JP2007184392A - 熱伝導構造体、それを用いた放熱部材及び電子機器 - Google Patents

熱伝導構造体、それを用いた放熱部材及び電子機器 Download PDF

Info

Publication number
JP2007184392A
JP2007184392A JP2006001224A JP2006001224A JP2007184392A JP 2007184392 A JP2007184392 A JP 2007184392A JP 2006001224 A JP2006001224 A JP 2006001224A JP 2006001224 A JP2006001224 A JP 2006001224A JP 2007184392 A JP2007184392 A JP 2007184392A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heat
elastic body
graphite sheet
sheet
graphite
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2006001224A
Other languages
English (en)
Inventor
Masanori Nazuka
正範 名塚
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Taika Corp
Original Assignee
Taika Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Taika Corp filed Critical Taika Corp
Priority to JP2006001224A priority Critical patent/JP2007184392A/ja
Publication of JP2007184392A publication Critical patent/JP2007184392A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Cooling Or The Like Of Electrical Apparatus (AREA)
  • Cooling Or The Like Of Semiconductors Or Solid State Devices (AREA)

Abstract

【課題】狭スペースばかりでなくある程度の広い空間にも対応できる、伸縮性(又は密着性)と熱伝導性に優れ、及び実用的な放熱部材として用いられる熱伝導構造体、それを用いた放熱部材及び電子機器を提供する。
【解決手段】熱伝導率が1.0W/m・K以上である弾性体(A)の周囲に、優れた熱伝導性を有する1枚からなる厚みが0.1〜0.5mmのグラファイトシート(B)を少なくともコ字状に屈折して着設されてなることを特徴とする、或いは前記弾性体(A)は、JIS K2207に準拠したアスカーC硬度が60以下であることを特徴とする、或いは前記グラファイトシート(B)は、高配向性のグラファイトシートであって、シートの面方向に配向されていることを特徴とする熱伝導構造体、それを用いた放熱部材及び電子機器などを提供した。
【選択図】図1

