JP2007145971A - 水系インクジェット用インク、その分散方法及び製造方法 - Google Patents

水系インクジェット用インク、その分散方法及び製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】インクジェット用インク中の顔料の分散安定性が確保でき、長期の液停滞でも顔料の凝集が発生しにくくなる水系インクジェット用インクの分散方法、及び当該分散方法の利用により、インクジェット記録ヘッドからの出射時にヘッドノズル部に顔料の凝集塊が詰まって、出射できなくなることを防止することができるインクジェット用インクとその製造方法を提供する。
【解決手段】特定範囲内の値の表面張力、粘度、及び蒸気圧を有する有機溶剤を、有機顔料、高分子分散剤、水とともに予備混合し、メディア型分散機にて微細分散してから、所定の有機顔料濃度に調整してインク化する水系インクジェット用インクの分散方法において、特定要件を満たすことを特徴とする水系インクジェット用インクの分散方法。
【選択図】図3

Description

本発明は、水系インクジェット用インク、その分散方法及び製造方法に関する。
近年、インクジェット記録方式は簡便・安価に画像を作成出来るため、写真、各種印刷、マーキング、カラーフィルター等の特殊印刷など、様々な印刷分野に応用されてきている。特に、微細なドットを出射、制御するインクジェット記録装置や、色再現域、耐久性、出射適性等を改善したインク及びインクの吸収性、色材の発色性、表面光沢などを飛躍的に向上させた専用紙を用い、銀塩写真に匹敵する画質を得ることも可能となっている。
しかしながら、専用紙を必要とするインクジェット画像記録システムでは用いることのできる記録媒体が制限されること、記録媒体のコストアップ等が問題となる。
一方、オフィスにおいては、記録媒体(例えば、普通紙、コート紙、アート紙、普通紙両面印刷等)の制約を受けずに高速でフルカラー印字が行えるシステムのニーズが益々高まりつつある。
インクジェット用インクの組成についても、高速で印字でき、普通紙での文字再現性がよく、印字の際の裏抜け(印字したインクが記録媒体を通過し、裏面にその画像が映る現象)、フェザリング、画像滲みの発生がなく、また紙への浸透が速く乾燥が速い等の観点で種々の検討が行われてきた。
その一つの方法として、インクジェット用インクとして、水の含有率を50質量%以上とした、所謂水性インクジェットインクが広く用いられているが、この様な水性インクジェットインクを用いて、電子写真用コピー紙や上質紙、中質紙といった普通紙に画像記録を行った場合、画像の裏抜け、フェザリング等の浸透性に起因する問題に加え、画像記録した普通紙のカールやコックリングが大きな問題となる。
上記課題に対し、ブリストウ法における記録媒体への濡れ時間と吸収係数を規定し、浸透性を改良したインクを用いるインクジェット記録方法が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。しかしながら、この方法では、インク中の色剤も同時に普通紙内部に浸透してしまうため、画像濃度の低下やインクの裏抜けが大きくなり、特に、両面印刷には適性を有していないという欠点を抱えている。
また、特定のアミド化合物、ピリジン誘導体、イミダゾリン化合物または尿素化合物をカール防止剤として含有するインクジェット用インクが開示されている(例えば、特許文献2参照。)。しかしながら、この方法では、インク液の乾燥に伴い、記録ヘッドのノズル部で目詰まりを起こしやすいという問題を有している。
また、上記カールを改良する方法として、画像印字面の裏面側に、水を含む溶液を付与してカールバランスを適正化するインクジェット記録法補が提案されている(例えば、特許文献3参照。)。しかしながら、この方法では、両面記録適性を有していないこと、普通紙へのインク及びカールバランス液の付着量の増加に伴い、普通紙の強度が低下し、搬送時にジャミング等を生じやすい欠点があった。
また、水性インクジェット用インクに代えて、高速で印字を行うことのできるいわゆるソルベント系インクも検討されている。即ち、揮発性溶媒を含有して乾燥性を高めた溶剤インク(ソルベント系インクジェット用インク)を用いることで、普通紙に印字しても、記録媒体への浸透が速く乾燥時間が短く、記録媒体のカール等が生じず、高速な印字が可能である。しかしながらソルベント系インクは、普通紙媒体への浸透性が高いため、文字再現性が悪いこと、および記録媒体での裏抜けを引き起こし、特に普通紙の両面に印字を行う場合の大きな障害となっていた。このため印字時の出射性、デキャップ適性が改良され、普通紙に印字した際の裏抜け耐性、文字品質及びカール特性に優れたインクジェット用インクとそれを用いたインクジェット記録方法が開示されている(特許文献4、5参照。)。
この方法によれば溶剤を、インク全質量に対し50質量%以上、90質量%未満含有し、かつ水の含有量が10質量%以上45質量%未満の溶媒中に水不溶色材を分散させることで出射安定性、デキャップ耐性に優れ、かつ形成画像の文字品質、裏抜け耐性が良好で、かつ印字した記録材料のカール特性に優れたインクジェット用インクができることが公開されている。
