JP2007132139A - 無線装置 - Google Patents

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Ayafumi Takasuka
礼文 高須賀
Manabu Matsubara
学 松原
Akira Matsuura
章 松浦
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Abstract

【課題】 車両に対する携帯手段の位置判定に複雑な処理を要することなく位置判定精度を向上することができる無線装置を提供する。
【解決手段】 車両3側の本体機5は、サーチ信号を送信するLF送信アンテナを有し、LF送信アンテナ15は、車両3のドアのノブにそれぞれ設けられる5本のアンテナを含み、携帯機4は、LF送信アンテナ15を構成する各アンテナ21〜25から送信されるサーチ信号を受信し、受信したサーチ信号の電界強度を測定する。携帯機4は、測定した電界強度を表す電界強度情報を本体機5に送信する。本体機5は、電界強度情報に基づいて、携帯機4の車両3に対する相対位置情報を算出し、本体機5は、相対位置情報に基づいて車両3のドアの施錠または解錠を制御する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、無線通信によって、車両を遠隔制御可能な無線装置に関し、たとえば自動車のキー操作を簡易化またはキー操作自体を省略するためのいわゆるスマートエントリーシステムに適用される技術に関する。
従来の技術では、車両に搭載される本体機と、この本体機との間で無線通信を行う携帯機とを有する無線装置がある。具体的に、携帯機を携帯した使用者の車両の乗降に基づいて、本体機が車両の施錠または解錠を制御する技術が実用に供されている(たとえば特許文献1参照)。この本体機は、車幅方向に設置した2本のアンテナから、それぞれ送信レベルを異ならせた3種類の携帯機探知用信号を携帯機に送信する。携帯機は、携帯機探知用信号を受信すると、受信した受信強度データを本体機に送信する。本体機は、受信強度データおよび携帯機探知用信号の送信レベルの関係に基づいて携帯機の位置を判定する。本体機は、判定された携帯機の位置に基づいて、携帯機を携帯した使用者が車両内に乗り込んだこと、あるいは前記使用者が車両内から降りたことを判定する。
特開2002−77972号公報
従来技術に係る前記本体機では、車幅方向における携帯機の位置の判定は行えるが、車両の進行方向における携帯機の位置は、判定することができない。たとえば車両外の進行方向前方に携帯機が位置していた場合、本体機は、携帯機が車両内に位置するのか否かを判定することができない。したがって、携帯機が車両外に位置するにも拘わらず、車両内に携帯機が位置すると判断して、乗物の施錠または解錠が行われる場合がある。逆に携帯機が車両内に位置するにも拘わらず、車両外に携帯機が位置すると誤判断する場合もあり得る。この場合には、携帯機を車両内に残した状態で利用者が車両から離隔すると、当該車両が不所望に施錠されることが考えられる。なお従来技術に係る本体機は、車幅方向における車幅の範囲内の携帯機の位置を判定することができるが、車幅方向における車幅の範囲外の携帯機の位置を判定することができない。
また従来技術では、2本のアンテナから送信レベルの異なる携帯機探知用信号を各3回づつ計6回送信してはじめて携帯機の位置を認識するものであるため、位置確認に時間を要するとともに、位置確認の処理が複雑になる。
したがって本発明の目的は、車両に対する携帯手段の位置判定に複雑な処理を要することなく位置判定精度を向上することができる無線装置を提供することである。
本発明(1)は、車両に対して相対移動可能な携帯手段による無線通信によって、車両を遠隔制御可能な無線装置において、
電波を送受信可能な携帯手段と、
携帯手段からの電波を受信し、携帯手段へ電波を送信するためのアンテナであって、それぞれ車両の異なる位置に設けられる少なくとも3本以上のアンテナを含む本体制御部とを有し、
前記携帯手段は、各アンテナから送信された電波を受信して各電界強度を測定する電界強度測定部を有し、
前記本体制御部は、電界強度測定部で測定され受信される各アンテナの電界強度情報に基づいて、前記車両に対する携帯手段の相対位置情報を算出することを特徴とする無線装置である。
また本発明(2)は、前記本体制御部は、本体制御部が少なくとも4本以上のアンテナを含むとき、電界強度の強さが最も強い1番から3番までの電界強度情報に基づいて、相対位置情報を算出することを特徴とする。
また本発明(3)は、前記本体制御部は、電界強度の強さが最も強い1番から3番までの電界強度情報に基づいて算出される相対位置情報と、電界強度の強さが最も強い1番、2番および4番の電界強度情報に基づいて算出される相対位置情報との差分を求め、該差分が予め定める値以下のとき、前記1番から3番までの電界強度情報を適用することを特徴とする。
また本発明(4)は、前記本体制御部は、電界強度情報に基づいて、携帯手段が受信する電波の電界強度が予め定める上限強度よりも強いとき、その強い電波の電界強度が下がるように制御することを特徴とする。
また本発明(5)は、前記本体制御部は、電界強度情報に基づいて、携帯手段が受信する電波の電界強度が予め定める下限強度よりも弱いとき、その弱い電波の電界強度を上げるように制御することを特徴とする。
また本発明(6)は、前記本体制御部は、携帯手段が受信する電波の電界強度を段階的に変化させるように制御することを特徴とする。
また本発明(7)は、前記本体制御部には、3本のアンテナのうち選択的に2本のアンテナを用いて得られる電界強度情報と、相対位置情報との関係が定められ、本体制御部は、該関係に基づいて相対位置情報を算出することを特徴とする。
また本発明(8)は、車両に対して相対移動可能な携帯手段による無線通信によって、車両の施錠手段を制御可能に構成される無線装置において、
電波を送信可能でかつ、電波を受信可能な携帯手段と、
携帯手段からの電波を受信し、携帯手段へ電波を送信するためのアンテナであって、それぞれ車両の異なる位置に設けられる少なくとも3本以上のアンテナを含む本体制御部とを有し、
前記携帯手段は、各アンテナから送信された電波を受信して各電界強度を測定する電界強度測定部を有し、
前記本体制御部は、電界強度測定部で測定され受信される各アンテナの電界強度情報に基づいて、当該車両に対する携帯手段の相対位置情報を算出し、その携帯手段の相対位置情報に基づいて、施錠手段を制御することを特徴とする無線装置である。
また本発明(9)は、前記本体制御部は、携帯手段の複数の相対位置情報に基づいて、車両の施錠手段の態様を変化させることを特徴とする。
また本発明(10)は、車両の可動部に少なくとも1本のアンテナが設けられ、可動部が所期位置から外れているとき、
前記本体制御部は、前記可動部に設けられるアンテナを除くアンテナから送信された電波を受信して測定される各アンテナの電界強度情報に基づいて、当該車両に対する携帯手段の相対位置情報を算出することを特徴とする。
また本発明(11)は、車両にはイモビライザが設けられ、
前記本体制御部は、携帯手段の相対位置情報に基づいて、イモビライザの照合を実行するか否か、またはイモビライザの照合を解除するか否かを判断することを特徴とする。
本発明(1)によれば、電界強度測定部は、少なくとも3本以上のアンテナから送信された電波を受信して、各電界強度を測定する。電波の電界強度は、電波の伝播する距離に依存して減衰するので、電界強度情報は、携帯手段と各アンテナとの間の距離を表す情報を含む。携帯手段と3本のアンテナとの間の距離から、各アンテナに対する携帯手段の相対位置を定めることができ、本体制御部は、各アンテナの電界強度情報に基づいて、車両に対する携帯手段の相対位置情報を複雑な処理を要することなく従来技術のものよりも高精度に算出することができる。
また本発明(2)によれば、本体制御部は、4本以上のアンテナのうち、電界強度の強さが最も強い1番から3番までの電界強度情報に基づいて、携帯手段の相対位置情報を算出する。本体制御部に含まれる各アンテナ以外から発生する電波は、電界強度情報にノイズとして作用するが、電界強度測定部で測定される電界強度が強いほど、ノイズの影響は小さくなる。したがって、電界強度の強さが4番以下の電界強度情報に比べてノイズの影響を受け難い、電界強度の強さが最も強い1番から3番までの電界強度情報に基づいて、携帯手段の相対位置情報を算出することで、精度の高い相対位置情報を得ることができる。
また本発明(3)によれば、電界強度の強さが最も強い1番から3番までの電界強度情報に基づいて算出される相対位置情報と、1番、2番および4番の電界強度情報に基づいて算出される相対位置情報との差分が求められ、前記差分が予め定める値以下のとき、前記1番から3番までの電界強度情報が適用される。もし1番から3番までの電界強度情報にノイズなどの影響で大きな誤差が生じていた場合、間違った相対位置情報を算出することになるが、1番、2番および4番という次に信頼のおける電界強度情報に基づいて算出した相対位置情報との差が小さい場合は、どちらの相対位置情報も正しいと判断することができる。したがって算出した携帯手段の相対位置情報の信頼性をより一層向上させることができる。
また本発明(4)によれば、携帯手段が受信する電波の電界強度が予め定める上限強度よりも強いときに、その強い電波の電界強度を下げることができる。電界強度測定部が前記上限強度以下の電波の電界強度を正確に測定することができれば、電界強度測定部は、各アンテナから送信された電波の電界強度を正確に測定することができる。
また本発明(5)によれば、携帯手段が受信する電波の電界強度が予め定める下限強度よりも弱いときに、その弱い電波の電界強度を上げることができる。したがって、電界強度情報に含まれるノイズの影響を低減することができる。
また本発明(6)によれば、本体制御部は、携帯手段が受信する電波の電界強度を段階的に変化させるように制御する。これによって携帯手段が受信する電波の電界強度が予め定める上限強度よりも強いときに、その強い電波の電界強度を、徐々に前記上限強度に近くかつ上限強度よりも小さくすることができる。携帯手段が受信する電波の電界強度が予め定める下限強度よりも弱いときに、その弱い電波の電界強度を前記下限強度に徐々に近づけることができる。このように電界強度を必要十分な値まで徐々に変化させることで、携帯手段の相対位置情報を高精度に保つことが可能となる。
また本発明(7)によれば、本体制御部には、3本のアンテナのうち選択的に2本のアンテナを用いて得られる電界強度情報と、相対位置情報との関係が定められており、本体制御部は、該関係に基づいて相対位置情報を算出する。本体制御部に定められた前記関係に基づいて相対位置情報を算出するので、次のような効果を奏する。各アンテナの電界強度情報に基づいて携帯手段と各アンテナとの間の距離を算出し、この距離に基づいて相対位置情報を算出する場合に比べて、本体制御部が行う演算量が減少する。これによって本体制御部は、携帯手段の相対位置情報を算出する処理負荷の軽減を図ることができる。
また本発明(8)によれば、本体制御部は、携帯手段の相対位置付近の施錠手段を制御する。携帯手段の車両に対する相対位置は、携帯手段を携帯する利用者の動きにともなって変化する。携帯手段を携帯する利用者の動きに応じて、施錠手段を制御する。たとえば携帯手段を携帯する利用者が車両から離隔する場合に、施錠手段が施錠される。仮に携帯手段を車両内に残したまま利用者だけが車両外に出て当該車両から離隔しても、車両が不所望に施錠されることがなくなる。このように携帯手段の相対位置情報に基づいて、施錠手段の制御が確実に行われる。
