JP2007120257A - 熱水と窒素の同時圧入によるメタンハイドレート貯留層の浸透性改善および分解促進技術 - Google Patents

熱水と窒素の同時圧入によるメタンハイドレート貯留層の浸透性改善および分解促進技術 Download PDF

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Abstract

【課題】 メタンハイドレートを含有する堆積層から効率的にメタンガスを取り出すことができるメタンハイドレート採掘方法を提供する。
【解決手段】
メタンハイドレートを含有する堆積層に、坑井を掘削し、坑井を通じて堆積層内に熱水と窒素ガスを堆積層の圧力以上の圧力で同時に圧入し、堆積層のメタンハイドレートに接触させることにより、堆積層からメタンハイドレートを効率的に採掘することを特徴とするメタンハイドレート採掘方法。
【選択図】図4

Description

本発明は、メタンハイドレートの採掘方法に関し、さらに詳しくは、流体を用いて、メタンハイドレートからメタンガスを効率的に採取するメタンハイドレートの採掘方法に関する。
メタンハイドレート(以下、MH)は、水分子により形成されたカゴ状構造(ケージ)内にメタンガス分子を包蔵した、低温・高圧条件で安定な氷状の固体結晶である。近年、大水深の海洋堆積層中や、永久凍土層中に多量のMHが賦存していることが確認され、石油や石炭に変わる非在来型エネルギー資源としての注目が集まっている。日本近海の海洋堆積層にも、わが国の年間天然ガス消費量の約100年分にも相当する資源量が試算されており、将来の国産エネルギーとしての開発が期待されている(非特許文献1、非特許文献2参照)。著者らは、MHを含む堆積層中から高い生産性と経済性を有したガス生産技術を確立することを目的とした研究開発を進めている。
現在考案されているMH貯留層からのメタンガスの回収法には熱刺激法、減圧法、インヒビター圧入法等が挙げられるが、いずれも原位置でMHをガスと水とに分解させてガスを生産する方法である。ゆえに、貯留層においては以下のような複雑な物理現象を伴うことが想定される。
1)MHの分解に伴う固体部分の消失に起因して、貯留層の孔隙率や浸透率が非定常的に変化する。
2)分解に伴う吸熱反応、流体の流動に伴うエンタルピーの移動、熱伝導等により貯留層温度が変化する。MH貯留層からのメタンガスの生産性を評価するためには、上記の物理現象を加味した生産シミュレータを開発し、パラメータスタディを実施することが必要不可欠である。シミュレータ開発に先立ち、MHを含む堆積層におけるガス−水の混相流動挙動や、MHの生成・分解時の浸透率特性に関わる物理現象を明らかにした上で、そのモデル化・定式化を進めることが重要である。
MH分解に伴う浸透率変化、ガス−水混相流動挙動、温度分布、ガス産出挙動等の一連のパラメータ取得を目的とし、熱刺激法の一つとして熱水圧入法を対象とした実験的検討について報告した(非特許文献3)。その中で、貯留層の温度の低い圧入の初期段階では、分解生成ガスと水の流動に伴い、下流域においてMHの成長・再生成が促進され、結果として著しく浸透性が低下するという特徴的な結果を得ている。
図1に熱水圧入の初期段階における、模擬MH貯留層として用いたサンドパックの温度、圧力分布の変化を示し、この現象について改めて述べることとする。圧入開始から40min経過後、上流域の温度は既に平衡条件に達して分解が開始されているのに対し、下流域の温度は低い状態にある。それ以降圧力は、上流端から362mmの位置において徐々に上昇し始め、50minの時点では362〜473mmの区域において、水の流動のために3MPa程度の差圧が生じている。これは、下流域においてMHの成長・再生成が起こり、孔隙が閉塞したことに起因した結果である。下流の温度が平衡温度に達した時点(55〜60minの間)で、この区域においても分解が開始され、圧力は急激に低下する。ゆえに、浸透性を低下させることなく水の圧入を継続させるためには、いかに早く貯留層の温度を平衡温度に達せさせられるかが重要であることが示唆された。
