JP2007159741A - 磁気共鳴イメージング装置及び電磁石装置 - Google Patents

磁気共鳴イメージング装置及び電磁石装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2007159741A
JP2007159741A JP2005358350A JP2005358350A JP2007159741A JP 2007159741 A JP2007159741 A JP 2007159741A JP 2005358350 A JP2005358350 A JP 2005358350A JP 2005358350 A JP2005358350 A JP 2005358350A JP 2007159741 A JP2007159741 A JP 2007159741A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
coil
coils
air core
core portion
distance
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2005358350A
Other languages
English (en)
Inventor
Rintaro Fujimoto
林太郎 藤本
Mitsuji Abe
充志 阿部
Tatsuya Ando
竜弥 安藤
Hiroyuki Takeuchi
博幸 竹内
Hirotaka Takeshima
弘隆 竹島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Hitachi Healthcare Manufacturing Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Hitachi Medical Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd, Hitachi Medical Corp filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP2005358350A priority Critical patent/JP2007159741A/ja
Publication of JP2007159741A publication Critical patent/JP2007159741A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Magnetic Resonance Imaging Apparatus (AREA)

Abstract

【課題】 磁気共鳴画像装置(MRI装置)等の機器において磁場を発生させる超伝導磁石装置に関し、高均一、高強度でかつ広範な静磁場を生成するとともに、被検体が入る有効空間を広くとることができる装置を提供すること。
【解決手段】 被検体が入る有効空間に近接するメインコイル(20)は、その中心を通る最小内径及び最大内径が互いに二等分して直交する形状(レーストラック形等)であり、これらメインコイル(20)は、内側コイル(22)と、外側コイル(21)とを少なくとも含んで、外側コイル(21)よりも前記内側コイル(22)の方が前記扁平率の大きいことを特徴とする。
【選択図】 図3

Description

本発明は磁気共鳴イメージング装置(以下、MRI装置という)及び電磁石装置に係り、特に、筒状の真空容器内に複数対の環状コイルを軸方向に離して収納し、真空容器の開口部に撮像磁場を形成する水平磁場型と称される磁気共鳴イメージング装置及び電磁石装置に関する。
近年、MRI(Magnetic Resonance Imaging)装置により人体の断層画像を撮像し、診断に利用することが広く行われている。このMRI装置により断層画像を撮像する原理は、被検体の診断部位に静磁場を加え、さらにその部位に特定の高周波磁場を加えて、発生する共鳴現象を利用するものである。
従って、MRI装置で、歪やちらつきがない高画質でかつ広範な断層画像を得るためには、共鳴現象が発生するのに十分な強度でかつ高均一な静磁場が、広範囲にわたって撮像領域に形成されることが要求される。
このような静磁場を形成するため、従来のMRI装置は、円形の超伝導コイルの複数が、中心軸を一致させて複数段に配置される構成を有している。このようにして、複数の超伝導コイルを水平方向に配列してなす空芯部に対し、被検体が挿入されるように構成された水平磁場型MRI装置や、複数の超伝導コイルを垂直方向に配列して対峙するコイルの間に被検体が挿入されるように構成されたオープン型MRI装置が公知技術として開示されている(例えば特許文献1)。
水平磁場型MRI装置では、前記したような高画質でかつ広範な人体断層画像を得るために、円形の超伝導コイルが配置してなす空芯部は、両端間隔が長くかつ半径が小さくなるように構成されることが望ましい。よって、水平磁場型MRI装置は、撮像される被検体が入るボアのサイズが、超伝導コイルの空芯部のサイズよりも小さくなることが避けられない構成になっている。さらに、MRI装置には、超伝導コイルの冷却容器、傾斜磁場を発生させる傾斜磁場コイル、及び静磁場を補正するための磁性体などが別個に設置されることを考慮すると、水平磁場型MRI装置におけるボアのサイズを十分に広く確保することは一般的に困難である。
このため、円形の超伝導コイルにより構成される従来の水平磁場型MRI装置では、MRI撮影する際、被検体がボアへ入って受ける閉塞感が高くなる、また検査技師や医者が被検体にアクセスすることが困難であるといった特有の問題が存在する。
オープン型MRI装置では、構造上、被検体が入る空間を広く取ることができるため、前記した水平磁場型MRI装置に特有な問題は解決されることになる。しかしながら、オープン型MRI装置には、構造が複雑で製造コストが大きくなると共に、撮像領域に高強度の磁場を生成させることが困難であるといった問題が存在する。
一方、水平磁場型MRI装置においても上記問題を解決する手段としてボア形状を従来の円形から横に広げる方法が考えられる。これを実現するためには超伝導コイルも非円形形状であることが求められるが、非円形コイルによるMRI装置の例としては、非特許文献1及び2において楕円形状コイルにより均一磁場を実現するための検討がなされている。
特開平9−153408号公報 特開2001−112737号公報 Stuart Crozier et. al. "A novel, open access, elliptical cross-section magnet for paediatric MRI" Meas. Sci. Technol. 9 (1998) 113. Huawei Zhao and Stuart Crozier "An inverse design method for elliptical MRI magnets" Meas. Sci. Technol. 12 (2001) 566.
