次に、本発明に好適な実施の形態について、図面に基づいて説明する。
以下に説明する実施の形態は、音データまたは動画像データのコンテンツデータの再生機能を有する携帯用電話機に対して当該コンテンツデータを配信するデータ配信システムまたはデータ配信サーバ装置に対して本願のデータ配信装置、データ配信方法および通信端末装置を適用した場合の実施形態である。
〔第1実施形態〕
はじめに、図1〜図5を用いてコンテンツデータを携帯用電話機に配信するデータ配信システムの第1実施形態について説明する。
まず、図1を用いて本実施形態のデータ配信システムの構成および当該データ配信システムを構成する装置の概略動作について説明する。
なお、本実施形態のデータ配信システムの構成を示すブロック図である。また、本実施形態では、コンテンツデータとして音データを用いるとともに、特性データとして当該音データの拡声される際の周波数特性を示すデータを用いて説明する。
本実施形態のデータ配信システムSは、図1に示すように、音データを再生して拡声する複数の携帯用電話機100と、任意の場所に固定設置され、音データを携帯用電話機100に配信するデータ配信サーバ装置(以下、単に「サーバ装置」という。)300と、から構成される。
本実施形態の各携帯用電話機100は、他の電話機との通話を行う際の着信音として、または、電子メールなどの他の通信端末装置と通信を行う際の着信音として予め設定された着信メロディなどの音データを拡声すること、および、サーバ装置300等から取得した楽音(楽曲)などの音データを視聴目的にて拡声することができるようになっている。
また、この携帯用電話機100は、インターネットと移動パケット通信網とが中継交換局BSを介してネットワークNに接続され、サーバ装置300と通信回線を確立するようになっており、当該音データと、音データが拡声される際に当該音データの周波数特性を調整するための特性データと、をサーバ装置300からネットワークNを介して取得するようになっている。
そして、この携帯用電話機100は、取得した音データを再生する際には、当該音データとともに取得した特性データに基づいて、当該音データの周波数特性を調整し、当該携帯用電話機100に設けられた拡声用のスピーカによって着信メロディまたは楽音などの音を拡声するようになっている。
次に、図2を用いて本実施形態における携帯用電話機100の構成について説明する。なお、図2は、本実施形態における携帯用電話機100の構成を示す構成図である。
本実施形態の携帯用電話機100は、図2に示すように、図示しないアンテナを介して他の通信端末装置またはサーバ装置300との通信を行う電話機用通信制御部110と、所定のサーバ装置300から取得された音データおよび特性データが格納されるデータ格納部120と、着信時にまたは操作者の操作に基づいて予め格納された音データを再生し、オーディオデータを出力するデータ再生部130と、出力されたオーディオデータに対して特性データに基づく周波数特性の調整、音信号への変換などの音処理(以下、「DSP(Digital Signal Processor)処理」という。)を行うDSP処理部140と、変換された音信号の信号レベルを増幅し、呼出音拡声用のスピーカ(以下、「呼出音拡声用スピーカ」という。)SP1に出力する電力増幅器150と、を備えている。
また、この携帯用電話機100は、音データを再生する際の制御など各部を制御する電話機用システム制御部160と、各部を制御する際に用いられるROM/RAM170と、各種の操作を行う操作部180と、操作部180と連動しつつ各種の表示を行う表示部190と、当該表示部190の表示制御を行う表示制御部200と、他の電話機との通話を行う際に音声が入力されるマイクロホンMと、入力された音声を所定の信号に処理する音声処理部210と、通話時に受話音声を受話用スピーカSP2に出力するための受話制御部230と、を備えている。
なお、本実施形態の電話機用通信制御部110は、本発明の第1取得手段および第2取得手段を構成し、データ再生部130は、本発明の出力制御手段を構成する。また、本実施形態のDSP処理部140は、本発明の調整手段を構成する。
電話機用通信制御部110は、図示しないアンテナを介して電話公衆網回線またはインターネットなどのネットワークNに接続されるようになっており、電話機用システム制御部160の制御の下、携帯用電話機100などの他の通信端末装置またはサーバ装置300との通信制御を行うようになっている。
特に、本実施形態の電話機用通信制御部110は、操作者の指示に基づいて、サーバ装置300からMIDI(Musical Instrument Digital Interface)フォーマット、SMAF(Synthetic Music Mobile Application Format)またはMLD形式などの所定形式を有する音データと、当該音データの拡声する際における周波数特性を調整するための特性データを取得し、データ格納部120にそれぞれ対応付けて格納するようになっている。
また、この電話機用通信制御部110は、サーバ装置300と通信を行うことによって音データを取得する際に、当該通信端末装置の種別を判断させるとともに当該通信端末装置に該当する特性データを送信させるために、当該通信端末装置の機種を示す種別情報または当該機種を示す情報が含まれるユーザID(以下、「UID」ともいう。)と呼ばれる識別情報をサーバ装置300に送信するようになっている。
データ格納部120には、サーバ装置300から取得した視聴目的または着信音として拡声する音データと当該音データにおける特性データが対応付けられて格納されるとともに、これらのデータの他に、他の通信端末装置の所有者の名称を示す氏名、通称名などの名称情報毎に、電話番号を示す電話番号情報、メールアドレスの情報(以下、「アドレス情報」という。)などの種々の情報が格納されるようになっている。
