JP2007192687A - 鉄道車両走行車輪検査装置の設置方法 - Google Patents

鉄道車両走行車輪検査装置の設置方法 Download PDF

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Abstract

【課題】鉄道車両走行車輪検査装置の設置にあたり、誤差を含むことなく距離センサを所望の位置に容易に設置することができるようにしたい。
【解決手段】レール11の各踏面にかけて載置する治具ベース25と、レール11の内側で少なくとも各踏面より上方において治具ベース25に垂直に設置した透明な材質でその表面に各距離センサ1a,1bをレール11の外側と内側において所望の位置に設置して各距離センサ1a,1bから光の投受を行ったときに映る輝点の位置に目盛りを設けたスケール26を備えた設置治具を治具ベース25がレール11の延びる方向に対し直交する方向に載置して、各距離センサ1a,1bから光の投受を行い、スケール26に映る輝点がスケールに設けてある目盛りを照射する場合の各距離センサの位置に各距離センサを設置する。
【選択図】図3

Description

本発明は鉄道車両車輪検査装置の設置方法に係り、特にレールの外側及び内側で踏面より下にそれぞれ設置し鉄道車両の車輪における外側のフランジ面及び車輪の内側のバック面までのそれぞれの距離を光の投受により非接触で計測してその計測結果を出力する第1距離センサ及び第2距離センサと、各距離センサの計測結果と各距離センサの設置に係る距離のデータから車輪のフランジの厚さを演算する処理部を備えた鉄道車両走行車輪検査装置における各距離センサをレールに対し所望の位置に設置する鉄道車両走行車輪検査装置の設置方法に関する。
鉄道車両の走行車輪(以下、車輪と略記する)は、その内側部分のフランジに案内されてレール面上を走行しているが、曲線通過時にはフランジ外面とレール内側面との間に横圧とすべりが発生し徐々にフランジ磨耗が生じる。また、直線走行にあっても車輪踏面の磨耗等が発生し車輪形状の変形が進み、その結果、車両の遥動の増大や乗心地の悪化等を招く。さらに、車輪形状の変形が一定限界を超えると車輪が脱線するという重大事故につながるので、この車輪形状を監視しておかなければならない。
そのため下記特許文献1に見られるように、レールの外側と内側にそれぞれ設置した距離センサで、走行車輪の外側と内側のフランジ面までの距離を非接触で計測し、それぞれの計測結果および距離センサの設置に係わる距離のデータ等から走行車輪の車輪形状を演算して求めることで、人手と労力を軽減することが提案されている。
その概要を図7に示しており、1aはレール11の外側の枕木12上に設置した光学的距離センサ、1bは同様にレール11の内側に設置した光学的距離センサであり、それぞれの距離センサ1a,1bは、測定始点が距離L0だけ離れており、レール11の踏面よりも下の位置に設置されている。
距離センサ1aは、鉛直線からθ1の照射角度で車輪100の外側からフランジ102に向かって光を照射し、反射光を得てフランジ100の外面までの距離L3を非接触で計測する。一方、距離センサ1bは鉛直線からθ2の照射角度で車輪100の内側面に向かって光を照射し、反射光を得て車輪100の内面(バック面)までの距離L4を非接触で計測する。
このように計測した距離L3,L4をそれぞれの照射角度θ1,θ2を用いて、それぞれの水平方向に対応する距離L1,L2を計算で求め、二つの距離センサ間の距離L0より、求めた水平方向距離L1,L2を減算することで、車輪100のフランジ厚さdを求めることができる。
特開2001−88503号公報
ところが、上記従来の鉄道車両走行車輪検査装置では、それぞれの距離センサ1a,
1bは枕木12上に設置されているため、走行車両の通過による車両荷重を枕木12が受けると、距離センサ1a,1bを設置した枕木12に形状変形が生じ、その影響で車輪形状の測定値に誤差を生むことがあった。この場合、枕木12を交換すると、距離センサ
1a,1bを新たな枕木12上に設置し直す必要がある。
