JP2007135989A - 分光内視鏡 - Google Patents
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Abstract
【課題】コンパクト化と、分光スペクトルと形態及び測定位置との相関的な関連付けと、高解像度の分光スペクトルの検出と、各スペクトルの同時検出との全てを満たすことができる分光内視鏡を提供する。
【解決手段】回折格子3と結像光学系2と撮像素子4からなる観察光学系5と、観察範囲全体を照明する照明光学系7と、観察範囲の一部分を照明する一部照明光学系6を有し、回折格子の0次透過光から観察画像を得て、回折格子の±1次回折光から分光特性を得る。
【選択図】図25
【解決手段】回折格子3と結像光学系2と撮像素子4からなる観察光学系5と、観察範囲全体を照明する照明光学系7と、観察範囲の一部分を照明する一部照明光学系6を有し、回折格子の0次透過光から観察画像を得て、回折格子の±1次回折光から分光特性を得る。
【選択図】図25
Description
本発明は、分光画像入力装置及びそれを備えた光学装置に関する。特に、医療用内視鏡において、自家蛍光や蛍光の分光特性を測定するための分光画像入力装置や、工業用で、LED等の発光物の分光特性の測定、被検物の分光反射率特性や分光透過率特性の測定、工業製品の製造ライン上での品質管理等に用いる分光画像入力装置、及びそれを備えた内視鏡、顕微鏡、検査装置等の光学装置に関する。
従来、分光特性を測定する装置としては、例えば、次の特許文献1〜3、非特許文献1に記載のものが提案されている。
特開平2−104332号公報
特開昭63−271308号公報
USP5782770
スペクトルカメラ、デルフトハイテック株式会社、インターネット検索、<http://www.dht.co.jp/products/spectralcamera/spectralcamera.html> 特許文献1に記載のものは、分光測定用内視鏡装置であり、回転フィルタを介して照明光を複数の波長域に時系列的に分離して連続的に照射することによって、時系列的に分離された画像信号を取得するように構成されている。
特許文献2に記載のものは、内視鏡光学系であり、観察系内に時分割で連続的に透過率特性を可変にできる透過率特性可変素子を配置して、高速に異なる波長領域の電子画像が得られるように構成されている。
特許文献3に記載のものは、観察対象にリボン状の光を照射し、分散素子を介して分光スペクトルを検出器で検出するように構成されている。
非特許文献1に記載のものは、スペクトラルカメラであり、ライン形状の開口と、イメージング分光器と、2次元のCCDカメラを有し、1ラインのイメージを捉えてそのスペクトラル情報を得るように構成されている。
近年、分光画像入力装置においては、コンパクト化と、高解像度の分光スペクトルの検出と、各スペクトルの同時検出が求められる上に、単に分光情報を得るだけでなく、形態及び測定位置の情報をも合わせて取得し、分光情報と形態及び測定位置の情報とを相関的に関連づけた画像情報が求められている。
しかし、特許文献1に記載の装置では、波長特性をスペクトルごとに細かく得るためには、回転板に多数の分光特性の異なるフィルタを配置しなければならない。
動く被写体では、スペクトルを細かくとろうとすればするほど、フィルタの枚数が増える上、時間ずれがより一層大きくなる。このため、特許文献1に記載の装置では、動く被写体に対して分光スペクトル像を得ることは困難である。
また、特許文献1に記載の装置では、回転フィルタを介して照明光自体の色を変えているので、蛍光観察や発光体の分光特性の測定に用いることができない。
また、特許文献2に記載の装置は、スペクトル数を多くすると各スペクトルの検出による時間差が大きく生じ、各スペクトルを同時に検出することができない。
また、特許文献3に記載のものは、分光スペクトルと形態及び測定位置との相関的な関関連付けをすることができない。
また、非特許文献1に記載の装置も、分光スペクトルと形態及び測定位置との相関的な関連付けをすることができない。
このように、従来の装置では、コンパクト化と、分光スペクトルと形態及び測定位置との相関的な関連付けと、高解像度の分光スペクトルの検出と、各スペクトルの同時検出との全てを満たすことが困難であった。
本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、コンパクト化と、分光スペクトルと形態及び測定位置との相関的な関連付けと、高解像度の分光スペクトルの検出と、各スペクトルの同時検出との全てを満たすことができる分光画像入力装置及びそれを用いた光学装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するため、本発明の分光内視鏡は、
(1) 回折格子と結像光学系と撮像素子からなる観察光学系と、観察範囲全体を照明する照明光学系と、観察範囲の一部分を照明する一部照明光学系を有し、前記回折格子の0次透過光から観察画像を得て、前記回折格子の±1次回折光から分光特性を得ることを特徴とする。
(2) 前記回折格子がブレーズド型の回折格子であることを特徴とする。
(3) 前記一部照明光学系の観察範囲への投影光が線状であり、前記回折格子の回折方向に対して傾斜した方向に投影することで、投影した線状の部分に応じた観察範囲の分光特性を一度に計測可能にしたこと特徴とする。
(4) 前記一部照明光学系の投影光の分光特性を基準にして、計測物体から反射した前記投影光の分光特性を計測し、それらの比から計測物体の分光反射率を計測することを特徴とする。
(5) 前記一部照明光学系からの照射光が蛍光観察用の励起光であって、前記観察光学系内部に、前記励起光を減衰し前記励起光より波長の長い蛍光を透過する特性を有するフィルターを内蔵することを特徴とする。
(6) 前記励起光が2つの波長の励起光であり、前記観察光学系内部に、前記2つの波長の励起光を減衰し励起光よりも波長の長い蛍光を透過する特性を有するフィルターを内蔵することを特徴とする。
(7) 前記一部照明光学系からの照射光がレーザー光であって、前記観察光学系内部に、前記レーザー光の成分を減衰し前記レーザー光の波長よりも長い波長領域に物体が発するラマン散乱光を透過する特性を有するフィルターを内蔵することを特徴とする。
(8) 前記一部照明光学系が、前記照射光より波長の長い第二の一部照明光を前記照射光と同時に照射することを特徴とする。
(9) 前記一部照明光学系が、前記照射光より波長の長い第二の一部照明光を前記照射光と同時に照射することを特徴とする。
(10) 前記観察光学系の観察位置に対して、前記投影光の投影位置を、線状の方向に走査する手段を有することを特徴とする。
(11) 内視鏡で計測した画像と、分光計測結果を画像演算にてつなぎ合わせて、分光計測結果を面画像計測値として合成する演算装置を有することを特徴とする。
(12) 全体照明の消灯時間に一部照明を点灯させて分光計測を行い、全体照明下の画像と、一部照明下の分光特性を組み合わせて表示することを特徴とする。
(13) 全体照明の点灯時に、一部照明を点滅し、点滅と同期して分光画像を取得し、点滅間の画像の演算から一部照明光によって計測された分光計測値を抽出し、全体照明下の画像と組み合わせて表示を行うことを特徴とする。
(14) 並列に配置した第一の波長帯域を有する第一光学系と、第一光学系とは透過波長領域が重なり合わない第二の光学系と、第一、第二光学系の後方に配置し、両波長帯域を包含する第三の光学系と、第一、第二のいずれか少なくとも一方の後方に配置した回折格子と、第一、第二の光学系を透過した光束を受光する撮像素子からなる観察光学系を有し、第一の波長領域対応した分光特性を有する観察範囲全体を照明する全体照明光学系と、第一の波長領域対応した分光特性を有する観察範囲の一部分を照明する一部照明光学系を有し、さらに、第二の波長領域対応した分光特性を有する全体照明、または、一部照明を有し、回折格子の0次透過光から観察画像を撮像し、回折格子の±1次回折光のいずれかから分光特性を得ることを特徴とする。
(1) 回折格子と結像光学系と撮像素子からなる観察光学系と、観察範囲全体を照明する照明光学系と、観察範囲の一部分を照明する一部照明光学系を有し、前記回折格子の0次透過光から観察画像を得て、前記回折格子の±1次回折光から分光特性を得ることを特徴とする。
(2) 前記回折格子がブレーズド型の回折格子であることを特徴とする。
(3) 前記一部照明光学系の観察範囲への投影光が線状であり、前記回折格子の回折方向に対して傾斜した方向に投影することで、投影した線状の部分に応じた観察範囲の分光特性を一度に計測可能にしたこと特徴とする。
(4) 前記一部照明光学系の投影光の分光特性を基準にして、計測物体から反射した前記投影光の分光特性を計測し、それらの比から計測物体の分光反射率を計測することを特徴とする。
(5) 前記一部照明光学系からの照射光が蛍光観察用の励起光であって、前記観察光学系内部に、前記励起光を減衰し前記励起光より波長の長い蛍光を透過する特性を有するフィルターを内蔵することを特徴とする。
(6) 前記励起光が2つの波長の励起光であり、前記観察光学系内部に、前記2つの波長の励起光を減衰し励起光よりも波長の長い蛍光を透過する特性を有するフィルターを内蔵することを特徴とする。
(7) 前記一部照明光学系からの照射光がレーザー光であって、前記観察光学系内部に、前記レーザー光の成分を減衰し前記レーザー光の波長よりも長い波長領域に物体が発するラマン散乱光を透過する特性を有するフィルターを内蔵することを特徴とする。
(8) 前記一部照明光学系が、前記照射光より波長の長い第二の一部照明光を前記照射光と同時に照射することを特徴とする。
(9) 前記一部照明光学系が、前記照射光より波長の長い第二の一部照明光を前記照射光と同時に照射することを特徴とする。
(10) 前記観察光学系の観察位置に対して、前記投影光の投影位置を、線状の方向に走査する手段を有することを特徴とする。
(11) 内視鏡で計測した画像と、分光計測結果を画像演算にてつなぎ合わせて、分光計測結果を面画像計測値として合成する演算装置を有することを特徴とする。
(12) 全体照明の消灯時間に一部照明を点灯させて分光計測を行い、全体照明下の画像と、一部照明下の分光特性を組み合わせて表示することを特徴とする。
(13) 全体照明の点灯時に、一部照明を点滅し、点滅と同期して分光画像を取得し、点滅間の画像の演算から一部照明光によって計測された分光計測値を抽出し、全体照明下の画像と組み合わせて表示を行うことを特徴とする。
(14) 並列に配置した第一の波長帯域を有する第一光学系と、第一光学系とは透過波長領域が重なり合わない第二の光学系と、第一、第二光学系の後方に配置し、両波長帯域を包含する第三の光学系と、第一、第二のいずれか少なくとも一方の後方に配置した回折格子と、第一、第二の光学系を透過した光束を受光する撮像素子からなる観察光学系を有し、第一の波長領域対応した分光特性を有する観察範囲全体を照明する全体照明光学系と、第一の波長領域対応した分光特性を有する観察範囲の一部分を照明する一部照明光学系を有し、さらに、第二の波長領域対応した分光特性を有する全体照明、または、一部照明を有し、回折格子の0次透過光から観察画像を撮像し、回折格子の±1次回折光のいずれかから分光特性を得ることを特徴とする。
本発明の分光内視鏡によれば、コンパクト化と、分光スペクトルと形態及び測定位置との相関的な関連付けと、高解像度の分光スペクトルの検出と、各スペクトルの同時検出との全てを満たすことができる分光内視鏡が得られる。
実施形態の説明に先立ち、本発明の分光内視鏡の作用効果について説明する。
本発明の分光画像入力装置によれば、結像光学系光路内に配置した分光素子を回折素子で構成し、回折素子で回折される、0次光の結像領域と、+1次光及び−1次光のうちの少なくともいずれか一方の結像領域とが、重ならないで受光されるようにすることができる。そして、このようにすることにより、フレアを防止しながら、0次光の結像領域で観察対象の関心領域における測定位置の光が受光でき、+−いずれかの1次光の結像領域で観察対象の関心領域の測定位置における光の分光スペクトルが受光できる。
また、本発明の分光画像入力装置によれば、0次光の結像領域で、観察対象の関心領域全体の像を結像することができる。そして、0次光の結像領域で結像される光を受光することにより、観察対象の関心領域全体における形態と関心領域における測定位置とを得ることができる。
このため、本発明の分光画像入力装置によれば、分光スペクトルの同時検出をすることができる上、分光スペクトルと形態及び測定位置との相関的な関連付けを行うことができる。また、これらの関連付けを結像光学系光路内に分光素子を配置することで行うようにしたので、大掛かりな構成としなくて済みコンパクト化も達成できる。
従って、本発明の分光画像入力装置によれば、コンパクト化と、分光スペクトルと形態及び測定位置との相関的な関連付けと、高解像度の分光スペクトルの検出と、各スペクトルの同時検出とのすべてを満たすことができる。
また、本発明の分光画像入力装置は、前記回折素子で回折される、所定観察領域における0次光と、+1次光及び−1次光のうちの少なくともいずれか一方とが、同一面内で結像するようにすれば、小型化に寄与できるので好ましい。
この場合、前記受光素子を複数個有し、前記回折素子で回折される、所定観察領域における0次光の結像領域と、+1次光及び−1次光のうちの少なくともいずれか一方とが、それぞれ別個の受光素子の受光面内に分離されて結像するようにしてもよい。
