JP2007123796A - プラズマ処理室用構造物、プラズマ処理室、及びプラズマ処理装置 - Google Patents

プラズマ処理室用構造物、プラズマ処理室、及びプラズマ処理装置 Download PDF

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Abstract

【課題】電位を制御することができると共に、プラズマ処理室の構造を簡素化することができるプラズマ処理室用構造物を提供する。
【解決手段】プラズマ処理室用構造物としてのガス導入シャワーヘッド34は、処理空間Sに露出する面を有する円板状の天井電極板38と、該天井電極板38を着脱可能に支持する電極支持体39と、天井電極板38及び電極支持体39の間に介在し、プラズマ処理中において天井電極板38を所定の温度に冷却する冷却板47と、該冷却板47及び天井電極板38の間に介在する絶縁膜48と、冷却板47の処理空間S側表面に形成されたアルマイト被膜51とを有し、天井電極板38、冷却板47及び電極支持体39はいずれも導電性部材からなり、天井電極板38は電気的に浮遊し、さらに、天井電極板38にはCEL直流電源49が電気的に接続されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、プラズマ処理室用構造物、プラズマ処理室、及びプラズマ処理装置に関し、特に、プラズマに暴露されるプラズマ処理室用構造物に関する。
従来より、円筒状の容器と、該容器内に配置され且つ高周波電源に接続された電極とを備えるプラズマ処理室が知られている。このプラズマ処理室では、容器内に処理ガスが導入され、電極が容器内の空間に高周波電力を印加する。また、基板としての半導体ウエハを容器内に収容したときに、導入された処理ガスを高周波電力によってプラズマにしてイオン等を発生させ、該イオン等によって半導体ウエハにプラズマ処理、例えば、エッチング処理を施す。
上述したプラズマ処理室において、処理ガスとして反応性ガス、例えば、Cガスとアルゴン(Ar)ガスとの混合ガスを用いた場合、該反応性ガスから生じたデポ性の活性種(ラジカル)が容器の側部内壁(以下、単に「側壁」という。)にポリマーとして付着する。ポリマーの付着量が多すぎる場合、半導体ウエハにプラズマ処理を施すときに、該ポリマーが側壁より剥離して半導体ウエハの表面にデポとして付着することがあるため、側壁に付着したポリマーを除去する必要がある。
側壁に付着したポリマーは、処理ガスがプラズマとなったときに発生する陽イオンを側壁に衝突させて除去するのが好ましく、陽イオンの側壁への衝突回数は側壁の電位(ポテンシャル)によって左右される。具体的には、側壁の電位が低く、側壁と、処理空間において処理ガスから形成されたプラズマとの電位差が大きいとき、陽イオンの側壁への衝突回数が増加し、付着したポリマーは除去される。
ところが、処理ガスとしてOガスを用いるような、デポ性の活性種が生じないプロセス(デポレスプロセス)では、側壁とプラズマとの電位差が大き過ぎると、陽イオンの側壁への衝突回数が増えすぎて付着したポリマーだけでなく側壁も削られることがある。したがって、側壁の電位を制御して陽イオンの側壁への衝突回数を適切に調整する必要がある。
プラズマ処理室の側壁の電位を制御する技術としては、プラズマ処理室における容器のアノード/カソード比を調整する方法が知られている。容器のアノード/カソード比は容器内に配設された上部電極及び下部電極の間の距離(ギャップ)や容器内に配されたバッフル板の位置に応じて変化する。したがって、アノード/カソード比を調整するために、上記ギャップやバッフル板の位置を変更する必要があり、その結果、容器内におけるプラズマの密度分布等をエッチング処理に好ましい分布に設定することができないことがある。
そこで、容器のアノード/カソード比を調整することなくプラズマ処理室の側壁の電位を制御する技術として、側壁と接地電位の間に可変のコンデンサやコイル等のインピーダンス調整手段を備える電位制御回路を配置し、電位制御回路のインピーダンスを調整することによって側壁の電位を制御する技術が知られている(例えば、特許文献1及び2参照。)。
また、側壁だけでなく電極表面にもポリマーが付着し、若しくは陽イオンによって電極が削られることがあるため、電極と接地電位の間にインピーダンス調整手段を備える電位制御回路を配置して電極の電位も制御するのが好ましい。
特開平10−275694号公報 特開平11−176821号公報
しかしながら、上述した電位を制御する技術では、インピーダンス調整手段を備える電位制御回路が必要となるため、プラズマ処理室の構造が複雑になるという問題がある。また、これにより、プラズマ処理室の製造コストが上昇する。
また、上述した電位を制御する技術では、側壁の電位を一様にしか制御できないが、ポリマーの付着量はプラズマ処理室内において一様ではないため、ポリマーの除去を適切に行うことができない。
本発明の第1の目的は、電位を制御することができると共に、プラズマ処理室の構造を簡素化することができるプラズマ処理室用構造物、プラズマ処理室、及びプラズマ処理装置を提供することにある。
本発明の第2の目的は、電位を制御することができると共に、付着物の除去を適切に行うことができるプラズマ処理室用部品、プラズマ処理室、及びプラズマ処理装置を提供することにある。
上記第1の目的を達成するために、請求項1記載のプラズマ処理室用構造物は、基板を収容する空間を有する容器と、該容器内に配置され且つ前記収容された基板を載置する載置台とを有するプラズマ処理室であって、前記載置台は少なくとも1つの高周波電源に接続されるプラズマ処理室に配置されるプラズマ処理室用構造物において、電気的に接地する第1の導電性部材と、該第1の導電性部材及び前記空間の間に介在して前記空間に露出する面を有し、且つ電気的に浮遊する第2の導電性部材と、前記第1の導電性部材及び前記第2の導電性部材の間に配置される、誘電体からなる少なくとも1つの絶縁性部材とを備えることを特徴とする。
請求項2記載のプラズマ処理室用構造物は、請求項1記載のプラズマ処理室用構造物において、前記第2の導電性部材は直流電源と接続されることを特徴とする。
請求項3記載のプラズマ処理室用構造物は、請求項1又は2記載のプラズマ処理室用構造物において、電気的容量が1000pF以上であることを特徴とする。
請求項4記載のプラズマ処理室用構造物は、請求項3記載のプラズマ処理室用構造物において、前記電気的容量が50000pF以上であることを特徴とする。
請求項5記載のプラズマ処理室用構造物は、請求項1乃至4のいずれか1項に記載のプラズマ処理室用構造物において、前記少なくとも1つの絶縁性部材は金属酸化物及び金属窒化物からなる群から選択された少なくとも1つの材料からなることを特徴とする。
請求項6記載のプラズマ処理室用構造物は、請求項1乃至4のいずれか1項に記載のプラズマ処理室用構造物において、前記少なくとも1つの絶縁性部材は有機珪素化合物からなることを特徴とする。
請求項7記載のプラズマ処理室用構造物は、請求項1乃至4のいずれか1項に記載のプラズマ処理室用構造物において、前記少なくとも1つの絶縁性部材は有機物からなることを特徴とする。
請求項8記載のプラズマ処理室用構造物は、請求項1乃至7のいずれか1項に記載のプラズマ処理室用構造物において、前記少なくとも1つの絶縁性部材の厚さは部位に応じて変化することを特徴とする。
請求項9記載のプラズマ処理室用構造物は、請求項8記載のプラズマ処理室用構造物において、前記少なくとも1つの絶縁性部材の厚さが前記容器の中央部へ向けて小さくなることを特徴とする。
請求項10記載のプラズマ処理室用構造物は、請求項1乃至7のいずれか1項に記載のプラズマ処理室用構造物において、前記少なくとも1つの絶縁性部材が部位に応じて異なる材料で形成されることを特徴とする。
請求項11記載のプラズマ処理室用構造物は、請求項10記載のプラズマ処理室用構造物において、前記少なくとも1つの絶縁性部材において配される材料の比誘電率が前記容
器の中央部へ向けて大きくなることを特徴とする。
上記第1の目的を達成するために、請求項12記載のプラズマ処理室用構造物は、基板を収容する空間を有する容器と、該容器内に配置され且つ前記収容された基板を載置する載置台とを有するプラズマ処理室であって、前記載置台は少なくとも1つの高周波電源に接続されるプラズマ処理室に配置されるプラズマ処理室用構造物において、電気的に接地する第1の導電性部材と、該第1の導電性部材及び前記空間の間に介在して前記空間に露出する面を有し、且つ電気的に浮遊する第2の導電性部材と、前記第1の導電性部材及び前記第2の導電性部材の間に介在する真空層とを備えることを特徴とする。
上記第1の目的を達成するために、請求項13記載のプラズマ処理室は、基板を収容する空間を有する容器と、該容器内に配置され且つ前記収容された基板を載置する載置台とを有するプラズマ処理室であって、前記載置台は少なくとも1つの高周波電源に接続されるプラズマ処理室において、電気的に接地する第1の導電性部材と、該第1の導電性部材及び前記空間の間に介在して前記空間に露出する面を有し、且つ電気的に浮遊する第2の導電性部材と、前記第1の導電性部材及び前記第2の導電性部材の間に配置される、誘電体からなる少なくとも1つの絶縁性部材とを有するプラズマ処理室用構造物を備えることを特徴とする。