データ再生部130は、他の電話機に基づく着信が生じた際に、または、操作者の指示に基づいて、電話機用システム制御部160の制御の下、データ格納部120に格納されている音データを読み出し、呼出音拡声用スピーカSP1から拡声するために、オーディオデータを生成してDSP処理部140に出力するようになっている。
具体的には、データ再生部130は、所定の形式の音データをデコードし、所定形式の制御データ、または、当該制御データおよびPCM音源などの音源データに変換し、当該制御データに基づいて、音階、音色またはテンポなどが予め規定されている各種の音源データまたはデコードされた音源データを用いてオーディオデータを生成して出力するようになっている。
なお、本実施形態の呼出拡声用スピーカSP1は、着信音の拡声の他に、視聴目的によって拡声される音データについても拡声を行うようになっている。
DSP処理部140は、主に中央演算処理装置(CPU)によって構成され、データ再生部130から出力されたオーディオデータに対して種々の音処理その他の処理を行うようになっている。具体的には、このDSP処理部140は、データ再生部130から出力されたオーディオデータに対して遅延処理および周波数特性の調整処理などの音処理を行うとともに、デジタル信号をアナログ信号に変換するデジタル/アナログ(以下、「D/A」という。)変換処理を行うようになっており、D/A変換処理されたアナログ信号を音信号として電力増幅器150に出力するようになっている。
特に、このDSP処理部140は、拡声すべきオーディオデータの周波数特性の調整に関しては、音データを再生する際に当該音データに対応付けられて格納されている特性データを読み出し、当該読み出した特性データに基づいて予め定められた周波数帯域毎の信号レベルを調整するようになっている。
例えば、本実施形態のDSP処理部140は、周波数特性の調整するためのイコライザ機能として、6バンド、すなわち、500Hz、1kHz、2kHz、4kHz、8kHzおよび16kHzの各周波数を中心周波数とする周波数帯域毎に信号レベルを調整するようになっており、特性データに基づいて、周波数帯域毎に「0」dBを基準として信号レベル値が設定され、音データが拡声される際に周波数帯域毎に当該設定された信号レベルに増幅して電力増幅器150に出力するようになっている。
電力増幅器150には、DSP処理された音信号が入力されるようになっており、この電力増幅器150は、電話機用システム制御部160の制御の下、操作部180よって指定された音量の指示に基づいて音信号の信号レベルを増幅し、増幅された音信号を呼出音拡声用スピーカSP1に出力するようになっている。
電話機用システム制御部160は、主に中央演算処理装置(CPU)によって構成されるとともに、バスBによって各部と接続されており、携帯用電話機100の全般的な機能を総括的に制御するようになっている。
具体的には、このシステム制御部は、通話機能、通信機能などの携帯用電話機100全体の動作を制御する際に、ROM/RAM170に格納される制御プログラムを読み出して各処理を実行し、当該ROM/RAM170に処理中のデータを一時的に保持するようになっている。
特に、この電話機用システム制御部160は、音データおよび特性データをサーバ装置300から取得する際に、操作部180の指示に基づいて、操作者が所望する音データおよび特性データを電話機用通信制御部110に取得させ、当該取得させた音データおよび特性データを対応付けてデータ格納部120に格納させるようになっている。また、この電話機用システム制御部160は、音データを拡声する際に、DSP処理部140を制御して周波数帯域毎の信号レベルの調整制御を行わせるようになっている。
操作部180は、各操作指令を入力する操作ボタン、テンキーおよびその他の数字キーなど、多数のキーにより構成されている。本実施形態の操作部180は、通話または着信における種々の操作を行うときに用いられるとともに、音データをサーバ装置300から取得する際および音データを拡声する際に用いられるようになっている。
表示部190は、液晶素子またはEL(Electro Luminescence)素子によって構成され、表示制御部200にて生成された表示データに基づいて所定の画像を表示するようになっている。
表示制御部200は、電話機用システム制御部160の制御の下、他の電話機との通話を行う際に、または、他の通信端末装置と通信を行う際に表示部190に種々の画像を表示するための表示データを生成するようになっている。
音声処理部210は、電話機用システム制御部160の制御の下、他の電話機との通話を行う際に、マイクロホンMを介して入力された送話する音声に対して所定の処理を行い、電話機用通信制御部110を介して通話先に送話音声をデータとして送信するようになっている。
受話制御部230は、システム制御部の制御の下、他の電話機との通話を行う際に、受話音声を受話用スピーカSP2に拡声させるようになっている。
次に、図3を用いて本実施形態のおけるサーバ装置300の構成について説明する。なお、図3は、本実施形態におけるサーバ装置300の構成を示す構成図である。
本実施形態のサーバ装置300は、図2に示すように、ネットワークNを介して携帯用電話機100とデータ通信を行サーバ用通信制御部310と、音データおよび各音データにおける特性データが記憶されるサーバ用データベース320と、音データを配信する際に配信先の携帯用電話機100の種別を判断する種別判断部330と、各部の制御を行うサーバ用システム制御部340と、から構成されている。
なお、例えば、本実施形態のサーバ用通信制御部310は、本発明の第1配信手段および第2配信手段を構成し、サーバ用データベース320は、本発明のデータベースを構成する。また、例えば、本実施形態の種別判断部330は、本発明の判断手段を構成する。
サーバ用通信制御部310は、電話公衆網回線またはインターネットなどのネットワークNに接続されるようになっており、サーバ用システム制御部340の制御の下、携帯用電話機100との通信回線を確立し、音データまたは特性データのデータ配信および当該データ配信に関する通信制御を行うようになっている。
