JP2007167977A - 刃具交換式回転工具、その刃具交換式回転工具に用いられる交換刃具およびホルダー - Google Patents

刃具交換式回転工具、その刃具交換式回転工具に用いられる交換刃具およびホルダー Download PDF

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二朗 大澤
Noriyuki Matsushita
敬之 松下
Hiroto Sugano
浩人 菅野
Takeshi Torii
武志 鳥居
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Abstract

【課題】交換刃具がシャンクに対して自動的にセンタリングされる刃具交換式回転工具において、交換刃具とシャンクとの間の伝達トルクを十分に確保できるようにする。
【解決手段】取付ねじ16に設けられた嵌合軸部54が、交換刃具14に設けられた嵌合穴36およびシャンク12に設けられた嵌合穴42の双方とすきまばめによって嵌合させられることにより、その嵌合軸部54を介して交換刃具14とシャンク12とが同心に位置決めされ、自動的にセンタリングが行われる。また、このように取付ねじ16に設けられた嵌合軸部54によってセンタリングが行われることから、回止め係合部22は専ら交換刃具14とシャンク12との回止めを行うだけで良く、その係合態様を自由に設定することが可能で、大きな伝達トルクが得られるようにすることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は刃具交換式回転工具に係り、特に、交換刃具とホルダーとを自動的にセンタリングしつつ両者間の伝達トルクを十分に確保することができる刃具交換式回転工具に関するものである。
(a) 交換刃具の軸心に設けられたねじ挿通穴を貫通させられた取付ねじが、ホルダーの軸心上に設けられたねじ穴に螺合されることにより、その交換刃具がそのホルダーの先端部に着脱可能に一体的に取り付けられる一方、(b) 前記ホルダーと前記交換刃具とを相対回転不能に係合させる回止め係合部を備えており、(c) 前記交換刃具が前記ホルダーと共に軸心まわりに回転駆動されることにより、その交換刃具によって所定の加工を行う刃具交換式回転工具が知られている。特許文献1に記載のタップはその一例で、ホルダーの先端面および交換刃具の取付面の一方および他方には、上記回止め係合部として、互いに嵌合される係合凸部および係合凹所が十字状に設けられ、それ等の嵌合により相対回転が確実に阻止されるようになっている。また、それ等の係合凸部および係合凹所の断面は、側面が傾斜した台形とされ、取付ねじによる締結で嵌合される際に、その側面同士が互いに係合させられることにより、自動的にセンタリングされるようになっている。
EP1409185B1号公報
しかしながら、このような従来の刃具交換式回転工具においては、センタリングのために傾斜させられた係合凸部および係合凹所の側面を介してトルクが伝達されるため、十分な伝達トルクを確保することが難しいという問題があった。
本発明は以上の事情を背景として為されたもので、その目的とするところは、交換刃具がホルダーに対して自動的にセンタリングされる刃具交換式回転工具において、交換刃具とホルダーとの間の伝達トルクを十分に確保できるようにすることにある。
かかる目的を達成するために、第1発明は、(a) 交換刃具の軸心に設けられたねじ挿通穴を貫通させられた取付ねじが、ホルダーの軸心上に設けられたねじ穴に螺合されることにより、その交換刃具がそのホルダーの先端部に着脱可能に一体的に取り付けられる一方、(b) 前記ホルダーと前記交換刃具とを相対回転不能に係合させる回止め係合部を備えており、(c) 前記交換刃具が前記ホルダーと共に軸心まわりに回転駆動されることにより、その交換刃具によって所定の加工を行う刃具交換式回転工具において、(d) 前記取付ねじのうち前記交換刃具と前記ホルダーとに跨がって位置する部分に一体に設けられた円柱形状の嵌合軸部と、(e) 前記交換刃具の前記ねじ挿通穴に設けられ、前記嵌合軸部に対してすきまばめによって嵌合させられることにより、その交換刃具とその嵌合軸部とを同心に位置決めする円筒形状の刃具側嵌合穴と、(f) 前記ホルダーの先端に開口する前記ねじ穴の開口部分に設けられ、前記嵌合軸部に対してすきまばめによって嵌合させられることにより、そのホルダーとその嵌合軸部とを同心に位置決めする円筒形状のホルダー側嵌合穴と、を有することを特徴とする。
