JP2007184136A - 燃料電池システム - Google Patents

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Abstract

【課題】水詰まり及び水排出の面で好適な流量のガスを循環させることが可能な燃料電池システムを提供する。
【解決手段】第1流量Q1は、燃料電池スタック10の燃料極側で単位時間あたりに生じる量の水を、水排出系80によって単位時間で排出できるように気液分離器70の圧力を維持する流量である。第2流量Q2は、燃料電池スタック10の燃料極側のガス通路内に存在する水を気液分離器70まで押し出せる流量である。燃料電池システム1の制御装置100は、これら第1流量Q1と第2流量Q2とを記憶し、ガスの循環流量を第2流量Q2以上且つ第1流量Q1以下としている。このため、水排出系80近傍の圧力を低下させ過ぎず、燃料電池スタック10のガス通路内の水を吹き飛ばし等することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、燃料電池システムに関する。
従来、燃料電池スタックの圧損の上昇が検出されると、水詰まりによって燃料電池スタック内の反応ガスの流れ不良が発生していると判断し、ガス循環ポンプの駆動量を連続して増減する脈動運転を行う燃料電池システムが知られている。この燃料電池システムによれば、脈動運転により、反応ガス流路における水詰まりを解消するようになっている(例えば特許文献1参照)。
特開2005−63712号公報
ここで、従来の燃料電池システムでは、ガス循環ポンプの上流に水を回収する気液分離器が設けられ、回収した水を気液分離器から排出する構成となっている。このため、従来の燃料電池システムでは、ガス循環ポンプによるガスの循環流量が多くなると、気液分離器付近の圧力が低下し、水の排出を行い難くなってしまう。一方、ガス循環ポンプによるガス循環流量が少なくなると、燃料電池スタック内の燃料極側で詰まっている水を吹き飛ばし難くなり、燃料電池スタック内での水詰まりを解消し難くなってしまう。このように、燃料電池システムにおいて、ガスの循環流量は水詰まり及び水排出と密接な関係があり、これら水詰まり及び水排出との関係から適切な流量にされることが望ましい。
本発明はこのような従来の課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、水詰まり及び水排出の面で好適な流量のガスを循環させることが可能な燃料電池システムを提供することにある。
本発明の燃料電池システムは、燃料電池スタックと、ガス循環ラインと、ガス循環手段と、水回収手段と、水排出手段と、制御手段とを備えている。燃料電池スタックは、燃料ガスの供給を受ける燃料極と酸化剤ガスの供給を受ける酸化剤極とを有し、供給された燃料ガスと酸化剤ガスとを反応させて発電するものである。ガス循環ラインは、燃料電池スタックの燃料極側から排出されたガスを循環させて再度燃料電池スタックの燃料極側に送り込む流路となるものである。ガス循環手段は、ガス循環ライン上に設けられ、燃料電池スタックの燃料極側から排出されたガスを循環させて再度燃料電池スタックの燃料極側に送り込む動力源となるものである。水回収手段は、燃料電池スタックから排出されたガスがガス循環手段に至るまでのガス循環ライン上に設けられ、燃料電池スタックの燃料極側で生じた水を回収するものである。水排出手段は、水回収手段と外部とを連通させることにより、該水回収手段により回収された水を外部に排出するものである。制御手段は、ガス循環手段を制御して、ガス循環ラインを通じて再度燃料電池スタックの燃料極側に送り込むガスの循環流量を制御するものである。さらに、制御手段は、燃料電池スタックの燃料極側で単位時間あたりに生じる量の水を、水排出手段によって単位時間で排出できるように水回収手段の圧力を維持する第1流量と、燃料電池スタックの燃料極側のガス通路内に存在する水を水回収手段まで押し出せる第2流量とを記憶し、循環流量が第2流量以上且つ第1流量以下となるように前記ガス循環手段を制御するものである。
本発明によれば、制御手段は、燃料電池スタックの燃料極側で単位時間あたりに生じる量の水を、水排出手段によって単位時間で排出できるように水回収手段の圧力を維持する第1流量と燃料電池スタックの燃料極側のガス通路内に存在する水を水回収手段まで押し出せる第2流量とを記憶している。そして、制御手段は、ガスの循環流量を第1流量以下とする。このため、水回収手段の圧力は燃料電池スタックの燃料極側で生じる水が好適に排出することができる程度となり、水の排出が行い難くなってしまう事態を回避することができる。また、制御手段は、ガスの循環流量を第2流量以上とする。このため、燃料電池スタックの燃料極側のガス通路内に存在する水がガス通路内で詰まったままの状態となり、水を吹き飛ばし等できなくなってしまう事態を回避することができる。従って、水詰まり及び水排出の面で好適な流量のガスを循環させることが可能な燃料電池システムを提供することができる。
以下、本発明の好適な実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係る燃料電池システムの構成図である。同図に示すように、燃料電池システム1は、燃料電池スタック10と、燃料ガス供給系20と、ガス循環系30と、ガス排出系(ガス排出手段)40と、酸化剤ガス供給系50と、酸化剤ガス排出系60とを備えている。
燃料電池スタック10は、燃料ガス(水素ガス)の供給を受ける燃料極11と、酸化剤ガス(酸素)の供給を受ける酸化剤極12とを有し、供給された燃料ガスと酸化剤ガスとを反応させて発電するものである。また、燃料極11と酸化剤極12とは電解質膜を挟んで重ね合わされて発電セルを構成しており、燃料電池スタック10は、これら発電セルが複数層積層された構造となっている。
燃料ガス供給系20は、水素タンク21と、水素ガス導入配管22と、第1圧力調整弁(圧力調整手段)23とからなっている。水素タンク21は、燃料電池スタック10の燃料極11に供給する水素ガスを蓄えておくものである。水素ガス導入配管22は水素タンク21と燃料電池スタック10の燃料極側入口とを接続し、水素タンク21からの水素ガスを燃料電池スタック10の燃料極11まで導くものである。第1圧力調整弁23は、水素ガス導入配管22に設けられ、水素タンク21から燃料電池スタック10の燃料極11に供給される水素ガスの供給量を制御できるようになっている。また、第1圧力調整弁23は、水素ガスの供給量を制御することにより燃料電池スタック10の燃料極側の圧力を調整可能となっている。
ガス循環系30は、発電に寄与することなく排出された燃料ガスを再利用するためのものであって、循環配管(ガス循環ライン)31とガス循環装置(ガス循環手段)32とを備えている。循環配管31は、一端が燃料電池スタック10の燃料極側出口に接続され、他端が第1圧力調整弁23と燃料電池スタック10の燃料極側入口との間の水素ガス導入配管22に接続されており、燃料電池スタック10の燃料極側から排出されたオフガスを循環させて再度燃料電池スタック10の燃料極側に送り込む流路となるものである。ガス循環装置32は、循環配管31上に設けられ、燃料電池スタック10の燃料極側から排出されたガスを循環させて再度燃料電池スタック10の燃料極側に送り込む動力源となるものである。本実施形態においてガス循環装置32は、回転数を調整することにより循環させるガスの循環流量を調整可能なポンプによって構成されている。
