JP2007175374A - 点眼容器 - Google Patents

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Abstract

【課題】手指の不自由な振戦のある人や高齢者等であっても、簡単な操作で適切な点眼操作を行うことができる点眼容器を提供すること。
【解決手段】液出口2を有するフレキシブル容器1からなり、容器1を掌で握ることにより、液出口2から点眼薬Fが圧出する構成とする。すなわち、例えば、熱可塑性プラスチックフィルムをヒートシールによって袋状に加工してフレキシブル容器1を作製し、これに既製の点眼容器用の液出ノズル3を一体化して点眼容器とする。こうして作製した点眼容器は掌を握る操作で点眼薬が圧出するので、点眼薬圧出時に液出口が振れにくく、簡単に確実な点眼を行うことができる。また、点眼薬収容部の外形を扁平な袋状とすることで、薬液の情報を表示できるスペースが大きくなり、点眼用法などを直接容器に記入することができ、患者が用法を誤る危険性を少なくできる。
【選択図】 図2

Description

本発明は掌で容器を握るという簡単な操作で点眼薬を点眼できる点眼容器に関する。
従来の点眼容器は一般に比較的固い可撓性合成樹脂のボトル状容器からなり、点眼の際は、容器の相対する外側面に拇指と示指を当ててボトルを挟み、該2指で容器を押圧して、点眼薬を容器の一部に設けた液出口から圧出させて使用するのが一般的である。しかしながら、現在市販されている点眼薬の容器は小さく(一般的なボトルタイプの点眼容器は、(縦)19〜21mm×(横)19〜36mm×(高さ)24〜45mm(高さ)程度の円柱形である。)、点眼容器のサイズが小さいために、手指の不自由な振戦のある人や高齢者などでは適切な点眼操作を容易に行えない場合ある。
すなわち、点眼容器を拇指と示指の2本の指で保持し、顔を上方に向け、点眼容器の液出口がぶれない(移動しない)ように点眼容器を支えている2本の指で点眼容器を押圧して点眼薬を液出口から圧出させ、下眼瞼の結膜円蓋部に滴下するが、手指の不自由な振戦のある人や高齢者などでは2本の指で点眼容器を保持すること自体が困難であることが多く、また、点眼容器を保持できたとしても、容器を押圧することが困難であり、さらに、押圧できたとしても、点眼容器の液出口がぶれて点眼薬が眼の瞼裂から逸脱してしまうことがある。
このため、点眼操作の際の点眼容器の位置決めを確実にするための補助器具が提案されたり(例えば、特許文献1)、点眼容器の位置決めを確実にするための補助具を点眼容器と一体化した補助具付き点眼容器も提案されている(例えば、特許文献2)。しかし、補助器具を使用する際、点眼時にボトルを補助器具に装着する操作が面倒であり、また、補助具を点眼容器と一体化した補助具付き点眼容器では、補助具の設定操作が煩わしく、また、補助具を一体化していることから、物品全体としては大きくなり、携帯しづらい。また、補助器具や補助具付きの点眼容器を使用しても、点眼操作は点眼容器を指先で押圧することを必要としているため、操手指の不自由な振戦のある人や高齢者などが容易に適切な点眼操作をするためには、補助器具や補助具付き点眼容器では未だ十分でない。
また、従来の点眼容器はサイズが小さいことから、点眼薬の情報を記入できるスペースもおのずと小さくなり、例えば、貼付ラベル内に小さい文字で記入されている薬液の名称や成分、使用期限などの情報は、視力障害のある眼科患者には解読が困難であることが多く、用法を間違える患者も少なくない。そこで、点眼容器を患者に手渡す際に、点眼容器を遮光袋に入れ、例えば「1日3回右眼に点眼」といった重要な情報はその遮光袋に記入することがあるが、多種類の点眼薬を点眼しなければならない患者ではその袋を取り違えることも少なくなく、指示通りの点眼治療が確実になされない場合がある。
