JP2007167360A - スロットマシン - Google Patents

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Abstract

【課題】再遊技表示結果の導出を許容する旨を決定する確率を通常遊技状態よりも高くする特定遊技状態に制御された旨を遊技者に分かり難くし、特定遊技状態への移行の期待感を遊技者に継続させる。
【解決手段】可変表示装置の表示結果としてRT図柄が導出されることで、リプレイ当選の確率が通常遊技状態よりも高くなるRTに遊技状態が制御される。もっとも、このRT図柄は、異なる種類の図柄組み合わせにより構成され、可変表示装置よりも視認容易な液晶表示器では、RT図柄の導出時には仮想リールにハズレのときと同じ結果が導出され、他にも遊技状態がRTに制御された旨を特定可能な情報が報知されることはない。液晶表示器において遊技状態がRTに制御されている旨が報知されるのは、遊技状態がRTに制御された後、リプレイ入賞が3回連続して発生した場合である。
【選択図】図18

Description

本発明は、スロットマシンに関し、特に再遊技表示結果の導出を許容する旨が決定される確率を通常遊技状態よりも高くする特定遊技状態の制御とその報知とに関する。
スロットマシンは、一般に、外周部に識別情報としての複数種類の図柄が描かれた複数(通常は3つ)のリールを有する可変表示装置を備えており、各リールは、遊技者がスタートレバーを操作することにより回転を開始し、また、遊技者が各リールに対応して設けられた停止ボタンを操作することにより、その操作タイミングから予め定められた最大遅延時間の範囲内で回転を停止する。そして、全てのリールの回転を停止したときに導出された表示態様に従って入賞が発生する。
入賞となる役の種類としては、小役、ボーナス、リプレイといった種類がある。ここで、小役の入賞では、小役の種類毎に定められた数のメダルが払い出されるという利益を遊技者が得ることができる。ボーナスの入賞では、次のゲームからレギュラーボーナスやビッグボーナスといった遊技者にとって有利な遊技状態へ移行されるという利益を遊技者が得ることができる。リプレイ入賞では、賭け数の設定に新たなメダルを消費することなく次のゲームを行うことができるという利益を得ることができる。
このリプレイ入賞による賭け数の設定にメダルを消費しないで済むという利益を遊技者が得られることを利用して、予め定められた所定ゲーム数だけ通常の遊技状態とはリプレイ以外の役の当選確率を変えずにリプレイの当選確率を高くするRT(Replay Time)を、ビッグボーナスやレギュラーボーナスのようなボーナスと呼ばれる特別遊技状態以外の特定遊技状態として定めているスロットマシンがあった。このRTへの制御を含む遊技性とすることで、ボーナス以外にも遊技状態の移行を遊技者に期待させて、遊技の興趣を向上させることができる。
ここで、遊技状態をRTに移行させる契機として、ビッグボーナスの終了を適用していたスロットマシンがあった。ビッグボーナスの終了後にRTに移行する場合としない場合とがあるスロットマシンもあった。もっとも、ビッグボーナスの終了直後にRTに移行するものとすると、遊技者に有利な遊技状態が長く続きすぎることとなる。そこで、通常の遊技状態において「BAR−BAR−BAR」の組み合わせにより構成されるRT図柄が可変表示装置の表示結果として導出されることで、遊技状態をRTに移行させるものとしたスロットマシンが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2005−131323号公報(段落0035、0086)
ところで、遊技状態がRTになると内部抽選でリプレイに当選し、リプレイ入賞することとなる確率が通常の遊技状態よりも高くなるが、これは、あくまでも確率上の問題だけであり、理論的には通常の遊技状態でもRTでもリプレイ入賞することはある。従って、遊技者は、リプレイ入賞していることだけを以て遊技状態がRTにあると判断することはできない。複数ゲームの間でリプレイ入賞が続いたりリプレイ入賞が頻発したりすることによって、遊技状態がRTにあると想像できるだけである。
このように遊技状態がRTに制御された後でも、遊技者に示される情報だけではRTにあることを確定的に判断できないのであれば、それだけ通常遊技状態からRTに遊技状態が制御されたことに対する遊技者の期待感を継続させることができるはずである。そして、遊技者が期待感を持って行うゲームが多ければ多いほど、遊技としての面白みが増すはずである。しかし、上記した特許文献1のスロットマシンのように、RT図柄の導出を契機として遊技状態をRTに制御するものとした場合には、ここでRTに制御されたことが遊技者に確実に分かってしまう。このため、遊技者が期待感を持って行うゲームが少なく、また、RTに制御されたことが遊技者に分かる契機も単調であったため、遊技の興趣の向上を十分に図ることができなかった。
本発明は、再遊技表示結果の導出を許容する旨を決定する確率を通常遊技状態よりも高くする特定遊技状態に制御された旨を遊技者に分かり難くし、実際には特定遊技状態に制御された後でも通常遊技状態から特定遊技状態への移行の期待感を遊技者に継続させることで遊技の興趣を向上させることのできるスロットマシンを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明にかかるスロットマシンは、
1ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームを開始させることが可能となり、各々が複数種類の識別情報を変動表示させる複数の可変表示部(リール3L、3C、3R)を含む可変表示装置(可変表示装置2)に表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、該可変表示装置に導出された表示結果に応じて入賞が発生可能であるスロットマシンにおいて、
ゲーム毎に前記可変表示装置の表示結果が導出されるより前に、再遊技の付与を伴う再遊技表示結果(リプレイ)を含む複数種類の入賞表示結果の導出を許容するか否かを抽選により決定する事前決定手段(ステップS403、図13、図20)と、
前記事前決定手段の決定結果に応じて前記識別情報の変動表示を停止させて前記可変表示装置の表示結果を導出させる変動停止制御手段(ステップS405)とを備え、
前記変動停止制御手段は、前記事前決定手段が前記再遊技表示結果の導出を許容する旨を決定する確率を通常遊技状態よりも高くする特定遊技状態(RT)への遊技状態の移行を伴う特定表示結果(RT図柄)を導出させる特定導出手段(図6(a)〜(c))を含み、
前記スロットマシンは、
前記可変表示装置の表示結果として前記特定表示結果が導出されたときに、前記特定遊技状態に遊技状態を制御する特定遊技状態制御手段(ステップS716)と、
前記特定遊技状態に制御された後に予め定められた終了条件が成立したときに、該特定遊技状態を終了させる特定遊技状態終了手段(ステップS812)と、
前記特定遊技状態に制御されている旨を示す特定報知を行う特定報知手段(液晶表示器4)と、
前記可変表示装置の表示結果として前記再遊技表示結果の導出された履歴を判断する導出履歴判断手段(ステップS918)と、
前記特定表示結果が導出された後に前記導出履歴判断手段が前記再遊技表示結果の導出された履歴が予め定められた特定条件(RT中のリプレイ3連続)を満たしたと判断したときに、前記特定報知手段に前記特定報知(RT報知)を行わせる特定報知開始手段(ステップS918(YES)→S920)と、前記特定遊技状態終了手段により前記特定遊技状態が終了させられたときに前記特定報知手段に前記特定報知を終了させる特定報知終了手段とを含む特定報知制御手段(ステップS927(YES)→S928)とをさらに備える
ことを特徴とする。
上記スロットマシンでは、可変表示装置の表示結果として特定表示結果が導出されたとしても、この時点で特定報知手段において特定報知が行われることはない。特定表示結果が導出されると再遊技表示結果の導出を許容する旨が決定される確率が高くなり、通常遊技状態よりも再遊技表示結果の導出される頻度が高くなるが、特定遊技状態に制御された後に再遊技表示結果の導出の履歴が特定条件を満たしたと判断されて初めて特定報知が行われるものとなる。
特定表示結果が導出されると特定遊技状態に制御されるが、これは内部的な制御であって、この時点で特定報知を行わないものとすれば特定表示結果以外に特定遊技状態への制御を外部に示す事象は生じない。つまり、次のゲームで賭数の設定を不要とする再遊技表示結果や有価価値の払出を伴う小役表示結果とは違って、遊技者が特定表示結果の導出を見逃せば特定遊技状態の開始に気づくことがない。このように特定遊技状態の開始が分からなければ、実際には特定遊技状態に制御された後でも特定遊技状態への移行に対する期待感を遊技者に継続して持たせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
一方、特定遊技状態に遊技状態が制御されたときには再遊技表示結果が導出される頻度も高くなり、再遊技表示結果の導出が特定条件を満たし易くなる。再遊技表示結果が導出される頻度が高くなって、遊技者にとっては特定遊技状態に制御されていることがほぼ確実に分かっているのに、特定報知が行われないことで却って特定遊技状態に制御されていないのではないかという疑念を抱かせることがなく、適切な範囲で遊技者に期待感を与えて遊技の興趣を向上させることができる。
なお、前記特定表示結果は、前記複数の可変表示部毎に異なる種類の識別情報の組み合わせ(赤7−ベル−JAC)により構成されることが好ましい。これに対して、一般的にスロットマシンでは、同一の種類の識別情報の組み合わせにより入賞表示結果が構成されているものが多く、異なる識別情報の組み合わせによる表示結果が導出されたときには、遊技者に何らの価値も付与されないこととなっているものが多い。このように特定表示結果が異なる種類の識別情報の組み合わせにより構成されるものとすることで、一般的なスロットマシンでの遊技に慣れた遊技者に特定表示結果の導出をさらに気づかせにくくすることができ、可変表示装置の表示結果によって特定遊技状態の開始もさらに分かりにくいものとなる。
また、前記特定報知開始手段は、例えば、前記特定表示結果が導出された後に前記再遊技表示結果が予め定められた複数回数連続して導出されたときに、前記特定報知手段に前記特定報知を行わせるものとしてもよい。また、完全な連続でなく、一定の条件を満たす断続で複数回前記再遊技表示結果が導出されたことを条件として前記特定報知を行わせるものとしてもよい。さらに、前記特定遊技状態に制御されている間の所定ゲーム数において前記再遊技表示結果の導出されたゲーム数が所定回数となったことを条件として前記特定報知を行わせるものとしてもよい。
上記スロットマシンにおいて、
前記特定報知開始手段は、前記特定表示結果が導出された後に、前記導出履歴判断手段が前記特定条件を満たしたと判断したか否かに関わらずに定められた所定の条件(RT残りゲーム数が20ゲーム未満)が成立したときに、前記特定報知手段に前記特定報知を行わせる所定条件時特定報知開始手段(ステップS919(YES)→S920)を含むものとすることができる。
この場合、再遊技表示結果の導出が特定条件を満たしていなくても特定報知が行われて、特定遊技状態に制御されていることを遊技者に認識させることができる。通常遊技状態に制御されているときには再遊技表示結果の導出が特定条件を満たさないことが多い。もっとも、この所定条件時特定報知開始手段が含まれることによって、特定条件を満たさないときであっても特定報知がされることを遊技者に期待させることができるので、実際に特定遊技状態に制御されたか否かに関わらず常に特定遊技状態への移行に対する期待感を遊技者に与えて、遊技の興趣を向上させることができる。
ここで、前記所定の条件には、前記特定遊技状態の消化ゲーム数または残りゲーム数が所定ゲーム数となったことを適用してもよい。前記事前決定手段の抽選とは別個に行われる抽選に当選したことを適用してもよい。前記再遊技表示結果以外の入賞表示結果の導出を許容する旨が決定されたこと、または実際に導出されたことを適用してもよい。さらには、これらの任意の組み合わせを適用することもできる。
上記スロットマシンは、
前記可変表示装置とは別個に設けられ、該可変表示装置よりも視認容易に設けられるとともに、複数の演出用可変表示部において各々が識別可能な複数種類の演出用識別情報を変動表示させる演出用可変表示装置(液晶表示器4の仮想リール)と、
前記可変表示装置に導出された表示結果に対応した演出用表示結果を前記演出用可変表示装置に導出させる演出用変動表示制御手段(ステップS913、S915)とをさらに備えるものとすることができる。この場合において、
前記演出用変動表示制御手段は、前記可変表示装置の表示結果として前記特定表示結果が導出されたときに、前記可変表示装置の表示結果として該特定表示結果とは異なる表示結果が導出されたときにも導出され得る演出用表示結果と同一の演出用特定表示結果(異なる種類の図柄組み合わせ)を導出させる演出用特定導出手段(ステップS915)を含むものとすることができる。
また、前記演出用変動表示制御手段は、前記可変表示装置の表示結果として前記特定表示結果が導出されたときに、異なる種類の演出用識別情報の組み合わせにより構成される演出用特定表示結果(前記可変表示装置の表示結果として該特定表示結果とは異なる表示結果が導出されたときに導出され得る演出用表示結果とは異なるものであっても同一のものであってもよい)を導出させる演出用特定導出手段を含むものとしてもよい。
このように演出用特定表示結果と同一の演出用表示結果が可変表示装置に特定表示結果が導出されているときにも導出され得るものとすることによって演出用可変表示装置の表示結果によっても特定表示結果の導出を遊技者に気づかせにくくすることができる。また、演出用特定表示結果も異なる種類の演出用識別情報の組み合わせにより構成することによっても演出用可変表示装置の表示結果によっても特定表示結果の導出を遊技者に気づかせにくくすることができる。さらに、演出用可変表示装置は、可変表示装置よりも視認可能に設けられているので、演出用特定表示結果の導出を気づかせにくくすることによって、仮に可変表示装置に導出される特定表示結果が同一の種類の識別情報の組み合わせにより構成される場合であっても(このような場合に限るものではないが)、特定表示結果の導出を遊技者に気づかせにくくすることができる。
こうして演出用可変表示装置に導出される演出用表示結果によっても可変表示装置における特定表示結果の導出を遊技者に気づかせにくくすることで、結果として特定遊技状態の開始が遊技者に分かりにくいものとなる。特定遊技状態の開始が分からなければ、実際には特定遊技状態に制御された後でも特定遊技状態への移行に対する期待感を遊技者に継続して持たせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
上記スロットマシンにおいて、
前記事前決定手段は、前記入賞表示結果として、前記特定遊技状態以外の通常遊技状態よりも遊技者にとって有利な遊技状態である特別遊技状態への移行を伴う特別表示結果(レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2))の導出を許容するか否かを決定し、
前記特定遊技状態終了手段は、前記事前決定手段により前記特別表示結果の導出を許容する旨が決定されたか否かに関わらずに、前記特定遊技状態制御手段により特定遊技状態に制御された後に消化したゲーム数が予め定められた所定ゲーム数(100ゲーム)となったときに、該特定遊技状態を終了させるものであってもよい。この場合において、上記スロットマシンは、
前記事前決定手段により前記特別表示結果の導出を許容する旨が決定されたときに、該決定を該特別表示結果が導出されるまで持ち越す特別決定持越手段(ステップS813(レギュラーボーナス当選フラグ、ビッグボーナス(1)当選フラグ及びビッグボーナス(2)当選フラグは消去しない))と、
前記特別表示結果の導出を許容する旨が決定されている旨を示す特別報知(ボーナス告知)を行う特別報知手段(液晶表示器4)と、
前記特定遊技状態に制御されているときにおいて前記事前決定手段により前記特別表示結果の導出を許容する旨が決定されたときに、該特定遊技状態の終了を待って前記特別表示結果の導出の許容が決定されている旨を示す特別報知を前記特別報知手段に行わせる特別報知制御手段(図9、ステップS929(YES)→S930)とをさらに備えるものとすることができる。
この場合には、特定遊技状態に制御されているときに特別表示結果の導出を許容する旨が決定されても、特定遊技状態に制御された後に消化したゲーム数が所定ゲーム数となるまで特定遊技状態が終了することはないので、遊技者は、事前決定手段の決定結果に関わらず、最初に与えられた特定遊技状態の利益を失うことがない。また、特定遊技状態の終了時において特別表示結果の導出を許容する旨の決定が持ち越されていれば、ここで特別表示結果の導出の許容が決定されている旨を示す特定報知が行われるので、最初に与えられたゲーム数を消化して特定遊技状態が終了する際に、特別表示結果の導出の許容が決定されていることに対する期待感を遊技者に与えることができ、さらに遊技の興趣を向上させることができる。
なお、前記特定遊技状態終了手段は、前記特別表示結果の導出を許容する旨が決定されただけでは前記特定遊技状態を終了させないが、前記可変表示装置の表示結果として前記特別表示結果が導出された場合には前記特別遊技状態に遊技状態が移行されるので、ここで前記特定遊技状態を終了させるものとすることができる(ステップS708、S710、S712)。
上記スロットマシンは、
前記事前決定手段は、前記入賞表示結果として、前記特定遊技状態以外の通常遊技状態よりも遊技者にとって有利な遊技状態である特別遊技状態への移行を伴う特別表示結果(レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2))の導出を許容するか否かを決定するものであってもよい。この場合において、上記スロットマシンは、
前記特別表示結果の導出を許容する旨が決定されている可能性を示す特定報知(ボーナス予告)を行う特定報知手段(液晶表示器4)と、
前記特定報知手段により特定報知が行われているときに、前記特定遊技状態が開始してからの消化ゲーム数および/または前記特定遊技状態が終了するまでの残りゲーム数に応じて異なる割合で(図9)、前記特定報知手段に前記特定報知を行わせる特定報知制御手段(ステップS908)をさらに備えるものとしてもよい。
ここで、前記特定報知制御手段は、前記特定報知手段により特定報知が行われているときに、前記特定遊技状態が開始してからの消化ゲーム数および/または前記特定遊技状態が終了するまでの残りゲーム数に応じて異なる態様で、前記特定報知手段に前記特定報知を行わせるものとしてもよい。
上記スロットマシンは、また、前記特定報知手段により特定報知が行われているときに、前記特定遊技状態が開始してからの消化ゲーム数および/または前記特定遊技状態が終了するまでの残りゲーム数に応じて異なる割合で複数種類の報知態様のうちからいずれかの報知態様を選択して、前記特定報知手段に前記特定報知を行わせるものとしてもよい。
ここで、前記特定報知は、前記特別表示結果の導出を許容する旨が実際に決定されているときだけではなく、該特別表示結果の導出を許容する旨が決定されていないときにも、その旨が決定されているときよりも低い割合で行うこととすることで、前記特別表示結果の導出を許容する旨が決定されている可能性を示す報知とすることができる。なお、前記複数種類の入賞表示結果に前記賭数の設定に使用可能な有価価値の付与を伴う小役表示結果が含まれる場合には、前記特定報知は、前記特別表示結果の導出を許容する旨が決定されている可能性を示すものに代えて、該小役表示結果の導出を許容する旨が前記事前決定手段により決定されている旨を示すもの(小役告知)を適用することもできる。
これらの場合には、特定遊技状態の終了タイミングを特定できる情報が報知されていなくても、特定演出手段により行われる特定演出の頻度(または演出態様の違い、特定演出の演出態様毎の頻度)によって、特定遊技状態の終了がある程度までは予測できるようになる。このため、特定遊技状態に遊技状態が制御されているときに行われる特定演出によって、再遊技表示結果以外の入賞表示結果の導出の許容が決定されているか否かの情報だけではなく、特定遊技状態の継続/終了に関する情報も得られるので、特定演出に対して遊技者の興味を引きつけることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
上記スロットマシンは、
所定の範囲内において更新される数値データ(内部抽選用の乱数)を、ゲーム毎に所定のタイミングで判定用数値データとして予め定められた判定領域に入力する数値データ入力手段(ステップS503)と、
前記事前決定手段が前記複数種類の入賞表示結果の導出を許容する旨を決定する判定値の範囲がそれぞれ特定可能となるように定められた複数の範囲特定データを記憶する範囲特定データ記憶手段(図6、図7)とをさらに備えるものとしてもよい。ここで、
前記範囲特定データ記憶手段は、前記判定用数値データが含まれていると判定されたときに前記事前決定手段により前記特定遊技状態以外の通常遊技状態よりも遊技者にとって有利な遊技状態である特別遊技状態への移行を伴う特別表示結果と前記再遊技表示結果を含む前記特別表示結果以外の入賞表示結果である非特別表示結果との両方の導出を許容する旨が決定される判定値の範囲を特定する重複範囲特定データを含む、複数の範囲特定データ(レギュラーボーナス+チェリー、ビッグボーナス(1)+チェリー、ビッグボーナス(2)+チェリー)を記憶していてもよい。この場合において、
前記事前決定手段は、前記判定領域に入力された判定用数値データが前記重複範囲特定データにより特定される判定値の範囲に含まれるときに、前記特別表示結果の導出の許容と前記非特別表示結果の導出の許容の両方を決定するものとすることができる。
この場合には、特別表示結果の導出を許容する旨を決定することと非特別表示結果の導出を許容する旨を決定することとを、判定領域に入力された判定用数値データが重複範囲特定データにより特定される判定値の範囲に含まれるか否かの1回の判断だけで行えるようになる。
上記スロットマシンは、
所定の範囲内において更新される数値データ(内部抽選用の乱数)を、ゲーム毎に所定のタイミングで判定用数値データとして予め定められた判定領域に入力する数値データ入力手段(ステップS1003)と、
前記事前決定手段が前記特定遊技状態以外の通常遊技状態よりも遊技者にとって有利な遊技状態である特別遊技状態への移行を伴う特別表示結果の導出を許容する旨を決定する判定値の範囲が特定可能となるように定められた特別範囲特定データを記憶する特別範囲特定データ記憶手段(図19:ボーナステーブル)と、
前記事前決定手段が前記再遊技表示結果を含む前記特別表示結果以外の入賞表示結果である非特別表示結果の導出を許容する旨を決定する判定値の範囲が入賞表示結果の種類毎に特定可能となるように定められた非特別範囲特定データであって、前記非特別表示結果を導出する旨を決定する判定値の範囲の少なくとも一部が前記特別範囲特定データにより特定される判定値の範囲に含まれる非特別範囲特定データを記憶する非特別範囲特定データ記憶手段(図19:小役テーブル)と、
前記特別表示結果の導出を許容する旨の決定に基づいて該特別表示結果が導出されるまで、該特別表示結果の導出を許容する旨の決定を持ち越す特別決定持越手段(ステップS813)とをさらに備えるものとしてもよい。ここで、
前記事前決定手段は、
前記特別決定持越手段により前記特別表示結果の導出を許容する旨の決定が持ち越されていないことを条件として(ステップS1009(NO))、前記判定用数値データが前記特別範囲特定データ記憶手段に記憶された特別範囲特定データにより特定される判定値の範囲に含まれるか否かを判定することにより、前記特別表示結果の導出を許容するか否かを決定する特別決定手段(ステップS1010〜S1013)と、
前記特別決定持越手段により前記特別表示結果の導出を許容する旨の決定が持ち越されているか否かに関わらず(ステップS1009のような判定ステップはなし)、前記判定用数値データが前記非特別範囲特定データ記憶手段に記憶された非特別範囲特定データにより特定される判定値の範囲に含まれるか否かを判定することにより、前記非特別表示結果の導出を許容するか否かを決定する非特別決定手段(ステップS1004〜S1007)とを含むものとすることができる。
この場合には、特別表示結果の導出を許容する旨の決定が持ち越されているかどうかによって事前決定手段が決定を行う際の処理を基本的に変える必要がなく、入賞表示結果の導出を許容するか否かの決定を効率よく行うことができる。また、特別表示結果の導出を許容する旨の決定が持ち越されているときには、特別決定手段による決定を行わなくても済むので、処理が簡便化されることとなる。
上記スロットマシンは、
所定の設定操作手段(設定キースイッチ92、設定スイッチ91)の操作に基づいて、前記事前決定手段により入賞表示結果の導出を許容する旨が決定される確率が異なる複数種類の許容段階(設定値)のうちから、いずれかの許容段階を選択して設定する許容段階設定手段(ステップS201〜S210)と、
前記許容段階設定手段により設定された許容段階を示すデータを含むゲームの進行を制御するためのデータを読み出し及び書き込み可能に記憶するデータ記憶手段(RAM112)と、
前記データ記憶手段に記憶されているデータが正常か否かを判定する記憶データ判定手段(ステップS105、S106)と、
前記記憶データ判定手段により前記データ記憶手段に記憶されているデータが正常ではないと判定されたときに、ゲームの進行を不能化する不能化手段(ステップS106(NO)、ステップS301)と、
前記不能化手段により前記ゲームの進行が不能化された状態において、前記設定操作手段の操作に基づいて前記許容段階設定手段により前記許容段階が新たに設定されたことを条件に、前記ゲームの進行が不能化された状態を解除し、ゲームの進行を可能とする不能化解除手段(ステップS111、図11)とをさらに備えるものとすることができる。
従来、スロットマシンにおけるデータ記憶手段(RAM)に記憶されているデータが壊れていたことで遊技の進行が不能となった状態は、所定のリセット操作によりデータ記憶手段内のデータが初期化された上で解除され、遊技の進行を再開させるようになっていた。ここで、リセット操作によりデータ記憶手段内のデータを初期化した場合には、デフォルトの許容段階(通常は、入賞表示結果の導出を許容する旨が決定される確率が最も低い許容段階)が自動的に選択されることとなっていた。このため、遊技店の側で意図していた確率で事前決定手段の決定が行われなくなってしまうことがあり、特に確率の最も低い許容段階に自動選択された場合には、遊技者の不利益が大きくなってしまうという問題があった。
これに対して、データ記憶手段のデータが正常ではないときには、適正なゲームの進行ができなくなるのでゲームの進行を不能化させる。ここでのゲームの進行が不能な状態を解除するためには、データ記憶手段に記憶されたデータを初期化することが必要であるが、この場合は、許容段階を示すデータも初期化されてしまう。もっとも、上記スロットマシンでは、データ記憶手段のデータが正常でないことに基づいてゲームの進行が不能となった状態は、設定操作手段の操作に基づいて新たに許容段階が設定されなければ解除されることがない。このため、新たに設定された許容段階に基づいてゲームが行われることが担保されるので、ゲームの公平性を図ることができる。
