JP2007177719A - 油圧建設機械のエンジン及びポンプトルク制御装置 - Google Patents

油圧建設機械のエンジン及びポンプトルク制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】油圧建設機械のエンジン・ポンプトルク制御装置において、目標回転数毎のトルクレギュレーション特性に同じ定格回転数を持たせるエンジン制御を行う場合でも、目標回転数毎にトルクレギュレーション特性を生成することができかつポンプトルク制御に対してスピードセンシング制御を行うことができるようにする。
【解決手段】車体コントローラ30は外部入力に基づいてエンジン1の目標回転数をエンジンの無負荷時の回転数として演算し、エンジンコントローラ40はその無負荷時の回転数としての目標回転数毎にトルクレギュレーション特性が生成されるよう電子ガバナ1aを制御する。車体コントローラ30は、無負荷時の回転数としての目標回転数を対応するトルクレギュレーション特性上の定格回転数に変換し、エンジンの実回転数とその定格回転数との偏差にによりポンプトルク制御に対するスピードセンシング制御を行う。
【選択図】 図1

Description

本発明は、油圧建設機械のエンジン及びポンプトルク制御装置に係わり、特に、ディーゼルエンジンと、このエンジンにより回転駆動され、複数のアクチュエータを駆動する少なくとも1つの可変容量型の油圧ポンプと、エンジンの燃料噴射量を制御する電子燃料噴射装置(電子ガバナ)とを備えた油圧ショベル等の油圧建設機械のエンジン及びポンプトルク制御装置に関する。
油圧ショベル等の油圧建設機械では、一般に、原動機としてディーゼルエンジンを備え、このディーゼルエンジンにより少なくとも1つの可変容量型の油圧ポンプを駆動して、油圧ポンプから吐出される圧油によって複数の油圧アクチュエータを駆動し、必要な作業を行っている。ディーゼルエンジンには燃料噴射装置が備えられ、この燃料噴射装置により燃料噴射量を制御し、エンジン回転数と出力トルクを制御する。
このような燃料噴射装置の制御方式として、近年、メカニカルガバナと呼ばれる機械制御方式に代えて電子ガバナを用いる電子制御方式が広く用いられ初めている。電子ガバナを用いる電子制御方式では、機械制御方式に比べ種々の利点があるが、その利点の1つに、機械制御方式ではエンジントルクのレギュレーション特性は、その仕組み上、ドループ特性に限られていたものが、ドループ特性以外にも、アイソクロナス特性、逆ドループ特性、それらの組み合わせ等、エンジントルクのレギュレーション特性を自由に生成できるというという点がある。これにより、例えばアイソクロナス特性では、エンジン回転数の変動を押さえ低騒音を可能にする、排気ガス中の黒煙の発生を低減する等の効果が得られる。電子制御方式でドループ特性とアイソクロナス特性とを組み合わせたトルクレギュレーション特性を生成し得るようにした従来技術として、特開2004−11488号公報に記載のものがある。
一方、エンジンにより回転駆動される油圧ポンプに対しては、エンジン過負荷防止のためにポンプトルク制御が行われる。このポンプトルク制御は、油圧ポンプの負荷圧の上昇に応じて油圧ポンプの押しのけ容積を減少させ、油圧ポンプの最大トルクが設定値を超えないよう制御するものである。また、このポンプトルク制御には、エンジンの実回転数と目標回転数との偏差(回転数偏差)に応じて最大トルクの設定値を増減させるスピードセンシング制御を併用する場合が多い。このスピードセンシング制御では、エンジンの実回転数が目標回転数より低くなってマイナス側の回転数偏差が発生する場合は、最大トルクの設定値を小さくしてエンジンの動作点を目標回転数(定格回転数)に近づける制御(減トルク制御)を行うことでエンジンストールを防止し、エンジンの実回転数が目標回転数より高くなってプラス側の回転数偏差が発生した場合は、最大トルクの設定値を大きくしてエンジンの動作点を目標回転数(定格回転数)に近づける制御(増トルク制御)を行うことでエンジン出力の有効利用が図れる。スピードセンシング制御に係わる技術を開示するものとして、特開平11−101183号公報、特開2005−16398号公報等がある。
特開2004−11488号公報 特開平11−101183号公報 特開2005−16398号公報
以上のように従来のエンジン制御では、電子制御方式を用いることによりエンジントルクレギュレーション特性に変化を持たせ、機械制御方式では得られない利点を提供することができる。しかし、電子制御方式を用いる従来のエンジン制御には、定格回転数と燃費効率との点で改善の余地があった。
エンジン出力特性線図において、トルクレギュレーション特性と全負荷トルク特性との交点が燃料噴射量が最大となる点であり、この点の回転数が定格回転数となる。従来のエンジン制御では、目標回転数が指示された場合、目標回転数=定格回転数を前提として目標回転数毎にトルクレギュレーション特性を設定していた。その結果、従来のエンジン制御では、目標回転数毎にトルクレギュレーション特性と定格回転数(=目標回転数)が存在する。
ところで、油圧建設機械では、目標回転数を最大にして作業をする場合が多く、かつこのときが燃料を最も多く消費するため、通常のエンジン制御では、目標回転数が最大回転数であるときの定格回転数(=目標回転数)でエンジンが動作する場合が、最も燃費効率が良くなるように設定されている。したがって、目標回転数が最大回転数でない場合は、最も燃費効率の良い定格回転数で運転できず、その分、燃費効率が低下する。
その問題は、目標回転数が最大回転数でない場合にも、目標回転数が最大回転数であるときの定格回転数と同じ定格回転数を持たせたトルクレギュレーション特性が得られるよう電子燃料噴射装置を制御をすることにより解決できる。しかし、従来のエンジン制御では、目標回転数=定格回転数であるものとして目標回転数を認識し、目標回転数毎にトルクレギュレーション特性を生成する制御を行っているため、目標回転数毎のレギュレーション特性に同じ定格回転数を持たせた場合は、どのトルクレギュレーション特性を生成するよう制御すればよいか判断できなくなり、制御不能となる。
一方、従来のスピードセンシング制御では、上記のエンジン制御と同様に、目標回転数=定格回転数を前提として、エンジンの実回転数と定格回転数(=目標回転数)との偏差を計算し、この回転数偏差を用いて最大トルクの設定値を増減する制御をしている。このためエンジン制御と同様に、目標回転数毎のレギュレーション特性に同じ定格回転数を持たせた制御を行う場合は、従来のスピードセンシング制御の演算が成り立たなくなり、エンジン側と同様に制御不能となる。
本発明の第1の目的は、目標回転数毎のトルクレギュレーション特性に同じ定格回転数を持たせるエンジン制御を行う場合でも、目標回転数毎にトルクレギュレーション特性を生成することができる油圧建設機械のエンジン・ポンプトルク制御装置を提供することである。
本発明の第2の目的は、目標回転数毎のトルクレギュレーション特性に同じ定格回転数を持たせるエンジン制御を行う場合でも、ポンプトルク制御に対してスピードセンシング制御を行うことができる油圧建設機械のエンジン・ポンプトルク制御装置を提供することである。
本発明の第3の目的は、目標回転数が最大回転数以外にあるときも燃費効率の良いエンジン制御を行うことができる油圧建設機械のエンジン・ポンプトルク制御装置を提供することである。