一方、羽田らは、MHを含む堆積層からの新たなガス回収法として、窒素圧入法を提案している(非特許文献4参照)。図2に、Sloanの計算プログラムより得られるメタン−窒素−水3成分系における平衡条件を示す(非特許文献5参照)。
気相中のメタンのモル分率が低くなるにつれて、平衡曲線が圧力の高い方向へとシフトしている。ゆえに、窒素にはメタノールや塩と同様にインヒビターとしての効果があり、彼らの模擬MH貯留層における窒素圧入による分解実験では、従来の手法と比較して77%と高いガスの回収率を得ている。
M.Sato and Y. Aoki: J. Jpn. Inst. Energy、 80(2001)、 973-995. M.Sato: J. Jpn. Inst. Energy、 80(2001)、 1064-1074. Y.Sakamoto et al.: Shigen-to-Sozai、 121(2005)、 44-50. H. Hanedaet al.: Proc. MMIJ Annual Meeting (2004)、 Vol.1、 pp.33-34. Sloan、E.D.: Clathrate Hydrates of Natural Gases. Second Edition、Revised and Expanded、(1998) Y.Sakamoto et al.: Shigen-to-Sozai、 120(2004)、 85-90. T. Kawamuraet al.: Energy&Fuels、 17(2003)、 614-618. Y.Sakamoto et al.: Proc of 15th ISOPE (2005). AIST:Annual Report of MH21、(2002). AIST:Annual Report of MH21、(2003).
本発明では、先に述べた窒素のインヒビター効果を利用し、MH貯留層の浸透性改善と更なる分解の促進を目指した新たな生産手法の開発を目的として熱水と窒素の同時圧入プロセスに関する室内実験の結果に基いて、水および窒素の圧入レート、圧入水温度、充填砂をパラメータとして変化させた実験を行い、プロセスにおける温度や浸透率変化、またガス産出挙動、プロセスの有効性を検討し、本発明に到達した。
本発明は、メタンハイドレートを含有する堆積層から効率的にメタンガスを取り出すメタンハイドレート採掘方法を提供することである。
上記目的を達成するために本発明は、メタンハイドレートを含有する堆積層から効率的にメタンガスを取り出すメタンハイドレート採掘方法を提供する。
すなわち、メタンハイドレートを含有する堆積層に、坑井を掘削し、坑井を通じて堆積層内に熱水と窒素ガスを堆積層の圧力以上の圧力で同時に圧入し、堆積層のメタンハイドレートに接触させることにより、堆積層からメタンハイドレートを効率的に採掘することを特徴とするメタンハイドレート採掘方法、である。
また、本発明は、熱水が40℃以上であることが望ましい。
さらに、本発明は、窒素ガス/熱水の体積比が25〜50とすることが望ましい。
本発明のメタンハイドレート採掘方法は、メタンハイドレートを含有する堆積層から効率的にメタンガスを取り出すことができる。
本発明で云う坑井は、当業者に知られたものであり、坑井であればどのようなものでも良い。さらに、本発明で用いる熱水が40℃以上であることが望ましいが、40℃以下でも本発明の効果を維持出来れば良い。
さらに、本発明は、窒素ガス/熱水の体積比が25〜50とすることが望ましい。これ以外でも目的は達成できるが、10以下であると堆積層への浸透性は、悪くなり、50以上だと生成ガス中のメタン濃度が低下する。
好ましい窒素ガス/熱水の体積比は、25〜50が良い。
なお、体積比は、0.1MPaの圧力を基準とした値である。
