JP2007159177A - スイッチング電源装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】リカバリー電流に起因する効率の低下を防止することの可能なスイッチング電源装置を提供する。
【解決手段】互いに並列に接続された電圧変換部1A,1Bと、これら電圧変換部1A,1Bの後段に接続された平滑コンデンサ3と、制御部4とを備える。電圧変換部1Aは、互いに同極性となるように共通のコア20に巻回された変圧インダクタ11A、ダイオード12Aおよび整流型スイッチング素子13Aからなり、電圧変換部1Bは、互いに同極性となるように共通のコア20に巻回された変圧インダクタ11B、ダイオード12Bおよび整流型スイッチング素子13Bからなる。制御部4は、各スイッチング素子13A,13Bを互いに異なる位相で順次動作させるようになっている。
【選択図】図1

Description

本発明は、入力直流電圧をスイッチングにより変圧して出力直流電圧を出力するスイッチング電源装置に係り、特にスイッチング周波数の高いものに好適なスイッチング電源装置に関する。
従来より、スイッチング電源装置として種々のタイプのものが提案され、実用に供されている。その1つとして、特許文献1では、図39に示したように、コア114に巻回されたインダクタ111、ダイオード112およびスイッチング素子113からなる電圧変換部101と、平滑コンデンサ103とによりなる1つの昇圧型チョッパ回路と、制御部104とを備えたものが開示されている。このスイッチング電源装置は、直流電源Pから供給される直流入力電圧Vinを、より高い直流出力電圧Voutに変換して、負荷Lに供給するDC−DCコンバータとして機能するものである。
特公昭63−43766号公報
このようなチョッパ回路を内蔵するスイッチング電源装置では、図40に示したように、制御部104からスイッチング素子113に制御信号S101 が入力されて、スイッチング素子113がオンすると、電流の流れているダイオード112のアノード側の電圧が直流電源Pの負極側とほぼ同じ電圧となり、ダイオード112のカソード側の電圧(出力直流電圧Vout)よりも小さくなる。その結果、電流の流れているダイオード112には大きな逆バイアスが印加され、ダイオード112がオンからオフに移行する。
このとき、ダイオード112はオンからオフに移行する瞬間に逆方向に電流が流れ得る期間(リカバリー期間)が存在するため、そのリカバリー期間の間、ダイオード112に電流(リカバリー電流)が流れる。このリカバリー電流は、ダイオード112に直接接続されたスイッチング素子113に流れて、リップルを発生させる(図40中の一点鎖線枠内参照)。これにより、スイッチング素子113においてスイッチング損失(具体的にはターンオン時の損失)が発生するため、このスイッチング電源装置の効率は低下する。
このようなリカバリー電流は昇圧型チョッパ回路だけでなく、降圧型や、昇降圧型など、スイッチング素子とダイオードとが直接接続されているような回路構成を有するものを内蔵するスイッチング電源装置であれば共通に発生するものであり、このリカバリー電流に起因する効率の低下を防止することが困難であった。
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、リカバリー電流に起因する効率の低下を防止することの可能なスイッチング電源装置を提供することにある。
本発明の第1のスイッチング電源装置は、複数の変圧チョッパ回路と、制御手段とを備えたものである。各変圧チョッパ回路は、変圧インダクタ、整流素子およびスイッチング素子を含んで構成されると共に互いに並列に接続されている。制御手段は、各スイッチング素子を互いに異なる位相で順次動作させるようになっている。変圧インダクタ、整流素子およびスイッチング素子の各一端は、共通接続点において共通接続されている。複数の変圧チョッパ回路の相互間において、変圧インダクタ同士が同極性となるように磁気的に結合している。ここで、「互いに異なる位相」とは、オン期間が重なり合わないような位相差を持たせることを意味する。
本発明の第1のスイッチング電源装置では、複数の変圧チョッパ回路の相互間において、変圧インダクタ同士が同極性となるように磁気的に結合しているので、各変圧インダクタはトランスを構成する。このトランスは、相互インダクタの一端を、各インダクタの漏れインダクタのそれぞれの一端に共通接続してなる回路と等価である。これにより、相互インダクタは各変圧チョッパ回路によって共有され、他方、漏れインダクタは各変圧チョッパ回路の各々に含まれるので、変圧インダクタ、整流素子およびスイッチング素子を適切に接続した場合は、次にオフからオンに移行する一のスイッチング素子に接続された整流素子に電流を流さないような電圧(逆バイアス)がその整流素子に印加されるようにすることも可能である。
具体的には、変圧インダクタ、整流素子およびスイッチング素子の各一端を、共通接続点において共通接続することにより(例えば、以下の第1ないし第3の接続態様のようにすることにより)、次にオフからオンに移行する一のスイッチング素子に接続された整流素子に電流を流さないような電圧(逆バイアス)がその整流素子に印加されるようにすることも可能である。
第1の接続態様としては、変圧チョッパ回路が一対の入力端子および一対の出力端子を備えており、変圧インダクタの一端を一方の入力端子に接続すると共に、他端を共通接続点において整流素子およびスイッチング素子の各一端に共通接続し、整流素子の他端を一方の出力端子に接続し、スイッチング素子の他端を他方の入力端子および他方の出力端子に接続する昇圧型の変圧チョッパ回路が挙げられる。
第2の接続態様としては、変圧チョッパ回路が一対の入力端子および一対の出力端子を備えており、スイッチング素子の一端を一方の入力端子に接続すると共に、他端を共通接続点において整流素子および変圧インダクタの各一端に共通接続し、変圧インダクタの他端を一方の出力端子に接続し、整流素子の他端を他方の入力端子および他方の出力端子に接続する降圧型の変圧チョッパ回路が挙げられる。
第3の接続態様としては、変圧チョッパ回路が一対の入力端子および一対の出力端子を備える場合は、スイッチング素子の一端を一方の入力端子に接続すると共に、他端を共通接続点において整流素子および変圧インダクタの各一端に共通接続し、整流素子の他端を一方の出力端子に接続し、変圧インダクタの他端を他方の入力端子および他方の出力端子に接続する昇降圧の変圧チョッパ回路が挙げられる。
本発明の第2のスイッチング電源装置は、複数の変圧チョッパ回路と、制御手段と、共通インダクタとを備えたものである。各変圧チョッパ回路は、インダクタ、整流素子およびスイッチング素子を含んで構成されると共に互いに並列に接続されている。制御手段は、各スイッチング素子を互いに異なる位相で順次動作させるようになっている。共通インダクタは、複数の変圧チョッパ回路に共通に設けられ、各変圧チョッパ回路のインダクタの各一端に共通接続されている。
本発明の第2のスイッチング電源装置では、共通インダクタが各変圧チョッパ回路に共有され、他方、インダクタが各変圧チョッパ回路の各々に含まれているので、インダクタ、共通インダクタ、整流素子およびスイッチング素子を適切に接続した場合は、次にオフからオンに移行する一のスイッチング素子に接続された整流素子に電流を流さないような電圧(逆バイアス)がその整流素子に印加されるようにすることも可能である。
