からカメラ本体4を取り外した状態で持ち歩くこともできる。
一方、他の実施の形態のカメラとして、右利き用及び左利き用等、使い勝手のよいカメラを提供することを目的として、レンズ部に複数のマウント部を設け、これらのマウント部のうち選択した一つのマウント部にカメラ本体を装着し、カメラ本体に設けられたカメラ操作部材によるカメラ制御を、切替手段によって切り替えるようにしたカメラも例示できる。
このカメラによれば、ユーザの好みに応じて複数のマウント部のうち選択された任意のマウント部にカメラ本体を装着することができる。また、この場合、カメラ本体が装着される場所によっては、カメラ操作部材によるカメラ制御を切り替えた方がよい場合がある。例えば、右利き操作位置にカメラ本体を装着した場合において、右手の人指し指で操作し易い位置にあるボタンを撮影ボタンに設定するが、左利き操作位置にカメラ本体を装着した場合において、左手の人指し指で操作し易い位置に、その撮影ボタンが位置するとは必ずしも言えない。よって、この場合には、左手の人指し指で操作し易い位置にあるボタンを、撮影ボタンに切り替える(ボタンの機能の割り付けを変更する)ことが好ましい。また、このカメラでは、撮影ボタン等のカメラ操作部材によるカメラ制御を、切替手段によって手動で切り替える。例えば、切り替えを実行するか否かの問い掛けを、液晶モニタに重畳されたタッチパネル式の表示部に表示させ、タッチパネル式のボタンにてユーザに選択させる。これにより、左利き使用による不利益が無く、使い勝手のよいカメラとなる。
また、他の実施の形態のカメラとして、複数のマウント部のうちいずれのマウント部に装着されたかを識別する識別手段をカメラ本体に備えるとともに、識別手段によって識別されたマウント部に基づいて、カメラ本体に設けられたカメラ操作部材によるカメラ制御を切り替える切替手段を有しているカメラを例示できる。
このカメラは、カメラ制御を手動で切り替える上記カメラに対して、カメラ制御を自動で切り替えることを特徴としたカメラである。すなわち、カメラ本体が任意のマウント部に装着されると、複数のマウント部のうちいずれのマウント部に装着されたかを識別手段が識別する。そして、識別されたマウント部に基づいて、カメラ本体に設けられたカメラ操作部材によるカメラ制御を切替手段によって切り替える。これにより、レンズ部に対してカメラ本体が装着された位置に応じて、それに最適な操作性を自動的に得ることができる。
図6、図7は、カメラ本体24に電子ビューファインダ110を設けたデジタルカメラ10の実施の形態が示されている。これらの図面に示されるように、レンズ部12の左右側面には、それぞれレンズマウント部18、20が設けられており、カメラ本体24は左右のいずれのレンズマウント部18、20にも接続して使用することができる。
また、電子ビューファインダ110の筐体112は、カメラ本体24の軸受部25に突設された軸114に回転可能に支持されている。よって、図6の右利き仕様の形態から電子ビューファインダ110を180度回動させることで、図7の左利き仕様の形態時において、電子ビューファインダ110の接眼部116をユーザに向けることができる。すなわち、電子ビューファインダ110の向きを変えることによって、右利きによる右手操作、左利きによる左手操作においても共有できる。
また、他の実施の形態のカメラとして、レンズ部のマウント部を回動可能に構成し、このマウント部に装着されるカメラ本体とレンズ部との相対的な回動連結角度を検出する角度検出手段をカメラ本体又はレンズ部に設け、この角度検出手段によって検出された角度に基づいて、切替手段によりカメラ制御を切り替えるようにしたカメラも例示できる。
このカメラによれば、カメラ本体をマウント部を介してレンズ部に装着し、例えば、右利きによる右手操作仕様のカメラを、左利きによる左手操作仕様のカメラに変更する場合には、レンズ部を光軸を中心に180度反転させて、カメラ本体をユーザから見て左側部に位置させるとともに、カメラ本体をレンズ部に対して180度反転させる。これにより、右利き仕様から左利き仕様に変更することができる。また、この場合、レンズ部とカメラ本体との相対的な回動連結角度を角度検出手段によって検出し、この検出角度に基づいて、カメラ本体に設けられたカメラ操作部材によるカメラ制御を切替手段によって切り替える。これにより、レンズ部に対してカメラ本体が装着された位置に応じて、それに最適な操作性を自動的に得ることができる。