また、距離センサ1a,1bの定期交換や点検修理の後などに、正確な位置に距離センサ1a,1bを設置する必要があるが、特に、照射角度の調整は難しく多大な労力と手間が掛かった。さらに、距離センサ1a,1bの設置に係わる誤差は、車輪形状の測定結果に誤差を生む要因となった。
それゆえ本発明の目的は、誤差を含むことなく距離センサを所望の位置に容易に設置することができる鉄道車両走行車輪検査装置の設置方法を提供することにある。
上記目的を達成する本発明の特徴とするところは、レールの外側及び内側で踏面より下にそれぞれ設置し鉄道車両の車輪における外側のフランジ面及び車輪の内側のバック面までのそれぞれの距離を光の投受により非接触で計測してその計測結果を出力する第1距離センサ及び第2距離センサと、該各距離センサの計測結果と該各距離センサの設置に係る距離のデータから該車輪のフランジの厚さを演算する処理部を備えた鉄道車両走行車輪検査装置における該各距離センサを該レールに対し所望の位置に設置する鉄道車両走行車輪検査装置の設置方法において、両レールの各踏面にかけて載置する治具ベースと、各レールの内側で少なくとも各踏面より上方において該治具ベースに垂直に設置した透明な材質でその表面に該各距離センサを該レールに対し所望の位置に設置して該各距離センサから光の投受を行ったときに映る輝点の位置に目盛りを設けたスケールを備えた設置治具を該治具ベースが該両レールが延びる方向に対し直交する方向に載置して、該各距離センサから光の投受を行い、該スケールに映る輝点が該スケールに設けてある目盛りを照射する場合の該各距離センサの位置に該各距離センサを該レールに対し設置することにある。
本発明によれば、設置治具を該治具ベースが両レールが延びる方向に対し直交する方向に載置して、各距離センサから光の投受を行い、スケールに映る輝点がスケールに設けてある目盛りを照射するようにするだけで、各距離センサをレールに対し所望の位置に設置誤差を含むことなく、簡単に設置することができる。
以下、図に基づいて実施形態を説明する。
図1は、鉄道車両走行車輪検査装置により鉄道車両の走行車輪を検査する状況を示している。
図1において、10はレール11上を走行車輪(以下、車輪と略記する)100で走行する鉄道車両(以下、車両と略記する)である。この車輪100は、図2に示すように、外側の部分から内側の部分までの外周面の外径が徐々に大となるように形成された踏面
101と、内側の部分に一体に設けたフランジ102とからなる。フランジ102の外周面は、踏面101から連続しかつ内側から外側に行くに従って肉厚が徐々に薄くなるような凸曲面をなしている。
車輪100は、基準溝103を有しており、この基準溝103の直径は車輪径にリンクして規定されている。なお、車輪100の外側のフランジ面104をフランジ外面と称し、また車輪100の内側のフランジ面105を車輪内面と称する。車輪100の踏面101がレール11の上面(レール面若しくはレールの踏面)を走行する際、車輪100のフランジ外面104がレール11の内側面で案内される。
図2において、12は距離センサ1a,1b,2a,2bを設置するベース台であり、各距離センサ1a,1b,2a,2b等の設置時の位置精度を左右するネジ穴等の加工精度が得られ易く、なお且つ走行車両の通過による車両荷重を受けたときに、その変形を少なくする金属製の剛体部材で構成されている。左右のレール11には、車両の進入を検出するための軌道回路(図示せず)が構成されている。
軌道回路は左右のレール11L,11R(以下、左右のレール11L,11Rに共通の場合はレール11と略記する)に微小電流を流しておき、車両10が任意長で区切られた各レール区間内に進入すると、左右のレール11の微小電流が、進入車両10の車輪100および車軸を通して導通され、その電位差変化から車両進入を検知し、信号機に通知するものである。
距離センサ1a,1b,2a,2bを設置したレール区間では、ベース台12は絶縁部材13を介して左右のレール11下に固定されている。通過車両の車両荷重は、レール