具体的には、このサーバ用通信制御部310は、携帯用電話機100からの指示に基づいて、サーバ用データベース320に記憶されている音データの一覧を示す表データ(以下、「一覧表データ」という。)、当該通信端末装置によって指定された音データ、および、配信する音データにおける特性データを取得し、当該各取得したデータを携帯用電話機100に送信するようになっている。
サーバ用データベース320は、各音データと、各音データにおける各携帯用電話機100の種別に対応付けられた特性データを格納するためのデータベースであり、サーバ用システム制御部340の制御の下、サーバ用通信制御部310の指示に基づいて、格納されている音データの一覧表データ、該当する音データおよび当該音データにおける特性データを抽出してサーバ用通信制御部310に出力するようになっている。
種別判断部330は、音データを携帯用電話機100に配信する際に、携帯用電話機100からの種別情報または識別情報に基づいて、当該携帯用電話機100の種別を判断するようになっており、判断された種別をサーバ用システム制御部340に通知するようになっている。
具体的には、種別判断部330は、携帯用電話機100の機種を示す種別情報、または、当該携帯用電話機100の機種を示す情報が含まれた識別情報に基づいて、当該携帯用電話機100の種別を判断するようになっており、判断された機種における特性データを音データとともに携帯用電話機100に配信されるように、当該判断された種別をサーバ用システム制御部340に通知するようになっている。
サーバ用システム制御部340は、例えば、CPU、ROM、RAMおよびハードディスクを有し、サーバ装置300の各部を制御するようになっている。特に、ROMには、サーバ装置300の各部を制御するための各種制御情報が記録されると共に、ハードディスクには、制御プログラムやOS(Operating System)などの各種プログラムが記録されている。また、CPUは、ハードディスクに記録されたプログラムを実行することにより、各種の処理を実行し、RAMはワークエリアとして用いられるようになっている。
次に、図4および図5を用いて本実施形態のデータ配信システムSにおける音データの配信に係る携帯用電話機100およびサーバ装置300の処理について説明する。なお、図4および図5は、本実施形態の携帯用電話機100およびサーバ装置300において音データを配信する際の送信処理および受信して拡声を行う受信拡声処理の動作を示すフローチャートである。
以下の説明では、携帯用電話機100において、サーバ装置300に記憶されている複数の音データの中から一の音データを特定させて受信させ、当該受信させた音データを拡声する際の動作として説明する。また、サーバ装置300におけるサーバ用データベース320には複数の音データが記憶されているものとする。
まず、携帯用電話機100において、操作者が操作部180を介して音データをサーバ装置300から取得するための要求指示(以下、「データ取得指示」という。)が入力されると、電話機用システム制御部160は、当該データ取得指示を検出し(ステップS101)、電話機用通信制御部110にサーバ装置300との通信回線の確立をするための要求指示(以下、「確立要求」という。)をサーバ装置300に送信させ、サーバ装置300から送信される通信回線の確立の確認を示す情報(以下、「確認情報」という。)を受信するまで待機させる(ステップS102)。
このとき、サーバ装置300においては、サーバ用通信制御部310が携帯用電話機100から送信された確立要求を受信すると(ステップS201)、サーバ用システム制御部340は、サーバ用通信制御部310に、確立要求を送信した携帯用電話機100との認証その他の処理を行うとともに、確認情報を携帯用電話機100に送信させる(ステップS202)。
次いで、サーバ用システム制御部340は、サーバ用通信制御部310に携帯用電話機100との通信回線を確立させるとともに、サーバ用データベース320に記憶されている音データの一覧を示す一覧表データを生成し、生成された一覧表データを携帯用電話機100に送信する(ステップS203)。
なお、サーバ用システム制御部340は、サーバ用通信制御部310が携帯用電話機100から送信された音データの配信要求を受信するまで動作を待機させる。
一方、携帯用電話機100においては、電話機用通信制御部110がサーバ装置300から送信された確認情報を受信すると(ステップS103)、電話機用システム制御部160は、電話機用通信制御部110にサーバ装置300との通信回線を確立させて、一覧表データが受信されるまで待機させる(ステップS104)。
次いで、電話機用通信制御部110が一覧表データを受信すると(ステップS105)、電話機用システム制御部160は、表示制御部200を制御して表示部190に受信した一覧表データを表示させ、操作者における音データの特定指示、すなわち、一の音データにおける選択が入力されるまで待機する(ステップS106)。
次いで、操作部180を介して表示されている一覧表データから一の音データが選択され、電話機用システム制御部160が音データの特定指示を検出すると(ステップS107)、当該電話機用システム制御部160は、電話機用通信制御部110に特定された音データの配信要求をサーバ装置300に送信させ、音データが受信されるまで待機させる(ステップS108)。
このとき、サーバ装置300においては、サーバ用通信制御部310が携帯用電話機100から送信された配信要求を受信すると(ステップS204)、当該サーバ用システム制御部340は、サーバ用通信制御部310に、配信要求によって示された音データをサーバ用データベース320から読み出させるとともに(ステップS205)、読み出させた音データを携帯用電話機100に送信させ、特性データにおける送信指示が受信されるまで待機させる(ステップS206)。
他方、通信端末装置においては、電話機用通信制御部110が音データを受信すると(ステップS109)、電話機用システム制御部160は、電話機用通信制御部110に受信した音データをデータ格納部120に格納させる(ステップS110)。
