JP2007123150A - 放電ランプ用電極及びそれを用いた放電ランプ - Google Patents
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Abstract
【課題】電極先端の損耗や熱変形等を緩和することができ、過度の電極温度上昇によるランプの寿命特性の劣化を抑制することができる高圧放電ランプ用電極を提供する。
【解決手段】棒状の電極軸の先端部分を突出させて電極軸に被覆部材が巻回され、該被覆部材からの電極軸の突出部分を加熱溶融し、当該溶融部分にて電極軸より太径の電極部分を形成する放電ランプ用電極において、被覆部材4は、高融点材料の細径電線を密に螺旋巻回し前記電極軸外径と略等しい径の中空のコイル状に形成され、電極軸2にコイル状の被覆部材が螺合して巻回される接続部は、該被覆部材の電線径と等しい径の円弧状溝のネジ部を有し、コイル状の被覆部材4に電極軸2のネジ部を先端部が突出するまで螺合し、当該突出部分を加熱溶融して電極部を形成するとともに、当該先端部背方に位置する非溶融部の被覆部材を放熱部とすることを特徴とする。
【選択図】図2
【解決手段】棒状の電極軸の先端部分を突出させて電極軸に被覆部材が巻回され、該被覆部材からの電極軸の突出部分を加熱溶融し、当該溶融部分にて電極軸より太径の電極部分を形成する放電ランプ用電極において、被覆部材4は、高融点材料の細径電線を密に螺旋巻回し前記電極軸外径と略等しい径の中空のコイル状に形成され、電極軸2にコイル状の被覆部材が螺合して巻回される接続部は、該被覆部材の電線径と等しい径の円弧状溝のネジ部を有し、コイル状の被覆部材4に電極軸2のネジ部を先端部が突出するまで螺合し、当該突出部分を加熱溶融して電極部を形成するとともに、当該先端部背方に位置する非溶融部の被覆部材を放熱部とすることを特徴とする。
【選択図】図2
Description
本発明は、放電ランプ用電極及びそれに用いた放電ランプに関するものである。
近年、プロジェクタ等の投射型画像表示装置の開発、展開が活発に図られている。係る投射型画像表示装置には点光源に近い高輝度の光源が必要であり、このような光源として、一般的にショートアーク型の超高圧水銀ランプやキセノンランプなどの高圧放電ランプが用いられている。
ショートアーク型高圧放電ランプの開発に際しての主要な技術的課題の一つとして、その寿命特性の改善による長寿命化が挙げられる。一般にショートアーク型高圧放電ランプにおいては、電極先端部の温度が過度に上昇することにより電極を構成するタングステン物質が溶融、蒸発し、電極先端部分が変形、損耗する一方、蒸発したタングステン物質が発光管内壁に付着し、発光管内壁が黒化することによりランプの光束劣化が早くなるという問題がある。この問題を解決するため、ショートアーク型高圧放電ランプの電極設計や電極の製造方法に関して、従来より種々の技術が検討されてきた。
上記電極設計に関する従来技術として、図5に示すような構造をもつ電極が開発されている。同図の電極は、電極軸2の放電側にコイル状の被覆部材4を被せ、被覆部材4の先端部分と電極軸2の先端部分を加熱溶融して電極軸より太径先端部を形成し、溶融形成された電極部3aとその背方に電極軸を囲繞し且つ電極部に一体的に連続する非溶融の放熱部3bを組み合わせて構成される。係る電極に関する従来技術は、例えば特開平6−89699号公報や特開平10−92377公報に開示されている。
この電極の動作の特徴は、過度に電極先端部の温度が上昇したとしても太径の電極部の熱容量が大きく、また放熱部の存在により電極部からの伝導熱が放熱されて電極部の過剰昇温が仰制される。その結果、電極物質の蒸発が抑制されて長寿命化が実現されることになる。そして、放熱部が電極部に一体的に連続しているので、電極部の熱が放熱部に直に伝わって放熱されることになり、電極部の過剰昇温が抑制される、というものである。
特開平6−89699号公報
特開平10−92377公報
現在、市場からは従来ランプへの要求として更なる高輝度化が求められており、同時にランプ自身の更なる小型化の要求もある。
