JP2007126324A - 圧電磁器組成物、積層型圧電素子及び積層型圧電素子の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】低温の還元性雰囲気下で焼成したとしても、優れた圧電特性を備え、かつ高温での電気抵抗に優れた圧電磁器組成物を提供する。
【解決手段】(Pba−bMeb)[(Zn1/3Nb2/3)xTiyZrz]O3(ただし、0.96≦a≦1.03、0≦b≦0.1、0.05≦x≦0.15、0.25≦y≦0.5、0.35≦z≦0.6、x+y+z=1、Meは、Sr、Ca、Baから選ばれる少なくとも1種)で表される複合酸化物を主成分とし、主成分に対して、CuOα(α≧0)で表される成分の少なくとも1種をCuO換算で3質量%以下、希土類金属元素を酸化物換算で0.8質量%以下、PbをPbO換算で2質量%以下及びZnをZnO換算で2質量%以下含有する圧電磁器組成物。この圧電磁器組成物は、Cuを内部電極層12とする積層型圧電素子1の圧電体層11に好適である。
【選択図】図1
Description
図1は、本発明により得られる積層型圧電素子1の構成例を示す断面図である。なお、図1はあくまで一例を示すものであって、本発明が図1の積層型圧電素子1に限定されないことはいうまでもない。この積層型圧電素子1は、複数の圧電体層11と複数の内部電極層12とを交互に積層した積層体10を備えている。圧電体層11の一層当たりの厚さは例えば1〜200μm、好ましくは20〜150μm、さらに好ましくは50〜100μmとする。なお、圧電体層11の積層数は目標とする変位量に応じて決定される。
(ただし、0.96≦a≦1.03、0.05≦x≦0.15、0.25≦y≦0.5、0.35≦z≦0.6、x+y+z=1である。)
(ただし、0.96≦a≦1.03、0<b≦0.1、0.05≦x≦0.15、0.25≦y≦0.5、0.35≦z≦0.6、x+y+z=1である。また、式中のMeは、Sr、Ca、Baから選ばれる少なくとも1種を表す。)
複数の内部電極層12は例えば交互に逆方向に延長されており、その延長方向には内部電極層12と電気的に接続された一対の端子電極21、22がそれぞれ設けられている。端子電極21、22は、例えば、図示しないリード線を介して図示しない外部電源に対して電気的に接続される。
また、端子電極21、22は、例えばCuをスパッタリングすることにより形成されていてもよく、また端子電極用ペーストを焼き付けることにより形成されていてもよい。端子電極21、22の厚さは用途等に応じて適宜決定されるが、通常、10〜50μmである。
圧電磁器組成物を次のようにして作製した。先ず、主成分の原料として、PbO粉末、SrCO3粉末、ZnO粉末、Nb2O5粉末、TiO2粉末、ZrO2粉末を用意し、下記主成分の組成となるように秤取した。次に、ボールミルを用いてこれら原料を16時間湿式混合し、大気中において700〜900℃で2時間仮焼した。
主成分:(Pb0.995−0.03Sr0.03)[(Zn1/3Nb2/3)0.1Ti0.43Zr0.47]O3
Cuペースト無:電気抵抗IR(相対値)=1、kr=66.5%
Cuペーストを印刷した圧電磁器組成物について、ICP分析を行った。ICP用サンプル作製方法としては、先ず、分析を行う試料0.1gにLi2B2O7を1g加え、1050℃で15分間溶融させた。得られた融解物に(COOH)2を0.2g、HClを10ml加え、加熱溶解させ、100mlに定容した。測定は、ICP−AES(島津社製、商品名ICPS−8000)を用いて行った。その結果、CuがCuO換算で0.1質量%程度含まれていた。このCuは、圧電磁器組成物の原料にCuが含まれていないことから、Cuペーストから焼成過程で拡散したものと認められる。
主成分の原料として、PbO粉末、SrCO3粉末、ZnO粉末、Nb2O5粉末、TiO2粉末、ZrO2粉末を用意し、下記主成分の組成となるように秤取した。次に、これら原料をボールミルを用いて16時間湿式混合し、大気中において700〜900℃で2時間仮焼した。
主成分:(Pb0.995−0.03Sr0.03)[(Zn1/3Nb2/3)0.1Ti0.43Zr0.47]O3