また、+1次光及び−1次光のうちの少なくともいずれか一方とが、同一受光素子の受光面内に分離されて結像するようにすれば、受光素子の個数を最小にすることができ、コスト低減、及びコンパクト化の面でより有利となるので好ましい。
また、本発明の分光画像入力装置は、前記観察光学系と、観察対象にライン状に光を照明するライン照明手段を有して構成すれば、回折素子での回折による分光スペクトルの検出を、観察対象の関心領域におけるラインにわたって行うことができる。
また、本発明の分光画像入力装置は、前記観察光学系と、観察対象にスポット状に光を照明するスポット照明手段を有して構成すれば、観察対象の関心領域における所望スポットにおける分光スペクトルの検出を行うことができる。
また、本発明の分光画像入力装置は、前記観察光学系と、観察対象全体を照明する全体照明手段を有して構成すれば、例えば、発光体の検査を行う場合において、観察対象の関心領域全体の形態及び関心領域内で発光体が発光する位置と、その位置で発光した光の分光スペクトルを得ることができる。
また、本発明の分光画像入力装置においては、これらのライン照明手段又はスポット照明手段と、観察対象全体を照明する全体照明手段とを備えた構成とするのが好ましい。
このように構成すれば、観察対象の関心領域における全体の形態と関心領域における測定位置との関連付けを行うことができる。
その場合、ライン照明手段又はスポット照明手段と前記全体照明手段の観察対象に照射する光の波長が、互いに異なるようにするのが好ましい。このようにすれば、0次光の結像領域に、ライン照明手段又はスポット照明手段での照明と全体照明手段での照明とを同時に行った場合に、受光面上における0次光の結像領域では観察対象の関心領域における全体像の中での、ライン又はスポット光の位置を認識し易くなる。
なお、ライン照明手段又はスポット照明手段と全体照明手段の観察対象に照射する光の波長を同じに構成することもできる。その場合は、ライン照明手段又はスポット照明手段による照明と全体照明手段による照明を一方ずつ行ない、全体照明がされていない状態でのライン光又はスポット光の受光素子上での座標位置を検出するとともに、ライン光又はスポット光の画像の色を全体照明による像の色と識別しやすい色に加工し、加工したライン光又はスポット光の画像を全体照明により得た画像における検出した座標位置に合成すればよい。
また、本発明の分光画像入力装置は、前記観察光学系が、観察対象からの光を結像するための2つの光路を有して構成すれば、各光路を通過する光の波長を変えることで、用途を多様化することができる。具体的には、2つの光路のそれぞれに異なる波長特性の光を通過させる2つの照明手段を備え、照明するごとに照明手段を切替えることにより、例えば、一方の光路での可視光による全体観察(形態観察)と他方の光路での励起光による蛍光観察(測定位置の検出と測定位置における分光スペクトル検出)との切替えや、光路ごとに可視光観察と赤外光観察との切替えや、光路ごとの全体観察と測定位置検出及び測定位置における分光スペクトル検出との切替え等、用途に応じて複数種類の観察を行うことができる。
そのためには、前記2つの光路を形成する光学系が、互いに異なる分光透過率特性を有するのが好ましい。
また、本発明の分光画像入力装置は、観察対象の照明領域を走査する走査手段を有すれば、観察対象の関心領域全体にわたり、ライン光又はスポット光と、その光の分光スペクトルを得ることができる。
その場合、観察対象にライン状に光を照明するライン照明手段を有した構成において、前記走査手段が、該ライン照明手段によるライン光の照明位置を、該ラインに対して直交する方向に走査するのが好ましい。
また、本発明の分光画像入力装置においては、前記結像光学系が、平行光束光路を有し、前記分光素子が、該平行光束光路内に配置されているのが好ましい。
また、本発明の分光画像入力装置においては、前記分光素子が、結像作用を備えていてもよい。あるいは、前記分光素子が、屈折作用を備えていてもよい。もちろん、分光素子は、これらの作用を備えずに、単に、分散、回折作用を備えた構成であってもよい。
さらに、本発明の分光画像入力装置においては、前記分光素子は、透過作用のものに限定されず、反射作用を備えたものでもよい。
また、本発明の分光画像入力装置においては、前記分光素子は、回折格子などの回折光学素子(DOE)や、ホログラフィック光学素子(HOE)で構成することができる。
そして、本発明の内視鏡、顕微鏡、検査装置は、上記本発明の分光画像入力装置を有して構成すれば、該本発明の分光画像入力装置の作用効果が得られる。
次に、本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。
(第1実施形態)
図1は本発明の第1実施形態にかかる分光画像入力装置の説明図であり、(a)は分光画像入力装置の基本構成を示す概念図、(b)は(a)の受光素子4における−1次光と0次光の結像領域及び、観察対象の受光位置を正面からみた図である。なお、図1では便宜上、観察対象の関心領域を斜めに傾けて示してある。
(第1実施形態)
図1は本発明の第1実施形態にかかる分光画像入力装置の説明図であり、(a)は分光画像入力装置の基本構成を示す概念図、(b)は(a)の受光素子4における−1次光と0次光の結像領域及び、観察対象の受光位置を正面からみた図である。なお、図1では便宜上、観察対象の関心領域を斜めに傾けて示してある。
第1実施形態の分光画像入力装置は、結像光学系2と、結像光学系2の光路内に配置された分光素子3と、受光素子4とからなる観察光学系5を備えている。なお、図中、Sは開口絞りである。
結像光学系2は、レンズ21と、コリメートレンズ22と、分光素子3と、レンズ23とで構成されている。
分光素子3は、回折格子などのDOE、又はHOEで構成された、透過型の回折素子であり、コリメートレンズ22により形成された平行光束光路内に配置されている。また、分光素子3は、0次光を直進させる、即ち、入射角度と同じ角度で出射させるとともに、1次光を波長ごとに異なる角度で分散させながら出射する作用を備えている。
レンズ23は、0次光と−1次光を受光素子4の受光面上に結像させるように構成されている。
また、結像光学系2は、回折素子3で回折される観察対象の関心領域における0次光の結像領域と−1次光の結像領域とが、重ならないで受光素子4の受光面で受光されるように構成されている。
受光素子4は、CCDなどの撮像素子を用いて構成されており、光の波長及び強度を検出することができるようになっている。
このように構成された分光画像入力装置の作用について説明する。なお、説明の便宜上、観察対象の関心領域の点Pで光が発光されている、又は点Pにスポット照明がされているものとする。
観察対象の関心領域において測定を所望する点Pからの光はレンズ21,22を通り、回折素子3を介して、0次光が入射角度と同じ角度で出射し、1次光が波長ごとに異なる分散角度で分散しながら出射する。
次いで、0次光は、レンズ23を経て、受光素子4の受光面における0次光の結像領域内に点像として結像する。また、波長ごとに異なる角度で分散された−1次光は、レンズ23を経て、各スペクトルに分離された分光スペクトルとして受光素子4の受光面における−1次光の結像領域内に結像する。そして、これらの0次光、−1次光を受光素子4が受光する。
このため、第1実施形態の分光画像入力装置によれば、分光スペクトルを同時に検出でき、かつ、観察対象の測定位置と測定位置における分光スペクトルとの関連付けをすることができる。
さらに、観察対象の関心領域の全体に点Pから発する光又は点Pにスポット照明される光とは異なる波長の光を照明すれば、観察対象の関心領域の全体像が0次光の結像領域に結像される(図示省略)。この0次光の結像領域に結像された観察対象の関心領域全体の像と観察対象のスポット像とを合成すれば、観察対象の関心領域における形態と分光スペクトルの測定位置とを示す画像(本発明では「オリエンテーション画像」という。)が得られる。
このため、第1実施形態の分光画像入力装置によれば、分光スペクトルを同時に検出でき、かつ、観察対象の形態及び測定位置と測定位置における分光スペクトルとの関連付けをすることができる。
なお、1次光の各スペクトルの位置は、0次光の結像位置により求まる。
受光素子4の受光面における0次光の結像位置と1次光の各スペクトルの位置との関係について、図2、図3を用いて説明する。
図2(a)に示すように、波長λの回折格子の光軸に対する入射角をθI、回折角をθI’とすると、次式(1)が成り立つ。
SINθI−SINθI’=N・λ/d ・・・(1)
但し、Nは回折次数(なお、ここでは、N=−1とする。)、dは回折格子のピッチである。
但し、Nは回折次数(なお、ここでは、N=−1とする。)、dは回折格子のピッチである。
よって、平行光束光路に回折素子3を配置した第1実施形態の分光画像入力装置と同様に、図2(b)に示すように、回折格子に垂直に入射する光線に対しては、回折角をθλとすると、回折格子の後ろの群がSINθ型ディストーションレンズの場合、次式(2),(3)が成り立つ。
−SINθλ=N・λ/d ・・・(2)
Hλ=−F・SINθλ
=F・N・λ/d ・・・(3)
但し、Fは回折格子の後ろの群の焦点距離、Hλは波長λの1次回折光の結像像高、Nは回折次数(なお、ここでは、N=−1とする。)、dは回折格子のピッチである。
Hλ=−F・SINθλ
=F・N・λ/d ・・・(3)
但し、Fは回折格子の後ろの群の焦点距離、Hλは波長λの1次回折光の結像像高、Nは回折次数(なお、ここでは、N=−1とする。)、dは回折格子のピッチである。
ところで、回折格子への入射角度が変わるとそれに応じて、0次光の結像位置、及び、1次光の結像位置も移動する。ここでは、便宜上、分散作用を有し、屈折作用や結像作用は無い回折格子について考えるものとする。このタイプの回折格子では、0次光は、回折せずに入射角度と同じ角度で出射する。
このような回折素子における入射角の変化に伴う0次光の結像位置と1次光の結像位置が移動する様子を図3(a)〜(c)に示す。
ここで、0次光が結像領域の中心以外の位置で結像する場合における結像位置と、1次光のスペクトルの結像位置との関係は、以下の式を用いて表すことができる。
波長λの回折格子の光軸に対する入射角をθI、回折角をθI’λとすると、次式(4)が成り立つ。
SINθI−SINθI’λ=N・λ/d ・・・(4)
但し、Nは回折次数(なお、ここでは、N=−1とする。)、dは回折格子(なお、回折格子は既知とする。)のピッチである。
但し、Nは回折次数(なお、ここでは、N=−1とする。)、dは回折格子(なお、回折格子は既知とする。)のピッチである。
また、回折格子の後ろの群がSINθ型ディストーションレンズの場合、波長λの1次回折光の結像像高Hλは、
Hλ=−F・SINθI’λ ・・・(5)
0次光の結像像高H0は、
H0=−F・SINθI ・・・(6)
但し、Fは回折格子の後ろの群の焦点距離(なお、ここでは既知とする。)である。
Hλ=−F・SINθI’λ ・・・(5)
0次光の結像像高H0は、
H0=−F・SINθI ・・・(6)
但し、Fは回折格子の後ろの群の焦点距離(なお、ここでは既知とする。)である。
よって、
Hλ−H0=−F・SINθI’λ−(−F・SINθI)
=F(SINθI−SINθI’λ)
=F・N・λ/d
Hλ=F・N・λ/d+H0 ・・・(7)
従って、0次光と、波長λの1次光との間隔は、0次光の入射角度に依存せず一定であり、0次光の結像位置を検出すれば、1次光のスペクトルの波長位置が特定できることがわかる。
Hλ−H0=−F・SINθI’λ−(−F・SINθI)
=F(SINθI−SINθI’λ)
=F・N・λ/d
Hλ=F・N・λ/d+H0 ・・・(7)
従って、0次光と、波長λの1次光との間隔は、0次光の入射角度に依存せず一定であり、0次光の結像位置を検出すれば、1次光のスペクトルの波長位置が特定できることがわかる。
なお、上記の例では、回折格子の後群がSINθ型ディストーションレンズの場合を想定したが、実際には、樽型やTANθ型など、どのような型のディストーションであっても既知であれば、0次光の結像位置を検出することで、回折格子の入射角θIを検出すれば、1次光のスぺクトルの波長位置を算出できる。
即ち、まず、受光素子4で得られた画像から0次光の結像像高H0の位置(即ち、0次光の結像位置)を測定する。次いで、位置H0、回折格子の後群の焦点距離F及びディストーション特性に応じて、回折格子への入射角θIを算出する。次いで、回折素子のピッチd、算出した入射角θI、回折次数N、波長λより、波長λの1次光の回折角θI’λを算出する。次いで、算出した回折角θI’λ、回折格子の後群の焦点距離F及びディストーション特性より、波長λの1次光の結像像高Hλを算出する。これにより、1次光のスぺクトルの波長位置が求まる。
また、回折格子自体が結像作用を有する場合は、回折格子の後群の焦点距離F、及びディストーション特性に代えて、回折格子の焦点距離F及びディストーション特性より、波長λの1次光の結像像高Hλを算出すれば、1次光のスぺクトルの波長位置が求まる。
(第2実施形態)
図4は本発明の第2実施形態にかかる分光画像入力装置の説明図であり、(a)は分光画像入力装置の基本構成を示す概念図、(b)は(a)の受光素子4における−1次光と0次光の結像領域及び、観察対象の受光位置を正面からみた図である。なお、図4では便宜上、観察対象の関心領域を斜めに傾けて示してある。
(第2実施形態)
図4は本発明の第2実施形態にかかる分光画像入力装置の説明図であり、(a)は分光画像入力装置の基本構成を示す概念図、(b)は(a)の受光素子4における−1次光と0次光の結像領域及び、観察対象の受光位置を正面からみた図である。なお、図4では便宜上、観察対象の関心領域を斜めに傾けて示してある。