(1)上記第1及び第2の目的を達成するために、本発明は、ディーゼルエンジンと、このエンジンにより回転駆動され、複数のアクチュエータを駆動する少なくとも1つの可変容量型の油圧ポンプと、前記エンジンの燃料噴射量を制御する電子燃料噴射装置と、前記油圧ポンプの負荷圧の上昇に応じて前記油圧ポンプの押しのけ容積を減少させ、前記油圧ポンプの最大トルクが設定値を超えないよう制御するポンプトルク制御手段とを備える油圧建設機械のエンジン及びポンプトルク制御装置において、外部入力に基づいて前記エンジンの目標回転数を前記エンジンの無負荷時の回転数として演算する目標回転演算手段と、前記無負荷時の回転数としての目標回転数毎にトルクレギュレーション特性が生成されるように前記電子燃料噴射装置を制御するエンジン制御手段と、前記無負荷時の回転数としての目標回転数をその目標回転数に対応するトルクレギュレーション特性上の定格回転数に変換し、前記エンジンの実回転数とその定格回転数との偏差に基づいて前記最大トルクの設定値を増減する制御値を求め、前記設定値を補正するスピードセンシング制御手段とを備えるものとする。
このように目標回転数演算手段でエンジンの目標回転数をエンジンの無負荷時の回転数として演算し、エンジン制御手段で、無負荷時の回転数としての目標回転数毎にトルクレギュレーション特性が生成されるように電子燃料噴射装置を制御することにより、無負荷時の回転数としての目標回転数から生成すべきトルクレギュレーション特性を判別することができるため、目標回転数毎のトルクレギュレーション特性に同じ定格回転数を持たせるエンジン制御を行う場合でも、目標回転数毎にトルクレギュレーション特性を生成し、適切なエンジン制御を行うことができる。
また、スピードセンシング制御手段において、目標回転数演算手段が演算する無負荷時の回転数としての目標回転数をその目標回転数に対応するトルクレギュレーション特性上の定格回転数に変換し、エンジンの実回転数とその定格回転数との偏差に基づいて最大トルクの設定値を増減する制御値を求め、設定値を補正することにより、目標回転数毎のトルクレギュレーション特性に同じ定格回転数を持たせるエンジン制御を行う場合でも、同じ定格回転数を持つトルクレギュレータが生成される目標回転数に対して、エンジン実回転数と定格回転数との偏差を演算することができ、ポンプトルク制御に対してスピードセンシング制御を行うことができる。
(2)また、本発明は、上記第3の目的を達成するために、上記(1)の油圧建設機械のエンジン及びポンプトルク制御装置において、前記エンジン制御手段は、前記無負荷時の回転数としての目標回転数が最大回転数を含む所定の回転数範囲にあるときは、前記無負荷時の回転数としての目標回転数毎にトルクレギュレーション特性が生成されかつそのトルクレギュレーション特性が同じ定格回転数を持つように前記電子燃料噴射装置を制御するものとする。
これにより目標回転数が最大回転数以外にあるときも、目標回転数が最大回転数にあるときと同じ定格回転数が得られるようエンジン制御を行うことができ、燃費効率の良いエンジン制御を行うことができる。
(3)上記(2)において、好ましくは、前記エンジン制御手段は、前記目標回転数毎のトルクレギュレーション特性として、低負荷側がアイソクロナス特性となり、高負荷側がドループ特性でかつそのドループ特性が同じ定格回転数を持つようにトルクレギュレーション特性を生成する。
これにより高負荷側では燃費効率の良い運転が可能となり、低負荷側ではエンジン回転数の変動の少ない低騒音の運転が可能となる。
また、高負荷側がドループ特性であるため、ポンプトルク制御のスピードセンシング制御により、ポンプトルク>エンジン出力トルクで定格回転数>実エンジン回転数のときの減トルク制御(エンジンストール防止)だけでなく、ポンプトルク<エンジン出力トルクで定格回転数<実エンジン回転数のときの増トルク制御が可能となり、エンジン出力の有効利用が可能となる。
(4)上記(2)において、前記エンジン制御手段は、前記目標回転数毎のトルクレギュレーション特性として、前記目標回転数に応じたゲインのドループ特性からなりかつそのドループ特性が同じ定格回転数を持つようにトルクレギュレーション特性を生成してもよい。
これにより燃費効率の良い運転が可能となる。また、トルクレギュレーション特性がドループ特性であるため、ポンプトルク制御のスピードセンシング制御により減トルク制御(エンジンストール防止)だけでなく増トルク制御が可能となり、エンジン出力の有効利用が可能となる。
(5)また、上記(1)において、前記エンジン制御手段は、前記無負荷時の回転数としての目標回転数が最大回転数を含む所定の回転数範囲にあるときは、前記目標回転数に応じたゲインのドループ特性からなりかつそのドループ特性が同じ定格回転数を持つトルクレギュレーション特性が生成されるように前記電子燃料噴射装置を制御し、前記スピードセンシング制御手段は、前記エンジンの実回転数と定格回転数との偏差を演算し、この偏差を前記最大トルクの設定値を増減するための制御値に変換するとともに、前記目標回転数毎に前記エンジン制御手段で生成されるトルクレギュレーション特性のドループ特性のゲインに応じて前記回転数偏差を前記制御値に変換するときのゲインを調整するものとする。
これにより目標回転数が最大回転数を含む所定の回転数範囲にあるとき、エンジン制御側で、目標回転数に応じて生成されたトルクレギュレーション特性のゲイン(ドループ特性のゲイン)が異なっても、ポンプトルク制御側では、トルクレギュレーション特性のゲイン(ドループ特性のゲイン)に合わせてスピードセンシング制御のゲインを調整することができ、トルクレギュレーション特性のゲインの変化に係わらずハンチングの生じ難いスピードセンシング制御が可能となる。
本発明によれば、目標回転数毎のトルクレギュレーション特性に同じ定格回転数を持たせるエンジン制御を行う場合でも、目標回転数毎にトルクレギュレーション特性を生成し、適切なエンジン制御を行うことができる。
また、本発明によれば、目標回転数毎のトルクレギュレーション特性に同じ定格回転数を持たせるエンジン制御を行う場合でも、ポンプトルク制御に対してスピードセンシング制御を行うことができ、スピードセンシング制御の利点を享受することができる。
また、本発明によれば、目標回転数毎のトルクレギュレーション特性に同じ定格回転数を持たせることで、目標回転数が最大回転数以外にあるときも燃費効率の良いエンジン制御を行うことができる。
また、本発明によれば、目標回転数毎のトルクレギュレーション特性として、同じ定格回転数を持ちかつゲインの異なるドループ特性を含むトルクレギュレーション特性を生成することで、ポンプトルク制御のスピードセンシング制御により減トルク制御(エンジンストール防止)だけでなく増トルク制御が可能となり、エンジン出力の有効利用が可能となる。
更に、本発明によれば、エンジン制御側でのトルクレギュレーション特性のゲイン(ドループ特性のゲイン)に合わせて、ポンプトルク制御側ではスピードセンシング制御のゲインを調整することで、エンジン制御側のトルクレギュレーション特性のゲインの変化に係わらずハンチングの生じ難いスピードセンシング制御を行うことができる。
以下、本発明の実施の形態を図面を用いて説明する。
図1は、本発明の一実施の形態に係わる油圧建設機械(例えば油圧ショベル)のエンジン及びポンプトルク制御装置のシステム構成図である。
図1において、油圧ショベル等の油圧建設機械は、ディーゼルエンジン(以下「エンジン」という)1と、このエンジン1により回転駆動され、ブームシリンダ、アームシリンダ、旋回モータ等の各種油圧アクチュエータ(図示せず)に圧油を供給してこれらを駆動するメインの油圧ポンプ2と、エンジン1により回転駆動され、パイロット油圧源を構成するパイロット油圧ポンプ3とを備えている。
