JP2007121155A - 異常検知装置及び異常検知方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、様々な取付箇所に幅広く適用することができるとともに安定して高感度の異常検知が可能な異常検知装置及び異常検知方法を提供することを目的とするものである。
【解決手段】異常検知装置は、可撓性を有する棒状の支持体10に光ファイバ11が螺旋状に巻き付けられており、光ファイバ11の一端には、光カプラ12が取り付けられて光源13から光が入射するようになっている。光ファイバ11の他端には、受光素子14が取り付けられており、光源13から入射した光が光ファイバ11内を伝送して受光素子14で受光されるようになっている。計測装置15は、受光素子14からの出力信号に基づいて光ファイバ11内を伝送した光の減衰量を計測する。光ファイバ11は、予め湾曲変形されてわずかの変形により光の減衰量が変化するように設定されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、建築物、家屋又は構造物のように歪み又は亀裂等の異常を検知する必要のある異常検知対象物に対して、光ファイバを直接取り付けるか又は別途支持手段を介して取り付け、取り付けられた光ファイバの光学特性の変化に基づいて異常検知対象物の変形、歪み亀裂等の異常を検知する異常検知装置及び異常検知方法に関する。
これまでに阪神大震災などの自然災害が発生しているが、こうした自然災害時の被害の実態を分析すると、その多くは、事前に建築物(ビル、マンション、学校、駅舎、原子力発電所等)、家屋(一般的な居住のための筐体)、構造物(道路、橋、堤防、送電線等)の脆弱な部位を補強・補修しておけば、被害を最小限に抑えることができたと言われている。しかし、こうした被害の生じる可能性のある建築物等について歪や微小な亀裂といった欠陥を、精度良く、かつ、経済的に検出することは困難であった。
そのため、建築物等の歪や微小な亀裂を検知するための研究開発が行われてきている。例えば、非特許文献1では、光ファイバの中を通る光に関し、ラマン散乱やブリユアン散乱と呼ばれる現象が光ファイバを構成する原子あるいは分子等との相互作用で生じると記述されている。物質が周囲から受ける力によって変形やひずみを生じた結果、その物質の原子振動、分子振動、格子振動などの状態が変化する。これらの変化が物質中を通る光に影響を及ぼすので、変形やひずみの存在は物質中の光の変化となる。この事実を用いて、光ファイバが周囲から受けた力を光ファイバ中の光散乱の程度、あるいは光の周波数の変化として検出する試みが行われている。
本発明者は、特許文献1に記載されているように、検知対象物に接して設けた複数の光ファイバ保持手段の間に光ファイバを蛇行して敷設することで、光ファイバに曲率を付与し、光ファイバ内を伝送する光パルスの減衰量、反射量、周波数変化量、あるいはこれらを組み合せたものを計測して、検知対象物の変形や歪を高感度で検知できることを提案している。
また、特許文献2では、歪みを検知する箇所に配設された光ファイバの曲率半径が歪みにより変化して光の透過光量が増減することを利用して歪みを検知する点が記載されている。また、特許文献3では、光ファイバを少なくとも1ターン以上巻いたソレノイドを備える光ファイバひずみセンサを構造体に複数個設置し、光ファイバひずみセンサの光損失量を測定してひずみ量を算出するようにした点が記載されている。
特開2005−49288号公報 特開2000−298010号公報 特開平11−101617号公報 佐藤登監修、「IT時代を支える光ファイバ技術」、電子情報通信学会、平成13年7月、p.72
光ファイバに曲げが生じた場合、ある限度を超えると光ファイバ中のコア(光ファイバ中で屈折率の大きな領域で、通常光ファイバの中心部分に設けられる円柱状の領域)とコアの周囲に存在するクラッド(光ファイバ中でコアに比べて屈折率の小さな領域で、通常光ファイバの外周部分に設けられる円筒パイプ状の領域)の界面での光の全反射の条件が満足されず、光ファイバ内を伝送する光はコアからクラッド側に漏れる、即ち、コア中の光の減衰あるいは部分的な反射が生ずる。この現象に対する詳細な解析式は、例えば、非特許文献1に詳細に記載されている。