本発明で用いる装置は、すべて室内で行える装置であり、実際の地層における実施ではないが、これらの装置はモデルとして汎用であり、過去の例から、実際の地層においても同様のことが言えることがこの業界の通例となっている。
したがって、実施例においては、すべてモデルで行っている。
本発明について実施例を用いてさらに詳しく説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
(実験装置:流動様式可視化装置(電子冷熱式MH生成分解装置))
非特許文献3と同様に、実験装置は水冷式サーモモジュールにより、MH生成・分解時の温度制御を行う流動様式可視化装置(電子冷熱式MH生成・分解装置)を用いた。装置の詳細は前報にて既に示したので、ここでは簡略に述べることとする。
実験ではステンレス製管型容器(内径65mm、長さ539mm、耐圧15MPa)に砂および水、メタンガスを充填し、孔隙内にMHを生成・成長させたものを模擬MH貯留層(以下、サンドパック)とした。容器は軸方向に沿って、計12個のブロックに分割され、それぞれに水冷式サーモモジュールが設置されている。MH生成プロセスにおいては、外壁面上に設置した熱電対を用い、所定の生成温度(約3℃)に制御した。一方、分解プロセスでは、伝熱に関して理想的な1次元モデルとして取り扱うために、径方向の熱伝導の影響を最小限に留める制御を施した。すなわち、容器の中心軸上に挿入した熱電対と外部熱電対の検出温度の差が±0.1℃になるように、サーモモジュールの出力制御を12ブロックについて個々に行った。
水およびガスの圧入には、プランジャーポンプ、マスフローコントローラをそれぞれ用いた。また実験圧力(貯留層圧力)は、背圧弁を用いて制御した。
(実験方法)
実験方法は、前報で報告した手順におおむね従う。
(1)砂充填によるサンドパックの作成
(2)絶対浸透率の測定
(3)メタンガス圧入による不動水飽和状態の作成
(4)装置の冷却とMHの生成・成長
(5)メタンガス圧入による所定圧力(約10MPa)への再加圧
(6)窒素および熱水の同時圧入によるMHの分解実験
分解実験においては、まず窒素を1.00×10-3Sm3/minのレートで圧入し、窒素の圧入フロントが流出端に到達した30min以降、熱水の圧入を開始し、同時圧入方式へと切り替えた。このプロセスは、初期の水飽和率の高い実フィールドを想定した場合に、
1) ガス−水の相対浸透性に依存して流動可能な、MHの成長・再生成の要因となる遊離水を窒素で置換する。
2) 圧入水フロントに対して、窒素のフロントを下流域に先行させることで、窒素のインヒビター効果を高めることを考慮したものである。
さらに、水の産出が開始され、孔隙内の水の流動がほぼ定常状態に達した段階で、水および窒素の圧入レートを所定の値に切り替え、分解や浸透率変化に及ぼす圧入レートの影響に関して検討した。
実験データとして、サンドパック内の温度分布、両端の差圧、ガス産出速度を測定した。産出ガスの組成分析はガスクロマトグラフを用いた。さらに測定データを基に、水浸透率を算出し、分解時の浸透性の変化を評価した。
(実験条件)
本発明では、MHの分解挙動や浸透率変化に及ぼす孔隙径やMH飽和率の影響を検討するために、豊浦標準砂、7号珪砂、8号珪砂の3種類の砂を用いてサンドパックを作成した。その組成、粒度分布については非特許文献6にて示したものと同じである。
実験条件をTable.1に示す。各実験には便宜上、No.1〜10の通し番号を付した。
Figure 2007120257
水の圧入レート1.00×10-5m3/min、窒素の圧入レート1.00×10-3Sm3/min、圧入水温度を40℃に設定したRun.2を基準条件として取り扱い、各条件との比較を通じて以降のことが判明した。
(実験結果)
<熱水と窒素の同時圧入による浸透性変化とガス産出挙動>
本節では、Run.2と同様の水および窒素の単独圧入条件で実施したRun.1(熱水のみ圧入)、Run.3(窒素のみ圧入)の比較を行い、同時圧入プロセスにおける浸透率変化ならびにガス産出挙動について検討する。
