JP2007163865A - 電気化学表示素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】従来の液状の電解質を用いた電気化学表示素子の問題点を解決し、構成材料の分解/劣化等の二次障害を引き起こすことなく、製造が容易で耐久性に優れた電気化学表示素子を提供することである。
【解決手段】一対の電極を有し、該一対の電極間に少なくとも電解質を含み、該電解質が化学架橋剤により熱硬化したゲル電解質または固体電解質である電気化学表示素子である。
【選択図】図1

Description

本発明は、エレクトロクロミック方式や電界析出方式等の電解質を用いる電気化学表示素子に関し、具体的には、ゲル電解質または固体電解質を用いた電気化学表示素子に関する。
エレクトロクロミック(以下、「EC」という場合がある)表示素子は、いわゆるECD(Electrochromic Display)において使用されるもので、エレクトロクロミック活性物質に電圧を印加することにより電極面あるいは電極面近傍で起こる酸化還元反応によって、可逆的に色や光透過度が変化するいわゆるエレクトロクロミズム現象を応用し、エレクトロクロミズムの動作を行う表示電極と対向電極との間に電圧を印加し、その印加電圧の制御によって着消色を繰り返すものである。尚、電解析出表示素子は、金属イオンの還元析出(着色状態)と該析出金属の酸化溶解(消色状態)に伴うエレクトロクロミズム現象によって着消色を繰り返すものであり、広義にはエレクトロクロミック方式に属する。ECDは、視野角依存性が小さい、コントラストが高い、目に優しい反射型表示ができる、素子構成が単純で低コスト化が期待できる等のパネルディスプレイとして一般的に用いられている液晶ディスプレイには無い利点があり、次世代の表示素子として多くの研究が行われている(例えば、特許文献1参照)。
上記エレクトロクロミック方式や電界析出方式等の電解質を用いる電気化学方式の表示素子(電気化学表示素子)では、該電解質として一般に液体が用いられ、高温下で内圧が上がり破裂したり、破損時に有害な電解液が漏れ出る、経時/加熱で電解質が揮散し特性が劣化したりする等の実用上の大きな問題があった。
この問題の解決に向け、電解質をゲル化する方策が検討されているが(例えば、特許文、献2参照)、これに示されている物理架橋タイプのものは高温環境では液化してしまい本質的な問題解消になっていない。一方、紫外線(UV)化学架橋タイプのものは、同様に電解質を用いる用途であるリチウムイオン電池用には多用されているが、これを電気化学表示素子の電解質として用いた場合には架橋反応時のUV照射により、エレクトロクロミック活性物質等が分解/劣化してしまうという二次障害が生起する。
前記物理架橋タイプまたはUV化学架橋タイプ以外には、熱化学架橋(熱硬化)タイプのゲル電解質が挙げられるが、これを実際に電気化学表示素子に適用して実用可能性を検証した例はない。
以上のように、構成材料の分解/劣化等の二次障害を引き起こすことなく、破損時の液漏れ等の問題が解消された電気化学表示素子は今だ得られていないのが現状である。
特表2000−506629号公報 特開2001−167629号公報
本発明は、上記従来技術の問題点を解決することを目的とする。
すなわち、本発明は、従来の液状の電解質を用いた電気化学表示素子の問題点を解決し、構成材料の分解/劣化等の二次障害を引き起こすことなく、製造が容易で耐久性に優れた電気化学表示素子を提供することを目的とする。
上記課題は、以下の本発明により達成される。すなわち本発明は、
<1> 一対の電極を有し、該一対の電極間に少なくとも電解質を含み、該電解質が化学架橋剤により熱硬化したゲル電解質または固体電解質である電気化学表示素子である。
<2> 前記化学架橋剤が、末端に2以上の水酸基を有する化合物と2以上のイソシアネート基を有する化合物とからなる<1>に記載の電気化学表示素子である。
<3> 前記末端に2以上の水酸基を有する化合物が、下記一般式(1)で表される構造を含むオリゴアルキレングリコール誘導体である<2>に記載の電気化学表示素子である。
一般式(1): −(CR12−CR34−O)n
一般式(1)中、R1〜R4は互いに独立に水素原子、ハロゲン原子、炭素数が1〜10の炭化水素基またはヘテロ原子含有炭化水素基を表し、nは2〜10の整数を表す。
<4> 前記化学架橋剤が、2以上の含窒素基を有する化合物と2以上の求電子性置換基を有する化合物とからなる<1>に記載の電気化学表示素子である。
<5> 前記2以上の含窒素基を有する化合物が、下記一般式(2)で表される<4>に記載の電気化学表示素子である。
Figure 2007163865
一般式(2)中、Zは含窒素複素環基を表し、Lは有機基を表し、p1は前記有機基Lに結合した前記含窒素複素環基の数を表し、2〜8の整数である。
<6> 前記2以上の求電子性置換基を有する化合物が、下記一般式(3)で表される<4>に記載の電気化学表示素子である。
Figure 2007163865
一般式(3)中、Yは求電子性置換基を表し、L’は有機基を表し、p2は前記有機基L’に結合した前記求電子性置換基の数を表し、2〜8の整数である。
<7> 前記求電子性置換基が、ハロゲン原子、アシルオキシ基及びスルホニルオキシ基から選択された少なくとも一種である<4>に記載の電気化学表示素子である。
<8> 前記一対の電極の少なくとも一方の表面に、あらさ係数が10〜2000の範囲の多孔質層を設けた<1>に記載の電気化学表示素子である。
<9> 前記多孔質層の表面に、エレクトロクロミック活性物質を備えた<8>に記載の電気化学表示素子である。
<10> 前記一対の電極間に、電解質を含浸透過できる白色のセパレータを設けた<1>に記載の電気化学表示素子である。
本発明によれば、従来の液状の電解質を用いた電気化学表示素子の問題点を解決し、構成材料の分解/劣化等の二次障害を引き起こすことなく、製造が容易で耐久性に優れた電気化学表示素子を提供することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の電気化学表示素子は、一対の電極を有し、該一対の電極間に少なくとも電解質を含み、該電解質が化学架橋剤により熱硬化したゲル電解質または固体電解質であることを特徴とする。
上記本発明の電気化学表示素子は、電解質として熱硬化したゲル電解質または固体電解質を用いているため、素子を高温環境に放置しても電解質が液化することがなく、また電解質液の揮散や内圧上昇の問題も実用上問題のないレベルに抑えられる。また、電気化学表示素子の作製に際しては、後述するように、一対の電極間に電解質材料を封入しこれを比較的低温で硬化させるため、EC活性物質等を分解/劣化させることがなく、製造上の点でも優れている。