次いで、電話機用システム制御部160は、電話機用通信制御部110に当該携帯用電話機100における種別を示す種別情報とともに特性データを送信させるための送信要求をサーバ装置300に送信させ、特性データが受信されるまで待機させる(ステップS111)。
このとき、サーバ装置300においては、サーバ用通信制御部310が特性データの送信要求を受信すると(ステップS207)、サーバ用システム制御部340は、種別判断部330に送信要求とともに送信された種別情報に基づいて携帯用電話機100の種別を判断させる(ステップS208)。
次いで、サーバ用システム制御部340は、種別判断部330によって判断された携帯用電話機100の種別に基づいて当該種別に該当する特性データを、サーバ用通信制御部310を介して携帯用電話機100に送信させる(ステップS209)。
そして、サーバ用システム制御部340は、特性データの送信後、サーバ用通信制御部310に携帯用電話機100との通信回線を切断させ(ステップS210)、送信処理を終了させる。
また、携帯用電話機100においては、電話機用通信制御部110が特性データを受信すると(ステップS112)、電話機用システム制御部160は、電話機用通信制御部110にサーバ装置300との通信回線を切断させるとともに、受信した特性データをデータ格納部120にステップS110の処理において記憶した音データに対応付けて記憶させ、操作部180に再生指示が入力されるまで待機させる(ステップS113)。
次いで、電話機用システム制御部160が、操作部180を介して操作者の再生指示を検出すると(ステップS114)、電話機用システム制御部160は、データ格納部120に格納され、当該配信されるコンテンツデータに対応する特性データを読み出してDSP処理部140に各周波数帯域毎の信号レベルを設定する(ステップS115)。
最後に、電話機用システム制御部160は、データ再生部130にデータ格納部120から該当する音データを読み出させつつ当該音データの再生を開始させ(ステップS116)、本動作を終了させる。
なお、データ再生部130は、音データの再生が開始されると、音データの読み出しが終了するまで、当該音データの再生を行い、当該音データの読み出しが終了すると当該音データの再生を終了する。
また、上述の動作では、音データが配信された後に、配信された音データを拡声するようになっているが、勿論、既にデータ格納部120に格納されている複数の音データから選択して当該選択された音データを再生して拡声するようにしてもよい。この場合には、上述のステップS114〜ステップS116の処理を行う。ただし、電話機用システム制御部160は、ステップS114の処理の前処理として、ステップS106の処理と同様に、データデータ格納部120に既に格納された音データの一覧を示す表データを一覧表データとして表示部190に表示させるとともに、操作部180を介して一覧表データに基づいて一の音データが特定された場合に、当該特定する際の指示を再生指示としてステップS115およびステップS116の処理を行うようになっている。
以上本実施形態のデータ配信システムSは、携帯用電話機100において特性データに基づいてコンテンツデータである音データを出力させることによって、携帯用電話機100の種別毎に特性データを用意すれば、当該携帯用電話機100の種別毎にコンテンツデータを用意する必要もなく、種々の携帯用電話機100にて各コンテンツデータを的確に出力させることができるので、容易にかつ低コストにてコンテンツデータを配信することができる。
また、本実施形態のデータ配信システムSは、音データの指示を行う際に、携帯用電話機100のユーザにおける当該携帯用電話機100の種別の特定を行うための操作が不要となるので、当該ユーザの音データの配信時における煩雑さを解消させることができる。
また、本実施形態のデータ配信システムSは、特性データに基づいて音データを出力させることによって、当該通信端末装置毎の出力特性に基づいて出力させることができるので、携帯用電話機100の種別毎に一の音データを用意するだけであっても、制作者の意図が反映された音データを的確に出力することができる。
なお、本実施形態では、一の音データに対して一の特性データを配信し、当該対応付けられた特性データに基づいて音データを再生するようになっているが、特性データが、ロック、ポップス、または音声など、各周波数帯域の信号レベルがそれぞれ規定された複数の特性データから構成され、携帯用電話機100のユーザの選択によって当該データ群から一の特性データに基づいて、DSP処理部140における周波数帯域が調整され、音データが再生されるようにしてもよい。例えば、ロックとして規定された特性データは、低域の周波数帯域の信号レベルが他の周波数帯域より高く、音声として規定された特性データは、中域の周波数帯域の信号レベルが他の周波数帯域より高いなど、それぞれ特性データ毎に特徴を備えて各周波数帯域の信号レベルが規定されている。そして、この場合には、音データが再生される毎に、または、任意のタイミングにて、操作部180を介して表示部190に表示されたデータ群から一の特性データを選択させるようにする。
また、本実施形態では、DSP処理部140において拡声されるべき音データの周波数特性を調整するようになっているが、勿論、当該音データを音信号に変換した後に、音信号に対して周波数特性を調整するようにしてもよい。
また、本実施形態では、携帯用電話機100を用いて説明しているが、勿論、音データの送受信および拡声が可能な通信端末装置であれば本発明を適用することができる。
また、本実施形態の送信処理および受信拡声処理では、視聴目的として拡声される音データを用いて説明しているが、勿論、着信音などの拡声する音データ全てについても本発明を適用することができる。
また、本実施形態の携帯用電話機100は、受信拡声処理において、音データの受信だけでなく、音データの拡声出力まで行うようになっているが、音データの受信のみ行うようにしてもよい。
