JP2007122789A - 多層光記録媒体 - Google Patents
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Abstract
【課題】さらなる多層化のために極薄の記録層を備えた多層光記録媒体において、良好な記録再生特性を実現する。
【解決手段】多層光記録媒体10は、第1の記録層L1と、光入射面から見て第1の記録層L1よりも近くに設けられ、ビットあたりの熱容量が第1の記録層L1より大きく形成された第2の記録層Liとを有している。
【選択図】図1
【解決手段】多層光記録媒体10は、第1の記録層L1と、光入射面から見て第1の記録層L1よりも近くに設けられ、ビットあたりの熱容量が第1の記録層L1より大きく形成された第2の記録層Liとを有している。
【選択図】図1
Description
本発明はレーザービームにより情報の再生または記録をおこなう光記録媒体に関し、更に詳しくは、多層光記録媒体に関する。
情報の書き換え可能な大容量メモリの一つとして、レーザービームを用いて再生または記録をおこなう光記録媒体が注目されている。光記録媒体としては、ピットの配列により情報が記録され、情報の再生のみ可能な再生専用光記録媒体や、一度だけ、もしくは複数回の情報の記録が可能な相変化型光記録媒体および光磁気記録媒体などが提案されている。
このような光記録媒体においては、ビームウェスト径2Woは、再生光学系のレーザー波長λと対物レンズの開口数NAとによって決まる(2Wo=K・λ/NA)。したがって、光記録媒体は、信号再生時の空間周波数として2NA/λ程度までを検出可能である。しかしながら、光記録媒体のさらなる大容量化への要求は高まる一方であり、この要求を満たすため、複数の記録層を備えることによって大容量化を達成する多層光記録媒体が開発されている。
例えば、相変化型光記録媒体のひとつである、ディスク直径12cmのDVD(Digital Versatile Disc)では、レーザー波長λ=650nm、NA=0.60の再生光学系を用いており、その記憶容量は、単層型のDVDで4.7GBである。このDVDを二層へと多層化すると、記憶容量は8.5GBまで増加する。また、近年では、レーザー波長λ=405nm、NA=0.85とさらにスポット径を小さくした再生光学系を用いた、ディスク直径12cmの光記録媒体が開発されている。この光記録媒体の記憶容量は、単層型で25GBであるが、二層化すると50GBにまで増加させることが可能である。このように、ひとつの記録媒体に複数の記録層を設けると、記録層の数だけ記憶容量が増加するので、光記録媒体の大容量化において多層化は有効な手段の一つとされている。
このような多層光記録媒体においては、光入射面から最も遠い記録層(以後、最深記録層と呼ぶことがある。)以外の記録層は、記録・再生光学系のレーザー波長において光透過性を有し、最深記録層にまで光が到達できるようなもので構成しなければならない。これは、最深記録層に対して記録再生を良好におこなうためであり、最深記録層への透過率として50%以上が必要とされている。
最深記録層への透過率を確保するために、最深記録層以外の記録層における吸光性の材料層は極力薄く形成されている。例えば、上述したレーザー波長λ=405nm、NA=0.85の再生光学系を用いた二層型の光記録媒体においては、光入射面に近い側の記録層の膜厚が、相変化層((Ge,Sn)SbTe)で6nm、Ag合金反射層で10nmとなっている。最深記録層の膜厚は、相変化層(GeSbTe)で10nm、Ag合金反射層で80nmとなっているので、光入射面に近い側の記録層の膜厚は非常に薄い。そして、さらなる大容量化を実現する三層、四層以上の多層光記録媒体においては、最深記録層以外の記録層の相変化層などは3nm程度にまで薄くする必要があるとされている。ここまで膜厚を薄くして、ようやく、最深記録面での記録レーザービームの強度減衰を50%程度にすることができるのである。このように、記録層の層数の増加にともない、少なくとも最深記録層以外の記録層の膜厚を薄くしなければならない。
N.Yamada他著、J. Appl. Phys.、69、2849、1991年 N.Yamada他著、Technical Digest of ISOM/ODS 2002 ThC.、1、404、2002年
N.Yamada他著、J. Appl. Phys.、69、2849、1991年 N.Yamada他著、Technical Digest of ISOM/ODS 2002 ThC.、1、404、2002年