また、電気化学表示素子においては、系中に、エレクトロクロミズムに伴う電気化学反応を阻害する物質、エレクトロクロミック活性物質の酸化還元状態と無用な化学反応を起してしまう物質、無用な電気化学反応を被る物質、等が存在すると、着消色反応の効率が低下する、着消色反応の繰り返し安定性が低下する、ECDとしての消費電力が増大する、ガスが発生し画像欠陥となったり素子が破損したりする、等の問題が生起する場合があり、電解質を化学的にゲル化あるいは固化するに当たっては、用いるゲル化剤/固化剤自身の素性に加え、ゲル化/固化反応に伴う副生成物にも細心の注意を払う必要がある。
本発明者等は、電解質として熱硬化タイプのゲル電解質等を利用するにあたって、用いる電解質の材料種や組成等を精緻化することにより、前記の諸問題を生起することなく、具現化可能なゲル電解質、固体電解質を見出し、本発明を完成するに至った。
なお、本発明における電気化学表示素子とは、エレクトロクロミック方式だけでなく、電解析出方式、電気泳動方式など、電気化学的作用により表示可能な表示素子全般を含むものである。
以下、本発明の電気化学表示素子として、ECDを例に挙げて説明する。
本発明の一例であるエレクトロクロミック表示素子の概略構成断面を図1に模式的に示す。図に示すように、基板101上には電極102が形成されており、この電極102の表面には、エレクトロクロミック(EC)材料層103が形成されている。そして、EC材料層103の表面にはセパレータ104が設けられている。
一方、対向電極107が設けられた対向基板108は、電解質層110を介して電極面が内側になるように基板101と対向して配置される。なお、セパレータ104には複数の微小な貫通孔が多数形成されており、この貫通孔には電解質が充填されている。電解質は、ゲル電解質、固体電解質のいずれでも構わない。
この構成のECDでは、EC材料が電圧印加に対応して電気化学的な酸化還元反応を起こし、その際にEC材料層103の色が変化する現象を呈する。この場合、EC材料が酸化還元反応に伴い、着色状態と無色状態を取るのであれば、白色のセパレータ104を設けておくことにより、電圧印加に対応して着色状態と白色状態の表示を行うことができる。
(電解質)
まず、本発明における特徴である電解質層110に用いられる電解質について説明する。
本発明における電解質は、化学架橋剤により硬化したゲル電解質または固体電解質であれば特に制限されない。ここで、化学架橋剤とは化学結合を形成することにより架橋構造を形成しうるものをいう。
本発明における電解質は、前記化学架橋剤として以下に述べるような2つの分類で示されるものを用いてなることが好ましい。
第1の分類としては、前記化学架橋剤が、末端に2以上の水酸基を有する化合物と2以上のイソシアネート基を有する化合物とからなるもの(「第1の電解質」という場合がある)である。この場合電解質は、末端に2以上の水酸基を有する化合物と2以上のイソシアネート基を有する化合物とを反応させて得られる架橋重合体を含むゲル状ないし固体状となる。
すなわち、この電解質は、特定の架橋重合体と、電解質塩とを含有してなる固体状体またはゲル状体であるので、実質的に揮発性の有機溶剤を含まず、製造性及び安全性に優れ、電解質濃度の変動及び特性のバラツキがない、新規な固体状或いはゲル状の電解質である。また、特定の前記架橋重合体と電解質とを組み合わせた場合には、長期に渡ってマクロ相分離することがない安定した複合構造を有し、且つ固体状或いはゲル状であっても高いイオン伝導性を示す。
したがって、上記の電解質をECDに用いれば、製造時において電気化学特性に悪影響を与えることがなく、素子自体が耐衝撃性に優れるだけでなく、長期の使用にわたって応答性に優れたECDを得ることができる。
末端に2以上の水酸基を有する化合物および2以上のイソシアネート基を有する化合物といった架橋反応に与かる成分は、後述するエレクトロクロミック素子等の製造性の観点から、それぞれ、液状化合物であることが好ましい。ここで、「液状化合物」とは、室温(25℃前後)で液体である化合物をいう。
架橋構造を形成する化学反応としては、重縮合反応、重付加反応、ラジカル重合反応等があるが、酸化還元活性であるEC活性物資を含有する場合は、EC活性物質がラジカル種と反応してしまうことが多々あり、ラジカル重合反応系を採用することはできないことがある。また、重縮合反応では、縮合時に一般的に水、アルコール等の低分子量の副生物が生成し、副生物が存在したまま電解質として利用した場合、目的の電気化学反応に対して、弊害を及ぼすことがある。重縮合反応を加熱下で進行させると、低分子量副生物は留去され、上述の問題は解消され得るが、留去時に気泡が発生する、体積収縮が起こる、等の電気化学表示素子作製に関わる問題が発生する。これらに対し、重付加反応は、一般的に酸化還元活性種によって阻害を受けることがなく、かつ、副生物も伴わないという利点を有する。
重付加反応を行う反応性基の組み合わせとしては、水酸基とイソシアネート基;アミノ基とイソシアネート基;ビニル基とヒドロキシシリル基;等があるが、重付加反応の反応制御性、生成する結合の電気化学的な安定性等から、水酸基とイソシアネート基との組み合わせを用いることが好ましい。
末端に2以上のイソシアネート基を有する化合物としては、汎用のウレタン樹脂用に多くの化合物が開発されており、それらを用いることが可能である。例えば、トリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、4,4'−ジフェニルメタンジイソシアネート等、並びにそれらの多量体、あるいはそれらと複数の水酸基を有する化合物との付加体、等が挙げられる。これらの中でも、安定性、一般に液状である等の点で、脂肪族ジイソシアネートのイソシアヌル3量体が特に好ましい。また、3次元架橋反応を行うには、イソシアネート基を3個以上有する化合物を用いるのが好ましい。
末端に2以上の水酸基を有する化合物としては、当該水酸基が化合物の末端に存在するものを使用する。化合物の末端に水酸基が存在することで、水素結合による分子内および分子間での会合の問題が最小限に抑えられ、それを含有する液体の粘度が低い、ポットライフが長い等の好ましい効果が得られる。
具体的には、アルキレングリコール類(エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、テトラメチレングリコール等)およびそれらの多量体;多価アルコール類あるいは多価フェノール類にアルキレンオキサイドを付加させたもの(ビス(オリゴオキシエチル)化ビスフェノールA、(トリス(オリゴオキシプロピル)化グリセリン等);末端が水酸基であるオリゴエステル類、オリゴカーボネート類、オリゴウレタン類等が挙げられる。