また本発明(9)によれば、本体制御部は、携帯手段の複数の相対位置情報に基づいて、車両の施錠手段の態様を変化させる。複数の相対位置情報は、携帯手段の車両に対する相対位置の移動を表す情報を含むので、車両の施錠手段の態様は、携帯手段の車両に対する相対位置に基づいて変化する。携帯手段を携帯する利用者は、携帯手段を規定通り移動することによって、車両の施錠手段の態様を変化させることができる。したがって利用者の意志に応じたスマートエントリー制御を行うことができる。
また複数の相対位置情報は、携帯手段の車両に対する相対位置の移動を表すので、携帯手段が車両内から車両の遠方に遠ざかる移動を検出することができる。したがってたとえば携帯手段が車両内において故障し、携帯手段の相対位置情報を算出することができなくなったとしても、携帯手段が車両の遠方に移動したと誤って判断することを防ぐことができる。これによって携帯手段が車両内にあるにもかかわらず、誤って施錠手段を施錠することを防ぐことができる。
また本発明(10)によれば、本体制御部は、所期位置から外れた可動部に設けられたアンテナを除くアンテナから送信された電波を受信して測定される各アンテナの電界強度情報に基づいて、当該車両に対する携帯手段の相対位置情報を算出する。所期位置から外れた可動部に設けられたアンテナから送信された電波に対応する電界強度情報に基づいて携帯手段の相対位置情報を算出すると、携帯手段の相対位置情報を正確に算出することができなくなる。本体制御部は、所期位置から外れた可動部に設けられたアンテナから送信される電波に対応する電界強度情報を除いた各アンテナの電界強度情報に基づいて携帯手段の相対位置情報を算出するので、精度の高い携帯手段の相対位置情報を得ることができる。
また本発明(11)によれば、本体制御部は、携帯手段の相対位置情報に基づいて、携帯機が少なくとも所定のドアの車外における近傍位置に存在するか否かに応じてイモビライザの照合を実行するか否か、またはイモビライザの照合を解除する。したがって、車両に乗り込む前に車両とのイモビライザの照合を実施することが可能となり、よって利用者が車両に乗り込んだ後での照合時間を極力短縮することが可能となる。このように、利用者の利便性が向上する。
以下、図面を参照しながら本発明を実施するための形態を、複数の形態について説明する。各形態で先行する形態で説明している事項に対応している部分には同一の参照符を付し、重複する説明を略する場合がある。構成の一部のみを説明している場合、構成の他の部分は、先行して説明している形態と同様とする。実施の各形態で具体的に説明している部分の組合せばかりではなく、特に組合せに支障が生じなければ、実施の形態同士を部分的に組合せることも可能である。
図1は、本発明の実施の一形態の無線装置1を含むキーレスエントリシステム2の構成を示すブロック図である。図2は、車両3と携帯手段である携帯機4との位置関係を模式的に表す図である。無線装置1は、携帯機4と、本体制御部である本体機5とを含んで構成される。本体機5は、たとえば四輪自動車である車両3に設けられる。携帯機4は、車両3に対して相対移動可能であって、車両3の利用者が携帯可能である。携帯機4と本体機5とは、電波信号を用いて相互に無線通信可能に構成される。
キーレスエントリシステム2は、いわゆるスマートエントリーシステムとして機能し、携帯機4と本体機5との無線通信に基づいて、車両3のドアの施錠または解錠などの制御を行う。キーレスエントリシステム2は、無線装置1と、ドア制御部6と、ドアロックモータ7と、イモビライザシステム8と、エンジンシステム11と、カーテシスイッチ12とを含んで構成される。ドア制御部6と、ドアロックモータ7と、イモビライザシステム8と、エンジンシステム11と、カーテシスイッチ12とは、車両3に設けられる。施錠手段は、ドア制御部6と、ドアロックモータ7とを含んで実現される。
本体機5は、本体マイクロコンピュータ13と、LF(Long Frequency)送信部14と、LF送信アンテナ15と、RF(Radio Frequency)受信部16と、RF受信アンテナ17とを含んで構成される。以後、本体マイクロコンピュータ13を、本体マイコン13と略して記載する場合がある。
本体マイコン13は、中央処理装置(Central Processing Unit:略称CPU)と、記憶部と、タイマとを含んで構成される。本体マイコン13は、ドア制御部6と、イモビライザシステム8と、RF受信部16とを制御する。
本体マイコン13は、LF送信部14を制御して、LF送信アンテナ15を介して携帯機4の探知用のサーチ信号としての電波信号を送信させる。LF送信アンテナ15は、少なくとも3本以上のアンテナを含んで構成される。本実施の形態の無線装置1では、LF送信アンテナ15は、D席アンテナ21、P席アンテナ22、RR席アンテナ23、RL席アンテナ24およびBアンテナ25の5本のアンテナ21〜25を含んで構成される。前記D席は、ドライバー席つまり運転席と同義であり、前記P席は、パッセンジャー席つまり助手席と同義である。前記RR席は、リヤ右側席つまり後部右側座席と同義であり、前記RL席は、リヤ左側席つまり後部左側座席と同義である。「右」は、車幅方向一方、「左」は車幅方向他方と同義である。サーチ信号には、各アンテナ21〜25のどのアンテナから送信されたサーチ信号であるかを示すアンテナコードおよびサーチ対象のスマートエントリー用識別コード(すなわち携帯機4を識別する携帯機4に固有のコード)が含まれる。
LF送信アンテナ15を構成する各アンテナ21〜25は、可動部であるドアのノブに設けられる。具体的には、D席アンテナ21は、運転席のD席ドア26のノブに設けられる。P席アンテナ22は、助手席のP席ドア27のノブに設けられる。RR席アンテナ23は、運転席に対して、車両3の進行方向の後方の座席のRR席ドア28のノブに設けられる。RL席アンテナ24は、助手席に対して、車両3の進行方向の後方の座席のRL席ドア29のノブに設けられる。Bアンテナ25は、トランクのBドア30のノブに設けられる。本体マイコン13は、LF送信部14を制御して、LF送信アンテナ15を構成する5本のアンテナ21〜25からそれぞれサーチ信号を送信させる。また本体マイコン13は、LF送信部14を制御することによって、LF送信アンテナ15から送信されるサーチ信号の電界強度を制御する。これによって、本体マイコン13は、携帯機4がLF送信アンテナ15からのサーチ信号を受信することができる受信可能範囲を制御することができる。本体マイコン13は、携帯機4がD席ドア26付近、P席ドア27付近、RR席ドア28付近、RL席ドア29付近、Bドア30付近および車両3内に位置するときに、LF送信アンテナ15を構成する少なくとも3本のアンテナからのサーチ信号を携帯機4が受信可能となるように、各アンテナ21〜25からのサーチ信号の電界強度を制御する。LF送信アンテナ15から送信されるサーチ信号の周波数は、たとえば125kHz以上135kHz以下の帯域の比較的低い周波数が割り当てられている。
また本体マイコン13は、RF受信部16を制御して、携帯機4から送信され、RF受信アンテナ17によって捕捉した応答信号としての電波信号を受信させる。RF受信アンテナ17が捕捉可能な応答信号の周波数は、たとえば433MHzの比較的高い周波数が割り当てられている。本体マイコン13は、携帯機4から送信された応答信号に含まれる携帯機4に固有のスマートエントリー用識別コードと、後述するLF送信アンテナ15を構成する各アンテナ21〜25からのサーチ信号に対応する電界強度情報とに基づいて、ドア制御部6を制御して、ドアロックモータ7を駆動させ、ドアの施錠まは解錠の制御を行う。また本体マイコン13は、携帯機4から送信された応答信号に含まれる携帯機4に固有のイモビライザ用識別コードに基づいてイモビライザシステム8を制御する。
携帯機4は、携帯マイクロコンピュータ31(携帯マイコン31と称す)と、LF受信部32と、LF受信アンテナ33と、電界強度測定部34と、RF送信部35と、RF送信アンテナ36とを含んで構成される。携帯マイコン31は、中央処理装置(Central
Processing Unit:略称CPU)と、記憶部と、タイマとを含んで構成される。携帯マイコン31は、LF受信部32、電界強度測定部34およびRF送信部35を制御する。携帯マイコン31の記憶部には、携帯機4に固有のスマートエントリー用識別コードおよびイモビライザ用識別コードが記憶されている。
LF受信アンテナ33は、LF送信アンテナ15から送信されるサーチ信号を捕捉する。LF受信アンテナ33が捕捉可能なサーチ信号の周波数は、たとえば125kHz以上135kHz以下の比較的低い周波数が割り当てられる。携帯マイコン31は、LF受信部32を制御して、LF受信アンテナ33によって捕捉したサーチ信号を受信させる。LF受信アンテナ33は、X、YおよびZアンテナを含んで構成される。X、Y、Zアンテナは、それぞれX、Y、Z方向に所定小距離延びる異なる指向性を有するアンテナである。前記X、Y、Z方向は、互いに直交する三軸方向と同義である。
具体的にXアンテナ、YアンテナおよびZアンテナは、各アンテナの指向性が互いに90°異なるように配置される。これによって、本体機5に対する携帯機4の向きに拘わらず、本体機5から送信されるサーチ信号を確実に捕捉することができる。Xアンテナによって捕捉したサーチ信号の電界強度を第1強度Pxと記載し、Yアンテナによって捕捉したサーチ信号の電界強度を第2強度Pyと記載し、Zアンテナによって捕捉したサーチ信号の電界強度を第3強度Pzと記載する。LF受信アンテナ33によって捕捉したサーチ信号の電界強度Pは、次式(1)で求められる。式(1)で求められるサーチ信号の電界強度Pは、本体機5に対する携帯機4の向きに依存しない。すなわち式(1)で求められるサーチ信号の電界強度Pは、利用者の携帯機4の持ち方に依存しない。
Figure 2007132139
また携帯マイコン31は、電界強度測定部34を制御して、LF受信アンテナ33を構成する各アンテナがそれぞれ捕捉したサーチ信号の電界強度を測定させる。LF送信アンテナ15を構成する各アンテナ21〜25からそれぞれ送信され、LF受信アンテナ33が捕捉したサーチ信号にそれぞれ対応する各電界強度情報は、電界強度測定部34から携帯マイコン31に与えられる。また携帯マイコン31は、サーチ信号を送信したアンテナを示すアンテナコード、そのアンテナからのサーチ信号の電界強度情報およびスマートエントリー用識別コードなどの電気信号をRF送信部35に与え、RF送信部35を制御して、RF送信アンテナ36を介してアンテナコード、電界強度情報およびスマートエントリー用識別コードなどを含む電波信号を応答信号として送信させる。RF送信アンテナ36から送信される応答信号の周波数は、たとえば433MHzの比較的高い周波数が割り当てられている。
なお、携帯機4が送信する応答信号に含まれる識別情報は、通常のサーチ信号に応答する場合は、スマートエントリー用識別コードであり、後述するイモビライザ照合のためのサーチ信号に応答する場合には、スマートエントリー用識別コードとイモビライザ用識別コードとの両識別情報が含まれる。