例えば、一の変圧チョッパ回路のインダクタは、その変圧チョッパ回路のスイッチング素子がオンからオフに移行したときにその変圧チョッパ回路の整流素子に電流を流すと共に、他の変圧チョッパ回路のスイッチング素子がオフからオンに移行したのちにおいても一の変圧チョッパ回路の整流素子に電流を流し続けるように作用すると共に、共通インダクタは、各スイッチング素子がオンしている期間に自身を流れる電流によってエネルギーを蓄積し、その蓄積したエネルギーを全てのスイッチング素子がオフしている期間に放出するように作用するように、インダクタ、共通インダクタ、整流素子およびスイッチング素子を接続することも可能である。
その場合は、一の変圧チョッパ回路のインダクタは、一の変圧チョッパ回路のスイッチング素子がオンからオフに移行するときに、その一の変圧チョッパ回路の整流素子が直ちにオンするような電圧(順バイアス)がその整流素子に印加されるように作用する。次いで、一の変圧チョッパ回路のインダクタは、他の変圧チョッパ回路のスイッチング素子がオフからオンに移行するときに、一の変圧チョッパ回路の整流素子が直ちにオフしないような電圧(順バイアス)がその整流素子に印加されるように作用する。これにより、次にオフからオンに移行する他の変圧チョッパ回路の整流素子に電流を流さないような電圧(逆バイアス)がその整流素子に印加される。
本発明の第1のスイッチング電源装置によれば、複数の変圧チョッパ回路の相互間において、変圧インダクタ同士が同極性となるように磁気的に結合するようにしたので、変圧インダクタ、整流素子およびスイッチング素子を適切に接続した場合は、任意のスイッチング素子がオフからオンに移行したときに、各整流素子でのリカバリー電流の発生を防止することも可能である。これにより個々のスイッチング素子でのスイッチング損失が低減するので、リカバリー電流に起因する効率の低下を防止することができる。
本発明の第2のスイッチング電源装置によれば、共通インダクタが各変圧チョッパ回路に共有されると共に、インダクタが各変圧チョッパ回路の各々に含まれるようにしたので、インダクタ、共通インダクタ、整流素子およびスイッチング素子を適切に接続した場合は、任意のスイッチング素子がオフからオンに移行したときに、各整流素子でのリカバリー電流の発生を防止することも可能である。これにより個々のスイッチング素子でのスイッチング損失が低減するので、リカバリー電流に起因する効率の低下を防止することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
[第1の実施の形態]
図1は本発明の第1の実施の形態に係るスイッチング電源装置の回路構成を表すものである。このスイッチング電源装置は、直流電源Pから供給される直流入力電圧Vinを、より高い直流出力電圧Voutに変換して、負荷Lに供給するDC−DCコンバータとして機能するものである。
このスイッチング電源装置は、互いに並列に接続された電圧変換部1A,1Bと、平滑コンデンサ3と、制御部4とを備える。ここで、電圧変換部1Aおよび平滑コンデンサ3からなる回路が一の昇圧型チョッパ回路を構成し、電圧変換部1Bおよび平滑コンデンサ3からなる回路が他の昇圧型チョッパ回路を構成する。つまり、このスイッチング電源装置は、昇圧型チョッパ回路を並列接続して構成されたものであり、平滑コンデンサ3を双方のチョッパ回路で共有する構成となっている。
電圧変換部1Aは、コア20に巻回された変圧インダクタ11Aと、ダイオード12Aと、整流型スイッチング素子13Aとを有し、電圧変換部1Bは、コア20に巻回された変圧インダクタ11Bと、ダイオード12Bと、整流型スイッチング素子13Bとを有する。変圧インダクタ11A,11Bは、互いに同極性となるようにコア20に巻回されたものであり、トランスを構成する。
なお、上記した昇圧型チョッパ回路が本発明の「変圧チョッパ回路」に相当し、制御部4が本発明の「制御手段」に相当する。また、変圧インダクタ11A,11Bが本発明の「変圧インダクタ」に相当し、ダイオード12A,12Bが本発明の「整流素子」に相当し、整流型スイッチング素子13A,13Bが本発明の「スイッチング素子」に相当する。
電圧変換部1Aでは、変圧インダクタ11Aの一端、ダイオード12Aのアノードおよび整流型スイッチング素子13Aのコレクタが接続点J1で互いに接続され、電圧変換部1Bでは、変圧インダクタ11Bの一端、ダイオード12Bのアノードおよび整流型スイッチング素子13Bのコレクタが接続点J2で互いに接続されている。変圧インダクタ11A,11Bのそれぞれの他端は入力端子T1から延在する入力ラインLinに接続され、ダイオード12A,12Bのそれぞれの他端は出力端子T3から延在する出力ラインLoutに接続され、整流型スイッチング素子13A,13Bのそれぞれのエミッタは共通ラインLcに接続されている。この共通ラインはLc入力端子T2と出力端子T4との間を電気的に接続するためのものである。ここで、入力端子T1は直流電源Pの正極が接続される端子であり、入力端子T2は直流電源Pの負極が接続される端子であり、出力端子T3は負荷Lの高圧側が接続される端子であり、出力端子T4は負荷Lの低圧側が接続される端子である。
コア20は、変圧インダクタ11A,11Bに流れる電流によって磁気飽和しにくい材料で構成されることが好ましく、例えば、低電流に対応可能なフェライトおよびアモルファスや、大電流に対応可能な珪素鋼板などで構成される。これらフェライトや、アモルファス、珪素鋼板などからなるコア20は、変圧インダクタ11A,11Bに流れる電流を高周波化することにより、個々の磁性体により周波数制限はあるものの一般的に小型化することができる。
ダイオード12A,12Bは、ダイオードがオンからオフに移行したときに電流(リカバリー電流)が流れ得る期間(リカバリー期間)の極めて短い高速ダイオードであることが好ましいが、高速ダイオードでなくても構わない。リカバリー電流は、ダイオードに電流が流れているときに、大きな逆バイアスを印加することによりそのダイオードをオンからオフに移行させるような制御方法を用いた場合に顕著に現れる現象であるが、本スイッチング電源装置は、後述するようにそのような制御方法をとっておらず、リカバリー電流が生じることはほとんどないからである。なお、ダイオード12A,12Bの代わりに、整流型スイッチング素子13A,13Bと同様の素子を用いることも可能である。
整流型スイッチング素子13A,13Bは、自身に流れる電流の大きさよりも大きな定格を有する電力素子で構成され、例えば、高周波および小電力に対応可能なMOS−FET (Metal Oxide Semiconductor − Field Effect Transistor) や、低周波(〜20kHz)および大電力(数十kW)に対応可能なIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor) などで構成される。なお、整流型スイッチング素子13A,13Bを保護する目的で、整流型スイッチング素子13A,13Bの整流方向とは逆方向の整流方向となるようにダイオード(図示せず)を整流型スイッチング素子13A,13Bに並列に接続してもよい。
変圧インダクタ11A,11Bは、上記したようにトランスを構成し、このトランスは図2に示したような等価回路で表される。この等価回路は、変圧インダクタ11A,11Bの相互インダクタLmと、変圧インダクタ11Aの漏れインダクタL11A と、変圧インダクタ11Bの漏れインダクタL11B とからなる。相互インダクタLm、漏れインダクタL11A および漏れインダクタL11B のそれぞれの一端が互いに共通接続され、相互インダクタLmの他端が入力ラインLinに接続され、漏れインダクタL11A の他端が接続点J1に接続され、漏れインダクタL11B の他端が接続点J2に接続されている。