上記第1の目的を達成するために、請求項14記載のプラズマ処理装置は、基板を収容する空間を有する容器と、該容器内に配置され且つ前記収容された基板を載置する載置台とを有するプラズマ処理室であって、前記載置台は少なくとも1つの高周波電源に接続されるプラズマ処理室を備えるプラズマ処理装置において、前記プラズマ処理室は、電気的に接地する第1の導電性部材と、該第1の導電性部材及び前記空間の間に介在して前記空間に露出する面を有し、且つ電気的に浮遊する第2の導電性部材と、前記第1の導電性部材及び前記第2の導電性部材の間に配置される、誘電体からなる少なくとも1つの絶縁性部材とを有するプラズマ処理室用構造物を備えることを特徴とする。
上記第2の目的を達成するために、請求項15記載のプラズマ処理室用部品は、基板を収容する空間を有する容器と、該容器内に配置され且つ前記収容された基板を載置する載置台とを有するプラズマ処理室であって、前記載置台は少なくとも1つの高周波電源に接続されるプラズマ処理室に配置されるプラズマ処理室用部品において、電気的に接地する導電部と、該導電部を覆い且つ前記空間に面する絶縁部とを備え、前記絶縁部の厚さは該絶縁部の前記空間に面する表面に付着する付着物の量に応じて設定されることを特徴とする。
請求項16記載のプラズマ処理室用部品は、請求項15記載のプラズマ処理室用部品において、前記付着物の量が多い絶縁部の厚さは前記付着物の量が少ない絶縁部の厚さより小さいことを特徴とする。
請求項17記載のプラズマ処理室用部品は、請求項15又は16記載のプラズマ処理室用部品において、前記絶縁部は溶射された金属酸化物膜又は金属窒化物膜からなることを特徴とする。
請求項18記載のプラズマ処理室用部品は、請求項15又は16記載のプラズマ処理室用部品において、前記絶縁部は絶縁性の板状部材からなることを特徴とする。
上記第2の目的を達成するために、請求項19記載のプラズマ処理室は、基板を収容する空間を有する容器と、該容器内に配置され且つ前記収容された基板を載置する載置台とを有するプラズマ処理室であって、前記載置台は少なくとも1つの高周波電源に接続されるプラズマ処理室において、電気的に接地する導電部と、該導電部を覆い且つ前記空間に面する絶縁部とを有し、前記絶縁部の厚さは該絶縁部の前記空間に面する表面に付着する付着物の量に応じて設定されるプラズマ処理室用部品を備えることを特徴とする。
上記第2の目的を達成するために、請求項20記載のプラズマ処理装置は、基板を収容する空間を有する容器と、該容器内に配置され且つ前記収容された基板を載置する載置台とを有するプラズマ処理室であって、前記載置台は少なくとも1つの高周波電源に接続されるプラズマ処理室を備えるプラズマ処理装置において、前記プラズマ処理室は、電気的に接地する導電部と、該導電部を覆い且つ前記空間に面する絶縁部とを有し、前記絶縁部の厚さは該絶縁部の前記空間に面する表面に付着する付着物の量に応じて設定されるプラズマ処理室用部品を備えることを特徴とする。
請求項1記載のプラズマ処理室用構造物、請求項13記載のプラズマ処理室、及び請求項14記載のプラズマ処理装置によれば、プラズマ処理室用構造物が電気的に接地する第1の導電性部材と、該第1の導電性部材及び空間の間に介在して空間に露出する面を有し、且つ電気的に浮遊する第2の導電性部材と、第1の導電性部材及び第2の導電性部材の間に配置される、誘電体からなる少なくとも1つの絶縁性部材とを備える。2つの導電性部材と該2つの導電性部材の間に介在する誘電体とを有する構造物は所定の電気的容量を有する。この構造物では第1の導電性部材の電位は接地電位に固定される。また、容器の空間に高周波電力を印加してプラズマを発生させると、当該構造物の近傍では電子の非常に少ない領域であるシースが発生する。また、構造物はその電気的容量の大きさに見合った大きさのインピーダンス((容量)リアクタンス)を有する。高周波電力に対応する交流電流がシース及び構造物を通過する際、空間から接地電位への電圧降下が生じるが、該電圧降下はシース及び構造物のそれぞれによって分担される。シース及び構造物の電圧降下分担比率は構造物の(容量)リアクタンスの大きさに応じて変化する。また、第2の導電性部材の空間に露出する面には構造物が分担する電圧降下に見合った電位が生じる。したがって、構造物の電気的容量の大きさを制御することによって電位制御回路を用いずに電位を制御することができる。その結果、電位を制御することができると共に、プラズマ処理室の構造を簡素化することができる。
請求項2記載のプラズマ処理室用構造物によれば、第2の導電性部材は直流電源と接続される。直流電源を導電性部材に接続して直流電力を該導電性部材に供給する場合、高周波電力を供給する際に必要な整合器を用いる必要がなく、また、当該構造物にはイオンの
みが引き込まれて電子が引き込まれない条件を維持できるので、容器内の空間において電子が減少することが無い条件を実現可能である。したがって、プラズマ処理室の構造をより簡素化することができると共に、プラズマ処理の効率を向上することができる。
請求項3記載のプラズマ処理室用構造物によれば、構造物の電気的容量が1000pF以上であるので、構造物の(容量)リアクタンスを小さくすることができ、構造物が分担する電圧降下量を小さくすることができる。これにより、第2の導電性部材の空間に露出する面に発生する電位をより低くすることができ、構造物に付着するポリマーを効率良く除去することができる。
請求項4記載のプラズマ処理室用構造物によれば、電気的容量が50000pF以上であるので、構造物の(容量)リアクタンスをより低くすることができる。
請求項5記載のプラズマ処理室用構造物によれば、少なくとも1つの絶縁性部材は金属酸化物及び金属窒化物からなる群から選択された少なくとも1つの材料からなるので、第1の導電性部材及び第2の導電性部材の間の伝熱効率を向上することができ、これにより、構造物の温度制御を容易に行うことができる。
請求項6記載のプラズマ処理室用構造物によれば、少なくとも1つの絶縁性部材は有機珪素化合物からなるので、高伝熱性と高絶縁性を両立することができる。
請求項7記載のプラズマ処理室用構造物によれば、少なくとも1つの絶縁性部材は有機物からなるので、高絶縁性を確保できると共に、構造物の電気的容量を容易に大きくすることができる。
請求項8記載のプラズマ処理室用構造物によれば、少なくとも1つの絶縁性部材の厚さは部位に応じて変化するので、各部位に付着するポリマーの量に応じて各部位に発生する電位を変化させることができ、これにより、各部位において付着するポリマーの量を一定に制御することができる。
請求項9記載のプラズマ処理室用構造物によれば、少なくとも1つの絶縁性部材の厚さが容器の中央部へ向けて小さくなる。絶縁性部材の厚さが小さくなると、電気的容量が大きくなり(容量)リアクタンスが小さくなるので、構造物が分担する電圧降下量が小さくなる。また、プラズマ処理においてポリマーの発生量は容器の中央部に向けて多くなる場合がある。この場合において、第2の導電性部材の空間に露出する面にポリマーの発生量に応じて適切な電位を容易に発生させることができる。
請求項10記載のプラズマ処理室用構造物によれば、少なくとも1つの絶縁性部材が部位に応じて異なる材料で形成されるので、各部位に付着するポリマーの量に応じて各部位に発生する電位を変化させることができ、これにより、各部位において付着するポリマーの量を一定に制御することができる。
請求項11記載のプラズマ処理室用構造物によれば、少なくとも1つの絶縁性部材において配される材料の比誘電率が容器の中央部へ向けて大きくなる。絶縁性部材の比誘電率が大きくなる、電気的容量が大きくなり(容量)リアクタンスが小さくなるので、構造物が分担する電圧降下量が小さくなる。また、プラズマ処理においてポリマーの発生量は容器の中央部に向けて多く場合がある。この場合において、第2の導電性部材の空間に露出する面にポリマーの発生量に応じて適切な電位を容易に発生させることができる。
請求項12記載のプラズマ処理室用構造物によれば、電気的に接地する第1の導電性部
材と、該第1の導電性部材及び空間の間に介在して空間に露出する面を有し、且つ電気的に浮遊する第2の導電性部材と、第1の導電性部材及び第2の導電性部材の間に介在する真空層とを備える。2つの導電性部材と該2つの導電性部材の間に介在する真空層とを有する構造物は所定の電気的容量を有する。この構造物では第1の導電性部材の電位は接地電位に固定される。また、容器の空間に高周波電力を印加してプラズマを発生させると、当該構造物の近傍では電子の非常に少ない領域であるシースが発生する。また、構造物はその電気的容量の大きさに見合った大きさのインピーダンス((容量)リアクタンス)を有する。高周波電力に対応する交流電流がシース及び構造物を通過する際、空間から接地電位への電圧降下が生じるが、該電圧降下はシース及び構造物のそれぞれによって分担される。シース及び構造物の電圧降下分担比率は構造物の(容量)リアクタンスの大きさに応じて変化する。また、第2の導電性部材の空間に露出する面には構造物が分担する電圧降下に見合った電位が生じる。したがって、構造物の電気的容量の大きさを制御することによって電位制御回路を用いずに電位を制御することができる。その結果、電位を制御することができると共に、プラズマ処理室の構造を簡素化することができる。
