JP2007144609A - Shrink fitting device for crankshaft gear and method therefor - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、クランクシャフトにリングギヤを焼嵌め嵌合させるクランクシャフトギヤの焼嵌め装置及びその方法に関する。 The present invention relates to a crankshaft gear shrink fitting apparatus and method for shrink fitting a ring gear to a crankshaft.
例えば自動車等のエンジンにおいて、クランクシャフトが回転する際に生じる振動等を抑制するために、クランクシャフトには、クランクピンに対応してクランクアーム部にカウンタウェイトが形成されている。また、例えば直列4気筒型のエンジンでは、この振動等を抑制するために、互いに反対方向に回転する2本のバランスシャフトを備えたものが知られている。 For example, in an engine such as an automobile, a counterweight is formed on a crank arm portion of the crankshaft corresponding to a crankpin in order to suppress vibration and the like generated when the crankshaft rotates. In addition, for example, an in-line four-cylinder engine is known that includes two balance shafts that rotate in opposite directions to suppress this vibration and the like.
バランスシャフトを備えたエンジンでは、バランサギヤを駆動させるためのギヤがクランクシャフトに設けられ、このギヤを介してバランスシャフトが駆動されている。クランクシャフトにギヤを形成する場合、別体で製作されたリングギヤをクランクシャフトの嵌合部に焼嵌めすることが行われ得る。 In an engine provided with a balance shaft, a gear for driving a balancer gear is provided on the crankshaft, and the balance shaft is driven via this gear. When the gear is formed on the crankshaft, it is possible to shrink-fit a ring gear manufactured separately from the fitting portion of the crankshaft.
リングギヤをクランクシャフトに焼嵌めする際には、加熱膨張されたリングギヤをクランクシャフトの一端部からクランクシャフトの軸方向に移動させてクランクシャフトに嵌め込み、クランクシャフトの嵌合部でリングギヤを冷却収縮させて、リングギヤとクランクシャフトとを互いに締結させることが行われる。 When shrink-fitting the ring gear onto the crankshaft, the heated and expanded ring gear is moved from one end of the crankshaft in the axial direction of the crankshaft and fitted into the crankshaft, and the ring gear is cooled and contracted at the fitting portion of the crankshaft. Thus, the ring gear and the crankshaft are fastened together.
このように、クランクシャフトにリングギヤを焼嵌めするものではないが、例えば特許文献1には、異種ワークの効率的な組立を行い得るようにすることを企図し、カムシャフトにドリブンギヤ及びドライブギヤを焼嵌め圧入する異種ワークの組立方法およびその装置が開示されている。
ところで、例えば自動車等のエンジンにおいては、エンジンの軽量及び小型化が要求されており、クランクシャフトにおいても軽量及び小型化が求められている。かかる要求に対して、リングギヤを焼嵌め嵌合させたクランクシャフトを使用する際には、リングギヤを小さくすることが考えられる。 By the way, for example, engines such as automobiles are required to be light and small in size, and crankshafts are also required to be light and small. In response to such a requirement, it is conceivable to make the ring gear small when using a crankshaft in which the ring gear is shrink-fitted and fitted.
しかし、リングギヤの内径がカウンタウェイトの外径より小さいリングギヤを用いる場合、クランクシャフトの嵌合部が上記カウンタウェイトよりクランクシャフトの中央側に設けられると、リングギヤにクランクシャフトを挿入する際に、リングギヤとカウンタウェイトとが干渉し得るので、リングギヤをクランクシャフトに焼嵌め嵌合させることが困難なものとなる。 However, when a ring gear is used in which the inner diameter of the ring gear is smaller than the outer diameter of the counterweight, when the crankshaft fitting portion is provided on the center side of the crankshaft from the counterweight, the ring gear is inserted when the crankshaft is inserted into the ring gear. And the counterweight can interfere with each other, making it difficult to shrink fit the ring gear to the crankshaft.
この発明は、上記技術的課題に鑑みてなされたものであり、リングギヤとクランクシャフトとの干渉を回避して、クランクシャフトの嵌合部にリングギヤを焼嵌め嵌合させることができるクランクシャフトギヤの焼嵌め装置及びその方法を提供することを目的とする。 The present invention has been made in view of the above technical problem, and is a crankshaft gear that can avoid interference between the ring gear and the crankshaft and can shrink-fit the ring gear to the fitting portion of the crankshaft. It is an object of the present invention to provide a shrink fitting device and method.
このため、本願の請求項1に係る発明は、クランクシャフトにリングギヤを焼嵌め嵌合させるクランクシャフトギヤの焼嵌め装置であって、加熱されたリングギヤを保持する第1のクランプ手段を備えた嵌合ヘッドと、クランクシャフトを位置決め保持する第2のクランプ手段と、前記リングギヤに前記クランクシャフトの嵌合部が挿入された嵌合位置に前記リングギヤを位置決めする位置決め部材と、前記リングギヤと前記クランクシャフトとを相対的に移動させ、前記リングギヤに前記クランクシャフトを挿入させる相対移動手段と、前記リングギヤに前記クランクシャフトを挿入させる際に、前記リングギヤと前記クランクシャフトとの干渉を回避するように前記リングギヤを揺動させる揺動駆動手段と、前記嵌合位置に前記リングギヤを位置決めする際に、前記リングギヤの拘束を解除する拘束解除手段とを備えていることを特徴としたものである。
For this reason, the invention according to
また、本願の請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明において、前記拘束解除手段は、前記嵌合位置に前記リングギヤを位置決めする際に、前記揺動駆動手段をフリー状態とするように制御する制御手段であることを特徴としたものである。
The invention according to
更に、本願の請求項3に係る発明は、請求項1に係る発明において、前記位置決め部材は、前記嵌合ヘッドに設けられる係合部と係合することで前記嵌合位置に前記リングギヤを位置決めし、前記第2のクランプ手段は、前記クランクシャフトを下方側より保持する保持部材と、前記クランクシャフトを上方側よりクランプするクランプ部材と、該クランプ部材が取り付けられる昇降体と、該昇降体を昇降させる昇降体駆動手段とを有し、前記位置決め部材は、前記昇降体に取り付けられていることを特徴としたものである。
Furthermore, the invention according to
更に、本願の請求項4に係る発明は、請求項1〜3の何れか一に係る発明において、前記相対移動手段は、前記第1のクランプ手段によって前記リングギヤが前記嵌合ヘッドに保持された状態で、前記リングギヤを前記クランクシャフトの軸方向に移動させる軸方向移動手段と、前記第2のクランプ手段によって前記クランクシャフトがクランプされた状態で、前記クランクシャフトを上下方向に移動させる上下方向移動手段とを備えていることを特徴としたものである。
Further, the invention according to
更に、本願の請求項5に係る発明は、請求項1に係る発明において、前記第1のクランプ手段は、加熱された前記リングギヤを着脱可能に保持した治具をクランプして保持することで前記リングギヤを保持し、前記位置決め部材は、前記治具と当接することで前記嵌合位置に前記リングギヤを位置決めし、前記拘束解除手段は、前記リングギヤに前記クランクシャフトの嵌合部が挿入される途中に、前記治具のクランプを解除する前記第1のクランプ手段であり、前記第1のクランプ手段による前記治具のクランプが解除された後に、前記嵌合位置に前記治具を移動させる第3のクランプ手段と、前記クランクシャフトに前記リングギヤを焼嵌め嵌合させた後に、前記リングギヤの前記治具への保持を解除する保持解除手段とをさらに備えていることを特徴としたものである。
Furthermore, the invention according to
