JP2007132706A - 移動量演算装置、レンズ鏡筒 - Google Patents

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Abstract

【課題】検出対象の移動量を演算するときに、その検出対象の移動速度に応じて、センサ出力信号からの変換に用いるしきい値のヒステリシス幅を適切に設定することができる移動量算出装置およびレンズ鏡筒を提供する。
【解決手段】基準電圧発生器36により所定の基準電圧を発生し、比較器32、34へ出力する。D/A変換器37は、コントローラ35から出力されるヒステリシス幅ΔVの情報をアナログ値に変換し、比較器32、34へ出力する。コントローラ35は、ヒステリシス幅ΔVを検出対象であるレンズの移動速度に応じて変化させる。これにより、比較器32、34において、基準電圧を中心に、レンズの移動速度に応じて変化するヒステリシス幅ΔVを有する2種類のしきい値が設定される。このしきい値に基づいて磁気センサ7からの出力を比較器32、34により変換し、レンズの移動量を演算する。
【選択図】図7

Description

本発明は、磁気抵抗素子を用いた移動量演算装置および移動量演算装置を組み込んだレンズ鏡筒に関する。
従来、磁気抵抗素子からなる磁気センサを用いて検出対象の移動量を演算し、その移動量から位置を検出する位置検出装置は、光学式エンコーダを用いた位置検出装置と比べ安価に構成できることから、カメラ用交換レンズにおけるレンズ位置検出用等、さまざまな分野で使用されている。このような位置検出装置において、マイクロコンピュータ等での処理を可能とするため、磁気センサからのセンサ出力信号をしきい値と比較することにより矩形波に変換後、パルス列として出力する構成となっているものが知られている。(特許文献1参照)
特開2001−108485号公報
特許文献1のように磁気センサからのセンサ出力信号をしきい値と比較し、矩形波として位置情報を得る際に、モータ等から発生するノイズが重畳されることにより、センサ出力信号がしきい値の上下で変動する場合がある。この場合はセンサ出力信号から矩形波への変換が正しく行われないため、誤パルスが生じてしまい、正しい移動量の演算結果が得られなくなる。そこで、矩形波を立ち上げるときのしきい値と、矩形波を立ち下げるときのしきい値とを別にし、立ち上り時のしきい値を立ち下り時のしきい値よりも大きく設定することにより、センサ出力信号からの変換に用いるしきい値にヒステリシス幅を持たせ、誤パルスの発生を防ぐ方法が従来から知られている。
上記のヒステリシス幅は移動量の演算分解能に影響し、ヒステリシス幅が大きいほど演算分解能が低下するため、ノイズによって変換時に誤パルスが生じない範囲でヒステリシス幅をなるべく小さく設定することが好ましい。ところが、検出対象の移動速度が遅くなるとセンサ出力がしきい値付近を通過する時間が長くなり、移動速度が遅い場合を考慮すると、ノイズの変動幅が大きくなるのでヒステリシス幅を大きくせざるを得ない。
請求項1の発明による移動量演算装置は、所定のピッチにて繰り返し着磁がなされている磁気記録手段と、磁気記録手段に対し相対的に移動可能であり、その移動に伴い繰り返しなされている着磁に応じて出力が繰り返し変化する磁気センサ手段と、磁気センサ手段の出力に対して所定のしきい値を設定するしきい値設定手段と、磁気センサ手段の出力と、しきい値設定手段により設定されたしきい値との比較結果に基づいて、磁気センサ手段の出力を所定の信号列に変換する変換手段と、変換手段により変換された信号列に基づいて、磁気記録手段と磁気センサ手段の相対的な移動量を演算する移動量演算手段とを備え、しきい値設定手段は、しきい値として、磁気センサ手段の出力を所定の第1の信号に変換するための第1のしきい値と、第1のしきい値よりも小さい、磁気センサ手段の出力を所定の第2の信号に変換するための第2のしきい値とを磁気センサ手段の出力に対して設定し、移動の速度の変化に応じて、第1のしきい値と第2のしきい値との差を変化させるものである。
