JP2007141582A - 放電プラズマ処理装置 - Google Patents

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Yasuhiro Tsuno
康宏 津野
Atsushi Osada
厚 長田
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Abstract

【課題】被処理体への放電面積を十分に大きくすることができ、被処理体にプラズマダメージが生じにくい放電プラズマ処理装置を提供する。
【解決手段】各電極間にプラズマ化するガスが供給された後、第1電極12に高周波電圧が印加される。これにより、第1電極12と第2電極16との間に電位差が生じこの電極12、16間にプラズマP1が発生する。このプラズマP1が発生することにより、第2電極16にわずかな電位が発生する。第2電極16にわずかな電位が発生すると、第2電極16と第3電極18との間に電位差が生じ、この電極16、18間にもプラズマP2が発生する。このプラズマP2の電位はプラズマP1の電位よりも格段に低くなり、このプラズマP2により第2電極16と第3電極18との間の被処理体22の処理が行われる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、放電プラズマ処理装置に係り、特に放電開始時の高電界を生じさせないプラズマを発生させることができ、さらに励起効率を高めることができる多段型の放電プラズマ処理装置に関する。
従来から、様々な放電プラズマの発生方式や処理方式の放電プラズマ処理装置が提案され、実用化されている。特に、一対の平行平板を電極として、この電極間に電圧を印加し、発生したプラズマ中で被処理体を処理する方法が最も汎用されている(従来技術1)。この方法は、最も簡便な電極構造であり、装置としても小型化でき、また被処理体を放電空間に設置するので処理速度が速くなるという性質がある。
しかし、上記従来技術1では、放電空間に被処理体を設置するため、被処理体にプラズマダメージを与えることになり易いという問題があった。特に、大気圧近傍での放電プラズマの場合には、電界が安定せず、ストリーマー放電等が生じやすく、プラズマダメージや静電破壊が極めて生じ易いという問題があった。
上記問題を解決するため、誘導結合型プラズマやマイクロ波プラズマなど被処理体と離れたところでプラズマを発生させ、被処理体を処理する放電処理装置がある(従来技術2)。この方法では、高密度プラズマを発生させることができるため、被処理体と離れていても、十分な処理速度が得られることになる。
特開平11−195689号公報
ところが、上記従来技術2では、構造が複雑となるため、装置の製造コストが上昇することと、プラズマを励起させる原理上、大型化することが難しいという問題がある。また、大気圧近傍の放電プラズマにおいても、プラズマガスを噴出すリモート型プラズマ処理装置が開発されているが、被処理体へのダメージは軽減されるものの、処理速度が遅く、被処理体の放電面積も大きくできない、使用ガス量が多い、という問題がある。
そこで、本発明は、上記事情を考慮し、被処理体への放電面積を十分に大きくすることができ、かつ被処理体にプラズマダメージが生じにくい放電プラズマ処理装置を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、高周波電圧が印加される第1の電極と、前記第1の電極に対して対向するように配置され、アース接続された第2の電極と、前記第2の電極と対向するように配置され、アース接続された第3の電極と、前記第1の電極に高周波電圧を印加する高周波電源と、前記第1の電極と前記第2の電極との間及び前記第2の電極と前記第3の電極との間にプラズマ化するガスを供給するガス供給手段と、を含んで構成されたことを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、第2の電極と第3の電極との間に被処理体が配置されると、ガス供給手段により、第1の電極と第2の電極との間及び第2の電極と第3の電極との間に、プラズマ化するガスが供給される。第1の電極と第2の電極との間及び第2の電極と第3の電極との間に、プラズマ化するガスが供給されると、第1の電極と第2の電極との間及び第2の電極と第3の電極との間には、ガスが充満する。その後、高周波電源により第1の電極に高周波電圧が印加される。第1の電極に高周波電圧が印加されると、第2の電極がアース接続されているため、第1の電極と第2の電極との間に電位差が生じる。これにより、第1の電極と第2の電極との間にプラズマが発生する。