また、このカメラにおいて液晶モニタが設けられている場合には、液晶モニタに表示される画像の正立又は上下反転表示を、前記角度検出手段によって検出された角度に基づいて切り替える。例えば、右利き仕様から左利き仕様に変更した場合には、角度検出手段によって180度の角度が検出されるため、切替手段は、画像表示部に表示される画像を上下反転させる。これにより、右利き仕様から左利き仕様に変更した場合でも、画像が天地逆さまになることなく表示される。
図8、図9は、他の実施の形態のデジタルカメラ10が示されている。
図8に示すように、カメラ本体24のマウント部22には、レンズ部12の右側のレンズマウント部18に接続されたか左側のレンズマウント部20に接続されたかを検出する2つの検出ピン120、122が、不図示の付勢部材により突出方向に付勢されて設けられている。一方、レンズ部12のレンズマウント部18、20のうち右側のレンズマウント部18には、検出ピン120が嵌入されてレンズマウント部18に設けられたことを識別するための穴124が形成されている。
カメラ本体24を右側のレンズマウント部18に接続すると、検出ピン120が穴124に嵌まり込み、検出ピン122だけがカメラ本体24側に押し込まれて不図示の検出スイッチにより検出ピン120が突出、検出ピン122が押し込み状態であることが検出される。これにより、カメラ本体24の動作モードは、システム制御回路であるCPU56によって右手操作モードに切り替えられる。
右手操作モードに切り替えられると、カメラ本体24の上面に設けられた3つのボタン46、48、50が、右手操作モードに応じて異なる機能に割り当てられる。すなわち、右手操作モードでは、ボタン46が撮影ボタン、ボタン48がモード切替ボタン、ボタン50が決定ボタンに割り当てられ、カメラ本体24を右手で保持したときに、人指し指によって最も操作し易い位置にあるボタン46によるシャッターレリーズが可能となる。
一方、図9に示すように、左側のレンズマウント部20には識別するための穴が形成されていないため、カメラ本体24を左側のレンズマウント部に接続すると、検出ピン120、122が共にカメラ本体24側に押し込まれて不図示の検出スイッチにより検出ピン120、122が両方とも押し込み状態にあることが検出される。これにより、カメラ本体24の動作モードは、CPU56によって左手操作モードに切り替えられる。
左手操作モードでは、先ほどとは逆にボタン50が撮影ボタン、ボタン48がモード切替ボタン、ボタン46が決定ボタンに割り当てられ、カメラ本体24を左手で保持したときに、人指し指によって最も操作し易い位置にあるボタン50によるシャッターレリーズが可能となる。よって、右手で操作したときと、正反対のボタン配置となり、感覚的に同じ操作性が得られる。
実施の形態では、検出ピン120、122による検出について説明したが、検出手段は別の手段、例えば、電気的接点の接続有無、各マウント部18、20、22に設けられたコネクタ126、128、130を介して通信を行う、マウント部の面に反射部材を貼り付けておき、反射率やパターンを識別する等の手段によっても構わない。
また、切り替える制御の内容は、ボタンの割り当てに限定されるものではなく、複数の表示、警告手段の中で、ユーザに向いた側を表示に用いたり、フラッシュの発光を切り替えたりしてもよい。更に、実施の形態では、検出ピン120、122をカメラ本体24側に設けたが、これに限定されず、検出手段はレンズ部12側に設け、通信等の方法により、検出結果をカメラ本体24側に伝達することで同様の動作が可能となる。
図10には、他の実施の形態のデジタルカメラ200が示され、図1〜図9に示したデジタルカメラ10と同一又は類似の部材については、同一の符号を付し、その説明は省略する。
図10に示すデジタルカメラ200は、右利き仕様の形態が示され、レンズマウント部18にカメラ本体24が接続され、レンズマウント部20にストロボユニット202が接続されている。なお、ストロボユニット202に代えて、集音マイク等の他のアクセサリを取り付けてもよい。