積層体:電気抵抗IR(相対値)=112、誘電率ε=1646
バルク:電気抵抗IR(相対値)=124、誘電率ε=1995
焼成温度が800℃未満では焼成が十分に進行せず、また1200℃を超えるとCuの溶融が懸念される。好ましい焼成温度は850〜1100℃、さらに好ましい焼成温度は900〜1050℃である。本発明の圧電磁器組成物は、900〜950℃の焼成温度で緻密な焼結体を得ることができる。
酸素分圧が1×10−10気圧未満では圧電材料中の鉛が還元され金属鉛となり揮発するため特性の低下が生じる。また1×10−6気圧を超えると電極材料であるCuの酸化が懸念される。好ましい酸素分圧は1×10−10〜1×10−7気圧、さらに好ましい酸素分圧は1×10−9〜1×10−8気圧である。
なお、副成分の出発原料は、後述する仮焼成(ステップS103)の前に添加してもよいが、仮焼成後に添加するようにしてもよい。但し、仮焼成前に添加した方がより均質な圧電体層11を作製することができるので好ましい。仮焼成後に添加する場合には、副成分の出発原料には酸化物を用いることが好ましい。
次に、この仮焼成粉にバインダを加えて圧電体層用ペーストを作製する(ステップS105)。具体的には以下の通りである。はじめに、例えばボールミル等を用いて、湿式粉砕によりスラリを得る。このとき、スラリの溶媒として、水もしくはエタノールなどのアルコール、又は水とエタノールとの混合溶媒を用いることができる。湿式粉砕は、仮焼成粉の平均粒径が0.5〜2.0μm程度となるまで行うことが好ましい。
内部電極層用ペーストは、上述した各種導電材料あるいは焼成後に上述した導電材料となる各種酸化物、有機金属化合物、レジネート等と、上述した有機ビヒクルとを混練して調製される。
以上では圧電体層用ペースト、内部電極層用ペースト及び端子電極用ペーストを順番に作製しているが、並行して作製してもよいし、逆の順番でもよいことは言うまでもない。
印刷法を用いグリーンチップを作製する場合は、圧電体層用ペーストを、例えば、ポリエチレンテレフタレート等の基板上に所定厚さで複数回印刷して、図1に示すように、グリーン状態の外側圧電体層11aを形成する。次に、このグリーン状態の外側圧電体層11aの上に、内部電極層用ペーストを所定パターンで印刷して、グリーン状態の内部電極層(内部電極層前駆体)12aを形成する。次に、このグリーン状態の内部電極層12aの上に、前記同様に圧電体層用ペーストを所定厚さで複数回印刷して、グリーン状態の圧電体層(圧電体層前駆体)11bを形成する。次に、このグリーン状態の圧電体層11bの上に、内部電極層用ペーストを所定パターンで印刷して、グリーン状態の内部電極層12bを形成する。グリーン状態の内部電極層12a、12b…は、対向して相異なる端部表面に露出するように形成する。以上の作業を所定回数繰り返し、最後に、グリーン状態の内部電極層12の上に、前記同様に圧電体層用ペーストを所定厚さで所定回数印刷して、グリーン状態の外側圧電体層11cを形成する。その後、加熱しながら加圧、圧着し、所定形状に切断してグリーンチップ(積層体)とする。
以上では、印刷法によりグリーンチップを作製する例を説明したが、シート成形法を用いてグリーンチップを作製することもできる。
脱バインダ処理において、内部電極層前駆体中の導電材料によってその雰囲気を決定する必要がある。貴金属を導電材料として用いる場合には、大気中で行っても良く、また大気中よりも酸素分圧が高い雰囲気又は純酸素雰囲気で行っても良い。Cuを導電材料として用いる場合には、酸化を考慮する必要があり、還元性雰囲気下での加熱を採用すべきである。一方で、脱バインダ処理において、圧電体層前駆体に含まれる酸化物、例えばPbOが還元されることを考慮する必要がある。例えば導電材料としてCuを用いた場合、CuとCu2Oの平衡酸素分圧(以下、単にCuの平衡酸素分圧)及びPbとPbOの平衡酸素分圧(以下、単にPbの平衡酸素分圧)に基づいて、いかなる還元性雰囲気を脱バインダ処理に適用するか設定することが好ましい。