請求項15記載のプラズマ処理室用部品、請求項19記載のプラズマ処理室、及び請求項20記載のプラズマ処理装置によれば、プラズマ処理室用部品が電気的に接地する導電部と、該導電部を覆い且つ空間に面する絶縁部とを備え、絶縁部の厚さは該絶縁部の空間に面する表面に付着する付着物の量に応じて設定される。電気的に接地する導電部を覆い且つ空間に面する絶縁部を有する部品は所定の電気的容量を有する。この部品では導電部の電位は接地電位に固定される。また、容器の空間に高周波電力を印加してプラズマを発生させると、当該部品の近傍では電子の非常に少ない領域であるシースが発生する。また、部品はその電気的容量の大きさに見合った大きさの(容量)リアクタンスを有する。高周波電力に対応する交流電流がシース及び部品を通過する際、空間から接地電位への電圧降下が生じるが、該電圧降下はシース及び部品のそれぞれによって分担される。シース及び部品の電圧降下分担比率は部品の(容量)リアクタンスの大きさに応じて変化する。また、上記表面には部品が分担する電圧降下に見合った電位が生じる。したがって、部品の電気的容量の大きさを制御することによって電位制御回路を用いずに電位を制御することができる。また、絶縁部の厚さが変更されると部品の電気的容量が変化してリアクタンスが変化し、その結果、上記表面に生じる電位が変化する。したがって、絶縁部の厚さを該絶縁部の上記表面に付着する付着物の量に応じて設定すると、上記表面の電位を除去すべき付着物の量に対応した電位に設定することができ、もって、付着物の除去を適切に行うことができる。
請求項16記載のプラズマ処理室用部品によれば、付着した付着物の量が多い絶縁部の厚さは、付着した付着物の量が少ない絶縁部の厚さより小さい。絶縁部の厚さが小さいほど、部品の(容量)リアクタンスは小さくなり、部品が分担する電圧降下が小さくなる。したがって、高周波電力が印加された空間及び部品における絶縁部の電位差を大きくすることができ、もって、付着物を多量に除去することができる。その結果、付着物をその量に応じて適切に除去することができる。
請求項17記載のプラズマ処理室用部品によれば、絶縁部は溶射された金属酸化物膜又は金属窒化物膜からなるので、絶縁部の厚さを所望の値に容易に設定することができ、もって、付着物の除去を容易に行うことができる。
請求項18記載のプラズマ処理室用部品によれば、絶縁部は絶縁性の板状部材からなるので、部品の構造を簡素にすることができ、もって、プラズマ処理室の構造を簡素化することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
まず、本発明の第1の実施の形態に係るプラズマ処理室用構造物を備えるプラズマ処理室について説明する。
図1は、本実施の第1の実施の形態に係るプラズマ処理室用構造物を備えるプラズマ処理室の概略構成を示す断面図である。このプラズマ処理室は基板としての半導体ウエハWにRIE(Reactive Ion Etching)処理やアッシング処理を施すように構成されている。
図1において、プラズマ処理室10は円筒形状の容器11を有し、該容器11は内部に処理空間Sを有する。また、容器11内には、例えば、直径が300mmの半導体ウエハW(以下、単に「ウエハW」という。)を載置する載置台としての円柱状のサセプタ12が配置されている。容器11の内壁面は容器側壁部材45で覆われる。該容器側壁部材45はアルミニウムからなり、その処理空間Sに面する面はイットリア(Y)でコーティングされている。また、容器11は電気的に接地し、サセプタ12は容器11の底部に絶縁性部材29を介して設置される。サセプタ12の側面はサセプタ側面被覆部材60で覆われる。
プラズマ処理室10では、容器11の内側壁とサセプタ12の側面とによって、サセプタ12上方の気体分子を容器11の外へ排出する流路として機能する排気路13が形成される。この排気路13の途中にはプラズマの漏洩を防止する環状のバッフル板14が配置される。また、排気路13におけるバッフル板14より下流の空間は、サセプタ12の下方へ回り込み、可変式バタフライバルブである自動圧力制御弁(Adaptive Pressure Control Valve)(以下、「APCバルブ」という。)15に連通する。APCバルブ15は、アイソレータ(Isolator)16を介して真空引き用の排気ポンプであるターボ分子ポンプ(Turbo Molecular Pump)(以下、「TMP」という。)17に接続され、TMP17は、バルブV1を介して排気ポンプであるドライポンプ(以下、「DP」という。)18に接続されている。APCバルブ15、アイソレータ16、TMP17、バルブV1及びDP18によって構成される排気流路は、APCバルブ15によって容器11内の圧力制御を行い、さらにTMP17及びDP18によって容器11内をほぼ真空状態になるまで減圧する。
また、配管19がアイソレータ16及びAPCバルブ15の間からバルブV2を介してDP18に接続されている。配管19及びバルブV2は、TMP17をバイパスして、DP18によって容器11内を粗引きする。
サセプタ12には高周波電源20が給電棒21及び整合器(Matcher)22を介して接
続されており、該高周波電源20は、比較的高い周波数、例えば、40MHzの高周波電力をサセプタ12に供給する。これにより、サセプタ12は下部電極として機能する。また、整合器22は、サセプタ12からの高周波電力の反射を低減して高周波電力のサセプタ12への供給効率を最大にする。サセプタ12は高周波電源20から供給された40MHzの高周波電力を処理空間Sに印加する。このとき、処理空間Sには印加された高周波電力に起因する電位(ポテンシャル)が発生する。
また、サセプタ12には、さらに他の高周波電源46が給電棒35及び整合器36を介して接続されており、該他の高周波電源46は、比較的低い周波数、例えば、2MHzの高周波電力をサセプタ12に供給する。整合器36は整合器22と同様の機能を有する。
サセプタ12、特にその表面には供給された2MHzの高周波電力に起因して高周波(2MHz)の電位が発生する。また、該表面には供給された40MHzの高周波電力にも起因して電位が発生する。
したがって、処理空間S及びサセプタ12にはそれぞれ電位が発生するため、処理空間Sにおいて発生する陽イオンのうち、処理空間Sの電位とサセプタ12の電位との差に応じた数の陽イオンがサセプタ12の表面に衝突する。サセプタ12の表面に衝突する陽イオンは衝撃力等によってサセプタ12の表面に付着しているポリマーを除去する。
サセプタ12の内部上方には、導電膜からなる円板状のESC電極板23が配置されている。ESC電極板23にはESC直流電源24が電気的に接続されている。ウエハWは、ESC直流電源24からESC電極板23に印加された直流電圧により発生するクーロン力又はジョンソン・ラーベック(Johnsen-Rahbek)力によってサセプタ12の上面に吸着保持される。また、サセプタ12の上方には、サセプタ12の上面に吸着保持されたウエハWの周りを囲うように円環状のフォーカスリング25が配設される。このフォーカスリング25は、処理空間Sに露出し、該処理空間SにおいてプラズマをウエハWの表面に向けて収束し、RIE処理やアッシング処理の効率を向上させる。
また、サセプタ12の内部には、例えば、円周方向に延在する環状の冷媒室26が設けられる。この冷媒室26には、チラーユニット(図示せず)から冷媒用配管27を介して所定温度の冷媒、例えば、冷却水やガルデン(登録商標)液が循環供給され、当該冷媒の温度によってサセプタ12上面に吸着保持されたウエハWの処理温度が制御される。
さらに、サセプタ12の上面のウエハWが吸着保持される部分(以下、「吸着面」という。)には、複数の伝熱ガス供給孔28が開口している。これら複数の周縁伝熱ガス供給孔28は、サセプタ12内部に配置された伝熱ガス供給ライン30を介して伝熱ガス供給部32に接続され、該伝熱ガス供給部32は伝熱ガスとしてのヘリウムガスを、伝熱ガス供給孔28を介して吸着面及びウエハWの裏面の間隙に供給する。
また、サセプタ12の吸着面には、サセプタ12の上面から突出自在なリフトピンとしての複数のプッシャーピン33が配置されている。これらのプッシャーピン33は、モータ(図示せず)とボールねじ(図示せず)を介して接続され、ボールねじによって直線運動に変換されたモータの回転運動に起因して吸着面から自在に突出する。ウエハWにRIE処理やアッシング処理を施すためにウエハWを吸着面に吸着保持するときには、プッシャーピン33はサセプタ12に収容され、RIE処理やアッシング処理が施されたウエハWを容器11から搬出するときには、プッシャーピン33はサセプタ12の上面から突出してウエハWをサセプタ12から離間させて上方へ持ち上げる。