エンジン1は電子タイプの燃料噴射装置である電子ガバナ1aを備え、エンジン1への指示回転や負荷状況に応じて電子ガバナ1aの燃料噴射バルブを電子制御することで、燃料噴射量を制御し、エンジン回転数を制御する。電子ガバナ1aに対しそのような制御を行わせるため、エンジン回転指示ダイヤル21、エンジン回転センサ22、車体コントローラ30、エンジンコントローラ40が設けられ、エンジンコントローラ40は車体コントローラ30から目標回転数を入力し、電子ガバナ1aはエンジンコントローラ40からの指令信号(電気信号)により作動する。
メイン油圧ポンプ2は可変容量型の油圧ポンプであり、メイン油圧ポンプ2から吐出された圧油はコントロールバルブ(図示せず)を介して上記各種油圧アクチュエータに供給され、それら油圧アクチュエータを駆動する。油圧アクチュエータからの戻り油は作動油タンク4に還流される。パイロット油圧ポンプ3は固定容量型の油圧ポンプであり、操作レバー装置6等の操作系の油圧信号や制御系(後述)の油圧信号を生成するためのパイロット油圧発生源となる。パイロットポンプ3の吐出ライン3aにはパイロットリリーフ弁(図示せず)が設けられ、パイロットポンプ3の吐出圧(したがってパイロットポンプ3の吐出ライン3aの圧力)はそのパイロットリリーフ弁により一定の値(例えば40Kg/cm2)に保持されている。操作系で生成された油圧信号はコントロールバルブに導かれてコントロールバルブを操作し、対応する油圧アクチュエータを駆動する。
メイン油圧ポンプ2はポンプレギュレータ11を備え、このポンプレギュレータ11により押しのけ容積可変部材である斜板2aの傾転角を調整することで押しのけ容積を調整し、ポンプ吐出流量を制御するとともに、ポンプ吸収トルク(以下適宜、単にポンプトルクという)を調整する。
ポンプレギュレータ11は、斜板2aを作動する傾転制御アクチュエータ12と、このアクチュエータ12を制御するトルク制御サーボ弁13とポジション制御弁14とを有している。傾転制御アクチュエータ12は、斜板2aに連係されかつ両端に設けられた受圧部の受圧面積が異なるポンプ傾転制御スプール12aと、このポンプ傾転制御スプール12aの小面積受圧部側に位置する傾転制御増トルク受圧室12bと、大面積受圧部側に位置する傾転制御減トルク受圧室12cとを備えている。傾転制御増トルク受圧室12bはパイロットポンプ3の吐出ラインに直接、連通接続され、傾転制御減トルク受圧室12cはパイロットポンプ3の吐出ライン3aにトルク制御サーボ弁13及びポジション制御弁14を介して接続されている。
トルク制御サーボ弁13は、トルク制御スプール13aと、トルク制御スプール13aの一端側に位置する設定バネ13bと、トルク制御スプール13aの他端側に位置するPQ制御受圧室13c及び減トルク制御受圧室13dとを備えている。PQ制御受圧室13cは油圧ポンプ2の吐出ライン2bに接続され、減トルク制御受圧室13dはトルク制御弁15の出力ポートに接続されている。トルク制御弁15は電磁比例減圧弁であり、車体コントローラ30からの指令信号(電気信号)により作動する。
ポジション制御弁14は、ポジション制御スプール14aと、ポジション制御スプール14aの一端側に位置する位置保持用の弱いバネ14bと、ポジション制御スプール14aの他端側に位置する制御受圧室14cとを備えている。制御受圧室14cは信号ライン16を介して操作レバー装置6等の操作系のパイロットラインに接続され、操作系の操作量に応じた油圧信号(操作圧力)が制御受圧室14cに導かれる。なお、図1では、操作レバー装置6及びパイロットラインを1つづつ示しているが、操作系には複数のコントロールバルブに対応する油圧信号を生成可能な複数の操作レバー装置と複数のパイロットラインが設けられており、制御受圧室14cには複数のパイロットラインの油圧信号の最高圧力が選択されて導かれる。
ポンプレギュレータ11の基本動作について説明する。
ポンプ傾転制御スプール12aは受圧室12b,12cの圧油の圧力バランスで、メイン油圧ポンプ2の斜板の傾転角(押しのけ容積)を制御する。トルク制御サーボ弁13のPQ制御受圧室13cにメイン油圧ポンプ2の吐出油が流れ込み、その圧力(ポンプ吐出圧)が高くなる程、トルク制御スプール13aが図示左方に移動する。これにより受圧室12cにパイロットポンプ3の吐出油が流れ込み、ポンプ傾転制御スプール12aを図示右方に移動し、メイン油圧ポンプ2の斜板2aをポンプ押しのけ容積減少方向2dに駆動し、ポンプ押し除け容積を小さくしてポンプトルクを減少させる。メイン油圧ポンプ2の吐出圧が低くなる程、上記の逆動作が行われ、メイン油圧ポンプ2の斜板2aをポンプ押しのけ容積増加方向2cに駆動し、ポンプ押し除け容積を大きくしてポンプトルクを増加させる。
図2は、ポンプレギュレータ11の基本動作により得られるPQ制御(上側の図)とポンプトルク特性(下側の図)を示す図である。
図2において、PQ制御を示す上側の図の横軸は油圧ポンプの吐出圧であり、縦軸は油圧ポンプの押しのけ容積である。また、2−1aはポンプレギュレータ11の基本動作により得られるメイン油圧ポンプ2のPQ制御線図(Maxポンプトルク線図)であり、2−1bは理想的なトルク一定線図(油圧ポンプの吐出圧の変化に対してポンプトルクが一定となる線図)である。ポンプトルク特性を示す下側の図の横軸は油圧ポンプの吐出圧であり、縦軸はポンプトルク(油圧ポンプの軸トルク)である。
トルク一定線図2−1bは、一定トルクをTpとすると以下の式で表される。
Tp=(P*q)/(628*ηm)
Tp:ポンプトルク(油圧ポンプの軸トルク)
P:油圧ポンプの吐出圧
q:油圧ポンプの押しのけ容積
ηm:機械効率
PQ制御線図2−1aは、メイン油圧ポンプ2の吐出圧に対する最大のポンプ押しのけ容積を規定するポンプトルク特性を示しており、このポンプトルク特性はポンプレギュレータ11の上記動作と設定ばね13bの特性及び減トルク制御受圧室13dで生じる油圧力によって実現される。この場合、設定ばね13bのバネ力から減トルク制御受圧室13dで生じる油圧力を差し引いた値(後述する馬力制御トルク演算部30b−1で演算される馬力制御トルクTb)を最適化することでPQ制御線図2−1aを理論線図であるトルク一定線図2−1bに近づけることができる。設定バネ13bは作動位置が異なる2つのバネの組み合わせであり、その結果、2つのPQ制御Maxトルク点2−1c、2−1eとPQ制御トルク落ち込み点2−1dが形成される。PQ制御線図2−1aを上記の式を用いてトルクに変換すると、図2の下側のポンプトルク線図2−2aが得られる。この図から、油圧ポンプ2の吐出圧が上昇しても、ほぼ、一定のポンプトルクを得ることができることが分かる。
図3は、エンジン1に負荷される馬力制御トルクとエンジン1が出し得る最大出力トルクとの関係を示す図であり、実線3−1は馬力制御トルク線図、破線3−2はエンジン最大トルク線図である。図4は、減トルク制御受圧室13dに導かれるトルク制御弁15の出力圧を変化させた場合の油圧ポンプ2の最大ポンプトルクの変化を示す図である。
図3において、エンジン最大トルク線図3−2のトルクはエンジン回転数によって変化する。馬力制御トルク線図3−1のトルク(馬力制御トルク)はエンジン最大トルク線図3−2のトルク(エンジン最大トルク)より少し小さい値として割り当てられている。馬力制御トルクは、図1のエンジン回転指示ダイヤル21の指示信号から演算される目標エンジン回転数から図3の馬力制御トルク線図3−1を用いて求められる(後述)。