第2発明は、第1発明の刃具交換式回転工具において、(a) 前記嵌合軸部は、その全長に亘って一定の許容限界寸法で設けられており、(b) 前記刃具側嵌合穴および前記ホルダー側嵌合穴は、同じ許容限界寸法で設けられていることを特徴とする。
第3発明は、第1発明または第2発明の刃具交換式回転工具において、前記嵌合軸部は、JIS B0401−2に規定の公差域の位置gで許容限界寸法が定められ、前記刃具側嵌合穴および前記ホルダー側嵌合穴は、何れもJIS B0401−2に規定の公差域の位置Hで許容限界寸法が定められていることを特徴とする。
第4発明は、第1発明または第2発明の刃具交換式回転工具において、前記嵌合軸部は、JIS B0401−2に規定の公差域の位置hで許容限界寸法が定められ、前記刃具側嵌合穴および前記ホルダー側嵌合穴は、何れもJIS B0401−2に規定の公差域の位置Gで許容限界寸法が定められていることを特徴とする。
第5発明は、第1発明〜第4発明の何れかの刃具交換式回転工具に用いられる交換刃具である。すなわち、軸心に設けられたねじ挿通穴を貫通させられた取付ねじが、ホルダーの軸心上に設けられたねじ穴に螺合されることにより、そのホルダーの先端部に着脱可能に一体的に取り付けられるとともに、回止め係合部によりそのホルダーに対して相対回転不能に係合させられ、そのホルダーと共に軸心まわりに回転駆動されることにより所定の加工を行う刃具交換式回転工具の交換刃具であって、前記取付ねじに一体に設けられた嵌合軸部に対してすきまばめによって嵌合させられることにより、その嵌合軸部に対して交換刃具を同心に位置決めする円筒形状の刃具側嵌合穴が前記ねじ挿通穴に設けられていることを特徴とする。
第6発明は、第1発明〜第4発明の何れかの刃具交換式回転工具に用いられるホルダーである。すなわち、交換刃具の軸心に設けられたねじ挿通穴を貫通させられた取付ねじが、軸心上に設けられたねじ穴に螺合されることにより、その交換刃具が先端部に着脱可能に一体的に取り付けられるとともに、回止め係合部によりその交換刃具に対して相対回転不能に係合させられ、軸心まわりに回転駆動されることによりその交換刃具によって所定の加工を行う刃具交換式回転工具のホルダーであって、前記取付ねじに一体に設けられた嵌合軸部に対してすきまばめによって嵌合させられることにより、その嵌合軸部に対してホルダーを同心に位置決めする円筒形状のホルダー側嵌合穴が前記ねじ穴の開口部分に設けられていることを特徴とする。
第1発明の刃具交換式回転工具においては、取付ねじに設けられた嵌合軸部が、交換刃具のねじ挿通穴に設けられた刃具側嵌合穴、およびホルダーのねじ穴の開口部分に設けられたホルダー側嵌合穴の双方とすきまばめによって嵌合させられることにより、その嵌合軸部を介して交換刃具とホルダーとが同心に位置決めされる。このため、取付ねじを用いて交換刃具をホルダーに取り付ける際に、自動的にセンタリングが行われ、交換刃具をホルダーに対して簡単に同心に取り付けることができる。
また、このように取付ねじに設けられた嵌合軸部によってセンタリングが行われることから、回止め係合部は専ら交換刃具とホルダーとの回止めを行うだけで良く、その係合態様を自由に設定することが可能で、大きな伝達トルクが得られるようにすることができる。
このような第1発明の効果は、第1発明に従属している第2発明〜第4発明は勿論、交換刃具に関する第5発明、ホルダーに関する第6発明においても、同様に得られる。
第2発明では、嵌合軸部は全長に亘って一定の許容限界寸法で設けられている一方、刃具側嵌合穴およびホルダー側嵌合穴は同じ許容限界寸法で設けられているため、それ等の嵌合部位の寸法を別々に設定する場合に比較して加工が容易で製造コストが低減される。