非特許文献1及び特許文献2では扁平率の同じ楕円形コイルのみを用いているために、均一度やサイズの点で十分な性能が出せていない。一方、非特許文献2では均一な磁場を実現する連続的な電流密度を求めた後に離散化することでコイル形状を決定する。この離散化の過程で扁平率のわずかな変化を許しているために、扁平率が少しずつ異なるコイルが多数混在している。しかしこの方法では、連続的な電流密度分布を基にコイル数を定めるため、結果として得られる構造ではコイルの数も多く、複雑になる傾向にある。その結果、線材や支持構造に必要なコストも増大してしまう。
また、楕円型コイルは磁場の計算においては有利であるものの、横長のボアに対する空間を確保するためには必ずしも最適な形ではない。
本発明の目的は、少ないコイル数で撮像領域において、静磁場をより均一化でき、磁場強度を増大できかつ広範な静磁場を生成するとともに、被検体が入る有効空間を広くとることができる磁気共鳴イメージング装置及び電磁石装置を提供するものである。
前記した目的を達成するために本発明は、空芯部を取り囲む複数の環状コイルに含まれる複数のメインコイルは、空芯部を挟んで上下方向で対向するコイル部間の第1距離よりも、空芯部を挟んで空芯部の軸と直交する水平方向で対向するコイル部間の第2距離が長くなるように構成され、複数のメインコイルの、空芯部の軸に直交する縦断面は、レーストラック状の形状をしており、複数のメインコイルは、一対の外側コイルと、空芯部の軸方向において前記一対の外側コイルの間に配置された複数又は単数の内側コイルとを含み、第1距離をa、第2距離をb、(b-a)/bを扁平率と定義した場合に、内側コイルの扁平率が外側コイルのそれよりも大きいことを特徴とする。
このように発明が構成されることにより、空芯部の横断面は、レーストラック状の形状となり、静磁場におかれる被検体の入る有効空間が拡がる。さらに、内側コイルの上記のように定義される扁平率が外側コイルのそれよりも大きいため、静磁場がより均一化できる。さらに、撮像空間において磁場強度を向上でき、磁場強度分布をより一様にできる。
好ましくは、中心周りに形成される磁場の強度分布の対称性がある程度維持され、コイルの形状・配置や流す電流を適宜調節することによりそのような強度分布の補正が容易となる。また、好ましくは、内側コイル及び外側コイルのいずれか一方のコイル単独では静磁場を均一にすることができないが、両方のコイルを組み合わせて、それぞれのコイル形状や流す電流を適宜調節することにより、この静磁場を均一にすることができる。具体的には、この静磁場の均一性は、外側コイルよりも内側コイルの方の扁平率を大きくしたり、外側コイル及び内側コイルの境界に逆方向の電流が流れる一対の補正コイルをさらに配置したりすることにより、向上することになる。
レーストラック状の形状のコイルは、具体的には、複数の環状コイルに含まれる複数のメインコイルが、空芯部を挟んで上下方向で対向するコイル部間の第1距離よりも、空芯部を挟んで空芯部の軸と直交する水平方向で対向するコイル部間の第2距離が長くなるように構成され、これらのメインコイルは、上下方向で対向して互いにつながっている第1コイル部及び第2コイル部を有し、 第1コイル部及び第2コイル部が、それぞれ、前記水平方向において、一対の第1曲線部と、及び一対の第1曲線部に挟まれてこれらの第1曲線部につながる、直線部及び第2曲線部のいずれかとによって形成されている。
また、レーストラック状の形状のコイルは、具体的には、複数の環状コイルに含まれる複数のメインコイルは、空芯部を挟んで上下方向で対向するコイル部間の第1距離よりも、空芯部を挟んで空芯部の軸と直交する水平方向で対向するコイル部間の第2距離が長くなるように構成され、これらのメインコイルは、上下方向で対向して前記水平方向において直線部及び第1曲線部のいずれかが形成される一対の第1コイル部、及び一対の第1コイル部にそれぞれつながり前記水平方向で対向して上下方向において第2曲線部を形成している一対の第2コイル部を有しているとも言える。
本発明によれば、扁平率の異なるレーストラック状の形状を有するコイルを組み合わせることにより、静磁場をより均一化でき、磁場強度を増大できかつ広範な静磁場を空芯部に生成するとともに、被検体が入る有効空間を広くすることができる。
<第1実施形態>
本発明の好適な一実施形態に係る磁気共鳴イメージング装置(MRI装置:図示略)を、図1〜図5を用いて説明する。本実施形態のMRI装置は、図1に示すように、ガントリー1を備えている。ガントリー1は、ガントリー1に図2に示すような超伝導磁石装置(電磁石装置)10を備えている。このようなガントリー1は、被検体が載置された寝台が挿入される開口部であるボア(空芯部)Bが形成されており、超伝導磁石装置10の真空容器11(図2)の内側、外側及び側面をカバーで覆っている。ガントリー1のカバーは、内カバー2、外カバー3及び一対の側面カバー4を有する。図1及び図2に基づいて説明する。内カバー2が内筒13の内側を覆っている。外カバー3が、真空容器の外筒14の外側に配置され、外筒14を取り囲んでいる。対向して配置されて側板15を覆っている各側面カバー4が、内カバー2及び外カバー3のそれぞれの端部にそれぞれ取り付けられる。ボアBは貫通孔である。
超伝導磁石装置10に設けられた真空容器11は、その外観が、ボアBを取り囲む環状の真空容器11を有する。真空容器11は、図2に示すように、内筒13、外筒14及び一対の側板15を有する。外筒14は内筒13を取り囲んでおり、内筒13と外筒14との間に、環状空間が形成される。一対の側板15は、内筒13及び外筒14の両端に取り付けられ、環状空間を密封している。この環状空間は真空雰囲気となっている。
ボアB及び真空容器11は、水平方向(第1水平方向)に延びている。
なお、本実施形態に係るMRI装置は、この超伝導磁石装置10以外に、図示しない、被検体を載置するベッド、この被検体からの核磁気共鳴信号を検出する検出器、検出された核磁気共鳴信号を処理するコンピュータ、及び処理された核磁気共鳴信号に基づき断層画像を表示する表示装置等を含むものである。
このように構成されたMRI装置は、核磁気共鳴現象を利用して被検体の水や脂肪(実際にはそれらに含まれる水素原子核のプロトン)の分布を画像化し、任意断面の断層画像を撮像することができるものである。
以下において、図2に示すように、ボアB(空芯部)の中心を原点とする座標系を定義する。図2及び図3に示されるように、真空容器11を貫通する軸方向がZ軸であり、それと直交する軸のうち、垂直方向がX軸、鉛直方向がY軸である。
このボアBに被検体が入り、中央部の撮像領域Rにおいて断層画像の撮影がなされる。そして、ボアBのXY断面の形状は、後記するメインコイル20と相似形のレーストラック状の形状である(図5参照)。
真空容器11は、その内部に図3に示される超伝導コイル12と、図示しないコイル冷却容器と、高周波磁場付与手段と、傾斜磁場コイルと、磁性体とが配置されている。ここで、超伝導コイル12は、ボア(空芯部)Bに静磁場を形成するものである。そしてコイル冷却容器とは、超伝導コイル12の超伝導状態が維持するようにこの超伝導コイル12を冷却するものである。また高周波磁場付与手段とは、被検体にラジオ波(高周波磁場)を照射して核磁気共鳴信号を発生させるものである。そして、傾斜磁場コイルとは、前記静磁場に磁場勾配を与えて、発生した核磁気共鳴信号に画像化に必要な位置情報を付与するものである。また、磁性体は、撮像領域Rに均一な静磁場が形成されるように磁場を補正するため適宜配置されるものである。