ところが、記録層(相変化層)の膜厚を薄くした場合、この膜厚が薄いほど原子が移動しにくくなるために、信号を消去する結晶化の速度が低下する。具体的には、GeTe-Sb2Te3系の相変化材料においては、膜厚を8nmよりも薄くすると、より長時間のレーザー照射が必要となり、レーザー照射から結晶化完了までの時間が増大する。このことは、小さな記録マークを短時間のレーザー照射で記録する場合に悪影響を及ぼすことを示しており、高密度記録および高速転送レートにとっての重大な課題となっている。
この課題を解決するため、新たな相変化材料が開発されている。例えば、GeTe-Sb2Te3系材料においてGeの一部をSnに置き換えた、上述の(Ge,Sn)SbTeは、8nm以下の5nm前後の膜厚でも使用できる。しかし、(Ge,Sn)SbTeでも、5nm以下の膜厚領域では膜厚が薄いほど結晶化速度が低下する傾向は変わらない。このため、上記課題は、より一層の記録層の透過率が求められる光記録媒体(例えば四層以上の多層化による光記録媒体など)、特に、複数回の書換えを可能とする書き換え型光記録媒体にとって、大きな障壁となっている。
本発明は以上の問題点に鑑み、さらなる多層化のために極薄の記録層を備えた多層光記録媒体において、良好な記録再生特性を実現することを目的とする。
本発明の一実施態様によれば、多層光記録媒体は、第1の記録層と、光入射面から見て第1の記録層よりも近くに設けられ、ビットあたりの熱容量が第1の記録層より大きく形成された第2の記録層とを有している。
本発明の他の実施態様によれば、多層光記録媒体は、複数の記録層を有し、各記録層のビットあたりの熱容量は、光入射面から見てより遠い記録層から、光入射面から見てより近い記録層に向かって、順次大きく形成されている。
本発明の他の実施態様によれば、多層光記録媒体は、第1の溝を備えた第1の記録層と、第2の溝を備え、光入射面から見て第1の記録層よりも近くに設けられた第2の記録層とを有し、第1の溝によるプッシュプル信号振幅が第2の溝によるプッシュプル信号振幅よりも大きくなるように形成されている。
本発明の他の実施態様によれば、多層光記録媒体は、各々が溝を備えた複数の記録層を有し、各記録層に備えられた各溝によるプッシュプル信号振幅が、光入射面から見てより遠い記録層から、光入射面から見てより近い記録層に向かって、順次小さくなるように形成されている。
このような多層光記録媒体においては、光入射面から見てより近い第2の記録層は、光入射面から見てより遠い第1の記録層へのレーザービームの透過性を確保するため、膜厚をより薄く形成する必要がある。また、記録層に記録(消去)をおこなうためには、記録層に結晶相が形成されなければならず、結晶相が形成されるためには、結晶化温度以上にまで昇温した後に徐冷されなければならない。本発明の多層光記録媒体においては、第2の記録層は、ビットあたりの熱容量が大きいため、蓄熱効果がより高く、熱エネルギーを記録層に容易に蓄えることができる。このため、第2の記録層は、急冷されることなく、結晶相の形成に必要な徐冷がおこなわれやすくなる。すなわち、第2の記録層に対して、結晶化温度以上にまで昇温させるために必要なレーザービームの照射をおこなえば、たとえ短時間のレーザー照射であっても、その熱容量によって所定の熱が蓄積され、それによって徐冷され、結晶化が良好におこなわれる。このようにして、さらなる多層化のために極薄の記録層を備えた多層光記録媒体においても、良好な記録再生特性を実現することができる。
以下、図面を参照して、本発明の相変化型の多層光記録媒体の実施形態について説明する。図1は、本発明の多層光記録媒体の一実施形態を示す模式的断面図である。多層光記録媒体10はn層の記録層L1〜Lnが積層されて形成され、レーザービーム11の照射される面が光入射面101となっている。記録層は、光入射面101から見て最も遠い第1の記録層L1(最深記録層)から、光入射面101から見て最も近い第nの記録層Lnまでの多層構成となっている。ここで、nは2以上の任意の整数である。