Description

本発明は、優れた熱伝導性を有する熱伝導構造体、それを用いた放熱部材及び電子機器に関し、さらに詳しくは、弾性体の周囲に、優れた熱伝導性を有するグラファイトシートが少なくともコ字状に着設されることを特徴とした、伸縮性と熱伝導性に優れた熱伝導構造体、それを用いた放熱部材及び電子機器に関する。
近年、電子機器の小型化、高性能化が進むにつれて、高密度に集積されたCPUなどから発生する熱問題、微細な制御を必要とする半導体製造装置などにおいて、熱問題が重要な検討項目になってきている。熱については放熱性のみならず、いかに場所による温度ばらつきを低減するかという均熱性が重要である。
これまでは、熱伝導性に優れたアルミ板や銅板などの金属板が適当に加工されたり、冷却ファンと組み合わせたりして放熱対策がなされているのが現状である。
かかる状況下で、グラファイトシートは、金属板と比較すると熱伝導性がよく、軽く柔軟性があるなどの特長を有するために、電子機器や装置、設備の熱伝導材として期待され始めてきている。
上記グラファイトシートとしては、黒鉛粉末をバインダー樹脂と混合してシート状にするもの、あるいは膨張黒鉛を圧延してシート状にするものが知られている。また、ポリイミドフィルムを原料として熱処理及び圧延処理によって柔軟性のあるグラファイトシートを直接的に得る方法も知られている。これらのグラファイトシートは、電気伝導性、熱伝導性といった特性に優れており、特にポリイミドフィルムを原料としたものは、高品質で折れ曲げに強く柔軟性に富んでおり、熱伝導性に優れたグラファイトシートが得られる。
ところが、グラファイトシートをそのまま電子機器の内部で熱伝導材として使用する際には、グラファイトシートが電気伝導性を有するために、電子部品間の電気的ショートを発生する可能性があり、また、グラファイトシートは、外部衝撃や摩耗等により表面や端面からグラファイト粉が分散し(“粉落ち”という)、そのグラファイト粉が同様に電気的に悪影響する恐れもある。
そのため、従来から、種々の提案がされていて、例えば、グラファイトシートの表面を、セラミックシートやフィルムで覆うことが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
しかしながら、グラファイトシート表面を発熱源や冷却部と接触させて使用する場合には、表面のセラミックシートやフィルムの熱伝導度が低いため、例えば、フィルムの厚さが大きくなるに従って熱抵抗が大きくなる。このため、できるだけ薄いフィルムを使用することが望ましいが、10μm以下のフィルムは、取り扱いが困難であるという問題がある。
また、表面又は端面からのグラファイト粉末の脱離を防止し、かつ熱抵抗の増加が少ないような表面を持つグラファイトシートの実現が待望され、そのために、グラファイトシートの表面に、絶縁膜層や樹脂コーティング膜を設けたグラファイトシートも提案されている(例えば、特許文献2、3参照。)。
しかしながら、上記の絶縁膜層などを設ける対策では、機械的強度の点や、あるいはコーティングが薄膜である程に摩擦等への表面保護の面で不足するといった点において、使用方法によっては、破断強度、引っ張り強度などが十分でない場合があり、例えば、グラファイトシート自体が外部衝撃等により割裂すれば、絶縁膜層などが一緒に割れて、表面からのグラファイト粉末の脱離の問題や、グラファイトシート端面からグラファイト粉末の脱離の問題が依然としてある。
また、上記の問題や不具合などにも対応し、さらに、電子機器に対する小型化の要請から、該電子機器を構成する複数の電気部品の実装密度は、一層大となって高密度実装化が進んでいるので、任意の空間にも対応できる、例えば狭スペースのもとでの、伸縮性と熱伝導性に優れ、及び実用的な放熱部材として用いられる熱伝導材が要望されている。
そのため、発熱体からの発熱を放熱部から放熱させる熱伝導機構であって、前記発熱体から前記放熱部へ熱を伝達するフィルム状熱伝導体と、該フィルム状熱伝導体に伸縮性を付与する弾性体と、から構成し、かつ、該フィルム状熱伝導体は金属フォイル型のフレキシブルヒートパイプ或いは炭素系熱伝導シートから形成することを特徴とする熱伝導機構が提案され(特許文献4参照。)、また、発熱素子と前記発熱素子の発生熱を放熱するためのヒートシンクとを接続する熱伝導部材であって、弾性体(例えばニトリルゴム又はシリコンゴム)と、前記弾性体を密着包囲する高熱伝導性箔(例えばグラファイト、銅又はアルミニウムの箔)とを有することを特徴とする、発熱素子とヒートシンクとに対する密着性が高く、半導体パッケージへのストレスが低い熱伝導部材も提案されている(特許文献5参照。)。
しかしながら、上記の提案などでは、熱伝導性が充分でなく、依然として、狭スペースばかりでなくある程度の広い空間にも対応できる、伸縮性(密着性)と熱伝導性に優れ、及び実用的な放熱部材として用いられる熱伝導材が要望されている。
特開平8−267647号公報 特開2001−287299号公報 特開2002−012485号公報 特開2005−228954号公報 特開平10−242354号公報
本発明の目的は、上記従来のグラファイトシートや熱伝導材が有する問題点を解消し、狭スペースばかりでなくある程度の広い空間にも対応できる、伸縮性(又は密着性)と熱伝導性に優れ、及び実用的な放熱部材として用いられる熱伝導構造体、それを用いた放熱部材及び電子機器を提供することにある。
具体的には、電子機器の実装密度が小さくなったとはいえ、例えば、図3に示すように、筐体の外形寸法は、電子部品の一番高さのある部品に依存しており、特に放熱体であるLSI等は、小型化が進み高さが小さくなっているため、放熱体と筐体との空間は狭いが、ヒートシンク等の放熱体を入れるには不十分な空間(スペース)ができてしまうようになってきた。
このため、不十分に狭い(又は広い)スペースに熱がこもり易くなってしまい、多くの電子機器は、筐体に放熱させる構造にしたものが増えている。
しかし、電子機器の高密度や処理速度等で発熱性が高くなっているため、基板や筐体の取り付け方によっては、放熱体と筐体との固定寸法の若干のズレが発生してしまうと、この僅かなズレであっても放熱性のムラが無視できないようになってきている。
そこで、筐体へ放熱させるために、発熱部と放熱部(筐体)との熱伝導を、いかに低コストで簡単にかつ確実、長期的に安定して行うかを課題とするものである。
本発明者は、上記課題に対し鋭意研究を重ねた結果、熱伝導構造体として、熱伝導率が特定値以上である弾性体シートを優れた熱伝導性を有するグラファイトシートでコ字状に着設(くっつけるように設ける)したものを、用い、発熱体と、筐体などの放熱体間のある程度の広い空間に用いると、熱伝導性に優れ、すなわち放熱特性に優れ、しかも長時間使用しても、被着体(発熱体又は筐体などの放熱体)との密着性に優れることを見出した。本発明は、これらの知見に基づいて完成するに至ったものである。
すなわち、本発明の第1の発明によれば、熱伝導率が1.0W/m・K以上である弾性体(A)の周囲に、優れた熱伝導性を有する1枚からなる厚みが0.1〜0.5mmのグラファイトシート(B)を少なくともコ字状に屈折して着設されてなることを特徴とする熱伝導構造体が提供される。
また、本発明の第2の発明によれば、第1の発明において、前記弾性体(A)は、JIS K2207に準拠したアスカーC硬度が60以下であることを特徴とする熱伝導構造体が提供される。
さらに、本発明の第3の発明によれば、第1又は2の発明において、前記弾性体(A)は、複数の弾性体シートを貼り合わせてなることを特徴とする熱伝導構造体が提供される。
本発明の第4の発明によれば、第1〜3のいずれかの発明において、前記グラファイトシート(B)は、高配向性のグラファイトシートであって、シートの面方向に配向されていることを特徴とする熱伝導構造体が提供される。
また、本発明の第5の発明によれば、第1の発明において、前記グラファイトシート(B)は、弾性体(A)の一番長い直線を有する辺に、コ字状に屈折して着設されていることを特徴とする熱伝導構造体が提供される。
さらに、本発明の第6の発明によれば、第1の発明において、前記グラファイトシート(B)の厚みは、弾性体(A)に対して1/5〜1/30であることを特徴とする熱伝導構造体が提供される。
本発明の第7の発明によれば、第1の発明において、前記グラファイトシート(B)は、弾性体(A)に着設される前に、予めコ字両端が狭窄形状に屈折してなり、かつ弾性体(A)は、その反発応力によって挟持されていることを特徴とする熱伝導構造体が提供される。