この場合において、
前記事前決定手段は、前記入賞表示結果の導出を許容するか否かの決定を行う際に、前記データ記憶手段に記憶されている許容段階を示すデータを読み出し、該読み出した許容段階を示すデータが前記許容段階設定手段により設定可能な許容段階を示す適正なデータであるか否かを判定する許容段階データ判定手段(ステップS501、S502、S1001、S1002)を含んでいてもよい。ここで、
前記不能化手段は、前記許容段階データ判定手段により前記データ記憶手段から読み出した許容段階を示すデータが適正なデータではないと判定されたときにも、ゲームの進行を不能化することができる(ステップS502(NO)、S1002(NO)、ステップS301)。
ここでは、事前決定手段により決定を行う際にもデータ記憶手段に記憶された許容段階を読み出し、許容段階が適正であるかどうかを判定する。許容段階が適正でなければ、適正なゲームの進行ができなくなるのでゲームの進行を不能化させる。ここで、データ記憶手段に記憶された許容段階が適正な範囲にないことに基づいてゲームの進行が不能となった状態は、設定操作手段の操作に基づいて新たに許容段階が設定されなければ解除されることがない。このため、新たに設定された許容段階に基づいてゲームが行われることが担保されるので、ゲームの公平性を図ることができる。
上記スロットマシンは、
所定の設定操作手段(設定キースイッチ92、設定スイッチ91)の操作に基づいて、前記事前決定手段により入賞表示結果の導出を許容する旨が決定される確率が異なる複数種類の許容段階(設定値)のうちから、いずれかの許容段階を選択して設定する許容段階設定手段(ステップS201〜S210)と、
所定の範囲内において更新される数値データを、ゲーム毎に所定のタイミングで判定用数値データとして予め定められた判定領域に入力する数値データ入力手段(ステップS503、S1003)とをさらに備えるものとすることできる。この場合において、
前記事前決定手段は、前記判定領域に入力された判定用数値データが、導出を許容する旨の決定を行う単位毎に予め定められた複数種類の判定値の範囲のいずれに含まれているかを判定することにより、該判定用数値データが含まれると判定された判定値の範囲に対応した入賞表示結果の導出を許容する旨を決定し(ステップS510、S511)、
前記スロットマシンは、
前記複数種類の判定値の範囲がそれぞれ特定可能となるように定められた複数の範囲特定データを記憶する手段であって、前記複数の範囲特定データのうち第1の範囲特定データを前記複数種類の許容段階に共通して格納する第1格納領域(レギュラーボーナス+チェリー、ビッグボーナス(1)+チェリー、ビッグボーナス(2)+チェリー、JACIN、スイカ、ベル、リプレイ)と、前記複数の範囲特定データのうち前記第1の範囲特定データと異なる第2の範囲特定データを前記許容段階の種類毎に個別に格納する第2格納領域(レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)、チェリー)とを含む範囲特定データ記憶手段(図6、図7)をさらに備えるものとすることができる。
ここでは、範囲特定データ記憶手段は、いずれか1種類以上の入賞表示結果について複数種類の許容段階に共通して範囲特定データを記憶している。このように複数種類の許容段階に共通して範囲特定データが記憶される第1の範囲特定データについては、範囲特定データの記憶に必要な記憶容量が少なくて済む。
この場合において、前記第2格納領域は、前記許容段階の種類に関わらずに同じ判定値の範囲を特定可能な範囲特定データを個別に格納する同数格納領域(レギュラーボーナス)と、前記許容段階の種類に応じて異なる判定値の範囲を特定可能な範囲特定データを個別に格納する異数格納領域(ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)、チェリー)とを含むものとしてもよい。
このように第2格納領域は、許容段階の種類に関わらずに同じ判定値の範囲を特定可能な範囲特定データを格納する領域と、許容段階の種類に応じて異なる判定値の範囲を特定可能な範囲特定データを格納する領域とが含まれている。範囲特定データは、許容段階に応じて事前決定手段が各々の入賞表示結果の導出を許容する旨を決定する確率を決定するものとなるが、開発用の機種においては、この範囲特定データを微妙に調整しながらシミュレーションを行っていくのが通常である(当初の範囲特定データを異なるものとしておく場合と、同じものとしておく場合とがあり得る)。そして、シミュレーションの結果で得られた適切な範囲特定データを量産用の機種に適用するものとしている。
ここで、許容段階に応じて範囲特定データを変化させながらシミュレーションを行った結果として許容段階に関わらずに範囲特定データが同じものとなったとしても、そのような範囲特定データは、そのまま許容段階の種類に応じて個別に記憶させておけばよい。また、当初は許容段階の種類に応じて異なる範囲特定データを記憶させておいた場合、シミュレーションの結果により当初登録しておいた範囲特定データのままでよければ、そのまま記憶させておくことができる。シミュレーションの結果として当初登録しておいた範囲特定データで問題があったときには、許容段階に応じて範囲特定データを変化させて範囲特定データ記憶手段に記憶させることができる。このため、開発用の機種における範囲特定データの記憶態様を量産用の機種においてそのまま転用することができるので、最初の設計段階から量産用の機種に至るまでの開発を容易に行うことができる。
なお、範囲特定データを許容段階の種類に応じて個別に記憶するとは、必ずしも許容段階の種類の数だけ個別に範囲特定データを記憶するものだけを意味するものではなく、全ての許容段階の種類に共通して範囲特定データを記憶するのでなければ、これに含まれるものとなる。例えば、許容段階の種類が6種類(第1段階〜第6段階)ある場合、第1〜第3段階までは共通、第4〜第6段階までは共通といった場合も、範囲特定データを許容段階の種類に応じて個別に記憶するものとなる。
上記スロットマシンは、
所定の範囲内において更新される数値データを、ゲーム毎に遊技者による所定の操作(スタートレバー11の操作)に応じたタイミングで判定用数値データ(内部抽選用の乱数)として予め定められた判定領域(汎用レジスタ111GR)に入力する数値データ入力手段(ステップS503)をさらに備えるものとすることができ、
前記事前決定手段は、前記複数種類の入賞表示結果を導出させることを許容するか否かを、前記判定領域に入力された判定用数値データの値に応じて決定するものとすることができる(ステップS509、S510)。ここで、上記スロットマシンは、
所定周波数のパルス信号を発生するパルス発生回路(パルス発生回路115a)と、
nビット(nは2以上の整数)配列のデータ信号を、前記パルス発生回路からパルス信号が入力されるごとに最下位ビットのレベルを第1レベルと第2レベルとで交互に反転するとともに、下位からm−1番目(mは2以上の整数:m≦n)のビットのレベルが第1レベルから第2レベルに反転されるごとに下位からm番目のビットのレベルを第1レベルと第2レベルとで交互に反転して出力するカウンタ回路(下位カウンタ115b、上位カウンタ115c)と、
遊技者の操作に起因する所定の抽出条件が成立することにより、前記カウンタ回路が出力しているnビット配列のデータ信号をラッチし、ラッチしたnビット配列のデータ信号をビット配列順を変えることなく出力するラッチ回路(サンプリング回路116)と、
予め定められた特定領域(汎用レジスタ111GR)に、前記ラッチ回路が出力したnビット配列のデータ信号をビット配列順を変えることなくnビットの数値データとして入力する入力手段(ステップS602)とをさらに備えるものとすることができる。
この場合において、上記スロットマシンは、
前記特定領域に入力されたnビットの数値データのうちの特定のビットのデータと、該数値データのうちの他のビットのデータを入れ替えて、該入れ替えを行ったnビットの入替数値データを、判定用数値データとして予め定められた判定領域に入力する数値データ入力手段(ステップS603〜S605)とをさらに備えるものとすることができ、
前記事前決定手段は、前記判定領域に入力された判定用数値データが、導出を許容する旨の決定を行う単位毎に予め定められた複数種類の判定値の範囲のいずれに含まれているかを判定することにより、該判定用数値データが含まれると判定された判定値の範囲に対応した入賞表示結果の導出を許容する旨を決定することができる。
ここでは、カウンタ回路から抽出したnビット配列のデータ信号に対応した数値データに対して、入替手段によって特定のビットのデータと他のビットのデータを入れ替えた入替数値データを、判定用数値データとして入力するものとしている。このため、入賞表示結果の導出を許容するか否かを決定するために用いる判定値をバラつかせなくても、その判定に用いる判定用数値データの周期性を失わせることができる。これにより、入賞表示結果の種類毎に判定値の数を示す判定値データを用いることで入賞表示結果の種類毎に判定値が固まってしまっても、遊技者による狙い打ちの防止を図ることができるようになる。また、特定のビットの入れ替えだけで、入力手段が入力した数値データの周期性を失わせることができ、特別な回路を設けることなく、処理負荷がそれほど大きくならない。
この場合において、上記スロットマシンは、また、
所定のタイミングで第2の数値データを更新する数値更新手段(リフレッシュレジスタ111R)と、
前記所定の抽出条件が成立することにより、前記数値更新手段が更新する第2の数値データを抽出する数値抽出手段(図21)と、
上位kビット(kは自然数:k<n)と下位jビット(j=n−k)の第1の数値データにおける上位kビットに対して前記数値抽出手段が抽出した第2の数値データを用いて所定の演算を行う演算手段(図21)と、
前記演算手段による演算後の上位kビットと前記下位jビットからなる演算結果数値データを、判定用数値データとして予め定められた判定領域に入力する数値データ入力手段(図21)とをさらに備えるものとすることもでき、
前記事前決定手段は、前記判定領域に入力された判定用数値データが、導出を許容する旨の決定を行う単位毎に予め定められた複数種類の判定値の範囲のいずれに含まれているかを判定することにより、該判定用数値データが含まれると判定された判定値の範囲に対応した入賞表示結果の導出を許容する旨を決定することができる。
ここでは、カウンタ回路から抽出したnビット配列のデータ信号に対応した第1の数値データの上位kビットに対して、数値抽出手段により数値更新手段から抽出した第2の数値データを用いて所定の演算を行った演算結果数値データを、判定用数値データとして入力するものとしている。第2の数値データを用いて第1の数値データに対してそのまま演算を行うのではなく、第1の数値データの上位kビットに対して演算を行うことにより演算結果数値データが示す数値のバラツキが大きくなる。
このため、入賞表示結果の導出を許容するか否かを決定するために用いる判定値をバラつかせなくても、その判定に用いる判定用数値データの周期性を失わせることができる。これにより、入賞表示結果の種類毎に判定値の数を示す判定値データを用いることで入賞表示結果の種類毎に判定値が固まってしまっても、遊技者による狙い打ちの防止を図ることができるようになる。また、数値更新手段からの第2の数値データの抽出と上位kビットに対する演算だけで、入力手段が入力した第1の数値データの周期性を失わせることができ、特別な回路を設けることなく、処理負荷がそれほど大きくならない。
この場合において、上記スロットマシンは、また、
所定のタイミングで第2の数値データを更新する第1の数値更新手段(リフレッシュレジスタ111R)と、
所定のタイミングで前記第2の数値データとは異なる第3の数値データを更新する第2の数値更新手段(リフレッシュレジスタ111R)と、
予め定められた抽出条件が成立することにより、前記第1の数値更新手段から第2の数値データを抽出する第1の数値抽出手段(図22)と、
所定の抽出条件が成立することにより、前記第2の数値更新手段から第3の数値データを抽出する第2の数値抽出手段(図22)と、
上位kビット(kは自然数:k<n)と下位jビット(j=n−k)の第1の数値データにおける上位kビットに対して前記第1の数値抽出手段が抽出した第2の数値データを用いて所定の演算を行い、下位jビットに対して前記第2の数値抽出手段が抽出した第3の数値データを用いて所定の演算を行う演算手段(図22)と、
前記演算手段による演算後の上位kビットと該演算後の下位jビットからなる演算結果数値データを、判定用数値データとして予め定められた判定領域に入力する数値データ入力手段(図22)とをさらに備えをさらに備えるものとすることができ、
前記事前決定手段は、前記判定領域に入力された判定用数値データが、導出を許容する旨の決定を行う単位毎に予め定められた複数種類の判定値の範囲のいずれに含まれているかを判定することにより、該判定用数値データが含まれると判定された判定値の範囲に対応した入賞表示結果の導出を許容する旨を決定することができる。
ここでは、カウンタ回路から抽出したnビット配列のデータ信号に対応した第1の数値データの上位kビットと下位jビットに対して、それぞれ第1、第2の数値抽出手段により第1、第2の数値更新手段から抽出した第2、第3の数値データを用いて所定の演算を行った演算結果数値データを、判定用数値データとして入力するものとしている。第2の数値データを用いて第1の数値データに対してそのまま演算を行うのではなく、第1の数値データの上位kビットに対しても演算を行うことにより演算結果数値データが示す数値のバラツキが大きくなる。下位jビットに対しても演算を行うことによりバラツキがさらに大きくなる。
このため、入賞表示結果の導出を許容するか否かを決定するために用いる判定値をバラつかせなくても、その判定に用いる判定用数値データの周期性を失わせることができる。これにより、入賞表示結果の種類毎に判定値の数を示す判定値データを用いることで入賞表示結果の種類毎に判定値が固まってしまっても、遊技者による狙い打ちの防止を図ることができるようになる。また、第1、第2の数値更新手段からの第2、第3の数値データの抽出と上位kビット及び下位jビットに対する演算だけで、入力手段が入力した第1の数値データの周期性を失わせることができ、特別な回路を設けることなく、処理負荷がそれほど大きくならない。
なお、前記演算手段は、前記第1の数値データの上位kビットに対して、第2の数値データを加算、減算、論理演算(論理和、論理積など)を行うことなどにより、前記所定の演算を行うことができる。また、下位jビットに対して第3の数値データを用いて、加算、減算、論理演算(論理和、論理積など)を行うことなどにより、前記所定の演算を行うことができる。演算の結果によって生じたオーバーフローやアンダーフローは、上位kビット及び下位jビットのそれぞれの範囲で調整するものとすることができる。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
図1は、この実施の形態にかかるスロットマシンの全体構造を示す正面図である。スロットマシン1の前面扉は、施錠装置19にキーを差し込み、時計回り方向に回動操作することにより開放状態とすることができる。このスロットマシン1の上部前面側には、3つのリール3L、3C、3Rから構成される可変表示装置2が設けられている。リール3L、3C、3Rは、それぞれリールモータ3ML、3MC、3MR(図4参照)の駆動によって回転/停止させられる。
リール3L、3C、3Rの外周部には、図2に示すように、それぞれ「赤7」、「白7」、「青7」、「JAC」、「ベル」、「チェリー」、「スイカ」といった互いに識別可能な複数種類の図柄が所定の順序で描かれている。リール3L、3C、3Rの外周部に描かれた図柄は、可変表示装置2において上中下三段に表示される。可変表示装置2には、図3に示すように、リール3L、3C、3Rのそれぞれについて上段または下段を選択して構成される8本の有効ラインが設定される。この有効ラインの何れかに後述する役の表示態様が導出されたときに、当該役に入賞となる。
リールユニット3内には、リール3L、3C、3Rのそれぞれに対して、その基準位置を検出するリールセンサ3SL、3SC、3SR(図4参照)と、背面から光を照射するリールランプ3LP(図4参照)とが設けられている。リール3L、3C、3Rに描かれた図柄と、リール3L、3C、3Rの停止制御については、さらに詳しく後述するものとする。
可変表示装置2の下側であって、スロットマシン1の前面側ほぼ中央位置には、演出手段としての液晶表示器4が設けられている。液晶表示器4は、大きさ的にも可変表示装置2よりも大きく、しかも遊技者(平均的な身長のものを想定)がスロットマシン1の前に座ったときに遊技者の目線の高さになる位置に設けられているので、可変表示装置2によりも視認容易になっている。
液晶表示器4は、遊技状態や当選フラグの設定状況等に応じて様々な演出用の画像を表示する。液晶表示器4への画像の表示による演出として、可変表示装置2のリール3L、3C、3Rの回転/停止に合わせた仮想リールによる演出用図柄の変動表示/停止がある。また、液晶表示器4においては、遊技状態が後述するRTにある旨が報知され、また、後述するレギュラーボーナスまたはビッグボーナスに当選している旨の情報が報知(告知または予告)される。さらに、液晶表示器4には、遊技に直接的または間接的に関わる様々な情報を表示することが可能である。
液晶表示器4の左側には、上からペイアウト表示部21と、クレジット表示部22と、ボーナス告知部36と、リプレイ表示部32と、スタート表示部30と、投入指示表示部29と、ヒット表示部34とが設けられている。ペイアウト表示部21は、7セグメント表示器によるペイアウト表示器51(図4参照)によって構成され、後述する小役に入賞した場合に払い出されるメダルの枚数を表示する。クレジット表示部22は、7セグメント表示器によるクレジット表示器52(図4参照)によって構成され、後述するようにメダルの投入枚数及び払い出し枚数に応じてデータとして蓄積されたクレジットの数を表示する。
ボーナス告知部36は、ボーナス告知ランプ66(図4参照)が点灯状態となることで、後述するレギュラーボーナス入賞、及びビッグボーナス入賞が可能となっていることを遊技者に告知する。投入指示表示部29は、投入指示ランプ59(図4参照)が点灯状態となることで、メダルが投入可能なことを示す。スタート表示部30は、スタートランプ60(図4参照)が点灯状態となることで、スタート可能、すなわちスタートレバー11の操作受付可能であることを示す。リプレイ表示部32は、リプレイランプ62(図4参照)が点灯状態となることで、後述するリプレイ入賞をしたことを示す。ヒット表示部34は、HITランプ54(図4参照)が点灯状態となることで、遊技状態が後述するレギュラーボーナスまたはビッグボーナスにあることを示す。
液晶表示器4の右側には、入賞表示部25a〜25dが設けられている。入賞表示部25a〜25dは、入賞表示ランプ45a〜45d(図4参照)が点滅状態となることで、可変表示装置2に対応する入賞の表示結果が導出されたことを示す。
また、液晶表示器4の下方に設けられた台状部分の水平面には、メダル投入口13と、1枚BETボタン14と、MAXBETボタン15と、精算ボタン16とが設けられている。1枚BETボタン14及びMAXBETボタン15には、データとして蓄積されたクレジット(最大50)から賭け数の設定を可能としているときに点灯するBETボタンランプ70a、70b(図4参照)が内部に配されている。
メダル投入口13は、遊技者がここからメダルを投入するものであり、投入指示表示部29が点灯しているときにメダルの投入が投入メダルセンサ44(図4参照)によって検出されると、賭け数が設定され、或いはクレジットがデータとして蓄積される。1枚BETボタン14及びMAXBETボタン15は、データとして蓄積されているクレジットから賭け数(それぞれ1、3)を設定する際に遊技者が操作するボタンであり、遊技者によって操作されたことが1枚BETスイッチ45(図4参照)またはMAXBETスイッチ46(図4参照)によって検出されると、クレジットからの賭け数の設定が行われる。
メダル投入口13からのメダルの投入、1枚BETボタン14またはMAXBETボタン15の操作により各ゲームで設定できる賭け数は、後述するレギュラーボーナス(ビッグボーナス中に提供された場合を含む)では1であり、それ以外の遊技状態では3である。レギュラーボーナス中は、MAXBETボタン15が操作されても、賭け数として1が設定される。遊技状態に応じた賭け数が設定されると、スタートレバー11が操作受付可能となり、ゲームを開始させることができる。精算ボタン16は、クレジットの払い出しを指示するためのボタンであり、精算スイッチ47(図4参照)によって操作が検出されると、データとして蓄積されたクレジットに応じたメダルが払い出される。
その台状部分の垂直面には、スタートレバー11と、停止ボタン12L、12C、12Rと、メダルが詰まったときなどにおいてスロットマシン1に機械的に振動を与えるメダル詰まり解消ボタン18とが設けられている。スタートレバー11は、ゲームを開始する際に遊技者が操作するもので、その操作がスタートスイッチ41(図4参照)によって検出されると、リール駆動モータ3ML、3MC、3MRが駆動開始され、リール3L、3C、3Rが回転開始する。リール3L、3C、3Rが回転開始した後所定の条件が成立することにより停止ボタン12L、12C、12Rの操作が可能となると、その内部に備えられた操作有効ランプ63L、63C、63R(図4参照)が点灯状態となって、その旨が遊技者に示される。
停止ボタン12L、12C、12Rは、それぞれ遊技者が所望のタイミングでリール3L、3C、3Rの回転を停止させるべく操作するボタンであり、その操作がストップスイッチ42L、42C、42R(図4参照)で検出されると、リール3L、3C、3Rの回転が停止される。停止ボタン12L、12C、12Rの操作から対応するリール3L、3C、3Rの回転を停止するまでの最大停止遅延時間は190ミリ秒である。リール3L、3C、3Rは、1分間に80回転し、80×21(1リール当たりの図柄コマ数)=1680コマ分の図柄を変動させるので、190ミリ秒の間では最大で4コマの図柄を引き込むことができることとなる。つまり、停止図柄として選択可能なのは、停止ボタン12L、12C、12Rが操作されたときに表示されている図柄と、そこから4コマ先までにある図柄、合計5コマ分の図柄である。
スロットマシン1の下部前面側には、メダル払い出し口71と、メダル貯留皿72とが設けられている。メダル払い出し口71は、ホッパー80(図4参照)によって払い出しが行われたメダルを外部に排出するものである。メダル貯留皿72は、払い出されたメダルを貯めておくためのものである。メダル貯留皿72の上の前面パネルには、内部に設置された蛍光灯6(図4参照)が発した光が照射される。
可変表示装置2の左右には、それぞれ演出手段としてのスピーカ7L、7Rが設けられている。スピーカ7L、7Rは、入賞時、ビッグボーナス突入時、及びレギュラーボーナス突入時における効果音の出力や、異常時における警報音の出力を行うと共に、遊技状態に応じた様々な演出用の音声の出力を行う。
さらに、スロットマシン1の前面側には、可変表示装置2及び液晶表示器4の周囲を取り囲むように、演出手段としての遊技効果ランプ75A〜75E(図4参照)の発光により光による演出を行う遊技効果表示部5A〜5Eが設けられている。遊技効果表示部5A〜5Eは、遊技の進行状況に応じた様々なパターンで光による演出を行うものである。なお、遊技効果表示部5A〜5Eの発光色は、単色からなるものであっても、複数色からなるものであっても構わない。遊技効果表示部5A〜5Eは、入賞した役の種類に応じて発光することがある。
図4は、このスロットマシン1の制御回路の構成を示す図である。図示するように、このスロットマシン1の制御回路は、電源基板100、遊技制御基板101、演出制御基板102、リール中継基板103、リールランプ中継基板104、外部出力基板105、及び演出中継基板106に大きく分けて構成される。
電源基板100は、AC100Vの外部電源電圧を変圧し、遊技制御基板101その他のスロットマシン1の各部に動作電力を供給する。図4では、遊技制御基板101、ホッパー80、各スイッチ91〜94にのみ接続されているように示しているが、電源基板100は、他の各部への電力の供給も行っている。電源基板100は、スロットマシン1の内部に設けられ、メダルの払い出し動作を行うホッパーモータ82と、メダルの払い出しを検知する払い出しセンサ81とから構成されるホッパー80に接続されている。
電源基板100は、後述する内部抽選への当選確率を設定し、これに基づいて算出されるメダルの払出率の設定値(設定1〜設定6)を変更するための設定スイッチ91、設定スイッチ91を操作有効とする設定キースイッチ92、内部状態(RAM112)をリセットする第2リセットスイッチ93、及び電源のON/OFF切り替えを行うメインスイッチ94にもそれぞれ接続されており、これらのスイッチの検出信号を遊技制御基板101へと送る。これらのスイッチ91〜94は、スロットマシン1の内部に設けられている。
遊技制御基板101は、スロットマシン1における遊技の進行全体の流れを制御するメイン側の制御基板であり、CPU111、RAM112、ROM113及びI/Oポート114を含む1チップマイクロコンピュータからなる制御部110を搭載している。また、乱数発生回路115、サンプリング回路116その他の回路を搭載している。
CPU111は、計時機能、タイマ割り込みなどの割り込み機能(割り込み禁止機能を含む)を備え、ROM113に記憶されたプログラム(後述)を実行して、遊技の進行に関する処理を行うと共に、スロットマシン1内の制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。CPU111が取り扱うデータの1ワードは、8ビット(1バイト)であり、RAM112、ROM113のアドレスも、8ビット単位で割り付けられている。
RAM112は、CPU111がプログラムを実行する際のワーク領域として使用される。ROM113は、CPU111が実行するプログラムや固定的なデータを記憶する。RAM112とROM113のアドレスの割り当ては、メーカにおける開発用機種とホールに納入される量産機種とで異なる。I/Oポート114は、遊技制御基板101に接続された各回路との間で制御信号を入出力する。
RAM112は、DRAM(Dynamic RAM)が使用されており、記憶しているデータ内容を維持するためのリフレッシュ動作が必要となる。CPU111には、このリフレッシュ動作を行うためのリフレッシュレジスタが設けられている。リフレッシュレジスタは、1ワード分の大きさである8ビットからなり、そのうちの下位7ビットがCPU111がROM113から命令をフェッチする度に自動的にインクリメントされるもので、その値の更新は、1命令の実行時間毎に行われる。
乱数発生回路115は、後述するように所定数のパルスを発生する度にカウントアップして値を更新するカウンタによって構成され、サンプリング回路116は、乱数発生回路115がカウントしている数値を取得する。乱数発生回路115は、遊技の進行に使用される乱数の種類毎に設けられていて、乱数の種類毎にカウントする数値の範囲が定められている。CPU111は、その処理に応じてサンプリング回路116に指示を送ることで、乱数発生回路115が示している数値を乱数として取得する(以下、この機能をハードウェア乱数機能という)。後述する内部抽選用の乱数には、ハードウェア乱数機能により抽出した乱数が使用される。