図3にRun.1およびRun.2における差圧および水浸透率の経時変化を示す。初期段階では、水圧入によるフリーガスの置換が進行するに伴い、水の流動が圧力挙動に対して支配的となり、結果として差圧は徐々に上昇していく。Run.2では、圧入水フロントが流出端に到達し、水の産出が開始された時点で差圧が約50kPaのピーク値を示しているのに対し、Run.1では、先に述べた下流域でのMHの成長・再生成現象により、著しい差圧の上昇と、水浸透率の急激な減少が生じている。その後はどちらの条件とも、分解の進行に伴い、ガスと水の流動を妨げるMHが消失した結果として、差圧は低下し浸透率は回復していく。
しかし、窒素を同時に圧入した場合には、孔隙の閉塞による極端な差圧の上昇が見られず、浸透性を低下させることなく水の圧入の継続が可能であることが明らかとなった。
図4に累計メタン産出量の経時変化を示す。窒素圧入時のメタンガスの産出過程は、1) 窒素の移流および拡散によるフリーメタンガスの置換、2) 水の流動に伴うフリーメタンガスの置換、3) 分解により生成したメタンの産出、以上の3段階から成る。
さらに、分解時の累計産出量を線形近似して求まる平均産出速度は、それぞれ1.84×10-4Sm3/min(Run.1)、2.56×10-4Sm3/min(Run.2)であった。
この結果から、窒素のインヒビター効果により、MHの分解ならびに分解生成メタンの産出が早期に終了すること、また窒素の移流・拡散効果により本来残留ガスとして回収不能なメタンをも回収できるといった利点が明らかとなった。窒素のみを圧入したRun.3における平均産出速度は0.66×10-4Sm3/minであり、この値はRun.2の約4分の1と小さく、6時間経過した後も、未だにメタンの産出が継続している結果となった。このことから、MHの分解に対して、熱水圧入による貯留層への熱の供給とインヒビターとしての窒素による相乗効果が示唆された。
<窒素圧入時の貯留層内MH分解挙動>
Run.1とRun.2における分解時の温度変化を比較することで、同時圧入プロセスにおけるMHの分解挙動について考察する。図5は、圧入端から最も下流の459mmにおける温度の経時変化の比較を示している。熱水のみを圧入したRun.1では、圧入開始から60minで、温度はメタン−水2成分系における平衡温度(約15℃)に達し、120minの間保持され、分解の終了とともに圧入水温度に近づいていく挙動が見られる。一方、同時に窒素を圧入したRun.2では、平衡温度が4℃から最終的に15℃まで時間とともに変化していき、Run.1との差違が確認された。初期段階での4℃という温度は、気相中のメタンと窒素とのモル分率に依存して決まる値であるのに対し、分解終了時点の値は、熱水のみの圧入時に測定された平衡温度とほぼ一致したものであった。ゆえにMHの分解が、気相中に窒素が存在しているのにもかかわらず、時間とともにメタン−水2成分系における平衡条件に依存したものにシフトしていくことがわかった。このことは、孔隙内に存在するMHとガスとの界面状態が分解の進行に伴い変化していることを示唆する結果である。
混合ガスハイドレートの分解挙動についてペレットを用いて検討した川村らの研究7)では、分解に伴いペレット表面に分解生成水の膜が形成することで、ハイドレートの分解条件が気相(バルク)のガス組成ではなく、分解界面での組成すなわちハイドレート化したガス分子の組成に依存して決まることを明らかにしている。本発明において観察された現象は、彼らの結果と良く一致している。以下、図6の模式図を用いて、本プロセスにおけるMHの分解挙動に及ぼす界面の影響について述べることとする。