11および枕木(図示せず)を介して、レール11および枕木下に敷設されたバラスト等で構成される道床(図示せず)で荷重を支えている。本実施形態では、ベース台12下に、一部バラスト等を排除した空洞(図示せず)を構成し、ベース台12を敷設している。
左右のレール11の内側面間距離は軌間Lgとして規定されている。例えば、JR在来線の場合、軌間Lgは1067mmであるが、車両10の通過によりレール11に大きな力が作用することもあり、点検整備後に時間経過とともに軌間狂いが生じる。このため、必要に応じて軌間狂いを許容範囲内に入れる点検整備が行われる。
従って、距離センサ1a,1b,2a,2bは、左右のレール踏頂面と一方のレール
11の内側面を位置基準として、該両レール11が延びる方向に対し直交する方向に設置している。具体的には左右のレール11の頂点部を結ぶ線を高さ方向の位置基準とし、横方向は、左レール11Lの内側面を位置基準とし、図2では2つの位置基準線を一点鎖線で表示している。
図2に示すように、距離センサ1aの測定始点は、それぞれの位置基準線より高さ方向が下方にH1a、横方向が左方向にL1aである。距離センサ1bの測定始点は、それぞれの位置基準線より高さ方向が下方にH1b、横方向が右方向にL1bである。さらに、距離センサ2a,2bの測定始点は、位置基準線よりそれぞれ高さ方向が下方にH2a,H2b、横方向が右方向にLg+L2a、および右方向にLg−L2bである。
また、距離センサ1a,1b,2a,2bの照射角度は、高さ方向の位置基準線を基準にとり、それぞれθ1a,θ1b,θ2a,θ2bに設定されている。これら、いずれの距離センサ1a,1b,2a,2bも車両走行に支障のない建築限界(図示せず)以内に設置されている。
各距離センサ1a,1b,2a,2bは三角測量の原理を応用したレーザー測長器であり、距離センサ1a,1bは左レール11Lの外側と内側から左側の車輪100におけるフランジ外面104までの距離L3と車輪内面までの距離L4を時系列に計測出力するものである。
同様に、距離センサ2a,2bは右レール11Rの外側と内側から、右レール11Lの外側と内側から右側の車輪100におけるフランジ外面104までの距離L6と車輪内面までの距離L5を時系列に計測出力するものである。
各距離センサ1a,1b,2a,2bとして、発光ダイオードや半導体レーザーなどを用いた発光素子と光位置検出素子の組み合わせで構成される光学式距離センサを用いても良い。
各距離センサ1a,1b,2a,2bでの計測結果(距離L3〜L6)は、図1に示すように、増幅器20で各々増幅し、A/D変換部3で各々逐次A/D変換していく。
図1において、5は車輪検知を兼ねた速度検出部であり、鉄道車両10の走行方向イに沿った車輪100の車輪検知と移動速度を検出する。この速度検出部5は、例えば、距離センサ1a,1b,2a,2bのような光学式のもので、図1に示すように、2個の検出部5a,5bを鉄道車両10の走行方向イにおいて車輪100と距離センサ1a,1b,2a,2bの間になるように配置している。
この速度検出部5は、上記2個の検出部5a,5b間(一方の検出部5aから他方の検出部5bまでの間)を通過する車輪100の通過時間を計測して、その通過時間と両検出部5a,5b間の設置距離から車輪100の速度を得るものである。
速度検出部5での計測結果は、距離センサ1a,1b,2a,2bの計測結果と共に制御部4に送られる。この制御部4は、A/D変換部3からの計測データと上記速度検出部5からの車輪100の速度および経過時間とを逐次取り込み、記憶部6に格納させる制御を行う。また、制御部4は、速度検出部5で得られた車輪100の速度に応じてA/D変換部3から出力されるデータをサンプリングする周期を適宜変え得るように構成されている。
記憶部6は制御部4に接続されており、A/D変換部3からの出力データと速度検出部5からの車輪100の速度と経過時間のデータを制御部4の制御によって逐次格納する。
7は処理部で、記憶部6に格納された計測データと予め固定して設置されている距離センサ1a,1b,2a,2bの設置距離データL1a,L1b,Lg+L2a,Lg−