本体機5は、携帯機4から送信される応答信号を受信し、スマートエントリー用識別コードに基づき携帯機4からの応答信号であると認識した上で、応答信号に含まれるアンテナコードおよび電界強度情報に基づいて、LF送信アンテナ15を構成する各アンテナ21〜25から携帯機4までの距離、すなわち携帯機4の車両3に対する相対位置情報を算出する。
図3は、ある一定の送信電力でサーチ信号を送信したときのサーチ信号の伝播距離とサーチ信号の電界強度との関係を表すグラフである。縦軸は、サーチ信号の電界強度を表し、横軸は、サーチ信号の伝播距離を表す。電波は、伝播距離の2乗に反比例して減衰する。この関係を利用すると、携帯機4が受信したサーチ信号の電界強度から、サーチ信号を送信したアンテナと携帯機4との間の距離を算出することができる。図3において、たとえばサーチ信号を受信した位置におけるサーチ信号の電界強度をEとすると、サーチ信号を受信した位置は、サーチ信号を送信した位置から距離r離れていることがわかる。電界強度情報は、LF受信アンテナ33において捕捉したサーチ信号の電界強度を表すので、この電界強度情報に基づいて、LF受信アンテナ33とLF送信アンテナ15との間の距離を算出することができる。
図4は、LF受信アンテナ33とLF送信アンテナ15との位置関係を模式的に表す図である。原理的に、LF受信アンテナ33と、LF送信アンテナ15を構成する3本のアンテナとの間の距離が定まれば、LF送信アンテナ15に対するLF受信アンテナ33の相対的な位置が定まる。D席アンテナ21、P席アンテナ22およびRL席アンテナ24とLF受信アンテナ33との距離に基づいて、LF受信アンテナ33の相対的な位置を定める方法について説明する。
電界強度情報に基づいて定められるLF受信アンテナ33とD席アンテナ21との間の距離をr1と記載し、LF受信アンテナ33とP席アンテナ22との間の距離をr2と記載し、LF受信アンテナ33とRL席アンテナ24との間の距離をr3と記載する。まずD席アンテナ21を中心とする半径r1の第1の円37を想定する。LF受信アンテナ33は、前記第1の円37の円周上の一点に位置する。次に、P席アンテナ22を中心とする半径r2の第2の円38を想定する。LF受信アンテナ33は、第1の円37の円周上、かつ第2の円38の円周上の一点に位置するので、第1の円37と第2の円38との2つの交点S1,S2のいずれか一方に位置する。次に、RL席アンテナ24を中心とする半径r3の第3の円39を想定する。LF受信アンテナ33は、第1の円37の円周上、かつ第2の円38の円周上、かつ第3の円39の円周上の一点に位置するので、3つの円の交点S1上に位置する。このようにLF受信アンテナ33と、LF送信アンテナ15を構成する3本のアンテナとの距離に基づいて、LF受信アンテナ33のLF送信アンテナ15に対する相対位置を算出することができる。
原理的には、上述した方法によって携帯機4の車両3に対する相対位置情報を算出することができるが、本発明の実施の一形態の無線装置1は、本体マイコン13の記憶部にマップとして記憶された位置対応情報に基づいて携帯機4の相対位置情報を算出する。
図5は、車両3に設定される座標系を模式的に示す図である。車両3には、車両3の車幅方向に平行な複数の行と、車両3の進行方向に平行な複数の列とからなるメッシュ状の座標系が設定される。本体マイコン13は、車両3に設定される座標系における携帯機4の相対位置情報を算出する。車両3に設定される座標系において、n行X列によって形成される四角形の領域を(Xn)と記載する。nは、自然数を表し、Xは、アルファベットを表す。たとえば図5において記号「×」で記した領域を(C8)と記載する。
図6は、位置対応情報を模式的に示す図である。図6(1)は、D席アンテナ21とP席アンテナ22とから送信されたサーチ信号に対応する位置対応情報を記憶したマップを表す図である。図6(2)は、P席アンテナ22とRL席アンテナ24とから送信されたサーチ信号に対応する位置対応情報を記憶したマップを表す図である。位置対応情報は、相対位置情報を算出するときに用いられる3本のアンテナのうち選択的に2本のアンテナを用いて得られる電界強度情報と、車両3に設定される座標系における領域とを関係付ける情報である。前述したように、2本のアンテナと携帯機4との距離が定まると、携帯機4の位置を2点の位置のいずれかに絞ることができる。この関係を利用すると、たとえばD席アンテナ21から送信されたサーチ信号に対応する電界強度情報、すなわち携帯機4の位置情報が、b〜cの間であり、P席アンテナ22から送信されたサーチ信号に対応する電界強度情報、すなわち携帯機4の位置情報がa〜bの間のときには、携帯機4は、図5における(F3)または(F7)のいずれか一方に位置することがわかる。位置対応情報は、このような電界強度情報と携帯機4の相対位置情報とを関係付ける情報である。
D席アンテナ21から送信されたサーチ信号に対応する電界強度情報が、b〜cの間であり、P席アンテナ22から送信されたサーチ信号に対応する電界強度情報がa〜bの間であり、RL席アンテナ24から送信されたサーチ信号に対応する電界強度情報がb〜cの間のときの、携帯機4の相対位置情報を算出する方法について説明する。まず前述したようにD席アンテナ21およびP席アンテナ22を用いて得られる電界強度情報によると、図6(1)に示すように、携帯機4は、図5における(F3)または(F7)のいずれか一方に位置することがわかる。つぎに、P席アンテナ22およびRL席アンテナ24を用いて得られる電界強度情報によると、図6(2)に示すように、携帯機4は、図5における(F3)または(K3)のいずれか一方に位置することがわかる。したがって携帯機4は、両方に重複する(F3)に位置することがわかる。
なおこれらのマップは、LF送信アンテナ15を構成する全てのアンテナの中から2本を選ぶ組合せの数だけ設けられる。本実施例の場合、LF送信アンテナ15を構成するアンテナは5本であるため、マップは10通り予め用意されている。
本体マイコン13が携帯機4の車両3に対する相対位置情報を算出する処理を行うときには、まずLF送信部14を制御して、LF送信アンテナ15を構成する各アンテナ21〜25を介してサーチ信号を順次送信させる。
図7は、LF送信アンテナ15を構成する各アンテナ21〜25から送信されるサーチ信号およびRF送信アンテナ36から送信される応答信号のタイミングチャートである。本体マイコン13は、予め定める時間間隔で定期的に相対位置情報を算出する処理を行う。予め定める時間間隔は、たとえばタイマによって計測される。相対位置情報を算出する処理を開始すると、本体マイコン13は、LF送信部14を制御して、LF送信アンテナ15を構成する各アンテナ21〜25を介してサーチ信号を順次時間的に重ならないように送信させる。まず本体マイコン13は、LF送信部14を制御して、時刻t1から時刻t2までの間、D席アンテナ21を介してD席アンテナコードとスマートエントリー用識別コードとを含むサーチ信号を送信させる。次に本体マイコン13は、LF送信部14を制御して、時刻t3から時刻t4までの間、P席アンテナを介してP席アンテナコードとスマートエントリー用識別コードとを含むサーチ信号を送信させる。次に本体マイコン13は、LF送信部14を制御して、時刻t5から時刻t6までの間、RR席アンテナ23を介してRR席アンテナコードとスマートエントリー用識別コードとを含むサーチ信号を送信させる。次に本体マイコン13は、LF送信部14を制御して、時刻t7から時刻t8までの間、RL席アンテナ24を介してRL席アンテナコードとスマートエントリー用識別コードとを含むサーチ信号を送信させる。次に本体マイコン13は、LF送信部14を制御して、時刻t9から時刻t10までの間、Bアンテナ25を介してBアンテナコードとスマートエントリー用識別コードとを含むサーチ信号を送信させる。
携帯マイコン31は、LF受信アンテナ33を構成するX、YおよびZアンテナが各送信アンテナ21〜25からのサーチ信号を捕捉すると、電界強度測定部34を制御して各受信アンテナX,Y,Zが捕捉したサーチ信号の電界強度を測定させる。携帯マイコン31は、LF送信アンテナ15を構成する全てのアンテナ21〜25からのサーチ信号の電界強度を測定すると、時刻t11から時刻t12までの間、LF受信アンテナ33を構成する各受信アンテナX,Y,Zが捕捉したサーチ信号の電界強度情報を応答信号としてRF送信アンテナ36を介して送信させる。すなわち応答信号には、サーチ信号を送信したアンテナのアンテナコード(図7ではD,P,RRなどで示している)とそのアンテナに対応するX,Y,Z方向の電界強度情報(図7ではEX1,EY1,EZ1・・・などで示している)を対として、各LF送信アンテナ15の電界強度情報が含まれている。
本体マイコン13は、携帯機4から電界強度情報を受信すると、前記式(1)を適用して、LF受信アンテナ33が捕捉したサーチ信号の電界強度を算出する。
なお前記式(1)を適用しての電界強度の測定は、携帯マイコン31が行ってもよい。その場合、携帯機4から送信する各送信アンテナ21〜25の電界強度情報は、X,Y,Z方向の3つの情報ではなく、式(1)を適用して算出した1つの情報で済む。また各送信アンテナ21〜25からの全てのサーチ信号に対し、一度にまとめて応答信号を返信するのではなく、各サーチ信号を受信する毎に応答信号を送信するようにしてもよい。
図8は、LF送信アンテナ15を構成する各アンテナ21〜25と、この各アンテナ21〜25から送信され、携帯機4が受信したサーチ信号の電界強度との関係を表す図である。縦軸は、携帯機4が受信したサーチ信号の電界強度を表す。電界強度測定部34は、LF受信アンテナ33によって捕捉したサーチ信号の電界強度を測定するが、この電界強度が強すぎると、測定値が飽和してしまい、正確な電界強度を測定することができない。図8において斜線で示す飽和領域Aは、電界強度が強く、測定値が飽和している領域である。この測定値の飽和を防ぐために、本体マイコン13は、携帯機4が受信するサーチ信号の電界強度が予め定める上限強度よりも強いときに、その強いサーチ信号の電界強度が下がるようにLF送信部14を制御する。つまりRR席アンテナ23から送信されるサーチ信号の電界強度を下げる。具体的には、RR席アンテナ23に流れる電流を小さくするために、RR席アンテナ23に印加する電圧を下げる。予め定める上限強度は、測定値が飽和する電界強度よりも低い値(たとえばダイナミックレンジのMAX値x0.9)に設定される。
図9は、LF送信アンテナ15を構成する各アンテナ21〜25から送信されるサーチ信号の電界強度を調整するための構成を示す図である。LF送信部14は、アンテナドライブ回路41をさらに含む。アンテナドライブ回路41は、LF送信アンテナ15に電圧を印加して、LF送信アンテナ15に交流電流を流し、LF送信アンテナ15からサーチ信号を送信させる。アンテナドライブ回路41からLF送信アンテナ15に印加される電圧は、アンテナドライブ回路に印加される電圧によって定まる。アンテナドライブ回路41に印加する電圧は、複数の電圧値の中から選択することが可能であり、本体マイコン13は、アンテナドライブ回路41に印加する電圧を切換えることによって、LF送信アンテナ15に印加する電圧を切換える。これによって、本体マイコン13は、LF送信アンテナ15から送信されるサーチ信号の電界強度を調整することができる。図9では、アンテナドライブ回路41に9Vの電圧を印加している状態を表している。