しかし、上記インクの組成、製造方法だけではでは水不溶性色材、すなわち顔料の分散安定性が悪い。これは分散時の溶媒組成が適切な範囲からはずれているためで、どのようなインク組成でメディア分散するればいいかという有効な分散力を発揮するのに必要な分散組成が開示されていない。また分散剤が顔料の周りに吸着するとき、最も有効な溶剤と水との組成に着目していないため、分散剤の過多につながり、不溶高分子を増加し、この高分子がインクヘッドの撥水面に付着してインクとして出射する際にヘッドの目詰まりを起こしやすい。
なお、顔料製造段階で均一に微細化された有機顔料よりなる顔料インクに関し、インク化に際して顔料をメディアで分散する時に分散処方における溶媒の比率により、分散性が劣化する場合があり、このため顔料の再凝集が増加することでインク液の顔料分散、停滞安定性が損なわれるという問題が屡々発生していた。
さらに、従来の水系インク分散技術について述べるならば、元来、水系インクジェットインクの顔料分散方法は、主剤である水に少々の溶剤、顔料、分散剤を配合して、予備混合したのちにメディア型分散装置などに通して、顔料を微細に液中に分散して、インク化する方法が一般的に取られている。インクジェットインク用顔料は、一般的には有機顔料が多く使用されているが、中でも顔料表面に官能基をつけて、疎水性から親水性に顔料の表面を変えて、水への親和性を増加しようとする自己分散型顔料の開発が行われてきた(特許文献6、7参照。)。その自己分散型顔料は、付与した官能基がメディア型分散機で分散する際にメディア間の磨砕で官能基が傷つくことがあり、それを防止する方法として、顔料の表面を樹脂で覆うようにしたマイクロカプセル化という技術も使用されている(特許文献8参照。)。
しかし、このような方法では顔料を溶媒中に分散する前に樹脂を覆う工程に多大なコストが発生し、現実的ではない。また顔料を覆う膜の厚さにばらつきが発生してしまい、顔料がメディア型分散時に全く無傷であるということではなかった。
総じていずれの水系インクも水が全成分の50質量%以上を占めており、溶剤リッチな系に対しては結果として、予備混合からメディア分散に至る過程での分散性を向上させ、かつインク化後の停滞安定性を維持しうる方法は開示されていない。
特開平10−316915号公報 特開平9−176538号公報 特開平10−272828号公報 特開2005−220297号公報 特開2005−220298号公報 特開2004−26927号公報 特開2004−51777号公報 特開2002−105374号公報
したがって、本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、インクジェット用インク中の顔料の分散安定性が確保でき、長期の液停滞でも顔料の凝集が発生しにくくなる水系インクジェット用インクの分散方法を提供すること、さらには、当該分散方法の利用により、インクジェット記録ヘッドからの出射時にヘッドノズル部に顔料の凝集塊が詰まって、出射できなくなることを防止することができるインクジェット用インクとその製造方法を提供することである。
本発明の上記課題は、以下の構成により解決することができる。
1.25℃での表面張力が25mN/m以上40mN/m以下で、25℃での粘度が1mPa・s以上50mPa・s以下で、かつ25℃における蒸気圧が133Pa以下である有機溶剤を、有機顔料、高分子分散剤、水とともに予備混合し、メディア型分散機にて微細分散してから、所定の有機顔料濃度に調整してインク化する水系インクジェット用インクの分散方法において、下記要件(1)及び(2)を満たすことを特徴とする水系インクジェット用インクの分散方法。
(1)予備混合、およびメディア分散するときのインク組成として、有機溶剤と水との質量比率は90:10〜55:45とし、該インク組成中の有機顔料濃度を10質量%以上で分散する。
(2)該インク組成中の顔料に対する、該高分子分散剤の比率を質量比で、20%以上にした組成で分散する。
2.前記1に記載の水系インクジェット用インクの分散方法を利用することを特徴とする水系インクジェット用インクの製造方法。
3.前記2に記載の製造方法によって製造されたことを特徴とする水系インクジェット用インク。
本発明により、インクジェット用インク中の顔料の分散安定性が確保でき、長期の液停滞でも顔料の凝集が発生しにくくなる水系インクジェット用インクの分散方法を提供することができる。さらには、当該分散方法の利用により、インクジェット記録ヘッドからの出射時にヘッドノズル部に顔料の凝集塊が詰まって、出射できなくなることを防止することができるインクジェット用インクとその製造方法を提供することができる。したがって、ブラックインクなどで表示する詳細な文字などの印字品質において画欠のない安定した印字濃度を達成できる。
本発明は、上記課題に鑑み鋭意検討を行った結果、下記の事項の発見に基づいてなされたものである。