L2bおよび軌間Lg,照射角度データθ1a,θ1b,θ2a,θ2b,速度検出部5で検出される車輪速度等を用いて、逐次車輪100のフランジ102の厚さd(図2参照)や車輪内面距離Lb(図2参照)等の車輪形状を演算して求める。
また、処理部7は上記のようにして得られたフランジ102の厚さdや車輪内面距離
Lb等のデータを車輪100の測定順番と共に記憶部6に格納する。例えば、10両編成の車両10の場合、車軸は40軸あり、車輪100は左右で80輪ある。先頭車両から1軸毎に測定し、順次記憶部6に格納する。
以下、左右のレール11の軌間Lgが規定通りであり、距離センサ1a,1b,2a,2bが規定の設置距離データL1a,L1b,Lg+L2a,Lg−L2b,設置高さ
H1a,H1b,H2a,H2b,照射角度データθ1a,θ1b,θ2a,θ2bを持つように設置されているとして、車輪100のフランジ102の厚さdや車輪内面距離
Lb等の車輪形状を演算により求めることを説明する。
先ず、図1に示すように、車輪形状を検査する鉄道車両10をレール11上矢印イの方向に走行させ、速度検出部5の2個の検出部5a,5b間を通過させ、さらに距離センサ1a,1b,2a,2bとの間を走行させる。
すると、速度検出部5で車輪100を検知するとともに、図2に示すように、外側の距離センサ1a,2aは、それぞれフランジ外面104までの距離L3,L6をそれぞれ計測し、内側の距離センサ1b,2bは、それぞれ車輪内面105までの距離L4,L5をそれぞれ計測する。
図2に示すように、ベース台12は、金属製の剛体部材で構成されていても絶縁部材
13を介してレール11下に固定されるため、軌道回路(図示せず)はベース台12の敷設に伴う車両進入の誤検知は発生しない。さらに、車両通過によりレール11が車両荷重を受けて沈下する際、ベース台12はレール11と一体で沈下するが、ベース台12の下部に空洞(図示せず)があるため、道床からの圧縮応力を回避でき、ベース台12の圧縮応力による形状変形を避けることができる。
また、車両10が重くてレール11が沈んでも、距離センサ1a,1b,2a,2bも車輪100と一緒に沈むから、レール11の変形は計測結果L3〜L6に影響がない。
次に、図1において、上記各距離センサ1a,1b,2a,2bからの出力波形は増幅部20で増幅されてからA/D変換部3でA/D変換され、制御部4の制御によって逐次記憶部6に格納される。一方、速度検出部5で得られた速度は、経過時間と共に制御部4の制御によって逐次記憶部6に格納される。
それから、処理部7において、記憶部6に格納された計測データL3〜L6と予め格納されている距離センサ1a,1b,2a,2bの設置距離データL1a,L1b,Lg+L2a,Lg−L2b,照射角度データθ1a,θ1b,θ2a,θ2b、および軌間データLgと速度検出部5で検出される車輪速度を用いて、逐次左右の各車輪100におけるフランジ102の厚さdL,dR,車輪内面距離Lb等の車輪形状を下式で演算して求める。
(数1)
dL=L1a+L1b−L3×Cos(θ1a)−L4×Cos(θ1b)
(数2)
dR=L2a+L2b−L6×Cos(θ2a)−L5×Cos(θ2b)
(数3)
Lb=Lg−(L1b−L4×Cos(θ1b))−(L2b−L5
×Cos(θ2b))−2e
なお、数式3において、eはレール11の内側面と車輪100のフランジ外面104との間の片側遊間である。
このように鉄道車両走行車輪検査装置によれば、走行車輪100におけるフランジ102の厚さdL,dRや車輪内面距離Lb等の車輪形状を非接触状態で計測でき、フランジ
102の厚さdL,dRや車輪内面距離Lbの規定値からの減少量で走行車輪100の脱輪を予測して事故に至らないように早めに走行車輪100を新製時のフランジ形状に戻す車輪転削をしたり新製品と交換するようにしている。
次に、距離センサ1a,1bの交換や点検修理などの後に距離センサ1a,1bを正確に設置することについて説明する。
図3は、本発明になる設置治具24を用いて距離センサ1a,1bを設置する状況を示す図である。