また本体マイコン13は、携帯機4が受信するサーチ信号の電界強度が予め定める下限強度よりも弱いときに、その弱いサーチ信号の電界強度が上がるようにLF送信部14を制御する。図8(1)では、RL席アンテナ24から送信されたサーチ信号の電界強度が下限強度よりも小さいので、RL席アンテナ24から送信されるサーチ信号の電界強度を上げる。具体的にはRL席アンテナ24に流れる電流を大きくするために、RR席アンテナ23に印加する電圧を上げる。予め定める下限強度は、電界強度測定部34が電界強度を測定することができる下限の電界強度よりも高い値(たとえばダイナミックレンジのMAX値x0.1)に設定される。
本体マイコン13は、LF送信アンテナ15を構成する各アンテナ21〜25から送信されるサーチ信号の電界強度を調整した後に得られる電界強度情報のうち、LF受信アンテナ33が捕捉したサーチ信号の電界強度の最も強い1番から3番までの電界強度情報に基づいて、相対位置情報を算出する。たとえば図8(2)では、RR席アンテナ23から送信されてLF受信アンテナ33が捕捉したサーチ信号の電界強度が1番強く、D席アンテナ21から送信されてLF受信アンテナ33が捕捉したサーチ信号の電界強度が2番目に強く、Bアンテナ25から送信されてLF受信アンテナ33が捕捉したサーチ信号の電界強度が3番目に強い。この場合には、D席アンテナ21、RR席アンテナ23およびBアンテナ25から送信されてLF受信アンテナ33が捕捉した3つのサーチ信号の電界強度情報に基づいて、相対位置情報を算出する。
LF送信アンテナ15を構成する各アンテナ21〜25から送信されるサーチ信号の電界強度を変更すると、LF送信アンテナ15とLF受信アンテナ33との間の距離を算出するための計算式を変更するか、または計算式を補正せずに電界強度情報を補正して、この補正した電界強度情報を計算式に適用する必要がある。本発明の実施の形態の無線装置1では、本体マイコン13は、LF送信アンテナ15から送信されるサーチ信号の電界強度を変更すると、アンテナドライブ回路41に印加する電圧に応じた電界強度係数を電界強度に積算して電界強度情報を補正する。たとえば電界強度を低下させるべくアンテナドライブ回路41に印加する電圧を10Vから9Vに低下させた場合、携帯機4が受信した電界強度情報は本来の値より小さくなっているので、補正係数として1.1を積算することで補正を行う。反対に印加電圧を9Vから10Vに増加した場合、補正係数として0.9を積算することで補正を行う。本体マイコン13は、この補正した電界強度情報を位置対応情報に対応させて相対位置情報を算出する。
図10は、本体マイコン13が携帯機4の車両3に対する相対位置情報を算出する処理の手順を示すフローチャートである。相対位置情報を算出する処理は、たとえば本体マイコン13のタイマによって相対位置情報を算出する処理を開始する割込み処理が生じるとスタートする。まずステップa1では本体マイコン13は、LF送信部14を制御して、LF送信アンテナ15を介して図7に示すように5本分のサーチ信号を順次送信させる。
これにより、携帯マイコン31は、LF受信部32を制御して、LF受信アンテナ33が捕捉したサーチ信号を受信させ、電界強度測定部34を制御して、LF受信アンテナ33が捕捉したサーチ信号の電界強度を測定させ、RF送信部を制御してRF送信アンテナを介して図7に示す電界強度情報を応答信号として送信させる。
次にステップa2では、本体マイコン13は、RF受信部16を制御して、RF送信アンテナ36から発せられ、RF受信アンテナ17によって捕捉した応答信号を受信させ、電界強度情報を受信し、ステップa3に移る。
ステップa3では、本体マイコン13は、LF送信アンテナ15を構成する各アンテナ21〜25のうちの1本から送信され、LF受信アンテナ33によって捕捉されたサーチ信号の電界強度が予め定める上限強度(図10において「上限電界強度」と表記する。)よりも強い場合には、ステップa4に移る。前記上限強度以下と判断されるとステップa5に移る。ステップa4では、本体マイコン13は、予め定める上限強度よりも強いサーチ信号を送信したアンテナを駆動するアンテナドライブ回路41に印加する電圧が最低か否かを判断し、最低と判断した場合には、ステップa5に移り、最低でないと判断した場合には、ステップa6に移る。ステップa6では、本体マイコン13は、アンテナドライブ回路41に印加する電圧を切換えて、予め定める上限強度よりも強いサーチ信号を送信したアンテナから送信されるサーチ信号の電界強度を一段階弱くし、ステップa7に移る。ステップa7では、本体マイコン13は、ステップa6においてアンテナから送信する電界強度を弱くしたアンテナに対応する電界強度係数を変更し、ステップa1に移り、再度サーチ信号を送信させる。
ステップa5では、本体マイコン13は、ステップa3においてLF送信アンテナ15を構成する各アンテナ21〜25のすべての電界強度情報について、予め定める上限強度よりも強いか否かを比較したかを判断し、全てのアンテナの電界強度情報について上限強度との比較をしたと判断した場合には、ステップa8に移る。まだ予め定める上限強度と比較していないアンテナの電界強度情報があれば、ステップa3に移る。
ステップa8では、本体マイコン13は、LF送信アンテナ15を構成する各アンテナ21〜25のうちの1本から送信され、LF受信アンテナ33によって捕捉されたサーチ信号の電界強度が予め定める下限強度(図10において「下限電界強度」と表記する。)よりも弱い場合には、ステップa9に移る。前記下限強度以下と判断されるとステップa10に移る。ステップa9では、本体マイコン13は、予め定める下限強度よりも弱いサーチ信号を送信したアンテナを駆動するアンテナドライブ回路41に印加する電圧が最高か否かを判断し、最高と判断した場合には、ステップa10に移り、最高でないと判断した場合には、ステップa11に移る。ステップa11では、本体マイコン13は、アンテナドライブ回路41に印加する電圧を切換えて、予め定める下限強度よりも弱いサーチ信号を送信したアンテナから送信されるサーチ信号の電界強度を一段階強くし、ステップa12に移る。ステップa12では、本体マイコン13は、ステップa11においてアンテナから送信する電界強度を強くしたアンテナに対応する電電界強度係数を変更し、ステップa1に移り、再度サーチ信号を送信する。
ステップa10では、本体マイコン13は、ステップ8においてLF送信アンテナ15を構成する各アンテナ21〜25のすべての電界強度情報について、予め定める下限強度よりも弱いか否かを比較したかを判断し、全てのアンテナの電界強度情報について下限強度との比較をしたと判断した場合には、ステップa13に移る。まだ電界強度情報を下限強度と比較していないアンテナがあれば、ステップa8に移る。
ステップa13では、本体マイコン13は、LF受信アンテナ33によって捕捉されるサーチ信号の電界強度が最も強い1番から3番までの電界強度情報に基づいて、携帯機4の車両3に対する相対位置情報を算出し本処理を終了する。
以上説明したキーレスエントリシステム2によれば、5本のアンテナ21〜25を含むLF送信アンテナ15から送信されるサーチ信号の電界強度情報に基づいて、携帯機4の車両3に対する相対位置情報が算出されるので、携帯機4の位置が一意に定まる。したがって従来技術のものよりも処理を複雑にすることなく短時間で高精度に相対位置情報を算出することができる。
またキーレスエントリシステム2によれば、本体マイコン13の記憶部に記憶された位置対応情報に基づいて携帯機4の相対位置情報を算出する。予め記憶された位置対応情報を用いるので、相対位置情報を算出するときに、LF送信アンテナ15とLF受信アンテナ33のとの間の距離を算出し、算出した距離に基づいて相対位置情報を算出する場合に比べて、本体マイコン13が行う演算量を少なくすることができる。これによって、本体マイコン13が携帯機4の相対位置情報を算出する処理負担の軽減を図ることができる。
またキーレスエントリシステム2によれば、4本以上のアンテナのうち、電界強度の強さが最も強い1番から3番までの電界強度情報に基づいて、携帯手段の相対位置情報を算出する。LF送信アンテナ15を構成する各アンテナ21〜25以外から発生する電波は、電界強度情報にノイズとして作用するが、電界強度測定部34で測定される電界強度が強いほど、ノイズの影響は小さくなる。したがって、電界強度の強さが4番以下の電界強度情報に比べてノイズの影響を受け難い、電界強度の強さが最も強い1番から3番までの電界強度情報に基づいて相対位置情報を算出することで、精度の高い相対位置情報を得ることができる。
またキーレスエントリシステム2によれば、携帯機4が受信するサーチ信号の電界強度が予め定める上限強度よりも強いときに、その強いサーチ信号の電界強度を下げる。電界強度測定部34は、上限強度以下のサーチ信号の電界強度を飽和せずに測定することができるので、LF送信アンテナ15を構成する各アンテナ21〜25から送信されるサーチ信号の電界強度を正確に測定することができる。
またキーレスエントリシステム2によれば、携帯機4が受信するサーチ信号の電界強度が予め定める下限強度よりも弱いときに、その弱いサーチ信号の電界強度を上げる。携帯機4が受信するサーチ信号の電界強度を上げることによって、電界強度情報に含まれるノイズの影響を低減することができる。これによって、ノイズの影響を抑制した電界強度情報を得ることができる。
またキーレスエントリシステム2によれば、携帯機4が受信するサーチ信号の電界強度を段階的に変化させるように制御する。これによって携帯機4が受信するサーチ信号の電界強度が予め定める上限強度よりも強いときに、その強いサーチ信号の電界強度を、徐々に前記上限強度に近く、かつ上限強度よりも小さくすることができる。携帯機4が受信するサーチ信号の電界強度を、上限強度に近くすることができるので、電界強度情報に含まれるノイズの影響を低減することができ、ノイズの影響を抑制した電界強度情報を得ることができる。携帯機4が受信するサーチ信号の電界強度が予め定める下限強度よりも弱いときに、その弱いサーチ信号の電界強度を前記下限強度に徐々に近づけることができる。このように電界強度を必要十分な値まで徐々に変化させることで、携帯機4の相対位置情報を高精度に保つことが可能となる。これによって、電界強度情報に含まれるノイズの影響を低減することができ、ノイズの影響を抑制した電界強度情報を得ることができる。
次に複数の相対位置情報に基づいて、本体マイコン13がドア制御部6を制御してドアの解錠を制御する処理を説明する。
図11は、車両3と対象エリアとの関係を表す図である。車両3外であって、車幅方向のD席ドア26付近の領域をD席対象エリア42と記載する。車両3外であって、車幅方向のP席ドア27付近の領域をP席対象エリア43と記載する。車両3外であって、車幅方向のRL席ドア29付近の領域をRL席対象エリア44と記載する。車両3外であって、車幅方向のRR席ドア28付近の領域をRR席対象エリア45と記載する。車両3外であって、車両3の進行方向のBドア30付近の領域をB対象エリア46と記載する。車両3の車内を車内エリア47と記載する。図11においてD席アンテナ21から送信されるサーチ信号が携帯機4により受信可能な通信可能エリアを21aで示す。この通信可能エリア21aの外側領域はD席アンテナ21のサーチ信号が届かない領域である。通信可能エリア21aは、P席対象エリア43を含むD席アンテナ21を中心とした半径R1の円の広さを有する。すなわち、半径R1の円の広さを有するよう予めD席アンテナ21から送信されるサーチ信号の送信電力、すなわち電界強度が設定されている。他のアンテナ22〜25の通信可能エリアは図示していないが、D席アンテナ21の通信可能エリア21aと同様、各アンテナを中心とした半径R1の円の広さを有する。但し、アンテナ21〜25の通信可能エリアを全て同じにしておく必要はない。