相互インダクタLmは主に、整流型スイッチング素子13Aまたは13Bがオンしている期間(オン期間、後述の状態a,b,d,eの期間)に直流電源Pから供給されたエネルギーを一時的に蓄積し、その一時的に蓄積したエネルギーを整流型スイッチング素子13Aまたは13Bがオフしている期間(オフ期間、後述の状態c,fの期間)に負荷Lに放出する作用を有するものである。また、相互インダクタLmが負荷Lにエネルギーを放出する期間(オフ期間)では自身に流れる電流の大きさを維持するような起電力が相互インダクタLmに生じるようになっているので、整流型スイッチング素子13Aのオフ期間は直流電源Pの直流入力電圧Vinに相互インダクタLmの起電力を加算した電圧から整流型スイッチング素子13Aのオン電圧を減算した電圧を負荷Lに印加し、整流型スイッチング素子13Bのオフ期間は直流電源Pの直流入力電圧Vinに相互インダクタLmの起電力を加算した電圧から整流型スイッチング素子13Bのオン電圧を減算した電圧を負荷Lに印加するようになっている。これにより、電圧変換部1A,1Bは、直流電源Pの直流入力電圧Vinを昇圧する機能を有する。
漏れインダクタL11A ,L11B は主に、整流型スイッチング素子13Aまたは13Bがオンからオフに移行するときに、自身に流れる電流を流し続けようと作用するものである。具体的には、整流型スイッチング素子13Aまたは13Bがオンからオフに移行するときに、漏れインダクタL11A は自身を介して整流型スイッチング素子13Aに流れる電流をダイオード12Aに流し、他方、漏れインダクタL11B は自身を介して整流型スイッチング素子13Bに流れる電流をダイオード12Bに流すようになっている。
これにより、漏れインダクタL11A は、整流型スイッチング素子13Aがオンからオフに移行するときに、その整流型スイッチング素子13Aに直接接続されたダイオード12Aが直ちにオンするような電圧(順バイアス)がダイオード12Aに印加されるように作用する。また、この漏れインダクタL11A は、整流型スイッチング素子13Aとは異なる他の整流型スイッチング素子13Bがオフからオンに移行するときに、整流型スイッチング素子13Aに直接接続されたダイオード12Aが直ちにオフしないような電圧(順バイアス)がダイオード12Aに印加されるように作用する。これにより、次にオフからオンに移行する他の整流型スイッチング素子13Bに直接接続されたダイオード12Bに電流を流さないような電圧(逆バイアス)がダイオード12Bに印加されるように作用する。他方、漏れインダクタL11B は、整流型スイッチング素子13Bがオンからオフに移行するときに、その整流型スイッチング素子13Aに直接接続されたダイオード12Bが直ちにオンするような電圧(順バイアス)がダイオード12Bに印加されるように作用する。また、この漏れインダクタL11B は、整流型スイッチング素子13Bとは異なる他の整流型スイッチング素子13Aがオフからオンに移行するときに、整流型スイッチング素子13Bに直接接続されたダイオード12Bが直ちにオフしないような電圧(順バイアス)がダイオード12Bに印加されるように作用する。これにより、次にオフからオンに移行する他の整流型スイッチング素子13Aに直接接続されたダイオード12Aに電流を流さないような電圧(逆バイアス)がダイオード12Aに印加されるように作用する。その結果、ダイオード12Aおよび12Bのいずれにおいてもリカバリー電流は発生しない。
平滑コンデンサ3は、電圧変換部1A,1Bからの出力電圧を平滑化するためのものであり、電圧変換部1A,1Bの後段であって、出力ラインLoutおよび共通ラインLcの間に接続されている。
制御部4は、整流型スイッチング素子13A,13Bを互いに異なる位相で順次動作させるためのものである。具体的には、整流型スイッチング素子13Aがオンし、整流型スイッチング素子13Bがオフしている期間(第1オン期間、後述の状態a,bの期間)と、整流型スイッチング素子13Aがオフし、整流型スイッチング素子13Bがオンしている期間(第2オン期間、後述の状態d,eの期間)とが整流型スイッチング素子13A,13Bが共にオフしている期間(オフ期間、後述の状態c,fの期間))を介して交互に繰り返されるように、デューティ比Dの制御された制御信号SA ,SB を整流型スイッチング素子13A,13Bに出力するようになっている。つまり、制御部4は、整流型スイッチング素子13A,13Bを同時にオンさせたり、オン期間が重なり合うような制御方法を用いていない。
ここで、整流型スイッチング素子13A,13Bを互いに異なる位相で順次動作させる関係上、整流型スイッチング素子13A,13Bに出力する制御信号SA ,SB のデューティ比Dは、50%よりも小さくすることが必要となるので、制御信号SA ,SB は、0%より大きく50%より小さな範囲のデューティ比Dに設定されることとなる。このデューティ比Dを大きくすると、昇圧比(Vout/Vin)が大きくなり、負荷Lに出力する出力直流電圧Voutの大きさを大きくすることができるようになっている。逆に、デューティ比Dを小さくすると、昇圧比(Vout/Vin)が小さくなり、負荷Lに出力する出力直流電圧Voutの大きさを小さくすることができるようになっている。
例えば、入力直流電圧Vinを200V、相互インダクタLmのインダクタンスを285μH、漏洩インダクタL11A ,L11B のインダクタンスを15μH、制御信号SA ,SB の周波数を20kHz、負荷Lに流れる電流を10Aとしたとき、デューティ比Dと入出力電圧比(Vout/Vin)との関係は図3のようになる。図3によると、デューティ比Dを約0.27にすると、入出力電圧比(Vout/Vin)が2となることがわかる。
次に、以上のような構成のスイッチング電源装置の動作を説明する。図4はスイッチング電源装置内の主な信号のタイミングチャートであり、図5ないし図10は、図4の状態aないし状態fの各々における信号の流れを模式的に表すものである。以下、説明の便宜上、整流型スイッチング素子13Aがオンしてからしばらく経過した状態bから順に説明する。
状態bでは、制御部4は、制御信号SA を整流型スイッチング素子13Aに出力し、制御信号SB の出力を停止している。そのため、図5に示したように、整流型スイッチング素子13Aに電流I13A が流れており、整流型スイッチング素子13Bはオフしている。このとき、直流電源Pの負極側と同じ電圧が接続点J1にかかり、直流電源Pの直流入力電圧Vinを相互インダクタLmおよび漏れインダクタL11A のインピーダンスで分圧した電圧が漏れインダクタL11B を介して接続点J2にかかる。また、ダイオード12Aのアノード側の電圧は接続点J1と同じ電圧であり、ダイオード12Aのカソード側の出力直流電圧Voutより低くなる。また、ダイオード12Bのアノード側の電圧は接続点J2と同じ電圧であり、ダイオード12Bのカソード側の出力直流電圧Voutより低くなる。したがって、この期間ではダイオード12A,12Bには逆バイアスがかかっている。これにより、相互インダクタLmを流れる電流Im は漏れインダクタL11A および整流型スイッチング素子13Aを介して直流電源Pに流れる。このとき、相互インダクタLmに流れる電流Im が徐々に増加し、相互インダクタLmにエネルギーが徐々に蓄積されていく。
次に、制御部4は、制御信号SA の出力を停止して整流型スイッチング素子13A,13Bを共にオフする。これにより状態bから状態cに移行する。このとき、図6に示したように、漏れインダクタL11A がダイオード12Aをオンさせるように作用するので、ダイオード12Aに電流I12A が流れ、相互インダクタLmに蓄積されていたエネルギーが負荷Lに放出される。その結果、電流Im ,I11A ,I12A は徐々に減少していく。また、ダイオード12Bのカソードには出力直流電圧Voutがかかり、ダイオード12Bに逆バイアスがかかるので、ダイオード12Bはオフした状態を維持する。