超伝導コイル12は、レーストラック状の形状の複数のコイルが、Z軸を共通の中心軸としてボアBの外周を包囲するように真空容器11の内部に配置されている。この超伝導コイル12はメインコイル20と、シールドコイル30とに大きく分類される。このような構成により超伝導コイル12は、これら複数のコイルの位置、大きさ、及び流れる電流が適切に設定されることにより、撮像領域Rに均一で高強度の静磁場を形成しつつ、超伝導磁石装置10の外部に磁場が漏洩しないようにするものである。
メインコイル20は、共通の中心軸であるZ軸に直交するように所定の間隔をおいて、ボアB(図2参照)の外周(真空容器11の内側)に近接して配置されている。このように構成されるのでメインコイル20の形状は、ボアBのXY断面の形状を決定付けることとなる。なお、メインコイル20が形成した磁場は、ボアBを貫通して超伝導磁石装置10の外部にまで漏洩してしまう。
シールドコイル30は、メインコイル20と共通の中心軸(Z軸)を有し、かつこのZ軸と交わる内径がメインコイル20の内径よりも大きくなるように形成されている。すなわち、シールドコイル30により形成される空芯部に、メインコイル20が内包されるように構成されている。そして、シールドコイル30は、前記した外部に漏洩した磁場を打ち消す方向に電流が流れて、この漏洩磁場を極力抑えるように機能するものである。なお、シールドコイル30の形状は、レーストラック状の形状である場合もあるし、従来のような円形形状である場合もある。
メインコイル20は、さらに外側コイル21及び内側コイル22を含んでいる。
外側コイル21は、内側コイル22の群の両端に配置され、静磁場の磁場方向(Z軸方向)を定める順方向の電流が流れ、形状が互いに同じである一対のコイルからなるものである。図4においては、第1外側コイル21a及び第2外側コイル21bからなるコイル対が例示されているが、さらに外側に向けて段数を多く構成する場合もありうる。
内側コイル22は、ボア(空芯部)Bの中央部に配置され、静磁場の磁場方向(Z軸方向)を定める順方向の電流が流れ、形状が互いに同じである複数又は単数のコイルからなるものである。図3においては、第1内側コイル22a及び第2内側コイル22bの二つのコイルからなるものが例示されている。しかし、内側コイル22を構成するコイルの数は二つに限定されるものではなく、一つの場合も三つ以上の場合も含むこととする。
次に、メインコイル20の形状を、外側コイル21を例にとって図5を用いて説明する。外側コイル21は、内筒13を挟んで上下方向で対向するコイル部間の第1距離よりも、内筒13を挟んで、ボアBの軸(Z軸)と直交する水平方向(以下、単に、第2水平方向という)で対向するコイル部間の第2距離が長くなるように構成されている。外側コイル21は、上下方向で対向する一対の第1コイル部(直線部e−f及び直線部h−i)、及び第2水平方向で対向する一対の第2コイル部(円弧部e−d−i及び円弧部f−g−h)を含んでいる。第1コイル部は第2水平方向に形成され、第2コイル部は上下方向に形成される。それぞれの第1コイル部は各第2コイル部につながっている。円弧部e−d−i及び円弧部f−g−hは、ボアBの軸心Oから第2水平方向にずれた位置に中心O1及びO2を有する半円である。
また、外側コイル21は、第2水平方向において、円弧部d−e、直線部e−f及び円弧部f−gによって形成された第1コイル部及び円弧部g−h、直線部h−i及び円弧部i−dによって形成された第2コイル部を有しているとも言える。これらの第1コイル部及び第2コイル部は、上下方向で対向して配置され、円弧部d−eと円弧部i−dでつながり、円弧部f−gと円弧部g−hでつながっている。直線部e−fは、円弧部d−eと円弧部f−gの間に配置され、これらの円弧部とつながっている。直線部h−iは、円弧部g−hと円弧部i−dの間に配置され、これらの円弧部とつながっている。
内側コイル22も、外側コイル21と同様な構成を有する。外側コイル21及び内側コイル22は、上記したようなレーストラック状の形状を有している。
メインコイル20のぞれぞれは、上記したようなレーストラック状の形状をしているが、実際に制作する上で有利な形にするための多少の変形はありうる。同じ大きさの長方形に内接する楕円型コイルとレーストラック状の形状であるコイルを比べると、その断面積、すなわち被検体の入るボアにあたる部分はレーストラック状の形状の方が広くなり、開放度の観点から有利である。
レーストラック状の形状のコイルにおいて、第2水平方向において対向するコイル部間の距離をb(図5参照)、及び上下方向において対向するコイル部間の距離をa(図5参照)とした場合、 (b-a)/bによってコイルの扁平率を(b-a)/bによって定義し、レーストラック状の形状のコイルにおける、その形状の円形からのずれを表す指標とする。本実施形態における、内側コイル22の上記で定義された扁平率が外側コイル21のそれよりも大きくなっている。
このように、すべてのメインコイル20(20´)が扁平しているレーストラック状の形状を有することにより、ボアBのXY断面もそのように扁平した形状で形成させることが可能になる。これにより、ボアBの第2水平方向の空間が広がるので有効空間が拡大することとなり、そこに入る被検体の受ける開放感も向上することになる。
ところで、従来用いられてきた円形コイルの場合とは異なり、外側コイル21又は内側コイル22のいずれか一方が単独で、撮像領域R(図3参照)に形成する静磁場のXY断面上のZ軸周りの回転対称性は当然ながら損なわれている。これは非円形コイルでは、コイルの部位ごとにZ軸とコイルとの距離やコイル曲率が異なるためにZ軸からの距離が等しい点であっても磁場の強い部分と弱い部分が存在するからである。
このように、撮像領域Rにおける磁場強度分布が不均一であると、得られる断層画像は低画質なものとなってしまう。そこで、この不均一さを是正して、撮像領域Rにおける磁場強度分布を均一にする必要がある。
ところで、レーストラック状の形状コイルを用いた超伝導磁石装置10は、前記したようにXY断面に対する磁場強度が不均一性であるといった固有の問題を有するわけであるが、従来と同様、Z軸方向の不均一性も有するわけであって、これら二つの磁場強度の均一性が同時に達成されるように補正をしなければならない。
そこで、次の説明は、外側コイル21よりも内側コイル22の方を扁平率が大きくなるように構成することで、互いの磁場強度の非対称性が打ち消してあって補正され、撮像領域Rに形成される磁場の不均一性が解消されることについて示す。なお、説明は省略するが、外側コイル21及び内側コイルのそれぞれに流れる電流値を適宜調節したり、両者の配置を適宜調節したりしても同様に磁場の不均一性が解消されるものである。
まず、撮像領域RにおけるXY断面の磁場分布が補正されることについて検証する。ここでは、図5に示すレーストラック形状を有するメインコイル20を例示して説明する。
まず、図6(a)に示すように、外側コイル21により単独で形成される磁場について、撮像領域RにおけるXY断面の磁場強度分布を考える。ここで、撮像領域RのXY断面上の外周円弧上の、点aと点cは外側コイル21の曲線側の点を示し、点bは直線側の点を示している。このとき、この点a,点b,点cを結ぶ円弧上の磁場強度分布は模式的に図6(b)に示す凹曲線となり、点bよりも点a,点cの磁場の方が相対的に磁場強度の大きな分布となる。