図11において、携帯機4を持つ利用者がP1に示す通信可能エリア21a外にいる場合、各アンテナ21〜25からサーチ信号を出力しても携帯機4に届かないため、携帯機4から応答信号は出力されない。したがって、その場合本体マイコン13は携帯機4が通信可能エリア21a外にいると判断する。
その後利用者がP2に示す通信可能エリア21a内に入ると、携帯機4は各アンテナ21〜25から送信されるサーチ信号を受信し、受信したサーチ信号に対する応答信号を返信する。本体マイコン13は、応答信号に含まれる電界強度情報に基づき前述のように携帯機4の相対位置情報をもとめ、携帯機4がP2の位置にいると認識する(実際は図5に示す座標系における位置として認識する)。もちろん、携帯機4の位置によっては、携帯機4にサーチ信号が届かず、応答信号が返信されないアンテナも存在するが、その場合でも本体マイコン13は、返信されてきた応答信号に基づき携帯機4の位置を測定する。
その後、携帯機4の位置がP2→P3→P4と車両3に近づき、更にD席対象エリア42に入ると、本体マイコン13は、利用者が車両3に乗り込む意志があると判断し、D席ドア26を解錠する。このとき、たまたま利用者がD席対象エリア42に入っただけであるか、乗車する意志があるのかを判断するために、D席対象エリア42内に所定時間停留しているときに車両3に乗り込む意志があると判断し、D席ドア26を解錠するようにすることが望ましい。ここで、D席対象エリア42内に所定時間停留しているとは、D席対象エリア42内に所定時間位置していればよく、同じ位置に立ち止まっていることに限定されるものではない。
図12は、本体マイコン13が行う解錠処理の手順を表すフローチャートである。本体マイコン13に電力が供給されると、本体マイコン13は解錠処理を繰返し行う。まずステップb1において、本体マイコン13は携帯機4が通信可能エリア外から通信可能エリア内に入ったか否かを判断する。この場合各アンテナ21〜25から送信されるサーチ信号に対するどの応答信号も受信できない場合には、携帯機4が通信可能エリア外に位置すると判断し、送信アンテナ21〜25のいずれか1つ以上のサーチ信号に対する応答信号を受信すると携帯機4が通信可能エリア内に位置すると判断する。したがって、本体マイコン13はサーチ信号に対する応答信号を初めて受信できたとき携帯機4が通信可能エリア外から通信可能エリア内に入ったと判断し、ステップb2に移る。また、本体マイコン13は、各アンテナ21〜25から送信されるサーチ信号に対するどの応答信号も受信できない場合、携帯機4が通信可能エリア外に位置すると判断し解錠処理を終了する。
ステップb2では、本体マイコン13は、携帯機4から受信した応答信号に含まれるアンテナコードおよび電界強度情報から算出される携帯機4の相対位置情報に基づき、携帯機4が車両3に接近中であるか否かを判断し、接近中と判断するとステップb3に移り、接近中でない、すなわち携帯機4が車両3から遠ざかる方向に移動していると判断すれば、利用者は乗車の意志がないと判断して解錠処理を終了する。
ステップb3では、本体マイコン13は、相対位置情報に基づいて、携帯機4がD席対象エリア42に位置するか否かを判断し、D席対象エリア42内に位置すると判断すると、ステップb4に移る。ステップb4では、本体マイコン13は、携帯機4がD席対象エリア42内に予め定める時間連続して停留しているか否かを判断し、予め定める時間連続して停留していると判断した場合には、ステップb5に移る。携帯機4がD席対象エリア42内に予め定める時間連続して停留しているか否かは、予め定める時間に算出された複数の相対位置情報に基づいて判断される。ステップb5では、本体マイコン13は、ドア制御部6に、D席ドア26を解錠させる指令を与える。ドア制御部6は、本体マイコン13の指令に基づいて、ドアロックモータ7を制御して、D席ドア26を解錠させ解錠処理を終了する。
ステップb4において、携帯機4がD席対象エリア42内に予め定める時間連続して停留していないと判断すると、ステップb3に移る。
ステップb3において携帯機4がD席対象エリア42に位置しないと判断した場合には、ステップb6に移る。ステップb6では、本体マイコン13は、相対位置情報に基づいて、携帯機4がP席対象エリア43に位置するか否かを判断し、P席対象エリア43内に位置すると判断すると、ステップb7に移る。ステップb7では、本体マイコン13は、携帯機4がP席対象エリア43内に予め定める時間連続して停留しているか否かを判断し、予め定める時間連続して停留していると判断した場合には、ステップb8に移る。携帯機4がP席対象エリア43内に予め定める時間連続して停留しているか否かは、予め定める時間に算出された複数の相対位置情報に基づいて判断される。ステップb8では、本体マイコン13は、ドア制御部6に、P席ドア27を解錠させる指令を与える。ドア制御部6は、本体マイコン13の指令に基づいて、ドアロックモータ7を制御して、P席ドア27を解錠させ、解錠処理を終了する。
ステップb7において、携帯機4がP席対象エリア43に予め定める時間連続して停留していないと判断すると、ステップb3に移る。
ステップb6において携帯機4がP席対象エリア43に位置しないと判断した場合には、ステップb9に移る。ステップb9では、本体マイコン13は、相対位置情報に基づいて、携帯機4がRR席対象エリア45に位置するか否かを判断し、RR席対象エリア45内に位置すると判断すると、ステップb10に移る。ステップb10では、本体マイコン13は、携帯機4がRR席対象エリア45内に予め定める時間連続して停留しているか否かを判断し、予め定める時間連続して停留していると判断した場合には、ステップb11に移る。携帯機4がRR席対象エリア45内に予め定める時間連続して停留しているか否かは、予め定める時間に算出された複数の相対位置情報に基づいて判断される。ステップb11では、本体マイコン13は、ドア制御部6に、RR席ドア28を解錠させる指令を与える。ドア制御部6は、本体マイコン13の指令に基づいて、ドアロックモータ7を制御して、RR席ドア28を解錠させ、解錠処理を終了する。
ステップb10において、携帯機4がRR席対象エリア45内に予め定める時間連続して停留していないと判断すると、ステップb3に移る。
ステップb9において携帯機4がRR席対象エリア45に位置しないと判断した場合には、ステップb12に移る。ステップb12では、本体マイコン13は、相対位置情報に基づいて、携帯機4がRL席対象エリア44に位置するか否かを判断し、RL席対象エリア44内に位置すると判断すると、ステップb13に移る。ステップb13では、本体マイコン13は、携帯機4がRL席対象エリア44内に予め定める時間連続して停留しているか否かを判断し、予め定める時間連続して停留していると判断した場合には、ステップb14に移る。携帯機4がRL席対象エリア44内に予め定める時間連続して停留しているか否かは、予め定める時間に算出された複数の相対位置情報に基づいて判断される。ステップb14では、本体マイコン13は、ドア制御部6に、RL席ドア29を解錠させる指令を与える。ドア制御部6は、本体マイコン13の指令に基づいて、ドアロックモータ7を制御して、RL席ドア29を解錠させ、解錠処理を終了する。
ステップb13において、携帯機4がRL席対象エリア44内に予め定める時間連続して停留していないと判断すると、ステップb3に移る。
ステップb12において携帯機4がRL席対象エリア44に位置しないと判断した場合には、ステップb15に移る。ステップb15では、本体マイコン13は、相対位置情報に基づいて、携帯機4がB対象エリア46に位置するか否かを判断し、B対象エリア46内に位置すると判断すると、ステップb16に移る。ステップb16では、本体マイコン13は、携帯機4がB対象エリア46内に予め定める時間連続して停留しているか否かを判断し、予め定める時間連続して停留していると判断した場合には、ステップb17に移る。携帯機4がB対象エリア46内に予め定める時間連続して停留しているか否かは、予め定める時間に算出された複数の相対位置情報に基づいて判断される。ステップb17では、本体マイコン13は、ドア制御部6に、Bドア30を解錠させる指令を与える。ドア制御部6は、本体マイコン13の指令に基づいて、ドアロックモータ7を制御して、Bドア30を解錠させ、解錠処理を終了する。
ステップb16において、携帯機4がB対象エリア46内に予め定める時間連続して停留していないと判断すると、ステップb3に移る。ステップb15において携帯機4がB対象エリア46に位置しないと判断した場合には、解錠処理を終了する。
以上説明したキーレスエントリシステム2によれば、携帯機4の複数の相対位置情報に基づいて、携帯機4が予め定める時間停留した位置付近の車両3のドアが解錠する。すなわち携帯機4を携帯した利用者が車両3のドアに近づき、ドアの前で立ち止まったとき、車両3に乗り込む意志があると判断してそのドアを解錠する。したがって利用者の意志を反映した正確なロック制御を行うことができる。なおD席ドア26を解錠するときには、他のドアも同時に解錠するようにしてもよい。
次に複数の相対位置情報に基づいて、本体マイコン13がドア制御部6を制御してドアの施錠を制御する処理を説明する。
図13は、本体マイコン13が行う施錠処理の手順を表すフローチャートである。本体マイコン13に電力が供給されると、本体マイコン13は、施錠処理を繰返し行う。ステップc1では、本体マイコン13は、相対位置情報に基づいて、携帯機4が車内エリア47、D席対象エリア42、P席対象エリア43、RR席対象エリア45およびRL席対象エリア44のいずれかに位置するか否かを判断し、前記エリアのいずれかに位置すると判断した場合には、施錠処理を終了する。
ステップc1において、携帯機4が車内エリア47、D席対象エリア42、P席対象エリア43、RR席対象エリア45およびRL席対象エリア44のいずれにも位置しない、すなわち対象エリア42〜45および車内エリア47以外の通信可能エリア(以下「対象外通信可能エリア」と称する。)内に位置するか、通信可能エリア外に位置すると判断した場合には、ステップc2に移る。ステップc2では、本体マイコン13は、複数の相対位置情報に基づいて、車内エリア47から、D席対象エリア42、P席対象エリア43、RR席対象エリア45およびRL席対象エリア44のいずれかを通って、現在の位置に到達したか否かを判断する。携帯機4が車内エリア47から、D席対象エリア42、P席対象エリア43、RR席対象エリア45およびRL席対象エリア44のいずれかを通って、現在の位置に到達したと判断した場合には、明らかに利用者が携帯機4を持って車内から車外に出、さらに車両3から遠ざかっていることを示すため、ステップc3で本体マイコン13は、ドア制御部6に、全てのドアを施錠させる指令を与える。ドア制御部6は、本体マイコン13の指令に基づいて、ドアロックモータ7を制御して、全てのドアを施錠させ、施錠処理を終了する。