第2の記録層L2から第nの記録層Lnまでの記録層の少なくともひとつは、第1の記録層L1よりも、そのビットあたりの熱容量が大きく形成されている。より好ましくは、第1の記録層L1のビットあたりの熱容量は、他のいずれの記録層L2〜Lnのビットあたりの熱容量よりも小さく形成されている。このような熱容量の違いは、第1の記録層L1の溝形状を、他の記録層L2〜Lnの溝形状と異ならせることによって可能となる。本実施形態では、記録層L2〜Lnの溝の深さを、第1の記録層L1の溝と比べて深く形成しているが、溝幅を変えてもよいし、溝深さと溝幅の双方を変えてもよい。図示の構造では、各記録層の溝G1〜Gnの深さが、第1の記録層L1から第nの記録層Lnに向かって順次大きくなるよう、すなわち、溝G1からGnへと順次大きくなるように形成されている。この場合、各記録層のビットあたりの熱容量は、第1の記録層L1から第nの記録層Lnに向かって順次大きくなっている。
記録層L1〜Lnは初期化された状態では結晶化されている。情報は、照射するレーザービーム11を、高い方のピークパワーPhigh(mW)と低い方のバイアスパワーPb(mW)とに変調させることによって記録する。Phighのレーザービーム11の照射によって結晶化温度以上にまで昇温した後に、急冷することにより、非晶質相が形成されて、記録マークとなる。記録マーク間では、Pbのレーザービーム11の照射によって結晶化温度以上にまで昇温した後に、徐冷することにより、結晶相が形成される。第1の記録層L1と光透過層である他の記録層L2〜Lnとは上述のように溝深さが異なっており、その分、記録層L2〜Lnのビットあたりの熱容量も第1の記録層L1の熱容量よりも大きくなっている。このため、光透過記録層の膜厚が薄い場合でも、溝の物理形状による蓄熱効果で熱エネルギーを記録層に蓄えることができ、短時間のレーザー照射でも結晶化が良好におこなわれる。すなわち、記録層L2〜Lnは記録感度がより高感度にされており、より小さなレーザーパワー、または、より短時間のレーザー照射でも記録(消去)することが可能になる。
このような多層光記録媒体では、図1に示すように、第1の記録層L1の第1の溝G1によるプッシュプル信号振幅は、少なくとも一つの他の記録層Liの第iの溝Giによるプッシュプル信号振幅よりも大きくなるようにされている。そして、より好ましくは、第1の溝G1によるプッシュプル信号振幅は、他のいずれの記録層L2〜Lnの溝G2〜Gnによるプッシュプル信号振幅よりも大きくなるように形成されている。また、本実施形態では、各記録層L1〜Lnの溝G1〜Gnによるプッシュプル信号振幅は、記録層L1から記録層Lnに向かって、順次小さくなるように形成されている。多層光記録媒体では、光入射面から遠い記録層ほど収差の影響が大きくなり、チルトに対するサーボ、および、信号特性への影響が大きくなる。すなわち、光の入射面から遠い記録層ほど、サーボ、および、信号特性のチルトに対する余裕度(マージン)が減少する。光の入射面から遠い記録層ほどプッシュプル信号振幅が大きくなるように溝形状を形成することによって、このような悪影響を軽減し、チルトマージンを確保することが容易になる。
(実施例)図2は、本発明の一実施例による多層光記録媒体の媒体構成図である。以下、本実施例の構成および製造方法について説明する。本実施例は、2層の記録層を有しており、第1の記録層を含む層を第1の情報層a、第2の記録層を含む層を第2の情報層bとしている。
まず、第1の情報層aの基板201として、厚さ75μmのポリカーボネート(PC)基板を用意した。基板201は、トラックピッチ320nm、グルーブ幅100nm、溝深さ85nmの基板溝形状を有するグルーブ記録用基板である。ここでは、レーザービーム11の入射面101に近い方の溝面をグルーブと定義している。グルーブ幅は溝深さの半値幅で規定している。本実施例では、信号品位を確保しつつ、レーザービームに対する感度を高感度化するために上記のグルーブ幅および溝深さを設定したが、信号品位が確保できれば、さらにグルーブ幅を狭く、または溝深さを深くすることで、レーザービームに対し高感度化することができる。本実施例では基板201にポリカーボネート(PC)を用いたが、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、アモルファスポリオレフィン(APO)等を成形材料として用いてもよい。紫外線硬化樹脂による、いわゆる2P成形基板を使用することもできる。また、本実施例では、グルーブ記録用基板を用いたが、ランド記録用基板や、ランド・グルーブ記録用基板も使用可能である。ランド記録の場合、ランド幅は、記録パワーマージンが確保できる程度になるべく広くした方が光感度が向上する。