容器11の天井部には、サセプタ12と対向するようにガス導入シャワーヘッド34が配置されている。ガス導入シャワーヘッド34にはバッファ室40が設けられ、このバッファ室40には処理ガス供給部(図示せず)からの処理ガス導入管41が接続されている。この処理ガス導入管41の途中には配管インシュレータ42が配置されている。また、ガス導入シャワーヘッド34は、バッファ室40を処理空間Sに導通させる複数のガス穴37を有する。ガス導入シャワーヘッド34は、処理ガス導入管41からバッファ室40へ供給された処理ガスをガス穴37を経由して容器11内へ供給する。
また、容器11の側壁には、プッシャーピン33によってサセプタ12から上方へ持ち上げられたウエハWの高さに対応する位置にウエハWの搬出入口43が設けられ、搬出入口43には、該搬出入口43を開閉するゲートバルブ44が取り付けられている。
このプラズマ処理室10の容器11内では、上述したように、サセプタ12がサセプタ12及び天井電極板38の間の空間である処理空間Sに高周波電力を印加することにより、該処理空間Sにおいてガス導入シャワーヘッド34から供給された処理ガスを高密度のプラズマにして陽イオンやラジカルを発生させ、該陽イオンやラジカルによってウエハWにRIE処理やアッシング処理を施す。
具体的には、このプラズマ処理室10では、ウエハWにRIE処理やアッシング処理を施す際、先ずゲートバルブ44を開弁し、加工対象のウエハWを容器11内に搬入し、さらに、直流電圧をESC電極板23に印加することにより、搬入されたウエハWをサセプタ12の吸着面に吸着保持する。また、ガス導入シャワーヘッド34より処理ガスを所定の流量および流量比で容器11内に供給すると共に、APCバルブ15等により容器11内の圧力を所定値に制御する。さらに、サセプタ12によって処理空間Sに高周波電力を印加し、且つ天井電極板38によって処理空間Sに直流電力を印加する。これにより、ガス導入シャワーヘッド34より導入された処理ガスを処理空間Sにおいてプラズマにし、該プラズマをフォーカスリング25によってウエハWの表面に収束し、ウエハWの表面を物理的又は化学的にエッチングする。
なお、上述したプラズマ処理室10の各構成部品の動作は、プラズマ処理室10が備える制御部(図示しない)のCPUがRIE処理やアッシング処理に対応するプログラムに応じて制御する。
ところで、先に述べたように、容器11内において天井電極板38への陽イオンの衝突回数を適切に調整して天井電極板38に付着するポリマーを適切に除去するためには、天井電極板38の電位を制御する必要がある。
電気的に接地している導電性部材と、高周波電力が印加された空間に面し且つ電気的に浮遊する導電性部材と、これら2つの導電性部材に挟まれた誘電体からなる構造物は、所定の電気的容量を有する。電気的に浮遊する導電性部材が面する空間においてプラズマが発生すると、当該構造物の近傍ではシースが発生する。また、構造物はその電気的容量の大きさに見合った大きさのインピーダンス((容量)リアクタンス)を有する。高周波電力に対応する交流電流がシース及び構造物を通過する際、空間から接地電位への電圧降下が生じるが、該電圧降下はシース及び構造物のそれぞれによって分担される。シース及び構造物の電圧降下分担比率は構造物の(容量)リアクタンスの大きさに応じて変化する。また、電気的に浮遊する導電性部材の空間に露出する面には構造物が分担する電圧降下に見合った電位が生じる。
本実施の形態に係るプラズマ処理室用構造物としてのガス導入シャワーヘッド34は、上述した電位の発生原理を利用して天井電極板38の電位を制御するために、以下に説明する構成を有する。
図2は、図1におけるガス導入シャワーヘッドの拡大断面図である。
図2において、ガス導入シャワーヘッド34は、処理空間Sに露出する面(以下、「処理空間S側表面」という。)を有する円板状の天井電極板(CEL)38(第2の導電性部材)と、該天井電極板38を着脱可能に支持し、且つ上述したバッファ室40を有する電極支持体(CEL body)39(第1の導電性部材)と、天井電極板38及び電極支持体39の間に介在し、プラズマ処理中において天井電極板38を所定の温度に冷却する冷却板(Cooling plate)47と、該冷却板47及び天井電極板38の間に介在する絶縁膜48(絶縁性部材)とを有する。
電極支持体39は容器11と電気的に導通し、冷却板47は電極支持体39を介して容器11と電気的に導通し、天井電極板38の周囲は環状絶縁性部材50によって覆われている。したがって、電極支持体39及び冷却板47は容器11を介して接地する一方、天井電極板38は電気的に浮遊する。
ガス導入シャワーヘッド34では、電極支持体39は導電性部材、例えば、アルマイト被膜されたアルミニウムからなり、冷却板47も導電性材料、例えば、アルミニウムからなり、天井電極板38も導電性材料、例えば、低抵抗のシリコンからなる。また、冷却板47及び天井電極板38の間に介在する絶縁膜48は、誘電体(絶縁性材料)、例えば、ポリイミドからなり、冷却板47の絶縁膜48側表面にはアルマイト被膜51(絶縁性部材)が形成されている。すなわち、ガス導入シャワーヘッド34は、導電性部材(電極支持体39、冷却板47)、絶縁性部材(絶縁膜48、アルマイト被膜51)、及び導電性部材(天井電極板38)からなるサンドイッチ構造を有する。導電性部材、絶縁性部材、及び導電性部材からなるサンドイッチ構造を有する構造物は、後述するように絶縁性部材の誘電率、厚さ、及び表面積に応じた電気的容量を有する。したがって、ガス導入シャワーヘッド34は絶縁膜48やアルマイト被膜51の誘電率、厚さ、及び表面積に応じた所定の電気的容量を有する。
このガス導入シャワーヘッド34では電極支持体39及び冷却板47の電圧は接地電位に固定される。また、処理空間Sに高周波電源20や他の高周波電源46から高周波電力を印加してプラズマを発生させると、ガス導入シャワーヘッド34の近傍では電子の非常に少ない領域であるシースが発生する。また、ガス導入シャワーヘッド34はその電気的容量の大きさに見合った大きさのインピーダンス((容量)リアクタンス)を有する。高周波電力に対応する交流電流がシース及びガス導入シャワーヘッド34を通過する際、処理空間Sから接地電位(電極支持体39及び冷却板47)への電圧降下が生じるが、該電圧降下はシース及びガス導入シャワーヘッド34のそれぞれによって分担される。シース及びガス導入シャワーヘッド34の電圧降下分担比率はガス導入シャワーヘッド34の(容量)リアクタンスの大きさに応じて変化する。また、天井電極板38にはガス導入シャワーヘッド34が分担する電圧降下に見合った電位が生じる。したがって、ガス導入シャワーヘッド34の電気的容量の大きさを制御することによって天井電極板38の電位を制御することができる。
また、構造物の電気的容量と、絶縁性部材の厚さ及び比誘電率との関係は下記式(1)によって表される。
C=ε×S/d ‥‥‥ (1)
ここで、Cは電気的容量、εは比誘電率、Sは絶縁性部材の表面積、dは絶縁性部材の厚さを示す。
したがって、ガス導入シャワーヘッド34の電気的容量は絶縁膜48の比誘電率や厚さ、及びアルマイト被膜51の厚さ等を変更することによって制御できる。
また、(容量)リアクタンスと容量との関係は下記式(2)によって表される。
Xc=1/(2π×f×C) ‥‥‥ (2)
ここで、Xcは(容量)リアクタンス、fは高周波電位の周波数を示す。
上記式(2)によれば、電気的容量が大きくなるほど、(容量)リアクタンスが小さくなる(下記表1参照)。ここで、天井電極板38に付着するポリマーを大量に除去するためには、ガス導入シャワーヘッド34が分担する電圧降下を小さくして天井電極板38の電位を低くし、天井電極板38及び処理空間Sの電位差を大きくする必要があるが、ガス導入シャワーヘッド34が分担する電圧降下を小さくするためには、(容量)リアクタンスを小さくする必要があり、そのためには電気的容量を大きく設定するのがよい。
Figure 2007123796
ここで、ガス導入シャワーヘッド34の電気的容量の目標値を設定するために、本発明者等が図1のプラズマ処理室を用い、ガス導入シャワーヘッド34の電気的容量を150pFに設定して所定時間のプラズマ処理を行った後に天井電極板38に付着して残留するポリマーの量を調査したところ、天井電極板38には多くのポリマーが付着しているのが確認された。一方、ガス導入シャワーヘッド34の電気的容量を1000pFに設定したところ、天井電極板38にはほとんどポリマーが付着していないのが確認され、ガス導入シャワーヘッド34の電気的容量を50000pFに設定したところ、天井電極板38から完全にポリマーが除去されているのが確認された。以上より、ガス導入シャワーヘッド34の電気的容量を少なくとも1000pF以上とすれば、ガス導入シャワーヘッド34の(容量)リアクタンスを十分小さくすることができ、これに応じてガス導入シャワーヘッド34が分担する電圧降下量を十分に小さくすることができる。その結果、天井電極板38の電位を十分に低くし、天井電極板38及び処理空間Sの電位差を十分に大きくすることができ、もってガス導入シャワーヘッド34に付着するポリマーを効率良く除去できることが分かった。以上より、ガス導入シャワーヘッド34の電気的容量は少なくとも1000pF以上、好ましくは50000pF以上がよい。