CPU111は、また、タイマ割り込み処理により、RAM112の特定アドレスの数値を更新し、こうして更新された数値を乱数として取得する機能も有する(以下、この機能をソフトウェア乱数機能という)。CPU111は、I/Oポート114を介して演出制御基板102に、各種のコマンドを送信する。これらのコマンドは、それぞれ8ビットで構成される。なお、遊技制御基板101から演出制御基板102へ情報(コマンド)は一方向のみで送られ、演出制御基板102から遊技制御基板101へ向けて情報(コマンド)が送られることはない。
遊技制御基板101には、1枚BETスイッチ45、MAXBETスイッチ46、スタートスイッチ41、ストップスイッチ42L、42C、42R、精算スイッチ47、第1リセットスイッチ48、投入メダルセンサ44が接続されており、これらのスイッチ/センサ類の検出信号が入力される。また、リール中継基板103を介して、リールセンサ3SL、3SC、3SRの検出信号が入力される。I/Oポート114を介して入力されるこれらスイッチ/センサ類の検出信号、或いは前述したように電源基板100を介して入力される各種スイッチの検出信号に従って、遊技制御基板101上のCPU111は、処理を行っている。
遊技制御基板101には、また、流路切り替えソレノイド49、ペイアウト表示器51、クレジット表示器52、投入指示ランプ59、スタートランプ60、リプレイランプ62、HITランプ54、BETボタンランプ70a、70b、操作有効ランプ63L、63C、63R、入賞表示ランプ45a〜45dが接続されており、CPU111は、遊技の進行状況に従ってこれらの動作を制御している。
また、遊技制御基板101には、リール中継基板103を介してリールモータ3ML、3MC、3MRが接続されている。CPU111は、RAM112に設定された当選フラグを参照して、リール中継基板103を介してリールモータ3ML、3MC、3MRを制御して、リール3L、3C、3Rを停止させる。遊技制御基板101には、さらに演出中継基板106を介して演出制御基板102が接続されている。
演出中継基板106は、遊技制御基板101から演出制御基板102へ送信される情報の一方向性を担保するために設けられた基板である。演出中継基板106は、この状態を調べることによって遊技制御基板101や演出制御基板102を調べなくても、遊技制御基板101の制御部110に不正な信号(特に演出制御基板102に外部から入力されるようになっている信号)が入力されるような改造がなされていないかどうかをチェックすることができるようにするものである。
演出制御基板102は、スロットマシン1における演出の実行を制御するサブ側の制御基板であり、CPU121、RAM122、ROM123及びI/Oポート124を含む1チップマイクロコンピュータからなる制御部120を搭載している。また、乱数発生回路125及びサンプリング回路126を搭載しており、CPU121は、サンプリング回路126により乱数発生回路125がカウントしている値を取得することにより、遊技制御基板101と同様のハードウェア乱数機能を形成している。割り込み処理によるソフトウェア乱数機能も有している。
CPU121は、ROM123に記憶されたプログラム(後述)を実行して、演出の実行に関する処理を行うと共に、演出制御基板102内の各回路及びこれに接続された各回路を制御する。演出の実行は、I/Oポート124を介して遊技制御基板101から受信したコマンドに基づいて行われる。RAM122は、CPU121がプログラムを実行する際のワーク領域として使用される。ROM123は、CPU121が実行するプログラムや固定的なデータを記憶する。I/Oポート124は、演出制御基板102に接続された各回路との間で制御信号を入出力する。
演出制御基板102には、遊技効果ランプ75A〜75E、液晶表示器4、スピーカ7L、7R、蛍光灯6、ボーナス告知ランプ66が接続されている。また、リールランプ中継基板104を介してリールランプ3LPが接続されている。演出制御基板102の制御部120は、これら各部をそれぞれ制御して、演出を行っている。
リール中継基板103は、遊技制御基板101と外部出力基板105及びリールユニット3との間を中継している。リール中継基板103には、また、満タンセンサ90が接続されており、その検出信号が入力される。満タンセンサ90は、スロットマシン1の内部に設けられ、ホッパー80からオーバーフローしたメダルを貯留するオーバーフロータンク内のメダルが満タンになったことを検知するものである。
リールランプ中継基板104は、演出制御基板102とリールユニット3との間を中継している。外部出力基板105は、ホールの管理コンピュータなどの外部装置に接続されており、遊技制御基板101からリール中継基板103を介して入力されたビッグボーナス中信号、レギュラーボーナス中信号、メダルIN信号、及びメダルOUT信号を、当該外部装置に出力する。これに加えて、当選状況信号、リール制御信号、ストップスイッチ信号を外部装置に出力するものであってもよい。
次に、遊技制御基板101のRAM112の構成について説明する。図5は、RAM112の記憶領域の構成を示す図である。図示するように、RAM112には、重要ワーク112−1、一般ワーク112−2、特別ワーク112−3、設定値ワーク112−4、非保存ワーク112−5、スタック領域112−6、及びパリティ格納領域112−7を含む複数の記憶領域が設けられている。
これらの記憶領域のうち、特に、設定値ワーク112−4は、後述する内部当選の当選確率を定める設定値を格納する領域であり、パリティ格納領域112−7は、電源の遮断時においてRAMパリティを格納する領域である。後述する役の当選フラグの設定領域は、一般ワーク112−2に設けられている。また、RAM112は、停電時においてもバックアップ電源により電力が供給され、記憶されているデータが保持されるようになっている。
上記スロットマシン1においては、設定値に応じてメダルの払出率が変わるものであり、後述する内部抽選の当選確率は、設定値に応じて定まるものとなる。以下、設定スイッチ91による設定値の変更操作について説明する。設定値を変更するためには、設定キースイッチ92をON状態としてからメインスイッチ94によりスロットマシン1の電源をONする必要がある。設定値を変更せずにスロットマシン1を起動する場合には、設定キースイッチ92をOFF状態としてメインスイッチ94により電源をONすればよい。
設定キースイッチ92をON状態として電源をONすると、設定値の変更操作が可能な設定変更モードなる。設定変更モードにおいて、設定スイッチ91が操作されると、設定値が1ずつ更新されていく(設定6からさらに操作されたときは、設定1に戻る)。そして、スタートレバー11が操作されてから設定キースイッチ92がOFFされると、変更後の確定した設定値が設定値ワーク112−4に記憶される。そして、遊技の進行が可能な状態に移行する。
遊技の進行が可能な状態であるときには、スロットマシン1におけるゲームが1ゲームずつ順次進行するが、各ゲームで行われる内部抽選において設定値ワーク112−4に格納された設定値が正常範囲(1〜6)にあるかどうかを判定する。設定値が正常範囲にない場合には、RAM異常と判定し、RAM異常エラーコードをセットしてRAM異常エラー状態に制御し、遊技の進行を不能化させるようになっている。
また、遊技制御基板101のCPU111が電圧低下信号を検出した際に、電断割込処理を実行する。電断割込処理では、RAM112のパリティ格納領域112−7に格納されているデータ以外の全てのデータに基づいてRAMパリティを計算し、パリティ格納領域112−7に格納する処理を行うようになっている。ここにRAMパリティとは、データ列(各アドレスにおいて同一位置のビット)を足し合わせた総和の最下位ビットのことである。
そして、遊技制御基板101の制御部110の起動時において、RAM112に記憶されているデータのうちのパリティ格納領域112−7に格納されているデータ以外の全てのデータに基づいてRAMパリティを計算し、パリティ格納領域112−7に格納されているRAMパリティと比較する。この比較結果が一致した場合には、RAM112に記憶されている状態に基づいて電源断前の状態に復帰させる。
一方、RAMパリティの比較結果が一致しなかった場合には、ここでもRAM異常と判定し、RAM異常エラーコードをセットしてRAM異常エラー状態に制御し、遊技の進行を不能化させるようになっている。RAM異常エラー状態は、他のエラー状態とは異なり、第1リセットスイッチ48または第2リセットスイッチ93を操作しても解除されないようになっており、設定変更モードにおいて新たな設定値が設定されることで解除されるようになっている。
上記スロットマシン1においては、可変表示装置2のいずれかの有効ライン上に役図柄が揃うと、入賞となる。入賞となる役の種類は、遊技状態に応じて定められているが、大きく分けて、特別遊技状態(レギュラーボーナス、ビッグボーナス)への移行を伴う特別役と、特定遊技状態(RT)への移行を伴う特定役と、メダルの払い出しを伴う小役と、賭け数の設定を必要とせずに次のゲームを開始可能となる再遊技役とがある。図6(a)は、このスロットマシン1において入賞となる役の種類と可変表示装置2における図柄の組み合わせを説明する図である。
レギュラーボーナスは、通常の遊技状態またはRTにおいて有効ライン(8本)のいずれかに「赤7−白7−青7」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。レギュラーボーナス入賞すると、遊技状態が通常の遊技状態からレギュラーボーナスに移行する。レギュラーボーナスは、12ゲームを消化したとき、または8ゲーム入賞(役の種類は、いずれでも可)したとき、のいずれか早いほうで終了する。遊技状態がレギュラーボーナスにある間は、レギュラーボーナス中フラグがRAM112に設定される(次に説明するビッグボーナス中に提供された場合を含む)。
ビッグボーナス(1)は、通常の遊技状態またはRTにおいて有効ライン(8本)のいずれかに「赤7−白7−白7」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。ビッグボーナス(2)は、通常の遊技状態またはRTにおいて有効ライン(8本)のいずれかに「赤7−青7−青7」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)入賞すると、遊技状態がビッグボーナスに移行する。ビッグボーナスにおいては、小役ゲームと称されるゲームを行うことができる。遊技状態がビッグボーナスにある間は、ビッグボーナス中フラグがRAM112に設定される。ビッグボーナスは、遊技者に払い出したメダルの枚数が465枚を越えたときに終了する。ここでは、1ゲーム当たりの最大払出枚数が15枚なので、ビッグボーナスにおける払出メダル枚数の上限は、480枚となる。
後述する内部抽選においてレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)及びビッグボーナス(2)に当選しているときには、左のリール3Lについては「赤7」が7コマ間隔で配置されているので、停止ボタン12Lの操作タイミングに関わらず「赤7」を上段または下段に停止させることができる。しかし、中と右のリール3C、3Rについては「白7」の配置間隔、及び「青7」の配置間隔が7コマを超える箇所もあるため、停止ボタン12C、12Rが所定のタイミングで操作されなければ、「青7」または「白7」を上段または下段に停止できないことがある。
JACINは、ビッグボーナス中の小役ゲームにおいて有効ライン(8本)のいずれかに「ベル−チェリー−チェリー」の組み合わせが揃ったときに入賞となるが、小役ゲーム以外の遊技状態では、この組み合わせが揃ったとしてもJACIN入賞とならない。JACIN入賞すると、ビッグボーナスの中で前述したレギュラーボーナスが提供されることとなり、ビッグボーナス中フラグに併せてレギュラーボーナス中フラグもRAM112に設定される。左のリール3Lについての「ベル」、中と右のリール3C、3Rについての「チェリー」は、いずれも7コマ以内の間隔で配置されているので、後述する内部抽選においてJACIN当選したときには、必ずJACIN入賞するものとなっている。
RTは、通常の遊技状態において有効ライン(8本)のいずれかに「白7−ベル−JAC」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。RT入賞すると、次のゲームから100ゲームの間だけ遊技状態がRTに制御される。遊技状態がRTに制御されると、後述する内部抽選においてリプレイ当選する確率が通常の遊技状態よりも高くなる。通常の遊技状態以外(RT、ビッグボーナス、レギュラーボーナス)で「白7−ベル−JAC」の組み合わせが揃っても、RT入賞とならない。
スイカは、レギュラーボーナス(ビッグボーナス中に提供された場合を含む)においても有効ライン(8本)のいずれかに「赤7−ベル−JAC」の組み合わせが揃ったときに入賞となり、15枚のメダルが払い出される。左のリール3Lに付いての「赤7」と中のリール3Cについての「ベル」と右のリール3Rについての「JAC」は必ず7コマ以内の間隔で配置されているため、後述する内部抽選においてスイカに当選していれば、停止ボタン12L、12C、12Rの操作タイミングに関わらずに、スイカに入賞させることができる。後述するようにベルまたはチェリーと重複当選しているときであっても、スイカの方が払出メダル枚数が多いため、優先して導出されることとなる。
ベルは、いずれの遊技状態においても有効ライン(8本)のいずれかに「赤7−ベル−ベル」の組み合わせが揃ったときに入賞となり、12枚のメダルが払い出される。チェリーは、いずれの遊技状態においても左のリール3Lについて有効ライン(8本)のいずれかに「チェリー」の図柄が導出されたときに入賞となり、1有効ラインにつき1枚、必ず4つの有効ラインでの導出となるので合計4枚のメダルが払い出される。
リプレイは、通常の遊技状態またはRTにおいて有効ライン(8本)のいずれかに「赤7−JAC−チェリー」の組み合わせが揃ったときに入賞となるが、レギュラーボーナスやビッグボーナス(小役ゲーム及びレギュラーボーナス)では、この組み合わせが揃ったとしてもリプレイ入賞とならない。リプレイ入賞したときには、メダルの払い出しはないが次のゲームを改めて賭け数を設定することなく開始できるので、次のゲームで設定不要となった賭け数(レギュラーボーナスではリプレイ入賞しないので必ず3)に対応した3枚のメダルが払い出されるのと実質的には同じこととなる。
以下、内部抽選について説明する。内部抽選は、上記した各役への入賞を許容するかどうかを、可変表示装置2の表示結果が導出表示される以前に(実際には、スタートレバー11の操作時)、決定するものである。内部抽選では、乱数発生回路115から内部抽選用の乱数(0〜16383の整数)が取得される。そして、遊技状態に応じて定められた各役について、取得した内部抽選用の乱数と、遊技者が設定した賭け数と、設定スイッチ91により設定された設定値に応じて定められた各役の判定値数に応じて行われる。内部抽選における当選は、排他的なものであり、1ゲームにおいて複数が同時に当選することはない。
図6(b)は、遊技状態別当選役テーブルを示す図である。遊技状態別当選役テーブルは、ROM113に予め格納され、内部抽選において当選と判定される役を判断するために用いられるものであるが、遊技状態別当選役テーブルの登録内容は、遊技状態に応じて定められた役を示すものとなる。各ゲームにおける遊技状態において抽選対象となる役が参照される。ここで、複数の役が同時に抽選対象となる場合もある。
遊技状態がレギュラーボーナス(ビッグボーナス中に提供された場合を含む)にあるときには、ベル+スイカ、チェリー+スイカ、スイカが内部抽選の対象役として順に読み出される。遊技状態がビッグボーナス中の小役ゲームにあるときには、レギュラーボーナス+チェリー、ビッグボーナス(1)+チェリー、ビッグボーナス(2)+チェリー、JACIN、ベル、チェリーが内部抽選の対象役として順に読み出される。
通常の遊技状態にあるときには、レギュラーボーナス+チェリー、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)+チェリー、ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)+チェリー、ビッグボーナス(2)、ベル、チェリー、RT、通常時リプレイが内部抽選の対象役として順に読み出される。遊技状態がRTにあるときには、レギュラーボーナス+チェリー、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)+チェリー、ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)+チェリー、ビッグボーナス(2)、ベル、チェリー、RT時リプレイが内部抽選の対象役として順に読み出される。なお、通常時リプレイと、RT時リプレイは、後述する判定値数の格納領域が異なるので当選確率が異なるものとなるが、他の点については共通している。
内部抽選では、内部抽選の対象役について定められた判定値数を、内部抽選用の乱数に順次加算し、加算の結果がオーバーフローしたときに、当該役に当選したものと判定される。当選と判定されると、当該役の当選フラグがRAM112に設定される。判定値数は、ROM113に予め格納された役別テーブルに登録されている判定値数の格納アドレスに従って読み出されるものとなる。図6(c)は、役別テーブルの例を示す図である。判定値数は、その値が256以上のものとなるものもあり、1ワード分では記憶できないので、判定値数毎に2ワード分の記憶領域を用いて登録されるものとなる。各抽選対象役の賭け数に応じた判定値数は、設定値に関わらずに共通になっているものと、設定値に応じて異なっているものとがある。判定値数が設定値に関わらずに共通である場合には、共通フラグが設定される(値が「1」とされる)。
レギュラーボーナス+チェリー、ビッグボーナス(1)+チェリーは、小役ゲーム、通常の遊技状態またはRTで内部抽選の対象となる役である。これらの役の共通フラグの値は1であり、設定値に関わらずに共通の判定値数の格納アドレスが登録されている。レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)、及びビッグボーナス(2)は、通常の遊技状態またはRTで内部抽選の対象となる役である。これらの役については、共通フラグの値が0となっており、設定値に応じて個別に判定値数の格納アドレスが登録されている。JACINは、ビッグボーナス中の小役ゲームでのみ内部抽選の対象となる役である。この役の共通フラグの値は1であり、設定値に関わらずに共通の判定値数の格納アドレスが登録されている。
ベル及びチェリーは、レギュラーボーナス以外のいずれの遊技状態でも内部抽選の対象となる役である。ベルについては、共通フラグが1となっており、それぞれの賭け数に対応して設定値に関わらず共通の判定値数の格納アドレスが登録されている。チェリーについては、共通フラグが0となっており、それぞれの賭け数に対応して設定値に応じて個別に判定値数の格納アドレスが登録されている。
ベル+スイカ、チェリー+スイカ、スイカは、レギュラーボーナスで内部抽選の対象となる役である。ベル+スイカについては、共通フラグが1となっており、それぞれの賭け数に対応して設定値に関わらず共通の判定値数の格納アドレスが登録されている。チェリー+スイカ、及びスイカについては、共通フラグが0となっており、それぞれの賭け数に対応して設定値に応じて個別に判定値数の格納アドレスが登録されている。
RTは、通常の遊技状態でのみ内部抽選の対象となる役である。この役の共通フラグは1であり、設定値に関わらず共通の判定値数の格納アドレスが登録されている。通常時リプレイは、通常の遊技状態でのみ内部抽選の対象となる役である。この役の共通フラグは1であり、設定値に関わらず共通の判定値数の格納アドレスが登録されている。RT時リプレイは、RTでのみ内部抽選の対象となる役である。この役の共通フラグは1であり、設定値に関わらず共通の判定値数の格納アドレスが登録されている。
図7は、役別テーブルに登録されたアドレスに基づいて取得される判定値数の記憶領域を示す図である。この判定値数の記憶領域は、開発用の機種ではRAM112に、量産機種ではROM113に割り当てられたアドレス領域に設けられている。
例えば、アドレスADD+0は、内部抽選の対象役がレギュラーボーナス+チェリーであって設定値が1〜6のときに参照されるアドレスである。アドレスADD+14は、内部抽選の対象役がビッグボーナス(1)+チェリーであって設定値が1〜6のときに参照されるアドレスである。アドレスADD+28は、内部抽選の対象役がビッグボーナス(2)+チェリーであって設定値が1〜6のときに参照されるアドレスである。
アドレスADD+2は、内部抽選の対象役がレギュラーボーナスであって設定値が1のときに参照されるアドレスであり、このときには、ここに格納された値である11が判定値数として取得される。アドレスADD+4、ADD+6、ADD+8、ADD+10、ADD+12は、それぞれ内部抽選の対象役がレギュラーボーナスであって設定値が2〜6のときに参照されるアドレスである。レギュラーボーナスについては、設定値に応じて個別に判定値数が記憶されているが、同一の判定値数が記憶されているので、いずれの設定値においてもレギュラーボーナスの当選確率は同じとなっている。レギュラーボーナス+チェリーは、設定値1〜6に共通した判定値数となっているので、チェリーとの重複当選の場合を含めても、レギュラーボーナスの当選確率は設定値に関わらず同じとなる。
また、アドレスADD+16、ADD+18、ADD+20、ADD+22、ADD+24、ADD+26は、それぞれ内部抽選の対象役がビッグボーナス(1)であって設定値が1〜6のときに参照されるアドレスである。アドレスADD+30、ADD+32、ADD+34、ADD+36、ADD+38、ADD+40は、それぞれ内部抽選の対象役がビッグボーナス(2)であって設定値が1〜6のときに参照されるアドレスである。ビッグボーナス(1)、(2)については、設定値に応じて個別に判定値数が記憶され、しかも異なる判定値数が記憶されているので、設定値に応じてビッグボーナス(1)、(2)の当選確率が異なることとなる。
また、アドレスADD+42は、内部抽選の対象役がJACINであるときに設定値に関わらずに参照されるアドレスであり、設定値に関わらずに、それぞれ4431が判定値数として取得される。アドレスADD+44は、内部抽選の対象役がベル+であって設定値が1〜6のときに参照されるアドレスである。アドレスADD+46は、内部抽選の対象役がベル+スイカであって設定値が1〜6のときに参照されるアドレスである。
アドレスADD+48、ADD+50、ADD+52、ADD+54、ADD+56、ADD+58は、内部抽選の対象役がチェリーであって設定値が1〜6のときに参照されるアドレスである。アドレスADD+60、ADD+62、ADD+64、ADD+66、ADD+68、ADD+70は、内部抽選の対象役がチェリー+スイカであって設定値が1〜6のときに参照されるアドレスである。アドレスADD+72、ADD+74、ADD+76、ADD+78、ADD+80、ADD+82は、内部抽選の対象役がスイカであって設定値が1〜6のときに参照されるアドレスである。
設定値が1〜6のいずれの場合においても、ベル+スイカ、チェリー+スイカ、及びスイカの判定値数を加算すると16384となる。従って、遊技状態がレギュラーボーナスに制御されているときには、ベルまたはチェリーと重複当選する場合も含めれば、必ずスイカに当選することとなる。
アドレスADD+84は、内部抽選の対象役がRTであって設定値が1〜6のときに参照されるアドレスである。アドレスADD+86は、通常の遊技状態において内部抽選の対象役がリプレイ(ここでは通常時リプレイ)であって設定値が1〜6のときに参照されるアドレスである。アドレスADD+88は、RTにおいて内部抽選の対象役がリプレイ(ここではRT時リプレイ)であって設定値が1〜6のときに参照されるアドレスである。アドレスADD+88には、アドレスADD+86よりも大きな値が登録されているので、RTにおけるリプレイ当選確率は、通常の遊技状態におけるリプレイ当選確率よりも高くなる。
次に、内部抽選用の乱数の取得について、図8を参照して詳しく説明する。内部抽選用の乱数は、ハードウェア乱数機能により乱数発生回路115から乱数を抽出し、これをCPU111がソフトウェアによって加工することによって取得されるものとなる。内部抽選用の乱数を取得するときには、ボーナス告知ランプ66を点灯するか否かを決定する告知決定用の乱数も取得される。なお、乱数発生回路115の発生する乱数の最下位ビットを第0ビット、最上位ビットを第15ビットと呼ぶものとする。
図8(a)は、乱数発生回路115の構成を詳細に示すブロック図である。図示するように、乱数発生回路115は、パルス発生回路115aと、下位カウンタ115bと、上位カウンタ115cとから構成されている。下位カウンタ115b及び上位カウンタ115cは、いずれも8ビット(1バイト)のカウンタであり、下位カウンタ115bが第0ビット〜第7ビット、上位カウンタ115cが第8ビット〜第15ビットの合計で16ビットのデータ信号を出力する。
パルス発生回路115aは、CPU111の動作クロックの周波数よりも高く、その整数倍とはならない周波数(互いに素とすることが好ましい)でパルス信号を出力する。パルス発生回路115aの出力するパルス信号が下位カウンタ115bにクロック入力される。
下位カウンタ115bは、パルス発生回路115aからパルス信号が入力される度に第0ビットのデータ信号をHレベルとLレベルとで交互に反転させる。正論理を適用するものとすると、Hレベルの論理値が1でLレベルの論理値が0に対応する。負論理の場合は、論理値が1の場合をLレベル、論理値が0の場合をHレベルと読み替えればよい。第0ビットのデータ信号のレベルがHレベルからLレベルに反転するとき、すなわち第0ビットのデータ信号の論理値が1から0に変化する度に第1ビットのデータ信号のレベルをHレベルとLレベルとで交互に反転させる。
同様に、第m−1ビットのデータ信号のレベルがHレベルからLレベルに反転するとき、すなわち第m−1ビットのデータ信号の論理値が1から0に変化する度に第mビットのデータ信号のレベルをHレベルとLレベルとで交互に反転させる。また、第7ビットのデータ信号のレベルがHレベルからLレベルに反転するとき、すなわち第7ビットのデータ信号の論理値が1から0に変化する度に桁上げ信号を出力する。下位カウンタ115bの出力する桁上げ信号が上位カウンタ115cにクロック入力される。
上位カウンタ115cは、下位カウンタ115bから桁上げ信号が入力される度に第8ビットのデータ信号をHレベルとLレベルとで交互に反転させる。第9ビットのデータ信号のレベルがHレベルからLレベルに反転する度に第9ビットのデータ信号のレベルをHレベルとLレベルとで交互に反転させる。同様に、第m−1ビットのデータ信号のレベルがHレベルからLレベルに反転する度に第mビットのデータ信号のレベルをHレベルとLレベルとで交互に反転させる。