ランプの高輝度化を実現する方法としては(1)放電ランプへの電気入力を高くする、(2)ランプの電極間距離を短くすることにより単位電極間距離当たりの入力を大きくする等の方法が、一般的によく知られている。
しかし、上記の2つの方法で高輝度化を実現しようとした場合、電極へ流入する熱量が大きくなってしまい過度の昇温の原因となってしまう。電気入力を高くすると、電極先端部が電流の増加により加熱され電極の温度が上昇する。また、電極間距離を短くした場合、それだけ狭い空間にエネルギーが集中することになり、更に電極の温度が上昇することになる。現行放電ランプの場合、一般的に使用されるタングステンを主材とした電極先端の温度は3000から3500℃で、前記温度を超える範囲では、電極先端を溶融させたり、蒸発させたりすることが知られている。これ以上電極先端の温度が上昇すると電極の損耗が激しくなりランプ自身が短寿命になってしまうといった問題がある。
従来電極でコイル状の被覆部材の断面は円形であるため、電極軸と電極先端溶融部の背方に位置する非溶融の放熱部との接触は、極端な見方をすれば略点接触と捉えることができ、接触面積は非常に小さいため、良好な熱伝導を得ることができず放熱効果を妨げる一因となっている。電極への熱の影響を抑制する為に電極自身の体積を大きくすることが考えられるが、電極部の径を大きくすればバルブ部の径も大きくなり、ランプの小型化への要求に答えられないといった問題がある。
前記従来の課題を解決するために、本発明の放電ランプ用電極は、棒状の電極軸の先端部分を突出させて電極軸に被覆部材が巻回され、該被覆部材からの電極軸の突出部分を加熱溶融し、当該溶融部分にて電極軸より太径の電極部分を形成する放電ランプ用電極において、前記被覆部材は、高融点材料の細径電線を密に螺旋巻回し前記電極軸外径と略等しい径の中空のコイル状に形成され、前記電極軸に前記コイル状の被覆部材が螺合して巻回される接続部は、該被覆部材の電線径と等しい径の円弧状溝のネジ部を有し、前記コイル状の被覆部材に前記電極軸のネジ部を先端部が突出するまで螺合し、当該突出部分を加熱溶融して電極部を形成するとともに、当該先端部背方に位置する非溶融部の被覆部材を放熱部とすることを特徴としたものである。
本発明の電極構成によれば、高圧放電ランプにおいて、高輝度化のために当該ランプの電気入力を増加させた場合でも、過度の電極温度上昇を抑制し電極先端の損耗や熱変形等を緩和することができ、ランプの寿命特性の劣化を抑制することができる。
以下に、本発明の高圧放電ランプ用電極の実施の形態を図面とともに詳細に説明する。
図1は、本発明の実施の形態による放電ランプの全体構成を示す。放電ランプ10は、石英ガラスからなる放電容器によって形成された略球形の内側直径φ5mmの発光部11を有し、この発光部11には、タングステンを主材とする一対の電極構体1が1.3mmの間隔で互いに対向して配置される。また、発光部11の両端部から伸びるよう封止部12が形成され、これらの封止部12内には、通常モリブデンよりなる導電用金属箔13が、気密に封着されている。一対の電極構体1は軸部が、金属箔13に溶接されて電気的に接続され、また、金属箔13の他端には、外部に突出する外部リード14が溶接されている。発光部11には、水銀、ハロゲン、希ガスなどが封入される。
図2は、本発明の第1の実施例における電極の構成を示す。図2(a)に示すように、コイル状の被覆部材4は、直径φ0.15mmの例えば線状のタングステンを巻回マンドレル等に螺旋巻回して予め形成される。即ち、電極軸2の外径に略等しい径を有し、密に巻回された中空のコイル状に形成される。タングステンよりなる電線は、8ターンで2層螺旋巻回されて、中空のコイル状の被覆部材4となり、図2(b)に示す電極軸2に形成される円弧状の凹溝2aとコイル状の被覆部材4の内孔4aと螺合する。螺旋巻回された被覆部材4の被覆部材内孔4aは、電極軸2の外径と略等しい内径R4を有する。詳しくは、R4は、2層巻で形成される被覆部材4の内層を形成する電線の中心部より形成される円環の直径をいう。そして2層螺旋巻きの内層を形成する電線は、電極軸2に形成される円弧状溝2aと螺合接続する構成となっている。