特開2000−189491号公報 特開2004−329602号公報
上記事情に鑑み、本発明が解決しようとする課題は、手指の不自由な振戦のある人や高齢者等であっても、適切な点眼操作を容易に行うことができる点眼容器を提供することである。
また、適切な点眼操作を容易に行うことができ、かつ、薬液の情報を記入するスペースを十分に確保できる点眼容器を提供することである。
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意研究した結果、フレキシブル容器に点眼薬を収容することで、掌で容器を握る操作によって点眼液が圧出して、点眼が容易に行えることを見出し、本発明を完成するに至った。
また、点眼薬を収容した比較的小さいサイズのフレキシブル容器を、掌で握るのに適した形状、サイズとした、可撓性の容器壁からなる外装容器の密閉空間に内包させ、外装容器を掌で握ることによってフレキシブル容器の液出口から点眼薬が簡単に圧出し得ることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は以下のとおりである。
(1)液出口を有するフレキシブル容器に点眼薬を収容してなる点眼容器。
(2)容器の点眼薬収容部を掌で握ることで、液出口から点眼薬が圧出するものである、上記(1)記載の点眼容器。
(3)液出口を密閉するキャップ部材を有する、上記(1)又は(2)記載の点眼容器。
(4)点眼薬収容部からその先端部を切除することで液出口が現れる筒状部が突設してなる、上記(1)又は(2)記載の点眼容器。
(5)点眼薬収容部が扁平な袋状であり、容器外面を点眼薬情報の記入スペースにしてなる、上記(1)〜(4)のいずれか一つに記載の点眼容器。
(6)点眼薬収容部を、剥離可能な隔壁によって複室に区画して、各室に互いに異なる薬剤を収容し、用事に前記隔壁を剥離して複数の薬剤を混合して点眼薬を調製し得る構成とした、上記(1)〜(5)のいずれか一つに記載の点眼容器。
(7)点眼薬を収容する容器本体部からその先端を液出口とする筒状部を突設させたフレキシブル容器と、該フレキシブル容器の点眼薬収容部を内包する可撓性の外装容器とを有し、当該外装容器の内部空間の内圧を高めることによって、前記フレキシブル容器に収容された点眼薬が前記液出口から圧出する構成としたことを特徴とする点眼容器。
(8)外装容器を掌で握ることによって、外装容器の内部空間の内圧が高まり、点眼薬が液出口から圧出するものである、上記(7)記載の点眼容器。
(9)上記(1)〜(8)のいずれか一つに記載の点眼容器を複数連設し、隣接する点眼容器を分離可に連結してなる点眼容器連設体。
本発明の点眼容器によれば、フレキシブル容器に点眼薬が収容されていることから、容器を掌で握るという操作によって、点眼薬が容器内を流動して液出口から圧出する。従って、従来の点眼容器を2本の指で摘んで、容器の外面を指で押圧して点眼する場合に比べて、液出口の振れが生じにくく、確実な点眼操作を行うことができる。
また、点眼薬収容部の外形を扁平な袋状とすることで、薬液の情報を表示できるスペースを大きくすることができ、点眼用法などを直接容器に記入することができるため、患者が用法を誤る危険性を少なくでき、指示通りの点眼治療を確実に行うことができる。
また、点眼薬収容部を剥離可能な隔壁で複室に区画し、該複室の各室には互いに異なる点眼薬用の薬剤を収容する構成とすることで、従来は1つの容器に入った薬剤(主薬)を別の容器に入った溶解剤に混入してから点眼を行っていた用事溶解点眼薬を一つの容器に収容することができ、用事に、掌で容器を揉み解すことで、前記隔壁が剥離して、点眼薬を混合調製することができる。したがって、用事溶解点眼薬の調製を容器内(無菌状態)で行え、しかも、そのまま容器を掌で握ることで、適切な点眼操作を行えるので、患者の負担を軽減することができる。