なお、この曲げによる光ファイバ中の光のコアからクラッドへの漏出、曲げの生じた界面での光の反射などは、一般的なコアとクラッドの屈折率を階段状に変化させたステップインデックス型の光ファイバにおいても、あるいはコアとクラッドの屈折率をその界面で段階的に変化させたグレーディッドインデックス型の光ファイバにおいても生じることはよく知られた事実である。後者の場合、光の反射はコアとクラッド界面近傍の徐々に屈折率が変化する領域において生じている。
光ファイバの曲率変化に伴う対象の変形や歪を検出する手法は、従来のラマン散乱やブリユアン散乱を用いる方法に比べて一桁以上の高感度化が達成されている。しかし、この手法においては、検知対象物の内部に埋め込まれた光ファイバーが断裂した場合、二度とセンサとして用いることが困難となるか、その修復に検知対象物の破壊を必要とする難点がある。
また、検知対象物の外部に光ファイバを貼り付ける構成とすることも考えられるが、検知対象物の変形や歪によって生じる光ファイバの曲率変化を高感度に検知するためには、検知対象物の外表面に光ファイバを固着させる必要があり、内部へ埋め込む手法と同様な難点がある。また、特許文献1から3に記載されている例では、光ファイバに曲率を付与するため多くの取付部品が必要となり、またその取付箇所についてもスペースが必要になるなど制約されるといった問題がある。
そこで、本発明は、様々な取付箇所に幅広く適用することができるとともに安定して高感度の異常検知が可能な異常検知装置及び異常検知方法を提供することを目的とするものである。
本発明に係る異常検知装置は、歪み又は亀裂等の異常検知対象物の表面に密着可能な可撓性を有する長尺状の支持体と、前記支持体の外表面において長手方向に延設されるように巻き付けられた光ファイバと、前記光ファイバ内を伝送された光の伝送損失の変化を検知する検知手段とを備えていることを特徴とする。さらに、前記光ファイバは、前記支持体に巻き付けられた湾曲変形状態によりその光学特性が変化するように設定されていることを特徴とする。さらに、前記光ファイバの巻き付け頻度は、前記支持体の長手方向において粗密が生じるように設定されていることを特徴とする。
本発明に係る異常検知方法は、可撓性を有する長尺状の支持体の外表面において長手方向に延設されるように光ファイバを巻き付けて当該支持体を歪み又は亀裂等の異常検知対象物に密着させ、光ファイバ内を伝送する光の伝送損失の変化を検知することを特徴とする。
本発明は、上記の構成を備えることで、可撓性を有する長尺状の支持体の外表面において長手方向に延設されるように光ファイバを巻き付けて当該支持体を異常検知対象物に密着させるので、様々な取付箇所に幅広く適用することができる。例えば、配管等の構造体に対しても支持体を配管に巻き付けるように密着させて取り付けることができ、別途取付部品を用いることなく容易に取り付けることが可能となる。
また、光ファイバは支持体に巻き付けることで所定の曲率を付与することができ、所定の曲率が付与された状態を維持したままで異常検知対象物に取り付けることが可能となり、安定した状態で歪み又は亀裂等の異常検知を高感度に行うことができる。
そして、光ファイバに付与される曲率は、支持体の外周面の曲率によって規定することが可能であることから、光ファイバの光学特性が最も変化しやすい湾曲変形状態となるように支持体の外周面を設定すれば、より高感度の異常検知を行うことができる。
また、光ファイバの巻き付け頻度を支持体の長手方向において粗密が生じるように設定すれば、異常検知対象物において異常が生じやすい部分に巻き付け頻度を密に設定し、それ以外の部分を粗に設定するといった巻き付け頻度の設定が可能となり、異常検知対象物に対応した設定を行うことができる。
なお、本発明が用いられる「異常検知対象物」には、建築物、家屋又は構造物、これらに付設される配管等の歪み又は亀裂等の異常を検知する必要のある物が含まれている。
以下、本発明に係る実施形態について詳しく説明する。なお、以下に説明する実施形態は、本発明を実施するにあたって好ましい具体例であるから、技術的に種々の限定がなされているが、本発明は、以下の説明において特に本発明を限定する旨明記されていない限り、これらの形態に限定されるものではない。