ガス排出系40は、ガス循環装置32によって送り出されるガスが燃料電池スタック10に至るまでの第2の区間34における循環配管31と外部とを連通させて、循環させるガスを外部に排出するものである。このガス排出系40は、ガス排出配管41と、開閉弁42とを備えている。ガス排出配管41は、一端が第2の区間34における循環配管31に接続され、他端が外部につながっている。開閉弁42は、開閉自在に制御されるものであり、開閉動作することにより流路を遮断したり開放したりしてガスの排出を制御するものである。
酸化剤ガス供給系50は、コンプレッサ51と、空気供給配管52と、アフタークーラ53と、加湿器54とからなっている。コンプレッサ51は、外気を取り込み圧縮して燃料電池スタック10の酸化剤極12に送り込むものである。空気供給配管52は、コンプレッサ51と燃料電池スタック10の酸化剤極側入口とを接続するものであり、コンプレッサ51により圧送される空気を燃料電池スタック10の酸化剤極12に導くものである。アフタークーラ53は、コンプレッサ51と燃料電池スタック10の酸化剤極12との間の空気供給配管52に設けられ、コンプレッサ51から圧送される空気が燃料電池スタック10での反応に適した温度となるまで冷却するものである。加湿器54は、アフタークーラ53と燃料電池スタック10の酸化剤極12との間の空気供給配管52に設けられ、燃料電池スタック10の電解質膜を湿潤に保つべく、燃料電池スタック10に供給する空気を加湿するものである。
酸化剤ガス排出系60は、酸化剤ガス排出配管61と、第2圧力調整弁62とを備えている。酸化剤ガス排出配管61は、燃料電池スタック10の酸化剤極側と外部とを接続し、燃料電池スタック10の酸化剤極側から排出されたガスを外部に導くものである。第2圧力調整弁62は、酸化剤ガス排出配管61上に設けられ、外部に排出するガス量を制御するものである。なお、酸化剤ガス排出配管61上には加湿器54が配置されている。このため、酸化剤極側から排出されるガスは、まず加湿器54に流入した後に外部に排出されることとなる。ここで、加湿器54による加湿では酸化剤極側からのガスに含まれる水分が利用され、コンプレッサ51からの空気は酸化剤極側からのガスに含まれる水分によって加湿されることとなる。
さらに、本実施形態に係る燃料電池システム1は、気液分離器(水回収手段)70と、水排出系(水排出手段)80と、各種センサ91〜98と、制御装置(制御手段)100とを備えている。
気液分離器70は、燃料電池スタック10の燃料極側から排出されたガスがガス循環装置32に至るまでの第1の区間33における循環配管31上に設けられ、ガス中の水分とガスとを分離することにより、燃料電池スタック10の燃料極側で生じた水を回収するものである。
水排出系80は、気液分離器70と外部とを連通させ、気液分離器70により回収された水を外部に排出するものであり、水排出配管81と、水排出制御弁82とを備えている。水排出配管81は、一端が気液分離器70に接続され、他端が外部につながっており、水を外部に排出するための流路となるものである。水排出制御弁82は、水排出配管81上に設けられ、開閉動作することにより流路を開放したり閉塞したりする構成となっている。
各種センサ91〜99のうち、第1圧力センサ91は、第1圧力調整弁23から燃料電池スタック10の燃料極側入口に至るまでの水素ガス導入配管22上に設けられ、この箇所の圧力を検出する構成となっている。第1温度センサ92は、第1圧力センサ91と同様に、第1圧力調整弁23から燃料電池スタック10の燃料極側入口に至るまでの水素ガス導入配管22上に設けられ、この箇所を流れるガスの温度を検出する構成となっている。
また、第2圧力センサ93は、加湿器54から燃料電池スタック10の酸化剤極側入口に至るまでの空気供給配管52上に設けられ、この箇所の圧力を検出する構成となっている。第2温度センサ94は、第2圧力センサ93と同様に、加湿器54から燃料電池スタック10の酸化剤極側入口に至るまでの空気供給配管52上に設けられ、この箇所を流れるガスの温度を検出する構成となっている。
第3圧力センサ(圧力検出手段)95は、燃料電池スタック10の燃料極側出口から気液分離器70に至るまでの循環配管31に設けられ、この箇所の圧力を測定する構成となっている。なお、第3圧力センサ95は、燃料電池スタック10の燃料極側出口から気液分離器70に至るまでの区間に限らず、燃料電池スタック10から排出されたガスがガス循環装置32に至るまでの第1の区間33であれば他の箇所に設けられていてもよい。
水位センサ96は、気液分離器70に回収されて蓄えられる水量を検出するものである。回転数センサ97は、ガス循環装置32であるポンプの回転数を検出するものである。電圧センサ(電圧検出手段)98は、燃料電池スタック10のセル電圧または総電圧を検出するものである。不純物ガスセンサ(不純物ガス検出手段)99は、ガス排出系40の上流に設けられ、燃料電池スタック10の燃料極側の不純物ガスである窒素濃度または窒素量を検出するものである。
制御装置100は、燃料電池システム1の全体を制御するものであり、上記センサ91〜99からの信号を入力し、燃料電池システム1の各弁23,42,62,82を制御する構成となっている。また、制御装置100は、ガス循環装置32を制御して、循環配管31を通じて燃料電池スタック10の燃料極側に送り込むガスの循環流量を制御する構成となっている。
ここで、燃料電池スタック10の燃料極側で単位時間あたりに生じる量の水を、水排出系80によって単位時間で排出できるように気液分離器70の圧力を維持するためのガス循環流量を第1流量Q1とする。また、燃料電池スタック10の燃料極側のガス通路内に存在する水を気液分離器70まで押し出せるガス循環流量を第2流量Q2とする。ここで、第2流量Q2は、第1流量Q1より小さい流量である。
本実施形態において制御装置100は、上記の第1流量Q1及び第2流量Q2を記憶しており、基本的には循環流量が第2流量Q2以上且つ第1流量Q1以下となるようにガス循環装置32を制御する構成となっている。
次に、第1流量Q1の決定方法を説明するが、これに先だって、目標出力電流と燃料電池スタック10の目標運転圧力と関係を説明する。図2は、目標出力電流と燃料電池スタック10の目標運転圧力との相関を示す図である。まず、燃料電池スタック10の電流−電圧特性は、運転圧力の増大とともに増大する。このため、運転圧力を大きくすれば、燃料電池システム1の発電効率を向上させることができるかのように思える。しかし、運転圧力を大きくすれば、燃料電池システム1を駆動するための補機の消費電力が増大する。このため、出力電流に応じて燃料電池システム1の運転効率を最大とする運転圧力が存在し、図2で示すように運転圧力は、目標出力電流が大きくなるに従って増大させると最適とすることができる。これは以下の理由による。