請求項2の発明は、請求項1に記載の移動量演算装置において、しきい値設定手段は、磁気センサ手段の出力における最大値と最小値の中間点と、第1のしきい値と第2のしきい値の中間点とを合致させた状態で、第1のしきい値と第2のしきい値との差を変化させるものである。
請求項3の発明は、請求項1または2いずれかに記載の移動量演算装置において、第1のしきい値と第2のしきい値との差は、移動速度が遅いときよりも速い時の方が小さいこととするものである。
請求項4の発明は、請求項1から3のいずれかに記載の移動量演算装置において、変換手段は、磁気センサ手段の出力が第1のしきい値より大きくなったときに第1の信号電圧を出力し、磁気センサ手段の出力が第2のしきい値より小さくなったときに第2の信号電圧を出力することにより、磁気センサ手段の出力を矩形波信号列に変換するものである。
請求項5の発明は、請求項1から4のいずれかに記載の移動量演算装置を備えたレンズ鏡筒に適用され、磁気記録手段は、レンズ鏡筒内を移動するレンズまたはレンズ鏡筒筐体のいずれか一方に設けられ、磁気センサ手段は、レンズまたはレンズ鏡筒筐体のいずれか他方に設けられ、移動量演算手段により演算された磁気記録手段と磁気センサ手段の相対的な移動量に基づいて、レンズ鏡筒筐体に対するレンズの位置を検出するものである。
本発明によれば、検出対象の移動速度に応じて、センサ出力信号からの変換に用いるしきい値のヒステリシス幅を適切に設定することができる。
図1は、本発明の一実施の形態の移動量演算装置を用いた位置検出装置が搭載されたレンズ鏡筒1、およびこのレンズ鏡筒1が取り付けられたカメラ2を示す図である。レンズ鏡筒1内には、ガイドレール3a,3bに沿って移動するレンズ4、レンズ4の移動を駆動する駆動部5、駆動部5の制御およびレンズ鏡筒1内の制御全般を行う制御部6が設けられている。
さらに、レンズ鏡筒1内を移動するレンズ4に磁気センサ7が設けられ、レンズ鏡筒1の筐体9側に磁器記録媒体である磁気テープ8が筐体9に固定するように設けられている。筐体9は、レンズ鏡筒1のボディ(本体)部あるいはレンズ鏡筒1のケース部と言ってもよい。
磁気センサ7は、レンズ4の移動に伴い磁気テープ8上を十分に密着して移動し、レンズ4の移動に伴って変化する信号を制御部6へ出力する。制御部6は、磁気センサ7からの出力を受信してレンズ4の移動量を所定の演算方法により演算する。そして、得られた移動量からレンズ4の位置を検出し、検出したレンズ4の位置情報をカメラ2のカメラ制御部10へ出力する。すなわち、本実施形態の移動量演算装置は、レンズ4を検出対象としてその移動量を演算する。この移動量の演算結果に基づいて、位置検出装置検出によりレンズ4の位置が検出され、カメラ制御部10へ出力される。カメラ制御部10は、受信したレンズ4の位置情報を合焦などの種々の制御に使用する。
次に、磁気センサ7から出力される信号について説明する。
図2は、磁気センサ7および磁気テープ8の詳細を示す図である。磁気テープ8は、着磁部21の領域と着磁部21の両端に非着磁部22a、22bの領域が設けられている。着磁部21は、図2の横方向すなわち磁気テープ8の長手方向に、所定のピッチλでNS,SN、NS・・・と交互に繰り返し着磁されている。非着磁部22a、22bは、磁性材料は塗布されているが着磁(磁化)されていない領域である。ピッチλは例えば100μ、磁気テープ8の長さは例えば50mmとする。
着磁部21は、磁気センサ7がその上を移動することにより出力が変化する磁場(磁界)を有する領域である。非着磁部22a、22bは、着磁部21に対し相対的に磁場が小さく、磁気センサ7の出力が変化しない領域である。非着磁部は、非磁性部と言ってもよい。すなわち、実質的に磁界のない領域である。
レンズ4は、駆動部5により着磁部21および非着磁部22a、22bの範囲にわたって移動可能に構成されている。すなわち、磁気センサ7は着磁部21および非着磁部22a、22bの範囲にわたって移動可能である。ただし、レンズ4の位置を検出すべき範囲は、着磁部21の範囲である。