これらの中でも、特に、下記一般式(1)で表される構造を含む化合物が、一般的に液体であり、電解質や溶剤との親和性が高い、得られる固体あるいはゲルの柔軟性が高い、等の点で、好ましい。
一般式(1): −(CR12−CR34−O)n
上記一般式(1)中、R1〜R4は、それぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、炭素数が1〜10の炭化水素基またはヘテロ原子含有炭化水素基を表し、nは2〜10の整数を表す。
炭素数が1〜10の炭化水素基またはヘテロ原子含有炭化水素基の具体例としては、メチル基、エチル基、オクチル基、シクロヘキシル基、フェニル基、トリフルオロメチル基、メトキシエチル基、シアノエチル基等が挙げられる。
末端に2以上の水酸基を有する化合物としては、水酸基を3〜6個有する化合物と、水酸基を2個有する化合物と、を併用することが好ましい。水酸基を7個以上有する化合物は、分子間での水素結合による架橋性が高く、一般に非常に高粘度の液体、または固体であり、取扱いが困難である。また、水酸基を有する化合物として、水酸基を3個以上有する化合物のみを用いた場合、架橋密度が高くなりすぎ、電解質および/または可塑溶剤等を取り込み難くなり、電解質塩の移動性が低下する、あるいは安定なゲル状態を形成できない、等の問題が生じる場合がある。この問題は、水酸基を2個のみ有する化合物を併用し、架橋密度を制御することによって改善することができる。
さらに、3次元架橋反応を行う際に、重付加反応可能な反応性基(例えば、水酸基等)を1個のみ有する化合物を併用するのが好ましい。これにより、固体ないしゲル状態のガラス転移温度を制御することが可能となって、後述する電解質塩を含有させた場合、その移動速度を高めることができる。また、前記化合物を適宜選択し、場合によっては組み合わせることで、イオン導電性を向上させたり;電解質塩や可塑溶剤等と架橋体との親和性を向上させたり;架橋体の柔軟性を向上させたり;難燃性を付与させたり;することができる。
重付加反応可能な反応性基を1個のみ有する化合物の好ましい例としては、オリゴアルキレングルコールモノアルキルエーテル、オリゴアルキレングルコールモノカルボン酸エステル、ヒドロキシプロピオニトリル、ヒドロキシメチルテトラヒドロフラン、エチル(ヒドロキシエチル)カーボネート、ヒドロキシプロピレンカーボネート、N−(ヒドロキシプロピル)ピロリドン、トリブチル(ヒドロキシブチル)アンモニウム塩、N−(ヒドロキシエチル)ピリジニウム塩、1,2−ジメチル−3−(ヒドロキシプロピル)イミダゾリウム塩、ジブチル(ヒドロキシブチル)フォスフェート等が挙げられる。反応性基を1個のみ有する化合物の好ましい添加量は、架橋反応に与る全成分に対し、1〜30質量%であり、より好ましい添加量は、5〜20質量%である。
重付加反応は一般的には室温でも進行するが、反応速度を高めるために、加熱処理および/または触媒の添加を行うことが好ましい。加熱温度としては、30〜200℃が好ましく、50〜150℃がより好ましい。
重付加反応に使用する触媒としては、3級アミンおよび種々の金属化合物が知られているが、特に、スズ化合物が好ましく、その中でも、ジブチルスズジアセテート等のジアルキルスズ誘導体が好ましい。
末端に2以上の水酸基を有する化合物と2以上のイソシアネート基を有する化合物とのモル比は、全水酸基のモル数と全イソシアネート基のモル数の比(全水酸基のモル数:全イソシアネート基のモル数)として1:10〜10:1の範囲内が好ましく、より好ましくは1:2〜2:1の範囲である。
ゲル電解質または固体電解質とする場合には、重付加反応に与かる成分が液体の場合には、電解質塩と、必要に応じ触媒、レベリング剤、消泡剤、界面活性剤、難燃化剤等の他の成分を溶解させ、これを固化あるいはゲル化させる。また、イオン伝導性を改善する等の目的で、可塑剤を用いてもよい。
好ましい可塑剤の具体例としては、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、メチルエチルカーボネート、等の炭酸エステル類;アセトニトリル、プロピオニトリル、マロノニトリル、メトキシプロピオニトリル、ベンゾニトリル、等のニトリル類; ブチロラクタム、エチレングリコールジアセテート、パーフルオロヘキシルアセテート、等のカルボン酸エステル類;N−メチルカプロラクタム、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、等のアミド類; エチレングリコールジメチルエーテル、テトラヒドロフラン、メチルテトラヒドロフラン、等のエーテル類;スルホラン、ジメチルスルホキシド、等の含イオン系化合物類;トリブチルフォスフェート、トリフェニルフォスフェート、トリブトキシエチルフォスフェート、トリス(ブロモブチル)フォスフェート等の燐酸エステル類;等が挙げられ、これらは単独で用いても複数を混合して用いてもよい。これらの可塑化剤は一般に揮発性の液体であり、必要最小限に留めるべきである。液体の可塑化剤を用いる場合、その沸点が150℃以上、より好ましくは200℃以上のものを用いることによって、製造時および使用時の揮発の問題を実質上、問題のないレベルに抑えることができる。
また、重付加反応を促進させる目的で触媒を添加する場合、溶液の調整時に同時に添加することもできるが、触媒のみ未添加の溶液と、触媒単体あるいは触媒を含む溶液とを別々に用意し、実際にゲル固化を行う直前に混合させる方が、前駆体溶液のポットライフの点で好ましい。両者を混合させる方法としては、攪拌混合法、振倒混合法、超音波混合法等の通常の方法に加え、触媒のみ未添加の溶液を塗膜とし、その表面に触媒単体あるいは触媒を含む溶液を散布する等の方法も有効である。
前記電解質塩としては、例えば有機室温溶融塩(有機イオン性液体)が好ましく、該有機室温溶融塩としては、その取り扱い環境下、例えば室温(25℃前後)において液状の有機塩であれば、如何なる構造のものでも構わず、用途によって選択される。有機室温溶融塩の例としては、イミダゾリウム塩、ピリジニウム塩、ピロリジニウム塩{大野,工業材料,Vol.48,No.4,p.37(2000);A.B.McEwen et al.,J.Electrochem.Soc.,Vol.146,No.5,p.1687(2000);P.Bonhoteet al.,Iong.Chem.,Vol.35,p.1168(1996)}等が挙げられ、特にN,N−ジアルキル化4級イミダゾリウム塩が好ましい。
前記電解質塩と架橋重合体との存在比(塩:架橋重合体)は、100:1〜1:10の範囲内であることが好ましく、より好ましくは50:1〜1:1の範囲内であり、さらに好ましくは20:1〜5:1の範囲内である。