(1)有機溶剤含有量が比較的多い水系インクジェット用インクに使用する有機顔料を、高分子分散剤、および水とともに予備混合し、その予備分散液をメディア型分散機を通して分散し、顔料を一次粒子径近傍まで分散するときに、上記有機溶剤と水との比率を90:10〜55:45で混合したものを、顔料、高分子分散剤で予備混合する。この際顔料の分散液にたいする比率を10質量%以上でメディア分散機を通すことで良好な分散性が得られ、かつ高分子分散剤の顔料への吸着が多くなり、顔料のインク中での分散安定性が結果としてよくなる。
なお、分散時の処方で有機溶剤の含有量を比較的多くしたものでも、最終的インク化においては、溶剤70質量%、水30質量%の処方にすることが好ましく、そのため、インク液の成分調製を行う必要がある。例えば、分散時の処方で溶剤70質量%以上で、最終的に水を加えて最終インク処方に戻しても、インク液中の顔料の分散安定性が損なわれることがないことは確認されている。
(2)さらに分散剤の顔料に対する比率も20質量%以上あると、このような有機溶剤含有量が比較的多い系での分散では、顔料への吸着による立体障害効果が増大し、停滞安定性の改善が見込める。
本発明の水系インクジェット用インクの分散方法は、25℃での表面張力が25mN/m以上40mN/m以下で、25℃での粘度が1mPa・s以上50mPa・s以下で、かつ25℃における蒸気圧が133Pa以下である有機溶剤を、有機顔料、高分子分散剤、水とともに予備混合し、メディア型分散機にて微細分散してから、所定の有機顔料濃度に調整してインク化する水系インクジェット用インクの分散方法において、下記要件(1)及び(2)を満たすことを特徴とする。
(1)予備混合、およびメディア分散するときのインク組成として、有機溶剤と水との質量比率は90:10〜55:45とし、該インク組成中の有機顔料濃度を10質量%以上で分散する。
(2)該インク組成中の顔料に対する、該高分子分散剤の比率を質量比で、20%以上にした組成で分散する。
以下、本発明とその構成要素について詳細に説明する。
(有機溶剤)
本発明に係る有機溶剤において、1つの要件として25℃での表面張力が25mN/m以上、40mN/m以下であることが特徴であるが、好ましくは25mN/m以上、32mN/m以下である。また、25℃での粘度としては、1mPa・s以上、50mPa・s以下であることが特徴の1つであるが、好ましくは1mPa・s以上、30mPa・s以下である。また、25℃における蒸気圧が133Pa以下であることが特徴の1つであるが、好ましくは1〜67Paである。
本発明で用いることのできる有機溶剤としては、上記で規定する3つの液特性をすべて満たすものであれば特に制限はないが、例えば、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノプロピルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、テトラエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、トリプロピレングリコールモノエチルエーテル、トリプロピレングリコールモノプロピルエーテル、トリプロピレングリコールモノブチルエーテル、テトラプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、トリエチレングリコールジエチルエーテル、トリエチレングリコールジブチルエーテル、ジプロピレングリコールジブチルエーテル、トリプロピレングリコールジブチルエーテル、3−メチル−2,4−ペンタンジオール、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセタート等を挙げることができる。
なお、本発明で規定した溶剤の各特性値は、例えば、「新版 溶剤ポケットブック」(有機合成化学協会編、オーム社(1994年))に記載の各データや、あるいは公知の測定方法に従って求めることができる。
(顔料)
本発明においては、従来インクジェット用インクに使用している種々の顔料を用いることができる。特に、好まし顔料の例を表1及び表2にまとめて記載するが、これらに限定されるものではない。
Figure 2007145971
Figure 2007145971
(顔料分散体)
本発明のインクに使用する顔料分散体の平均粒径は、50nm以上200nm以下であることが好ましい。顔料分散体の平均粒径が200nmを越えると、分散が不安定となり。また、顔料分散体の平均粒径が50nm未満になっても顔料分散体の安定性が悪くなりやすく、インクの保存安定性が劣化しやすくなる。
顔料分散体の粒径測定は、光散乱法、電気泳動法、レーザードップラー法等を用いた市販の粒径測定機器により求めることが出来る。また、透過型電子顕微鏡による粒子像撮影を少なくとも100粒子以上に対して行い、この像をImage−Pro(メディアサイバネティクス製)等の画像解析ソフトを用いて統計的処理を行うことによっても求めることが可能である。