本発明では、孔隙内に保持された不動水に対して高圧のメタンガスを反応させることによりMHを生成させている。珪砂は親水性の傾向を示すため、MHは砂粒子の表面を覆うように生成する。著者らのMH存在下でのガス−水の流動挙動に関する研究8)では、MH飽和率の減少とともに、不動水飽和率は増加する結果が得られている。ゆえに、分解により生成した水は、流動することなく、不動水として未分解のMHの表面に留まり、水の膜を形成すると考えて差し支えない。(a)は分解初期の界面状態を示している。MHの分解界面はバルクと接している状態にあり、平衡条件はバルクの窒素とメタンの組成に直接に依存する。この時点では、MH表面におけるメタンのモル分率は低く、窒素のインヒビター効果により分解は容易に進行する。分解の進行に伴い、(b)のように分解面は砂粒子表面の方向へと移動し、また分解生成水は不動水としてその位置に留まるため、結果としてMHの表面に水の膜が形成するようになる。MHと水との境界には、分解により生成したメタンが過剰に供給されるため、界面でのメタンのモル分率が上昇し、平衡条件がBulkのガス組成ではなく、メタンの局所的な濃度分布によって支配される傾向が強まるものと推察した。ゆえに、多孔質体におけるMHの平衡条件を議論するに当たり、流動現象によって定まる各位置でのガス組成のみならず、MHと水、気相の間の界面条件を考慮に入れることが重要である。
<高MH飽和率、低浸透率条件への適用性>
本発明のプロセスの高MH飽和率ならびに低浸透率条件への適用性を検討するために、模擬MH貯留層として7号珪砂(Run.4)、8号珪砂(Run.5)を用いた実験を行った。絶対浸透率はそれぞれ9.57μm2(7号)3.05μm2(8号)であり、MH飽和率は40%から45%の範囲である。豊浦標準砂を用いた場合と比較して、1) 粒度が細かく、孔隙径が小さいことから、ガスと水との接触面積が増加する、2) 孔隙内に保持される不動水量が多いことにより、MHの生成速度が大きくなるという結果が既に得られている6)。さらに、熱水のみを圧入する場合には、圧入開始直後にMHの成長・再生成による孔隙の閉塞が起こってしまい、水の圧入の継続は不可能な条件でもあった。
図7は、その時の水浸透率の経時変化を示している。圧入水フロントが流出端に到達した直後には、まだ分解がほとんど進行していないため、水浸透率は最小値を示すことになるが、測定値はそれぞれ0.32μm2(Run.4)、0.l0μm2(Run.5)であった。これらの値は、MHが存在した場合の浸透性の低さを反映したものであるが、著者らの先の研究におけるMH飽和率が同様の条件で得られた値と比較して大きいものであった。この結果は、初期の窒素の流動により、浸透率に著しく影響を及ぼす流路近傍に存在するMHが選択的に分解したことを裏付けており、窒素圧入による浸透性改善の可能性も示唆された。以降は豊浦の場合(Run.2)と同様に、分解の進行に伴い、水浸透率は徐々に回復していく挙動が見られている。
<浸透率変化およびガス産出挙動に及ぼす圧入窒素/水比の影響>
窒素の圧入レートを1.00×10-3Sm3/minとしたRun.2では、MHの成長・再生成に起因にした浸透性の低下が起こることなく、水の圧入を継続することが可能であった。しかし、産出ガス中のメタンのモル分率は0.21と低く、このことはプロセスの経済性の観点から好ましくない結果である。産出ガス中のメタンのモル分率を高め、天然ガスとしての質の向上を図ることが重要であり、そのためには窒素のインヒビターとしての効果を保持しながら、その圧入レートは可能な限り下げることが必要不可欠となる。この観点から、水圧入レートを1.00×10-5Sm3/minで一定とし、圧入窒素/水比を10、25、50Sm3/m3の3段階に変化させた実験を新たに実施し、基準条件であるRun.2の結果と比較した。なお、先に述べたように、窒素の圧入レートは初期段階では1.00×10-3Sm3/minに設定し、水の産出が開始され、孔隙内の水の流動がほぼ定常状態に達した段階で、所定の値に切り替えた。
