JP2007122542A - Ｒｆｉｄラベルおよびｒｆｉｄラベルの貼付方法 - Google Patents

Abstract

【課題】 ＲＦＩＤをラベル加工したＲＦＩＤラベルを、その貼付対象物である容器等の材質や内容物（金属や水分など）の影響を受けて通信不能とならないように貼付できるＲＦＩＤラベルおよびＲＦＩＤラベルの貼付方法を提供することを課題とする。
【解決手段】 データを記憶するＩＣチップと当該データを電磁波を用いて非接触で送受信するアンテナとが回路基板上に形成されたＲＦＩＤと、裏面に粘着剤が塗布され、貼付対象物３５へ貼付する貼付部および前記ＲＦＩＤを保持して前記貼付対象物３５から離間する方向に突出させる突出部および前記突出部を突出した状態に保持する突出保持部を有するラベル基材と、を有することを特徴とする。
【選択図】 図５

Description

本発明は、電磁波を利用してＩＣチップにデータを読み書きするＲＦＩＤを有するＲＦＩＤラベルおよびＲＦＩＤラベルの貼付方法に関する。

近年、無線によりＩＣチップの読み書きを行うことが可能なＲＦＩＤ（Ｒａｄｉｏ Ｆｒｅｑｕｅｎｃｙ Ｉｄｅｎｔｉｆｉｃａｔｉｏｎ）技術の開発が盛んになされている。

ＩＣチップとアンテナが内蔵された薄いフィルムからなるＲＦＩＤ（インレットと呼ばれる）は、ラベル（シール）やプラスチックのカードや下げ札に加工し、管理したい物に貼り付けたり、吊り下げて使われている。
ＲＦＩＤの主要部をなすＩＣチップには、コイル状のアンテナが繋がっており、このアンテナに、リーダライターからの電磁波が当たると電流が生じ、この電流を使ってＩＣチップを駆動し、リーダライターから送られてくるデータを受信したり、自らのメモリに格納されている情報を無線で送信する。
ＩＣチップには、メモリが内蔵されており、このメモリには、通常、書き換えできないシステム領域と、書き換え可能なユーザデータ領域がある。また、書き換え可能な領域を持たないものもある。
システム領域の情報は不変なので、偽造やコピーができず、セキュリティに優れている。 ＲＦＩＤでは、数百キロヘルツの長波や、数十メガヘルツの短波、数百メガヘルツのＵＨＦ波、数ギガヘルツのマイクロ波など、様々な周波数が使われており、国によっても若干異なる。周波数によって、交信距離や指向性、通信速度やノイズや電波障害の特性が異なり、利用目的や周囲環境に合わせた選択が必要になる。
このＲＦＩＤを粘着剤を有するラベルとして加工したＲＦＩＤラベルが知られている（例えば特許文献１参照）。

特開平１１−１３４４６０号公報

ところで、貼付対象物やその内容物が金属や水分を含むものである場合に、その貼付対象物に平面的に貼付すると、周波数によっても異なるが特にＵＨＦ帯のＲＦＩＤでは電磁波が金属や水に吸収されてしまうため、リーダーやＲＦＩＤの近くに金属や水があると、ＲＦＩＤの情報を読み書きできなくなることがある。
本発明は、ＲＦＩＤをラベル加工したＲＦＩＤラベルを、その貼付対象物である容器等の材質や内容物（金属や水分など）の影響を受けて通信不能とならないように貼付できるＲＦＩＤラベルおよびＲＦＩＤラベルの貼付方法を提供することを目的とする。