次に、図7(a)に示すように、内側コイル22により単独で形成される磁場について、撮像領域RにおけるXY断面の磁場強度分布を考える。ここで、撮像領域RのXY断面上の外周円弧上の、点aと点cは、内側コイル22の曲線側に近い点を示し、点bは直線側の点を示している。このとき、この点a,点b,点cを結ぶ円弧上の磁場強度分布は模式的に図7(b)に示す凸曲線となり、点bよりも点a、cの磁場の方が相対的に磁場強度の小さな分布となる。
このように、撮像領域RのXY断面において、外側コイル21及び内側コイル22によりそれぞれ別個に形成される磁場は、互いに磁場強度分布が逆転している。このため、結果として、外側コイル21及び内側コイル22の二組のコイルを組み合わせることで、撮像領域RのZ軸周りの磁場は、二つの磁場分布が足し合わされ、互いの不均一な成分を相殺され、XY断面の磁場の不均一性が解消されることになる。
次に、外側コイル21及び内側コイル22の扁平率が相違することによって前記したような好ましい結果が得られる理由について検討する。
ここで、仮に外側コイル21及び内側コイル22の扁平率が同程度であるとする。この場合、図7(b)で示す内側コイル22の磁場強度分布において、点a(あるいは点c)と点bでの磁場強度の差が、図6(b)で示される外側コイル21の磁場強度分布における強度差と対比して小さくなる。
しかし、内側コイル22の最大内径の長さbを、外側コイル21の最大内径に対比して長くすることで、内側コイル22の曲線側からの磁場を弱めることで、磁場強度分布が相殺されるようになる。すなわち、内側コイル22のほうが、外側コイル21よりも扁平率が大きく形成される(円形からのずれが大きい)ことが、均一な磁場を形成する上で好適な構成となる。
次に、図8,図9を参照して、Z軸方向の磁場分布が補正されることについて検証する。一般に、円形コイルである場合、図8(a)に示すようにZ軸にそって配列する一対のコイル21a,21bがZ軸上に作る磁場は、両コイルの間隔がコイル半径よりも長い場合、磁場強度の極大点は2個存在することが知られている。一方、両コイルの間隔がコイル半径よりも短い場合は、図8(b)に示す磁場強度曲線ように二つのコイル22a,22bの中心で磁場が最大となることが知られている。
このような性質は、一般の非円形コイルでも同様であると考えられ、例えば図9で示されるようなメインコイル20の配置によれば、間隔L1で配置された外側コイル21がなす磁場分布を計算によりシミュレーションすると、前記した図7(a)で示される円形コイルの場合と同じ結果が得られる。また、間隔L2で配置された内側コイル22がなす磁場分布を計算によりシミュレーションすると、前記した図7(b)で示される円形コイルの場合と同じ結果が得られる。
よって、図9のようにメインコイル20が配置されている場合、外側コイル21の作る磁場分布は図8(a)のように中心が谷になるようにその両脇で最も強くなるのに対し、内側コイル22による磁場は図8(b)のように中心で最も強くなる分布となり、これらを足し合わせることで撮像領域RのZ軸方向全般にわたる均一な磁場が形成されることになる。このようにして、二組以上のコイルを組み合わせることによりZ軸方向の磁場分布の不均一性を解消することができる。
ただし、従来用いられてきた円形コイルの場合と異なり、図5に示されるような非円形コイルでは、このようなZ軸方向の磁場分布の不均一性を解消させるにあたり、その配置に制約を受ける場合がある。なぜならば、円形コイルのみから構成される場合は、Z軸周りは常に対称な磁場となっているので、Z軸に沿った方向で磁場が均一になるように自由にコイル間隔を調節することができる。しかし、非円形コイルの場合は、Z軸方向の不均一解消のためにコイル間隔を変更すると、XY断面の磁場の分布にも影響するからである。このように、非円形コイルでは、円形コイルを用いる場合と比べて、Z軸上に配置されるコイル位置の自由度は制約を受けるので、必要に応じてコイルの数を増やして補う必要がある。
<第2実施形態>
次に、本発明の他の実施形態である第2実施形態のMRI装置について説明する。本実施形態のMRI装置は、真空容器11内に、図10、図11に示すメインコイル20´を配置したものである。メインコイル20´は、前述のメインコイル20に補正コイル23を追加したものである。この第2実施形態において示されるメインコイル20´と、第1実施形態において示されるメインコイル20(図4,図9参照)との構成上の具体的な相違点は、次の通りである。すなわち、レーストラック状の形状の補正コイル23が、外側コイル21及び内側コイル22の間に配置されている点である。補正コイル23も、大きさは異なるが、図5に示すレーストラック状の形状を有する。補正コイル23もボアBの周囲を取り囲んでいる。本実施形態においても、内側コイル22の、第1実施形態で定義された扁平率が外側コイル21のそれよりも大きくなっている。
つまり、この補正コイル23は、形状が互いに同じである一対のコイル(第1補正コイル23a,第2補正コイル23b)が、Z軸を共通の中心軸として直交するように配置している。そして、これら第1補正コイル23a及び第2補正コイル23bは、内側コイル22を挟むように配置され、さらにその外側に外側コイル21が配置されている。さらに、この補正コイル23には、外側コイル21や内側コイル22とは逆方向に電流が流れている。
次に、図12を参照して、この補正コイル23が撮像領域Rに形成される磁場に与える影響について検証を行う。ここで、図12(a)は、図6(b)と同じグラフであって外側コイル21が単独で作るXY断面の磁場強度分布を示している。図12(b)は、図7(b)と同じグラフであって内側コイル22が単独で作るXY断面の磁場強度分布を示している。図12(d)は、図8(a)と同じグラフであって外側コイル21が単独で作るZ軸上の磁場強度分布を示している。図12(e)は、図8(b)と同じグラフであって内側コイル22が単独で作るZ軸上の磁場強度分布を示している。
図12(c)は、補正コイル23が単独で作るXY断面上における磁場強度分布を示している。この補正コイル23により形成されるXY断面上の磁場強度分布の特徴は、図12(a)で示される凸形状のシャープなシングルピークを有する磁場強度分布が反転してさらに、磁場強度が全体に減少したような形状を示していることである。
ここで、第1実施形態におけるXY断面上の磁場均一化の効果を検証してみると、シャープな凹形状のシングルピークである図12(a)に示される磁場強度分布と、ブロードな凸形状のシングルピークである図12(b)に示される磁場強度分布とを足し合わせると、確かに、磁場強度の不均一性は改善されるものの、それでも、ゆらぎを完全に排除することができないといえる。
第2実施形態においては、図12(c)に示されるように、そのようなゆらぎを反転させたような磁場強度分布が足し合わされるので、XY断面上の磁場強度分布の完全な均一性が達成されることとなる。
図12(f)は、補正コイル23が単独で作るZ軸上における磁場強度分布を示している。この補正コイル23により形成されるZ軸上の磁場強度分布の特徴は、図12(d)で示されるよりも間隔の狭いダブルピークでかつ全体が反転して、磁場強度が全体に減少したような形状を示していることである。
ここで、第1実施形態におけるZ軸上の磁場均一化の効果を検証してみると、凸形状のシャープなダブルピークである図12(d)に示される磁場強度分布と、凸形状のシャープなシングルピークである図12(e)に示される磁場強度分布とを足し合わせると、確かに、磁場強度の不均一性は改善されるものの、それでも、ゆらぎを完全に排除することができないといえる。