ストロボユニット202は、前部に発光窓204が取り付けられるとともにキセノン管205(図11参照)が内蔵された筐体206を備え、筐体206の側面にマウント部208がコネクタピン42を中心に回動自在に連結されて構成されている。また、マウント部208には、バヨネットマウント機構を構成する3本の爪38、38、38が形成されている。このように、マウント部208に対して筐体206を回動自在に構成することにより、ストロボユニット202をレンズマウント部20に接続した後におけるストロボユニット202の発光方向を調整することができる。また、左利き仕様に変更した際には、カメラ本体24が左側のレンズマウント部20に接続されて電子ビューファインダ110が180度反転され、そして、ストロボユニット202が右側のレンズマウント部18に接続されるが、このとき、筐体206を180度反転させることにより、発光窓204を前方の被写体に向けることができる。よって、右利き仕様、左利き仕様に共有できる。
図11は、デジタルカメラ200の要部構成を示したブロック図であり、図4に示したデジタルカメラ10と同一又は類似の部材については、同一の符号を付し、その説明は省略する。
図11に示すように、レンズ部12の両レンズマウント部18、20の接点の中の一部は、通信用に両レンズマウント部18、20の対向する接点を電気的に連通して構成されている。この構成により、ユーザから見てレンズ部12の右側に取り付けられたカメラ本体24と、左側に取り付けられたストロボユニット202とは、アクセサリコントローラ210とフラッシュ制御回路212、及び電源制御手段214とフラッシュ発光回路216がレンズ部12を介して接続される。
カメラ本体24からフラッシュ発光回路216に電源が供給されることで、発光用コンデンサ(不図示)が充電され、所定のタイミングでフラッシュ制御回路212に発光信号が送られてキセノン管205が発光する。
なお、レンズ部12のマウント部18に対してカメラ本体24のマウント部22を、後述する図18の機構により回動自在に設けることもできる。
図12には、他の実施の形態のデジタルカメラ300が示され、図1〜図11に示したデジタルカメラ10、200と同一又は類似の部材については、同一の符号を付し、その説明は省略する。
図12に示すデジタルカメラ300は、右利き仕様の形態が示され、レンズ部12にストロボユニット302を介してカメラ本体24が接続される。なお、ストロボユニット302に代えて、集音マイク等の他のアクセサリを取り付けてもよい。
ストロボユニット302は、前部に発光窓204が取り付けられるとともにキセノン管205(図13参照)が内蔵された筐体304を備え、この筐体304が軸306を介してL字のブラケット308に回動自在に連結される。また、筐体304の背面には、レンズ部12で撮影されたスルー画像を表示する電子ビューファインダ310が内蔵されている。このように、ブラケット308に対して筐体304を回動自在に構成することにより、ストロボユニット302をレンズマウント部18に接続した後におけるストロボユニット302の発光方向を調整することができる。また、左利き仕様に変更した際には、ストロボユニット302が左側のレンズマウント部20に接続されるが、このとき、筐体304を180度反転させることにより、発光窓204を前方の被写体に向けることができる。よって、右利き仕様、左利き仕様に共有できる。
一方、ブラケット308の下部の一方面には、カメラ本体24のマウント部22と接続されるマウント部312が設けられるとともに、他方面には、レンズ部12のレンズマウント部18と接続されるマウント部314(図13参照)が設けられている。これにより、レンズ部12にストロボユニット302を介してカメラ本体24が接続される。
図13は、デジタルカメラ300の要部構成を示したブロック図であり、図11に示したデジタルカメラ200と同一又は類似の部材については、同一の符号を付し、その説明は省略する。