例えば、目標エンジン回転数が低回転数3−4であるときはエンジン最大トルクは点3−8の値となり、馬力制御トルク3−6が求められる。この馬力制御トルク3−6を超えないようにポンプレギュレータ11により図4のPQ制御線図4−1aでQP制御が行われる。また、例えば、目標エンジン回転数が高回転数3−3のときはエンジン最大トルクは点3−7の値となり、馬力制御トルク3−5が求められる。この馬力制御トルク3−5を超えないようにポンプレギュレータ11により図4のPQ制御線図4−1bでQP制御が行われる。
ポンプレギュレータ11は、このような制御を、トルク制御サーボ弁13の減トルク制御受圧室13dに導かれるトルク制御弁15の出力圧を変化させることにより行う。
つまり、トルク制御サーボ弁13の減トルク制御受圧室13dは設定バネ13bに対向して位置しており、設定バネ13bのバネ力から減トルク制御受圧室13dで生じる油圧力を差し引いた値によって最大ポンプトルクが設定される。減トルク制御受圧室13dの圧力(トルク制御弁15の出力圧)を変化させることで最大ポンプトルクの設定値が変化し、図4のPQ制御線図4−1a,4−1bで示すように最大ポンプトルクが変化する。例えば、減トルク制御受圧室13dの圧力(トルク制御弁15の出力圧)を増大させると設定バネ13bのバネ力から減トルク制御受圧室13dで生じる油圧力を差し引いた値は小さくなるため、最大ポンプトルクの設定値も減少し、油圧ポンプ2の最大ポンプトルクは図4のPQ制御線図4−1aのように変化する。減トルク制御受圧室13dの圧力(トルク制御弁15の出力圧)を減少させると設定バネ13bのバネ力から減トルク制御受圧室13dで生じる油圧力を差し引いた値は大きくなるため、最大吸収トルクの設定値も増大し、油圧ポンプ2の最大ポンプトルクは図4のPQ制御線図4−1bのように変化する。
以上のように馬力制御は、エンジン1が出せるトルク以上にポンプトルクがならないように目標エンジン回転から求められた馬力制御トルクを使って、PQ制御を行うことである。
図5は、図2に示したトルク制御サーボ弁13によるPQ制御とポジション制御弁14によるポジション制御との関係を示す図であり、図6は、ポジション制御弁によるポジション制御線図(ポジション制御における操作信号(操作圧力)とポンプ押しのけ容積との関係)を示す図である。
図1において、ポジション制御弁14では、操作レバー装置6等の操作系の操作量が操作圧力として制御受圧室14cに導かれ、ポジション制御スプール14aに与えられる。ポジション制御スプール14aは、操作圧力が上昇する程、図示右方に動き、メイン油圧ポンプ2の斜板2aをポンプ押しのけ容積増加方向2cに駆動し、ポンプ押し除け容積を増大する。この動作は図5に示すように変化する。つまり、メイン油圧ポンプ2の吐出圧が図5における5−3にあるときを例にすると、非操作時5−5の押しのけ容積 から操作圧力 が上がると、5−2のように油圧ポンプ2の押しのけ容積が上昇する。このとこのパイロット圧に対するポンプ押しのけ容積の関係は図6に示すようになる。
ただし、ポジション制御弁14とトルク制御サーボ弁13との接続は、図1に示す通りタンデム回路となっている。このため、ポンプ押しのけ容積はトルク制御サーボ弁13で作る図5のPQ線図5−1と、ポジション制御弁14で作るポジション制御線図5−2の小さい方の押しのけ容積が優先となって、ポンプ押しのけ容積(=ポンプ傾転)が実現される。このことによって、油圧ポンプ2の吐出圧力でのPQ制御と、操作系に応じたポジション制御とを実現し、車体負荷状況と操作状況に最適なポンプトルク制御を得ることができる。
次に、車体コントローラ30及びエンジンコントローラ40の制御機能について説明する。
図7は車体コントローラ30の制御機能を示す機能ブロック図である。車体コントローラ30は、目標回転数演算部30a、ポンプトルク制御演算部30b、指令電流演算出力部30cの各制御機能を有している。
目標回転数演算部30aは、外部入力であるエンジン回転指示ダイヤル21からの指示信号に基づいてエンジン1の目標回転数を演算する。回転指示ダイヤル21からの指示信号とエンジン1の目標回転数との関係は、回転指示ダイヤル21からの指示信号が増大するにしたがってエンジン1の目標回転数が増大するように設定されている。また、目標回転数演算部30aにおいては、そのエンジン1の目標回転数はエンジン1の無負荷時の回転数として演算する。
ポンプトルク制御演算部30bは、目標回転数演算部30aで演算されたエンジン1の無負荷時の回転数としての目標回転数と実回転数とに基づいて上記PQ制御線図(Maxポンプトルク線図)で示されるメイン油圧ポンプ2の最大吸収トルクを計算する。この演算内容の詳細は後述する。
指令電流演算出力部30cは、設定バネ13bのバネ力と減トルク制御受圧室13dで生じる油圧力とで設定されるポンプ吸収トルクがポンプトルク制御演算部30bで演算された最大吸収トルクとなるようトルク制御弁15の指令電流を演算し、トルク制御弁15のソレノイドに出力する。
また、目標回転数演算部30aで演算されたエンジン1の無負荷時の回転数としての目標回転数はエンジンコントローラ40に送信される。
図8はエンジンコントローラ40の制御機能を示す機能ブロック図である。エンジンコントローラ40は、トルクレギュレーション設定部40a、目標燃料噴射量演算部40b、ガバナ指令値演算部40cの各制御機能を有している。
トルクレギュレーション設定部40aは、目標回転数演算部30aで演算された目標回転数から予め設定したエンジン1のトルクレギュレーション特性を生成するための燃料噴射量演算ロジックを決定する。
図9は、トルクレギュレーション設定部40aにより生成されるトルクレギュレーション特性を示す図である。図中、横軸はエンジン回転数であり、縦軸はエンジン出力トルクである。FTはエンジン1の全負荷トルク特性である。
図9において、9−1〜9−4,9−8,9−9は目標回転数演算部30aから無負荷(例えばエンジン負荷トルクT1)時の回転数として与えられる目標回転数に対応して生成されるトルクレギュレーション特性であり、目標回転数が最大回転数であるときのトルクレギュレータ特性9−1を含むトルクレギュレーション特性9−1〜9−3は点9−5上に同じ定格回転数を持つ低負荷トルク側のアイソクロナス特性と高負荷トルク側のドループ特性との組み合わせであり、トルクレギュレーション特性9−4,9−8,9−9,…は、それぞれ、点9−5,9−6,9−7上に異なる定格回転数を持つアイソクロナス特性である。ドループ特性はエンジン負荷が減少するにしたがってエンジン回転数が増大し、その増加割合であるドループ特性の傾き(ゲイン)は、トルクレギュレーション特性9−1〜9−3では同じである。アイソクロナス特性では、エンジン負荷に係わらずエンジン回転数がほぼ一定である。
これらトルクレギュレーション特性9−1〜9−3,9−4,9−8,9−9,…において、無負荷(例えばエンジン負荷トルクT1)時の回転数が目標回転数演算部30aから与えられる目標回転数に対応しており、目標回転数演算部30aから最大目標回転数が与えられると、特性9−1を生成するための燃料噴射量演算ロジックを決定し、目標回転数演算部30aから目標回転数として特性9−2の無負荷時の回転数が与えられると、特性9−2を生成するための燃料噴射量演算ロジックを決定する。それ以下の目標回転数についても同様である。
特性9−1〜9−3(アイソクロナス特性とドループ特性との組み合わせ)を生成するための燃料噴射量演算ロジックには、例えば次のようなものがある。
1.そのときの負荷情報に基づいて低負荷トルク側のアイソクロナス特性と高負荷トルク側のドループ特性のいずれかを選択する。
2.アイソクロナス特性では、エンジン1の目標回転数と実回転数との偏差が生じるとその偏差に基づいて実回転数を目標回転数に近づけるための目標燃料噴射量を演算する。