第2実施形態においては、図12(f)に示されるように、そのようなゆらぎを反転させたような磁場強度分布が足し合わされるので、Z軸上の磁場強度分布の完全な均一性が達成されることとなる。
このようにして、逆向きの電流が流れる補正コイル23は、撮像領域Rにおいて外側コイル21及び内側コイル22が共同して生成した磁場の均一性をさらに向上させるように有効に作用する。
なお、補正コイル23は、図10中、外側コイル21と内側コイル22との境界にそれぞれ1つずつ配置されているが、適宜、複数が配置される場合もありうる。
以上述べたように本発明においては、ボア(空芯部)Bの有効空間を拡張するために、このボアBに隣接するメインコイル20の形状を非円形とした。そして、そのような非円形コイルを採用したことにより派生する、撮像領域Rにおける静磁場の磁場強度の不均一性の問題を、非円形コイルの形状、配置及び電流を調整することで解決した。
そして、本発明に係る超伝導磁石装置10は、これらメインコイル20に流す電流量を適宜増加させることにより、静磁場の均一性を維持しつつ強度の向上を図ることもできる。さらに、本発明に係る超伝導磁石装置10は、メインコイル20の数量や配置を適宜調節することにより、そのような高均一で高強度の静磁場の範囲を広範に設定することが可能となり、撮像領域Rを拡張することが可能になる。
本実施形態も、第1実施形態で生じる効果を得ることができる。
<第3実施形態>
前述の各実施例は、ボアBの外面、すなわち内カバー2の内面が、上下方向に対向し第2水平方向において直線部を形成する一対の第1面、及び一対の第1面にそれぞれつながって第2水平方向に対向し軸方向において円弧部を形成する一対の第2面を含んでいるガントリーを用いたMRI装置に対するものである。その内カバーの内面の形状を変えた他のMRI装置の構成を、図13を用いて以下に説明する。
図13(A)に示すMRI装置25は、ガントリー1Aを備えている。ガントリー1Aは、超伝導磁石装置を有し、超伝導磁石装置の真空容器11の表面をカバーで覆っている。カバーは、筒状の外カバー3、筒状の内カバー2A、及び一対の側面カバー4を含んでいる。内カバー2Aは、真空容器の内側に位置して真空容器の内面を覆い、内面5AによってボアBを形作っている。
内カバー2Aの内面5Aの、ボアBの軸に直交する縦断面形状について説明する。内カバー2Aの、第2水平方向で対向する内面5A間の距離(ボアBの幅)は、上下方向で対向する内面5A間の距離よりも長くなっている。内面5Aは、上下方向に対向する一対の第1面(曲線部e−f及び曲線部h−i)、及び第2水平方向に対向する一対の第2面(円弧部e−d−i及び円弧部f−g−h)を含んでいる。第1面は第2水平方向に形成され、第2面は上下方向に形成される。一対の第1面は一対の第2面にそれぞれつながっている。円弧部e−d−i及び円弧部f−g−hは、ボアBの軸心Oから第2水平方向にずれた位置に中心O1、O2を有する半円である。曲線部e−f及び曲線部h−iは、例えば、円弧部e−d−i及び円弧部f−g−hよりも曲率(半径)の大きな円弧部である。
また、内面5Aは、第2水平方向において、円弧部d−e、曲線部e−f及び円弧部f−gによって形成された第1面及び円弧部g−h、曲線部h−i及び円弧部i−dによって形成された第2面を有しているとも言える。これらの第1面及び第2面は、上下方向で対向して配置され、円弧部d−eと円弧部i−dでつながり、円弧部f−gと円弧部g−hでつながっている。曲線部e−fは、円弧部f−gと円弧部d−eの間に配置され、これらの円弧部とつながっている。曲線部h−iは、円弧部g−hと円弧部i−dの間に配置され、これらの円弧部とつながっている。
MRI装置25に用いられる真空容器の内筒の内面の、ボアBの軸に直交する縦断面形状は、内面5Aのその縦断面形状と相似形をしている。
図13(B)に示すMRI装置25Aは、ガントリー1Bを備えている。ガントリー1Bは、真空容器の表面を覆うカバーとして、内カバー2Bを有するカバーを用いたものである。
内カバー2Bの内面5Bの、ボアBの軸に直交する縦断面形状について説明する。第2水平方向で対向する内面5B間の距離は、上下方向で対向する内面5B間の距離よりも長くなっている。内面5Bは、上下方向に対向する一対の第1面(曲線部d−e、直線部e−f及び曲線部f−gにて形成される面、及び曲線部h−i、直線部i−j及び曲線部j−kにて形成される面)、及び第2水平方向に対向する一対の第2面(直線部d−k及び直線部g−h)を含んでいる。第2水平方向に形成される一対の第1面は、上下方向に形成される一対の第2面は、それぞれつながっている。本実施例における曲線部は例えば円弧部である。
MRI装置25Bに用いられる真空容器の内筒の内面の、ボアBの軸に直交する縦断面形状は、内面5Bのその縦断面形状と相似形をしている。
図13(C)に示すMRI装置25Bは、ガントリー1Cを備えている。ガントリー1CBは、真空容器の表面を覆うカバーとして、内カバー2Cを有するカバーを用いたものである。
内カバー2Cの内面5Cの、ボアBの軸に直交する縦断面形状について説明する。第2水平方向で対向する内面5C間の距離は、上下方向で対向する内面5C間の距離よりも長くなっている。内面5Cは、上下方向に対向する一対の第1面(曲線部e−f及び曲線部h−i)、及び第2水平方向に対向する一対の第2面(曲線部e−d−i及び曲線部f−g−h)を含んでいる。第2水平方向に形成される一対の第1面は、上下方向に形成される一対の第2面は、それぞれつながっている。本実施例における曲線部は例えば円弧部である。
また、内面5Cは、第2水平方向において、曲線部d−e、曲線部e−f及び曲線部f−gによって形成された第1面及び曲線部g−h、曲線部h−i及び曲線部i−dによって形成された第2面を有しているとも言える。これらの第1面及び第2面は、上下方向で対向して配置され、曲線部d−eと曲線部i−dでつながり、曲線部f−gと曲線部g−hでつながっている。曲線部e−fは、曲線部f−gと曲線部d−eの間に配置され、これらの曲線部とつながっている。曲線部h−iは、曲線部g−hと曲線部i−dの間に配置され、これらの曲線部とつながっている。曲線部e−f、h−iは、曲線部e−d−i、f−g−hよりも曲率が大きくなっている。例えば、曲線部e−f、h−i、及び曲線部e−d−i、f−g−hは、それぞれ円弧部であり、曲線e−f、h−iの半径は曲線部e−d−i、f−g−hの半径よりも大きくなっている。
MRI装置25Cに用いられる真空容器の内筒の内面の、ボアBの軸に直交する縦断面形状は、内面5Cのその縦断面形状と相似形をしている。
上記した内面5A,5B,5Cの、ボアBの軸に直交する縦断面形状は、レーストラック状の形状である。MRI装置25,25A,25Bの各真空容器内に設置された、それぞれの一対の外側コイル21,一対の内側コイル22、の、ボアBの軸方向から見た形状も、大きさは異なるが該当する内面5A,5B,5Cのレーストラック状の形状と類似したレーストラック状の形状を有している。MRI装置25,25A,25Bにおいても、内側コイル22の、第1実施形態で定義された扁平率が外側コイル21のそれよりも大きくなっている。
上記したそれぞれの内筒の内面形状を有するMRI装置27,27A,27Bは、第1実施形態で生じる効果を得ることができる。