図13に示すように、ストロボユニット302のマウント部312、314の接点の中の一部は、通信用に両マウント部312、314の対向する接点を電気的に連通して構成されている。この接点を介してレンズ部12の右側のレンズマウント部18とカメラ本体24のマウント部22とは露光、ピント、ズーム等の制御系の信号や、CCD16の駆動信号を送信したり、交換レンズ部12からCCD出力信号を受信したりすることができる。また、レンズ部12のマウント部18に対してストロボユニット302のマウント部314を、後述する図18の機構により回動自在に設けることもできる。
図14には、本発明の実施の形態のデジタルカメラ400が示され、図1〜図9に示したデジタルカメラ10と同一又は類似の部材については、同一の符号を付し、その説明は省略する。
交換レンズ部12の曲面状の背面34には液晶モニタ36が設けられる。この液晶モニタ36には、撮影時におけるスルー画像が表示されるが、この場合、撮像回路及び液晶モニタ駆動回路はレンズ部12に内蔵されている。なお、撮像回路及び液晶モニタ駆動回路は、カメラ本体24に内蔵してもよい。また、カメラ本体24に電子ビューファインダ110が設けられている。また、ファインダは、液晶モニタからなる電子ビューファインダに限定されず、光学ファインダであっても構わない。
図14の如く、ユーザから見てレンズ部12の右側面にはマウント部18が設けられており、このマウント部18にカメラ本体24が装着される。また、携帯時には、レンズ部12からカメラ本体24を取り外した状態で持ち歩くこともできる。
図15は、レンズ部12の右側面のマウント部18の詳細図である。マウント部18は2枚の円盤402、404を重ねた2重構造に構成され、円盤402、404は円周部分で嵌合し、円盤402に対して円盤404が回動可能な構造となっている。また、レンズ部12の内部回路からコネクタ126への配線は、内部で弛みを持たせることにより、マウント部18の回転に対する融通性を持たせている。
マウント部18のカメラ本体24に当接する側の円盤404には、カメラ本体から突出された3本のロック爪(不図示)が嵌合する円弧状穴408、408…が3箇所形成されており、これによってレンズ部12がカメラ本体24と結合するとともに、図のコネクタ126がカメラ本体24のコネクタ(不図示)と接続されて、カメラ本体24とレンズ部12とが電気的に接続される。3本のロック爪及び円弧状穴408、408…は、コネクタ44を中心とする同心円上に設けられている。
図14の如く、円盤404の回転によりカメラ本体24は矢印で示すようにレンズ部12に対して回動可能であり、角度を調整することができる。角度調整後は、円盤402に対する円盤404の摩擦力によって、調整した角度が維持される。
図16は、図15の状態を右側面から見た図である。このように、ユーザの手首の角度が不自然にならないようにカメラ本体24の回動角度を調整することで、デジタルカメラ400を片手で楽に操作することができる。
調整角度の維持に関して摩擦力による構造を示したが、これに限定されず、クリック機構を設けて複数箇所で保持可能としてもよいし、回転ロック機構を設け、ロックを解除して調整するようにしてもよい。
図17には、他の実施の形態のデジタルカメラ500が示され、図1〜図9に示したデジタルカメラ10と同一又は類似の部材については、同一の符号を付し、その説明は省略する。
また、図18は、マウント部の一例を示す図であり、レンズ部12のマウント部18の断面と、カメラ本体24のマウント部22の断面が示されている。
カメラ本体24のマウント部22には、同心円上に3本の爪部502、502…(図18には2本のみ図示)が突出されている。爪部502と一体のレバー504は、2枚のプレート506、508を貫通して配置されるとともに、爪502と反対側の端部510がプレート508の内周方向に、ばね512により付勢されている。これにより、爪部502は外周方向に付勢されて、図18の実線で示す位置に維持される。
また、レンズ部12のマウント部18の内周面には、爪部502が嵌合する溝514が形成されている。