図8に、圧入窒素/水比が異なる場合の産出ガス中のメタンのモル分率ならびに水浸透率の経時変化の比較を示す。圧入水フロントが流出端に到達した60min以降、メタンのモル分率は徐々に増加していき、MHの分解が継続している間は、ぞれぞれ 0.29(Run.6)、 0.45(Run.7)、0.67(Run.8)で保持され、その値は圧入窒素/水比が小さいほど、大きくなる傾向を示した。窒素の圧入レートの低下により、産出ガス中のメタンのモル分率が高まることは明らかなことであるが、水浸透率の変化においても、圧入窒素/水比に依存した大きな違いが示された。その値が最も小さいRun.8では、 図6 に示した熱水のみの圧入時の挙動と同様に、孔隙の閉塞に伴う浸透性の低下の挙動が顕著である。これは、下流域を流動する生成メタンと窒素の組成が、実験時の温度・圧力条件におけるMHの生成条件を満たしてしまったためと考えられる。ゆえに、浸透性の低下を抑制するためには、窒素の圧入レートと分解速度の相対的な関係が重要な因子となっていることが示唆された。また、模擬MH貯留層として豊浦標準砂と用いた場合には、圧入窒素/水比を25Sm3/m3とした条件が、浸透性を低下させることなく、産出ガス中のメタンのモル分率を上昇させるのに最適であることがわかった。
<浸透率変化およびガス産出挙動に及ぼす圧入水温度、水圧入レートの影響>
圧入窒素/水比を10 Sm3/m3としたRun.8では、産出ガス中のメタンのモル分率を0.67程度まで上昇させること可能であったが、その一方で著しい浸透性の低下も観察された。MHの分解挙動や成長・再生成メカニズムに及ぼすガスと水との流動の影響を検討するために、窒素の圧入レートを1.00×10-4Sm3/minで一定とし、圧入水温度(21℃、Run.9)と水圧入レート(5.00×10-6m3/min、Run.10)をパラメータとして変化させた実験を実施した。
図9に水の圧入条件が異なる場合の産出ガス中のガス組成ならびに水浸透率の時間変化を示す。圧入水が流出端に到達した50min以降、3.4で述べたのと同様に、メタンのモル分率は徐々に上昇していき、その後分解が完全に終了するまで、0.70程度の高い値で保持されている。しかし水浸透率の変化に関しては、圧入条件に依存した大きな違いが確認された。Run.9およびRun.10では、60minから240minにかけて、浸透率の値は小さいながらも、Run.8のような著しい浸透性低下の挙動は観察されなかった。
図10に累計メタン産出量ならびに圧入端から459mmの位置の温度変化を示す。図より、分解時の平均メタン産出速度はそれぞれ、2.01×10-4Sm3/min(Run.8)、1.73×10-4Sm3/min(Run.9)、1.54×10-4Sm3/min(Run.10)であった。水圧入レートが小さい、また圧入水温度が低い場合には、貯留層に供給される熱量は小さくなるため、分解速度は低下し、その結果として下流域へのメタン流入量も減少することになる。ゆえに、Run.9および10では、下流域でのMHの成長・再生成に起因した浸透率の減少がそれ程起こらなかったものと推察した。しかし、分解生成ガスの産出速度は、貯留層への供給熱量に依存した線形の関係にはなっておらず、供給された熱量の一部は、上流域の温度を高温(圧入水温度)に保持するために消費されていることが示唆された。さらに我々は、メタンの産出速度の違いが、孔隙内におけるガスと水の流動挙動にも依存したものであると推察した。3.2で述べたのと同様に、図.10(b)においても、MHの表面状態に依存して、平衡条件が時間とともに、分解しにくい高温側へとシフトしていく挙動が見られる。Run.8では圧入開始から130minの早い段階において、12℃の平衡温度に達し、分解終了までほぼその値で保持された。これに対し、Run.9と10では分解の終了時点まで徐々に温度は上昇し、最終的にメタン−水の2成分系における平衡条件(約15℃)に到達するという違いが確認された。分解終了後に孔隙内に残留するガス組成を分析したところ、メタンのモル分率はそれぞれ0.75(Run.8)、0.54(Run.9)、0.40(Run.10)であった。