以下、本発明を図面を参照してより詳しく説明する。
図1は本発明の第1実施形態の点眼容器の平面図、図2は図1中のII-II線での断面図、図3は液出口付近(キャップ部材を離脱させた状態)の拡大図である。
本発明の点眼容器は、該一実施形態の点眼容器100に示されるように、液出口2を有するフレキシブル容器1からなる。
ここで、「フレキシブル容器」とは、日本工業規格の「包装用語」で定義される「袋物のように比較的柔軟性を持ち、内容物を充填してはじめて立体形状を保つ容器」を意味し、例えば、液状食品や輸液バッグ等の液状物の包装に使用されている公知の包装形態である。
フレキシブル容器1は点眼薬Fを収容した状態で柔軟に変形し得るフレキシブル性を有しているので、容器本体部(点眼薬収容部)1Aを掌で違和感なく握ることができる。そして、かかる容器本体部1Aを掌で握る動作によって、点眼薬Fは容器内を流動して、液出口2から圧出する。
本発明の点眼容器において、フレキシブル容器1の素材は、特に、限定されないが、目的のフレキシブル性が得られやすく、また、容器の製造もしやすい等の観点から、通常、熱可塑性プラスチックが使用される。また、熱可塑性プラスチックと紙や金属等とからなる複合材料を使用することができる。
熱可塑性プラスチックとしては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体等のポリオレフィン;ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル;ナイロン等のポリアミド;ポリビニルアルコール;エチレン−ビニルアルコール共重合体;ポリ塩化ビニリデン等の比較的柔軟性に富むものが好適に使用される。
本発明の点眼容器において、フレキシブル容器1の形状は、容器本体部(点眼薬収容部)1Aの全体又は一部を掌で支障なく握ることができる形状であればよく、特に限定はされないが、容器の取り扱いやすさ(掌による握りやすさ)の点から、上記第1実施形態の点眼容器100(図1〜図3)に示すような、点眼薬を収容する容器本体部1Aが扁平な袋状であるのが好ましい。また、容器本体部(点眼薬収容部)1Aが扁平な袋状であれば、点眼薬の情報を記入するスペースを十分に確保でき、かつ、記入操作も行いやすくなるので、好ましい。すなわち、点眼薬の名称や成分、使用期限などの情報を、比較的大きな文字で容器の外面に記載することができ、また、これらの情報に加え、用法等も記載することができるので、視力障害のある眼科患者等も用法を間違えることがなくなり、適切な点眼薬治療を行うことができる。
なお、上記一例の点眼容器100では、扁平な袋状の容器本体部1Aの平面形状を長方形にしているが、その他の形状であってもよく、例えば、正方形、長円形、等が挙げられる。また、ここでいう「長方形」「正方形」等は真の長方形や正方形を意味せず、概略形状を意味する。また、平面形状の外周線(輪郭)は、図1に示すような、直線状に限定されず、曲線状でもよく、また、ジグザグや波線等のパターンを有していてもよい。
本発明の点眼容器において、フレキシブル容器1の容器壁の厚みは、容器壁を構成する素材によっても異なり、容器の強度が著しく低下せず、かつ、目的のフレキシブル性を損なわない範囲であれば、特に限定はされないが、例えば、容器壁がポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体等から選ばれるいずれか1種の単層若しくは2種以上の積層によるか、又は、かかるプラスチックの層にさらにアルミニウムやケイ素酸化物等からなる層を重ねた積層で構成される場合、容器壁の厚み(総厚み)は0.05mm〜2mm程度の範囲から選択するのがよい。