ここで、第2の電極はアース接続されているため、第2の電極の初期の電位は0Vであるが、第1の電極と第2の電極との間にプラズマが発生することにより、第2の電極にわずかな電位が発生するようになる。第2の電極にわずかな電位が発生すると、第3の電極はアース接続されているため、第2の電極と第3の電極との間に電位差が生じ、第2の電極と第3の電極との間にもプラズマが発生する。このとき、第2の電極と第3の電極との間に発生するプラズマの電位は、第2の電極と第3の電極との間の電位差が第1の電極と第2の電極との間の電位差と比較して格段に小さくなるため、第1の電極と第2の電極との間に発生するプラズマの電位よりも格段に低くなる。そして、電位が格段に低いプラズマにより、第2の電極と第3の電極との間に配置された被処理体の処理が行われる。
以上のように、本発明によれば、電位が格段に低いプラズマにより、被処理体の処理が行われるため、被処理体のプラズマダメージを大幅に低減させることができる。また、被処理体が配置される第2の電極と第3の電極との間の電位差が小さいため、静電破壊が発生することも防止できる。さらに、上述したように、放電プラズマ処理装置の構造が簡易なものであり、装置の製造コストも低減させることができる。
特に、各電極を所定の大きさ以上に設定するだけで、被処理体への放電面積が大きくなり、被処理体の広い面積を一括して処理することができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の放電プラズマ処理装置において、前記第1の電極又は前記第2の電極の少なくとも一の電極には、厚み方向に貫通し前記ガスが流れる貫通孔が形成されていることを特徴とする。
請求項2に記載の発明によれば、ガスが第1の電極に形成された貫通孔を通って第1の電極と第2の電極との間に供給され、さらに第2の電極に形成された貫通孔を通って第2の電極と第3の電極との間に供給されるため、第1の電極と第2の電極との間及び第2の電極と第3の電極との間にガスを供給し易くすることができる。この結果、放電プラズマを容易に発生させることができる。また、第1の電極と第2の電極との間のガス濃度と第2の電極と第3の電極との間のガス濃度を略均一にすることができる。これにより、各電極を所定の大きさ以上に設定した場合でも、被処理体の大面積を斑なく処理することができ、被処理体の処理精度を向上させることができる。
請求項3に記載の発明は、高周波電圧が印加される第1の電極と、前記第1の電極に対して対向するように配置され、アース接続された第2の電極と、前記第2の電極に対して対向するように配置され、高周波電圧が印加される第3の電極と、前記第3の電極に対して対向するように配置され、アース接続された第4の電極と、前記第4の電極に対して対向するように配置され、アース接続された第5の電極と、前記第1の電極及び前記第3の電極に高周波電圧を印加する高周波電源と、前記第1の電極と前記第2の電極との間、前記第2の電極と前記第3の電極との間、前記第3の電極と前記第4の電極との間及び前記第4の電極と前記第5の電極との間にプラズマ化するガスを供給するガス供給手段と、を含んで構成されたことを特徴とする。
請求項3に記載の発明によれば、第4の電極と第5電極との間に、処理の対象である被処理体が配置される。そして、ガス供給手段により、第1の電極と第2の電極との間、第2の電極と第3の電極との間、第3の電極と第4の電極との間及び第4の電極と第5の電極との間に、プラズマ化するガスが供給される。各電極間にプラズマ化するガスが供給されると、第1の電極と第2の電極との間、第2の電極と第3の電極との間、第3の電極と第4の電極との間及び第4の電極と第5の電極との間にはガスが充満する。
その後、例えば、高周波電源により第1の電極及び第3の電極に電圧が印加される。第1の電極及び第3の電極に高周波電圧が印加されると、第2の電極がアース接続されているため、第1の電極と第2の電極との間、及び第3の電極と第2の電極との間に電位差が生じる。これにより、第1の電極と第2の電極との間、及び第3の電極と第2の電極との間にプラズマが発生する。また、同様に、第3の電極に高周波電圧が印加されると、第4の電極がアース接続されているため、第3の電極と第4の電極との間に電位差が生じる。これにより、第3の電極と第4の電極との間にもプラズマが発生する。
ここで、第4の電極はアース接続されているため、第4の電極の初期の電位は0Vであるが、第3の電極と第4の電極との間にプラズマが発生することにより、第4の電極にわずかな電位が発生するようになる。
第4の電極にわずかな電位が発生すると、第5の電極はアース接続されているため、第4の電極と第5の電極との間に電位差が生じ、第4の電極と第5の電極との間にもプラズマが発生する。このとき、第4の電極と第5の電極との間に発生するプラズマの電位は、第4の電極と第5の電極との間の電位差が第3の電極と第4の電極との間の電位差と比較して格段に小さくなるため、第3の電極と第4の電極との間に発生するプラズマの電位よりも格段に低くなる。そして、電位が格段に低いプラズマにより、第4の電極と第5の電極との間に配置された被処理体の処理が行われる。