まず、出力電流が低い領域では、運転圧力に対する補機の消費電力の変化率が、燃料電池スタック10の出力電力の変化率より大きくなる。このため、運転圧力を低圧化することで補機の消費電力が抑制され、燃料電池システム1の効率が向上する。一方、出力電流が高い領域では、運転圧力に対する補機の消費電力の変化率が、燃料電池スタック10の出力電力の変化率より小さくなる。このため、運転圧力を高圧化することで出力電流の増加量が消費電力の増加量よりも大きくなり、燃料電池システム1の効率が向上する。
次に、燃料電池システム1において単位時間あたりに生じる水の量を説明する。図3は、燃料電池スタック10の燃料極側において生じる単位時間当たりの凝縮水量を示す図である。燃料電池スタック10の燃料極側では、発電反応に伴って水が生成される。この生成水は、燃料電池スタック10の運転温度と運転圧力とに基づき算出される飽和水蒸気量に対して余剰となると凝縮水として発生する。図3に示すように、燃料電池システム1において単位時間あたりに生じる水の量についても、目標出力電流が高くなるに従って多くなっている。
図4は、図3に示す凝縮水量を単位時間あたりに排出可能な圧力を示す図である。図4に示すように、図3に示す凝縮水量を単位時間あたりに排出するためには、図4に示すような圧力以上であることを要する。例えば圧力が低く外気圧に近い場合など、水排出制御弁82を開いたとしても、圧力差を利用して水を排出することが困難になるためである。故に、本実施形態では図4に示す圧力を確保することが必要となる。
ここで、図2に示す目標運転圧力は、図4に示す圧力を超えている。このため、目標運転圧力を維持していれば、圧力差を利用した好適な水の排出を行うことができる。ところが、本実施形態に係る燃料電池システム1では、燃料極側から排出されたガスを循環させるため、ガスの循環流量が高くなると、気液分離器70の上流圧力(燃料電池スタック10から気液分離器70に至るまでの区間の圧力)が低くなる。すなわち、ガスの循環流量が多くなると、気液分離器70の上流圧力が図4に示す圧力以下となる場合がありえる。
このため、図2に示した運転圧力が低下して図4に示す圧力以下とならないだけの最大循環流量が第1流量Q1とされる。具体的に第1流量Q1は図5に示すようになる。図5は、第1流量Q1等を示す図である。図5に示すように、第1流量Q1は、目標出力電流が大きくなるに従って増大している。この第1流量Q1を超えなければ、燃料電池スタック10において単位時間あたりに発生した水を、気液分離器70から単位時間で排出することが可能となる。
なお、ガス循環装置32の循環流量が第1流量Q1以下であればよいわけでなく、燃料電池スタック10における水詰まりを解消するために、燃料極側においいて発生した水を吹き飛ばす必要がある。このため、循環流量には下限となる第1流量より小さい第2流量Q2が存在する。第1流量Q1および第2流量Q2を図5に示す。
従って、ガス循環装置32の循環流量は、第1流量Q1以下且つ第2流量Q2以上であれば、好適に水を外部に排出でき水詰まりを解消できることとなる。なお、循環流量は、目標出力電流との関係によっても調整することが望ましい。すなわち、循環流量が第2流量Q2以上であったとしても、目標出力電流以上の発電を行えない場合があり、循環流量は、第1流量Q1及び第2流量Q2の他に、燃料電池スタック10が目標となる出力電流を得るために必要な循環流量を第3流量Q3とした場合、第3流量Q3以上であることが望ましい。ここで、第3流量Q3は、第1流量Q1より小さい流量である。すなわち、循環流量は第2流量Q2及び第3流量Q3以上且つ第1流量Q1以下の範囲(図5に示す斜線部の範囲)であることが望ましい。これにより、目標となる出力電流を得つつも、好適に水を外部に排出でき水詰まりを解消できることとなる。
さらに、循環流量は、第2流量Q2及び第3流量Q3以上且つ第1流量Q1以下となる範囲で最小の流量とすることが望ましい。この範囲で循環流量を最小とすることにより、ガス循環装置32の駆動に要する消費電力を抑えることができるためである。
さらに、本実施形態では、ガス循環装置32によって送り出されるガスが燃料電池スタック10に至るまでの区間にガス排出系40が設けられているが、第1の区間33における水排出制御弁82から、循環させるガスを外部に排出しても良く、この場合、さらに循環流量を調整する必要がある。
また、ガス排出系40から不純物ガスを排出する場合、単位時間あたりのできるだけ多くの不純物ガスを排出することが望ましい。故に、単位時間あたりに一定量の不純物ガス量を排出できるようにガス排出系40付近の圧力を維持する流量を第4流量Q4とした場合、循環流量は第4流量Q4以下である必要がある。ここで、第4流量Q4は、第2流量Q2または第3流量Q3の少なくとも一方より大きい流量である。そして、制御装置100は、第4流量Q4を予め記憶しており、第4流量Q4以下となるように(図5に示す斜線部の範囲で第4流量Q4以下の範囲)、ガス循環装置32を駆動することで、不純物ガスの好適な排出を行うようにしている。なお、単位時間あたりに排出すべき不純物ガス量(上記一定量)は、例えば燃料電池システム1の仕様や、開閉弁42の弁開時間などから決定される。
さらに、本実施形態に係る燃料電池システム1は、常時第1〜第4流量Q1〜Q4を考慮してガス循環装置32を駆動するわけでなく、特定のタイミングで第1〜第4流量Q1〜Q4を考慮してガス循環装置32を駆動するようにしてもよい。図6は、出力電流とセル電圧との相関を示す図である。燃料電池スタック10の各セルは正常である場合、第2の基準セル電圧を上回る電圧を示す。ところが、燃料電池スタック10内において水詰まりが発生した場合、セル電圧は第1の基準セル電圧を下回る。故に、制御装置100は、電圧センサ98により検出されたセル電圧が第1の基準セル電圧を下回る場合、より詳しくは電圧センサ98により検出された複数のセルの電圧のうち最小のものが、第1の基準セル電圧を下回る場合に、第1〜第4流量Q1〜Q4を考慮してガス循環装置32を駆動するようにしてもよい。
また、本実施形態に係る燃料電池システム1は、上記ガス排出系40及び水排出系80から、ガス及び水の排出を行うが、第3圧力センサ95により測定された圧力が外気圧以下となる場合には、その排出を中止するようにしてもよい。これにより、燃料電池システム1内に外気が流入してくることを防止することができる。また、排出を中止した場合において、第3圧力センサ95により測定された圧力が外気圧を超えた場合には、中止を解除するようにしてもよい。これにより、排出を再開することができる。
次に、本実施形態に係る燃料電池システム1の詳細動作を説明する。図7は、第1実施形態に係る燃料電池システム1の詳細動作の一例を示すフローチャートである。まず、図7に示すように、制御装置100は発電目標となる出力電流の値を読み込む(ST1)。次いで、制御装置100は電圧センサ98により検出された電圧のうち最小のものを読み込む(ST2)。
そして、制御装置100は出力電流に応じた第1の基準セル電圧を読み込む(ST3)。その後、制御装置100は、電圧センサ98により検出された電圧のうち最小のものが第1の基準セル電圧を下回るか否かを判断する(ST4)。ここで、電圧センサ98により検出された電圧のうち最小のものが第1の基準セル電圧を下回らないと判断した場合(ST4:NO)、処理はステップST1に移行する。