(界面活性剤)
本発明のインクジェット用インクにおいて、分散時の添加剤として界面活性剤を用いることができる。本発明に用いられる界面活性剤としては陽イオン性、陰イオン性、両性、非イオン性のいずれも用いることができる。
陽イオン性界面活性剤としては、脂肪族アミン塩、脂肪族4級アンモニウム塩、ベンザルコニウム塩、塩化ベンゼトニウム、ピリジニウム塩、イミダゾリニウム塩、等が挙げられる。
陰イオン性界面活性剤としては、脂肪酸石鹸、N−アシル−N−メチルグリシン塩、N−アシル−N−メチル−β−アラニン塩、N−アシルグルタミン酸塩、アシル化ペプチド、アルキルスルフォン酸塩、アルキルベンゼンスルフォン酸塩、アルキルナフタレンスルフォン酸塩、ジアルキルスルホコハク酸エステル塩、アルキルスルホ酢酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、N−アシルメチルタウリン、硫酸化油、高級アルコール硫酸エステル塩、第2級高級アルコール硫酸エステル塩、アルキルエーテル硫酸塩、第2級高級アルコールエトキシサルフェート、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸塩、モノグリサルフェート、脂肪酸アルキロールアミド硫酸エステル塩、アルキルエーテルリン酸エステル塩、アルキルリン酸エステル塩等が挙げられる。
両性界面活性剤としては、カルボキシベタイン型、スルホベタイン型、アミノカルボン酸塩、イミダゾリニウムベタイン等が挙げられる。
非イオン活性剤としては、ポリオキシエチレン2級アルコールエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンステロールエーテル、ポリオキシエチレンラノリン誘導体ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンヒマシ油、硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、脂肪酸モノグリセリド、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、脂肪酸アルカノールアミド、ポリオキシエチレン脂肪酸アミド、ポリオキシエチレンアルキルアミン、アルキルアミンオキサイド、アセチレングリコール、アセチレンアルコール等が挙げられる。
また、インク吐出後のインク液滴の普通紙中への浸透を加速するために界面活性剤を使用することが好ましく、そのような界面活性剤としては、インクに対して保存安定性等の悪影響を及ぼさないものであれば限られるものではなく、上記の分散時の添加剤として使用する界面活性剤と同様のものが用いることができる。
(多価金属イオン)
また、本発明のインク中には、インクの多価金属イオンであるカルシウムイオン、マグネシウムイオン及び鉄イオンの総含有量が、10ppm以下であることが好ましく、より好ましくは0.1〜5ppm、特に好ましくは0.1〜1ppmである。
インクジェットインク中の多価金属イオンの含有量を、上記で規定した量とすることにより、高い分散安定性を有するインクを得ることができる。本発明に係る多価金属イオンは、硫酸塩、塩化物、硝酸塩、酢酸塩、有機アンモニウム塩、EDTA塩等に含有されている。
(その他添加剤)
本発明のインクでは、上記説明した以外に、必要に応じて、出射安定性、プリントヘッドやインクカートリッジ適合性、保存安定性、画像保存性、その他の諸性能向上の目的に応じて、公知の各種添加剤、例えば、多糖類、粘度調整剤、比抵抗調整剤、皮膜形成剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、退色防止剤、防ばい剤、防錆剤等を適宜選択して用いることができ、例えば、流動パラフィン、ジオクチルフタレート、トリクレジルホスフェート、シリコンオイル等の油滴微粒子、特開昭57−74193号、同57−87988号及び同62−261476号に記載の紫外線吸収剤、特開昭57−74192号、同57−87989号、同60−72785号、同61−146591号、特開平1−95091号及び同3−13376号等に記載されている退色防止剤、特開昭59−42993号、同59−52689号、同62−280069号、同61−242871号及び特開平4−219266号等に記載されている蛍光増白剤等を挙げることができる。
(インクの特性)
上記構成からなる本発明のインクは、インクの表面張力としては、25℃で25〜40mN/mであることが好ましく、より好ましくは25〜35mN/mであり、更に好ましくは30〜35mN/mである。また、インク粘度としては、25℃で1〜40mPa・sであることが好ましく、より好ましくは5〜40mPa・sであり、更に好ましくは5〜15mPa・sである。また、本発明のインク中の溶存酸素濃度は、25℃で2ppm以下であることが好ましく、この溶存酸素濃度条件とすることにより、気泡の形成を抑制することができ、高速印字においても出射安定性に優れたインクジェット記録方法を実現することができる。インク中に溶存している溶存酸素を測定する方法としては、例えば、溶存酸素測定装置DO−14P(東亜電波(株)製)を用いて測定することができる。