また更に、本願の請求項6に係る発明方法は、クランクシャフトにリングギヤを焼嵌め嵌合させるクランクシャフトギヤの焼嵌め方法であって、加熱したリングギヤをクランクシャフトの軸方向に配置させるステップと、前記リングギヤと前記クランクシャフトとを前記クランクシャフトの軸方向に相対的に移動させる軸方向移動と、前記リングギヤと前記クランクシャフトとを前記軸方向に直交する方向に相対的に移動させる直交方向移動と、前記リングギヤの揺動とを組み合わせて前記リングギヤに前記クランクシャフトを挿入させるステップと、前記リングギヤに前記クランクシャフトの嵌合部が挿入された嵌合位置に前記リングギヤを位置決めする際に、前記リングギヤの拘束を解除して前記リングギヤを位置決めするステップと、前記嵌合位置に前記リングギヤが位置決めされた後に、前記リングギヤを冷却して前記嵌合部に焼嵌め嵌合させるステップとを備えていることを特徴としたものである。
Still further, an invention method according to
また更に、本願の請求項7に係る発明方法は、請求項6に係る発明方法において、前記リングギヤの拘束を解除して前記リングギヤを位置決めするステップでは、前記リングギヤの揺動方向の動きの拘束が解除されて前記リングギヤが位置決めされることを特徴としたものである。
Still further, the invention method according to
また更に、本願の請求項8に係る発明方法は、請求項6に係る発明方法において、前記加熱したリングギヤをクランクシャフトの軸方向に配置させるステップでは、加熱された前記リングギヤが、該リングギヤを着脱可能に保持する治具に保持されるとともに、前記治具がクランプされて前記リングギヤが前記クランクシャフトの軸方向に配置され、前記リングギヤの拘束を解除して前記リングギヤを位置決めするステップでは、前記リングギヤに前記クランクシャフトの嵌合部が挿入される途中に前記治具のクランプが解除されて、前記嵌合位置に前記治具が移動され、前記リングギヤを冷却して前記嵌合部に焼嵌め嵌合させるステップの後に、前記リングギヤの前記治具への保持を解除するステップをさらに備えていることを特徴としたものである。
Still further, the invention method according to
本願の請求項1に係るクランクシャフトギヤの焼嵌め装置によれば、リングギヤとクランクシャフトとの干渉を回避して、リングギヤにクランクシャフトを挿入させることができ、クランクシャフトの嵌合部にリングギヤを焼嵌め嵌合させることができる。例えば、リングギヤの内径がカウンタウェイトの外径より小さい場合であっても、リングギヤとクランクシャフトとの干渉を回避して、リングギヤにクランクシャフトを挿入させることができる。また、クランクシャフトの嵌合部の嵌合位置にリングギヤを位置決めする際に、リングギヤの拘束を解除するため、加熱されたリングギヤに応力が作用して変形することなく、リングギヤを位置決めでき、安定した焼嵌め精度を得ることができる。
According to the shrink fitting device for the crankshaft gear according to
また、本願の請求項2の発明によれば、クランクシャフトの嵌合部にリングギヤを焼嵌め嵌合させる際に、揺動駆動手段をフリー状態とすることにより、加熱されたリングギヤに応力が作用して変形することなく、リングギヤをクランクシャフトの嵌合部に倣って嵌合させることができる。そして、リングギヤを位置決め部材により確実に位置決めさせることができ、安定した焼嵌め精度を得ることができる。
Further, according to the invention of
更に、本願の請求項3の発明によれば、嵌合ヘッドに設けられた係合部と係合する位置決め部材が、第2のクランプ手段の昇降体に取り付けられるので、比較的簡単な構成で、クランクシャフトの嵌合部に対するリングギヤの高い位置決め精度を確保することができ、上記効果をより有効に奏することができる。
Furthermore, according to the invention of
また更に、本願の請求項4の発明によれば、相対移動手段は、リングギヤをクランクシャフトの軸方向に移動させる軸方向移動手段と、クランクシャフトを上下方向に移動させる上下方向移動手段とを備えていることにより、比較的簡単な構成で、リングギヤにクランクシャフトを挿入させることができる。
Still further, according to the invention of
また更に、本願の請求項5の発明によれば、加熱されたリングギヤを治具に保持して焼嵌め嵌合させるため、リングギヤに応力が作用して変形することを確実に防止してリングギヤをクランクシャフトの嵌合部に倣って嵌合させることができ、上記効果をより有効に奏することができる。リングギヤを位置決め部材により確実に位置決めさせることができ、安定した焼嵌め精度を得ることができる。
Furthermore, according to the invention of
また更に、本願の請求項6に係るクランクシャフトギヤの焼嵌め方法によれば、リングギヤとクランクシャフトとの干渉を回避して、リングギヤにクランクシャフトを挿入させることができ、クランクシャフトの嵌合部にリングギヤを焼嵌め嵌合させることができる。例えば、リングギヤの内径がカウンタウェイトの外径より小さい場合であっても、リングギヤとクランクシャフトとの干渉を回避して、リングギヤにクランクシャフトを挿入させることができる。また、クランクシャフトの嵌合部の嵌合位置にリングギヤを位置決めする際に、リングギヤの拘束を解除するため、加熱されたリングギヤに応力が作用して変形することなく、リングギヤを位置決めでき、安定した焼嵌め精度を得ることができる。
Still further, according to the shrink fitting method of the crankshaft gear according to
また更に、本願の請求項7の発明方法によれば、リングギヤの揺動方向の動きの拘束が解除されてリングギヤが位置決めされることにより、加熱されたリングギヤに応力が作用して変形することなく、リングギヤをクランクシャフトの嵌合部に倣って嵌合させることができる。
Still further, according to the method of the invention of
また更に、本願の請求項8の発明方法によれば、加熱されたリングギヤを治具に保持して焼嵌め嵌合させるため、リングギヤに応力が作用して変形することを確実に防止してリングギヤをクランクシャフトの嵌合部に倣って嵌合させることができ、上記効果をより有効に奏することができる。
Furthermore, according to the invention of
以下、本発明の実施形態を、添付図面に基づいて説明する。 Embodiments of the present invention will be described below with reference to the accompanying drawings.
図1は、本実施形態に係るクランクシャフト及びリングギヤを示した側面説明図である。図1に示すように、クランクシャフト1としては、例えば直列4気筒型のクランクシャフトが用いられ、クランクシャフト1は、クランクジャーナル部J1〜J5と、クランクピン部P1〜P4と、クランクジャーナル部とクランクピン部とを接続するクランクアーム部A1〜A8とを備えている。クランクアーム部A1〜A8には、クランクピン部P1〜P4に対応してカウンタウェイトC1〜C8が設けられている。
FIG. 1 is an explanatory side view showing a crankshaft and a ring gear according to the present embodiment. As shown in FIG. 1, for example, an in-line four-cylinder crankshaft is used as the
本実施形態では、クランクシャフト1に焼嵌め嵌合させるリングギヤ2の内径D1が、カウンタウェイトC1の外径D2より小さく形成されており、このリングギヤ2を、フライホイール(不図示)が取り付けられるフランジ部3側からクランクシャフト1に嵌め込み、クランクアーム部A3及びカウンタウェイトC3の外周部である嵌合部4に焼嵌め嵌合させる。
In the present embodiment, the inner diameter D1 of the
図2は、第1の実施形態に係るクランクシャフトギヤの焼嵌め装置を概略的に示す側面説明図であり、図3は、上記クランクシャフトギヤの焼嵌め装置を概略的に示す上面説明図である。
第1の実施形態に係るクランクシャフトギヤの焼嵌め装置10は、クランクシャフト1にリングギヤ2を焼嵌め嵌合させる装置であり、その主要な構成として、リングギヤ2を位置決め保持する第1のクランプ手段20を備えた嵌合ヘッド30と、クランクシャフト1を位置決め保持する第2のクランプ手段60と、リングギヤ2をクランクシャフト1の軸方向に移動させる軸方向移動手段40と、クランクシャフト1を上下方向に移動させる上下方向移動手段65と、リングギヤ2を揺動させる揺動駆動手段50とを備えている。また、上記焼嵌め装置10は、軸方向移動手段40、上下方向移動手段65及び揺動駆動手段50の作動を制御する制御ユニット80を備えている。
FIG. 2 is an explanatory side view schematically showing the crankshaft gear shrink-fitting device according to the first embodiment, and FIG. 3 is a top explanatory view schematically showing the crankshaft gear shrink-fitting device. is there.
The crankshaft gear shrink-fitting
図2に示すように、上記焼嵌め装置10では、例えば誘導加熱装置等の加熱手段(不図示)によって約160℃〜200℃に加熱膨張されたリングギヤ2が、嵌合ヘッド30の上方より搬送され、略垂直状態で嵌合ヘッド30に保持される。図4は、上記焼嵌め装置の嵌合ヘッドを示す正面説明図であり、図5は、上記焼嵌め装置の嵌合ヘッドを示す側面説明図である。
As shown in FIG. 2, in the shrink
図4に示すように、嵌合ヘッド30は、第1のクランプ手段20を備えており、該第1のクランプ手段20は、略水平方向に離間して配置される一対のクランプ部20a、20bにより構成されている。リングギヤ2は略垂直状態でクランプ部20a、20bの間に搬送され、リングギヤ2の外周部が第1のクランプ手段20によってクランプされる。
As shown in FIG. 4, the
図6は、第1のクランプ手段によるリングギヤの保持状態を模式的に示す説明図であり、図7は、図6におけるY7−Y7線に沿った断面説明図である。
第1のクランプ手段20を構成するクランプ部20a、20bはそれぞれ、クランプ本体部21a、21bと、リングギヤ2を保持する保持部22a、22bと、リングギヤ2の端面を把持する固定把持部23a、23bと可動把持部24a、24bとを備えている。上記保持部22a、22b、固定把持部23a、23b及び可動把持部24a、24bはそれぞれ、略平板状に形成されクランプ本体部21a、21bに取り付けられている。
FIG. 6 is an explanatory view schematically showing a holding state of the ring gear by the first clamping means, and FIG. 7 is a cross-sectional explanatory view taken along line Y7-Y7 in FIG.