次に、制御部4は、制御信号SB を出力して整流型スイッチング素子13Bをオンする。これにより状態cから状態dに移行する。このとき、図7に示したように、漏れインダクタL11B の接続点J2側の電圧が直流電源Pの負極側の電圧とほぼ同じになり、漏れインダクタL11B の他端側より低くなるので、漏れインダクタL11B ,整流型スイッチング素子13Bに電流I11B ,I13B が流れ始めると共に、電流Im ,I11A ,I12A が引き続き減少する。
ところで、整流型スイッチング素子13Bがオンする直前に電流の流れていたダイオード12Aは、整流型スイッチング素子13Bがオンしたときに直ちにオフしない。これは、漏れインダクタL11A がダイオード12Aに対して電流を流し続けるように作用するためであり、言い換えると、ダイオード12Aが直ちにオフしないような電圧(順バイアス)がダイオード12Aに印加されるように作用するためである。これにより、ダイオード12Aを流れる電流I12A は整流型スイッチング素子13Bがオンしたのちも徐々に減少していくので、ダイオード12Aでリカバリー電流が発生する余地はない。
一方、整流型スイッチング素子13Bがオンするときに、その整流型スイッチング素子13Bに直接接続されたダイオード12Bはすでにオフしており、電流は流れていない。これは、ダイオード12Aが直ちにオフしないような電圧(順バイアス)がダイオード12Aに印加された結果、ダイオード12Bに電流を流さないような電圧(逆バイアス)がダイオード12Bに印加されるようになるからである。これにより、整流型スイッチング素子13Bがオフからオンに移行してもダイオード12Bでリカバリー電流が発生する余地はない。
このように、ダイオード12Aおよび12Bのいずれにおいてもリカバリー電流が発生する余地はない。
その後、図8に示したように、漏れインダクタL11A ,ダイオード12Aの電流I11A ,I12A がゼロとなることにより、状態dから状態eに移行する。このとき、漏れインダクタL11B の電流I11B や、整流型スイッチング素子13Bの電流I13B が増加していくのに伴い、相互インダクタLmの電流Im も増加し、相互インダクタLmにエネルギーが蓄積されていく。
次に、制御部4は、制御信号SB の出力を停止して整流型スイッチング素子13A,13Bを共にオフする。これにより状態eから状態fに移行する。このとき、図9に示したように、漏れインダクタL11B がダイオード12Bをオンさせるように作用するので、ダイオード12Bに電流I12B が流れ、相互インダクタLmに蓄積されていたエネルギーが負荷Lに放出される。その結果、電流Im ,I11B ,I12B は徐々に減少していく。また、ダイオード12Aのカソードには出力直流電圧Voutがかかり、ダイオード12Aに逆バイアスがかかるので、ダイオード12Aはオフした状態を維持する。
次に、制御部4は、制御信号SA を出力して整流型スイッチング素子13Aをオンすることにより状態fから状態aに移行する。このとき、図10に示したように、漏れインダクタL11A の接続点J1側の電圧が直流電源Pの負極側の電圧とほぼ同じになり、漏れインダクタL11A の他端側より低くなるので、漏れインダクタL11A ,整流型スイッチング素子13Aに電流I11A ,I13A が流れ始めると共に、電流Im ,I11B ,I12B が引き続き減少する。
ところで、整流型スイッチング素子13Aがオンする直前に電流の流れていたダイオード12Bは、整流型スイッチング素子13Aがオンしたときに直ちにオフしない。これは、漏れインダクタL11B がダイオード12Bに対して電流を流し続けるように作用するためであり、言い換えると、ダイオード12Bが直ちにオフしないような電圧(順バイアス)がダイオード12Bに印加されるように作用するためである。これにより、ダイオード12Bを流れる電流I12B は整流型スイッチング素子13Aがオンしたのちも徐々に減少していくので、ダイオード12Bでリカバリー電流が発生する余地はない。
一方、整流型スイッチング素子13Aがオンするときに、その整流型スイッチング素子13Aに直接接続されたダイオード12Aはすでにオフしており、電流は流れていない。これは、ダイオード12Bが直ちにオフしないような電圧(順バイアス)がダイオード12Bに印加された結果、ダイオード12Aに電流を流さないような電圧(逆バイアス)がダイオード12Aに印加されるようになるからである。これにより、整流型スイッチング素子13Aがオフからオンに移行してもダイオード12Aでリカバリー電流が発生する余地はない。
このように、ダイオード12Aおよび12Bのいずれにおいてもリカバリー電流が発生する余地はない。
このようにして、本スイッチング電源装置は、直流電源Pから供給された直流入力電圧Vinを直流出力電圧Voutに変圧(昇圧)し、その変圧した直流出力電圧Voutを負荷Lに給電する。
次に、本実施の形態のスイッチング電源装置の効果を従来例と対比して説明する。
従来例に係るスイッチング電源装置は、図39に示したように、コア114に巻回されたインダクタ111、ダイオード112およびスイッチング素子113からなる電圧変換部101と、平滑コンデンサ103とによりなる1つの昇圧型チョッパ回路と、制御部104とを備えたものであり、昇圧型チョッパ回路を2つ備えていない点と、互いに同極性となるように共通のコア20に巻回された変圧インダクタ11A,11Bからなるトランスを備えていない点とで本実施の形態のスイッチング電源装置と相違する。
従来例では、図40に示したように、制御部104からスイッチング素子113に制御信号S101 が入力されて、スイッチング素子113がオンすると、電流の流れているダイオード112のアノード側の電圧が直流電源Pの負極側とほぼ同じ電圧となり、ダイオード112のカソード側の電圧(出力直流電圧Vout)よりも小さくなる。その結果、電流の流れているダイオード112には大きな逆バイアスが印加され、ダイオード112がオンからオフに移行する。このとき、ダイオード112はオンからオフに移行する瞬間に逆方向に電流が流れ得る期間(リカバリー期間)が存在するため、そのリカバリー期間の間、ダイオード112に電流(リカバリー電流)が流れる。このリカバリー電流は、ダイオード112に直接接続されたスイッチング素子113に流れて、リップルを発生させる(図40中の一点鎖線枠内参照)。これにより、スイッチング素子113においてスイッチング損失(具体的にはターンオン時の損失)が発生するため、従来例に係るスイッチング電源装置の効率は低くなる。
また、インダクタ111を流れる電流I111 は制御信号S101 のオン、オフに応じた低い周波数となるため、コア114のサイズを縮小することが困難となり、スイッチング電源装置の小型軽量化を阻む結果となる。
一方、本実施の形態では、上記したように、整流型スイッチング素子13Aまたは13Bがオンする直前に電流の流れていたダイオード12Bまたは12Aは、漏洩インダクタL11B またはL11A の作用により、整流型スイッチング素子13Aまたは13Bがオンしたときに直ちにオフしないようになっており、ダイオード12Bまたは12Aでリカバリー電流が発生する余地を排除している。さらに、整流型スイッチング素子13Aまたは13Bがオンするときに、その整流型スイッチング素子13Aまたは13Bに直接接続されたダイオード12Bまたは12Aをあらかじめオフしており、ダイオード12Bまたは12Aでリカバリー電流が発生する余地を排除している。