また、ガス導入シャワーヘッド34の電気的容量を大きくするためには、上記式(1)より、絶縁膜48の厚さを小さくするのがよい。絶縁膜48の厚さが小さくなると、天井電極板38や冷却板47等の厚さを大きくすることができる。その結果、これらの熱容量が増えるため、温度制御性の観点からも好ましい。また、ガス導入シャワーヘッド34の電気的容量を大きくするためには、上記式(1)より、比誘電率の大きい誘電体を絶縁膜48として設定するのもよい。絶縁膜48を構成する誘電体として下記表2に示す材料が該当する。本実施の形態に係るプラズマ処理室では、加工容易性の観点から絶縁膜48を
ポリイミドで構成する。
Figure 2007123796
絶縁膜48をポリイミドで構成した場合、絶縁膜48(ポリイミド膜)の厚さと絶縁膜48の単独の電気的容量(C2)、並びに絶縁膜48の厚さと絶縁膜48及びアルマイト被膜51の合成電気的容量(C1+C2)、すなわち、ガス導入シャワーヘッド34の電気的容量との関係は下記表3に示す通りである。
Figure 2007123796
ここで、上述したように、ガス導入シャワーヘッド34の電気的容量は少なくとも1000pF以上が好ましく、天井電極板38の温度制御性の観点から絶縁膜48の厚さを小さくするのがよい。そこで、本実施の形態に係るプラズマ処理室では、絶縁膜48の厚さが25μmに設定される。
なお、プラズマ処理の種類や処理ガスの種類に応じてガス導入シャワーヘッド34の電気的容量の適正値が異なる。具体的には、ポリマーの付着量が多いプラズマ処理(デポプロセス)では、(容量)リアクタンスを小さくしてガス導入シャワーヘッド34が分担する電圧降下量を小さくすることによって天井電極板38の電位を低くし、天井電極板38及び処理空間Sの電位差を大きくする必要があるため、ガス導入シャワーヘッド34の電気的容量は大きいことが好ましい。また、デポレスプロセスでは、(容量)リアクタンスを大きくしてガス導入シャワーヘッド34が分担する電圧降下量を大きくすることによって天井電極板38の電位を高くし、天井電極板38及び処理空間Sの電位差を小さくする必要があるため、ガス導入シャワーヘッド34の電気的容量は小さいことが好ましい。そして、絶縁膜48の材料や厚さは上述したもの(ポリイミド、25μm)に限られず、ガス導入シャワーヘッド34の所望の電気的容量に応じて設定される。
また、絶縁膜48の材料は、加工容易性の観点だけでなく、その他の観点に基づいて選択してもよい。例えば、天井電極板38及び冷却板47(又は電極支持体39)の間の伝熱効率を向上させるためには、伝熱効率の高い絶縁性材料を選択すればよく、イットリア、アルミナ(Al)、シリカ(SiO)等の金属酸化物や、窒化アルミニウム(AlN)等の金属窒化物の少なくとも1つを選択するのがよい。また、天井電極板38及び冷却板47(又は電極支持体39)の間の高伝熱性と高絶縁性を両立するためには、SiCや、珪素(Si)化合物及びメチル基の高分子化合物(有機珪素化合物)(シリコンオイル)を選択するのがよい。さらに、大きな電気的容量と高絶縁性を両立するためには、上述したポリイミド、PTFE、フッ素ゴム等の有機機能材料(有機物)を選択するのがよい。また、2つの導電性部材の間に真空層を設けると、該真空層は該2つの導電性部材を互いに絶縁するので、絶縁膜48の代わりに冷却板47及び天井電極板38の間に真空層を設けてもよい。その他、冷却板47及び天井電極板38の間に大気層を設けてもよく、冷却板47及び天井電極板38の間にガルデン(登録商標)液やフロリナート(登録商標)液等の液体を充填してもよい。
ところで、従来、プラズマ処理室ではガス導入シャワーヘッドの天井電極板には高周波電源が接続されていた。天井電極板に高周波電源から高周波電力を供給する場合、天井電極板の処理空間に面する面にポリマーが付着して天井電極板の表面に絶縁膜が形成されても、天井電極板は供給された高周波電力を処理空間に印加することができる。
ところが、高周波電源は天井電極板に高周波電力を供給するために整合器を必要とするため、プラズマ処理室の構造が複雑になる。また、天井電極板には供給された高周波電力に起因して高周波電位が発生するため、天井電極板の電位は周期的に変化し、天井電極板において陽イオンを引き込む状態と電子を引き込む状態とが繰り返し生じるため、処理空間から電子が所定量だけ消失してプラズマ処理の効率が低下する。
一方、天井電極板に直流電源から直流電力を供給する場合、整合器が不要である。さらに、天井電極板の電位は変化しないため、陽イオンのみを引き込む状態を維持することができ、処理空間から電子が消失することがなく、プラズマ処理の効率を向上することができる。但し、天井電極板の処理空間に面する面にポリマーが付着すると、天井電極板は供給された直流電力を処理空間に印加することができない。また、天井電極板が電気的に浮遊していない場合には、該天井電極板に直流電力を供給することができない。
これらに対応して、本実施の形態に係るプラズマ処理室用構造物としてのガス導入シャワーヘッド34は、上述したように、天井電極板38に付着したポリマーを適切に除去するために所定値の電気的容量を有し、且つ天井電極板38を電気的に浮遊させることにより、天井電極板38への直流電力の供給を可能にする。具体的には、電気的に浮遊する天井電極板38にCEL直流電源49が電気的に接続されている。天井電極板38はCEL直流電源49から供給された直流電力を処理空間Sに印加する。
本実施の形態に係るガス導入シャワーヘッド34によれば、ガス導入シャワーヘッド34が電気的に接地する電極支持体39及び冷却板47と、該電極支持体39及び処理空間Sの間に介在して処理空間Sに露出する面を有し且つ電気的に浮遊する天井電極板38と、電極支持体39及び天井電極板38の間に配置される、ポリイミドからなる絶縁膜48及びアルマイト被膜51とを備える。
導電性部材(電極支持体39、冷却板47)、絶縁性部材(絶縁膜48、アルマイト被膜51)、及び導電性部材(天井電極板38)からなるサンドイッチ構造を有するガス導入シャワーヘッド34は所定値の電気的容量を有する。このガス導入シャワーヘッド34では電極支持体39及び冷却板47の電圧は接地電位に固定される。また、処理空間Sに高周波電源20や他の高周波電源46から高周波電力を印加してプラズマを発生させると、ガス導入シャワーヘッド34の近傍では電子の非常に少ない領域であるシースが発生する。また、ガス導入シャワーヘッド34はその電気的容量の大きさに見合った大きさのインピーダンス((容量)リアクタンス)を有する。高周波電力に対応する交流電流がシース及びガス導入シャワーヘッド34を通過する際、処理空間Sから接地電位(電極支持体39及び冷却板47)への電圧降下が生じるが、該電圧降下はシース及びガス導入シャワ
ーヘッド34のそれぞれによって分担される。シース及びガス導入シャワーヘッド34の電圧降下分担比率はガス導入シャワーヘッド34の(容量)リアクタンスの大きさに応じて変化する。また、天井電極板38にはガス導入シャワーヘッド34が分担する電圧降下に見合った電位が生じる。したがって、ガス導入シャワーヘッド34の電気的容量の大きさを制御することによって電位制御回路を用いずに天井電極板38の電位(処理空間S側表面の電位)を制御することができる。その結果、処理空間S側表面の電位を制御することができると共に、プラズマ処理室の構造を簡素化することができる。また、処理空間S側表面の電位を制御することにより、デポプロセスでは天井電極板38に付着するポリマーの除去量を適切に制御することができると共に、デポレスプロセスでは天井電極板38が削られるのを防止できる。
ガス導入シャワーヘッド34では、天井電極板38はCEL直流電源49と電気的に接続される。CEL直流電源49を天井電極板38に接続して直流電力を該天井電極板38に供給する場合、整合器を用いる必要がなく、また、天井電極板38にはイオンのみが引き込まれて電子は引き込まれないので、処理空間Sにおいて電子が減少することが無い。したがって、プラズマ処理室の構造をより簡素化することができると共に、プラズマ処理の効率を向上することができる。
ガス導入シャワーヘッド34では、絶縁膜48の材料として、イットリア、アルミナ、シリカ等の金属酸化物や、窒化アルミニウム等の金属窒化物の少なくとも1つを選択してもよく、これにより、天井電極板38及び冷却板47(又は電極支持体39)の間の伝熱効率を向上することができ、その結果、ガス導入シャワーヘッド34の温度制御を容易に行うことができる。
また、ガス導入シャワーヘッド34では、絶縁膜48の材料として、有機珪素化合物を選択してもよく、これにより、天井電極板38及び冷却板47(又は電極支持体39)の間の高伝熱性と高絶縁性を両立することができる。