カメラ本体24のマウント部22をレンズ部12のマウント部18に押し付けると、爪部502のテーパ面503がマウント部18の内周角部19に当接し、これによって爪部502、502…がばね512の付勢力に抗して内側に移動され、マウント部18の凹部に挿入されていく。その後、爪部502、502…が内周の溝514に達すると、爪部502、502…は、ばね512の付勢力により外側に移動して溝514に嵌合する。この状態では、マウント部22はマウント部18から抜けないが自由に回動可能である。更に、溝514の底面全面には、図19の如く凹部514A及び凸部514Bが交互に形成されており、これによって、爪部502、502…の回動には一定のクリック感が与えられる。
次に、爪部502の嵌合解除機構について説明する。
図20は、嵌合解除機構を構成するプレート506、508の展開図である。プレート506は、円盤状に形成されるとともに、カメラ本体24に取り付けられた軸516に回転自在に設けられ、同じく円盤状に形成されたブレート508はカメラ本体24に固定されている。また、爪部502のレバー504は、プレート506に形成された略扇形状の開口部518に挿通され、図18に示したばね512の付勢力により開口部518の外周縁518Aに押圧付勢されている。この外周縁518Aは、図20の如く、プレート506の内側から外側に向いた円弧状に形成されている。更に、レバー504は、プレート508の開口部520に挿通されている。
プレート506の外周面にはギヤ部522が形成され、このギヤ部522は、嵌合解除用スライダ524のラック526に噛合されている。スライダ524は、カメラ本体24に内蔵されるとともに、直線状に形成された2本の長孔528、528が、カメラ本体24に突設されたガイドピン530、530に嵌合されている。また、スライダ524は、ばね532によって図20の上方向に付勢され、これによって、プレート506が図20において時計周り方向に回動付勢され、開口部518の長弧側端部518Bが爪部502に当接することにより、プレート506の回動が停止されている。このとき、爪部502は、図18の実線で示す嵌合位置に位置している。また、スライダ524には、ツマミ534が取り付けられ、このツマミ534は、ユーザに手動操作されるように、図17の如くカメラ本体24の側面に露呈されている。
爪部502の嵌合解除時には、スライダ524に取り付けられたツマミ534を矢印方向に押し下げる。これにより、プレート506が図20において反時計周り方向に回動し、これに連動してレバー504が開口部518の外周縁518Aに押されることにより、図21の二点鎖線で示すように、ばね512の付勢力に抗して内側に移動されていき、爪部502が溝514から外れる。これによって、嵌合が解除され、レンズ部12からカメラ本体24が取り外される。
なお、実施の形態では、レンズ部12のマウント部18に凹部を形成し、カメラ本体24に爪部502を配置したが、これとは逆に、レンズ部12に爪部502を配置し、カメラ本体24のマウント部22に凹部を形成してもよい。
図22は、デジタルカメラ500の全体構成を示したブロック図であり、図4に示したデジタルカメラ10の構成と同一又は類似の部材については同一の符号を付して、その説明は省略する。
デジタルカメラ500は、レンズ駆動部(ピント制御手段、ズーム駆動手段)78から出力されるピント及びズームのレンズ制御信号、電源手段100からの電源供給、及びCCD駆動タイミング信号を、コネクタ126、130を直接接続させることで、レンズ動作のレスポンスを確保するとともに、電源を直接供給している。また、CCD駆動の同期性も得ることができる。
CCD出力信号は、電波に変換されてレンズ部12の無線通信回路540により送信され、カメラ本体24の無線通信回路542により受信される。これは、例えば無線LANに用いられているような一般的な無線通信の方法を採択すればよいが、近接距離での送受信に限定されるので、出力は必要最小限であることが望ましい。また、CCD出力信号を赤外線等の光信号に変換し、マウント部に送信・受信装置を対向配置しておけば、より容易に近接距離通信が行える。いずれの場合においても、狭いマウント部18、22の内部に多数の接点を配置する必要がなく、マウント部18、22を小型に構成することができる。
CCD出力信号は、大容量のデータを短時間で通信する必要があり、電気接点による通信伝達を考慮すると接点の本数が非常に多くなり、マウント部の小型化を妨げることになる。なお、符号544は、レンズバリアであり、CPU55によって制御されるバイリ制御手段546によって撮影レンズを覆う位置と撮影レンズを露呈する位置との間で移動される。