本発明に係るＲＦＩＤラベルは、データを記憶するＩＣチップと当該データを電磁波を用いて非接触で送受信するアンテナとが回路基板上に形成されたＲＦＩＤと、裏面に粘着剤が塗布され、貼付対象物へ貼付する貼付部および前記ＲＦＩＤを保持し、前記貼付対象物から離間する方向に突出する突出部および前記突出部の突出状態を保持する突出保持部を有するラベル基材と、を有することを特徴とする。
また、前記突出部は、ＲＦＩＤを保持するＲＦＩＤ保持部と、該ＲＦＩＤ保持部に隣接する貼合せ部を有し、ＲＦＩＤ保持部および貼合せ部の粘着剤同士を向かい合わせて貼り合わせることで形成されることを特徴とする。
また、ラベル基材の前記突出部及び貼付部の境界と、前記ＲＦＩＤ保持部及び貼合せ部の境界と、に折り曲げ部を各々形成したことを特徴とする。
また、前記ラベル基材の粘着剤を覆う剥離紙を設け、前記突出部及び貼付部の境界に形成した折り曲げ部に沿う切り込みを前記剥離紙の幅方向全域に形成したことを特徴とする。
また、前記突出保持部は、貼付部の一部を前記貼付対象物から離間する方向に折り曲げ、かつ、折り曲げた前記貼付部側に向かって突出部の一部を折り曲げ、折り曲げた貼付部の粘着剤に折り曲げた突出部を貼り合せることで形成したことを特徴とする。
また、前記貼付部は、前記ラベル基材の両端に位置する第１の貼付部および第２の貼付部からなり、前記第１の貼付部および第２の貼付部に挟まれる位置に前記突出部が形成されていることを特徴とする。
本発明に係るＲＦＩＤラベルの貼付方法は、データを記憶するＩＣチップと当該データを電磁波を用いて非接触で送受信するアンテナとが回路基板上に形成されたＲＦＩＤと、裏面に粘着剤が塗布され、貼付対象物へ貼付する貼付部およびＲＦＩＤを保持するＲＦＩＤ保持部および該ＲＦＩＤ保持部に隣接する貼合せ部を有するラベル基材とを有するＲＦＩＤラベルの貼付方法であって、前記ＲＦＩＤ保持部および前記貼合せ部の粘着剤同士を向かい合わせて折り曲げて貼り合わせて突出部を形成する突出部形成工程と、前記貼付部の一部を折り曲げ、かつ、この折り曲げた前記貼付部の一部に向かって突出部の一部を折り曲げ、前記貼付部の一部の粘着剤に前記突出部の一部を貼り合せて突出保持部を形成する突出保持部形成工程と、前記突出部が前記貼付対象物から離間する方向に突出するように貼付部を貼付対象物に貼付する貼付工程と、を有することを特徴とするＲＦＩＤラベルの貼付方法。

ＲＦＩＤを貼付対象物から離間する方向に突出する突出部を設けたので、ＲＦＩＤラベルの貼付対象物の材質や内容物の影響を受けないでＲＦＩＤが電磁波を受信でき、確実にＲＦＩＤへの情報の書き込みや読み取りができる。また、突出部の突出状態を保持する突出保持部を設けたので、ラベル基材である突出部が湿気を含むことにより剛性が弱くなったり、風等の外力や作用しても容易に倒れることなく、安定したＲＦＩＤへの情報の書き込みや読み取りができる。
また、突出部をＲＦＩＤ保持部および貼合せ部の粘着剤同士を向かい合わせて貼り合わせることで形成することにより突出部の強度をより強くすることができ、ＲＦＩＤのアンテナの断線などを防止することができる。
また、ラベル基材に折り曲げ部を形成したことにより、折り曲げる箇所が解りやすく、ずれることもなく容易にラベル基材を折り曲げ、容易に突出部を形成することができる。
また、ラベル基材の粘着剤を覆う剥離紙に切り込みを形成したことにより、突出部を構成するＲＦＩＤ保持部および貼合せ部の下層の粘着剤のみを露出させることができるので、容易に突出部を形成することができると共に、突出部を形成した状態のＲＦＩＤラベルを保管しておくこともできる。
また、突出保持部を貼付部の一部を前記貼付対象物から離間する方向に折り曲げ、かつ、折り曲げた貼付部側に向かって突出部の一部を折り曲げ、折り曲げた貼付部の粘着剤に折り曲げた突出部を貼り合せることで形成することにより、突出保持部の強度も強くすることができる。
また、貼付部を第１の貼付部および第２の貼付部から構成することにより、より強固に貼付対象物に貼付することができる。

以下、図面を参照しながら発明を実施するための最良の形態について説明する。

図１は、本発明の実施の形態に係るＲＦＩＤラベルの一単位を示し、ＲＦＩＤラベル１は、紙、プラスチックフィルム、合成紙、不織布などの単一または複合材料からなる帯状のラベル基材２と、ラベル基材２の裏面に塗布された粘着剤３と、アンテナおよびＩＣチップを有するＲＦＩＤ４と、表面にシリコーンなどの剥離剤がコーティングされた剥離紙５を有する。