第2実施形態の分光画像入力装置は、結像光学系2が、レンズ21と、コリメートレンズ22と、分光素子3とで構成されており、分光素子3が、結像作用を備え、受光素子4の受光面上に0次光と−1次光とを結像するようになっている。
そして、第2実施形態の分光画像入力装置では、観察対象の関心領域において測定を所望する点Pからの光はレンズ21,22を通り、回折素子3を介して0次光が光軸上において入射角度と同じ角度で出射するとともに、軸外に向かうにしたがって出射角度が大きくなるように出射し、受光素子4の受光面における0次光の結像領域内に点像として結像する。また、1次光が波長ごとに異なる分散角度で分散されるとともに、各スペクトルに分離された分光スペクトルとして受光素子4の受光面における−1次光の結像領域内に結像する。
その他の構成及び作用効果は第1実施形態の分光画像入力装置とほぼ同じである。
(第3実施形態)
図5は本発明の第3実施形態にかかる分光画像入力装置の説明図であり、(a)は分光画像入力装置の基本構成を示す概念図、(b)は(a)の受光素子4における−1次光と0次光の結像領域及び、観察対象の受光位置を正面からみた図である。なお、図5では便宜上、観察対象の関心領域を斜めに傾けて示してある。
(第3実施形態)
図5は本発明の第3実施形態にかかる分光画像入力装置の説明図であり、(a)は分光画像入力装置の基本構成を示す概念図、(b)は(a)の受光素子4における−1次光と0次光の結像領域及び、観察対象の受光位置を正面からみた図である。なお、図5では便宜上、観察対象の関心領域を斜めに傾けて示してある。
第3実施形態の分光画像入力装置は、分光素子3が、屈折作用を備えており、0次光を屈折させるとともに、1次光を波長ごとに異なる角度で分散させながら屈折させる。
そして、第3実施形態の分光画像入力装置では、観察対象の関心領域において測定を所望する点Pからの光はレンズ21,22を通り、回折素子3を介して0次光が入射角度と異なる角度で出射し、1次光が屈折しながら波長ごとに異なる分散角度で分散される。
その他の構成及び作用効果は第1実施形態の分光画像入力装置とほぼ同じである。
(第4実施形態)
図6は本発明の第4実施形態にかかる分光画像入力装置の説明図であり、(a)は分光画像入力装置の基本構成を示す概念図、(b)は(a)の受光素子41,42における+1次光と0次光の結像領域及び、観察対象の受光位置を正面からみた図である。なお、図6では便宜上、観察対象の関心領域を斜めに傾けて示してある。
(第4実施形態)
図6は本発明の第4実施形態にかかる分光画像入力装置の説明図であり、(a)は分光画像入力装置の基本構成を示す概念図、(b)は(a)の受光素子41,42における+1次光と0次光の結像領域及び、観察対象の受光位置を正面からみた図である。なお、図6では便宜上、観察対象の関心領域を斜めに傾けて示してある。
第4実施形態の分光画像入力装置は、反射型の分光素子を結像光学系の収束光路内に配置するとともに、複数の受光素子を同一受光面上に配置した構成となっている。
具体的には、第4実施形態の分光画像入力装置は、結像光学系2と、結像光学系2の収束光路内に配置された分光素子3と、2つの受光素子41,42とからなる観察光学系5を備えている。
結像光学系2は、レンズ21と、レンズ22と、分光素子3とで構成されている。
分光素子3は、回折格子などのDOE、又はHOEで構成された、反射型の回折素子であり、レンズ22により形成された収束光路内に配置されている。また、分光素子3は、0次光を入射角度と同じ角度で反射するとともに、1次光を波長ごとに異なる角度で分散させながら反射する作用を備えている。
受光素子41,42は、同一面上に配置されている。
レンズ22は、0次光を受光素子41の受光面上に結像させ、かつ、+1次光を受光素子42の受光面上に結像させるように構成されている。
また、結像光学系2は、回折素子3で回折される観察対象の関心領域における0次光の結像領域と+1次光の結像領域とが、重ならないで受光素子41,42の受光面でそれぞれ受光されるように構成されている。
受光素子4は、CCDなどの撮像素子を用いて構成されており、各画素ごとの強度を検出することができるようになっている。
このように構成された第4実施形態の分光画像入力装置では、観察対象の関心領域において測定を所望する点Pからの光はレンズ21,22を通り、回折素子3を介して0次光が入射角度と同じ角度で反射され、1次光が波長ごとに異なる分散角度で分散しながら反射される。
次いで、0次光は、受光素子41の受光面における結像領域内に点像として結像する。
また、波長ごとに異なる角度で分散された+1次光は、各スペクトルに分離された分光スペクトルとして受光素子42の受光面における+1次光の結像領域内に結像する。そして、0次光を受光素子41が受光し、+1次光を受光素子42が受光する。
また、波長ごとに異なる角度で分散された+1次光は、各スペクトルに分離された分光スペクトルとして受光素子42の受光面における+1次光の結像領域内に結像する。そして、0次光を受光素子41が受光し、+1次光を受光素子42が受光する。
第4実施形態の分光画像入力装置によれば、同一面上に複数の受光素子を設けて0次光と1次光をそれぞれ別個の受光素子で受光させるようにしたので、1つの受光素子において0次光と1次光を受光させる構成に比べて、0次光、1次光のそれぞれの結像領域に対する受光領域が広くなる。このため、同じ範囲の観察対象を結像した場合には、分解能を高くすることができる。他方、同程度の分解能とした場合には、観察対象範囲を広くとることができる。
その他の作用効果は、第1実施形態とほぼ同じである。
(第5実施形態)
図7は本発明の第5実施形態にかかる分光画像入力装置の説明図であり、(a)は分光画像入力装置の基本構成を示す概念図、(b)は(a)の受光素子4における−1次光と0次光の結像領域及び、観察対象の受光位置を正面からみた図である。なお、図7では便宜上、観察対象の関心領域を斜めに傾けて示してある。
(第5実施形態)
図7は本発明の第5実施形態にかかる分光画像入力装置の説明図であり、(a)は分光画像入力装置の基本構成を示す概念図、(b)は(a)の受光素子4における−1次光と0次光の結像領域及び、観察対象の受光位置を正面からみた図である。なお、図7では便宜上、観察対象の関心領域を斜めに傾けて示してある。
第5実施形態の分光画像入力装置は、第1実施形態と同様に構成された観察光学系5に加えて、観察対象にライン状の光を照明するライン照明手段6を備えて構成されている。
ライン照明手段6は、図7においてy方向に1次元配列された複数のLED61-n(n:1,2・・・)からなるLED群61と、コリメートレンズ62と、拡散素子63と、シリンドリカルレンズ64とで構成されている。拡散素子63は、入射光を図7においてx方向に拡散する作用を備えている。
このように構成された第5実施形態の分光画像入力装置では、LED群61を構成するLED61-n(n:1,2・・・)のうち、観察対象の関心領域において測定を所望する位置に対応する位置のLEDを点灯させると、該LEDからの光はコリメートレンズ62を通り、拡散素子63でx方向に拡散されてライン状の光となり、シリンドリカルレンズ64を経て、観察対象の関心領域において測定を所望する領域Lをライン状に照明する。
観察対象の関心領域においてライン照明された領域Lからの光はレンズ21,22を通り、回折素子3を介して0次光が入射角度と同じ角度で出射し、1次光が波長ごとに異なる分散角度で分散しながら出射する。
次いで、0次光は、レンズ23を経て、受光素子4の受光面における0次光の結像領域内にライン状の像として結像する。また、波長ごとに異なる角度で分散された−1次光は、レンズ23を経て、観察対象の関心領域おいて測定を所望するライン状の領域Lにわたって各スペクトルに分離された分光スペクトルとして受光素子4の受光面における−1次光の結像領域内に結像する。そして、これらの0次光、−1次光を受光素子4が受光する。
このため、第5実施形態の分光画像入力装置によれば、分光スペクトルの検出を、観察対象の関心領域におけるラインにわたって行うことができる。
その他の構成及び作用効果は第1実施形態の分光画像入力装置とほぼ同じである。
なお、ライン照明手段は、観察対象にライン状に光を照明することができるものであれば第5実施形態の構成に限定されるものではなく、どのような構成でもよい。例えば、図7(a)の構成において拡散素子63を設ける代わりに、ライン状に配列(図においてはx方向に配列)された複数のLEDを観察対象の関心領域における所望の観察位置に合わせて複数段(図においてはy方向に複数段)備えて構成したLED群(図示せず)を用いて、各段ごとにLEDを点灯させるようにしてもよい。
(第6実施形態)
図8は本発明の第6実施形態にかかる分光画像入力装置の説明図であり、(a)は分光画像入力装置の基本構成を示す概念図、(b)は(a)の受光素子4における−1次光と0次光の結像領域及び、観察対象の受光位置を正面からみた図であり、そのうちの左側は関心領域全体の−1次光と0次光の結像状態、右側は観察対象の関心領域の点Pで光が発光されている、又は点Pにスポット照明がされている場合における点Pの−1次光と0次光の結像状態を示している。なお、図8では便宜上、観察対象の関心領域を斜めに傾けて示してある。
(第6実施形態)
図8は本発明の第6実施形態にかかる分光画像入力装置の説明図であり、(a)は分光画像入力装置の基本構成を示す概念図、(b)は(a)の受光素子4における−1次光と0次光の結像領域及び、観察対象の受光位置を正面からみた図であり、そのうちの左側は関心領域全体の−1次光と0次光の結像状態、右側は観察対象の関心領域の点Pで光が発光されている、又は点Pにスポット照明がされている場合における点Pの−1次光と0次光の結像状態を示している。なお、図8では便宜上、観察対象の関心領域を斜めに傾けて示してある。
第6実施形態の分光画像入力装置は、第1実施形態と同様に構成された観察光学系5に加えて、観察対象全体を照明する全体照明手段7を備えて構成されている。
全体照明手段7は、図示省略した光源と、ライトガイドファイバ71と、拡散光を出射する照明レンズ72を有している。なお、全体照明手段7は、観察対象の関心領域全体を照明することができれば、どのような構成でもよい。
このように構成された第6実施形態の分光画像入力装置では、全体照明手段7を介して観察対象の関心領域全体を照明すると、観察対象の関心領域全体からの光はレンズ21,22を通り、回折素子3を介して0次光が入射角度と同じ角度で出射し、1次光が波長ごとに異なる分散角度で分散しながら出射する。
次いで、0次光は、レンズ23を経て、受光素子4の受光面における0次光の結像領域内に観察対象の関心領域全体の像として結像する。また、波長ごとに異なる角度で分散された−1次光は、レンズ23を経て、観察対象の関心領域全体の像が多数重なった像として受光素子4の受光面における−1次光の結像領域内に結像する。そして、これらの0次光、−1次光を受光素子4が受光する。
他方、観察対象の関心領域で発光され、又は、図示省略したスポット照明手段を介してスポット照明された点Pからの光は、第1実施形態と同様に、レンズ21,22を通り、回折素子3を介して0次光が入射角度と同じ角度で出射し、1次光が波長ごとに異なる分散角度で分散しながら出射し、0次光は、レンズ23を経て、受光素子4の受光面における0次光の結像領域内に点像として結像する。また、波長ごとに異なる角度で分散された−1次光は、レンズ23を経て、各スペクトルに分離された分光スペクトルとして受光素子4の受光面における−1次光の結像領域内に結像する。そして、これらの0次光、−1次光を受光素子4が受光する。
そこで、この0次光の結像領域に結像された観察対象の関心領域全体の像と観察対象のスポット像とを合成すれば、観察対象の関心領域における形態と分光スペクトルの測定位置とを示す画像(以下、本発明ではオリエンテーション画像という。)が得られる。
なお、全体照明手段7は、観察対象に照射する光の波長を、観察対象の関心領域の点Pで発光し、又は点Pにスポット照明された光の波長と異なるように構成するのが好ましい。このようにすれば、0次光での全体観察と1次光でのスペクトル観察が共に明るくでき、受光面上における0次光の結像領域における、観察対象の関心領域における全体像の中での、点Pで発光し、又は点Pにスポット照明された光の位置が認識し易くなる。そこでこの場合は、さらに分光素子3の回折効率を、観察対象の関心領域の点Pで発光し、又は点Pにスポット照明された光に対して1次光の光量を強くし、0次光の光量が弱くなるように、最適化するのが好ましい。このようにすれば、分光スペクトルを高精度に測定することができる。
また、点Pの光が、スポット照明された光である場合は、観察対象に照射する光の波長を、観察対象の関心領域の点Pで発光し、又は点Pにスポット照明された光の波長と異ならせなくてもよい。その場合には、全体照明とスポット照明を一方ずつ行ない、全体照明がされていない状態でのスポット光の画像を全体照明による像と識別し易いように加工し、加工したスポット光の画像を全体照明により得た画像と合成すれば、観察対象の関心領域全体における分光スペクトルの測定位置であるスポット照明位置を明確に認識できる画像が得られる。
(第7実施形態)
図9は本発明の第7実施形態にかかる分光画像入力装置の説明図であり、(a)は分光画像入力装置の基本構成を示す概念図、(b)は(a)の受光素子4における−1次光と0次光の結像領域及び、観察対象の受光位置を正面からみた図であり、そのうちの左側は関心領域全体の−1次光と0次光の結像状態、右側は観察対象の関心領域において測定を所望する領域Lにライン照明がされている場合における領域Lの−1次光と0次光の結像状態を示している。なお、図9では便宜上、観察対象の関心領域を斜めに傾けて示してある。