また、本実施形態の受信表示処理および送信処理では、コンテンツデータとして音データが送受信された後に特性データが送受信されるようになっているが、音データデータが送受信される前に、携帯用電話機100の種別を判別して特性データを送受信するようにしてもよい。
〔第2実施形態〕
次に、図6および図7を用いてコンテンツデータを携帯用電話機100に配信するデータ配信システムSの第2実施形態について説明する。
本実施形態のデータ配信システムSは、第1実施形態において、音データを配信し、当該配信された音データを特性データに基づいて拡声する点に代えて、動画像データを含む画像データを配信し、当該配信された画像データを特性データに基づいて表示する点に特徴があり、その他の構成は、第1実施形態と同様であるため、同一部材には同一の番号を付してその説明を省略する。
まず、本実施形態の携帯用電話機100における特徴的な部材の構成について説明する。
本実施形態の電話機用通信制御部110は、操作者の指示に基づいて、サーバ装置300からJPEG(Joint Photographic Coding Experts Group)形式、GIF(Graphics Interchange Format)形式、PNG(Portable Network Graphics)形式、BMP(Bit MaP)形式、MPEG−2(Moving Picture Coding Experts Group Layer-2)形式、MPEG−4(Moving Picture Coding Experts Group Layer-4)形式などの所定形式を有する画像データと、当該画像データを表示する際における画像特性および出力特性を調整するための特性データを取得し、データ格納部120にそれぞれ対応付けて格納するようになっている。
また、この電話機用通信制御部110は、第1実施形態と同様に、サーバ装置300と通信を行うことによって画像データを取得する際に、当該通信端末装置の種別を判断させ、当該通信端末装置によって指定された特性データを送信させるために、当該通信端末装置の識別情報を示すUIDをサーバ装置300に送信するようになっている。
なお、本実施形態のサーバ装置300におけるサーバ用データベース320には、所定形式を有する複数の画像データが特性データとともに記憶されており、本実施形態のデータ格納部120には、第1実施形態における音データと同様に、画像データと当該画像データにおける特性データとが対応付けて記憶されている。
本実施形態の表示制御部200は、電話機用システム制御部160の制御の下、他の電話機との通話や他の通信端末装置と通信を行う際に、または、画像データを再生する際に、表示部190に種々の画像を表示するための表示データを生成するようになっている。
特に、本実施形態の表示制御部200は、表示すべき画像データの出力特性の調整に関しては、画像データを表示部190に表示させる際に、当該画像データに対応付けられて格納されている特性データを読み出し、特性データに基づいて、表示される画像の輝度の特性を示す輝度特性、当該表示される画像の明度を示すコントラスト、当該表示される画像の解像度を示す画質特性(シャープネス)、画像の階調応答特性における数値補正を行うためのγ補正値などの各画像特性を調整するとともに、表示部190に表示可能なサイズを示す画像サイズ(フレームサイズ)、1秒間の画面更新量を示すフレームレート、ピクセル数および画像表示における縦横の回転制御など各画像の出力特性を調整するようになっている。
例えば、本実施形態の表示制御部200は、特性データに基づいて、各特性を調整するための値を変更するようになっており、変更された各値に基づいて、画像特性の調整および出力特性の調整を行い、当該調整された画像データを信号に変換しつつ、表示部190に出力するようになっている。
なお、例えば、本実施形態における表示制御部200は、本発明の調整手段を構成する。
次に、図6および図7を用いて本実施形態のデータ配信システムSにおける画像データの配信に係る携帯用電話機100およびサーバ装置300の処理について説明する。なお、図4および図5は、本実施形態の携帯用電話機100およびサーバ装置300において画像データを配信する際の送信処理および受信して表示を行う受信表示処理の動作を示すフローチャートである。
以下の説明では、携帯用電話機100において、サーバ装置300に記憶されている複数の画像データの中から一の画像データを特定させて受信させ、当該受信させた画像データを表示する際の動作として説明する。また、サーバ装置300には複数の画像データがサーバ用データベース320に記憶されているものとする。
まず、携帯用電話機100において、操作者が操作部180を介して画像データをサーバ装置300から取得するためのデータ取得指示が入力されると、電話機用システム制御部160は、当該データ取得指示を検出し(ステップS301)、電話機用通信制御部110にサーバ装置300との通信回線の確立をするための確立要求をサーバ装置300に送信させ、サーバ装置300から送信される通信回線の確立の確認を示す確認情報を受信するまで待機させる(ステップS302)。
このとき、サーバ装置300においては、サーバ用通信制御部310が携帯用電話機100から送信された確立要求を受信すると(ステップS401)、サーバ用システム制御部340は、サーバ用通信制御部310に、確立要求を送信した携帯用電話機100との認証その他の処理を行うとともに、確認情報を携帯用電話機100に送信させる(ステップS402)。
次いで、サーバ用システム制御部340は、サーバ用通信制御部310に携帯用電話機100との通信回線を確立させるとともに、サーバ用データベース320に記憶されている画像データの一覧を示す一覧表データを生成し、生成された一覧表データを携帯用電話機100に送信する(ステップS403)。