(メディア型分散機)
本発明において用いるメディア型分散機でとしては、市販のものとして以下のものが使用できる。
例えば、シンマルエンタープライズ社製ダイノミル、アシザワファインテック(株)製スターミル浅田鉄工(株)製ナノミル、コトブキ技研工業(株)製ウルトラアペックスミル、(株)井上製作所製KEYミル等を挙げることができる。
なお、本発明の分散方法において使用するメディア型分散機(アニュラー型)の一例の断面構造図を図3に示す。(1)当該装置は、本体と回転ローター部、メディアと液の分離スクリーン、出口からなる。(2)入り口部分から分散液を入れて、分散室内にあるメディアの動きと回転で分散が進行する。(3)その後スクリーン部で液とメデイアが分離されていき、液だけ出口から排出される。(4)スクリーンとローター部がもっともギャップが狭く、この部分にあるメディアが最もせん断応力が強く、液の分散に寄与している。なお、スクリーンはSUS製で、メディア径の1/2以下(最小0.05cmの場合は、0.01mm)のメッシュを切っている。
(画像形成方法と記録媒体)
本発明のインクジェット用インクを用いた画像形成方法においては、例えば、インクジェット用インクを装填したプリンター等により、デジタル信号に基づきインクジェットヘッドよりインクを液滴として吐出させ普通紙に付着させることでインクジェットプリントが得られる。
本発明のインクを吐出して画像形成を行う際に、使用するインクジェットヘッドはオンデマンド方式でもコンティニュアス方式でも構わない。又吐出方式としては、電気−機械変換方式(例えば、シングルキャビティー型、ダブルキャビティー型、ベンダー型、ピストン型、シェアーモード型、シェアードウォール型等)、電気−熱変換方式(例えば、サーマルインクジェット型、バブルジェット(登録商標)型等)等など何れの吐出方式を用いても構わない。
その中でも、本発明に係るインクジェット記録方法においては、本発明に係るインクを30μm以下のノズル径を有するピエゾ型インクジェット記録ヘッドから吐出させて、普通紙に記録を行うこと、更に、30μm以下のノズル径を有するラインヘッド方式のピエゾ型インクジェット記録ヘッドから吐出させて、普通紙に記録することができる。
インクジェットプリンターの印字方式として、シャトルヘッド方式の記録ヘッドに対し、ラインヘッド方式の記録ヘッドを用いて印字することにより、本発明に係るインクの印字特性を十分に引き出すことができ、その結果、インク液滴の普通紙への着弾時の極めて良好なドット形状(真円性)や印字精度を達成することができる。特に、本発明に係るインクジェット記録方式においては、普通紙の両面に画像印字を行うこともできる。
両面印字は、片面に印字した後に普通紙を裏返し、印字面を下にして搬送することが多いが、本発明に係るインクは前記特性を有しているため、両面に印字しても裏抜けや文字の滲みがないため、いずれの面でも高濃度で文字品質に優れ、また、搬送不良が生じたり搬送ベルトがインクで汚染されることがない。
本発明に係るインクジェット記録方法で用いる普通紙としては、特に制限はないが、非塗工紙、特殊印刷用紙、及び情報用紙の一部に属する80〜200μmの非コート紙が望ましい。本発明に係る普通紙の構成は、LBKP及びNBKPに代表される化学パルプ、サイズ剤及び填料を主体とし、その他の抄紙助剤を必要に応じて用い、常法により抄紙される。本発明に係る普通紙に使用されるパルプ材としては、機械パルプや古紙再生パルプを併用してもよいし、又、これらを主材としても何ら問題はない。
本発明に係る普通紙に内添されるサイズ剤としては、例えば、ロジンサイズ、AKD、アルニケル無水コハク酸、石油樹脂系サイズ、エピクロルヒドリン、カチオン澱粉及びアクリルアミド等が挙げられる。
また、本発明に係る普通紙に内添される填料としては、例えば微粉珪酸、珪酸アルミニウム、ケイソウ土、カオリン、カオリナイト、ハロイサイト、ナクライト、ディッカイト、パイロフィライト、セリサイト、二酸化チタン、ベントナイト等が挙げられる。
また、本発明に係る普通紙には、本発明のインクの裏抜けや着色剤の定着性を高める観点から、水溶性多価金属塩を含有していてもよい。
本発明に係る普通紙に用いることのできる水溶性多価金属塩としては、特に制限はないが、例えば、アルミニウム、カルシウム、マグネシウム、亜鉛、鉄、ストロンチウム、バリウム、ニッケル、銅、スカンジウム、ガリウム、インジウム、チタン、ジルコニウム、スズ、鉛などの金属塩、硫酸塩、硝酸塩、ギ酸塩、コハク酸塩、マロン酸塩、クロロ酢酸塩、p−トルエンスルホン酸塩といった塩として添加される。また、水溶性の多価金属イオンの塩として、ポリ塩化アルミニウムのような水溶性無機ポリマーを使用してもよい。水溶性は少なくとも0.1質量%を示すものが好ましく、より好ましくは1質量%を示すものである。中でも、アルミニウム、カルシウム、アルミニウム、マグネシウム、亜鉛からなる水溶性塩はその金属イオンが無色なため好ましい。特に好ましいのは、塩化アルミニウム、硫酸アルミニウム、硝酸アルミニウム、酢酸アルミニウム、塩化カルシウム、硫酸カルシウム、硝酸カルシウム、酢酸カルシウム、塩化マグネシウム、硫酸マグネシウム、硝酸マグネシウム、酢酸マグネシウム、塩化亜鉛、硫酸亜鉛、硝酸亜鉛、酢酸亜鉛である。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例−1