第3発明は、刃具側嵌合穴およびホルダー側嵌合穴の下の寸法許容差が0、すなわち最小許容寸法が基準寸法と一致し、上の寸法許容差が正(+)である一方、嵌合軸部の上の寸法許容差および下の寸法許容差が何れも負(−)で、穴基準によってすきまばめにより嵌合される場合であり、刃具側嵌合穴およびホルダー側嵌合穴に対して嵌合軸部を容易に嵌合させることができる。
第4発明は、嵌合軸部の上の寸法許容差が0、すなわち最大許容寸法が基準寸法と一致し、下の寸法許容差が負(−)である一方、刃具側嵌合穴およびホルダー側嵌合穴の下の寸法許容差および上の寸法許容差が何れも正(+)で、軸基準によってすきまばめにより嵌合される場合であり、刃具側嵌合穴およびホルダー側嵌合穴に対して嵌合軸部を容易に嵌合させることができる。
ここで、交換刃具としては、例えばタップやフライスなどの切れ刃を有する切削用刃具が好適に用いられるが、砥石等の研削用刃具や盛上げタップ等の転造用刃具など、回転駆動されることによって所定の加工を行う種々の交換刃具を採用することができる。
ホルダーは、主軸等に取り付けられて回転駆動されるもので、例えばストレートシャンクやテーパシャンク等のシャンクであるが、自動工具交換装置により主軸等に自動的に着脱されるものでも良いなど、種々の態様が可能である。
回止め係合部は、例えばホルダーの先端面、およびその先端面に対面させられるように交換刃具に設けられた取付面の一方および他方に設けられ、取付ねじによって締結される際に相対回転不能に係合させられる係合凸部および係合凹所によって構成される。係合凸部および係合凹所は、軸心と直角な平面(上記先端面や取付面)に長手状のものを軸心と交差するように1本設けるだけでも良いが、軸心を中心として放射状に複数設けることもできるし、円柱形状のピンや円穴を軸心から外れた位置に軸心と平行に複数設けたものでも良いなど、種々の態様が可能である。この回止め係合部は、嵌合軸部および刃具側嵌合穴、ホルダー側嵌合穴による位置決めを損なうことがないように設けられる。
上記係合凸部および係合凹所として、長手状の凸条や溝を軸心と直角な平面に設ける場合、その断面形状は、長方形や台形であっても良いし、円弧形状等であっても良い。また、トルク伝達側の側面を略垂直(軸心と略平行)とし、反対側の側面を傾斜させた鋸歯形状とするなど、中心線に対して非対称としても差し支えない。
嵌合軸部は、その全長に亘って一定の許容限界寸法で設けられ、刃具側嵌合穴およびホルダー側嵌合穴は、同じ許容限界寸法で設けられることが望ましいが、交換刃具とホルダーの外径寸法が大きく相違している場合など、必要に応じて嵌合軸部と刃具側嵌合穴との嵌合部位の寸法と、嵌合軸部とホルダー側嵌合穴との嵌合部位の寸法を互いに相違させることも可能である。
前記嵌合軸部の挿入側端部に、先端側程小径となるテーパ形状のガイドを設け、嵌合軸部が刃具側嵌合穴およびホルダー側嵌合穴内に円滑に挿入されるようにすることが望ましい。刃具側嵌合穴およびホルダー側嵌合穴の挿入側端部に、嵌合軸部を穴内に導くテーパ形状のガイドを設けることも可能である。
なお、回転工具以外の分野においても、モータの主軸等の回転軸に同心に且つ相対回転不能に所定の回転体を取り付ける場合にも、本発明の技術を利用することができる。
以下、本発明の実施例を、図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施例である刃具交換式回転工具10を示す一部を切り欠いた正面図で、円柱形状のストレートシャンク12と交換刃具14とを備えており、交換刃具14は取付ねじ16によりシャンク12の先端部に同心に且つ着脱可能に一体的に取り付けられている。そして、互いに対面させられているシャンク12の先端面18と交換刃具14の取付面20とに跨がって回止め係合部22が設けられており、その回止め係合部22の係合により交換刃具14はシャンク12に対して相対回転不能に結合されるようになっている。シャンク12はホルダーに相当する。