3.ドループ特性では、定格回転数と実回転数との偏差にドループ特性の傾き(ゲイン)に対応する適当なゲインをかけて目標燃料噴射量を演算する。
特性9−4〜9−9(アイソクロナス特性)を生成するための燃料噴射量演算ロジックは、例えば、上記2と同じである。
説明上、図9では共通の定格回転数を持つトルクレギュレーション特性として4本のトルクレギュレーション特性9−1〜9−4を示したが、実際は、特性9−1と特性9−2の間、特性9−2と特性9−3の間、特性9−3と特性9−4の間には、無数のトルクレギュレーション特性が存在し、それらは、同一の定格回転数9−5を持つ。また、特性9−4と特性9−8の間、特性9−8と特性9−9の間、特性9−9より低回転数側にも無数のトルクレギュレーション特性が存在する。定格回転数は全負荷トルク領域FT上にあり、このとき電子ガバナ1aの燃料噴射量は最大となる。
目標燃料噴射量演算部40bは、トルクレギュレーション設定部40aで決定した燃料噴射量演算ロジックに基づいて目標燃料噴射量を演算する。その演算で用いるエンジン1の負荷情報としては、例えばコモンレール圧、メイン油圧ポンプ2の負荷(ポンプ吐出圧とポンプ吐出流量の積)を用いることができる。エンジン1の実回転数はエンジン回転数センサ22の検出信号から得られる。
ガバナ指令値演算部40cは、目標燃料噴射量に応じたガバナ指令値を演算し、電子ガバナ1aに対応する制御電流を出力する。
以上のトルクレギュレーション設定部40a、目標燃料噴射量演算部40b、ガバナ指令値演算部40cは、車体コントローラ30の目標回転数演算部30aから与えられる無負荷時の回転数としての目標回転数毎にトルクレギュレーション特性9−1〜9−4が生成されるように電子ガバナ(電子燃料噴射装置)1aを制御するエンジン制御手段を構成する。
図10は、車体コントローラ30のポンプトルク制御演算部30bの制御機能の詳細を示す機能ブロック図である。図中、目標回転数演算部30aで演算された目標回転数をNr、エンジン回転センサ22で検出されたエンジン1の実回転数をNe、図9で示した定格回転数をNr′で示している。
図10において、ポンプトルク制御演算部30bは馬力制御トルク演算部30b−1、目標回転数変換部30b−2、回転数偏差演算部30b−3、スピードセンシングトルク演算部30b−4、最大ポンプトルク演算部30b−5の各制御機能を有している。
馬力制御トルク演算部30b−1は、目標回転数演算部30aで演算された目標回転数Nrに基づいて馬力制御トルクTbを演算する。目標回転数Nrと馬力制御トルクTbとの関係は図3の馬力制御トルク線図3−1と一致する。
目標回転数変換部30b−2は、変換テーブルを用いて、目標回転数演算部30aで演算された目標回転数Nrを定格回転数Nr′に変換する演算を行う。上述したように、目標回転数演算部30aで演算される目標回転数Nrは、図9のトルクレギュレーション特性図における無負荷(例えばエンジン負荷トルクT1)時の回転数に対応している。目標回転数変換部30b−2の変換テーブルには、目標回転数Nrと定格回転数Nrの関係として、図9における無負荷時の回転数と定格回転数Nr′との関係が設定されており、その関係から目標回転数Nrに対応する定格回転数Nr′を算出する。
回転数偏差演算部30b−3は、エンジン回転センサ22で検出されたエンジン1の実回転数をNeと定格回転数Nr′との偏差ΔN(=ΔNe−ΔNr′)を算出する。
スピードセンシングトルク演算部30b−4は、エンジン回転偏差 ΔN から予め設定したスピードセンシングトルク線図を用いて、スピードセンシングトルクΔTを 算出する。スピードセンシングトルク線図は実回転数Neと定格回転数Nr′の偏差ΔNから、エンジン1を定格回転数Nr′で回動するためポンプトルクを増減するための値を演算するためのものであり、偏差ΔNがプラス側に増大するにしたがって(定格回転数Nr′よりも実回転数Neが増大するにしたがって)スピードセンシングトルクΔTがプラス側に増大し、偏差ΔNがマイナス側に減少するにしたがって(定格回転数Nr′よりも実回転数Neが低減するにしたがって)、スピードセンシングトルクΔTがマイナス側に減少するように、ΔNとΔTとの関係が設定されている。また、ΔTの変化割合(特性直線の傾き、つまりゲイン)は、スピードセンシング制御によるポンプトルク制御がエンジン制御と干渉することでハンチングを生じないように、図9のトルクレギュレーション特性9−1〜9−3の傾き(ドループ特性の傾き、つまりゲイン)に合わせた適切な値に設定されている。
最大ポンプトルク演算部30b−5は、馬力制御トルクTbにスピードセンシングトルクΔTを加算し、ポンプトルクT(=Tb + ΔT)を算出する。
最大ポンプトルク演算部30b−5で算出されたポンプトルクTは、図7の指令電流演算出力部30cに送られ、指令電流演算出力部30cは、設定バネ13bのバネ力と減トルク制御受圧室13dで生じる油圧力とで設定されるポンプトルク(最大ポンプトルクの設定値)がポンプトルクTとなるようトルク制御弁15の指令電流を演算し、トルク制御弁15のソレノイドに出力する。これによりポンプトルクTの増減に応じて図4のPQ制御線図4−1a,4−1bで示したのと同様に最大ポンプトルクが変化する。
以上より、メイン油圧ポンプ2のポンプトルク>エンジン1の出力トルクのときは、定格回転数Nr′>実エンジン回転数Neとなるため、馬力制御トルクTbをΔTで減トルクし、最大ポンプトルクを図4の4−1aのように減らすことで実エンジン回転Neを定格回転数Nr′に近づける制御を行う(減トルク制御)。また、メインの油圧ポンプ2のポンプトルク<エンジン1の出力トルクのときは、定格回転数Nr′<実エンジン回転数Neとなるため、馬力制御トルクTbをΔTで増トルクし、最大ポンプトルクを図4の4−1bのように増やすことで実エンジン回転Neを定格回転数Nr′に近づける制御を行う(増トルク制御)。
以上において、図10の馬力制御トルク演算部30b−1は、図7の指令電流演算出力部30c、図1のトルク制御弁15及びポンプレギュレータ11のトルク制御サーボ弁13とともに、メイン油圧ポンプ2の吐出圧の上昇に応じてメインポンプ2の押油圧しのけ容積を減少させ、メインポンプ2の最大トルクが設定値(設定ばね13bのバネ力から減トルク制御受圧室13dで生じる油圧力を差し引いた値)を超えないよう制御するポンプトルク制御手段として機能する。
また、目標回転数変換部30b−2、回転数偏差演算部30b−3、スピードセンシングトルク演算部30b−4、最大ポンプトルク演算部30b−5は、車体コントローラ30の目標回転数演算部30aが演算する無負荷時の回転数としての目標回転数Nrをその目標回転数Nrに対応するトルクレギュレーション特性の定格回転数Nr′に変換し、エンジン1の実回転数Neとその定格回転数Nr′との偏差ΔNに基づいてポンプレギュレータ11で用いる最大トルクの設定値(トルク制御サーボ弁13の設定バネ13bのバネ力から減トルク制御受圧室13dで生じる油圧力を差し引いた値)を増減する制御値ΔTを求め、その設定値を補正するスピードセンシング制御手段を構成する。また、回転数偏差演算部30b−3、スピードセンシングトルク演算部30b−4、最大ポンプトルク演算部30b−5により馬力制御トルク演算部30b−1で演算された馬力制御トルクTbを増減する制御を、スピードセンシング制御といい、そのための演算をスピードセンシング制御演算という。
次に、以上のように構成した本実施の形態の効果を説明する。
まず、本実施の形態におけるエンジン制御の効果を説明する。