(第7実施形態)
図9は本発明の第7実施形態にかかる分光画像入力装置の説明図であり、(a)は分光画像入力装置の基本構成を示す概念図、(b)は(a)の受光素子4における−1次光と0次光の結像領域及び、観察対象の受光位置を正面からみた図であり、そのうちの左側は関心領域全体の−1次光と0次光の結像状態、右側は観察対象の関心領域において測定を所望する領域Lにライン照明がされている場合における領域Lの−1次光と0次光の結像状態を示している。なお、図9では便宜上、観察対象の関心領域を斜めに傾けて示してある。
第7実施形態の分光画像入力装置は、第1実施形態と同様に構成された観察光学系5に加えて、観察対象にライン状の光を照明するライン照明手段6と、観察対象全体を照明する全体照明手段7を備えて構成されている。
このように構成された第7実施形態の分光画像入力装置では、全体照明手段7を介して観察対象の関心領域全体を照明すると、第6実施形態と同様に、観察対象の関心領域全体からの光はレンズ21,22を通り、回折素子3を介して0次光が入射角度と同じ角度で出射し、1次光が波長ごとに異なる分散角度で分散しながら出射する。
次いで、0次光は、レンズ23を経て、受光素子4の受光面における0次光の結像領域内に観察対象の関心領域全体の像として結像する。また、波長ごとに異なる角度で分散された−1次光は、レンズ23を経て、観察対象の関心領域全体の像が多数重なった像として受光素子4の受光面における−1次光の結像領域内に結像する。そして、これらの0次光、−1次光を受光素子4が受光する。
また、LED群61を構成するLED61-n(n:1,2・・・)のうち、観察対象の関心領域において測定を所望する位置に対応する位置のLEDを点灯させると、第5実施形態と同様に、該LEDの光はコリメートレンズ62を通り、拡散素子63でx方向に拡散されてライン状の光となり、シリンドリカルレンズ64を経て、観察対象の関心領域において測定を所望する領域Lをライン状に照明する。
観察対象の関心領域においてライン照明された領域Lからの光はレンズ21,22を通り、回折素子3を介して0次光が入射角度と同じ角度で出射し、1次光が波長ごとに異なる分散角度で分散しながら出射する。
次いで、0次光は、回折素子3の後群であるレンズ23を経て、受光素子4の受光面における0次光の結像領域内にライン状の像として結像する。また、波長ごとに異なる角度で分散された−1次光は、レンズ23を経て、観察対象の関心領域おいて測定を所望するライン状の領域Lにわたって各スペクトルに分離された分光スペクトルとして受光素子4の受光面における−1次光の結像領域内に結像する。そして、これらの0次光、−1次光を受光素子4が受光する。
そこで、この0次光の結像領域に結像された観察対象の関心領域全体の像と観察対象の関心領域におけるライン像とを合成すれば、観察対象の関心領域におけるラインにわたって形態と分光スペクトルの測定位置とを示す画像が得られる。
なお、全体照明手段7は、観察対象に照射する光の波長を、観察対象の関心領域において測定を所望する領域Lにライン照明された光の波長と異なるように構成するのが好ましい。このようにすれば、受光面上における0次光の結像領域では観察対象の関心領域における全体像の中での、測定を所望する領域Lにライン照明された光の位置が認識し易くなる。そこでこの場合は、さらに分光素子3の回折効率を、観察対象の関心領域において測定を所望する領域Lにライン照明された光に対して1次光の光量を強くし、0次光の光量が弱くなるように、最適化するのが好ましい。このようにすれば、分光スペクトルを高精度に測定することができる。
なお、観察対象に照射する光の波長を、観察対象の関心領域において測定を所望する領域Lにライン照明された光の波長と異ならせなくてもよい。その場合には、全体照明とライン照明を一方ずつ行ない、全体照明がされていない状態でのライン光の画像を全体照明による像と識別し易いように加工し、加工したライン光の画像を全体照明により得た画像と合成すれば、観察対象の関心領域における形態と分光スペクトルの測定位置であるライン照明位置を明確に認識できる画像が得られる。
(第8実施形態)
図10は本発明の第8実施形態にかかる分光画像入力装置の基本構成を示す概念図である。なお、便宜上、観察対象の関心領域を斜めに傾けて示してある。また、1次光は一方の光路(光路A)についてのみ示し、他方の光路(光路B)については省略してある。
(第8実施形態)
図10は本発明の第8実施形態にかかる分光画像入力装置の基本構成を示す概念図である。なお、便宜上、観察対象の関心領域を斜めに傾けて示してある。また、1次光は一方の光路(光路A)についてのみ示し、他方の光路(光路B)については省略してある。
第8実施形態の分光画像入力装置は、結像光学系と観察光学系が2つずつ構成されており、観察対象からの光を結像するための2つの光路A,Bを有している。
第1の観察光学系5Aは、第1の結像光学系2Aと受光素子4とで構成され、第2の観察光学系5Bは、第1の結像光学系2Bと受光素子4とで構成されている。
第1の結像光学系2Aは、光路A上に配置されたレンズ21Aと、レンズ22Aと、フィルタ8Aと、光路A,Bに跨って配置されたレンズ23と、光路A上に配置された分光素子3Aと、光路A,Bに跨って配置されたレンズ24とで構成されている。
第2の結像光学系2Bは、光路B上に配置されたレンズ21Bと、レンズ22Bと、フィルタ8Bと、光路A,Bに跨って配置されたレンズ23と、光路B上に配置された分光素子3Bと、光路A,Bに跨って配置されたレンズ24とで構成されている。
フィルタ8Aとフィルルタ8Bは、互いに異なる分光透過率特性を備えており、光路Aを形成する第1の結像光学系2Aと光路Bを形成する第2の結像光学系2Bとは、分光透過率特性が互いに異なっている。
分光素子3Aは、レンズ24を介して、0次光が受光素子4の領域Lに結像され、−1次光が受光素子4の領域Rに結像されるように構成されている。
分光素子3Bは、レンズ24を介して、0次光が受光素子4の領域Rに結像され、−1次光が受光素子4の領域Lに結像されるように構成されている。
このように構成された第8実施形態の分光画像入力装置によれば、観察対象の関心領域における点Pからの光は、光路Aにおいて、レンズ21A,22Aを通り、フィルタ8Aを介して所定波長の光が透過し、レンズ23を通り、回折素子3Aを介して、0次光が入射角度と同じ角度で出射し、1次光が波長ごとに異なる分散角度で分散しながら出射する。
次いで、0次光は、レンズ24を経て、受光素子4の受光面における領域L内に点像として結像する。また、波長ごとに異なる角度で分散された−1次光は、レンズ24を経て、各スペクトルに分離された分光スペクトルとして受光素子4の受光面における領域R内に結像する。そして、これらの0次光、−1次光を受光素子4が受光する。
また、観察対象の関心領域における点Pからの光は、光路Bにおいて、レンズ21B,22Bを通り、フィルタ8Bを介してフィルタ8Aとは異なる波長の光が透過し、レンズ23を通り、回折素子3Bを介して、0次光が入射角度と同じ角度で出射し、1次光が波長ごとに異なる分散角度で分散しながら出射する。
次いで、0次光は、レンズ24を経て、受光素子4の受光面における領域R内に点像として結像する。また、波長ごとに異なる角度で分散された−1次光は、レンズ24を経て、各スペクトルに分離された分光スペクトルとして受光素子4の受光面における領域L内に結像する。そして、これらの0次光、−1次光を受光素子4が受光する。
第8実施形態の分光画像入力装置によれば、例えば、2つの光路のそれぞれに異なる波長特性の光を照明する2つの照明手段を備え、照明する照明手段を切替えることにより、光路ごとの可視光観察と赤外光観察との切替えや、光路ごとの全体観察と測定位置検出及び測定位置における分光スペクトル検出との切替え等(例えば、光路Aでの可視光全体照明での全体観察(形態観察)と、光路Bでの赤外励起光ライン照明による赤外蛍光観察(測定位置の検出と測定位置における分光スペクトル検出)との切替え)、用途に応じて複数種類の観察を行うことができる。
また、光路Aと光路Bとで、異なるタイプの分光素子を差し替え可能に構成すれば、用途に応じて分光域を変えることができる。
また、第1の光路Aと第2の光路Bとで、フィルタ8A,8Bとして、分光透過率特性の異なる多種類の分光素子を差し替え可能に構成すれば、所望の分光透過率特性に変えることができる。
そして、これら分光素子、フィルタを組み合わせることにより、用途に応じてさらに多様な観察を行うことができる。
以上、本発明の分光画像入力装置の実施形態について説明したが、結像光学系中のレンズや、分光素子のタイプは、上述の実施形態に限定されるものではなく、多様に組み合わせて構成することができる。
次に、本発明の分光画像入力装置を備えた内視鏡、顕微鏡、検査装置の実施形態について説明する。
(第9実施形態)
図11は本発明の第9実施形態にかかる分光画像入力装置を備えた蛍光分光内視鏡の説明図であり、(a)は概略構成図、(b)は(a)の内視鏡での観察に用いる波長を示すグラフである。図12は図11の内視鏡の受光素子で得た情報を画像処理して表示装置に表示した状態説明図である。
(第9実施形態)
図11は本発明の第9実施形態にかかる分光画像入力装置を備えた蛍光分光内視鏡の説明図であり、(a)は概略構成図、(b)は(a)の内視鏡での観察に用いる波長を示すグラフである。図12は図11の内視鏡の受光素子で得た情報を画像処理して表示装置に表示した状態説明図である。
第9実施形態の蛍光分光内視鏡は、内視鏡先端部9に観察光学系5と励起光ライン照明手段6と可視光全体照明手段7とを有する分光画像入力装置を備えている。また、内視鏡本体部9は、光源・ビデオ画像処理装置10と接続されている。光源・ビデオ画像処理装置10は、受光素子4で受光された0次光及び1次光で得られた情報に基づき、画像の作成、補正、合成、グラフ化等所定の画像処理を施して表示面10a,10bに表示することができるように構成されている。
観察光学系5は、レンズ21,22と、励起光減衰フィルタ8と、レンズ23と分光素子3と、レンズ24と、受光素子4を有して構成されている。励起光減衰フィルタ8は、可視光照明による観察領域の関心領域全体の像に対する励起光ライン照明位置が認識可能な範囲内で励起光を極力減衰するように構成されている。
励起光ライン照明手段6は、観察対象の関心領域における所定領域に、図11(b)に示すような波長帯域の励起光を照明するように構成されている。可視光全体照明手段7は、観察対象の関心領域全体に、図11(b)に示すような波長帯域の可視光を照明するように構成されている。
このように構成された第9実施形態の内視鏡を用いて蛍光観察を行う場合、まず、可視光全体照明手段7をONにして全体照明を行ないながら、観察対象の関心領域を選定する。このとき、観察対象の関心領域全体に照明された可視光の0次光の像が、観察光学系5を介して受光素子4の0次光の結像領域に結像する。また、−1次光の像が、観察対象の関心領域全体の像が多数重なった像として受光素子4の受光面における−1次光の結像領域内に結像する。そして、0次光、−1次光を受光素子4が受光する。受光素子4で受光された0次光は、光源・ビデオ画像処理装置10を介して画像処理され、表示面10a,10bのいずれかに関心領域全体の0次光の可視光像が表示される(なお、ここでは図12(a)の像とする。)。
なお、第9実施形態では、便宜上、関心領域は図12(b)に示す位置で蛍光が発するものとする。また、図11の内視鏡は、励起光全体照明手段を備えていないが、励起光全体照明手段を備えてもよい。その場合には、関心領域を選定した後、励起光を関心領域全体に照明することで、光源・ビデオ画像処理装置10を介して、図12(b)に示すような蛍光像が得られる。
可視光全体照明により観察対象の関心領域を選定した後、可視光全体照明手段7をOFFにするとともに、励起光ライン照明手段6をONにして、関心領域において測定を所望する領域に励起ライン光を照明する。
励起ライン照明されて反射した領域Lからの光及び、領域L上において蛍光物質が存在する位置で発した蛍光は、観察光学系5を介して、励起ライン照明光の光量が減衰された状態で受光素子4の0次光の結像領域に結像する。この0次光を受光素子4が受光し、光源・ビデオ画像処理装置10を介して、励起ライン照明の反射光の0次光の画像と、励起ライン照明により生じた蛍光の0次光の画像が、表示面10a,10bのいずれかに表示される(図12(c)参照。ここでは、表示面10aに表示されるものとする。)。
この図12(c)で示した励起光及び蛍光の0次光の画像と、図12(a)で示した可視光の0次光の画像とを合成すれば、観察対象の関心領域全体の形態及び観察対象の関心領域における励起ライン照明位置及び蛍光の発光位置を認識することができる。
また、0次光の励起ライン光の受光素子4での受光位置は、光源・ビデオ画像処理装置10を介して、座標上の位置に変換して検出する。
また、励起ライン照明されて反射した領域Lからの光及び、領域L上において蛍光物質が存在する位置で発した蛍光は、観察光学系5を介して、励起ライン照明光の光量が減衰された状態で受光素子4の−1次光の結像領域に蛍光及び励起光の分光スペクトル像として結像する。この−1次光を受光素子4が受光する。そして、光源・ビデオ画像処理装置10を介して、この−1次光の励起光と蛍光とが重なった像から蛍光の分光スペクトルを抽出する。なお、受光素子4上における分光スペクトルの波長位置は、光源・ビデオ画像処理装置10を介して、座標上の位置に変換しておいた0次光の位置に基づき、上述した0次光と1次光との位置関係を示す関係式を用いて算出することができる。