以上のように、本発明によれば、電位が格段に低いプラズマにより、被処理体の処理が行われるため、被処理体のプラズマダメージを大幅に低減させることができる。また、被処理体が配置される第4の電極と第5の電極との間の電位差が小さいため、静電破壊が発生することも防止できる。さらに、上述したように、放電プラズマ処理装置の構造が簡易なものであり、装置の製造コストも低減させることができる。
特に、各電極間に直接供給されるガス以外に、第1の電極と第2の電極との間でプラズマ化されたガスが、下段の第2の電極と第3の電極との間に流れ込むため、第2の電極と第3の電極との間のプラズマは、第1の電極と第2の電極との間のプラズマに比べ、励起効率が高くなる。順次、第2の電極と第3の電極との間でプラズマ化されたガスは第3の電極と第4の電極との間に徐々に励起されながら流れ込み、また、第3の電極と第4の電極との間でプラズマ化されたガスは第4の電極と第5の電極との間に徐々に励起されながら流れ込むため、第4の電極と第5の電極との間のプラズマは、電位が低いにも関わらず、高い励起効率のプラズマとなる。
特に、各電極を所定の大きさ以上に設定するだけで、被処理体への放電面積が大きくなり、被処理体の広い面積を一括して処理することができる。
また、それぞれの電極の間に、それぞれ別種類のガスを供給することにより、被処理体の物理化学的性質や処理の程度に合わせた最適な処理を行うことができる。
さらに、第1の電極と第3の電極にそれぞれ異なる高周波数電圧を印加することにより、被処理体の物理化学的性質や処理の程度に合わせた処理を実現することができる。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の放電プラズマ処理装置において、前記第1の電極、前記第2の電極、前記第3の電極又は前記第4の電極の少なくとも一の電極には、厚み方向に貫通し前記ガスが流れる貫通孔が形成されていることを特徴とする。
請求項4に記載の発明によれば、ガスが第1の電極に形成された貫通孔を通って第1の電極と第2の電極との間に均一に供給される。これにより、第1の電極と第2の電極との間にプラズマが発生する。また、ガスが第2の電極に形成された貫通孔を通って第2の電極と第3の電極との間に供給される。これにより、第2の電極と第3の電極との間にプラズマが発生する。また、ガスが第3の電極に形成された貫通孔を通って第3の電極と第4の電極との間に供給される。これにより、第3の電極と第4の電極との間にプラズマが発生する。また、ガスが第4の電極に形成された貫通孔を通って第4の電極と第5の電極との間に供給される。これにより、第4の電極と第5の電極との間にプラズマが発生する。
以上のように、本発明によれば、各電極間にガスがプラズマに順次励起されていくため、励起効率の高い放電プラズマによって、第4の電極と第5の電極との間に配置された被処理体に対して高速度でかつ安定した処理を行うことができる。
本発明によれば、被処理体への放電面積を十分に大きくすることができ、かつ被処理体にプラズマダメージを生じにくくすることができる。
次に、本発明の第1実施形態に係る放電プラズマ処理装置について、図面を参照して説明する。
図1に示すように、放電プラズマ処理装置10は、平板型の第1電極12を備えている。この第1電極12には、後述の高周波電源14から高周波電圧が印加される。また、第1電極12の下方には、第1電極12に対して平行となるように、平板型の第2電極16が配置されている。この第2電極16は初期の電位がゼロとなるようにアース接続(接地)されている。また、第2電極16の下方には、第2電極16に対して平行となるように、平板型の第3電極18が配置されている。この第3電極18は初期の電位がゼロとなるようにアース接続(接地)されている。
また、放電プラズマ処理装置10は、高周波電源14を備えている。上述のように、この高周波電源14により、第1電極12に高周波電圧が印加される。さらに、放電プラズマ処理装置10は、ガスユニット20を備えている。このガスユニット20により、第1電極12と第2電極16との間及び第2電極16と第3電極18との間には、プラズマ化するガスが供給される。
以上のように、本実施形態の放電プラズマ処理装置10では、3つの各電極12、16、18が相互に平行に配置された多段型のものであり、第1電極12には、上記高周波電源14から高周波電圧が印加されるように構成されている。
次に、本実施形態に係る放電プラズマ処理装置10の作用について説明する。