ステップc2において携帯機4が車内エリア47から、D席対象エリア42、P席対象エリア43、RR席対象エリア45およびRL席対象エリア44のいずれも通らずに、現在の位置に到達したと判断した場合にはステップc4で現在の位置が通信可能エリアであるか否かを判断する。通信可能エリアであれば、携帯機4が車内エリア47から素早く対象外通信可能エリアに移動したことを示すため、ステップc3に移り全てのドアを施錠する。ステップc4で携帯機4の現在の位置が通信可能エリア外であると判断した場合は、携帯機4が車内エリア47からいきなり通信可能エリア外に移動したことを示すため、通常そのようなことは起こりえず、携帯機4の電池切れ、または電波障害などのノイズの影響で本体マイコン13が携帯機4の位置確認ができない状態であると考えられる。したがってこの場合携帯機4が車内エリア47内に置かれている可能性が高いため、本体マイコン13はドアの施錠を行うことなく施錠処理を終了する。この場合、本体マイコン13が携帯機4を見失ったことをランプ、ブザーおよび合成音声などの報知手段により利用者に対して報知するようにしてもよい。
なお、携帯機4が車内エリア47から対象エリア42〜45を通って対象外通信可能エリアに移動した時点でドアを施錠するのではなく、対象外通信可能エリア内において携帯機4の連続した相対位置情報に基づき携帯機4がさらに車両3から遠ざかっていることを検出してからドアを施錠するようにしてもよい。このようにすれば、利用者が車両3から離れる意志があることを確実に判断することができ、より適切な施錠制御を行うことができる。また、携帯機4が車内エリア47から車内エリア47以外の通信可能エリアを通って通信可能エリア外に移動した場合に全てのドアを施錠するようにしてもよい。
以上説明したキーレスエントリシステム2によれば、携帯機4の複数の相対位置情報に基づいて、携帯機4が車内エリア47から、D席対象エリア42、P席対象エリア43、RR席対象エリア45およびRL席対象エリア44のいずれかを通って車両3を離れると、車両3の全てのドアが施錠される。すなわち携帯機4を携帯した利用者が車内エリア47から、D席対象エリア42、P席対象エリア43、RR席対象エリア45およびRL席対象エリア44のいずれかを通って車両3を離れると、車両3の全てのドアが施錠される。また車両3内においてたとえば携帯機4が故障し、携帯機4から本体機5に応答信号が届かなった場合には、携帯機4がD席対象エリア42、P席対象エリア43、RR席対象エリア45およびRL席対象エリア44のいずれかを通って車両3を離れたことが確認されないので、車両3の全てのドアの施錠が行われない。したがって、たとえば携帯機4が車両3内に放置されているときに、携帯機4からの応答信号を本体機5が受信できなくなったとしても、車両3のドアの施錠が実行されない。仮に携帯手段を車両内に残したまま利用者だけが車両3外に出て当該車両3から離隔しても、車両3が不所望に施錠されることがなくなる。このように携帯機4の相対位置情報に基づいて、ドアの施錠が行われるので、利用者の利便性が向上する。これによって携帯機4が車両3内に閉じ込められるのを防ぐことができる。
次に、複数の相対位置情報に基づいて、本体マイコン13がイモビライザシステム8を制御する処理を説明する。
図14は、イモビライザの照合を実行する処理の手順を表すフローチャートである。図15は、イモビライサの照合を実行する条件を表す図である。図16は、イモビライザの照合を解除する条件を表す図である。
本体マイコン13は、携帯機4が車両3の遠方からD席対象エリア42に接近したときに、D席ドア26が解錠の状態、およびD席ドア26が開いている状態のときにイモビライザの照合を実行する。または本体マイコン13は、携帯機4が車両3の遠方からP席対象エリア43に接近したときに、P席ドア27が解錠の状態、およびP席ドア27が開いている状態のときにイモビライザの照合を実行する。
P席ドア27またはD席ドア26が開いているか閉じているかは、カーテシスイッチ12から本体マイコン13に与えられる電気信号に基づいて、本体マイコン13が判断する。また本体マイコン13は、イモビライザを照合するときには、まず携帯機4に対してイモビライザ用識別コードの要求信号を送信する。携帯機4がイモビライザ用識別コードの要求信号を受信すると、携帯マイコン31は、記憶部に記憶された携帯機4に固有のイモビライザ用識別コードとスマートエントリー用識別コードとをRF送信アンテナ36を介して送信させる。本体機5が受信したスマートエントリー用識別コードに基づいて、正規の携帯機4からの情報であると判断すると、本体マイコン13は、イモビライザシステム8に受信したイモビライザ用識別コードを与え、イモビライザ用識別コードの照合を実行させる。イモビライザシステム8は、イモビライザ用識別コードがイモビライザシステム8に記憶されたイモビライザ用識別コードと一致するときは、エンジンシステム11に始動開始の許可を与える。イモビライザシステム8は、イモビライザ用識別コードがイモビライザシステム8に記憶されたイモビライザ用識別コードと一致しないときには、一致しないことを表す電気信号を本体マイコン13に与える。
また一度イモビライザの照合を実行した後に、算出した携帯機4の相対位置情報に基づき携帯機4を携帯する利用者が車両3を離れた場合には、本体マイコン13は、イモビライザの照合を解除する。
イモビライザの照合を実行する処理は、本体マイコン13に電力が供給されている間、繰返し行われる。ステップd1では、本体マイコン13は、記憶部に記憶されたIFフラグの値を確認し、IFフラグの値が0の場合にはステップd2に移る。IFフラグの値は、イモビライザの照合済みか否かを表す。IFフラグの値が数値「0」の場合は、イモビライザの照合が済んでいない状態であり、IFフラグの値が数値「1」の場合は、イモビライザの照合が済んでいる状態、すなわち前記したイモビライザ用識別コードの一致がとれた状態である。ステップd2では、本体マイコン13は、相対位置情報に基づいて携帯機4がD席対象エリア42に位置するか否かを判断し、携帯機4がD席対象エリア42に位置する場合にはステップd3に移る。ステップd3では、本体マイコン13は、D席ドア26が解錠されているか否かを判断する。この処理は、図12ステップb5でD席ドア26を解錠したとき、解錠フラグを立てるようにしておき、その解錠フラグによりD席ドア26が解錠されているか否かを判断すればよい。D席ドア26が解錠されている場合には、ステップd4に移り、解錠されていない場合にはステップd2に移る。ステップd4では、本体マイコン13は、カーテシスイッチ12に基づきD席ドア26が開いているか否かを判断する。D席ドア26が開いている場合には、ステップd5に移り、D席ドアが閉じている場合にはステップd2に移る。ステップd5では、本体マイコン13は、前述したイモビライザの照合を行い、ステップd6に移る。ステップd6では、本体マイコン13は、受信したイモビライザ用識別コードが、イモビライザシステム8に記憶されたイモビライザ用識別コードと一致した場合にはステップ7に移り、イモビライザ用識別コードが一致しない場合には、ステップd2に移る。ステップd7では、本体マイコン13は、IFフラグにイモビライザの照合の実施済みを表す数字「1」を代入し、ステップd8に移る。ステップd8では、本体マイコン13はエンジンシステム11が始動したか否かを判断し、エンジンシステム11が始動したと判断した場合には、本処理を終了する。
ステップd1において、IFフラグの値が1の場合には、本体マイコン13は、イモビライザの照合を実行済みと判断し、ステップd8に移る。
ステップd2において、本体マイコン13が、携帯機4がD席対象エリア42に位置しないと判断した場合にはステップd9に移る。ステップd9では、本体マイコン13は、相対位置情報に基づいて携帯機4がP席対象エリア43に位置するか否かを判断する。携帯機4がP席対象エリア43に位置する場合にはステップd10に移り、携帯機4がP席対象エリア43に位置しない場合にはステップd2に移る。ステップd10では、本体マイコン13は、前記解錠フラグに基づきP席ドア27が解錠されているか否かを判断する。P席ドア27が解錠されている場合には、ステップd11に移り、解錠されていない場合にはステップd2に移る。ステップd11では、本体マイコン13は、カーテシスイッチ12に基づきP席ドア27が開いているか否かを判断する。P席ドア27が開いている場合には、ステップd5に移り、P席ドアが閉じている場合にはステップd2に移る。
ステップd8において、エンジンシステム11が始動していない場合にはステップd12に移る。ステップd12では、本体マイコン13は複数の相対位置情報に基づいて、携帯機4が予め定める領域外に移動したか否かを判断する。予め定める領域とは、たとえば車内エリア47、D席対象エリア42、P席対象エリア43、RR席対象エリア45およびRL席対象エリア44とから成る領域である。つまり携帯機4がD席対象エリア42、P席対象エリア43、RR席対象エリア45およびRL席対象エリア44のいずれかのエリアを通って車両3から離れたと本体マイコン13が判断すると、ステップd13に移る。ステップd13では、本体マイコン13は、イモビライザの照合を解除し、ステップd14に移る。ステップd14では、本体マイコン13は、IFフラグにイモビライザの照合が行われていないことを表す数字「0」を代入しステップd1に移る。
ステップd12において、携帯機4が予め定める領域外に移動していない場合にはステップd1に移る。
以上説明したキーレスエントリシステム2によれば、本体マイコン13は、携帯機4が車両3の遠方からD席対象エリア42に接近したときに、D席ドア26が解錠の状態、およびD席ドア26が開いている状態のときにイモビライザの照合を実行する。または本体マイコン13は、携帯機4が車両3の遠方からP席対象エリア43に接近したときに、P席ドア27が解錠の状態、およびP席ドア27が開いている状態のときにイモビライザの照合を実行する。なおD席ドア26、P席ドア27の両方のドアの施錠の状態をイモビライザの照合の条件とせずに、いずれか一方のみを判断の条件としてもよい。携帯機4の複数の位置を時系列で確認することで、利用者が車両3へ乗り込もうとする意思を確認することができるうえ、それら複数の相対位置情報などの検出時点で、車両3とのイモビライザの照合を実施することが可能となり、よって利用者が車両に乗り込んだ後での照合時間を極力短縮することが可能となる。このように、利用者の利便性が向上する。
またキーレスエントリシステム2によれば、イモビライザの照合を実行した後に、携帯機4が車両3から離れると、イモビライザの照合を解除する。つまり携帯機4を携帯した利用者が、イモビライザの照合を実行した後に車両3を離れると、自動的にイモビライザの照合が解除される。利用者がイモビライザの照合を解除するための操作をすることなく、自動的にイモビライザの照合が解除されるので、利用者の利便性が向上し、車両3の盗難を防ぐことができる。
本発明の実施の形態の無線装置1では、D席対象エリア42、P席対象エリア43、RR席対象エリア45、RL席対象エリア44およびB対象エリア46のうちのいずれかの位置に予め定める時間携帯機4が停留した場合に車両3のいずれかのドアを開けるように制御するが、携帯機4が予め定める領域を移動したときに車両3のいずれかのドアを開けるように制御してもよい。たとえば車両3に設定される座標系において、携帯機4が複数の領域を予め定める回数往復したときに、車両3のいずれかのドアを解錠するように制御してもよい。具体的には、図5において、たとえば携帯機4が(M5)から(M6)、(M6)から(M7)、(M7)から(M6)、(M6)から(M5)への移動を予め定める回数繰返したときに、D席ドア26を解錠するようにしてもよい。この場合、利用者が、携帯機4を規定通り移動させることによって車両3のドアを解錠することができる。したがって、利用者がドアを解錠する意志を一層確実に判断することができ、利用者の意に反した解錠をより確実に防止することができる。