図3において、設置治具24は、治具ベース25とスケール26L,26Rと位置決めリブ27L,27Rから構成されている。
治具ベース25は、剛性が高くて自重による変形が少なく、なお且つ絶縁部材または金属部材で構成し表面に絶縁処理を施したもので構成されるものである。治具ベース25の下面左方に位置決めリブ27Lがあり、位置決めリブ27Lの左面と上面は、高さ方向と横方向の位置基準線にそれぞれ一致する面を構成する。即ち、位置決めリブ27Lの左面はレール11Lの内側面に当接し、上面は治具ベース25の下面の位置にあって、治具ベース25が左右のレール11L,11Rの踏面上に載置されることから、位置決めリブ
27Lの上面は水平な横方向の位置基準線と一致する。
治具ベース25は二つの切り欠き窓OPL,OPRのある板状部材で、図4に示すように、各切り欠き窓OPL,OPRは左右のレール11L,11Rの上に治具ベース25を置いたときにレール11L,11Rが切り欠き窓OPL,OPRの中央部に見える位置に設けてある。
治具ベース25の各切り欠き窓OPL,OPRの中央部には、光を透過するガラス等透明部材からなるスケール26L,26Rを設けてある。このスケール26L,26Rは予め微調整機構(図示せず)により、それぞれのレール11L,11Rの内側面に平行で、且つ治具ベース25の水平面に対して各側面が垂直になるように調整されている。
左右のレール11L,11Rの方向における各スケール26L,26Rの厚さdsは新製車輪の車輪100におけるフランジ104の厚さ(dL=dR)としてあり、両スケール26L,26Rにおける内側面間の距離Lsは新製車輪の車輪内面距離Lbとしてある。
また、スケール26L,26Rは治具ベース25に、図5に示すように、スケール26L,26Rの外側面とレール11L,11Rの内側面の間にそれぞれ新製車輪におけるフランジ外面104と同様に片側遊間eがあるような配置となるように固定している。
左レール11Lの内側面へ治具ベース25の下面に離れて位置する二つの位置決めリブ27Lを密着させて、次に治具ベース25の下面右方に設けた微調整用ネジ28を右レール11Rの内側面に当接させ、微動送りさせて位置合せをする。なお、二つの位置決めリブ27Lの中心間距離は、精度上軌間Lg並みとするのが好ましい。
上記位置合せにより、レール11L,11R間の横方向は、横方向の位置基準面である治具ベース25の位置決めリブ27Lの左側面を基準にして、左スケール26Lの外側側面までの距離がe、内側の側面までの距離がe+ds、同様に右スケール26Rの内側の側面までの距離がLg−e−ds、右スケール26Rの外側の側面までの距離がLg−eとなる。
横方向における各スケール26L,26Rの外面と内面の同一位置に、図6に示す目盛り0,H1〜H5を設けてある。
ここで、目盛り0は図2に示した高さ方向の位置基準面に各スケール26L,26Rを合わせるための基準目盛りである。即ち、各スケール26L,26Rはそれぞれの基準目盛り0が治具ベース25の下面の位置に一致するように治具ベース25に固定してある。
目盛りH1〜H5については、図3に示すように左側レール11Lについて説明すると、正規に設置した場合の距離センサ1bから角度θ1bで発したレーザー光が左側のスケール26Lを照射(投光)して映る輝点の中心位置(以下、照射する位置と略記する)をH1とし、ここで反射して右側のスケール26Rを照射する輝点の中心位置をH4とする。
また、正規に設置した場合の距離センサ1aから角度θ1aで発したレーザー光が左側のスケール26Lの外面を照射する輝点の中心位置をH2とし、ここで屈折してスケール26Lの右側内面を照射する輝点の中心位置をH3とし、ここで再び屈折して右側のスケール26Rの内側面を照射する輝点の中心位置をH5とする。
右側レール11Rについては鏡面対象になっており、正規に設置した場合の距離センサ2a,2bからそれぞれ角度θ2a,θ2bで発した各レーザー光が照射する輝点の中心位置は右スケール26Rの目盛りH1〜H3と左スケール26Lの目盛りH4,H5となるようにしてある。