図1は、本発明に係る実施形態に関する概略図である。異常検知装置は、棒状の支持体10に光ファイバ11が螺旋状に巻き付けられており、光ファイバ11の一端には、光カプラ12が取り付けられて光源13から光が入射するようになっている。光ファイバ11の他端には、受光素子14が取り付けられており、光源13から入射した光が光ファイバ11内を伝送して受光素子14で受光されるようになっている。受光素子14は、受光した光を電気信号に変換して計測装置15に出力し、計測装置15は、受光素子14からの出力信号に基づいて光ファイバ11内を伝送した光の減衰量を計測する。この例では、受光素子14及び計測装置15が本発明の検知手段に相当する。なお、光の伝送損失の変化を検知する場合、計測対象を光の減衰量に限る必要はなく、光の反射量、光の振動数変化、あるいはこれらのデータに光の減衰量を組み合わせて検知し、異常検知対象物の歪み又は亀裂等の異常を検知するようにしてもよい。
光ファイバ11は、その種別(例えば、シングルモード又はマルチモード、ステップインデックス型又はグレーディッドインデックス型等)に限定されることなく、いずれのタイプの光ファイバでも用いることができる。
一例として、以下の光ファイバを使用して後述するような実験を行った。
(1)石英製ステップインデックス型シングルモード光ファイバ(主な仕様:波長1310nmでの伝送損失;0.40dB/km以下、コア径;9.2±0.7μm、クラッド径;125±1μm)
(2)石英製グレーディッドインデックス型マルチモード光ファイバ(主な仕様:波長1310nmでの伝送損失;0.80以下dB/km以下、コア径;50±3μm、クラッド径;125±3μm)
(3)全フッ化ポリマー樹脂製グレーディッドインデックス型プラスチック光ファイバ(主な仕様:波長1310nmでの伝送損失;50dB/km以下、コア径;150±10μm、クラッド径;500±50μm)
各光ファイバは、市販されているものをそれぞれ数mから数十m用いた。また、実験では、光源としてレーザ光源(アンリツ株式会社製MS908)及び計測装置として光パワーメータ(アンリツ株式会社製MW09076)を用いた。レーザ光源は、1550nm、1310nm又は850nmの波長のレーザ光をパルス状に出射するようになっている。
実験結果をみると、光ファイバの種別及び光源の波長による本質的な差異は、ほとんどなかったので、以下の説明では特に断らない限り、上記(2)の石英製グレーディッドインデックス型マルチモード光ファイバー(長さ30m)を用いて行なった結果に基づいて説明を行う。
なお、本発明に使用する光ファイバとしては、原理的には、上記のようなコア及びクラッドが区別された構造ではなく、光を通すコアのみの構成(この場合、コア・クラッドの界面での光の反射はコアと外気との間で、あるいはファイバー外側面に設けた光反射層で生ずる)とすることも可能である。また、光の減衰を肉眼で視覚的に認識可能とする場合には、視覚に敏感な670nmの波長の赤色レーザーダイオード又は発光ダイオードを用いることも有効である。
図2は、光ファイバを湾曲変形して曲率を付与した場合の光の減衰に関する実験結果及びシミュレーションの結果を示すグラフである。縦軸に減衰量(dB)をとり、横軸に曲率半径(cm)をとっている。
シミュレーションは、光を粒子として扱うモデルで行った。このモデルでは、多数のレーザ光の波を数千個以上の光の粒子に置き換えた後、これらの粒子に光学的な反射及び屈折の法則を適用することで光波と等価な解析結果が短時間で得られる。得られた結果は実測値と精度よく一致し、この手法の妥当性が裏付けられている(桜井哲真外4名、「曲率半径変化を利用した光ファイバセンサシステムにおけるグレーテッドインデックス構造の効果」、レーザ研究、社団法人レーザ学会、2005年3月、第33巻、第3号、p.175−180)。
図2から明らかにように、光ファイバの曲率半径が小さくなるに従い光ファイバ内を伝送する光の減衰量が大きくなっており、しかも曲率半径が数cm以下の範囲において光の減衰量に影響が生じることがわかる。したがって、直径が0.5m〜数mの配管等の構造体や建築物での取付箇所では、その外周面の曲率が小さく曲率半径が大きいため、光ファイバを外周面に密着させたとしても光ファイバの曲率半径が大きいためその変化を検知することができない。