焼成も脱バインダと同様に、内部電極層前駆体中の導電材料によってその雰囲気を決定する必要がある。貴金属を導電材料として用いる場合には、大気中で行っても良く、また大気中よりも酸素分圧が高い雰囲気又は純酸素雰囲気で行っても良い。卑金属を導電材料として用いる場合には、酸化を考慮する必要があり、還元性雰囲気下での加熱を採用すべきである。
焼成の温度は、圧電体層11を構成する圧電磁器組成物に応じて適宜定める必要がある。低温焼成が可能な圧電磁器組成物を用いる場合には800〜1200℃の範囲で行うことができる。なお、焼成温度は、緻密な焼結体を得ることができること、内部電極層12を構成する導電材料を溶融させないことを前提に定められる。
以上により、図1に示した積層型圧電素子1を得ることができる。
実施例1では、下記の主成分に対して、表1に示す副成分を添加した圧電磁器組成物を作製してその効果を調べた。
主成分:(Pb0.995−0.03Sr0.03)[(Zn1/3Nb2/3)0.1Ti0.43Zr0.47]O3
得られた仮焼物を微粉砕した後、Cu2O粉末、希土類金属元素酸化物粉末、PbO粉末、ZnO粉末及びTa2O5粉末を表1に示す量添加し、ボールミルを用いて16時間湿式粉砕した。これを乾燥した後、バインダとしてアクリル系樹脂を加えて造粒し、1軸プレス成形機を用いて約445MPaの圧力で直径17mm、厚さ1mmの円板状に成形した。成形した後、熱処理を行ってバインダを揮発させ、低酸素還元性雰囲気中(酸素分圧1×10−10〜1×10−6気圧)において表1に示す条件で焼成した。得られた焼結体をラップ加工により厚さ0.6mmの円板状とし、両面に銀電極を蒸着法にて形成し、120℃のシリコーンオイル中で3kVの電界を15分間印加し、分極処理を行った。
Cu2O、希土類金属元素酸化物、PbO及びZnOを含有しないNo.1は、930℃焼成による圧電特性が低く、950℃焼成による圧電特性が高いことから、圧電特性は本質的には優れるものの焼結性が劣ることがわかる。
次に、Cu2Oを含有するが、希土類金属元素酸化物、PbO及びZnOを含有しないNo.2は、No.1に比べて、高温電気抵抗が向上している。つまり、Cu2Oは高温電気抵抗に有効である。ただし、950℃焼成による圧電特性がNo.1に比べて低くなっていることから、Cu2Oは圧電特性を低下させる。
PbO及びZnOを含有するが、Cu2O、希土類金属元素酸化物を含有しないNo.3は、930℃焼成による圧電特性がNo.1、2に比べて高いことから、PbO及びZnOは焼結性に効果がある。
No.3にCu2Oを添加したNo.4は、高温電気抵抗が向上しており、この結果からもCu2Oは高温電気抵抗向上に効果があることがわかる。
希土類金属元素酸化物、PbO及びZnOを含有するが、Cu2Oを含有しないNo.5は、圧電特性がNo.1〜4に比べて高いことから、希土類金属元素酸化物は圧電特性向上に効果がある。
そして、Cu2O、希土類金属元素酸化物、PbO及びZnOを含有するNo.6〜9は、930℃焼成も含めて圧電特性が高く、かつ高温電気抵抗も高い。
以上の結果より、Cu2O、希土類金属元素酸化物、PbO及びZnOを副成分として含有することとした。
主成分の組成を下記の通りとし、当該組成において組成aを変動させて圧電磁器組成物を作製した。また、副成分は下記の通りとし、圧電磁器組成物の作製方法は実施例1と同様(焼成温度:930℃、焼成保持時間:4hr)とした。圧電特性及び高温電気抵抗を実施例1と同様に評価した。その結果を表10に示すが、組成aが0.96〜1.03の範囲にある場合に、圧電特性及び高温電気抵抗に優れた圧電磁器組成物が得られることが確認された。
主成分:(Pba−0.03Sr0.03)[(Zn1/3Nb2/3)0.1Ti0.43Zr0.47]O3
副成分:Cu2O=0.05質量%、Dy2O3=0.05質量%、PbO=0.16質量%、ZnO=0.04質量%、Ta2O5=0.2質量%
主成分の組成を下記の通りとし、当該組成において組成bを変動させて圧電磁器組成物を作製した。また、副成分は下記の通りとし、圧電磁器組成物の作製方法は実施例1と同様(焼成温度:930℃、焼成保持時間:4hr)とした。圧電特性及び高温電気抵抗を実施例1と同様に評価した。その結果を表11に示すが、組成bが0≦b≦0.1の範囲にある場合に、圧電特性及び高温電気抵抗に優れた圧電磁器組成物が得られることが確認された。