下位カウンタ115bのデータ信号を下位8ビットとし、上位カウンタ115cのデータ信号を上位8ビットとした16ビットのデータ信号の論理値は、パルス発生回路115aがパルス信号を出力する度に、0(0000h)→1(0001h)→2(0002h)→…→65535(FFFFh)と値が更新毎に連続するように更新され、最大値の65535(FFFFh)の次は初期値の0(0000h)へと値が循環して、乱数発生回路115から出力されるものとなる。
サンプリング回路116は、ラッチ回路から構成され、CPU111からのサンプリング指令(スタートレバー11の操作時)に基づいて、乱数発生回路115からそのときに出力されている16ビットのデータ信号をラッチし、ラッチしたデータ信号を出力する。CPU111は、I/Oポート114を介してサンプリング回路116から入力されたデータ信号に対応した数値データを、乱数発生回路115が発生する乱数として抽出するものとなる。なお、以下では、乱数発生回路115から出力されるデータ信号は、その論理値に応じた乱数として説明するものとする。
図8(b)は、乱数発生回路115から抽出した乱数をCPU111がソフトウェアにより内部抽選用の乱数に加工するまでの説明図である。乱数発生回路115から抽出された乱数は、CPU111が有する16ビットの汎用レジスタ111GRに格納されるものとなる。
乱数発生回路115から抽出された乱数が汎用レジスタ111GRに格納されると、CPU111は、他の汎用レジスタまたはRAM112の作業領域を用いて、汎用レジスタ111GRの下位バイト(下位カウンタ115bから抽出した値)と、上位バイトの値(上位カウンタ115cから抽出した値)とを入れ替える。
次に、CPU111は、抽出された乱数に対して上位バイトと下位バイトとが入れ替えられた乱数の値を、8080hと論理積演算をする。CPU111の処理ワードは1バイトなので、実際には上位バイトと下位バイトとについて順次論理積演算を行うものとなる。この論理積演算によって第15ビットと第7ビットは常に1となる。さらに、CPU111は、上位1バイト(第8ビット〜第15ビット)までを1ビットずつ下位にシフトし、これによって空いた第15ビットに1を挿入する。
CPU111は、このときに汎用レジスタ111GRに格納されている値を、内部抽選用の乱数として取得してRAM112の所定の領域に記憶させ、これに各役の判定値数を順次加算していくものとなる。内部抽選用の乱数の第15ビットと第14ビットは常に1となるので、内部抽選用の乱数は、14ビット(16384)の大きさを有する乱数ということになり、実質的に0〜16383の値をとるものとなる。
なお、乱数発生回路115からの乱数の抽出から加工を終了するまでの間は、CPU111に対する割り込みが禁止される。CPU111に対して割り込みが発生することによって、当該割り込み処理ルーチンで汎用レジスタ111GRの内容が書き換えられてしまうのを防ぐためである。
次に、リール3L、3C、3Rの停止制御について説明する。なお、リール3L、3C、3Rは、任意の順序で停止させることが可能であるが、停止される順番に第1リール、第2リール、第3リールと呼ぶものとする。前述したように、リール3L、3C、3Rの回転は、停止ボタン12L、12C、12Rを操作したときから190ミリ秒の最大停止遅延時間の範囲で、すなわち4コマ以内の引き込み範囲で停止される。リール3L、3C、3Rの停止時における引き込み範囲が4コマなので、停止可能な図柄は、停止ボタン12L、12C、12Rの操作時に表示されている図柄と、次の4コマの範囲にある図柄の中から選ばれることとなる。
図柄の選択は、RAM112における各役の当選状況に従っている。すなわち、当選フラグの設定されている役の図柄が何れかの有効ライン上に導出されるように図柄が選択され、当選フラグの設定されていない役の図柄が何れの有効ラインにも導出されないように図柄が選択される。レギュラーボーナス当選フラグ、ビッグボーナス(1)当選フラグまたはビッグボーナス(2)当選フラグに重ねて、リプレイ当選フラグが設定されているときには、前者よりも後者の導出が優先される。レギュラーボーナス当選フラグ、ビッグボーナス(1)当選フラグまたはビッグボーナス(2)当選フラグに重ねて、ベル当選フラグまたはチェリー当選フラグが設定されているときには、後者よりも前者の導出が優先される。小役当選フラグが重複して設定されているとき(例えば、スイカ当選フラグとベル当選フラグが設定されているとき)には、払出枚数の多い小役(ここでは、スイカ)の導出が優先される。
例えば、直線上に設定された有効ライン(例えば、上中下段の横方向、及び対角線方向)では、第2リールの停止時までに入賞の表示態様を構成する図柄がテンパイ(すなわち、第3リールを除いて入賞の表示態様が有効ライン上に導出されている)していても、当該役に入賞させるためには、テンパイしている有効ライン上に当該役の図柄が位置するか、当該位置から次の4コマ以内に当該役の図柄があるときに停止ボタンを操作しなければ、入賞することはない。
これに対して、この実施の形態にかかるスロットマシン1では、可変表示装置2の有効ラインが図3に示したように各リールの上段または下段の組み合わせによって構成されている。このため、入賞の表示態様を導出するためには、当選フラグの設定されている役に入賞させるためには、当該役の図柄を上段または下段の何れかに停止させることができればよく、入賞の表示態様を構成する図柄がテンパイしているときに、当該役を構成する図柄が下段に位置するか、下段から次の6コマ(6コマ先であれば、上段に停止できるので)以内に当該役の図柄があるときに停止ボタンを操作すれば、入賞することとなる。
なお、190ミリ秒の最大停止遅延時間の範囲でリール3L、3C、3Rの中段に導出することができる図柄は、当該最大停止遅延時間の範囲で下段または上段のいずれかに必ず導出できることとなる。このため、リール3L、3C、3Rの中段に特定の図柄を導出させることの意味は小さく、むやみに有効ラインの数を増やさないようにするため、中段を含む有効ラインが可変表示装置2に設定されないようになっている。
リール3L、3C、3Rのいずれについても7コマ以内で図柄が配置されている役については、当選フラグが設定されていれば、取りこぼすことなく可変表示装置2に導出させることができる。図2の図柄配列に示す通り、スイカ、ベル、チェリー、リプレイ、JACINは、このような取りこぼしのない役となるが、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)、RTは、停止ボタン12L、12C、12Rの操作タイミングによっては取りこぼすことがある。
また、図2の図柄配列では、中のリール3Cについてレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)の表示態様を構成する図柄「白7」または「青7」が上段または下段に導出されたときには、リプレイの表示態様を構成する図柄「JAC」が必ず下段または上段に導出されるものとなる。左のリール3Lについての「赤7」は、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)の表示態様を構成するとともにリプレイの表示態様も構成する。
従って、第1、第2リールとして左のリール3Lと中のリール3Cとを停止させた(順不同)場合にレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)がテンパイすれば、同時にリプレイにもテンパイすることとなる。もっとも、リプレイ当選していいれば、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に当選していても、取りこぼしのないリプレイを優先して導出させるため、リプレイ入賞することとなる。
次に、遊技制御基板101のCPU111が演出制御基板102に送信するコマンドについて説明する。CPU111は、各回のゲームの進行状況に応じて各種のコマンドを送っているが、この実施の形態で説明する演出を行うために必要なコマンドとして、内部抽選が行われた後に送られる当選状況通知コマンド、リール3L、3C、3Rの回転が開始したときに送られるリール回転コマンド、リール3L、3C、3Rの回転が停止したときにそれぞれ送られるリール停止コマンド、可変表示装置2に表示結果が導出された後に送られる入賞情報コマンド、1ゲームの終了後で次のゲームに移行する前に送られる遊技状態コマンドがある。
当選状況通知コマンドは、RAM112における当選フラグの設定状況を示すものである。リール回転コマンドは、リールの回転開始を示すものである。リール停止コマンドは、停止したリールの種類及び導出された図柄を示すものである。入賞情報コマンドは、入賞の有無及び入賞の種類を示すものである。遊技状態コマンドは、次のゲームで適用される遊技状態(通常、RT、レギュラーボーナス、ビッグボーナス)を示すものである。遊技状態コマンドは、遊技状態がRTにあるときには、その残りゲーム数が20ゲーム以上であるか20ゲーム未満であるかによって異なる情報を示すものとなっている。
演出制御基板102のCPU121は、このように遊技制御基板101のCPU111から送られてくるコマンドに基づいて各種の演出を行うものとしている。CPU121の制御により実行される演出として、特に液晶表示器4において行われる演出としては、仮想リールの変動/停止により可変表示装置2に導出された図柄に対応した表示態様を導出させる演出と、遊技状態がRTにある旨の報知、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)の当選の告知及び予告がある。
仮想リールは、例えば「BAR」、「7」、「JAC」、「スイカ」、「ベル」、「チェリー」といった図柄を所定の配列で配置したものが可変表示装置2のリール3L、3C、3Rに対応して3つ表示されるものとなる。「BAR」及び「7」は、いずれも「ベル」とダブルテンパイ可能とする箇所が配列上含まれている。仮想リールは、リール3L、3C、3Rが回転開始すると変動を開始し、リール3L、3C、3Rの回転が停止すると変動を停止する。もっとも、仮想リールの停止には、可変表示装置2のリール3L、3C、3Rのような190ミリ秒の最大停止遅延時間という制約はない。
液晶表示器4の仮想リールも、それぞれ上中下の三段で図柄を表示するものである。もっとも、仮想リールにおいて入賞の表示態様であるかどうかを示す有効ラインは、上中下の横方向に1本ずつと、対角線に2本の合計5本が設けられている。このような形の有効ラインは、この実施の形態にかかるスロットマシン1以外で可変表示装置の有効ラインとして最も多く採用されている形態のものである。液晶表示器4の仮想リールには、可変表示装置2の有効ラインに導出された図柄に応じた図柄を、いずれかの有効ライン上に導出させるものである。
例えば、可変表示装置2の表示結果によりJACIN入賞したときとリプレイ入賞したときには「JAC」が仮想リールの有効ライン上に揃えられる。これらは、取りこぼしがなく、リプレイとレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)との重複当選の場合でもリプレイの方が優先されるので、当選状況通知コマンドによりJACINまたはリプレイに当選しているときには、予め導出すべき図柄を決めておき、仮想リールの停止を制御することができる。
また、ベルに入賞したときには「ベル」が仮想リールの有効ライン上に揃えられる。レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)との重複当選の場合は、「ベル」と「7」または「BAR」をダブルテンパイさせることを予め決めておき、そして、可変表示装置2の第3リールに停止した図柄に応じて仮想リールに図柄を導出させればよい。チェリーに入賞したときには「チェリー」が左の仮想リールに導出される。
可変表示装置2の表示結果によりレギュラーボーナス入賞したときには「BAR」が仮想リールの有効ライン上に揃えられる。ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に入賞したときには「7」が仮想リールの有効ライン上に揃えられる。レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に当選しているときには、リール3L、3C、3Rについて実際に停止した図柄に応じて仮想リールの停止が制御されることとなる。
さらに、可変表示装置2の表示結果によりスイカに入賞したときには「スイカ」が仮想リールの有効ライン上に揃えられる。スイカも取りこぼしがないので、予め導出すべき図柄を決めておいて仮想リールの停止を制御することができる。ベル+スイカまたはベル+チェリーのときにもスイカが優先して導出されるので、予め導出すべき図柄を決めておいて仮想リールの停止を制御することができる。RT図柄が可変表示装置2に導出されたときには、仮想リールのいずれの有効ライン上にも同一の図柄を揃えて停止させることはない。すなわち、可変表示装置2にRT図柄が導出されたときに液晶表示装置4の仮想リールに導出される図柄は、可変表示装置2にハズレの結果が導出されたときに仮想リールに導出される図柄と同じということになる。
ところで、通常の遊技状態またはRTにおいてレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)及びRT以外のベル、チェリー、リプレイに当選しているときには、取りこぼすことなくこれらの役に入賞させることができる。従って、通常の遊技状態及びRTにおいては、停止ボタン12L、12C、12Rの操作について遊技者が目押し(回転するリール3L、3C、3Rに表示されている図柄に応じてタイミングを図って停止操作すること)をする必要性がほとんどない。レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)については目押しが必要であるが、この場合の目押しは、後述するボーナス告知やボーナス予告がされたときに行えば十分である。
目押しをする必要がないのであれば、遊技者は、結果的にどのような役に入賞したかだけが分かればよく、それならば仮想リールだけを見ていても十分に遊技を進められるものとなる。可変表示装置2にRT図柄が導出されても、仮想リールには同一の図柄が揃えられることはないので、可変表示装置2におけるRT図柄の導出を遊技者が見逃しやすい。また、可変表示装置2にRT図柄が導出された場合でも、ここに同一種類の図柄が並んで揃っている訳ではないので、RT図柄の導出を遊技者が見逃しやすいものとなっている。しかも、可変表示装置2にRT図柄が導出されたときには、他の役の入賞のときと異なり、スピーカ7L、7Rからの音声の出力や遊技効果表示部5A〜5Eの発光もないので、可変表示装置2におけるRT図柄の導出を遊技者が見逃しやすいものとなっている。
また、レギュラーボーナスにおいては、ベルまたはチェリーと重複当選をする場合を含めて、全てのゲームでスイカに当選する。ベルまたはチェリーと重複当選していたときであっても、取りこぼしのないスイカに当選していれば、可変表示装置2の表示結果として必ずスイカが導出されることとなる。従って、レギュラーボーナスにおいては、遊技者が目押しを行うことなく、100%の確率で払出メダル枚数が最大となるスイカに入賞させることができる。
次に、遊技状態がRTにある旨の報知について説明する。上記したように可変表示装置2にRT図柄が導出されたことに基づいて遊技状態がRTに制御されるが、このタイミングで遊技状態がRTにある旨の報知がされる訳ではない。遊技状態がRTに制御されているときの各ゲームにおいて、3ゲーム連続してリプレイ入賞することによって初めて遊技状態がRTにある旨が液晶表示器4において報知されるものとなる。遊技状態がRTにある旨の報知は、RT報知抽選に当選してからRTが終了するまで継続して行われるものとなるが、この間にRT残りゲーム数を特定可能な情報が報知されることはない。
レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)の当選の告知(ボーナス告知)及び予告(ボーナス予告)について説明する。ここで、ボーナス告知とは、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に当選している旨の確定的な報知であり、これらの役に当選しているときにのみ行われる。ボーナス予告とは、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に当選している可能性がある旨を示す報知であり、これらの役に当選しているときにも当選していないときにも行われるが、これらの役に当選しているときの方が行われる確率が高い。また、ボーナス予告には、複数種類の態様がある。
遊技状態がビッグボーナスまたはレギュラーボーナスにあるときには、そもそもレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に当選することはないので、ボーナス告知やボーナス予告が行われることはない。通常の遊技状態またはRTでも、既にボーナス告知が行われているときには、さらにボーナス告知やボーナス予告を行うことはない。通常の遊技状態またはRTにおいて未だボーナス告知が行われていないときに、ボーナス告知またはボーナス予告を行うか、行う場合はどの態様のものとするかは、告知/予告決定用乱数(0〜1023の整数)に基づいて、ボーナス告知/予告決定テーブルを参照して決定される。
図9は、ボーナス告知/予告決定テーブルを示す図である。ボーナス告知またはボーナス予告の決定については、遊技状態がRTである旨の報知が行われているかどうか、実際に遊技状態がRTに制御されているかどうか、及びRT残りゲーム数に応じて行われるものとなる。もっとも、ボーナス告知は通常の遊技状態においてのみ行われ、遊技状態がRTである旨の報知が行われているかどうか、及びRT残りゲーム数に関わらず、遊技状態がRTにある間にはボーナス告知がされることはない。RTの遊技状態においてレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に当選した場合には、当該RTが終了したゲームにおいてボーナス告知が行われる文書となる。
なお、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)は、ベルまたはリプレイと同時に当選することはない。ベルまたはリプレイに入賞したときに前回のゲームでハズレであったような場合には、ボーナス予告がされてもレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に当選していないことが予測されてしまう。従って、ボーナス予告を行う旨は、ベルまたはリプレイに当選していないことを条件として決定するものとしてもよい。また、ボーナス予告を行う旨は、特にレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)よりも優先して導出されるリプレイに当選していないことを条件として決定するものとしてもよい。
図9に示すように、遊技状態がRTにある旨が報知されていてRT残りゲーム数が20ゲーム以上あるときには、遊技状態がRTにある旨が報知されていないとき(実際にRTに制御されている場合と制御されていない場合を含む)よりも2倍の頻度で、ボーナス予告Aが行われ、4倍の頻度でボーナス予告Bが行われる。また、遊技状態がRTにある旨が報知されていてRT残りゲーム数が20ゲーム未満であるときには、RT残りゲーム数が20ゲーム以上であるときに比べて、ボーナス予告Aは2倍の頻度で行われるが、ボーナス予告Bは2分の1の頻度で行われる。ボーナス予告A及びボーナス予告Bの信頼度(当該予告が行われたときに実際にレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に当選している割合)は、いずれも同じである。
また、遊技状態がRTにある旨が報知されていてRT残りゲーム数が20ゲーム未満であるときに限って、ボーナス予告Cが行われる場合がある。ボーナス予告Cは、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に当選しているときに256/1024の確率で行われるが、これらに当選していないときには1/1024の頻度でしか行われないため、ボーナス予告Aやボーナス予告Bに比べて非常に信頼度の高いものとなっている。
なお、遊技状態がRTにある旨の報知、並びにボーナス告知(ボーナス告知部36によるものを除く)及びボーナス予告は、仮想リールの視認を妨げない態様で仮想リールによる演出用の図柄の変動表示とともに液晶表示器4において行われるものである。また、遊技状態がRTにある旨の報知、ボーナス告知、或いはボーナス予告が行われていることを演出制御基板102のCPU121が判断可能なものとするため、RAM122には、遊技状態がRTにある旨が報知されていることを示すRT報知フラグ、ボーナス告知が行われていることを示す告知フラグ、及びボーナス予告が行われていることを示す予告フラグを設定する領域が設けられている。また、RAM122には、遊技制御基板101から受信した当選状況通知コマンドが示す各役の当選状況、リール停止コマンドが示すリール3L、3C、3Rに導出された図柄、入賞情報コマンドが示す入賞情報を保存するための領域(3ゲーム分)、遊技状態コマンドが示す遊技状態を保存するための領域(2ゲーム分)もそれぞれ設けられている。
以下、この実施の形態にかかるスロットマシン1における処理について説明する。スロットマシン1においては、ゲームの処理が1ゲームずつ繰り返して行われることで遊技が進行されるものであるが、そのためには、遊技の進行が可能な状態となっていなければならない。遊技の進行が可能な状態であるためには、CPU111を含む制御部110が起動された状態で正常範囲の設定値が設定値ワーク112−4に格納されており、RAM112に格納されたデータに異常がないことが条件となる。
図10は、遊技制御基板101のCPU111が実行する起動処理を示すフローチャートである。この起動処理は、遊技制御基板101のリセット回路からリセット信号が入力されて制御部110が起動されたときに行われる処理である。なお、リセット信号は、電源投入時及び制御部110の動作が停滞した場合に出力される信号であるので、起動処理は、電源投入に伴う制御部110の起動時及び制御部110の不具合に伴う再起動時に行われる処理となる。
起動処理では、まず、内蔵デバイスや周辺IC、スタックポインタ等を初期化し(ステップS101)、RAM112へのアクセスを許可する(ステップS102)。そして、設定キースイッチ92がONの状態か否かを判定する(ステップS103)。設定キースイッチ92がONでなければ、RAM112に記憶されているデータのうちパリティ格納領域112−7を除く全てのデータに基づいてRAMパリティを計算する(ステップS104)。
次に、ここで計算したRAMパリティがパリティ格納領域112−7に格納されているRAMパリティ、すなわち前回の電源断時に計算して格納されたRAMパリティと比較し(ステップS105)、双方のRAMパリティが一致したか否か、すなわちRAMに格納されているデータが正常か否かを判定する(ステップS106)。なお、この実施例では、RAMパリティによるRAM112が正常か否かの判定は、起動処理においてのみ行われるようになっている。
ステップS106においてRAMパリティが一致していなければ、RAM112に格納されているデータが正常ではないので、図12に示すRAM異常エラー処理に移行する。RAMパリティが一致していれば、RAM112に格納されているデータが正常であるので、スタック領域112−6に格納されているレジスタを復帰し(ステップS107)、割込禁止を解除して(ステップS108)、電源断前の処理に戻る。
また、ステップS103において設定キースイッチ92がONの状態であれば、スタック領域112−6のうち使用中の領域を除いてRAM112に格納されているデータを全て初期化(設定値ワーク112−4以外は0、設定値ワーク112−4は0に書き換える)し(ステップS109)、割込禁止を解除して(ステップS110)、図11に示す設定変更処理に移行する(ステップS111)。そして、設定変更処理の終了後、遊技の進行が可能な状態となってゲーム制御処理に移行する。
図11は、CPU111がステップS111で実行する設定変更処理を詳細に示すフローチャートである。設定変更処理では、まず、設定変更モード中である旨を示す設定変更中フラグをRAM112の所定の領域にセットし(ステップS201)、設定値ワーク112−4に格納されている設定値(設定変更処理に移行する前に設定値ワーク112−4の値は1に書き換えられているので、ここでは1である)を読み出す(ステップS202)。
その後、設定スイッチ91及びスタートスイッチ41の操作の検出待ちの状態となる(ステップS203、S204)。ステップS203において設定スイッチ91の操作が検出されると、ステップS202において読み出した設定値に1を加算し(ステップS205)、加算後の設定値が7であるか否か、すなわち正常範囲を越えたか否かを判定する(ステップS206)。加算後の設定値が7でなければ、再びステップS203、S204の設定スイッチ91及びスタートスイッチ41の操作の検出待ちの状態に戻る。加算後の設定値が7であれば、設定値を1に補正して(ステップS207)、再びステップS203、S204の設定スイッチ91及びスタートスイッチ41の操作の検出待ちの状態に戻る。
ステップS204においてスタートスイッチ41の操作が検出されると、その時点で選択されている変更後の設定値を設定値ワーク112−4に格納して設定値を確定する(ステップS208)。その後、設定キースイッチ92がOFFの状態となるまで待機する(ステップS209)。そして、ステップS209において設定キースイッチ92がOFFの状態になったと判定されると、ステップS201でセットした設定変更中フラグをクリアする(ステップS210)。そして、図10のフローチャートに復帰すると、遊技の進行が可能な状態となってゲーム制御処理に移行する。
図12は、遊技制御基板101のCPU111が実行するRAM異常エラー処理を詳細に示すフローチャートである。RAM異常エラー処理では、ペイアウト表示器51を制御してRAM異常エラーコードをペイアウト表示部21に表示した後(ステップS301)、いずれの処理を行わないループ処理に移行する。
上記のように起動処理においては、設定キースイッチ92がONの状態でない場合に、電源断時に計算したRAMパリティと起動時に計算したRAMパリティとを比較することで、RAM112に記憶されているデータが正常か否かを判定し、RAM異常エラー処理に移行する。RAM異常エラー処理では、RAM異常エラーコードをペイアウト表示部21に表示させた後、いずれの処理も行わないループ処理に移行するので、ゲームの進行が不能化される。
RAMパリティが一致しなければ、割込が許可されることがないので、一度RAM異常エラー処理に移行すると、設定キースイッチ92がONの状態で起動し、割込禁止が解除されるまでは、電源が遮断しても電断割込処理は行われない。すなわち、電断割込処理において新たにRAMパリティが計算されて格納されることはないので、制御部110が起動しても設定キースイッチ92がONの状態で起動した場合を除き、常にRAMパリティは一致することがないので、制御部110を起動させてゲームを開始(再開)させることができないようになっている。