また、蛍光の分光スペクトルは、例えば、図12(c)の右側の図に示すように、画像以外に、分光強度特性等を示すグラフとして表示することができる(ここでは、表示面10aに表示されるものとする。)。
従って、第9実施形態の内視鏡によれば、蛍光観察において、観察対象の関心領域全体の形態及び観察対象の関心領域における励起ライン照明位置及び蛍光の発光位置と発光位置における蛍光の分光スペクトルとの関連付けをすることができる。
(第10実施形態)
図13は本発明の第10実施形態にかかる分光画像入力装置を備えた分光反射率測定用検査装置の説明図であり、(a)は概略構成図、(b)はライン照明手段による照明光束の状態をz方向からみた図、(c)はライン照明手段による照明光束の状態をx方向からみた図である。図14は図13の検査装置の受光素子で得た情報を画像処理して表示装置に表示した状態説明図である。
(第10実施形態)
図13は本発明の第10実施形態にかかる分光画像入力装置を備えた分光反射率測定用検査装置の説明図であり、(a)は概略構成図、(b)はライン照明手段による照明光束の状態をz方向からみた図、(c)はライン照明手段による照明光束の状態をx方向からみた図である。図14は図13の検査装置の受光素子で得た情報を画像処理して表示装置に表示した状態説明図である。
第10実施形態の分光反射率測定用検査装置は、対物レンズ15と、分光素子13と、結像レンズ12と、受光素子14と、白色光ライン照明手段16と、赤外光全体照明手段17と、ハーフミラー18,19を有して構成されている。
結像光学系は、対物レンズ15と、ハーフミラー18,19と、分光素子13と、結像レンズ12とで構成されている。また、観察光学系は、結像光学系と、受光素子14とで構成されている。
白色光ライン照明手段16は、白色光源161と、コリメートレンズ162と、拡散素子163を有して構成されている。拡散素子163は、拡散素子面で入射光束を所定方向(z方向)は平行光束の状態を維持し(図13(a)参照)、所定方向に直交する方向(y方向)では拡散する(図13(b),(c))作用を備えている。
赤外光全体照明手段17は、赤外光源171と、拡散素子172と、コリメートレンズ173を有して構成されている。拡散素子172は入射した光をx−y方向に均等に拡げる拡散作用を備えている。
その他、第10実施形態の検査装置には、第9実施形態の内視鏡における光源・ビデオ画像処理装置と同様の画像処理装置(図示省略)が備えられている。
また、ステージ20をx方向に移動するステージ駆動手段(図示省略)が備えられている。
このように構成された第10実施形態の分光反射率測定用検査装置では、まず、赤外光全体照明手段17を介して全体照明を行う。具体的には、赤外光源171を点灯する。すると、赤外光は、拡散素子172、コリメートレンズ173を経て平行光束の状態でハーフミラー19に入射する。ハーフミラー19で反射し、ハーフミラー18を透過した赤外光は、対物レンズ15を経てステージ20上の観察対象の関心領域全体を照明する。
観察対象全体で反射した赤外光は、対物レンズ15を経て平行光束の状態でハーフミラー18に入射する。ハーフミラー18,19を透過した赤外光は、分光素子13、結像レンズ12を介して、0次光が関心領域の全体像として受光素子14の0次光の結像領域に結像される。受光素子14は0次光を受光する。これにより、赤外光による観察対象における関心領域の全体像が得られる。なお、1次光も受光素子14の1次光の結像領域に結像されるが、多数重なった像であるため、観察には用いない。
次に、白色ライン照明手段16を介してライン照明を行う。具体的には、白色光源161を点灯する。すると、白色光はコリメートレンズ162を経て平行光束の状態で拡散素子163に入射する。拡散素子163に入射した白色光はy方向に拡散される。ハーフミラー18で反射した白色光は、対物レンズ15を経てステージ20上において、y方向にライン状に形成された光となって、観察対象の関心領域において測定を所望する領域を照明する。
観察対象の関心領域におけるライン照明された領域で反射した白色ライン光は、対物レンズ15を経て平行光束の状態でハーフミラー18に入射する。ハーフミラー18,19を透過した白色ライン光は、分光素子13、結像レンズ12を介して、0次光が観察対象の関心領域における所望の測定位置を示す白色ライン光の像として受光素子14上の0次光の結像領域に結像され、+−いずれかの1次光がライン光の分光スペクトル画像として受光素子14上の1次光の結像領域に結像される。そして、これらの0次光、1次光を受光素子14が受光する。これにより、観察対象である被検査物における測定を所望するライン状の領域、及びこのライン状の領域にわたる分光反射率特性が得られる。
図示省略した画像処理装置は、受光素子14で受光した赤外光の0次光による観察対象における関心領域の全体像と、白色ライン光の0次光による観察対象の関心領域における測定を所望するライン状の領域の像とを合成し、表示面にはこの合成像と、観察対象の関心領域における測定を所望するライン状の領域にわたる分光スペクトルを表示する(図14(a))。これにより、観察対象の関心領域全体の形態及び観察対象の関心領域における測定を所望するライン照明位置及びライン照明した領域にわたる分光スペクトルとの関連付けをすることができる。なお、図14(a)中、P1はライン照明領域内の1スポット、Q1はスポットP1での分光スペクトルを示している。
さらに、画像処理装置は、ライン照明した領域のそれぞれのスポットにおける分光スペクトルを波長に対する強度特性を示すようにグラフ化して表示することもできる(図14(b))。
従って、第10実施形態の検査装置によれば、観察対象の関心領域全体の形態及び観察対象の関心領域における1ラインにわたる分光反射率測定位置及び分光反射率との関連付けをすることができる。
また、第10実施形態の検査装置は、x方向に移動するステージ駆動手段(図示省略)を介してステージ20を移動させると、受光素子14で受光されるライン照明の像は位置が変化せず、観察対象がx方向に移動する。
このため、例えば、図14(a)に示した赤外光の0次光による観察対象における関心領域の全体像と、白色ライン光の0次光による観察対象の関心領域における測定を所望するライン状の領域の像との合成像と、観察対象の関心領域における測定を所望するライン状の領域にわたる分光スペクトルは、ステージ20を移動させることにより、観察対象が移動して図14(c)に示すように、観察対象の照明位置が変化し、それに伴い分光スペクトル受光範囲も変化する。なお、図14(c)中、P2はライン照明領域内における1スポット、Q2はスポットP2での分光スペクトルを示している。
そこで、ステージ20を1ラインの照明幅ごとにx方向に移動させて、1ラインにわたる分光反射率の測定を観察対象の関心領域全体にかけて行えば、観察対象の関心領域全体の形態及び観察対象の関心領域全体にわたり分光反射率測定位置及び分光反射率との関連付けをすることができる。
(第11実施形態)
図15は本発明の第11実施形態にかかる分光画像入力装置を備えた発光体分光測定用検査装置の概略構成図、図16は図15の検査装置の受光素子で得た情報を画像処理して表示装置に表示した状態説明図である。
(第11実施形態)
図15は本発明の第11実施形態にかかる分光画像入力装置を備えた発光体分光測定用検査装置の概略構成図、図16は図15の検査装置の受光素子で得た情報を画像処理して表示装置に表示した状態説明図である。
第11実施形態の発光体分光測定用検査装置は、対物レンズ15と、分光素子13と、結像レンズ12と、受光素子14と、可視光全体照明手段17’と、ハーフミラー19を有して構成されている。
結像光学系は、対物レンズ15と、ハーフミラー19と、分光素子13と、結像レンズ12とで構成されている。また、観察光学系は、結像光学系と、受光素子14とで構成されている。
可視光全体照明手段17’は、可視光光源17’1と、拡散素子172と、コリメートレンズ173を有して構成されている。なお、可視光光源17’1以外は、第10実施形態の赤外光全体照明手段17と構成はほぼ同じである。
また、その他の各光学部材も、第10実施形態と同じ符号を付したものと構成はほぼ同じである。
その他、第11実施形態の検査装置には、第9実施形態の内視鏡における光源・ビデオ画像処理装置と同様の画像処理装置(図示省略)が備えられている。
また、ステージ20をy方向に移動するステージ駆動手段(図示省略)が備えられている。
このように構成された第11実施形態の検査装置を用いて観察対象としてLED等の発光体等の検査を行う場合について説明する。なお、ステージ20は、y方向に延び、ステージ20の上には、発光体としてR(赤)G(緑)B(青)の各LEDを搭載した基板がy方向に複数個並べられているものとする。
まず、可視光全体照明手段17’を介して全体照明を行う。具体的には、可視光光源17’1を点灯する。すると、可視光は、拡散素子172、コリメートレンズ172を経て平行光束の状態でハーフミラー19に入射する。ハーフミラー19で反射した可視光は、対物レンズ15を経てステージ20上の観察対象の関心領域全体を照明する。
観察対象全体で反射した可視光は、対物レンズ15を経て平行光束の状態でハーフミラー19に入射する。ハーフミラー19を透過した可視光は、分光素子13、結像レンズ12を介して、0次光が関心領域の全体像として受光素子14の0次光の結像領域に結像される。受光素子14は0次光を受光する。これにより、可視光による観察対象における関心領域の全体像(ここでは、LEDを搭載した基板の像)が得られる。なお、1次光も受光素子14の1次光の結像領域に結像されるが、多数重なった像であるため、観察には用いない。
このとき観察対象のRGBの各LEDを搭載した基板からはRGBの光が発光されている。そこで、次に、全体照明を一瞬OFFにする。
すると、基板に搭載されたRGBの各LEDから発光されるRGBの光が、対物レンズ15を経て平行光束の状態でハーフミラー19に入射する。ハーフミラー19を透過したRGBの光は、分光素子13、結像レンズ12を介して、0次光がRGB光の像として受光素子14の0次光の結像領域に結像される。また、−1次光は、RGBそれぞれの光ごとに各スペクトルに分離された分光スペクトルとして受光素子14の受光面における−1次光の結像領域内に結像する。そして、これらの0次光、−1次光を受光素子14が受光する。これにより、LED搭載基板におけるLEDの位置及び各LEDの分光スペクトルが得られる。
図示省略した画像処理装置は、受光素子14で受光した可視光の0次光による観察対象における関心領域の全体像(LEDを搭載した基板の像)と、発光した各LEDの0次光による像とを合成し、表示面にはこの合成像と、各LEDの分光スペクトルを表示する(図16)。これにより、観察対象の関心領域全体(LEDを搭載した基板)の形態及び観察対象の関心領域における発光体(ここではLED)の位置及び発光体(LED)の分光スペクトルとの関連付けをすることができる。
そして、第11実施形態の検査装置では、全体像を観察しながら、各発光体の分光スペクトルを予め測定しておいた良品の分光スペクトルと比較して製品の良否を判定する。なお、この検査は、図示省略したステージ駆動手段を介してステージ20を順次y方向に移動させることで、ステージ20に載置された全てのLED搭載基板について行うことができる。
次に、本発明の分光画像入力装置及びそれを用いた光学装置において、適用可能な関心領域全体の走査手段について説明する。
(第12実施形態)
図17は本発明の第12実施形態にかかるライン照明手段を備えた分光画像入力装置及びそれを用いた光学装置に適用可能な観察対象の関心領域全体の走査手段の一例を示す説明図、図18(a)〜(c)は図17の走査手段を用いてライン照明で観察対象の関心領域を走査した場合における、0次光の結像領域に結像される観察対象の観察領域の全体像とライン照明像との位置関係を示す説明図である。
(第12実施形態)
図17は本発明の第12実施形態にかかるライン照明手段を備えた分光画像入力装置及びそれを用いた光学装置に適用可能な観察対象の関心領域全体の走査手段の一例を示す説明図、図18(a)〜(c)は図17の走査手段を用いてライン照明で観察対象の関心領域を走査した場合における、0次光の結像領域に結像される観察対象の観察領域の全体像とライン照明像との位置関係を示す説明図である。
第12実施形態の走査手段は、本発明のライン照明手段を有する分光画像入力装置を備えた検査装置や顕微鏡に適用可能な手段である。基本的には、図13〜図16に示した第10及び第11実施形態の検査装置に用いたステージ20を移動させる駆動手段のように、本発明のライン照明手段を備えた分光画像入力装置の位置を固定させたまま、観察対象を載置したステージ20を所定方向に移動させることができるように構成されている。
また、ライン照明手段6は同軸照明となっている。
このように構成された第12実施形態の走査手段によれば、全体像及びライン照明光の像が例えば、図18(a)に示すような位置にある場合において、x方向にステージ20を移動させたとき、ライン照明光はステージ20の移動とは無関係に受光素子4の0次光の結像領域において固定された位置に結像する。一方、観察対象はステージの移動に伴い、受光素子4の0次光の結像領域をx方向に移動する。
このため、受光素子4の0次光の結像領域において、観察対象の関心領域がライン照明光を通り抜けていくように、ステージ20をx方向に1ラインの照明幅ごとに移動させる。その際、移動ごとに0次光の結像領域に結像した観察像、ライン照明像、及び1次光の結像領域に結像した分光スペクトル像を、図示省略した画像処理装置を介してつなぎあわせる。このようにすれば、観察対象の関心領域全体の形態及び観察対象の関心領域全体にわたり分光反射率測定位置及び分光反射率とを関連付けたデータが得られる。