The
上記可動把持部24a、24bはそれぞれ、矢印M1に示すように、固定把持部23a、23bに対して開閉可能に構成されている。また、保持部22a、22bはそれぞれ、図7に示すように、リングギヤ2の歯25と噛み合う歯26a、26bが形成された端面27a、27bを備え、上記端面27a、27bが対向するように配置されている。
The movable
第1のクランプ手段20によってリングギヤ2を位置決め保持する際には、可動把持部24a、24bが開状態、すなわち、図6では上方に移動した状態で、リングギヤ2がクランプ部20a、20bの間に搬送される。そして、クランプ本体部21a、21bがそれぞれ、矢印M2に示すように、リングギヤ2側に移動され、保持部22a、22bによってリングギヤ2がクランプされる。次に、可動把持部24a、24bを固定把持部23a、23b側にそれぞれ移動させ、リングギヤ2を所定の位置決め状態で保持させる。このようにして、リングギヤ2は、第1のクランプ手段20によって位置決め保持される際に、ギヤの位相や歯面振れの精度が確保されている。
When the
上記第1のクランプ手段20を備えた嵌合ヘッド30には、第1のクランプ手段20に保持されたリングギヤ2をクランクシャフト1の軸方向に、本実施形態では、水平方向に移動させる軸方向移動手段40が備えられている。軸方向移動手段40は、電動機(サーボモータ)41を備え、電動機41による回転運動が、ベルト42を介して第1のネジ部43に伝えられ、このネジ部43に螺合するナット44によって水平方向の直線運動に変換される。上記軸方向移動手段40は、焼嵌め装置10のベース部11に対して水平方向に移動可能なスライド機構45を備え、嵌合ヘッド30を水平方向に移動させることができる。
The
また、嵌合ヘッド30には、図3及び図5に示すように、第1のクランプ手段20によって略垂直状態で保持されたリングギヤ2を揺動させる揺動駆動手段50が備えられている。揺動駆動手段50は、電動機(サーボモータ)51を備え、電動機51には第1の軸部材52が取り付けられている。この電動機51の運動が、第1の軸部材52に伝えられ、第1の軸部材52に備えられた第1のプレート部材53を介して連結部材54に伝えられる。そして、第2のプレート部材55を介して、第1のクランプ手段20のクランプ本体部21a、21bが取り付けられた第2の軸部材56に伝えられる。
Further, as shown in FIGS. 3 and 5, the
このようにして、揺動駆動手段50は、矢印M3に示すように回動される第1の軸部材52の運動を、連結部材54を介して第2の軸部材56に伝えることで、第1のクランプ手段20によってリングギヤ2が保持された状態で、矢印M4に示すように、リングギヤ2を垂直状態から前後方向に傾けることができる。
In this way, the swing driving means 50 transmits the motion of the
一方、第2のクランプ手段60は、クランクシャフト1を下方側より保持する保持部材61と、クランクシャフト1を上方側よりクランプするクランプ部材70と、クランプ部材70が取り付けられる昇降体71と、昇降体71を昇降させる昇降体駆動手段72とで構成されている。
On the other hand, the second clamping means 60 includes a holding
上記保持部材61及びクランプ部材70はそれぞれ、略平板状で形成され略垂直状態で配置されている。保持部材61の上端部には、クランクピン部及びクランクジャーナル部に対応して上方に開口した略半円状の凹部(不図示)が形成され、クランプ部材70の下端部には、クランクピン部及びクランクジャーナル部に対応して下方に開口した略半円状の凹部(不図示)が形成される。
The holding
クランプ部材70は、略平板状に形成され水平方向に配置された昇降体71の下方に取り付けられ、該昇降体71は、昇降体71を上下方向に昇降させる昇降体駆動手段72に連結されている。上記昇降体駆動手段72は、駆動シリンダ73を備え、駆動シリンダ73に連結された昇降体71を下方向に移動させることで、保持部材61に保持されたクランクシャフト1をクランプすることができる。なお、上記シリンダ73は、上端部が水平方向に延び略直角状に形成された支柱8に連結されている。
The
また、本実施形態では、リングギヤ2にクランクシャフト1の嵌合部4が挿入された嵌合位置にリングギヤ2を位置決めするための位置決め部材74が、第2のクランプ手段の昇降体71に取り付けられている。位置決め部材74は、略平板状に形成され略垂直状態で配置されている。上記位置決め部材74に係合する係合部31が、図3に示すように、嵌合ヘッド30に設けられており、嵌合ヘッド30がクランクシャフト1側に移動される際に係合部31が位置決め部材74に係合することで、リングギヤ2をクランクシャフト1の嵌合部4に位置決めすることができる。
In the present embodiment, a positioning
一方、保持部材61は、クランクシャフト1を保持した状態で、クランクシャフト1を上下方向に移動させる上下方向移動手段65に取り付けられている。上下方向移動手段65は、電動機(サーボモータ)66を備え、電動機66による回転運動が、ベルト67を介してナット68に伝えられ、かかるナット68によって第2のネジ部69に対する上下方向の直線運動に変換される。
On the other hand, the holding
このようにして、上下方向移動手段65は、保持部材61を上下方向に移動させることができる。この上下方向移動手段65は、保持部材61とクランプ部材70とによってクランクシャフト1がクランプされた状態で、クランクシャフト1を上下方向に移動させることができる。
In this way, the vertical movement means 65 can move the holding
なお、上記焼嵌め装置10には、その他の構成として、第2のクランプ手段60によってクランクシャフト1が保持された状態で、クランクシャフト1の端部と係合しクランクシャフト1が軸方向に移動することを抑制するストッパ機構85が備えられている。ストッパ機構85は、上下方向に配置されたシリンダ86と、テーパ状の端面を有する第1の係止部材87と、上記端面に係合するテーパ状の端面を有し略水平方向に配置される第2の係止部材89とを備えている。このストッパ機構85は、第1の係止部材87が下方に移動されることで第2の係止部材89がクランクシャフト1側に移動し、クランクシャフト1の端部と係合してクランクシャフト1が軸方向に移動されることを抑制する。
The shrink-fitting
また、上記制御ユニット80は、クランクシャフト1にリングギヤ2を焼嵌め嵌合させる際に、リングギヤ2を水平方向に移動させる軸方向移動手段40と、リングギヤ2を揺動させる揺動駆動手段50と、クランクシャフト1を上下方向に移動させる上下方向移動手段65の作動を制御するとともに、昇降体駆動手段72の作動を制御する。なお、上記制御ユニット80は、好ましくは、マイクロコンピュータを主要部として構成されている。
The
次に、クランクシャフト1にリングギヤ2を嵌め込む際の焼嵌め装置10の作動について説明する。
図8は、クランクシャフトに対するリングギヤの嵌め込みを模式的に示す説明図である。なお、図8では、クランクシャフトに対するリングギヤの相対移動を示している。
上記焼嵌め装置10では、リングギヤ2が第1のクランプ手段20によって嵌合ヘッド30に保持されるとともに、クランクシャフト1が第2のクランプ手段60、すなわち、保持部材61とクランプ部材70とによってクランプされた後に、上下方向移動手段65によって上方へ移動され、リングギヤ2がクランクシャフト1の軸方向に配置される。図8では、この状態が、クランクシャフト1に対するリングギヤ2の相対位置L1で表されている。なお、図8では、クランクシャフト1に対するリングギヤ2の相対位置をそれぞれL1〜L8で表す。
Next, the operation of the shrink
FIG. 8 is an explanatory view schematically showing the fitting of the ring gear into the crankshaft. FIG. 8 shows the relative movement of the ring gear with respect to the crankshaft.