なお、サーバ用システム制御部340は、サーバ用通信制御部310が携帯用電話機100から送信された画像データの配信要求を受信するまで動作を待機させる。
一方、携帯用電話機100においては、電話機用通信制御部110がサーバ装置300から送信された確認情報を受信すると(ステップS303)、電話機用システム制御部160は、電話機用通信制御部110にサーバ装置300との通信回線を確立させて、一覧表データが受信されるまで待機させる(ステップS304)。
次いで、電話機用通信制御部110が一覧表データを受信すると(ステップS305)、電話機用システム制御部160は、表示制御部200を制御して表示部190に受信した一覧表データを表示させ、操作者における画像データの特定指示、すなわち、一の画像データにおける選択が入力されるまで待機する(ステップS306)。
次いで、操作部180を介して表示されている一覧表データから一の画像データが選択され、電話機用システム制御部160が画像データの特定指示を検出すると(ステップS307)、当該電話機用システム制御部160は、電話機用通信制御部110に特定された画像データの配信要求をサーバ装置300に送信させ、画像データが受信されるまで待機させる(ステップS308)。
このとき、サーバ装置300においては、サーバ用通信制御部310が携帯用電話機100から送信された配信要求を受信すると(ステップS404)、当該サーバ用システム制御部340は、サーバ用通信制御部310に、配信要求によって示された画像データをサーバ用データベース320から読み出させるとともに(ステップS405)、読み出させた画像データを携帯用電話機100に送信させ、特性データにおける送信指示が受信されるまで待機させる(ステップS406)。
他方、通信端末装置においては、電話機用通信制御部110が画像データを受信すると(ステップS309)、電話機用システム制御部160は、電話機用通信制御部110に受信した画像データをデータ格納部120に格納させる(ステップS310)。
次いで、電話機用システム制御部160は、電話機用通信制御部110に当該携帯用電話機100における種別を示す種別情報とともに特性データを送信させるための送信要求をサーバ装置300に送信させ、特性データが受信されるまで待機させる(ステップS311)。
このとき、サーバ装置300においては、サーバ用通信制御部310が特性データの送信要求を受信すると(ステップS407)、サーバ用システム制御部340は、種別判断部330に送信要求とともに送信された種別情報に基づいて携帯用電話機100の種別を判断させる(ステップS408)。
次いで、サーバ用システム制御部340は、種別判断部330によって判断された携帯用電話機100の種別に基づいて当該種別に該当する特性データを、サーバ用通信制御部310を介して携帯用電話機100に送信させる(ステップS409)。
そして、サーバ用システム制御部340は、特性データの送信後、サーバ用通信制御部310に携帯用電話機100との通信回線を切断させ(ステップS410)、送信処理を終了させる。
また、携帯用電話機100においては、電話機用通信制御部110が特性データを受信すると(ステップS312)、電話機用システム制御部160は、電話機用通信制御部110にサーバ装置300との通信回線を切断させるとともに、受信した特性データをデータ格納部120にステップS110の処理において記憶した画像データに対応付けて記憶させ、操作部180に再生指示が入力されるまで待機する(ステップS313)。
次いで、電話機用システム制御部160が、操作部180を介して操作者の再生指示を検出すると(ステップS314)、電話機用システム制御部160は、データ格納部120に格納され、当該表示されるコンテンツデータに対応する特性データを読み出して表示制御部200に画像特性および出力特性に関する各値を設定する(ステップS315)。
最後に、電話機用システム制御部160は、表示制御部200にデータ格納部120から該当する画像データを読み出させつつ当該画像データを表示させ(ステップS316)、本動作を終了させる。
なお、携帯用電話機100において表示される画像データが、動画像データの場合には、ステップS316の処理において、動画像データの再生を開始し、動画像データの再生が開始されると、動画像データの読み出しが終了するまで、当該動音データの再生を行い、当該動音データの読み出しが終了すると当該動音データの再生を終了する。
また、上述の動作では、画像データが配信された後に、配信された画像データを表示するようになっているが、勿論、第1実施形態と同様に、既にデータ格納部120に格納されている複数の画像データから選択して当該選択された画像データを再生して表示するようにしてもよい。この場合には、上述のステップS314〜ステップS316の処理を行う。ただし、電話機用システム制御部160は、ステップS314の処理の前処理として、ステップS306の処理と同様に、データデータ格納部120に既に格納された画像データの一覧を示す表データを一覧表データとして表示部190に表示させるとともに、操作部180を介して一覧表データに基づいて一の画像データが特定された場合に、当該特定する際の指示を再生指示としてステップS315およびステップS316の処理を行うようになっている。
以上本実施形態のデータ配信システムSは、携帯用電話機100において特性データに基づいてコンテンツデータである画像データを出力させることによって、携帯用電話機100の種別毎に特性データを用意すれば、当該携帯用電話機100の種別毎にコンテンツデータを用意する必要もなく、種々の携帯用電話機100にて各コンテンツデータを的確に出力させることができるので、容易にかつ低コストにてコンテンツデータを配信することができる。
また、本実施形態のデータ配信システムSは、画像データの指示を行う際に、携帯用電話機100のユーザにおける当該携帯用電話機100の種別の特定を行うための操作が不要となるので、当該ユーザの画像データの配信時における煩雑さを解消させることができる。