主成分:(Pb0.995−bSrb)[(Zn1/3Nb2/3)0.1Ti0.43Zr0.47]O3
副成分:Cu2O=0.05質量%、Dy2O3=0.05質量%、PbO=0.16質量%、ZnO=0.04質量%、Ta2O5=0.2質量%
主成分の組成を下記の通りとし、当該組成においてMeを変えて圧電磁器組成物を作製した。また、副成分は下記の通りとし、圧電磁器組成物の作製方法は実施例1と同様(焼成温度:930℃、焼成保持時間:4hr)とした。圧電特性及び高温電気抵抗を実施例1と同様に評価した。その結果を表12に示すが、主成分のAサイトの置換元素MeをSrからCaやBaに変えた場合にも、圧電特性及び高温電気抵抗に優れた圧電磁器組成物が得られることが確認された。
主成分:(Pb0.995−0.03Me0.03)[(Zn1/3Nb2/3)0.1Ti0.43Zr0.47]O3
副成分:Cu2O=0.05質量%、Dy2O3=0.05質量%、PbO=0.16質量%、ZnO=0.04質量%、Ta2O5=0.2質量%
主成分の組成を下記の通りとし、当該組成においてMeを変えて圧電磁器組成物を作製した。また、副成分は下記の通りとし、圧電磁器組成物の作製方法は実施例1と同様(焼成温度:930℃、焼成保持時間:4hr)とした。圧電特性及び高温電気抵抗を実施例1と同様に評価した。その結果を表13に示すが、Bサイト元素のx,y,zを本発明の範囲内で変動させた場合であっても、圧電特性及び高温電気抵抗に優れた圧電磁器組成物が得られることが確認された。
主成分:(Pb0.995−0.03Sr0.03)[(Zn1/3Nb2/3)xTiyZrz]O3
副成分:Cu2O=0.05質量%、Dy2O3=0.05質量%、PbO=0.16質量%、ZnO=0.04質量%、Ta2O5=0.2質量%
主成分の組成を下記の通りとし、当該組成においてMeを変えて圧電磁器組成物を作製した。また、副成分は下記の通りとし、圧電磁器組成物の作製方法は実施例1と同様(焼成温度:930℃、焼成保持時間:4hr)とした。圧電特性及び高温電気抵抗を実施例1と同様に評価した。その結果を表14に示す。いずれの添加物、添加量においても効果が見られ、圧電特性及び高温電気抵抗に優れた圧電磁器組成物が得られることが確認された。
主成分:(Pb0.995−0.03Sr0.03)[(Zn1/3Nb2/3)xTiyZrz]O3
副成分:Cu2O=0.05質量%、Dy2O3=0.05質量%、PbO=0.16質量%、ZnO=0.04質量%、Ta2O5=0.2質量%
積層型圧電素子の製造に際しては、先ず、実施例1の試料No.3で得られた仮焼物を粉砕した圧電磁器組成物粉末にビヒクルを加え、混練して圧電体層用ペーストを作製した。それとともに、導電材料であるCu粉末をビヒクルと混練し、内部電極層用ペーストを作製した。続いて、圧電体層用ペースト及び内部電極層用ペーストを用いて、印刷法により積層体の前駆体であるグリーンチップを作製した。さらに、脱バインダ処理を行い、還元焼成条件で焼成し、積層体を得た。還元焼成条件としては、還元性雰囲気(例えば酸素分圧1×10−10〜1×10−6気圧)下、焼成温度800〜1200℃で焼成を行った。
Claims (9)
- (Pba−bMeb)[(Zn1/3Nb2/3)xTiyZrz]O3
(ただし、
0.96≦a≦1.03、
0≦b≦0.1、
0.05≦x≦0.15、
0.25≦y≦0.5、
0.35≦z≦0.6、
x+y+z=1、
Meは、Sr、Ca、Baから選ばれる少なくとも1種)で表される複合酸化物を主成分とし、
前記主成分に対して、
第1副成分としてCuOα(α≧0)で表される成分の少なくとも1種を、CuO換算で3質量%以下(ただし、0は含まず)、
第2副成分として希土類金属元素を酸化物換算で0.8質量%以下(ただし、0は含まず)、
第3副成分としてPbをPbO換算で2質量%以下(ただし、0は含まず)及びZnをZnO換算で2質量%以下(ただし、0は含まず)含有することを特徴とする圧電磁器組成物。 - 前記第1副成分が、CuO換算で0.01〜1.5質量%含有することを特徴とする請求項1に記載の圧電磁器組成物。