その他、本発明の電解質には、目的に応じ、EC活性物質、対向電極側での酸化還元種、電解析出用の金属イオン、等を含有させることができる。
第1の電解質の製造方法としては、例えば、上述の架橋反応に与かる成分(重付加反応に与かる成分)、電解質塩、必要に応じ、EC活性物質、金属イオン、触媒、レベリング剤、消泡剤、界面活性剤、希釈溶剤、可塑化溶剤、等から前駆体溶液を調製し、スピンコート法、ワイヤーバーコート法、ブレードコート法、浸漬塗布法、スプレー塗布法、印刷法等の湿式塗布法により、所望とする場所(例えば電極上等)に電解質溶液層を形成し、その後、加熱処理により架橋反応を進行させ(熱硬化)、固体或いはゲル状の電解質層として形成する方法;不織布、紙、等の細孔を有する支持膜に上記前駆体溶液を含浸させ、これを一対の電極で加圧挟持し、その後、加熱処理により架橋反応を進行させ、固体或いはゲル状の電解質を支持膜に担持させる方法;所望とする間隙(例えば一対の電極間等)に、毛細管現象等により、上記前駆体溶液を注入させ、その後、加熱処理により架橋反応を進行させ、固体或いはゲル状の電解質層として形成する方法;等が挙げられる。
加熱温度はEC材料の耐熱温度等により適当に選択するが、好ましくは30℃以上200℃以下であり、さらに好ましくは50℃以上150℃以下である。また加熱時間は加熱温度等に依存するが、1分〜24時間程度であれば良い。
次に、本発明における化学架橋剤の第2の分類について説明する。
第2の分類としては、前記化学架橋剤が、2以上の含窒素基を有する化合物と2以上の求電子性置換基を有する化合物とからなるもの(「第2の電解質」という場合がある)である。この場合電解質は、2以上の含窒素複素環基を有する化合物と2以上の求電子性置換基を有する化合物との反応生成物をマトリックスとしてゲル化あるいは固化したもの(ゲル電解質あるいは固体電解質)となる。
すなわち、この電解質では、含窒素基を有する化合物の窒素原子が、求電子性置換基を有する化合物の求電子性置換基が結合した原子と求核置換反応を起し、求電子性置換基の脱離を伴い新たな化学結合が形成されることによって強固な架橋構造が形成される。反応に伴い、4級窒素カチオンと、求電子性置換基に由来するアニオンとが、生成するが、これらは一般的に電気化学的に安定であり、且つ電解質塩との親和性も高い。
したがって、上記電解質をECDに用いれば、素子自体が耐久性に優れるだけでなく、表示特性にも優れ、かつ特性の経時劣化を防止したECDが得られる。
前記ゲル電解質または固体電解質としては、2以上の含窒素複素環基を有する化合物と、2以上の求電子性置換基を有する化合物との反応により得られるものが好ましい。以下これらの化合物および反応条件について詳述する。
本発明における2以上の含窒素複素環基を有する化合物含窒素複素環基とは、求電子剤により4級窒素化されうる窒素原子を環中に含む複素環基を意味する。好ましい含窒素複素環基を含む化合物としては、下記式(2)が挙げられる。
Figure 2007163865
ただし、上記一般式(2)において、Zは含窒素複素環基を表し、Lは有機基を表し、p1は前記有機基Lに結合した前記含窒素複素環基の数を表し、2〜8の整数である。
Zにより表される含窒素複素環基中の含窒素複素環は、不飽和環でも飽和環でもよく、窒素原子以外の原子を有していてもよい。不飽和複素環としては、例えばピリジン環、イミダゾール環、チアゾール環、オキサゾール環、トリアゾール環等が挙げられる。また飽和複素環としては、モルホリン環、ピペリジン環、ピペラジン環等が挙げられる。好ましい含窒素複素環は不飽和複素環であり、さらに好ましくはピリジン環またはイミダゾール環である。これらは無置換である方が好ましいが、メチル基等のアルキル基等で置換されていてもよい。
有機基Lは2〜8個の含窒素複素環基Zが結合し得るサイトを有していれば特に限定されない。下記において、該サイトの数に応じて2〜8価と呼ぶことにする。有機基Lが2〜8価の各々の場合において、好ましい構造は以下の通りである。
Lが2価の有機基である場合、C、O、NおよびSからなる群から選ばれた少なくとも一種の原子を有する2価の有機基なら何でもよいが、アルキレン基、アリーレン基、−CR5=CR6−、−CR5=N−、−N=N−、−N(O)=N−、−CO−、−O−、−S−、−NR7−、−(C≡C)13−、またはこれらの有機基(単位)の組み合わせにより構成される有機基(例えば、−COO−、−COS−、-CONR7−、−COCH2−、−OCH2−、−OCH2CH2−、−O(CH2312−、−CH2NR7−、−CR5=CR6−CO−、−OCOO−等)、あるいはこれらの有機基単位を複数有するものが好ましい。これらのうちより好ましいのは、アルキレン基、アリーレン基、−CO−、またはオキシアルキレン基(アルキレン基と−O−とにより構成される)を含む有機基であり、オキシアルキレン基を含む有機基が特に好ましく、−OCH2CH2−を含む有機基が最も好ましい。
なお、上記においてR5、R6およびR7は、それぞれ独立に水素原子またはアルキル基を表す。
Lが3価の有機基である場合、下記の基本構造(ただしR10は水素原子または炭素数1〜8のアルキル基である。)により表される3価の有機基、またはそれらのいずれかと上記2価の有機基との組み合わせにより構成される3価の有機基が好ましい。
Figure 2007163865
Lが5〜8価の有機基である場合、上記3価の有機基および/または4価の有機基を組み合わせた構成、あるいはこれに2価の有機基を加えた構成の有機基を用いることができる。
上記有機基Lに結合する含窒素複素環基Zの数p1は2以上の整数であれば何でもよいが、一般には2〜8が好ましく、2、3または4であるのがより好ましい。p1が2未満であると求電子性置換基を有する化合物との反応生成物がポリマーとならず、また8を超えると電解質塩の移動度が低下するので好ましくない場合がある。
上記有機基Lは置換基を有していてもよく、好ましい置換基の例としては下記のものが挙げられる。
(a)置換または無置換のアルキル基(直鎖状でも分岐鎖状でもよい):炭素数1〜24のものが好ましく、アルキル基に結合し得る置換基としては、ハロゲン原子、シアノ基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、アリール基、複素環基等が好ましい。このような置換または無置換のアルキル基の好ましい具体例としては、例えばメチル基、エチル基、i−プロピル基、ブチル基、t−ブチル基、オクチル基、2−エチルヘキシル基、トリフルオロメチル基、シアノメチル基、ベンジル基、3−(1−オクチルピリジニウム−4−イル)プロピル基、3−(1−ブチル−3−メチルピリジニウム−4−イル)プロピル基、2−メトキシエチル基、プロポキシエチル基、エトキシカルボニルメチル基等が挙げられる。