そして、RAM異常エラー状態に一度移行すると、設定キースイッチ92がONの状態で起動し、設定変更処理が行われて設定スイッチ91の操作により新たな設定値が選択・設定されるまで、ゲームの進行が不能な状態となる。すなわち、RAM異常エラー状態に移行した状態では、設定スイッチ91の操作により新たに設定値が選択・設定されたことを条件に、ゲームの進行が不能な状態が解除され、ゲームを開始(再開)させることが可能となる。なお、RAM異常エラー以外のエラー状態では、RAMパリティの不一致の問題がないため、第1リセットスイッチ48または第2リセットスイッチ93の操作でのみゲームの進行が不能な状態を解除し、ゲームを再開させることができる。
以上のように遊技の進行が可能な状態となると、スロットマシン1においてゲームの処理が1ゲームずつ繰り返して行われることとなる。以下、スロットマシン1における各ゲームのついて説明する。なお、スロットマシン1における“ゲーム”とは、狭義には、スタートレバー11の操作からリール3L、3C、3Rを停止するまでをいうものであるが、ゲームを行う際には、スタートレバー11の操作前の賭け数の設定や、リール3L、3C、3Rの停止後にメダルの払い出しや遊技状態の移行も行われるので、これらの付随的な処理も広義には“ゲーム”に含まれるものとする。なお、遊技制御基板101から演出制御基板102へのコマンドの送信は、本発明の説明に必要なものだけを説明し、そうでないコマンドの送信については、説明を省略する。
図13は、遊技制御基板101のCPU111が1ゲーム毎に行うゲーム制御処理を示すフローチャートである。この処理は、電源を投入し、所定のブート処理を行った後、または設定スイッチ91の操作により設定変更を行った直後にも実行される。1ゲームの処理が開始すると、まず、RAM112の所定の領域をクリアする処理を含む初期処理が行われる(ステップS401)。
次に、1枚BETボタン14またはMAXBETボタン15を操作することにより、或いはメダル投入口13からメダルを投入することにより賭け数を設定し、スタートレバー11を操作することにより当該ゲームの実質的な開始を指示するBET処理を行う(ステップS402)。ここで、遊技状態がレギュラーボーナス(ビッグボーナス中に提供されたを含む)にあるときには、賭け数として1が設定されると(これより大きな賭け数は設定されない)、スタートレバー11が操作有効となる。それ以外の遊技状態にあるときには、賭け数として3が設定された後、スタートレバー11が操作有効となる。また、前のゲームでリプレイ入賞していた場合には、リプレイゲーム中フラグにより前のゲームと同じ賭け数(この実施の形態では3)が自動設定され(この段階でリプレイゲーム中フラグが消去される)、そのままスタートレバー11が操作有効となる。
BET処理により賭け数が設定され、スタートレバー11が操作されると、内部抽選用の乱数を抽出し、抽出した乱数の値に基づいて遊技状態に応じて定められた各役への入賞を許容するかどうかを決定する抽選処理を行う(ステップS403)。抽選処理では、RAM112における当選フラグの設定状況を示す当選状況通知コマンドが演出制御基板102に送信される。なお、抽選処理の詳細については後述する。
抽選処理が終了すると、次にリール変動開始処理が行われる(ステップS404)。リール変動開始処理では、前回のゲームでのリール3L、3C、3Rの回転開始から1ゲームタイマが計時する時間が所定時間(例えば、4.1秒)が経過していることを条件に、リールモータ3ML、3MC、3MRを駆動させ、左、中、右の全てのリール3L、3C、3Rを回転開始させる。リール3L、3C、3Rの回転を開始させる際に、リール回転コマンドが演出制御基板102に送信される。これにより、可変表示装置2において図柄が変動表示されるのに合わせて、液晶表示器4の仮想リールにより演出用図柄が変動表示される。
ここで、前回のゲームでの回転開始から所定時間が経過していない場合、回転開始待ちとなる。また、次回のゲームのための1ゲームタイマの計時を開始する。また、リール3L、3C、3Rの回転開始から所定の条件(回転速度が一定速度に達した後、リールセンサ3SL、3SC、3SRにより基準位置を検出すること)が成立すると、リール変動停止処理に移行する。
その後、リール変動停止処理が行われる(ステップS405)。リール変動停止処理では、停止ボタン12L、12C、12Rを操作有効とし、それぞれ遊技者によって操作されることにより、当選フラグの設定状況に応じてリールモータ3ML、3MC、3MRを駆動停止させ、リール3L、3C、3Rの回転を停止させる。リール3L、3C、3Rの回転が停止したときには、停止したリールの種類と停止した図柄を示すリール停止コマンドが演出制御基板102に送られ、仮想リールの停止させる。
リール3L、3C、3Rの駆動がそれぞれ停止すると、その停止時における表示態様において、ステップS402のBET処理で設定した賭け数に応じた有効ライン上に上記したいずれかの役図柄が導出表示されたかどうかを判定する入賞判定処理が行われる(ステップS406)。この入賞判定処理でいずれかの役に入賞したと判定されると、遊技制御基板101において発生した入賞に応じた各種の処理が行われる。ここで、入賞の判定結果を示す入賞情報コマンドが演出制御基板102に送られる。なお、入賞判定処理の詳細については後述する。
入賞判定処理が終了すると、払出処理が行われる(ステップS407)。払出処理では、入賞判定処理において設定した払い出し予定数だけクレジットを増加させる。但し、データとして蓄積されているクレジットの数が50に達した場合は、ホッパーモータ82を駆動させることにより、超過した枚数のメダルをメダル払い出し口71から払い出させる。また、入賞に関わらない各種の処理(例えば、ビッグボーナスの終了制御に関する処理や、持ち越しのない当選フラグの消去など)も行われる。払出処理の最後、すなわち1ゲームの最後で次のゲームの遊技状態を示す遊技状態コマンドが演出制御基板102に送られる。なお、払出処理の詳細については後述する。そして、1ゲーム分の処理が終了し、次の1ゲーム分の処理が開始する。
次に、上記したステップS403の抽選処理について詳しく説明する。図14は、CPU111がステップS403で実行する抽選処理を詳細に示すフローチャートである。抽選処理では、RAM112の設定値ワーク112−4に記憶されている設定値を読み出し(ステップS501)、読み出した設定値が本来とり得るべき値である1以上6以下の範囲にあるかどうかを判定する(ステップS502)。読み出した設定値が1以上6以下の範囲になければ、RAM異常エラーとなり、図12に示したRAM異常エラー処理を行うものとする。
読み出した設定値が1以上6以下の範囲にあれば、乱数取得処理を行い、サンプリング指令を出力することにより乱数発生回路115が発生する乱数をサンプリング回路116に抽出させ、抽出された乱数を内部抽選用の乱数に加工して、RAM112の内部抽選用の乱数の格納領域に記憶させる(ステップS503)。なお、乱数取得処理の詳細については後述する。
次に、現在の遊技状態に対応して、図6(b)の遊技状態別当選役テーブルに登録されている抽選対象役を順番に読み出す(ステップS504)。次に、今回のゲームにおいて設定されているBET数を読み出し、抽選対象の役について読み出したBET数に対応して、図6(c)の役別テーブルにおける共通フラグの設定状況を取得する(ステップS505)。この結果、共通フラグが設定されているかどうかを判定する(ステップS506)。
共通フラグが設定されていれば、読み出した抽選対象役について当該BET数に対応して図6(c)の役別テーブルに登録されているアドレスに格納されている判定値数を取得する(ステップS507)。そして、ステップS509の処理に進む。共通フラグが設定されていなければ、RAM112に設定されている設定値を読み出し、抽選対象の役について当該BET数及び読み出した設定値に対応して役別テーブルに登録されているアドレスに格納されている判定値数を取得する(ステップS508)。そして、ステップS509の処理に進む。
ステップS509では、ステップS507またはS508で取得した判定値数をRAM112の判定領域に記憶された内部抽選用の乱数の値に加算し、加算の結果を新たな内部抽選用の乱数の値とする。ここで、判定値数を内部抽選用の乱数の値に加算したときにオーバーフローが生じたかどうかを判定する(ステップS510)。
オーバーフローが生じていない場合には、当該遊技状態において抽選対象となる役のうちで未だ処理対象としていないものがあるかどうかを判定する(ステップS511)。未だ処理対象としていないものがあれば、ステップS504の処理に戻り、遊技状態別当選役テーブルに登録されている次の抽選対象役を処理対象として処理を継続する。処理対象としていないものがなければ、ステップS520の処理に進む。
オーバーフローが生じた場合には、直前のステップS504で読み出した抽選対象役がレギュラーボーナス+チェリー、ビッグボーナス(1)+チェリーまたはビッグボーナス(2)+チェリーのいずれかであるかどうかを判定する(ステップS512)。レギュラーボーナス+チェリー、ビッグボーナス(1)+チェリーまたはビッグボーナス(2)+チェリーのいずれかである場合には、賭け数が3であったということであり、少なくとも今回のゲームにおける遊技状態は、レギュラーボーナス(ビッグボーナス中に提供された場合を含む)ではない。
ここでは、まず、現在の遊技状態が小役ゲーム中であるかどうかを判定する(ステップS513)。小役ゲーム中でなければ、RAM112にレギュラーボーナス当選フラグ、ビッグボーナス(1)当選フラグ、またはビッグボーナス(2)当選フラグが設定されているかどうかを判定する(ステップS514)。レギュラーボーナス当選フラグ、ビッグボーナス(1)当選フラグ及びビッグボーナス(2)当選フラグのいずれも設定されていなければ、読み出した抽選対象役に応じてレギュラーボーナス当選フラグ、ビッグボーナス(1)当選フラグまたはビッグボーナス(2)当選フラグをRAM112に設定するとともに、チェリー当選フラグをRAM112に設定する(ステップS515)。そして、ステップS520の処理に進む。
ステップS513で現在の遊技状態が小役ゲーム中であった場合、またはステップS514でRAM112にレギュラーボーナス当選フラグ、ビッグボーナス(1)当選フラグまたはビッグボーナス(2)当選フラグが既に設定されていた場合には、チェリー当選フラグのみをRAM112に設定する(ステップS516)。そして、ステップS520の処理に進む。
ステップS512で抽選対象役がレギュラーボーナス+チェリー、ビッグボーナス(1)+チェリー及びビッグボーナス(2)+チェリーのいずれでもなかった場合には、抽選対象役がレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)のいずれかであるかどうかを判定する(ステップS517)。レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)のいずれかである場合には、RAM112にレギュラーボーナス当選フラグ、ビッグボーナス(1)当選フラグ、またはビッグボーナス(2)当選フラグが設定されているかどうかを判定する(ステップS518)。
レギュラーボーナス当選フラグ、ビッグボーナス(1)当選フラグ及びビッグボーナス(2)当選フラグのいずれかが設定されていれば、そのままステップS520の処理に進む。ステップS517で抽選対象役がレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)及びビッグボーナス(2)のいずれでもないか、ステップS518でレギュラーボーナス当選フラグ、ビッグボーナス(1)当選フラグ及びビッグボーナス(2)当選フラグのいずれも設定されていなければ、抽選対象役の当選フラグをRAM112に設定する。ここで抽選対象役がベル+スイカであれば、ベル当選フラグとスイカ当選フラグを重複して設定し、チェリー+スイカであれば、チェリー当選フラグとスイカ導線フラグを重複して設定する(ステップS519)。そして、ステップS520の処理に進む。
ステップS520では、RAM112における当選フラグの設定状況に応じて当選状況通知コマンドを生成し、これを演出制御基板102に送信する。そして、抽選処理を終了して、図13のフローチャートに復帰する。
次に、ステップS503の乱数取得処理について詳しく説明する。図14は、CPU111がステップS503で実行する乱数取得処理を詳細に示すフローチャートである。乱数取得処理では、まず、CPU111に対する割り込みを禁止する(ステップS601)。次に、サンプリング回路116にサンプリング指令を出力し、乱数発生回路115が発生している乱数をラッチさせ、ラッチさせた乱数の値をI/Oポート114から入力して、これを抽出する。乱数発生回路115から抽出された乱数の値は、汎用レジスタ111GRに格納される(ステップS602)。
次に、汎用レジスタ111GRに格納された乱数の下位バイトの値と上位バイトの値を、RAM112の作業領域を用いて互いに入れ替える(ステップS603)。次に、汎用レジスタ111GRに格納された乱数の値を8080hと論理積演算する(ステップS604)。さらに上位バイト(第15〜第8ビット)を1ビットずつ下位にシフトし、これによって空いた第15ビットに1を挿入する。このときに汎用レジスタ111GRに格納された値が内部抽選用の乱数として取得され、RAM112の所定の領域に保存される(ステップS605)。そして、ステップS601で禁止した割り込みを許可してから(ステップS606)、乱数取得処理を終了して、図14のフローチャートに復帰する。
次に、上記したステップS406の入賞判定処理について詳しく説明する。図16は、CPU111がステップS406で実行する入賞判定処理を詳細に示すフローチャートである。入賞判定処理では、遊技状態に応じた入賞対象役を最初から順に読み出す(ステップS701)。次に、当該読み出した役の図柄組み合わせが可変表示装置2の8本の有効ラインのうちのいずれかに揃っているかどうかを判定する(ステップS702)。
当該役の図柄組み合わせが揃っていれば、当該役の入賞フラグをRAM112に設定して(ステップS703)、ステップS704の処理に進む。当該役の図柄組み合わせが揃っていなければ、そのままステップS704の処理に進む。なお、通常の遊技状態でRT図柄が揃っていれば、RAM112にRT入賞フラグが設定されることとなるが、RT図柄が揃っていても他の遊技状態であれば、RT入賞フラグが設定されることはない。
ステップS704では、当該遊技状態に応じた役のうちで未だ入賞判定の対象としていない役があるかどうかを判定する。未だ入賞判定の対象としていない役があれば、ステップS701の処理に戻り、当該遊技状態に応じた次の役を読み出すものとする。
当該遊技状態に応じた役の全てを入賞判定の対象としていれば、次に、RAM112にリプレイの入賞フラグが設定されているかどうかにより、リプレイ入賞したかどうかを判定する(ステップS705)。リプレイ入賞していれば、リプレイゲーム中フラグをRAM112に設定する(ステップS706)。このリプレイゲーム中フラグは、次のゲームで賭け数が自動設定されると消去されるものとなる。そして、ステップS717の処理に進む。
リプレイ入賞していなければ、RAM112にビッグボーナス(1)の入賞フラグが設定されているかどうかにより、ビッグボーナス(1)入賞したかどうかを判定する(ステップS707)。ビッグボーナス(1)入賞していれば、ビッグボーナス中フラグをRAM112に設定すると共に、RAM112に設定されているビッグボーナス(1)当選フラグを消去する。また、RAM112のRTカウンタの値を0に初期化する(ステップS708)。そして、ステップS717の処理に進む。
ビッグボーナス(1)入賞していなければ、RAM112にビッグボーナス(2)の入賞フラグが設定されているかどうかにより、ビッグボーナス(2)入賞したかどうかを判定する(ステップS709)。ビッグボーナス(2)入賞していれば、ビッグボーナス中フラグをRAM112に設定すると共に、RAM112に設定されているビッグボーナス(2)当選フラグを消去する。また、RAM112のRTカウンタの値を0に初期化する(ステップS710)。そして、ステップS717の処理に進む。
ビッグボーナス(2)入賞していなければ、RAM112にレギュラーボーナスの入賞フラグが設定されているかどうかにより、レギュラーボーナス入賞したかどうかを判定する(ステップS711)。レギュラーボーナス入賞していれば、レギュラーボーナス中フラグをRAM112に設定すると共に、RAM112に設定されているレギュラーボーナス当選フラグを消去する。また、RAM112のRTカウンタの値を0に初期化する(ステップS712)。そして、ステップS717の処理に進む。
レギュラーボーナス入賞もしていなければ、RAM112にJACINの入賞フラグが設定されているかどうかにより、JACIN入賞したかどうかを判定する(ステップS713)。JACIN入賞していれば、レギュラーボーナス中フラグをRAM112に設定すると共に、RAM112に設定されているJACIN当選フラグを消去する(ステップS714)。そして、ステップS717の処理に進む。
JACIN入賞もしていなければ、RAM112にRTの入賞フラグが設定されているかどうかにより、RT入賞したかどうかを判定する(ステップS715)。RT入賞していれば、RAM112のRTカウンタの初期値として101をセットする。ここで、初期値として101をセットするには、次のゲームが開始されるまでにステップS812(後述)でRTカウンタの値が1減算されてしまうので、その分を加味してRTのゲーム数として100ゲームを確保するためである(ステップS716)。そして、ステップS717の処理に進む。RT入賞もしていなければ、そのままステップS717の処理に進む。
ステップS717では、RAM112に設定されている入賞フラグ(但し、ハズレの場合は入賞フラグの設定はない)に基づいて入賞した役の種類、及び当該入賞に伴って払い出されるメダルの枚数を示す入賞情報コマンドを生成して、演出制御基板102に送信する。そして、入賞判定処理を終了して、図13のフローチャートに復帰する。
次に、上記したステップS407の払出処理について詳しく説明する。図17は、CPU111がステップS407で実行する払出処理を詳細に示すフローチャートである。払出処理では、RAM112にスイカ、ベル、チェリーのいずれかの入賞フラグが設定されているかどうかにより、メダルの払い出しを伴う小役入賞があったかどうかを判定する(ステップS801)。小役入賞していなければ、そのままステップS803の処理に進む。
小役入賞していれば、ホッパー80を制御することにより、当該枚数のメダルを順次払い出す。但し、データとして蓄積されるクレジットの数が50に達するまでは、メダルを払い出す代わりにクレジットの数を増加させる(ステップS802)。そして、ステップS803の処理に進む。
ステップS803では、RAM112にビッグボーナス中フラグが設定されているかどうかにより、当該ゲームの遊技状態がビッグボーナスであったかどうかを判定する。但し、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)の入賞フラグがRAM112に設定されている場合には、当該ゲームでのビッグボーナス(1)入賞またはビッグボーナス(2)入賞であって、当該ゲームの遊技状態がビッグボーナスであった訳ではないので、ビッグボーナス中フラグが設定されていても、ビッグボーナス中であったと判定されない。当該ゲームの遊技状態がビッグボーナスでなかった場合には、ステップS807の処理に進む。
ビッグボーナス中であったと判定された場合には、RAM112に設けられたカウンタにより当該ビッグボーナスが開始してからのメダルの払い出し総数をカウントする(ステップS804)。このカウントの結果、メダルの払い出し総数が465枚を越えたかどうかを判定する(ステップS805)。メダルの払い出し総数が465枚を越えていなければ、ステップS807の処理に進む。
メダルの払い出し総数が465枚を越えた場合には、RAM112に設定されているビッグボーナス中フラグを消去すると共に、メダルの払い出し総数をカウントするためのカウンタの値を0に初期化する(ステップS806)。そして、ステップS810の処理に進む。
ステップS807では、RAM112にレギュラーボーナス中フラグが設定されているかどうかにより、当該ゲームの遊技状態がレギュラーボーナス(ビッグボーナスで提供された場合を含む)であったかどうかを判定する。但し、レギュラーボーナスまたはJACINの入賞フラグがRAM112に設定されている場合には、当該ゲームでのレギュラーボーナス入賞またはJACIN入賞であって、当該ゲームの遊技状態がレギュラーボーナスであった訳ではないので、レギュラーボーナス中フラグが設定されていても、レギュラーボーナス中であったと判定されない。
当該ゲームの遊技状態がレギュラーボーナスであった場合には、RAM112に設けられたカウンタにより、当該レギュラーボーナスが開始してから(ビッグボーナスでは、その中で新たなレギュラーボーナスが開始してから)の消化ゲーム数と入賞ゲーム数とをカウントする(ステップS808)。このカウントの結果、当該レギュラーボーナスにおける入賞ゲーム数が8となったか、或いは当該レギュラーボーナスにおける消化ゲーム数が12となったかどうかを判定する(ステップS809)。
当該レギュラーボーナスにおける入賞ゲーム数が8となったか、或いは当該レギュラーボーナスにおける消化ゲーム数が12となった場合には、ステップS810の処理に進む。当該レギュラーボーナスにおける入賞ゲーム数が8となってなく、且つ当該レギュラーボーナスにおける消化ゲーム数が12ともなっていない場合には、ステップS813の処理に進む。ステップS810では、RAM112に設定されているレギュラーボーナス中フラグを消去すると共に、レギュラーボーナス中の消化ゲーム数と入賞ゲーム数とをカウントするためのカウンタの値をいずれも0に初期化する。そして、ステップS813の処理に進む。
ステップS807で当該ゲームの遊技状態がレギュラーボーナスでなかった場合には、RAM112のRTカウンタの値が0であるかどうかを判定する(ステップS811)。RTカウンタの値が0であれば、そのままステップS813の処理に進む。RTカウンタの値が0でなければ、RTカウンタの値を1だけ減算して(ステップS812)、ステップS813の処理に進む。
ステップS813では、RAM112にスイカ当選フラグ、ベル当選フラグ、チェリー当選フラグ、リプレイ当選フラグ、JACIN当選フラグが設定されていれば、これを消去する。ビッグボーナス(1)当選フラグ、ビッグボーナス(2)当選フラグ及びレギュラーボーナス当選フラグは、ここでは消去せずに次ゲームに持ち越させる。また、ステップS703においてRAM112に入賞フラグが設定されていれば、これを消去する。
次に、RAM112におけるビッグボーナス中フラグ及びレギュラーボーナス中フラグ、並びにRTカウンタの値に基づいて、次のゲームで適用される遊技状態を示す遊技状態コマンドを生成して、演出制御基板102に送信する(ステップS814)。そして、払出処理を終了して、図13のフローチャートに復帰する。ここで図13のフローチャートに復帰した場合は、今回の1ゲームにおける処理が終了となる。
以上のようなゲームの繰り返しにおいて、遊技制御基板101のCPU111は、通常の遊技状態、RT、ビッグボーナス、レギュラーボーナスの間で遊技状態の移行を行っており、遊技の進行状況に応じてコマンドを演出制御基板102に送信している。これに対して、演出制御基板102のCPU121は、遊技制御基板101から受信したコマンドに基づいて、遊技状態がRTに制御されている旨の報知、並びにボーナス告知及びボーナス予告を含む独自の演出を行っている。以下、演出制御基板102側の制御により行われる演出の処理について説明する。
図18は、演出制御基板102のCPU121が実行する処理を示すフローチャートである。演出制御基板102側では、遊技制御基板101から送られてくるコマンドを受信したかどうかを判定している(ステップS901)。遊技制御基板101からいずれかのコマンドを受信すると、受信したコマンドの種類が何であるかを判定する(ステップS902)。
受信したコマンドの種類がステップS520で送信された当選状況通知コマンドであった場合には、さらに、受信した当選状況通知コマンドが示す当選フラグの設定状況をRAM122の所定の領域に保存する(ステップS903)。次に、前回のゲームでRAM122に保存した遊技状態(すなわち、今回のゲームにおける遊技状態)がビッグボーナスまたはレギュラーボーナスにあることを示しているかどうかを判定する(ステップS904)。
ビッグボーナス及びレギュラーボーナスのいずれにもない場合には、RAM122に告知フラグが設定されているかどうかにより、既にボーナス告知が行われているかどうかを判定する(ステップS905)。ボーナス告知が行われていれば、そのままステップS901の処理に戻る。ステップS904でビッグボーナスまたはレギュラーボーナスにあったときも、そのままステップS901の処理に戻る。
ステップS905でボーナス告知が行われていなければ、例えばソフトウェア乱数機能により告知/予告決定用乱数を抽出し、この乱数の値と遊技状態がRTである旨が報知されているか(すなわち、RAM122にRT報知フラグが設定されているか)、RTである旨が報知されていれば前回のゲームでRAM122に保存した遊技状態(すなわち、今回のゲームにおける遊技状態)によりRT残りゲーム数が20ゲーム以上であるかどうかに応じて、ボーナス告知やボーナス予告を行うかを決定する告知/予告決定抽選を行う(ステップS906)。但し、リプレイ(もしくはスイカまたはベル)に当選しているときには、ボーナス予告を行わない旨を必ず決定するものとしてもよい。
この告知/予告決定抽選においてボーナス告知を行うこと、またはボーナス予告を行うことが決定されたかどうかを判定する(ステップS907)。ボーナス告知もボーナス予告も行わないことが決定された場合には、そのままステップS901の処理に戻る。ボーナス告知またはボーナス予告を行うことが決定された場合には、該抽選にて決定された態様で液晶表示器4またはボーナス告知部36においてボーナス告知またはボーナス予告を行う(ステップS908)。
次に、ここで行ったのがボーナス告知であったかボーナス予告であったかを判定する(ステップS909)。ボーナス告知であった場合には、RAM122に告知フラグを設定して(ステップS910)、ステップS901の処理に戻る。ボーナス予告であった場合には、RAM122に予告フラグを設定して(ステップS911)、ステップS901の処理に戻る。
受信したコマンドの種類がステップS404で送信されたリール回転コマンドであった場合には、まず、前回のゲームで受信したリール停止コマンドに基づいてRAM122に保存した可変表示装置2における図柄の表示態様を示す情報をクリアする(ステップS912)。さらに、仮想リールを液晶表示器4に表示させて、仮想リールによる図柄の変動表示を開始させる(ステップS913)。そして、ステップS901の処理に戻る。
受信したコマンドの種類がステップS405でリール3L、3C、3Rの回転が停止される度に送信されたリール停止コマンドであった場合には、当該リール停止コマンドが示すリール3L、3C、3Rに導出された図柄を示す情報をRAM122の所定の領域に保存する(ステップS914)。さらに、RAM122に保存した当選フラグの設定状況を示す情報とリール3L、3C、3Rの停止状況を示す情報とを参照して、停止されたリール3L、3C、3Rに合わせて3つのうちのいずれかの仮想リールを停止させ、可変表示装置2に導出された図柄に対応した図柄を仮想リールに導出させる(ステップS915)。そして、ステップS901の処理に戻る。