図2(b)において、電極軸2はタングステンからなる直径φ0.4mmの棒状をしており、電極軸2の放電側で被覆部材内孔4aと接する部分には、コイル状の被覆部材4の内孔4aの凸状部と螺合するためのネジ部2aが設けられている。電極軸2と被覆部材4は、図2(c)で示すように、螺旋上の円弧状溝2aと被覆部材内孔4aを螺合接続させることにより、被覆部材4は電極軸2の放電側に取り付けられる。螺旋上の円弧状溝2aの山ピッチはコイルの巻きピッチと同じに、被覆部材内孔4aの径R4は、ネジ軸2aの呼び径をR2とすると、R2≦R4≦1.1×R2の範囲で設定すると、より好適な状態で螺旋上の円弧状溝2aと被覆部材4を取り付けることができる。
即ち、コイル状の被覆部材内孔の径R4を螺旋状の円形状溝2aを有する電極軸2の呼び径R2より10%弱大きく設定して、電極軸2に被覆部材4をとりつける。
これにより、螺旋上の円弧状溝2aとコイル被覆部材内孔4aが非接触となることを防止することができる。取り付け後、放電側先端部をアーク放電、レーザー照射等の過熱方法によって加熱溶融させることで電極軸2の径より大きな径を有する直径φ0.95mmの電極部3を形成する。電極部3は放電部3aと、放電部3a背方に一体的に連続して形成される非溶融部の放熱部3bとで構成されている。(d)は本電極構体1の実使用時の最終状態を表す。
以上のように構成された放電ランプ用電極について、以下にその作用を説明する。電極先端で発生した熱は主として電極軸と溶融一体化された部分を通り電極軸2に伝わり、電極軸2とコイル被覆部材4の非溶融の放熱部3bとの接触面を通り、放熱部3bの外表面より外気へ放射される。電極軸2と放熱部3bとの接触部の界面で発生する接触熱抵抗が大きければ、電極軸2から放熱部3bへの熱伝導が悪化し、放熱部3bの外表面からの熱放射が妨げられることとなり、結果電極の温度が過度に上昇する原因となる。
ここで、接触抵抗の値は接触する材料同士の接触面積に寄与するところが大きいことが一般に知られている。本実施形態では従来方式の電極構成では電極軸2とコイル被覆部材4の接触部分はコイル一巻き当りで略点接触で1面であったが、電極軸2とコイル被覆部材4を螺合接続させることで、コイル一巻き当りの接触面積を効果的に増加させることが可能である。即ち、電極軸2に形成される略円形状溝とコイル状の被覆部材4とが螺合接続されるため、半球面状での面接触とすることができる。
電極軸部2と被覆部材4との接触面積を増大させることで電極先端部の放電により発生する熱を効率良く被覆部材4に伝達し放熱部3bからの放熱効果を向上させることによって電極材料の損耗を抑制することができる。結果として、放電ランプの発光を長時間安定的に維持することができる。
本実施例では電極軸2と被覆部材4の構成材料に一般的な電極材料であるタングステンを用いているが、タングステンよりも電子放射性に優れた高融点金属材料、例えばレニウム、ハフニウム、タンタル等を主材とする材料またはそれらの化合物、炭化物、酸化物等で置き換えることも可能であるし、希土類、アルカリ土類、トリウム等の易電子放射物質をタングステンにドープした材料で置き換えることも可能である。また、電極軸2と被覆部材4で異なる材料を使用しても問題無い。
また、電極先端の放電部3aは熱的な問題が無ければ、電極軸2と被覆部材4とが必ずしも先端部で溶融一体化されている必要は無い。被覆部材4の先端を電極軸2の先端より突出させて取り付け、被覆部材4のみを加熱溶融させて放電部3aを形成しても良い。これは電極軸2と被覆部材4が螺合にて取り付けられるため、電極軸2と被覆部材4が溶融一体化されていなくても、機械的接続強度を得ることができるためである。これは、例えば電極軸2と被覆部材4の材料がそれぞれ異なる場合で、それぞれの材料が溶融によって混合されることが好ましくない場合に有効である。
コイル被覆部材4は本実施例では2層巻きであるが、1層巻きでも3層巻き以上の複数層巻きでも構わない。複数巻きにすることで電極部3の体積、表面積を増加させることができ放熱効果を向上させることができる。ただし、巻き数を増やすことにより電極構体1の寸法が大きくなるため、ランプ自体が大型化してしまう。目的に応じて巻き数を設定することが必要である。