(b)置換または無置換のアルケニル基(直鎖状でも分岐鎖状でもよい):炭素数2〜24のものが好ましく、例えばビニル基、アリル基等が挙げられる。
(c)置換していても縮環していてもよいアリール基:炭素数6〜24のものが好ましく、アリール基に結合し得る置換基としては、ハロゲン原子、シアノ基、アルキル基等が好ましい。このような置換または無置換のアリール基の好ましい具体例としては、例えばフェニル基、4−メチルフェニル基、3−シアノフェニル基、2−クロロフェニル基、2−ナフチル基等が挙げられる。
(d)置換していても縮環していてもよい含窒素複素環基(複素環基のときは環中の窒素が4級化していてもよい):好ましくは炭素数2〜24であり、複素環基に結合し得る置換基としては、ハロゲン原子、シアノ基、アルキル基等が好ましい。このような置換または無置換の複素環基の好ましい具体例としては、例えば4−ピリジル基、2−ピリジル基、1−オクチルピリジニウム−4−イル基、2−ピリミジル基、2−イミダゾリル基、2−チアゾリル基等が挙げられる。
(e)置換または無置換のアルコキシ基:好ましくは炭素数1〜24であり、アルコキシ基に結合し得る置換基としては、ハロゲン原子、シアノ基、アルキル基等が好ましい。このような置換または無置換のアルコキシ基の好ましい具体例としては、例えばメトキシ基、エトキシ基、ブトキシ基、オクチルオキシ基等が挙げられる。
(f)アシルオキシ基:好ましくは炭素数1〜24であり、例えばアセチルオキシ基、ベンゾイルオキシ基等が挙げられる。
(g)置換または無置換のアルコキシカルボニル基:好ましくは炭素数2〜24であり、アルコキシカルボニル基に結合し得る置換基としては、ハロゲン原子、シアノ基、アルキル基等が好ましい。このような置換または無置換のアルコキシカルボニル基の好ましい具体例としては、例えばメトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基等が挙げられる。
(h)その他シアノ基、ハロゲン(例えば塩素、臭素)等が挙げられる。
上記一般式(2)の範疇に入る含窒素複素環基を有する化合物の好ましい具体例を、(1−1)〜(1−17)に例示するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
Figure 2007163865
Figure 2007163865
Figure 2007163865
Figure 2007163865
また、2以上の含窒素複素環基を有する化合物としては、ポリビニルピリジンや、ビニルピリジンと他の任意のビニルモノマーとの共重合体等も使用可能である。
本発明における2以上の求電子性置換基を有する化合物とは、含窒素基を4級窒素化しうる2官能以上のアルキル化剤であり、求電子性置換基としてはアルキル化反応の際に脱離基となりうる置換基であれば特に限定はない。好ましい求電子性置換基を有する化合物としては、下記式(3)で示される化合物が挙げられる。
Figure 2007163865
ただし一般式(3)中、Yは求電子性置換基を表し、L'は有機基を表し、p2は前記有機基L'に結合した前記求電子性置換基の数を表し、2〜8の整数である。
Yの例としては、ハロゲン原子(塩素、臭素、ヨウ素)、置換または無置換のアシルオキシ基(置換基としてはハロゲン原子、アルキル基等が好ましく、具体例としてはアセトキシ基、トリフルオロアセチルオキシ基、トリクロロアセチルオキシ基等が挙げられる。)、スルホニルオキシ基(メチルスルホニルオキシ基、トリルスルホニルオキシ基、トリフルオロメチルスルホニルオキシ基等が挙げられる。)等が挙げられるが、特に塩素が好ましい。尚、臭素とヨウ素は比較的、電気化学活性が高く、用いるEC活性物質の種類によっては、EC反応を阻害する場合がある。
一般式(3)中のL'およびp2は、それぞれ一般式(2)中のLおよびp1で記載したものと同様である
2つ以上の求電子置換基を有する化合物の好ましい具体例を、(2−1)〜(2−22)示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
Figure 2007163865
Figure 2007163865
Figure 2007163865
一般式(2)により表される化合物と一般式(3)により表される化合物とを組み合わせる場合には、p1とp2との少なくともいずれかは3以上であることが好ましい。p1及びp2の両方とも3未満であるとゲル化あるいは固化しにくいので好ましくない。
ゲル化あるいは固化反応は、前述の2以上の含窒素複素環基を有する化合物および2以上の求電子性置換基を有する化合物の他に、電解質塩が共存する状態で行うことが好ましい。本発明におけるゲル電解質または固体電解質において、電解質塩は電解質として必須である。ゲル化あるいは固化後に塩を添加することもできるが、この場合ゲル中に電解質塩を均一に分散させるのが困難となるので好ましくない。
電解質塩としては、第1の電解質に用いたものと同様のものが使用できる。
第2の電解質の製造方法としては、まず前記2以上の含窒素複素環基を有する化合物、2以上の求電子性置換基を有する化合物、および電解質塩等を共通溶媒(可塑剤)に溶解して電解質溶液とする。また、上述の有機室温溶融塩を使用する場合、溶媒は使用しなくても構わない。
溶媒(可塑剤)としては、第1の電解質に用いたものと同様のものが使用できる。
電解質溶液中の含窒素複素環基を有する化合物の濃度は、0.1〜1mol/Lの範囲であるのが好ましく、0.2〜0.6mol/Lの範囲がより好ましい。含窒素複素環基を有する化合物が0.1mol/L未満であると架橋強度が不充分であり、また1mol/Lを超えると電解質塩の移動度が低下するので好ましくない場合がある。なお、含窒素複素環基を有する化合物は単独で用いても2種以上を併用してもよい。
電解質溶液中の求電子性置換基を有する化合物の量は、含窒素複素環を有する化合物中の反応性窒素原子に対する求電子性置換基のモル比が0.01〜2の範囲となるように設定するのが好ましく、0.05〜1.5の範囲になるようにするのがより好ましい。なお求電子性置換基を有する化合物は単独で用いても2種以上を併用してもよい。
その他の、電解質溶液の処方の調整、塗布方法等は、前記第1の電解質において述べた内容と同様である。
加熱温度はEC材料の耐熱温度等により適当に選択するが、好ましくは30℃以上200℃以下であり、さらに好ましくは50℃以上150℃以下である。また加熱時間は加熱温度等に依存するが、1分〜24時間程度であれば良い。
次に、図1によりECD(電気化学表示素子)のその他の構成についてさらに説明する。