ラベル基材２は、長手方向の両端に位置し貼付対象物へ貼付する第１の貼付部６ａおよび第２の貼付部６ｂからなる貼付部６と、これら第１および第２の貼付部６ａ、６ｂに挟まれる位置に位置し、ＲＦＩＤ４を保持するＲＦＩＤ保持部７およびこのＲＦＩＤ保持部７に隣接する貼合せ部８を有している。このＲＦＩＤ保持部７および貼合せ部８により後述する突出部３０（図３参照）が形成される。尚、ＲＦＩＤ保持部７に隣接する貼付部６を第１の貼付部６ａ、貼合せ部８に隣接する貼付部６を第２の貼付部６ｂとする。
また、第２の貼付部６ｂには、図示しない文字、記号、バーコードなどを印字可能としており、例えばプリンタにより所定の情報が印字され、この印字のためにラベル基材２の上層に感熱発色層を施しても良い。尚、第１の貼付部６ａまたは貼合せ部８に所定の情報を印字しても良い。

第１の貼付部６ａおよびＲＦＩＤ保持部７の境界（突出部３０及び第１の貼付部６ａの境界）と、ＲＦＩＤ保持部７および貼合せ部８の境界と、貼合せ部８および第２の貼付部６ｂの境界（突出部３０及び第２の貼付部６ｂの境界）には、それぞれラベル基材２の長手方向に対して直交する幅方向に突出折り曲げ部（折り曲げ部）としてのミシン目１０、１１、１２が設けられている。このミシン目１０、１１、１２に沿って折り曲げることにより後述する突出部３０が形成される。

ＲＦＩＤ保持部７および貼合せ部８の境界のミシン目１１は、ラベル基材２の幅方向全域に渡って形成されている。また、第１の貼付部６ａおよびＲＦＩＤ保持部７の境界と、貼合せ部８および第２の貼付部６ｂの境界、すなわち後述する突出部３０及び貼付部６の境界のミシン目１０、１２は、ＲＦＩＤ４の幅方向の長さよりも長く形成され、更にミシン目１０、１２につながる延長線上にスリット（切込み）１４、１５が設けられている。尚、スリット１４、１５を形成せず、ミシン目１０、１２をラベル基材２の幅方向全域に渡って形成しても良い。

また、ミシン目１２とスリット１５の境界からラベル基材２の長手方向の第１の貼付部６aの端部に向かって突出保持折り曲げ部としてのミシン目１３が形成されている。このミシン目１３に沿って折り曲げることにより後述する突出保持部３１（図３参照）が形成される。

粘着剤３は、図示の例ではＲＦＩＤ４の裏面にも粘着剤３が塗布されているが、このＲＦＩＤ４の裏面の粘着剤３は省略することもできる。

ＲＦＩＤ４は、アンテナ２０とＩＣチップ２１を有し、非接触で通信しＩＣチップ２１への情報の書込みや読取りを可能としている。

剥離紙５には、ラベル基材２のミシン目１０およびスリット１４に沿って剥離紙５の幅方向全域にわたって形成されたスリット１６と、ミシン目１２およびスリット１５に沿って剥離紙５の幅方向全域にわたって形成されたスリット１７が設けられている。
また、剥離紙５の裏面には検出マーク１８が設けられており、この検出マーク１８を図示しないプリンタのセンサで検出可能とし、ラベル基材２上の適正な位置に印字可能としている。

ＲＦＩＤラベル１は、図示しないプリンタにより連続で印字するために図２に示すように長尺帯状の剥離紙５に複数のＲＦＩＤラベル１が仮着された状態でロール上に巻回されたロール状ラベル２５として用いられる。ロール状ラベル２５の状態で図示しないプリンタの供給軸に装填し、ラベル基材２への印字およびＲＦＩＤ４への情報の書込みがなされた後に、プリンタのカッターなどにより一単位のＲＦＩＤラベル１として切断される。

以上のように構成されたＲＦＩＤラベル１において、貼付対象物に貼付する前にＲＦＩＤラベル１に突出部と突出保持部を形成するが、この突出部および突出保持部の形成方法について、図３をもとに説明する。
図３（ａ）は、一単位のＲＦＩＤラベル１の一部の剥離紙５を剥離した状態を示す概略斜視図、図３（ｂ）は、ＲＦＩＤラベル１の突出部３０を形成した状態を示す概略斜視図、図３（ｃ）は、第１の貼付部６ａの一端側を折り曲げた状態を示す概略斜視図、図３（ｄ）は、突出部３０の一方端を折り曲げて突出保持部３１を形成した状態を示す概略斜視図である。