なお、図1には、高圧放電ランプ10の一対の電極1の両方とも、図2に示す電極構造を用いた場合を示しているが、いずれか一方の電極のみに用いても放熱効果の良好な放電ランプを構成できる。
図3は、本発明の第2の実施例における電極軸2の構成を示す。実施例2の電極の構成は実施例1と基本的に同じであり実施例1と異なるところは、電極軸2上の螺旋上の円弧状溝2aの表面にタングステンの被膜層2bを設けた点である。被膜層2bは螺旋上の円弧状溝2aの表面の被覆部材内孔4aと接触する部分に微粒子状のタングステンの被膜層2bを形成する。タングステンの被膜層2bは例えば平均粒子径が0.5μmから1.5μm程度のタングステン微粒子を溶剤と混合し、螺旋上の円弧状溝2aの被覆部材内孔4と接触する部分に塗布し乾燥させて形成される。溶剤には、焼結層を形成する際の仮固着の材料として一般的に使用されるニトロセルロースおよび酢酸ブチルを使用すれば容易に被膜層2bを形成できる。タングステン粒子は溶剤によって電極軸2に仮固着されているだけであるので、指先の押圧程度で剥離される固着力を有する。また、被膜層2bのタングステンの粒径については電極に使用する材料の面粗さを考慮して選択すれば良い。
電極軸2と被覆部材4の取り付けは、実施例1と同様に被膜層2bを設けた螺旋上の円弧状溝2aと被覆部材内孔4aを螺合接続することで行われる。螺旋上の円弧状溝2aの表面に形成された被膜層2bのタングステン粒子は、螺合接続の際に螺旋上の円弧状溝2aと被覆部材内孔4aの摩擦により剥離され、その粒片は螺旋上の円弧状溝2aと被覆部材内孔4aの接触部表面の凸凹や、螺合のねじ山と孔の隙間に入り込むように充填される。これにより通常では螺旋上の円弧状溝2aと被覆部材内孔4aの表面同士が接触していなかった部分も、隙間に充填された被膜層2bの粒片を中継して接触し接触面積が増大されることになる。さらに2000℃から2400℃の温度にて焼結処理を行い電極軸2と被覆部材4をタングステン粒子を介して強固に接続することができる。被膜層2bの材料にタングステンを選択したのは、本実施例では電極軸2と被覆部材4を共にタングステンを使用して形成しているため、タングステンを選択することで同一材質どうしの焼結結合となり、容易に焼結させることができ、焼結後の焼結層と基体の陽極との間の結合も強固になるためである。そのため、ランプの組立工程などにおいて焼結したタングステン微粒子が剥がれ落ちたりするといった不良を防止することが可能である。もちろん、その他好影響を与える材料があれば異なる材料を使用することに問題は無い。
本実施例において、具体的な被膜層の厚みは、0.5μmから3.0μmの範囲で設定される。これよりも薄いと接触面積の増加が少なく通常時と比較して100℃以下の効果しか得ることが出来ず実用的にあまり意味があるとは言えず、これより厚いと被膜層2b全体の体積が螺旋上の円弧状溝2aとコイル被覆部材内孔4aの間に発生する凸凹や隙間の体積以上になってしまうため、これ以上被膜層2bの厚みを増加させても大きな効果は望めないためである。また、被膜層2bは電極軸2上の螺旋状の円弧状溝2aだけでなく、被覆部材内孔4aに形成しても同様の効果を得ることができる。
以上のように構成された放電ランプ用電極について、以下にその作用を説明する。先に述べたように接触抵抗の値は材料同士の接触面積に寄与するところが大きい。材料の表面粗さ、勘合のわずかな隙間に発生する非接触部分の存在が接触熱抵抗の値へ与える影響は決して小さくない。螺合部に被膜層2bを設け、その被膜層2bが螺合接続の際の摩擦により剥離され粒片となり隙間部分にその粒片が入り込むことにより、螺旋上の円弧状溝2aと被覆部材内孔4a間の接触面積を増加させ、熱伝導を向上させる作用をもたらす。これにより実施例1の効果に加え、さらに熱伝導を向上させることができ、放熱部3bへ効率良く熱を伝え熱を放射させることができ、電極材料の損耗を抑制することができる。また、被覆膜2bは電極軸2aの表面でなく、被覆部材内孔4aの表面に塗布しても同様の効果を得ることができる。