基板101、108としては、少なくとも表示側が透明で、電極を設ける基材として使用することができれば、その材質、形状、構造、大きさ等については、特に制限はなく適宜設計することができる。具体的には、例えば、ガラス板、高分子フイルム、などが好適に挙げられる。高分子フイルムの材料としては、テトラアセチルセルロース(TAC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、シンジオタクチックポリスチレン(SPS)、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、ポリカーボネート(PC)、ポリアリレート(PAr)、ポリスルフォン(PSF)、ポリエーテルスルフォン(PES)、ポリエーテルイミド(PEI)、環状ポリオレフィンなどが挙げられる。
電極102、107としては、少なくとも表示側が透明で、電気を通すものであれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、酸化スズインジウム(ITO)、酸化スズ亜鉛(IZO)、アンチモンをドープした酸化スズ(ATO)、フッ素をドープした酸化スズ(FTO)、酸化インジウム、酸化亜鉛、白金、金、銀、ロジウム、銅、クロム、炭素等が挙げられる。これらの中でも、表面抵抗値が低い、耐熱性が良い、化学的な安定性がある、光透過率が高い、等の点からフッ素をドーピングした酸化スズ(FTO)、酸化スズインジウム(ITO)が好ましい。
EC材料層103に用いられる材料(エレクトロクロミック活性物質(EC活性物質))としては、電気化学的な酸化反応及び還元反応の少なくとも一方により発色又は消色する作用を示す限り特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、有機化合物、金属錯体などが好適に挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記金属錯体としては、例えば、プルシアンブルー、金属−ビピリジル錯体、金属フェナントロリン錯体、金属−フタロシアニン錯体、メタフェリシアニド、及びこれらの誘導体などが挙げられる。
前記有機化合物としては、例えば、(1)ピリジン化合物類、(2)導電性高分子類、(3)スチリル化合物類、(4)その他有機色素類、などが挙げられる。
前記(1)ピリジン化合物類としては、例えば、メチレンビスピリジニウム、フェナントロリン、ビオローゲン、及びこれらの誘導体などが挙げられる。
前記(2)導電性高分子類としては、例えば、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリアニリン、ポリフェニレンジアミン、ポリアミノフェノール、ポリビニルカルバゾール、及びこれらの誘導体などが挙げられる。
前記(3)スチリル化合物類としては、例えば、2−[2−[4−(ジメチルアミノ)フェニル]エテニル]−3,3−ジメチルインドリノ[2,1−b]オキサゾリジン、2−[4−[4−(ジメチルアミノ)フェニル]−1,3−ブタジエニル]−3,3−ジメチルインドリノ[2,1−b]オキサゾリジン、2−[2−[4−(ジメチルアミノ)フェニル]エテニル]−3,3−ジメチル−5−メチルスルホニルインドリノ[2,1−b]オキサゾリジン、2−[4−[4−(ジメチルアミノ)フェニル]−1,3−ブタジエニル]−3,3−ジメチル−5−スルホニルインドリノ[2,1−b]オキサゾリジン、3,3−ジメチル−2−[2−(9−エチル−3−カルバゾリル)エテニル]インドリノ[2,1−b]オキサゾリジン、2−[2−[4−(アセチルアミノ)フェニル]エテニル]−3,3−ジメチルインドリノ[2,1−b]オキサゾリジン、などが挙げられる。
前記(4)その他有機色素類としては、例えば、カルバゾール、メトキシビフェニル、アントラキノン、キノン、ジフェニルアミン、アミノフェノール、Tris−アミノフェニルアミン、フェニルアセチレン、シクロペンチル化合物、ベンゾジチオリウム化合物、スクアリウム塩、シアニン、メロシアニン、フェナントロリン、ピラゾリン、酸化還元指示薬、pH指示薬、これらの誘導体、などが挙げられる。
また、前記EC活性物質としては、酸化状態では無色乃至極淡色を示し、還元状態で発色する還元発色型のもの、還元状態では無色乃至極淡色を示し、酸化状態で発色する酸化発色型のもの、還元状態でも酸化状態でも発色を示し、還元又は酸化の程度により数種類の色が発現する多色発色型のもののいずれであってもよく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記EC活性物質のうちでは、繰り返し安定性の点で、ビオローゲン誘導体を用いることが好ましい。
前記EC活性物質を2種以上併用する場合の組合せとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
本発明においては、EC材料層103をあらさ係数が10〜2000の範囲の多孔質構造とし、その表面にエレクトロクロミック活性物質を設けることが好ましい。これにより、実質上電極面積の拡大を図ることができ、ECDにおける発色効率を向上させることができる。
なお本発明において、前記「あらさ係数」とは、実表面積と投影面積との比(実表面積/投影面積)として定義され、実表面積は多孔質構造の全表面積であり、投影面積は有効電極部の2次元的な面積であり、多孔質電極の指標として一般的に用いられる物性値である。
あらさ係数が10に満たないと、十分な電極面積の拡大効果が得られない場合があり、2000を超えると、多孔質構造の空隙が小さくなり過ぎ電解質塩の移動が阻害される 場合がある。
そして、本発明においては、上記多孔質層を半導体材料にて形成し、その表面に前記EC活性物質を単分子層状態にて化学吸着させ、多孔質層表面部分の微細孔の隅々までEC活性物質を担持させてEC材料層103とすることが、前記電極面積の拡大と共に、応答速度及び繰り返し耐久性を向上させることができるため好ましい。
前記多孔質層は、例えば半導体微粒子を電極表面に層状に形成することによって得ることができる。
前記半導体微粒子の材質としては、金属酸化物が好適であり、具体的には、酸化チタン、酸化バナジウム、酸化タングステン、酸化インジウム、酸化イリジウム、酸化ニッケル、酸化亜鉛、酸化タンタル等が挙げられる。これらの中でも、電気化学的な安定性等の点で酸化チタンと酸化亜鉛とが好ましい。
微粒子の形状は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選定することができ、球形、チューブ状、棒状、ウィスカー状のいずれの形状であっても構わず、形状の異なる2種類以上の微粒子を混合することもできる。前記球形粒子の場合には、平均粒径が1〜1000nmが好ましく、5〜100nmがより好ましい。なお、粒径分布の異なる2種類以上の微粒子を混合しても構わない。