これは、Run.8において、分解により生成したメタンの気相中への拡散が抑制され、水とMHとの界面におけるメタンのモル分率が増加し、相対的に分解速度が遅くなったことを示唆している。ゆえにRun.8では、圧入水温度が高く、水圧入レートが大きいにもかかわらず、それほどメタンの産出速度が上昇しなかったものと言える。以上の結果から、熱水と窒素の同時圧入プロセスにおいては、ガスと水の流動に伴う気相へのメタンの拡散条件が、分解速度および分解ガスの産出速度を決定する上で重要な因子となっていることがわかった。
本報では、MH貯留層における浸透性改善と更なる分解の促進を目的として、窒素と熱水との同時圧入プロセスに関する実験的検討を実施した。結果とまとめると以下のようである。
(1)窒素と熱水との同時圧入プロセスにおいては、通常の熱水圧入と比較した場合、MHの成長・再生成に起因した浸透性低下が起こることなく、水の圧入を継続することが可能であった。さらに、窒素のインヒビター効果に起因して、 MHの分解および分解ガスの産出が早期に終了する利点を明らかにした。
(2)MH表面近傍のガス組成に依存して、MHの平衡温度が時間ともに、分解しにくい高温側へとシフトしていく挙動を確認した。
(3)7号および8号珪砂を用いた実験より、低浸透率ならびに高MH飽和率の条件に対しても、浸透性を低下させず、分解促進するという点において、窒素−熱水同時圧入プロセスが有効であることが示唆された。
(4)産出ガスの質の向上、すなわちメタン濃度の増加を目的として、圧入窒素/水比をパラメータとして変化させた実験を実施した。豊浦標準砂を模擬MH貯留層として用いた場合には、浸透性を低下させることなく産出ガス中のメタン濃度を増加させることが可能な圧入窒素/水比は、25Sm3/m3であった。
(5)圧入水温度、水圧入レートをパラメータとして変化させ、浸透率変化ならびにガスの産出挙動に及ぼす影響について検討した。その結果、ガスと水の流動に伴う気相中へのメタンの拡散が、MHの分解に対して重要な因子となっていることが示唆された。
本発明のメタンハイドレート採掘方法は、メタンガスを効率的に取り出すことが出来、メタンガスの利用価値があるばかりか、ロスが少ないので環境にもやさしい技術であり、産業上の利用可能性が高いものである。
熱水圧入法の初期段階におけるサンドパック内の温度・圧力分布(a) 温度、 (b) 圧力 メタン−窒素−水3成分系におけるハイドレートの平衡条件 Run.1とRun.2における差圧および水浸透率の経時変化(a) 差圧、 (b) 水浸透率 Run.1〜3におけるガス産出挙動の比較 Run.1とRun.2における圧入端から459mmの温度の経時変化 ハイドレートの界面状態の概略 Run.4とRun.5における水浸透率の経時変化 圧入窒素/水比が異なる場合の産出ガス中のメタンモル分率および水浸透率の経時変化(a) ガス組成、 (b) 水浸透率 水の圧入条件が異なる場合の産出ガス中のメタンモル分率および水浸透率の経時変化(a) ガス組成、 (b) 水浸透率 水の圧入条件が異なる場合のガスの産出挙動および圧入端から459mmの温度の経時変化(a) 累計メタン産出量、 (b) 温度

Claims (3)

  1. メタンハイドレートを含有する堆積層に、坑井を掘削し、坑井を通じて堆積層内に熱水と窒素ガスを堆積層の圧力以上の圧力で同時に圧入し、堆積層のメタンハイドレートに接触させることにより、堆積層からメタンハイドレートを効率的に採掘することを特徴とするメタンハイドレート採掘方法。
  2. 熱水が40℃以上である請求項1に記載したメタンハイドレート採掘方法。
  3. 0.1MPaを基準とした場合に、窒素ガス/熱水の体積比が25〜50である請求項1又は請求項2に記載したメタンハイドレート採掘方法。

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