(1)予備混合分散液及び分散液の作製方法
以下のインク組成で実施した。
有機溶剤(トリプロピレングリコールモノメチルエーテル) 67部
水 20部
有機顔料(大日本インキ化学工業製クロモファインマゼンタ RG) 10部
高分子分散剤(アクリル−スチレン共重合体ポリマー30質量%水溶液) 3部
上記組成で作製した予備混合分散液を、2時間ディゾルバーで攪拌し、上記予備混合液5Lを得た。その後、この予備混合分散液をビーズミル(アシザワファインテック製Mini Cer、有効容積0.16L、ローター周速度4.6m/sec、ビース径0.5mm、ビーズ充填率60%有効容積に対する見かけ充填率として)で毎分100mlで液を送付して、上記分散機に4回通過させてインク分散液を得た。
(2)インク化の方法
さらに上記で得た分散液2000mlを取り出し、容器に入れてディゾルバーで攪拌しながら、溶剤と水の混合液をゆっくり添加していく。添加終了までの時間は約10分で、その後2時間攪拌を継続して、最終的にインク液を得た。
(3)インク化後の評価方法
前記(2)で得たインクを、粒度分布測定機器(マルバーン製HPPS)で液温度25℃で測定して、平均粒子径を測定した。また振動型粘度計でインクの見かけ粘度を1分間測定した。
(4)インクヘッドの出射テスト
前記(2)で得たインクを、金属メッシュフィルター(5μm)で減圧濾過してから、インクヘッド上のインクタンクに入れてインクを4PLで連続出射し、ヘッドの汚れと印字品質を確認した。
実施例−2
実施例−1で調製した予備混合液、分散液の組成で比率を溶剤78部、水9部とした以外は実施例−1と同様にした。
実施例−3
実施例−1で調製した予備混合液、分散液の組成で比率を溶剤87部、水0部とした以外は実施例−1と同様にした。
比較例−1
実施例−1で調製した予備混合液、分散液の組成で比率を溶剤60部、水27部とした以外は実施例−1と同様にした。
比較例−2
実施例−1で調製した予備混合液、分散液の組成で比率を溶剤50部、水37部とした以外は実施例−1と同様にした。
比較例−3
実施例−1で調製した予備混合液、分散液の組成で比率を溶剤40部、水47部とした以外は実施例−1と同様にした。
実施例−4
(1)予備混合分散液及び分散液の作製方法
以下のインク組成で実施した。
有機溶剤(トリプロピレングリコールモノメチルエーテル) 56部
水 24部
有機顔料(大日本インキ化学工業製クロモファインマゼンタRG) 15部
高分子分散剤(アクリル−スチレン共重合体ポリマー30質量%水溶液) 5部
上記組成で作製した予備混合分散液を、2時間ディゾルバーで攪拌し、上記予備混合液5Lを得た。
その後、この予備混合分散液をビーズミル(アシザワファインテック製Mini Cer、有効容積0.16L、ローター周速度4.6m/sec、ビース径0.5mm、ビーズ充填率60%有効容積に対する見かけ充填率として)で毎分100mlで液を送付して、上記分散機に4回通過させてインク分散液を得た。
(2)インク化の方法
さらに上記で得た分散液2000mlを取り出し、容器に入れてディゾルバーで攪拌しながら、溶剤と水の混合液をゆっくり添加していく。添加終了までの時間は約10分で、その後2時間攪拌を継続して、最終的にインク液を得た。
(3)インク化後の評価方法
前記(2)で得たインクを、粒度分布測定機器(マルバーン製HPPS)で液温度25℃で測定して、平均粒子径を測定した。また振動型粘度計でインクの見かけ粘度を1分間測定した。
(4)インク記録ヘッドの出射テスト
前記(2)で得たインクを、金属メッシュフィルター(5μm)で減圧濾過してから、インク記録ヘッド上のインクタンクに入れてインクを4PLで連続出射し、ヘッドの汚れと印字品質を確認した。
実施例−5
実施例−4で調製した予備混合液、分散液の組成で比率を溶剤78部、水9部とした以外は実施例−4と同様にした。
実施例−6
実施例−4で調製した予備混合液、分散液の組成で比率を溶剤87部、水0部とした以外は実施例−4と同様にした。
比較例−4
実施例−4で調製した予備混合液、分散液の組成で比率を溶剤60部、水27部とした以外は実施例−4と同様にした。
比較例−5
実施例−4で調製した予備混合液、分散液の組成で比率を溶剤50部、水37部とした以外は実施例−4と同様にした。
比較例−6
実施例−4で調製した予備混合液、分散液の組成で比率を溶剤40部、水47部とした以外は実施例−4と同様にした。
実施例−7
(1)予備混合分散液及び分散液の作製方法
以下のインク組成で実施した。