治具ベース25は絶縁部材で構成されており、治具ベース25の左右のレール11上への載置に伴い、軌道回路(図示せず)において車両進入等の誤検知は発生しない。また、軌間Lgに比して、左右の位置決めリブ27L,27R間の距離を位置決め作業がしやすいように僅かであるが狭く設定してある。
位置精度を出すための微調整は、微調整用ネジ28を右レール11Rの内側面に当接させ、微動送りしながら治具ベース25を左方へ微動させ、位置決めリブ27Lの左側面を横方向の位置基準である左レール11Lの内側面へ密着させることで行う。
左右のレール11L,11Rが横方向に水平で正規の軌間Lgにあり、このような構成の設置治具24を左右のレール11L,11R上に図5の位置関係で載置してあるとき、後述するように、新たに設置した距離センサ1a,1bや距離センサ2a,2bから発したレーザー光がそれぞれ左右各スケール26L,26Rの目盛りH1〜H5を照射した
(レーザー光の輝点における中心位置が目盛りH1〜H5に一致するということ、以下同じ)なら、目盛りH1〜H5に対する照射状態を維持したまま距離センサ1a,1bや距離センサ2a,2bをボルトなどによりベース台12に固定することにより、各距離センサ1a,1b,2a,2bは枕木12上に正しく設置されたことになり、設置後は距離センサ1a,1bや距離センサ2a,2bによりレール11L,11Rの形状を誤差を含まずに計測できる。
距離センサ1a,1bや距離センサ2a,2bから発したレーザー光がそれぞれ左右各スケール26L,26Rの目盛りH1〜H5を照射しない場合には、距離センサ1a,
1bや距離センサ2a,2bから発したレーザー光がそれぞれ左右各スケール26L,
26Rの目盛りH1〜H5を照射するように距離センサ1a,1bや距離センサ2a,
2bの設置位置や照射角度を微調整すればよく、この調整はレーザー光の照射点を確認しつつ目盛りH1〜H5を照射するように距離センサ1a,1b,2a,2bの位置を調整すればよいので、簡単に位置調整ができる。
次に、距離センサ1a,1b,2a,2bから発したレーザー光が各目盛りH1〜H5を照射する場合、距離センサ1a,1b,2a,2bが正規位置に設置されたとする根拠となる各目盛りH1〜H5の位置関係について説明する。
先ず、距離センサ1bを例に説明する。図2および図3において、距離センサ1bから照射されたスケール26L上の目盛りH1は、距離センサ1bの設置位置と照射角度θ1bとの間の位置関係が数式4で示される。
(数4)
H1+H1b=(L1b−e−ds)×Tan(θ1b)
ここで、距離(L1b−e−ds)は距離センサL1bの照射始点とスケール26Lの内側面(車輪100の車輪内面105相当)までの水平距離であり、eはレール11と車輪フランジ外面104との片側の遊間であり、dsはフランジ102の厚さdに等しいスケール26Lの板厚である。またH1bは距離センサL1bの照射始点と高さ方向の基準位置0までの距離である。したがって、距離センサ1bから発したレーザー光がスケール26L内側面のH1上に重なるように距離センサL1bの照射角と設定位置とを調整することで、距離センサ1bを正しい値に調整できる。
距離センサ1bから照射されたレーザー光がスケール26L内側面上の目盛りH1で反射し、スケール26R内側面の目盛りH4に到達する場合、これら目盛りH1,H4の位置関係は数式5で示される。
(数5)
H4−H1=(Lg−2e−2ds)×Tan(θ1b)
ここで、距離(Lg−2e−2ds)は軌間Lgから二つのスケール26L,26Rの板厚dsと左右の遊間eを差し引いたもので、両スケール26L,26Rにおける内側面間の距離Lsまたは新製車輪の車輪内面距離Lbに等しく、Lg−2e−2ds≫L1b−e−dsである。また、入反射の法則からスケール26L内側面での反射角は照射角
θ1bに等しい。
従って、距離センサ1bから照射されたレーザー光がスケール26L内側面の目盛り
H1およびスケール26Rにおける内側面の目盛りH4を同時に照射するように距離センサL1bの照射角θ1bと設定位置とを調整すると、距離センサ1bをより精度よく調整することができる。