また本発明の実施の形態の無線装置1では、車内エリア47から、D席対象エリア42、P席対象エリア43、RR席対象エリア45およびRL席対象エリア44のいずれかを通って、携帯機4が現在の位置に到達したときに、全てのドアの施錠を制御するが、携帯機4が予め定める領域を移動したときに車両3のいずれかのドアを施錠するように制御してもよい。たとえば車両3に設定される座標系において、携帯機4が複数の領域を予め定める回数往復したときに、車両3のいずれかのドアを施錠するように制御してもよい。具体的には、図5において、たとえば携帯機4が(M5)から(M6)、(M6)から(M7)、(M7)から(M6)、(M6)から(M5)への移動を予め定める回数繰返したときに、D席ドア26を施錠するようにしてもよい。この場合、利用者が、携帯機4を規定通り移動させることによって車両3のドアを施錠することができる。したがって、利用者がドアを施錠する意志を一層確実に判断することができ、利用者の意に反した施錠をより確実に防止することができる。
また本発明の実施の形態の無線装置1では、D席対象エリア42、P席対象エリア43、RR席対象エリア45およびRL席対象エリア44のいずれかを通って、携帯機4が現在の位置に到達したときに、イモビライザの照合を解除したが、携帯機4が予め定める領域を移動したときにイモビライザの照合を解除するように制御してもよい。たとえば車両3に設定される座標系において、携帯機4が複数の領域を予め定める回数往復したときに、イモビライザの照合を解除するように制御してもよい。具体的には、図5において、たとえば携帯機4が(M5)から(M6)、(M6)から(M7)、(M7)から(M6)、(M6)から(M5)への移動を予め定める回数繰返したときに、イモビライザの照合を解除するようにしてもよい。この場合、利用者が、携帯機4を規定通り移動させることによってイモビライザの照合を解除することができ、利用者の利便性が向上する。
また本発明の実施の形態の無線装置1では、携帯機4が受信するサーチ信号の電界強度が、予め定める上限強度以上または予め定める下限強度以下の場合に、LF送信アンテナ15から送信されるサーチ信号の電界強度を調整するが、LF受信部32において受信したサーチ信号に対応する電気信号の増幅率を調整するようにしてもよい。たとえばLF受信アンテナ33が捕捉するサーチ信号の電界強度が予め定める強さよりも弱い場合には、LF受信部32は、LF受信アンテナ33が捕捉したサーチ信号に対応する電気信号の増幅率を上げる。またLF受信アンテナ33が捕捉するサーチ信号の電界強度が予め定める強さよりも強い場合には、LF受信部32は、LF受信アンテナ33が捕捉したサーチ信号に対応する電気信号の増幅率を下げる。LF受信部32において受信したサーチ信号に対応する電気信号の増幅率を調整する場合には、電界強度情報と、電気信号の増幅率を表す情報とが、携帯機4から本体機5に送信される。本体マイコン13は、電気信号の増幅率に基づいて電界強度係数を変更し、相対位置情報を算出する。
また本発明の実施の形態の無線装置1では、本体マイコン13が式(1)を適用してLF受信アンテナ33が受信した電界強度を算出したが、携帯マイコン31が式(1)を適用してLF受信アンテナ33が受信した電界強度を算出してもよい。
また本発明の実施の形態の無線装置1では、本体機5は、四輪自動車に設けられるとしたけれども、四輪自動車に限らずに、二輪自動車および三輪自動車などに設けられてもよい。さらに、無線装置1は、無線通信によって家の鍵の施錠または解錠を制御するシステムに用いられてもよい。
また本発明の実施の形態の無線装置1では、2次元における携帯機4の車両3に対する相対位置を算出したが、4本のアンテナを用いて、3次元における携帯機4の車両3に対する相対位置を算出するようにしてもよい。携帯機4は、各アンテナを中心とし、携帯機4と各アンテナとの間の距離を半径とする4つの仮想球体を想定したときに、4つの仮想球体が重なる部分に位置する。
図17は、本発明の他の実施の形態の無線装置1が、イモビライサの照合を実行する条件を表す図である。本発明の他の実施の形態の無線装置1は、前述した無線装置1と同様の構成であるので、対応する部分については同一の符号を付して、説明を省略する。本体マイコン13は、携帯機4が車両3の遠方からD席対象エリア42に接近し、D席ドア26が解錠の状態、またはD席ドア26が開いている状態のときにイモビライザの照合を実行する。または本体マイコン13は、携帯機4が車両3の遠方からP席対象エリア43に接近し、P席ドア27が解錠の状態、またはP席ドア27が開いている状態のときにイモビライザの照合を実行する。
図18は、本発明の他の実施の形態の無線装置1が、イモビライサの照合を実行する条件を表す図である。本発明の他の実施の形態の無線装置1は、前述した無線装置1と同様の構成であるので、対応する部分については同一の符号を付して、説明を省略する。本体マイコン13は、携帯機4が車両3の遠方からD席ドア26またはP席ドア27に接近し、D席対象エリア42内またはP席対象エリア43内に入るとイモビライザの照合を実行する。すなわちドアの状態を検出することなく、ドア付近に携帯機4が接近すればイモビライザの照合を実行する。または本体マイコン13は、携帯機4が予め定める領域を移動したときにイモビライザの照合を実行する。たとえば車両3に設定される座標系において、携帯機4が複数の領域を予め定める回数往復したときに、イモビライザの照合を実行する。具体的には、図5において、たとえば携帯機4が(M5)から(M6)、(M6)から(M7)、(M7)から(M6)、(M6)から(M5)への移動を予め定める回数繰返したときに、イモビライザの照合を実行する。この場合、利用者が、携帯機4を規定通り移動させることによってイモビライザの照合を実行することができ、利用者の利便性が向上する。
図19は、本発明の他の実施の形態の無線装置1によって携帯機4の相対位置情報を算出する処理の手順を表すフローチャートである。本発明の他の実施の形態の無線装置1は、前述した無線装置1と同様の構成であるので、対応する部分については同一の符号を付して、説明を省略する。相対位置情報を算出する処理は、たとえば本体マイコン13のタイマによって相対位置情報を算出する処理を開始する割込み処理が生じるとスタートする。ステップe1では、本体マイコン13は、カーテシスイッチ12から与えらる電気信号に基づいて、D席ドア26、P席ドア27、RR席ドア28、RL席ドア29およびBドア30の全てのドアが所期位置に位置するか否かを判断し、全てのドアが所期位置に位置する場合には、ステップe2に移る。所期位置とは、たとえばドアが閉じた状態の位置を意味する。すなわち全てのドアが閉じている場合には、ステップe2に移る。ステップe2では、本体マイコン13は、LF送信アンテナ15を構成する5本の全てのアンテナからのサーチ信号に対応する電界強度情報に基づいて、相対位置情報の算出を行う。具体的には前述した図10に示す処理を行う。相対位置情報の算出を行うと、本処理を終了する。
ステップe1において全てのドアのいずれか1つが開いている場合には、ステップe3に移る。ステップe3では、本体マイコン13は、LF送信アンテナ15を構成する5本のアンテナ21〜25のうち、所期位置から外れたドアを除くドアに設けられたアンテナからのサーチ信号に対応する電界強度情報に基づいて、相対位置情報の算出を行う。具体的にはLF送信アンテナ15を構成する5本のアンテナ21〜25のうち、開いている車両3のドアに設けられたアンテナからのサーチ信号に対応する電界強度情報に対する処理を省略して、前述した図10に示す処理を行う。
前述した位置対応情報が、全てのドアが閉じた状態を基準にして作成されている場合、所期位置から外れたドアに設けられたアンテナから送信されたサーチ信号に対応する電界強度情報に基づいて携帯機4の相対位置情報を算出すると、携帯機4の相対位置情報を正確に算出することができなくなる。本体マイコン13は、所期位置に位置するドアに設けられたアンテナからのサーチ信号に対応する各電界強度情報に基づいて携帯機4の相対位置情報を算出するので、精度の高い相対位置情報を得ることができる。この場合開いているドアに設けられたアンテナからのサーチ信号の送信を停止しておくのが望ましい。
図20は、本発明のさらに他の実施の形態の無線装置1によって携帯機4の相対位置情報を算出する処理を説明するための図である。本発明のさらに他の実施の形態の無線装置1は、前述した無線装置1と同様の構成であるので、対応する部分については同一の符号を付して、説明を省略する。本発明のさらに他の実施の形態の無線装置1は、図10に示す相対位置情報を算出する処理のうち、本体マイコン13が行うステップa13の処理が異なる。相対位置情報を算出する処理のうち、処理の異なるステップa13の処理に対応する処理のみについて説明する。
本体マイコン13は、まずステップa13の処理と同様に、LF受信アンテナ33によって捕捉されるサーチ信号の電界強度が最も強い1番から3番までの電界強度情報に基づいて、携帯機4の車両3に対する第1相対位置情報を算出する。次に本体マイコン13は、電界強度の強さが最も強い1番、2番および4番の電界強度情報に基づいて算出される第2相対位置情報を算出する。本体マイコン13は、第1相対位置情報と第2相対位置情報との差分を求め、該差分が予め定める値以下のとき、第1相対位置情報を、携帯機4の車両3に対する相対位置を表す情報として用いる。具体的には、本体マイコン13は、第1相対位置情報によって特定される携帯機4の位置Aと、第2相対位置情報によって特定される携帯機4の位置Bとの間の距離RABを算出する。次に本体マイコン13は、この距離RABが予め定める許容誤差距離R2よりも小さい場合には、第1相対位置情報を、携帯機4の車両3に対する相対位置を表す情報として用いる。本体マイコン13は、第1相対位置情報と第2相対位置情報との差分を求め、該差分が予め定める値よりも大きいときには、前回算出した相対位置情報を、携帯機4の車両3に対する相対位置情報として用いる。前記予め定める値は、たとえばアンテナ間の距離の何分の1かに選ばれる。
以上説明したキーレスエントリシステム2によれば、第1相対位置情報と第2相対位置情報との差分が求められ、前記差分が予め定める値以下のとき、第1相対位置情報が適用される。もし1番から3番までの電界強度情報にノイズなどの影響で大きな誤差が生じていた場合、間違った相対位置情報を算出することになるが、1番、2番および4番という次に信頼のおける電界強度情報に基づいて算出した相対位置情報との差が小さい場合は、どちらの相対位置情報も正しいと判断することができる。したがって算出した携帯機4の相対位置情報の信頼性をより一層向上させることができる。
図21は、本発明のさらに他の実施の形態の無線装置1によって携帯機4の相対位置情報を算出する処理の手順を表すフローチャートである。前述した図10に示す相対位置情報を算出する処理では、LF送信アンテナ15を構成する各アンテナ21〜25から送信されるサーチ信号の電界強度をそれぞれ調整していたが、本発明のさらに他の実施の携帯の無線装置1では、LF送信アンテナ15を構成する各アンテナ21〜25から送信されるサーチ信号の電界強度を1度の処理で調整する。