In the shrink
上記焼嵌め装置10では、L1状態にあるリングギヤ2を、軸方向移動手段40によってクランクシャフト1側に移動させ、クランクジャーナル部J1の外側に位置付ける(ステップS1)。その後、クランクシャフト1が上下方向移動手段65によって上方に移動される。図8では、この状態がL2で示されており、クランクシャフト1に対してリングギヤ2が下方に移動したように表されている。
In the shrink-fitting
次に、L2状態にあるリングギヤ2を、軸方向移動手段40によってクランクシャフト1側にさらに移動させるとともに、揺動駆動手段50によってリングギヤ2の下端側がクランクシャフト1側に傾くように傾斜させることで、リングギヤ2は、L3状態に示すように、クランクシャフト1のカウンタウェイトC1に干渉することなく、カウンタウェイトC1を通過することができる(ステップS2)。
Next, the
そして、揺動駆動手段50によるリングギヤ2の傾きを保持した状態で、クランクシャフト1が上下方向移動手段65によって下方に移動される。図8では、この状態がL4で示され、クランクシャフト1に対してリングギヤ2が上方に移動したように表されている(ステップS3)。
The
続いて、L4状態にあるリングギヤ2を、軸方向移動手段40によってクランクシャフト1側にさらに移動させるとともに、揺動駆動手段50によってリングギヤ2の上端側がクランクシャフト1側に傾くように傾斜させることで、リングギヤ2は、L5状態に示すように、クランクアーム部A1、クランクピン部P1、クランクアーム部A2を通過することができる(ステップS4)。
Subsequently, the
揺動駆動手段50によってL5状態にあるリングギヤ2の傾きを保持した状態で、次に、クランクシャフト1が上下方向移動手段65によって上方に移動される。この状態がL6で示され、クランクシャフト1に対してリングギヤ2が下方に移動したように表されている(ステップS5)。
Next, the
ステップS5の後に、L6状態にあるリングギヤ2を、軸方向移動手段40によってクランクシャフト1側にさらに移動させるとともに、揺動駆動手段50によってリングギヤ2が略垂直方向に位置付けられ、リングギヤ2は、L7状態に示すように、カウンタウェイトC2に干渉することなく、カウンタウェイトC2を通過することができ、クランクジャーナル部J2の外側に位置付けられる(ステップS6)。
After step S5, the
そして、L7状態にあるリングギヤ2を、軸方向移動手段40によってクランクシャフト1側にさらに移動させることで、リングギヤ2は、L8状態に示すように、リングギヤ2が焼嵌め嵌合されるクランクシャフト1の嵌合部4の外側に位置付けられる(ステップS7)。このL8状態は、嵌合ヘッド30に設けられる係合部31と、昇降体74に取り付けられた位置決め部材74とが係合(当接)する位置であり、本実施形態では、リングギヤ2にクランクシャフト1の嵌合部4が挿入された嵌合位置にリングギヤ2を位置決めする際に、具体的には位置決め部材74にリングギヤ2が当接する嵌合前に、リングギヤ2を揺動させる揺動駆動手段50をフリー状態にさせ、その後、リングギヤ2が軸方向移動手段40によってクランクシャフト1側にさらに移動されることで、リングギヤ2が嵌合部4に倣って嵌合され、嵌合ヘッド30が位置決め部材で位置決めされる。
Then, the
次に、例えばエアブロー等の冷却手段(不図示)を用いてリングギヤ2を冷却収縮させ、リングギヤ2をクランクシャフト1の嵌合部4に焼嵌め嵌合させる。なお、上記制御ユニット80は、上記嵌合位置にリングギヤ2を位置決めする際に、リングギヤ2の拘束を解除するように制御する。具体的には、上記嵌合位置にリングギヤ2を位置決めする際に、揺動駆動手段50をフリー状態(リングギヤ2の揺動を規制しない状態)とするように制御する。
Next, the
このようにして、本実施形態では、焼嵌め装置10を用いて、軸方向移動手段40と、揺動駆動手段50と、上下方向移動手段65とを組み合わせて、図8に示すように、リングギヤ2とクランクシャフト1との干渉を回避して、リングギヤ2にクランクシャフト1を挿入することができる。
In this way, in this embodiment, the
なお、本実施形態では、リングギヤ2とクランクシャフト1とを相対的に移動させ、リングギヤ2にクランクシャフト1を挿入させる相対移動手段が、リングギヤ2をクランクシャフト1の軸方向に移動させる軸方向移動手段40と、クランクシャフトを上下方向に移動させる上下方向移動手段65とで構成されているが、クランクシャフト1をクランクシャフト1の軸方向に移動させ、リングギヤ2を上記軸方向に直交する方向に移動させて、リングギヤ2にクランクシャフト1を挿入させるようにしてもよく、また、クランクシャフト1を位置決め保持させた状態で、リングギヤ2をクランクシャフト1の軸方向に移動させるとともに上記軸方向に直交する方向に移動させて、リングギヤ2にクランクシャフト1を挿入させるようにしてもよい。
In the present embodiment, the relative movement means for relatively moving the
このように、本実施形態に係るクランクシャフトギヤの焼嵌め装置10によれば、リングギヤとクランクシャフトとの干渉を回避して、リングギヤにクランクシャフトを挿入させることができ、クランクシャフトの嵌合部にリングギヤを焼嵌め嵌合させることができる。例えば、リングギヤの内径がカウンタウェイトの外径より小さい場合であっても、リングギヤとクランクシャフトとの干渉を回避して、リングギヤにクランクシャフトを挿入させることができる。また、クランクシャフトの嵌合部の嵌合位置にリングギヤを位置決めする際に、リングギヤの拘束を解除するため、加熱されたリングギヤに応力が作用して変形することなく、リングギヤを位置決めでき、安定した焼嵌め精度を得ることができる。
Thus, according to the shrink
また、クランクシャフト1の嵌合部4にリングギヤ2を焼嵌め嵌合させる際に、揺動駆動手段50をフリー状態とすることにより、加熱されたリングギヤに応力が作用して変形することなく、リングギヤをクランクシャフトの嵌合部に倣って嵌合させることができる。そして、リングギヤを位置決め部材により確実に位置決めさせることができ、揺動運動に伴い嵌合前のリングギヤの姿勢に少しバラツキがあっても安定した焼嵌め精度を得ることができる。
Further, when the
更に、嵌合ヘッド30に設けられた係合部31と係合する位置決め部材74が、第2のクランプ手段の昇降体71に取り付けられるので、比較的簡単な構成で、クランクシャフトの嵌合部に対するリングギヤの高い位置決め精度を確保することができ、上記効果をより有効に奏することができる。
Furthermore, since the positioning
また更に、上記相対移動手段は、リングギヤ2をクランクシャフト1の軸方向に移動させる軸方向移動手段40と、クランクシャフト1を上下方向に移動させる上下方向移動手段65とを備えていることにより、比較的簡単な構成で、リングギヤにクランクシャフトを挿入させることができる。
Furthermore, the relative movement means includes an axial movement means 40 for moving the
また、本実施形態に係るクランクシャフトギヤの焼嵌め方法では、加熱したリングギヤをクランクシャフトの軸方向に配置させるステップと、リングギヤとクランクシャフトとをクランクシャフトの軸方向に相対的に移動させる軸方向移動と、リングギヤとクランクシャフトとを上記軸方向に直交する方向に相対的に移動させる直交方向移動と、リングギヤの揺動とを組み合わせて、リングギヤにクランクシャフトを挿入させるステップと、リングギヤにクランクシャフトの嵌合部が挿入された嵌合位置にリングギヤを位置決めする際に、リングギヤの拘束を解除してリングギヤを位置決めするステップと、上記挿入位置にリングギヤが位置決めされた後に、リングギヤを冷却して嵌合部に焼嵌め嵌合させるステップとを備え、リングギヤの拘束を解除してリングギヤを位置決めするステップでは、リングギヤの揺動方向の動きの拘束が解除されてリングギヤが位置決めされる。 Further, in the shrink fitting method of the crankshaft gear according to the present embodiment, the step of disposing the heated ring gear in the axial direction of the crankshaft, and the axial direction in which the ring gear and the crankshaft are relatively moved in the axial direction of the crankshaft. The step of inserting the crankshaft into the ring gear by combining the movement, the orthogonal direction movement for relatively moving the ring gear and the crankshaft in the direction orthogonal to the axial direction, and the swing of the ring gear; When positioning the ring gear at the fitting position where the fitting portion is inserted, a step of releasing the restraint of the ring gear to position the ring gear, and after the ring gear is positioned at the insertion position, the ring gear is cooled and fitted. A step of shrink fitting to the joint, In the step of positioning the ring gear by releasing the bundle, the ring gear is positioned is released restraint of the swinging movement of the ring gear.