図11は、従来のエンジン制御で生成されるトルクレギュレーション特性の一例を示す図である。図中、横軸はエンジン回転数であり、縦軸はエンジン出力トルクである。また、FTはエンジン1の全負荷トルク特性であり、11−1〜11−4はトルクレギュレーション特性である。
図11の例では、トルクレギュレーション特性11−1〜11−4はドループ特性であり、このドループ特性11−1〜11−4では、それぞれに動作点11−6〜11−8の定格回転数が存在する。この場合、エンジン回転指示ダイヤル21からの指示信号に基づいて生成される目標回転数は定格回転数11−6〜11−8に対応し、目標回転数を定格回転数11−6〜11−8としてエンジンコントローラに指示すると、目標回転数毎にトルクレギュレーション特性11−1〜11−4が生成されるようエンジン制御を行う。
図12は、図11の従来例で、目標回転数が最大であるときに生成されるトルクレギュレーション特性11−1を示す図である。目標回転数が最大であり、トルクレギュレーション特性11−1が生成されるとき、エンジンに与えられるトルクがT3→T2→T1と上昇すると、エンジン回転はN3(点12−3)→N2(点12−2)→N1(点12−1)と徐々に低くなっていく。点12−2の回転数が定格回転数であり、エンジンはこの定格回転数で動作する場合が、最も燃費効率が良くなる。
図11に示したトルクレギュレーション特性を有する従来のエンジンでは、目標回転数が最大であり、トルクレギュレーション特性11−1が生成されるよう制御される場合は、定格回転数で燃費効率の良い運転が可能である。しかし、目標回転数が下がり、トルクレギュレーション特性11−2〜11−4が生成されるよう制御される場合は、点11−6〜11−8の定格回転数は最も燃費効率の良い点11−5からずれてしまい、燃費効率が低下する。
これに対し、本実施の形態では、図9を用いて説明したように、トルクレギュレーション特性9−1〜9−4は点9−5に同じ定格回転数を有している。このため目標回転数が最大であって、トルクレギュレーション特性9−1が生成されるよう制御される場合だけでなく、目標回転数が下がり、トルクレギュレーション特性9−2,9−3,9−4が生成されるよう制御される場合も、最も燃費効率の良い点9−5の定格回転数で動作し、広い目標回転数範囲で燃費効率の良い運転が可能である。
次に、本実施の形態におけるポンプトルク制御の効果を説明する。
図13は、エンジン制御で図11に示したようなトルクレギュレーション特性が設定される場合の従来のポンプトルク制御演算部の制御機能を示す機能ブロック図である。図中、図10に示した本実施の形態のポンプトルク制御演算部30bの部分と同等のものには同じ符号を付している。
図13から分かるように、従来のポンプトルク制御演算部は、図10に示した本実施の形態のポンプトルク制御演算部30bにおける目標回転数変換部30b−2を備えておらず、回転数偏差演算部30b−3には、車体コントローラ30の目標回転数演算部30aで演算された目標回転数Nrが直接入力され、エンジン回転センサ22で検出されたエンジン1の実回転数をNeとその目標回転数Nrとの偏差ΔN(=ΔNe−ΔNr)が算出され、この偏差ΔNからスピードセンシングトルク演算部30b−4でスピードセンシングトルクΔTが算出され、馬力制御トルクTbに加算される。
この場合も、メイン油圧ポンプのポンプトルク>エンジンの出力トルクのときは、目標回転数Nr(=定格回転数)>実エンジン回転数Neとなるため、馬力制御トルクTbをΔTで減トルクし(図4の4−1a)、実エンジン回転Neを定格回転数(=目標回転数Nr)に近づける制御を行う(減トルク制御)。また、メインの油圧ポンプのポンプトルク<エンジンの出力トルクのときは、目標回転数Nr(=定格回転数)<実エンジン回転数Neとなるため、馬力制御トルクTbをΔTで増トルクし(図4の4−1b)、実エンジン回転Neを定格回転数(=目標回転数Nr)に近づける制御を行う(増トルク制御)。
このようにメイン油圧ポンプのポンプトルク>エンジンの出力トルクで、目標回転数Nr(=定格回転数)>実エンジン回転数Neとなるときは、減トルク制御を行うことにより、エンジン過負荷によるエンジンストールを防止することができる。また、メインの油圧ポンプのポンプトルク<エンジンの出力トルクで、目標回転数Nr(=定格回転数)<実エンジン回転数Neとなるときは、増トルク制御を行うことにより、馬力制御トルク演算部30b−1で設定される馬力制御トルクを、図3に示したようにエンジン最大トルク線図3−2のトルクに対して余裕を持って設定した場合に、その余裕分の利用が可能となり、エンジン出力の有効利用が可能となる。
ところで、図11を用いて説明したように、従来のエンジン制御では、各目標回転がそれぞれトルクレギュレーション特性11−1〜11−4と定格回転11−5〜11−8を持ち、目標回転数を定格回転数としてエンジン1に指示すると、図11に示すように目標回転数毎にそれぞれのトルクレギュレーション特性11−1〜11−4が生成されるよう制御される。つまり、定格回転数毎にトルクレギュレーション特性が存在する。また、図13に示した従来のポンプトルク制御におけるスピードセンシング制御演算では、目標回転数毎にそれぞれのトルクレギュレーション特性11−1〜11−4が存在し、目標回転数=定格回転数であることを前提として、実回転数と目標回転数(=定格回転数)との偏差からポンプトルクの増減を行っていた。
しかしながら、本発明のエンジン制御では、図9に示したように、点9−5の1つの定格回転数に対して複数のトルクレギュレーション特性9−1〜9−4が設定されるよう制御を行うものであり、この場合は、従来のスピードセンシング制御演算が成り立たない。
つまり、本発明のエンジン制御では、目標回転数を演算する場合、従来と同様に定格回転数として目標回転数を演算すると、エンジンコントローラ40は、トルクレギュレーション特性9−1〜9−4に関してどのトルクレギュレーション特性を設定して電子ガバナ1aを作動させればよいかが判断できない。本実施の形態では、そのために、目標回転数を無負荷時の回転数として演算しており、これによりエンジンコントローラ40は対応するトルクレギュレーション特性を認識し、エンジン制御(燃料噴射量制御)を行うことができる。一方、スピードセンシング制御演算では、回転数偏差を実回転数と定格回転数との偏差として計算する必要があり、図13で示した従来のスピードセンシング制御演算では、目標回転数=定格回転数であったため、実回転数と目標回転数(=定格回転数)との偏差からポンプトルクの増減を行っていた。しかし、本発明のように目標回転数を無負荷時の回転数として演算する場合は、図13の従来のスピードセンシング制御演算を用いると、実回転数と定格回転数(≠目標回転数)との偏差が演算できないためスピードセンシング制御を行うことができない。
これに対し、本実施の形態では、図10を用いて説明したように、目標回転数変換部30b−2を設け、演算した目標回転数(=無負荷エンジン回転)を定格回転数に変換するため、実回転数と定格回転数との偏差を求め、その偏差からポンプトルクの増減を行うことができる。これにより従来と同様のスピードセンシング制御が可能であり、全てのトルクレギュレーション特性9−1〜9−4,9−8,9−9において減トルク制御でエンジン過負荷によるエンジンストールを防止し、かつドループのあるトルクレギュレーション特性9−1〜9−3において増トルク制御でエンジン出力を有効に利用することが可能となる。
本発明の第2の実施の形態を図1、図7、図8、図14及び図15を用いて説明する。本実施の形態は、同じ定格回転数を持つトルクレギュレーション特性の他の設定例と、その場合のスピードセンシング制御演算の変更例を示すものである。