一方、電圧センサ98により検出された電圧のうち最小のものが第1の基準セル電圧を下回ると判断した場合(ST4:YES)、制御装置100はガス循環装置32の回転数を制御する(ST5)。このとき、制御装置100はガス循環装置32の回転数を制御して循環流量を図5等に示す流量にする。
次いで、制御装置100は、第3圧力センサ95のセンサ値を読み込む(ST6)。次に、制御装置100は、大気圧センサ(不図示)のセンサ値を読み込む(ST7)。そして、制御装置100は、気液分離器70の上流圧力が大気圧以下か否かを判断する(ST8)。気液分離器70の上流圧力が大気圧以下であると判断した場合(ST8:YES)、制御装置100は、水排出制御弁82を閉弁し、気液分離器70からの水の排出を中止する(ST9)。そして、処理はステップST11に移行する。
一方、気液分離器70の上流圧力が大気圧でないと判断した場合(ST8:NO)、制御装置100は、水排出制御弁82が閉弁されているときには閉弁指令を解除し、気液分離器70からの水排出中止を解除する(ST10)。そして、処理はステップST11に移行する。
ステップST11において、制御装置100は、再度出力電流を読み込むと共に(ST11)、電圧センサ98により検出された電圧のうち最小のものを読み込む(ST12)。次に、制御装置100は出力電流に応じた第2の基準セル電圧を読み込む(ST13)。その後、制御装置100は、電圧センサ98により検出された電圧のうち最小のものが第2の基準セル電圧を上回るか否かを判断する(ST14)。ここで、電圧センサ98により検出された電圧のうち最小のものが第2の基準セル電圧を上回らないと判断した場合(ST14:NO)、処理はステップST6に移行する。
一方、電圧センサ98により検出された電圧のうち最小のものが第2の基準セル電圧を上回ると判断した場合(ST14:YES)、ガス循環装置32の回転数を制御し、ステップST5において調整した循環流量をもとの値に戻す(ST15)。このとき、例えば制御装置100は目標出力電流に応じた回転数となるようにガス循環装置32を制御する。さらに、制御装置100は水排出制御弁82が閉弁されているときには閉弁指令を解除し、気液分離器70からの水排出中止を解除する(ST15)。そして、処理はステップST1に移行する。
このようにして、第1実施形態に係る燃料電池システム1によれば、制御装置100は、燃料電池スタック10の燃料極側で単位時間あたりに生じる量の水を、水排出系80によって単位時間で排出できるように気液分離器70の圧力を維持する第1流量Q1と、燃料電池スタック10の燃料極側のガス通路内に存在する水を気液分離器70まで押し出せる第2流量Q2とを記憶している。そして、制御装置100は、ガスの循環流量を第1流量Q1以下とする。このため、気液分離器70の圧力は燃料電池スタック10の燃料極側で生じる水が好適に排出することができる程度となり、水の排出が行い難くなってしまう事態を回避することができる。また、制御装置100は、ガスの循環流量を第2流量Q2以上とする。このため、燃料電池スタック10の燃料極側のガス通路内に存在する水がガス通路内で詰まったままの状態となり、水を吹き飛ばし等できなくなってしまう事態を回避することができる。従って、水詰まり及び水排出の面で好適な流量のガスを循環させることが可能な燃料電池システムを提供することができる。
また、検出されたセル電圧が第1基準セル電圧を下回る場合に、循環流量が第2流量Q2以上且つ第1流量Q1以下となるようにガス循環装置32を制御することとしている。このため、燃料電池スタック10のセル電圧が低くなり燃料電池スタック10内において水詰まりが発生していると考えられるタイミングで、ガスの循環流量を第2流量Q2以上且つ第1流量Q1以下となるように制御することとなる。すなわち、水詰まり発生時において、水詰まり及び水排出の面で好適な流量のガスを循環させることとなり、適切なタイミングでガス流量制御を行うことができる。
また、燃料電池スタック10が目標となる出力電流を得るために必要な循環流量を第3流量Q3とした場合、循環流量は第2流量Q2及び第3流量Q3以上且つ第1流量Q1以下となる範囲で最小の流量となるように制御される。このため、目標となる出力電流を得つつも、ガス循環装置32の駆動による消費電力を抑え、好適な発電を行うことができる。
また、燃料電池スタック10から排出されたガスがガス循環装置32に至るまでの区間における循環配管31と外部とを連通させて、循環させるガスを外部に排出するガス排出系40を備えている。このため、循環流量が多くなるとガス排出系40の近傍圧力が低下し、不純物ガスを排出し難くなる。ところが、第1実施形態では、ガス排出系40によって単位時間あたりに一定量の不純物ガス量を排出できるようにガス排出系40付近の圧力を維持する第4流量Q4を記憶し、循環流量が第4流量Q4以下となるようにガス循環装置32を制御することとしている。このため、ガスの循環流量が多くなり、不純物ガスを好適に排出できなくなってしまう事態を回避することができる。
また、第3圧力センサ95により測定されたガス圧力が外気圧以下となる場合には、水排出系80及びガス排出系40による排出を中止することとしている。このため、第3圧力センサ95により測定されたガス圧力が外気圧以下となり、水やガスの排出を行うと外気が燃料電池システム1に流入してくる事態を防止することができる。
また、第3圧力センサ95により測定されたガス圧力が外気圧を超える場合には、水排出系80及びガス排出系40による排出の中止を解除することとしている。このため、水やガスの排出を行うと外気が燃料電池システム1に流入してくる状態であったが、これが好転した場合には、排出を行うこととなり、水・ガスの排出を再開することができる。なお、この場合、圧力は排出に好適な圧力(単位時間あたりに生じる量の水を排出できる圧力など)にまで達しいない可能性があるが、圧力が好適な範囲になるまで待つことなく、早期の排出を行うようにしている。
また、第1実施形態では、セル電圧が第1の基準セル電圧を下回る場合に、循環流量を制御することとしていたが、これに限らず、燃料電池スタック10の総電圧が基準電圧を下回る場合に循環流量を制御することにしてもよい。これによっても、水詰まり発生時においてガス流量制御を行うことができる。
また、第1実施形態では、第3圧力センサ95により測定された圧力が外気圧以下となる場合に、ガス及び水の排出を中止することとしているが、第3圧力センサ95を備えず、例えば第1圧力センサ91の検出値から燃料電池スタック10の圧力損失分だけ減じて気液分離器70の上流圧力を求め、この上流圧力が外気圧以下となる場合に、ガス及び水の排出を中止するようにしてもよい。これによっても、外気が燃料電池システム1内に流入することを防止することができる。また、この場合において、推定圧力が外気圧を超えたときに排出の中止の解除を行うことで、水及びガスの排出を再開することができる。
さらに、第1実施形態では、ガス及び水の双方について排出を中止し且つ解除しているが、これに限らず、どちらか一方のみについて排出の中止及び解除を行うようにしてもよい。