図1に示すように、第2電極16と第3電極18との間に処理の対象である被処理体22が配置される。そして、ガスユニット20により、第1電極12と第2電極16との間及び第2電極16と第3電極18との間に、プラズマ化するガスが供給される。第1電極12と第2電極16との間及び第2電極16と第3電極18との間に、プラズマ化するガスが供給されると、第1電極12と第2電極16との間及び第2電極16と第3電極18との間には、ガスが充満する。
その後、高周波電源14により第1電極12に高周波電圧が印加される。第1電極12に高周波電圧が印加されると、第2電極16がアース(接地)されているため、第1電極12と第2電極16との間に電位差が生じる。これにより、第1電極12と第2電極16との間にプラズマP1が発生する。
ここで、第2電極16はアース(接地)されているため、第2電極16の初期の電位は0Vであるが、第1電極12と第2電極16との間にプラズマP1が発生することにより、第2電極16にわずかな電位が発生するようになる。
第2電極16にわずかな電位が発生すると、第3電極18はアース(接地)されているため、第2電極16と第3電極18との間に電位差が生じ、第2電極16と第3電極18との間にもプラズマP2が発生する。このとき、第2電極16と第3電極18との間に発生するプラズマP2の電位は、第2電極16と第3電極18との間の電位差が第1電極12と第2電極16との間の電位差と比較して格段に小さくなるため、第1電極12と第2電極16との間に発生するプラズマP1の電位よりも格段に低くなる。
そして、電位が格段に低いプラズマP2により、第2電極16と第3電極18との間に配置された被処理体22の処理が行われる。
以上のように、本実施形態の放電プラズマ処理装置10によれば、電位が格段に低いプラズマP2により、被処理体22の処理が行われるため、被処理体22のプラズマダメージを大幅に低減させることができる。また、被処理体22が配置される第2電極16と第3電極18との間の電位差が小さいため、静電破壊が発生することも防止できる。さらに、上述したように、放電プラズマ処理装置10の構造が簡易なものであり、装置の製造コストも低減させることができる。
特に、各電極12、16、18を所定の大きさ以上に設定するだけで、被処理体22への放電面積が大きくなり、被処理体22の広い面積を一括して処理することができる。
なお、図1に示すように、本実施形態では各電極12、16、18を全て直列的に積層した構成を示したが、この構成に限られるものではなく、その一部を並列的に積層させたものでもよい。すなわち、図2に示すように、第1電極12と第2電極16とを分割させて、第1電極12Aと第2電極16A(第1電極12Bと第2電極16B)の対を複数(図2では対を2つ設けた構成を図示)設けた構成でもよい。
次に、本発明の第2実施形態に係る放電プラズマ処理装置について説明する。
図3に示すように、放電プラズマ処理装置30は、平板型の第1電極32を備えている。この第1電極32には、後述の高周波電源34から高周波電圧が印加される。また、第1電極32の下方には、第1電極32に対して平行となるように、平板型の第2電極36が配置されている。この第2電極36は初期の電位がゼロとなるようにアース接続(接地)されている。また、第2電極36の下方には、第2電極36に対して平行となるように、平板型の第3電極38が配置されている。この第3電極38には、後述の高周波電源34から高周波電圧が印加される。また、第3電極38の下方には、第3電極38に対して平行となるように、平板型の第4電極40が配置されている。この第4電極40は初期の電位がゼロとなるようにアース接続(接地)されている。また、第4電極40の下方には、第4電極40に対して平行となるように、平板型の第5電極42が配置されている。この第5電極42は初期の電位がゼロとなるようにアース接続(接地)されている。
また、放電プラズマ処理装置30は、高周波電源34を備えている。上述のように、この高周波電源34により、第1電極32と第2電極36とに高周波電圧がそれぞれ印加される。さらに、放電プラズマ処理装置30は、ガスユニット44を備えている。このガスユニット44により、第1電極32と第2電極36との間、第2電極36と第3電極38との間、第3電極38と第4電極40との間、第4電極40と第5電極42との間には、プラズマ化するガスが供給される。
以上のように、本実施形態の放電プラズマ処理装置30では、5つの各電極32、36、38、40、42が相互に平行に積層されるように配置された多段型のものであり、第1電極32と第3電極38には、上記高周波電源34から高周波電圧がそれぞれ印加されるように構成されている。
次に、本発明の第2実施形態に係る放電プラズマ処理装置30の作用について説明する。