このように、本実施形態に係るクランクシャフトギヤの焼嵌め方法によれば、リングギヤとクランクシャフトとの干渉を回避して、リングギヤにクランクシャフトを挿入させることができ、クランクシャフトの嵌合部にリングギヤを焼嵌め嵌合させることができる。例えば、リングギヤの内径がカウンタウェイトの外径より小さい場合であっても、リングギヤとクランクシャフトとの干渉を回避して、リングギヤにクランクシャフトを挿入させることができる。また、クランクシャフトの嵌合部の嵌合位置にリングギヤを位置決めする際に、リングギヤの拘束を解除するため、加熱されたリングギヤに応力が作用して変形することなく、リングギヤを位置決めでき、安定した焼嵌め精度を得ることができる。 As described above, according to the shrink fitting method of the crankshaft gear according to the present embodiment, it is possible to avoid the interference between the ring gear and the crankshaft, and to insert the crankshaft into the ring gear. The ring gear can be shrink fit. For example, even when the inner diameter of the ring gear is smaller than the outer diameter of the counterweight, the crankshaft can be inserted into the ring gear while avoiding interference between the ring gear and the crankshaft. In addition, when positioning the ring gear at the fitting position of the fitting portion of the crankshaft, the ring gear is released from restraining, so that the ring gear can be positioned stably without being deformed by stress acting on the heated ring gear. Shrink fitting accuracy can be obtained.
また、リングギヤの揺動方向の動きの拘束が解除されてリングギヤが位置決めされることにより、加熱されたリングギヤに応力が作用して変形することなく、リングギヤをクランクシャフトの嵌合部に倣って嵌合させることができる。 In addition, the movement of the ring gear in the swinging direction is released and the ring gear is positioned, so that the ring gear fits the fitting portion of the crankshaft without being deformed by stress applied to the heated ring gear. Can be combined.
次に、第2の実施形態に係るクランクシャフトギヤの焼嵌め装置について、図9〜図20を参照して説明する。
第2の実施形態に係るクランクシャフトギヤの焼嵌め装置は、後述するように、リングギヤを保持するための治具を用い、該治具を保持する第1のクランプ手段を備えた嵌合ヘッドと、クランクシャフトを位置決め保持する第2のクランプ手段と、リングギヤをクランクシャフトの軸方向に移動させる軸方向移動手段と、リングギヤを上下方向に移動させる上下方向移動手段と、リングギヤを揺動させる揺動駆動手段と、リングギヤの嵌合位置に治具を移動させる第3のクランプ手段と、リングギヤの焼嵌め後にリングギヤの治具への保持を解除する保持解除手段とを備えている。また、上記焼嵌め装置は、軸方向移動手段、上下方向移動手段、揺動駆動手段、第3のクランプ手段及び保持解除手段の作動を制御する制御ユニットを備えている。
Next, a shrink-fitting device for a crankshaft gear according to a second embodiment will be described with reference to FIGS.
As will be described later, the shrink-fitting device for the crankshaft gear according to the second embodiment uses a jig for holding the ring gear, and includes a fitting head including a first clamping means for holding the jig, , Second clamping means for positioning and holding the crankshaft, axial movement means for moving the ring gear in the axial direction of the crankshaft, vertical movement means for moving the ring gear in the vertical direction, and swinging for swinging the ring gear Drive means, third clamping means for moving the jig to the fitting position of the ring gear, and holding release means for releasing the holding of the ring gear to the jig after the ring gear is shrink-fitted. The shrink-fitting device includes a control unit that controls the operation of the axial movement means, the vertical movement means, the swing drive means, the third clamping means, and the holding release means.
図9は、第2の実施形態に係るクランクシャフトギヤの焼嵌め装置に用いる治具を示す正面説明図であり、図10は、図9におけるY10−Y10線に沿った断面説明図、図11は、図9におけるY11−Y11線に沿った断面説明図、図12は、図9におけるY12−Y12線に沿った断面説明図である。なお、図9〜図12では、上記治具に保持されるリングギヤを二点鎖線で示している。 FIG. 9 is a front explanatory view showing a jig used in the shrink fitting device for the crankshaft gear according to the second embodiment, and FIG. 10 is a cross-sectional explanatory view taken along line Y10-Y10 in FIG. FIG. 12 is a cross-sectional explanatory view taken along line Y11-Y11 in FIG. 9, and FIG. 12 is a cross-sectional explanatory view taken along line Y12-Y12 in FIG. 9-12, the ring gear hold | maintained at the said jig | tool is shown with the dashed-two dotted line.
図9に示すように、上記治具110は、リングギヤ102を受容するために略円形状の開口部111を有する略平板状の板状部材112に、リングギヤ102を保持するための保持具113が取り付けられて構成されている。保持具113は、板状部材112の孔部114に固定して取り付けられる取付軸部113aと、取付軸部113aに対し、矢印M11に示すように回動可能に連結される回動部113bとを備え、回動部113bには、略150度の間隔を有する2つの爪部113c、113dが設けられている。
As shown in FIG. 9, the
開口部111側に位置する爪部113cは、図10に示すように、板状部材112側に突出する保持部113eを備え、板状部材112には、保持部113eが回動する際に板状部材112と干渉しないように、板状部材112の一方の端面112aから凹状に窪む湾曲状の溝部115が形成されている。
As shown in FIG. 10, the
一方、板状部材112の他方の端面112bには、開口部111の周縁部から内方へ延び、リングギヤ102と当接してリングギヤ102を支える受け部112cが備えられ、受け部112cは、平面視で略台形状に形成され、開口部111の周縁部において略60度の等間隔で設けられている。板状部材112はまた、図12に示すように、板状部材112の側面112dから開口部111の内方へ突出する凸部116を備えている。リングギヤ102が板状部材112に保持される際に、リングギヤ102の歯溝102aに凸部116が挟まるようにしてリングギヤ102を板状部材112に組み付けることで、リングギヤ102の位相が確保される。
On the other hand, the other end surface 112b of the plate-
更に、板状部材112は、略矩形状に形成された2つの取手部117を備え、取手部117は、略対向する位置に設けられている。本実施形態では、板状部材112はまた、板状部材112の端面112bから突出し、後述する第3のクランプ手段によってクランプされる略円形状のクランプ部118を備え、クランプ部118は、開口部111の周縁部において略120度の等間隔で設けられている。
Further, the plate-
このようにして構成される治具110では、保持具113を開状態にして、すなわち爪部113cに備えられた保持部113eが溝部115内に収められた状態で、リングギヤ102が板状部材112の開口部111に嵌め込まれる。開口部111内にリングギヤ112が嵌め込まれると、溝部115内に収められた保持部113eを開口部111側に移動させるように爪部113cを回動させ、保持部113eをリングギヤ102と係合させてリングギヤ102を治具110に保持させる。これにより、リングギヤ102は、一方の端面102bが受け部112cによって支持され、他方の端面102cが保持部113eによって保持されて治具110に保持される。
In the
一方、リングギヤ102を治具110からはずす場合には、リングギヤ102と係合している保持部113eを溝部115内に収めるように爪部113cを回動させて、リングギヤ102を治具110の開口部111からはずすことができる。このようにして、治具110は、リングギヤ102を着脱可能に保持するように構成されている。
On the other hand, when the