また、本実施形態のデータ配信システムSは、特性データに基づいて画像データを出力させることによって、当該通信端末装置毎の出力特性に基づいて出力させることができるので、携帯用電話機100の種別毎に一の画像データを用意するだけであっても、制作者の意図が反映された画像データを的確に出力することができる。
なお、本実施形態では、携帯用電話機100を用いて説明しているが、勿論、画像データの送受信および表示が可能な通信端末装置であれば本発明を適用することができる。
また、本実施形態では、待ち受け画面に表示される画像データなどの静止画像の他に、は動画像データなど画像データ全てについても本発明を適用することができる。
また、本実施形態の携帯用電話機100は、受信表示処理において、画像データの受信だけでなく、画像データの表示出力まで行うようになっているが、画像データの受信のみ行うようにしてもよい。
また、本実施形態の受信表示処理および送信処理では、コンテンツデータとして画像データが送受信された後に特性データが送受信されるようになっているが、画像データが送受信される前に、携帯用電話機100の種別を判別して特性データを送受信するようにしてもよい。
〔第3実施形態〕
次に、図8および図9を用いてコンテンツデータを携帯用電話機100に配信するデータ配信システムSの第3実施形態について説明する。
本実施形態のデータ配信システムSは、第2実施形態において、画像データを配信し、特性データに基づいて当該配信された画像データの表示特性を調整して表示する点に代えて、携帯用電話機100において表示すべき画像を構成するドキュメントデータを配信し、当該配信されたドキュメントデータを特性データに基づいて当該携帯用電話機100の種別毎に加工することによって表示特性を調整する点に特徴があり、その他の構成は、第1実施形態と同様であるため、同一部材には同一の番号を付してその説明を省略する。
具体的には、本実施形態のデータ配信システムSは、携帯用端末装置に表示させる画像構成データ、すなわち、ドキュメントデータのソースコードが規定されているテキストデータと、当該テキストデータを加工してリソースデータを構築するための特性データとを配信させるとともに、当該配信された特性データに基づいてドキュメントデータを加工して携帯用電話機100の種別に対応付けて表示特性を調整し、調整された画像を当該携帯用電話機100に表示させるようになっている。
まず、本実施形態の携帯用電話機100における特徴的な部材の構成について説明する。
本実施形態の電話機用通信制御部110は、操作者の指示に基づいて、ドキュメントデータのソースコードが規定されているテキストデータをコンテンツデータとして取得するとともに、当該当該テキストデータを加工してリソースデータを構築するための特性データを取得し、データ格納部120にそれぞれ対応付けて格納するようになっている。
例えば、本実施形態の電話機用通信制御部110は、ホームページのデータなどのWWW(World Wide Web)サーバ装置上に生成されたページデータ(以下、「Webページデータ」という。)におけるリソースデータのデータ列の基になるテキストデータを、表示部190に表示させる画像を構成するドキュメントデータとして取得するようになっている。
また、この電話機用通信制御部110は、テキストデータに規定されている文書または画像における表示部190に表示する際のフォントの種別、色または表示領域などの表示部190にドキュメントデータを閲覧可能に構成する上で必要となるデータ列を組み込んで加工を行うためのデータを特性データとして取得するようになっている。
一方、この電話機用通信制御部110は、第2実施形態と同様に、サーバ装置300と通信を行うことによってドキュメントデータを取得する際に、当該通信端末装置の種別を判断させ、当該通信端末装置によって指定された特性データを送信させるために、当該携帯用電話機100の機種を示す種別情報または当該機種を示す情報が含まれる識別情報をサーバ装置300に送信するようになっている。
なお、本実施形態のサーバ装置300におけるサーバ用データベース320には、所定形式を有する複数のドキュメントデータとしてのテキストデータが、URL(Uniform Resource Locator)と呼ばれる当該ドキュメントデータが記憶されているアドレスを示すデータに基づいて、特性データとともに記憶されており、本実施形態のデータ格納部120には、第2実施形態における画像データと同様に、ドキュメントデータと当該ドキュメントデータにおける特性データとが対応付けて記憶されている。
本実施形態の表示制御部200は、電話機用システム制御部160の制御の下、他の電話機との通話を行う際に、または、他の通信端末装置と通信を行う際に表示部190に種々の画像を表示するための表示データを生成するようになっている。
特に、本実施形態の表示制御部200は、特性データに基づいて、表示すべきテキストデータを加工し、すなわち、テキストデータに規定されている文書または画像のフォントの種別、表示色または表示領域の特定などのデータ列を組み込み、当該データ列が組み込まれたテキストデータをドキュメントデータとして表示部190に出力するようになっている。
具体的には、この表示制御部200は、特性データに基づいて、すなわち、特性データによって示される携帯用電話機100の表示部190の特性に基づいて、テキストデータに対して、タグと呼ばれるドキュメントデータとして表示画像を構築するための識別子であって、フォントの大きさ、色、および位置や改行指定、行数指定または画像の大きさ、位置、色および解像度などのテキストデータを携帯用電話機100の種別に対応させて表示特性を調整するための文字列を組み込み、リソースデータを構築するようになっている。
また、この表示制御部200は、リソースデータを読み込んで閲覧するためのアプリケーションプログラム(以下、「ブラウザ」という。)機能を有しており、当該ブラウザを用いてリソースデータに基づいて画像データを構築しつつ、表示部190に構築された画像データを表示するようになっている。