また、本発明の第8の発明によれば、第1〜7のいずれかの発明において、前記グラファイトシート(B)は、外面に樹脂層を少なくとも1層有することを特徴とする熱伝導構造体が提供される。
さらに、本発明の第9の発明によれば、第8の発明において、前記樹脂層は、硬化性樹脂でコーティングして架橋されてなることを特徴とする熱伝導構造体が提供される。
一方、本発明の第10の発明によれば、第1〜9のいずれかの発明に係る熱伝導構造体を用いてなる放熱部材が提供される。
また、本発明の第11の発明によれば、第10の発明に係る放熱部材を用いてなる放熱基板を有する電子機器が提供される。
本発明の熱伝導構造体は、弾性体に、優れた熱伝導性と可撓性を有するグラファイトシートを、例えばコ字状に設けている(図1参照。)ので、ある程度の広い空間を伝熱する場合においても、軽量且つ安価であるばかりでなく弾力性を有するため、任意の空間に対応しやすく、比較的軽くて放熱によく使用されるアルミニウムに近似した放熱特性が得られ、しかも長時間使用しても、被着体(発熱体又は筐体などの放熱体)との密着性に優れるという顕著な効果を奏する。
したがって、本発明の熱伝導構造体は、上記のように顕著な作用効果を奏するために、放熱用インターフェース、ヒートスプレッダ、ヒートシンクなどの放熱部材に用いることができる。
以下、本発明について、項目毎に詳細に説明する。
本発明の熱伝導構造体は、熱伝導率が1.0W/m・K以上である弾性体(A)の周囲に、優れた熱伝導性を有する1枚からなる厚みが0.1〜0.5mmのグラファイトシート(B)を少なくともコ字状に屈折して着設されてなることを特徴とするものである。
1.弾性体(A)
本発明において、弾性体(A)は、その作用として、発熱体(熱源)と放熱体(筐体又はヒートシンクなど)との間のクッションの役割と、その隙間を埋めて熱伝導を良くする役割とを有する。柔軟性と熱伝導性のある弾性体(A)を用いることにより、密着接続および効率的な熱伝導が可能となる。尚、グラファイトシート(B)を用いることにより、弾性体だけの場合に比較して高い熱伝導性が実現され、発熱体の効率的な放熱が可能となる。
本発明の熱伝導構造体に用いられる弾性体(A)の基材としては、厚さ方向の熱伝導率が1.0W/m・K以上であれば特に限定されないが、例えば、アクリル系樹脂、アクリルゴム、シリコーンゴム、シリコーンゲル(付加反応型シリコーンコポリマー)、EPDM、ニトリルゴム、ウレタンゴム、ブチルゴム、エチレンプロピレンゴム、クロロプレンゴム、ウレタン発泡体やメラミン発泡体等の弾性を有する物質などが挙げられる。弾性体の熱伝導率は、高い程好ましいが、1.0W/m・K以上であれば実用的に使用できる。
上記基材には、必要に応じて、熱伝導性フィラー、酸化防止剤などの補助材(剤)を配合することができる。
熱伝導性フイラーとしては、窒化硼素、窒化珪素、窒化アルミニウム又は酸化マグネシウムなどが挙げられ、また、酸化防止剤としては、フェノール類、ヒドロキノン類、ベンゾキノン類、芳香族アミン類又はビタミン類等が挙げられる。これらは、一種でもよく、または二種以上でもよく、また、その配合量も、適宜、決定することができる。
弾性体(A)は、上記熱伝導率以外の物性として、柔軟性のために、JIS K2207に準拠したアスカーC硬度が60以下であることが好ましい。
アスカーC硬度が60以下であると、発熱体と放熱体(筐体)との若干のズレが生じても柔軟に対応できると共に、グラファイトの着設によって粉落ちの問題も解決できる。また、アスカーC硬度が60以下とすることにより、特に発熱体と放熱体(筐体)が加圧状態で接触する場合に、LSI等への加圧負担を低減できる。
さらに、後述するが、弾性体(A)が特に柔らかい場合(例えば、アスカーC硬度が40以下)は、予めグラファイトシート(A)をコ字状に屈折させてから着設させるとよい。
また、弾性体(A)は、その形状として、シート状又は板状が好ましい。
さらに、弾性体(A)は、狭スペースばかりでなくある程度の広い空間にも対応できるように、厚さ調整のため、適宜、複数の弾性体シートを貼り合わせてもよい。そのために、弾性体シートには、粘着性を有することが望ましい。
また、好ましい具体的な弾性体シートとしては、低分子シロキサンにより生成される絶縁物の付着による接点不良等の障害の点から、低分子シロキサンを含まない鈴木総業(株)製の商品名「シロキノンAP」のシロキサンフリーアクリル系放熱シートや、古河電工(株)(又はエフコ株式会社)製の商品名「エフコTMシート」のシロキサンフリー熱伝導性粘着シートなどが挙げられる。
2.グラファイトシート(B)
本発明の熱伝導構造体に用いるグラファイトシート(B)の基材としては、特に限定されないが、例えば、黒鉛粉末をバインダー樹脂と混合してシート状にするもの、あるいは膨張黒鉛を圧延してシート状にしたものを挙げることができる。
上記の膨張黒鉛を圧延してシート状にした膨張黒鉛シートとは、例えば、次のようにして製造されたものである。すなわち、天然黒鉛、熱分解黒鉛、キッシュ黒鉛等を硫酸や硝酸ナトリウム、過マンガン酸カリウムまたはシュウ素やハロゲン化物等で処理すると、層間化合物が得られる。これを高温で熱処理することによって、層間化合物からガスが発生し、それにより黒鉛層間は、炭素平面と直角の方向に約200倍程度拡張される。この拡張したものが膨張黒鉛であり、この膨張黒鉛を、プレス、ベルト、ロール等により圧縮圧着したものが膨張黒鉛シートである。
本発明において、グラファイトシート(B)の厚みは、特に限定するものではないが、通常は0.1〜2.0mm程度が好適であり、特に好ましくは、0.1〜0.5mmである。グラファイトシート(B)の厚みが0.1〜0.5mmの範囲であると、グラファイトシート(B)と弾性体(A)の共動がとくに好ましいものとなる。
また、グラファイトシート(B)の厚みが、弾性体(A)に対して、1/5〜1/30であると、弾性体を通過する熱伝導ルートと、その周囲のグラファイトシートを通過する熱伝導ルートとのバランスが好ましく、特に、グラファイトシート(B)が面方向に優れた熱伝導異方性を有する場合には、両ルートの熱伝導バランスがより好ましい。
また、具体的なグラファイトシートとしては、面方向に配向した鈴木総業(株)製の商品名「スーパーλGS」の熱伝導異方性(面方向250〜350W/mK、厚み方向5〜10W/mK)あるいは商品名「λGS」の熱伝導異方性(面方向170〜200W/mK、厚み方向5〜10W/mK)グラファイトシートなどが挙げられる。
また、グラファイトシート基材として、高配向性のグラファイト素材を用いてもよく、これは、グラファイト結晶の配向方向がそろった高結晶グラファイトであって、炭化水素系ガスを用いCVD法によって炭素原子を基板上に積層させてからアニーリングして得られるもの、特定の高分子化合物のフィルムをグラファイト化したものを挙げることができる。中でも、高分子化合物のフィルムをグラファイト化したものを使用すると熱伝導性がよいので好ましい。
前記特定の高分子化合物として、各種ポリオキサジアゾール(POD)、ポリベンゾチアゾール(PBT)、ポリベンゾビスチアゾール(PBBT)、ポリベンゾオキサゾール(PBO)、ポリベンゾビスオキサゾール(PBBO)、各種ポリイミド(PI)、各種ポリアミド(PA)、ポリフェニレンベンゾイミダゾール(PBI)、ポリフェニレンベンゾビスイミダゾール(PPBI)、ポリチアゾール(PT)、ポリパラフェニレンビニレン(PPV)からなる群の中から選ばれる少なくとも1つを使用することができる。
前記高分子化合物のフィルムをグラファイト化する焼成条件は、特に限定されないが、2000℃以上、好ましくは3000℃近辺の温度域に達するように焼成すると、より高配向性が優れたものが出来るため好ましい。焼成は、普通、不活性ガス中で行われる。焼成の際、処理雰囲気を加圧雰囲気にしてグラファイト化の過程で発生するガスの影響を抑えるためには、高分子化合物のフィルム厚みが5μm以上であるのが好ましい。焼成時の圧力は、フィルムの厚みにより異なるが、通常、0.1〜50kg/cmの圧力が好ましい。最高温度が2000℃未満で焼成する場合は、得られたグラファイトは、硬くて脆くなる傾向がある。焼成後、さらに必要に応じて圧延処理するようにしてもよい。前記高分子化合物のフィルムのグラファイト化は、たとえば、高分子化合物のフィルムを適当な大きさに切断し、切断されたフィルムを約1000枚程度積層してから焼成炉に入れ、3000℃に昇温してグラファイト化するプロセスで製造される。焼成後、さらに必要に応じて圧延処理される。