(第13実施形態)
図19は本発明の第13実施形態にかかるライン照明手段を備えた分光画像入力装置及びそれを用いた光学装置に適用可能な観察対象の関心領域全体の走査手段の他の例を示す説明図である。なお、便宜上、観察対象の関心領域を斜めに傾けて示してある。図20(a)〜(c)は図19の走査手段を用いてライン照明で観察対象の関心領域を走査した場合における、0次光の結像領域に結像される観察領域の全体像とライン照明像との位置関係を示す説明図である。
(第13実施形態)
図19は本発明の第13実施形態にかかるライン照明手段を備えた分光画像入力装置及びそれを用いた光学装置に適用可能な観察対象の関心領域全体の走査手段の他の例を示す説明図である。なお、便宜上、観察対象の関心領域を斜めに傾けて示してある。図20(a)〜(c)は図19の走査手段を用いてライン照明で観察対象の関心領域を走査した場合における、0次光の結像領域に結像される観察領域の全体像とライン照明像との位置関係を示す説明図である。
第13実施形態の走査手段は、図11の第9実施形態で示したような本発明のライン照明手段を有する分光画像入力装置を備えた内視鏡に適用可能な手段である。基本的には、内視鏡に一般的に備えられている内視鏡先端部9を駆動させるための駆動手段(図示省略)で構成されている。
第13実施形態の走査手段が適用される内視鏡には、内視鏡先端部9に観察光学系5とライン照明手段6とが設けられている。このため、観察光学系5とライン照明手段6は、内視鏡先端部9と一体となって移動する。
また、ライン照明手段6は観察光学系5とは非同軸となっている。
このように構成された第13実施形態の走査手段によれば、全体像及びライン照明光の0次光の像が例えば、図20(a)の下側の図に示すような位置にある場合において、図19に示す内視鏡先端部9を矢印A方向に移動させたとき、ライン照明光は観察対象の関心領域に対する入射角度が微妙に変化することにより受光素子4の0次光の結像領域を少しずつy方向に移動して結像する。一方、観察対象は内視鏡先端部9の移動に伴い、受光素子4の0次光の結像領域をy方向であって内視鏡先端の移動方向とは反対方向に大きく移動する(図20(a)〜(c)参照)。
このため、受光素子4の0次光の結像領域において、観察対象の関心領域がライン照明光を通り抜けていくように、内視鏡先端部9をy方向に1ラインの照明幅ごとに移動させる。その際、移動ごとに0次光の結像領域に結像した観察像、ライン照明像、及び1次光の結像領域に結像した分光スペクトル像を、図示省略した画像処理装置を介してつなぎあわせる。
このようにすれば、観察対象の関心領域全体の形態及び観察対象の関心領域全体にわたり分光反射率測定位置及び分光反射率とを関連付けたデータが得られる。
なお、第13実施形態では、ライン照明手段6は、観察光学系5と非同軸であるため、内視鏡先端部9の移動ごとに受光素子4の0次光の結像領域に結像されるライン光が変形する。しかし、図2、図3を用いて説明したように、ライン照明光の0次光の位置が得られれば、1次光のスペクトル位置は計算で求まる。このため、ラインが変形しても、図示省略した画像処理手段を用いてライン照明光の各座標位置に対応した分光スペクトル位置を求めることで分光スペクトルは検出できる。
また、内視鏡先端部9がz方向に移動して、走査ごとに得られる像の倍率が異なる場合には、画像処理手段を介して得られた像の倍率補正処理を行えば、走査した領域全体で同じ倍率の像に対する形状及び測定位置と分光スペクトルの情報が得られる。
(第14実施形態)
図21は本発明の第14実施形態にかかるライン照明手段を備えた分光画像入力装置及びそれを用いた光学装置に適用可能な観察対象の関心領域全体の走査手段のさらに他の例を示す説明図であり、(a)はその一例を示す概略構成図、(b)は(a)の光源部を正面からみた図、(c)は(a)の変形例を示す概略構成図、(d)は(c)の光源部を正面からみた図である。なお、便宜上、図21(a),(c)において、観察対象の関心領域を斜めに傾けて示してある。図22(a)〜(c)は図21の走査手段を用いてライン照明で観察対象の観察領域を走査した場合における、0次光の結像領域に結像される観察領域の全体像とライン照明像との位置関係を示す説明図である。
(第14実施形態)
図21は本発明の第14実施形態にかかるライン照明手段を備えた分光画像入力装置及びそれを用いた光学装置に適用可能な観察対象の関心領域全体の走査手段のさらに他の例を示す説明図であり、(a)はその一例を示す概略構成図、(b)は(a)の光源部を正面からみた図、(c)は(a)の変形例を示す概略構成図、(d)は(c)の光源部を正面からみた図である。なお、便宜上、図21(a),(c)において、観察対象の関心領域を斜めに傾けて示してある。図22(a)〜(c)は図21の走査手段を用いてライン照明で観察対象の観察領域を走査した場合における、0次光の結像領域に結像される観察領域の全体像とライン照明像との位置関係を示す説明図である。
第14実施形態の走査手段は、本発明のライン照明手段を有する分光画像入力装置を備えた内視鏡、検査装置、顕微鏡のいずれにも適用可能な手段である。基本的には、図7及び図9に示した第3及び第5実施形態の分光画像入力装置、図11に示した第9実施形態の内視鏡装置に用いるライン照明手段6において、複数の光源を設け、各光源の点灯を切り替えることで観察対象への照明位置を変えるように構成されている。
図21(a)に示すライン照明手段6は、x−y方向に2次元配列された複数のLEDからなるLED群6’1と、コリメートレンズ62と、シリンドリカルレンズ64とで構成されている。
LED群6’1は、LED6’1-nm(n:1,2・・・、m:1,2・・・)を、x方向にライン状に配列し、かつ、ライン状の配列を観察対象の関心領域における所望の観察位置に合わせて、y方向に複数段備えて構成されており、各段のライン状に配置されたLED群6’1-n(n:1,2・・・)ごとに点灯するように制御されている。
コリメートレンズ62は、LED群6’1の所定の段のライン状に配置されたLED群6’1-n(n:1,2・・・)より点灯された光を平行光束にする。シリンドリカルレンズ64は、平光光束をライン状の形状を保ちながら拡大して、観察対象の関心領域において測定を所望する領域に照明するように構成されている。
図21(c)に示すライン照明手段6は、y方向に1次元配列された複数のLEDからなるLED群61と、コリメートレンズ62と、一次元方向に拡散する作用を備えた拡散素子63と、シリンドリカルレンズ64とで構成されている。
LED群61は、LED61-n(n:1,2・・・)を、観察対象の関心領域における所望の観察位置に合わせて、y方向に複数段備えて構成されており、各段ごとに点灯するように制御されている。
コリメートレンズ62は、LED群61の所定の段に配置されたLED61-n(n:1,2・・・)より点灯された光束を平行光束にする。拡散素子63は、入射光をx方向に拡散する作用を備えている。シリンドリカルレンズ64は、拡散素子63を介してx方向に拡散されたライン状の光束の形状を保ちながら拡大して、観察対象の関心領域において測定を所望する領域に照明するように構成されている。
このように構成された第14実施形態の走査手段によれば、所定の段のLEDを点灯させると、その位置に対応した観察対象の関心領域におけるライン状の領域Lが照明される。従って、観察対象の関心領域と分光画像入力装置の観察光学系との位置関係を固定させた状態のまま、照明光学系6において段方向(ここではy方向)に沿って順にLEDを点灯させるだけで、図22(a)〜(c)に示すように、観察対象の関心領域全体をライン照明で走査することができる。
このため、受光素子の0次光の結像領域において、観察対象の関心領域がライン照明光を通り抜けていくように、ライン照明手段6のLED群61のLED61-n又はLED群6’1のLED群6’1-nを1段ごとに切り替えて点灯する。その際、LEDの点灯する段の切り替えごとに0次光の結像領域に結像した観察像、ライン照明像、及び1次光の結像領域に結像した分光スペクトル像を、図示省略した画像処理装置を介してつなぎあわせる。
このようにすれば、観察対象の関心領域全体の形態及び観察対象の関心領域全体にわたり分光反射率測定位置及び分光反射率とを関連付けたデータが得られる。
さらに、第14実施形態の走査手段によれば、観察対象の関心領域と分光画像入力装置の観察光学系との位置関係が走査中固定させておくことができるので、走査ごとに得られる像の位置ずれを防ぐことができる。
なお、第14実施形態の走査手段を内視鏡に用いる場合は、ライン照明手段6は、観察光学系と非同軸となるため、上述したように内視鏡先端部の移動ごとに受光素子の0次光の結像領域に結像されるライン光が変形する。第14実施形態においても、図2、図3を用いて説明したように、ライン照明光の0次光の位置が得られれば、1次光のスペクトル位置は計算で求まる。このため、ラインが変形しても、図示省略した画像処理手段を用いてライン照明光の各座標位置に対応した分光スペクトル位置を求めることで分光スペクトルは検出できる。
(第15実施形態)
図23は本発明の第15実施形態にかかる分光画像入力装置を備えた赤外分光特性測定用内視鏡の説明図であり、(a)は概略構成図、(b)は照明光として用いる光の波長帯域を示すグラフである。なお、図23(a)では便宜上、観察対象は省略してある。
(第15実施形態)
図23は本発明の第15実施形態にかかる分光画像入力装置を備えた赤外分光特性測定用内視鏡の説明図であり、(a)は概略構成図、(b)は照明光として用いる光の波長帯域を示すグラフである。なお、図23(a)では便宜上、観察対象は省略してある。
第15実施形態の内視鏡は、内視鏡先端部9に2つの光路A,Bを有する結像光学系2A、2Bを有する観察光学系5A,5Bと、可視光全体照明手段7と、赤外光全体照明手段7’と、赤外光ライン照明手段6”とを有して構成されている。
第1の結像光学系2Aは、光路A上に配置された赤外光用光学系2’1Aと、赤外光用光学系2’1A内に配置された赤外光透過フィルタ8’Aと、光路A,Bに跨って配置されたレンズ22と、分光素子3と、レンズ23とで構成されている。
第2の結像光学系2Bは、光路B上に配置された可視光用光学系2’1Bと、可視光用光学系2’1B内に配置された可視光透過フィルタ8’Bと、光路A,Bに跨って配置されたレンズ22と、分光素子3と、レンズ23とで構成されている。
赤外光透過フィルタ8’Aは、およそ波長400nm〜700nmの可視光を遮断し、およそ波長700nm〜1000nmの赤外光を透過させる分光透過率特性を備えている。そして、第1の結像光学系2Aは、全体の分光透過率特性が、赤外光透過フィルタ8’Aの分光透過率特性と同じになっている。
可視光透過フィルタ8’Bは、およそ波長700nm〜1000nmの赤外光を遮断し、およそ波長400nm〜700nmの可視光を透過させる分光透過率特性を備えている。そして、第2の結像光学系2Bは、全体の分光透過率特性が、可視光透過フィルタ8’Bの分光透過率特性と同じになっている。
可視光全体照明手段7は、およそ波長400nm〜700nmの可視光を観察対象の関心領域全体に照明することができるように構成されている。
赤外光全体照明手段7’は、およそ波長700nm〜1000nmの赤外光を観察対象の関心領域全体に照明することができるように構成されている。
なお、可視光全体照明手段7、赤外光全体照明手段7’の基本的な光学構成は、それぞれ上述した本発明のいずれかの実施形態における全体照明手段と同様である。
赤外光ライン照明手段6”は、およそ波長700nm〜1000nmの赤外光を観察対象の関心領域において測定を所望する領域にライン状に照明することができるように構成されている。
なお、赤外光ライン照明手段6”の基本的な光学構成は、上述した本発明のいずれかの実施形態におけるライン光照明手段と同様である。
また、内視鏡本体部は、図11で示した第9実施形態の光源・ビデオ画像処理装置と同様の画像処理装置と接続されている(図示省略)。
このように構成された第15実施形態の内視鏡を用いて赤外光での分光反射率の測定を行う場合、まず、可視光全体照明手段7をONにして観察対象を可視光で照明する。このとき、観察対象で反射した可視光は、第1の光路Aに設けられた赤外光用光学系2’1A中の赤外光透過フィルタ8’Aで遮断される。また、観察対象で反射した可視光は、第2の光路Bに設けられた可視光用光学系2’1Bを通過し、レンズ22、分光素子3、レンズ23を経て受光素子4の領域Rに0次光の可視光像を結像する。そこで、可視光全体照明で得られる0次光の可視光画像を、図示省略した画像処理装置の一方の表示面に表示させて観察しながら、内視鏡先端部を移動して観察対象の関心領域を選定する。
観察対象の関心領域を選定後、可視光全体照明手段7をOFFにするとともに赤外光全体照明手段7’をONにして、観察対象の関心領域全体に赤外光を照明する。このとき、観察対象の関心領域全体で反射した赤外光は、第2の光路Bに設けられた可視光用光学系2’1B中の可視光透過フィルタ8’Bで遮断される。また、観察対象の関心領域全体で反射した赤外光は、第1の光路Aに設けられた赤外光用光学系2’1Aを通過し、レンズ22、分光素子3、レンズ23を経て受光素子4の領域Lに0次光の赤外光像を結像する。この赤外光全体照明で得られる0次光の赤外光画像を、図示省略した画像処理装置の他方の表示面に表示させる。