これに対して、本発明では、支持体に光ファイバを巻き付けることで光ファイバを湾曲変形させてその曲率半径を数cm以下の範囲に設定することができる。図3は、支持体10に光ファイバ11を巻き付けた状態を示す模式図である。断面が半径aの円形である円柱状の支持体10に光ファイバ11を間隔bずつずらしながら螺旋状に密着して巻き付けた場合、光ファイバ11を太さのない線と仮定すれば、光ファイバ11の曲率半径rは、次の式から求められる。
r=(a2+b2)/a
したがって、曲率半径rが数cm以下の範囲になるように、支持体10の断面半径aと巻付ける場合の間隔bを設定するようにすればよい。例えば、支持体10の断面半径aが1cmの場合には、間隔bを1cmにすれば、曲率半径rが2cmにすることができる。この程度の曲率半径で光ファイバを湾曲変形すれば、歪み又は亀裂等の異常検知対象物のわずかな異常に対しても高感度に検知することができるようになる。
光ファイバ11を巻き付ける間隔は、必要に応じて適宜設定すればよく、例えば、図4に示すように、巻き付ける位置により間隔を変えて粗密に設定してもよく(図4(a)参照)、支持体10にピン16を間隔d毎に固定してピン16で光ファイバ11を1周分巻き付けるように設定してもよい(図4(b)参照)。このように光ファイバ11を巻き付ける間隔を可変にすることで、異常検知対象物において重点的に検知したい範囲には巻付け間隔を密に設定し、それ以外は粗く設定する、といったように臨機応変に光ファイバ11を取り付けることができる。そのため、等間隔で光ファイバを巻き付ける場合に比べ、使用する光ファイバの長さを大幅に節約することができ、コスト負担を抑えることが可能となる。
なお、図4(b)ではピンを用いて光ファイバの巻き付け位置を規定しているが、支持体10の外周に溝を設けて光ファイバを嵌め込んだり、支持体10に長手方向と直交する方向に貫通孔を設けて光ファイバを挿着したり、接着剤等により支持体10の外表面に接着固定することで、巻き付け位置を規定するようにすることもできる。
支持体10は、可撓性を有し異常検知対象物に密着可能な材料を用いればよい。例えば、可撓性のある金属線材、金属細線を撚り合わせた紐状体、耐熱性及び可撓性を有する樹脂からなる棒状体、こうした樹脂製棒状体の周囲に金属細線を組み合せたもの、又は金属線材の周囲に耐熱性及び可撓性のある樹脂材料を組み合せたもの等が挙げられる。特に、長尺状の金属線材(例えば鉛製)が光ファイバ11を安定的に巻き付けることができ、好適である。支持体10の形状は、光ファイバが湾曲変形して安定して巻き付けられる形状がよく、円筒状又は円柱状が好ましいが、こうした形状に限定されない。例えば、複数の長尺部材を束ねて支持体10を構成したものを用いてもよい。この場合には、光ファイバ11が自身の弾性及び剛性により支持体10の外周に滑らかな曲線を描いて巻き付けられるようになる。
計測装置15は、光ファイバ11内を伝送された光の減衰量を計測しているが、減衰量以外に光の反射量又は振動数を計測するようにしてもよく、さらにこれらのパラメータを組み合せて光の伝送損失の変化を検知するようにしてもよい。
図5は、円筒状の配管Pに適用した状態を示す概略図である。支持体10は、配管Pの外周面に密着させて螺旋状に巻き付けた状態となっている。支持体10には、上述したように光ファイバ11が螺旋状に予め巻き付けられており、結果として光ファイバ11は二重の螺旋状に形成されるようになる。配管Pに変形や微小な亀裂が生じると、それに伴い支持体10に対して変形が加えられ、支持体10の外周面に配設された光ファイバ11に変形が生じるようになる。光ファイバ11は、予め湾曲変形した状態に設定されているため、わずかの変形に対してもその伝送損失に影響が生じ、配管Pの異常検知を高感度で行うことができるようになる。
図6は、柱D及びその台座部分Eに適用した状態を示す概略図である。この例では、支持体10を台座部分Eの表面に満遍なく這わせるように密着固定した後に柱Dに螺旋状に巻き付けて固定している。このように、異常検知対象物の形状に合せて支持体10を適宜配置することが容易で、建築物、建造物及び構造体といった様々な分野のものを対象とすることが可能であり、歪み又は亀裂等の異常検知が必要な箇所に確実に支持体を設定することができる。