このようにして得られる高配向性グラファイト素材は、フィルム状、シート状、板状のいずれの形態でもよいが、フィルム状やシート状のものが好ましい。しかも、可撓性を有していても、可撓性のない硬いものでもいずれであってもよい。たとえば、芳香族ポリイミドを焼成して得られた可撓性のない高配向性グラファイト素材は、比重が2.25(Alは2.67)、熱伝導性がAB面方向で860kcal/m・h・℃(Cuの2.5倍,Alの4.4倍)であり、AB面方向の電気伝導性が250,000S/cm、AB面方向の弾性率が84,300kgf/mmである。
本発明の熱伝導構造体に用いるグラファイトシート(B)には、弾性体(A)と接する反対側の面、すなわち外面に、樹脂層を少なくとも1層有することが好ましい。グラファイトシートは、折り曲げると、多かれ少なかれ割れが生じるが、割れるとグラファイトの粉が落ちて汚れや電気短絡等の不具合の恐れがあり、これを防止するために、樹脂層を少なくとも1層有するのである。また、被着体(発熱体又は筐体などの放熱体)との接触による損傷から保護するために、グラファイトシートの表面を樹脂層で覆う構成とするものである。
樹脂層として、高分子樹脂フィルム貼りや樹脂コーティングによるものが、グラファイト表面の割れ防止に強くなるため、好ましい。また、厚みの自由度の観点から、樹脂コーティングが好ましく、さらには、耐熱性の観点から、熱硬化性樹脂や光硬化性樹脂や電子線硬化樹脂などの架橋性樹脂が好ましい。
上記高分子樹脂フィルムとして、グラファイトシートの表面からグラファイト粉末の脱離を防止できるものであれば、特に限定されないが、難燃性、耐熱性や絶縁性に優れたポリエステル(PE)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリイミド(PI)、フッ素樹脂、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリプロピレン(PP)などが挙げられ、ポリエステル(PE)やポリエチレンテレフタレート(PET)がグラファイト表面の割れに強くなるため、好ましい。
高分子樹脂フィルムとしては、具体的には、三菱樹脂(株)製の難燃PET(ポリエチレンテレフタレート)フィルムである「ダイアラミー」(登録商標)、東レ(株)製の二軸延伸ポリエステル(PET)フィルムである「ルミラー」(登録商標)などが例示され、高分子樹脂フィルムテープとして、(株)寺岡製作所製のポリエチレンナフタレート(PEN)フィルム粘着テープ「No.636F(#50)」、同社ポリエステルフィルム粘着テープ「No.631S(#12)などが例示される。
また、樹脂コーティングとしては、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、フッ素樹脂等からなるもの、またはこれらのうち2つ以上の樹脂を積層したものでよい。コーティング方法としては、ディッピング、スピンコート、スクリーン印刷、刷毛塗り、吹き付け等の方法が望ましい。
さらに、架橋性樹脂としては、アルキッド樹脂、アクリル樹脂、フッ素樹脂、シリコン樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、変性マレイン酸樹脂等が使用可能である。
3.熱伝導構造体及びその用途・使用方法
本発明の熱伝導構造体を、概略の図で説明すると、図1は、熱伝導構造体の断面側面図であり、弾性体(1)の周囲に、グラファイトシート(2)をコ字状に着設されている構成となっている。すなわち、弾性体の上面、片側面、下面をグラファイトシートでコ字状に覆い、別の片側面と前面と後面は、グラファイトシートで覆われていない。また、実施の別の態様例として、弾性体の上面、両側面、下面をグラファイトシートで□字状に覆ってもよい。
このような構成とすることにより、本発明の熱伝導構造体は、発熱体(熱源)と、筐体などの放熱体との間のある程度の広い空間に設置されて、弾力性と放熱特性に優れ、かつ長時間使用しても、被着体(発熱体又は筐体などの放熱体)との密着性に優れるという効果を奏する。例えば、発熱素子と発熱素子の発生熱を放熱するためのヒートシンクとの間、発熱部品と放熱プレートの間、又は、放熱プレートとキーボード支持板の間に、隙間が空いてしまうケースにおいても、本発明の熱伝導構造体の弾力性を利用して、残留応力を生じさせずに、長時間使用しても密着性に優れるため、例えば、放熱プレートと熱伝導構造体の間、及び、熱伝導構造体とキーボード支持板の間に隙間をつくらないように接続することができ、さらに熱伝導構造体は、伝熱性が良く、電子機器全体の放熱性能を向上させることができる。
また、グラファイトシート(B)は、弾性体(A)の一番長い直線を有する辺に、コ字状に屈折して着設されていることで、より優れた熱伝導性を得ることができる。
本発明の熱伝導構造体の作用として、少なくともコの字状にグラファイトシートを弾性体に密着させているために、圧縮された弾性体の反発応力(又は弾性力)をグラファイトシートが支持する構造となり、その結果、弾性体の長期の耐久性に寄与し、密着性に優れたものとなる。また、放熱特性については、面方向に熱伝導性のよいグラファイトシートと、熱伝導性のよい弾性体を用いているために、厚み方向と面方向との両者の熱伝導性の相乗作用により、放熱特性が良好となっている。
また、熱伝導構造体の使用方法(挟持方法)として、弾性体(A)が発熱体と放熱体とによってやや加圧された状態(挟持)で使用する際には、弾性体に着設するグラファイトシート(B)は、発熱体と放熱体との隙間(間隔)より僅かに高く弾性体の加圧疎生変形を抑制するコ字高さと、かつ熱を帯び加圧状態の弾性体の外方向に膨出しようとする変形に対し、押し戻して形状を維持する厚みとを有すると、長期使用しても、弾性体の変形に対して安定した熱伝導が得られて、好ましい。さらに、弾性体(A)が熱により硬度や体積変化したりしても、グラファイトシート(B)が保持してくれるから安定となる。また、弾性体(A)が長期の圧縮により塑性変形しようとしても、グラファイトシート(B)が支えてくれるから、グラファイトシート(B)と弾性体(A)との隙間が空き難いものとなる。
さらに、コ字状に屈折して着設されるグラファイトシート(B)は、弾性体(A)に着設される前に、予めコ字両端を狭窄形状(横ハの字)に屈折させて、そして、弾性体(A)をその反発応力(又は弾性力)によって、コ字のグラファイトシート(B)の中に、挟持させる構成とするとよい。これにより、グラファイトシート(B)と弾性体(A)との密着性がより高まる。
一方、コ字状に屈折して着設されるグラファイトシートは、弾性体に着設される前に、上記とは逆に、予めコ字両端が広形状(逆横ハの字)に屈折させるようにすれば、グラファイトシート(B)の広がろうとする力により、弾性体への圧縮力が緩和され、たわみが僅かであったとしても、長期的使用を鑑みれば弾性体への変形抑制に優れるものとなる。
また、本発明の熱伝導構造体について、図1において、グラファイトシート(2)は、熱伝導性を考慮した両面テープ(3)、接着剤等で弾性体(1)に固定するのが好ましい。両面テープとしては、通常よく用いられるアクリル系粘着剤付き両面テープなどを使用でき、このような両面テープの具体例としては、寺岡製作所製のアクリル系粘着剤付き両面テープ「707B」などが挙げられるが、これに限定されるものではない。
また、接着剤としては、種々の接着剤を適宜選択することができる。また、用いる接着剤は、耐熱性を有し、熱膨張率が小さいことが好ましい。このような接着剤の例としては、ユピタイト(商品名;宇部興産社製)、カプトン(商品名;東レ・デュポン社製)等のポリイミド系接着剤、KE1800T(商品名;信越シリコーン社製)、YR3232(商品名;GE東芝シリコーン社製)等のシリコーン系接着剤、エポキシ樹脂系接着剤、アクリル樹脂系接着剤等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
本発明の熱伝導構造体は、上記のような顕著な作用効果を奏するので、放熱用インターフェース、ヒートスプレツダ、ヒートシンクなどの放熱部材に用いることができ、特に、前記放熱部材を用いた放熱基板を有する、ノートパソコン用のCPUなどの熱対策用放熱部品や、液晶ディスプレイ(LCD)、プラズマディスプレイ(PDP)のドライバー半導体チップ類の熱対策用放熱部品、PDPパネル、LCDバックライトの熱対策用放熱部品、及び携帯電話やデジタルカメラのCCDの熱対策用放熱部品などの電子機器に利用できる。