さらに、ガス導入シャワーヘッド34では、絶縁膜48の材料として、有機機能材料を選択してもよく、これにより、高絶縁性を確保できると共に、ガス導入シャワーヘッド34の電気的容量を容易に大きくすることができる。
なお、上述したプラズマ処理室10のサセプタ12には高周波電源20及び他の高周波電源46が接続されたが、サセプタ12にはいずれか1つの高周波電源が接続されるのみであってもよい。
また、ガス導入シャワーヘッド34に、天井電極板38の処理空間S側表面に電位を発生させない程度の弱い出力の高周波電力を供給する高周波電源が接続されていてもよい。
次に、本発明の第2の実施の形態に係るプラズマ処理室用構造物を備えるプラズマ処理室について説明する。
本実施の形態は、その構成や作用が上述した第1の実施の形態と基本的に同じであり、絶縁膜の厚さが一定ではなく、天井電極板の中央部へ向けて小さくなる点で上述した第1の実施の形態と異なるのみである。したがって、同様の構成については説明を省略し、以下に第1の実施の形態と異なる作用についてのみ説明を行う。
図3は、本実施の形態に係るプラズマ処理室用構造物としてのガス導入シャワーヘッドの拡大断面図である。
図3において、ガス導入シャワーヘッド52は、処理空間Sに露出する面を有する円板状の天井電極板53(第2の導電性部材)と、該天井電極板53を着脱可能に支持し、且つ上述したバッファ室40を有する電極支持体39(第1の導電性部材)と、天井電極板38及び電極支持体39の間に介在し、プラズマ処理中において天井電極板38を所定の温度に冷却する冷却板47と、該冷却板47及び天井電極板38の間に介在する絶縁膜54(絶縁性部材)とを有する。
プラズマ処理室において処理空間Sに発生するプラズマの密度が容器の中央部、すなわち、天井電極板の中央部に向けて高くなることがあり、デポプロセスにおいて天井電極板に付着するポリマーは該天井電極板に不均一に付着する、具体的には、天井電極板の中央部へ向かうほど多くなる場合がある。このとき、天井電極板に不均一に付着するポリマーを適切に除去するためには、天井電極板の処理空間側表面に発生する電位が天井電極板の中央部へ向かうほど低くなるのがよい。
本実施の形態に係るプラズマ処理室用構造物としてのガス導入シャワーヘッド52では、これに対応するため、絶縁膜54の厚さが部位に応じて変化する、具体的には、天井電極板53の中央部、すなわち、容器11の中央部へ向けて小さくなる。上述した表3に示すように、絶縁膜の厚さが小さいほど電気的容量を大きくなる。したがって、ガス導入シャワーヘッド52では天井電極板53の中央部へ向かうほど部分的な電気的容量は大きくなって(容量)リアクタンスが小さくなるため、天井電極板53の中央部へ向かうほどガス導入シャワーヘッド34が分担する電圧降下量を小さくすることができ、天井電極板53の処理空間S側表面に発生する電位を中央部へ向かうほど低くすることができる。
本実施の形態に係るガス導入シャワーヘッド52によれば、絶縁膜54の厚さが部位に応じて変化するので、天井電極板53の各部位に付着するポリマーの量に応じて各部位に発生する電位を適切に変化させることができ、これにより、各部位において付着するポリマーの量を一定に制御することができる。より具体的には、絶縁膜54の厚さが容器の中央部へ向けて小さくなるので、中央部に向けて増加するポリマーの付着量に応じて適切な電位を容易に発生させることができる。
上述したガス導入シャワーヘッド52では、絶縁膜54の厚さが部位に応じて変化したが、これに代えて、絶縁膜が部位に応じて異なる材料で構成されてもよい。具体的には、絶縁膜を構成する材料の比誘電率、例えば、比誘電率が天井電極板53の中央部へ向けて大きくなってもよい。これにより、ガス導入シャワーヘッド52では天井電極板53の中央部へ向かうほど(容量)リアクタンスが小さくなるため、天井電極板53の中央部へ向かうほどガス導入シャワーヘッド34が分担する電圧降下量を小さくすることができ、天井電極板53の処理空間S側表面に発生する電位を中央部へ向かうほど低くすることができる。
上述した各実施の形態では、ガス導入シャワーヘッドが絶縁性部材として絶縁膜48(54)及びアルマイト被膜51を有するが、ガス導入シャワーヘッドが絶縁膜のみを絶縁性部材として有していてもよい。
また、上述した各実施の形態では、ガス導入シャワーヘッドが容器11と別構造物として構成されたが、容器11の一部がガス導入シャワーヘッドの一部を構成してもよく、例えば、電極支持体39の蓋部材を容器11の一部で構成してもよい。
上述した各実施の形態におけるガス導入シャワーヘッドでは天井電極板と冷却板との間に絶縁性部材としての絶縁膜が配されているが、絶縁性部材が配される位置はこれに限られず、絶縁膜は電気的に接地する導電性部材と電気的に浮遊する導電性部材との間に配さ
れていればよい。
例えば、本発明は以下の図4に示すようなプラズマ処理室用構造物にも適用可能である。
図4に示されるプラズマ処理室用構造物55は、天井電極板38、冷却板47及び電極支持体39からなるガス導入シャワーヘッド56の図中上方を覆うチャンバ蓋57を備える。該チャンバ蓋57は導電性部材、例えば、アルミニウムからなり、電気的に接地する。また、プラズマ処理室用構造物55は、電極支持体39及びチャンバ蓋57の間に介在する、ポリイミドからなる絶縁膜58を備える。
ガス導入シャワーヘッド56は、絶縁膜48及びアルマイト被膜51を備えておらず、さらに、電極支持体39及び冷却板47の周囲が環状絶縁性部材59によって覆われている点でガス導入シャワーヘッド34と異なる。ガス導入シャワーヘッド56では、天井電極板38だけでなく、冷却板47及び電極支持体39も電気的に浮遊する。
上述したプラズマ処理室用構造物55は、電気的に接地する導電性部材(チャンバ蓋57)、絶縁性部材(絶縁膜58)、及び電気的に浮遊する導電性部材(電極支持体39、冷却板47、天井電極板38)からなるサンドイッチ構造を有する。したがって、このプラズマ処理室用構造物55においても、上述した第1の実施の形態におけるガス導入シャワーヘッド34が奏する効果と同様の効果を得ることができる。
なお、絶縁膜58の材料はポリイミドに限られず、イットリア、アルミナ、シリカ等の金属酸化物や、窒化アルミニウム等の金属窒化物、また、SiCや、珪素化合物及びメチル基の高分子化合物、PTFE、フッ素ゴム等の有機機能材料のいずれであってもよい。また、絶縁膜58の代わりにチャンバ蓋57及び天井電極支持体39の間に大気層を設けてもよく、さらに、チャンバ蓋57及び天井電極支持体39の間にガルデン(登録商標)液やフロリナート(登録商標)液等の液体を充填してもよい。
また、上述したガス導入シャワーヘッド56は、絶縁膜48及びアルマイト被膜51を備えていないとしたが、冷却板47は、上述した第1の実施の形態と同様に、アルマイト被膜51を備えていてもよい。
上述した各実施の形態では、本発明が適用されたプラズマ処理室用構造物としてガス導入シャワーヘッドについて説明したが、本発明を適用可能なプラズマ処理室用構造物はガス導入シャワーヘッドに限られず、例えば、容器内の内壁に設けられた構造物も該当する。また、プラズマ処理室が有する本発明が適用されたプラズマ処理室用構造物は1つに限られず、プラズマ処理室が複数の本発明が適用されたプラズマ処理室用構造物を有していてもよい。
さらに、本発明が適用されたプラズマ処理室用構造物の電気的容量を制御することによって容器内のプラズマ密度分布を変更することができるので、該構造物に付着するポリマーの除去量を制御するだけでなく、他の構造物に付着するポリマーの除去量も併せて制御することができる。
次に、本発明の第3の実施の形態に係るプラズマ処理室用部品を備えるプラズマ処理室について説明する。
本実施の形態は、その構成や作用が上述した第1の実施の形態と基本的に同じであり、容器内の処理空間に面する、プラズマ処理室用部品が絶縁性材料からなる溶射膜を有し、該溶射膜の厚さが該部品に付着するポリマーの量に応じて設定される点で上述した第1の実施の形態と異なるのみである。したがって、同様の構成については説明を省略し、以下に第1の実施の形態と異なる作用についてのみ説明を行う。
図1における容器11内の処理空間Sに面する容器側壁部材45や、容器11内の空間の一部である排気路13に面するバッフル板14及びサセプタ側面被覆部材60の表面にも、天井電極板38と同様に、ポリマー(付着物)が付着する。
ポリマーは熱が付与されると活性化されて分解するため、従来、容器の側壁にヒータを埋設し、該ヒータによって側壁に付着したポリマーを加熱することによって該ポリマーを除去することが行われてきた。しかしながら、バッフル板及びサセプタ側面被覆部材にヒータを配設するのが困難な場合があり、この場合、付着したポリマーを除去することができない。
確かに、容器側壁部材、バッフル板及びサセプタ側面被覆部材の電位を制御することによって陽イオンを衝突させてポリマーを除去することもできるが、容器側壁部材、バッフル板及びサセプタ側面被覆部材に付着するポリマーの量は一様でない。