このように、本実施の形態のスイッチング電源装置では、互いに同極性となるように共通のコア20に巻回された変圧インダクタ11A,11Bからなるトランスを備えることにより、スイッチング素子13Aおよび13Bのいずれがオフからオンに移行したときであっても、各ダイオード12A,12Bでのリカバリー電流の発生が防止される。これにより、個々のスイッチング素子13A,13Bでのスイッチング損失が低減するので、リカバリー電流に起因する効率の低下を防止することができる。
また、互いに同極性となるように共通のコア20に巻回された変圧インダクタ11A,11Bからなるトランスを備えると共に、制御部4により各整流型スイッチング素子13A,13Bを互いに異なる位相で順次動作させることにより、相互インダクタLmを流れる電流Im は、図4に示したように、制御信号SA ,SB のオン、オフに応じた周波数の2倍の周波数となり、これにより、コア20のサイズを縮小することが可能となる。その結果、スイッチング電源装置の小型軽量化を実現することができる。
ところで、整流型スイッチング素子13A,13Bの駆動周波数を増加させることでコア20のサイズを小さくすることも可能であるが、その場合は、駆動周波数の増加により整流型スイッチング素子13A,13Bにおけるスイッチング損失が増加し、それにより熱の発生も大きくなる。その熱を放散させるためには大きなヒートシンクが必要であるが、そのような大きなヒートシンクを付けたのではスイッチング電源装置を小型化することができない。一方、本実施の形態では、各整流型スイッチング素子13A,13Bの駆動周波数を増加させなくても、相互インダクタLmを流れる電流Im の周波数を大きくすることができる。また、整流型スイッチング素子13A,13Bの駆動周波数の上限が低い場合であっても、相互インダクタLmを流れる電流Im の周波数をその上限より大きくすることができる。そのため、各整流型スイッチング素子13A,13Bにおけるスイッチング損失が先の例のように大きく増加することはない。その結果、大きなヒートシンクを付ける必要もないので、スイッチング電源装置の小型軽量化を容易に実現することができる。
このように、本実施の形態のスイッチング電源装置では、リカバリー電流に起因する効率の低下を防止すると共に、小型軽量化することができる。
[変形例]
次に、上記実施の形態の変形例について説明する。
上記実施の形態では、本発明を2つの昇圧型チョッパ回路を並列接続してなるスイッチング電源装置に適用した場合について説明したが、昇圧型チョッパ回路を3つ以上並列に接続した場合であっても適用可能である。例えば、図11に示したように、昇圧型チョッパ回路を4つ並列に接続したときは、スイッチング電源装置は、変圧インダクタ11C、ダイオード12Cおよび整流型スイッチング素子13Cからなる電圧変換部1Cと、変圧インダクタ11D、ダイオード12Dおよび整流型スイッチング素子13Dからなる電圧変換部1Dを、電圧変換部1A,1Bに並列に接続すると共に、各変圧インダクタ11A,11B,11C,11Dを互いに同極性となるように共通のコア20に巻回して構成される。このようなスイッチング電源装置であっても、スイッチング素子13Aないし13Dのいずれがオフからオンに移行したときであっても、各ダイオード12A,12B,12C,12Dでのリカバリー電流の発生が防止される。これにより、個々のスイッチング素子13A,13B,13C,13Dでのスイッチング損失が低減するので、リカバリー電流に起因する効率の低下を防止することができる。
また、互いに同極性となるように共通のコア20に巻回された変圧インダクタ11A,11B,11C,11Dからなるトランスを備えると共に、制御部4により各整流型スイッチング素子13A,13B,13C,13Dを互いに異なる位相で順次動作させることにより、変圧インダクタ11A,11B,11C,11Dを流れる電流は、図12に示したように、制御信号のオン、オフに応じた周波数の4倍の周波数となる。このように昇圧型チョッパ回路の数n(nは2以上の整数)を増やすと共に、制御部4により各整流型スイッチング素子を順次オン、オフすることにより、昇圧型チョッパ回路が1個の場合と比べて周波数をn倍にすることができる。これにより、昇圧型チョッパ回路の増加による占有体積の増加分以上にコアのサイズを縮小することができる限りにおいて、スイッチング電源装置の小型軽量化を実現することができる。また、上記実施の形態と同様、各整流型スイッチング素子13A,13B,13C,13Dの駆動周波数を増加させなくても、相互インダクタLmを流れる電流Im の周波数を大きくすることができるので、各整流型スイッチング素子13A,13B,13C,13Dにおけるスイッチング損失が先の例のように大きく増加することはない。その結果、大きなヒートシンクを付ける必要もないので、スイッチング電源装置の小型軽量化を容易に実現することができる。
また、上記実施の形態では、入力端子T1,T2側から入力し、出力端子T3,T4側から出力することを前提としていたが、図13に示したように、ダイオード12A,12Bに整流型スイッチング素子14A,14Bを逆極性で並列に接続すると共に、整流型スイッチング素子13A,13Bにダイオード15A,15Bを逆極性で並列に接続した場合は、出力端子T3,T4側から入力し、入力端子T1,T2側から出力することも可能となる。ただし、出力端子T3,T4側から入力する場合は、このスイッチング電源装置は降圧型となる。
また、上記実施の形態では、本発明を昇圧型チョッパ回路を内蔵するスイッチング電源装置に適用した場合について説明したが、本発明は図14および図15(図14の等価回路)に示したように降圧型チョッパ回路を内蔵する場合であっても適用可能である。このときのスイッチング電源装置は、変圧インダクタ11A,11Bの一端が出力ラインLoutに接続され、ダイオード12A,12Bのアノードが共通ラインLcに接続され、整流型スイッチング素子13A,13Bのコレクタが入力ラインLinに接続される点で、上記実施の形態と相違する。また、このスイッチング電源装置では、図4と同様の波形となる。したがって、上記実施の形態の場合と同様、リカバリー電流に起因する効率の低下を防止すると共に、小型軽量化することができる。
また、本発明は図16および図17(図16の等価回路)に示したように昇降圧型チョッパ回路を内蔵する場合であっても適用可能である。このときのスイッチング電源装置は、変圧インダクタ11A,11Bの一端が共通ラインLcに接続され、ダイオード12A,12Bのアノードが出力ラインLoutに接続され、整流型スイッチング素子13A,13Bのコレクタが入力ラインLinに接続される点で、上記実施の形態と相違する。また、このスイッチング電源装置では、図4と同様の波形となる。したがって、上記実施の形態の場合と同様、リカバリー電流に起因する効率の低下を防止すると共に、小型軽量化することができる。
[第2の実施の形態]
図18は本発明の第2の実施の形態に係るスイッチング電源装置の回路構成を表すものである。このスイッチング電源装置は、互いに同極性となるように共通のコア20に巻回された変圧インダクタ11A,11Bからなるトランスの代わりに、このトランスの等価回路(図2参照)と同等の回路構成を備えたものである。具体的には、漏洩インダクタL11A の代わりに、漏洩インダクタL11A と同等のインダクタンスを有するインダクタL1を設け、漏洩インダクタL11B の代わりに、漏洩インダクタL11B と同等のインダクタンスを有するインダクタL2を設け、相互インダクタLmの代わりに、相互インダクタLmと同等のインダクタンスを有する共通インダクタL3を設けたものである。このように、本実施の形態のスイッチング電源装置では、トランスの等価回路と同等の回路構成を備えるようにしたので、上記実施の形態と同様、リカバリー電流に起因する効率の低下を防止すると共に、小型軽量化することができる。なお、本実施の形態と同様にトランスの等価回路と同等の回路構成を備えるようにすることは、図14の降圧型チョッパ回路や、図16の昇圧型チョッパ回路を内蔵するスイッチング電源装置においてももちろん可能である(図19、図20)。