図14は、本実施の形態におけるエンジンコントローラ40のトルクレギュレーション設定部40aで生成されるトルクレギュレーション特性を示す図である。
図14において、14−1〜14−4,14−8,14−9は目標回転数演算部30aから無負荷(例えばエンジン負荷トルクT1)時の回転数として与えられる目標回転数に対応して生成されるトルクレギュレーション特性であり、目標回転数が最大回転数であるときのトルクレギュレータ特性14−1を含むトルクレギュレーション特性14−1〜14−3は点14−5上に同じ定格回転数を持ちかつ直線の傾き(ゲイン)が異なるドループ特性であり、トルクレギュレーション特性14−4,14−8,14−9,…は、それぞれ、点14−5,14−6,14−7上に異なる定格回転数を持つアイソクロナス特性である。ドループ特性ではエンジン負荷が減少するにしたがってエンジン回転数が増大し、その増加割合は、ドループ特性の直線の傾き(ゲイン)が緩やかになるほど大きくなる。アイソクロナス特性では、エンジン負荷に係わらずエンジン回転数がほぼ一定である。
これらトルクレギュレーション特性14−1〜14−3,14−4,14−8,14−9,…において、無負荷(例えばエンジン負荷トルクT1)時の回転数が目標回転数演算部30aから与えられる目標回転数に対応しており、目標回転数演算部30aから最大目標回転数が与えられると、特性14−1を生成するための燃料噴射量演算ロジックを決定し、目標回転数演算部30aから目標回転数として特性14−2の無負荷時の回転数が与えられると、特性14−2を生成するための燃料噴射量演算ロジックを決定する。それ以下の目標回転数についても同様である。
特性14−1〜14−3(ドループ特性)を生成するための燃料噴射量演算ロジックとしては、例えば、定格回転数と実回転数との偏差にドループ特性の傾き(ゲイン)に対応する適当なゲインをかけて目標燃料噴射量を演算する方法がある。特性14−4〜14−9(アイソクロナス特性)を生成するための燃料噴射量演算ロジックとしては、例えば、エンジン1の目標回転数と実回転数との偏差が生じるとその偏差に基づいて実回転数を目標回転数に近づけるための目標燃料噴射量を演算する方法がある。
本実施の形態でも、図14では6本のレギュレーション特性14−1〜14−4,14−8,14−9を示したが、各レギュレーション特性の間、或いは特性14−9より低回転数側には無数のトルクレギュレーション特性が存在する。
図15は、本実施の形態における車体コントローラ30のポンプトルク制御演算部30bの制御機能の詳細を示す機能ブロック図である。図中、図10に示した部分と同等のものには同じ符号を付している。
図15において、本実施の形態では、図10に示したスピードセンシングトルク演算部20b−4の代わりに選択部30b−6と4つのスピードセンシングトルク演算部30b−4a〜30b−4dを備えている。スピードセンシングトルク演算部30b−4a〜30b−4dは、それぞれ、エンジン回転偏差 ΔN から予め設定したスピードセンシングトルク線図を用いて、スピードセンシングトルクΔTを 算出するものであり、エンジンコントローラ40のトルクレギュレーション設定部40aで生成されるトルクレギュレーション特性14−1〜14−4,14−8,14−9のゲインに合わせてΔTの変化割合(特性直線の傾き、つまりゲイン)が互いに異なっている。つまり、スピードセンシングトルク演算部30b−4aはエンジンコントローラ40のトルクレギュレーション設定部40aでトルクレギュレーション特性14−1〜14−2(特性14−2を除く)が生成された場合のものであり、ΔTの変化割合(ゲイン)は最も大きく(特性直線の傾きは最もきつく)、スピードセンシングトルク演算部30b−4bはエンジンコントローラ40のトルクレギュレーション設定部40aでトルクレギュレーション特性14−2〜14−3(特性14−3を除く)が生成された場合のものであり、ΔTの変化割合(ゲイン)はその次に大きく(特性直線の傾きはその次にきつく)、スピードセンシングトルク演算部30b−4cはエンジンコントローラ40のトルクレギュレーション設定部40aでトルクレギュレーション特性14−3〜14−4(特性14−4を除く)が生成された場合のものであり、ΔTの変化割合(ゲイン)はその次に大きく(特性直線の傾きはその次にきつく)、スピードセンシングトルク演算部30b−4dはエンジンコントローラ40のトルクレギュレーション設定部40aでトルクレギュレーション特性14−4,14−8,14−9,…が生成された場合のものであり、ΔTの変化割合(ゲイン)は最も小さい(特性直線の傾きは最も緩やかである)。
選択部30b−6は、エンジンコントローラ40のトルクレギュレーション設定部40aでトルクレギュレーション特性14−1〜14−2(特性14−2を除く)が生成された場合はスピードセンシングトルク演算部30b−4aを選択し、トルクレギュレーション特性14−2〜14−3(特性14−3を除く)が生成された場合はスピードセンシングトルク演算部30b−4bを選択し、トルクレギュレーション特性14−3〜14−4(特性14−4を除く)が生成された場合はスピードセンシングトルク演算部30b−4cを選択し、トルクレギュレーション特性14−4,14−8,14−9,…が生成された場合はスピードセンシングトルク演算部30b−4dを選択する。
以上のように構成した本実施の形態においても、エンジン制御では、トルクレギュレーション特性14−1〜14−4は同じ定格回転数を有し、最も燃費効率の良い点9−5の定格回転数で動作するため、広い目標回転数範囲で燃費効率の良い運転が可能である。
また、目標回転数変換部30b−2で目標回転数(=無負荷エンジン回転)を定格回転数に変換し、実回転数と定格回転数との偏差からポンプトルクの増減を行い、常にエンジン1が定格回転数付近で動作するようにするため、全てのトルクレギュレーション特性14−1〜14−4,14−8,14−9において減トルク制御でエンジン過負荷によるエンジンストールを防止し、かつドループのあるトルクレギュレーション特性14−1〜14−3において増トルク制御でエンジン出力を有効に利用することが可能となる。
また、上記のようにトルクレギュレーション特性14−1〜14−3でドループ特性の傾き(ゲイン)を変えた場合は、スピードセンシングトルク演算部にけるΔTの変化割合(ゲイン)が図10の演算部30b−4のように1つしか設定されていないと、スピードセンシング制御によるポンプトルク制御がエンジン制御と干渉しハンチングが生じ易くなる可能性がある。
本実施の形態では、エンジン制御のトルクレギュレーション特性の傾き(ゲイン)に応じてΔTの変化割合(ゲイン)を異ならせた複数のスピードセンシング線図を設定し、設定されるトルクレギュレーション特性に応じてスピードセンシング線図を切り換えるので、トルクレギュレーション特性に係わらず、常に、ハンチングの生じ難いスピードセンシング制御によるポンプトルク制御が可能である。
以上に本発明の幾つかの実施の形態を説明したが、本発明は、これらの実施の形態に制限されるものではなく、本発明の精神の範囲内で種々の変形が可能である。
例えば、上記実施の形態では、メインの油圧ポンプ2が1つであるとしたが、特開平11−101183号公報、特開2005−16398号公報等に示されるように複数の油圧ポンプであってもよく、この場合にも本発明を適用し、同様の効果が得られる。
また、上記の実施の形態では、車体コントローラとエンジンコントローラの2つのコントローラを用いたが、これらを統合して1つのコントローラとしてもよい。