図3に示すように、第4電極40と第5電極42との間に、処理の対象である被処理体48が配置される。そして、ガスユニット44により、第1電極32と第2電極36との間、第2電極36と第3電極38との間、第3電極38と第4電極40との間及び第4電極40と第5電極42との間に、プラズマ化するガスが供給される。各電極間にプラズマ化するガスが供給されると、第1電極32と第2電極36との間、第2電極36と第3電極38との間、第3電極38と第4電極40との間及び第4電極40と第5電極42との間にはガスが充満する。
その後、高周波電源34により第1電極32と第3電極38に高周波電圧がそれぞれ印加される。第1電極32と第3電極38に高周波電圧が印加されると、第2電極36がアース(接地)されているため、第1電極32と第2電極36との間、及び第2電極36と第3電極38との間に電位差が生じる。これにより、第1電極32と第2電極36との間にプラズマP1が、第2電極36と第3電極38との間にプラズマP2がそれぞれ発生する。また、同様に、第3電極38に高周波電圧が印加されると、第4電極40がアース(接地)されているため、第3電極38と第4電極40との間に電位差が生じる。これにより、第3電極38と第4電極40との間にプラズマP3が発生する。
第3電極38と第4電極40との間にプラズマP3が発生すると、第4電極40にわずかな電位が発生する。第5電極42はアース(接地)されているため、第4電極40と第5電極42との間に電位差が生じ、第4電極40と第5電極42との間にもプラズマP4が発生する。このとき、第4電極40と第5電極42との間に発生するプラズマP4の電位は、第4電極40と第5電極42との間の電位差が第3電極38と第4電極40との間の電位差と比較して格段に小さくなるため、第3電極38と第4電極40との間に発生するプラズマP2の電位よりも格段に低くなる。
ここで、各電極間のプラズマP1、P2、P3によって励起されたガスが、順次各電極間を通過して第4電極40と第5電極42の間に流れ込む。このガスは励起されたガスのため、第4電極40と第5電極42との間で容易に励起されるため、格段に低い電位差でもプラズマP4が容易に発生する。
そして、電位が格段に低いプラズマP4により、第4電極40と第5電極42との間に配置された被処理体48の処理が行われる。
以上のように、本実施形態の放電プラズマ処理装置30によれば、電位が格段に低いプラズマP4により、被処理体48の処理が行われるため、被処理体48のプラズマダメージを大幅に低減させることができる。また、第4電極40と第5電極42との間の電位差が小さいため、静電破壊が発生することも防止できる。さらに、上述したように、放電プラズマ処理装置30の構造が簡易なものであり、装置の製造コストも低減させることができる。
特に、各電極32、36、38、40、42を所定の大きさ以上に設定するだけで、被処理体48への放電面積が大きくなり、被処理体48の広い面積を一括して処理することができる。
また、各電極間に、それぞれ別種類のガスを供給することにより、被処理体48の物理化学的性質に合わせた最適なプラズマ状態で処理を行うことができる。
また、第1電極32と第3電極38にそれぞれ異なる高周波数電圧を印加することにより、被処理体48の物理化学的性質や処理の程度に合わせた最適なプラズマ状態で処理を実現することができる。
次に、本発明の第3実施形態に係る放電プラズマ処理装置について説明する。
なお、第1実施形態の放電プラズマ処理装置10の構成と重複する構成については、同符号を付し、適宜説明を省略する。また、第1実施形態の放電プラズマ処理装置10の作用効果と同様の作用効果についても、適宜説明を省略する。
図4に示すように、本実施形態の放電プラズマ処理装置50は、第1実施形態の放電プラズマ処理装置10をベースに設定されたものである。
すなわち、本実施形態の放電プラズマ処理装置50の第1電極12と第2電極16には、その厚み方向に貫通する複数の貫通孔52がそれぞれ形成されている。また、第1電極12に形成された貫通孔52には、ガスユニット20からガスが供給される。
本実施形態の放電プラズマ処理装置50によれば、図4に示すように、ガスが第1電極12に形成された貫通孔52を通って第1電極12と第2電極16との間に供給され、さらに第2電極16に形成された貫通孔52を通って第2電極16と第3電極18との間に供給されるため、第1電極12と第2電極16との間及び第2電極16と第3電極18との間にガスを均一に供給し易くすることができる。この結果、放電プラズマを容易に均一に発生させることができる。また、第1電極12と第2電極16との間のガス濃度と第2電極16と第3電極18との間のガス濃度を略均一にすることができる。これにより、各電極12、16、18を所定の大きさ以上に設定した場合でも、被処理体22の大面積を斑なく処理することができ、被処理体22の処理精度を向上させることができる。
次に、本発明の第4実施形態に係る放電プラズマ処理装置について説明する。