図3は、磁気センサ7の出力波形および後述する比較器の出力波形を示す図である。本実施の形態の磁気センサ7は、着磁部21の範囲を移動すると、図3(a)、図3(b)に示す信号波形の信号を出力する。
本実施の形態の磁気センサ7は、4つの磁気抵抗素子(MR素子)R1、R2、R3、R4から構成されている。図4は、磁気センサ7の等価回路を示す図である。4つの磁気抵抗素子R1、R2、R3、R4はブリッジ回路を構成している。ただし、2つの磁気抵抗素子R1、R2に着目すれば、電源VccとGND間に直列に接続され、その中点からB相信号が出力されている。同様に、2つの磁気抵抗素子R3、R4に着目すれば、電源VccとGND間に直列に接続され、その中点からA相信号が出力されている。
図5は、磁気抵抗素子R1、R2、R3、R4の物理的配置を示す図である。4つの磁気抵抗素子は、磁気テープ8の着磁方向すなわち図2の横方向に、磁気抵抗素子R1、磁気抵抗素子R3、磁気抵抗素子R2、磁気抵抗素子R4の順に、λ/4の間隔で配置されている。磁気抵抗素子R1〜R4がこのように配置されることにより、それぞれの磁気抵抗素子は、磁気テープ8の着磁による磁界の影響を異なって受ける。
図6は、磁気抵抗素子の磁界感度曲線を示す図である。すなわち、磁気抵抗素子の抵抗値と磁界強度との関係を示す図である。図6は、磁界強度が磁界の方向にかかわらず大きくなることにより磁気抵抗素子の抵抗値が小さくなることを示している。このような特性を示す磁気抵抗素子R1、R2、R3、R4が図5のように配置された磁気センサ7が図2の着磁部21を移動すると、図3(a)、図3(b)のような信号を出力する。
図3(a)および図3(b)の信号波形は、共に電源電圧Vccの半分を中心に、振幅2Vaで変化する。すなわち、磁気センサ7の出力における最大値をVmax、最小値をVminとすると、VmaxとVminの中間点はVcc/2である。
図7は、磁気センサ7、磁気テープ8、および、制御部6のブロック図を示す図である。磁気センサ7のA相出力信号は、増幅器31で所定の増幅率で増幅され、比較器32に入力される。同様に、磁気センサ7のB相出力信号は、増幅器33で所定の増幅率で増幅され、比較器34に入力される。このA相出力信号とB相出力信号を、比較器32と比較器34においてそれぞれ所定のしきい値と比較することにより、信号Y1と信号Y2がそれぞれ出力される。
本実施形態では、上記の比較において用いるしきい値として、所定のヒステリシス幅を有するしきい値を比較器32と比較器34に対して設定する。すなわち、高さの異なる2種類のしきい値を設定して、より高い方のしきい値をA相出力信号またはB相出力信号が超えたときに、信号Y1または信号Y2の出力をHigh(ハイ)とする。また、より低い方のしきい値をA相出力信号またはB相出力信号が超えたときに、信号Y1または信号Y2の出力をLow(ロー)とする。このようにすることで、モータ等から発生するノイズが信号線に重畳することにより、A相出力信号やB相出力信号がしきい値の上下で変動しても、信号Y1や信号Y2への変換が正しく行われるようにする。
基準電圧発生器36は、磁気センサ7の出力の最大値Vmaxと最小値Vminの中間点であるVcc/2を基準電圧として発生し、比較器32および比較器34へ出力する。D/A変換器37は、コントローラ35からデジタルデータとして出力されるヒステリシス幅ΔVの情報をアナログ値に変換し、比較器32および比較器34へ出力する。これにより、比較器32および比較器34において、基準電圧Vcc/2を中心に、所定のヒステリシス幅ΔVを有する2種類のしきい値Vth1およびVth2が設定される。なお、Vth1>Vth2とする。
ヒステリシス幅ΔVは、しきい値Vth1としきい値Vth2との差で表される。すなわち、ΔV=Vth1−Vth2と表すことができる。なお、このヒステリシス幅ΔVは、後で説明するように、レンズ4の移動速度に応じて変化される。