多孔質層を形成する方法としては、特に制限はなく、微粒子の種類に応じて適宜選定することができ、例えば、金属陽極酸化法、電解析出法、泳動電着法、微粒子分散液からのスクリーン印刷法、ゾルゲル法、熱酸化法、真空蒸着法、dc及びrfスパッタ法、化学気相堆積法、分子線堆積法、レーザーアブレーション法などが挙げられ、また、上記方法を組み合わせて作製することもできる。
上記多孔質層における微細孔の平均径は1〜1000nmの範囲であることが好ましい。微細孔の孔径粒度分布は、公知の方法により求めることができるが、例えば、窒素、クリプトン等の吸着等温線より求めるガス吸着法や、X線小角散乱法により測定することが好適である。
また、多孔質層の厚さは1〜100μmの範囲とすることが好ましい。
前記多孔質層の表面にEC活性物質を担持させる方法は、特に制限するものではなく公知の技術を使用できる。例えば、真空蒸着法等のドライプロセス、スピンコート等の塗布法、電界析出法、電界重合法や、担持させる物質の溶液に浸す自然吸着法等の方法を適宜選ぶことができる。中でも自然吸着法は、例えば金属酸化物層の微細孔のすみずみにまでむらなく確実にEC活性物質を担持させうる、特別な装置を必要としない、多くの場合は単分子層程度であり必要以上に余分な量がつかない等の多くの利点を有しており好ましい方法である。この自然吸着法は、具体的には、基板上に微細孔を有した金属酸化物層(多孔質層)を形成した後、この基板をEC活性物質を含む溶液中に浸漬し、EC活性物質を金属酸化物層内部に浸透させ、該EC活性物質を金属酸化物層の微細孔表面に担持させる方法である。特に、EC活性物質として、金属酸化物表面に化学吸着し得る燐酸基、カルボン酸基、ホウ酸基、水酸基、等の官能基を有する化合物を用いることが好ましい。
本発明において、必要により設けられるセパレータ104は、通常対向電極107とエレクトロクロミック材料層103との間に設けられ、絶縁性で微細な貫通孔が多数形成された構成となっている。そして、該貫通孔には前記電解質が含浸透過可能となっている。
図1に示した構成のECDでは、セパレータ104の貫通孔には電解質が充填されている。したがって、ECDの製造においてはEC材料層103の表面に、複数の微細孔を有する絶縁性のセパレータ層を形成し、その後、熱硬化前の電解質液をセパレータ層上に塗布あるいは封入して前記微細孔に電解質を充填した後、前記電解質の熱硬化を行う。
セパレータ104としては、絶縁性の樹脂を用いることが好ましく、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリイミドなどのシートを用いることができる。また、前述のように、本発明におけるセパレータ104は表示素子における背景白地として白色であることが好ましく、この場合には前記材料中に白色顔料等を分散させてもよい。
セパレータ104の厚さは1〜100μmの範囲であることが好ましい。
以上、本発明の電気化学表示素子をエレクトロクロミック表示素子を例に挙げて説明した。本発明の電気化学表示素子では、電解質として化学架橋剤により熱硬化したゲル電解質または固体電解質を用いているため、UV化学架橋タイプの電解質ような表示用色素等の分解の懸念が無く、物理架橋タイプの電解質(常温ではゲル固体、高温下では液体)のような多孔質電極層への含浸時の加熱の必要性もなく、非常に製造性に優れるものである。
さらに、熱硬化による化学架橋は強靭であり、本発明の電気化学表示素子がフレキシブルな表示素子として使用される場合にも、押しや曲げに対しても強く、かつ破損時の電解質液の漏れ等の懸念が払拭され、加えて溶剤の揮散速度も格段に抑制される。また、加熱硬化時の架橋反応では、水等の電気化学的に悪影響を及ぼす脱離成分がないことから、製造時だけでなく長期使用時においても表示特性が変化することがない。
本発明の電気化学表示素子は、各種分野において好適に使用することができ、例えば、株価や時刻表の表示板等の商業用大型表示装置;防眩ミラー、調光ガラス等の調光素子;電子ペーパー、電子アルバム、電子書籍、電子カルテ等のモバイル表示装置;パソコン、コピー機等用のモニター表示素子;などに好適に使用することができる。
以下、実施例により本発明を具体的に説明する。
<実施例1>
(素子の作製)
−多孔質層及びEC材料層の形成−
スパッタ法により表面にITO透明導電層(電極)を設けた20mm×30mmのPETフィルム(基板)を準備し、前記ITO透明導電層側の短辺両端(端から5mm幅の部分)にスペーサー用粘着テープを貼り付けた。次いで、ガラス棒を用いてITO透明導電層上に酸化チタンナノペースト(Solaronix社製、酸化チタン平均粒径:13nm)を塗布した。粘着テープを剥離し、室温で2時間風乾した後に、150℃のホットプレート上で10分間加熱処理を行い、電極上に厚さ10μmの多孔質層を形成した(あらさ係数:約1000)
次に、上記多孔質層を形成した基板を、酸化チタン表面への化学吸着性とエレクトロクロミック活性とを兼ね備えた色素である下記構造のリン酸基を有するビオローゲン誘導体の塩化物塩のエタノール溶液(濃度:10mmol/L)に3時間浸漬した。これを、取り出しエタノールで洗浄した後、自然乾燥させ、多孔質層表面に吸着層としてEC材料層を形成した。なお、下記構造式においてHexはヘキシル基を表す。
Figure 2007163865
−エレクトロクロミック表示素子の作製−
電解質溶液として、γ−ブチロラクトン(沸点:204℃)を溶剤として、対向電極での酸化還元種としてフェロセン、電解質塩として1−メチル−3−ヘキシルイミダゾリウムの塩化物塩、化学架橋剤として2以上の含窒素基を有するポリビニルピリジン(重量平均分子量:2000)と、2以上の求電子性置換基を有する1,2,4,5−テトラ(クロロメチル)ベンゼンとを溶解させた溶液を調製した(電解質溶液A)。尚、各成分の含有量は、含窒素基と求電子性置換基のモル比が1:1、全架橋剤成分と溶剤との質量比が1:4、フェロセンが溶剤量の1質量%となるように、調整した。
次に、前記EC材料層を備えた多孔質層上に、白色のポリプロピレン製多孔質セパレータ(宇部興産社製、厚さ:100μm)を重ね、その表面に前記電解質溶液Aを十分に垂らしセパレータの微細孔に電解質を充填させた。一方、前記と同一のITO透明導電層を設けたPETフィルムのITO側に白金薄膜をスパッタリングし、これの白金側を前記電解質に重ね、両PETフィルムを加圧固定した状態にて150℃で30分間の加熱処理を行い、電解質溶液をゲル化させ、エレクトロクロミック表示素子(ECD1)を得た。