受信したコマンドの種類がステップS717で送信された入賞情報コマンドであった場合には、受信した入賞情報コマンドが示す入賞情報をRAM122に保存する。ここで、RAM122には過去3回分の入賞情報を保存する領域があるため、前回と前々回の入賞情報をシフトして、今回受信した入賞情報コマンドが示す入賞情報を保存する(ステップS916)。
次に、RAM122に保存された前回のゲームの遊技状態(ステップS926参照)を参照して、今回のゲームで適用された遊技状態がRTであるかどうかを判定する(ステップS917)。今回のゲームで適用された遊技状態がRTでなかった場合には、そのままステップS921の処理に進む。今回のゲームで適用された遊技状態がRTであれば、ステップS916で保存した過去3回分の入賞情報を参照して、リプレイ入賞が3回連続して発生しているかどうかを判定する(ステップS918)。
リプレイ入賞が3回連続して発生していない場合には、前回のゲームの遊技状態(ステップS926参照)を参照して、RTの残りゲーム数が20ゲーム未満となっているかどうかを判定する(ステップS919)。RTの残りゲーム数が20ゲーム以上あれば、RT報知を行うことなく、そのままステップS921の処理に進む。
リプレイ入賞が3回連続発生している場合、或いはRTの残りゲーム数が20ゲーム未満となっている場合には、遊技状態がRTにある旨を液晶表示器4に表示して遊技者に報知する。但し、ここで報知された情報では、RT残りゲーム数を特定することはできない。また、遊技状態がRTにある旨を報知していることを示すRT報知フラグをRAM122に設定する(ステップS920)。既にRT報知が行われている場合も、処理としてステップS920を実行するが、見た目上の変化は生じない。そして、ステップS921の処理に進む。
ステップS921では、RAM122に告知フラグが設定されているかどうかにより、液晶表示器4および/またはボーナス告知部36にてボーナス告知を行っているかどうかを判定する。ボーナス告知を行っていれば、受信した入賞情報コマンドがレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)の入賞を示しているかどうかを判定する(ステップS922)。
レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)の入賞を示していれば、ここで当該ボーナス告知を終了させ、RAM122に設定されている告知フラグを消去する(ステップS923)。そして、ステップS901の処理に戻る。或いはステップS922でレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)及びビッグボーナス(2)のいずれにも入賞していなかった場合には、そのままステップS901の処理に戻る。
ステップS921でボーナス告知を行っていなかった場合には、RAM122に予告フラグが設定されているかどうかにより、液晶表示器4においてボーナス予告を行っているかどうかを判定する(ステップS924)。ボーナス予告を行っていれば、ここで当該ボーナス予告を終了させ、RAM122に設定されている予告フラグを消去する(ステップS925)。そして、ステップS901の処理に戻る。ボーナス予告を行っていなければ、そのままステップS901の処理に戻る。
受信したコマンドの種類がステップS814で送信された遊技状態コマンドであった場合には、まず、受信した遊技状態コマンドが示す遊技状態をRAM122に保存する。ここで、RAM122には過去2回分の遊技状態を保存する領域があるため、前回の遊技状態をシフトして、今回受信した遊技状態コマンドが示す遊技状態を保存する(ステップS926)。
次に、今回のゲームで保存した遊技状態と前回のゲームで保存した遊技状態とを比較して、今回のゲーム限りでRTが終了となったかどうかを判定する(ステップS927)。今回のゲーム限りでRTが終了となったのでない場合、すなわち前回以前のゲームから既にRTとなっていなかったか、次のゲームでもRTが継続する場合には、そのままステップS901の処理に戻る。
今回のゲーム限りでRTが終了となっていた場合には、液晶表示器4において行われている遊技状態がRTにある旨の報知を終了させ、RAM122に設定されているRT報知フラグを消去する(ステップS928)。さらに、ステップS903で保存した当選状況がレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)の当選を示しているかどうかを判定する(ステップS929)。レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)及びビッグボーナス(2)のいずれの当選も示していなければ、そのままステップS901の処理に戻る。
レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)のいずれかの当選を示していれば、液晶表示器4またはボーナス告知部36においてボーナス告知を行う。また、既にボーナス告知を行った旨を示す告知フラグをRAM122に設定する(ステップS930)。そして、ステップS901の処理に戻る。
また、受信したコマンドの種類が他のコマンドであった場合には、それぞれのコマンドの種類に応じた処理(本発明と関係ないので、詳細は省略)を実行する(ステップS931)。その後、ステップS901の処理に戻る。
以上説明したように、この実施の形態にかかるスロットマシン1では、通常の遊技状態において可変表示装置2にRT図柄が導出されると、遊技状態がRTに制御される。RTの遊技状態は、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に入賞しない限り、100ゲームの間継続するものとなっている。ここで、遊技状態がRTに制御されてからリプレイ入賞が3回連続するまで、可変表示装置2へのRT図柄の導出以外にRT残りゲーム数を特定可能な如何なる情報も遊技者に報知されることはない。
ここで、スロットマシン1における各ゲームの結果は、リール3L、3C、3Rから構成される可変表示装置2に導出された表示態様によって示されるものであるが、可変表示装置2の表示態様に対応した表示態様が液晶表示器4に表示される仮想リールによっても示される。液晶表示器4は、可変表示装置2よりも大きく、遊技者の目線の高さに近くて視認しやすいものである。
また、この実施の形態にかかるスロットマシン1では、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)及びRT以外の役には取りこぼしがなく、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)及びRTの当選確率は低いので、ボーナス告知やボーナス予告がされた場合を除いて、ほぼ目押しをしなくても遊技を進めることができるものとなる。また、液晶表示器4の仮想リールには可変表示装置2の表示結果に対応した表示態様が導出されるので、多くの場合において可変表示装置2そのものを見る必要もなくなっている。
一方、遊技状態をRTに制御する契機となるRT図柄が可変表示装置2に導出されたときに、液晶表示器4の仮想リールに導出される表示態様は同一種類の図柄の組み合わせではなく、ハズレのときに仮想リールに導出される図柄の組み合わせと変わりがない。この実施の形態にかかるスロットマシン1以外の一般的なスロットマシンでは、入賞の表示態様は同一種類の図柄の組み合わせにより構成されていることが多いので、このような異なる種類の図柄の組み合わせが導出されても、可変表示装置2へのRT図柄の導出を遊技者に気づかせないようにすることができる。
しかも、可変表示装置2にRT図柄が導出されたときに仮想リールに導出される表示態様(すなわち、同じ種類の図柄がいずれかの有効ライン上に並ばない表示態様)は、RT図柄の導出以外の完全なハズレの表示態様が可変表示装置2に導出されたときにも仮想リールに導出されるものとなっている。しかも、可変表示装置2にRT図柄が導出されたときよりも完全なハズレが導出されたときの方が、「スイカ以外−スイカ−スイカ」の表示態様が仮想リールに導出されることが多い。このため、仮想リールに「スイカ以外−スイカ−スイカ」の表示態様が導出されても、なおも可変表示装置2へのRT図柄の導出を遊技者に気づかせないようにすることができる。
さらに、可変表示装置2において導出されるRT図柄も、「赤7−ベル−JAC」という全く異なる種類の図柄の組み合わせによって構成されている。さらに、可変表示装置2において直線状の有効ラインは2/8だけしかないので、直線状に並んだ図柄だけを考えると、さらに異なる図柄組み合わせとなっていることがある。この実施の形態にかかるスロットマシン1以外の一般的なスロットマシンでは、入賞の表示態様は同一種類の図柄の組み合わせにより構成されていることが多いので、このような異なる種類の図柄の組み合わせが導出されても、可変表示装置2へのRT図柄を遊技者に気づかせないようにすることができる。
このように可変表示装置2にRT図柄が導出されたことを遊技者に気づかせにくくすることで、RT図柄の導出によるRTの遊技状態の開始を遊技者に分かられにくくすることができる。RTの開始が分からなくなることで、実際には既に遊技状態がRTに制御された後であっても遊技状態がRTに制御されることに対しての期待感を遊技者に継続して与えることができるので、遊技の興趣を向上させることができる。
これに対して、遊技状態がRTに制御されるとリプレイ当選する確率が高くなるので、リプレイ入賞が連続して発生すれば、遊技者は、遊技状態がRTに制御されているものと想像が付く。通常の遊技状態でのリプレイ当選確率を考えると、リプレイ入賞が3回も続けば、RTに制御されていることがほぼ確実に分かる。このように遊技者にとっては遊技状態がRTに制御されている状況がほぼ確実に分かる状況でもRTにある旨が報知されないことはないので、RTに本当に制御されることがあるのかという疑念を遊技者に抱かせることがなく、適切な範囲で遊技者に期待感を与えて遊技の興趣を向上させることができるようになる。
また、RTの遊技状態は、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に入賞しない限り、100ゲームの間継続する。すなわち、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に当選しただけでは、RTが終了することはないので、100ゲームの継続期間というRTの利益を遊技者が失わないで済む。一方、RTで100ゲームを消化したときにおいてレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に当選していれば、必ずボーナス告知が行われるものとなる。これにより、RTの終了するゲームでは、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)への当選の期待感を遊技者に与えることができ、さらに遊技の興趣を向上させることができる。
また、可変表示装置2を構成するリール3L、3C、3Rの停止には、停止ボタン12L、12C、12Rの操作から190ミリ秒の最大停止遅延時間の範囲で停止しなければならないという制約が課されているが、液晶表示器4に表示される仮想リールの停止に対しては、このような制約が課されていない。このため、液晶表示器4の仮想リールを停止させるときには、可変表示装置2のリール3L、3C、3Rを停止させるときには不可能な多様な演出を行うことが可能となり、遊技の興趣を向上させることができる。
また、この実施の形態にかかるスロットマシン1においては、仮想リールの表示及び遊技状態がRTにある旨の報知以外の演出として、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に当選している旨を確定的に報知するボーナス告知や、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に当選している可能性がある旨を報知するボーナス予告が行われている。このボーナス告知やボーナス予告により、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)の当選に対する遊技者の期待感を高めさせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
ここで、ボーナス予告は、遊技状態がRTにある旨が報知されているかどうかの違いや、RT残りゲーム数の違いによって異なる割合で行われるものとなっている。このため、遊技状態がRTにある旨が報知されているだけではRTの終了が予測できなくても、ボーナス予告の頻度の違いによって、ある程度はRTの終了までの残りゲーム数を予測できるものとなる。このようにボーナス予告は、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に当選しているか否かに関する情報だけではなく、RTの継続/終了に関する情報も遊技者に与えるものとなるので、遊技者の興味をより一層引きつけることができ、さらに遊技の興趣を向上させることができる。
ところで、ビッグボーナスは、消化ゲーム数に関わらず、メダルの払い出し枚数が465枚を越えると終了するものとなっている。ここでビッグボーナス(小役ゲーム及びレギュラーボーナスを含む)中のゲームでは、リプレイが内部抽選の対象役として定められていないので、リプレイ入賞することがない。リプレイは、遊技者の手持ちのメダルを減らさないものであるがメダルの払い出しを伴わないので、ビッグボーナスの終了条件となる払い出しメダル枚数に影響しない。つまり、ビッグボーナス中にリプレイ入賞させても不必要にビッグボーナスのゲーム数を増やすだけのものとなってしまうので、リプレイをビッグボーナスにおける内部抽選の対象役として定めないことで、ビッグボーナスの遊技状態を無駄に長引かせることがなく、遊技を効率よく進めることができるようになる。
また、ビッグボーナスにおいて小役ゲームからレギュラーボーナスに遊技状態を移行させるためのJACINの表示態様は、「ベル−チェリー−チェリー」の組み合わせにより構成され、他の役の表示態様として使用されていないものである。このため、可変表示装置2に導出された表示態様と入賞となる役との関係が明確になり、遊技者にとっては遊技性が分かりやすいものとなる。
リール3L、3C、3Rの回転は、停止ボタン12L、12C、12Rの操作がストップスイッチ42L、42C、42Rで検出されてから190ミリ秒の最大停止遅延時間の範囲で停止されることとなるが、この間に4コマを引き込むことができるので、停止すべき図柄は5コマの範囲から選ぶことができる。有効ラインは、上段と下段の何れかを選択して組み合わせたものとなっているので、ベル、チェリー、スイカの小役に当選しているときには、これを取りこぼすことがない。
特に遊技状態がレギュラーボーナスに制御されている場合には、ベルまたはチェリーに重複当選する場合を含めると、100%の確率でスイカに当選することとなる。スイカは、取りこぼしの生じ得ない役であり、しかも、ベルまたはチェリーとの重複当選の場合にも優先して導出される役である。これにより、遊技状態がレギュラーボーナスに制御されているときには、遊技者が全く目押しをしなくても済むようになり、簡単に遊技を進められるようになるとともに、賭け数の設定に用いるメダルの量を最小限に抑えて規定枚数のメダルの払出を受けることができるようになる。
上記したように遊技状態毎に内部抽選の対象となる役の種類は、遊技状態別当選役テーブルに登録されているが、各役の当選確率を定める判定値数は、役別テーブルから参照されるアドレスに格納されている。役別テーブルにおいて、いずれの遊技状態においても入賞となる役として定められたスイカ、ベル及びチェリーについては、賭け数毎に判定値数の格納先アドレスが登録されており、賭け数に従って判定値数が取得されることとなる(もっとも、スイカ及びチェリーでは、結果的に同じ判定数が取得される)。
ここで、レギュラーボーナスにおける賭け数は1で固定されているが、レギュラーボーナス以外の遊技状態における賭け数は3で固定されている。これにより、賭け数に応じて判定値数を取得するだけでも、遊技状態に応じた当選確率でスイカ、ベル及びチェリーの内部抽選を行うことができる。また、判定値数を取得する際に遊技状態を判断する必要がないので、内部抽選における処理ステップが簡素化される。しかも、レギュラーボーナスに対応した賭け数1の方が、賭け数3のときよりもベルの当選確率が高いので、レギュラーボーナスにおける遊技者の期待感をさらに高めさせて、遊技の興趣を向上させることができる。
また、役別テーブルに登録されている各抽選対象役の判定値数の格納先のアドレスは、設定値に応じて異なっている場合もあるが、設定値に関わらずに当選確率を同一とするものとした役については、設定値に関わらずに判定値数が共通化して格納されるものとなる。このように判定値数を共通化して格納することで、そのために必要な記憶容量が少なくて済むようになる。もっとも、役別テーブルにおいて、内部抽選の対象役と設定されている賭け数とが同じで設定値に応じて参照される判定値数を格納したアドレスが異なっていても、異なるアドレスにおいて格納されている判定値数が同じである場合がある。
一般に開発段階においては、少なくとも一部の役について設定値に応じて判定値数を調整しながら(すなわち、内部抽選の当選確率を調整しながら)、シミュレーションを行っていくものとしている。当初の判定値数として、設定値に応じて異なる判定値数を登録しておいたが、シミュレーションにより調整を行った結果として、設定値が異なる場合の判定値数が同一になる場合もある。当初の判定値数として、設定値に応じて同一の判定値数を登録しておいたが、シミュレーションの結果により当初から登録してあった判定値数がそのまま用いられる場合もある(シミュレーションの結果により当初とは異なる判定値数すなわち、設定値に応じて異なる判定値数となる場合もある)。そして、それぞれの場合におけるシミュレーションで適切な結果の得られた判定値数を、量産用の機種に設定する判定値数として選ぶものとしている。
ここで、シミュレーションにより調整された判定値数が結果として設定値に関わらずに同じになったとしても、その開発段階でのアドレス割り当てと同じアドレスの割り当てで判定値数をROM113に記憶して、そのまま量産用の機種とすることができる。このため、量産用の機種において判定値数の格納方法を開発用の機種から変更する必要がなく、最初の設計段階から量産用の機種に移行するまでの開発を容易に行うことができるようになる。
また、内部抽選は、取得した内部抽選用の乱数に、役別テーブルから参照された各役の判定値数を加算していき、その加算の結果がオーバーフローしたか否かによって、それぞれの役の当選の有無を判定するものとしている。このため、各役の判定値数をそのまま用いて内部抽選を行うことができる。なお、実際の当選判定を行う前に当選判定用テーブルを生成する場合にはループ処理が2回必要になるが、この実施の形態によれば、抽選処理におけるループ処理が1回で済むようになり、抽選処理全体での処理効率が高いものとなる。
また、通常遊技状態またはRTにおける判定値数には、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)、またはビッグボーナス(2)と、チェリーとの両方を抽選対象とするものが登録されている。ここで、前回以前のゲームからレギュラーボーナス当選フラグ、ビッグボーナス(1)当選フラグ、ビッグボーナス(2)当選フラグのいずれも持ち越されていなければ、内部抽選用の乱数の値によっては、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)、またはビッグボーナス(2)と、チェリーの両方に当選となる。
ここで、抽選対象の一方の役であるチェリーの当選に基づいて設定されたチェリー当選フラグに基づいて、可変表示装置2の表示結果により「チェリー」の小役に入賞したとしても、依然としてレギュラーボーナス当選フラグ、ビッグボーナス(1)当選フラグ、ビッグボーナス(2)当選フラグのいずれかが設定されているという可能性もある。このため、「チェリー」の小役に入賞したときであっても、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)、またはビッグボーナス(2)の当選も遊技者に期待させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
また、乱数取得処理によって取得される内部抽選用の乱数は、サンプリング回路116により乱数発生回路115から抽出した乱数をそのまま使用するのではなく、ソフトウェアにより加工してから使用するものとしている。乱数発生回路115は、パルス発生回路115aのパルス信号の周波数で高速に更新して乱数を発生しているが、ソフトウェアにより加工した後の内部抽選用の乱数では、その加工によって更新の周期性が失われるものとなる。
これに対して、内部抽選では各役に対応した判定値数を内部抽選用の乱数の値に順次加算していくことにより行うため、各役を当選とする内部抽選用の乱数の値は、固まってしまうこととなる。これに対して、ソフトウェアによる加工で内部抽選用の乱数の周期性を失わせ、その値をバラつかせることによって、遊技者による狙い打ちを可能な限り防ぐことができる。
しかも、乱数発生回路115のカウンタ115b、115cの値を更新させるためにパルス発生回路115aが発生するパルス信号の周波数は、CPU111の動作クロックの周波数よりも高く、整数倍ともなっていない。このため、乱数発生回路115が発生する乱数の更新が、CPU111が行う処理と同期しにくくなる。しかも、パルス発生回路115aのパルス信号の周波数の方を高くすることで、乱数発生回路115が発生する乱数の更新速度を非常に速いものとすることができる。
一方、ソフトウェアによる乱数の加工は、サンプリング回路116により乱数発生回路115から抽出した乱数の上位バイトと下位バイトとを入れ替え、第15、第7ビットをマスクした後、上位バイトをビットシフトするだけでよい。従って、16ビット(実際にはマスクされて14ビット)という比較的大きな乱数であっても、周期性を失わせるために必要な加工の処理に要する負荷がそれほど大きくならず、容易に取得することができる。このように大きな乱数が取得できることで、内部抽選における確率設定を細かく行うことができるようになる。
また、この実施の形態にかかるスロットマシン1では、RAM112に記憶されているデータに異常が生じた場合には、RAM異常エラー状態に制御され、ゲームの進行が不能化されると共に、設定変更モードに移行し、設定変更操作に基づいて設定値を新たに選択・設定しなければ、ゲームの進行が不能化された状態が解除されない。すなわち、RAM112に記憶されているデータに異常が生じても、スロットマシン1により自動的に設定された設定値ではなく、設定変更操作に基づいて選択・設定された設定値(一般的に、設定変更操作は遊技店の従業員により行われるので、遊技店側が選択した設定値である)に基づいてゲームが行われることが担保されるので、ゲームの公平性を図ることができる。
また、内部抽選において抽選対象の役に当選とするか否かを決定する際に、設定値ワーク112−4に格納されている設定値が適正な値(1〜6の範囲の値)でなければ、デフォルトの設定値(例えば、設定1)に基づく確率で当選とするか否かを決定するのではなく、この場合にもRAM異常エラー状態に制御され、ゲームの進行が不能化されると共に、設定変更モードに移行し、設定変更操作に基づいて設定値を新たに選択・設定しなければ、ゲームの進行が不能化された状態が解除されない。すなわち内部抽選において抽選対象となる役に当選とするか否かの決定を適正に行うことができない場合も、設定変更操作に基づいて選択・設定された設定値に基づいてゲームが行われることが担保されるので、ゲームの公平性を図ることができる。
また、RAM112に記憶されたデータに異常が生じるのは、停電時や制御部110が暴走する等、制御に不具合が生じて制御を続行できないときがほとんどである。これらの状態から復旧して制御部110が起動するときにおいてのみデータが正常か否かの判断を行うようになっているので、RAM112に記憶されたデータが正常か否かの判定をデータに異常が生じている可能性が高い状況においてのみ行うことができる。すなわち、RAM112に記憶されたデータに異常が生じている可能性の低い状況では、当該判定を行わずに済み、制御部110の負荷を軽減させることができる。
また、特に電源が遮断されたときに生じる電圧低下信号の入力により実行される電断割込処理において、RAM112に記憶されているデータに基づいてRAMパリティを計算してパリティ格納領域112−7にセットし、次回起動時において、その際に計算して得られたRAMパリティをパリティ格納領域112−7に格納されていたRAMパリティと比較して、RAM112のデータが正常であるか否かを判定している。このように電源が遮断されたときに生じる電圧低下信号の入力時と起動時のRAMパリティを比較するのみでRAM112のデータが正常か否かを判定できるので、当該判定を正確且つ簡便に行うことができる。
また、RAM112のデータに異常が生じて、ゲームの進行が不能化された場合には、ゲームの進行が不能化された状態を解除する条件となる設定値の変更操作が有効となる設定変更モード(設定変更処理)へ移行することに伴って、RAM112に記憶されているデータが初期化される。このため、RAM112のデータに異常が生じたことに伴うデータの初期化と設定値の選択・設定に伴うデータの初期化とを1度で行うことができるので、無駄な処理を省くことができる。
さらに、制御部110の起動時には、RAM112のデータが正常であるか否かを判定する前に、設定キースイッチ92がONの状態であるか否かを判定し、その時点で設定キースイッチ92がONの状態であると判定した場合には、RAM112のデータが正常であるか否かの判定は行わずに、設定変更モードに移行する。こうしてRAM112のデータが正常であるか否かの判定を行わずに新たに設定値が選択・設定されることにより、無駄な処理を省くことができるようになる。
本発明は、上記の実施の形態に限られず、種々の変形、応用が可能である。以下、本発明に適用可能な上記の実施の形態の変形態様について説明する。
上記の実施の形態では、可変表示装置2のリール3L、3C、3Rにより図柄を変動表示させる他に、これよりも視認容易に設けられた液晶表示器4に表示される仮想リールにより演出用図柄を変動表示させるスロットマシン1を例として本発明を説明した。もっとも、上記の実施の形態のようにRT図柄が異なる種類の図柄の組み合わせで構成されたり、同一種類の図柄の組み合わせで構成されても直線状の有効ライン上に導出されることがないのであれば、液晶表示器4の位置に概略液晶表示器4の大きさで構成される可変表示装置を設けるものとしてもよい。仮想リールの表示は必要ない。この場合でも、遊技者が可変表示装置へのRT図柄の導出を見逃してしまうことが十分に考えられるため、本発明の効果を得られるものとなる。