例えば、容器側壁部材にヒータが埋設されている場合、容器側壁部材の表面に付着するはずのポリマーが熱分解されてガス分子となり、該ガス分子がバッフル板及びサセプタ側面被覆部材に到達し、これらの部品の表面にポリマーとして付着することがあり、結果として、バッフル板及びサセプタ側面被覆部材の表面に付着するポリマーの量が容器側壁部材の表面に付着するポリマーの量よりも多くなることがある。
また、容器側壁部材にヒータが埋設されていない場合、容器側壁部材の表面に付着するポリマーの量がバッフル板及びサセプタ側面被覆部材の表面に付着するポリマーの量よりも多くなることがある。さらには、バッフル板及びサセプタ側面被覆部材の表面がポリマーによって覆われない(露出する)こともあり、このときには、陽イオンの衝突によってバッフル板及びサセプタ側面被覆部材が削られるおそれがある。
さらに、腐食性ガスを処理ガスとして用いる場合、容器側壁部材は石英で覆われるが、この場合も、容器側壁部材の表面に付着するポリマーの量が、石英で覆われないバッフル板及びサセプタ側面被覆部材の表面に付着するポリマーの量よりも多くなる。
したがって、容器側壁部材、バッフル板及びサセプタ側面被覆部材の電位を一様に制御しても、容器側壁部材、バッフル板及びサセプタ側面被覆部材の表面にそれぞれ付着するポリマーを適切に除去することができない。
ここで、本実施の形態に係るプラズマ処理室用部品としての容器側壁部材、バッフル板及びサセプタ側面被覆部材は以下の図5に示す構成を有する。
図5は、本実施の形態に係るプラズマ処理室用部品の概略構成を示す図であり、(A)はシース及びプラズマ処理室用部品の位置関係を示す図である、(B)はシース及びプラズマ処理室用部品の電気回路として模式的に示す回路図である。
図5(A)において、プラズマ処理室用部品(容器側壁部材、バッフル板及びサセプタ側面被覆部材)61は、電気的に接地する、導電性材料、例えば、アルミニウムからなる基部62(絶縁部)と、該基部62を覆い且つ処理空間Sに面する、絶縁性材料、例えば、イットリア、アルミナ、シリカ又は窒化アルミニウムからなる溶射膜63とを備える。
また、処理空間Sにおいてプラズマが発生すると、プラズマ処理室用部品61の近傍では、溶射膜63に対向するようにシース64が発生する。シース64は電子が非常に少ない領域であるため、絶縁膜と同様の性質を有する。したがって、シース64及びプラズマ処理室用部品61の溶射膜63は、図5(B)に示すように、直列に接続された2つのキャパシタ(コンデンサ)として機能する。また、シース64及び溶射膜63はそれぞれ、厚さ、比誘電率に応じた電気的容量を有し(上記式(1)参照。)、さらには、該電気的容量に応じた(容量)リアクタンスを有する(上記式(2)参照。)。直列に接続された2つのキャパシタを電流が流れる際には電圧降下が生じるが、各キャパシタの電圧降下分担比率はそれぞれの(容量)リアクタンスの大きさに応じて決定する。したがって、溶射膜63の電気的容量の大きさを制御することによってプラズマ処理室用部品61が分担する電圧降下量を制御することができ、これにより、溶射膜63の処理空間Sに面する表面63aに生じる電位(ポテンシャル電位)を制御することができる。また、溶射膜63の電気的容量の大きさは溶射膜63の厚さを変更することによって変更することができるため、溶射膜63の厚さを変更することによって溶射膜63のポテンシャル電位を制御することができる。
本発明者は上記原理を確認すべく、溶射膜63の厚さ及び処理空間Sに印加する高周波電力の大きさを変更した場合における溶射膜63のポテンシャル電位を測定し、図6(A)及び(B)のグラフに示した。
図6は、プラズマ処理室用部品における溶射膜としてのイットリア膜の厚さ及び高周波電力の大きさを変更したときにおけるイットリア膜のポテンシャル電位の変化を示すグラフであり、(A)は処理空間に27MHzの高周波電力を印加した場合のグラフであり、(B)は処理空間に3MHzの高周波電力を印加した場合のグラフである。図中において、「■」はイットリア膜の膜厚が200μmの場合を示し、「◆」はイットリア膜の膜厚が100μmの場合を示す。
図6(A)及び(B)に示すように、高周波電力の大きさ又は周波数を変更しても、イットリア膜の膜厚が100μmの場合におけるポテンシャル電位がイットリア膜の膜厚が200μmの場合におけるポテンシャル電位よりも常に低いことが分かり、溶射膜63の厚さを変更することによって溶射膜63のポテンシャル電位を制御できることが確認された。なお、溶射膜63の厚さが薄いほど、(容量)リアクタンスを小さくすることができるため(上記式(1)及び(2)参照。)、プラズマ処理室用部品61が分担する電圧降下量を小さくすることができ、その結果、溶射膜63のポテンシャル電位を低くすることができることも分かった。
また、上述したように、容器側壁部材、バッフル板及びサセプタ側面被覆部材の表面に付着するポリマーの量は一様でないが、本実施の形態に係るプラズマ処理室用部品としての容器側壁部材、バッフル板及びサセプタ側面被覆部材は、これに鑑みて、それぞれ付着するポリマーの量に応じて厚さが設定された絶縁性材料からなる溶射膜を有する。
具体的には、バッフル板及びサセプタ側面被覆部材の表面に付着するポリマーの量が容器側壁部材の表面に付着するポリマーの量よりも多くなる場合には、バッフル板及びサセプタ側面被覆部材の溶射膜の厚さを容器側壁部材の溶射膜の厚さよりも小さくする。このとき、バッフル板及びサセプタ側面被覆部材のポテンシャル電位が、容器側壁部材のポテンシャル電位よりも低くなり、処理空間Sとバッフル板又はサセプタ側面被覆部材との電位差を、処理空間Sと容器側壁部材との電位差よりも大きくできる。すなわち、容器側壁部材、バッフル板及びサセプタ側面被覆部材のポテンシャル電位をそれぞれ付着したポリマーの量に対応した電位に設定することができる。これにより、バッフル板及びサセプタ側面被覆部材の表面において、容器側壁部材の表面よりも多くのポリマーを除去することができ、その結果、ポリマーの付着量が異なる容器側壁部材、バッフル板及びサセプタ側面被覆部材においてポリマーの除去を適切に行うことができる。
また、容器側壁部材の表面に付着するポリマーの量がバッフル板及びサセプタ側面被覆部材の表面に付着するポリマーの量よりも多くなる場合には、容器側壁部材の溶射膜の厚さをバッフル板及びサセプタ側面被覆部材の溶射膜の厚さよりも小さくする。このとき、容器側壁部材のポテンシャル電位が、バッフル板及びサセプタ側面被覆部材のポテンシャル電位よりも低くなり、処理空間Sと容器側壁部材との電位差を、処理空間Sとバッフル板及びサセプタ側面被覆部材との電位差よりも大きくできる。すなわち、バッフル板及びサセプタ側面被覆部材、容器側壁部材のポテンシャル電位をそれぞれ付着したポリマーの量に対応した電位に設定することができる。これにより、容器側壁部材の表面において、バッフル板及びサセプタ側面被覆部材の表面よりも多くのポリマーを除去することができ、その結果、ポリマーの付着量が異なるバッフル板及びサセプタ側面被覆部材、容器側壁部材においてポリマーの除去を適切に行うことができる。さらには、バッフル板及びサセプタ側面被覆部材の表面が露出するのを防止することができ、陽イオンの衝突によってバッフル板及びサセプタ側面被覆部材が削られるのを防止することができる。
本実施の形態に係るプラズマ処理室用部品によれば、電気的に接地する、導電性材料からなる基部62と、該基部62を覆い且つ処理空間Sに面する、絶縁性材料からなる溶射膜63とを備え、溶射膜63の厚さは溶射膜63の表面63aに付着するポリマーの量に応じて設定されるので、溶射膜63のポテンシャル電位を除去すべきポリマーの量に対応した電位に設定することができ、もって、ポリマーの除去を適切に行うことができる。
上述したプラズマ処理室用部品61では、溶射膜63は溶射されたイットリア、アルミナ、シリカ又は窒化アルミニウムからなるので、溶射膜63の厚さを所望の値に容易に設定することができ、もって、ポリマーの除去を容易に行うことができる。
また、上述したプラズマ処理室用部品61では、絶縁部として溶射膜63を有しているが、絶縁部として板状の絶縁性部材、例えば、石英板を基部62に貼り付けてもよい。これにより、プラズマ処理室用部品61の構造を簡素にすることができ、もって、プラズマ処理室10の構造を簡素化することができる。
また、上述したプラズマ処理室用部品61では、絶縁部としての溶射膜63が処理空間Sに面するが、絶縁部は処理空間Sに面する必要はなく、絶縁部が処理空間Sに面し且つ電気的に浮遊する導電部と、電気的に接地する導電部との間に配置されていてもよい。すなわち、プラズマ処理室用部品61は、上述したガス導入シャワーヘッド34と同様のサンドイッチ構造を有していてもよい。この場合も、絶縁部の厚さを変更することによって処理空間Sに面する導電部のポテンシャル電位を制御することができ、さらに、絶縁部の厚さは処理空間Sに面する導電部の表面に付着するポリマーの量に応じて設定されてもよく、これにより、付着したポリマーを適切に除去することができる。