<第4実施形態>
第2実施形態においては、補正コイル23はその中心軸(ボアBの軸心O)がメインコイル20´の中心軸(ボアBの軸心O)と一致するように配置されたが、これをメインコイル20´の周囲に配置することも可能である。レーストラック状の形状のメインコイル20´では、中心軸からコイルまでの距離が第2水平方向と上下方向で異なるために、部分的な磁場強度をこうした補正コイルによって補い、均一度を確保する。
例を図14に挙げる。補正コイル27はメインコイル20の外側で周方向に配置されている。補正コイル27の軸心とメインコイル20の軸心は交差している。たとえば、補正コイル27をメインコイル20の上部側及び下部側に配置することで、上下方向(Y軸方向)の磁場分布を局所的に改善することが可能である。
補正コイル27は円形、楕円形などの任意形状の巻枠に超伝導線材を巻きつけて製造することができる。あるいは、電流密度が比較的低くてもよい場合にはベースとなる基板上に電流パターンを生成することも可能である。本実施例の補正手段は、局所的な磁場を発生するのが目的であるため、せいぜい40cm程度までの比較的小型の寸法でよく、製造も容易になる。また、いずれの場合においても、電流パターンのターン数及び形状は、必要とする磁場分布と強度、及び電流パターンに流せる電流量によって決定される。また、メインコイル等によって発生する強力な磁場中に置かれるので、設計においては超伝導線材の臨界磁場や電磁力による変形などに対する配慮が必要である。
また、補正コイルはメインコイルの電流経路と直列接続とし、同一の電流量を流すことが望ましい。これは本補正コイルの目的がいわゆるシミングではなく、磁石の設計時点において計算される不整磁場成分を補正するための手段であることによる。すなわち、メインコイル等と同時に磁場設計されるものであり、メインコイル等と同一の電流値を流すことで常に一定割合の磁場が発生できるので、安定した磁場分布とすることができる。
本発明の好適な一実施形態である第1実施形態のMRI装置のボアBの軸方向から見た構成図である。 図1のMRI装置に用いられる超伝導磁石装置の全体斜視図である。 図2示す超伝導磁石装置のZ軸を含む縦断面図である。 第1実施形態で用いられるメインコイルを示す全体斜視図である。 レーストラック状の形状であるメインコイルの形状を例示する平面図である。 (a)は外側コイルが撮像領域のXY断面に形成する磁場を示し、(b)はその磁場強度分布を示すグラフである。 (a)は内側コイルが撮像領域のXY断面に形成する磁場を示し、(b)はその磁場強度分布を示すグラフである。 (a)は外側コイルが撮像領域のZ軸上に形成する磁場強度分布を示すグラフであり、(b)は内側コイルが撮像領域のZ軸上に形成する磁場強度分布を示すグラフである。 第1実施形態で用いられるメインコイルの上面図である。 本発明の他の実施形態である第2実施形態のMRI装置のメインコイルを示す全体斜視図である。 第2実施形態で用いられるメインコイルの上面図である。 (a)は外側コイルが撮像領域のXY断面に形成する磁場強度分布を示すグラフであり、(b)は内側コイルが撮像領域のXY断面に形成する磁場強度分布を示すグラフであり、(c)は補正コイルが撮像領域のXY断面に形成する磁場強度分布を示すグラフであり、(d)は外側コイルが撮像領域のZ軸上に形成する磁場強度分布を示すグラフであり、(e)は内側コイルが撮像領域のZ軸上に形成する磁場強度分布を示すグラフであり、(f)は補正コイルが撮像領域のZ軸上に形成する磁場強度分布を示すグラフである。 本発明の他の実施形態である第3実施形態のMRI装置の構成図である。 本発明の他の実施形態である第3実施形態のMRI装置の構成図である。
符号の説明
10 超伝導磁石装置(電磁石装置)
12 超伝導コイル
20,20´ メインコイル
21 外側コイル
22 内側コイル
23 補正コイル
30 シールドコイル
B ボア(空芯部)
R 撮像領域

Claims (17)

  1. 被検体が挿入される空芯部を有し、かつ磁場を発生させる複数の環状コイルを含む電磁石装置を有するガントリーを備え、
    前記複数の環状コイルは、前記空芯部を取り囲んで前記空芯部の軸方向に配置され、
    前記複数の環状コイルに含まれる複数のメインコイルは、前記空芯部を挟んで上下方向で対向するコイル部間の第1距離よりも、前記空芯部を挟んで前記空芯部の軸と直交する水平方向で対向するコイル部間の第2距離が長くなるように構成され、
    これらのメインコイルは、前記上下方向で対向して互いにつながっている第1コイル部及び第2コイル部を有し、
    前記第1コイル部及び前記第2コイル部が、それぞれ、前記水平方向において、一対の第1曲線部と、及び前記一対の第1曲線部に挟まれてこれらの第1曲線部につながる、直線部及び第2曲線部のいずれかとによって形成されており、
    前記複数のメインコイルは、一対の外側コイルと、前記空芯部の軸方向において前記一対の外側コイルの間に配置された複数又は単数の内側コイルとを含み、
    前記第1距離をa、前記第2距離をb、(b-a)/bを扁平率と定義した場合に、前記内側コイルの前記扁平率が前記外側コイルのそれよりも大きいことを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
  2. 前記メインコイルは、前記第1コイル部及び前記第2コイル部と、前記水平方向で対向し、前記第1コイル部と前記第2コイル部とをそれぞれつなぐ一対の他の直線部及び第3曲線部のいずれかとによって形成される請求項1に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  3. 前記第2曲線部の曲率は前記第1曲線部の曲率よりも小さくなっている請求項1または請求項2に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  4. 被検体が挿入される空芯部を有し、かつ磁場を発生させる複数の環状コイルを含む電磁石装置を有するガントリーを備え、
    前記複数の環状コイルは、前記空芯部を取り囲んで前記空芯部の軸方向に配置され、
    前記複数の環状コイルに含まれる複数のメインコイルは、前記空芯部を挟んで上下方向で対向するコイル部間の第1距離よりも、前記空芯部を挟んで前記空芯部の軸と直交する水平方向で対向するコイル部間の第2距離が長くなるように構成され、
    これらのメインコイルは、前記上下方向で対向して前記水平方向において直線部及び第1曲線部のいずれかが形成される一対の第1コイル部、及び前記一対の第1コイル部にそれぞれつながり前記水平方向で対向して前記上下方向において第2曲線部を形成している一対の第2コイル部を有し、
    前記複数のメインコイルは、一対の外側コイルと、前記空芯部の軸方向において前記一対の外側コイルの間に配置された複数又は単数の内側コイルとを含み、
    前記第1距離をa、前記第2距離をb、(b-a)/bを扁平率と定義した場合に、前記内側コイルの前記扁平率が前記外側コイルのそれよりも大きいことを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
  5. 前記第2コイル部を形成するそれぞれの第2曲線部は円弧部である請求項4に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  6. 被検体が挿入される水平方向に延びる空芯部を有し、かつ磁場を発生させる複数の環状コイルを含む電磁石装置を有するガントリーを備え、