有機溶剤(トリプロピレングリコールモノメチルエーテル) 50.5部
水 21.5部
有機顔料(大日本インキ化学工業製 クロモファインマゼンタRG) 19部
高分子分散剤(アクリル−スチレン共重合体ポリマー30質量%水溶液) 9部
上記組成で作製した予備混合分散液を、2時間ディゾルバーで攪拌し、左記予備混合液5Lを得た。
その後、この予備混合分散液をビーズミル(アシザワファインテック製Mini Cer、有効容積0.16L、ローター周速度4.6m/sec、ビース径0.5mm、ビーズ充填率60%有効容積に対する見かけ充填率として)で毎分100mlで液を送付して、上記分散機に4回通過させてインク分散液を得た。
(2)インク化の方法
さらに上記で得た分散液2000mlを取り出し、容器に入れてディゾルバーで攪拌しながら、溶剤と水の混合液をゆっくり添加していく。添加終了までの時間は約10分で、その後2時間攪拌を継続して、最終的にインク液を得た。
(3)インク化後の評価方法
前記(2)で得たインクを、粒度分布測定機器(マルバーン製HPPS)で液温度25℃で測定して、平均粒子径を測定した。また振動型粘度計でインクの見かけ粘度を1分間測定した。
(4)インク記録ヘッドの出射テスト
前記(2)で得たインクを、金属メッシュフィルター(5μm)で減圧濾過してから、インクヘッド上のインクタンクに入れてインクを4PLで連続出射し、ヘッドの汚れと印字品質を確認した。
実施例−8
実施例−7で調製した予備混合液、分散液の組成で比率を溶剤78部、水9部とした以外は実施例−7と同様にした。
実施例−9
実施例−7で調製した予備混合液、分散液の組成で比率を溶剤87部、水0部とした以外は実施例−7と同様にした。
比較例−7
実施例−7で調製した予備混合液、分散液の組成で比率を溶剤60部、水27部とした以外は実施例−7と同様にした。
比較例−8
実施例−7で調製した予備混合液、分散液の組成で比率を溶剤50部、水37部とした以外は実施例−7と同様にした。
比較例−9
実施例−7で調製した予備混合液、分散液の組成で比率を溶剤40部、水47部とした以外は実施例−7と同様にした。
実施例−10
(1)予備混合分散液及び分散液の作製方法
以下のインク組成で実施した。
有機溶剤(トリプロピレングリコールモノメチルエーテル) 45部
水 19部
有機顔料(大日本インキ化学工業製クロモファインマゼンタ RG) 23部
高分子分散剤(アクリル−スチレン共重合体ポリマー30質量%水溶液) 13部
上記組成で作製した予備混合分散液を、2時間ディゾルバーで攪拌し、左記予備混合液5Lを得た。
その後、この予備混合分散液をビーズミル(アシザワファインテック製Mini Cer、有効容積0.16L、ローター周速度4.6m/sec、ビース径0.5mm、ビーズ充填率60%有効容積に対する見かけ充填率として)で毎分100mlで液を送付して、上記分散機に4回通過させてインク分散液を得た。
(2)インク化の方法
さらに上記で得た分散液2000mlを取り出し、容器に入れてディゾルバーで攪拌しながら、溶剤と水の混合液をゆっくり添加していく。添加終了までの時間は約10分で、その後2時間攪拌を継続して、最終的にインク液を得た。
(3)インク化後の評価方法
前記(2)で得たインクを、粒度分布測定機器(マルバーン製HPPS)で液温度25℃で測定して、平均粒子径を測定した。また振動型粘度計でインクの見かけ粘度を1分間測定した。
(4)インクヘッドの出射テスト
前記(2)で得たインクを、金属メッシュフィルター(5μm)で減圧濾過してから、インクヘッド上のインクタンクに入れてインクを4PLで連続出射し、ヘッドの汚れと印字品質を確認した。
実施例−11
実施例−10で調製した予備混合液、分散液の組成で比率を溶剤78部、水9部とした以外は実施例−10と同様にした。
実施例−12
実施例−10で調製した予備混合液、分散液の組成で比率を溶剤86部、水1部とした以外は実施例−10と同様にした。
比較例−10
実施例−10で調製した予備混合液、分散液の組成で比率を溶剤60部、水27部とした以外は実施例−10と同様にした。
比較例−11
実施例−10で調製した予備混合液、分散液の組成で比率を溶剤50部、水37部とした以外は実施例−10と同様にした。
比較例−12
実施例−10で調製した予備混合液、分散液の組成で比率を溶剤40部、水47部とした以外は実施例−10と同様にした。
比較例−13
(1)予備混合分散液及び分散液の作製方法
以下のインク組成で実施した。
有機溶剤(トリプロピレングリコールモノメチルエーテル) 64.5部
水 27.5部
有機顔料(大日本インキ化学工業製クロモファインマゼンタ RG) 7部
高分子分散剤(アクリル−スチレン共重合体ポリマー30質量%水溶液) 1部
上記組成で作製した予備混合分散液を、2時間ディゾルバーで攪拌し、左記予備混合液5Lを得た。
その後、この予備混合分散液をビーズミル(アシザワファインテック製Mini Cer、有効容積0.16L、ローター周速度4.6m/sec、ビース径0.5mm、ビーズ充填率60%有効容積に対する見かけ充填率として)で毎分100mlで液を送付して、上記分散機に4回通過させてインク分散液を得た。