図7は、建物内の床、壁及び天井の境界部分に適用した状態を示す概略図である。図7(a)に示すように、建物内の寸法は、縦4.8m、横7.0m及び高さ2.4mに設定されており、始端Sから図示のように境界部分を通り終端Fまで支持体10を張設した。この例では、2箇所の異常点G1及びG2を予め設定している。異常点G1及びG2では、木槌により支持体10を押し付けて変形させている。
図7(b)は、始端Sから入射した光が光ファイバ内を伝送する場合の伝送損失を光の減衰量で示したグラフである。縦軸に光の減衰量をとり、横軸に光ファイバの始端Sからの距離をとっている。各距離における光の減衰量は、入射した光が光ファイバ内を伝送して反射してきた光の強度と戻るまでの時間を測定して算出することができる。2箇所の異常点G1及びG2に相当する距離において光の減衰量に変化が生じていることが測定されており、こうした光の減衰量の変化を捉えることで構造物等の歪みや亀裂といった異常を検知することができる。
したがって、予め支持体10の敷設位置に関する情報を得ることができれば、建物内のどの位置で異常が発生しているか特定することができる。この場合には、支持体10に螺旋状に光ファイバが巻き付けられていることから、その分光ファイバが支持体よりの長くなっているので、補正する必要がある。なお、予め特定位置において支持体に変形を与えて光の伝送損失が生じる位置情報を取得しておき、その位置情報に基づいて補正することも考えられる。
こうした異常検知方法を用いて実際に計測を行ったところ、異常点の位置を0.5m以内の誤差範囲で特定することができた。したがって、誤差が1%以内の精度で歪み又は亀裂等の異常検知を行うことができることがわかった。
本発明に係る異常検知装置は、上述したように、様々な建築物、建造物及び構造体に適用可能であり、また、検知に光ファイバを用いていることから、放射線や高エネルギービームが発生することが想定される原子力発電所等の特殊な環境下においても安定して動作することが可能である。光ファイバ内を伝送する光は、放射線や高エネルギービームの影響を受けることがなく、特に石英製の光ファイバを用いれば500℃以上の高温にも耐えることができ、劣悪な環境下でも動作することが可能である。
本発明に係る実施形態に関する概略図である。 光ファイバを湾曲変形して曲率を付与した場合の光の減衰に関する実験結果及びシミュレーションの結果を示すグラフである。 支持体に光ファイバを巻き付けた状態を示す模式図である。 支持体に光ファイバを巻き付けた別の例を示す模式図である。 配管に支持体を適用した状態を示す模式図である。 柱の台座部分に支持体を適用した状態を示す模式図である。 建物内に支持体を適用した状態を示す模式図及び測定結果を示すグラフである。
符号の説明
10 支持体
11 光ファイバ
12 光カプラ
13 光源
14 受光素子
15 計測装置

Claims (4)

  1. 歪み又は亀裂等の異常検知対象物の表面に密着可能な可撓性を有する長尺状の支持体と、前記支持体の外表面において長手方向に延設されるように巻き付けられた光ファイバと、前記光ファイバ内を伝送された光の伝送損失の変化を検知する検知手段とを備えていることを特徴とする異常検知装置。
  2. 前記光ファイバは、前記支持体に巻き付けられた湾曲変形状態によりその光学特性が変化するように設定されていることを特徴とする請求項1に記載の異常検知装置。
  3. 前記光ファイバの巻き付け頻度は、前記支持体の長手方向において粗密が生じるように設定されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の異常検知装置。
  4. 可撓性を有する長尺状の支持体の外表面において長手方向に延設されるように光ファイバを巻き付けて当該支持体を歪み又は亀裂等の異常検知対象物に密着させ、光ファイバ内を伝送する光の伝送損失の変化を検知することを特徴とする異常検知方法。
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