    前記複数の環状コイルに含まれる複数のメインコイルは、前記空芯部を挟んで上下方向で対向するコイル部間の第1距離よりも、前記空芯部を挟んで前記空芯部の軸と直交する水平方向で対向するコイル部間の第2距離が長くなるように構成され、
    これらのメインコイルは、レーストラック状の形状を有しており、
    前記複数のメインコイルは、一対の外側コイルと、前記空芯部の軸方向において前記一対の外側コイルの間に配置された複数又は単数の内側コイルとを含み、
    前記第1距離をa、前記第2距離をb、(b-a)/bを扁平率と定義した場合に、前記内側コイルの前記扁平率が前記外側コイルのそれよりも大きいことを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
  7. 複数の前記メインコイルは、前記外側コイルと前記内側コイルとの間にそれぞれ配置される補正コイルを含んでいることを特徴とする請求項1、請求項4及び請求項6のいずれか1項に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  8. 外筒及び前記外筒の内側に配置された内筒を有し、前記外筒と前記内筒との間に環状空間が形成された真空容器と、前記内筒を取り囲んで前記環状空間に配置され、前記真空容器の軸方向に離して配置された複数の環状コイルとを備え、
    前記複数の環状コイルに含まれる複数のメインコイルは、前記空芯部を挟んで上下方向で対向するコイル部間の第1距離よりも、前記空芯部を挟んで前記空芯部の軸と直交する水平方向で対向するコイル部間の第2距離が長くなるように構成され、
    これらのメインコイルは、前記上下方向で対向して互いにつながっている第1コイル部及び第2コイル部を有し、
    前記第1コイル部及び前記第2コイル部が、それぞれ、前記水平方向において、一対の第1曲線部と、及び前記一対の第1曲線部に挟まれてこれらの第1曲線部につながる、直線部及び第2曲線部のいずれかとによって形成されており、
    前記複数のメインコイルは、一対の外側コイルと、前記空芯部の軸方向において前記一対の外側コイルの間に配置された複数又は単数の内側コイルとを含み、
    前記第1距離をa、前記第2距離をb、(b-a)/bを扁平率と定義した場合に、前記内側コイルの前記扁平率が前記外側コイルのそれよりも大きいことを特徴とする電磁石装置。
  9. 前記メインコイルは、前記第1コイル部及び前記第2コイル部と、前記水平方向で対向し、前記第1コイル部と前記第2コイル部とをそれぞれつなぐ一対の他の直線部及び第3曲線部のいずれかとによって形成される請求項8に記載の電磁石装置。
  10. 前記第2曲線部の曲率は前記第1曲線部の曲率よりも小さくなっている請求項8または請求項9に記載の電磁石装置。
  11. 外筒及び前記外筒の内側に配置された内筒を有し、前記外筒と前記内筒との間に環状空間が形成された真空容器と、前記内筒を取り囲んで前記環状空間に配置され、前記真空容器の軸方向に離して配置された複数の環状コイルとを備え、
    前記複数の環状コイルは、前記空芯部を取り囲んで前記空芯部の軸方向に配置され、
    前記複数の環状コイルに含まれる複数のメインコイルは、前記空芯部を挟んで上下方向で対向するコイル部間の第1距離よりも、前記空芯部を挟んで前記空芯部の軸と直交する水平方向で対向するコイル部間の第2距離が長くなるように構成され、
    これらのメインコイルは、前記上下方向で対向して前記水平方向において直線部及び第1曲線部のいずれかが形成される一対の第1コイル部、及び前記一対の第1コイル部にそれぞれつながり前記水平方向で対向して前記上下方向において第2曲線部を形成している一対の第2コイル部を有し、
    前記複数のメインコイルは、一対の外側コイルと、前記空芯部の軸方向において前記一対の外側コイルの間に配置された複数又は単数の内側コイルとを含み、
    前記第1距離をa、前記第2距離をb、(b-a)/bを扁平率と定義した場合に、前記内側コイルの前記扁平率が前記外側コイルのそれよりも大きいことを特徴とする電磁石装置。
  12. 前記第2コイル部を形成するそれぞれの第2曲線部は円弧部である請求項11に記載の電磁石装置。
  13. 外筒及び前記外筒の内側に配置された内筒を有し、前記外筒と前記内筒との間に環状空間が形成された真空容器と、前記内筒を取り囲んで前記環状空間に配置され、前記真空容器の軸方向に離して配置された複数の環状コイルとを備え、
    前記複数の環状コイルに含まれる複数のメインコイルは、前記空芯部を挟んで上下方向で対向するコイル部間の第1距離よりも、前記空芯部を挟んで前記空芯部の軸と直交する水平方向で対向するコイル部間の第2距離が長くなるように構成され、
    これらのメインコイルは、レーストラック状の形状を有しており、
    前記複数のメインコイルは、一対の外側コイルと、前記空芯部の軸方向において前記一対の外側コイルの間に配置された複数又は単数の内側コイルとを含み、
    前記第1距離をa、前記第2距離をb、(b-a)/bを扁平率と定義した場合に、前記内側コイルの前記扁平率が前記外側コイルのそれよりも大きいことを特徴とする電磁石装置。
  14. 複数の前記メインコイルは、前記外側コイルと前記内側コイルとの間にそれぞれ配置される補正コイルを含んでいることを特徴とする請求項8、請求項11及び請求項13のいずれか1項に記載の電磁石装置。
  15. 前記メインコイルに加えて、磁場不均一成分を補正するための補正用超伝導コイルを備え、補正用超伝導コイルの中心軸方向は前記静磁場の方向とは一致しないことを特徴とする請求項8から請求項14のいずれか1項に記載の電磁石装置。
  16. 水平方向に延びて被検体が挿入される空芯部を有し、かつ磁場を発生させる複数の環状コイルを含む電磁石装置を有するガントリーを備え、
    前記複数の環状コイルは、前記空芯部を取り囲んで前記空芯部の軸方向に配置され、
    前記複数の環状コイルに含まれる複数のメインコイルは、前記空芯部を挟んで上下方向で対向するコイル部間の第1距離よりも、前記空芯部を挟んで前記空芯部の軸と直交する水平方向で対向するコイル部間の第2距離が長くなるように構成され、
    前記複数のメインコイルの、前記空芯部の軸に直交する縦断面は、レーストラック状の形状をしており、
    前記複数のメインコイルは、一対の外側コイルと、前記空芯部の軸方向において前記一対の外側コイルの間に配置された複数又は単数の内側コイルとを含み、
    前記第1距離をa、前記第2距離をb、(b-a)/bを扁平率と定義した場合に、前記内側コイルの前記扁平率が前記外側コイルのそれよりも大きいことを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
  17. 外筒及び前記外筒の内側に配置された内筒を有し、水平方向に延びて前記外筒と前記内筒との間に環状空間が形成された真空容器と、前記内筒を取り囲んで前記環状空間に配置され、前記真空容器の軸方向に離して配置された複数の環状コイルとを備え、
    前記複数の環状コイルは、前記空芯部を取り囲んで前記空芯部の軸方向に配置され、
    前記複数の環状コイルに含まれる複数のメインコイルは、前記空芯部を挟んで上下方向で対向するコイル部間の第1距離よりも、前記空芯部を挟んで前記空芯部の軸と直交する水平方向で対向するコイル部間の第2距離が長くなるように構成され、