距離センサ1bのレール11Lに対する直角度は、二つのスケール26L,26Rが治具ベース25上で位置決めリブ27Lの左側面に対して、直角になるように予め調整されている場合に、図6において、距離センサ1bから二つのスケール26L,26Rへ照射されて形成されたレーザー光の輝点がスケール26L,26R上の鉛直線上に並ぶようにすることで、正しい位置に設置できたことが確認できる。
次に、距離センサ1aを例に説明する。図2および図3において、距離センサ1aから照射したレーザー光がスケール26L外側面上の目盛りH2を照射した場合、距離センサ1aの設置位置と照射角度θ1aとの間の位置関係は数式6で示される。
(数6)
H2+H1a=L1a×Tan(θ1a)
H1aは、距離センサL1aの照射始点と高さ方向の基準位置0までの距離である。
従って、距離センサ1aから照射したレーザー光がスケール26L外側面の目盛りH2上に重なるように距離センサL1aの照射角θ1aと設定位置とを調整すれば、距離センサ1aを正しい位置に設置できたことを確認できる。
距離センサ1aから照射されたレーザー光がスケール26Lの外側面上の目盛りH2を照射し、さらに、スケール26L内で屈折して、スケール26Lの内側面に到達し目盛りH3を照射し、さらに、空気中で再屈折されてスケール26R内側面の目盛りH5を照射する場合、これらの位置関係は以下の数式で示される。
先ず、スケール26L上の目盛りH2とH3との位置関係は、スケール26Lでの屈折角をθnで表わすと、数式7で示される。
(数7)
H3−H2=ds×Tan(θn)
ここで、屈折角θnは、スケール26Lの屈折率をn(スケール26Lがガラス製であれば、屈折率nは1.5 )として、屈折の法則から数式8で得ることができる。
(数8)
n×Sin(θn)=Sin(θ1a)
続いて、目盛りH3と目盛りH5の位置関係は、数式9で示される。
(数9)
H5−H3=(Lg−2e−2ds)×Tan(θ1a)
ここで、距離(Lg−2e−2ds)は軌間Lgから二つのスケール26L,26Rの板厚dsと左右の遊間eを差し引いたものであり、Lg−2e−2ds≫L1aである。また、光の屈折の法則からスケール26Lの外側面上の目盛りH2における空気中からスケール26L内への入射角と、スケール26L内側面上の目盛りH3におけるスケール
26L内から空気中への入射角が等しく且つ照射角θ1aに等しい。
従って、距離センサ1aから照射したレーザー光がスケール26L,26Rの各内側面の目盛りH3およびH5上に重なるように距離センサL1aの照射角θ1aと設定位置とを調整することで、距離センサ1aをより精度よく調整できたことが確認できる。
この場合も二つのスケール26L,26Rが治具ベース25上で位置決めリブ27Lの左側面に対して、直角になるように予め調整されていれば、距離センサ1aのレール11Lに対する直角度は、図6において、距離センサ1aから二つのスケール26L,26Rへ照射されて形成された各々の輝点がスケール26L,26R上の鉛直線上に並ぶようにすることで、正しい位置に設置できたことが確認できる。
距離センサ2a,2bについても、同様の要領でそれぞれの照射角度θ2a,θ2bや設置位置を正しい位置に設置することができる。
このように、本実施形態によれば、スケールに目盛りを設けて置き、距離センサの設定するときに投光で目盛りを照射することにより、距離センサの設定(設置位置および照射角度)を容易に行うことができ、しかも設定位置の精度向上を簡易な操作で実現できる。
また、両スケールに0,H1〜H5の目盛りを設けておくことにより、設置治具24のレール上での載置を左右に反転させることなく、4個の距離センサ1a,1b,2a,
2bを正確に設置することができる。
さて、図2において、距離センサ1b,2bで計測される車輪100の車輪内面105の位置変位量Dは、数式10で得られる。
(数10)
D=L1b−e−ds−L4×Cos(θ1b)
=L2b−e−ds−L5×Cos(θ2b)