図13は、上記焼嵌め装置の嵌合ヘッドを示す上面説明図であり、図14は、上記焼嵌め装置の嵌合ヘッドを示す正面説明図、図15は、上記嵌合ヘッドに設けられる揺動手段の要部を示す側面説明図、図16は、上記嵌合ヘッドに設けられる揺動手段の別の要部を示す側面説明図である。なお、図13〜図15では、リングギヤ102及び該リングギヤ102を保持する治具110を二点鎖線で示している。
FIG. 13 is an explanatory top view showing the fitting head of the shrink-fitting device, FIG. 14 is a front explanatory view showing the fitting head of the shrink-fitting device, and FIG. 15 is a rocking view provided on the fitting head. Side explanatory drawing which shows the principal part of a moving means, FIG. 16 is side explanatory drawing which shows another principal part of the rocking | fluctuation means provided in the said fitting head. 13 to 15, the
図13に示すように、嵌合ヘッド130は、リングギヤ102を保持した治具110をクランプして保持する第1のクランプ手段120を備え、第1のクランプ手段120は、治具110の取手部117を把持する固定把持部121と可動把持部122とを備えている。可動把持部122は、例えば軸ピン等の連結手段123によって固定把持部121に連結されるとともに、その後端部124が、駆動シリンダ125に連結されている。第1のクランプ手段120では、駆動シリンダ125を作動させることにより、固定把持部121に対して可動把持部122を開閉させ、治具110をクランプして保持することができる。なお、嵌合ヘッド130として、例えばロボットハンド等を用いることができる。
As shown in FIG. 13, the
また、嵌合ヘッド130は、第1のクランプ手段120が固定して取り付けられるフランジ部130aと、略円柱状の本体部130bとを備え、本体部130bは、アーム131に形成された穴部131aに回動可能に取り付けられ、治具110が略垂直状態に保持された状態で、リングギヤ102を揺動させる揺動駆動手段150に連結されている。
The
揺動駆動手段150は、電動機(サーボモータ)151を備え、電動機151には、第1のプレート部材152が取り付けられ、第1のプレート部材152は、第1の連結部材153を介して第2のプレート部材154と連結されている。また、第2のプレート部材154は、軸部材155を介して第3のプレート部材156と連結され、第3のプレート部材156は、第2の連結部材157を介して第4のプレート部材158と連結されている。この第4のプレート部材158は、嵌合ヘッド130の本体部130bに固定して取り付けられている。
The swing driving means 150 includes an electric motor (servo motor) 151, and a
揺動駆動手段150では、電動機151の運動が、第1のプレート部材152に伝えられ、第1のプレート部材152に伝えられた運動が、第1の連結部材153を介して第2のプレート部材154に伝えられるとともに、第3のプレート部材156に伝えられる。そして、この第3のプレート部材156の運動が、第2の連結部材157を介して第4のプレート部材158に伝えられ、第4のプレート部材158に取り付けられた嵌合ヘッド130の本体部130bに伝えられる。
In the swing driving means 150, the motion of the
このようにして、揺動駆動手段150では、電動機151によって、矢印M12に示すように第1のプレート部材152を回動させることで、矢印M13に示すように第2のプレート部材154を回動させるとともに、矢印M14に示すように第3のプレート部材を回動させ、さらに、矢印M15に示すように第4のプレート部材158を回動させ、矢印M16に示すように、治具110によって保持されたリングギヤ102を略垂直状態から前後方向に傾け揺動させることができる。
In this way, in the swing driving means 150, the
また、嵌合ヘッド130は、治具110を保持した状態で、リングギヤ102を上下方向へ移動させる上下方向移動手段165に取り付けられている。上下方向移動手段165は、電動機(サーボモータ)166を備え、電動機166による回転運動が、ピニオン167及びラック168を介して該ラック168が取り付けられた昇降部材169の上下方向の直線運動に変換される。なお、昇降部材169は、図15に示すように、ベース部170から略垂直方向に延びる支持体171に対し、ガイドレール172を介して上下方向に移動可能に構成されている。
Further, the
このようにして構成される上下方向移動手段165では、電動機166を作動させることで、矢印Z11に示すように、昇降部材169を上下方向に移動させることができる。第1のクランプ手段120を備えた嵌合ヘッド130の本体部130bがアーム131に取り付けられ、アーム131が昇降部材169に取り付けられているので、昇降部材169が上下方向に移動されることにより、リングギヤ102が上下方向に移動される。
In the vertically moving means 165 configured as described above, the elevating
更に、嵌合ヘッド130には、第1のクランプ手段120に保持された治具110をクランクシャフト101の軸方向に、具体的には、矢印X11に示すように水平方向に移動させる軸方向移動手段140が取り付けられている。軸方向移動手段140としては、例えば、上記軸方向移動手段40を用いることができる。
Further, the
このようにして、リングギヤ102を着脱可能に保持した治具110をクランプして保持する第1のクランプ手段120を備えた嵌合ヘッド130は、治具110にリングギヤ102を保持させた状態で、リングギヤ102を略垂直状態から前後方向に揺動させるとともに、上下方向及び前後方向に移動させることができる。
Thus, the
なお、嵌合ヘッド130に保持されたリングギヤ102は、例えば誘導加熱装置等の加熱手段(不図示)を用いて、例えば約160℃〜200℃に加熱される。また、リングギヤ102を保持する治具110を、例えば仮置き台などに仮置きし、この仮置き台上で加熱手段を用いてリングギヤを加熱し、この加熱されたリングギヤを保持した治具を、例えばロボットハンド等の搬送手段によって嵌合ヘッド130に取り付けるようにしてもよい。
The
図17は、上記焼嵌め装置の第2及び第3のクランプ手段を示す側面説明図であり、図18は、上記焼嵌め装置の第2及び第3のクランプ手段を示す上面説明図、図19は、上記第2及び第3のクランプ手段の要部を示す側面説明図、図20は、図18におけるA方向から見た上記第3のクランプ手段及び保持解除手段の正面説明図である。 FIG. 17 is an explanatory side view showing the second and third clamping means of the shrink fitting device, and FIG. 18 is a top explanatory view showing the second and third clamping means of the shrink fitting device, FIG. FIG. 20 is a side explanatory view showing the main part of the second and third clamp means, and FIG. 20 is a front explanatory view of the third clamp means and the holding release means as seen from the direction A in FIG.
図19に示すように、クランクシャフト101を保持する第2のクランプ手段160は、クランクシャフト101を下方側より保持する保持部材161、162、163と、クランクシャフト101を上方側よりクランプするクランプ部材164とで構成され、保持部材161、162、163及びクランプ部材164は、ベース部175に取り付けられている。
As shown in FIG. 19, the second clamping means 160 that holds the
保持部材161、162、163はそれぞれ、その上端部にクランクピン部及びクランクジャーナル部に対応して略半円状の凹部(不図示)が形成されている。一方、クランプ部材164は、図20に示される略L字状に形成されたブラケット172を介して、ベース部175に取り付けられた駆動シリンダ173のロッド部174に連結されている。駆動シリンダ173によってロッド部174を伸縮させることにより、クランプ部材164は、上下方向に移動され、クランクシャフト101のクランクジャーナル部を上方よりクランプできるように構成されている。
Each of the holding
上記のように、焼嵌め装置100では、加熱されたリングギヤ102が、治具110によって保持されるとともに該治具110が第1のクランプ手段120によって嵌合ヘッド130にクランプして保持され、第2のクランプ手段160によって位置決め保持されたクランクシャフト101の軸方向に配置される。なお、治具110は、保持具113を有する端面112aをクランクシャフト側に向けて配置される。
As described above, in the shrink-fitting
焼嵌め装置100では、クランクシャフト101が第2のクランプ手段160によって位置決め保持された状態で、嵌合ヘッド130に保持されたリングギヤ102が、軸方向移動手段140によりクランクシャフト101の軸方向に移動され、上下方向移動手段165により上下方向に移動され、揺動駆動手段150により揺動させられる。
In the shrink
これにより、図8に示すように、軸方向移動手段140と、揺動駆動手段150と、上下方向移動手段165とを組み合わせて、リングギヤ102とクランクシャフト101との干渉を回避して、リングギヤ102にクランクシャフト101を挿入させることができる。
Thus, as shown in FIG. 8, the axial movement means 140, the swing driving means 150, and the vertical movement means 165 are combined to avoid interference between the
なお、第1の実施形態に係るクランクシャフトギヤの焼嵌め装置10では、クランクシャフト1が上下方向に移動され、リングギヤ2がクランクシャフト1の軸方向に移動されるとともに揺動され、リングギヤ2にクランクシャフト1が挿入されるが、第2の実施形態に係るクランクシャフトギヤの焼嵌め装置100では、クランクシャフト101が位置決め保持された状態で、リングギヤ102がクランクシャフト101の軸方向及び該軸方向に直交する方向である上下方向に移動されるとともに揺動され、リングギヤ102にクランクシャフト101が挿入される。