図2は交換刃具14を示す図で、(a) は(b) の上方から見た平面図、(b) は断面図で前記図1に対応する図であり、(c) は(b) の右側すなわち前記取付面20側から見た端面図である。この交換刃具14は、例えばめねじを切削加工する切削用タップで、切れ刃等が設けられた刃部30と、円柱形状の連結座32とを同心に一体に備えているとともに、軸心O1 と同心にねじ挿通穴34が貫通して設けられ、前記取付ねじ16が挿通させられるようになっている。刃部30には、図示は省略するが、外周面におねじが設けられるとともに、そのおねじを分断するように複数のねじれ溝が設けられ、且つ、そのねじれ溝から周方向に二番取り加工が施されることにより、例えばM14×1.5のめねじを切削加工するための複数の切れ刃が形成されている。連結座32の端面は、シャンク12の先端面18に対して対面させられる前記取付面20で、軸心O1 に対して直角な平坦面である。
図3はシャンク12を示す図で、(a) は(b) の上方から見た平面図、(b) は一部を切り欠いた正面図で前記図1に対応する図であり、(c) は(b) の左側すなわちシャンク12の先端側から見た端面図である。シャンク12には、その先端面18側から軸心O2 と同心にねじ穴40が設けられており、前記取付ねじ16が螺合されることにより、交換刃具14が同心に且つ着脱可能に一体的に取り付けられる。そして、交換刃具14がシャンク12と共に軸心O2 (O1 )まわりに回転駆動されることにより、所定の切削加工が行われる。本実施例の交換刃具14はタップで、めねじの切削加工を行うことができるが、交換刃具14を交換することにより諸元が異なる種々のめねじを切削加工できるとともに、タップ以外の交換刃具を取り付けて他の切削加工やその他の加工を行うことも可能である。このように共通のシャンク12を用いて複数種類の加工を行うことができるため、工具コストが低減される。シャンク12の軸心O2 は工具軸心に相当し、交換刃具14が取り付けられた状態においては、その交換刃具14の軸心O1 も工具軸心と一致する。また、先端面18は、軸心O2 に対して直角な平坦面である。
図4は、取付ねじ16を示す図で、(a) は(b) の左側すなわち頭部50側から見た端面図、(b) は正面図であり、頭部50に設けられたリセスに工具が掛止されて回転操作されることにより、先端部のおねじ52が前記ねじ穴40に螺合されるようになっている。本実施例では、おねじ52としてM6のねじが設けられている。
また、前記回止め係合部22は、交換刃具14の取付面20に設けられた長手状の係合凹所22aと、その係合凹所22aに対応してシャンク12の先端面18に設けられた係合凸部22bとから構成されている。これ等の係合凹所22aおよび係合凸部22bは、それぞれ軸心O1 、O2 と直角な平面(取付面20、先端面18)において、その軸心O1 、O2 と直交するように設けられており、前記取付ねじ16により交換刃具14がシャンク12の先端に取り付けられる際に、係合凸部22bが係合凹所22a内に嵌合されることにより、両者が相対回転不能に係合させられる。係合凹所22aおよび係合凸部22bの長手方向と直角な断面形状は略長方形を成しており、軸心O1 、O2 と略平行で互いに面接触させられる側面を介してトルクが伝達される。
一方、前記取付ねじ16には、頭部50とおねじ52との間、すなわち図1に示す刃具取付状態において交換刃具14とシャンク12とに跨がって位置する部分には、それ等の頭部50およびおねじ52と同心に円柱形状の嵌合軸部54が一体に設けられている。そして、この嵌合軸部54は、交換刃具14のねじ挿通穴34に設けられた円筒形状の嵌合穴36、およびシャンク12のねじ穴40の開口部に設けられた円筒形状の嵌合穴42とそれぞれ嵌合させられ、それ等の交換刃具14とシャンク12とを同心に位置決めするようになっている。嵌合軸部54は、全長に亘って一定の径寸法で設けられている一方、嵌合穴36および42は同じ径寸法で設けられている。また、嵌合軸部54は前記おねじ52よりも大径で、その嵌合軸部54の先端部には徐々に小径となるテーパ形状のガイド56が設けられており、嵌合穴36、42内に円滑に挿入されるようになっている。嵌合穴36は刃具側嵌合穴に相当し、嵌合穴42はホルダー側嵌合穴に相当する。