第1の情報層aの基板201上に、第1の誘電体層204(厚さ:45nm)、第1の界面層205(厚さ:3nm)、第1の記録層206(厚さ:3nm)、第2の界面層207(厚さ:3nm)、第2の誘電体層208(厚さ:11nm)、第3の界面層209(厚さ:3nm)、第1の反射層210(厚さ:10nm)、第4の界面層211(厚さ:3nm)、および第3の誘電体層212(厚さ:23nm)を順にスパッタリング法によって形成した。
次に、第2の情報層bの基板202として、厚さ1.1mmのポリカーボネート(PC)基板を用意した。基板202は、トラックピッチ320nm、グルーブ幅150nm、溝深さ34nmの基板溝形状を有するグルーブ記録用基板である。ここでは、レーザービーム11の入射面101に近い方の溝面をグルーブと定義している。本実施例では基板202にポリカーボネート(PC)を用いたが、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、アモルファスポリオレフィン(APO)等を成形材料として用いてもよい。紫外線硬化樹脂による、いわゆる2P成形基板を使用することもできる。また、本実施例では、グルーブ記録用基板を用いたが、ランド記録用基板や、ランド・グルーブ記録用基板も使用可能である。
第2の情報層bの基板202上に、第2の反射層219(厚さ:80nm)、第7の界面層218(厚さ:3nm)、第5の誘電体層217(厚さ:11nm)、第6の界面層216(厚さ:3nm)、第2の記録層215(厚さ:10nm)、第5の界面層214(厚さ:3nm)、および第4の誘電体層213(厚さ:65nm)をスパッタリング法によって形成した。
以上の各誘電体層204,208,212,213,217にはZnS−SiO2(SiO2:20mol%)を、各界面層205,207,209,211,214,216,218にはGe−Nを、各反射層210,219にはAg合金を用いた。第1の記録層206は、Ge2.7Sn1.3Sb2Te7で表される材料を用いた。第2の記録層215は、組成式Ge4Sb2Te7で表される材料を用いた。
各誘電体層204,208,212,213,217は、ZnS−SiO2の材料ターゲットをAr雰囲気中で高周波スパッタリングすることによって形成した。各界面層205,207,209,211,214,216,218は、Geの材料ターゲットをArガスと窒素ガスとの混合ガス雰囲気中で高周波スパッタリングすることによって形成した。第1の記録層206は、Ge−Sn−Sb−Te合金の材料ターゲットをArガス雰囲気中で直流スパッタリングすることによって形成した。第2の記録層215は、Ge−Sb−Te合金の材料ターゲットをArガスの雰囲気中で直流スパッタリングすることによって形成した。各反射層210,219は、Ag合金の材料ターゲットを直流スパッタリングすることによって形成した。
次に、第1の記録層206および第2の記録層215を、それぞれ初期化、すなわち結晶化した。その後、第1の情報層aと第2の情報層bとを紫外線硬化性樹脂を用いて接着して、サンプルを作製した。このとき、接着層203の厚さは25μmとした。
以上のようにして作製した相変化型多層光記録媒体に対し、図3に示すような記録再生装置を用いて、記録再生特性を測定した。記録再生装置30は、多層光記録媒体10を回転させるスピンドルモータ31と光ヘッド32とを備えている。光ヘッド32は、レーザービーム11を出射する半導体レーザー33と、レーザービーム11を集光する対物レンズ34と、多層光記録媒体10によって反射されたレーザービーム11を検出するフォトダイオード(図示せず)とを備えている。レーザービーム11の波長は405nm、対物レンズ34の開口数は0.85である。記録再生時の線速度は2.5m/sとした。
前述のように、情報は、照射するレーザービーム11を高い方のピークパワーPhigh(mW)と低い方のバイアスパワーPb(mW)とに変調させることによって記録した。Phighのレーザービームの照射によって結晶化温度以上にまで昇温した後に、急冷することにより、非晶質相が形成されて、記録マークとなる。記録マーク間では、Pbのレーザービームの照射によって結晶化温度以上にまで昇温した後に、徐冷することにより、結晶相が形成される。