次に、本発明の第2実施形態を説明する。第2実施形態に係る燃料電池システム2は、第1実施形態のものと同様であるが、構成及び処理内容が異なっている。以下、第1実施形態との相違点を説明する。
図8は、本発明の第2実施形態に係る燃料電池システムの構成図である。同図に示すように、燃料電池システム2は、循環配管31の流路抵抗を調整する流路抵抗調整弁(抵抗調整手段)110を備えている。
流路抵抗調整弁110は、循環配管31とガス排出配管41との接続部αから、循環配管31と水素ガス導入配管22との接続部βに至るまでの循環配管31上に設けられている。すなわち、流路抵抗調整弁110は、ガス排出系40により外部と連通させられる循環配管31の連通箇所αよりもガスの循環方向にみて下流側に設けられていることとなる。
また、流路抵抗調整弁110は、開度を調整可能に構成されおり、開度を調整することにより通過するガス流量を制御することができるようになっている。このため、本実施形態に係る制御装置100は、ガス循環装置32と流路抵抗調整弁110とを制御して、循環流量を制御するようになっている。
これにより、本実施形態に係る燃料電池システム2では、目標出力電流が小さい場合に好適な循環流量の制御を行うことができるようになっている。この点について説明する。図9は、第2実施形態に係る燃料電池システム2の動作特性を示す図であり、(a)は目標出力電流とガス循環装置32の目標回転数との相関を示し、(b)は目標出力電流と循環流量との相関を示し、(c)は目標出力電流と気液分離器70の上流圧力との相関を示し、(d)は目標出力電流と開閉弁42の上流窒素濃度との相関を示している。
まず、ガス循環装置32の回転数は、目標出力電流が大きくなるに従って増大することとなるが、図9(a)の破線に示すように、ガス循環装置32には、その性質上、最低回転数なるものが存在する。すなわち、ガス循環装置32は、最低回転数未満の回転数で駆動することができず、目標出力電流が「0」からI1以下の範囲では最低回転数で回転することとなる。
このため、図9(b)に示すように、循環流量を調整しようとしても、目標出力電流が「0」からI1以下の範囲では実際の循環流量(実線)が理想とする循環流量(破線)よりも高くなってしまう。よって、図9(c)に示すように、気液分離器70の上流圧力については、目標出力電流が「0」からI1以下の範囲では実際の圧力(実線)が理想とする圧力(破線)よりも低くなってしまう。さらに、図9(d)に示すように、開閉弁42の上流窒素濃度については、目標出力電流が「0」からI1以下の範囲では実際の濃度(実線)が理想とする濃度(破線)よりも低くなってしまう。
このため、目標出力電流が「0」からI1以下の範囲では圧力が理想よりも低くなって気液分離器70からの水の排出が好適に行われない可能性がある。また、窒素濃度が低くなりガス排出系40からのガスの排出が好適に行われない可能性がある。特に、図5に示したように、第1流量Q1は目標出力電流が小さくなるほど小さくなるものである。このため、目標出力電流がI1以下の領域では、第1流量Q1が最低循環流量よりも小さくなってしまうことがあり、循環流量を第1流量Q1以下とできなくなってしまう場合があり得る。
図10は、第2実施形態に係る燃料電池システム2の動作の概略を示す図であり、(a)は目標出力電流とガス循環装置32の目標回転数との相関を示し、(b)は目標出力電流と流路抵抗調整弁110の開度との相関を示している。
本実施形態では、ガス循環装置32と流路抵抗調整弁110とを制御して、循環流量を制御するようになっている。すなわち、図10(a)に示すように、目標出力電流が「0」からI1以下の範囲ではガス循環装置32の回転数が最低回転数未満とならないが、目標出力電流が小さくなるに従って流路抵抗調整弁110の開度を小さくなるようにしている。これにより、ガス循環装置32の回転数が最低回転数未満とならなくとも、適切な流量のガスを循環させることができ、図9(b)の破線に示す理想の循環流量とすることができる。
このようにして、第2実施形態に係る燃料電池システム2によれば、第1実施形態と同様に、水詰まり及び水排出の面で好適な流量のガスを循環させることが可能な燃料電池システムを提供することができる。また、適切なタイミングでガス流量制御を行うことができ、目標となる出力電流を得つつも、ガス循環装置32の駆動による消費電力を抑え、好適な発電を行うことができる。また、外気が燃料電池システム1に流入してくる事態を防止することができ、水の排出を再開することができる。
さらに、第2実施形態によれば、循環配管31の流路抵抗を調整する流路抵抗調整弁110を備え、ガス循環装置32と流路抵抗調整弁110とを制御して、循環流量を制御することとしている。ここで、ガス循環装置32には、その性能上、最低循環流量なるものが存在するが、目標出力電流が小さくなると、最低循環流量よりも循環流量を小さくする必要が生じる。ところが、ガス循環装置32の駆動のみでは最低循環流量より小さい流量を実現し得ず、循環流量が過多となってしまい、必要以上に気液分離器70の圧力が低下してしまうことがあり得る。また、開閉弁42の上流付近における窒素濃度の低下も招いてしまう。ところが、循環配管31の流路抵抗を調整する流路抵抗調整弁110を制御することで、循環流量を抑えることができ、循環流量が過多となってしまうことを防止することができる。従って、適切な水等の排出を行うことができる。
また、ガス排出系40は、ガス循環装置32により送り出されるガスが燃料電池スタック10に至るまでの第2の区間34における循環配管31を外部と連通させて、循環させるガスを外部に排出する構成となっており、流路抵抗調整弁110は、ガス排出系40により外部と連通させられる循環配管31の連通箇所αよりもガスの循環方向にみて下流側に設けられている。このため、流路抵抗を増大させることにより、連通箇所α近傍の圧力を上昇させることができ、効率の良いガス排出を行うことができる。
また、開度を調整可能な弁であって、開度が調整されることにより流路抵抗を調整する流路抵抗調整弁110を採用しているため、部品点数が少なく且つ簡素な構成で流路抵抗を調整することができる。
なお、流路抵抗調整弁110に代えて以下の構成を採用するようにしてもよい。例えば、複数の分岐流路と、複数の分岐流路のうち1つの分岐流路を選択する流路選択機構とを備え、分岐流路の選択により流路抵抗を調整する構成を採用しても良い。これによっても、簡素な構成で流路抵抗を調整することができる。
次に、本発明の第3実施形態を説明する。第3実施形態に係る燃料電池システム3は、第2実施形態のものと同様であるが、処理内容が異なっている。以下、第2実施形態との相違点を説明する。
第3実施形態において、制御装置100は、負荷側に要求される要求電流値が減少する場合、要求電流値の減少度合いが大きくなるに従って、流路抵抗調整弁110による流路抵抗を増大させることとしている。すなわち、流路抵抗調整弁110の開度を小さくすることとしている。
図11は、第3実施形態に係る燃料電池システム3の動作特性を示すタイムチャートであり、(a)は出力電流(要求電流値)を示し、(b)は燃料電池スタック10の運転圧力を示し、(c)はガス循環装置32の回転数を示し、(d)は気液分離器70の上流圧力を示している。