ここで、上記した図18、図19、図20の回路において、共通インダクタL3を取り除くと共に、インダクタL1,L2のインダクタンスを相互インダクタと同等の大きさにした場合は、図39の回路と同様の動作をするため、リカバリー電流が発生し、効率が低下してしまう。また、図18、図19、図20の回路において、共通インダクタL3を取り除くと共に、インダクタL1,L2のインダクタンスを相互インダクタと同等の大きさにした場合や、図18、図19、図20の回路において、共通インダクタL3を取り除くと共に、インダクタL1,L2のインダクタンスを漏洩インダクタと同等の大きさにした場合は、インダクタL1,L2は整流型スイッチング素子13A,13Bの駆動周波数に等しい周波数の電流が流れる配線上にあるため、コア20を小型化するには整流型スイッチング素子13A,13Bの駆動周波数を大きくしなければならない。そのため、整流型スイッチング素子13A,13Bの駆動周波数の上限が低い場合は、コア20を小型化することができない。一方、図18、図19、図20の回路は、上記実施の形態と同様の作用・効果を有することから、これらの回路とは異なる独自の作用・効果を有するといえる。
[第3の実施の形態]
図21は本発明の第3の実施の形態に係るスイッチング電源装置の回路構成を表すものである。このスイッチング電源装置は、図1のスイッチング電源装置に補助インダクタ30Aを設けたものである。
補助インダクタ30Aは、相互インダクタLmのインダクタンスよりも小さなインダクタンス値を有し、電圧変換部1Aの接続点J1と、電圧変換部1Bの接続点J2との間に配置されている。
この補助インダクタ30Aは、主に、整流型スイッチング素子13Aまたは13Bがオンからオフに移行するときに、自身に流れる電流を流し続けようと作用するものである。具体的には、整流型スイッチング素子13Aまたは13Bがオンからオフに移行するときに、補助インダクタ30Aは、自身を介して整流型スイッチング素子13Aに流れる電流をダイオード12Aに流したり、自身を介して整流型スイッチング素子13Bに流れる電流をダイオード12Bに流すようになっている。
これにより、補助インダクタ30Aは、例えば、一の整流型スイッチング素子13Aがオンからオフに移行するときに、その一の整流型スイッチング素子13Aに直接接続されたダイオード12Aが直ちにオンするような電圧(順バイアス)がダイオード12Aに印加されるように作用する。また、この補助インダクタ30Aは、一の整流型スイッチング素子13Aとは異なる他の整流型スイッチング素子13Bがオフからオンに移行するときに、一の整流型スイッチング素子13Aに直接接続されたダイオード12Aが直ちにオフしないような電圧(順バイアス)がダイオード12Aに印加されるように作用する。これにより、次にオフからオンに移行する他の整流型スイッチング素子13Bに直接接続されたダイオード12Bに電流を流さないような電圧(逆バイアス)がダイオード12Bに印加されるように作用する。その結果、ダイオード12Aおよび12Bのいずれにおいてもリカバリー電流は発生しない。
次に、以上のような構成のスイッチング電源装置の動作を説明する。図22はスイッチング電源装置内の主な信号のタイミングチャートであり、図23ないし図30は、図22の状態gないし状態pの各々における信号の流れを模式的に表すものである。以下、説明の便宜上、整流型スイッチング素子13Aがオンしてからしばらく経過した状態iから順に説明する。
状態iでは、制御部4は、制御信号SA を整流型スイッチング素子13Aに出力し、制御信号SB の出力を停止している。そのため、図23に示したように、整流型スイッチング素子13Aに電流I13A が流れており、整流型スイッチング素子13Bはオフしている。このとき、直流電源Pの負極側と同じ電圧が補助インダクタ30Aの接続点J1側にかかり、直流電源Pの直流入力電圧Vinを変圧インダクタ11Bおよび補助インダクタ30Aのインピーダンスで分圧した電圧が接続点J2側にかかる。また、ダイオード12Aのアノード側の電圧は接続点J1と同じ電圧であり、ダイオード12Aのカソード側の出力直流電圧Voutより低くなる。また、ダイオード12Bのアノード側の電圧は接続点J2と同じ電圧であり、ダイオード12Bのカソード側の出力直流電圧Voutより低くなる。したがって、この期間ではダイオード12A,12Bには逆バイアスがかかっている。これにより、変圧インダクタ11Aを流れる電流I11A は整流型スイッチング素子13Aを介して直流電源Pに流れ、変圧インダクタ11Bを流れる電流I11B は変圧インダクタ11B、補助インダクタ30Aおよび整流型スイッチング素子13Aを介して直流電源Pに流れる。このとき、変圧インダクタ11A,11Bに流れる電流I11A ,I11B が徐々に増加し、変圧インダクタ11A,11Bにエネルギーが徐々に蓄積されていく。
次に、制御部4は、制御信号SA の出力を停止して整流型スイッチング素子13A,13Bを共にオフする。これにより状態iから状態jに移行する。このとき、図24に示したように、補助インダクタ30Aは接続点J2側から接続点J1側に電流I30A を流しており、ダイオード12Aをオンさせるように作用するので、ダイオード12Aに電流I12A が流れ、変圧インダクタ11A,11Bに蓄積されていたエネルギーが負荷Lに放出される。その結果、電流I11A ,I11B 、I30A は徐々に減少していく。また、ダイオード12Bのカソードには出力直流電圧Voutがかかり、ダイオード12Bに逆バイアスがかかるので、ダイオード12Bはオフした状態を維持する。
次に、制御部4は、制御信号SB を出力して整流型スイッチング素子13Bをオンする。これにより状態jから状態kに移行する。このとき、図25に示したように、補助インダクタ30Aの接続点J2側の電圧が直流電源Pの負極側の電圧とほぼ同じになり、接続点J1側より低くなるので、整流型スイッチング素子13Bに電流I13B が流れ始めると共に、補助インダクタ30Aの接続点J2側から接続点J1側に流れる電流I30A が減少し始め、変圧インダクタ11Aの電流I11A が引き続き減少し、変圧インダクタ11Bの電流I11B が増加し始める。
ところで、整流型スイッチング素子13Bがオンする直前に電流の流れていたダイオード12Aは、整流型スイッチング素子13Bがオンしたときに直ちにオフしない。これは、補助インダクタ30Aがダイオード12Aに対して電流を流し続けるように作用するためであり、言い換えると、ダイオード12Aが直ちにオフしないような電圧(順バイアス)がダイオード12Aに印加されるように作用するためである。これにより、ダイオード12Aを流れる電流I12A は整流型スイッチング素子13Bがオンしたのちも徐々に減少していくので、ダイオード12Aでリカバリー電流が発生する余地はない。
一方、整流型スイッチング素子13Bがオンするときに、その整流型スイッチング素子13Bに直接接続されたダイオード12Bはすでにオフしており、電流は流れていない。これは、ダイオード12Aが直ちにオフしないような電圧(順バイアス)がダイオード12Aに印加された結果、ダイオード12Bに電流を流さないような電圧(逆バイアス)がダイオード12Bに印加されるようになるからである。これにより、整流型スイッチング素子13Bがオフからオンに移行してもダイオード12Bでリカバリー電流が発生する余地はない。