以下、本発明について、実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明は、これらの実施例に特に限定されるものではない。
[実施例1]
弾性体として、熱伝導度5W/m・K、アスカーC硬度35、厚さ1mmのシリコーンゴムシート(信越化学工業製「TC−100TXS」)を8枚重ねて、45mm×45mm×8mm厚の弾性体を形成した。これとは別に、グラファイトシートとして45mm×98mm、厚さ500μmの面方向に配向した高配向性グラファイトシート(鈴木総業製「スーパーλGS」)の片面にUV硬化型樹脂(帝国インキ製造製「UV FIL−383クリヤー」)を用いて、スクリーン印刷法により厚さ12μmのコーティング膜を形成した後、コーティングしない面に対し、同じく45mm×98mm、厚さ30μmのアクリル系粘着剤付き両面テープ(寺岡製作所製「707B」)を貼り合わせ、さらに前記の弾性体へ図1のようにコの字になるようにグラファイトシートを貼り付けて熱伝導構造体を形成した。
このとき、折り曲げ面に、コーティング層のクラックは発生しなかった。
得られた熱伝導構造体の放熱性能を調べるため、図2のように断熱材上に10mm×20mmのセラミックヒータから成る熱源を配し、熱源とアルミ筐体間(7.5mm)を熱伝導構造体で接続し、雰囲気温度25℃、熱源を電力2Wで連続駆動した際の定常状態における熱源温度を、熱伝導構造体に接する熱電対で測定した結果、熱源温度は、36.4℃であった。なお、熱源温度が低温であるほど放熱特性が良好であるとみなされる。
[実施例2]
実施例1において、グラファイトシートの厚みを厚さ300μmとしたことを除いては、同様に熱伝導構造体を形成したところ、折り曲げ時のクラックは発生せず、さらに放熱試験を実施したところ、定常状態における熱源温度は、37.6℃であった。
[実施例3]
弾性体として、熱伝導度1.2W/m・K、アスカーC硬度40、厚さ2mmのアクリル系樹脂による放熱シート(鈴木総業製「シロキノンAP−120N」)を4枚重ねて、45mm×45mm×8mm厚の弾性体を形成したことを除いては、実施例2と同様に熱伝導構造体を形成と、放熱試験を実施したところ、定常状態における熱源温度は、40.2℃であった。
[実施例4]
弾性体として、熱伝導度2.0W/m・K、アスカーC硬度55、厚さ2mmのアクリル系樹脂による放熱シート(鈴木総業製「シロキノンAP−200N」)を4枚重ねて、45mm×45mm×8mm厚の弾性体を形成したことを除いては、実施例2と同様に熱伝導構造体を形成と、放熱試験を実施したところ、定常状態における熱源温度は、39.4℃であった。
[実施例5]
弾性体として、熱伝導度1.2W/m・K、アスカーC硬度40、厚さ2mmのアクリル系樹脂による放熱シート(鈴木総業製「シロキノンAP−120N」)を4枚重ねて、45mm×45mm×8mm厚の弾性体を形成し、厚さ100μmの面方向に配向した高配向性グラファイトシート(鈴木総業製「スーパーλGS」)を用いたことを除いては、実施例1と同様に熱伝導構造体を形成したところ、折り曲げ面にコーティング層のクラックは発生しなかった。
さらに、実施例1と同様に放熱試験を実施したところ、定常状態における熱源温度は、42.1℃であった。
[実施例6]
実施例3において、コーティング層を形成しなかったことを除いては同様に熱伝導構造体を形成したところ、折り曲げ時にクラックは発生したが、放熱試験を実施したところ、定常状態における熱源温度は、40.6℃であった。
[実施例7]
弾性体として、熱伝導度1.2W/m・K、アスカーC硬度40、厚さ2mmのアクリル系樹脂による放熱シート(鈴木総業製「シロキノンAP−120N」)を4枚重ねて、45mm×75mm×8mm厚の弾性体を形成した。これとは別に、グラファイトシートとして98mm×75mm、厚さ300μmの面方向に配向した高配向性グラファイトシート(鈴木総業製「スーパーλGS」)の片面にUV硬化型樹脂(帝国インキ製造製「UV FIL−383クリヤー」)を用いて、スクリーン印刷法により厚さ12μmのコーティング膜を形成した後、コーティングしない面に対し、同じく98mm×75mm、厚さ30μmのアクリル系粘着剤付き両面テープ(寺岡製作所製「707B」)を貼り合わせ、さらに前記の弾性体の一番長い辺である98mmの辺で図1のようにコの字に屈折するようにグラファイトシートを貼り付けて熱伝導構造体を形成した。このとき、折り曲げ面に、コーティング層のクラックは発生しなかった。
さらに、実施例1と同様に放熱試験を実施したところ、定常状態における熱源温度は、35.5℃であった。
[実施例8]
グラファイトシートとアクリル系粘着剤付き両面テープの形を、45×128mmとして、弾性体の短い辺である45mmの辺で図1のようにコの字に屈折するようにグラファイトシートを貼り付けたことを除いては、実施例7と同様に熱伝導構造体を形成し、放熱試験を実施したところ、定常状態における熱源温度は、36.8℃であった。
[比較例1]
実施例1において、弾性体を使用せず、同様の大きさのグラファイトシートを熱源側とアルミ筐体側それぞれに、実施例1と同様の45mm角の両面テープで貼り付けて放熱試験を実施した。その結果、定常状態における熱源温度は、50.3℃であった。
[比較例2]
実施例2において、グラファイトシートを使用せずに、弾性体のみを熱伝導構造体として、放熱試験を実施した。その結果、定常状態における熱源温度は、60.3℃であった。
[比較例3]
弾性体として、熱伝導度0.3W/m・K、アスカーC硬度70、厚さ2mmのウレタンゴム樹脂シートを4枚重ねて、45mm×45mm×8mm厚の弾性体を形成したことを除いては、実施例1と同様に熱伝導構造体を形成と、放熱試験を実施したところ、定常状態における熱源温度は、48.4℃であった。
[比較参考例1]
アルミニウムを45mm×45mm×7.0mmに切削加工して作製した。さらに、熱伝導度1.2W/m・K、アスカーC硬度40、厚さ1.0mmのアクリル系樹脂による放熱シート(鈴木総業製「シロキノンAP−120N」)を前記のアルミニウムの片面に貼り付けて、熱伝導構造体として実施例1と同様に放熱試験を実施した。その結果、定常状態における熱源温度は、35.3℃であった。
上記の実施例1〜8の熱伝導構造体を用いた放熱試験による評価結果を表1に示すが、実施例1〜8では、熱源温度が35.5〜42.1℃の範囲であり、アルミニウムとアクリル系樹脂による放熱シートを用いた比較参考例1の熱源温度35.3℃に近似し、良好な放熱特性であった。一方、比較例1〜3の熱伝導構造体では、熱源温度が48.4〜60.3℃の範囲であり、特にグラファイトシートのみを用いた比較例1では、熱源温度が50.3℃であり、放熱特性が悪い結果となっている。これらの評価結果の対比から明らかなように、本発明の熱伝導構造体は、良好な放熱特性が得られることが判る。
Figure 2007184392
本発明の熱伝導構造体は、ある程度の広い空間を伝熱する場合においても、軽量且つ安価であるばかりでなく弾力性を有するため、任意の空間に対応しやすく、比較的軽くて放熱材によく使用されるアルミニウムに近似した放熱特性が得られ、しかも長時間使用しても、被着体(発熱体又は筐体などの放熱体)との密着性に優れるという顕著な効果を奏するために、放熱用インターフェース、ヒートスプレッダ、ヒートシンクなどの放熱部材に用いることができ、特に、ノートパソコン用のCPUなどの熱対策用放熱部品や、液晶ディスプレイ(LCD)、プラズマディスプレイ(PDP)のドライバー半導体チップ類の熱対策用放熱部品、PDPパネル、LCDバックライトの熱対策用放熱部品、及び携帯電話やデジタルカメラのCCDの熱対策用放熱部品などの電子機器に利用できる。
本発明に係る熱伝導構造体の断面側面図である。 本発明に係る熱伝導構造体の評価装置を示す断面側面図である。 本発明に係る熱伝導構造体の使用の一例を示す図である。
符号の説明
1 弾性体
2 グラファイトシート
3 両面テープ又は接着剤
4 熱伝導構造体
5 放熱体(例えばアルミ筐体)
6 熱源
7 熱電対
8 断熱材
9 筐体
10 高さのある電子部品
11 基板
12 ネジ