また、可変表示装置2よりも視認容易な液晶表示器4に表示される仮想リールにより演出用図柄を変動表示させ、可変表示装置2にRT図柄が導出されたときに仮想リールに導出される表示態様を、可変表示装置2にハズレの表示態様が導出されたときにも導出され得る表示態様と同一とするのであれば、可変表示装置2に導出されるRT図柄は、同一種類の図柄の組み合わせで構成されて、しかも直線状の有効ライン上に導出されることがあるものであってもよい。この場合でも、遊技者が可変表示装置へのRT図柄の導出を見逃してしまうことが十分に考えられるため、本発明の効果を得られるものとなる。
上記の実施の形態では、独立して抽選対象となるRT図柄が可変表示装置2に導出されることで、遊技状態がRTに制御されるものとなっていた。このRT図柄の導出では、遊技状態がRTに制御される以外の価値が遊技者に付与されることはなかった。これに対して、他の役の取りこぼしによりRT図柄を導出させるものとしてもよい。この場合、RTを単独で内部抽選の対象役とすることなく、取りこぼしによりRT図柄を導出可能とする他の役(ここでは、特定小役という)を内部抽選の対象役とすればよい。特定小役に当選し、且つ停止操作のタイミングにより特定小役の図柄を導出させることができないときに、RT図柄を導出させるものとすればよい。
また、RT図柄の導出により、遊技状態をRTに制御するだけではなく、他の価値(メダルの払出や再遊技)を遊技者に付与するものとしてもよい。例えば、特定の小役に入賞したときに、遊技状態をRTに制御するとともに1枚だけメダルを払い出すものとしてもい。払い出しが1枚だけであれば、通常はこれをクレジットの加算に代えることができるので、RTに制御される際にメダルの払出を伴っていても、RTへの制御を遊技者に気づかせることが少なくて済む。
或いは、通常の遊技状態におけるリプレイとして、リプレイA(JAC−JAC−JAC)とリプレイB(JAC−JAC−ベル)の2種類(内部抽選では別個の役として抽選対象となる)を用意しておき、リプレイBに入賞したときには、RAM112にリプレイフラグを設定して次のゲームで賭け数を自動設定するとともに遊技状態をRTに制御するものとしてもよい。
上記の実施の形態では、通常の遊技状態でRT図柄が導出されたときに、100ゲームのRTに遊技状態が制御されるものとなっていた。もっとも、RTの継続ゲーム数は、100ゲームに限るものではなく、任意のゲーム数とすることができる。通常の遊技状態においてRT図柄が導出されたときに行うRTゲーム数決定抽選の結果によって、RTの継続ゲーム数を決めるものとしてもよい。この場合は、可変表示装置2の表示結果によりRTの開始が遊技者に分かってしまった場合でも、RTの終了を遊技者に予測させないものとすることができる。
上記の実施の形態では、遊技状態がRTである旨が報知されていなければ、通常の遊技状態であるかRTであるかに関わらず同じ頻度でボーナス予告が行われるものとなっていた。これに対して、遊技状態がRTである旨が報知されていなくても、通常の遊技状態とRTにあるときとでは異なる頻度で、ボーナス予告を行うものとしてもよい。これにより、ボーナス予告の頻度によって遊技状態がRTに制御されているかどうかということにも遊技者の興味を引きつけることができるようになるので、さらに遊技の興趣を向上させることができるようになる。
上記の実施の形態では、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)の当選をボーナス告知またはボーナス予告により報知するものとしていた。上記の実施の形態のスロットマシン1では、例えば、小役であるベルは、停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順(特に操作タイミング)に関わらずに、当選していれば取りこぼすことなく入賞するものとなっていたが、停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順により取りこぼすことのある小役については、当選した小役に入賞させるための手順を特定可能な情報を報知する小役告知を行うものとしてもよい。この小役告知も、遊技状態がRTである旨が報知されているかどうか、実際にRTに制御されているか否か、RT残りゲーム数によって異なる割合で行うものとすることができる。
ボーナス予告や小役告知の頻度を遊技状態がRTである旨が報知されているかどうか、実際にRTに制御されているか否か、RT残りゲーム数に応じて変えるのではなく、その態様を変えるものとしてもよい。RTの継続ゲーム数が不定である場合、ボーナス予告の頻度等を変える基準としては、RTの残りゲーム数の代わりにRT開始からの消化ゲーム数を適用してもよい。上記の実施の形態のようにRTの継続ゲーム数が一定に定まっている場合、RTの残りゲーム数を基準としてボーナス予告の頻度等を変えることは、RT開始からの消化ゲーム数を基準としてボーナス予告の頻度等を変えていることと同じことになる。
上記の実施の形態では、RTの遊技状態においてリプレイ入賞(取りこぼしがないのでリプレイ当選と同義になる)が3ゲーム続いたことを契機として、遊技状態がRTに制御されている旨を報知するものとしていた。もっとも、RTの遊技状態に制御されている旨を報知する契機は、これに限るものではない。RT報知の条件となるリプレイ入賞の連続回数は、2ゲームまたは4ゲーム以上としてもよい。また、RTにおけるリプレイ入賞の発生が所定の条件を満たせば、リプレイ入賞が完全に連続している場合に限らなくてもよい。
例えば、1ゲームだけリプレイ入賞しなかった場合はカウントの対象としないリプレイ入賞の断続であってもよい。例えば、リプレイ→非リプレイ→リプレイ→非リプレイ→リプレイと入賞が断続して発生した場合もRT報知を行う条件とすることができる。また、最近の所定ゲーム数の間に発生したリプレイ入賞の回数が所定回数となった場合をRT報知を行う条件とすることもできる。例えば、最近の4ゲーム中3ゲームでリプレイ入賞が発生したことを条件とするなら、リプレイ→リプレイ→非リプレイ→リプレイとなった場合もRT報知を行うものとすることができる。このような場合、必要に応じてRAM122に保存される入賞情報のゲーム数を増やせばよい。
このようなリプレイ入賞の履歴に基づいてRT報知を行うものとする場合、判断対象となる履歴は、遊技状態がRTに制御された後の履歴に限るものとしても、RTに制御される前からの履歴を含むものとしてもよい。例えば、最近の4ゲーム中3ゲームでリプレイ入賞が発生したことを条件とする場合にリプレイ→リプレイ→RT→リプレイの順で可変表示装置2の表示結果が導出されたものとすると、前者の場合は、RT入賞の後のリプレイ入賞ではRT報知がされないが、後者の場合は、RT入賞の後のリプレイ入賞でRT報知がされるものとなる。
なお、このようなリプレイ入賞の履歴の判断は、RTに制御されているときに限って実行される処理としても、RTに制御されているか否かに関わらずに実行される処理としてもよい。後者の場合は、リプレイ入賞の履歴がRT報知の契機として定められた条件を満たすと判断した後、遊技状態がRTにあるかどうかを判断して、RTに制御されているならRT報知を行うものとすればよい。
また、RTに制御された後の履歴のみがRT報知を行うか否かの判断対象として用いられる場合は、遊技状態がRTに制御されてからの履歴だけを保存しておけばよい。履歴を判断するための情報としては、必ずしも可変表示装置2に導出された表示結果自体を保存しておく必要はない。リプレイ入賞の連続をRT報知の契機とするならば、リプレイ入賞によってカウントアップされ、リプレイ以外の入賞またはハズレによってクリアされるカウンタを用いてもよい。このカウンタの制御は、遊技状態がRTにあるか否かに関わらずに行うものとしても、遊技状態がRTにあることを条件として行うものとしてもよい。
また、リプレイ入賞の発生とは無関係に遊技状態がRTに報知されている旨を報知するための条件も、遊技制御基板101から送られてくるコマンドにより演出制御基板102のCPU121が特定できる限り、RT残りゲーム数が20ゲーム未満となったことに限るものではない。例えば、RT残りゲーム数が20ゲーム以上50ゲーム未満であるときには、さらにRT報知抽選に当選したことを条件としてRT報知を行い、RT残りゲーム数が20ゲーム未満となったときには必ずRT報知を行うものとしてもよい。RT残りゲーム数に関わらずに行われる抽選に当選したことを条件にRT報知を行うものとしてもよい。ここで、RT残りゲーム数に応じてRT報知抽選の当選確率を変えるものとしてもよい。上記の実施の形態のようにRTゲーム数が固定であれば、RT残りゲーム数を基準とすることはRT消化ゲーム数を基準とするのと同義となるが、RTゲーム数が可変であれば、RT残りゲーム数を基準としてRT報知を行っても、RT消化ゲーム数を基準としてRT報知を行ってもよい。さらに、3ゲーム以上続けてハズレが続かなくなったことなど、リプレイ以外の役の当選および/または入賞が所定の条件を満たしたときに報知を行うものとしてもよい。リプレイ以外の役の当選および/または入賞と、RT残りゲーム数またはRT消化ゲーム数を組み合わせてもよく、さらには抽選を組み合わせて、RT報知を行うものとしてもよい。
さらに、RTの遊技状態でリプレイ入賞が3ゲーム続いた(上記したような別の条件に代えてもよい。以下、この段落の説明において同じ)ときにRTに制御されている旨の報知を所定の態様の演出で行うものとした場合、通常の遊技状態でリプレイ入賞が3ゲーム続いたときにも、RTに制御されている旨の報知と同様の態様の演出を行うものとするが、演出の最終結果としてRTに制御されていない旨を報知してもよい。この場合、通常の遊技状態でたまたまリプレイ入賞が3ゲーム続いた場合でも、演出によってRTに遊技状態が制御されていることを遊技者に期待させることができるようになり、さらに遊技の興趣を向上させることができる。
上記の実施の形態では、遊技状態がRTに制御されている間はボーナス告知を行わず、RTが終了したゲームにおいてレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に当選していれば、ここで必ずボーナス告知を行うものとしていた。もっとも、遊技状態がRTに制御されている間はボーナス告知を行わないものとするならば、RTが終了した時点でレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に当選しているからと言って必ずボーナス告知を行う必要はない。
上記の実施の形態では、RTの遊技状態に制御されている旨は、液晶表示器4に表示される情報によって報知されていたが、これ以外の方法、例えば、スピーカ7L、7Rから出力する音声(BGMなど)を通常の遊技状態とは変えることによって報知してもよい。また、ボーナス告知やボーナス予告についても、液晶表示器4において行うものに限られず、例えば、リールランプ3LPを所定のパターンで点灯させることにより行うものとしてもよい。
上記の実施の形態では、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)と、チェリーとを同時に抽選対象としていた。これを含めて、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)といった特別役の抽選と、非特別役(小役、リプレイ)の抽選は、同じ流れの中で行うものとしていた。これに対して、特別役の抽選と非特別役の抽選とは、別々に行うものとしてもよい。
図19は、この変形例において適用される当選判定用テーブルを模式的に示す図である。図20は、この変形例において適用される抽選処理を詳細に示すフローチャートである。これ以外の構成及び処理については、上記の実施の形態にかかるスロットマシン1と同一であるものとする。
図19に示すように、当選判定用テーブルとしては、遊技状態別の小役当選判定用テーブルとボーナス当選判定用テーブルがあり、ROM113に予め格納されている。小役当選判定用テーブル及びボーナス当選判定用テーブルは、いずれも設定値に応じて用意され、抽選処理においては設定値に応じたものが用いられるものとなっているが、ここでは、図示を省略している。なお、小役ゲームにおけるJACINは、特別役であるが、通常の遊技状態またはRTにおけるレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)のように当選フラグの持ち越しがないので、小役当選判定用テーブルに判定値の範囲が登録されるものとなっている。また、通常の遊技状態におけるRTも、小役判定用テーブルに判定値の範囲が登録されるものとなっている。
ここで、図19(a)に示すように、通常の遊技状態またはRTにあって前回以前のゲームからレギュラーボーナス当選フラグ、ビッグボーナス(1)当選フラグまたはビッグボーナス(2)当選フラグが持ち越されていないときには、通常の遊技状態またはRTに対応した小役テーブル(1)とボーナス当選判定用テーブルの双方を用いて、内部抽選が行われる。なお、図19(a)において、斜線を付している範囲は、内部抽選用の乱数の値がこの範囲の値であれば、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)とチェリーに重複して当選となる範囲である。
一方、通常の遊技状態またはRTにある場合であっても、前回以前のゲームからレギュラーボーナス当選フラグ、ビッグボーナス(1)当選フラグまたはビッグボーナス(2)当選フラグが持ち越されているときには、図19(b)に示すように、通常の遊技状態またはRTに対応した小役テーブル(1)のみが用いられて、内部抽選が行われる。遊技状態が小役ゲームにあるとき、或いはレギュラーボーナス(ビッグボーナス中に提供された場合を含む)にあるときには、そもそもレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)及びビッグボーナス(2)の抽選を行わないので、図19(c)、(d)にそれぞれ示すように、小役ゲームに対応した小役テーブル(2)のみ、或いはレギュラーボーナスに対応した小役テーブル(3)のみが用いられて、内部抽選が行われる。
図20に示す抽選処理において、ステップS1001〜1003の処理と、ステップS1002で設定値が1以上6以下の範囲にないと判定されたときにRAM異常エラー処理に移行する点については、上記の実施の形態における抽選処理(図14のステップS501〜S503)と同じである。また、当該ゲームにおける当選フラグの設定状況が確定した後に当選状況通知コマンドを送信する処理(ステップS1014)の処理についても、図14のステップS520の処理と同じである。
ステップS1003において内部抽選用の乱数を取得した後、現在の遊技状態(通常、RT、小役ゲーム、またはレギュラーボーナス)と設定値に応じて用意された小役当選判定用テーブルを、内部抽選に用いる当選判定用テーブルとして設定する(ステップS1004)。次に、設定した小役当選判定用テーブルに登録されている各役の当選となる判定値と、ステップS1003で取得した内部抽選用の乱数の値とを順次比較し(ステップS1005)、設定した小役当選判定用テーブルに登録されているいずれかの役に当選したかどうかを判定する(ステップS1006)。
いずれかの役に当選した場合には、当選した役の当選フラグをRAM112に設定するここで、ベル+スイカに当選した場合にはベル当選フラグとスイカ当選フラグを重複して設定し、チェリー+スイカに当選した場合にはチェリー当選フラグとスイカ当選フラグを重複して設定する(ステップS1007)。そして、ステップS1008の処理に進む。いずれの役にも当選しなかった場合には、そのままステップS1008の処理に進む。
ステップS1008では、RAM112にレギュラーボーナス中フラグまたはビッグボーナス中フラグが設定されているかどうかにより、現在の遊技状態がレギュラーボーナスまたはビッグボーナス(小役ゲーム)であるかどうかを判定する。現在の遊技状態がレギュラーボーナスまたはビッグボーナスであれば、そのままステップS1014の処理に進む。
現在の遊技状態がレギュラーボーナスでもビッグボーナスでもなければ、通常の遊技状態かRTのいずれかであるが、この場合には、RAM112にレギュラーボーナス当選フラグ、ビッグボーナス(1)当選フラグまたはビッグボーナス(2)当選フラグが前回以前のゲームで既に設定されていて、入賞せずに持ち越されているかどうかを判定する(ステップS1009)。レギュラーボーナス当選フラグ、ビッグボーナス(1)当選フラグまたはビッグボーナス(2)当選フラグが既に設定されていれば、そのままステップS1014の処理に進む。
レギュラーボーナス当選フラグ、ビッグボーナス(1)当選フラグ及びビッグボーナス(2)当選フラグのいずれも設定されていなければ、設定値に応じたボーナス当選判定用テーブルを、内部抽選に用いる当選判定用テーブルとして設定する(ステップS1010)。次に、設定したボーナス当選判定用テーブルに登録されている各役の当選となる判定値と、ステップS1003で取得した内部抽選用の乱数の値とを順次比較し(ステップS1011)、設定したボーナス当選判定用テーブルに登録されているいずれかの役に当選したかどうかを判定する(ステップS1012)。いずれかの役に当選した場合には、当選した役の当選フラグをRAM112に設定し(ステップS1013)、ステップS1014の処理に進む。いずれの役にも当選しなかった場合には、そのままステップS1014の処理に進む。
このように特別役と非特別役とで別個の当選判定用テーブルを用意しておき、通常の遊技状態またはRTにおいて内部抽選用の乱数の値が特別役に当選となる値に対応するとともに非特別役にも当選となる値に対応するときには、特別役と非特別役とに同時に当選することとなる。この場合、小役やリプレイなどの非特別役の当選フラグに基づいて、可変表示装置2の表示結果が小役やリプレイの入賞となったとしても、なおも特別役にも当選していたという可能性がある。これにより、特別役の当選に対する遊技者の期待感を高めさせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
また、内部抽選の結果として特別役に当選しなくても、小役やリプレイ(この変形例では、チェリー)には当選しているという可能性があるので、遊技者の期待感の維持を図ることができる。さらに、通常の遊技状態またはRTにおいて特別役の当選フラグが前回以前のゲームから持ち越されていなければ、小役当選判定用テーブルとボーナス当選判定用テーブルの双方を用いて内部抽選を行うが、特別役の当選フラグが前回以前のゲームから持ち越されていれば、小役当選判定用テーブルのみを用いて内部抽選を行えばよいこととなる。これにより、通常の遊技状態及びRTにおける内部抽選を簡単な処理で行うことができるようになる。
この変形例では、特別役の当選の判定に用いる内部抽選用の乱数も非特別役の当選の判定に用いる内部抽選用の乱数も同一のものであったが、互いに別々の乱数を用いるものとしてもよい。また、レギュラーボーナス当選フラグ、ビッグボーナス(1)当選フラグ、またはビッグボーナス(2)当選フラグが持ち越されてるか否かに関わらず、通常の遊技状態またはRTにおいては小役当選判定用テーブルとボーナス当選判定用テーブルの両方を用いて抽選を行うようにし、前回以前のゲームからレギュラーボーナス当選フラグ、ビッグボーナス(1)当選フラグ、またはビッグボーナス(2)当選フラグが持ち越されているときにレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に当選したときには、その当選を無効とするものとしてもよい。
上記の実施の形態では、役別テーブルに登録されたアドレスに記憶された判定値数を内部抽選用の乱数に加算していき、その加算の結果オーバーフローが生じたときに、当該役に当選するものとしていた。これに対して、取得した判定値数を取得した内部抽選用の乱数の値から順次減算して、減算の結果を新たな内部抽選用の乱数の値とするものとしてもよい。判定値数を内部抽選用の乱数の値から減算するときには、減算の結果にオーバーフロー(ここでは、減算結果がマイナスとなること)が生じたかどうかを判定するものとすることができる。
上記の実施の形態では、内部抽選は、取得した内部抽選用の乱数の値に遊技状況に応じた各役の判定値数を順次加算していき、加算結果がオーバーフローしたときに当該役を当選と判定するものとしていた。これに対して、遊技状況に応じた各役の判定値数に応じて、各役を当選と判定する判定値を定めた当選判定用テーブルをゲーム毎に作成し、取得した内部抽選用の乱数の値を各役の判定値と比較することで、内部抽選を行うものとしてもよい。
上記の実施の形態では、RT図柄は、RT当選フラグが設定されている場合において左の停止ボタン12Lの操作タイミングに応じて導出されるものとなっていた。すなわち、RT当選フラグが設定されていても、左の停止ボタン12Lの操作タイミングによってはRT図柄を取りこぼすことがあった。もっとも、RT図柄は、RT当選フラグが設定されていれば、停止ボタン12L、12C、12Rの操作タイミングに関わらずに必ず導出される取りこぼしのない役としてもよい。これにより、通常の遊技状態において遊技者が可変表示装置2を見て遊技を進める必要性をより小さくすることができる。
上記の実施の形態では、乱数発生回路115から抽出した乱数の上位バイト全体を下位バイトで置換し、下位バイト全体を上位バイトで置換するという入れ替えを行っていた。これに対して、乱数発生回路115から抽出した乱数のビットのうちの特定のビットのデータを他のビットのデータ(但し、マスクされる第7、第15ビット以外)で置換するだけであってもよい。また、乱数発生回路115から抽出した乱数の値を、そのまま内部抽選用の乱数として取得するものとしてもよい。さらに、上記の実施の形態とは異なる方法により内部抽選用の乱数に加工するものとしてもよい。
図21は、乱数発生回路115から抽出した乱数をCPU111がソフトウェアにより内部抽選用の乱数に加工するまでの処理(ステップS503、S1003)の第1の変形例の説明図である。この第1の変形例でも、乱数発生回路115から抽出された乱数は、CPU111が有する16ビットの汎用レジスタ111GRに格納されるものとなる。
乱数発生回路115から抽出された乱数が汎用レジスタ111GRに格納されると、CPU111は、さらに内部のリフレッシュレジスタ111Rの値を加工用の乱数として抽出する。CPU111は、汎用レジスタ111GRの上位バイトの値(上位カウンタ115cから抽出した値)にリフレッシュレジスタ111Rから抽出した加工用の乱数を加算する。汎用レジスタ111GRの下位バイトの値(下位カウンタ115bから抽出した値)は、そのままにしておく。
次に、CPU111は、汎用レジスタ111GRの値、すなわち上位バイトに加工用の乱数を加算した値を、8080hと論理積演算をする。さらに、CPU111は、上位1バイト(第8ビット〜第15ビット)までを1ビットずつ下位にシフトし、これによって空いた第15ビットに1を挿入する。CPU111は、このときに汎用レジスタ111GRに格納されている値を内部抽選用の乱数として取得し、これに判定値数を順次加算していくものとなる。
図22は、乱数発生回路115から抽出した乱数をCPU111がソフトウェアにより内部抽選用の乱数に加工するまでの処理(ステップS503、S1003)の第2の変形例の説明図である。この例でも、乱数発生回路115から抽出された乱数は、CPU111が有する16ビットの汎用レジスタ111GRに格納されるものとなる。
乱数発生回路115から抽出された乱数が汎用レジスタ111GRに格納されると、CPU111は、さらに内部のリフレッシュレジスタ111Rの値を加工用の乱数として抽出する。CPU111は、汎用レジスタ111GRの上位バイトの値(上位カウンタ115cから抽出した値)にリフレッシュレジスタ111Rから抽出した加工用の乱数を加算する。また、汎用レジスタ111GRの下位バイトの値(下位カウンタ115bから抽出した値)にもリフレッシュレジスタ111Rから抽出した加工用の乱数を加算する。
次に、CPU111は、汎用レジスタ111GRの値、すなわち上位バイト及び下位バイトにそれぞれ加工用の乱数を加算した値を、8080hと論理積演算をする。さらに、CPU111は、上位1バイト(第8ビット〜第15ビット)までを1ビットずつ下位にシフトし、これによって空いた第15ビットに1を挿入する。CPU111は、このときに汎用レジスタ111GRに格納されている値を内部抽選用の乱数として取得し、これに判定値数を順次加算していくものとなる。
以上説明した第1、第2の変形例では、リフレッシュレジスタ111Rの値を加工用の乱数として抽出し、これを乱数発生回路115から抽出した乱数の上位バイト(第2変形例では、さらに下位バイト)に加算して、乱数の加工を行うものとしている。ここで適用した乱数の加工には、少なくとも加工用の乱数を上位バイトに加算する処理を含んでいる。これにより、内部抽選用の乱数のバラツキを大きくすることができ、遊技者による狙い打ちを可能な限り防ぐことができる。
また、加工用の乱数をリフレッシュレジスタ111Rから抽出するものとしたことで、加工用の乱数を生成する手段として特別な構成が必要ない。しかも、リフレッシュレジスタ111Rの値は、CPU111の命令フェッチ毎に更新されるもので、その更新間隔は一定しないので、ランダム性の高い乱数を加工用の乱数として抽出することができる。そして、加工用の乱数のランダム性が高いことから、これを用いて生成される内部抽選用の乱数のランダム性も高くなる。
なお、上記第1、第2の変形例において、乱数発生回路115から抽出した乱数の上位バイト(及び下位バイト)にリフレッシュレジスタ111Rから抽出した値を加算していたが、リフレッシュレジスタ111R以外でハードウェアまたはソフトウェアにより周期的に更新される値を加算してもよい。また、リフレッシュレジスタ111Rから抽出した値(或いは、リフレッシュレジスタ111Rに代わるものの値)を加算するのではなく、減算や、論理和、論理積などの論理演算を行ってもよい。
また、上記の実施の形態で示した上位バイトと下位バイトとの入れ替えのようなビットの置換を、第1、第2の変形例に併用するものとしてもよい。上記第1、第2の変形例においても、乱数発生回路115からの乱数の抽出から加工を終了するまでの間は、汎用レジスタ111GRの内容が書き換えられてしまうのを防ぐため、CPU111に対する割り込みが禁止されるものとなる。
また、第2の変形例においては、乱数発生回路115から抽出した乱数の上位バイトと下位バイトにそれぞれ加算する加工用の乱数を、リフレッシュレジスタ111Rから異なるタイミングで別々に抽出してもよい。上位バイトに加算する加工用の乱数を更新する手段と、下位バイトに加算する加工用の乱数を更新する手段とを別々に用意し、それぞれから上位バイト用、下位バイト用の加工用の乱数を抽出する手段を設けるものとしてもよい。この場合において、上位バイト用の加工用の乱数を更新する手段と下位バイト用の加工用の乱数を更新する手段の一方をリフレッシュレジスタ111Rによって構成するものとすることができる。
なお、上記の実施の形態、及び第1、第2の変形例のいずれにおいても、第7、第15ビットがマスクされて、内部抽選用の乱数が生成されるものとしていた。すなわち、内部抽選用の乱数の値は、14ビットにより表されるもので、0〜16383の範囲をとるものであった。もっとも、第7ビット、第15ビットのマスクを行うことなく、16ビットにより表される値をそのまま内部抽選用の乱数として適用することもできる。この場合、内部抽選用の乱数がとり得る値の範囲に応じて、内部抽選の対象役毎の判定値数をROM113に登録しておくものとすればよい。