なお、第2実施形態の放電プラズマ処理装置30の構成と重複する構成については、同符号を付し、適宜説明を省略する。また、第2実施形態の放電プラズマ処理装置30の作用効果と同様の作用効果についても、適宜説明を省略する。
図5に示すように、本実施形態の放電プラズマ処理装置60は、第2実施形態の放電プラズマ処理装置30をベースに設定されたものである。
すなわち、本実施形態の放電プラズマ処理装置60の第1電極32、第2電極36、第3電極38及び第4電極40には、その厚み方向に貫通する複数の貫通孔62がそれぞれ形成されている。また、第1電極32に形成された貫通孔62には、ガスユニット44からガスが供給される。
本実施形態の放電プラズマ処理装置60によれば、図5に示すように、ガスが第1電極32に形成された貫通孔62を通って第1電極32と第2電極36との間に均一に供給される。これにより、第1電極32と第2電極36との間に均一なプラズマP1が発生する。次に、ガスが第2電極36に形成された貫通孔62を通って第2電極36と第3電極38との間に均一に供給される。これにより、第2電極36と第3電極38との間に均一なプラズマP2が発生する。次に、ガスが第3電極38に形成された貫通孔62を通って第3電極38と第4電極40との間に均一に供給される。これにより、第3電極38と第4電極40との間に均一なプラズマP3が発生する。次に、ガスが第4電極40に形成された貫通孔62を通って第4電極40と第5電極42との間に均一に供給される。これにより、第4電極40と第5電極42との間に均一なプラズマP4が発生する。
以上のように、本実施形態の放電プラズマ処理装置60によれば、各電極間にガスがプラズマに順次励起されていくため、励起効率の高い均一な放電プラズマによって、第4電極40と第5電極42との間に配置された被処理体48に対して高速度で均一でかつ安定した処理を行うことができる。
本発明の第1実施形態に係る放電プラズマ処理装置の構成図である。 本発明の第1実施形態に係る放電プラズマ処理装置の変形例である放電プラズマ処理装置の構成図である。 本発明の第2実施形態に係る放電プラズマ処理装置の構成図である。 本発明の第3実施形態に係る放電プラズマ処理装置の構成図である。 本発明の第4実施形態に係る放電プラズマ処理装置の構成図である。
符号の説明
10、50 放電プラズマ処理装置
12 第1電極(第1の電極)
14 高周波電源
16 第2電極(第2の電極)
18 第3電極(第3の電極)
20 ガスユニット(ガス供給手段)
30、60 放電プラズマ処理装置
32 第1電極(第1の電極)
34 高周波電源
36 第2電極(第2の電極)
38 第3電極(第3の電極)
40 第4電極(第4の電極)
42 第5電極(第5の電極)
44 ガスユニット(ガス供給手段)
52 貫通孔
62 貫通孔

Claims (4)

  1. 高周波電圧が印加される第1の電極と、
    前記第1の電極に対して対向するように配置され、アース接続された第2の電極と、
    前記第2の電極と対向するように配置され、アース接続された第3の電極と、
    前記第1の電極に高周波電圧を印加する高周波電源と、
    前記第1の電極と前記第2の電極との間及び前記第2の電極と前記第3の電極との間にプラズマ化するガスを供給するガス供給手段と、
    を含んで構成されたことを特徴とする放電プラズマ処理装置。
  2. 前記第1の電極又は前記第2の電極の少なくとも一の電極には、厚み方向に貫通し前記ガスが流れる貫通孔が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の放電プラズマ処理装置。
  3. 高周波電圧が印加される第1の電極と、
    前記第1の電極に対して対向するように配置され、アース接続された第2の電極と、
    前記第2の電極に対して対向するように配置され、高周波電圧が印加される第3の電極と、
    前記第3の電極に対して対向するように配置され、アース接続された第4の電極と、
    前記第4の電極に対して対向するように配置され、アース接続された第5の電極と、
    前記第1の電極及び前記第3の電極に高周波電圧を印加する高周波電源と、
    前記第1の電極と前記第2の電極との間、前記第2の電極と前記第3の電極との間、前記第3の電極と前記第4の電極との間及び前記第4の電極と前記第5の電極との間にプラズマ化するガスを供給するガス供給手段と、
    を含んで構成されたことを特徴とする放電プラズマ処理装置。
  4. 前記第1の電極、前記第2の電極、前記第3の電極又は前記第4の電極の少なくとも一の電極には、厚み方向に貫通し前記ガスが流れる貫通孔が形成されていることを特徴とする請求項3に記載の放電プラズマ処理装置。
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