また、フレキシブル容器1のサイズは、容器本体部(点眼薬収容部)1Aの略全体を掌で違和感なく握ることができる大きさであり、例えば、上記一実施形態の点眼容器100のように、容器本体部(点眼薬収容部)1Aが扁平な袋状である場合、容器本体部の平面視のサイズが、0.5cm×3cmの方形領域をはみ出すが、6cm×12cmの方形領域内に収まる程度の大きさが好ましく、特に好ましくは、容器本体部の平面視のサイズが2cm×4cmの方形領域をはみ出すが、5cm×8cmの方形領域内に収まる程度の大きさである。
本発明の点眼容器において、フレキシブル容器1の一部に設ける液出口は、例えば、上記第1実施形態の点眼容器100のように、フレキシブル容器1に筒状口部1Bを形成しておき、該筒状口部1Bに従来から点眼容器で使用されている射出成形品からなる汎用の液出ノズル(中栓部材)3を内嵌することで形成することができる(図2)。該液出ノズル3としては、図3に示すように、先端側ほど内径が大となる有底円錐状の凹部3aと、該凹部3aの底面中心位置で内外に貫通して、容器内から押出される液滴量を制御する小径の注液孔3bとを有するものが一般的であるが、勿論、これに限定されない。
なお、点眼容器には、通常、用事以外は、点眼薬が容器から漏出しないように、液出口を密閉するキャップ部材が付属されるが、本発明の点眼容器においても、汎用のキャップ部材で液出口を密閉すればよい。例えば、上記第1実施形態の点眼容器100のように、容器1の筒状口部1Bの外周面に雄ネジ部11を形成し、液出ノズル(中栓部材)3の有底円錐状凹部3aを嵌合状態で密封するための栓状突起41を備えた射出成形品からなるキャップ部材4を螺合装着する(図2、図3)。キャップ部材4の側壁内面には、筒状口部1Bの外周面の雄ネジ部11と螺合する雌ネジ部42が形成される(図3)。
本発明の点眼容器の製造方法は、特に限定されず、フレキシブル容器の製造方法として知られている公知の方法を適用することができる。例えば、重ね合わせた2枚の熱可塑性プラスチックフィルム(又は熱可塑性プラスチックフィルムに金属箔を積層した複合フィルム)の周縁をシールして袋状に加工する方法、熱可塑性プラスチックをブロー成形、真空成形等で容器に成形する方法等が好適である。上記第1実施形態の点眼容器100(図1〜図3)は重ね合わせた2枚の熱可塑性プラスチックフィルムの周縁をシールして袋状に加工したものであり、図1、2中の1Sはシールされたフィルムの周縁である。
熱可塑性プラスチックフィルム(以下、単に「プラスチックフィルム」ともいう。)や熱可塑性プラスチックフィルムに金属や金属酸化物等の薄膜を積層した積層フィルムをシールして袋状に加工することによって、フレキシブル容器を製造する場合、プラスチックフィルムとしては、前述した熱可塑性プラスチックのフィルムを好適に使用ができるが、中でも、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体等のポリオレフィンからなるフィルムが好ましい。また、プラスチックフィルムは単層フィルムであっても、2種以上のフィルムを組合せた多層フィルムであってもよい。また、無延伸フィルム、1軸延伸フィルム、2軸延伸フィルムのいずれでもよい。また、金属薄膜としては、例えば、アルミニウム箔やアルミニウム蒸着膜が好適であり、金属酸化物の薄膜としては、アルミニウム酸化物やケイ素酸化物の蒸着膜が好適である。
シールの方法は、ヒートシールであっても、接着剤を用いたシールであってもよいが、製造作業が簡単であり、また、点眼薬への影響が少ないこと等から、ヒートシールが好適である。なお、プラスチックフィルム等をシールしてフレキシブル容器を製造する場合、プラスチックフィルムのシール工程にて、シールする2枚のフィルム(筒状口部に充当する部分)の間に液出ノズル3を挿入してフィルムと一体化することにより、容器の液出口が確保される。