次に、図8および図9を用いて本実施形態のデータ配信システムSにおけるドキュメントデータの配信に係る携帯用電話機100およびサーバ装置300の処理について説明する。なお、図4および図5は、本実施形態の携帯用電話機100およびサーバ装置300においてドキュメントデータを配信する際の送信処理および受信表示を行う受信表示処理の動作を示すフローチャートである。
以下の説明では、携帯用電話機100において、URLに基づいて、サーバ装置300に記憶されている複数のドキュメントデータの中から一のドキュメントデータを特定させて受信させ、当該受信させたドキュメントデータを表示する際の動作として説明する。また、サーバ装置300には複数のドキュメントデータがサーバ用データベース320に記憶されているものとする。
まず、携帯用電話機100において、操作者が操作部180を介してURLが入力されると、電話機用システム制御部160は、当該URLを検出し(ステップS501)、電話機用通信制御部110にサーバ装置300との通信回線の確立をするための確立要求をサーバ装置300に送信させ、サーバ装置300から送信される通信回線の確立の確認を示す確認情報が受信されるまで待機させる(ステップS502)。
このとき、サーバ装置300においては、サーバ用通信制御部310が携帯用電話機100から送信された確立要求を受信すると(ステップS601)、サーバ用システム制御部340は、サーバ用通信制御部310に、確立要求を送信した携帯用電話機100との認証その他の処理を行うとともに、確認情報を携帯用電話機100に送信させる(ステップS602)。
一方、携帯用電話機100においては、電話機用通信制御部110がサーバ装置300から送信された確認情報を受信すると(ステップS503)、電話機用システム制御部160は、電話機用通信制御部110にサーバ装置300との通信回線を確立させて、ドキュメントデータであるテキストデータが受信されるまで待機させる(ステップS504)。
次いで、サーバ装置300においては、サーバ用システム制御部340は、サーバ用通信制御部310に携帯用電話機100との通信回線を確立させるとともに、当該サーバ用システム制御部340は、サーバ用通信制御部310に、URLに基づいてドキュメントデータをサーバ用データベース320から読み出させるとともに(ステップS603)、読み出させたドキュメントデータを携帯用電話機100に送信させ、特性データにおける送信指示が受信されるまで待機させる(ステップS604)。
他方、通信端末装置においては、電話機用通信制御部110がドキュメントデータを受信すると(ステップS505)、電話機用システム制御部160は、電話機用通信制御部110に受信したドキュメントデータをデータ格納部120に格納させる(ステップS506)。
次いで、電話機用システム制御部160は、電話機用通信制御部110に当該携帯用電話機100における種別を示す種別情報とともに特性データを送信させるための送信要求をサーバ装置300に送信させ、特性データが受信されるまで待機させる(ステップS507)。
このとき、サーバ装置300においては、サーバ用通信制御部310が特性データの送信要求を受信すると(ステップS605)、サーバ用システム制御部340は、種別判断部330に送信要求とともに送信された種別情報に基づいて携帯用電話機100の種別を判断させる(ステップS606)。
次いで、サーバ用システム制御部340は、種別判断部330によって判断された携帯用電話機100の種別に基づいて当該種別に該当する特性データを、サーバ用通信制御部310を介して携帯用電話機100に送信させる(ステップS607)。
そして、サーバ用システム制御部340は、特性データの送信後、サーバ用通信制御部310に携帯用電話機100との通信回線を切断させ(ステップS608)、送信処理を終了させる。
また、携帯用電話機100においては、電話機用通信制御部110が特性データを受信すると(ステップS508)、電話機用システム制御部160は、表示制御部200に、データ格納部120に格納されたドキュメントデータを読み出させ、受信した特性データに基づいて、当該ドキュメントデータにおける加工処理を行う(ステップS509)。
最後に、電話機用システム制御部160は、表示制御部200に加工処理させたドキュメントデータを出力させるとともに、表示部190に表示させ(ステップS510)、本動作を終了させる。
以上本実施形態のデータ配信システムSは、携帯用電話機100において特性データに基づいてコンテンツデータであるドキュメントデータを表示出力させることによって、携帯用電話機100の種別毎に特性データを用意すれば、当該携帯用電話機100の種別毎にコンテンツデータを用意する必要もなく、種々の携帯用電話機100にて各コンテンツデータを的確に出力させることができるので、容易にかつ低コストにてコンテンツデータを配信することができる。
また、本実施形態のデータ配信システムSは、ドキュメントデータの指示を行う際に、携帯用電話機100のユーザにおける当該携帯用電話機100の種別の特定を行うための操作が不要となるので、当該ユーザのドキュメントデータの配信時における煩雑さを解消させることができる。
また、本実施形態のデータ配信システムSは、特性データに基づいてドキュメントデータを出力させることによって、当該通信端末装置毎の出力特性に基づいて出力させることができるので、携帯用電話機100の種別毎に一のドキュメントデータを用意するだけであっても、ドキュメントデータを的確に出力することができる。
なお、本実施形態では、携帯用電話機100を用いて説明しているが、勿論、ドキュメントデータの送受信および表示が可能な通信端末装置であれば本発明を適用することができる。
また、本実施形態の受信表示処理および送信処理では、コンテンツデータとしてドキュメントデータが送受信された後に特性データが送受信されるようになっているが、ドキュメントデータデータが送受信される前に、携帯用電話機100の種別を判別して特性データを送受信するようにしてもよい。