図11(a)に示すように、負荷側に要求される要求電流値が減少する場合、制御装置100は、要求電流値の減少に一致するように運転圧力及び循環流量を減少させる。ところが、図11(b)に示すように、実際の運転圧力(破線)は目標とする運転圧力(実線)よりも遅れて減少する。また、図11(c)に示すように、ガス循環装置32の実際の回転数(破線)は目標とする回転数(実線)よりも遅れて減少する。
そして、運転圧力以上に回転数が遅れて減少する結果、図11(d)に示すように、気液分離器70の実際の上流圧力(破線)は、要求電流値に応じた圧力(実線)よりも低い圧力を示すこととなる。これにより、効率よい水排出を行えなくなってしまう可能性がある。特に要求電流値の減少度合いが大きくなると、応答遅れは顕著となり、一層効率よい水排出を行えなくなってしまう。
ところが、第3実施形態では、要求電流値の減少度合いが大きくなるに従って、流路抵抗調整弁110の開度を小さくするため、上記応答遅れ分だけガスの循環流量を抑え、気液分離器70の上流圧力を高めることができる。これにより、第3実施形態では、効率よい水排出を行うようにしている。
このようにして、第3実施形態に係る燃料電池システム3によれば、第2実施形態と同様に、水詰まり及び水排出の面で好適な流量のガスを循環させることが可能な燃料電池システムを提供することができる。また、適切なタイミングでガス流量制御を行うことができ、目標となる出力電流を得つつも、ガス循環装置32の駆動による消費電力を抑え、好適な発電を行うことができる。また、外気が燃料電池システム1に流入してくる事態を防止することができ、水の排出を再開することができる。また、適切な水等の排出を行うことができ、効率の良いガス排出を行うことができる。また、部品点数が少なく且つ簡素な構成で流路抵抗を調整することができる。
さらに、第3実施形態によれば、負荷側に要求される要求電流値が減少する場合、要求電流値の減少度合いが大きくなるに従って、流路抵抗調整弁110による流路抵抗を増大させることとしている。ここで、負荷側に要求される要求電流値が減少する場合、ガス循環装置32は要求電流値の減少に一致するようにガスの循環流量を減少させることができるわけでなく、応答遅れ分のずれが生じる。このため、応答遅れ分だけガスの循環流量が多くなり、その結果、気液分離器70の上流圧力は、理想よりも低くなってしまう。これにより、効率よい水排出を行えなくなってしまう。特に要求電流値の減少度合いが大きくなると、応答遅れは顕著となり、一層効率よい水排出を行えなくなってしまう。ところが、要求電流値の減少度合いが大きくなるに従って、流路抵抗調整弁110による流路抵抗を増大させることとしているため、ガスの循環流量を抑えることができ、気液分離器70の上流圧力を高めることが可能となる。従って、効率良い水排出を行えなくなってしまう事態を回避することができる。
さらに、本実施形態では、ガス排出系40を第2の区間34に設け、流路抵抗調整弁110を備えたが、流路抵抗調整弁110を第1の区間33に備えても良い。(図13)
これにより、第1の区間33に設けられている水排出系80でガスを排出する場合も、流路抵抗を増大させることにより、圧力を上昇させることができ、効率の良いガス排出を行うことができる。
次に、本発明の第4実施形態を説明する。第4実施形態に係る燃料電池システム4は、第2実施形態のものと同様であるが、処理内容が異なっている。以下、第2実施形態との相違点を説明する。
まず、第4実施形態に係る燃料電池システム4は、システム起動時において燃料極側のガスを排出するようにしている。この際、第4実施形態の燃料電池システム4は以下の動作を行う。すなわち、制御装置100は、システム起動時に第1圧力調整弁23の開度を調整して燃料電池スタック10の燃料極側の圧力を上昇させ、燃料電池スタック10の燃料極側の圧力が所定圧力に達した場合に燃料電池スタック10にて発電を行わせる。さらに、制御装置100は、燃料電池スタック10での発電に必要となる必要流量を超えるガスを循環できるようにガス循環装置32を駆動しつつ、流路抵抗調整弁110により流路抵抗を調整して燃料電池スタック10に必要流量のガスが導入されるようにする。そして、この状態で、制御装置100はガス排出系40からガスを外部に排出する。
このようにすることにより、不純物ガスを排出する必要が高いシステム起動時において、発電を行い水素ガスを消費し、燃料極側に占める不純物ガスの割合を高めるようにしている。さらに、流路抵抗調整弁110により流路抵抗を加えることで、連通箇所α近傍の圧力及び不純物ガス量を高めることとなる。よって、システム起動時において効率良くガス排出を行って、起動時間を短縮するようにしている。
図12は、第4実施形態に係る燃料電池システム4の詳細動作を示すタイムチャートであり、(a)は出力電流を示し、(b)は開閉弁42の開閉状態を示し、(c)はガス循環装置32の回転数を示し、(d)は燃料電池スタック10の運転圧力を示している。また、(e)は流路抵抗調整弁110の開度を示し、(f)は開閉弁42の上流圧力を示し、(g)は燃料極側の窒素量を示している。
まず、システム起動直後の期間Aにおいて、出力電流は「0」であり(図12(a))、開閉弁42は閉じられている(図12(b))。また、流路抵抗調整弁110の開度は最大とされている(図12(e))。この状態において、制御装置100は、ガス循環装置32を駆動し、回転数を目標値まで増大させる(図12(c))。そして、ガス循環装置32の回転数が目標値まで到達したタイミングで、制御装置100は、第1圧力調整弁23の開度を大きくし、水素タンク21からの水素ガスを燃料電池スタック10に供給する。これにより、燃料電池スタック10の燃料極側の圧力を上昇させる(図12(d))。さらに、水素ガスの供給により、燃料電池スタック10内に存在していた不純物ガス(窒素ガス)を水素ガスに置換するようにしている。
ここで、燃料電池スタック10の燃料極側のガスを水素ガスに置換する場合、ゆっくりと水素ガスの置換を行うと、水素/空気界面の存在する時間が長くなり、燃料電池スタック10の電解質膜の劣化を促進することとなってしまう。逆に、水素置換速度が速いほど、水素/空気界面の存在する時間が短くなり、電解質膜の劣化を抑制できる。このため、本実施形態では、ガス循環装置32の回転数を高めたうえで、水素ガスを供給することで、水素置換速度を速くして電解質膜の劣化を抑制している。なお、ガス循環装置32の回転数は、ガス循環装置32の性能の範囲内で最大となるように制御される。また、ガス循環装置32の回転により、開閉弁42の上流圧力は高まることとなる(図12(f))。
次に、期間Bにおいて、水素タンク21からの水素ガスの供給を停止し、ガス循環装置32を回転させたままの状態で所定時間待機する。これにより、燃料極側のガスを均一にすることとなる。次いで、期間Cにおいて、燃料電池スタック10の発電を開始する。発電開始時に、燃料極側のガスが均一になっていない場合、燃料電池スタック10を構成するセルへ供給されるガスの水素濃度にばらつきが生じ、セルによっては水素流量不足になるおそれがある。この結果、セル間での電圧ばらつきが生じ、燃料電池スタック10から安定した出力が取り出せないないおそれがあるともに、燃料電池スタック10の構成部品の劣化を引き起こすおそれがある。ところが、期間Bにおいて所定時間の待機を行うことによって、燃料電池スタック10の発電開始後での各セルでの水素流量不足を回避することができ、燃料電池スタック10から安定した出力を取り出すことができる。