相対位置情報を算出する処理は、たとえば本体マイコン13のタイマによって相対位置情報を算出する処理を開始する割込み処理が生じるとスタートする。ステップf1からステップf2までの処理は、ステップa1からステップa2までの処理と同じであるので、説明を省略する。ステップf3では、本体マイコン13は、LF送信アンテナ15を構成する各アンテナ21〜25から送信されたサーチ信号に対応する電界強度情報が、予め定める上限強度以下であると判断した場合には、ステップf4に移る。ステップf3において、本体マイコン13が、LF送信アンテナ15を構成する各アンテナ21〜25のうちの少なくとも1本のアンテナから送信されたサーチ信号に対応する電界強度情報が、予め定める上限強度以下でないと判断した場合には、ステップf5に移る。
ステップf5では、本体マイコン13は、アンテナドライブ回路41に印加する電圧が最低か否かを判断し、最低と判断した場合にはステップf4に移る。ステップf5において、本体マイコン13が、アンテナドライブ回路41に印加する電圧が最低でないと判断した場合にはステップf6に移る。ステップf6では、本体マイコン13は、アンテナドライブ回路41に印加する電圧を切換えて、LF送信アンテナ15を構成する全てのアンテナから送信されるサーチ信号の電界強度を一段階弱くし、ステップf7に移る。ステップf7では、本体マイコン13は、アンテナドライブ回路41に印加する電圧に対応して電界強度係数を変更し、ステップf1に移る。
ステップf4では、本体マイコン13は、LF送信アンテナ15を構成する各アンテナ21〜25から送信されたサーチ信号に対応する電界強度情報が、予め定める上限強度以上であると判断した場合には、ステップf8に移る。ステップf4において、本体マイコン13が、LF送信アンテナ15を構成する各アンテナ21〜25のうちの少なくとも1本のアンテナから送信されたサーチ信号に対応する電界強度情報が、予め定める上限強度以上でないと判断した場合には、ステップf9に移る。
ステップf9では、本体マイコン13は、アンテナドライブ回路41に印加する電圧が最高か否かを判断し、最高と判断した場合にはステップf8に移る。ステップf9において、本体マイコン13が、アンテナドライブ回路41に印加する電圧が最高でないと判断した場合にはステップf10に移る。ステップf10では、本体マイコン13は、アンテナドライブ回路41に印加する電圧を切換えて、LF送信アンテナ15を構成する全てのアンテナから送信されるサーチ信号の電界強度を一段階強くし、ステップf11に移る。ステップf11では、本体マイコン13は、アンテナドライブ回路41に印加する電圧に対応して電界強度係数を変更し、ステップf1に移る。
ステップf8では、LF受信アンテナ33によって捕捉されるサーチ信号の電界強度が最も強い1番から3番までの電界強度情報に基づいて、携帯機4の車両3に対する相対位置情報を算出し、本処理を終了する。
以上説明したキーレスエントリシステム2によれば、LF送信アンテナ15を構成する各アンテナ21〜25から送信されるサーチ信号の電界強度を、各アンテナ21〜25ごとに調整するのではなく、一度に調整する。これによって、LF送信アンテナ15を構成する各アンテナ21〜25から送信されるサーチ信号の電界強度を調整する処理が少なくなり、相対位置情報を算出するために要する時間を抑制することができる。
本発明のさらに他の実施の形態の無線装置1では、LF送信アンテナ15を構成する各アンテナ21〜25は、車両3のドアのような可動部を除く固定部分に設けられる。
図22は、車両3の一部を模式的に示す図である。LF送信アンテナ15は、たとえばD席ドア26、RR席ドア28の上部の車室内の内側の車体に設けられたアシストグリップ48に設けられる。LF送信アンテナ15は、ドアのような可動部を除く固定部分に設けられるので、相対位置情報を算出するときに、LF送信アンテナ15が車両3に対して相対的に移動しない。車両3に対して移動しないLF送信アンテナ15から送信されるサーチ信号に対応する電界強度情報を用いて相対位置情報を算出するので、精度の良い相対位置情報を得ることができる。
以上説明した実施例では、遠隔制御の例として、携帯機4の位置に基づいてドアのロックの制御を行うスマートエントリーシステムについて説明したが、盗難防止装置のような遠隔制御装置に無線装置を適用してもよい。無線装置を盗難防止に適用する場合、携帯機4の位置に基づいて、盗難防止機能のセットとリセットとの制御を行う。
本発明の実施の一形態の無線装置1を含むキーレスエントリシステム2の構成を示すブロック図である。 車両3と携帯手段である携帯機4との位置関係を模式的に表す図である。 ある一定の送信電力でサーチ信号を送信したときのサーチ信号の伝播距離とサーチ信号の電界強度との関係を表すグラフである。 LF受信アンテナ33とLF送信アンテナ15との位置関係を模式的に表す図である。 車両3に設定される座標系を模式的に示す図である。 位置対応情報を模式的に示す図である。 LF送信アンテナ15を構成する各アンテナ21〜25から送信されるサーチ信号およびRF送信アンテナ36から送信される応答信号のタイミングチャートである。 LF送信アンテナ15を構成する各アンテナ21〜25と、この各アンテナ21〜25から送信され、携帯機4が受信したサーチ信号の電界強度との関係を表す図である。 LF送信アンテナ15を構成する各アンテナ21〜25から送信されるサーチ信号の電界強度を調整するための構成を示す図である。 本体マイコン13が携帯機4の車両3に対する相対位置情報を算出する処理の手順を示すフローチャートである。 車両3と対象エリアとの関係を表す図である。 本体マイコン13が行う解錠処理の手順を表すフローチャートである。 本体マイコン13が行う施錠処理の手順を表すフローチャートである。 イモビライザの照合を実行する処理の手順を表すフローチャートである。 イモビライサの照合を実行する条件を表す図である。 イモビライザの照合を解除する条件を表す図である。 本発明の他の実施の形態の無線装置1が、イモビライサの照合を実行する条件を表す図である。 本発明の他の実施の形態の無線装置1が、イモビライサの照合を実行する条件を表す図である。 本発明の他の実施の形態の無線装置1によって携帯機4の相対位置情報を算出する処理の手順を表すフローチャートである。 本発明のさらに他の実施の形態の無線装置1によって携帯機4の相対位置情報を算出する処理を説明するための図である。
本発明のさらに他の実施の形態の無線装置1によって携帯機4の相対位置情報を算出する処理の手順を表すフローチャートである。 車両3の一部を模式的に示す図である。
符号の説明
1 無線装置
2 キーレスエントリシステム
3 車両
4 携帯機
5 本体機
6 ドア制御部
7 ドアロックモータ
8 イモビライザシステム
11 エンジンシステム
12 カーテシスイッチ
13 本体マイコン
14 LF送信部
15 LF送信アンテナ
16 RF受信部
17 RF受信アンテナ
21 D席アンテナ
22 P席アンテナ
23 RR席アンテナ
24 RL席アンテナ
25 Bアンテナ
31 携帯マイコン
32 LF受信部
33 LF受信アンテナ
34 電界強度測定部
35 RF送信部
36 RF送信アンテナ
41 アンテナドライブ回路

Claims (11)

  1. 車両に対して相対移動可能な携帯手段による無線通信によって、車両を遠隔制御可能な無線装置において、
    電波を送受信可能な携帯手段と、
    携帯手段からの電波を受信し、携帯手段へ電波を送信するためのアンテナであって、それぞれ車両の異なる位置に設けられる少なくとも3本以上のアンテナを含む本体制御部とを有し、
    前記携帯手段は、各アンテナから送信された電波を受信して各電界強度を測定する電界強度測定部を有し、
    前記本体制御部は、電界強度測定部で測定され受信される各アンテナの電界強度情報に基づいて、前記車両に対する携帯手段の相対位置情報を算出することを特徴とする無線装置。
  2. 前記本体制御部は、本体制御部が少なくとも4本以上のアンテナを含むとき、電界強度の強さが最も強い1番から3番までの電界強度情報に基づいて、相対位置情報を算出することを特徴とする請求項1記載の無線装置。
  3. 前記本体制御部は、電界強度の強さが最も強い1番から3番までの電界強度情報に基づいて算出される相対位置情報と、電界強度の強さが最も強い1番、2番および4番の電界強度情報に基づいて算出される相対位置情報との差分を求め、該差分が予め定める値以下のとき、前記1番から3番までの電界強度情報を適用することを特徴とする請求項2記載の無線装置。
  4. 前記本体制御部は、電界強度情報に基づいて、携帯手段が受信する電波の電界強度が予め定める上限強度よりも強いとき、その強い電波の電界強度が下がるように制御することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の無線装置。
  5. 前記本体制御部は、電界強度情報に基づいて、携帯手段が受信する電波の電界強度が予め定める下限強度よりも弱いとき、その弱い電波の電界強度を上げるように制御することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の無線装置。
  6. 前記本体制御部は、携帯手段が受信する電波の電界強度を段階的に変化させるように制御することを特徴とする請求項4または5記載の無線装置。
  7. 前記本体制御部には、3本のアンテナのうち選択的に2本のアンテナを用いて得られる電界強度情報と、相対位置情報との関係が定められ、本体制御部は、該関係に基づいて相対位置情報を算出することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1つに記載の無線装置。
  8. 車両に対して相対移動可能な携帯手段による無線通信によって、車両の施錠手段を制御可能に構成される無線装置において、
    電波を送信可能でかつ、電波を受信可能な携帯手段と、
    携帯手段からの電波を受信し、携帯手段へ電波を送信するためのアンテナであって、それぞれ車両の異なる位置に設けられる少なくとも3本以上のアンテナを含む本体制御部とを有し、
    前記携帯手段は、各アンテナから送信された電波を受信して各電界強度を測定する電界強度測定部を有し、
    前記本体制御部は、電界強度測定部で測定され受信される各アンテナの電界強度情報に基づいて、当該車両に対する携帯手段の相対位置情報を算出し、その携帯手段の相対位置情報に基づいて、施錠手段を制御することを特徴とする無線装置。
  9. 前記本体制御部は、携帯手段の複数の相対位置情報に基づいて、車両の施錠手段の態様を変化させることを特徴とする請求項8記載の無線装置。
  10. 車両の可動部に少なくとも1本のアンテナが設けられ、可動部が所期位置から外れているとき、
    前記本体制御部は、前記可動部に設けられるアンテナを除くアンテナから送信された電波を受信して測定される各アンテナの電界強度情報に基づいて、当該車両に対する携帯手段の相対位置情報を算出することを特徴とする請求項1〜9のいずれか1つに記載の無線装置。
  11. 車両にはイモビライザが設けられ、
    前記本体制御部は、携帯手段の相対位置情報に基づいて、イモビライザの照合を実行するか否か、またはイモビライザの照合を解除するか否かを判断することを特徴とする請求項1〜10のいずれか1つに記載の無線装置。
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