    前記複数のメインコイルの、前記空芯部の軸に直交する縦断面は、レーストラック状の形状をしており、
    前記複数のメインコイルは、一対の外側コイルと、前記空芯部の軸方向において前記一対の外側コイルの間に配置された複数又は単数の内側コイルとを含み、
    前記第1距離をa、前記第2距離をb、(b-a)/bを扁平率と定義した場合に、前記内側コイルの前記扁平率が前記外側コイルのそれよりも大きいことを特徴とする電磁石装置。
JP2005358350A 2005-12-12 2005-12-12 磁気共鳴イメージング装置及び電磁石装置 Pending JP2007159741A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005358350A JP2007159741A (ja) 2005-12-12 2005-12-12 磁気共鳴イメージング装置及び電磁石装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005358350A JP2007159741A (ja) 2005-12-12 2005-12-12 磁気共鳴イメージング装置及び電磁石装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2007159741A true JP2007159741A (ja) 2007-06-28

Family

ID=38243317

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005358350A Pending JP2007159741A (ja) 2005-12-12 2005-12-12 磁気共鳴イメージング装置及び電磁石装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2007159741A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010274039A (ja) * 2009-06-01 2010-12-09 Mitsubishi Electric Corp 超電導マグネット装置
US8305173B2 (en) 2009-05-20 2012-11-06 Mitsubishi Electric Corporation Superconductive magnet
JP2016202791A (ja) * 2015-04-28 2016-12-08 株式会社神戸製鋼所 超電導マグネットおよびマグネット装置
JP2022520767A (ja) * 2019-02-12 2022-04-01 マグネティカ リミテッド 磁石および磁気共鳴イメージングシステム

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8305173B2 (en) 2009-05-20 2012-11-06 Mitsubishi Electric Corporation Superconductive magnet
JP2010274039A (ja) * 2009-06-01 2010-12-09 Mitsubishi Electric Corp 超電導マグネット装置
JP2016202791A (ja) * 2015-04-28 2016-12-08 株式会社神戸製鋼所 超電導マグネットおよびマグネット装置
JP2022520767A (ja) * 2019-02-12 2022-04-01 マグネティカ リミテッド 磁石および磁気共鳴イメージングシステム

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7928730B2 (en) Electromagnet apparatus generating a homogeneous magnetic field with ferromagnetic members arranged inside cryogenic vessels
US9075119B2 (en) Gradient magnetic field coil and magnetic resonance imaging device
US20110050229A1 (en) Method and apparatus for compensating insufficient homogeneity of the basic magnetic field in a magnetic resonance apparatus
JP4247948B2 (ja) 磁石装置及びmri装置
US20110140695A1 (en) Flattened gradient coil for mri systems
JP2022095630A (ja) 永久磁石を用いて磁気測定結果を得るためのデバイス、システムおよび方法
JP2007159741A (ja) 磁気共鳴イメージング装置及び電磁石装置
US6812700B2 (en) Correction of local field inhomogeneity in magnetic resonance imaging apparatus
US6600318B1 (en) Open MRI system with a vertical static field and an imaging volume closer to the lower than to the upper magnet assembly
US6856223B1 (en) Open-type magnet device for MRI
US20220011387A1 (en) Gradient coil system
US9927507B2 (en) Gradient magnetic field coil device and magnetic resonance imaging device
US7898257B2 (en) Open yoke magnet assembly
JP5204813B2 (ja) 傾斜磁場コイル、及び、磁気共鳴イメージング装置
JP2011072461A (ja) 磁気共鳴イメージング装置
WO2012014914A1 (ja) 傾斜磁場コイル装置、及び、磁気共鳴イメージング装置
JP2008124400A (ja) 超電導磁石装置および磁気共鳴イメージング装置
JP2008125841A (ja) 超電導磁石装置及び核磁気共鳴イメージング装置
JP5199014B2 (ja) 磁気共鳴イメージング装置
JP4814765B2 (ja) 磁気共鳴イメージング装置
JP2020191933A (ja) 磁気共鳴イメージング装置および超電導磁石
JP4839078B2 (ja) 磁気共鳴イメージング装置及び電磁石装置
US11630174B2 (en) Magnets and magnetic resonance imaging systems
JP4129330B2 (ja) 磁気共鳴イメージング装置における能動遮蔽型傾斜磁場コイルのzチャンネルのシールド形コイルアセンブリ
US10859649B2 (en) Vibration reduction for a magnetic resonance imaging apparatus