ここで、本実施例では、上記嵌合軸部54および嵌合穴36、42の径の基準寸法は何れも8mmで、所定のすきまばめによって嵌合されるようになっている。具体的には、嵌合軸部54は、JIS B0401−2に規定の公差域の位置gにおける公差等級6、すなわち公差域クラスg6に従って許容限界寸法が定められ、嵌合穴36および42は、何れもJIS B0401−2に規定の公差域の位置Hにおける公差等級7、すなわち公差域クラスH7に従って許容限界寸法が定められている。
嵌合軸部54に関し、基準寸法が8mmの場合の公差域クラスg6における上の寸法許容差(es)は−5μm、下の寸法許容差(ei)は−14μmで、寸法公差は14−5=9μmとなる。そして、最大許容寸法は8mm−5μmで、最小許容寸法は8mm−14μmとなり、嵌合軸部54は、それ等の最大許容寸法と最小許容寸法との間の径寸法となるように製造されている。また、嵌合穴36、42に関し、基準寸法が8mmの場合の公差域クラスH7における上の寸法許容差(ES)は+15μm、下の寸法許容差(EI)は0で、寸法公差は15−0=15μmとなる。そして、最大許容寸法は8mm+15μmで、最小許容寸法は8mm±0μmとなり、嵌合穴36、42は、何れもそれ等の最大許容寸法と最小許容寸法との間の径寸法となるように製造されている。したがって、この場合は穴基準によってすきまばめにより嵌合されることになり、その最小すきまは0−(−5)=5μm、、最大すきまは15−(−14)=29μmである。
このような本実施例の刃具交換式回転工具10においては、取付ねじ16に設けられた嵌合軸部54が、交換刃具14のねじ挿通穴34に設けられた嵌合穴36、およびシャンク12のねじ穴40の開口部分に設けられた嵌合穴42の双方とすきまばめによって嵌合させられることにより、その嵌合軸部54を介して交換刃具14とシャンク12とが同心に位置決めされる。このため、取付ねじ16を用いて交換刃具14をシャンク12に取り付ける際に、自動的にセンタリングが行われ、交換刃具14をシャンク12に対して簡単に同心に取り付けることができる。
また、このように取付ねじ16に設けられた嵌合軸部54によってセンタリングが行われることから、回止め係合部22は専ら交換刃具14とシャンク12との回止めを行うだけで良く、その係合態様を自由に設定することが可能で、本実施例では係合凹所22aおよび係合凸部22bの側面がそれぞれ軸心O1 、O2 と略平行とされ、大きな伝達トルクが得られる。これにより、強度が向上し、工具寿命が長くなるとともに、高能率加工など負荷の大きな加工条件下で加工を行うことができる。
また、本実施例では、嵌合軸部54は全長に亘って一定の許容限界寸法で設けられている一方、嵌合穴36、42は同じ許容限界寸法で設けられているため、それ等の嵌合部位の寸法を別々に設定する場合に比較して加工が容易で製造コストが低減される。
また、本実施例では、互いに嵌合される嵌合軸部54と嵌合穴36、42との最小すきまが5μmで、最大すきまが29μmであるため、取付ねじ16の嵌合軸部54をそれ等の嵌合穴36、42に対して容易に嵌合させることができるとともに、交換刃具14とシャンク12との最大心ずれ量は最大すきま以下(本実施例では29μm以下)になることから、高い同心度が得られる。
また、本実施例では嵌合軸部54の寸法公差が9μmで、嵌合穴36、42の寸法公差が15μmであるため、それ等の嵌合軸部54および嵌合穴36、42の加工が比較的容易である。