まず、図３（ａ）に示すように、プリンタなどでラベル基材２への印字およびＲＦＩＤ４への情報の書込みがなされた一単位のＲＦＩＤラベル１の中央に位置する一部の剥離紙５のみを剥離する。剥離紙５に形成されたスリット１６、１７に沿って容易に剥離することができる。

次に、図３（ｂ）に示すように、ラベル基材２のミシン目１１を山折りに、ミシン目１０、１２を谷折りにし、ＲＦＩＤ保持部７および貼合せ部８の粘着剤３同士を向かい合わせて貼り合せることで突出部３０を形成する（突出部形成工程）。この突出部３０は、後述する貼付対象物３５に貼付された状態において、貼付対象物３５から離間する方向に突出する。このとき、突出部３０を構成する貼合せ部８に所定の情報を印字しておけば、その情報を目立たせることができる。

次に、図３（ｃ）に示すように第１の貼付部６ａの一方端をミシン目１３に沿って突出する方向（矢印Ａ方向）に谷折りで折り曲げ、突出させる。第１の貼付部６ａの一方端を折り曲げた状態で、図３（ｄ）に示すように突出部３０の一方端をミシン目１３に沿って折り曲げた第１の貼付部６ａの方向（矢印Ｂ方向）に谷折りで折り曲げ、突出させた第１の貼付部６ａの粘着剤３により折り曲げた突出部３０の一方端を貼り合せ、突出保持部３１を形成する（突出保持部形成工程）。

以上のように形成されたＲＦＩＤラベル１を貼付対象物３５に貼付する貼付方法について図４および図５に基づき説明する。
図４は、金属や水分を含む内容物を入れた梱包箱３６にＲＦＩＤラベル１を貼付した状態を示す斜視図であり、図５は、血液パック３７にＲＦＩＤラベル１を貼付した状態を示す斜視図である。
図４において貼付対象物３５としての梱包箱３６内には例えば缶詰や缶ジュースなどの金属や水分を含む内容物が梱包されており、図３（ｄ）で上述したＲＦＩＤラベル１の剥離紙５を除去し、第１の貼付部６ａおよび第２の貼付部６ｂの粘着剤３により貼付する。このとき、図４に示すようにＲＦＩＤ４を含む突出部３０が梱包箱３６から離間する方向に垂直に突出すると共に、突出保持部３１が突出部３０の突出状態を保持する（貼付工程）。図４に示す例では梱包箱３６の上面にＲＦＩＤラベル１を貼付したが、突出部３０が貼付対象物から離間するように貼付すれば梱包箱３６の側面等に貼付しても良い。

また、図５は、他の例を示し、多量の水分を含む血液が封入された貼付対象物３５としての血液パック３７に貼付しており、特に血液は、採取日時や提供者の氏名、血液型、健康状態や病歴などの採取時に決まる情報の他に、保管履歴などの追加情報も必要なため、ＲＦＩＤラベル１を用いる利点がある。血液パック３７は、その中身が多量の水分を含む血液であるため、単にＲＦＩＤラベル１を折り曲げずに平面的に貼り付けるだけでは血液パック３７に電磁波が吸収されてしまい、ＲＦＩＤ４とリーダライターとの通信ができない場合がある。このため図３（ｄ）で上述したＲＦＩＤラベル１の剥離紙５を除去し、血液パック３７から離間する方向に突出部３０が突出するように第１の貼付部６ａおよび第２の貼付部６ｂの粘着剤３により血液パック３７に貼付する（貼付工程）。