- 前記第2副成分が、Gd、Dy及びYbの1種又は2種以上の酸化物を0.03〜0.6質量%含有することを特徴とする請求項1又は2に記載の圧電磁器組成物。
- 前記第3副成分として、PbをPbO換算で0.01〜1.5質量%、ZnをZnO換算で0.005〜1.5質量%含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の圧電磁器組成物。
- 第4副成分として、Ta、Sb、Nb及びWから選ばれる少なくとも1種を酸化物換算で1質量%以下(ただし、0は含まず)含有することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の圧電磁器組成物。
- 複合酸化物を主成分とする複数の圧電体層と、
複数の前記圧電体層間に形成されCuを含有する内部電極層とを備える積層型圧電素子であって、
前記圧電体層が、(Pba−bMeb)[(Zn1/3Nb2/3)xTiyZrz]O3
(ただし、
0.96≦a≦1.03、
0≦b≦0.1、
0.05≦x≦0.15、
0.25≦y≦0.5、
0.35≦z≦0.6、
x+y+z=1、
Meは、Sr、Ca、Baから選ばれる少なくとも1種)で表される複合酸化物を主成分とし、
前記主成分に対して、
第1副成分としてCuOα(α≧0)で表される成分の少なくとも1種を、CuO換算で3質量%以下(ただし、0は含まず)、
第2副成分として希土類金属元素を酸化物換算で0.8質量%以下(ただし、0は含まず)、
第3副成分としてPbをPbO換算で2質量%以下(ただし、0は含まず)及びZnをZnO換算で2質量%以下(ただし、0は含まず)含有することを特徴とする積層型圧電素子。 - 複合酸化物を主成分とする複数の圧電体層と、
複数の前記圧電体層間に形成されCuを含有する内部電極層と、を備える積層型圧電素子の製造方法であって、
前記複合酸化物を含む圧電体層前駆体と、Cuを含む内部電極前駆体とが積層された積層体を還元性雰囲気下で焼成する焼成工程を含み、
前記圧電体層前駆体は、(Pba−bMeb)[(Zn1/3Nb2/3)xTiyZrz]O3
(ただし、
0.96≦a≦1.03、
0≦b≦0.1、
0.05≦x≦0.15、
0.25≦y≦0.5、
0.35≦z≦0.6、
x+y+z=1、
Meは、Sr、Ca、Baから選ばれる少なくとも1種)で表される複合酸化物を主成分とし、
前記主成分に対して、
副成分として希土類金属元素を酸化物換算で0.8質量%以下(ただし、0は含まず)、PbをPbO換算で2質量%以下(ただし、0は含まず)及びZnをZnO換算で2質量%以下(ただし、0は含まず)含有し、
前記焼成工程において、前記内部電極前駆体に含まれるCuを前記圧電体層に拡散させることを特徴とする積層型圧電素子の製造方法。 - 複合酸化物を主成分とする複数の圧電体層と、
複数の前記圧電体層間に形成されCuを含有する内部電極層と、を備える積層型圧電素子の製造方法であって、
前記複合酸化物を含む圧電体層前駆体と、Cuを含む内部電極前駆体とが積層された積層体を還元性雰囲気下で焼成する焼成工程を含み、
前記圧電体層前駆体は、(Pba−bMeb)[(Zn1/3Nb2/3)xTiyZrz]O3
(ただし、
0.96≦a≦1.03、
0≦b≦0.1、
0.05≦x≦0.15、
0.25≦y≦0.5、
0.35≦z≦0.6、
x+y+z=1、
Meは、Sr、Ca、Baから選ばれる少なくとも1種)で表される複合酸化物を主成分とし、
前記主成分に対して、
第1副成分としてCuOα(α≧0)で表される成分の少なくとも1種を、CuO換算で3質量%以下(ただし、0は含まず)、
第2副成分として希土類金属元素を酸化物換算で0.8質量%以下(ただし、0は含まず)、
第3副成分としてPbをPbO換算で2質量%以下(ただし、0は含まず)及びZnをZnO換算で2質量%以下(ただし、0は含まず)含有することを特徴とする積層型圧電素子の製造方法。 - 前記焼成工程において、前記内部電極前駆体に含まれるCuを前記圧電体層に拡散させることを特徴とする請求項8に記載の積層型圧電素子の製造方法。
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