さらに、上述した容器側壁部材、バッフル板及びサセプタ側面被覆部材はそれぞれ絶縁性材料からなる溶射膜を有したが、付着するポリマーの量が過剰である場合には、溶射膜を有しなくてもよい。これにより、処理空間Sと、容器側壁部材、バッフル板又はサセプタ側面被覆部材の表面との電位差をより大きくすることができ、もって、大量のポリマーを除去することができる。
また、上述した各実施の形態では、本発明が適用されたプラズマ処理室として半導体ウエハにRIE処理やアッシング処理を施すプラズマ処理室について説明したが、本発明が適用可能なプラズマ処理室はこれに限られず、半導体ウエハにプラズマ処理を施すものであれば本発明を適用可能である。
上述した各実施の形態に係るプラズマ処理室では、処理される基板が半導体ウエハであったが、処理される基板はこれに限られず、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)やFPD(Flat Panel Display)等のガラス基板であってもよい。
本発明の第1の実施の形態に係るプラズマ処理室用構造物を備えるプラズマ処理室の概略構成を示す断面図である。 図1におけるガス導入シャワーヘッドの拡大断面図である。 本発明の第2の実施の形態に係るプラズマ処理室用構造物としてのガス導入シャワーヘッドの拡大断面図である。 本発明の第1の実施の形態に係るプラズマ処理室用構造物の変形例を示す拡大断面図である。 本発明の第3の本実施の形態に係るプラズマ処理室用部品の概略構成を示す図であり、(A)はシース及びプラズマ処理室用部品の位置関係を示す図である、(B)はシース及びプラズマ処理室用部品の電気回路として模式的に示す回路図である。 プラズマ処理室用部品における溶射膜としてのイットリア膜の厚さ及び高周波電力の大きさを変更したときにおけるイットリア膜のポテンシャル電位の変化を示すグラフであり、(A)は処理空間に27MHzの高周波電力を印加した場合のグラフであり、(B)は処理空間に3MHzの高周波電力を印加した場合のグラフである。
符号の説明
W ウエハ
S 処理空間
10 プラズマ処理室
11 容器
12 サセプタ
20 高周波電源
34,52,56 ガス導入シャワーヘッド
38,53 天井電極板
39 電極支持体
46 他の高周波電源
47 冷却板
48,54,58 絶縁膜
49 CEL直流電源
51 アルマイト被膜
55 プラズマ処理室用構造物
57 チャンバ蓋
60 サセプタ側面被覆部材
61 プラズマ処理室用部品
62 基部
63 溶射膜
63a 表面
64 シース

Claims (20)

  1. 基板を収容する空間を有する容器と、該容器内に配置され且つ前記収容された基板を載置する載置台とを有するプラズマ処理室であって、前記載置台は少なくとも1つの高周波電源に接続されるプラズマ処理室に配置されるプラズマ処理室用構造物において、
    電気的に接地する第1の導電性部材と、
    該第1の導電性部材及び前記空間の間に介在して前記空間に露出する面を有し、且つ電気的に浮遊する第2の導電性部材と、
    前記第1の導電性部材及び前記第2の導電性部材の間に配置される、誘電体からなる少なくとも1つの絶縁性部材とを備えることを特徴とするプラズマ処理室用構造物。
  2. 前記第2の導電性部材は直流電源と接続されることを特徴とする請求項1記載のプラズマ処理室用構造物。
  3. 電気的容量が1000pF以上であることを特徴とする請求項1又は2記載のプラズマ処理室用構造物。
  4. 前記電気的容量が50000pF以上であることを特徴とする請求項3記載のプラズマ処理室用構造物。
  5. 前記少なくとも1つの絶縁性部材は金属酸化物及び金属窒化物からなる群から選択された少なくとも1つの材料からなることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のプラズマ処理室用構造物。
  6. 前記少なくとも1つの絶縁性部材は有機珪素化合物からなることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のプラズマ処理室用構造物。
  7. 前記少なくとも1つの絶縁性部材は有機物からなることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のプラズマ処理室用構造物。
  8. 前記少なくとも1つの絶縁性部材の厚さは部位に応じて変化することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載のプラズマ処理室用構造物。
  9. 前記少なくとも1つの絶縁性部材の厚さが前記容器の中央部へ向けて小さくなることを特徴とする請求項8記載のプラズマ処理室用構造物。
  10. 前記少なくとも1つの絶縁性部材が部位に応じて異なる材料で形成されることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載のプラズマ処理室用構造物。
  11. 前記少なくとも1つの絶縁性部材において配される材料の比誘電率が前記容器の中央部へ向けて大きくなることを特徴とする請求項10記載のプラズマ処理室用構造物。
  12. 基板を収容する空間を有する容器と、該容器内に配置され且つ前記収容された基板を載置する載置台とを有するプラズマ処理室であって、前記載置台は少なくとも1つの高周波電源に接続されるプラズマ処理室に配置されるプラズマ処理室用構造物において、
    電気的に接地する第1の導電性部材と、
    該第1の導電性部材及び前記空間の間に介在して前記空間に露出する面を有し、且つ電気的に浮遊する第2の導電性部材と、
    前記第1の導電性部材及び前記第2の導電性部材の間に介在する真空層とを備えることを特徴とするプラズマ処理室用構造物。
  13. 基板を収容する空間を有する容器と、該容器内に配置され且つ前記収容された基板を載置する載置台とを有するプラズマ処理室であって、前記載置台は少なくとも1つの高周波電源に接続されるプラズマ処理室において、
    電気的に接地する第1の導電性部材と、該第1の導電性部材及び前記空間の間に介在して前記空間に露出する面を有し、且つ電気的に浮遊する第2の導電性部材と、前記第1の導電性部材及び前記第2の導電性部材の間に配置される、誘電体からなる少なくとも1つの絶縁性部材とを有するプラズマ処理室用構造物を備えることを特徴とするプラズマ処理室。
  14. 基板を収容する空間を有する容器と、該容器内に配置され且つ前記収容された基板を載置する載置台とを有するプラズマ処理室であって、前記載置台は少なくとも1つの高周波電源に接続されるプラズマ処理室を備えるプラズマ処理装置において、
    前記プラズマ処理室は、電気的に接地する第1の導電性部材と、該第1の導電性部材及び前記空間の間に介在して前記空間に露出する面を有し、且つ電気的に浮遊する第2の導電性部材と、前記第1の導電性部材及び前記第2の導電性部材の間に配置される、誘電体からなる少なくとも1つの絶縁性部材とを有するプラズマ処理室用構造物を備えることを特徴とするプラズマ処理装置。
  15. 基板を収容する空間を有する容器と、該容器内に配置され且つ前記収容された基板を載置する載置台とを有するプラズマ処理室であって、前記載置台は少なくとも1つの高周波電源に接続されるプラズマ処理室に配置されるプラズマ処理室用部品において、
    電気的に接地する導電部と、
    該導電部を覆い且つ前記空間に面する絶縁部とを備え、
    前記絶縁部の厚さは該絶縁部の前記空間に面する表面に付着する付着物の量に応じて設定されることを特徴とするプラズマ処理室用部品。
  16. 前記付着物の量が多い絶縁部の厚さは前記付着物の量が少ない絶縁部の厚さより小さいことを特徴とする請求項15記載のプラズマ処理室用部品。
  17. 前記絶縁部は溶射された金属酸化物膜又は金属窒化物膜からなることを特徴とする請求項15又は16記載のプラズマ処理室用部品。
  18. 前記絶縁部は絶縁性の板状部材からなることを特徴とする請求項15又は16記載のプラズマ処理室用部品。
  19. 基板を収容する空間を有する容器と、該容器内に配置され且つ前記収容された基板を載置する載置台とを有するプラズマ処理室であって、前記載置台は少なくとも1つの高周波電源に接続されるプラズマ処理室において、
    電気的に接地する導電部と、該導電部を覆い且つ前記空間に面する絶縁部とを有し、前記絶縁部の厚さは該絶縁部の前記空間に面する表面に付着する付着物の量に応じて設定されるプラズマ処理室用部品を備えることを特徴とするプラズマ処理室。
  20. 基板を収容する空間を有する容器と、該容器内に配置され且つ前記収容された基板を載置する載置台とを有するプラズマ処理室であって、前記載置台は少なくとも1つの高周波電源に接続されるプラズマ処理室を備えるプラズマ処理装置において、
    前記プラズマ処理室は、電気的に接地する導電部と、該導電部を覆い且つ前記空間に面する絶縁部とを有し、前記絶縁部の厚さは該絶縁部の前記空間に面する表面に付着する付着物の量に応じて設定されるプラズマ処理室用部品を備えることを特徴とするプラズマ処理装置。
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