一方、上記の実施の形態、及び第1、第2の変形例のように第7、第15ビットをマスクして内部抽選用の乱数を生成するものとした場合には、当該マスクした2ビットにより表される数値を、内部抽選とは別の決定(例えば、演出の種類の選択など)を行うための乱数として適用することができる。これにより、乱数発生回路115から抽出した乱数の全てのビットを有効に用いることができる。
上記の実施の形態では、乱数発生回路115が発生する乱数、すなわちハードウェア乱数機能により抽出した乱数をソフトウェアにより加工する場合に本発明を適用した場合について説明した。しかしながら、上記したソフトウェアによる乱数の加工は、ソフトウェアにより周期的に更新される乱数に適用してもよい。例えば、制御部110を構成するマイクロコンピュータとは第1のマイクロコンピュータにおいてタイマ割り込みなどにより周期的に更新される乱数を、CPU111が第2のマイクロコンピュータに指示を送って抽出させ、I/Oポート114を介してCPU111に入力して、汎用レジスタ111GRに格納するものとすることができる。第2のマイクロコンピュータの機能は、制御部110を構成するマイクロコンピュータに含まれていてもよい。この場合にも、加工後に取得される乱数の値をバラつかせることができるようになり、遊技者による狙い打ちの防止の効果を図ることができる。
上記の実施の形態では、判定値数記憶領域は、2バイトの領域を用いて、それぞれの場合における判定値数を記憶するものとしていた。もっとも、一般的なスロットマシンでは、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)、或いはビッグボーナス(2)といった役の判定値数は、いずれの遊技状況においても255を超えるものが設定されることはあり得ない。このように255を超える判定値数を設定する必要がないものについては、1バイトの領域だけを用いて、判定値数を記憶するものとしてもよい。
上記の実施の形態では、判定値数は、設定値1〜6の全体に共通して記憶されているか、設定値1〜6のそれぞれに対して個別に記憶されているかであった。もっとも、設定値1〜6の全体に共通して判定値数が記憶されない(設定値についての共通フラグが設定されない)ものとして、例えば、設定値1〜3については判定値数が共通、設定値4〜6については判定値数が共通のものとすることもできる。
上記の実施の形態では、小役ゲーム、通常の遊技状態またはRTにおいては、賭け数として3を設定することのみによりゲームを開始させることができた。これに対して、小役ゲーム、通常の遊技状態またはRTにおいても、賭け数として1を設定してゲームを開始させることをできるようにしたり、さらには賭け数として2を設定してゲームを開始させることをできるようにしてもよい。
小役ゲーム、通常の遊技状態及びRTで賭け数として1または2が設定されていたときには、賭け数として3が設定されたときよりも内部抽選における小役の当選確率を低下させるともに、小役に入賞したときの払い出しメダル枚数を増加させることができる。また、小役ゲーム、通常の遊技状態及びRTにおいて賭け数として1、2、または3のいずれも設定できるスロットマシンでは、判定値数は、設定値1〜6の全体に共通して記憶される役があるだけではく、賭け数1〜3の全体に共通して記憶される役があるものとしてもよい。この場合は、賭け数に応じても判定値数の記憶領域を小さくすることができ、さらに記憶容量の削減を図ることができる。
上記の実施の形態では、遊技状態がビッグボーナスにある場合において、まず小役ゲームに制御し、さらに小役ゲームでのJACIN当選に基づいてJACIN入賞することで、遊技状態をビッグボーナス中のレギュラーボーナスに制御するものとしていた。もっとも、ビッグボーナス)における遊技状態をレギュラーボーナスに制御する条件はこれに限るものではなく、例えば、スタートレバー11の操作時にRAM112にレギュラーボーナス中フラグが設定されていなければ、これを設定してレギュラーボーナスに制御するものとしてもよい。つまり、ビッグボーナスは、払出メダル枚数が規定枚数に達するまで、レギュラーボーナスの繰り返しにより提供されるものとすることができる。
上記の実施の形態では、停止ボタン12L、12C、12Rの操作が検出されたときの各リール3L、3C、3Rについての図柄位置と当選フラグの設定状況に基づいて、当選している役の図柄が揃うように引き込み制御を行ったり、当選していない役の図柄が揃わないように外し制御を行うコントロール方式でリール3L、3C、3Rの回転を停止させるスロットマシンを例として説明した。
これに対して、停止ボタン12L、12C、12Rの操作が検出されたときの各リール3L、3C、3Rについての図柄位置と当選フラグの設定状況に応じて図柄の停止位置が予め登録されたリール制御テーブル(当選フラグの設定状況や遊技状態に応じて予め選択される)を参照し、当該リール制御テーブルに登録された図柄の停止位置でリールを停止させるテーブル方式でリール3L、3C、3Rの回転を停止させるスロットマシン(例えば、特許第2627604号公報参照)にも適用することができる。ここで、リール制御テーブルにおいては、図柄の停止位置が予め定められているが、190ミリ秒の最大停止遅延時間の範囲で定められているものである。つまり、停止ボタン12L、12C、12Rの操作により停止される図柄は、最大停止遅延時間の範囲内で選択されるものとなる。
また、リール制御テーブルは、停止ボタン12L、12C、12Rが操作される前に予め、当選フラグの設定状況や遊技状態に応じて選択されているが、どのリール制御テーブルを選択したかによって、停止ボタン12L、12C、12Rの操作タイミングが同じでも停止される図柄が異なってくる。従って、リール制御テーブルを選択することは、当選フラグの設定状況や遊技状態に応じて図柄を選択することとなる。さらに、リール制御テーブルには、停止ボタン12L、12C、12Rの操作が検出されたときに表示されている図柄位置と図柄を停止すべき位置との関係が登録されているが、停止ボタン12L、12C、12Rの操作が検出されたときの図柄位置に対応して登録されている図柄の停止位置を選択することとなるので、停止ボタン12L、12C、12Rを操作したときに図柄の停止位置を選択するものということができる。
上記の実施の形態では、可変表示装置2は、外周部に複数の図柄を所定順に配した3つのリール3L、3C、3Rを備えるものとし、これらのリール3L、3C、3Rの回転駆動によって図柄を可変表示させるものとしていた。しかしながら、液晶表示装置などの表示装置上で仮想的に図柄を可変表示させるものを、上記のような可変表示装置2の代わりに用いてもよい。
上記の実施の形態では、賭け数の設定や入賞に伴う有価価値の付与に用いる遊技媒体としてメダルを適用したスロットマシンを例として説明した。しかしながら、本発明を具現化するスロットマシンは、パチンコ遊技機で用いられている遊技球を遊技媒体として適用したスロットマシン(いわゆるパロット)であってもよい。遊技球を遊技媒体として用いる場合は、例えば、メダル1枚分を遊技球5個分に対応させることができ、上記の実施の形態で賭け数として3を設定する場合は、15個の遊技球を用いて賭け数を設定するものに相当する。
本発明の実施の形態にかかるスロットマシンの全体構造を示す正面図である。 可変表示装置を構成する各リール上における図柄の配列を示す図である。 可変表示装置に設定される有効ラインを示す図である。 図1のスロットマシンの制御回路の全体構成を示すブロック図である。 遊技制御基板内のRAMの格納領域を示す図である。 (a)は、入賞となる役の図柄組み合わせを示す図であり、(b)は、遊技状態別当選役テーブルの例を示す図であり、(c)は、役別テーブルの例を示す図である。 判定値数の記憶領域の例を示す図である。 (a)は、乱数発生回路の構成を示すブロック図であり、(b)は、乱数発生回路から抽出した乱数をソフトウェアにより内部抽選用の乱数に加工するまでの説明図である。 ボーナス告知/予告決定テーブルを示す図である。 遊技制御基板内の制御部が実行する起動処理を示すフローチャートである。 遊技制御基板内の制御部が実行する設定変更処理を示すフローチャートである。 遊技制御基板内の制御部が実行するRAM異常エラー処理を示すフローチャートである。 遊技制御基板内の制御部が、1ゲーム毎に実行するゲーム制御処理を示すフローチャートである。 図13の抽選処理を詳細に示すフローチャートである。 図14の乱数取得処理を詳細に示すフローチャートである。 図13の入賞判定処理を詳細に示すフローチャートである。 図13の払出処理を詳細に示すフローチャートである。 演出制御基板内の制御部が実行する処理を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態の変形例において用いられる当選判定用テーブルを模式的に示す図である。 本発明の実施の形態の変形例における抽選処理を詳細に示すフローチャートである。 乱数発生回路から抽出した乱数をソフトウェアにより内部抽選用の乱数に加工するまでの第1変形例の説明図である。 乱数発生回路から抽出した乱数をソフトウェアにより内部抽選用の乱数に加工するまでの第2変形例の説明図である。
符号の説明
1 スロットマシン
2 可変表示装置
4 液晶表示器
101 遊技制御基板
111 CPU
111R リフレッシュレジスタ
111GR 汎用レジスタ
112 RAM
113 ROM
115 乱数発生回路
116 サンプリング回路
120 遊技制御基板
121 CPU

Claims (13)

  1. 1ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームを開始させることが可能となり、各々が複数種類の識別情報を変動表示させる複数の可変表示部を含む可変表示装置に表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、該可変表示装置に導出された表示結果に応じて入賞が発生可能であるスロットマシンにおいて、
    ゲーム毎に前記可変表示装置の表示結果が導出されるより前に、再遊技の付与を伴う再遊技表示結果を含む複数種類の入賞表示結果の導出を許容するか否かを抽選により決定する事前決定手段と、
    前記事前決定手段の決定結果に応じて前記識別情報の変動表示を停止させて前記可変表示装置の表示結果を導出させる変動停止制御手段とを備え、
    前記変動停止制御手段は、前記事前決定手段が前記再遊技表示結果の導出を許容する旨を決定する確率を通常遊技状態よりも高くする特定遊技状態への遊技状態の移行を伴う特定表示結果を導出させる特定導出手段を含み、
    前記スロットマシンは、
    前記可変表示装置の表示結果として前記特定表示結果が導出されたときに、前記特定遊技状態に遊技状態を制御する特定遊技状態制御手段と、
    前記特定遊技状態に制御された後に予め定められた終了条件が成立したときに、該特定遊技状態を終了させる特定遊技状態終了手段と、
    前記特定遊技状態に制御されている旨を示す特定報知を行う特定報知手段と、
    前記可変表示装置の表示結果として前記再遊技表示結果の導出された履歴を判断する導出履歴判断手段と、
    前記特定表示結果が導出された後に前記導出履歴判断手段が前記再遊技表示結果の導出された履歴が予め定められた特定条件を満たしたと判断したときに、前記特定報知手段に前記特定報知を行わせる特定報知開始手段と、前記特定遊技状態終了手段により前記特定遊技状態が終了させられたときに前記特定報知手段に前記特定報知を終了させる特定報知終了手段とを含む特定報知制御手段とをさらに備える
    ことを特徴とするスロットマシン。
  2. 前記特定報知開始手段は、前記特定表示結果が導出された後に、前記導出履歴判断手段が前記特定条件を満たしたと判断したか否かに関わらずに定められた所定の条件が成立したときに、前記特定報知手段に前記特定報知を行わせる所定条件時特定報知開始手段を含む
    ことを特徴とする請求項1に記載のスロットマシン。
  3. 前記可変表示装置とは別個に設けられ、該可変表示装置よりも視認容易に設けられるとともに、複数の演出用可変表示部において各々が識別可能な複数種類の演出用識別情報を変動表示させる演出用可変表示装置と、
    前記可変表示装置に導出された表示結果に対応した演出用表示結果を前記演出用可変表示装置に導出させる演出用変動表示制御手段とをさらに備え、
    前記演出用変動表示制御手段は、前記可変表示装置の表示結果として前記特定表示結果が導出されたときに、前記可変表示装置の表示結果として該特定表示結果とは異なる表示結果が導出されたときにも導出され得る演出用表示結果と同一の演出用特定表示結果を導出させる演出用特定導出手段を含む
    ことを特徴とする請求項1または2に記載のスロットマシン。
  4. 前記事前決定手段は、前記入賞表示結果として、前記特定遊技状態以外の通常遊技状態よりも遊技者にとって有利な遊技状態である特別遊技状態への移行を伴う特別表示結果の導出を許容するか否かを決定し、
    前記特定遊技状態終了手段は、前記事前決定手段により前記特別表示結果の導出を許容する旨が決定されたか否かに関わらずに、前記特定遊技状態制御手段により特定遊技状態に制御された後に消化したゲーム数が予め定められた所定ゲーム数となったときに、該特定遊技状態を終了させ、
    前記スロットマシンは、
    前記事前決定手段により前記特別表示結果の導出を許容する旨が決定されたときに、該決定を該特別表示結果が導出されるまで持ち越す特別決定持越手段と、
    前記特別表示結果の導出を許容する旨が決定されている旨を示す特別報知を行う特別報知手段と、
    前記特定遊技状態に制御されているときにおいて前記事前決定手段により前記特別表示結果の導出を許容する旨が決定されたときに、該特定遊技状態の終了を待って前記特別表示結果の導出の許容が決定されている旨を示す特別報知を前記特別報知手段に行わせる特別報知制御手段とをさらに備える
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のスロットマシン。
  5. 前記事前決定手段は、前記入賞表示結果として、前記特定遊技状態以外の通常遊技状態よりも遊技者にとって有利な遊技状態である特別遊技状態への移行を伴う特別表示結果の導出を許容するか否かを決定し、
    前記スロットマシンは、
    前記特別表示結果の導出を許容する旨が決定されている可能性を示す特定報知を行う特定報知手段と、
    前記特定遊技状態が開始してからの消化ゲーム数および/または前記特定遊技状態が終了するまでの残りゲーム数に応じて異なる割合で、前記特定報知手段に前記特定報知を行わせる特定報知制御手段をさらに備える
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のスロットマシン。
  6. 所定の範囲内において更新される数値データを、ゲーム毎に所定のタイミングで判定用数値データとして予め定められた判定領域に入力する数値データ入力手段と、
    前記事前決定手段が前記複数種類の入賞表示結果の導出を許容する旨を決定する判定値の範囲がそれぞれ特定可能となるように定められた複数の範囲特定データを記憶する範囲特定データ記憶手段とをさらに備え、
    前記範囲特定データ記憶手段は、前記判定用数値データが含まれていると判定されたときに前記事前決定手段により前記特定遊技状態以外の通常遊技状態よりも遊技者にとって有利な遊技状態である特別遊技状態への移行を伴う特別表示結果と前記再遊技表示結果を含む前記特別表示結果以外の入賞表示結果である非特別表示結果との両方の導出を許容する旨が決定される判定値の範囲を特定する重複範囲特定データを含む、複数の範囲特定データを記憶し、
    前記事前決定手段は、前記判定領域に入力された判定用数値データが前記重複範囲特定データにより特定される判定値の範囲に含まれるときに、前記特別表示結果の導出の許容と前記非特別表示結果の導出の許容の両方を決定する
    ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のスロットマシン。
  7. 所定の範囲内において更新される数値データを、ゲーム毎に所定のタイミングで判定用数値データとして予め定められた判定領域に入力する数値データ入力手段と、
    前記事前決定手段が前記特定遊技状態以外の通常遊技状態よりも遊技者にとって有利な遊技状態である特別遊技状態への移行を伴う特別表示結果の導出を許容する旨を決定する判定値の範囲が特定可能となるように定められた特別範囲特定データを記憶する特別範囲特定データ記憶手段と、
    前記事前決定手段が前記再遊技表示結果を含む前記特別表示結果以外の入賞表示結果である非特別表示結果の導出を許容する旨を決定する判定値の範囲が入賞表示結果の種類毎に特定可能となるように定められた非特別範囲特定データであって、前記非特別表示結果を導出する旨を決定する判定値の範囲の少なくとも一部が前記特別範囲特定データにより特定される判定値の範囲に含まれる非特別範囲特定データを記憶する非特別範囲特定データ記憶手段と、
    前記特別表示結果の導出を許容する旨の決定に基づいて該特別表示結果が導出されるまで、該特別表示結果の導出を許容する旨の決定を持ち越す特別決定持越手段とをさらに備え、
    前記事前決定手段は、
    前記特別決定持越手段により前記特別表示結果の導出を許容する旨の決定が持ち越されていないことを条件として、前記判定用数値データが前記特別範囲特定データ記憶手段に記憶された特別範囲特定データにより特定される判定値の範囲に含まれるか否かを判定することにより、前記特別表示結果の導出を許容するか否かを決定する特別決定手段と、
    前記特別決定持越手段により前記特別表示結果の導出を許容する旨の決定が持ち越されているか否かに関わらず、前記判定用数値データが前記非特別範囲特定データ記憶手段に記憶された非特別範囲特定データにより特定される判定値の範囲に含まれるか否かを判定することにより、前記非特別表示結果の導出を許容するか否かを決定する非特別決定手段とを含む
    ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載のスロットマシン。
  8. 所定の設定操作手段の操作に基づいて、前記事前決定手段により入賞表示結果の導出を許容する旨が決定される確率が異なる複数種類の許容段階のうちから、いずれかの許容段階を選択して設定する許容段階設定手段と、
    前記許容段階設定手段により設定された許容段階を示すデータを含むゲームの進行を制御するためのデータを読み出し及び書き込み可能に記憶するデータ記憶手段と、
    前記データ記憶手段に記憶されているデータが正常か否かを判定する記憶データ判定手段と、
    前記記憶データ判定手段により前記データ記憶手段に記憶されているデータが正常ではないと判定されたときに、ゲームの進行を不能化する不能化手段と、
    前記不能化手段により前記ゲームの進行が不能化された状態において、前記設定操作手段の操作に基づいて前記許容段階設定手段により前記許容段階が新たに設定されたことを条件に、前記ゲームの進行が不能化された状態を解除し、ゲームの進行を可能とする不能化解除手段とをさらに備える
    ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載のスロットマシン。
  9. 所定の設定操作手段の操作に基づいて、前記事前決定手段により入賞表示結果の導出を許容する旨が決定される確率が異なる複数種類の許容段階のうちから、いずれかの許容段階を選択して設定する許容段階設定手段と、
    所定の範囲内において更新される数値データを、ゲーム毎に所定のタイミングで判定用数値データとして予め定められた判定領域に入力する数値データ入力手段とをさらに備え、
    前記事前決定手段は、前記判定領域に入力された判定用数値データが、導出を許容する旨の決定を行う単位毎に予め定められた複数種類の判定値の範囲のいずれに含まれているかを判定することにより、該判定用数値データが含まれると判定された判定値の範囲に対応した入賞表示結果の導出を許容する旨を決定し、
    前記スロットマシンは、
    前記複数種類の判定値の範囲がそれぞれ特定可能となるように定められた複数の範囲特定データを記憶する手段であって、前記複数の範囲特定データのうち第1の範囲特定データを前記複数種類の許容段階に共通して格納する第1格納領域と、前記複数の範囲特定データのうち前記第1の範囲特定データと異なる第2の範囲特定データを前記許容段階の種類毎に個別に格納する第2格納領域とを含む範囲特定データ記憶手段をさらに備える
    ことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載のスロットマシン。
  10. 前記第2格納領域は、前記許容段階の種類に関わらずに同じ判定値の範囲を特定可能な範囲特定データを個別に格納する同数格納領域と、前記許容段階の種類に応じて異なる判定値の範囲を特定可能な範囲特定データを個別に格納する異数格納領域とを含む
    ことを特徴とする請求項9に記載のスロットマシン。
  11. 所定周波数のパルス信号を発生するパルス発生回路と、
    nビット(nは2以上の整数)配列のデータ信号を、前記パルス発生回路からパルス信号が入力されるごとに最下位ビットのレベルを第1レベルと第2レベルとで交互に反転するとともに、下位からm−1番目(mは2以上の整数:m≦n)のビットのレベルが第1レベルから第2レベルに反転されるごとに下位からm番目のビットのレベルを第1レベルと第2レベルとで交互に反転して出力するカウンタ回路と、
    ゲーム毎に遊技者の操作に起因する所定の抽出条件が成立することにより、前記カウンタ回路が出力しているnビット配列のデータ信号をラッチし、ラッチしたnビット配列のデータ信号をビット配列順を変えることなく出力するラッチ回路と、
    予め定められた特定領域に、前記ラッチ回路が出力したnビット配列のデータ信号をビット配列順を変えることなくnビットの数値データとして入力する入力手段と、
    前記特定領域に入力されたnビットの数値データのうちの特定のビットのデータと、該数値データのうちの他のビットのデータを入れ替えて、該入れ替えを行ったnビットの入替数値データを、判定用数値データとして予め定められた判定領域に入力する数値データ入力手段とをさらに備え、
    前記事前決定手段は、前記判定領域に入力された判定用数値データが、導出を許容する旨の決定を行う単位毎に予め定められた複数種類の判定値の範囲のいずれに含まれているかを判定することにより、該判定用数値データが含まれると判定された判定値の範囲に対応した入賞表示結果の導出を許容する旨を決定する
    ことを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載のスロットマシン。
  12. 所定周波数のパルス信号を発生するパルス発生回路と、
    nビット(nは2以上の整数)配列のデータ信号を、前記パルス発生回路からパルス信号が入力されるごとに最下位ビットのレベルを第1レベルと第2レベルとで交互に反転するとともに、下位からm−1番目(mは2以上の整数:m≦n)のビットのレベルが第1レベルから第2レベルに反転されるごとに下位からm番目のビットのレベルを第1レベルと第2レベルとで交互に反転して出力するカウンタ回路と、
    ゲーム毎に遊技者の操作に起因する所定の抽出条件が成立することにより、前記カウンタ回路が出力しているnビット配列のデータ信号をラッチし、ラッチしたnビット配列のデータ信号をビット配列順を変えることなく出力するラッチ回路と、
    予め定められた特定領域に、前記ラッチ回路が出力したnビット配列のデータ信号をビット配列順を変えることなくnビットの第1の数値データとして入力する入力手段と、
    所定のタイミングで第2の数値データを更新する数値更新手段と、
    前記所定の抽出条件が成立することにより、前記数値更新手段が更新する第2の数値データを抽出する数値抽出手段と、
    上位kビット(kは自然数:k<n)と下位jビット(j=n−k)の第1の数値データにおける上位kビットに対して前記数値抽出手段が抽出した第2の数値データを用いて所定の演算を行う演算手段と、
    前記演算手段による演算後の上位kビットと前記下位jビットからなる演算結果数値データを、判定用数値データとして予め定められた判定領域に入力する数値データ入力手段とをさらに備え、
    前記事前決定手段は、前記判定領域に入力された判定用数値データが、導出を許容する旨の決定を行う単位毎に予め定められた複数種類の判定値の範囲のいずれに含まれているかを判定することにより、該判定用数値データが含まれると判定された判定値の範囲に対応した入賞表示結果の導出を許容する旨を決定する
    ことを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載のスロットマシン。
  13. 所定周波数のパルス信号を発生するパルス発生回路と、
    nビット(nは2以上の整数)配列のデータ信号を、前記パルス発生回路からパルス信号が入力されるごとに最下位ビットのレベルを第1レベルと第2レベルとで交互に反転するとともに、下位からm−1番目(mは2以上の整数:m≦n)のビットのレベルが第1レベルから第2レベルに反転されるごとに下位からm番目のビットのレベルを第1レベルと第2レベルとで交互に反転して出力するカウンタ回路と、
    ゲーム毎に遊技者の操作に起因する所定の抽出条件が成立することにより、前記カウンタ回路が出力しているnビット配列のデータ信号をラッチし、ラッチしたnビット配列のデータ信号をビット配列順を変えることなく出力するラッチ回路と、
    予め定められた特定領域に、前記ラッチ回路が出力したnビット配列のデータ信号をビット配列順を変えることなくnビットの第1の数値データとして入力する入力手段と、
    所定のタイミングで第2の数値データを更新する第1の数値更新手段と、
    所定のタイミングで前記第2の数値データとは異なる第3の数値データを更新する第2の数値更新手段と、
    予め定められた抽出条件が成立することにより、前記第1の数値更新手段から第2の数値データを抽出する第1の数値抽出手段と、
    所定の抽出条件が成立することにより、前記第2の数値更新手段から第3の数値データを抽出する第2の数値抽出手段と、
    上位kビット(kは自然数:k<n)と下位jビット(j=n−k)の第1の数値データにおける上位kビットに対して前記第1の数値抽出手段が抽出した第2の数値データを用いて所定の演算を行い、下位jビットに対して前記第2の数値抽出手段が抽出した第3の数値データを用いて所定の演算を行う演算手段と、
    前記演算手段による演算後の上位kビットと該演算後の下位jビットからなる演算結果数値データを、判定用数値データとして予め定められた判定領域に入力する数値データ入力手段とをさらに備え、
    前記事前決定手段は、前記判定領域に入力された判定用数値データが、導出を許容する旨の決定を行う単位毎に予め定められた複数種類の判定値の範囲のいずれに含まれているかを判定することにより、該判定用数値データが含まれると判定された判定値の範囲に対応した入賞表示結果の導出を許容する旨を決定する
    ことを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載のスロットマシン。
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