図23には、他の実施の形態のデジタルカメラ600のブロック図が示され、図17に示したデジタルカメラ500と同一又は類似の部材については、同一の符号を付し、その説明は省略する。
デジタルカメラ600のカメラ本体24のマウント部22には、角度検出スイッチ(角度検出手段)602が設けられている。この角度検出スイッチ602は、具体的には磁石とホール素子の組み合わせによって構成されたもの、メカスイッチとカムの組み合わせによって構成されたもの、また、ロータリスイッチによって構成されたものを例示できる。
レンズ部12にカメラ本体24を取り付けると、図24のような形態となる。この形態で、電源スイッチ604をONにすると、角度検出スイッチ602は、カメラ本体24が縦向きに取り付けられていることを検出し、縦向きの情報が角度検出回路606を介してCPU56に出力される。このとき、CPU56は、デジタルカメラ600の動作モードを静止画撮影モードに切り替える。この場合、カメラ本体24の上面に配置されたボタン46が撮影ボタンとなる。
動画撮影モードに切り替える場合には、カメラ本体24を図25の如くユーザ側に反時計周り方向に90度回動させる。これにより、角度検出スイッチ602は、カメラ本体24が横向きに取り付けられていることを検出し、横向きの情報が角度検出回路606を介してCPU55に出力される。このとき、CPU56は、デジタルカメラ600の動作モードを動画撮影モードに切り替える。この場合、ボタン46が録画/停止ボタンに切り替えられる。
図26は、コネクタ126、130の接点構造の実施例である。
マウント部18には、コネクタ126を構成する同心円状の複数のパターン610、610…が配置され、各パターン610、610…は基板の裏面でレンズ部12の回路に接続されている。このパターン610、610…は、円周の1/4の円弧に沿って配置されているが、この限りではない。
一方、カメラ本体24のマウント部22には、コネクタ130を構成する電源及びシリアル通信用の端子ピン(接点)612、612…が径方向で直線状に所定の間隔をもって配置され、カメラ本体24の回路と接続される。マウント部18、22同士を取り付けると、端子ピン612、612…が、対向するパターン610、610…に押し付けられ、いずれかの端子ピン612が瞬断等の接触不良を起こしても、他の端子ピン612が接触を保持するので、マウント部18、22を相対的に90度の範囲で回動させても安定した導通が保持される。
図27には、別の接点構造が示されている。マウント部18にはコネクタ126を構成する同心円状の複数のパターン610、610…が配置され、各パターン610、610…は基板の裏面でレンズ部12の回路に接続されている。このパターン610、610…は、後述するコネクタ130の3列のコネクタ130のうち、少なくとも2列のコネクタ130、130が接触するように、円周の3/4の円弧(θ=270°)に沿って配置されている。
一方、カメラ本体24のマウント部22には、コネクタ130を構成する電源及びシリアル通信用の端子ピン612、612…が径方向で直線状に所定の間隔をもって配置されるとともに、これらのコネクタ130が円周上で120度の間隔をもって3本配置され、カメラ本体24の回路と接続される。このように構成することで、すなわち、少なくとも2列のコネクタ130、130が接触するように構成することで、導通の信頼性が向上する。
また、図28(A)に示すように、隣接する端子ピン612、612…同士の間隔を円周上において広げて構成すれば、端子ピン612、612…を密集させずに配置することができるので、安定した構造となり、確実な導通も保持できる。この場合、図28(B)で示すように、パターン610、610…を同心円上にリング状に配置することにより、導通の信頼性が向上する。また、図28(C)の如く、図28(B)で示した端子ピン612、612の配列を、コネクタ44を中心に対称配置することにより、導通の信頼性が更に向上する。なお、端子ピン612は、図29に示すように板ばね614に取り付けられてマウント部22の表面に対して突出方向に付勢され、パターン610に押圧されると、板ばね614の付勢力に抗して没入方向に移動される。また、板ばね614の付勢力によってパターン610との接触が安定される。符号616は、端子ピン612とカメラ本体24の回路とを接続するリード線である。