以上のように、本実施の形態によれば、ＲＦＩＤ４を含む突出部３０を貼付対象物３５（梱包箱３６、血液パック３７）から離間する方向に突出させて貼付したので、貼付対象物３５の材質や内容物の影響を受けないでＲＦＩＤ４が電磁波を確実に受信することができ、ＲＦＩＤ４とリーダライターとの通信が可能となる。
また、突出保持部３１により突出部３０を常に突出した状態に保持するため、突出部３０が湿気を含むことで剛性が弱くなったり、風等の外力が作用しても突出部３０が倒れることがなく、安定したＲＦＩＤ４とリーダライターとの通信が可能となる。
また、ラベル基材２の突出折り曲げ部としてのミシン目１０、１１、１２により、ラベル基材２を折り曲げる箇所が解りやすく、貼り合わせる際にずれることもなく貼り合わせることができる。
また、剥離紙５に形成したスリット１６、１７により部分的に剥離紙５を除去できるので、ＲＦＩＤ保持部７および貼合せ部８の粘着剤３のみを表出させ、容易に突出部３０を形成することができる。
また、突出部３０は、ＲＦＩＤ保持部７と貼合せ部８を二重に重ね貼り合わせて補強されているため、ＲＦＩＤ４のアンテナ２等が断線し難いという効果も有する。

また、ＲＦＩＤ４は高価であるため再利用が望まれており、ＲＦＩＤ４を再利用するために貼付対象物３５に貼付したＲＦＩＤラベル１からＲＦＩＤ４を取り出す方法について図６に基づき説明する。
図６（ａ）は、図４に示す梱包箱３６に貼付されたＲＦＩＤラベル１からＲＦＩＤ４を含む突出部３０を切り取る過程を示した概略斜視図であり、図６（ｂ）は、梱包箱３６に貼付されたＲＦＩＤラベル１からＲＦＩＤ４を含む突出部３０を切り取った状態を示す概略斜視図である。

図６（ａ）に示すように突出部３０を摘み、この突出部３０を第２の貼付部６ｂ側に倒し、ミシン目１３に沿って切り、図６（ｂ）に示すように突出部３０を摘んだまま矢印Ｃ方向に引っ張り、ミシン目１０、１２に沿って切り離す（切離し工程）。切り離した突出部３０は、ＲＦＩＤ４を含んでおり、この突出部３０からＲＦＩＤ４を取り出すことで高価なＲＦＩＤ４を再利用することが可能となる。突出部３０からＲＦＩＤ４を取り出すための構成としては、例えばＲＦＩＤ保持部７と貼合せ部８の粘着剤を弱い粘着力の粘着剤としたり、部分的に粘着剤を形成するなど公知の構成を採用することで可能となる。取り出したＲＦＩＤ４を再度ラベル加工すればＲＦＩＤラベル１として再利用することができる。

上述した実施の形態におけるＲＦＩＤラベル１の形状として、突出部３０の両端に第１の貼付部６ａおよび第２の貼付部６ｂを設けたが、突出部３０をＲＦＩＤラベルの端部に形成し、この突出部に隣接する１つの貼付部からなる形状とすることもできる。
例えば図７は、本発明を実施するための第二の実施の形態によるＲＦＩＤラベル４０の概略斜視図で、図７（ａ）は、一単位のＲＦＩＤラベル４０の一部の剥離紙５を剥離した状態を示す概略斜視図、図７（ｂ）は、ＲＦＩＤラベル４０の突出部３０を形成した状態を示す概略斜視図、図７（ｃ）は、貼付部４２の一端側を折り曲げた状態を示す概略斜視図、図７（ｄ）は、突出部３０の一方端を折り曲げて突出保持部３１を形成した状態を示す概略斜視図である。上述した構成と同一の構成については同一の符号を付し、説明を省略する。

ＲＦＩＤラベル４０の積層構造は、上述した図１（ｂ）と同様にラベル基材２と、ラベル基材２の裏面に塗布された粘着剤３と、アンテナおよびＩＣチップを有するＲＦＩＤ４と、表面にシリコーンなどの剥離剤がコーティングされた剥離紙５を有する。

ラベル基材２は、貼付対象物３５へ貼付する貼付部４２と、この貼付部４２に隣接する貼合せ部８と、貼合せ部８に隣接し、ＲＦＩＤ４を保持するＲＦＩＤ保持部７を有している。貼付部６には、図示しない文字、記号、バーコードなどを印字可能としており、例えばプリンタにより所定の情報が印字され、この印字のためにラベル基材２の上層に感熱発色層を施しても良い。尚、貼合せ部８に所定の情報を印字しても良い。