また、容器の筒状口部1Bへの雄ネジ部の付与は、フィルム(筒状口部に充当する部分)の液出ノズル3との接着によって形成された筒状口部1Bに対して螺刻処理をして付与しても(図2、3)、また、予め液出ノズルの外周面に雄ネジ部を形成しておき、液出ノズルの外周面にフィルムを圧着(接着)することによって、筒状口部の外周面に雄ネジ部を膨出させてもよい。
なお、プラスチックフィルム等をヒートシールにより袋状に加工してフレキシブル容器を作製する方法は、輸液バック等の製造方法としてよく知られており、本発明の点眼容器(フレキシブル容器)をプラスチックフィルム等をヒートシールにより袋状に加工して作製する場合の製造条件(シール温度、加圧条件等)は、輸液バックの製造の際のそれを参考にすればよく、また、輸液バックの製造条件をそのまま適用することもできる。
上記第1実施形態の点眼容器100は、フレキシブル容器1の容器本体部1Aから突出する筒状口部1Bに液出ノズル3を固着し、さらにキャップ部材4を付属させたものであるが、本発明の点眼容器は、図4に示す第2実施形態の点眼容器200のように、容器本体部(薬液収容部)1Aからその先端部15を切除することで液出口が現れる突出部(筒状突出部)1Cを一体に設けた構成にしてもよい。突出部(筒状突出部)1Cの縊れた部分が脆弱部であり、先端部15を指で摘んで捻ることで、先端部15は脆弱部で分断され、切り離される。なお、当該第2の実施形態の点眼容器200は、所謂、“使いきりタイプ”等と呼ばれる1回の点眼操作で容器を使用済みにする態様の点眼容器として特に好適である。
ところで、点眼薬に使用する薬物は、一般に、溶液(点眼薬)としても長期間安定した薬効を維持するが、溶解すると急速に変質し薬効を失う薬物もあり、このような薬物は、用事溶解して(すなわち、用事に点眼薬の調製を行い)、点眼することが求められる。従って、このような用事溶解点眼薬は、点眼前に、1つの容器に入った薬物を別の容器に入った溶解剤に混入して点眼薬を調製後、点眼操作を行っている。患者にとって、この作業は非常に煩雑で、しかも2つの容器を開封するために点眼薬が汚染される可能性がある。以下に示す第3実施形態の点眼容器はかかる問題を解消し得る。
図5は本発明の第3実施形態の点眼容器の平面図であり、図中、図1と同一符号は同一または相当する部分を示す。当該点眼容器300は、フレキシブル容器1の点眼薬収容部(容器本体部)1Aを、剥離可能な隔壁1Dによって複数の収容室1a、1bに区画し、各収容室1a、1bに互いに異なる薬剤を収容する構成にしている。ここで、「剥離可能な隔壁」とは、フレキシブル容器1の点眼薬収容部(容器本体部)1Aを掌で揉み解す動作によって容易に剥離し得るような弱接着力で接着した隔壁のことである。
当該点眼容器300では、点眼薬収容部(容器本体部)1Aを掌で揉み解す動作によって、隔壁1Dが剥離して各収容室1a、1bにそれぞれ収容されていた薬剤F1、F2が混合される。よって、用事溶解点眼薬の一方の薬剤(主薬物)を一方の収容室1aに収容し、他方の薬剤(溶解剤)を他方の収容室1bに収容することで、用事に、点眼薬を混合調製でき、調製後は、フレキシブル容器1を掌で握ることで、簡単かつ適切に点眼薬を点眼することができる。
上記第3実施形態の点眼容器300の製造方法は特に限定はされないが、熱可塑性プラスチックフィルム等をヒートシールして袋状に加工する方法によって容易に作製することができる。図6は、フレキシブル容器1の容器壁となる熱可塑性プラスチックフィルム10の容器周縁のヒートシール部(サイドシール部)10aと、剥離可能な隔壁1Dとなる弱接着テープTとの接合部を概略的に示した図である。例えば、熱可塑性プラスチックフィルム10の最内層がポリエチレンである場合、弱接着テープTには、例えば、ポリエチレンとポリプロピレンをブレンドした樹脂テープを使用する。そして、2枚の熱可塑性プラスチックフィルムの隔壁形成予定部位に樹脂テープTを介在させて、2枚の熱可塑性プラスチックフィルムを重ね合わせ、フィルムの周縁と隔壁形成予定部位(樹脂テープTの介在部)に熱圧着処理を施すと、フィルムの周縁のフィルム同士が重なるサイドシール部1Sはポリエチレン同士の融着によって強固に接着し、樹脂テープTの介在部は、ポリエチレン(フィルム)と、ポリエチレン及びポリプロピレンのブレンド物(樹脂テープ)との融着になるため、樹脂テープTは2枚のフィルムに対して弱接着し、かかる樹脂テープTとフィルム10との接着部が剥離可能な隔壁となる。