第1の記録層206を有する第1の情報層aを記録再生する際には、第1の記録層206に焦点を合わせてレーザービーム11を照射する。情報の再生は、第1の記録層206から反射してきたレーザービーム11からの、記録マークを成す非晶質相と結晶相との反射光量の差を検出することによっておこなう。第2の記録層215を有する第2の情報層bを記録再生する際には、第2の記録層215に焦点を合わせてレーザービーム11を照射する。情報の再生は、第2の記録層215によって反射され、中間層(接着層)203と第1の情報層aとを透過してきたレーザービーム11を検出することによっておこなう。
以上のような記録再生装置を用いて、各情報層でのプッシュプル信号を確認したところ、図4のような信号が得られた。同図(a)は情報層aの、同図(b)は情報層bのプッシュプル信号を示す。この結果から、情報層bからのプッシュプル信号振幅の方が、情報層aからのプッシュプル信号振幅よりも大きくなっていることが分かる。また、トラッキングサーボの安定に必要なチルトマージンは、二つの情報層で同程度であり、十分なマージンを有していた。これは、チルトに対して不利な、光の入射面から遠い側の情報層bは、プッシュプル信号振幅が大きくなるように溝が形成されているためであり、その結果、もう一方の情報層aと同程度のチルトマージンとなっているのである。
初期化状態における各情報層からの再生検出系におけるフォトダイオードの出力は同じであった。これは、初期化状態での各情報層からの反射光量が同じであることを示している。フォトダイオードの出力は、各情報層の溝形状および各薄膜層の膜厚により調整可能である。
記録を10万回繰返し再生したところ、情報層a、情報層bともに10万回後でもジッターは13%以下を示しており、少なくとも10万回の繰返し記録が可能な光記録媒体として使用できることが分かった。
次に、比較例として、第1の情報層aの基板201にトラックピッチ320nm、グルーブ幅150nm、溝深さ34nmの溝形状を有するグルーブ記録用基板を用い、その他の点は実施例と同様の光記録媒体を作製した。このようにして作製した光記録媒体に対し、実施例と同様に繰返し記録特性を測定したところ、情報層aで書き換えができなかった。
以上説明した実施例、および、比較例との比較の結果から、膜厚の薄い記録層を用いた光記録媒体においても、本発明にしたがって溝形状を形成することにより、光に対する記録感度を高められる。この結果、良好な記録再生が可能となり、極薄の膜厚を有する記録層で構成された多層光記録媒体を実現することが容易となる。
10 多層光記録媒体
101 光入射面
206 第1の記録層
215 第2の記録層
L1〜Ln 記録層
G1〜Gn 溝
a 第1の情報層
b 第2の情報層
101 光入射面
206 第1の記録層
215 第2の記録層
L1〜Ln 記録層
G1〜Gn 溝
a 第1の情報層
b 第2の情報層
Claims (8)
- 第1の記録層と、
光入射面から見て前記第1の記録層よりも近くに設けられ、ビットあたりの熱容量が該第1の記録層より大きく形成された第2の記録層と、
を有する多層光記録媒体。 - 前記第1の記録層は前記光入射面から見て最も遠い記録層であり、
前記第1の記録層の前記ビットあたりの熱容量は、他のいずれの記録層の該ビットあたりの熱容量よりも小さく形成されている、
請求項1に記載の多層光記録媒体。 - 前記第1の記録層の溝形状は、前記他のいずれの記録層の溝形状とも異なっている、請求項2に記載の多層光記録媒体。
- 前記他のいずれの記録層の溝も、前記第1の記録層の溝と比べ、溝深さが深く形成されている、請求項3に記載の多層光記録媒体。
- 複数の記録層を有し、
各記録層のビットあたりの熱容量は、光入射面から見てより遠い記録層から、該光入射面から見てより近い記録層に向かって、順次大きく形成されている多層光記録媒体。 - 第1の溝を備えた第1の記録層と、
第2の溝を備え、光入射面から見て前記第1の記録層よりも近くに設けられた第2の記録層と、
を有し、
前記第1の溝によるプッシュプル信号振幅が前記第2の溝によるプッシュプル信号振幅よりも大きくなるように形成されている、多層光記録媒体。 - 前記第1の記録層は前記光入射面から見て最も遠い記録層であり、前記第1の溝によるプッシュプル信号振幅は他のいずれの記録層よりも大きくなるように形成されている、請求項6に記載の多層光記録媒体。
- 各々が溝を備えた複数の記録層を有し、
各記録層に備えられた各溝によるプッシュプル信号振幅が、光入射面から見てより遠い記録層から、該光入射面から見てより近い記録層に向かって、順次小さくなるように形成されている多層光記録媒体。
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