(素子の評価)
−EC表示特性、放置安定性−
得られた素子のITO電極に、±1.5Vの矩形波電圧を印加(1sec周期)したところ、多孔質層を設けた側の電極が負になる時に青色、正になる時に透明(セパレータの白色が目視される)になるビオローゲン誘導体の還元酸化に伴うエレクトロクロミック挙動が確認され、本素子が有効にエレクトロクロミック表示素子として機能し得ることが検証された。尚、多孔質層を設けた側の電極でのビオローゲン誘導体の還元酸化反応に対応して、対向電極ではフェロセンの酸化還元反応が起こっているものと推定される。
上記ECD1について、別途、封止処理を行わずに室温大気下に一週間放置し、その後再度上記同様の試験を行ったところ、初期と同等のエレクトロクロミック挙動を示し、安定性にも優れることが確認された。
−耐熱特性、耐傷特性−
ECD1を、80℃の環境下に5時間放置し、その後再度上記同様の試験を行ったところ、初期と同等のエレクトロクロミック挙動を示し、耐熱性にも優れることが確認された。
また、ECD1の表示部を硬い金属で押し付けて傷をつけたが、液漏れ等を生じることはなかった。
<実施例2>
(素子の作製)
電解質溶液として、N−メチルピロリドン(沸点:202℃)を溶剤として、アノード側での酸化還元種としてフェロセン、電解質塩として1−メチル−3−ヘキシルイミダゾリウムの塩化物塩、イソシアネート基を3個有する液状化合物であるヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌル環3量体(武田薬品工業社製、D−170HN)、末端水酸基を3個有する液状化合物であるトリス(オリゴオキシプロピル)化グリセリン(三洋化成社製、サンニックスGP−1000)、重付加反応触媒であるジブチル錫ジアセテートとを溶解させた溶液を調製した(電解質溶液B)。尚、各成分の含有量は、イソシアネート基と水酸基のモル比が1:2、全架橋剤成分と溶剤との質量比が1:4、フェロセンが溶剤量の1質量%、重付加反応触媒が全架橋剤成分量の0.1質量%となるように調整した。
次に、電解質溶液として、電解質溶液Aに代えて電解質溶液Bを用いた以外は、実施例1と同様にして、ECD2を作製した。
(素子の評価)
上記ECD2について、実施例1と同様にして表示特性、放置安定性、耐熱特性及び耐傷特性を調べた。その結果、実施例1と同等に全ての点において優れた特性を有することが確認できた。
<比較例1>
実施例1の素子の作製に用いた電解質溶液Aにおいて、化学架橋剤(ポリビニルピリジン及び1,2,4,5−テトラ(クロロメチル)ベンゼン)を除いた混合溶液とし、この混合溶液を電解質溶液として用いた以外は実施例1と同様にして、ECD3を作製した。
得られたECD3について実施例1と同様の評価を行った。
その結果、初期の表記特性は同様の結果が得られたが、一週間放置後及び80℃放置後の評価では電解質の揮散あるいは流出が起こっており、発色性、消色性が著しく低下した。また、上記評価の終了後、ECDを割ってみたところ、電解質溶液が漏洩してきた。
<比較例2>
実施例1において、化学架橋剤を熱架橋硬化させるための加熱処理の代わりに、一般的にUV硬化タイプの化学架橋剤をUV架橋硬化させるために使用されるUV照射処理(ウシオ電機社製UV照射装置)を行なった以外は実施例1と同様にして、ECD4を作製した。
得られたECD4について実施例1と同様の評価を行った。 その結果、実施例1に比べ、青色の発色濃度が著しく低かった。これは、UV照射処理によって、ビオローゲン誘導体が直接、光分解してしまったか、あるいは酸化チタンの光触媒作用によりビオローゲン誘導体が酸化分解されてしまったためと推定される。
以上の結果のように、実施例の本発明の電気化学表示素子(ECD)では、安定した表示特性に加え、優れた耐熱、耐傷特性を有することがわかる。これに対し、従来のタイプの電解質を用いたECDでは、表示特性、安定性のいずれかにおいても問題が発生した。
本発明の電気化学表示素子の一例を示す概略構成断面図である。
符号の説明
101、108 基板
102、107 電極
103 EC材料層
104 セパレータ
110 電界質層

Claims (10)

  1. 一対の電極を有し、該一対の電極間に少なくとも電解質を含み、該電解質が化学架橋剤により熱硬化したゲル電解質または固体電解質であることを特徴とする電気化学表示素子。
  2. 前記化学架橋剤が、末端に2以上の水酸基を有する化合物と2以上のイソシアネート基を有する化合物とからなることを特徴とする請求項1に記載の電気化学表示素子。
  3. 前記末端に2以上の水酸基を有する化合物が、下記一般式(1)で表される構造を含むオリゴアルキレングリコール誘導体であることを特徴とする請求項2に記載の電気化学表示素子。
    一般式(1): −(CR12−CR34−O)n
    (一般式(1)中、R1〜R4は互いに独立に水素原子、ハロゲン原子、炭素数が1〜10の炭化水素基またはヘテロ原子含有炭化水素基を表し、nは2〜10の整数を表す。)
  4. 前記化学架橋剤が、2以上の含窒素基を有する化合物と2以上の求電子性置換基を有する化合物とからなることを特徴とする請求項1に記載の電気化学表示素子。
  5. 前記2以上の含窒素基を有する化合物が、下記一般式(2)で表されることを特徴とする請求項4に記載の電気化学表示素子。
    Figure 2007163865
    (一般式(2)中、Zは含窒素複素環基を表し、Lは有機基を表し、p1は前記有機基Lに結合した前記含窒素複素環基の数を表し、2〜8の整数である。)
  6. 前記2以上の求電子性置換基を有する化合物が、下記一般式(3)で表されることを特徴とする請求項4に記載の電気化学表示素子。
    Figure 2007163865
    (一般式(3)中、Yは求電子性置換基を表し、L’は有機基を表し、p2は前記有機基L’に結合した前記求電子性置換基の数を表し、2〜8の整数である。)
  7. 前記求電子性置換基が、ハロゲン原子、アシルオキシ基及びスルホニルオキシ基から選択された少なくとも一種であることを特徴とする請求項4に記載の電気化学表示素子。
  8. 前記一対の電極の少なくとも一方の表面に、あらさ係数が10〜2000の範囲の多孔質層を設けたことを特徴とする請求項1に記載の電気化学表示素子。
  9. 前記多孔質層の表面に、エレクトロクロミック活性物質を備えたことを特徴とする請求項8に記載の電気化学表示素子。
  10. 前記一対の電極間に、電解質を含浸透過できる白色のセパレータを設けたことを特徴とする請求項1に記載の電気化学表示素子。
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