図7は本発明の第4実施形態の点眼容器の一部に破断面を有する平面図である。当該点眼容器400は、掌で容器を握ることによる液出操作をより容易に行うことができるようにしたものである。
すなわち、本実施形態の点眼容器400は、点眼薬を収容する容器本体部(点眼薬収容部)11Aからその先端を液出口2とする筒状部11Bを突設させたフレキシブル容器11と、該フレキシブル容器11の点眼薬収容部11Aを内包する可撓性の外装容器12とを有し、外装容器12を掌で握ってその内部空間の内圧を高めることによって、フレキシブル容器11に収容された点眼薬Fが液出口2から圧出する構成にしている。
このような点眼容器400では、実質的に点眼薬を収容しない外装容器12を掌で握りやすい形状(例えば、円筒形等)やサイズに適宜設定することがき、また、外装容器12はその内部空間を密閉状態にし、容器壁が緊張状態にあることから、掌で握る操作も行いやすい。また、外装容器12の内圧が高まることで、フレキシブル容器11はその周面全体が圧迫されて、収容された点眼薬Fが筒状部11Bの液出口2から確実に押出される。従って、点眼操作がより容易になり、かつ、より確実な点眼を行えるようになる。
上記フレキシブル容器11の容器本体部(点眼薬収容部)11Aは、前記第1〜第3実施形態の点眼容器(フレキシブル容器1)と同様に、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体等のポリオレフィン;ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル;ナイロン等のポリアミド;ポリビニルアルコール;エチレン−ビニルアルコール共重合体;ポリ塩化ビニリデン等の比較的柔軟性に富む熱可塑性プラスチックからなり、ブロー成形や真空成形等にて所望の袋状となるように成形される。液出口2を有する筒状部11Bは当該成形工程で一体に形成してもよいし、別途成形したもの(射出成形品)を後付けで容器本体部(点眼薬収容部)11Aに固着させてもよい。また、外装容器12は、例えば、上記の熱可塑性プラスチックをブロー成形や真空成形等で有底の管状に成形した成形体の開口側の壁端をフレキシブル容器11の筒状部11Bの根元の外面に溶着等によって固着して形成される。
本発明の点眼容器は、熱可塑性プラスチックや熱可塑性プラスチックと金属等からなる複合材料を使用するので、例えば、本発明の点眼容器(上記第1〜第4実施形態の点眼容器)を破断が容易な連結部を介して複数連結して、隣接する点眼容器を分離可に連結した点眼容器連設体を構成することもできる。
図8は前記図4に示す第2実施形態の点眼容器200を複数連結してなる点眼容器連設体500であり、隣接する点眼容器200が破断が容易な薄肉部20で連結されている。このような点眼容器連設体500は、例えば、点眼容器200が1回の点眼操作で容器を使用済みにする点眼容器(“使いきりタイプ”の点眼容器)である場合に、複数の点眼容器を携帯する煩わしさや、保管の際に複数の点眼容器が散らばったりする煩わしさを軽減でき、好ましい。また、用事溶解点眼薬の場合、点眼の際にその都度、主薬物と溶解剤を混合するために、それらのそれぞれの容器と、点眼薬調製用の容器を携帯することが必要になり、また、点眼の際にその都度行う点眼薬の調製作業も煩わしいが、前述の点眼薬収容部(容器本体部)を剥離可能な隔壁によって複数の収容室に区画した第3実施形態の点眼容器300を連設して点眼容器連設体500を構成することで、用事に連設体から一つの点眼容器を分離して、該一つの点眼容器で点眼薬の調製から点眼までの操作を行うことができるので、複数の容器を携帯する煩わしさを軽減でき、しかも、用事にその都度行う点眼操作へ至るまでの諸作業も簡単になる。また、保管の際に複数の容器が散らばったり、容器を紛失するのを防止することができる。