このように、ダイオード12Aおよび12Bのいずれにおいてもリカバリー電流が発生する余地はない。
その後、図26に示したように、補助インダクタ30Aの接続点J2側から接続点J1側に流れる電流I30A がゼロとなり、補助インダクタ30Aの電流I30A の向きが逆転し、接続点J1側から接続点J2側に流れ始めることにより、状態kから状態mに移行する。このとき、補助インダクタ30Aの接続点J1側から接続点J2側に流れる電流I30A が増加するに伴ってダイオード12Aの電流I12A や、変圧インダクタ11Aの電流I11A が減少し、変圧インダクタ11Bの電流I11B や、整流型スイッチング素子13Bの電流I13B が増加していく。
その後、図27に示したように、ダイオード12Aの電流I12A がゼロとなることにより、状態mから状態nに移行する。このとき、補助インダクタ30Aの電流I30A や、変圧インダクタ11Bの電流I11B が増加していくのに伴い、変圧インダクタ11A,11Bに流れる電流I11A ,I11B が増加し、変圧インダクタ11A,11Bにエネルギーが蓄積されていく。
次に、制御部4は、制御信号SB の出力を停止して整流型スイッチング素子13A,13Bを共にオフする。これにより状態nから状態pに移行する。このとき、図28に示したように、補助インダクタ30Aは接続点J1側から接続点J2側に電流I30A を流しており、ダイオード12Bをオンさせるように作用するので、ダイオード12Bに電流I12B が流れ、変圧インダクタ11A,11Bに蓄積されていたエネルギーが負荷Lに放出される。その結果、電流I11A ,I11B 、I30A は徐々に減少していく。また、ダイオード12Aのカソードには出力直流電圧Voutがかかり、ダイオード12Aに逆バイアスがかかるので、ダイオード12Aはオフした状態を維持する。
次に、制御部4は、制御信号SA を出力して整流型スイッチング素子13Aをオンすることにより状態pから状態gに移行する。このとき、図29に示したように、補助インダクタ30Aの接続点J1側の電圧が直流電源Pの負極側の電圧とほぼ同じになり、接続点J2側より低くなるので、整流型スイッチング素子13Aに電流I13A が流れ始めると共に、補助インダクタ30Aの接続点J1側から接続点J2側に流れる電流I30A が減少し始め、変圧インダクタ11Bの電流I11B は引き続き減少し、変圧インダクタ11Aの電流I11A が増加し始める。
ところで、整流型スイッチング素子13Aがオンする直前に電流の流れていたダイオード12Bは、整流型スイッチング素子13Aがオンしたときに直ちにオフしない。これは、補助インダクタ30Aがダイオード12Bに対して電流を流し続けるように作用するためであり、言い換えると、ダイオード12Bが直ちにオフしないような電圧(順バイアス)がダイオード12Bに印加されるように作用するためである。これにより、ダイオード12Bを流れる電流I12B は整流型スイッチング素子13Aがオンしたのちも徐々に減少していくので、ダイオード12Bでリカバリー電流が発生する余地はない。
一方、整流型スイッチング素子13Aがオンするときに、その整流型スイッチング素子13Aに直接接続されたダイオード12Aはすでにオフしており、電流は流れていない。これは、ダイオード12Bが直ちにオフしないような電圧(順バイアス)がダイオード12Bに印加された結果、ダイオード12Aに電流を流さないような電圧(逆バイアス)がダイオード12Aに印加されるようになるからである。これにより、整流型スイッチング素子13Aがオフからオンに移行してもダイオード12Aでリカバリー電流が発生する余地はない。
このように、ダイオード12Aおよび12Bのいずれにおいてもリカバリー電流が発生する余地はない。
その後、図30に示したように、補助インダクタ30Aの接続点J1側から接続点J2側に流れる電流I30A がゼロとなり、補助インダクタ30Aに流れる電流I30A の向きが逆転し、接続点J2側から接続点J1側に流れ始めることにより、状態gから状態hに移行する。このとき、補助インダクタ30Aの接続点J2側から接続点J1側に流れる電流I30A が増加するに伴ってダイオード12Bの電流I12B や、変圧インダクタ11Bの電流I11B が減少し、変圧インダクタ11Aの電流I11A や、整流型スイッチング素子13Aの電流I13A が増加していく。その後、ダイオード12Bを流れる電流I12B がゼロとなることにより、状態iに移行する。
このようにして、本スイッチング電源装置は、直流電源Pから供給された直流入力電圧Vinを直流出力電圧Voutに変圧(昇圧)し、その変圧した直流出力電圧Voutを負荷Lに給電する。
次に、本スイッチング電源装置の効果について説明する。本実施の形態では、上記したように、整流型スイッチング素子13Aまたは13Bがオンする直前に電流の流れていたダイオード12Bまたは12Aは、補助インダクタ30Aの作用により、整流型スイッチング素子13Aまたは13Bがオンしたときに直ちにオフしないようになっており、ダイオード12Bまたは12Aでリカバリー電流が発生する余地を排除している。さらに、整流型スイッチング素子13Aまたは13Bがオンするときに、その整流型スイッチング素子13Aまたは13Bに直接接続されたダイオード12Bまたは12Aをあらかじめオフしており、ダイオード12Bまたは12Aでリカバリー電流が発生する余地を排除している。
このように、本実施の形態のスイッチング電源装置では、互いに同極性となるように共通のコア20に巻回された変圧インダクタ11A,11Bからなるトランスだけでなく、補助インダクタ30Aをも備えることにより、上記した第1の実施の形態と同様の効果を有する。
[変形例]
次に、第2の実施の形態の変形例について説明する。
第2の実施の形態では、本発明を2つの昇圧型チョッパ回路を並列接続してなるスイッチング電源装置に適用した場合について説明したが、昇圧型チョッパ回路を3つ以上並列に接続した場合であっても適用可能である。例えば、図31に示したように、図11のスイッチング電源装置における各電圧変換部1A,1B,1C,1Dを補助インダクタ30A,30B,30C,30Dで互いに接続した場合は、スイッチング素子13Aないし13Dのいずれがオフからオンに移行したときであっても、各ダイオード12A,12B,12C,12Dでのリカバリー電流の発生が防止される。これにより、個々のスイッチング素子13A,13B,13C,13Dでのスイッチング損失が低減するので、リカバリー電流に起因する効率の低下を防止することができる。また、図11のスイッチング電源装置と同様、小型軽量化を容易に実現することができる。
なお、図32に示したように、図31の補助インダクタ30A,30B,30C,30Dをスター型に接続した場合であっても、図31の回路と同様の作用・効果を有する。
また、上記実施の形態では、入力端子T1,T2側から入力し、出力端子T3,T4側から出力することを前提としていたが、図33に示したように、図13のスイッチング電源装置における各電圧変換部1A,1Bを補助インダクタ30Aで互いに接続した場合は、出力端子T3,T4側から入力し、入力端子T1,T2側から出力することも可能となる。ただし、出力端子T3,T4側から入力する場合は、このスイッチング電源装置は降圧型となる。