なお、上記実施例とは逆に、嵌合軸部54の許容限界寸法を、JIS B0401−2に規定の公差域の位置hにおける公差等級7、すなわち公差域クラスh7に従って設定し、嵌合穴36および42の許容限界寸法を、JIS B0401−2に規定の公差域の位置Gにおける公差等級6、すなわち公差域クラスG6に従って設定するようにしても良い。その場合には、嵌合軸部54の寸法公差が15μmで、嵌合穴36、42の寸法公差が9μmになる。また、軸基準によってすきまばめにより嵌合されるが、最小すきまおよび最大すきまは前記実施例と同じで、それぞれ5μm、29μmとなり、前記実施例と同様の作用効果が得られる。
以上、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、これはあくまでも一実施形態であり、本発明は当業者の知識に基づいて種々の変更,改良を加えた態様で実施することができる。
本発明の一実施例である刃具交換式回転工具を示す一部を切り欠いた正面図である。 図1の実施例の交換刃具を示す図で、(a) は(b) の上方から見た平面図、(b) は断面図、(c) は(b) の右側すなわち取付面側から見た端面図である。 図1の実施例のシャンクを示す図で、(a) は(b) の上方から見た平面図、(b) は一部を切り欠いた正面図、(c) は(b) の左側すなわち先端面側から見た端面図である。 図1の実施例の取付ねじを示す図で、(a) は(b) の左側すなわち頭部側から見た端面図、(b) は正面図である。
符号の説明
10:刃具交換式回転工具 12:シャンク(ホルダー) 14:交換刃具 16:取付ねじ 22:回止め係合部 34:ねじ挿通穴 36:嵌合穴(刃具側嵌合穴) 40:ねじ穴 42:嵌合穴(ホルダー側嵌合穴) 54:嵌合軸部 O1 、O2 :軸心

Claims (6)

  1. 交換刃具の軸心に設けられたねじ挿通穴を貫通させられた取付ねじが、ホルダーの軸心上に設けられたねじ穴に螺合されることにより、該交換刃具が該ホルダーの先端部に着脱可能に一体的に取り付けられる一方、
    前記ホルダーと前記交換刃具とを相対回転不能に係合させる回止め係合部を備えており、
    前記交換刃具が前記ホルダーと共に軸心まわりに回転駆動されることにより、該交換刃具によって所定の加工を行う刃具交換式回転工具において、
    前記取付ねじのうち前記交換刃具と前記ホルダーとに跨がって位置する部分に一体に設けられた円柱形状の嵌合軸部と、
    前記交換刃具の前記ねじ挿通穴に設けられ、前記嵌合軸部に対してすきまばめによって嵌合させられることにより、該交換刃具と該嵌合軸部とを同心に位置決めする円筒形状の刃具側嵌合穴と、
    前記ホルダーの先端に開口する前記ねじ穴の開口部分に設けられ、前記嵌合軸部に対してすきまばめによって嵌合させられることにより、該ホルダーと該嵌合軸部とを同心に位置決めする円筒形状のホルダー側嵌合穴と、
    を有することを特徴とする刃具交換式回転工具。
  2. 前記嵌合軸部は、その全長に亘って一定の許容限界寸法で設けられており、
    前記刃具側嵌合穴および前記ホルダー側嵌合穴は、同じ許容限界寸法で設けられている
    ことを特徴とする請求項1に記載の刃具交換式回転工具。
  3. 前記嵌合軸部は、JIS B0401−2に規定の公差域の位置gで許容限界寸法が定められ、前記刃具側嵌合穴および前記ホルダー側嵌合穴は、何れもJIS B0401−2に規定の公差域の位置Hで許容限界寸法が定められている
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の刃具交換式回転工具。
  4. 前記嵌合軸部は、JIS B0401−2に規定の公差域の位置hで許容限界寸法が定められ、前記刃具側嵌合穴および前記ホルダー側嵌合穴は、何れもJIS B0401−2に規定の公差域の位置Gで許容限界寸法が定められている
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の刃具交換式回転工具。
  5. 請求項1〜4の何れか1項に記載の刃具交換式回転工具に用いられる交換刃具。
  6. 請求項1〜4の何れか1項に記載の刃具交換式回転工具に用いられるホルダー。
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