図30には、別の接点構造が示されている。カメラ本体24のマウント部22にマウント部22の中心を中心とした螺旋状に端子ピン612、612…が設けられている。このように端子ピン612、612…を配置することで、端子ピン612、612…を放射状に配置した例と比較し、端子ピン612、612…同士の間隔を広げて配置することができ、端子ピン612、612…を密集させずに配置することができるので、安定した構造となり、確実な導通を保持できる。また、図30のように、螺旋状の端子ピン612、612…群の配列を3方向に設ければ、導通の安定性は更に増加する。
図31〜図35には、他の実施の形態のデジタルカメラ700が示され、図1〜図9に示したデジタルカメラ10と同一又は類似の部材については、同一の符号を付し、その説明は省略する。
図32に示すようにカメラ本体24は、レンズ部12に対して回動可能に構成されている。図33は、右利き仕様時の形態である。また、この状態からカメラ本体24を180度回動させることにより、図34の左利き仕様の形態となる。
図35のブロック図によれば、マウント部22には、カメラ本体24の角度検出スイッチ602が設けられており、右利き仕様形態と左利き仕様形態のいずれであるかを検出している。角度検出スイッチ602により、左利き仕様形態が角度検出回路606を介してCPU55により検出されると、画像処理回路90は左利き仕様形態に対応した動作として、180度反転画像を表示反転回路702に出力する。これにより、上下が正しく記録されるが、液晶モニタ36も反転するため、表示反転回路702が作動し、液晶モニタ36の表示が更に180度回動して表示される。これにより、図34の形態で、液晶モニタに成立画像が表示される。
図36〜図42には、他の実施の形態のデジタルカメラ800が示され、図1〜図9に示したデジタルカメラ10と同一又は類似の部材については、同一の符号を付し、その説明は省略する。
図36に示すように、カメラ本体24はマウント部22に2つの対称形状のロック爪38、38を有し、レンズ部12のロック穴40、40…にロック爪38、38が係合することにより、レンズ部12にカメラ本体24が装着される。そして、不図示のロック解除機構により、ロック爪38、38を内側に退避させて係合を解除することで着脱可能に構成されている。ロック穴40、40…は、同形状のものが同心円上に90度間隔で4箇所に設けられており、カメラ本体24は図36の角度を含めて、90度ずつ回動された4つの角度で装着可能となっている。また、90度ずつ回動された4つの角度で互いに導通するように、マウント部18のコネクタ126は、マウント部18を中心とする90度間隔で放射状に配置されている。レンズ部12の背面34には、液晶モニタ36が配置され、撮影時にはスルー画像が、また、再生時には記録画像が表示される。
図36の角度でカメラ本体24をレンズ部12に装着した図が図37に示されている。このようにユーザの右手でデジタルカメラ800を保持すると、静止画撮影操作するのに適した形態となる。
図38は、図37に対してカメラ本体24を180度回動させたときの左利き仕様時の状態を示している。同図に示すように、ユーザの左手でデジタルカメラ800を保持し、静止画撮影操作するのに適した形態となる。
図39は、図27からカメラ本体24をユーザ側に反時計周り方向に90度回動させて装着したときの使用時の形態である。このときは、カメラ本体24の上から手を回してデジタルカメラ800を保持し、長時間カメラを保持しても疲れない形態になり、動作モードが動画撮影モードに切り替わる。このモード切り替えについては後述する。
図40は、自分撮りに適したデジタルカメラ800の形態であり、図27からカメラ本体24をユーザ側に90度回動させればこの形態となる。