貼付部４２および貼合せ部８の境界（突出部３０及び貼付部４２の境界）と、貼合せ部８およびＲＦＩＤ保持部７の境界には、それぞれラベル基材の長手方向に対して直交する幅方向に突出折り曲げ部としてのミシン目４３、４４が設けられている。このミシン目４３、４４に沿って折り曲げることにより突出部３０が形成される。

ＲＦＩＤ保持部７および貼合せ部８の境界のミシン目４４は、ラベル基材２の幅方向全域に渡って形成され、貼付部６および貼合せ部８の境界のミシン目４３は、ＲＦＩＤ４の幅方向の長さよりも長く形成され、更にミシン目４３につながる延長線上にスリット（切込み）４５が設けられている。また、貼付部６にスリット４５と平行に同じ長さのスリット４６が設けられている。

スリット４６の端部からＲＦＩＤ保持部７の端部まで突出保持折り曲げ部としてのミシン目１３が形成されている。このミシン目１３に沿って折り曲げることにより突出保持部３１が形成される。

剥離紙５には、ラベル基材２のミシン目４３およびスリット４５に沿って剥離紙５の幅方向全域にわたって形成されたスリット４７が設けられている。剥離紙５の裏面には検出マーク１８が設けられており、この検出マーク１８を図示しないプリンタのセンサで検出可能とし、ラベル基材２上の適正な位置に印字可能としている。

ＲＦＩＤラベル４０は、上述したように図示しないプリンタにより連続で印字するため
にロール上に巻回されたロール状ラベル２５として用いられる。ロール状ラベル２５の状態で図示しないプリンタの供給軸に装填し、ラベル基材２への印字およびＲＦＩＤ４への情報の書込みがなされた後に、プリンタのカッターなどにより一単位のＲＦＩＤラベル４０として切断される。

以上のように構成したＲＦＩＤラベル４０において、図７（ａ）に示すように剥離紙５のスリット４７から剥離紙５を除去し、貼合せ部８およびＲＦＩＤ保持部７の粘着剤３を露出させる。
次に、図７（ｂ）に示すようにラベル基材２のミシン目４４を山折りに、ミシン目４３を谷折りにし、ＲＦＩＤ保持部７および貼合せ部８の粘着剤３同士を向かい合わせて貼り合せることで突出部３０を形成する（突出部形成工程）。この突出部３０は、貼付対象物３５に貼付された状態において、貼付対象物３５から離間する方向に突出する。このとき、突出部３０を構成する貼合せ部８に所定の情報を印字しておけば、その情報を目立たせることができる。

次に、図７（ｃ）に示すように貼付部４２の一部をスリット４５，４６およびミシン目１３に沿って突出する方向（矢印Ａ方向）に谷折りで折り曲げ、突出させる。貼付部６の一部を折り曲げた状態で、図７（ｄ）に示すように突出部３０の一方端をミシン目１３に沿って折り曲げた貼付部６の方向（矢印Ｂ方向）に谷折りで折り曲げ、突出させた貼付部４２の粘着剤３により折り曲げた突出部３０の一方端を貼り合せ、突出保持部３１を形成する（突出保持部形成工程）。

以上のように形成されたＲＦＩＤラベル４０は同様に金属や水分を含む内容物を入れた梱包箱３６や血液パック３７等の貼付対象物３５から離間する方向にＲＦＩＤ４を含む突出部３０を突出させて貼付することで（貼付工程）、ＲＦＩＤ４とリーダライターとの通信が可能な状態となる。

本実施の形態においてラベル基材２の表面にプリンタで印字するための検出マーク１８を剥離紙５に設けたが、ＲＦＩＤラベルの位置を検出できれば検出マーク１８を設ける必要はなく、これに限定するものではない。また、ラベル基材２の表面に印字しなくてもよい。
なお、本発明が上記各実施の形態に限定されず、本発明の技術思想の範囲内において、各実施の形態は適宜変更され得ることは明らかである。また、上記構成部材の数、位置、形状等は上記実施の形態に限定されず、本発明を実施する上で好適な数、位置、形状等にすることができる。

本発明の実施の形態に係るＲＦＩＤラベルの一単位を示す平面図およびその断面図。 図１の一単位のＲＦＩＤラベルを長尺帯状の剥離紙に複数仮着し、ロール状に巻回したロール状ラベルを示す斜視図。 ＲＦＩＤラベルの突出部および突出保持部を形成する過程を示す概略斜視図。 金属や水分を含む内容物を入れた梱包箱にＲＦＩＤラベルを貼付した状態を示す斜視図。 血液パックにＲＦＩＤラベルを貼付した状態を示す斜視図。 図４に示す梱包箱に貼付されたＲＦＩＤラベルから突出部を切り取る過程を示した概略斜視図。 第二の実施の形態によるＲＦＩＤラベル４０の概略斜視図。