(2)インク化の方法
さらに上記で得た分散液2000mlを取り出し、容器に入れてディゾルバーで攪拌しながら、溶剤と水の混合液をゆっくり添加していく。添加終了までの時間は約10分で、その後2時間攪拌を継続して、最終的にインク液を得た。
(3)インク化後の評価方法
前記(2)で得たインクを、粒度分布測定機器(マルバーン製HPPS)で液温度25℃で測定して、平均粒子径を測定した。また振動型粘度計でインクの見かけ粘度を1分間測定した。
(4)インクヘッドの出射テスト
前記(2)で得たインクを、金属メッシュフィルター(5μm)で減圧濾過してから、インクヘッド上のインクタンクに入れてインクを4PLで連続出射し、ヘッドの汚れと印字品質を確認した。
比較例−14
比較例−13で調製した予備混合液、分散液の組成で比率を溶剤78部、水9部とした以外は比較例−13と同様にした。
比較例−15
比較例−13で調製した予備混合液、分散液の組成で比率を溶剤86部、水1部とした以外は比較例−13と同様にした。
比較例−16
比較例−13で調製した予備混合液、分散液の組成で比率を溶剤60部、水27部とした以外は比較例−13と同様にした。
比較例−17
比較例−13で調製した予備混合液、分散液の組成で比率を溶剤50部、水37部とした以外は比較例−13と同様にした。
比較例−18
比較例−13で調製した予備混合液、分散液の組成で比率を溶剤40部、水47部とした以外は比較例−13と同様にした。
《インク化後のヘッドでの出射性、印字品質の評価》
下記の評価基準を設定して、評価した。
(出射性評価基準)
◎:全ノルズが最後まで安定に出射した。
○:最終で、1〜20ノズルで曲がり、欠射が発生した。
△:最終的に21〜40のノズルで曲がり、欠射が発生した。
×:最終的に41以上のノズルで曲がり、欠射が発生した。
(印字品質評価)
◎:3ポイントの文字画像が細部まで明瞭に記録されている。
○:3ポイントの文字画像も判読できる。
△:3ポイントの文字画像の一部で潰れが見られるが、4ポイントの文字画像は判読 できる。
×:4ポイントの文字画像の一部で潰れが見られる。
××:4ポイントの文字画像で明らかな潰れが見られ、判読が困難である。
以上の実施例の内容と評価結果を、それぞれ表2及び表3にまとめて示す。
Figure 2007145971
Figure 2007145971
表3より、分散性は目標値の粒子径200nm以下、粘度18mPa・s以下が達成され、かつ記録ヘッドからの出射性、印字品質とも良好(ともに○以上)であることがわかった。
本発明の分散方法において用いる予備混合装置の一例の概念図 本発明の分散方法において用いる分散装置の一例の概念図 本発明に係るメディア型分散機(アニュラー型)の一例の断面構造図
符号の説明
11 ディゾルバー
12 ポンプ
13 予備混合液の入ったタンク
21 撹拌翼
22 メディア型分散機
23 分散液の入ったタンク
24 ポンプ
31 スクリーン
32 ローター
33 シャフト
34 メッシュ
35 ベッセル
36 ジャケット

Claims (3)

  1. 25℃での表面張力が25mN/m以上40mN/m以下で、25℃での粘度が1mPa・s以上50mPa・s以下で、かつ25℃における蒸気圧が133Pa以下である有機溶剤を、有機顔料、高分子分散剤、水とともに予備混合し、メディア型分散機にて微細分散してから、所定の有機顔料濃度に調整してインク化する水系インクジェット用インクの分散方法において、下記要件(1)及び(2)を満たすことを特徴とする水系インクジェット用インクの分散方法。
    (1)予備混合、およびメディア分散するときのインク組成として、有機溶剤と水との質量比率は90:10〜55:45とし、該インク組成中の有機顔料濃度を10質量%以上で分散する。
    (2)該インク組成中の顔料に対する、該高分子分散剤の比率を質量比で、20%以上にした組成で分散する。
  2. 請求項1に記載の水系インクジェット用インクの分散方法を利用することを特徴とする水系インクジェット用インクの製造方法。
  3. 請求項2に記載の製造方法によって製造されたことを特徴とする水系インクジェット用インク。
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JP2013076020A (ja) * 2011-09-30 2013-04-25 Dainippon Toryo Co Ltd 水系ジェットインク組成物

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JP2009013216A (ja) * 2007-07-02 2009-01-22 Konica Minolta Ij Technologies Inc インクジェット用インク
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