次に、赤外光全体照明手段7’をOFFにするとともに赤外光ライン照明手段6”をONにして、観察対象の関心領域において測定を所望する領域にライン状の赤外光を照明する。このとき、観察対象の関心領域で反射したライン状の赤外光は、赤外全体照明光と同じ経路を辿り、受光素子4の領域Lに0次光の赤外ライン光像を結像する。また、受光素子4の領域Rに1次光の赤外ライン光の分光スペクトル画像を結像する。この赤外光ライン照明で得られる0次光の赤外ライン光画像を、図示省略した画像処理装置を介して、赤外光全体照明で得られた0次光の赤外光画像と合成し、観察対象の関心領域における測定位置が認識できる画像に画像処理して他方の表示面に表示させる。また、赤外光ライン照明で得られる1次光の分光スペクトル画像を、画像表示装置の一方の画面に表示させる。
さらには、画像処理装置を介して赤外光ライン照明で得られる1次光の分光スペクトルの強度をグラフ化して、画像表示装置の一方の画面に表示させてもよい。
第15実施形態の内視鏡によれば、照明光を切り替えるだけで、可視光画像での観察対象の関心領域の選定と、赤外光による観察対象の関心領域全体の形態の観察と、観察対象の関心領域における測定を所望するライン照明位置、ライン照明した領域にわたる分光スペクトルの観察と、及びこれらの観察で得た情報の関連付けをすることができる。
なお、第15実施形態の内視鏡において、さらに可視光ライン照明手段を備えれば、可視光による分光測定と、形態及び測定位置の関連付けも行うことができる。
(第16実施形態)
図24は本発明の第16実施形態にかかる分光画像入力装置を備えた蛍光分光内視鏡の説明図であり、(a)は概略構成図、(b)は照明光として用いる光の波長帯域を示すグラフである。なお、図24(a)では便宜上、観察対象は省略してある。
(第16実施形態)
図24は本発明の第16実施形態にかかる分光画像入力装置を備えた蛍光分光内視鏡の説明図であり、(a)は概略構成図、(b)は照明光として用いる光の波長帯域を示すグラフである。なお、図24(a)では便宜上、観察対象は省略してある。
第16実施形態の内視鏡は、内視鏡先端部9に2つの光路A,Bを有する結像光学系2A,2Bを有する観察光学系5A,5Bと、可視光全体照明手段7と、赤外光全体照明手段7’と、赤外励起光ライン照明手段6”’とを有して構成されている。
第1の結像光学系2Aは、光路A上に配置された可視光用光学系2”1Aと、可視光用光学系2”1A内に配置された可視光透過フィルタ8”Aと、光路A,Bに跨って配置されたレンズ22,レンズ23とで構成されている。
第2の結像光学系2Bは、光路B上に配置された赤外光用光学系2”1Bと、赤外光用光学系2”1B内に配置された赤外光透過フィルタ8”Bと、光路A,Bに跨って配置されたレンズ22と、光路B上に配置された分光素子3と、光路A,Bに跨って配置されたレンズ23とで構成されている。
可視光透過フィルタ8”Aは、およそ波長700nm〜900nmの赤外光を遮断し、およそ波長400nm〜700nmの可視光を透過させる分光透過率特性を備えている。そして、第1の結像光学系2Aは、全体の分光透過率特性が、可視光透過フィルタ8”Aの分光透過率特性と同じになっている。
赤外光透過フィルタ8”Bは、およそ波長400nm〜700nmの可視光を遮断し、およそ波長700nm〜900nmの赤外光を透過させる分光透過率特性を備えている。そして、第2の結像光学系2Bは、全体の分光透過率特性が、赤外光透過フィルタ8”Bの分光透過率特性と同じになっている。
可視光全体照明手段7は、およそ波長400nm〜700nmの可視光を観察対象の関心領域全体に照明することができるように構成されている。
赤外光全体照明手段7”は、およそ波長700nm〜900nmの赤外光を観察対象の関心領域全体に照明することができるように構成されている。
なお、可視光全体照明手段7、赤外光全体照明手段7’の基本的な光学構成は、それぞれ上述した本発明のいずれかの実施形態における全体照明手段と同様である。
赤外励起光ライン照明手段6”’は、およそ波長700nm〜800nmの赤外励起光を観察対象の関心領域において測定を所望する領域にライン状に照明することができるように構成されている。
なお、赤外励起光ライン照明手段6”’の基本的な光学構成は、上述した本発明のいずれかの実施形態におけるライン光照明手段と同様である。
また、内視鏡本体部は、図11で示した第9実施形態の光源・ビデオ画像処理装置と同様の画像処理装置と接続されている(図示省略)。
このように構成された第16実施形態の内視鏡を用いて赤外光励起による赤外蛍光観察を行う場合、まず、可視光全体照明手段7をONにして観察対象を可視光で照明する。このとき、観察対象で反射した可視光は、第2の光路Bに設けられた赤外光用光学系2”1B中の赤外光透過フィルタ8”Bで遮断される。また、観察対象で反射した可視光は、第1の光路Aに設けられた可視光用光学系2”1Aを通過し、レンズ22、レンズ23を経て受光素子4の領域Lに0次光の可視光像を結像する。そこで、可視光全体照明で得られる0次光の可視光画像を、図示省略した画像処理装置の一方の表示面に表示させて観察しながら、内視鏡先端部9を移動して観察対象の関心領域を選定する。
観察対象の関心領域を選定後、可視光全体照明手段7をOFFにするとともに赤外光全体照明手段7’をONにして、観察対象の関心領域全体に赤外光を照明する。このとき、観察対象の関心領域全体で反射した赤外照明光及び赤外照明光の一部の励起波長を照明されることにより関心領域内の所定箇所で発した微量の赤外蛍光は、第1の光路Aに設けられた可視光用光学系2”1A中の可視光透過フィルタ8”Aで遮断されるとともに、第2の光路Bに設けられた赤外光用光学系2”1Bを通過し、レンズ22、分光素子3、レンズ23を経て受光素子4の領域Rに0次光の赤外光の像を結像する。この赤外光全体照明で得られる0次光の赤外光の画像を、図示省略した画像処理装置の他方の表示面に表示させる。これにより、赤外光全体照明による観察対象の関心領域全体が観察できる。
次に、赤外光全体照明手段7’をOFFにするとともに赤外光励起ライン照明手段6”’をONにして、観察対象の関心領域において蛍光観察を所望する領域にライン状の赤外光を照明する。このとき、観察対象の関心領域で反射したライン状の赤外励起光及び赤外ライン照明光により励起されて関心領域内の所定箇所で発した赤外蛍光は、赤外全体照明光を照明した場合と同じ経路を辿り、第1の光路Aに設けられた可視光用光学系2”1A中の可視光透過フィルタ8”Aで遮断されるとともに、第2の光路Bに設けられた赤外光用光学系2”1Bを通過し、レンズ22、分光素子3、レンズ23を経て受光素子4の領域Rに0次光の赤外励起ライン照明光及び蛍光の像を結像する。また、受光素子4の領域Lに1次光の赤外励起ライン照明光及び赤外蛍光の分光スペクトル画像を結像する。このとき、赤外蛍光は赤外励起光とは、波長帯域が異なるため、区別できる。
この赤外光ライン照明で得られる0次光の赤外励起ライン光及び蛍光の画像を、図示省略した画像処理装置を介して、赤外光全体照明で得られた0次光の赤外光画像と合成し、観察対象の関心領域における蛍光観察位置が認識できる画像に画像処理して他方の表示面に表示させる。また、赤外励起光ライン照明で得られる1次光の蛍光の分光スペクトル画像を、画像表示装置の一方の画面に表示させる。
さらには、画像処理装置を介して赤外励起光ライン照明で得られる1次光の蛍光の分光スペクトルの強度をグラフ化して、画像表示装置の一方の画面に表示させてもよい。
第16実施形態の内視鏡によれば、照明光を切り替えるだけで、可視光画像での観察対象の関心領域の選定と、赤外光による観察対象の関心領域全体の形態の観察と、観察対象の関心領域における蛍光観察を所望する赤外励起光ライン照明位置、赤外励起光ライン照明により発した赤外蛍光位置、赤外励起光ライン照明することにより発した赤外蛍光の分光スペクトルの観察と、及びこれらの観察で得た情報の関連付けをすることができる。
(第17実施形態)
図25、26は本発明の第17実施形態の説明図である。
(第17実施形態)
図25、26は本発明の第17実施形態の説明図である。
本実施例は、回折格子にブレーズド型の回折格子3を使用している点が特徴である。
ブレーズド型の回折格子では、±1次光のうち一方のみ取り出すことができる。この実施例では、実際に使用しているのは、+または、−のいずれか一方の1次光である。そこで、ブレーズド型の回折格子では、0次光に加えて、+または、−のいずれかの1次光を取り出すことができるので、光の利用効率を飛躍的に向上できる。
本実施例は、蛍光分光内視鏡、ラマン分光内視鏡において、それぞれ計測する蛍光光、ラマン散乱光に比べて、投射する一部照明光がそれぞれ励起光で光が強く、反射光もまた強いため、受光素子が飽和したり破損したりするのを防ぐために、観察光学系内に励起光減衰フィルターFを設ける必要がある。一方、本構成では、一部光を観察光学系の0次光として取り出すことで、計測場所を特定できる特徴を有しており、わずかではあるが透過させる必要がある。通常は、投射する一部照明光の強度を変えたり、減衰フィルターの特性を最適化する。
しかしながら、その量を実際に決定し実現するのが困難な場合がある。例えば、蛍光や、ラマン散乱光を得るには最適な強度範囲がある。一方、被検査物の反射率が大きく異なったりして、戻り光が想定範囲を超えた場合などである。
これらの課題を解決する手法として、一部照明として、励起光の波長に加えて、投射する場所を特定するための指標とする励起光と異なる波長の光を混ぜて投射し、励起光は完全減衰するためのフィルターとし、指標光は計測する蛍光、ラマン光に近い強度を含んで可変光量とすることで、蛍光分光やラマン分光のための励起光の適切強度を確保しながら、指標光量も適切な光量に設定可能とすることができる。
本実施例の構成では、励起光は410nmのLD光源65で、蛍光光は450〜600nm程度の分光計測を行う場合の状態を示しており、この場合、700nmのLD光源66を光ファイバーで結合する構成としている。両LD光の強度は、独立に可変できる構成であり、この場合410nmの光を遮断する励起光カットフィルターを内蔵している。
700nmの光は減衰することなく光学系を通り、0次光として410nmの投射位置と一致して結像する。よって、投射位置を確認することができる。一方、1次光は計測したい波長領域と異なる波長を選んであるので、回折格子で分散されスペクトルとして検出され、蛍光光と指標光700nmは識別できる。
(第18実施形態)
図27、28は本発明の第18実施形態の説明図である。
(第18実施形態)
図27、28は本発明の第18実施形態の説明図である。
本実施例は、医療用内視鏡に関する。
全体照明として、R,G,Bの3色の照明光を順次照射し、モノクロ撮像素子で受像し、カラー画像を取得する方式に、本発明の分光方式を採用した場合の構成を示す。
全体構成は、撮像装置5と、全体照明7と、一部照明6からなる。
撮像装置5は、対物レンズ2、モノクロ撮像素子4、回折格子3からなる。全体照明7は、その光源部は、白色ランプと、集光レンズ、R,G,Bの3色のフィルターが配置された回転フィルター部とからなり、照明光学系7は、照明光を伝達するライトガイド71と、照明レンズ72から構成される。一部照明6は、線状の照明光を投影するための、光源(LED,LD)と、照明光学系64,63,62からなる。
物体面の反射分光特性を計測する分光反射率計測内視鏡についてその構成を示す。
この場合には、計測したい波長範囲の照明波長を含む照明光を物体に投影する必要がある。このために、比較的波長範囲の広い、キセノン光源光、ハロゲン光、白色LED等の光源を用いて照明を行う構成である。
他方、被検査物の蛍光特性、ラマン散乱特性等の励起光の分光特性を計測することで、検査物の質的な検査を行う励起分光内視鏡に関して構成を示す。
蛍光観察においては、励起光よりも波長の長い微弱光を蛍光として観測し、さらに、その蛍光の分光特性の形態から蛍光を発生させる組織の組成を推定することができる。
蛍光光は、励起光に比べて微弱光であるので蛍光分光計測においては、励起光を減衰させて撮像素子への入射光量を適切にすることで、撮像素子の受光のダイナミックレンジを確保する必要がある。このため、励起光減衰フィルターを受光光学系内に設けて励起光波長成分のみ適切なレベルに減衰させる。完全にゼロにすると、計測位置が確認できなくなるので、蛍光光量の強度の十倍から十分の1倍程度が好ましい。
一部照明の投射は、R,G,Bフィルターの回転に同期して行う必要がある。好ましくは、R,G,Bの照射時間以外に、全体照明を投射しない時間を設けて、この時間帯に、一部照明を投射して計測分光画像を取得するのが良い。この場合、蛍光画像のみを計測できるので、画像等のノイズの影響を避けることができるので精度の高い分光画像の取得が可能となる。
他方、R,G,Bの照射時間を確保しつつ、蛍光画像を取得する方法としては、図28(b)に示すようにR,G,Bのどれか1色の照射期間に同期して、励起光を照射する方法が好ましい。1周期ごとに、一部照明と投射する、しないを繰り返して画像を取得し、その差分を画像演算で求めることで、蛍光光の画像成分を抽出することができる。この方式では、これまでの画像取得のタイミングや、フレームレートを損なうことなく分光画像を取得することが可能となる。
励起光の波長を変えることで、被検査物の異なる特徴を抽出することが可能である。特に、生体の組織の可視光励起光に対する自家蛍光と、あらかじめ導入した赤外蛍光マーカーの赤外蛍光発光を用いることで、組織形態と腫瘍の位置の両者を一度に観察検査することで確定診断が可能になる。この場合は、可視励起光と、近赤外励起光の2波長以上の励起光を照射する。この実施例においては、励起光を減衰する減衰フィルターは、2波長にわたり励起光の波長において減衰効果を有する特性の構成とする。