カメラ本体24のレンズ部12に対する取り付け角度(方向)は、図36に示した3本の検出ピンa、b、cの出入りを、図41に示す検出回路802により検出する。CPU56は、検出された装着状態に応じて、記録画像の反転、液晶モニタ36に表示される画像の反転、動画撮影モード/静止画撮影モードの切り替え、カメラ本体24のスイッチA、B、Cを押したときの機能/動作の切り替えを自動的に行う。レンズ部12のマウント部18には、カメラ本体24が図37〜図40で示した4位置において、カメラ本体24のコネクタ130と接続するように、コネクタ126、126…が90度の間隔で4本配置されている。
図41は、デジタルカメラ800の構成を示したブロック図である。
図41の如く、カメラ本体24のマウント部22には検出ピンa、b、cが突設されており、レンズ部12への装着状態を検出している。また、レンズ部23には液晶モニタ36が設けられ、カメラ本体24の表示回路92によって駆動される。また、表示回路92と液晶モニタ38との間には、画像反転回路702が設けられており、例えば左手保持状態が検出されると、画像反転回路702は左手時に対応した動作として、180度反転画像を出力する。これにより、表示画像が反転されるので、図38の左利き仕様時において、液晶モニタ36に正立画像が表示される。
図42は、検出ピンa、b、cによる検出状態と、それに連動した各動作の切り替えを示した一覧表である。なお、検出ピンa、b、cによる検出状態は、検出ピンa、b、cのうちのいずれかが、レンズ部12のマウント部18の所定の位置に形成された穴q、r、x、y、zに挿入されることにより検出される。
同図によれば、検出ピンa、b、cが凸状態であれば、レンズ部12は未装着であり、この場合、記録画像、LCD記録画像、ムービー/スチル、及びスイッチA、B、Cは共にOFF状態にある。
次に、カメラ本体24にレンズ部12が装着され、図37で示した右手ポジションにカメラ本体24が位置されると、検出ピンaが穴qに挿入されて凸状態となり、検出ピンb、cがマウント部18の底部に押されて押込み状態となる。この場合、電源はONとなり、記録画像、LCD記録画像は共に正立表示され、ムービー/スチルは静止画像を撮影するスチルモードとなる。そして、スイッチAはレリーズボタン(撮影ボタン)、スイッチBは決定モタン、スイッチCはモード切替ボタンに設定される。
次に、図38で示した左手ポジションにカメラ本体24が位置されると、検出ピンa、bがマウント部18の底部に押されて押込み凸状態となり、検出ピンcが穴yに挿入されて凸状態となる。この場合、電源はONとなり、記録画像、LCD記録画像は共に180度反転表示され、ムービー/スチルは静止画像を撮影するスチルモードとなる。そして、スイッチAはモード切替ボタン、スイッチBは決定モタン、スイッチCはレリーズボタンに設定される。
次に、図39で示したムービーポジションにカメラ本体24が位置されると、検出ピンa、cがマウント部18の底部に押されて押込み凸状態となり、検出ピンbが穴zに挿入されて凸状態となる。この場合、電源はONとなり、記録画像、LCD記録画像は共に正立表示され、ムービー/スチルは動画を撮影するムービーモードとなる。そして、スイッチAはモード切替ボタン、スイッチBはRECモタン、スイッチCは決定ボタンに設定される。
そして、図40で示した自分撮りポジションにカメラ本体24が位置されると、検出ピンa、cが穴r、xに挿入されて凸状態となり、検出ピンbがマウント部18の底部に押されて押込み凸状態となる。この場合、電源はONとなり、記録画像は180度反転表示され、LCD記録画像はOFFになり、ムービー/スチルは双方を選択可能となる。そして、スイッチAはムービー又はスチルのモード切替ボタン、スイッチBはムービーが選択された場合にはRECモタン、スチルが選択された場合にはレリーズボタンに設定され、スイッチCは決定ボタンに設定される。
このように実施の形態のデジタルカメラ800によれば、レンズ部12に対するカメラ本体24のポジションに応じて、そのポジションに適した動作モードに自動的に設定されるので、非常に使い勝手のよいデジタルカメラとなる。
10、100、200、300、400、500、600、700、800…デジタルカメラ、12…レンズ部、16…CCD、18、20…レンズマウント部、22…マウント部、24…カメラ本体、36…液晶モニタ、56…CPU、110…電子ビューファインダ