Claims (11)

  1. 熱伝導率が1.0W/m・K以上である弾性体(A)の周囲に、優れた熱伝導性を有する1枚からなる厚みが0.1〜0.5mmのグラファイトシート(B)を少なくともコ字状に屈折して着設されてなることを特徴とする熱伝導構造体。
  2. 前記弾性体(A)は、JIS K2207に準拠したアスカーC硬度が60以下であることを特徴とする請求項1に記載の熱伝導構造体。
  3. 前記弾性体(A)は、複数の弾性体シートを貼り合わせてなることを特徴とする請求項1又は2に記載の熱伝導構造体。
  4. 前記グラファイトシート(B)は、高配向性のグラファイトシートであって、シートの面方向に配向されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の熱伝導構造体。
  5. 前記グラファイトシート(B)は、弾性体(A)の一番長い直線を有する辺に、コ字状に屈折して着設されていることを特徴とする請求項1に記載の熱伝導構造体。
  6. 前記グラファイトシート(B)の厚みは、弾性体(A)に対して1/5〜1/30であることを特徴とする請求項1に記載の熱伝導構造体。
  7. 前記グラファイトシート(B)は、弾性体(A)に着設される前に、予めコ字両端が狭窄形状に屈折してなり、かつ弾性体(A)は、その反発応力によって挟持されていることを特徴とする請求項1に記載の熱伝導構造体。
  8. 前記グラファイトシート(B)は、外面に樹脂層を少なくとも1層有することを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の熱伝導構造体。
  9. 前記樹脂層は、硬化性樹脂でコーティングして架橋されてなることを特徴とする請求項8に記載の熱伝導構造体。
  10. 請求項1〜9のいずれかに記載の熱伝導構造体を用いてなる放熱部材。
  11. 請求項10に記載の放熱部材を用いてなる放熱基板を有する電子機器。
JP2006001224A 2006-01-06 2006-01-06 熱伝導構造体、それを用いた放熱部材及び電子機器 Pending JP2007184392A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006001224A JP2007184392A (ja) 2006-01-06 2006-01-06 熱伝導構造体、それを用いた放熱部材及び電子機器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006001224A JP2007184392A (ja) 2006-01-06 2006-01-06 熱伝導構造体、それを用いた放熱部材及び電子機器