符号の説明

１ ＲＦＩＤラベル
２ ラベル基材
３ 粘着剤
４ ＲＦＩＤ
５ 剥離紙
６ 貼付部
６ａ 第１の貼付部
６ｂ 第２の貼付部
７ ＲＦＩＤ保持部
８ 貼合せ部
１０、１１、１２ ミシン目（突出折り曲げ部）
１３ ミシン目（突出保持折り曲げ部）
１４、１５、１６、１７ スリット
１８ 検出マーク
２０ アンテナ
２１ ＩＣチップ
２５ ロール状ラベル
３０ 突出部
３１ 突出保持部
３５ 貼付対象物
３６ 梱包箱
３７ 血液パック
４０ ＲＦＩＤラベル
４２ 貼付部
４３、４４ ミシン目（突出折り曲げ部）
４４、４５、４７ スリット

Claims (7)

1. データを記憶するＩＣチップと当該データを電磁波を用いて非接触で送受信するアンテナとが回路基板上に形成されたＲＦＩＤと、裏面に粘着剤が塗布され、貼付対象物へ貼付する貼付部および前記ＲＦＩＤを保持し、前記貼付対象物から離間する方向に突出する突出部および前記突出部の突出状態を保持する突出保持部を有するラベル基材と、を有することを特徴とするＲＦＩＤラベル。
2. 前記突出部は、ＲＦＩＤを保持するＲＦＩＤ保持部と、該ＲＦＩＤ保持部に隣接する貼合せ部を有し、ＲＦＩＤ保持部および貼合せ部の粘着剤同士を向かい合わせて貼り合わせることで形成されることを特徴とする請求項１記載のＲＦＩＤラベル。
3. 前記ラベル基材の前記突出部及び貼付部の境界と、前記ＲＦＩＤ保持部及び貼合せ部の境界と、に折り曲げ部を各々形成したことを特徴とする請求項２記載のＲＦＩＤラベル。
4. 前記ラベル基材の粘着剤を覆う剥離紙を設け、前記突出部及び貼付部の境界に形成した折り曲げ部に沿う切り込みを前記剥離紙の幅方向全域に形成したことを特徴とする請求項３記載のＲＦＩＤラベル。
5. 前記突出保持部は、貼付部の一部を前記貼付対象物から離間する方向に折り曲げ、かつ、折り曲げた前記貼付部側に向かって突出部の一部を折り曲げ、折り曲げた貼付部の粘着剤に折り曲げた突出部を貼り合せることで形成したことを特徴とする請求項１ないし４のいずれかに記載のＲＦＩＤラベル。
6. 前記貼付部は、前記ラベル基材の両端に位置する第１の貼付部および第２の貼付部からなり、前記第１の貼付部および第２の貼付部に挟まれる位置に前記突出部が形成されていることを特徴とする請求項１ないし５のいずれかに記載のＲＦＩＤラベル。
7. データを記憶するＩＣチップと当該データを電磁波を用いて非接触で送受信するアンテナとが回路基板上に形成されたＲＦＩＤと、裏面に粘着剤が塗布され、貼付対象物へ貼付する貼付部およびＲＦＩＤを保持するＲＦＩＤ保持部および該ＲＦＩＤ保持部に隣接する貼合せ部を有するラベル基材とを有するＲＦＩＤラベルの貼付方法であって、
   前記ＲＦＩＤ保持部および前記貼合せ部の粘着剤同士を向かい合わせて折り曲げて貼り合わせて突出部を形成する突出部形成工程と、
   前記貼付部の一部を折り曲げ、かつ、この折り曲げた前記貼付部の一部に向かって突出部の一部を折り曲げ、前記貼付部の一部の粘着剤に前記突出部の一部を貼り合せて突出保持部を形成する突出保持部形成工程と、
   前記突出部が前記貼付対象物から離間する方向に突出するように貼付部を貼付対象物に貼付する貼付工程と、
   を有することを特徴とするＲＦＩＤラベルの貼付方法。
   

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