実施例1と実施例2で述べた本発明の効果の検討結果について以下に説明する。図4に結果を示す。サンプルA−1は実施例1の100W用ランプの電極であり、直径φ0.4mmの棒状の電極軸に、直径φ0.15mmの線状のタングステンを8ターン2層で巻回したコイル被覆部材を取り付け、電極軸にはコイル被覆部材内孔の形状と略同一形状の螺旋上の円弧状溝が設けられている。サンプルB−1は実施例2の電極で電極軸上に設けた螺旋上の円弧状溝表面の膜厚を2μmで設定した電極である。サンプルC−1は通常の電極で、実施例1から螺旋上の円弧状溝を取り除いた仕様である。また、そのそれぞれについて定各電力120W(サンプルA−2、サンプルB−2、サンプルC−2)、130W(サンプルA−3、サンプルB−3、サンプルC−3)時の電極先端温度を確認した。(参考として2層巻き以外に1層巻きと3層巻きのデータも追加している。)
通常の電極(サンプルC−1)と実施例1の電極(サンプルA−1)で、同じ電力で点灯させた場合を比較すると約300℃の改善が確認された。また、実施例2の場合(サンプルB−1)については実施例1と比較して更に100℃程度の改善が確認でき、定格電力を130Wにした場合(サンプルB−3)でも、電極の先端温度を許容温度3500℃以下に抑えることができる。この検討結果より、本発明を適用することで電極先端温度の抑制に効果があることが明らかである。
通常の電極(サンプルC−1)と実施例1の電極(サンプルA−1)で、同じ電力で点灯させた場合を比較すると約300℃の改善が確認された。また、実施例2の場合(サンプルB−1)については実施例1と比較して更に100℃程度の改善が確認でき、定格電力を130Wにした場合(サンプルB−3)でも、電極の先端温度を許容温度3500℃以下に抑えることができる。この検討結果より、本発明を適用することで電極先端温度の抑制に効果があることが明らかである。
本発明にかかる放電ランプ用電極及びそれを利用した放電ランプは、過度の電極温度の上昇を効率良く抑えることができ、当該ランプの入力電力を増加させたとしても電極を大型化することなく電極損耗を抑制して高輝度化を実現することが可能である。
1 電極構体
2 電極軸
2a 螺旋上の円弧状溝
2b 被膜層
3 電極部
3a 放電部
3b 放熱部
4 被覆部材
4a 被膜部材内孔
10 放電ランプ
11 発光部
12 封止部
13 金属箔
2 電極軸
2a 螺旋上の円弧状溝
2b 被膜層
3 電極部
3a 放電部
3b 放熱部
4 被覆部材
4a 被膜部材内孔
10 放電ランプ
11 発光部
12 封止部
13 金属箔
Claims (4)
- 棒状の電極軸の先端部分を突出させて電極軸に被覆部材が巻回され、該被覆部材からの電極軸の突出部分を加熱溶融し、当該溶融部分にて電極軸より太径の電極部分を形成する放電ランプ用電極において、
前記被覆部材は、高融点材料の細径電線を密に螺旋巻回し前記電極軸外径と略等しい径の中空のコイル状に形成され、
前記電極軸に前記コイル状の被覆部材が螺合して巻回される接続部は、該被覆部材の電線径と等しい径の円弧状溝のネジ部を有し、
前記コイル状の被覆部材に前記電極軸のネジ部を先端部が突出するまで螺合し、当該突出部分を加熱溶融して電極部を形成するとともに、当該先端部背方に位置する非溶融部の被覆部材を放熱部とすることを特徴とする放電ランプ用電極。 - 前記コイル状の被覆部材のコイル径(R4)は、前記電極軸の呼び径をR2とすると、R2以上から1.1×R2以下であることを特徴とする請求項1に記載の放電ランプ用電極。
- 前記前記電極軸の接続部に形成される円弧状溝のネジ部表面または前記被覆部材表面に、該電極軸材料と同じ材料の0.5μmから1.5μmの粒子径を有する金属微粒子を金属溶剤と混合して塗布し、0.5μmから3.0μm厚の被覆膜を形成することを特徴とする請求項1に記載の放電ランプ用電極。
- 一対の電極を備えた放電ランプにおいて、前記一対の電極の少なくとも一方は、請求項1に記載の放電ランプ用電極を用いたことを特徴とする放電ランプ。
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