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2007184392A true JP2007184392A (ja) 2007-07-19

Family

ID=38340225

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006001224A Pending JP2007184392A (ja) 2006-01-06 2006-01-06 熱伝導構造体、それを用いた放熱部材及び電子機器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2007184392A (ja)

Cited By (22)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010064434A (ja) * 2008-09-12 2010-03-25 Taika:Kk 曲面発熱体用冷感パッド積層体およびその用途品
JP2010177584A (ja) * 2009-01-30 2010-08-12 Furukawa Electric Co Ltd:The 光モジュールの製造方法およびその方法により製造された光モジュール
JP2013016731A (ja) * 2011-07-06 2013-01-24 Sanken Electric Co Ltd 放熱基板、半導体モジュール
KR101245164B1 (ko) * 2012-06-29 2013-03-18 주식회사 이송이엠씨 열전도성 폼 가스켓
JP2013135405A (ja) * 2011-12-27 2013-07-08 Canon Inc 電子機器
CN103797903A (zh) * 2012-07-31 2014-05-14 Lg电子株式会社 导热弹性体
KR101420802B1 (ko) * 2008-01-17 2014-07-21 삼성전자주식회사 전자모듈용 방열구조체 및 이를 구비한 전자기기
JP2017022296A (ja) * 2015-07-14 2017-01-26 千代田インテグレ株式会社 熱伝導部材
WO2018016315A1 (ja) * 2016-07-20 2018-01-25 株式会社マキタ 電動作業機
JP2018067497A (ja) * 2016-10-21 2018-04-26 星和電機株式会社 熱導電性ガスケット
WO2019000711A1 (zh) * 2017-06-28 2019-01-03 武汉华星光电技术有限公司 一种背光模组及液晶显示装置
JP2019040745A (ja) * 2017-08-25 2019-03-14 信越ポリマー株式会社 放熱構造体およびそれを備えるバッテリー
WO2019124178A1 (ja) * 2017-12-18 2019-06-27 信越ポリマー株式会社 放熱構造体およびそれを備えるバッテリー
US10389397B2 (en) 2016-07-26 2019-08-20 Laird Technologies, Inc. Small form-factor pluggable (SFP) transceivers
CN110278694A (zh) * 2019-07-10 2019-09-24 东莞市源冠塑胶模具有限公司 一种超薄型电子设备散热贴片
CN110278693A (zh) * 2019-07-10 2019-09-24 东莞市源冠塑胶模具有限公司 一种电子设备散热贴片
JP2020047507A (ja) * 2018-09-20 2020-03-26 信越ポリマー株式会社 放熱構造体およびそれを備えるバッテリー
CN111357149A (zh) * 2017-12-26 2020-06-30 信越聚合物株式会社 散热结构和具有其的电池
US10965333B2 (en) 2016-07-26 2021-03-30 Laird Technologies, Inc. Thermal management assemblies suitable for use with transceivers and other devices
US11483948B2 (en) 2019-08-28 2022-10-25 Laird Technologies, Inc. Thermal interface materials including memory foam cores
WO2023286767A1 (ja) * 2021-07-16 2023-01-19 株式会社大阪ソーダ 熱伝導用素材組成物
WO2023157236A1 (ja) * 2022-02-18 2023-08-24 信越ポリマー株式会社 熱伝導部材及びその製造方法、並びにバッテリー