また、上記実施の形態では、本発明を昇圧型チョッパ回路を内蔵するスイッチング電源装置に適用した場合について説明したが、本発明は図34に示したように降圧型チョッパ回路を内蔵する場合や、図35に示したように昇降圧型チョッパ回路を内蔵する場合であっても適用可能である。これらのスイッチング電源装置は、図14,図16における各電圧変換部1A,1Bを補助インダクタ30Aで互いに接続して構成されている。したがって、図14,図16のスイッチング電源装置と同様、リカバリー電流に起因する効率の低下を防止すると共に、小型軽量化することができる。
また、上記実施の形態では、互いに同極性となるように共通のコア20に巻回された変圧インダクタ11A,11Bからなるトランスを備えるようにしていたが、このトランスの代わりに、このトランスの等価回路と同等の回路構成を備えるようにしてもよい。具体的には、図36に示したように、図18のスイッチング電源装置における各電圧変換部1A,1Bを補助インダクタ30Aで互いに接続するようにしてもよい。このようにトランスの等価回路と同等の回路構成を備えるようにすることは、図34の降圧型チョッパ回路や、図35の昇圧型チョッパ回路を内蔵するスイッチング電源装置においてももちろん可能である(図37、図38)。なお、これら図36、図37、図38の回路は、図18、図19、図20の回路と同様の作用・効果を有する。
以上、実施の形態を挙げて本発明を説明したが、本発明は、これらに限定されるものではなく、種々の変形が可能である。
本発明の第1の実施の形態に係るスイッチング電源装置の回路図である。 スイッチング電源装置の等価回路図である。 デューティ比と入力直流電圧比との関係を説明するための関係図である。 スイッチング電源装置の動作を説明するための波形図である。 状態bでの動作を説明するための回路図である。 状態cでの動作を説明するための回路図である。 状態dでの動作を説明するための回路図である。 状態eでの動作を説明するための回路図である。 状態fでの動作を説明するための回路図である。 状態aでの動作を説明するための回路図である。 一変形例に係るスイッチング電源装置の回路図である。 図11のスイッチング電源装置の動作を説明するための波形図である。 他の変形例に係るスイッチング電源装置の回路図である。 他の変形例に係るスイッチング電源装置の回路図である。 図14のスイッチング電源装置の等価回路図である。 他の変形例に係るスイッチング電源装置の回路図である。 図16のスイッチング電源装置の等価回路図である。 本発明の第2の実施の形態に係るスイッチング電源装置の回路図である。。 一変形例に係るスイッチング電源装置の回路図である。 他の変形例に係るスイッチング電源装置の回路図である。 本発明の第3の実施の形態に係るスイッチング電源装置の回路図である。 スイッチング電源装置の動作を説明するための波形図である。 状態iでの動作を説明するための回路図である。 状態jでの動作を説明するための回路図である。 状態kでの動作を説明するための回路図である。 状態mでの動作を説明するための回路図である。 状態nでの動作を説明するための回路図である。 状態pでの動作を説明するための回路図である。 状態gでの動作を説明するための回路図である。 状態hでの動作を説明するための回路図である。 一変形例に係るスイッチング電源装置の回路図である。 他の変形例に係るスイッチング電源装置の回路図である。 他の変形例に係るスイッチング電源装置の回路図である。 他の変形例に係るスイッチング電源装置の回路図である。 他の変形例に係るスイッチング電源装置の回路図である。 他の変形例に係るスイッチング電源装置の回路図である。 他の変形例に係るスイッチング電源装置の回路図である。 他の変形例に係るスイッチング電源装置の回路図である。 従来のスイッチング電源装置の回路図である。 図39のスイッチング電源装置の動作を説明するための波形図である。
符号の説明
1A,1B,1C,1D…電圧変換部、3,C…平滑コンデンサ、4…制御部、11A,11B,11C,11D…変圧インダクタ、12A,12B,12C,12D…ダイオード、13A,13B,13C,13D…整流型スイッチング素子、20…コア、30A,30B,30C,30D…補助インダクタ、J1,J2…接続点、L…負荷、L1,L2…第1インダクタ、L3…第2インダクタ、L11A ,L11B ,L11C ,L11D …漏れインダクタ、Lc…共通ライン、Lin…入力ライン、Lm …相互インダクタ、Lout…出力ライン、P…直流電源、T1,T2…入力端子、T3,T4…出力端子、Vin…入力直流電圧、Vout…出力直流電圧。

Claims (6)

  1. それぞれが変圧インダクタ、整流素子およびスイッチング素子を含んで構成されると共に互いに並列に接続された複数の変圧チョッパ回路と、
    各スイッチング素子を互いに異なる位相で順次動作させる制御手段と、
    を備え、
    前記変圧インダクタ、前記整流素子および前記スイッチング素子の各一端は、共通接続点において共通接続され、
    前記複数の変圧チョッパ回路の相互間において、変圧インダクタ同士が同極性となるように磁気的に結合している
    ことを特徴とするスイッチング電源装置。
  2. 前記変圧チョッパ回路は一対の入力端子および一対の出力端子を備え、
    前記変圧インダクタの一端は一方の入力端子に接続されると共に他端は共通接続点において前記整流素子および前記スイッチング素子の各一端に共通接続され、前記整流素子の他端は一方の出力端子に接続され、前記スイッチング素子の他端は他方の入力端子および他方の出力端子に接続されている
    ことを特徴とする請求項1に記載のスイッチング電源装置。
  3. 前記変圧チョッパ回路は一対の入力端子および一対の出力端子を備え、
    前記スイッチング素子の一端は一方の入力端子に接続されると共に他端は共通接続点において前記整流素子および前記変圧インダクタの各一端に共通接続され、前記変圧インダクタの他端は一方の出力端子に接続され、前記整流素子の他端は他方の入力端子および他方の出力端子に接続されている
    ことを特徴とする請求項1に記載のスイッチング電源装置。
  4. 前記変圧チョッパ回路は一対の入力端子および一対の出力端子を備え、
    前記スイッチング素子の一端は一方の入力端子に接続されると共に他端は共通接続点において前記整流素子および前記変圧インダクタの各一端に共通接続され、前記整流素子の他端は一方の出力端子に接続され、前記変圧インダクタの他端は他方の入力端子および他方の出力端子に接続されている
    ことを特徴とする請求項1に記載のスイッチング電源装置。
  5. それぞれがインダクタ、整流素子およびスイッチング素子を含んで構成されると共に互いに並列に接続された複数の変圧チョッパ回路と、
    各スイッチング素子を互いに異なる位相で順次動作させる制御手段と、
    複数の変圧チョッパ回路に共通に設けられ、前記インダクタの各一端に共通接続された共通インダクタと
    を備えたことを特徴とするスイッチング電源装置。
  6. 一の変圧チョッパ回路のインダクタは、その変圧チョッパ回路のスイッチング素子がオンからオフに移行したときにその変圧チョッパ回路の整流素子に電流を流すと共に、他の変圧チョッパ回路のスイッチング素子がオフからオンに移行したのちにおいても前記一の変圧チョッパ回路の整流素子に電流を流し続け、
    前記共通インダクタは、各スイッチング素子がオンしている期間に自身を流れる電流によってエネルギーを蓄積し、その蓄積したエネルギーを全てのスイッチング素子がオフしている期間に放出する
    ことを特徴とする請求項5に記載のスイッチング電源装置。
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