In the crankshaft gear shrink-fitting
また、焼嵌め装置100では、保持部材163に略平板状の位置決め部材180が取り付けられている。この位置決め部材180は、クランクシャフト101にリングギヤ102を嵌め込む際に、リングギヤ102を保持した治具110と当接することにより、リングギヤ102にクランクシャフト101の嵌合部が挿入された嵌合位置にリングギヤ102を位置決めさせるように位置付けられている。なお、位置決め部材180には、該位置決め部材180に治具110の端面112aが当接するように、保持具113に対応して切欠部180aが設けられている。
Further, in the shrink
位置決め部材180にはまた、上記嵌合位置にリングギヤ102を位置決めさせる第3のクランプ手段185が備えられている。第3のクランプ手段185は、位置決め部材180に取り付けられた駆動シリンダ186と、駆動シリンダ186に取り付けられたクランプアーム187とで構成され、クランプアーム187は、駆動シリンダ186に、矢印M17に示すように回動可能に取り付けられ、また、矢印X12に示すようにクランクシャフト101の軸方向に移動可能に取り付けられている。
The positioning
第3のクランプ手段185は、図20に示すように、治具110のクランプ部118をクランプするために該クランプ部118に対応してそれぞれ設けられ、クランプアーム187が治具110のクランプ部118をクランプしていない開状態(図20の二点鎖線参照)と、クランプアーム187が治具110のクランプ部118をクランプしている閉状態(図20の実線参照)をとり得る。なお、第3のクランプ手段185の作動は、具体的には駆動シリンダ186の作動は、上記焼嵌め装置100の制御ユニット(不図示)によって制御される。
As shown in FIG. 20, the third clamp means 185 is provided corresponding to each
また、焼嵌め装置100は、リングギヤ102がクランクシャフト101の嵌合部に嵌め込まれた上記嵌合位置にリングギヤ102が位置決めされた後に、リングギヤ102及び治具110を冷却する、例えばエアブロー等の冷却手段(不図示)を備え、該冷却手段は、例えば位置決め部材180などに取り付けられている。
The shrink-fitting
更に、焼嵌め装置100は、クランクシャフト101にリングギヤ102が焼嵌め嵌合された後に、リングギヤ102の治具110への保持を解除するための保持解除手段190を備えている。保持解除手段190は、駆動シリンダ191と、駆動シリンダ191に連結されるロッド192とを備え、ロッド192は、矢印Z12に示すように上下方向に移動可能に構成されている。保持解除手段190では、上記制御ユニットによって駆動シリンダ191を作動させることにより、ロッド192が上方に移動して保持具113の爪部113dを押し上げ、これにより爪部113cを回動させて保持部113eを溝部115内に移動させ、治具110によるリングギヤ102の保持を解除する。
Further, the shrink
なお、焼嵌め装置100においても、第2のクランプ手段160によってクランクシャフト101が位置決め保持された状態で、クランクシャフト101の端部と係合しクランクシャフト101が軸方向に移動することを抑制するストッパ機構195が備えられている。
In the shrink-fitting
このようにして構成される焼嵌め装置100では、加熱されたリングギヤ102が治具110に保持され、この治具110が第1のクランプ手段120によってクランプして保持された状態で、リングギヤ102がクランクシャフト101の軸方向に配置される。そして、軸方向移動手段140と、上下方向移動手段165と、揺動駆動手段150とによってリングギヤ102をクランクシャフト101に嵌め込む。なお、リングギヤ102をクランクシャフト101に嵌め込む際には、第3のクランプ手段185は開状態にされている。
In the shrink-fitting
本実施形態では、リングギヤ102にクランクシャフト101の嵌合部が挿入される途中に、具体的にはリングギヤ102にクランクシャフト101の嵌合部が挿入された嵌合位置の、例えば2、3mmなど数ミリメートル手前までリングギヤ102をクランクシャフト101に嵌め込んだ後に、第1のクランプ手段120による治具110のクランプを解除させる。第1のクランプ手段120による治具120のクランプが解除されることにより、リングギヤ102は治具110に保持された状態で、クランクシャフト101の嵌合部に仮置きされる。
In the present embodiment, during the insertion of the fitting portion of the
第1のクランプ手段120による治具110のクランプが解除された後に、第3のクランプ手段185の駆動シリンダ186を作動させ、クランプアーム187を旋回させて引き込み、治具110を位置決め部材180に当接させ、上記嵌合位置にリングギヤを位置決めさせる。
After the clamp of the
第3のクランプ手段185によって治具110がクランプして保持され、治具110が位置決め部材180に当接した状態で、すなわち、上記嵌合位置にリングギヤ102が位置決めされた状態で、上記冷却手段によってリングギヤ102を冷却してリングギヤ102をクランクシャフト101の嵌合部に焼嵌め嵌合させる。
When the
リングギヤ102がクランクシャフト101の嵌合部に焼嵌め嵌合された後には、保持解除手段190の駆動シリンダ191を作動させ、治具110によるリングギヤ102の保持が解除される。なお、リングギヤ102の保持が解除された治具110は、再び第1のクランプ手段120によってクランプされ、軸方向移動手段140と、上下方向移動手段165と、揺動駆動手段150とを組み合わせてクランクシャフト101から取り外される。
After the
なお、本実施形態では、リングギヤ102とクランクシャフト101とを相対的に移動させ、リングギヤ102にクランクシャフト101を挿入させる相対移動手段が、リングギヤ102をクランクシャフト101の軸方向に移動させる軸方向移動手段140と、リングギヤを上下方向に移動させる上下方向移動手段165とで構成されているが、リングギヤ102をクランクシャフト101の軸方向に移動させ、クランクシャフト101を上下方向に移動させるようにしてもよい。
In the present embodiment, the relative movement means for relatively moving the
このように、本実施形態に係るクランクシャフトの焼嵌め装置100によれば、加熱されたリングギヤ102を治具110に保持して焼嵌め嵌合させるため、リングギヤに応力が作用して変形することを確実に防止してリングギヤをクランクシャフトの嵌合部に倣って嵌合させることができる。リングギヤを位置決め部材により確実に位置決めさせることができ、安定した焼嵌め精度を得ることができる。
As described above, according to the shrink
また、本実施形態に係るクランクシャフトの焼嵌め方法では、加熱されたリングギヤ102が、リングギヤ102を着脱可能に保持する治具110に保持されるとともに、治具110がクランプされてリングギヤ102がクランクシャフト101の軸方向に配置され、リングギヤ102にクランクシャフト101の嵌合部が挿入される途中に治具101のクランプが解除されて、上記嵌合位置に治具101が移動される。また、リングギヤ102を冷却して上記嵌合部に焼嵌め嵌合させた後に、リングギヤ102の治具110への保持を解除するステップを備えている。
In the crankshaft shrink-fitting method according to the present embodiment, the
このように、本実施形態に係るクランクシャフトの焼嵌め方法によれば、加熱されたリングギヤを治具に保持して焼嵌め嵌合させるため、リングギヤに応力が作用して変形することを確実に防止してリングギヤをクランクシャフトの嵌合部に倣って嵌合させることができる。 As described above, according to the shrink fitting method of the crankshaft according to the present embodiment, the heated ring gear is held by the jig and is shrink-fitted to ensure that the ring gear is deformed by stress. Therefore, the ring gear can be fitted along the fitting portion of the crankshaft.
第2の実施形態に係るクランクシャフトギヤの焼嵌め装置100では、上記嵌合位置にリングギヤ102を位置決めする際に、第1のクランプ手段120による治具110のクランプを解除した後に、第3のクランプ手段185によって治具110を位置決め部材180に当接させて上記嵌合位置にリングギヤ102を位置決めさせているが、第3のクランプ手段185を用いることなく、第1のクランプ手段120によってリングギヤ102を保持した治具110をクランプした状態で、上記嵌合位置にリングギヤ102を位置決めさせることも可能である。かかる場合においても、治具110を位置決め部材180に当接させる際に、揺動駆動手段150をフリー状態とすることで、上記実施形態と同様の効果を奏することができる。
In the shrink-fitting
なお、本発明は、例示された実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の改良及び設計上の変更が可能であることは言うまでもない。例えば、前述した実施形態では、例えば直列4気筒型のクランクシャフトを例に挙げたが、これに限定されることなく、本発明は、リングギヤを焼嵌め嵌合させるその他のクランクシャフトにも同様に適用可能である。 It should be noted that the present invention is not limited to the illustrated embodiment, and it goes without saying that various improvements and design changes can be made without departing from the scope of the present invention. For example, in the above-described embodiment, for example, an in-line four-cylinder type crankshaft has been described as an example. However, the present invention is not limited thereto, and the present invention is similarly applied to other crankshafts in which a ring gear is shrink-fitted and fitted. Applicable.