比較器32は、増幅器31によって増幅された磁気センサ7のA相出力信号と、上記のように基準電圧発生器36およびD/A変換器37によって設定されたしきい値Vth1およびVth2とを比較し、その比較結果に基づいて、信号Y1をコントローラ35に出力する。同様に、比較器34は、増幅器33によって増幅された磁気センサ7のB相出力信号と、上記のように基準電圧発生器36およびD/A変換器37によって設定されたしきい値Vth1およびVth2とを比較し、その比較結果に基づいて、信号Y2をコントローラ35に出力する。
図3(c)図3(d)は、信号Y1、Y2の波形を示す。信号Y1は、増幅器31で増幅されたA相出力信号が、しきい値Vth1より大きくなるとHigh(ハイ)になり、しきい値Vth2より小さくなるとLow(ロー)になる。同様に、信号Y2は、増幅器33で増幅されたB相出力信号が、しきい値Vth1より大きくなるとHigh(ハイ)になり、しきい値Vth2より小さくなるとLow(ロー)になる。このようにして、磁気センサ7の出力を矩形波信号列に変換する。
図8および図9は、ノイズが重畳された磁気センサ7からのA相出力信号と、そのA相出力信号に対して比較器32から出力される信号Y1との関係を、図3よりも縦軸方向に拡大して表した図である。図8(a)は、レンズ4の移動速度が大きい(速い)場合のA相出力信号を示しており、図8(b)には、図8(a)のA相出力信号に対して出力される信号Y1を示している。また、図9(a)は、レンズ4の移動速度が小さい(遅い)場合のA相出力信号を示しており、図9(b)には、図9(a)のA相出力信号に対して出力される信号Y1を示している。
なお、図8と図9では、横軸すなわち時間軸方向における実際の時間の長さは同じではない。すなわち、図8に示す波形の一周期分の時間は、図9に示す波形の一周期分の時間よりも短い。時間軸方向における実際の時間の長さは、レンズ4の移動速度に応じて変化する。
図8(a)では、比較的小さなヒステリシス幅ΔV1が設定されている。レンズ4の移動速度が大きい場合、A相出力信号がしきい値を通過する際のノイズ変動幅が小さいために、このようにヒステリシス幅を小さく設定することができる。図8(a)のA相出力信号がしきい値Vth1よりも大きくなると、図8(b)の信号Y1がHigh(ハイ)になる。また、図8(a)のA相出力信号がしきい値Vth2より小さくなると、図8(b)の信号Y1がLow(ロー)になる。なお前述したように、しきい値Vth1としきい値Vth2は、磁気センサ7の出力の最大値Vmaxと最小値Vminの中間点である基準電圧Vcc/2を中心に設定される。
一方図9(a)では、比較的大きなヒステリシス幅ΔV2が設定されている。レンズ4の移動速度が小さい場合、A相出力信号がしきい値を通過する際のノイズ変動幅が大きくなるため、このようにヒステリシス幅を大きく設定する必要がある。図9(a)のA相出力信号がしきい値Vth1より大きくなると、図9(b)の信号Y1がHigh(ハイ)になる。また、図9(a)のA相出力信号がしきい値Vth2よりも小さくなると、図9(b)の信号Y1がLow(ロー)になる。なお、図8(a)の場合と同様に、しきい値Vth1としきい値Vth2は、磁気センサ7の出力の最大値Vmaxと最小値Vminの中間点である基準電圧Vcc/2を中心に設定される。
上記のように、ヒステリシス幅を図8(a)のΔV1から図9(a)のΔV2に変化させても、しきい値Vth1としきい値Vth2は、磁気センサ7の出力の最大値Vmaxと最小値Vminの中間点である基準電圧Vcc/2を中心に設定される。すなわち換言すれば、磁気センサ7の出力における最大値Vmaxと最小値Vminの中間点と、しきい値Vth1としきい値Vth2の中間点とを合致させた状態で、ヒステリシス幅ΔVを変化させる。
なお、図8と図9では、磁気センサ7からのA相出力信号と、そのA相出力信号に対して比較器32から出力される信号Y1との関係を示したが、磁気センサ7からのB相出力信号と、そのB相出力信号に対して比較器34から出力される信号Y2との関係も同様である。