期間Cにおいて、制御装置100は、燃料電池スタック10の発電が開始すると共に、ガス循環装置32の回転数を性能範囲内で最大に維持し続ける(図12(c))。また、制御装置100は、負荷側からの要求に応じた出力電流を取り出す(図12(a))。さらに、制御装置100は、運転圧力を出力電流に応じた値に制御し、燃料電池スタック10には出力電流に応じたガスが流入するように、流路抵抗調整弁110の開度を小さくする。これにより、ガス循環装置32から流路抵抗調整弁110までの区間の圧力及び窒素量が増大することとなる。この状態で、制御装置100は開閉弁42を開弁し(図12(b))、システム停止中に燃料極側に蓄積された窒素を排出する。故に、効率良くガス排出を行うこととなる。
そして、不純物ガスセンサ99により検出される窒素濃度または窒素量が規定値未満となると、必要流量を超えるガス循環装置32の駆動と、流路抵抗調整弁110による流路抵抗の調整とを中止し(図12(c)及び(e))、ガス排出系40によるガスの排出を終了する(図12(b))。その後、燃料電池システム4は、通常発電を行う(期間D)こととなる。
なお、上記の期間Cにおいて、不純物ガスセンサ99により検出された窒素濃度または量が規定値以上である場合には、上記処理を継続することとなるが、この際、不純物ガスセンサ99により検出された窒素濃度または量に応じた出力電流の上限値を設定し、この出力電流の上限値以下の範囲で燃料電池スタック10の発電を行うようにするとよい。窒素濃度または量が多い状態で、発電により得ることができない電流が取り出されてしまうと、スタック構成部品の劣化を招いてしまうからである。第4実施形態では、スタック構成部品の劣化を防止すべく、上限値を定めることとしている。
このようにして、第4実施形態に係る燃料電池システム4によれば、第2実施形態と同様に、水詰まり及び水排出の面で好適な流量のガスを循環させることが可能な燃料電池システムを提供することができる。また、適切なタイミングでガス流量制御を行うことができ、目標となる出力電流を得つつも、ガス循環装置32の駆動による消費電力を抑え、好適な発電を行うことができる。また、外気が燃料電池システム1に流入してくる事態を防止することができ、水の排出を再開することができる。また、適切な水等の排出を行うことができ、効率の良いガス排出を行うことができる。また、部品点数が少なく且つ簡素な構成で流路抵抗を調整することができる。
さらに、第4実施形態によれば、燃料電池システム1の起動時には、燃料極側の圧力が所定圧力した場合に発電を開始することとしている。また、この発電にあたり、燃料電池スタック10での発電に必要となる必要流量を超えるガスを循環できるようにガス循環装置32を駆動し、且つ、流路抵抗調整弁110により流路抵抗を調整して燃料電池スタック10に必要流量のガスが導入されるようにしている。これにより、不純物ガスを排出する必要が高いシステム起動時において、発電を行い水素ガスを消費し、燃料極側に占める不純物ガスの割合を高め、さらには流路抵抗調整弁110により流路抵抗を加えることで、連通箇所α近傍の圧力及び不純物ガス濃度を高めることとなる。従って、システム起動時において一層効率の良いガス排出を行い、起動時間を短縮することができる。
また、不純物ガスセンサ99により検出された不純物ガス濃度または量が規定値未満となった場合、必要流量を超えるガスの循環と、流路抵抗調整弁110による流路抵抗の調整とを中止し、ガス排出系40によるガスの排出を終了することとしている。このため、ガス排出を行い、燃料極側における不純物ガス濃度または量が規定値未満まで低下した場合には、ガス排出制御を中止し、通常運転に移行することができる。
また、不純物ガスセンサ99により検出された不純物ガス濃度または量が規定値以上である場合、不純物ガス濃度または量に応じた出力電流の上限値を設定し、この出力電流の上限値以下の範囲で燃料電池スタック10にて発電が行われるように制御することとしている。このため、不純物ガス濃度または量が多い状態で、発電により得ることができない電流が取り出され、スタック構成部品を劣化させてしまうことを防止することができる。
以上、実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、変更を加えてもよいし、各実施形態を組み合わせるようにしてもよい。
本発明の第1実施形態に係る燃料電池システムの構成図である。 目標出力電流と燃料電池スタックの目標運転圧力との相関を示す図である。 燃料電池スタックの燃料極側において生じる単位時間当たりの凝縮水量を示す図である。 図3に示す凝縮水量を単位時間あたりに排出可能な圧力を示す図である。 第1流量Q1等を示す図である。 出力電流とセル電圧との相関を示す図である。 第1実施形態に係る燃料電池システムの詳細動作の一例を示すフローチャートである。 本発明の第2実施形態に係る燃料電池システムの構成図である。 第2実施形態に係る燃料電池システムの動作特性を示す図であり、(a)は目標出力電流とガス循環装置の目標回転数との相関を示し、(b)は目標出力電流と循環流量との相関を示し、(c)は目標出力電流と気液分離器の上流圧力との相関を示し、(d)は目標出力電流と開閉弁の上流窒素濃度との相関を示している。 第2実施形態に係る燃料電池システムの動作の概略を示す図であり、(a)は目標出力電流とガス循環装置の目標回転数との相関を示し、(b)は目標出力電流と流路抵抗調整弁の開度との相関を示している。 第3実施形態に係る燃料電池システムの動作特性を示すタイムチャートであり、(a)は出力電流(要求電流値)を示し、(b)は燃料電池スタックの運転圧力を示し、(c)はガス循環装置の回転数を示し、(d)は気液分離器の上流圧力を示している。 第4実施形態に係る燃料電池システムの詳細動作を示すタイムチャートであり、(a)は出力電流を示し、(b)は開閉弁の開閉状態を示し、(c)はガス循環装置の回転数を示し、(d)は燃料電池スタックの運転圧力を示し、(e)は流路抵抗調整弁の開度を示し、(f)は開閉弁の上流圧力を示し、(g)は燃料極側の窒素量を示している。 第3実施形態に係る燃料電池システムの変形例を示す構成図である。
符号の説明
1〜4…燃料電池システム
10…燃料電池スタック
11…燃料極
12…酸化剤極
20…燃料ガス供給系
21…水素タンク
22…水素ガス導入配管
23…第1圧力調整弁(圧力調整手段)
30…ガス循環系
31…循環配管(ガス循環ライン)
32…ガス循環装置(ガス循環手段)
33…第1の区間
34…第2の区間
40…ガス排出系(ガス排出手段,第2ガス排出手段)
41…ガス排出配管
42…開閉弁
50…酸化剤ガス供給系
51…コンプレッサ
52…空気供給配管
53…アフタークーラ
54…加湿器
60…酸化剤ガス排出系
61…酸化剤ガス排出配管
62…第2圧力調整弁
70…気液分離器(水回収手段)
80…水排出系(水排出手段)
81…水排出配管
82…水排出制御弁
91…第1圧力センサ
92…第1温度センサ
93…第2圧力センサ