又、物質の分子構造に関連して、励起光としてレーザー光を当てることで、ラマン散乱光を得ることができる。ラマン散乱光の分光特性を測定することで、物質の組成を知ることができる。工業用内視鏡分野においては、パイプ内面や、タービンのタービンブレードなどの腐食度合いを表面の物質の組成を調べて判定している場合があり、通常は、分解して検査を行っているが、内視鏡下での検査、計測が望まれている。
これを実現する手段として、ラマン散乱計測内視鏡を提供する。
構造的には、観察光学装置、全体照明、一部照明からなり、この一部照明がレーザー光を照射して物質を励起させて、ラマン分光を得る構成である。レーザー光が、内視鏡の観察光学系を通して撮像面に至ると破損の原因にもなり、また撮像のダイナミックレンジが損なわれて精密な分光計測が出来ないので、レーザー光を減衰させる必要がある。このためにレーザー光波長の減衰フィルターFを撮像光学系内に含む。
(第19実施形態)
図29は本発明の第19実施形態の説明図である。
(第19実施形態)
図29は本発明の第19実施形態の説明図である。
本実施例は、計測波長領域を広くしたり、または同一波長領域の分解能を向上させたり出来る構成を示す。本実施例では、光学系の入射窓を2個設け、それぞれの窓から入射して撮像系までにいたる光の波長領域が互いに重なりあわないようにフィルター等で波長特性を設定してある。その後方に配置した回折格子は、0次光を、撮像素子の異なるエリアに投影し、また、1次光も互いに異なるエリア投影される構成となっている。
全体照明は、上記各2つの窓の透過波長特性にほぼ対応した2領域の分光特性を有する光を投影し、波長領域を切り替えて投射する構成となっている。
一部照明も、上記2つの窓からの透過波長域の分光計測を行うための照明光を投射する。
このように構成することで、各窓から入った光は、相応する波長領域の光に対して、全体照明を用いた観察画像を結像する。それと同時に一部照明投射時には回折格子による分光計測を行うことができる。このため、計測波長領域を広げたり、または、波長領域を分解能を上げて計測することができる。
このように構成することで、各窓から入った光は、相応する波長領域の光に対して、全体照明を用いた観察画像を結像する。それと同時に一部照明投射時には回折格子による分光計測を行うことができる。このため、計測波長領域を広げたり、または、波長領域を分解能を上げて計測することができる。
本実施例の動作を具体的に示す。
光路Aは、可視光領域の光だけを透過する構成としている。このために、可視光透過フィルター8'Aが設置されている。400〜700nmまで透過する。一方、光路Bでは、700〜1000nmまで透過する特性となるフィルター8'Bを内蔵している。
これに対応して全体照明も、可視光全体照明7(400〜700nm)と、近赤外全体照明7'(700〜1000nm)を有している。これらは、交互に点灯させることで、光路A,Bのいずれかのみ透過し、同時に両光路を透過しない構成としている。
先端LEDでもよいし、波長の異なる2種のLED光を一本のライトガイドを介して照射する構成としても良い。
加えて、可視光分光用の一部照明6'(線状)と、近赤外分光用の一部照明6"(線状)を有する。分光反射率測定の場合は、可視光分光用に一部照明(線状)は、分析したい波長範囲にわたって波長成分をもつ照明光で照射する。ホワイトチャート(反射率が波長に対して一定)に投影して得られた分光スペクトルを記憶しておき、被検査対象物に照射して得られたスペクトル分布との比から分光反射率特性を求めることできる。
近赤外光用の一部照明(線状)は、近赤外領域で分析したい波長領域にわたって波長成分をもつ照明光である。同様に近赤外領域の分光計測が可能である。
本実施例では、異なる波長領域の0次光と、1次光が、同じ撮像素子のエリアに投影されるが、あらかじめ、両光路に波長特性が重なりあわないようにフィルターを配置してあり、加えて、異なる波長領域の照明光を同時に照射せずに選択的に照射する構成としているので、両者が混じることは無い。
(第20実施形態)
図30は本発明の第20実施形態の説明図である。
(第20実施形態)
図30は本発明の第20実施形態の説明図である。
本実施例は、計測波長領域を広くしたり、または同一波長領域の分解能を向上させたり出来る構成を示す。本実施例では、光学系の入射窓を2個設け、それぞれの窓から入射して撮像系までにいたる光の波長領域が互いに重なりあわないようにフィルター等で波長特性を設定してある。その後方に配置した回折格子は、0次光を、撮像素子の異なるエリアに投影し、また、1次光も互いに異なるエリア投影される構成となっている。
全体照明は、上記各2つの窓の透過波長特性にほぼ対応した2領域の分光特性を有する光を投影し、波長領域を切り替えて投射する構成となっている。
一部照明も、上記2つの窓からの透過波長域の分光計測を行うための照明光を投射する。
このように構成することで、各窓から入った光は、相応する波長領域の光に対して、全体照明を用いた観察画像を結像する。それと同時に一部照明投射時には回折格子による分光計測を行うことができる。このため、計測波長領域を広げたり、または、波長領域を分解能を上げて計測することができる。
このように構成することで、各窓から入った光は、相応する波長領域の光に対して、全体照明を用いた観察画像を結像する。それと同時に一部照明投射時には回折格子による分光計測を行うことができる。このため、計測波長領域を広げたり、または、波長領域を分解能を上げて計測することができる。
本実施例の動作を具体的に示す。
光路Aは、可視光領域の光だけを透過する構成としている。このために、可視光透過フィルターが設置されている。400〜700nmまで透過する。一方、窓Bでは、700〜1000nmまで透過する特性となるフィルターを内蔵している。
これに対応して全体照明も、可視光全体照明7(400〜700nm)と、近赤外全体照明7'(700〜1000nm)を有している。これらは、交互に点灯させることで、光路A,Bのいずれかのみ透過し、同時に両光路を透過しない構成としている。先端LEDでもよいし、波長の異なる2種のLED光を一本のライトガイドを介して照射する構成としても良い。
加えて、可視光分光用の一部照明6'(線状)と、近赤外分光用の一部照明6"(線状)を有する。蛍光分光計測、または、ラマン散乱分光測定の場合は、可視光分光用に一部照明(線状)は、分析したい波長範囲にわたって蛍光や、ラマン散乱光の波長成分を発生させる励起光を照射する。基準光源(分光強度分布が既知の光源)で得られた分光スペクトルを記憶しておき、被検査対象物に励起光を照射して得られたスペクトル分布との比から蛍光や、ラマン散乱光の分光スペクトル分布がわかり、ひいては、被検査物の組織の特性や、物質の組成が検出できる。
近赤外光用の一部照明(線状)は、近赤外領域で分析したい波長領域にわたって蛍光光や、ラマン散乱光の波長成分を発生させ得る励起光をもつ照明光である。同様に近赤外領域の分光計測が可能である。
両者においても、蛍光光、ラマン散乱光の分析に不具合を生じない程度まで、励起光を減衰させる必要がある。このために、それぞれの領域に応じた励起光減衰フィルターを内蔵している。
本実施例では、異なる波長領域の0次光と、1次光が、同じ撮像素子のエリアに投影されるが、あらかじめ、両光路に波長特性が重なりあわないようにフィルターを配置してあり、加えて、異なる波長領域の照明光を同時に照射せずに選択的に照射する構成としているので、両者が混じることは無い。
(第21実施形態)
図31は本発明の第21実施形態の説明図である。
(第21実施形態)
図31は本発明の第21実施形態の説明図である。
本実施例は、可視光の全体照明と、2波長の励起光を有する蛍光分光内視鏡の例を示す。特に、医療用内視鏡において、腫瘍の部位を検査するための内視鏡である。
構造は、観察光学系には、ブレーズド型の回折格子を入れて、+1次光を減らして、その成分を−1次光に振り分けることで光量を確保している。励起光は、430nmと、730nmの2種である。励起光は、順に照射して蛍光分光を計測してもよい。
蛍光分光のスペクトルが互いに異なる場合は、両者同時に照射してもよい。この場合は、両者の一部照明の場所を一致させるために、同一の窓(照明光学系)から出射させるのが良い。励起光減衰フィルターは必須ではない。ただし、励起光の光量が大きすぎるために、撮像素子が誤動作したりする場合は、その対策として励起光減衰フィルターを入れて、蛍光分光に支障がない程度まで減衰させる。この例では、430nmと730nmで減衰特性を有し、他の波長域では蛍光分光計測に支障が出ない様に透過特性を有するように設定する。
430nmの励起光を当てると、ポルフェリン、コラーゲンの自家蛍光を得ることができる。両者の蛍光分光特性は異なるために、得られた蛍光分光スペクトルの特徴からその場所での両者の識別ができる。この情報は、その部位の組織上の形態の違いとして識別できる。
一方、悪性腫瘍に特異的に集まる蛍光腫瘍マーカーをあらかじめ注入しておくとこで、近赤外光の励起光に感応して腫瘍蛍光マーカーが蛍光を発する。腫瘍蛍光マーカーも、発光スペクトルが異なると同時に、腫瘍への感応性の異なるマーカー、2種以上のマーカーを同時に注入したおくことで、一度に両者マーカーの分布度合いを計測することが可能となり、より短時間に、より詳細な検査が可能となる。
2 結像光学系
21、22、23 レンズ
3 分光素子(回折格子)
4 受光素子(撮像素子)
5 観察光学系
6 ライン照明手段(一部照明光学系)
62 コリメートレンズ
63 拡散素子
64 シリンドリカルレンズ
65 励起光用LD
66 指標光用LD
7 全体照明手段(照明光学系)
73 LED
F 励起光カットフィルター
21、22、23 レンズ
3 分光素子(回折格子)
4 受光素子(撮像素子)
5 観察光学系
6 ライン照明手段(一部照明光学系)
62 コリメートレンズ
63 拡散素子
64 シリンドリカルレンズ
65 励起光用LD
66 指標光用LD
7 全体照明手段(照明光学系)
73 LED
F 励起光カットフィルター
Claims (14)
- 回折格子と結像光学系と撮像素子からなる観察光学系と、観察範囲全体を照明する照明光学系と、観察範囲の一部分を照明する一部照明光学系を有し、前記回折格子の0次透過光から観察画像を得て、前記回折格子の±1次回折光から分光特性を得る分光内視鏡。
- 前記回折格子がブレーズド型の回折格子であることを特徴とする請求項1に記載の分光内視鏡。
- 前記一部照明光学系の観察範囲への投影光が線状であり、前記回折格子の回折方向に対して傾斜した方向に投影することで、投影した線状の部分に応じた観察範囲の分光特性を一度に計測可能にしたこと特徴とする請求項1に記載の分光内視鏡。
- 前記一部照明光学系の投影光の分光特性を基準にして、計測物体から反射した前記投影光の分光特性を計測し、それらの比から計測物体の分光反射率を計測する請求項1に記載の分光内視鏡。
- 前記一部照明光学系からの照射光が蛍光観察用の励起光であって、前記観察光学系内部に、前記励起光を減衰し前記励起光より波長の長い蛍光を透過する特性を有するフィルターを内蔵する請求項1に記載の分光内視鏡。
- 前記励起光が2つの波長の励起光であり、前記観察光学系内部に、前記2つの波長の励起光を減衰し励起光よりも波長の長い蛍光を透過する特性を有するフィルターを内蔵する請求項5に記載の分光内視鏡。
- 前記一部照明光学系からの照射光がレーザー光であって、前記観察光学系内部に、前記レーザー光の成分を減衰し前記レーザー光の波長よりも長い波長領域に物体が発するラマン散乱光を透過する特性を有するフィルターを内蔵する請求項1に記載の分光内視鏡。
- 前記一部照明光学系が、前記照射光より波長の長い第二の一部照明光を前記照射光と同時に照射することを特徴とする請求項5に記載の分光内視鏡。
- 前記一部照明光学系が、前記照射光より波長の長い第二の一部照明光を前記照射光と同時に照射することを特徴とする請求項7に記載の分光内視鏡。
- 前記観察光学系の観察位置に対して、前記投影光の投影位置を、線状の方向に走査する手段を有する請求項3に記載の分光内視鏡。
- 内視鏡で計測した画像と、分光計測結果を画像演算にてつなぎ合わせて、分光計測結果を面画像計測値として合成する演算装置を有する請求項3に記載の分光内視鏡。
- 全体照明の消灯時間に一部照明を点灯させて分光計測を行い、全体照明下の画像と、一部照明下の分光特性を組み合わせて表示する請求項1に記載の分光内視鏡。
- 全体照明の点灯時に、一部照明を点滅し、点滅と同期して分光画像を取得し、点滅間の画像の演算から一部照明光によって計測された分光計測値を抽出し、全体照明下の画像と組み合わせて表示を行う請求項1に記載の分光内視鏡。
- 並列に配置した第一の波長帯域を有する第一光学系と、第一光学系とは透過波長領域が重なり合わない第二の光学系と、第一、第二光学系の後方に配置し、両波長帯域を包含する第三の光学系と、第一、第二のいずれか少なくとも一方の後方に配置した回折格子と、第一、第二の光学系を透過した光束を受光する撮像素子からなる観察光学系を有し、第一の波長領域対応した分光特性を有する観察範囲全体を照明する全体照明光学系と、第一の波長領域対応した分光特性を有する観察範囲の一部分を照明する一部照明光学系を有し、さらに、第二の波長領域対応した分光特性を有する全体照明、または、一部照明を有し、回折格子の0次透過光から観察画像を撮像し、回折格子の±1次回折光のいずれかから分光特性を得る分光内視鏡。
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