以上説明したように、レンズ4の移動速度に応じて、比較器32および比較器34に対して設定されるしきい値Vth1としきい値Vth2のヒステリシス幅ΔVが変化される。図10は、レンズ4の位置を検出するとともに、レンズ4の移動速度を算出してヒステリシス幅ΔVを変化させる処理のフローチャートを示す図である。この処理は、制御部6のコントローラ35が所定のプログラムを実行することにより実行される。コントローラ35は、マイクロプロセッサおよびその周辺回路からなり、内部に上記所定のプログラムを格納するメモリ38を有する。
ステップS100では、信号Y1および信号Y2のパルス数をカウントする。ステップS200では、ステップS100でカウントしたパルス数に基づいて、レンズ4の所定の基準位置からの移動量を演算する。なお、レンズ4は、所定の基準位置を基準に駆動部5により駆動される。焦点調節などの通常の駆動範囲は、磁気テープ8の着磁部21の範囲である。レンズ4が移動することにより、磁気センサ7は磁気テープ8の着磁部21の表面を不図示の保護層を介して密着しながら滑るように移動する。これにより、図3(a)や図3(b)に示す波形の信号を出力する。
本実施の形態では、磁気センサ7は、位相がλ/4ずれたA相出力信号およびB相出力信号の2つの信号を出力する。このように位相がずれた2つの信号を評価することにより、磁気センサ7がどちらの方向へ移動しているかを把握することができる。これにより、カウントするパルス数を加算したり減算したりし、現在の位置に相当するパルス数を得ることができる。そして、取得したパルス数とピッチλとを使用して、所定の基準位置からの移動量を得ることができる。
ステップS300では、ステップS200で得られたレンズ4の移動量からレンズ位置を演算し、レンズ位置情報をカメラ2のカメラ制御部10へ出力する。カメラ制御部10は、受信したレンズ4の位置情報を、焦点調節などの種々の制御に使用する。なお、位相がλ/4ずれた2つの波形を使用することにより、検出精度も2倍となる。
ステップS400では、ステップS200で求められたレンズ4の移動量に基づいて、単位時間当たりの移動量からレンズ4の移動速度を算出する。ステップS500では、ステップS400で算出されたレンズ4の移動速度に基づいて、ヒステリシス値ΔVの大きさを決定する。このとき、磁気センサ7の出力信号に重畳されるノイズの変動幅に合わせて、移動速度が大きいほどヒステリシス値ΔVが小さく、また移動速度が小さいほどヒステリシス値ΔVが大きくなるように、ヒステリシス値ΔVの大きさを決定する。
ステップS600では、ステップS500で決定されたヒステリシス値ΔVの情報を、デジタルデータによりD/A変換器37へ出力する。これにより、ヒステリシス幅ΔVがD/A変換器37においてアナログ値に変換された後に、比較器32および比較器34へ出力される。その結果、比較器32および比較器34において、基準電圧発生器36から出力される基準電圧Vcc/2を中心に、所定のヒステリシス幅ΔVを有する2つのしきい値Vth1およびVth2が設定される。
ステップS600を実行したら、ステップS100へ戻って上記のような処理を繰り返す。こうして図10のフローチャートを繰り返し実行することにより、レンズ4の移動速度の変化がステップS400において算出され、それに応じてヒステリシス幅ΔVがステップS600において変化される。
以上のように構成された本実施の形態のレンズ鏡筒1は、次のような効果を奏する。