本発明の第1実施形態の点眼容器の平面図である。 図1のII−II線での断面図である。 図1の点眼容器液出口(筒状口部)付近の拡大図(一部に破断面を有する)である。 本発明の第2実施形態の点眼容器の平面図(一部に破断面を有する)である。 本発明の第3実施形態の点眼容器の平面図である。 図5の点眼容器における剥離可能な隔壁の形成方法の説明図である。 本発明の第3実施形態の点眼容器の平面図(一部に破断面を有する)である。 本発明の点眼容器連設体の一例の平面図である。
符号の説明
1 フレキシブル容器
1A 点眼薬収容部(容器本体部)
2 液出口
3 液出ノズル
4 キャップ部材

Claims (9)

  1. 液出口を有するフレキシブル容器に点眼薬を収容してなる点眼容器。
  2. 容器の点眼薬収容部を掌で握ることで、液出口から点眼薬が圧出するものである、請求項1記載の点眼容器。
  3. 液出口を密閉するキャップ部材を有する、請求項1又は2記載の点眼容器。
  4. 点眼薬収容部からその先端部を切除することで液出口が現れる筒状部が突設してなる、請求項1又は2記載の点眼容器。
  5. 点眼薬収容部が扁平な袋状であり、容器外面を点眼薬情報の記入スペースにしてなる、請求項1〜4のいずれか一項記載の点眼容器。
  6. 点眼薬収容部を、剥離可能な隔壁によって複室に区画して、各室に互いに異なる薬剤を収容し、用事に前記隔壁を剥離して複数の薬剤を混合して点眼薬を調製し得る構成とした、請求項1〜5のいずれか一項記載の点眼容器。
  7. 点眼薬を収容する容器本体部からその先端を液出口とする筒状部を突設させたフレキシブル容器と、該フレキシブル容器の点眼薬収容部を内包する可撓性の外装容器とを有し、当該外装容器の内部空間の内圧を高めることによって、前記フレキシブル容器に収容された点眼薬が前記液出口から圧出する構成としたことを特徴とする点眼容器。
  8. 外装容器を掌で握ることによって、外装容器の内部空間の内圧が高まり、点眼薬が液出口から圧出するものである、請求項7記載の点眼容器。
  9. 請求項1〜8のいずれか一項記載の点眼容器を複数連設し、隣接する点眼容器を分離可に連結してなる点眼容器連設体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011120700A (ja) * 2009-12-10 2011-06-23 Shuichi Tsuda 携帯用うがい具
KR101350305B1 (ko) 2012-11-07 2014-01-10 대한약품공업 주식회사 더블 챔버형 주사제 용기 및 더블 챔버형 일회용 주사기
US10426660B2 (en) 2016-05-11 2019-10-01 James F. Saviola Eyedropper bottle holder
US10993836B2 (en) 2016-05-11 2021-05-04 James F. Saviola Eyedropper bottle holder
US11723800B2 (en) 2016-05-11 2023-08-15 James F. Saviola Eyedropper bottle holder

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