ここで、車両10がレール11上の中正位置にあるならば、車輪100のフランジ102の位置関係は、図5における左スケール26Lとちょうど同じ位置関係に設定してあるので、そのときの距離センサ1bの設定位置L1bは、数式11,数式12の関係がある。
(数11)
L1b−e−ds=L4×Cos(θ1b)
(数12)
L2b−e−ds=L5×Cos(θ2b)
数式11または数式12の関係を数式10へ適用すると、車輪100の車輪内面105の位置変位量Dはゼロとなる。
従って、図1の鉄道車両走行車輪検査装置により走行中の車両における車輪の形状を計測しているときに、数式10により演算を行い、位置変位量Dがゼロと算出された場合には、車両10がレール11の中正位置にあることを認識することができる。
このように、車輪内面105の位置変位量Dを計測することで、車輪形状変化の要因のひとつと考えられる車輪100の左右方向の遥動等を検知することも可能となる。
鉄道車両走行車輪検査装置により車輪を検査する状況を示す図である。 図1に示す鉄道車両走行車輪検査装置において距離センサで走行車輪までの距離を非接触で計測する状況を示す図である。 本発明になる設置治具を用いて距離センサを設置する状況を示す図である。 図3に示す設置治具をレール上に置いた状況を示す図である。 図3に示す設置治具をレール上に置いた場合の寸法関係を説明する図である。 図3に示す設置治具におけるスケールに設けた目盛りを示す図である。 従来の鉄道車両走行車輪検査装置により車輪を検査する状況を示す図である。
符号の説明
1a,1b,2a,2b…距離センサ、3…A/D変換部、4…制御部、5…速度検出部、6…記憶部、7…処理部、10…鉄道車両、11L,11R…レール、12…ベース台、13…絶縁部材、25…治具ベース、26L,26R…スケール、100…車輪、0,H1〜H5…目盛り。

Claims (5)

  1. レールの外側及び内側で踏面より下にそれぞれ設置し鉄道車両の車輪における外側のフランジ面及び車輪の内側のバック面までのそれぞれの距離を光の投受により非接触で計測してその計測結果を出力する第1距離センサ及び第2距離センサと、該各距離センサの計測結果と該各距離センサの設置に係る距離のデータから該車輪のフランジの厚さを演算する処理部を備えた鉄道車両走行車輪検査装置における該各距離センサを該レールに対し所望の位置に設置する鉄道車両走行車輪検査装置の設置方法において、
    両レールの各踏面にかけて載置する治具ベースと、各レールの内側で少なくとも各踏面より上方において該治具ベースに垂直に設置した透明な材質でその表面に該各距離センサを該レールに対し所望の位置に設置して該各距離センサから光の投受を行ったときに映る輝点の位置に目盛りを設けたスケールを備えた設置治具を該治具ベースが該両レールが延びる方向に対し直交する方向に載置して、該各距離センサから光の投受を行い、該スケールに映る輝点が該スケールに設けてある目盛りを照射する場合の該各距離センサの位置に該各距離センサを該レールに対し設置することを特徴とする鉄道車両走行車輪検査装置の設置方法。
  2. 上記請求項1において、該スケールは両レールの内側にそれぞれ設けられ、その厚さは新製時の車輪におけるフランジの厚さに等しいものとし、各スケールの内側の間隔は該車輪における内面距離に等しいものとしてあることを特徴とする鉄道車両走行車輪検査装置の設置方法。
  3. 上記請求項2において、該設置治具の治具ベースは該両スケール間の中心位置が両レール間の中心位置に一致するように両レールの各踏面にかけて載置することを特徴とする鉄道車両走行車輪検査装置の設置方法。
  4. 上記請求項1において、該設置治具の治具ベースは絶縁物を介して両レールの各踏面にかけて載置することを特徴とする鉄道車両走行車輪検査装置の設置方法。
  5. 上記請求項1において、該各距離センサは該両レールが延びる方向に対し直交する方向に設置して、該各距離センサから光の投受を行い、該スケールに映る輝点が該スケールに設けてある目盛りを照射するようにすることを特徴とする鉄道車両走行車輪検査装置の設置方法。
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