(1)磁気センサ7の出力を比較器32および比較器34において信号列Y1およびY2にそれぞれ変換するときのしきい値として、磁気センサ7の出力をHigh(ハイ)に変換するためのしきい値Vth1と、しきい値Vth1よりも小さい、磁気センサ7の出力をLow(ロー)に変換するためのしきい値Vth2とを、基準電圧発生器36およびD/A変換器37により、磁気センサ7の出力に対して設定する。そして、レンズ4の移動速度の変化に応じて、しきい値Vth1としきい値Vth2との差であるヒステリシス幅ΔVを変化させることとした(ステップS600)。このようにしたので、検出対象であるレンズ4の移動量を演算するときに、そのレンズ4の移動速度に応じて、磁気センサ7の出力信号からの変換に用いるしきい値Vth1およびVth2のヒステリシス幅ΔVを適切に設定することができる。
(2)磁気センサ7の出力における最大値Vmaxと最小値Vminの中間点と、しきい値Vth1としきい値Vth2の中間点とを合致させた状態で、ヒステリシス幅ΔVを変化させることとした。このようにしたので、ヒステリシス幅ΔVを変化させても、磁気センサ7の出力を変換するのに常に適切な値となるように、しきい値Vth1およびしきい値Vth2を設定することができる。
(3)比較器32および比較器34において、増幅器31で増幅されたA相出力信号、または増幅器33で増幅されたB相出力信号が、しきい値Vth1より大きくなったときにHigh(ハイ)を出力し、しきい値Vth2より小さくなったときにLow(ロー)を出力することにより、磁気センサ7の出力を矩形波信号列Y1およびY2に変換することとした。このようにしたので、磁気センサ7の出力をコントローラ35で処理するのに適した信号に変換することができる。
上記の実施の形態では、レンズ鏡筒1内のレンズ4を検出対象として、その移動量を演算し位置を検出する例を説明したが、必ずしもこの内容に限定する必要はない。検出対象は、どのようなものであってもよい。すなわち、本発明は、あらゆる検出対象についての移動量を演算する移動量演算装置全般に適用することができる。
上記の実施の形態では、磁気テープ8の着磁の状態を図2のように説明した。また、磁気センサ7の磁気抵抗素子の配置の状態を図5のように説明した。しかし、必ずしもこれらの内容に限定する必要はない。磁気センサ7が、着磁部21上を移動することにより所定の基準値を基準に+−するような信号が出力されるようなものであれば、どのような着磁状態およびどのような磁気抵抗素子の配置状態であってもよい。
4つの磁気抵抗素子からなる磁気センサ7に代えて、2つの磁気抵抗素子からなる磁気センサを用いてもよいし、6個以上の磁気抵抗素子からなる磁気センサであってもよい。
磁気センサ7は、磁気抵抗素子に限らず種々の磁気センサを用いることができる。すなわち、磁気センサが、着磁部21上を移動することにより所定の基準値を基準に+−するような信号が出力するようなものであれば、どのようなものであってもよい。
上記の実施の形態では、焦点調節制御のためにレンズ鏡筒1内のレンズ4の位置を検出する例を説明したが、ズームレンズやコンパクトカメラのレンズ移動量を検出する装置に対して本発明を適用してもよい。また、検出対象物の相対移動量を直接検出せずに、例えばカム機構のような移動機構の一部の移動量を検出しても良い。
上記の実施の形態では、レンズ鏡筒1の筐体9側に磁気テープ8を固定し、移動するレンズ4側に磁気センサ7を取り付けた。しかし、レンズ鏡筒1の筐体9側に磁気センサ7を設け、移動するレンズ4側の支持部等に磁気テープ8を貼りつけてもよい。すなわち、磁気センサ7と着磁部21が相対的に移動する関係であれば、どのような態様であってもよい。
上記の実施の形態では、磁気センサ7の出力における最大値Vmaxと最小値Vminの中間点と、しきい値Vth1としきい値Vth2の中間点とを合致させた状態で、ヒステリシス幅ΔVを変化させることとした。しかし、たとえばしきい値Vth1としきい値Vth2のいずれか一方を特定の値に固定し、もう一方を変化させることにより、ヒステリシス幅ΔVを変化させることとしてもよい。
上記では、種々の実施の形態および変形例を説明したが、本発明はこれらの内容に限定されるものではない。本発明の技術的思想の範囲内で考えられるその他の態様も本発明の範囲内に含まれる。