また、図15に示した実施の形態では、4つのスピードセンシングトルク演算部30b−4a〜30b−4dを設けたが、1つのスピードセンシングトルク演算部を設け、そのスピードセンシングゲインをエンジン制御のトルクレギュレーション特性のゲインの変化に合わせて連続的に変化させてもよい
本発明の一実施の形態に係わる油圧建設機械(例えば油圧ショベル)のエンジン及びポンプトルク制御装置のシステム構成図である。 ポンプレギュレータの基本動作により得られるPQ制御(上側の図)とポンプトルク特性(下側の図)を示す図である。 エンジン1に負荷される馬力制御トルクとエンジン1が出し得る最大出力トルクとの関係を示す図である。 トルク制御サーボ弁の減トルク制御受圧室に導かれるトルク制御弁の出力圧を変化させることにより得られるPQ制御線図の変化を示す図である。 図2に示したトルクサーボ弁によるPQ制御とポジション制御弁によるポジション制御との関係を示す図である。 ポジション制御弁によるポジション制御線図(ポジション制御における操作信号(操作圧力)とポンプ押しのけ容積との関係)を示す図である。 車体コントローラの制御機能を示す機能ブロック図である エンジンコントローラの制御機能を示す機能ブロック図である。 トルクレギュレーション設定部で生成されるトルクレギュレーション特性を示す図である。 車体コントローラのポンプトルク制御演算部の制御機能の詳細を示す機能ブロック図である。 従来のエンジン制御で設定されるトルクレギュレーション特性の一例を示す図である。 図11の従来例で、目標回転数が最大であるときのトルクレギュレーション特性を示す図である。 エンジン制御で図12に示したようなトルクレギュレーション特性が設定される場合の従来のポンプトルク制御演算部の制御機能を示す機能ブロック図である。 本発明の第2の実施の形態におけるエンジンコントローラのトルクレギュレーション設定部で設定されるトルクレギュレーション特性を示す図である。 第2の実施の形態における車体コントローラのポンプトルク制御演算部の制御機能の詳細を示す機能ブロック図である
符号の説明
1 ディーゼルエンジン
1a 電子ガバナ(電子燃料噴射装置)
2 メイン油圧ポンプ
2a 斜板
2b 吐出ライン
2c ポンプ押しのけ容積増加方向
2d ポンプ押しのけ容積減少方向
3 パイロット油圧ポンプ
3a 吐出ライン
4 作動油タンク
6 操作レバー装置
11 ポンプレギュレータ
12 傾転制御アクチュエータ
12a ポンプ傾転制御スプール
12b 傾転制御増トルク受圧室
12c 傾転制御減トルク受圧室
13 トルク制御サーボ弁
13a トルク制御スプール
13b 設定バネ
13c PQ制御受圧室
13d 減トルク制御受圧室
14 ポジション制御弁
14a ポジション制御スプール
14b 位置保持用バネ
14c 制御受圧室
15 トルク制御弁
16 信号ライン
21 エンジン回転指示ダイヤル
22 エンジン回転センサ
30 車体コントローラ
30a 目標回転数演算部
30b ポンプトルク制御演算部
30b−1 馬力制御トルク演算部
30b−2 目標回転数変換部
30b−3 回転数偏差演算部
30b−4 スピードセンシングトルク演算部
30b−4a〜30b−4d スピードセンシングトルク演算部
30b−5 最大ポンプトルク演算部
30b−6 選択部
30c 指令電流演算出力部
40 エンジンコントローラ
40a ルクレギュレーション設定部
40b 目標燃料噴射量演算部
40c ガバナ指令値演算部
2−1a PQ制御線図(Maxポンプトルク線図)
2−1b 理想的なトルク一定線図
2−2a ポンプトルク線図
3−1 馬力制御トルク線図
3−2 エンジン最大トルク線図
4−1a、4−1b PQ制御線図
5−1 PQ制御線図
5−2 ポンプ圧5−3でのポジション制御線図
9−1〜9−4,9−8,9−9 トルクレギュレーション特性
9−5〜9−7 定格回転数での動作点
14−1〜14−4,14−8,14−9 トルクレギュレーション特性
14−5〜14−7 定格回転数での動作点

Claims (5)

  1. ディーゼルエンジンと、このエンジンにより回転駆動され、複数のアクチュエータを駆動する少なくとも1つの可変容量型の油圧ポンプと、前記エンジンの燃料噴射量を制御する電子燃料噴射装置と、前記油圧ポンプの負荷圧の上昇に応じて前記油圧ポンプの押しのけ容積を減少させ、前記油圧ポンプの最大トルクが設定値を超えないよう制御するポンプトルク制御手段とを備える油圧建設機械のエンジン及びポンプトルク制御装置において、
    外部入力に基づいて前記エンジンの目標回転数を前記エンジンの無負荷時の回転数として演算する目標回転演算手段と、
    前記無負荷時の回転数としての目標回転数毎にトルクレギュレーション特性が生成されるように前記電子燃料噴射装置を制御するエンジン制御手段と、
    前記無負荷時の回転数としての目標回転数をその目標回転数に対応するトルクレギュレーション特性上の定格回転数に変換し、前記エンジンの実回転数とその定格回転数との偏差に基づいて前記最大トルクの設定値を増減する制御値を求め、前記設定値を補正するスピードセンシング制御手段とを備えることを特徴とする油圧建設機械のエンジン及びポンプトルク制御装置。
  2. 請求項1記載の油圧建設機械のエンジン及びポンプトルク制御装置において、
    前記エンジン制御手段は、前記無負荷時の回転数としての目標回転数が最大回転数を含む所定の回転数範囲にあるときは、前記無負荷時の回転数としての目標回転数毎にトルクレギュレーション特性が生成されかつそのトルクレギュレーション特性が同じ定格回転数を持つように前記電子燃料噴射装置を制御することを特徴とする油圧建設機械のエンジン及びポンプトルク制御装置。
  3. 請求項2記載の油圧建設機械のエンジン及びポンプトルク制御装置において、
    前記エンジン制御手段は、前記目標回転数毎のトルクレギュレーション特性として、低負荷側がアイソクロナス特性となり、高負荷側がドループ特性でかつそのドループ特性が同じ定格回転数を持つようにトルクレギュレーション特性を生成することを特徴とする油圧建設機械のエンジン及びポンプトルク制御装置。
  4. 請求項2記載の油圧建設機械のエンジン及びポンプトルク制御装置において、
    前記エンジン制御手段は、前記目標回転数毎のトルクレギュレーション特性として、前記目標回転数に応じたゲインのドループ特性からなりかつそのドループ特性が同じ定格回転数を持つようにトルクレギュレーション特性を生成することを特徴とする油圧建設機械のエンジン及びポンプトルク制御装置。
  5. 請求項1記載の油圧建設機械のエンジン及びポンプトルク制御装置において、
    前記エンジン制御手段は、前記無負荷時の回転数としての目標回転数が最大回転数を含む所定の回転数範囲にあるときは、前記目標回転数に応じたゲインのドループ特性からなりかつそのドループ特性が同じ定格回転数を持つトルクレギュレーション特性が生成されるように前記電子燃料噴射装置を制御し、
    前記スピードセンシング制御手段は、前記エンジンの実回転数と定格回転数との偏差を演算し、この偏差を前記最大トルクの設定値を増減するための制御値に変換するとともに、前記目標回転数毎に前記エンジン制御手段で生成されるトルクレギュレーション特性のドループ特性のゲインに応じて前記回転数偏差を前記制御値に変換するときのゲインを調整することを特徴とする油圧建設機械のエンジン及びポンプトルク制御装置。
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