Cited By (30)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101420802B1 (ko) * 2008-01-17 2014-07-21 삼성전자주식회사 전자모듈용 방열구조체 및 이를 구비한 전자기기
JP2010064434A (ja) * 2008-09-12 2010-03-25 Taika:Kk 曲面発熱体用冷感パッド積層体およびその用途品
JP2010177584A (ja) * 2009-01-30 2010-08-12 Furukawa Electric Co Ltd:The 光モジュールの製造方法およびその方法により製造された光モジュール
JP2013016731A (ja) * 2011-07-06 2013-01-24 Sanken Electric Co Ltd 放熱基板、半導体モジュール
JP2013135405A (ja) * 2011-12-27 2013-07-08 Canon Inc 電子機器
KR101245164B1 (ko) * 2012-06-29 2013-03-18 주식회사 이송이엠씨 열전도성 폼 가스켓
US9335104B2 (en) 2012-07-31 2016-05-10 Lg Electronics Inc. Thermally-conductive elastic body
CN103797903B (zh) * 2012-07-31 2016-01-13 Lg电子株式会社 导热弹性体
CN103797903A (zh) * 2012-07-31 2014-05-14 Lg电子株式会社 导热弹性体
JP2017022296A (ja) * 2015-07-14 2017-01-26 千代田インテグレ株式会社 熱伝導部材
WO2018016315A1 (ja) * 2016-07-20 2018-01-25 株式会社マキタ 電動作業機
JP2018012154A (ja) * 2016-07-20 2018-01-25 株式会社マキタ 電動作業機
CN109476009A (zh) * 2016-07-20 2019-03-15 株式会社牧田 电动作业机
US10389397B2 (en) 2016-07-26 2019-08-20 Laird Technologies, Inc. Small form-factor pluggable (SFP) transceivers
US10965333B2 (en) 2016-07-26 2021-03-30 Laird Technologies, Inc. Thermal management assemblies suitable for use with transceivers and other devices
JP2018067497A (ja) * 2016-10-21 2018-04-26 星和電機株式会社 熱導電性ガスケット
WO2019000711A1 (zh) * 2017-06-28 2019-01-03 武汉华星光电技术有限公司 一种背光模组及液晶显示装置
JP2019040745A (ja) * 2017-08-25 2019-03-14 信越ポリマー株式会社 放熱構造体およびそれを備えるバッテリー
WO2019124178A1 (ja) * 2017-12-18 2019-06-27 信越ポリマー株式会社 放熱構造体およびそれを備えるバッテリー
CN111357149A (zh) * 2017-12-26 2020-06-30 信越聚合物株式会社 散热结构和具有其的电池
JP2020533776A (ja) * 2017-12-26 2020-11-19 信越ポリマー株式会社 放熱構造体およびそれを備えるバッテリー
US11495842B2 (en) 2017-12-26 2022-11-08 Shin-Etsu Polymer Co., Ltd. Heat dissipating structure and battery provided with the same
CN111357149B (zh) * 2017-12-26 2024-06-07 信越聚合物株式会社 散热结构和具有其的电池
JP2020047507A (ja) * 2018-09-20 2020-03-26 信越ポリマー株式会社 放熱構造体およびそれを備えるバッテリー
JP7116653B2 (ja) 2018-09-20 2022-08-10 信越ポリマー株式会社 放熱構造体およびそれを備えるバッテリー
CN110278694A (zh) * 2019-07-10 2019-09-24 东莞市源冠塑胶模具有限公司 一种超薄型电子设备散热贴片
CN110278693A (zh) * 2019-07-10 2019-09-24 东莞市源冠塑胶模具有限公司 一种电子设备散热贴片
US11483948B2 (en) 2019-08-28 2022-10-25 Laird Technologies, Inc. Thermal interface materials including memory foam cores
WO2023286767A1 (ja) * 2021-07-16 2023-01-19 株式会社大阪ソーダ 熱伝導用素材組成物
WO2023157236A1 (ja) * 2022-02-18 2023-08-24 信越ポリマー株式会社 熱伝導部材及びその製造方法、並びにバッテリー

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2007184392A (ja) 熱伝導構造体、それを用いた放熱部材及び電子機器
JP2007044994A (ja) グラファイト複合構造体、それを用いた放熱部材及び電子部品
US6257328B1 (en) Thermal conductive unit and thermal connection structure using the same
US9222735B2 (en) Compliant multilayered thermally-conductive interface assemblies
US6749010B2 (en) Composite heat sink with metal base and graphite fins
JP5114255B2 (ja) 放熱構造体
US6538892B2 (en) Radial finned heat sink
US7365988B2 (en) Cycling LED heat spreader
JP3183143U (ja) サーマルビアを有するヒートスプレッダ
KR101125266B1 (ko) 열전도성이 우수한 점착제를 포함하는 방열시트
US20100321897A1 (en) Compliant multilayered thermally-conductive interface assemblies
CN103547441A (zh) 高导热性/低热膨胀系数的复合物
JP2007012913A (ja) 放熱シート及び放熱構造
JP2003168882A (ja) 熱伝導性シート
KR20170118883A (ko) 열 전도 시트 및 전자 디바이스
JPH09199040A (ja) プラズマディスプレイパネル、その製造方法およびディスプレイ装置
JP2007261087A (ja) グラファイト複合フィルム
KR20160070243A (ko) 방열시트
WO2019212051A1 (ja) 熱伝導体、及びこれを用いた電子機器
JP2008078380A (ja) 放熱シート
KR20060123260A (ko) 삽입된 열적 솔루션
JP2005210035A (ja) グラファイト複合材
WO2006033894A2 (en) Heat riser
JP2014187233A (ja) 放熱シートおよびこれを用いた放熱構造
KR20190021230A (ko) 방열 장치