94…第2温度センサ
95…第3圧力センサ(圧力検出手段)
96…水位センサ
97…回転数センサ
98…電圧センサ(電圧検出手段)
99…不純物ガスセンサ(不純物ガス検出手段)
100…制御装置(制御手段)
110…流路抵抗調整弁(抵抗調整手段)
α…連通箇所

Claims (14)

  1. 燃料ガスの供給を受ける燃料極と酸化剤ガスの供給を受ける酸化剤極とを有し、供給された燃料ガスと酸化剤ガスとを反応させて発電する燃料電池スタックと、
    前記燃料電池スタックの燃料極側から排出されたガスを循環させて再度燃料電池スタックの燃料極側に送り込む流路となるガス循環ラインと、
    前記ガス循環ライン上に設けられ、前記燃料電池スタックの燃料極側から排出されたガスを循環させて再度燃料電池スタックの燃料極側に送り込む動力源となるガス循環手段と、
    前記燃料電池スタックから排出されたガスが前記ガス循環手段に至るまでの第1の区間における前記ガス循環ライン上に設けられ、前記燃料電池スタックの燃料極側で生じた水を回収する水回収手段と、
    前記水回収手段と外部とを連通させることにより、該水回収手段により回収された水または循環させるガスの少なくとも一方を外部に排出する水排出手段と、
    前記ガス循環手段を制御して、前記ガス循環ラインを通じて再度燃料電池スタックの燃料極側に送り込むガスの循環流量を制御する制御手段と、を備え、
    前記制御手段は、前記燃料電池スタックの燃料極側で単位時間あたりに生じる水を、前記水排出手段によって前記単位時間で排出できるように前記水回収手段の圧力を維持する事ができる前記循環流量である第1流量と、前記燃料電池スタックの燃料極側のガス通路内に存在する水を前記水回収手段まで押し出す事ができる前記循環流量であって前記第1流量より小さい第2流量とを記憶する記憶部と、
    前記循環流量が前記第2流量以上且つ前記第1流量以下となるように前記ガス循環手段を制御する流量制御部を備える
    ことを特徴とする燃料電池システム。
  2. 前記燃料電池スタックのセル電圧または総電圧を検出する電圧検出手段をさらに備え、
    前記制御手段は、前記電圧検出手段により検出されたセル電圧または総電圧が、前記燃料電池スタックで水詰まりが発生すると推測される電圧である基準電圧を下回る場合に、前記循環流量が前記第2流量以上且つ前記第1流量以下となるように前記ガス循環手段を制御する
    ことを特徴とする請求項1に記載の燃料電池システム。
  3. 前記記憶部は、前記燃料電池スタックが目標となる出力電流を得るために必要な循環流量であって、前記第1流量より小さい前記循環流量である第3流量を更に記憶し、
    前記制御手段は、前記循環流量が前記第2流量及び前記第3流量以上となるように前記ガス循環手段を制御することを特徴とする請求項1または請求項2のいずれかに記載の燃料電池システム。
  4. 記憶部は、単位時間あたりに一定量の不純物ガス量を排出できるように前記水排出手段付近の圧力を維持する事ができ、前記第2流量または前記第3流量の少なくとも一方より大きい前記循環流量である第4流量を記憶し、
    前記制御手段は、前記循環流量が前記第4流量以下となるように前記ガス循環手段を制御する
    ことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の燃料電池システム。
  5. 前記第1の区間におけるガス圧力を測定または推定する圧力検出手段をさらに備え、
    前記制御手段は、前記圧力検出手段により測定または推定されたガス圧力が外気圧以下となる場合には、前記水排出手段による排出を中止する
    ことを特徴とする請求項4に記載の燃料電池システム。
  6. 前記制御手段は、前記ガス圧力が外気圧を超える場合には、前記水排出手段による排出の中止を解除することを特徴とする請求項5に記載の燃料電池システム。
  7. 前記ガス循環ラインの流路抵抗を調整する抵抗調整手段をさらに備え、
    前記制御手段は、前記ガス循環手段と前記抵抗調整手段とを制御して、前記循環流量を制御する
    ことを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の燃料電池システム。
  8. 前記ガス循環手段により送り出されるガスが前記燃料電池スタックに至るまでの第2の区間における前記ガス循環ラインを外部と連通させて、循環させるガスを外部に排出するガス排出手段をさらに備え、
    前記抵抗調整手段は、前記ガス排出手段により外部と連通させられる前記ガス循環ラインの連通箇所よりもガスの循環方向にみて下流側に設けられている
    ことを特徴とする請求項7に記載の燃料電池システム。
  9. 前記制御手段は、負荷側に要求される要求電流値が減少する場合、要求電流値の減少度合いが大きくなるに従って、前記抵抗調整手段による流路抵抗を増大させることを特徴とする請求項7または請求項8のいずれかに記載の燃料電池システム。
  10. 前記燃料電池スタックの燃料極側の圧力を調整する圧力調整手段をさらに備え、
    前記制御手段は、システム起動時に前記圧力調整弁を調整して前記燃料電池スタックの燃料極側の圧力を上昇させ、
    前記燃料電池スタックの燃料極側の圧力が所定圧力に達した場合に前記燃料電池スタックにて発電を行わせ、
    前記燃料電池スタックでの発電に必要となる必要流量を超えるガスを循環できるように前記ガス循環手段を駆動しつつ、前記抵抗調整手段により流路抵抗を調整して前記燃料電池スタックに必要流量のガスが導入されるようにし、
    前記水排出手段または前記ガス排出手段によりガスを外部に排出する
    ことを特徴とする請求項8または請求項9のいずれかに記載の燃料電池システム。
  11. 前記燃料電池スタックの燃料極側の不純物ガス濃度または量を検出する不純物ガス検出手段をさらに備え、
    前記制御手段は、前記不純物ガス検出手段により検出された不純物ガス濃度または量が規定値未満となった場合、前記必要流量を超える前記ガス循環手段の駆動と、前記抵抗調整手段による流路抵抗の調整とを中止し、前記第2ガス排出手段によるガスの排出を終了する
    ことを特徴とする請求項10に記載の燃料電池システム。
  12. 前記制御手段は、前記不純物ガス検出手段により検出された不純物ガス濃度または量が規定値以上である場合、前記不純物ガス検出手段により検出された不純物ガス濃度または量に応じた出力電流の上限値を設定し、この出力電流の上限値以下の範囲で前記燃料電池スタックにて発電が行われるように制御することを特徴とする請求項11に記載の燃料電池システム。
  13. 前記抵抗調整手段は、複数の分岐流路と、前記複数の分岐流路のうち1の分岐流路を選択する流路選択機構とを備え、分岐流路の選択により流路抵抗を調整することを特徴とする請求項7〜請求項12のいずれか1項に記載の燃料電池システム。
  14. 前記抵抗調整手段は、開度を調整可能な弁であって、開度が調整されることにより流路抵抗を調整することを特徴とする請求項7〜請求項12のいずれか1項に記載の燃料電池システム。
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