本発明は、クランクシャフトにリングギヤを焼嵌め嵌合させるクランクシャフトギヤの焼嵌め装置であり、特に、リングギヤの内径がカウンタウェイトの外径より小さいリングギヤをクランクシャフトに焼嵌めする場合に好適に適用できる。 The present invention is a crankshaft gear shrink-fitting device for shrink-fitting and fitting a ring gear to a crankshaft, and is particularly suitable for a case where a ring gear whose inner diameter is smaller than the outer diameter of a counterweight is shrink-fitted to the crankshaft. it can.
1、101 クランクシャフト
2、102 リングギヤ
4 嵌合部
10、100 焼嵌め装置
20、120 第1のクランプ手段
30、130 嵌合ヘッド
31 係合部
40、140 軸方向移動手段
50、150 揺動駆動手段
60、160 第2のクランプ手段
61、161、162、163 保持部材
65、165 上下方向移動手段
70、164 クランプ部材
71 昇降体
72 昇降体駆動手段
74、180 位置決め部材
80 制御ユニット
185 第3のクランプ手段
190 保持解除手段
DESCRIPTION OF SYMBOLS 1,101 Crankshaft 2,102
Claims (8)
加熱されたリングギヤを保持する第1のクランプ手段を備えた嵌合ヘッドと、
クランクシャフトを位置決め保持する第2のクランプ手段と、
前記リングギヤに前記クランクシャフトの嵌合部が挿入された嵌合位置に前記リングギヤを位置決めする位置決め部材と、
前記リングギヤと前記クランクシャフトとを相対的に移動させ、前記リングギヤに前記クランクシャフトを挿入させる相対移動手段と、
前記リングギヤに前記クランクシャフトを挿入させる際に、前記リングギヤと前記クランクシャフトとの干渉を回避するように前記リングギヤを揺動させる揺動駆動手段と、
前記嵌合位置に前記リングギヤを位置決めする際に、前記リングギヤの拘束を解除する拘束解除手段と、
を備えていることを特徴とするクランクシャフトギヤの焼嵌め装置。 A crankshaft gear shrink fitting device for shrink fitting a ring gear to a crankshaft,
A mating head comprising first clamping means for holding a heated ring gear;
Second clamping means for positioning and holding the crankshaft;
A positioning member for positioning the ring gear at a fitting position where the fitting portion of the crankshaft is inserted into the ring gear;
Relative movement means for relatively moving the ring gear and the crankshaft, and inserting the crankshaft into the ring gear;
Rocking drive means for rocking the ring gear so as to avoid interference between the ring gear and the crankshaft when the crankshaft is inserted into the ring gear;
When positioning the ring gear at the fitting position, a constraint releasing means for releasing the constraint of the ring gear;
A shrink-fitting device for a crankshaft gear.
前記第2のクランプ手段は、
前記クランクシャフトを下方側より保持する保持部材と、
前記クランクシャフトを上方側よりクランプするクランプ部材と、
該クランプ部材が取り付けられる昇降体と、
該昇降体を昇降させる昇降体駆動手段と、
を有し、
前記位置決め部材は、前記昇降体に取り付けられている、
ことを特徴とする請求項1記載のクランクシャフトギヤの焼嵌め装置。 The positioning member positions the ring gear at the fitting position by engaging with an engaging portion provided in the fitting head,
The second clamping means includes
A holding member for holding the crankshaft from below;
A clamp member for clamping the crankshaft from above;
A lifting body to which the clamp member is attached;
Elevating body driving means for elevating the elevating body;
Have
The positioning member is attached to the lifting body,
The shrink-fitting device for a crankshaft gear according to claim 1.
前記第1のクランプ手段によって前記リングギヤが前記嵌合ヘッドに保持された状態で、前記リングギヤを前記クランクシャフトの軸方向に移動させる軸方向移動手段と、
前記第2のクランプ手段によって前記クランクシャフトがクランプされた状態で、前記クランクシャフトを上下方向に移動させる上下方向移動手段と、
を備えていることを特徴とする請求項1〜3の何れか一に記載のクランクシャフトギヤの焼嵌め装置。 The relative moving means is
Axial movement means for moving the ring gear in the axial direction of the crankshaft in a state where the ring gear is held by the fitting head by the first clamping means;
Vertical movement means for moving the crankshaft in the vertical direction in a state where the crankshaft is clamped by the second clamping means;
The shrink-fitting device for a crankshaft gear according to any one of claims 1 to 3, further comprising:
前記位置決め部材は、前記治具と当接することで前記嵌合位置に前記リングギヤを位置決めし、
前記拘束解除手段は、前記リングギヤに前記クランクシャフトの嵌合部が挿入される途中に、前記治具のクランプを解除する前記第1のクランプ手段であり、
前記第1のクランプ手段による前記治具のクランプが解除された後に、前記嵌合位置に前記治具を移動させる第3のクランプ手段と、
前記クランクシャフトに前記リングギヤを焼嵌め嵌合させた後に、前記リングギヤの前記治具への保持を解除する保持解除手段と、
をさらに備えていることを特徴とする請求項1に記載のクランクシャフトギヤの焼嵌め装置。 The first clamping means holds the ring gear by clamping and holding a jig that detachably holds the heated ring gear,
The positioning member positions the ring gear at the fitting position by contacting the jig,
The restraint releasing means is the first clamping means for releasing the clamp of the jig while the fitting portion of the crankshaft is inserted into the ring gear.
Third clamp means for moving the jig to the fitting position after the clamp of the jig by the first clamp means is released;
Holding release means for releasing the holding of the ring gear to the jig after the ring gear is shrink-fitted and fitted to the crankshaft;
The shrink-fitting device for a crankshaft gear according to claim 1, further comprising:
加熱したリングギヤをクランクシャフトの軸方向に配置させるステップと、
前記リングギヤと前記クランクシャフトとを前記クランクシャフトの軸方向に相対的に移動させる軸方向移動と、前記リングギヤと前記クランクシャフトとを前記軸方向に直交する方向に相対的に移動させる直交方向移動と、前記リングギヤの揺動とを組み合わせて前記リングギヤに前記クランクシャフトを挿入させるステップと、
前記リングギヤに前記クランクシャフトの嵌合部が挿入された嵌合位置に前記リングギヤを位置決めする際に、前記リングギヤの拘束を解除して前記リングギヤを位置決めするステップと、
前記嵌合位置に前記リングギヤが位置決めされた後に、前記リングギヤを冷却して前記嵌合部に焼嵌め嵌合させるステップと、
を備えていることを特徴とするクランクシャフトギヤの焼嵌め方法。 A crankshaft gear shrink fitting method in which a ring gear is shrink fitted to the crankshaft,
Arranging the heated ring gear in the axial direction of the crankshaft;
An axial movement for relatively moving the ring gear and the crankshaft in the axial direction of the crankshaft; and an orthogonal movement for relatively moving the ring gear and the crankshaft in a direction perpendicular to the axial direction; A step of inserting the crankshaft into the ring gear in combination with swinging of the ring gear;
Releasing the restraint of the ring gear and positioning the ring gear when positioning the ring gear at a fitting position where the fitting portion of the crankshaft is inserted into the ring gear;
After the ring gear is positioned at the fitting position, the ring gear is cooled and shrink-fitted to the fitting portion; and
A crankshaft gear shrink-fitting method, comprising:
前記リングギヤの拘束を解除して前記リングギヤを位置決めするステップでは、前記リングギヤに前記クランクシャフトの嵌合部が挿入される途中に前記治具のクランプが解除されて、前記嵌合位置に前記治具が移動され、
前記リングギヤを冷却して前記嵌合部に焼嵌め嵌合させるステップの後に、前記リングギヤの前記治具への保持を解除するステップをさらに備えている、
ことを特徴とする請求項6に記載のクランクシャフトシャフトギヤの焼嵌め方法。 In the step of disposing the heated ring gear in the axial direction of the crankshaft, the heated ring gear is held by a jig that detachably holds the ring gear, and the jig is clamped so that the ring gear is Arranged in the axial direction of the crankshaft,
In the step of releasing the restraint of the ring gear and positioning the ring gear, the clamp of the jig is released while the fitting portion of the crankshaft is inserted into the ring gear, and the jig is placed at the fitting position. Is moved,
The method further comprises the step of releasing the holding of the ring gear in the jig after the step of cooling the ring gear and shrink fitting the fitting to the fitting portion.
The method of shrink fitting a crankshaft shaft gear according to claim 6.
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