一実施の形態の移動量演算装置を使用したレンズ鏡筒1、およびこのレンズ鏡筒1が取り付けられたカメラ2を示す図である。 磁気センサ7および磁気テープ8の詳細を示す図である。 磁気センサ7の出力波形および比較器の出力波形を示す図である。 磁気センサ7の等価回路を示す図である。 磁気抵抗素子R1、R2、R3、R4の物理的配置を示す図である。 磁気抵抗素子の磁界感度曲線を示す図である。 磁気センサ7、磁気テープ8、および、制御部6のブロック図を示す図である。 レンズ4の移動速度が大きい場合の磁気センサ7からの信号出力と比較器から出力される信号との関係を示す図である。 レンズ4の移動速度が小さい場合の磁気センサ7からの信号出力と比較器から出力される信号との関係を示す図である。 レンズ4の位置を検出するとともに、レンズ4の移動速度を算出してヒステリシス幅ΔVを変化させる処理のフローチャートである。
符号の説明
1 レンズ鏡筒
2 カメラ
3a,3b ガイドレール
4 レンズ
5 駆動部
6 制御部
7 磁気センサ
8 磁気テープ
9 筐体
10 カメラ制御部
21 着磁部
22a、22b 非着磁部
31、33 増幅器
32、34 比較器
35 コントローラ
36 基準電圧発生器
37 D/A変換器

Claims (5)

  1. 所定のピッチにて繰り返し着磁がなされている磁気記録手段と、
    前記磁気記録手段に対し相対的に移動可能であり、その移動に伴い前記繰り返しなされている着磁に応じて出力が繰り返し変化する磁気センサ手段と、
    前記磁気センサ手段の出力に対して所定のしきい値を設定するしきい値設定手段と、
    前記磁気センサ手段の出力と、前記しきい値設定手段により設定されたしきい値との比較結果に基づいて、前記磁気センサ手段の出力を所定の信号列に変換する変換手段と、
    前記変換手段により変換された信号列に基づいて、前記磁気記録手段と前記磁気センサ手段の相対的な移動量を演算する移動量演算手段とを備え、
    前記しきい値設定手段は、前記しきい値として、前記磁気センサ手段の出力を所定の第1の信号に変換するための第1のしきい値と、前記第1のしきい値よりも小さい、前記磁気センサ手段の出力を所定の第2の信号に変換するための第2のしきい値とを前記磁気センサ手段の出力に対して設定し、
    前記移動の速度の変化に応じて、前記第1のしきい値と前記第2のしきい値との差を変化させることを特徴とする移動量演算装置。
  2. 請求項1に記載の移動量演算装置において、
    前記しきい値設定手段は、前記磁気センサ手段の出力における最大値と最小値の中間点と、前記第1のしきい値と前記第2のしきい値の中間点とを合致させた状態で、前記第1のしきい値と前記第2のしきい値との差を変化させることを特徴とする移動量演算装置。
  3. 請求項1または2いずれかに記載の移動量演算装置において、
    前記第1のしきい値と前記第2のしきい値との差は、前記移動速度が遅いときよりも速い時の方が小さいことを特徴とする移動量演算装置。
  4. 請求項1から3のいずれかに記載の移動量演算装置において、
    前記変換手段は、前記磁気センサ手段の出力が前記第1のしきい値より大きくなったときに第1の信号電圧を出力し、前記磁気センサ手段の出力が前記第2のしきい値より小さくなったときに第2の信号電圧を出力することにより、前記磁気センサ手段の出力を矩形波信号列に変換することを特徴とする移動量演算装置。
  5. 請求項1から4のいずれかに記載の移動量演算装置を備えたレンズ鏡筒であって、
    前記磁気記録手段は、レンズ鏡筒内を移動するレンズまたはレンズ鏡筒筐体のいずれか一方に設けられ、
    前記磁気センサ手段は、前記レンズまたは前記レンズ鏡筒筐体のいずれか他方に設けられ、
    前記移動量演算手段により演算された前記磁気記録手段と前記磁気センサ手段の相対的な移動量に基づいて、前記レンズ鏡筒筐体に対する前記レンズの位置を検出することを特徴とするレンズ鏡筒。
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